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特許7441251ゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム、およびゲーム処理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム、およびゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/798 20140101AFI20240221BHJP
   A63F 13/812 20140101ALI20240221BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240221BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240221BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20240221BHJP
【FI】
A63F13/798
A63F13/812 Z
A63F13/53
A63F13/79
A63F13/30
【請求項の数】 32
(21)【出願番号】P 2022016598
(22)【出願日】2022-02-04
(65)【公開番号】P2022160996
(43)【公開日】2022-10-20
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】弁理士法人小笠原特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】岩佐 祥宏
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-511020(JP,A)
【文献】特開2018-166965(JP,A)
【文献】Wiiスポーツ Wii Sports,ファミ通ウィー Wii,株式会社エンターブレイン,2007年01月01日,第26頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータに、プレイヤによる規定数セットのプレイ結果に基づいた累計スコアによってプレイヤの順位が判定される多人数対戦ゲームを行わせるゲームプログラムであって、
前記多人数対戦ゲームは、複数の他の情報処理装置と通信を行うことによって行われる多人数対戦ゲームであり、
前記コンピュータに、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
プレイヤの操作入力に基づいて、前記規定数セットのプレイを行わせるとともに、当該プレイごとに、プレイ結果に基づいたスコアと、当該スコアのそれまでの累計スコアとを算出させ、
少なくとも前記プレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたは前記プレイごとの前記累計スコアを前記他の情報処理装置に送信させ、
前記他の情報処理装置から、少なくとも他のプレイヤに関する前記プレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたは前記プレイごとの前記累計スコアを受信させ、
前記多人数対戦ゲームの各プレイヤに関するプレイヤ情報を、それまでに取得された累計スコアに基づいた順位に応じた表示順で表示されるよう、全プレイヤが所定のセットにおけるプレイを完了したか否かに関わらず随時更新して表示させ、
全プレイヤの前記規定数セットのプレイの完了後、前記累計スコアに基づいて最終的な順位を表示させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに更に、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
プレイヤの操作入力に基づいて、当該プレイヤに関する前記プレイヤ情報の表示位置に所定の画像を表示させる画像表示指示を行わせ、当該画像表示指示が行われたことを示す情報を前記他の情報処理装置に送信させ、
前記画像表示指示が行われたことに応じて、前記所定の画像が当該プレイヤに関する前記プレイヤ情報の表示位置に配置されると共に、他の情報処理装置から前記画像表示指示が行われたことを示す情報を受信した場合に、前記所定の画像が当該他の情報処理装置のプレイヤの前記プレイヤ情報の表示位置に配置されるように、各プレイヤに関する前記プレイヤ情報を表示させる、請求項記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
各セットにおける前記プレイが行われていない期間において、プレイヤの操作入力に基づいて前記画像表示指示を行わせる、請求項記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記プレイヤ情報は、プレイヤを識別する情報と、前記累計スコアとを少なくとも含む、請求項1からのいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記プレイヤ情報は、直前にプレイしたセットにおけるプレイ結果を少なくとも更に含む、請求項記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記多人数対戦ゲームは、ボウリングゲームである、請求項1からのいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記プレイヤの操作入力に基づいて操作されるプレイヤキャラクタと、当該プレイヤキャラクタが投球を行うレーンと、前記各プレイヤに関するプレイヤ情報が少なくとも含まれるゲーム画像を生成させる、請求項記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータに、
他のプレイヤの操作入力に基づいて操作される少なくとも1体の相手プレイヤキャラクタと、当該相手プレイヤキャラクタが投球を行う少なくとも1つの相手レーンが更に含まれるゲーム画像を生成させる、請求項記載のゲームプログラム。
【請求項9】
コンピュータを備え、プレイヤによる規定数セットのプレイ結果に基づいた累計スコアによってプレイヤの順位が判定される多人数対戦ゲームを行わせるゲーム装置であって、
前記多人数対戦ゲームは、複数の他のゲーム装置と通信を行うことによって行われる多人数対戦ゲームであって、
前記コンピュータは、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
プレイヤの操作入力に基づいて、前記規定数セットのプレイを行わせるとともに、当該プレイごとに、プレイ結果に基づいたスコアと、当該スコアのそれまでの累計スコアとを算出し、
少なくとも前記プレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたは前記プレイごとの前記累計スコアを前記他のゲーム装置に送信し、
前記他のゲーム装置から、少なくとも他のプレイヤに関する前記プレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたは前記プレイごとの前記累計スコアを受信し、
前記多人数対戦ゲームの各プレイヤに関するプレイヤ情報を、それまでに取得された累計スコアに基づいた順位に応じた表示順で表示されるよう、全プレイヤが所定のセットにおけるプレイを完了したか否かに関わらず随時更新して表示し、
全プレイヤの前記規定数セットのプレイの完了後、前記累計スコアに基づいて最終的な順位を表示する、ゲーム装置。
【請求項10】
前記コンピュータは更に、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
プレイヤの操作入力に基づいて、当該プレイヤに関する前記プレイヤ情報の表示位置に所定の画像を表示させる画像表示指示を行わせ、当該画像表示指示が行われたことを示す情報を前記他のゲーム装置に送信し、
前記画像表示指示が行われたことに応じて、前記所定の画像が当該プレイヤに関する前記プレイヤ情報の表示位置に配置されると共に、他のゲーム装置から前記画像表示指示が行われたことを示す情報を受信した場合に、前記所定の画像が当該他のゲーム装置のプレイヤの前記プレイヤ情報の表示位置に配置されるように、各プレイヤに関する前記プレイヤ情報を表示させる、請求項記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記コンピュータは、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
各セットにおける前記プレイが行われていない期間において、プレイヤの操作入力に基づいて前記画像表示指示を行う、請求項10記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記プレイヤ情報は、プレイヤを識別する情報と、前記累計スコアとを少なくとも含む、請求項から11のいずれか記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記プレイヤ情報は、直前にプレイしたセットにおけるプレイ結果を少なくとも更に含む、請求項12記載のゲーム装置。
【請求項14】
前記多人数対戦ゲームは、ボウリングゲームである、請求項から13のいずれか記載のゲーム装置。
【請求項15】
前記コンピュータは、
前記プレイヤの操作入力に基づいて操作されるプレイヤキャラクタと、当該プレイヤキャラクタが投球を行うレーンと、前記各プレイヤに関するプレイヤ情報が少なくとも含まれるゲーム画像を生成させる、請求項14記載のゲーム装置。
【請求項16】
前記コンピュータは、
他のプレイヤの操作入力に基づいて操作される少なくとも1体の相手プレイヤキャラクタと、当該相手プレイヤキャラクタが投球を行う少なくとも1つの相手レーンが更に含まれるゲーム画像を生成する、請求項15記載のゲーム装置。
【請求項17】
コンピュータを有するゲーム装置を備え、複数の他のゲーム装置と通信を行うことによって行われ、プレイヤによる規定数セットのプレイ結果に基づいた累計スコアによってプレイヤの順位が判定される多人数対戦ゲームを行うゲームシステムであって、
前記コンピュータは、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
