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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】レンズ体及び車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/239 20180101AFI20240221BHJP
   G02B 3/08 20060101ALI20240221BHJP
   G02B 5/04 20060101ALI20240221BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20240221BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20240221BHJP
   F21S 43/243 20180101ALI20240221BHJP
   F21S 43/251 20180101ALI20240221BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20240221BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20240221BHJP
   F21W 103/10 20180101ALN20240221BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20240221BHJP
   F21W 103/35 20180101ALN20240221BHJP
   F21W 103/55 20180101ALN20240221BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240221BHJP
【FI】
F21S43/239
G02B3/08
G02B5/04 A
F21V5/04
F21V5/00 510
F21S43/243
F21S43/251
F21V8/00 320
F21V8/00 330
F21W103:00
F21W103:10
F21W103:20
F21W103:35
F21W103:55
F21Y115:10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020067298
(22)【出願日】2020-04-03
(65)【公開番号】P2021163715
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 慶大
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-185304(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0041716(US,A1)
【文献】特開2012-174658(JP,A)
【文献】仏国特許出願公開第02966224(FR,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0356582(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 43/239
G02B 3/08
G02B 5/04
F21V 5/04
F21V 5/00
F21S 43/243
F21S 43/251
F21V 8/00
F21W 103/00
F21W 103/10
F21W 103/20
F21W 103/35
F21W 103/55
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からの光を導光する少なくとも一つの板状レンズ体を備えたレンズ体であって、
前記板状レンズ体は、第1主面と、その反対側の第2主面と、入光部と、前端面である出光部と、第1全反射面と、第2全反射面と、第3全反射面と、第4全反射面と、第5全反射面と、を含み、
前記第1主面は、前記入光部を含み、
前記入光部は、当該入光部から前記板状レンズ体に入光する前記光源からの光を略平行光にし、
前記第2主面は、前記第1全反射面、前記第2全反射面及び前記第3全反射面を含み、
前記第1全反射面は、前記入光部から入光し当該第1全反射面に入射する前記光源からの光を、前記出光部の長手方向の中央領域に向けて全反射する全反射面であり、
前記第2全反射面は、前記入光部から入光し当該第2全反射面に入射する前記光源からの光を、前記第4全反射面に向けて全反射する全反射面であり、
前記第3全反射面は、前記入光部から入光し当該第3全反射面に入射する前記光源からの光を、前記第5全反射面に向けて全反射する全反射面であり、
前記第4全反射面は、前記板状レンズ体の後端部の幅方向の一方の側の端面で、当該第4全反射面に入射する前記第2全反射面からの光を前記出光部の長手方向の一方の端領域に向けて全反射する全反射面であり、
前記第5全反射面は、前記板状レンズ体の後端部の幅方向の他方の側の端面で、当該第5全反射面に入射する前記第3全反射面からの光を前記出光部の長手方向の他方の端領域に向けて全反射する全反射面であり、
