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特許7441090複数の長尺物の位置揃え装置およびその作動方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】複数の長尺物の位置揃え装置およびその作動方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/00 20060101AFI20240221BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20240221BHJP
【FI】
A61M25/00 500
A61M25/10 500
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020052247
(22)【出願日】2020-03-24
(65)【公開番号】P2021151310
(43)【公開日】2021-09-30
【審査請求日】2023-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】110002837
【氏名又は名称】弁理士法人アスフィ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永井 広梓
【審査官】星名 真幸
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-028626(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/00
A61M 25/10
B23P 19/00
B23P 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方から他方へ延在する長尺物を複数同時に位置揃えする装置であって、
前記複数の長尺物の一方側を保持する第1の保持部材と、
前記第1の保持部材よりも前記長尺物の他方側に配置される支持部材であって、前記長尺物をその長手方向に沿って支持し、第1端から第2端へ延在し、該延在方向に垂直な方向に配された複数の凹部を有する支持部材と、
前記第1の保持部材よりも前記長尺物の他方側に設けられ、前記凹部の延在方向に垂直な方向に複数並んでおり、かつそれぞれの前記長尺物のそれぞれの前記凹部内における位置を揃える複数の位置調整部と、を有し、
前記複数の位置調整部は、前記複数の凹部の並び方向に移動可能であり、
前記凹部には、前記長尺物が配置され、
前記複数の位置調整部は、前記複数の長尺物に接し、前記複数の長尺物がそれぞれ前記凹部の内壁に突き当たるまで移動する複数の長尺物の位置揃え装置。
【請求項2】
前記複数の位置調整部は、それぞれ前記凹部の深さ方向に延在している請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記複数の位置調整部は、前記凹部の延在方向において、前記支持部材と前記第1の保持部材の間に配置されている請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記支持部材には、前記複数の凹部と連通し、かつ前記複数の凹部の並び方向に延在している溝が設けられており、該溝に前記複数の位置調整部が配置されている請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
さらに、前記長尺物の長手方向の他方側を保持する第2の保持部材が設けられ、
前記支持部材と前記複数の位置調整部は、前記凹部の延在方向において、前記第1の保持部材と前記第2の保持部材の間に配置されている請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記複数の位置調整部は、前記凹部の延在方向において、前記支持部材と前記第1の保持部材の間、および前記支持部材と前記第2の保持部材の間にそれぞれ配置されている請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記複数の凹部の並び方向に延在している基部をさらに有し、
前記複数の位置調整部は、前記基部から延設されており、前記基部よりも上側に位置している請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記複数の凹部の並び方向に延在している基部をさらに有し、
前記複数の位置調整部は、前記基部から延設されており、前記基部よりも下側に位置している請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記複数の位置調整部の並び方向における一の前記位置調整部の長さは、隣り合う2つの凹部を区画している仕切り壁の前記複数の凹部の並び方向の長さ以下である請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
記凹部の延在方向に垂直な断面において、前記複数の位置調整部の前記並び方向における一の前記位置調整部の長さが前記基部から離れる方向に向かって広くなっている部分を有している請求項7または8に記載の装置。
【請求項11】
前記第1の保持部材は、前記凹部の延在方向に移動可能である請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
一方から他方へ延在する長尺物を複数同時に位置揃えする装置であって、
前記複数の長尺物の一方側を保持する第1の保持部材と、
前記第1の保持部材よりも前記長尺物の他方側に配置される支持部材であって、前記長尺物をその長手方向に沿って支持し、第1端から第2端へ延在し、該延在方向に垂直な方向に配された複数の凹部を有する支持部材と、
前記第1の保持部材よりも前記長尺物の他方側に設けられ、前記凹部の延在方向に垂直な方向に複数並んでおり、かつそれぞれの前記長尺物のそれぞれの前記凹部内における位置を揃える複数の位置調整部と、を有する複数の長尺物の位置揃え装置を準備する工程と;
前記複数の凹部にそれぞれ前記長尺物を配置する工程と;
前記複数の位置調整部が、前記複数の凹部の並び方向に移動し、前記複数の長尺物の位置を揃える工程と;
前記複数の長尺物の位置を揃える工程の後、前記第1の保持部材が前記複数の長尺物の長手方向の一方側を保持する工程と;
前記第1の保持部材が前記複数の長尺物の一方側を保持する工程の後、前記複数の長尺物の位置を揃える工程とは反対向きに前記複数の位置調整部が前記複数の凹部の並び方向に移動する工程と;
前記複数の長尺物の位置を揃える工程とは反対向きに前記複数の位置調整部が前記複数の凹部の並び方向に移動する工程の後、前記第1の保持部材が前記凹部の延在方向に移動し、前記長尺物を延伸する工程と;を含む複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法。
【請求項13】
前記複数の長尺物の位置を揃える工程において、前記複数の位置調整部は、前記複数の長尺物がそれぞれ前記凹部の内壁に突き当たるまで移動する請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の樹脂チューブ等の長尺物の位置を揃えるための装置とその作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生産性の向上のため、複数のワークに対して一斉に加熱延伸等の処理を行うことがある。例えば、特許文献1には、医療用チューブの搬送用支持具が開示されている。この支持具には、上方位置で途中部が屈曲され、下方に向けて延びるワークチューブ両端側をそれぞれ支持する第1の把持部と第2の把持部が設けられている。第1の把持部及び第2の把持部は、それぞれ複数本のワークチューブを、間隔をあけて把持する複数の把持部を有し、複数本のワークチューブをまとめて搬送可能となっている。
