(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】調光パネル、調光パネルの製造方法及び液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1343 20060101AFI20240221BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20240221BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20240221BHJP
G02F 1/1347 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
G02F1/1343
G02F1/13 505
G02F1/13357
G02F1/1347
(21)【出願番号】P 2022122497
(22)【出願日】2022-08-01
【審査請求日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】下敷領 文一
(72)【発明者】
【氏名】山田 重之
(72)【発明者】
【氏名】杉原 利典
(72)【発明者】
【氏名】吉田 壮寿
【審査官】岩村 貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-111220(JP,A)
【文献】特開2021-071714(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111999948(CN,A)
【文献】特開2020-140157(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1343
G02F 1/13
G02F 1/13357
G02F 1/1347
G02F 1/136-1/1368
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一基板と、液晶層と、第二基板とをこの順に備え、
更に、駆動回路と、面内方向に配置された複数の調光単位とを有し、
前記第一基板は、絶縁基板と、第一電極と、第一の絶縁体層と、第二電極とをこの順に有し、
更に、前記絶縁基板と前記第一電極との間に、前記絶縁基板側から順に下層電極と、第二の絶縁体層とを有し、
前記第二電極は、平面視において、互いに平行に配置された複数の線状電極部と、
前記複数の線状電極部間に形成される複数のスリット領域に配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部同士を接続する複数のブリッジ電極部を含み、
前記複数のブリッジ電極部は、第一のスリット領域に配置された第一のブリッジ電極部と、前記第一のスリット領域と隣り合う第二のスリット領域に配置された第二のブリッジ電極部と、前記第二のスリット領域と隣り合う第三のスリット領域に配置された第三のブリッジ電極部を含み、
前記第一のブリッジ電極部、前記第二のブリッジ電極部及び前記第三のブリッジ電極部は、互いに離散的に配置されて
おり、
前記第一電極は、前記調光単位毎に配置された複数の第一の調光電極を含み、
前記複数の第一の調光電極の各々は、平面視において互いに離隔して配置され、かつ互いに電気的に接続された複数の島状電極部を含み、
前記複数の島状電極部の少なくとも一つは、コンタクトホールを通じて前記下層電極と電気的に接続されており、
前記駆動回路は、前記複数の第一の調光電極の各々に印加される電圧を制御し、前記第二電極に定電圧を印加することを特徴とする調光パネル。
【請求項2】
前記第一のブリッジ電極部と前記第二のブリッジ電極部とは、一直線上に配置されないことを特徴とする請求項1に記載の調光パネル。
【請求項3】
隣接する前記第一の調光電極の一方の電極に含まれる前記複数の島状電極部の少なくとも一つが、他方の電極に含まれる前記複数の島状電極部の電極間に配置され、かつ前記他方の電極に含まれる前記複数の島状電極部の少なくとも一つが、前記一方の電極に含まれる前記複数の島状電極部の電極間に配置されることを特徴とする請求項
1又は2に記載の調光パネル。
【請求項4】
前記複数の第一の調光電極の各々は、更に、複数の開口が設けられたベース電極部を含み、
前記複数の島状電極部は、平面視において前記ベース電極部を囲むように配置され、
前記ベース電極部は、他のコンタクトホールを通じて前記下層電極と電気的に接続されており、
隣接する前記第一の調光電極の一方の電極に含まれる前記複数の島状電極部の少なくとも一つが、他方の電極に設けられた前記複数の開口の内側に配置され、かつ前記他方の電極に含まれる前記複数の島状電極部の少なくとも一つが、前記一方の電極に設けられた前記複数の開口の内側に配置されることを特徴とする請求項
1又は2に記載の調光パネル。
【請求項5】
画像表示用の液晶パネルと
、調光パネルと、バックライトとをこの順に備え
、
前記調光パネルは、第一基板と、液晶層と、第二基板とをこの順に備え、更に、駆動回路と、面内方向に配置された複数の調光単位とを有し、
前記第一基板は、絶縁基板と、第一電極と、第一の絶縁体層と、第二電極とをこの順に有し、更に、前記調光単位毎に配置された複数の第一の調光電極を含み、
前記第二電極は、平面視において、互いに平行に配置された複数の線状電極部と、
前記複数の線状電極部間に形成される複数のスリット領域に配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部同士を接続する複数のブリッジ電極部を含み、
前記複数のブリッジ電極部は、第一のスリット領域に配置された第一のブリッジ電極部と、前記第一のスリット領域と隣り合う第二のスリット領域に配置された第二のブリッジ電極部と、前記第二のスリット領域と隣り合う第三のスリット領域に配置された第三のブリッジ電極部を含み、
前記第一のブリッジ電極部、前記第二のブリッジ電極部及び前記第三のブリッジ電極部は、互いに離散的に配置されており、
前記駆動回路は、前記複数の第一の調光電極の各々に印加される電圧を制御し、前記第二電極に定電圧を印加することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
画像表示用の液晶パネルと、調光パネルと、バックライトとをこの順に備え、
前記調光パネルは、第一基板と、液晶層と、第二基板とをこの順に備え、更に、駆動回路と、面内方向に配置された複数の調光単位とを有し、
前記第一基板は、絶縁基板と、第一電極と、第一の絶縁体層と、第二電極とをこの順に有し、
前記第二電極は、平面視において、互いに平行に配置された複数の線状電極部と、
前記複数の線状電極部間に形成される複数のスリット領域に配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部同士を接続する複数のブリッジ電極部と、前記調光単位毎に配置された複数の第二の調光電極とを含み、
前記複数のブリッジ電極部は、第一のスリット領域に配置された第一のブリッジ電極部と、前記第一のスリット領域と隣り合う第二のスリット領域に配置された第二のブリッジ電極部と、前記第二のスリット領域と隣り合う第三のスリット領域に配置された第三のブリッジ電極部を含み、
前記第一のブリッジ電極部、前記第二のブリッジ電極部及び前記第三のブリッジ電極部は、互いに離散的に配置されており、
前記駆動回路は、前記第一電極に定電圧を印加し、かつ前記複数の第二の調光電極の各々に印加される電圧を制御することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
前記第一のブリッジ電極部と前記第二のブリッジ電極部とは、一直線上に配置されないことを特徴とする請求項5又は6に記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調光パネル、調光パネルの製造方法及び液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
調光パネルは、印加電圧に応じて光の透過率を制御できるパネルである。上記調光パネルは、例えば、画像表示用の液晶パネルとバックライトとの間に配置し、バックライトから射出される光(以下、バックライト光ともいう)の透過量を調整する光学部材として用いたり、屋内、車内等への外光の光透過量を調整する部材として用いることができる。上記調光パネルの調光方法の一つとしては、一対の基板間に液晶組成物を封入し、上記液晶組成物に電圧を印加して液晶分子の配向を変化させることにより、調光パネルを透過する光の量を制御する方法が挙げられる。
【0003】
液晶表示装置は、表示のために液晶組成物を利用する表示装置であり、その代表的な表示方式は、一対の基板間に液晶組成物を封入した液晶パネルに対してバックライトから光を照射し、液晶組成物に電圧を印加して液晶分子の配向を変化させることにより、液晶パネルを透過する光の量を制御するものである。このような液晶表示装置は、薄型、軽量及び低消費電力といった特長を有することから、テレビジョン、スマートフォン、タブレット端末、カーナビゲーション等の電子機器に利用されている。
【0004】
液晶表示装置について、画像表示用の液晶パネルとバックライトとの間に調光パネルを配置することが検討されている。例えば、特許文献1には、液晶表示パネルからなる画像表示用パネルと、該液晶表示パネルを照射する光源とを備えた液晶表示装置において、上記画像表示用パネルと上記光源との間に、透過型の液晶表示パネルからなり、該画像表示用パネルに入力される映像信号に含まれる輝度情報に基づいて階調表示を行う調光用パネルが設けられ、上記調光用パネルを構成する画素のサイズは、上記画像表示用パネルを構成する画素のサイズよりも大きい液晶表示装置が開示されている。なお、特許文献1に記載の「調光用パネルを構成する画素」は、本明細書中の「調光単位」に対応する。上記「調光単位」については後述する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、マスターモニター等に用いる大型の高性能ディスプレイが開発されている。このような高性能ディスプレイにおいて調光パネルを適用する場合、画像表示用の液晶パネルだけではなく、調光パネルにも優れた視野角特性が求められる。視野角特性に優れた調光パネルとしては、水平配向モードの調光パネルが挙げられる。水平配向モードの調光パネルの構成としては、絶縁体層を介して配置された第一電極及び第二電極を備えた第一基板と、上記第一基板と対向して配置された第二基板と、上記第一基板及び上記第二基板間に封入された液晶層を備えた構成が挙げられる。上記水平配向モードの調光パネルは、上記第一電極及び上記第二電極間に形成された電界により、上記液晶層中の液晶分子の配向方位を変化させることで、調光パネルを透過する光の量を制御する。
【0007】
上記第二電極が複数の線状電極部を含む場合、上記複数の線状電極部の間(スリット領域)から、前記複数の線状電極部と上記第一電極との間で電界を形成することができる。上記複数の線状電極に同電圧を印加するために、上記複数の線状電極部同士を接続するブリッジ電極部が設けられることがある。しかしながら、ブリッジ電極部と第一電極との間に形成される電界の向きは、線状電極部と第一電極との間に形成される電界の向きと異なるため、ブリッジ電極部が設けられた部分は、液晶分子が所望の方位に配向しない配向不良領域となる。画像表示用の液晶パネルでも、複数の線状電極部をブリッジ電極部で繋いだ電極構成を用いることがあるが、画像表示用の液晶パネルは、カラーフィルタ基板に設けられたブラックマトリクス等の遮蔽部材を有するため、上記ブリッジ電極部を遮蔽部材と重なるように配置することで、上記配向不良領域(暗線)が観察者から視認されないように隠すことができる。一方で、調光パネルは、ブラックマトリクス等の遮蔽部材を有さないため、上記ブリッジ電極部が規則的に直線上に配置されると、上記配向不良領域が暗線として視認され、表示品位が低下することがあった。また、調光パネルを画像表示用の液晶パネルに重ねて用いた場合、規則的に配置された複数のブリッジ電極部が、画像表示用の液晶パネルを構成する配線等と干渉して、モアレが発生することがあった。