前記第1全反射面と前記第2全反射面との間の境界面である第1立壁部は、前記光源の光軸が延びる方向から視て前記板状レンズ体の幅方向に対して前記出光部側に傾斜して直線状に形成され、前記第4全反射面で全反射されて前記一方の端領域に向かう光を遮らないように配置されており、
前記第2全反射面は平面であり、前記入光部から入光し当該第2全反射面で全反射された光が、前記第1立壁部に対して前記光源の光軸が延びる方向から視て平行の方向に進行して前記第4全反射面に入射するように傾斜した姿勢で配置されており、
前記第4全反射面は当該第4全反射面で全反射された光が前記板状レンズ体の長手方向に平行に進行して前記出光部から出光するように配置されるレンズ体。
【請求項2】
前記第1全反射面と前記第3全反射面との間の境界面である第2立壁部は、前記第5全反射面で全反射されて前記他方の端領域に向かう光を遮らないように前記板状レンズ体の幅方向に対して傾斜している請求項1に記載のレンズ体。
【請求項3】
前記第1立壁部と前記第2立壁部とがなす角度は、180°未満である請求項2に記載のレンズ体。
【請求項4】
前記第3全反射面は、当該第3全反射面で全反射された光が、前記第2立壁部に対して平行の方向に進行して前記第5全反射面に入射するように傾斜した姿勢で配置されている請求項2又は3に記載のレンズ体。
【請求項5】
前記第1全反射面、前記第2全反射面、前記第3全反射面、前記第4全反射面及び前記第5全反射面のうち少なくとも一つは、前記出光部が均一に発光するようにその面形状及び設置角度のうち少なくとも一方が調整されている請求項1から4のいずれか1項に記載のレンズ体。
【請求項6】
前記出光部には、当該出光部から出光する光を制御するレンズカットが施されている請求項1から4のいずれか1項に記載のレンズ体。
【請求項7】
複数の前記板状レンズ体を備え、
複数の前記板状レンズ体は、一体的に成形されている請求項1から6のいずれか1項に記載のレンズ体。
【請求項8】
複数の前記板状レンズ体それぞれの前記出光部は、境界なく連続した状態で成形されている請求項7に記載のレンズ体。
【請求項9】
複数の前記板状レンズ体はそれぞれ、物理的に分離した状態で成形されている請求項7に記載のレンズ体。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のレンズ体と、
前記光源と、を備えた車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ体及び車両用灯具に関し、特に、光利用効率が低下することなく横幅を短くすることができるレンズ体及び車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
光源からの光を導光するレンズ体が例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
図6(a)は特許文献1に記載のレンズ体の上面図、図6(b)は図6(a)のC-C断面図である。
【0004】
特許文献1に記載のレンズ体(以下、板状レンズ体140と呼ぶ)は、光源120からの光を導光する板状のレンズ体で、図6に示すように、第1主面141と、その反対側の第2主面142と、光源120からの光が入光する入光部144と、入光部144から板状レンズ体140に入光し当該板状レンズ体140内を導光される光源120からの光が出光する出光部143と、第1全反射面RA1~第5全反射面RA5と、を含んでいる。出光部143は、板状レンズ体140の前端面143である。
【0005】
図6(b)に示すように、第1主面141は、入光部144を含んでいる。入光部144は、当該入光部144から板状レンズ体140に入光する光源120からの光をコリメートする入光部である。
【0006】
図6(a)に示すように、第2主面142は、第1全反射面RA1、第2全反射面RA2及び第3全反射面RA3を含んでいる。
【0007】
第1全反射面RA1は、入光部144から入光し、当該第1全反射面RA1で全反射された光源120からの光Ray1がX軸に対して平行の方向に進行して出光部143の長手方向(Y軸方向)の中央領域a1(図6(a)参照)から出光するように傾斜した姿勢で配置されている。
【0008】
第2全反射面RA2は、入光部144から入光し、当該第2全反射面RA2で全反射された光源120からの光Ray2がY軸方向(図6(a)中左側)に進行して第4全反射面RA4に入射するように傾斜した姿勢で配置されている。
【0009】
第3全反射面RA3は、入光部144から入光し、当該第3全反射面RA3で全反射された光源120からの光Ray3がY軸方向(図6(a)中右側)に進行して第5全反射面RA5に入射するように傾斜した姿勢で配置されている。
【0010】
第4全反射面RA4は、当該第4全反射面RA4で全反射される第2全反射面RA2からの反射光Ray2がX軸に対して平行の方向に進行して出光部143の長手方向(Y軸方向)の一方の端領域a2(図6(a)参照)から出光するように傾斜した姿勢で配置されている。
【0011】