【0003】
特許文献2には、射出成形時の湯道によって、プラスチックボトル用プリフォームの底部に付随的に形成されたゲートをカットする装置が開示されている。この装置では、プリフォームの底部を下方に向けて、パレットの受け入れ孔に嵌挿させ、パレットをゲートカット部に配置する。その際、押さえ板でプリフォームの口部を弾性的に押圧することで、プリフォームやガイド部材の寸法にバラツキがあってもプリフォームのゲート残り寸法を一定となるようにカットすることができる。
【0004】
特許文献3には、射出成形されたプリフォームと容器用把手を同時に把持してブロー成形部に搬送するための把手付き容器の成形装置が開示されている。この装置では、把持機構部が、プリフォームを把持する一対の第1のチャック部材を有する第1の把持部材と、第1の把持部材の動作に連動して容器用把手を把持する一対の第2のチャック部材を有する第2の把持部材とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2016/9705号
【文献】特開2004-122636号公報
【文献】特開2017-47690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、複数の長尺物、特に形状、外径、可撓性、長さ等が異なる複数の長尺物をワークとして一斉に処理する際に、これら複数の長尺物の位置が揃っていないことにより、一斉に処理したワークの品質にバラツキが生じることがあった。そこで、本発明は、複数の長尺物の位置を揃えることができる装置とその作動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決することができた本発明の複数の長尺物の位置揃え装置の一実施態様は、一方から他方へ延在する長尺物を複数同時に位置揃えする装置であって、複数の長尺物の一方側を保持する第1の保持部材と、第1の保持部材よりも長尺物の他方側に配置される支持部材であって、長尺物をその長手方向に沿って支持し、第1端から第2端へ延在し、その延在方向に垂直な方向に配された複数の凹部を有する支持部材と、第1の保持部材よりも長尺物の他方側に設けられ、凹部の延在方向に垂直な方向に複数並んでおり、かつそれぞれの長尺物のそれぞれの凹部内における位置を揃える複数の位置調整部と、を有し、複数の位置調整部は、複数の凹部の並び方向に移動可能である点に要旨を有する。上記装置において、複数の位置調整部が複数の凹部の並び方向に移動することにより、長尺物は位置調整部に押されてそれぞれ凹部の並び方向の片側に寄るように移動する。その結果、少なくとも位置調整部に押された部分の複数の長尺物の配置間隔を揃えることができる。
【0008】
上記位置揃え装置において、凹部には長尺物が配置され、複数の位置調整部は、複数の長尺物に接し、複数の長尺物がそれぞれ凹部の内壁に突き当たるまで移動することが好ましい。
【0009】
上記位置揃え装置において、複数の位置調整部は、それぞれ凹部の深さ方向に延在していることが好ましい。
【0010】
上記位置揃え装置において、複数の位置調整部は、凹部の延在方向において、支持部材と第1の保持部材の間に配置されていることが好ましい。
【0011】
上記位置揃え装置において、支持部材には、複数の凹部と連通し、かつ複数の凹部の並び方向に延在している溝が設けられており、溝に複数の位置調整部が配置されていることが好ましい。
【0012】
上記位置揃え装置には、さらに、長尺物の長手方向の他方側を保持する第2の保持部材が設けられ、支持部材と複数の位置調整部は、凹部の延在方向において、第1の保持部材と第2の保持部材の間に配置されていることが好ましい。
【0013】
上記位置揃え装置において、複数の位置調整部は、凹部の延在方向において、支持部材と第1の保持部材の間、および支持部材と第2の保持部材の間にそれぞれ配置されていることが好ましい。
【0014】
上記位置揃え装置は、複数の凹部の並び方向に延在している基部をさらに有し、複数の位置調整部は、基部から延設されており、基部よりも上側に位置していることが好ましい。
【0015】
上記位置揃え装置は、複数の凹部の並び方向に延在している基部をさらに有し、複数の位置調整部は、基部から延設されており、基部よりも下側に位置していることが好ましい。
【0016】
上記位置揃え装置において、複数の位置調整部の並び方向における一の位置調整部の長さは、隣り合う2つの凹部を区画している仕切り壁の複数の凹部の並び方向の長さ以下であることが好ましい。
【0017】
上記位置揃え装置は、複数の凹部の並び方向に延在している基部をさらに有し、凹部の延在方向に垂直な断面において、複数の位置調整部の並び方向における一の位置調整部の長さが基部から離れる方向に向かって広くなっている部分を有していることが好ましい。
【0018】
上記位置揃え装置において、第1の保持部材は、凹部の延在方向に移動可能であることが好ましい。
【0019】
本発明は、複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法も提供する。本発明の複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法の一実施態様は、一方から他方へ延在する長尺物を複数同時に位置揃えする装置であって、複数の長尺物の一方側を保持する第1の保持部材と、第1の保持部材よりも長尺物の他方側に配置される支持部材であって、長尺物をその長手方向に沿って支持し、第1端から第2端へ延在し、その延在方向に垂直な方向に配された複数の凹部を有する支持部材と、第1の保持部材よりも長尺物の他方側に設けられ、凹部の延在方向に垂直な方向に複数並んでおり、かつそれぞれの長尺物のそれぞれの凹部内における位置を揃える複数の位置調整部と、を有する複数の長尺物の位置揃え装置を準備する工程と;複数の凹部にそれぞれ長尺物を配置する工程と;複数の位置調整部が、複数の凹部の並び方向に移動し、複数の長尺物の位置を揃える工程と;を含む点に要旨を有する。上記位置揃え装置の作動方法は、複数の位置調整部が複数の凹部の並び方向に移動する工程を含むことにより、長尺物は位置調整部に押されてそれぞれ凹部の並び方向の片側に寄るように移動する。その結果、少なくとも位置調整部に押された部分の複数の長尺物の配置間隔を揃えることができる。
【0020】
上記作動方法では、複数の長尺物の位置を揃える工程において、複数の位置調整部は、複数の長尺物がそれぞれ凹部の内壁に突き当たるまで移動することが好ましい。
【0021】
上記作動方法は、複数の長尺物の位置を揃える工程の後、第1の保持部材が複数の長尺物の長手方向の一方側を保持する工程をさらに含むことが好ましい。
【0022】
上記作動方法は、第1の保持部材が複数の長尺物の一方側を保持する工程の後、複数の長尺物の位置を揃える工程とは反対向きに複数の位置調整部が複数の凹部の並び方向に移動する工程をさらに含むことが好ましい。
【0023】