プレイヤの操作入力に基づいて、前記規定数セットのプレイを行わせるとともに、当該プレイごとに、プレイ結果に基づいたスコアと、当該スコアのそれまでの累計スコアとを算出し、
少なくとも前記プレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたは前記プレイごとの前記累計スコアを前記他のゲーム装置に送信し、
前記他のゲーム装置から、少なくとも他のプレイヤに関する前記プレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたは前記プレイごとの前記累計スコアを受信し、
前記多人数対戦ゲームの各プレイヤに関するプレイヤ情報を、それまでに取得された累計スコアに基づいた順位に応じた表示順で表示されるよう、全プレイヤが所定のセットにおけるプレイを完了したか否かに関わらず随時更新して表示し、
全プレイヤの前記規定数セットのプレイの完了後、前記累計スコアに基づいて最終的な順位を表示する、ゲームシステム。
【請求項18】
前記コンピュータは更に、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
プレイヤの操作入力に基づいて、当該プレイヤに関する前記プレイヤ情報の表示位置に所定の画像を表示させる画像表示指示を行わせ、当該画像表示指示が行われたことを示す情報を前記他のゲーム装置に送信し、
前記画像表示指示が行われたことに応じて、前記所定の画像が当該プレイヤに関する前記プレイヤ情報の表示位置に配置されると共に、他のゲーム装置から前記画像表示指示が行われたことを示す情報を受信した場合に、前記所定の画像が当該他のゲーム装置のプレイヤの前記プレイヤ情報の表示位置に配置されるように、各プレイヤに関する前記プレイヤ情報を表示させる、請求項17記載のゲームシステム。
【請求項19】
前記コンピュータは、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
各セットにおける前記プレイが行われていない期間において、プレイヤの操作入力に基づいて前記画像表示指示を行う、請求項18記載のゲームシステム。
【請求項20】
前記プレイヤ情報は、プレイヤを識別する情報と、前記累計スコアとを少なくとも含む、請求項17から19のいずれか記載のゲームシステム。
【請求項21】
前記プレイヤ情報は、直前にプレイしたセットにおけるプレイ結果を少なくとも更に含む、請求項20記載のゲームシステム。
【請求項22】
前記多人数対戦ゲームは、ボウリングゲームである、請求項17から21のいずれか記載のゲームシステム。
【請求項23】
前記コンピュータは、
前記プレイヤの操作入力に基づいて操作されるプレイヤキャラクタと、当該プレイヤキャラクタが投球を行うレーンと、前記各プレイヤに関するプレイヤ情報が少なくとも含まれるゲーム画像を生成させる、請求項22記載のゲームシステム。
【請求項24】
前記コンピュータは、
他のプレイヤの操作入力に基づいて操作される少なくとも1体の相手プレイヤキャラクタと、当該相手プレイヤキャラクタが投球を行う少なくとも1つの相手レーンが更に含まれるゲーム画像を生成する、請求項23記載のゲームシステム。
【請求項25】
情報処理装置のコンピュータに、プレイヤによる規定数セットのプレイ結果に基づいた累計スコアによってプレイヤの順位が判定される多人数対戦ゲームを行わせるゲーム処理方法であって、
前記多人数対戦ゲームは、複数の他の情報処理装置と通信を行うことによって行われる多人数対戦ゲームであって、
前記コンピュータに、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
プレイヤの操作入力に基づいて、前記規定数セットのプレイを行わせるとともに、当該プレイごとに、プレイ結果に基づいたスコアと、当該スコアのそれまでの累計スコアとを算出させ、
少なくとも前記プレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたは前記プレイごとの前記累計スコアを前記他の情報処理装置に送信させ、
前記他の情報処理装置から、少なくとも他のプレイヤに関する前記プレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたは前記プレイごとの前記累計スコアを受信させ、
前記多人数対戦ゲームの各プレイヤに関するプレイヤ情報を、それまでに取得された累計スコアに基づいた順位に応じた表示順で表示されるよう、全プレイヤが所定のセットにおけるプレイを完了したか否かに関わらず随時更新して表示させ、
全プレイヤの前記規定数セットのプレイの完了後、前記累計スコアに基づいて最終的な順位を表示させる、ゲーム処理方法。
【請求項26】
前記コンピュータに更に、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
プレイヤの操作入力に基づいて、当該プレイヤに関する前記プレイヤ情報の表示位置に所定の画像を表示させる画像表示指示を行わせ、当該画像表示指示が行われたことを示す情報を前記他の情報処理装置に送信させ、
前記画像表示指示が行われたことに応じて、前記所定の画像が当該プレイヤに関する前記プレイヤ情報の表示位置に配置されると共に、他の情報処理装置から前記画像表示指
示が行われたことを示す情報を受信した場合に、前記所定の画像が当該他の情報処理装置のプレイヤの前記プレイヤ情報の表示位置に配置されるように、各プレイヤに関する前記プレイヤ情報を表示させる、請求項25記載のゲーム処理方法。
【請求項27】
前記コンピュータに、
前記多人数対戦ゲームのプレイ中において、
各セットにおける前記プレイが行われていない期間において、プレイヤの操作入力に基づいて前記画像表示指示を行わせる、請求項26記載のゲーム処理方法。
【請求項28】
前記プレイヤ情報は、プレイヤを識別する情報と、前記累計スコアとを少なくとも含む、請求項25から27のいずれか記載のゲーム処理方法。
【請求項29】
前記プレイヤ情報は、直前にプレイしたセットにおけるプレイ結果を少なくとも更に含む、請求項28記載のゲーム処理方法。
【請求項30】
前記多人数対戦ゲームは、ボウリングゲームである、請求項25から29のいずれか記載のゲーム処理方法。
【請求項31】
前記コンピュータに、
前記プレイヤの操作入力に基づいて操作されるプレイヤキャラクタと、当該プレイヤキャラクタが投球を行うレーンと、前記各プレイヤに関するプレイヤ情報が少なくとも含まれるゲーム画像を生成させる、請求項30記載のゲーム処理方法。
【請求項32】
前記コンピュータに、
他のプレイヤの操作入力に基づいて操作される少なくとも1体の相手プレイヤキャラクタと、当該相手プレイヤキャラクタが投球を行う少なくとも1つの相手レーンが更に含まれるゲーム画像を生成させる、請求項31記載のゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プレイヤによる規定数セットのプレイ結果に基づいた累計スコアによってプレイヤの順位が判定される多人数対戦ゲームを実行する情報処理に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スポーツゲームの一つとして、ボウリングゲームが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6057738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなボウリングゲームにおいて、仮に、多人数プレイをすることを想定した場合、ゲーム画面には自分がプレイしているレーンが表示されるのが一般的と考えられる。しかし、この場合、他のプレイヤの動向が画面からはわからないため、全員のスコア結果が出るまでは、1人プレイに近いプレイ感になってしまう。
【0005】
この点について、ボウリングのようなゲームにおいて、他プレイヤの存在をプレイヤに意識させて、ゲームの興趣性を向上させる余地があった。
【0006】
それ故に、本開示における目的は、規定数セットのプレイに基づいたスコアを多人数で競う対戦ゲームにおいて、リアルタイムに他プレイヤを意識しながらプレイをできる環境を提供可能なゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム、およびゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、例えば以下のような構成例が挙げられる。
【0008】
構成例の一例は、情報処理装置のコンピュータに、プレイヤによる規定数セットのプレイ結果に基づいた累計スコアによってプレイヤの順位が判定される多人数対戦ゲームを行わせるゲームプログラムであって、コンピュータに、以下の処理を実行させる。まず、上記多人数対戦ゲームのプレイ中において、プレイヤの操作入力に基づいて、規定数セットのプレイを行わせるとともに、当該プレイごとに、プレイ結果に基づいたスコアと、当該スコアのそれまでの累計スコアとを算出させる。次に、多人数対戦ゲームの各プレイヤに関するプレイヤ情報を、それまでに取得された累計スコアに基づいた順位に応じた表示順で表示されるよう、全プレイヤが所定のセットにおけるプレイを完了したか否かに関わらず随時更新して表示させる。更に、全プレイヤの規定数セットのプレイの完了後、累計スコアに基づいて最終的な順位を表示させる。
【0009】
上記構成例によれば、多人数での対戦ゲームではあるが、プレイの進行自体は1人で進行できる競技であっても、スコアと順位の状況の変化をリアルタイムでプレイヤに見せることができる。これにより、プレイヤは、対戦相手を意識しながらプレイすることができる、ゲームの興趣性を向上できる。また、表示順が随時更新されることになるため、表示順の動きでゲーム全体の流れを把握させることも可能となる。
【0010】
他の構成例として、多人数対戦ゲームは、複数の他の情報処理装置と通信を行うことによって行われる多人数対戦ゲームであってもよい。そして、コンピュータに、少なくともプレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたはプレイごとの累計スコアを他の情報処理装置に送信させ、他の情報処理装置から、少なくとも他のプレイヤに関するプレイごとのプレイ結果に応じたスコアまたはプレイごとの累計スコアを受信させてもよい。
【0011】