第5全反射面RA5は、当該第5全反射面RA5で全反射される第3全反射面RA3からの反射光Ray3がX軸に対して平行の方向に進行して出光部143の長手方向(Y軸方向)の他方の端領域a3(図6(a)参照)から出光するように傾斜した姿勢で配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】特開2018-14279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
図7は、特許文献1に記載の板状レンズ体140の問題点について説明するための図である。
【0014】
本発明者は、図7に示すように、板状レンズ体140の横幅を図6(a)に示す幅W1より短い幅W2にすることを検討した。
【0015】
しかしながら、板状レンズ体140の横幅を図6(a)に示す幅W1より短い幅W2にすると、入光部144から入光し、第2全反射面RA2、第4全反射面RA4でこの順に全反射される光源120からの光の一部(図7中の符号Ray2aが示す矢印参照)が、第1立壁部146により遮られる(第1立壁部146から板状レンズ体140の外部に漏れ出る)ため、その分、光利用効率が低下することが判明した。第1立壁部146は、第1全反射面RA1と第2全反射面RA2との間の境界面で、上面視で、板状レンズ体140の幅方向(Y軸方向)に対して傾斜することなく、Y軸方向に延びている。
【0016】
同様に、板状レンズ体140の横幅を図6(a)に示す幅W1より短い幅W2にすると、入光部144から入光し、第3全反射面RA3、第5全反射面RA5でこの順に全反射される光源120からの光の一部(図7中の符号Ray3aが示す矢印参照)が、第2立壁部147により遮られる(第2立壁部147から板状レンズ体140の外部に漏れ出る)ため、その分、光利用効率が低下することが判明した。第2立壁部147は、第1全反射面RA1と第3全反射面RA3との間の境界面で、上面視で、板状レンズ体140の幅方向(Y軸方向)に対して傾斜することなく、Y軸方向に延びている。
【0017】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、光利用効率が低下することなく横幅を短くすることができるレンズ体及び車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明にかかるレンズ体は、光源からの光を導光する少なくとも一つの板状レンズ体を備えたレンズ体であって、前記板状レンズ体は、第1主面と、その反対側の第2主面と、入光部と、前端面である出光部と、第1全反射面と、第2全反射面と、第3全反射面と、第4全反射面と、第5全反射面と、を含み、前記第1主面は、前記入光部を含み、前記第2主面は、前記第1全反射面、前記第2全反射面及び前記第3全反射面を含み、前記第1全反射面は、前記入光部から入光し当該第1全反射面に入射する前記光源からの光を、前記出光部の長手方向の中央領域に向けて全反射する全反射面であり、前記第2全反射面は、前記入光部から入光し当該第2全反射面に入射する前記光源からの光を、前記第4全反射面に向けて全反射する全反射面であり、前記第3全反射面は、前記入光部から入光し当該第3全反射面に入射する前記光源からの光を、前記第5全反射面に向けて全反射する全反射面であり、前記第4全反射面は、前記板状レンズ体の後端部の幅方向の一方の側の端面で、当該第4全反射面に入射する前記第2全反射面からの光を前記出光部の長手方向の一方の端領域に向けて全反射する全反射面であり、前記第5全反射面は、前記板状レンズ体の後端部の幅方向の他方の側の端面で、当該第5全反射面に入射する前記第3全反射面からの光を前記出光部の長手方向の他方の端領域に向けて全反射する全反射面であり、前記第1全反射面と前記第2全反射面との間の境界面である第1立壁部は、前記第4全反射面で全反射されて前記一方の端領域に向かう光を遮らないように前記板状レンズ体の幅方向に対して前記出光部側に傾斜している。
【0019】
このような構成により、光利用効率が低下することなく横幅を短くすることができるレンズ体を提供することができる。
【0020】
これは、第4全反射面から出光部の長手方向の一方の端領域に向けて全反射される光を遮らないように第1立壁部が板状レンズ体の幅方向に対して傾斜しているため、第4全反射面で全反射される第2全反射面からの反射光が、第1立壁部で遮られることなく進行して出光部の長手方向の一方の端領域から出光することによるものである。
【0021】
上記レンズ体において、前記第1全反射面と前記第3全反射面との間の境界面である第2立壁部は、前記第5全反射面で全反射されて前記他方の端領域に向かう光を遮らないように前記板状レンズ体の幅方向に対して傾斜していてもよい。
【0022】
また、上記レンズ体において、前記第1立壁部と前記第2立壁部とがなす角度は、180°未満であってもよい。
【0023】
また、上記レンズ体において、前記第2全反射面は、当該第2全反射面で全反射された光が、前記第1立壁部に対して平行の方向に進行して前記第4全反射面に入射するように傾斜した姿勢で配置されていてもよい。これにより、第2全反射面で全反射された光の全て(又は略全て)を第4全反射面に入射させることができる。
【0024】
また、上記レンズ体において、前記第3全反射面は、当該第3全反射面で全反射された光が、前記第2立壁部に対して平行の方向に進行して前記第5全反射面に入射するように傾斜した姿勢で配置されていてもよい。これにより、第3全反射面で全反射された光の全て(又は略全て)を第5全反射面に入射させることができる。