上記作動方法は、複数の長尺物の位置を揃える工程とは反対向きに複数の位置調整部が複数の凹部の並び方向に移動する工程の後、第1の保持部材が凹部の延在方向に移動し、長尺物を延伸する工程をさらに含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る複数の長尺物の位置揃え装置およびその作動方法では、複数の位置調整部が複数の凹部の並び方向に移動することにより、長尺物は位置調整部に押されてそれぞれ凹部の並び方向の片側に寄るように移動する。その結果、少なくとも位置調整部に押された部分の複数の長尺物の配置間隔を揃えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の側面図を表す。
図2図1に示した複数の長尺物の位置揃え装置の平面図を表す。
図3図2に示した複数の長尺物の位置揃え装置のIII-III断面図を表し、支持部材の一例を示している。
図4図2に示した複数の長尺物の位置揃え装置のIV-IV断面図を表し、位置調整部の一例を示している。
図5図2に示した複数の長尺物の位置揃え装置の支持部材と位置調整部の位置関係を示す模式図を表す。
図6図5に示した複数の長尺物の位置揃え装置の支持部材と位置調整部を相対移動させたときの状態を示す模式図を表す。
図7図1に示した複数の長尺物の位置揃え装置の変形例を示す側面図を表す。
図8図7に示した複数の長尺物の位置揃え装置の支持部材および位置調整部の分解斜視図を表す。
図9図4に示した位置調整部の変形例を示す断面図を表す。
図10図4に示した位置調整部の他の変形例を示す断面図を表す。
図11図1に示した複数の長尺物の位置揃え装置の他の変形例を示す側面図を表す。
図12図11に示した複数の長尺物の位置揃え装置の平面図を表す。
図13】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す側面図を表す。
図14】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す平面図を表す。
図15】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す側面図を表す。
図16】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す側面図を表す。
図17】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す平面図を表す。
図18】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す側面図を表す。
図19】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す平面図を表す。
図20】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す側面断面図を表す。
図21】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す側面断面図を表す。
図22】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す側面断面図を表す。
図23】本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法を示す側面断面図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、下記実施の形態に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
【0027】
1.複数の長尺物の位置揃え装置
本発明の一実施形態に係る複数の長尺物の位置揃え装置は、一方から他方へ延在する長尺物を複数同時に位置揃えする装置であって、長尺物の一方側を保持する第1の保持部材と、第1の保持部材よりも長尺物の他方側へ配置される支持部材であって、長尺物をその長手方向に沿って支持し、第1端から第2端へ延在し、その延在方向に垂直な方向に配された複数の凹部を有する支持部材と、第1の保持部材よりも長尺物の他方側に設けられ、凹部の延在方向に垂直な方向に複数並んでおり、かつそれぞれの長尺物のそれぞれの凹部内における位置を揃える複数の位置調整部と、を有し、複数の位置調整部は、複数の凹部の並び方向に移動可能である。後述する各図面の空間座標において、x方向を凹部の延在方向とし、y方向を複数の凹部の並び方向とし、z方向を凹部の深さ方向とする。本発明において、複数の長尺物の位置揃え装置は、長尺物の長手方向を、凹部の延在方向xに揃えるための装置である。
【0028】
本発明において、長尺物は、一方から他方へ延在する。つまり、長尺物は、一方端と他方端を有し、長手方向に延びているものである。長尺物の一方端は第1端、他方端は第2端ということもできる。長尺物の長手方向の一方側とは、長尺物を長手方向において二等分割したときの一方側を意味する。長尺物は、中実または中空状であり、例えばパイプ、ロッド、チューブと称されるものが含まれる。長尺物には、長手方向に垂直な断面の外周の長さと長手方向の長さを比べた場合、長手方向の長さの方が長いものが含まれる。長尺物の長さは特に限定されず、例えば10cm以上、20cm以上、または30cm以上であってもよく、200cm以下、150cm以下、または100cm以下であることも許容される。長尺物の断面形状は特に限定されず、例えば円形状、長円形状、多角形状、またはこれらを組み合わせた形状にすることができる。長尺物の外径は、例えば0.4mm以上、0.8mm以上、または1.2mm以上であることが好ましく、6.0mm以下、5.0mm以下、または4.0mm以下であることが好ましい。
【0029】
長尺物は可撓性を有していてもよい。形状保持のため、長尺物は弾性を有していてもよい。長尺物を構成する材料は、樹脂または金属とすることができる。長尺物を構成する樹脂としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂、天然ゴム等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。長尺物を構成する金属としては、例えば、SUS304、SUS316等のステンレス鋼、白金、ニッケル、コバルト、クロム、チタン、タングステン、金、Ni-Ti合金、Co-Cr合金、またはこれらの組み合わせが挙げられる。長尺物としては金属で構成されている長尺体の表面に樹脂が被覆されたものも含まれる。中でも、長尺物は、樹脂チューブであることが好ましく、フッ素系樹脂チューブまたはポリアミド系樹脂チューブであることがより好ましい。長尺物は、工業用または医療用の樹脂チューブであることが好ましく、医療用の樹脂チューブであることがより好ましく、バルーンカテーテル用の樹脂チューブであることがさらに好ましく、バルーン成形用の樹脂チューブであることが特に好ましい。
【0030】
本発明において、複数の長尺物の位置揃え装置は、複数の長尺物が互いに所定の間隔を開けて並ぶように位置を揃えるものであり、以下では単に「位置揃え装置」と称することがある。図1図6を参照して、位置揃え装置の基本構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る位置揃え装置の側面図を表す。図2は、図1に示した位置揃え装置を上から見た平面図を表す。図3は、図2に示した位置揃え装置のIII-III断面図を表し、支持部材の一例を示している。図4は、図2に示した位置揃え装置のIV-IV断面図を表し、位置調整部の一例を示している。図5は、図2に示した位置揃え装置の支持部材と位置調整部の位置関係を示す模式図を表す。図6は、図5に示した位置揃え装置の支持部材と位置調整部を相対移動させたときの状態を示す模式図を表す。なお、図3図4では、後述する第1の駆動機構および第2の駆動機構を省略して記載している。位置揃え装置1は、第1の保持部材10と、支持部材20と、複数の位置調整部31と、を有している。