他の構成例として、コンピュータに更に、多人数対戦ゲームのプレイ中において、プレイヤの操作入力に基づいて、当該プレイヤに関するプレイヤ情報の表示位置に所定の画像を表示させる画像表示指示を行わせ、当該画像表示指示が行われたことを示す情報を他の情報処理装置に送信させてもよい。そして、当該画像表示指示が行われたことに応じて、所定の画像が当該プレイヤに関するプレイヤ情報の表示位置に配置されると共に、他の情報処理装置から画像表示指示が行われたことを示す情報を受信した場合に、所定の画像が当該他の情報処理装置のプレイヤのプレイヤ情報の表示位置に配置されるように、各プレイヤに関するプレイヤ情報を表示させてもよい。
【0012】
上記構成例によれば、リアルタイムに所定の画像の表示指示を行うことで、順位変動と併せて、プレイヤの状況をさらに表現することができる。
【0013】
他の構成例として、コンピュータに、多人数対戦ゲームのプレイ中において、各セットにおけるプレイが行われていない期間において、プレイヤの操作入力に基づいて画像表示指示を行わせてもよい。
【0014】
上記構成例によれば、プレイ中において、プレイヤが当該プレイに直接的に関する操作以外の他の操作が行われないようにすることができる。また、プレイの合間、すなわちプレイヤ自身のプレイ結果により順位が変動しているタイミングで、所定の画像の表示指示が行われ易くなり、他のプレイヤから、プレイヤに係るゲーム状況を把握させやすくすることができる。
【0015】
他の構成例として、プレイヤ情報は、プレイヤを識別する情報と、累計スコアとを少なくとも含んでいてもよい。
【0016】
他の構成例として、プレイヤ情報は、直前にプレイしたセットにおけるプレイ結果を少なくとも更に含んでいてもよい。
【0017】
上記構成例によれば、各プレイヤにプレイ内容に関する詳細な情報をプレイヤに提供できる。
【0018】
他の構成例として、対戦ゲームは、ボウリングゲームであってもよい。
【0019】
上記構成例によれば、ボウリングゲームにおいて、対戦相手の存在を意識させることができる。これにより、1人でプレイしているというプレイ感を軽減して、対戦ゲームとしてのゲームの興趣性を向上できる。
【0020】
他の構成例として、コンピュータに、プレイヤの操作入力に基づいて操作されるプレイヤキャラクタと、当該プレイヤキャラクタが投球を行うレーンと、各プレイヤに関するプレイヤ情報が少なくとも含まれるゲーム画像を生成させてもよい。
【0021】
他の構成例として、コンピュータに、他のプレイヤの操作入力に基づいて操作される少なくとも1体の相手プレイヤキャラクタと、当該相手プレイヤキャラクタが投球を行う少なくとも1つの相手レーンがさらに含まれるゲーム画像を生成させもよい。
【0022】
上記構成例によれば、他のプレイヤの存在をよりプレイヤに意識させやすくすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本開示によれば、規定数セットのプレイに基づいたスコアを多人数で競う対戦ゲームにおいて、他プレイヤの存在をリアルタイムに意識しながらプレイできる環境を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】ゲーム装置2の内部構成の一例を示すブロック図
図2】本実施形態に係るゲーム画面の一例
図3】順位表の一例
図4】順位変動演出を説明するための図
図5】順位変動演出を説明するための図
図6】記憶部22に記憶される各種データの一例を示すメモリマップ
図7】自プレイヤデータ304のデータ構成の一例
図8】他プレイヤデータ305のデータ構成の一例
図9】順位表データ306のデータ構成の一例
図10】送信データ309のデータ構成の一例
図11】本実施形態のゲーム処理の詳細を示すフローチャート
図12】準備処理の詳細を示すフローチャート
図13】1ゲーム分の処理の詳細を示すフローチャート
図14】自プレイヤ処理の詳細を示すフローチャート
図15】非観戦モード処理の詳細を示すフローチャート
図16】投球前処理の詳細を示すフローチャート
図17】レーン演出処理の詳細を示すフローチャート
図18】投球完了時処理の詳細を示すフローチャート
図19】待機処理の詳細を示すフローチャート
図20】観戦モード処理の詳細を示すフローチャート
図21】他プレイヤ処理の詳細を示すフローチャート
図22】順位表更新処理の詳細を示すフローチャート
図23】フレーム終了時処理の詳細を示すフローチャート
図24】ゲーム画像表示処理の詳細を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、一実施形態について説明する。
【0026】
[情報処理装置のハードウェア構成]
まず、本実施形態にかかる情報処理を実行するための情報処理装置について説明する。当該情報処理装置は、例えばスマートフォン、据置型または携帯型のゲーム装置、タブレット端末、携帯電話、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末等である。また、本実施形態にかかる情報処理は、上記のようなゲーム装置等と、所定のサーバとから構成されるゲームシステムにも適用可能である。本実施形態では、据置型ゲーム装置(以下、単にゲーム装置と呼ぶ)を情報処理装置の一例として説明する。
【0027】
図1は、本実施形態に係るゲーム装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。ゲーム装置2は、プロセッサ21を備える。プロセッサ21は、ゲーム装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ21は、記憶部22に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。なお、記憶部22は、例えば、フラッシュメモリやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の内部記憶媒体であってもよいし、図示しないスロットに装着される外部記憶媒体等を利用する構成でもよい。
【0028】
また、ゲーム装置2は、ゲーム装置2が他のゲーム装置2や所定のサーバ装置と無線通信を行うための無線通信部23を備える。当該無線通信としては、例えば、インターネット通信や近距離無線通信が用いられる。
【0029】
また、ゲーム装置2は、ゲーム装置2がコントローラ4と有線または無線通信を行うためのコントローラ通信部24を備える。
【0030】
また、ゲーム装置2には、画像音声出力部25を介して表示部5(例えば、テレビ等)が接続される。プロセッサ21は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像や音声を、画像音声出力部25を介して表示部5に出力する。
【0031】
次に、コントローラ4について説明する。図示は省略するが、本実施形態のコントローラ4は、縦長の形状のハウジングを有しており、縦長となる向きで把持されることが可能である。当該ハウジングは、縦長となる向きで把持される場合に片手で把持可能な形状および大きさをしている。
【0032】
コントローラ4は、方向入力デバイスの一例であるアナログスティック42を少なくとも1つ備える。当該アナログスティック42は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック42を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。また、コントローラ4は、各種操作ボタンを含むボタン部43を備える。例えば、コントローラ4は、上記ハウジングの主面上に複数個の操作ボタンを備えていてもよい。
【0033】
また、コントローラ4は、慣性センサー44を備える。具体的には、コントローラ4は、慣性センサー44として、加速度センサー、角速度センサーを備えている。本実施形態においては、加速度センサーは、所定の3軸方向に沿った加速度の大きさを検出する。また、角速度センサーは、所定の3軸回りの角速度を検出する。
【0034】
また、コントローラ4は、上記コントローラ通信部24と有線または無線通信を行うための通信部41も備える。上記アナログスティック42に対する方向入力内容、ボタン部43の押下状態を示す情報、および、慣性センサー44による各種の検出結果は、適宜のタイミングで繰り返し通信部41へ出力され、ゲーム装置2に送信される。
【0035】
[本実施形態で想定するゲームについて]
次に、本実施形態にかかるゲーム装置2で実行されるゲーム処理(情報処理の一例)の概要を説明する。まず、本実施形態で想定するゲームは、多人数対戦ゲームを想定する。特に、規定数のセットのプレイ結果に基づいた累計スコアに基づき、プレイヤの順位が判定される多人数対戦ゲームを想定する、具体的には、本実施形態では、最大16人で対戦可能なボウリングゲームを想定する。本実施形態では、当該ボウリングゲームは、1ゲームが10フレームで構成されるものとする。各フレームにおいて、プレイヤは2回まで投球(10フレーム目だけ3回投球可能)できる。換言すれば、1フレームは、2回分の投球(2回のプレイ)を1セットとしたものである(そして、1ゲームは10セットとなる)。以下の説明では、各フレームに係るプレイ(1フレーム分のプレイ)のことを「1セットプレイ」と呼ぶ。また、各フレームにおける1投目のプレイ、2投目のプレイ(10フレーム目は3投目のプレイも)のそれぞれを、「1単位プレイ」と呼ぶ。
【0036】
また、本実施形態に係るボウリングゲームは、勝ち抜き戦形式のゲームとしている。具体的には、16人のプレイヤでゲームを開始し、3フレーム目終了時に、9位以下のプレイヤは脱落し、6フレーム目終了時に、6位以下のプレイヤは脱落し、9フレーム目終了時に、4位以下のプレイヤは脱落する。いわば、1~3フレーム目までは「1回戦」、4~6フレーム目までは「2回戦」、7~9フレーム目までは「3回戦」、10フレーム目は、3位以上のプレイヤによる「決勝戦」という位置づけとなっている。
【0037】
また、本実施形態では、インターネットを介した通信対戦を想定する。具体的には、プレイヤ1人が1台のゲーム装置を使用し、最大16台のゲーム装置が通信可能に接続される。なお、他の実施形態では、1台のゲーム装置2で複数人のプレイヤが対戦可能な構成であってもよい(例えば、4人プレイや8人プレイで、画面分割を利用する等である)。
【0038】