【0025】
また、上記レンズ体において、前記第1全反射面、前記第2全反射面、前記第3全反射面、前記第4全反射面及び前記第5全反射面のうち少なくとも一つは、前記出光部が均一に発光するようにその面形状及び設置角度のうち少なくとも一方が調整されていてもよい。これにより、出光部が均一又は略均一に発光しているように視認させることができる。
【0026】
また、上記レンズ体において、前記出光部には、当該出光部から出光する光を制御するレンズカットが施されていてもよい。これにより、出光部が均一又は略均一に発光しているように視認させることができる。
【0027】
また、上記レンズ体において、複数の前記板状レンズ体を備え、複数の前記板状レンズ体は、一体的に成形されていてもよい。
【0028】
また、上記レンズ体において、複数の前記板状レンズ体それぞれの前記出光部は、境界なく連続した状態で成形されていてもよい。
【0029】
また、上記レンズ体において、複数の前記板状レンズ体はそれぞれ、物理的に分離した状態で成形されていてもよい。
【0030】
本発明にかかる車両用灯具は、上記レンズ体と、前記光源と、を備えている。
【0031】
このような構成により、光利用効率が低下することなく横幅を短くすることができるレンズ体を用いた車両用灯具を提供することができる。
【0032】
これは、第4全反射面から出光部の長手方向の一方の端領域に向けて全反射される光を遮らないように第1立壁部が板状レンズ体の幅方向に対して傾斜しているため、第4全反射面で全反射される第2全反射面からの反射光が、第1立壁部で遮られることなく進行して出光部の長手方向の一方の端領域から出光することによるものである。
【発明の効果】
【0033】
本発明により、光利用効率が低下することなく横幅を短くすることができるレンズ体及び車両用灯具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】車両用灯具10の斜視図である。
図2】(a)車両用灯具10の上面図、(b)図2(a)のA-A断面図、(c)図2(a)のB-B断面図、(d)正面図である。
図3】第1立壁部46及び第2立壁部47付近の拡大斜視図である。
図4】(a)変形例である車両用灯具10Aの上面図、(b)変形例である車両用灯具10Bの上面図ある。
図5】(a)変形例である車両用灯具10Cの上面図、(b)変形例である車両用灯具10Dの上面図、(c)変形例である車両用灯具10Eの上面図である。
図6】(a)特許文献1に記載のレンズ体の上面図、(b)図6(a)のC-C断面図である。
図7】特許文献1に記載の板状レンズ体140の問題点について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の一実施形態であるレンズ体30を備えた車両用灯具10について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0036】
図1は、車両用灯具10の斜視図である。図2(a)は上面図、図2(b)は図2(a)のA-A断面図、図2(c)は図2(a)のB-B断面図、図2(d)は正面図である。
【0037】
図1図2に示す車両用灯具10は、テールランプ、ストップランプ、ターンランプ、DRLランプ又はポジションランプ等の車両用信号灯具に適用することができる。車両用灯具10は、図示しないが、アウターレンズとハウジングとによって構成される灯室内に配置され、ハウジング等に取り付けられる。以下、説明の便宜のため、図1に示すように、「上」、「下」、「前」、「後」、「右」、「左」を定義する。「上」、「下」、「前」、「後」、「右」、「左」は、車両用灯具10が車両(図示せず)に搭載された姿勢における方向を意味するものとする。また、図2等に示すように、XYZ軸を定義する。X軸は、車両前後方向に延びている。Y軸は、車幅方向に延びている。Z軸は、上下方向(鉛直方向)に延びている。
【0038】
図1図2に示すように、車両用灯具10は、光源20と、レンズ体30と、を備えている。
【0039】
光源20は、LED等の半導体発光素子である。図2(b)に示すように、光源20は、発光面20aを備えている。発光面20aは、例えば、1mm角の矩形の発光面である。光源20は、発光面20aが上を向いた姿勢で配置されている。光源20の光軸AX20は、発光面20aの中心を通り、かつ、発光面20aに直交する方向(Z軸方向)に延びている。
【0040】
光源20の上方には、レンズ体30が配置されている。
【0041】
レンズ体30は、アクリルやポリカーボネイト等の透明樹脂製で、板状レンズ体40を備えている。
【0042】
板状レンズ体40は、光源20からの光を導光する板状のレンズ体で、図2に示すように、第1主面41と、その反対側の第2主面42と、入光部44と、出光部43と、第1全反射面R1~第5全反射面R5と、を含んでいる。
【0043】
図2(a)、図2(d)に示すように、出光部43は、Y軸方向が長くZ軸方向が短い矩形形状の前端面である。出光部43は、例えば、YZ面に対して平行な平面である。出光部43には、当該出光部43から出光する光を制御するため、レンズカットが施される場合がある。
【0044】