【0031】
第1の保持部材10は、複数の長尺物50の長手方向の一方側を保持する部材である。長尺物50は、長手方向に一方端51と他方端52を有している。第1の保持部材10は、長尺物50の保持および解除が可能な機構を有していればよく、例えば、長尺物50を摘まむ、挟む、握る、または吸引する等の方法で長尺物50を保持することができる。第1の保持部材10は、一または複数の部材から構成することができる。
【0032】
図1では、第1の保持部材10は、支持部材20の凹部21の延在方向xと垂直な上下方向に並んでおり、かつ互いに対向している2つのチャック片11、12を有している。これら2つのチャック片11、12で長尺物50を挟むことで長尺物50を保持することができる。図示していないが、第1の保持部材10は、支持部材20の複数の凹部21の並び方向yに並んでおり、かつ互いに対向している2つのチャック片11、12であってもよい。
【0033】
第1の保持部材10による保持位置は特に限定されないが、長尺物50の長手方向の一方端51から10cm以内の位置であることが好ましく、8cm以内の位置であることがより好ましく、5cm以内の位置であることがさらに好ましい。
【0034】
第1の保持部材10は、支持部材20の凹部21の延在方向xに移動可能であることが好ましい。これにより、第1の保持部材10によって略並行配置されている複数の長尺物50を凹部21の延在方向xにまとめて搬送することができる。
【0035】
第1の保持部材10は、支持部材20の凹部21の延在方向xと垂直な一方向に移動可能であってもよい。詳細には、第1の保持部材10は、x方向と垂直であって水平面と平行な水平方向または、複数の凹部21の並び方向yに移動可能であることが好ましい。第1の保持部材10は、水平面と垂直な上下方向または、凹部21の深さ方向zに移動可能であってもよい。これにより、複数の長尺物50を上下方向にも移動させることができる。
【0036】
位置揃え装置1は、第1の保持部材10を少なくとも凹部21の延在方向xに移動させる第1の駆動機構41を備えることが好ましい。このように第1の駆動機構41を設けることにより、第1の保持部材10での長尺物50の保持位置を変えることができる。また、第1の保持部材10で長尺物50を保持した状態で第1の保持部材10を移動させることで、長尺物50を搬送することもできる。
【0037】
図示していないが、第1の駆動機構41は、例えば、少なくとも、第1の保持部材10に接続されている第1搬送部と、第1搬送部に接続され、第1搬送部の移動を制御する第1制御部と、を有していることが好ましい。
【0038】
第1搬送部は、第1の保持部材10を凹部21の延在方向xに駆動する1軸以上のアクチュエータを含むことが好ましく、凹部21の延在方向xと、x方向と垂直な一方向に駆動する2軸のアクチュエータを含むことがより好ましく、x方向と、x方向と垂直な二方向に駆動する3軸のアクチュエータを含むことがさらに好ましい。このように搬送部を構成することにより、自由度の高い設計が可能となる。アクチュエータは、モータ、リニアガイド、ボールねじ、タイミングベルト・プーリ、スライダ、ラックアンドピニオン等の機械要素を含むことができる。
【0039】
支持部材20は、長尺物50の少なくとも一部を支持する部材である。詳細には、支持部材20は長尺物50を下から支持する。支持部材20は、第1の保持部材10よりも長尺物50の他方側に配置されている。支持部材20は、第1の保持部材10とは異なる位置で長尺物50を支持している。支持部材20は、長尺物50の長手方向の一方側を支持してもよく、他方側を支持してもよく、複数の個所を支持してもよい。
【0040】
支持部材20は、長尺物50の長手方向に沿って、長尺物50を支持する凹部21を有し、その凹部21は、第1端21Aから第2端21Bへ延在している。第1端21Aから第2端21Bへの方向がx方向である。凹部21の第1端21Aと第2端21Bは、後述する凹部21の底面22の第1端と第2端によって規定することができる。支持部材20には凹部21が複数あり、それぞれの凹部21が一定方向に延在し、個別に長尺物50を長手方向に沿って支持することにより、複数の長尺物50の方向を同じに揃えることができる。さらに、支持部材20の複数の凹部21は、凹部21の延在方向であるx方向と垂直な方向に配されている。なお、複数の凹部21は同一平面上に配置されることが好ましい。複数の凹部21が同一平面上に配置されるとは、凹部21が支持する長尺物50のz方向の位置が揃うことを意味する。ここで、凹部21の深さ方向がz方向である。x方向、z方向、および複数の凹部21の並び方向であるy方向は、それぞれが互いに垂直な方向である。
【0041】
図3では、複数の凹部21は、凹部21の延在方向xと垂直な方向yに並んで配されている。凹部21は、底面22と、底面22の両側に設けられ、上下方向に延びている内壁23と、を有している。凹部21の底面22は、長尺物50を支持する面として機能する。長尺物50が底面22に載置されることにより、底面22は長尺物50と当接する。また、内壁23によって支持部材20からの長尺物50の脱落を防ぐことができる。支持部材20には、隣り合う2つの凹部21を区画している仕切り壁24が設けられている。仕切り壁24を、内壁23とすることができる。以下では、凹部21の延在方向xにおける凹部21の長さを凹部21の延在長さ21aと称する。複数の凹部21が並んでいる方向を、複数の凹部21の並び方向yと称し、複数の凹部21の並び方向yにおける一の凹部21の長さを凹部21の幅21bと称する。また、凹部21の深さ方向をz方向、凹部21の深さを符号21cで表す。
【0042】
一の凹部21で、一または複数の長尺物50を支持することができるが、一の凹部21では一の長尺物50を支持することが好ましい。これにより、複数の長尺物50の配置間隔を揃えることができる。
【0043】
凹部21の数は、一斉に処理する長尺物50の数に応じて設定することができるが、例えば、2箇所以上、4箇所以上、8箇所以上であってもよく、20箇所以下、16箇所以下、12箇所以下であることも許容される。
【0044】
複数の凹部21の並び方向yにおいて、複数の凹部21は、所定の間隔で並んでいればよい。複数の凹部21の間隔は、全て同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。
【0045】
凹部21の底面22は、y方向または水平面と平行であることが好ましいが、凹部21の底面22はy方向または水平面に対して傾斜していてもよい。また、凹部21の底面22は、平面状であっても曲面状であってもよい。
【0046】
凹部21の深さ方向zは、水平面と垂直な上下方向と一致していることが好ましい。
【0047】
凹部21の深さ21cは、長尺物50の外径よりも大きいことが好ましい。これにより、凹部21内に長尺物50の外径全体が収まるため、長尺物50を確実に支持することができる。一方、支持部材20は、凹部21で長尺物50を支持できればよいため、凹部21の深さ21cは長尺物50の外径よりも小さくてもよい。ただし、支持部材20からの長尺物50の脱落を防ぐため、凹部21の深さ21cは長尺物50の半径よりも大きいことが好ましい。
【0048】
凹部21の幅21bは、凹部21の深さ方向zおよび凹部21の延在方向xの双方と垂直な方向として規定される。詳細には、図3に示すように、凹部21の延在方向xに垂直な断面で看取することができる。凹部21の最小幅は、長尺物50の外径よりも大きいことが必要である。これにより、凹部21の底面22に長尺物50が当接することができる。