【0008】
本発明者らは、調光パネルの表示品位を向上させ、かつモアレの発生を抑制するために、ブリッジ電極部の配置を検討した。その結果、ブリッジ電極部を規則的に配置するのではなく、分散させてランダムに配置することで、液晶分子の配向不良領域が分散するため、暗線として視認され難くすることができ、かつモアレの発生を抑制できることを見出した。
【0009】
特許文献1には、調光用パネルとして、垂直配向の液晶パネルを用いた例が記載されており、二枚の基板間に液晶層を挟んだ構成を有し、一方の基板には画素電極となる透明電極が形成され、他方の基板には、全面に対向電極となる透明電極が形成された調光用パネルが開示されている。しかしながら、線状電極部を含む電極を用いた水平配向モードの液晶パネルに関する開示はなく、水平配向モードの液晶パネルに特有の課題である上記ブリッジ電極部を配置することに起因する液晶分子の配向不良については何ら検討されていない。
【0010】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、表示品位が高く、画像表示用の液晶パネルと重ねた場合でもモアレが発生し難い調光パネル、上記調光パネルの製造方法、上記調光パネルを備えた液晶表示装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)本発明の一実施形態は、第一基板と、液晶層と、第二基板とをこの順に備え、上記第一基板は、絶縁基板と、第一電極と、第一の絶縁体層と、第二電極とをこの順に有し、上記第二電極は、平面視において、互いに平行に配置された複数の線状電極部と、上記複数の線状電極部間に形成される複数のスリット領域に配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部同士を接続する複数のブリッジ電極部を含み、上記複数のブリッジ電極部は、第一のスリット領域に配置された第一のブリッジ電極部と、上記第一のスリット領域と隣り合う第二のスリット領域に配置された第二のブリッジ電極部と、上記第二のスリット領域と隣り合う第三のスリット領域に配置された第三のブリッジ電極部を含み、上記第一のブリッジ電極部、上記第二のブリッジ電極部及び上記第三のブリッジ電極部は、互いに離散的に配置されている調光パネルである。
【0012】
(2)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、上記第一のブリッジ電極部と上記第二のブリッジ電極部とは、一直線上に配置されない調光パネルである。
【0013】
(3)また、本発明のある実施形態は、上記(1)又は(2)の構成に加え、更に、駆動回路と、面内方向に配置された複数の調光単位とを有し、上記第一電極は、上記調光単位毎に配置された複数の第一の調光電極を含み、上記駆動回路は、上記複数の第一の調光電極の各々に印加される電圧を制御し、上記第二電極に定電圧を印加する調光パネルである。
【0014】
(4)また、本発明のある実施形態は、上記(3)の構成に加え、上記第一基板は、更に、上記絶縁基板と上記第一電極との間に、上記絶縁基板側から順に下層電極と、第二の絶縁体層とを有し、上記複数の第一の調光電極の各々は、平面視において互いに離隔して配置され、かつ互いに電気的に接続された複数の島状電極部を含み、上記複数の島状電極部の少なくとも一つは、コンタクトホールを通じて上記下層電極と電気的に接続されている調光パネルである。
【0015】
(5)また、本発明のある実施形態は、上記(4)の構成に加え、隣接する上記第一の調光電極の一方の電極に含まれる上記複数の島状電極部の少なくとも一つが、他方の電極に含まれる上記複数の島状電極部の電極間に配置され、かつ上記他方の電極に含まれる上記複数の島状電極部の少なくとも一つが、上記一方の電極に含まれる上記複数の島状電極部の電極間に配置される調光パネルである。
【0016】
(6)また、本発明のある実施形態は、上記(4)又は(5)の構成に加え、上記複数の第一の調光電極の各々は、更に、複数の開口が設けられたベース電極部を含み、上記複数の島状電極部は、平面視において上記ベース電極部を囲むように配置され、上記ベース電極部は、他のコンタクトホールを通じて上記下層電極と電気的に接続されており、隣接する上記第一の調光電極の一方の電極に含まれる上記複数の島状電極部の少なくとも一つが、他方の電極に設けられた上記複数の開口の内側に配置され、かつ上記他方の電極に含まれる上記複数の島状電極部の少なくとも一つが、上記一方の電極に設けられた上記複数の開口の内側に配置される調光パネルである。
【0017】
(7)また、本発明のある実施形態は、上記(1)又は(2)の構成に加え、更に、駆動回路と、面内方向に配置された複数の調光単位とを有し、上記第二電極は、上記調光単位毎に配置された複数の第二の調光電極を含み、上記駆動回路は、上記第一電極に定電圧を印加し、かつ上記複数の第二の調光電極の各々に印加される電圧を制御する調光パネルである。
【0018】
(8)また、本発明のある実施形態は、画像表示用の液晶パネルと、上記(1)~(7)のいずれかに記載の調光パネルと、バックライトとをこの順に備える液晶表示装置である。
【0019】
(9)本発明の他の一実施形態は、第一基板と、液晶層と、第二基板とをこの順に備え、上記第一基板は、絶縁基板と、第一電極と、第一の絶縁体層と、第二電極とをこの順に有し、上記第二電極は、平面視において、互いに平行に配置された複数の線状電極部と、上記複数の線状電極部間に形成される複数のスリット領域に配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部同士を接続する複数のブリッジ電極部を含み、上記複数のブリッジ電極部は、第一のスリット領域に配置された第一のブリッジ電極部と、上記第一のスリット領域と隣り合う第二のスリット領域に配置された第二のブリッジ電極部とを含む調光パネルの製造方法であって、上記複数のスリット領域には、それぞれ一定の長さXをn等分(nは、任意の整数)した1~n番のブリッジ予定箇所が設定され、上記第一のブリッジ電極部は、第一のスリット領域の1~n番のブリッジ予定箇所から選択された一つのブリッジ予定箇所に配置され、上記第二のブリッジ電極部は、上記第一のブリッジ電極部が配置されたブリッジ予定箇所とは異なる番号の第二のスリット領域のブリッジ予定箇所に配置される調光パネルの製造方法である。
【0020】
(10)また、本発明のある実施形態は、上記(9)の構成に加え、上記複数のスリット領域の各々において、上記複数のブリッジ電極部は、連続する番号のブリッジ予定箇所に配置されない調光パネルの製造方法である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ブリッジ電極部が分散して配置されており、暗線として視認され難いため、表示品位が高く、かつ、画像表示用の液晶パネルと重ねた場合でもモアレが発生し難い調光パネル、上記調光パネルの製造方法、上記調光パネルを備えた液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施形態1に係る調光パネルを示した分解斜視図である。
【
図2】実施形態1に係る調光パネルの断面模式図である。
【
図3】実施形態1に係る調光パネルの一部を拡大した平面模式図である。
【
図4】複数のブリッジ電極部の配置を説明した第一の平面模式図である。
【
図5】
図4の一つのブリッジ電極部を拡大した平面模式図である。
【
図6】複数のブリッジ電極部の配置を説明した第二の平面模式図である。
【
図7】複数のブリッジ電極部の配置を説明した第三の平面模式図である。
【
図8】複数のブリッジ電極部の配置を説明した第四の平面模式図である。
【
図9】実施形態1に係る調光パネルの駆動方法の一例を示した平面模式図である。
【
図10】実施形態2において、ブリッジ電極部の配置方法を説明した第二電極の平面模式図である。
【
図11】実施形態2において、複数の配置パターンを組み合わせた場合のブリッジ電極部の配置方法を説明した模式図である。
【
図12】実施形態3に係る調光パネルにおける第一の調光電極の一つを示した平面模式図である。
【
図13】
図12に示した第一の調光電極を四つ並べた調光パネルの平面模式図である。
【
図15】
図12に示した島状電極部の一部を拡大した平面模式図の一例である。
【
図16】
図12に示した島状電極部の一部を拡大した平面模式図の他の一例である。
【
図17】実施形態3に係る調光パネルにおける下層電極の配置の一例を示した第一基板の平面模式図である。
【
図18】
図17に示した第一基板のX5-X6線における断面模式図である。
【
図20】実施形態4に係る調光パネルにおける第一の調光電極の一つを示した平面模式図である。
【
図21】
図20に示した第一の調光電極を四つ並べた調光パネルの平面模式図である。
【
図22】実施形態5に係る調光パネルにおける第一の調光電極の一つを示した平面模式図である。
【
図23】
図22に示した島状電極部の一部を拡大した平面模式図の一例である。
【
図24】
図22に示した第一の調光電極を四つ並べた調光パネルの平面模式図である。
【
図25】
図24に示した隣接する第一の調光電極の境界部分を拡大した平面模式図である。
【
図26】
図25に示した島状電極部を説明するための拡大模式図である。
【
図27】
図25に示した開口を説明するための拡大模式図である。
【
図28】実施形態6に係る調光パネルの断面模式図である。
【
図29】実施形態6に係る調光パネルの第二電極の一部を拡大した平面模式図である。
【
図30】
図29に示した隣接する二つの第二電極の境界部分を拡大した平面模式図である。
【
図31】実施形態7に係る液晶表示装置を示した分解斜視図である。
【
図32】実施形態7に係る液晶表示装置に関し、画像表示用の液晶パネルの画素に対する第一の調光電極の配置の一例を説明した平面図である。
【
図33】
図12に示した第一の調光電極に関し、島状電極部の電極面積の減少方法を説明した模式図である。
【
図34】
図12に示した第一の調光電極に関し、一つの画素に対する重畳電極部の配置例を説明した平面模式図である。
【
図35】
図12に示した第一の調光電極に関し、一つの画素に対する重畳電極部の好ましい配置例を説明した平面模式図である。
【
図36】
図12に示した第一の調光電極に関し、一つの画素に重畳開口部の配置例を説明した平面模式図である。
【
図37】
図12に示した第一の調光電極に関し、一つの画素に重畳開口部の好ましい配置例を説明した平面模式図である。
【
図38】比較例1に係る調光パネルにおける第二電極の一部を拡大した平面模式図である。
【
図39】比較例1に係る調光パネルにおける配向不良領域を説明した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態に係る調光パネル、調光パネルの製造方法及び液晶表示装置について説明する。本発明は、以下の実施形態に記載された内容に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
【0024】
<実施形態1>
実施形態1に係る調光パネルは、第一基板と、液晶層と、第二基板とをこの順に備え、上記第一基板は、絶縁基板と、第一電極と、第一の絶縁体層と、第二電極とをこの順に有し、上記第二電極は、平面視において、互いに平行に配置された複数の線状電極部と、上記複数の線状電極部間に形成される複数のスリット領域に配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部同士を接続する複数のブリッジ電極部を含み、上記複数のブリッジ電極部は、第一のスリット領域に配置された第一のブリッジ電極部と、上記第一のスリット領域と隣り合う第二のスリット領域に配置された第二のブリッジ電極部と、上記第二のスリット領域と隣り合う第三のスリット領域に配置された第三のブリッジ電極部を含み、上記第一のブリッジ電極部、上記第二のブリッジ電極部及び上記第三のブリッジ電極部は、互いに離散的に配置されている。
【0025】
図1は、実施形態1に係る調光パネルを示した分解斜視図である。