第1主面41は、例えば、XY面に対して平行な平面である。図2(b)に示すように、第1主面41は、入光部44を含んでいる。
【0045】
入光部44は、当該入光部44から板状レンズ体40に入光する光源20からの光をコリメートする入光部である。入光部44は、第1主面41のうち、X軸方向に関し板状レンズ体40の後端面45寄り、かつ、Y軸方向に関し板状レンズ体40の概ね中央に配置されている。
【0046】
図2(b)に示すように、入光部44は、例えば、中央入光面44aと、この中央入光面44aの外周縁から光源20に向かって延びる筒状の周囲入光面44bと、この周囲入光面44bの外側に配置された筒状の周囲反射面44cと、により構成されている。
【0047】
中央入光面44aは、当該中央入光面44aの光軸AX44aに対して回転対称な形状のレンズ面で、焦点F44aを有している。中央入光面44aの外形は、上面視で円形である(図2(a)中の符号C1が示す点線の円形参照)。
【0048】
図2(b)に示すように、光源20は、その発光面20aが入光部44に対向した状態で中央入光面44aの焦点F44a近傍に配置されている。その際、中央入光面44aの焦点F44aは、発光面20aの中心に位置している。また、光源20の光軸AX20と中央入光面44aの光軸AX44aは一致している。
【0049】
周囲反射面44cは、中央入光面44aの光軸AX44aに対して回転対称な放物面形状の全反射面である。周囲反射面44cは、周囲入光面44bから屈折して入光し当該周囲反射面44cで全反射された光源20からの光が中央入光面44aの光軸AX44aに対して平行な光に変換(コリメート)されるようにその面形状が設計されている。周囲反射面44cの外形(入光部44の最外部)は、上面視で円形である(図2(a)中の符号C2が示す点線の円形参照)。以下、円形C2と呼ぶ。
【0050】
第2主面42は、例えば、第1主面41に対して平行な平面である。図2(a)に示すように、第2主面42は、第1全反射面R1、第2全反射面R2及び第3全反射面R3を含んでいる。
【0051】
図2(a)に示すように、第1全反射面R1、第2全反射面R2及び第3全反射面R3は、上面視で、第2主面42のうち入光部44から入光する光源20からの光が入射する範囲、例えば、円形C2が内接する六角形48の範囲に配置されている。
【0052】
第1全反射面R1は、上面視で、円形C2が内接する六角形48のうち、第1立壁部46と第2立壁部47との間の範囲(図2(a)中の角度θ1の範囲)に配置されている。角度θ1は、180°未満である。
【0053】
図3は、第1立壁部46及び第2立壁部47付近の拡大斜視図である。
【0054】
図3に示すように、第1立壁部46は、第1全反射面R1と第2全反射面R2との間の境界面である。同様に、第2立壁部47は、第1全反射面R1と第3全反射面R3との間の境界面である。第1立壁部46及び第2立壁部47は、光学的機能が意図されていない、いわゆるつなぎの面である。
【0055】
第1立壁部46は、入光部44(最外部である円形C2を含む)から入光し第2全反射面R2及び第4全反射面R4でこの順に全反射される光源20からの光RayBを遮らないように、図2(a)に示すように、上面視で、光源20の光軸AX20(又は光軸AX20近傍)から、前方斜め右方向(図2(a)中、Y軸方向に対して角度θ2の方向)に向かって傾斜した姿勢で配置されている。この角度θ2は、所定のシミュレーションソフトウエアを用いて光線追跡等を行うことで求めることができる。
【0056】
同様に、第2立壁部47は、入光部44(最外部である円形C2を含む)から入光し第3全反射面R3及び第5全反射面R5でこの順に全反射される光源20からの光RayCを遮らないように、図2(a)に示すように、上面視で、光源20の光軸AX20(又は光軸AX20近傍)から、前方斜め左方向(図2(a)中、Y軸方向に対して角度θ3の方向)に向かって傾斜した姿勢で配置されている。この角度θ3は、所定のシミュレーションソフトウエアを用いて光線追跡等を行うことで求めることができる。
【0057】
第1全反射面R1は、入光部44から入光し当該第1全反射面R1に入射する光源20からの光RayAを、出光部43の長手方向の中央領域A1(図2(a)及び図2(d)参照)に向けて全反射する全反射面である。第1全反射面R1は、例えば、平面反射面で、当該第1全反射面R1で全反射された光RayAがX軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向(Y軸方向)の中央領域A1から出光するように、光源20の光軸AX20に対して角度θ6(図2(b)参照)傾斜した姿勢で配置されている。角度θ6は、例えば、45°である。
【0058】
第2全反射面R2は、上面視で、円形C2が内接する六角形48のうち、第1立壁部46と光源20の光軸AX20を通りX軸方向に延びる直線L1との間の範囲(図2(a)中の角度θ2の範囲)に配置されている。第2全反射面R2は、入光部44から入光し当該第2全反射面R2に入射する光源20からの光RayBを、当該第2全反射面R2の右側に配置された第4全反射面R4に向けて全反射する全反射面である。第2全反射面R2は、例えば、平面反射面で、当該第2全反射面R2で全反射された光RayBが、第1立壁部46に対して平行の方向に進行して第4全反射面R4に入射するように傾斜した姿勢で配置されている。これにより、第2全反射面R2で全反射された光RayBの全て(又は略全て)を第4全反射面R4に入射させることができる。なお、第2全反射面R2をどの方向にどの程度傾斜させれば、第2全反射面R2で全反射された光RayBが、第1立壁部46に対して平行の方向に進行して第4全反射面R4に入射するかについては、所定のシミュレーションソフトウエアを用いて光線追跡等を行うことで求めることができる。