【0049】
凹部21の幅21bは、凹部21の深さ方向zにおいて一定の大きさであってもよい。凹部21の幅21bは、深さ方向zにおいて底面22側に向かって狭くなっていてもよい。これにより、凹部21内の所定の位置に長尺物50が収まりやすくなる。凹部21の幅21bは、深さ方向zにおいて底面22側に向かって広くなっていてもよい。これにより、長尺物50が凹部21から脱落しにくくなる。
【0050】
凹部21の延在長さ21aは、凹部21の幅21bよりも長くてもよく、短くてもよいが、長尺物50を安定して支持するためには凹部21の幅21bよりも長いことが好ましい。
【0051】
複数の凹部21におけるそれぞれの延在長さ21aは同じであることが好ましい。また、複数の凹部21におけるそれぞれの幅21bは同じであることが好ましい。さらに、複数の凹部21におけるそれぞれの深さ21cは同じであることが好ましい。これにより、形状や外径が異なる複数の長尺物50をまとめて凹部21の片側に寄せやすくなる。
【0052】
支持部材20は、凹部21の延在方向xに移動可能であってもよい。これにより、凹部21の延在方向xにおける長尺物50の支持位置を変えることができる。
【0053】
後述する位置調整部31で位置を調整した後、長尺物50を第1の保持部材10と第2の保持部材15の少なくともいずれかで保持した後は、支持部材20による支持は必須ではなくなる。したがって、支持部材20は、凹部21の延在方向xと垂直な方向、例えば上下方向や、水平面と平行な水平方向に移動可能であってもよい。
【0054】
位置揃え装置1は、支持部材20を凹部21の延在方向xに移動させる第2の駆動機構42を備えることが好ましい。このように第2の駆動機構42を設けることにより、支持部材20での長尺物50の支持位置を変えることができる。支持部材20は、第2の駆動機構42に接続されていることが好ましい。その他、第2の駆動機構42の構成については、第1の駆動機構41の説明を参照することができる。
【0055】
位置調整部31は、複数の長尺物50の位置を揃えるために設けられている。位置調整部31は、一または複数の部材から構成することができる。位置調整部31は、第1の保持部材10および支持部材20とは異なる部材に設けられていてもよく、支持部材20に設けられていてもよい。位置調整部31は、第1の保持部材10よりも長尺物50の他方側に設けられ、凹部21の延在方向xと垂直な方向に複数並んでいる。すなわち、位置揃え装置1には、複数の位置調整部31が設けられている。図2および図4では4つの長尺物50の位置を揃えるために4つの位置調整部31が設けられている例を示している。
【0056】
図2に示すように、一の位置調整部31の少なくとも一部が、一または複数の長尺物50(好ましくは一の長尺物50)の隣に位置するように構成されていることが好ましい。また、一の位置調整部31の少なくとも一部が、略並行配置されている複数の長尺物50の間に配されることが好ましい。その結果、位置調整部31と長尺物50が交互に並んでいることが好ましい。これにより、位置調整部31が長尺物50と当接しやすくなり、長尺物50を移動させやすくなる。
【0057】
図5図6に示すように、位置調整部31は長尺物50に向かって移動するように構成されている。詳細には、複数の位置調整部31は、複数の凹部21の並び方向yに移動可能である。図6では、複数の位置調整部31が図5に示した位置から方向yに移動した例を示している。複数の位置調整部31が複数の凹部21の並び方向yに移動することにより、複数の長尺物50は位置調整部31に押されてそれぞれ凹部21の並び方向yの片側に寄るように移動する。その結果、少なくとも位置調整部31に押された部分の複数の長尺物50の凹部21内における配置を揃えることができる。
【0058】
図6に示すように、複数の位置調整部31が複数の凹部21の並び方向yの一方側に移動することが好ましい。つまり、複数の位置調整部31の移動方向は同じであることが好ましい。これにより、位置調整部31に押された複数の長尺物50を、それぞれ凹部21の並び方向yの片側(図6では紙面の右側)に寄るように位置させることができる。
【0059】
図2および図4では4つの長尺物50の位置を揃えるために4つの位置調整部31が設けられている。必須ではないが、図2および図4に示すように、複数の凹部21の並び方向yにおいて複数の位置調整部31の隣に第2の位置調整部34が設けられてもよい。第2の位置調整部34は、位置調整部31と同様の構成を有している。4つの位置調整部31により長尺物50をy方向に移動させることができるが、さらに第2の位置調整部34を設けることで長尺物50をy方向と反対方向にも移動させることができる。また、第2の位置調整部34を設けることで、複数の位置調整部31が設けられている位置調整部材30を線対称の形状に形成しやすくなり、位置調整部材30の重心位置を安定させることもできる。このため、複数の位置調整部31の移動を安定して行うことができる。
【0060】
複数の位置調整部31は、それぞれ凹部21の延在方向xと垂直な方向に延在していることが好ましく、それぞれ凹部21の深さ方向zに延在していることがより好ましい。このような形状とすることで、位置調整部31で長尺物50を押しやすくなり、また隣り合う長尺物50の間に位置調整部31を配置しやすくなる。位置調整部31の具体的な形状は特に限定されず、例えば、凹部21の深さ方向zに延在している多角柱状、円柱状、長円柱状またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0061】
凹部21の深さ方向zにおける複数の位置調整部31の長さ31cは、互いに異なっていてもよいが、それぞれ同じであることが好ましい。また、凹部21の並び方向yにおける複数の位置調整部31の幅31bは、互いに異なっていてもよいが、それぞれ同じであることが好ましい。これにより、各位置調整部31が確実に長尺物50に当接しやすくなる。その結果、形状や外径が異なる複数の長尺物50をまとめて凹部21の片側に寄せやすくなる。
【0062】
複数の凹部21の並び方向yにおいて、複数の位置調整部31は所定の間隔で並んでいればよい。複数の位置調整部31の間隔31dは、全て同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0063】
複数の凹部21の並び方向yにおける位置調整部31の移動範囲は、例えば以下のように設定することができる。
【0064】
図6に示すように、位置揃え装置1を凹部21の延在方向xから見たときに、位置調整部31は少なくとも支持部材20の凹部21に対応する範囲を、y方向に移動することが好ましい。これにより、位置調整部31が凹部21で支持されている長尺物50に当接可能となる。
【0065】
図6に示すように、位置揃え装置1を凹部21の延在方向xから見たときに、位置調整部31は凹部21の外、すなわち隣り合う凹部21と凹部21の間の範囲にも移動可能であってもよい。これにより、位置調整部31で位置を揃える前に長尺物50の凹部21内での位置にバラツキがあっても、各位置調整部31が長尺物50に確実に当接しやすくなる。
【0066】
支持部材20の凹部21には長尺物50が配置され、複数の位置調整部31は、複数の長尺物50に接し、複数の長尺物50がそれぞれ凹部21の内壁23に突き当たるまで移動することが好ましい。このように凹部21の内壁23に突き当たるまで位置調整部31を移動させることにより、各凹部21によって支持されている長尺物50の位置を揃えることができる。