ここで、本実施形態に係るボウリングゲームの1ゲーム分の全体的な進行について説明する。本実施形態では、まず、プレイヤがゲームへの参加指示操作を行うと、所定のサーバを介してゲーム参加者のマッチングが行われる。その後、参加者が確定すれば、参加者のゲーム装置2同士が(ネットワーク経由で)P2Pで接続される。ゲームが開始されると、プレイヤは、まず、1フレーム目の1投目にかかる投球操作を行う。この投球操作に基づいてレーン上をボールが移動し、ピンが倒れ、当該1フレーム目の1投目にかかる上記1単位プレイが完了する。その後、プレイヤは、1フレーム目の2投目に係る1単位プレイを行う。当該2投目に係る1単位プレイが完了すれば、他のプレイヤが、そのフレームにかかるプレイを終了するのを待機する。全員が終了すれば、フレーム終了演出が表示され、次のフレームのプレイに進むことになる。つまり、本ボウリングゲームは、参加者(脱落していないプレイヤ)全員の1セットプレイが完了することを待ってから、次のフレームに係るプレイに進むという進行制御を行うものとなっている。
【0039】
なお、途中で脱落したプレイヤは、そのゲーム中は「観戦モード」に移行する。観戦モードでは、そのプレイヤはもはやプレイは出来ないが、他のプレイヤのプレイを観戦することは可能となっている(そのゲームから退出することも可能である)。
【0040】
図2に、本実施形態に係るボウリングゲームのゲーム画像の一例を示す。図2では、複数のレーン201と、ボールオブジェクト(以下、ボール)202を持ったプレイヤキャラクタオブジェクト(以下、PC)203が表示されている。なお、実際のゲーム画面では、投球前の状態におけるPC203およびボール202については、レーン201の見通しをよくするために、半透明で表示される(図面では点線で示している)。そして、投球操作が行われると、ボール202およびPC203の半透明表示は解除されて通常の表示がなされる。また、PC203の左隣のレーン201には、他のプレイヤに係る選手キャラクタオブジェクト(以下、選手キャラクタ)204も表示されている。つまり、他のプレイヤに係る選手キャラクタが、PC203の左隣のレーン201を用いてプレイしていることが示されている。また、当該画面例では示されていないが、仮想空間内の更に左方向側には、更に他の選手キャラクタ204も存在している。また、当該画面例では、PC203の使用するレーン201から右側にあるレーン201については、使用していない状態(他の選手キャラクタ204が配置されていない)を例示しているが、もちろん、右方向のレーン201に関しても、他の選手キャラクタ204が配置されていてもよい。
【0041】
このような画像が表示されている状態において、プレイヤが所定の投球操作を行うことで、PC203はボール202を投げるモーションを行う。そして、ボール202が、投球操作内容に基づいた移動軌道や移動速度で、レーン201の奥行き方向(ピンのある方向)に向けて移動していくことになる。なお、以下の説明では、PC203の投球モーションの開始から、ピンが倒れきってスコアが確定可能な状態になるまでの間の、PC203、ボール202、ピン等の一連の動き(の様子の表現)のことを、「レーン演出」とよぶ。
【0042】
また、図2のゲーム画像では、その略左下となる領域内に、順位表205が表示されている。以下、当該順位表205に関して説明する。図3は、当該順位表205を拡大した図である。順位表205は、複数のプレイヤ情報オブジェクト211の集合で構成されている。当該プレイヤ情報オブジェクト211は、例えば横長の板状のポリゴンにプレイヤ名等を示す画像(テクスチャ)を貼り付けたオブジェクトである。1個のプレイヤ情報オブジェクト211は1人のプレイヤに対応づけられている。本実施形態では16人対戦を想定するため、プレイヤ情報オブジェクト211はゲーム開始時は16個用意され、ゲームの進行状況(脱落具合)に応じて、順位表205として表示される数が変化し得る。例えば、4フレーム目以降は、9位以下のプレイヤについては順位表には表示されず、7フレーム目以降は、6位以下のプレイヤは表示されない。また、プレイヤ情報オブジェクト211は、累計スコアに基づき、昇順で表示される。また、当該順位表205には、上記のような脱落の目安を示すためのボーダーライン画像も含まれている。
【0043】
各プレイヤ情報オブジェクト211に表示される内容について説明する。各プレイヤ情報オブジェクト211で表示される情報としては、順位、プレイヤ名、(現時点での)累計スコア、現在のフレームにおける1投目の結果、2投目の結果を示す情報が含まれる。また、当該1投目および2投目の結果を示す情報としては、1投目および2投目で倒したピンの数や、ストライクやスペア等のプレイ結果を示すスコアマークが表示される。また、この他、図3では、一部のプレイヤ情報オブジェクト211について、その左端の位置に、エモート画像212も表示されている。当該エモート画像212については別途後述する。
【0044】
ここで、本実施形態では、当該順位表205において、順位の変動をリアルタイムで反映させている。具体的には、本実施形態では、各プレイヤがそれぞれ1単位プレイを完了した時点での累計スコアに基づいて順位を算出している(その時点における暫定の順位となる)。そして、全員の1単位プレイ(換言すれば、1セットプレイ)の完了を待つことなく、この順位を反映させるように、随時、順位表の表示を更新している。つまり、例えば1フレームのプレイの完了毎に順位表を更新するのではなく、プレイヤが1単位プレイの最中であっても、他のプレイヤの動向に応じて順位表の表示内容(順位変動)は刻々と更新されるものとなっている。例えば、1単位プレイにおいて、投球操作を開始する前の段階で、自分の順位が3位の位置に表示されているとする。この順位について、自身が投球操作を開始するまでの間に5位の位置に変化することもあり得る。更に、投球操作を行い、その後、レーン上をボールが移動している間も、他のプレイヤに係る順位変動が順位表205に反映され、プレイヤ自身のプレイヤ情報オブジェクト211の表示位置が刻々と変化し得る。例えば、ボールの移動中にも順位が徐々に下がっていく様が表示され、ボールがピンに当たったときには、当該表示位置が14位の位置に変化している等である。そして、プレイヤの今回の1単位プレイにかかる倒したピン数が確定すれば、その時点での累計スコアが算出される。この累計スコアが反映された結果、自分のプレイヤ情報オブジェクト211の表示位置が2位の位置に変化する、ということもあり得る。
【0045】
次に、上記図3および図4図5を用いて、順位の変更を順位表205の表示に反映する順位変動演出の一例を示す。ここでは、プレイヤ名「AAAAA」のプレイヤの順位が、図3で示されるような12位から、3位になった場合を例として示す。変動後の順位(に応じた表示位置)が決まると、順位表205の表示については、図3の状態から、図4に示すような状態を経て、図5に示すような状態に変化する。図4は、順位変動演出の途中の状態を示し、図5は、変動後の順位に表示されている状態を示す。本実施形態では、順位変動演出として、プレイヤ情報オブジェクト211が、変動後の順位の表示位置に向けて、繰り上がっていくように移動する、または繰り下がっていくように移動する演出を行う。すなわち、プレイヤ情報オブジェクト211が、1つ上または下のプレイヤ情報オブジェクト211と入れ替わるようにしながら、変動後の順位の表示位置に向けて移動していくような演出を行う。上記図4では、プレイヤ名「AAAAA」のプレイヤ情報オブジェクト211(およびエモート画像212)が図3の状態からは少し上の位置で、上方向に向けて移動中である様子を示している。図5は、図4の状態から更に上方に移動し、3位の位置で移動が終了した状態を示している。また、このような順位変動の動きに伴い、上記ボーダーライン画像の表示位置も、適宜上下方向に移動し得る。また、この演出は一例であり、他の実施形態では、他の表現手法で順位変動の演出を行ってもよい。
【0046】
なお、図5では、同率3位が2人いるため、上から4番目の位置に表示されている。同率順位内における表示順番は、本実施形態では、先に順位変動が発生したプレイヤ順に表示しているが、逆の順番で表示してもよいし、その他例えば、プレイヤ名の昇順となるようにしてもよい。
【0047】
ここで、本実施形態では、順位の変動は、1人ずつ順番に行われる。詳細は後述するが、1単位プレイが完了したプレイヤが同時期に複数存在する状態であっても、順位変動が可能になった順に更新用のキューにそのプレイヤの情報が登録され、古いプレイヤの分から順に1人ずつ、順位変動を反映するように制御している。このように、1人ずつ順位の変動演出を表示することで、複数人まとめて一度に変動させる場合に比べて、順位表205の見た目について、常にあるいは継続的に「動き」があるように見せることができる。これにより、プレイヤに、リアルタイムで他のプレイヤの動向が変化していること、ひいては、多人数による対戦プレイをしていることを認識させることができる。
【0048】
なお、あるプレイヤにかかる順位の変動演出を開始するタイミングに関して、本実施形態では、より正確には、各プレイヤの選手キャラクタの、1単位プレイに係る上記レーン演出が完了してから、変動演出が開始される。具体的な例を挙げると、例えば、上記図2では、PC203のレーン201の隣のレーン201の一部が、仮想カメラの視野に含まれて、ゲーム画像として表示されている。そして、この隣のレーン201についても、他のゲーム装置から送信されてくるデータに基づいて、各自の1単位プレイの動作が所定のタイミングで再生される。例えば、PC203の左隣のレーン201の場合、当該レーン201に係る他のプレイヤが自身のゲーム装置2において投球操作を行うことで、そのプレイ内容に関するデータが当該ゲーム装置2からプレイヤのゲーム装置2に送信される。これに基づいて、プレイヤのゲーム装置2において、当該左隣のレーン201に係る1単位プレイの動作を再生するという処理が行われる。そして、1単位プレイが完了してから、左隣のレーン201のプレイヤに係る順位変動演出を行うようにしている。つまり、左隣のレーン201の選手キャラクタ204がボールを投球し、ピンが倒れて、そのときのスコア(倒れたピンの数)が確定したであろうタイミングになった以降に、順位変動の演出を開始するような制御を行っている。これにより、他のプレイヤに係る選手キャラクタ204の動き(の再生)と順位変動演出が表示されるタイミングについてプレイヤに違和感を与えないようにしている。例えば、他の選手キャラクタ204が投球する前に順位が変動してしまっている等で、プレイヤに違和感を与えることを防ぐことができる。