【0059】
第3全反射面R3は、上面視で、円形C2が内接する六角形48のうち、第2立壁部47と光源20の光軸AX20を通りX軸方向に延びる直線L1との間の範囲(図2(a)中の角度θ3の範囲)に配置されている。第3全反射面R3は、入光部44から入光し当該第3全反射面R3に入射する光源20からの光RayCを、当該第3全反射面R3の左側に配置された第5全反射面R5に向けて全反射する全反射面である。第3全反射面R3は、例えば、平面反射面で、当該第3全反射面R3で全反射された光RayCが、第2立壁部47に対して平行の方向に進行して第5全反射面R5に入射するように傾斜した姿勢で配置されている。これにより、第3全反射面R3で全反射された光RayCの全て(又は略全て)を第5全反射面R5に入射させることができる。なお、第3全反射面R3をどの方向にどの程度傾斜させれば、第3全反射面R3で全反射された光RayCが、第2立壁部47に対して平行の方向に進行して第5全反射面R5に入射するかについては、所定のシミュレーションソフトウエアを用いて光線追跡等を行うことで求めることができる。
【0060】
第4全反射面R4は、当該第4全反射面R4に入射する第2全反射面R2からの反射光RayBを出光部43の長手方向(Y軸方向)の一方の端領域A2(図2(a)及び図2(d)参照)に向けて全反射する全反射面である。具体的には、第4全反射面R4は、板状レンズ体40の後端部の右端面である。第4全反射面R4は、当該第4全反射面R4で全反射される第2全反射面R2からの反射光RayBがX軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向(Y軸方向)の一方の端領域A2から出光するように、上面視で、後端面45の右端部から、前方斜め右方向(図2(a)中、Y軸方向に対して角度θ4の方向)に向かって傾斜した姿勢で配置されている。この角度θ4は、所定のシミュレーションソフトウエアを用いて光線追跡等を行うことで求めることができる。なお、第4全反射面R4は、上面視で、円形C2に接するように配置されており、円形C2が内接する六角形48の一辺を構成している。
【0061】
第5全反射面R5は、当該第5全反射面R5入射する第3全反射面R3からの反射光RayCを出光部43の長手方向(Y軸方向)の他方の端領域A3(図2(a)及び図2(d)参照)に向けて全反射する全反射面である。具体的には、第5全反射面R5は、板状レンズ体40の後端部の左端面である。第5全反射面R5は、当該第5全反射面R5で全反射される第3全反射面R3からの反射光RayCがX軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向(Y軸方向)の他方の端領域A3から出光するように、上面視で、後端面45の左端部から、前方斜め左方向(図2(a)中、Y軸方向に対して角度θ5の方向)に向かって傾斜した姿勢で配置されている。この角度θ5は、所定のシミュレーションソフトウエアを用いて光線追跡等を行うことで求めることができる。なお、第5全反射面R5は、上面視で、円形C2に接するように配置されており、円形C2が内接する六角形48の他の一辺を構成している。
【0062】
次に、上記構成の車両用灯具10の動作の一例について説明する。
【0063】
光源20を点灯すると、図2(b)、図2(c)に示すように、光源20からの光が入光部44から板状レンズ体40に入光する。その際、光源20からの光は、入光部44によって中央入光面44aの光軸AX44aに対して平行な光にコリメートされる。
【0064】
入光部44から板状レンズ体40に入光し、第1全反射面R1に入射した光源20からの光RayAは、次の光路を辿る。すなわち、第1全反射面R1に入射した光RayAは、図2(a)に示すように、当該第1全反射面R1で全反射され、X軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向(Y軸方向)の中央領域A1(図2(a)及び図2(d)参照)から出光する。
【0065】
また、入光部44から板状レンズ体40に入光し、第2全反射面R2に入射した光源20からの光RayBは、次の光路を辿る。すなわち、第2全反射面R2に入射した光RayBは、図2(a)に示すように、当該第2全反射面R2で全反射され、第1立壁部46に対して平行の方向に進行して当該第2全反射面R2の右側に配置された第4全反射面R4に入射する。
【0066】