図1に示したように、調光パネル1は、第一の偏光板2と第二の偏光板3とに挟持されてもよい。第一の偏光板2と第二の偏光板3は、例えば、直線偏光板であり、互いに吸収軸が直交するように配置される。
【0026】
図2は、実施形態1に係る調光パネルの断面模式図である。
図3は、実施形態1に係る調光パネルの一部を拡大した平面模式図である。
図2は、
図3のX1-X2線における断面模式図である。
図2に示したように、調光パネル1は、第一基板10と、液晶層30と、第二基板40とをこの順に備える。第一基板10は、絶縁基板11と、第一電極14と、第一の絶縁体層15と、第二電極16とをこの順に有する。調光パネル1は、水平配向モードの調光パネルであり、優れた視野角特性を有するため、高い表示品位が求められるマスターモニター等の大型の液晶表示装置にも好適に用いることができる。
【0027】
絶縁基板11及び第二基板40は、液晶層30を挟持するための支持基板であり、ガラス板、ポリカーボネート等のプラスチック板等の絶縁基板である。第一基板10と液晶層30との間、及び、第二基板40と液晶層30との間には、図示は省略するが、それぞれ上記液晶分子の初期配向方位を規定する配向膜が設けられてもよい。第一の絶縁体層15は、第一電極14と第二電極16とを絶縁できるものであれば特に限定されない。第一の絶縁体層15としては、例えば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等を用いてもよい。
【0028】
調光パネル1は、面内方向に配置された複数の調光単位を有する。調光単位とは、調光パネルにおいて、光の透過量を制御する単位である。平面視において上記複数の第一の調光電極の各々が配置された領域が調光単位である。
図3に示したように、実施形態1では、第一電極14は、上記調光単位毎に配置された複数の第一の調光電極14A、14B、14C及び14Dを含む。第一の調光電極14A、14B、14C及び14Dは、例えば、三角形、四角形、六角形等の平面電極であってもよい。上記三角形としては、正三角形、二等辺三角形、直角三角形等が挙げられる。上記四角形としては、正方形、長方形、ひし形等が挙げられる。上記複数の第一の調光電極は、例えば、酸化インジウム錫(ITO:Indium Tin Oxide)、酸化インジウム亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)等の透明導電材料により形成されてもよい。
【0029】
図2に示したように、第一基板10は、上記複数の第一の調光電極と絶縁基板11との間に複数の接続用配線19を有してもよい。調光パネル1は、駆動回路50を有し、上記複数の第一の調光電極は、それぞれ接続用配線19により駆動回路50に接続されてもよい。具体的には、上記複数の第一の調光電極の各々は、絶縁基板11側に配置された第三の絶縁体層17を貫通するコンタクトホールCH1を通じて、第三の絶縁体層17と絶縁基板11との間に配置された複数の接続用配線19のいずれか一つと電気的に接続されてもよい。
【0030】
液晶層30は、液晶分子を含有する。上記液晶分子は、下記式で定義される誘電率異方性(Δε)が正の値を有するもの(ポジ型)であってもよいし、負の値を有するもの(ネガ型)であってもよい。調光パネル1に含まれる液晶層に用いられる液晶材料は、後述する画像表示用の液晶パネルに含まれる液晶層に用いられる液晶材料と同じものであってもよいし、異なってもよいが、信頼性を向上させる観点からは、調光パネル1に含まれる液晶層に用いられる液晶材料は、画像表示用の液晶パネルに含まれる液晶層に用いられる液晶材料よりも、高温、高輝度に対して耐性のある液晶材料を用いることが好ましい。液晶層30は、
図2に示したように、スペーサ31により所定の厚みを保持して第一基板10と第二基板40との間に挟持されていてもよい。
Δε=(液晶分子の長軸方向の誘電率)-(液晶分子の短軸方向の誘電率) (L)
【0031】
図4は、複数のブリッジ電極部の配置を説明した第一の平面模式図である。
図4は、後述する
図10中、点線で囲んだ部分の拡大図でもある。第二電極16は、
図4に示したように、平面視において、互いに平行に配置された複数の線状電極部16aを含む。複数の線状電極部16a間に形成される領域が、スリット領域16bである。第二電極16は、上記複数のスリット領域に配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部同士を接続する複数のブリッジ電極部を含む。複数のブリッジ電極部により、隣り合う二つの線状電極部同士が接続される。ブリッジ電極部を設けることで、ブリッジ電極部により接続された複数の線状電極部に対して、同電圧を印加することができる。複数の線状電極部16aは、調光単位毎に配置されてもよいし、上記調光単位の境界に関わらず調光パネル全体に配置されてもよいが、第二電極16が、調光パネル全体に対して一定の電圧(定電圧)を印加することが好ましい。
【0032】
図4に示したように、第一のスリット領域16b
1と隣り合うスリット領域を第二のスリット領域16b
2とし、第二のスリット領域16b
2と隣り合うスリット領域を第三のスリット領域16b
3とすると、複数のブリッジ電極部は、第一のスリット領域16b
1に配置された第一のブリッジ電極部16c
1と、第二のスリット領域16b
2に配置された第二のブリッジ電極部16c
2と、第三のスリット領域16b
3に配置された第三のブリッジ電極部16c
3とを含む。第一のブリッジ電極部16c
1、第二のブリッジ電極部16c
2及び第三のブリッジ電極部16c
3は、互いに離散的に配置されている。
【0033】
図5は、
図4の一つのブリッジ電極部を拡大した平面模式図である。
図5中、矢印は電界の向きを表す。
図5に示したように、ブリッジ電極部16cと第一電極(第一の調光電極14A)との間に形成される電界の向きは、複数の線状電極部16aと第一の調光電極14Aとの間に形成される電界の向きと異なる。そのため、ブリッジ電極部16cが設けられた部分は、液晶分子が所望の方位に配向しない配向不良領域となる。配向不良領域が連続して配置されると、暗線として視認されるが、実施形態1では、ブリッジ電極部を離散的に配置することで、配向不良領域が分散するため、暗線として視認され難く、調光パネルの表示品位を向上させることができる。また、後述する画像表示用の液晶パネルと重ねた場合でも、モアレを発生し難くすることができる。
【0034】
第一のブリッジ電極部16c
1、第二のブリッジ電極部16c
2及び第三のブリッジ電極部16c
3の配置に関し、「互いに離散的に配置されている」とは、三つのブリッジ電極部が特定方向に連続せずに、分散して配置されていることをいう。
図4に示したように、第一のブリッジ電極部16c
1、第二のブリッジ電極部16c
2及び第三のブリッジ電極部16c
3は、規則性がなく、分散して配置されている。少なくとも第一のブリッジ電極部16c
1と第二のブリッジ電極部16c
2とは、一直線上に配置されないことが好ましい。一直線上に配置されない場合とは、
図4に示したように、第一のブリッジ電極部16c
1と第二のブリッジ電極部16c
2とが、長さ方向において、電極部分の一部が重ならないように並ぶ場合をいう
。第一のブリッジ電極部16c
1と第二のブリッジ電極部16c
2とが、複数の線状電極部16aの延伸方向に、一つのブリッジ電極部の長さよりも広い間隔で配置されている
ことがより好ましい。なお、調光パネルの背面側から入光した光が、調光パネルの前面側に出射される領域(調光領域ともいう)の外縁に位置する額縁領域では、観察者から暗線が視認されないため、上記額縁領域に複数のブリッジ電極部が特定方向に連続して配置されてもよい。
【0035】
第一のブリッジ電極部16c
1、第二のブリッジ電極部16c
2及び第三のブリッジ電極部16c
3が互いに離散的に配置されていればよく、第二電極16は、暗線が視認されない程度に、隣り合うスリット領域に一直線上に配置された複数のブリッジ電極部を含んでもよい。
図6は、複数のブリッジ電極部の配置を説明した第二の平面模式図である。
図6に示したように、第二電極16は、隣り合うスリット領域に配置され、かつ一直線上に配置された複数のブリッジ電極部16cを含み、上記隣り合うスリット領域に一直線上に配置された複数のブリッジ電極部16cの幅16cWの合計が、複数の線状電極部16aの一つ当たりの幅16aWに対して5倍以下であってもよい。
【0036】
なお、上記「複数のブリッジ電極部の幅16cWの合計」は、複数のブリッジ電極部の幅16cWのみを足し合わせたものであり、複数のブリッジ電極部16c間に位置する線状電極部16aの幅16aWは含まれない。隣り合うスリット領域16bに配置された複数のブリッジ電極部16cが一直線上に配置される場合とは、一つのスリット領域に配置されたあるブリッジ電極部と、上記一つのスリット領域に隣接するスリット領域に配置された他のブリッジ電極部とが、長さ方向において、少なくとも電極部分の一部が重なるように並ぶ場合をいう。また、複数のブリッジ電極部16cが一直線上に配置される場合は、上記あるブリッジ電極部と上記他のブリッジ電極部とが、複数の線状電極部16aの延伸方向に、一つのブリッジ電極部の長さ以下の間隔で配置されているともいえる。なお、上記額縁領域においては、一直線上に配置された上記複数のブリッジ電極部の幅の合計が、上記複数の線状電極部の一つ当たりの幅に対して5倍を超えてもよい。
【0037】
上記隣り合うスリット領域に一直線上に配置された複数のブリッジ電極部16cの幅16cWの合計が、上記16aWに対して5倍以下であると、暗線として視認され難く、かつ、後述する画像表示用の液晶パネルと重ねた場合でも、モアレを発生し難くすることができる。一方で、上記隣り合うスリット領域に一直線上に配置された複数のブリッジ電極部16cの幅16cWの合計が、上記16aWに対して5倍を超えると、一直線上に配置された複数のブリッジ電極部16cの数が多くなり、配向不良領域が一定の長さ以上で並ぶことになるため、暗線として視認される。また、上記モアレが発生し易くなる。例えば、上記隣り合うスリット領域に一直線上に配置された複数のブリッジ電極部16cの幅16cWの合計が、上記16aWに対して7倍であると、暗線及びモアレが目視で視認されだし、10倍であると、暗線及びモアレが共にはっきりと視認される。上記隣り合うスリット領域に一直線上に配置された複数のブリッジ電極部16cの幅16cWの合計は、上記16aWに対して4倍以下であることがより好ましい。
【0038】
第一のブリッジ電極部16c
1、第二のブリッジ電極部16c
2及び第三のブリッジ電極部16c
3が互いに離散的に配置されることに加え、少なくとも2個のブリッジ電極部は、一つのスリット領域に連続して配置されないことが好ましい。
図7は、複数のブリッジ電極部の配置を説明した第三の平面模式図である。
図7に示したように、一つのスリット領域に配置される複数のブリッジ電極部間の距離Lが、一つのブリッジ電極部の長さ16cL以上の距離である場合を、複数のブリッジ電極部が連続して配置されないという。
【0039】
第二電極16は、暗線が視認されない程度に、一つのスリット領域16bに連続して配置された複数のブリッジ電極部16cを含んでもよい。
図8は、複数のブリッジ電極部の配置を説明した第四の平面模式図である。
図8に示したように、第二電極16は、一つのスリット領域16bに連続して配置された複数のブリッジ電極部16cを含み、一つのスリット領域16bに連続して配置された複数のブリッジ電極部16cの長さ16cLの合計が、上記複数の線状電極部の一つ当たりの幅16aWに対して5倍以下であってもよい。一つのスリット領域16bに、複数のブリッジ電極部16cが連続して配置される場合、連続して配置された複数のブリッジ電極部16cは互いに接していなくてもよく、一つのスリット領域16bに配置される複数のブリッジ電極部16c間の距離Lが、隣接するいずれのブリッジ電極部の長さ16cL未満であればよい。
【0040】