【0049】
また、このようなリアルタイムの変動を伴う順位表205の表示は、プレイヤが2投目までプレイを済ませて、他のプレイヤのプレイの完了を待っている間も、表示部5に表示される。本実施形態では、他のプレイヤのプレイの完了を待っている間は、「他のプレイヤーを待っています」のようなメッセージと共に所定の待機中画面が表示される。この画面においても、当該順位表205は表示される。そのため、プレイヤは、自分の1セットプレイが終わった後の待機中の間も、順位が(リアルタイムで)変動する様子を見ることができ、ゲームの全体的な動向を把握することができる。
【0050】
次に、上記で言及したエモート画像212に関して説明する。当該エモート画像212とは、各プレイヤに関連付けられた所定の画像であり、本例では、感情等を示す画像(アイコン、スタンプ等と呼ばれてもよい)である。例えば、笑顔や、残念がる表情や、驚いた表情の顔画像である。その他、当該エモート画像212は、ガッツポーズ等の、感情に伴う動きを示すような画像でもよい。当該エモート画像212は、プレイヤがエモート画像を表示させるための所定の操作(以下、エモート表示操作)を行うことで、表示が開始される。また、エモート画像212の表示位置については、本実施形態では、プレイヤ情報オブジェクト211の左端に隣接するようにして表示される。また、当該エモート画像212は、一時的に表示される画像であり、表示されてから例えば5秒経過時点で消去される。
【0051】
また、上記順位変動の演出中は、エモート画像212もプレイヤ情報オブジェクト211と共に(左端に表示された状態のまま)移動する(上記図3図5参照)。
【0052】
ここで、本実施形態では、エモート表示操作が可能な時期に制限を設けている。本実施形態では、上記のような1単位プレイが行われていない期間(投球操作可能になってから上記レーン演出が完了するまでの期間以外の期間)において、エモート表示操作が受け付け可能である。本実施形態では、プレイヤが自身の1セットプレイが完了して他のプレイヤのプレイの完了待ちをしている間、エモート表示操作を行うことが可能である。このようなタイミングは、プレイヤの投球結果が順位表205に反映されるタイミングであるとも言える。つまり、プレイヤ自身のプレイ結果に基づいて順位変動演出が行われているタイミングでエモート表示操作を可能としている。これにより、移動中であるプレイヤ情報オブジェクト211の動きにエモート画像212を乗せることができ、自身の状況を対戦相手に伝えやすくすることができる。また、同様に、他のプレイヤの動向をプレイヤが把握しやすくすることができる。また、このようにエモート表示操作が可能な時期に制限を設け、1単位プレイの最中はエモート表示操作を受け付けないようにすることで、プレイヤが投球操作に集中できるようにしている。
【0053】
[本実施形態のゲーム処理の詳細]
次に、図6図24を参照して、本実施形態におけるボウリングゲーム処理についてより詳細に説明する。
【0054】
[使用データについて]
まず、本ボウリングゲーム処理で利用される各種データの一例について説明する。図6は、ゲーム装置2の記憶部22に記憶される各種データの一例を示すメモリマップである。記憶部22には、プログラム記憶領域301およびデータ記憶領域303が含まれている。プログラム記憶領域301には、ボウリングゲーム処理プログラム302が記憶される。また、データ記憶領域303には、自プレイヤデータ304、他プレイヤデータ305、順位表データ306、順位更新キュー307、進行管理用データ308、送信データ309、受信データ310、操作データ311等のデータが記憶される。
【0055】
ボウリングゲーム処理プログラム302は、本実施形態にかかるボウリングゲーム処理を実行するためのプログラムである。
【0056】
自プレイヤデータ304は、プレイヤ自身に関するデータである。図7は、当該自プレイヤデータのデータ構成の一例である。自プレイヤデータ304には、識別情報321、スコアデータ322、レーン演出制御データ326、プレイヤ状態データ327、エモート関連データ328が少なくとも含まれる。
【0057】
識別情報321は、本ゲームの参加プレイヤの中から自プレイヤを識別するための情報である。
【0058】
スコアデータ322は、プレイヤのスコアに関するデータであり、倒したピン数データ323、プレイ結果状態データ324、累計スコアデータ325が含まれる。倒したピン数データ323は、上記1単位プレイ毎の倒したピン数を示すデータを、フレーム毎に分けて記憶したデータである。プレイ結果状態データ324は、例えばストライク、スペア、スプリット、ガター等の、1単位プレイ毎のプレイ結果を示すためのデータである。累計スコアデータ325は、1単位プレイが完了する度に更新されるデータであり、そのときにおける累計スコアを示すデータである(つまり、最新の累計スコアを示すものである)。
【0059】
レーン演出制御データ326は、ある1単位プレイにおける、上記レーン演出を制御するためのデータである。すなわち、投球操作が行われた後、スコアが確定するまでにおけるPC203、ボール202、ピンの動作を制御するためのデータである。例えば、投球操作が行われたときに、その投球操作の内容に基づいて、ボール202の移動方向(射出方向)や移動速度(初速)等が算出され、レーン演出制御データ326として記憶される。その後、ゲーム装置2は、レーン演出制御データ326に基づいて、ボール202の移動制御、ボール202とピンの当たり判定、(ボールに当たった)ピンの移動制御を行う。つまり、レーン演出制御データ326は、投球操作が行われてからスコアが確定するまでの間の、レーン上におけるボールおよびピンの移動の様子を表現するためのデータである。
【0060】
プレイヤ状態データ327は、ゲーム中におけるPC203(プレイヤ)の状態を示すためのデータである。具体的には、本実施形態では、ゲーム処理において、プレイヤ状態として、「投球前」、「レーン演出中」、「投球完了」、「待機」の4つを用いる。「投球前」は、投球操作を行うことが可能となり、投球操作を受け付けている期間に対応する状態である。「レーン演出中」は、上記レーン演出を表示している期間に対応する状態である。「投球完了」は、レーン演出が終わった直後の状態である。「待機」は、自身の1セットプレイが終わり、他のプレイヤのプレイ完了を待っている状態である。なお、プレイヤ状態データ327の初期値として、「投球前」が設定される。
【0061】
エモート関連データ328は、上記エモート画像に関するデータである、エモート関連データ328には、エモート画像の表示指示がなされたか否かを示す情報や、表示するエモート画像の内容を指定・特定する情報等が含まれる。
【0062】
図6に戻り、次に、他プレイヤデータ305は、他のプレイヤに関連するデータである。図8は、他プレイヤデータ305のデータ構成の一例である。他プレイヤデータ305には、他のプレイヤそれぞれに対応する他プレイヤレコード341が15人分含まれている。これらのデータは、他のゲーム装置2から受信したデータ(後述の受信データ310)に基づいて適宜更新され得る。それぞれの他プレイヤレコード341には、他プレイヤ識別情報342、他プレイヤスコアデータ343、移動情報データ344、他プレイヤエモート関連データ345、レーン演出再生中フラグ346等のデータが含まれる。
【0063】
他プレイヤ識別情報342は、他のプレイヤそれぞれを一意に識別するための情報である。
【0064】
他プレイヤスコアデータ343は、他のプレイヤのスコアに関する情報である。そのデータ構成は、上記スコアデータ322の構成と同じである。
【0065】
移動情報データ344は、他のゲーム装置2から送信されてくる情報であり、ボールやピンの位置を示す座標データや、その姿勢を示すデータである。当該データに基づき、他のプレイヤにかかるレーン演出が制御される。
【0066】
他プレイヤエモート関連データ345は、他のプレイヤに係るエモート画像に関するデータである。そのデータ構成は、上述したエモート関連データ328のデータ構成と同様である。
【0067】
レーン演出再生中フラグ346は、他のプレイヤに係る上記レーン演出を行っている最中であるか否かを示すためのフラグである。オンの場合は、そのプレイヤに係るレーン演出を行っていることを示す。換言すれば、当該フラグがオンの間は、上記移動情報データ344に基づいて、他のプレイヤにかかるレーン演出が制御される。
【0068】
図6に戻り、順位表データ306は、上記順位表205に関するデータである。図9に、当該順位表データ306のデータ構成の一例を示す。順位表データ306には、上記プレイヤ情報オブジェクト211の1つ1つに対応するプレイヤ情報オブジェクトデータ351が、16人分含まれている。各プレイヤ情報オブジェクトデータ351には、対応プレイヤ識別情報352、表示位置データ353、表示内容データ354が少なくとも含まれる。
【0069】
対応プレイヤ識別情報352は、そのプレイヤ情報オブジェクト211と関連付けられているプレイヤを特定するための情報である。表示位置データ353は、順位に基づいて決定されるデータであり、順位表205における表示位置を示すデータである。表示内容データ354は、プレイヤ情報オブジェクト211として表示する内容(順位やプレイヤ名、累計スコア等)を定義したデータである。その他、順位表データ306には、上記ボーダーラインの表示位置を示す情報等も含まれる。
【0070】
図6に戻り、順位更新キュー307は、順位変動演出を行う条件を満たしたプレイヤの情報を一時的に登録しておくためのキューである。本実施形態では、ある1単位プレイにかかる他のプレイヤの上記レーン演出が終了しており、かつ、当該1単位プレイに関するスコアデータを受信している場合に、順位変動演出を行う条件を満たしたと判定する。当該条件を満たした他のプレイヤから順に当該キューに登録され、順位変動演出の開始に際して、当該キューから削除される。
【0071】
進行管理用データ308は、ボウリングゲームの進行を管理するためのデータである。進行管理用データ308は、各プレイヤの現在の順位や、観戦モードとなった(つまり、脱落した)プレイヤを特定するための情報である観戦者リストや、何フレームまでゲームが進行したのかを示す情報等が含まれる。
【0072】