そして、第4全反射面R4に入射した第2全反射面R2からの反射光RayBは、当該第4全反射面R4で全反射され、X軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向(Y軸方向)の一方の端領域A2(図2(a)及び図2(d)参照)から出光する。その際、第1立壁部46が前方斜め右方向(図2(a)中、Y軸方向に対して角度θ2の方向)に向かって傾斜した姿勢で配置されているため、第4全反射面R4で全反射される第2全反射面R2からの反射光RayBは、第1立壁部46で遮られることなく(第1立壁部46から板状レンズ体40の外部に漏れ出ることなく)X軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向の一方の端領域A2から出光する。
【0067】
また、入光部44から板状レンズ体40に入光し、第3全反射面R3に入射した光源20からの光RayCは、次の光路を辿る。すなわち、第3全反射面R3に入射した光RayCは、図2(a)に示すように、当該第3全反射面R3で全反射され、第2立壁部47に対して平行の方向に進行して当該第3全反射面R3の左側に配置された第5全反射面R5に入射する。
【0068】
そして、第5全反射面R5に入射した第3全反射面R3からの反射光RayCは、当該第5全反射面R5で全反射され、X軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向(Y軸方向)の他方の端領域A3(図2(a)及び図2(d)参照)から出光する。その際、第2立壁部47が前方斜め左方向(図2(a)中、Y軸方向に対して角度θ3の方向)に向かって傾斜した姿勢で配置されているため、第5全反射面R5で全反射される第3全反射面R3からの反射光RayCは、第2立壁部47で遮られることなく(第2立壁部47から板状レンズ体40の外部に漏れ出ることなく)X軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向の他方の端領域A3から出光する。
【0069】
以上のようにして、テールランプ、ストップランプ、ターンランプ、DRLランプ又はポジションランプ等の車両用信号灯具が実現される。
【0070】
以上説明したように、本実施形態によれば、光利用効率が低下することなく横幅(Y軸方向の幅)を短くすることができるレンズ体30及び当該レンズ体30を用いた車両用灯具10を提供することができる。
【0071】
これは、第1立壁部46が前方斜め右方向(図2(a)中、Y軸方向に対して角度θ2の方向)に向かって傾斜した姿勢で配置されているため、第4全反射面R4で全反射される第2全反射面R2からの反射光RayBが、第1立壁部46で遮られることなく(第1立壁部46から板状レンズ体40の外部に漏れ出ることなく)X軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向の一方の端領域A2から出光することによるものである。同様に、第2立壁部47が前方斜め左方向(図2(a)中、Y軸方向に対して角度θ3の方向)に向かって傾斜した姿勢で配置されているため、第5全反射面R5で全反射される第3全反射面R3からの反射光RayCが、第2立壁部47で遮られることなく(第2立壁部47から板状レンズ体40の外部に漏れ出ることなく)X軸に対して平行の方向に進行して出光部43の長手方向の他方の端領域A3から出光することによるものである。
【0072】
本発明者は、上記特許文献1においては、光源120と板状レンズ体140との組み合わせをY軸方向に複数並べて配置した場合(図示せず)、光源120間の距離を短くすると(例えば、16mmより短くなると)、上記理由により光利用効率が低下するのに対して、本実施形態においては、光源20と板状レンズ体40との組み合わせをY軸方向に複数並べて配置した場合(例えば、図4(a)、図4(b)参照)、光源20間の距離L2(図4参照)を短くしても(例えば、L2=12mmとしても)光利用効率が低下しないことを確認した。
【0073】
このように、本実施形態によれば、光源20と板状レンズ体40との組み合わせをY軸方向に複数並べて配置する場合、光利用効率が低下することなく光源20間の距離L2を短くすることができる。別言すると、本実施形態によれば、上記特許文献1と比べ、限られたスペースに、より多くの、光源20と板状レンズ体40との組み合わせをY軸方向に並べて配置することができる。
【0074】
また、本実施形態によれば、第1立壁部46と第2立壁部47とがなす角度θ1(図2(a)参照)を小さくすることで、光利用効率が低下することなく、板状レンズ体40の横幅(Y軸方向の幅)をさらに短くすることができる。これにより、光源20と板状レンズ体40との組み合わせをY軸方向に複数並べて配置する場合(例えば、図4(a)、図4(b)参照)、光利用効率が低下することなく、光源20間の距離L2をさらに短くすることができる。すなわち、限られたスペースに、さらに多くの、光源20と板状レンズ体40との組み合わせをY軸方向に並べて配置することができる。
【0075】
また、本実施形態によれば、第1全反射面R1~第5全反射面R5のうち少なくとも一つの、面形状及び設置角度のうち少なくとも一方を調整することで、出光部43を均一(又は略均一)に発光させることができる(厳密には、均一又は略均一に発光しているように視認させることができる)。この調整は、例えば、所定のシミュレーションソフトウエアを用いて行うことができる。また、出光部43にレンズカットを施すことでも、出光部43を均一(又は略均一)に発光させることができる。