【0067】
位置調整部31は、複数の長尺物50の位置を揃えた後は、長尺物50とは当接しないことが好ましい。このため、位置調整部31は、長尺物50の位置を調整した後は、長尺物50から離れるように移動することが好ましい。位置調整のため、複数の位置調整部31が複数の凹部21の並び方向yの一方側に移動する場合には、位置調整の後に、複数の位置調整部31が複数の凹部21の並び方向yの一方側と反対側(他方側)に移動してもよい。その他、複数の位置調整部31は、凹部21の延在方向xに移動可能であってもよく、凹部21の延在方向xと垂直な方向、例えば、上下方向や、水平面と平行な水平方向に移動可能であってもよい。位置調整部31が長尺物50から離れるように移動した後に長尺物50の位置が変わらないように、位置を揃えた後は第1の保持部材10が長尺物50を保持することが好ましい。
【0068】
凹部21の延在方向xにおいて、複数の位置調整部31が設けられる位置は特に限定されない。図2では、複数の位置調整部31は、凹部21の延在方向xにおいて支持部材20と第1の保持部材10の間に配置されている。これにより、長尺物50のうち支持部材20と第1の保持部材10の間に配されている部分の位置を揃えることができ、長尺物50を曲げずに保持することができる。また、複数の位置調整部31を支持部材20と第1の保持部材10とは別に設けることで、長尺物50を位置調整した後に位置調整部31が長尺物50から離れるように退避させることもできる。
【0069】
第1の保持部材10が凹部21の延在方向xに移動可能である場合、複数の位置調整部31は、支持部材20と第1の保持部材10の間に配置されていることが好ましい。これにより、複数の位置調整部31で長尺物50の位置を揃えた後、位置調整部31を長尺物50に当接させた状態で第1の保持部材10を凹部21の延在方向xに移動させることによって凹部21の延在方向xの広範囲で位置を揃えることができる。
【0070】
図7は、図1に示した位置揃え装置の変形例を示す側面図を表す。図8は、図7に示した位置揃え装置の支持部材および位置調整部材の分解斜視図を表す。図7図8では、位置調整部材30に複数の位置調整部31が設けられている。また、支持部材20には、複数の凹部21と連通し且つ複数の凹部21の並び方向yに延在している溝25が設けられており、溝25に複数の位置調整部31が配置されている。このように複数の位置調整部31を支持部材20によって挟むように設けることで、支持部材20の凹部21に対する位置調整部31の位置ずれを抑制することができる。
【0071】
溝25内で位置調整部31が移動しやすくなるように、溝25は、複数の凹部21の並び方向yにおいて最外方に配置されている一の凹部21の外縁21dよりもy方向反対側に設けられていることが好ましい。溝25内で位置調整部31が移動しやすくなるように、溝25は、複数の凹部21の並び方向yにおける支持部材20の一方端20Aから他方端20Bに亘って設けられていてもよい。
【0072】
凹部21の延在方向xにおいて、溝25の幅25bは、凹部21の延在方向xにおける位置調整部31の長さ31eよりも広ければよい。これにより、溝25内に位置調整部31を収めることができる。
【0073】
図8では、溝25の深さ25cが、凹部21の深さ方向zにおける位置調整部材30の長さと同じである例を示したが、溝25の深さ25cは、位置調整部材30の長さよりも長くてもよく、短くてもよい。
【0074】
位置揃え装置1は、位置調整部材30を複数の凹部21の並び方向yに移動させる第3の駆動機構43を有していることが好ましい。このように第3の駆動機構43を設けることにより、複数の位置調整部31を動かすことができる。複数の位置調整部31は、第3の駆動機構43にそれぞれ接続されていることが好ましい。その他、第3の駆動機構43の構成については、第1の駆動機構41の説明を参照することができる。
【0075】
図4図6に戻って、複数の位置調整部31を一斉に移動させるための構成について説明する。図4図6において、位置揃え装置1は、複数の凹部21の並び方向yに延在している基部35をさらに有し、複数の位置調整部31は、基部35から延設されており、基部35よりも上側に位置している。その場合、基部35に第3の駆動機構43が接続されていることが好ましい。すなわち、基部35を介して、複数の位置調整部31が第3の駆動機構43に接続されていることが好ましい。これにより、長尺物50よりも下側に第3の駆動機構43を配置しやすくなり、長尺物50よりも上側ではスペースが形成される。その結果、位置揃え装置1の上側から位置調整部31または支持部材20の動作状態や長尺物50の移動状態を観察しやすくなる。
【0076】
図4図6では、位置調整部材30の下側に基部35が設けられ、上側に複数の位置調整部31が設けられている。これにより、位置調整部材30は櫛状に形成されているともいえる。複数の位置調整部31が基部35を介して互いに接続されているため、複数の位置調整部31を一緒に移動させやすくなる。
【0077】
基部35と複数の位置調整部31は、一体的に形成されていてもよく、図4図6に示すように、基部35を構成する部材の表面に、複数の位置調整部31を構成する部材が固定されていてもよい。
【0078】
基部35は、複数の凹部21の並び方向yに延在している限り、その形状は特に限定されないが、例えば、球状、長円球状、多角柱状、円柱状、長円柱状に形成することができる。例えば、図4では、基部35は直方体状に形成されている。基部35を構成する側面は平面状であっても曲面状であってもよい。図4では、基部35を構成する側面のうち位置調整部31が設けられている面36は、水平面と平行な平面状に形成されている。
【0079】
凹部21の底面22と、基部35の表面のうち位置調整部31が設けられている面36がそれぞれ平面状に形成されている場合、凹部21の深さ方向zにおいて、基部35の表面のうち位置調整部31が設けられている面36が、凹部21の底面22と同じ高さか、これよりも低い位置にあることが好ましい。複数の位置調整部31が凹部21の並び方向yに移動して長尺物50を押している間も長尺物50が凹部21の底面22に当接しやすくなり、底面22からの長尺物50の浮き上がりを抑制することができる。その結果、凹部21の底面22によって長尺物50が確実に支持されるため、複数の長尺物50の位置を揃えやすくなる。
【0080】
図9は、図4に示した位置調整部の変形例を示す断面図を表す。図9では、位置揃え装置1は、複数の凹部21の並び方向yに延在している基部35をさらに有し、複数の位置調整部31は、基部35から延設されており、基部35よりも下側に位置している。このように基部35と位置調整部31を配置することによっても、複数の位置調整部31を一体的に移動させることができる。また、位置調整部31が上側から長尺物50に接近するため、凹部21の底面22によって長尺物50が確実に支持された状態で複数の長尺物50の位置を揃えることができる。
【0081】
位置調整部31の形状について説明する。図4では、凹部21の深さ方向zにおける一の位置調整部31の長さ31cが、基部35から離れる方向において一定となっている。
【0082】