一つのスリット領域16bに、連続して複数のブリッジ電極部16cが配置された場合であっても、連続して配置された複数のブリッジ電極部16cの長さ16cLの合計が、上記16aWに対して5倍以下であると、暗線として視認され難く、かつ、後述する画像表示用の液晶パネルと重ねた場合でも、モアレを発生し難くすることができる。一方で、連続して配置された複数のブリッジ電極部16cの長さ16cLの合計が、上記16aWに対して5倍を超えると、一つのスリット領域16bに連続して配置されるブリッジ電極部16cの数が多くなり、配向不良領域が一定の長さ以上で並ぶことになるため、暗線として視認される。また、上記モアレが発生し易くなる。例えば、一つのスリット領域16bに連続して配置された複数のブリッジ電極部16cの長さ16cLの合計が、上記16aWに対して7倍であると、暗線及びモアレが目視で視認されだし、10倍であると、暗線及びモアレが共にはっきりと視認される。一つのスリット領域16bに連続して配置された複数のブリッジ電極部16cの長さ16cLの合計は、上記16aWに対して4倍以下であることがより好ましい。
【0041】
複数の線状電極部16aの一つ当たりの幅16aWは、1μm以上、5μm以下であることが好ましい。複数の線状電極部16aの一つ当たりの幅16aWのより好ましい下限は2μmであり、より好ましい上限は4μmである。16aWは、複数の線状電極部16aの延伸方向と直交する方向における線状電極部16aの幅である。
【0042】
図4に示したように、複数の線状電極部16aの延伸方向をD1とし、調光パネル1を挟持する第一の偏光板2及び第二の偏光板3のいずれか一方の偏光板の吸収軸と、上記D1との成す角をθxとすると、θxは、75°以上、85°以下であってもよい。
【0043】
複数のスリット領域16bの一つ当たりの幅16bWは、1μm以上、5μm以下であることが好ましい。複数のスリット領域16bの一つ当たりの幅16bWのより好ましい下限は2μmであり、より好ましい上限は4μmである。16bWは、複数のスリット領域16bと直交する方向におけるスリット領域16bの幅である。
【0044】
上記複数の線状電極部の延伸方向と直交するブリッジ電極部の長さをブリッジ電極部の幅とすると、上記ブリッジ電極部の幅は、1μm以上、5μm以下であることが好ましい。上記ブリッジ電極部の幅のより好ましい下限は2μmであり、より好ましい上限は4μmである。なお、ブリッジ電極部の幅は、該ブリッジ電極部が配置されたスリット領域の幅以上であることが好ましい。
【0045】
上記複数の線状電極部に沿ったブリッジ電極部の長さをブリッジ電極部の長さとすると、上記ブリッジ電極部の長さは、1μm以上、5μm以下であることが好ましい。上記ブリッジ電極部の長さのより好ましい下限は2μmであり、より好ましい上限は4μmである。
【0046】
複数の線状電極部16a及び複数のブリッジ電極部16cは、ITO、IZO等の透明導電材料により形成されることが好ましい。
【0047】
実施形態1では、駆動回路50が、複数の第一の調光電極の各々に印加される電圧を制御し、第二電極16に定電圧を印加する場合について説明する。上記第二電極に印加される定電圧は、基準となる所定の電圧が印加されてもよいし、第二電極が接地されてもよい。
【0048】
以下に、上記調光パネルの調光方法について説明する。第二電極16に定電圧が印加され、上記駆動回路50により複数の第一の調光電極の各々に所定の電圧が印加されると、液晶層30中に電界が形成される。第二電極16は互いに平行に配置された複数の線状電極部16aを含むため、複数の第一の調光電極と複数の線状電極部16aとの間にはフリンジ電界が形成され、上記フリンジ電界により液晶層30中に含まれる液晶分子の配向方位が変化する。上記液晶分子の配向方位が、上記一対の直線偏光板の吸収軸と角度を成すことで、調光単位毎に、調光パネルを透過する光(例えばバックライト光)の量を制御してグレースケール表示を行うことができる。
【0049】
図9は、実施形態1に係る調光パネルの駆動方法の一例を示した平面模式図である。
図9に示したように、複数の第一の調光電極14は、調光パネル1の面内に行方向及び列方向に配置されてもよい。第一基板10は、複数の第一の調光電極14の各々と駆動回路50とを接続する複数の接続用配線19を有してもよい。すなわち、複数の第一の調光電極14は、各々対応する接続用配線19により駆動回路50と接続され、第一の調光電極14毎に印加される電圧が制御されるセグメント方式で駆動されることが好ましい。他の駆動方法としては、調光単位毎に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等のスイッチング素子を配置し、調光単位毎に第一電極(第一の調光電極)に印加される電圧を制御するマトリクス駆動方式が挙げられる。セグメント方式では、マトリクス駆動方式と比べ、第一の調光電極への充電時間を1フレーム分とることができる。そのため、セグメント方式では、マトリクス駆動方式で好適に用いられる銅、アルミニウム、チタン、モリブデン等の電気伝導度が高い金属材料よりも電気伝導度が低いITO、IZO等の透明導電材料を、接続用配線19の材料として用いても充分に充電することができる。また、セグメント方式の調光パネルは、TFT自体がないため、上記TFTの閾値電圧がシフトすることによる信頼性の低下が起こらない。
【0050】
複数の接続用配線19は、ITO、IZO等の透明導電材料により形成されてもよい。ここで、複数の接続用配線19として、上記金属材料により形成された金属配線を用いた場合には、調光パネルの透過率が低下することに加え、後述する画像表示用の液晶パネルと重ねて用いた場合には、画像表示用の液晶パネルが有するゲート配線、ソース配線等の配線及びブラックマトリクス等と干渉してモアレが発生することがある。モアレを解消するために、画像表示用の液晶パネルと調光パネルとの間に拡散シートを配置することが一般的であるが、拡散シートを配置することで液晶表示装置の透過率が更に低下してしまう。そこで、上記複数の接続用配線として透明電極を用いることで、調光パネルの透過率を高くし、かつ上記モアレの発生を抑制することができる。更に、モアレを解消するための拡散シートを配置する必要がないため、液晶表示装置の透過率も高くすることができる。
図9に示したように、列方向に並べられた複数の第一の調光電極14は、コンタクトホールCH1の位置を行方向にずらして配置してもよい。駆動回路50は、複数の調光単位が配置された調光領域の外縁に位置する額縁領域に配置されてもよい。
【0051】
上記調光パネルは、液晶表示装置の部材として、画像表示用の液晶パネルとバックライトとの間に配置してもよい。また、調光パネル単体で、外光の透過量を調整する防眩パネルとして用いることもできる。防眩パネルとしては、例えば車載用のサンバイザー等が挙げられる。
【0052】
<実施形態2>
実施形態2は、調光パネルの製造方法である。実施形態2に係る調光パネルの製造方法は、第一基板と、液晶層と、第二基板とをこの順に備え、上記第一基板は、絶縁基板と、第一電極と、第一の絶縁体層と、第二電極とをこの順に有し、上記第二電極は、平面視において、互いに平行に配置された複数の線状電極部と、上記複数の線状電極部間に形成される複数のスリット領域に配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部同士を接続する複数のブリッジ電極部を含み、上記複数のブリッジ電極部は、第一のスリット領域に配置された第一のブリッジ電極部と、上記第一のスリット領域と隣り合う第二のスリット領域に配置された第二のブリッジ電極部とを含む調光パネルの製造方法であって、上記複数のスリット領域には、それぞれ一定の長さXをn等分(nは、任意の整数)した1~n番のブリッジ予定箇所が設定され、上記第一のブリッジ電極部は、第一のスリット領域の1~n番のブリッジ予定箇所から選択された一つのブリッジ予定箇所に配置され、上記第二のブリッジ電極部は、上記第一のブリッジ電極部が配置されたブリッジ予定箇所とは異なる番号の第二のスリット領域のブリッジ予定箇所に配置される。
【0053】
以下に、
図10を用いて、複数のブリッジ電極部の配置方法を説明する。
図10は、実施形態2において、ブリッジ電極部の配置方法を説明した第二電極の平面模式図である。複数のスリット領域16bに対して一定の長さXを定め、上記長さXをn等分(nは、任意の整数)した1~n番のブリッジ予定箇所を設定する。第一のブリッジ電極部16
c1は、第一のスリット領域16
b1に設定された1~n番のブリッジ予定箇所から選択された一つのブリッジ予定箇所に配置される。第二のブリッジ電極部16
c2は、第二のスリット領域16
b2に設定された1~n番のブリッジ予定箇所から選択された一つのブリッジ予定箇所に配置される。このとき、第一のブリッジ電極部16
c1と第二のブリッジ電極部16
c2とは、異なる番号のブリッジ予定箇所に配置される。第一のブリッジ電極部16
c1及び第二のブリッジ電極部16
c2の配置は、1~n番のブリッジ予定箇所から、例えばエクセル(登録商標)等の計算ソフトのランダム係数を用いて、ランダムに選択される。
【0054】
上記複数のスリット領域の各々において、上記複数のブリッジ電極部は、連続する番号のブリッジ予定箇所に配置されないことが好ましい。例えば、一つのスリット領域16b1に複数のブリッジ電極部を配置する場合に、一定の長さXにおいて、連続する番号のブリッジ予定箇所にブリッジ電極部を配置しないことで、配向不良領域を分散させることができる。
【0055】
上記方法により、調光パネル1の全体に対する複数のブリッジ電極部16cの配置を決定してもよいし、
図11に示したように、予め作成した複数の配置パターンを組み合わせてもよい。
図11は、実施形態2において、複数の配置パターンを組み合わせた場合のブリッジ電極部の配置方法を説明した模式図である。
図11に示したように、調光パネル1を縦方向に長さY、横方向に長さZに分割して、縦Y、横Zの範囲について、ブリッジ電極部16cの配置パターンを、パターン1~N(Nは整数)個作成し、調光パネル1全体にパターン1~Nをランダムに組み合わせて配置してもよい。
【0056】
絶縁基板上に導電材料により導電膜を形成し、上記で得られた配置パターンに従い、上記導電膜をパターニングすることにより、複数の線状電極部16a及び複数のブリッジ電極部16cを有する第二電極16を形成することができる。上記導電材料としては、ITO、IZO等の透明導電材料が好ましい。
【0057】
<実施形態3>
実施形態3に係る調光パネル101は、第一電極(第一の調光電極)の構成が異なる点以外は、実施形態1と同様の構成を有する。実施形態3に係る調光パネル101は、上記第一基板が、更に、上記絶縁基板と上記第一電極との間に、上記絶縁基板側から順に下層電極と、第二の絶縁体層とを有し、上記複数の第一の調光電極の各々は、平面視において互いに離隔して配置され、かつ互いに電気的に接続された複数の島状電極部を含み、上記複数の島状電極部の少なくとも一つは、コンタクトホールを通じて上記下層電極と電気的に接続されている。
【0058】
実施形態3では、複数の線状電極部を含む第二電極に定電圧を印加し、調光単位毎に配置された複数の第一の調光電極に所定の電圧を印加する構成とすることで、上記第二電極と電界を形成できる限りにおいて、自由に電極形状を設計することができる。そのため、第一電極(第一の調光電極)の形状を、複数の島状電極部を含むような複雑な電極形状を形成することができる。
【0059】
実施形態3では、第一電極114(114A)は、複数の第一の調光電極114(114A)を含む。
図12は、実施形態3に係る調光パネルにおける第一の調光電極の一つを示した平面模式図である。複数の第一の調光電極114の各々は、平面視において互いに離隔して配置され、かつ互いに電気的に接続された複数の島状電極部114b(114Ab)を含んでもよい。本発明者らの検討によると、調光単位毎に配置された第一の調光電極の形状によっては、調光単位間の輝度分布が滑らかではなく、隣接する調光単位間で異なる階調表示を行うと、調光単位間の輝度差が目立ち、調光単位の形状が視認されることがあった。そこで、複数の第一の調光電極の各々が、平面視において互いに離隔して配置され、かつ互いに電気的に接続された複数の島状電極部を含むことで、隣接する調光単位間での階調分布の変化を滑らかにすることができる。
【0060】