送信データ309は、自身のスコア等の情報を他のゲーム装置に送信するためのデータである。図10は、送信データ309のデータ構成の一例である、送信データ309には、送信元情報361、投球開始情報362、移動情報データ363、送信用スコアデータ364、エモート指示データ365等が含まれる。なお、常にこれらのデータが含まれて送信されるわけではなく、ゲームの状況に応じて必要なデータのみが含まれて送信データ309として送信される。
【0073】
送信元情報361は、データの送信元のゲーム装置2やプレイヤを示す情報である。当該情報は、常に送信データ309に含まれる情報でもある。
【0074】
投球開始情報362は、投球操作が行われたことを示すデータであり、投球操作が行われたときに送信データ309に含まれて送られる情報である。
【0075】
移動情報データ363は、ボールやピンの現在の座標を示すデータである。移動情報データ363は、レーン演出中に、送信データ309に含まれて送信される。そして、他のゲーム装置2において、このデータに基づき、プレイヤのレーン演出にかかるボールやピンの移動制御が行われる。
【0076】
送信用スコアデータ364は、上記スコアデータ322の内容をコピーしたデータである。送信用スコアデータ364は、1単位プレイが終わりスコアが確定した際に、送信データ309に含まれて送信される。
【0077】
エモート指示データ365は、エモート操作が行われたことを示すデータであり、そのエモートの内容を特定するための情報も含まれる。エモート指示データ365は、エモート指示が行われたときに、送信データ309に含まれて送信される。
【0078】
図6に戻り、受信データ310は、他のゲーム装置2から送信されてきた送信データ309を所定の受信タイミングで受信して記憶したものである。そのため、受信データ310には、15台分の他のゲーム装置2に係るデータが記憶される(15件の送信データを記憶)。また、受信データ310が受信されたタイミングで、その内容に基づいて上記他プレイヤレコード341の内容も適宜更新される。なお、1件1件のデータ構成自体は、上記送信データ309と同様であるため、説明は割愛する。
【0079】
操作データ311は、コントローラ4に対して行われた操作の内容を示すデータである。十字キー等のボタン部43に対する押下状態や、上記アナログスティック42に対する入力状態を示すデータや、慣性センサー44で検出された加速度や角速度が含まれる。当該操作データ311の内容は、コントローラ4(通信部41)からの信号に基づき、所定の周期で更新される。
【0080】
その他、記憶部22には、ゲーム処理で用いられる各種のデータが必要に応じて記憶される。
【0081】
[プロセッサ21が実行する処理の詳細]
次に、本実施形態にかかるボウリングゲーム処理の詳細を説明する。図11は、当該ボウリングゲーム処理の詳細を示すフローチャートである。当該ボウリングゲーム処理は、対戦プレイの開始を指示するユーザの操作に応じて、その実行が開始される。なお、当該フローチャートは、処理過程の単なる一例にすぎない。そのため、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。また、変数の値や、判定ステップで利用される閾値も、単なる一例であり、必要に応じて他の値を採用してもよい。
【0082】
図11において、まず、ステップS1で、プロセッサ21は、準備処理を実行する。当該処理は、ボウリングゲームを開始するための各種の準備を行う処理である。図12は、当該準備処理の詳細を示すフローチャートである。図12において、まず、ステップS11で、プロセッサ21は、ゲームの参加者をマッチングするためのマッチング処理を実行する。この処理はどのような手法でもよいが、本実施形態では、所定のサーバと通信しながらマッチング処理が行われる。次に、参加者が確定すれば、ステップS12で、プロセッサ21は、上記所定のサーバを介して、ゲームに参加するゲーム装置2に関する情報を送受信する。続くステップS13で、プロセッサ21は、参加するゲーム装置同士で接続を確立する処理を実行する。次に、ステップS14で、プロセッサ21は、仮想ゲーム空間(仮想ボウリング場のレーンのあるフロア等)を構築し、PC203等の各種オブジェクトを配置する。更に、プロセッサ21は、当該仮想空間を仮想カメラで撮像した画像に、上記順位表205等の各種情報を示す画像を合成することでゲーム画像を生成して、表示部5に出力する。以上で、準備処理は終了する。
【0083】
図11に戻り、次に、ステップS2で、プロセッサ21は、上記ボウリングの1ゲームにかかるプレイを制御するための、1ゲーム制御処理を実行する。ここで、当該1ゲーム制御処理(ステップS2~S3のループ)は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。具体的には、1/60秒や1/30秒等の、(フレームレートに応じた)所定の時間間隔で繰り返し実行される。
【0084】
図13は、当該1ゲーム制御処理の詳細を示すフローチャートである。図13において、まず、ステップS21で、プロセッサ21は、自プレイヤ処理を実行する。これは、プレイヤおよびPC203に関する処理である。図14は、当該自プレイヤ処理の詳細を示すフローチャートである。図14において、まず、ステップS31で、プロセッサ21は、進行管理用データ308を参照して、プレイヤが「観戦モード」か否か(上記観戦者リストに登録されているか否か)を判定する。当該判定の結果、観戦モードではない場合は(ステップS31でNO)、ステップS32で、プロセッサ21は、非観戦モード処理を実行する。一方、観戦モードである場合は(ステップS31でYES)、ステップS33で、プロセッサ21は、観戦モード処理を実行する。以下、両処理の詳細を説明する。
【0085】
図15は、上記非観戦モード処理の詳細を示すフローチャートである。図15において、まず、ステップS41で、プロセッサ21は、プレイヤ状態データ327を参照して、プレイヤ状態が「投球前」であるか否かを判定する。「投球前」である場合は(ステップS41でYES)、ステップS42で、プロセッサ21は、投球前処理を実行する。
【0086】
図16は、上記投球前処理の詳細を示すフローチャートである。図16において、まず、ステップS51で、プロセッサ21は、操作データ311を取得する。次に、ステップS52で、プロセッサ21は、投球操作が行われたか否かを判定する。行われていない場合は(ステップS52でNO)、投球前処理は終了する。投球操作が行われた場合は(ステップS52でYES)、ステップS53で、プロセッサ21は、投球操作の内容に基づき、ボール202の移動方向(射出角度)や移動速度(初速)等を算出し、レーン演出制御データ326として記憶する。
【0087】
次に、ステップS54で、プロセッサ21は、プレイヤ状態データ327に「レーン演出中」を設定する。
【0088】
次に、ステップS55で、プロセッサ21は、投球操作を行ったことを他のゲーム装置2に知らせるための投球開始情報362を生成する。そして、プロセッサ21は、当該投球開始情報を送信データ309に含めて、他のゲーム装置2に送信する。その後、プロセッサ21は、投球前処理を終了する。
【0089】
図15に戻り、投球前処理が終われば、プロセッサ21は、非観戦モード処理を終了する。一方、上記ステップS41の判定の結果、「投球前」では無い場合は(ステップS41でNO)、ステップS43で、プロセッサ21は、上記プレイヤ状態が「レーン演出中」か否かを判定する。「レーン演出中」である場合は(ステップS43でYES)、ステップS44で、プロセッサ21は、レーン演出処理を実行する。
【0090】
図17は、上記レーン演出処理の詳細を示すフローチャートである。図17において、まず、ステップS61で、プロセッサ21は、レーン演出制御データ326に基づき、ボール202の移動制御を行う。次に、ステップS62で、プロセッサ21は、ボール202とピンとの当たり判定を行い、当該判定結果に基づいたピンの移動制御を行う。
【0091】
次に、ステップS63で、プロセッサ21は、上記移動制御後のボール、ピンの位置を他のゲーム装置2に知らせるため処理を行う。具体的には、プロセッサ21は、上記移動制御後のボールおよびピンの座標を少なくとも含む移動情報データ363を生成する。そして、送信データ309に当該移動情報データ363を含めて、他のゲーム装置2に送信する。
【0092】
次に、ステップS64で、プロセッサ21は、レーン演出制御データ326に基づき、レーン演出が完了したか否かを判定する。例えば、プロセッサ21は、ボールがビットまで移動し、ピンの移動も完了した(停止した)か否かを判定することで、レーン演出が完了したか否かを判定する。当該判定の結果、レーン演出が完了していれば(ステップS64でYES)、ステップS65で、プロセッサ21は、プレイヤ状態に「投球完了」を設定する。その後、プロセッサ21は、レーン演出処理を終了する。
【0093】
図15に戻り、レーン演出処理が終われば、プロセッサ21は、非観戦モード処理を終了する。一方、上記ステップS43の判定の結果、「レーン演出中」では無い場合は(ステップS43でNO)、ステップS45で、プロセッサ21は、上記プレイヤ状態が「投球完了」か否かを判定する。「投球完了」である場合は(ステップS45でYES)、ステップS46で、プロセッサ21は、投球完了時処理を実行する。
【0094】
図18は、上記投球完了時処理の詳細を示すフローチャートである。図18において、まず、ステップS71で、プロセッサ21は、今回の投球結果に基づき、スコアデータ322を算出する。すなわち、プロセッサ21は、今回の投球で倒したピンの数を算出し、倒したピン数データ323に記憶する。更に、プロセッサ21は、今回のプレイがストライクに該当するかや、スペアに該当するか等、今回のプレイの結果状態を判定し、プレイ結果状態データ324に記憶する。更に、プロセッサ21は、この時点までの累計スコアを算出し、累計スコアデータ325に記憶する。次に、プロセッサ21は、当該スコアデータ322をコピーした送信用スコアデータ364を生成する。そして、プロセッサ21は、当該送信用スコアデータ364を送信データ309に含め、他のゲーム装置2に送信する。
【0095】
次に、ステップS72で、プロセッサ21は、プレイヤを特定する情報を順位更新キュー307に登録する。
【0096】