図10は、図4に示した位置調整部の他の変形例を示す断面図を表す。位置揃え装置1が、複数の凹部21の並び方向yに延在している基部35を有している場合、図10に示すように、凹部21の延在方向xに垂直な断面において、複数の位置調整部31の並び方向yにおける一の位置調整部31の長さ(幅31b)が基部35から離れる方向に向かって広くなっている部分を有していることが好ましい。これにより、基部35のうち位置調整部31が設けられている面36によって長尺物50が支持されるとともに、複数の凹部21の並び方向yで隣り合う位置調整部31の間に長尺物50が収まりやすくなる。その結果、位置調整部31からの長尺物50の脱落を抑制することができ、位置調整部31に当接した長尺物50を凹部21の片側に移動させやすくなる。なお、複数の位置調整部31の並び方向yにおける一の位置調整部31の長さ(幅31b)は、位置調整部31の基端から先端に亘って広くなっていることがより好ましい。これにより、位置調整部31に当接した長尺物50を凹部21の片側に一層移動させやすくなる。
【0083】
図示していないが、凹部21の延在方向xに垂直な断面において、複数の位置調整部31の並び方向yにおける一の位置調整部31の長さ(幅31b)が基部35から離れる方向に向かって狭くなっている部分を有していてもよい。その場合、複数の位置調整部31の並び方向yにおける一の位置調整部31の長さ(幅31b)が、位置調整部31の基端から先端に亘って狭くなっていてもよい。凹部21の延在方向xに垂直な断面において、位置調整部31と凹部21の底面22および側面によって長尺物50の周方向の広範囲を覆うことができるため、位置調整部31に当接した長尺物50を凹部21の片側に移動させやすくなる。
【0084】
図5に戻って、凹部21の並び方向yにおける位置調整部31と凹部21との位置関係について説明する。複数の位置調整部31の並び方向yにおける一の位置調整部31の長さ(幅31b)は、隣り合う2つの凹部21を区画している仕切り壁24の複数の凹部21の並び方向yの長さ24b以下であることが好ましい。複数の凹部21の並び方向yにおいて支持部材20と位置調整部材30を相対移動させると、凹部21の延在方向xから見たときに一の位置調整部31が仕切り壁24と重なるように配されるため、位置調整を行わないときに位置調整部31の長尺物50との接触を防ぐことができる。
【0085】
凹部21の深さ方向zにおいて、位置調整部31は、凹部21の底面22から長尺物50の半径よりも上側まで延在していることが好ましい。また、凹部21の深さ方向zにおいて、位置調整部31は、凹部21の底面22から長尺物50の上端よりも上側まで延在していることが好ましい。
【0086】
図11は、図1に示した位置揃え装置1の他の変形例を示す側面図を表す。図12は、図11に示した位置揃え装置1を上から見た平面図を表す。図11図12に示すように、位置揃え装置1には、さらに、長尺物50の長手方向の他方側を保持する第2の保持部材15が設けられていてもよい。これにより、第1の保持部材10と第2の保持部材15で長尺物50の長手方向の両側を保持することができるため、長尺物50を安定して移動させることができる。
【0087】
第2の保持部材15による保持位置は特に限定されないが、長尺物50の長手方向の他方端52から10cm以内の位置であることが好ましく、8cm以内の位置であることがより好ましく、5cm以内の位置であることがさらに好ましい。
【0088】
第2の保持部材15の構成、例えば、保持機構、移動方向、移動範囲などについては、第1の保持部材10の説明を参照することができる。第2の保持部材15による長尺物5
0の保持機構は、第1の保持部材10による長尺物50の保持機構と同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。
【0089】
位置揃え装置1は、第2の保持部材15を少なくとも凹部21の延在方向xに移動させる第4の駆動機構44を備えることが好ましい。このように第4の駆動機構44を設けることにより、第2の保持部材15での長尺物50の保持位置を変えることができる。また、第2の保持部材15で長尺物50を保持した状態で第2の保持部材15を移動させることで、長尺物50を搬送することもできる。第2の保持部材15は、第4の駆動機構44に接続されていることが好ましい。第4の駆動機構44の構成については、第1の駆動機構41の説明を参照することができる。
【0090】
位置揃え装置1に第2の保持部材15が設けられている場合、支持部材20と複数の位置調整部31は、凹部21の延在方向xにおいて、第1の保持部材10と第2の保持部材15の間に配置されていることが好ましい。これにより、長尺物50の長手方向の端部よりも内側で複数の長尺物50の位置を揃えることができる。
【0091】
複数の位置調整部31は、凹部21の延在方向xにおいて、支持部材20と第1の保持部材10の間、および支持部材20と第2の保持部材15の間にそれぞれ配置されていてもよい。例えば、複数の位置調整部31として、支持部材20と第1の保持部材10の間に配置されている位置調整部31A、支持部材20と第2の保持部材15の間に配置されている位置調整部31Bが設けられる。位置調整部31Aにより、長尺物50の長手方向の一方側における複数の長尺物50の位置を揃えることができ、位置調整部31Bにより、長尺物50の長手方向の他方側における複数の長尺物50の位置を揃えることができる。
【0092】
第1の保持部材10、支持部材20、位置調整部31、第2の保持部材15を構成する材料は特に限定されず、例えば、樹脂または金属あるいはこれらの複合材料から構成することができる。そのような樹脂または金属としては、長尺物50を構成する材料の説明を参照することができる。複合材料としては炭素繊維強化樹脂、ガラス繊維強化樹脂あるいは金属に樹脂をコートした材料などを用いることができる。第1の保持部材10、支持部材20、位置調整部31、第2の保持部材15を構成する材料は、同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。
【0093】
2.複数の長尺物の位置揃え装置の作動方法
本発明は、長尺物の位置揃え装置の作動方法も提供する。以下では、図13図23を参照しながら作動方法の各ステップについて説明する。図13図15図16図18図20図23は、本発明の一実施形態に係る位置揃え装置の作動方法を示す側面断面図を表し、図14図17および図19は、本発明の一実施形態に係る位置揃え装置の作動方法を示す平面図を表す。なお、図13図23に示した位置揃え装置は、図11に示した位置揃え装置と同様の構成を有している。
【0094】
まず、図13に示すように、一方から他方へ延在する長尺物50を複数同時に位置揃えする装置1を準備する(工程1)。位置揃え装置1は、複数の長尺物50の一方側を保持する第1の保持部材10と、第1の保持部材10よりも長尺物50の他方側に配置される支持部材20であって、長尺物50をその長手方向に沿って支持し、第1端から第2端へ延在し、その延在方向xに垂直な方向yに配された複数の凹部21を有する支持部材20と、第1の保持部材10よりも長尺物50の他方側に設けられ、凹部21の延在方向xに垂直な方向yに複数並んでおり、かつそれぞれの長尺物50のそれぞれの凹部21内における位置を揃える複数の位置調整部と、を有する。その他、位置揃え装置1の具体的構成については「1.複数の長尺物の位置揃え装置」の説明を参照することができる。
【0095】
複数の凹部21にそれぞれ長尺物50を配置する(工程2)。一の凹部21には、一の長尺物50を配置することが好ましい。
【0096】