第一の調光電極114は、更に、複数の開口114c(114Ac)が設けられたベース電極部114a(114Aa)を含んでもよい。ベース電極部114aは、一つの調光単位の中央に配置されてもよく、ベース電極部114aの中心が第一の調光電極114の中心と重なるように配置されてもよい。
図12では、複数の島状電極部114bの少なくとも一つの平面形状が四角形であり、複数の開口114cの少なくとも一つの外縁形状も四角形である場合を例示した。
【0061】
複数の島状電極部114bは、平面視においてベース電極部114aを囲むように配置されてもよい。平面視においてベース電極部114aを囲むように複数の島状電極部114bを配置することで、各々の調光単位を透過する光の広がりを調整することができる。
【0062】
複数の島状電極部114bの少なくとも一つの平面形状は、直線部分を含んでもよく例えば、長方形、正方形、ひし形等の四角形等であってもよい。また、複数の島状電極部114bの少なくとも一つの平面形状は、曲線部分を含んでもよく、例えば、円形、楕円形等であってもよい。更に、複数の島状電極部114bの少なくとも一つの平面形状は、直線部分と曲線部分とが組み合わされた形状であってもよい。複数の島状電極部114bの少なくとも一つの平面形状は、後述する画像表示用の液晶パネルを構成する画素の平面形状に合わせて設計されてもよい。
【0063】
複数の開口114cの少なくとも一つの外縁形状(平面視における外縁の平面形状)は、複数の島状電極部114bの少なくとも一つを開口114cの内側に配置できる形状であれば特に限定されない。複数の開口114cの少なくとも一つの外縁形状は、直線部分を含んでもよく例えば、長方形、正方形、ひし形等の四角形等であってもよい。また、複数の開口114cの少なくとも一つの外縁形状は、曲線部分を含んでもよく、例えば、円形、楕円形等であってもよい。更に、複数の開口114cの少なくとも一つの外縁形状は、直線部分と曲線部分とが組み合わされた形状であってもよい。複数の開口114cの少なくとも一つの外縁形状は、後述する画像表示用の液晶パネルを構成する画素の平面形状に合わせて設計されてもよい。
【0064】
図12及び後述する
図13中、二点鎖線で囲まれた部分は、複数の第一の調光電極114を調光パネルの面内に並べて配置する際に、概ねベース電極部114aの配置を決めるための配置領域を示したものある。なお、上記配置領域の外縁形状は、ベース電極部114aの外縁形状と異なってもよい。上記配置領域の外縁形状は、平面に敷き詰めることができる形状であることが好ましい。上記配置領域の外縁形状は、三角形、四角形、六角形等であってもよい。上記三角形としては、正三角形、二等辺三角形、直角三角形等が挙げられる。上記四角形としては、正方形、長方形、ひし形等が挙げられる。輝度分布の変化をより滑らかにする観点からは、上記配置領域の外縁形状は正多角形であることが好ましく、正三角形、正方形、正六角形等が好適に用いられる。
【0065】
複数の島状電極部114bの各々は、ベース電極部114aの中心から第一電極114の外縁に向かって、同心円状に電極面積が減少するように配置されてもよい。複数の開口114cの各々は、ベース電極部114aの中心から第一電極114の外縁に向かって、同心円状に開口面積が増加するように配置されてもよい。ベース電極部114aの外縁は直線状でなくてもよく、凹凸があってもよい。
【0066】
複数の島状電極部114bは、第一の調光電極114の外縁に向かって電極面積占有率が減少するように配置されてもよい。上記電極面積占有率とは、一つの調光単位における、任意の単位面積当たりの複数の島状電極部114bの電極面積の割合である。第一の調光電極114の外縁に向かって、平面視における複数の島状電極部114bの電極面積占有率が減少するように配置することで、第一の調光電極114の中央部において輝度が最も高く、外縁に向かって緩やかに輝度が低下するように調整することができる。上記電極面積占有率を減少させる方法は、第一の調光電極114の外縁に向かって電極面積が減少するように複数の島状電極部114bを配置してもよいし、第一の調光電極114の外縁に向かって複数の島状電極部114bの配置数を減少させてもよい。第一の調光電極114の外縁とは、平面視において、第一の調光電極114の中心を通る複数の直線を設定した場合に、各直線上で第一の調光電極114の中心から最も離れた位置に配置された島状電極部114b同士を繋いだ線をいう。
【0067】
ベース電極部114aに設けられた上記複数の開口は、ベース電極部114aの中心(第一の調光電極114の中心)から外縁に向かって開口面積占有率が増加するように設けられてもよい。上記開口面積占有率とは、一つの調光単位における、任意の単位面積当たりの上記複数の開口の開口面積の割合である。
【0068】
図13は、
図12に示した第一の調光電極を四つ並べた調光パネルの平面模式図である。
図13では、配置領域の外縁形状が六角形である場合を例示する。配置領域の外縁形状が六角形である場合、一つの第一の調光電極は、六つの辺を境界として六つの他の第一の調光電極と隣接する。
図13を用いて、第一の調光電極114Aと隣接する六つの他の第一の調光電極のうち、三つの第一の調光電極114B、114C及び114Dの配置について説明する。第一の調光電極114B、114C及び114Dはそれぞれ、ベース電極部114Ba、114Ca、114Daと、平面視においてベース電極部114Ba、114Ca、114Daを囲むように配置された複数の島状電極部114Bb、114Cb、114Dbを含む。ベース電極部114Ba、114Ca、114Daにはそれぞれ、複数の開口114Bc、114Cc、114Dcが設けられる。
【0069】
図13に示したように、隣接する二つの第一の調光電極114A及114Bに着目すると、第一の調光電極114Aに含まれる複数の島状電極部114Abの少なくとも一つは、第一の調光電極114Bに含まれる複数の島状電極部114Bbの電極間に配置されてもよく、かつ第一の調光電極114Bに含まれる複数の島状電極部114Bbの少なくとも一つは、第一の調光電極114Aに含まれる複数の島状電極部114Abの電極間に配置されてもよい。このように配置することで、隣接する第一の調光電極間での輝度分布の変化を滑らかにし、調光単位の境界を目立たなくすることができる。第一の調光電極114Aが配置された領域の一部と、第一の調光電極114Bが配置された領域の一部とが重なっているともいえる。
【0070】
複数の島状電極部はそれぞれ平面視において互いに離隔して配置される。互いに離隔して配置されるとは、複数の島状電極部が互いに同一平面上で接触しないように間隔をあけて配置されていることをいう。複数の島状電極部を互いに離隔して配置することで、第一の調光電極114Aに含まれる複数の島状電極部114Abの少なくとも一つを、第一の調光電極114Bに含まれる複数の島状電極部114Bbの電極間にも配置することができる。同様に、複数の島状電極部114Bbの少なくとも一つを、複数の島状電極部114Abの電極間にも配置することができる。
【0071】
複数の島状電極部114Abは、第一の調光電極114Aの中心から第一の調光電極114Bの中心に向かって電極面積占有率が減少するように配置されてもよく、複数の島状電極部114Bbは、第一の調光電極114Bの中心から第一の調光電極114Aの中心に向かって電極面積占有率が減少するように配置されてもよい。具体的には、複数の島状電極部114Abは、第一の調光電極114Aの中心から第一の調光電極114Bの中心に向かって電極面積又は電極数が減少するように配置されていてもよく、複数の島状電極部114Bbは、第一の調光電極114Bの中心から第一の調光電極114Aの中心に向かって電極面積又は電極数が減少するように配置されていてもよい。
【0072】
第一の調光電極114Aに含まれるベース電極部114Aaに設けられた複数の開口114Acは、第一の調光電極114Aの中心から第一の調光電極114Bの中心に向かって、開口面積占有率が増加するように設けられてもよく、第一の調光電極114Bに含まれるベース電極部114Baに設けられた複数の開口114Bcは、第一の調光電極114Bの中心から第一の調光電極114Aの中心に向かって、開口面積占有率が増加するように設けられてもよい。具体的には、複数の開口114Acは、第一の調光電極114Aの中心から第一の調光電極114Bの中心に向かって、開口面積又は開口数が増加するように設けられてもよく、複数の開口114Bcは、第一の調光電極114Bの中心から第一の調光電極114Aの中心に向かって、開口面積又は開口数が増加するように設けられてもよい。
【0073】
ベース電極部114Aa、114Baにそれぞれ複数の開口114Ac、114Bcを設けることで、第一の調光電極114Aに含まれる複数の島状電極部114Abの少なくとも一つを、第一の調光電極114Bのベース電極部114Baに設けられた複数の開口114Bcの内側にも配置することができる。同様に、第一の調光電極114Bに含まれる複数の島状電極部114Bbの少なくとも一つを、第一の調光電極114Aのベース電極部114Aaに設けられた複数の開口114Acの内側にも配置することができる。
【0074】
第一の調光電極114Aに含まれる複数の島状電極部114Abの少なくとも一つは、第一の調光電極114Bに設けられた複数の開口114Bcの内側及び第一の調光電極114Bに含まれる島状電極部114Bbの電極間に配置されてもよいし、複数の開口114Bcの内側又は複数の島状電極部114Bbの電極間に配置されてもよい。同様に、第一の調光電極114Bに含まれる複数の島状電極部114Bbの少なくとも一つは、第一の調光電極114Aに設けられた複数の開口114Acの内側及び第一の調光電極114Aに含まれる複数の島状電極部114Abの電極に配置されてもよいし、複数の開口114Acの内側又は島状電極部114Abの電極間に配置されてもよい。
【0075】
上記第一基板は、上記絶縁基板と上記第一電極との間に、上記絶縁基板側から順に下層電極と、第二の絶縁体層とを有することが好ましい。
図14は、
図13に示した調光パネルのX3-X4線における断面模式図である。
図14に示したように、第一基板110は、絶縁基板11と、下層電極12と、第二の絶縁体層13と、複数の第一電極(第一の調光電極)114A及び114Bと、第一の絶縁体層15と、第二電極16とをこの順に有してもよい。第二の絶縁体層13は、下層電極12と複数の第一の調光電極(第一の調光電極114A、114B)とを絶縁できるものであれば特に限定されない。第二の絶縁体層13としては、例えば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等を用いてもよい。
【0076】
図14に示したように、複数の島状電極部114Abの少なくとも一つは、第二の絶縁体層13を貫通するコンタクトホールCH3を通じて下層電極12と電気的に接続されていることが好ましい。複数の島状電極部114Abは、平面視においては互いに間隔を空けて点在しているように見えるが、下層電極12により電気的に接続されているため、一つの第一の調光電極する複数の島状電極部114Abに、同一の電圧を印加することができる。複数の島状電極部114Abは、それぞれコンタクトホールCH3を通じて下層電極12と電気的に接続されていてもよい。
【0077】
ベース電極部114Aaは、第二の絶縁体層13を貫通する他のコンタクトホールCH4を通じて下層電極12と電気的に接続されてもよい。すなわち、複数の島状電極部114Abの少なくとも一つとベース電極部114Aaとは、下層電極12により電気的に接続されていてもよい。
【0078】
第一の調光電極114A(
図14ではベース電極部114Aa)は、第二の絶縁体層13及び絶縁基板11側に配置された第三の絶縁体層17を貫通するコンタクトホールCH2を通じて、第三の絶縁体層17と絶縁基板11との間に配置された複数の接続用配線19のいずれか一つと電気的に接続されてもよい。調光パネルは、複数の第一の調光電極114の各々に印加される電圧を制御する駆動回路50を備えており、複数の第一の調光電極114は、それぞれ接続用配線19により駆動回路50に接続されてもよい。コンタクトホールCH2には第一の調光電極114Aと接続用配線19との接続部分に下層電極12が配置されてもよい。絶縁基板11と下層電極12との間には、第四の絶縁体層20が配置されてもよい。