次に、ステップS73で、プロセッサ21は、プレイヤについて、今回のフレームに係るプレイが終了したか否かを判定する。つまり、プロセッサ21は、1投目が終わった段階であるのか、2投目まで終わった段階であるのかを判定する。当該判定の結果、まだ終了していない場合は(ステップS73でNO)、ステップS74で、プロセッサ21は、プレイヤ状態に「投球前」を設定する(1投目から2投目に遷移させることになる)。一方、終了した場合は(ステップS73でYES)、ステップS75で、プロセッサ21は、プレイヤ状態に「待機」を設定する(他のプレイヤのプレイ完了待ちの状態とすることになる)。その後、プロセッサ21は、投球完了時処理を終了する。
【0097】
図15に戻り、投球完了時処理が終われば、プロセッサ21は、非観戦モード処理を終了する。一方、上記ステップS45の判定の結果、「投球完了」では無い場合は(ステップS45でNO)、ステップS47で、プロセッサ21は、待機処理を実行する。この処理は、他のプレイヤのプレイ完了を待っている間に係る処理である。
【0098】
図19は、上記待機処理の詳細を示すフローチャートである。図19において、まず、ステップS81で、プロセッサ21は、操作データ311を取得する。
【0099】
次に、ステップS82で、プロセッサ21は、操作データ311に基づき、上記エモート表示操作が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、エモート表示操作が行われた場合は(ステップS82でYES)、ステップS83で、プロセッサ21は、操作内容に基づき、表示するエモートの内容を決定する。更に、プロセッサ21は、プレイヤに対応するプレイヤ情報オブジェクト211の左端にエモート画像212が表示されるように(上記図4参照)エモート画像の表示設定を行う。
【0100】
次に、ステップS84で、プロセッサ21は、上記エモート表示操作が行われたことを他のゲーム装置2に知らせるために、上記操作内容に基づいてエモート指示データ365を生成する。そして、プロセッサ21は、当該エモート指示データ365を含む送信データ309を生成して、他のゲーム装置2に送信する。
【0101】
一方、上記ステップS82の判定の結果、エモート表示操作が行われていない場合は(ステップS82でNO)、上記ステップS83~S84の処理はスキップされる。そして、プロセッサ21は、待機処理を終了する。
【0102】
図15に戻り、待機処理が終われば、プロセッサ21は、非観戦モード処理を終了する。
【0103】
次に、上記図14のステップS33に係る観戦モード処理について説明する。図20は、当該観戦モード処理の詳細を示すフローチャートである。図20において、まず、ステップS91で、プロセッサ21は、操作データ311を取得する、
【0104】
次に、ステップS92で、プロセッサ21は、エモート表示操作が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、エモート表示操作が行われていた場合は(ステップS92でYES)、ステップS93およびステップS94の処理を実行する。これらの処理は、上記図19のステップS83~S84と同様の処理であるため、説明は割愛する。
【0105】
一方、ステップS92の判定の結果、エモート表示操作が行われていない場合は(ステップS92でNO)、ステップS95で、プロセッサ21は、操作データ311に基づいて、その他のゲーム処理を実行する。例えば、観戦モードにおける観戦対象を指定・変更する処理や、仮想カメラを操作する処理等が実行される。その後、プロセッサ21は、観戦モード処理を終了する。
【0106】
以上で、ステップS21に係る自プレイヤ処理についての説明は終了する。
【0107】
図13に戻り、次に、ステップS22で、プロセッサ21は、他プレイヤ処理を実行する。この処理は、他のゲーム装置2からの受信データに基づき、他の選手キャラクタの動作や他のプレイヤが行ったエモート表示操作を反映させるための処理である。
【0108】
図21は、当該他プレイヤ処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS101で、プロセッサ21は、他のゲーム装置2から送信された送信データ309を受信し、受信データ310として記憶する。更に、プロセッサ21は、当該受信データ310に基づき、他プレイヤレコード341の内容を適宜更新する。具体的には、受信データ310に移動情報データ363が含まれている場合は、その送信元のプレイヤにかかる移動情報データ344が更新される。同様に、受信データ310に送信用スコアデータ364が含まれていれば、その送信元のプレイヤにかかる他プレイヤスコアデータ343が更新される。受信データ310にエモート指示データ365が含まれていれば、その送信元のプレイヤにかかる他プレイヤエモート関連データ34が更新される。また、受信データ310に投球開始情報362が含まれていれば、その送信元のプレイヤにかかるレーン演出再生中フラグ346にオンが設定される。
【0109】
次に、ステップS102で、プロセッサ21は、他の選手キャラクタに係る1投分のプレイ(レーン演出)を再生する。この際、プロセッサ21は、進行管理用データ308を参照し、観戦モードになっていない他のプレイヤを抽出して、これらのプレイヤに関してのみ、1投分のプレイの再生制御を行う。具体的には、プロセッサ21は、受信データ310に含まれる投球開始情報362に基づいて、他の選手キャラクタに所定の投球動作を行わせる。更に、プロセッサ21は、受信データ310に含まれる移動情報データ363に基づいて、他のプレイヤに係るボール202やピンの移動制御を行う。なお、プロセッサ21は、レーン演出が完了すれば、レーン演出再生中フラグ346にオフを設定する。
【0110】
次に、ステップS103で、プロセッサ21は、順位更新キュー307の登録制御を行う。具体的には、プロセッサ21は、次の2つの条件を満たした他のプレイヤを特定する情報を、これら2つの条件を満たした順に、順位更新キュー307に登録していく。
(1)対応する他の選手キャラクタについて1投分のプレイ(レーン演出)が完了したこと。
(2)対応する他の選手キャラクタの、今回の1単位プレイに係る他プレイヤスコアデータ343が受信済みであること。
【0111】
次に、ステップS104で、プロセッサ21は、他プレイヤエモート関連データ345に基づき、他プレイヤによるエモート表示操作が行われたか否かを判定する。なお、当該エモート表示操作の有無の判定対象は、観戦モードに入っている者も含めた全ての他のプレイヤを対象とする。当該判定の結果、他のプレイヤによるエモート指示操作が行われていた場合は(ステップS104でYES)、ステップS105で、プロセッサ21は、他プレイヤエモート関連データ345に基づき、他プレイヤにかかるエモート画像212を表示するための設定を行う。すなわち、プロセッサ21は、当該エモート表示操作を行った他のプレイヤに対応するプレイヤ情報オブジェクト211に関連付けて、他プレイヤエモート関連データ345で指定されている所定のエモート画像212を表示するための設定を行う。一方、他のプレイヤによるエモート指示操作が行われていない場合は(ステップS104でNO)、上記ステップS105の処理はスキップされる。以上で、他プレイヤ処理は終了する。
【0112】
図13に戻り、次に、ステップS23で、プロセッサ21は、順位表更新処理を実行する。図22は、当該順位表更新処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS11で、プロセッサ21は、現在、上記図3図5で示したような順位変動の演出中の状態か否かを判定する。当該判定の結果、順位変動の演出中ではない場合は(ステップS111でNO)、ステップS112で、プロセッサ21は、順位更新キュー307から、最古に登録されたプレイヤ情報を取得する。そして、プロセッサ21は、順位変動演出を行う対象となるプレイヤ(自プレイヤ他のプレイヤを含めた全員が対象)を特定する。
【0113】
次に、ステップS113で、プロセッサ21は、順位変動演出を行う対象となるプレイヤの変動後の順位をこの時点の累計スコアに基づいて算出し、進行管理用データ308に記憶する。
【0114】
次に、ステップS114で、プロセッサ21は、上記算出した順位に基づき、順位変動させるプレイヤに対応するプレイヤ情報オブジェクト211の順位表205内での最終的な表示位置(移動目標点)を決定する。
【0115】
次に、ステップS115で、プロセッサ21は、上記図3図5で示したような順位変動演出を開始するための設定を行う。また、これに伴い、今回順位変動演出を行う対象となるプレイヤの情報を順位更新キュー307から削除する。
【0116】
一方、上記ステップS111の判定の結果、現在、順位変動の演出中であれば(ステップS111でYES)、上記ステップS112~S115の処理はスキップされる(つまり、現在実行中の順位変動演出を継続することになる)。そして、プロセッサ21は、順位表更新処理を終了する。
【0117】
図13に戻り、順位表更新処理が終われば、次に、ステップS24で、プロセッサ21は、受信データ310等に基づき、観戦モードではない全プレイヤについて、1セットプレイが終了したか否かを判定する。当該判定の結果、まだ全員が終了していない場合は、後述のステップS26に処理が進められる。一方、全員終了した場合は(ステップS24でYES)、ステップS25で、プロセッサ21は、フレーム終了時処理を実行する。この処理では、主に、上記のようなゲームからの脱落に関する判定が行われる。
【0118】
図23は、当該フレーム終了時処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS121で、プロセッサ21は、進行管理用データ308に基づき、脱落判定を行うタイミングであるか否かを判定する。本実施形態では、3フレーム終了時、6フレーム終了時、9フレーム終了時のいずれかのタイミングであれば、脱落判定のタイミングであると判定する。当該判定の結果、脱落判定のタイミングではない場合は(ステップS121でNO)、ステップS122で、プロセッサ21は、次にフレームに係るプレイの開始演出を表示するための設定を行う。その後、プロセッサ21は、フレーム終了時処理を終了する。
【0119】