複数の位置調整部が、複数の凹部21の並び方向yに移動し、複数の長尺物50の位置を揃える(工程3)。図14では、第1の保持部材10に近い側の複数の位置調整部31Aを、複数の凹部21の並び方向yの一方側(矢印y1で示す方向)に移動させている。これにより、長尺物50は位置調整部31Aに押されてそれぞれ凹部21の並び方向yの片側に寄る。その結果、少なくとも位置調整部31Aに押された部分の複数の長尺物50の配置間隔を揃えることができる。
【0097】
図14に示すように、複数の長尺物50の位置を揃える工程3において、複数の位置調整部31Aは、複数の長尺物50がそれぞれ凹部21の内壁に突き当たるまで移動することが好ましい。凹部21の内壁に突き当たるまで複数の位置調整部31Aが移動することにより、各凹部21によって支持されている長尺物50の位置を揃えることができる。
【0098】
図15に示すように、複数の長尺物50の位置を揃える工程3の後、第1の保持部材10が複数の長尺物50の長手方向の一方側を保持することが好ましい(工程4)。複数の長尺物50の位置が揃った状態で、複数の長尺物50を保持することが可能となる。図15では、第1の保持部材10のチャック片11、12が互いに近接することで、複数の長尺物50を挟持している。
【0099】
工程4の後、第1の保持部材10が凹部21の延在方向xに移動し、長尺物50も凹部21の延在方向xの一方側に移動することが好ましい(工程5)。複数の長尺物50が支持部材20の内壁に突き当たっている状態で、すなわち位置調整部31Aが長尺物50をy1方向に押した状態で第1の保持部材10を移動させることによって、長尺物50の長手方向の広範囲で複数の長尺物50をy1方向の端に揃えることができる。図16では、第1の保持部材10が凹部21の延在方向xの一方側(矢印x1で示す方向)に移動している。工程5では、第1の保持部材10の移動長さと、長尺物50の移動長さが同じであることが好ましい。即ち、工程5では長尺物50を延伸することなく移動させることが好ましい。また、工程5では、長尺物50を加熱しないことが好ましい。
【0100】
位置揃え装置1が第2の保持部材15を有している場合には、図17に示すように、第2の保持部材15に近い側の複数の位置調整部31Bを、複数の凹部21の並び方向yの一方側(矢印y1で示す方向)に移動させてもよい(工程6)。これにより、支持部材20よりも長尺物50の長手方向の他方側において複数の長尺物50の位置を揃えることができる。工程6は、工程3と同様の方法で行うことができる。
【0101】
位置揃え装置1が第2の保持部材15を有している場合には、図18に示すように、工程6の後、第2の保持部材15が複数の長尺物50の長手方向の他方側を保持することが好ましい(工程7)。これにより、位置調整部31A、31Bによって複数の長尺物50の位置が長尺物50の長手方向の一方側と他方側の両方で揃えられた状態で長尺物50が保持されることとなる。その結果、複数の長尺物50に対して搬送や加熱延伸等の処理を一斉に行っても、ワーク同士の品質のバラツキの発生を抑制することができる。
【0102】
上記作動方法は、第1の保持部材10が複数の長尺物50の一方側を保持する工程4の後、複数の長尺物50の位置を揃える工程(工程3)とは反対向きに複数の位置調整部が複数の凹部21の並び方向yに移動する工程をさらに含むことが好ましい(工程8)。このように位置調整部を、長尺物50から遠ざかるように退避させることで、本工程の後に好ましく行われる長尺物50の搬送や加熱延伸の際に位置調整部と長尺物50との接触を抑制することができる。図19では、複数の位置調整部31Aと31Bを複数の凹部21の並び方向yの他方側(矢印y2で示す方向)に移動させている。図19では、位置調整部31Aと位置調整部31Bを一緒に移動させているが、位置調整部31Aを移動開始した後に位置調整部31Bを移動させてもよい。また、位置調整部31Aの移動が完了した後に位置調整部31Bを移動させてもよい。
【0103】
上述したように、本発明の一実施形態に係る位置揃え装置1は、工程1~工程3を行うことで複数の長尺物50の位置を揃えることができる。また、位置揃え装置1が、第2の保持部材15を有し、複数の位置調整部が、支持部材20と第1の保持部材10の間、および支持部材20と第2の保持部材15の間にそれぞれ配置されている場合には、工程1~工程6を行うことで複数の長尺物50の長手方向の一方側と他方側で位置を揃えることができる。
【0104】
複数の長尺物50の位置を揃えた後は、複数の長尺物50を搬送してもよく、後述するように加熱延伸等の加工を施してもよい。複数の長尺物50をまとめて搬送する場合には、例えば、第1の保持部材10と第2の保持部材15を同じ速度で同じ方向に移動させればよい。
【0105】
上記作動方法は、複数の長尺物50の位置を揃える工程とは反対向きに複数の位置調整部が複数の凹部21の並び方向yに移動する工程の後、図20に示すように第1の保持部材10が凹部21の延在方向xに移動し、図21に示すように長尺物50を延伸する工程をさらに含むことが好ましい(工程9)。長尺物50を延伸することで、長尺物50には延伸部と未延伸部が形成される。そのような延伸後の長尺物50をバルーンカテーテルのバルーンを製造するためのパリソンとして用いることができる。
【0106】
長尺物50を延伸するために、工程9では第1の保持部材10よりも長尺物50の長手方向の他方端52側、(好ましくは、長尺物50の長手方向の中途部)を加熱しながら、第1の保持部材10を凹部21の延在方向xへ移動させることが好ましい。これにより、第1の保持部材10よりも長尺物50の長手方向の一方端51側の所定の区間を加熱延伸することができる。長尺物50の加熱には、公知の加熱装置を用いることができる。図20図23では、加熱装置を符号48で示している。長尺物50の加熱と、第1の保持部材10の移動は、いずれを先に行ってもよく、同時に開始してもよい。
【0107】
上記作動方法は、第1の保持部材10が凹部21の延在方向xに移動する工程の後、図22に示すように第2の保持部材15が凹部21の延在方向xに移動し、図23に示すように長尺物50を延伸する工程をさらに含むことが好ましい(工程10)。図22では、第2の保持部材15が凹部21の延在方向xの他方側(矢印x2で示す方向)に移動している。工程10において、長尺物50を延伸する区間は、工程10で延伸した区間と離隔していることが好ましい。これにより、未延伸部の両側に延伸部を形成することができ、延伸後の長尺物50をバルーンカテーテルのバルーンを製造するためのパリソンとして用いることができる。工程9と同様に、工程10では第2の保持部材15よりも長尺物50の長手方向の一方端51側、(好ましくは、長尺物50の長手方向の中途部)を加熱しながら、第2の保持部材15を凹部21の延在方向xへ移動させることが好ましい。その他、工程10は、工程9と同様の方法で行うことができる。
【符号の説明】
【0108】
1:複数の長尺物の位置揃え装置
10:第1の保持部材
11、12:チャック片
15:第2の保持部材
20:支持部材
21:凹部
21a:凹部の延在長さ
21b:凹部の幅
21c:凹部の深さ
22:凹部の底面
23:凹部の内壁
24:仕切り壁
25:溝
30:位置調整部材
31:位置調整部
31b:位置調整部の幅
31c:凹部の深さ方向における位置調整部の長さ
31d:位置調整部の間隔
31e:凹部の延在方向における位置調整部の長さ
35:基部
36:面
41:第1の駆動機構
42:第2の駆動機構
43:第3の駆動機構
44:第4の駆動機構
48:加熱装置
50:長尺物
51:一方端
52:他方端
x:凹部の延在方向
y:複数の凹部の並び方向
z:凹部の深さ方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図23