図14では、ベース電極部114AaがコンタクトホールCH2を通じて接続用配線19と電気的に接続される場合を示したが、島状電極部114Abの少なくとも一つがコンタクトホールCH2を通じて接続用配線19と電気的に接続されてもよい。
【0079】
図15は、
図12に示した島状電極部の一部を拡大した平面模式図の一例である。
図16は、
図12に示した島状電極部の一部を拡大した平面模式図の他の一例である。
図15及び
図16はともに、
図12の一点鎖線で囲んだ島状電極部の一部の拡大平面模式図である。
図15及び
図16中、島状電極部114Abの下層に配置された下層電極12を点線で示し、島状電極部114Abと下層電極12とを接続するコンタクトホールCH3を白抜きの四角で示した。下層電極12は、後述する画像表示用の液晶パネル4を構成する複数の画素9の境界と重畳するように配置されてもよい。複数の島状電極部114Ab同士は、例えば、
図15に示したように、複数の画素の境界と重畳するように網目状に配置された下層電極12により行方向及び列方向に接続されてもよいし、
図16に示したように、複数の画素の境界と重畳するように斜め方向に配置された下層電極12により、斜め方向に接続されてもよい。
【0080】
下層電極12は、平面視において、第一の調光電極114Aと第一の調光電極114Bとの境界に沿って、両電極の間と重畳するように配置されてもよい。本発明者らの検討によると、水平配向モードの調光パネルにおいて表示を行った際に、調光単位の境界部分で液晶分子の配向不良が起こり、暗線が発生することがあった。上記暗線が発生すると、調光単位の境界が目立ち、調光パネルの表示品位が低下することに加え、調光パネルの透過率が低下することがあった。第一の調光電極114Aと第一の調光電極114Bとの境界に沿って、両電極の間と重畳するように下層電極12を配置することで、隣接する第一の調光電極間における暗線の発生を抑制することができる。
【0081】
図17は、実施形態3に係る調光パネルにおける下層電極の配置の一例を示した第一基板の平面模式図である。
図18は、
図17に示した第一基板のX5-X6線における断面模式図である。例えば、
図17及び
図18に示したように、下層電極12は、平面視において、第一の調光電極114Bのベース電極部114Baに設けられた複数の開口114Bcと、第一の調光電極114Aに含まれる複数の島状電極部114Abとの間と重畳するように配置されてもよい。下層電極12は、複数の島状電極部114Abの各々の外縁に沿って環状に設けられてもよい。図示していないが、下層電極12は、平面視において、第一の調光電極114Aに含まれる複数の島状電極部114Abと、第一の調光電極114Bに含まれる複数の島状電極部114Bbとの間と重畳するように配置されてもよい。
【0082】
図19は、
図18の一部を拡大した断面模式図である。第一の調光電極114Aと第一の調光電極114Bとの境界部分では、第一の調光電極114Aと上述の第二電極16との間に形成される電界と、第一の調光電極114Bと第二電極16との間に形成される電界の両方の影響を受けるため、液晶分子が動き難く配向不良が起こり、暗線として視認されることがある。そこで、
図19に示したように、平面視において、第一の調光電極114Aと第一の調光電極114Bとの間と重畳するように下層電極12を配置することで、下層電極12と第二電極16との間に電界が形成され、上記電界によって、第一の調光電極114Aと第一の調光電極114Bとの境界部分に存在する液晶分子の配向を変化させ、暗線の発生を抑制することができる。そのため、第一の調光電極の境界で発生する暗線による表示品位の低下を抑制し、また、調光パネルの輝度を高めることができる。
【0083】
<実施形態4>
実施形態4に係る調光パネル102は、実施形態3の変形例であり、第一の調光電極の構成が異なる点以外は実施形態3と同様の構成を有するため、重複する構成に関する説明は省略する。
図20は、実施形態4に係る調光パネルにおける第一の調光電極の一つを示した平面模式図である。
図21は、
図20に示した第一の調光電極を四つ並べた調光パネルの平面模式図である。
図20及び
図21中、二点鎖線で囲まれた部分は、第一の調光電極の配置を決めるための配置領域である。
【0084】
図20に示したように、実施形態4では、第一の調光電極の配置を決めるための配置領域の外縁形状は四角形(正方形)である。ベース電極部214aには、複数の開口214c(214Ac)が設けられる。平面視においてベース電極部214aを囲むように、複数の島状電極部214b(214Ab)が配置される。複数の島状電極部214Abは、ベース電極部214Aaの中心から第一の調光電極214Aの外縁に向かって同心四角状に配置される。複数の島状電極部214bの各々は、ベース電極部214aの中心から第一の調光電極214の外縁に向かって、電極面積が減少するように配置される。複数の開口214cの各々は、ベース電極部214aの中心から第一の調光電極214の外縁に向かって、開口面積が増加するように配置される。実施形態4では、複数の島状電極部214bの少なくとも一つの平面形状は四角形であり、複数の開口214cの少なくとも一つの外縁形状も四角形である場合を例示した。
【0085】
実施形態4に係る調光パネルは、配置領域の外縁形状が四角形であるため、一つの第一の調光電極214Aは、四つの辺を境界として四つの他の第一の調光電極と隣接する。
図21を用いて、第一の調光電極214Aと隣接する四つの他の第一の調光電極のうち、二つの第一の調光電極214B及び214Dと、第一の調光電極214Aの斜め方向に配置される第一の調光電極214Cの配置について説明する。
図21に示したように、第一の調光電極214A、214B、214C及び214Dはそれぞれ、ベース電極部214Aa、214Ba、214Ca、214Daと、平面視においてベース電極部214Aa、214Ba、214Ca、214Daを囲むように配置された複数の島状電極部214Ab、214Bb、214Cb、214Dbを含む。
図21中、二点鎖線で囲まれた部分がベース電極部である。ベース電極部214Aa、214Ba、214Ca、214Daにはそれぞれ、複数の開口214Ac、214Bc、214Cc、214Dcが設けられている。
【0086】
図21に示したように、第一の調光電極214Aに含まれる複数の島状電極部214Abの少なくとも一つは、ベース電極部214Aaの外縁の四つの辺を境界として、上下方向及び左右方向に隣接する他の第一の調光電極214B及び214Dのベース電極部214Ba、214Daにそれぞれ設けられた複数の開口214Bc及び214Dcの内側に配置される。また、第一の調光電極214B及び214Dに含まれる複数の島状電極部214Bb及び214Dbの少なくとも一つは、第一の調光電極214Aのベース電極部214Aaに設けられた複数の開口214Acの内側に配置される。
【0087】
<実施形態5>
実施形態5に係る調光パネル103は、実施形態3に係る調光パネルの変形例であり、第一の調光電極の構成が異なる点以外は実施形態3と同様の構成を有するため、重複する構成に関する説明は省略する。
図22は、実施形態5に係る調光パネルにおける第一の調光電極の一つを示した平面模式図である。
図23は、
図22に示した島状電極部の一部を拡大した平面模式図の一例である。
図23は、
図22の一点鎖線で囲んだ島状電極部の一部の拡大平面模式図である。
図24は、
図22に示した第一の調光電極を四つ並べた調光パネルの平面模式図である。
図22及び
図24中、二点鎖線で囲まれた部分がベース電極部である。
【0088】
図22に示したように、実施形態5では、第一の調光電極の配置を決めるための配置領域の外縁形状は四角形(正方形)である。ベース電極部314aには、複数の開口314c(314Ac)が設けられる。平面視においてベース電極部314aを囲むように、複数の島状電極部314b(314Ab)が配置される。複数の島状電極部314bの各々は、ベース電極部314aの中心から第一の調光電極314の外縁に向かって、電極面積が減少するように配置される。複数の開口314cの各々は、ベース電極部314aの中心から第一の調光電極314の外縁に向かって、開口面積が増加するように配置される。
【0089】
図23中、島状電極部314Abの下層に配置された下層電極12を点線で示し、島状電極部314Abと下層電極12とを接続するコンタクトホールCH3を白抜きの四角で示した。複数の島状電極部314Ab同士は、例えば、
図23に示したように、下層電極12により行方向に並んだ三つの島状電極部314Ab同士が接続され、かつ下層電極12により斜め方向に配置された島状電極部314Abと接続されてもよい。
【0090】
実施形態5に係る調光パネルは、配置領域の外縁形状が四角形であるため、一つの第一の調光電極314Aは、四つの辺を境界として四つの他の第一の調光電極と隣接する。
図24に示したように、第一の調光電極314Aに含まれる複数の島状電極部314Abの少なくとも一つは、ベース電極部314Aaの外縁の四つの辺を境界として、上下方向及び左右方向に隣接する他の第一の調光電極314B及び314Dのベース電極部314Ba、314Daにそれぞれ設けられた複数の開口314Bc及び314Dcの内側に配置される。また、第一の調光電極314B及び314Dに含まれる複数の島状電極部314Bb及び314Dbの少なくとも一つは、第一の調光電極314Aのベース電極部314Aaに設けられた複数の開口314Acの内側に配置される。
【0091】
図25は、
図24に示した隣接する第一の調光電極の境界部分を拡大した平面模式図である。
図25は、第一の調光電極314Aに含まれる島状電極部314Abが、第一の調光電極314Bのベース電極部314Baに設けられた開口314Bcの内側に配置されている部分を拡大している。島状電極部314Abが、隣接する第一の調光電極314Bが有する島状電極部314Bb間又は開口314Bcの内側に配置される場合、隣接する第一の調光電極同士は間隔(ギャップ)を空けて対向して配置されていることになる。第一の調光電極は、実施形態1で説明したように、第一の絶縁体層を介して積層された第二電極が有する複数の線状電極部との間でフリンジ電界を形成するが、平面視において、隣接する第一の調光電極間のギャップと上記線状電極部とが交差する部分では、液晶分子が動き難く配向不良が発生しやすい。
【0092】
第二基板40側から観察した場合に右回りに負の角度をとり、左回りに正の角度をとるとすると、複数の島状電極部314bの少なくとも一つは、上述の第二電極16が有する複数の線状電極部16aの延伸方向D1に対して、-30°~+30°の角度を成す直線部分を含む外縁形状を有することが好ましい。複数の線状電極部16aの延伸方向に対する、上記直線部分の成す角度(以下、θyともいう)を、-30°~+30°とすることで、隣接する配向不良領域(上記ギャップと線状電極部とが交差する部分)同士の間隔が広くなるため、暗線として視認され難くすることができる。一方で、上記θyが-30°未満又は+30°を超えると、隣接する上記配向不良領域同士の間隔が狭くなるため、暗線として視認されやすくなることがある。上記θyは、-15°~+15°であることがより好ましい。
【0093】
図26は、
図25に示した島状電極部を説明するための拡大模式図である。
図26に示したように、複数の島状電極部314Abの少なくとも一つは、例えば、外縁が四つの直線部分314Ab
1、314Ab
2、314Ab
3及び314Ab
4を含む。第二基板40側から観察した場合に上記D1に対して左回りを正、右回りを負とし、上記D1と直線部分314Ab
1、314Ab
2、314Ab
3及び314Ab
4との成す角度をそれぞれθ
y1、θ
y2、θ
y3及びθ
y4とすると、θ
y1、θ
y2、θ
y3及びθ
y4の少なくとも一つは、-30°~+30°の角度を成すことが好ましく、-15°~+15°の角度を成すことがより好ましい。上記θ
y1、θ
y2、θ
y3及びθ
y4の全てが、-30°~+30°の角度を成してもよく、-15°~+15°の角度を成してもよい。
【0094】