一方、上記ステップS121の判定の結果、脱落判定のタイミングである場合は(ステップS121でYES)、ステップS123で、プロセッサ21は、まず、他のプレイヤに関して、進行管理データ(観戦者リスト)の更新を行う。すなわち、プロセッサ21は、他のプレイヤについて、脱落判定を行う。本実施形態では、上記のように、3フレーム目終了時は9位以下のプレイヤが脱落し、6フレーム目終了時は6位以下のプレイヤが脱落し、9フレーム目終了時に4位以下のプレイヤが脱落する。そのため、脱落判定を行う各フレーム終了時に、他のプレイヤの順位がこれらの順位以下であるか否かが判定される。そして、その結果に基づき、脱落した他のプレイヤの情報を観戦者リストに登録する。
【0120】
次に、ステップS124で、プロセッサ21は、プレイヤのその時点における順位が、ボーダーラインを通過可能な順位であるか否かを判定する(プレイヤについての脱落判定)。当該判定の結果、ボーダーラインを通過可能な順位である場合は(ステップS124でYES)、上記ステップS122に処理が進められる。この際、ボーダーラインを通過した旨の演出を表示するようにしてもよい。一方、通過可能な順位ではない場合は(ステップS124でNO)、ステップS125で、プロセッサ21は、プレイヤを観戦モードに移行するための処理を行う。具体的には、プロセッサ21は、進行管理用データ308に含まれる観戦者リストにプレイヤの情報を登録する(つまり、プレイヤを脱落させることになる)。その後、プロセッサ21は、フレーム終了時処理を終了する。
【0121】
図13に戻り、次に、ステップS26で、プロセッサ21は、ゲーム画像表示処理を実行する。図24は、当該ゲーム画像表示処理の詳細を示すフローチャートである。図24において、まず、ステップS131で、プロセッサ21は、順位表205において、上記図3図5を用いて示したような順位変動演出の表示中の状態であるか否かを判定する。すなわち、いずれかのプレイヤ情報オブジェクト211を、変動後の順位に応じた表示位置に向けて移動させている最中であるか否かを判定する。当該判定の結果、順位変動演出の表示中であれば(ステップS131でYES)、ステップS132で、プロセッサ21は、順位変動演出の表示を継続する制御を行う(上記移動目標点に向けてのプレイヤ情報オブジェクト211の移動を継続する)。一方、順位変動演出の表示中ではない場合は(ステップS131でNO)、上記ステップS132の処理はスキップされ、次に処理が進められる。
【0122】
次に、ステップS133で、プロセッサ21は、順位変動演出以外の所定の演出の表示中であるか否かを判定する。当該所定の演出は、例えば、各フレームにかかるプレイ開始演出、2投目開始の演出、各フレーム終了時の演出、リプレイ演出等である。当該判定の結果、当該所定の演出の表示中であれば(ステップS133でYES)、ステップS134で、プロセッサ21は、その演出の表示を継続する制御を行う。一方、順位変動演出の表示中ではない場合は(ステップS133でNO)、上記ステップS134の処理はスキップされ、次に処理が進められる。
【0123】
次に、ステップS135で、プロセッサ21は、現在表示中のエモート画像212のうち、その表示開始から所定時間経過したエモート画像212があるか否かを判定する。当該判定の結果、このようなエモート画像がある場合は(ステップS135でYES)、ステップS136で、プロセッサ21は、該当するエモート画像212を消去する。一方、該当するエモート画像212が無い場合は(ステップS135でNO)、上記ステップS136の処理はスキップされ、次に処理が進められる。
【0124】
次に、ステップS137で、プロセッサ21は、上述した各種の処理を反映したゲーム画像を生成し、表示部5に出力する。すなわち、プロセッサ21は、上述した各種の処理を反映した仮想空間を仮想カメラで撮像する。更に、プロセッサ21は、上記順位表更新処理の内容やエモート画像212の表示制御内容を反映させた順位表205(の画像)を生成し、仮想カメラで撮像した画像に合成することで、ゲーム画像を生成する。そして、プロセッサ21は、当該ゲーム画像を表示部5に出力する。その後、プロセッサ21は、ゲーム画像表示処理を終了する。
【0125】
図13に戻り、ゲーム画像表示処理が終了すれば、プロセッサ21は、1ゲーム制御処理を終了する。
【0126】
図11に戻り、1ゲーム制御処理が終われば、次に、ステップS3で、プロセッサ21は、進行管理用データ308に基づき、1ゲーム(10フレーム分のプレイ)が終了したか否かを判定する。その結果、まだ終了していない場合は(ステップS3でNO)、上記ステップS2に戻り、処理が繰り返される。終了した場合は(ステップS3でYES)、ステップS4で、プロセッサ21は、終了時処理を実行する。当該処理では、累計スコアに基づく最終的な順位の発表演出を表示する処理が実行される。その他、ボウリングゲームを終了するための各種処理(ゲーム装置2同士の接続解除等)も適宜実行される。その後、ボウリングゲーム処理は終了する。
【0127】
以上で、本実施形態にかかるボウリングゲーム処理の詳細説明を終了する。
【0128】
このように、本実施形態では、ボウリングのような、プレイ自体は1人で完結するようなスポーツのゲームにおいて、順位表205がリアルタイムで変動する様子を表示している。これにより、1人プレイのようなプレイ体験では無く、対戦相手の存在を意識しながらのプレイ体験を提供できる。また、全体のゲームの動向をプレイヤに把握させることもできる。これにより、ボウリング等の多人数対戦ゲームにおける興趣性を向上させることができる。
【0129】
また、上記のようなエモート画像212を適宜表示することで、対戦相手の動向をプレイヤに推測させることもできる。例えば、エモート画像212がついているプレイヤ情報オブジェクト211はプレイヤの注目を集めやすくなる。そして、例えば笑顔のエモート画像212が表示され、プレイヤ情報オブジェクト211においてストライクを取ったことが示されている場合は、プレイヤは、当該エモート画像212を出した他のプレイヤが、ストライクを取って喜んでいる状態であることを推測できる。このような推測を可能とすることにより、対戦相手の存在を意識させたり、プレイヤの闘争心を刺激したりすることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0130】
[変形例]
なお、上記実施形態では、多人数対戦ゲームとしてボウリングゲームを例示した。この他、例えばゴルフゲーム等の、プレイの進行自体はプレイヤ1人だけで管理・完結でき、最終的な累計スコアで最終的な順位を決めるスポーツゲームについても、上記のような処理は適用可能である。
【0131】
また、上記実施形態では、他のゲーム装置2に送信するデータにその時点の累計スコアを含める例を示したが、他の実施形態では、累計スコアは送信せず、倒したピンの数およびプレイ状態結果(ストライク等の情報)だけを送信するようにしてもよい。そして、受信した先のゲーム装置2において、各プレイヤの累計スコアを算出するようにしてもよい。また、更に他の実施形態では、累計スコアだけを他のゲーム装置2に送信するような構成としてもよい。この場合は、例えば、累計スコアに基づいて他のプレイヤに係るレーン演出の内容を適宜設定してもよい。つまり、他プレイヤに係る実際の動きは再現せずに、累計スコアに基づき、それらしい動きを行わせるようにしてもよい。
【0132】
また、上記実施形態では、1単位プレイが完了する度にプレイヤの順位変動を順位表205に反映させる例を示した。他の実施形態では、1セットプレイが完了したタイミングで順位表205への反映を行うようにしてもよい。この場合でも、参加プレイヤ全員が1セットプレイを完了することを待つことなく、各自の1セットプレイが終わり次第、順位表205の内容を変動させることができる。
【0133】
また、上記実施形態では、順位表205の変動演出を1人分ずつ行う例を示した。他の実施形態では、複数人分をまとめて、順位変動演出してもよい。
【0134】
また、上記実施形態では、1セットプレイが終われば他のプレイヤのプレイ完了を待機する態様で進行制御する例を示した。他の実施形態では、脱落判定が行われるフレーム(本例では3フレーム目、6フレーム目、9フレーム目)が終わるまでは、上記のような待機を行うことなく、各自のゲームを進行可能なようにしてもよい。つまり、脱落判定が行われるフレームにかかるプレイが完了したときだけ、他のプレイヤのプレイ完了を待機させるようにしてもよい。また、他の実施形態では、1単位プレイ毎に他のプレイヤのプレイ完了を待機させるような態様としてもよい。
【0135】
また、上記エモート画像212の表示に関して、他のプレイヤの指示によるエモート画像212が表示されるタイミングで、当該他のプレイヤに対応する選手キャラクタ204に、所定のアクションを行わせてもよい。例えば、他のプレイヤがガッツポーズのエモート画像の表示指示を行った場合、当該他のプレイヤに対応する選手キャラクタ204に、ガッツポーズを行うアクションを行わせてもよい。これにより、このようなアクションを行っている選手キャラクタ204が仮想カメラの視野に含まれている場合(例えば隣のレーンでプレイしている場合等)、他のプレイヤの状況変化をより視覚的に把握させやすくすることができる。
【0136】
また、上記実施形態においては、一連のゲーム処理を単一のゲーム装置2で実行される場合を説明した。他の実施形態においては、上記一連の処理が複数の情報処理装置からなる情報処理システムにおいて実行されてもよい。例えば、端末側装置と、当該端末側装置とネットワークを介して通信可能なサーバ側装置とを含む情報処理システムにおいて、上記一連の処理のうちの一部の処理がサーバ側装置によって実行されてもよい。更には、端末側装置と、当該端末側装置とネットワークを介して通信可能なサーバ側装置とを含む情報処理システムにおいて、上記一連の処理のうちの主要な処理がサーバ側装置によって実行され、当該端末側装置では一部の処理が実行されてもよい。また、上記情報処理システムにおいて、サーバ側のシステムは、複数の情報処理装置によって構成され、サーバ側で実行するべき処理を複数の情報処理装置が分担して実行してもよい。また、いわゆるクラウドゲーミングの構成としてもよい。例えば、ゲーム装置2は、ユーザの操作を示す操作データを所定のサーバに送り、当該サーバにおいて各種ゲーム処理が実行され、その実行結果が動画・音声としてゲーム装置2にストリーミング配信されるような構成としてもよい。
【符号の説明】
【0137】
2 ゲーム装置
4 コントローラ
5 表示部
21 プロセッサ
22 記憶部
23 無線通信部
24 コントローラ通信部
25 画像音声出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24