【0076】
次に、変形例について説明する。
【0077】
図4(a)は、変形例である車両用灯具10Aの上面図である。
【0078】
図4(a)に示すように、車両用灯具10Aは、Y軸方向に複数並べて配置された、光源20と板状レンズ体40との組み合わせを複数備えている。各々の板状レンズ体40は、一体的に成形されている。また、各々の板状レンズ体40の出光部43も、境界なく連続した状態で成形されている。それ以外、上記実施形態と同様の構成である。
【0079】
図4(b)は、変形例である車両用灯具10Bの上面図である。
【0080】
図4(b)に示すように、車両用灯具10Bは、Y軸方向に複数並べて配置された、光源20と板状レンズ体40との組み合わせを複数備えている。各々の板状レンズ体40は、物理的に分離した状態で成形されている。また、各々の板状レンズ体40の出光部43も、物理的に分離した状態で成形されている。それ以外、上記実施形態と同様の構成である。
【0081】
図5(a)は、変形例である車両用灯具10Cの上面図である。
【0082】
図5(a)に示すように、車両用灯具10Cは、Y軸方向に並べて配置された、光源20と板状レンズ体40との組み合わせと、上記特許文献1に記載の光源120と板状レンズ体140との組み合わせを備えている。それ以外、上記実施形態と同様の構成である。なお、板状レンズ体40と板状レンズ体140は、一体的に成形されていてもよいし、物理的に分離した状態で成形されていてもよい。
【0083】
図5(b)は、変形例である車両用灯具10Dの上面図である。
【0084】
図5(b)に示すように、車両用灯具10Dは、レンズ体として、光源20の光軸AX20を通りX軸方向に延びる直線L1に対して対称のレンズ体30Dを用いている。それ以外、上記実施形態と同様の構成である。
【0085】
図5(c)は、変形例である車両用灯具10Eの上面図である。
【0086】
図5(c)に示すように、車両用灯具10Eは、レンズ体として、光源20の光軸AX20を通りX軸方向に延びる直線L1に対して一方の側(例えば、右側)が板状レンズ体40で、他方の側(例えば、左側)が上記特許文献1に記載の板状レンズ体140であるレンズ体30Eを用いている。それ以外、上記実施形態と同様の構成である。
【0087】
また、上記実施形態では、図2(a)に示すように、第1全反射面R1、第2全反射面R2及び第3全反射面R3を、上面視で、円形C2が内接する六角形48の範囲に配置した例について説明したが、これに限らない。すなわち、第1全反射面R1、第2全反射面R2及び第3全反射面R3は、上面視で、第2主面42のうち入光部44から入光する光源20からの光が入射する範囲(円形C2)又は円形C2を包含する範囲であれば、六角形48の範囲に限らず、どのような範囲に配置してもよい。
【0088】
また、上記実施形態では、第1立壁部46が、上面視で、光源20の光軸AX20(又は光軸AX20近傍)から、前方斜め右方向(Y軸方向に対して角度θ2の方向)に向かって直線状に延びている(図2(a)参照)例について説明したが、これに限らない。例えば、図示しないが、第1立壁部46は、上面視で、光源20の光軸AX20(又は光軸AX20近傍)から、曲線状に延びていてもよい。第2立壁部47も同様である。
【0089】
また、上記実施形態では、第1全反射面R1~第5全反射面R5が平面反射面である例について説明したが、これに限らない。例えば、第1全反射面R1~第5全反射面R5は、平面反射面以外の反射面であってもよい。例えば、第1全反射面R1~第5全反射面R5のうち少なくとも一つは、一部又は全部が平面に近い曲面反射面であってもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、中央入光面44aと、周囲入光面44bと、周囲反射面44cと、により構成される入光部44を用いた例について説明したが、これに限らない。すなわち、板状レンズ体40に入光する光源20からの光をコリメートすることができれば、どのような構成の入光部を用いてもよい。例えば、周囲入光面44b及び周囲反射面44cを省略した入光部を用いてもよい。
【0091】
上記各変形例によっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0092】
上記実施形態で示した数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
【0093】
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0094】
10、10A:車両用灯具、20:光源、20a:発光面、30、30A、30B:レンズ体、40、40A、40B:板状レンズ体、41:第1主面、42:第2主面、43:出光部、44:入光部、44a:中央入光面、44b:周囲入光面、44c:周囲反射面、45:後端面、46:第1立壁部、47:第2立壁部、A1:中央領域、A2:一方の端領域、A3:他方の端領域、R1:第1全反射面、R2:第2全反射面、R3:第3全反射面、R4:第4全反射面、R5:第5全反射面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7