第二基板40側から観察した場合に右回りに負の角度をとり、左回りに正の角度をとるとすると、複数の開口314cの少なくとも一つは、上述の第二電極16が有する複数の線状電極部16aの延伸方向D1に対して、-30°~+30°の角度を成す直線部分を含む外縁形状を有することが好ましい。複数の島状電極部314Abが、隣接する他の第一の調光電極314Bのベース電極部314Baに設けられた複数の開口314Bcの内側に配置される場合、複数の線状電極部16aの延伸方向に対する、上記直線部分の成す角度(以下、θzともいう)を、-30°~+30°とすることで、隣接する配向不良領域同士の間隔が広くなるため、暗線として視認され難くすることができる。一方で、上記θzが-30°未満又は+30°を超えると、隣接する上記配向不良領域同士の間隔が狭くなるため、暗線として視認されやすくなることがある。上記θzは、-15°~+15°であることがより好ましい。
【0095】
図27は、
図25に示した開口を説明するための拡大模式図である。隣接する第一の調光電極間のギャップを狭くできる観点からは、上記複数の島状電極部の少なくとも一つの平面形状が四角形である場合には、内側に配置される複数の開口の少なくとも一つの外縁形状も四角形であることが好ましい。開口の内側に同様の形状の島状電極部を配することで、開口率のロスを低減することができる。
図27に示したように、第一の調光電極314Aと隣接する第一の調光電極314Bに関し、上述した複数の島状電極部と同様に、ベース電極部314Baに設けられた複数の開口314Bcの少なくとも一つは、例えば、外縁が四つの直線部分314Bc
1、314Bc
2、314Bc
3及び314Bc
4を含む。上記D1と直線部分314Bc
1、314Bc
2、314Bc
3及び314Bc
4との成す角度をそれぞれθ
z1、θ
z2、θ
z3及びθ
z4とすると、θ
z1、θ
z2、θ
z3及びθ
z4の少なくとも一つは、-30°~+30°の角度を成すことが好ましく、-15°~+15°の角度を成すことがより好ましい。上記θ
z1、θ
z2、θ
z3及びθ
z4の全てが、-30°~+30°の角度を成してもよく、-15°~+15°の角度を成してもよい。
【0096】
実施形態3~5に係る調光パネルは、輝度分布の変化が滑らかであることに加えて、調光単位の境界の暗線を抑制できることから、隣接する調光単位の境界が目立ち難い。そのため、上記調光パネルは、透過する光の量を調整する防眩パネルとしても好適に用いることができる。上記防眩パネルは、例えば、自動車、鉄道車両等の車載用のサンバイザーとして用いることができる。また、上記調光パネルは、視野角特性に優れ、かつ透過率も高いことから、画像表示用の液晶パネルとバックライトとの間に配置され、液晶表示装置の一部材としても好適に用いることができる。
【0097】
<実施形態6>
実施形態6に係る調光パネル201は、更に、駆動回路と、面内方向に配置された複数の調光単位を有し、上記第二電極は、上記調光単位毎に配置された複数の第二の調光電極を含み、上記駆動回路は、上記第一電極に定電圧を印加し、かつ上記複数の第二の調光電極の各々に印加される電圧を制御する。
【0098】
図28は、実施形態6に係る調光パネルの断面模式図である。
図29は、実施形態6に係る調光パネルの第二電極の一部を拡大した平面模式図である。
図28は、
図29のX7-X8線における断面模式図である。
図28に示したように、実施形態6に係る調光パネル201は、第一基板210と、液晶層30と、第二基板40とをこの順に備える。第一基板210は、絶縁基板11と、第一電極414と、第一の絶縁体層15と、第二電極116(116A及び116B)とをこの順に有する。第二電極116(116A)は、第一の絶縁体層15及び第三の絶縁体層17を貫通するコンタクトホールCH5を通じて、接続用配線19と電気的に接続されてもよい。実施形態6に係る調光パネルは、第一電極414及び第二電極116の構成以外は、実施形態1と同様であるため、重複する部材の説明は省略する。
【0099】
図28及び
図29に示したように、第一電極414は、コンタクトホールCH5を除き、調光パネル全体に形成された平面電極であってもよい。第一電極414は、例えば、ITO、IZO等の透明導電材料により形成されてもよい。
【0100】
図28及び
図29に示したように、第二電極116は、調光単位毎に配置された複数の第二の調光電極を含む。
図29では、第二電極116として、第二の調光電極116A、116B、116C、116Dを例示した。
図30は、
図29に示した隣接する二つの第二電極の境界部分を拡大した平面模式図である。
図30は、
図29の点線で囲んだ部分の拡大図である。隣接する第二の調光電極に着目すると、
図30に示したように、第二の調光電極116B、116Cはそれぞれ、平面視において、互いに平行に配置された複数の線状電極部116Ba、116Caを含む。複数の線状電極部116Ba間、116Ca間に形成される領域が、それぞれスリット領域116Bb、116Cbである。第二の調光電極116Bは、複数のスリット領域116Bbに配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部116Ba同士を接続する複数のブリッジ電極部116Bcを含む。第二の調光電極116Cは、複数のスリット領域116Cbに配置され、かつ隣り合う二つの線状電極部116Ca同士を接続する複数のブリッジ電極部116Ccを含む。複数のブリッジ電極部116Bc、116Ccのいずれも、実施形態1で説明したように、互いに離散的に配置されている。
【0101】
図29及び
図30に示したように、隣接する第二の調光電極116Bと116Cとの境界部分が、平面視において凹凸形状(ジグザグ形状)となるように、線状電極部116Ba、116Caを互いに他方の調光電極側に延伸させて配置することで、調光単位間の輝度分布を滑らかにすることができる。
【0102】
第一電極414に基準となる所定の定電圧が印加される場合、上記駆動回路により第一電極414に印加される定電圧が制御されてもよい。第一電極414に印加される定電圧は、基準となる所定の電圧が印加されてもよいし、第一電極414が接地されてもよい。上記駆動回路は、複数の第二の調光電極の各々に印加される電圧を制御する。第一電極414と、上記複数の第二の調光電極との間に形成されたフリンジ電界により、液晶層30中に含まれる液晶分子の配向方位を変化させることで、調光単位毎に、調光パネルを透過する光の量を制御することができる。
【0103】
<実施形態7>
実施形態7に係る液晶表示装置は、画像表示用の液晶パネルと、本発明の実施形態に係る調光パネルと、バックライトとをこの順に備える。
図31は、実施形態7に係る液晶表示装置を示した分解斜視図である。
図31に示したように、実施形態5に係る液晶表示装置1000は、画像表示用の液晶パネル4と、バックライト5と、画像表示用の液晶パネル4とバックライト5との間に配置された調光パネル1とを備える。
【0104】
高画質表示を行う方法の一つとして、HDR(High Dynamic Range)による表示を行うことができる液晶表示装置の開発が検討されている。HDRは、従来のダイナミックレンジ(SDR:Standard Dynamic Range)よりも幅広い明るさで鮮明に画像を表現することができるが、HDRにより幅広い明るさを表示するためには、液晶表示装置の最大輝度を高くすることに加え、高いコントラストが求められる。液晶表示装置のコントラストを高くする方法の一つとして、バックライトの発光面を複数の点灯エリアに分けて部分駆動(ローカルディミング)する方法が挙げられるが、ローカルディミングでは点灯エリアのサイズが画像表示用の液晶パネルの画素サイズに対して非常に大きいため、明るさが大きく異なる画像の境界部分で本来暗い部分が明るく表示されるハロー現象が発生することがあった。画像表示用の液晶パネルとバックライトとの間に調光パネルを配置することで、調光パネルを構成する調光単位毎にバックライト光の透過量を制御できるため、液晶表示装置のコントラストを高めつつ、上記ハロー現象を改善することができる。
【0105】
画像表示用の液晶パネル4の表面には、一対の偏光板が配置されてもよい。例えば、
図31に示したように、観察者側から、第三の偏光板6、画像表示用の液晶パネル4、第二の偏光板3、調光パネル1及び第一の偏光板2の順に配置されてもよい。画像表示用の液晶パネル4と調光パネル1とで、両パネル間に配置される第二の偏光板3を共有してもよい。第三の偏光板6は、例えば、直線偏光板である。第三の偏光板6と第二の偏光板3とは吸収軸が互いに直交するように配置され、第二の偏光板3と第一の偏光板2とは吸収軸が互いに直交するように配置されることが好ましい。第一の偏光板2とバックライト5との間には、バックライト5から射出された光を拡散する拡散シート等の光学シート7が配置されてもよい。
【0106】
画像表示用の液晶パネル4としては、特に限定されず、例えば、アクティブマトリクス基板と液晶層とカラーフィルタ基板とをこの順に有する液晶パネルが挙げられる。視野角特性に優れることから、画像表示用の液晶パネル4は、FFS(Fringe Field Switching)モードやIPS(In Plane Switching)モード等の水平配向モードの液晶パネルであってもよい。
【0107】
上記アクティブマトリクス基板は、例えば、絶縁基板上に、互いに平行に延設された複数のゲート配線と、絶縁膜を介して各ゲート配線と交差する方向に互いに平行に延設された複数のソース配線とを備え、ゲート配線とソース配線との交点にはスイッチング素子として、薄膜トランジスタ(TFT)が配置される。本明細書中、互いに隣接する2本の上記ゲート配線と互いに隣接する2本の上記ソース配線とに囲まれた領域を絵素という。上記アクティブマトリクス基板は、上記絵素毎に配置され、ドレイン電極を介して上記TFTと接続された複数の絵素電極を有する。水平配向モードの液晶パネルでは、上記アクティブマトリクス基板は、更に上記複数の絵素電極と絶縁体層を介して積層された共通電極を有する。
【0108】
上記液晶層は、液晶分子を含有する。上記液晶分子は、下記式で定義される誘電率異方性(Δε)が正の値を有するもの(ポジ型)であってもよいし、負の値を有するもの(ネガ型)であってもよい。
Δε=(液晶分子の長軸方向の誘電率)-(液晶分子の短軸方向の誘電率) (L)
【0109】
上記カラーフィルタ基板は、例えば、絶縁基板上に、複数色のカラーフィルタと、平面視において各色のカラーフィルタを区切るように配置されたブラックマトリクスを含む。上記複数色のカラーフィルタは、赤色、緑色及び青色のカラーフィルタを含んでもよい。上記複数色のカラーフィルタはそれぞれ、平面視において上記絵素と重畳するように配置される。
【0110】
画像表示用の液晶パネル4は、面内において、複数色の絵素を含む複数の画素がマトリクス状に配置されることが好ましい。上記複数色の絵素とは、上記複数色のカラーフィルタとそれぞれ重畳する複数の絵素をいう。上記複数色のカラーフィルタが、赤色、緑色、青色のカラーフィルタを含む場合、赤色のカラーフィルタと重畳する絵素を赤色の絵素、緑色のカラーフィルタと重畳する絵素を緑色の絵素、青色のカラーフィルタと重畳する絵素を青色の絵素ともいう。上記赤色、緑色及び青色の絵素が一つの画素を構成してもよい。調光パネルを構成する調光単位は、上記画像表示用の液晶パネルを構成する画素よりも大きくてもよく、一つの調光単位で複数の画素を調光してもよい。
【0111】
以下に、
図32~
図37を用いて、調光パネル1が有する第一電極として、
図12に示した第一の調光電極114Aを用いた場合の第一の調光電極の配置方法について説明する。
図32は、実施形態7に係る液晶表示装置に関し、画像表示用の液晶パネルの画素に対する第一の調光電極の配置の一例を説明した平面図である。
図32中、二点鎖線で囲まれた部分は、概ねベース電極部114aの配置を決めるための配置領域を示したものある。
【0112】
図32に示したように、調光パネル1に含まれる第一の調光電極114のベース電極部114a及び島状電極部114bは、画像表示用の液晶パネル4の画素9を基準に配置してもよい。例えば、調光パネル1の面内に複数の配置領域を敷き詰めるように設計し、上記配置領域の位置を基準として、ベース電極部114aの配置を決定してもよい。
図32に示したように、上記配置領域の外縁形状は六角形であり、平面に敷き詰めて配置された六角形の配置領域を基準に、
図13に示したベース電極部114Aa、114Ba、114Ca及び114Daの位置を決定することができる。複数の島状電極部114bは、第一の調光電極114の中心から同心円状に配置されてもよい。
【0113】
以下に、
図33~
図35を用いて、複数の島状電極部の配置について説明する。
図33は、
図12に示した第一の調光電極に関し、島状電極部の電極面積の減少方法を説明した模式図である。
図33に示したように、画像表示用の液晶パネル4の画素9に重畳する島状電極部114Abの面積は、例えば、16段階に設定され、一つの画素9の全面と重畳する電極面積を100%とすると、第一の調光電極114Aの中心から第一の調光電極114Aの外縁に向かって、画素9と重畳する電極部分(重畳電極部)の面積は93.3%、86.7%と段階的に減少する。
【0114】
上記重畳電極部は、調光パネル1を画像表示用の液晶パネル4と重ねた場合に、色ずれが起こらないように配置されることが好ましい。複数の島状電極部114Abは、上記複数の画素9の一つに含まれる全ての色の絵素と重畳するように配置された重畳電極部を含んでもよい。上記重畳電極部は、平面視において、一つの画素9と重畳する電極部分である。
【0115】
図34は、
図12に示した第一の調光電極に関し、一つの画素に対する重畳電極部の配置例を説明した平面模式図である。
図35は、
図12に示した第一の調光電極に関し、一つの画素に対する重畳電極部の好ましい配置例を説明した平面模式図である。
図34及び
図35では、一つの画素9と重畳する島状電極部114Ab(重畳電極部)の電極面積が13.3%である場合を例示した。
図34に示したように、画素9に含まれる赤色の絵素8R、緑色の絵素8G及び青色の絵素8Bのうち、例えば、青色の絵素8Bのみと重畳するように島状電極部114Ab(重畳電極部)を配置すると、青色の絵素8Bを透過する光の量が、赤色の絵素8R及び緑色の絵素8Gを透過する光の量よりも少なくなり、所望の色を表示できない色ずれが発生するおそれがある。そのため、
図35に示したように、重畳電極部が、画素9に含まれる赤色の絵素8R、緑色の絵素8G及び青色の絵素8Bの全てと重畳することが好ましく、各色の絵素と重畳する重畳電極部の電極面積のうちの最大値と最小値との差が、上記最大値に対して30%以内となるように配置されることがより好ましい。
【0116】
赤色の絵素8R、緑色の絵素8G及び青色の絵素8Bが配置される方向をD2とすると、上記D2に対して直交する方向D3における電極幅を調整することで、赤色の絵素8R、緑色の絵素8G及び青色の絵素8Bの各々と重畳する電極面積を調整することができる。上記重畳電極部は、上記複数色の絵素の各々と重畳する電極面積の最大値と最小値との差が、上記最大値に対して30%以内となるように配置されてもよい。上記重畳電極部は、例えば、赤色の絵素と重畳する電極面積、緑色の絵素と重畳する電極面積、青色の絵素と重畳する電極面積のうちの最大値と最小値との差が、上記最大値に対して30%以内となるように配置される。このように配置することで、一つの画素9において、各色の絵素を透過する光のバランスが崩れることで所望の色とは異なる色が視認される色ずれの発生を抑制することができる。上記複数色の絵素の各々と重畳する電極面積の最大値と最小値との差が、上記最大値に対して10%以内であることがより好ましく、5%以内であることがより好ましい。
【0117】
複数の島状電極部114Abが、第一の調光電極114Aの外縁に向かって電極面積が減少するように配置される場合、複数色の絵素が第一方向に沿って配置されるとすると、上記複数の島状電極部114Abの各々は、上記第一方向に対して直交する第二方向における電極幅を調整することで、上記複数色の絵素の各々と重畳する電極面積の最大値と最小値との差を、上記最大値に対して30%以内としつつ、第一の調光電極114Aの外縁に向かって電極面積を減少させることができる。
【0118】
図35では、一つの画素に対して一つの島状電極部114Abが配置された場合について説明したが、上記重畳電極部は、平面視において全ての色の絵素と重畳するように配置されていればよく、隣接する二つ以上の画素に対して一つの島状電極部が配置されてもよい。また、複数の島状電極部が一つの画素に対して配置されてもよいし、隣接する二つ以上の画素に対して配置されてもよい。また、一つの島状電極部の少なくとも一部が、全ての色の絵素と重畳するように配置されてもよいし、複数の島状電極部が、上記複数色の絵素の各々に対して配置されてもよい。
【0119】
以下に、
図36及び
図37を用いて、ベース電極部に設けられた複数の重畳開口部の配置について説明する。
図36は、
図12に示した第一の調光電極に関し、一つの画素に重畳開口部の配置例を説明した平面模式図である。
図37は、
図12に示した第一の調光電極に関し、一つの画素に重畳開口部の好ましい配置例を説明した平面模式図である。
図36及び
図37はともに、
図12の点線で囲んだベース電極部の一部の拡大平面模式図である。
図36及び
図37中に示した数字(%)は、一つの画素9の面積を100%とした場合に、画素9と重畳する電極面積(重畳電極部)の割合を表す。画素9と重畳する開口(重畳開口部)の面積の割合は、隣接する第一の調光電極の一方の電極と他方の電極との間の幅(ギャップの幅)を考慮して、適宜設定することができる。
【0120】
図36及び
図37には図示していないが、開口114Acの内側には、例えば、隣接する第一の調光電極114Bに含まれる島状電極部114Bbが配置されてもよい。複数の開口114Acは、複数の画素9の一つに含まれる全ての色の絵素と重畳するように設けられた重畳開口部を含んでもよい。上記重畳開口部は、平面視において、一つの画素9と重畳する開口部分である。
【0121】
第一の調光電極114Aと第一の調光電極114Bの境界部分では、液晶分子の配向不良により暗線が発生する。そのため、
図36に示したように複数の重畳開口部(開口114Ac)が画素9の行方向に沿って並ぶように設けられると、行方向に沿って暗線が視認され易い。一方で、
図37に示したように、上記D3方向に隣接する二つの画素に対して一つの開口114Acを設けると、複数の重畳開口部が特定方向に並ばないように分散させて配置できるため、暗線を視認し難くすることができる。また、開口114Ac又は島状電極部114Bbを
図37のように集約させることにより、第一の調光電極114Aと第一の調光電極114Bの境界部分の数が減り、液晶分子の配向不良に起因する暗線発生箇所自体を減らすことができる。上記重畳開口部は、全ての色の絵素と重畳するように開口が設けられていればよく、例えば、
図37に示したように、一つの開口が隣接する二つ以上の画素に対して設けられてもよいし、複数の開口が二つ以上の画素に対して設けられてもよい。また、一つの開口の少なくとも一部が、全ての色の絵素と重畳するように設けられてもよい。
【0122】
上記重畳開口部は、上記複数色の絵素の各々と重畳する開口面積の最大値と最小値との差が、上記最大値に対して30%以内となるように設けられてもよい。このように配置することで、色ずれの発生を抑制することができる。上記複数色の絵素の各々と重畳する開口面積の最大値と最小値との差は、上記最大値に対して10%以内であることがより好ましく、5%以内であることがより好ましい。
【0123】
上記複数の開口114Acが、第一の調光電極114Aの外縁に向かって開口面積が増加するように配置される場合、上記複数の開口114Acの各々は、例えば、上記第二方向における開口幅を調整することで、上記複数色の絵素の各々と重畳する開口面積の最大値と最小値との差を、上記最大値に対して30%以内としつつ、上記第一電極114Aの外縁に向かって開口面積を増加させることができる。
【0124】
バックライト5としては、特に限定されず、液晶表示装置の分野において従来公知のものを用いてもよく、例えば、エッジ型のバックライトでもよいし、直下型のバックライトでもよい。ローカルディミング駆動することで、更なるコントラスト向上の効果が得られることから、直下型のバックライトを用いることが好ましい。
【0125】
以下に実施例を掲げ、図面を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0126】
<実施例1>
実施例1に係る調光パネルの断面模式図は、
図14と同様である。第一電極として、
図12に示したような第一の調光電極を用いた。第二電極として、
図10に示したように、複数の線状電極部と複数のブリッジ電極部とを含む電極を用いた。
【0127】
図10に示したように、第二電極16は、互いに平行に配置された複数の線状電極部16aを含む。 実施例1では、複数の線状電極部16aの延伸方向D1は、第二基板40側から観察した場合に第三の偏光板6の吸収軸又は第二の偏光板3の吸収軸を0°として、左回りに80°とした。すなわち、第三の偏光板6の吸収軸及び第二の偏光板3の吸収軸のいずれか一方と、上記D1との成す角度θxを80°とした。第二電極16は、調光パネルの外縁に配置された共通配線と接続され、定電圧が印加される。
【0128】
複数の線状電極部16aの間は、複数のスリット領域16bである。複数のスリット領域16bには、それぞれ一定の長さXをn等分(nは、任意の整数)した1~n番のブリッジ予定箇所が設定され、エクセルのランダム係数を用いて、1~n番のブリッジ予定箇所から選択された一つのブリッジ予定箇所に、複数のブリッジ電極部16cがそれぞれ個別に配置される。第一のスリット領域16b1に配置された第一のブリッジ電極部16c1と、第二のスリット領域16b2に配置された第二のブリッジ電極部16c2と、第三のスリット領域16b3に配置された第三のブリッジ電極部16c3は、互いに離散的に配置されていた。実施例1では、ブリッジ電極部16cが規則的に並ばないように分散して配置されているため、ブリッジ電極部16cが配置された部分が暗線として視認され難かった。
【0129】
<比較例1>
比較例1に係る調光パネル301は、第二電極におけるブリッジ電極部の配置が異なる点以外は、実施例1と同様の構成を有する。
図38は、比較例1に係る調光パネルにおける第二電極の一部を拡大した平面模式図である。
図39は、比較例1に係る調光パネルにおける配向不良領域を説明した模式図である。
【0130】
図38に示したように、第二電極216は、互いに平行に配置された複数の線状電極部216aを有する。複数の線状電極部216a間には、複数のスリット領域216bが形成される。複数のブリッジ電極部216cは、複数のスリット領域216bに配置され、隣り合う二つの線状電極部216a同士を接続する。比較例1では、複数のブリッジ電極部216cは、一直線上に連続して配置されており、かつ複数のブリッジ電極部216cの幅の合計が、複数の線状電極部216aの一つ当たりの幅に対して5倍を超えている。そのため、
図39に示したように、複数のブリッジ電極部216cの配置箇所が暗線60として視認される。暗線60は直線状に視認されるため、調光パネルの表示品位が低くなる。また、比較例1に係る調光パネル301を画像表示用の液晶パネルと重ねて用いた場合には、上記一直線上に連続して配置された複数のブリッジ電極部216cは、画像表示用の液晶パネルの構成部材と干渉してモアレが発生する。
【符号の説明】
【0131】
1、101、102、103、201、301:調光パネル
2:第一の偏光板
3:第二の偏光板
4:画像表示用の液晶パネル
5:バックライト
6:第三の偏光板
7:光学シート
8B:青色の絵素
8G:緑色の絵素
8R:赤色の絵素
9:画素
10、110、210:第一基板
11:絶縁基板
12:下層電極
13:第二の絶縁体層
14、14A、14B、14C、14D、114、114A、114B、114C、114D、214、214A、214B、214C、214D、314A、314B、314C、314D:第一電極(第一の調光電極)
15:第一の絶縁体層
16、216:第二電極
16a、116Ba、116Ca、216a:線状電極部
16b、116Bb、116Cb、216b:スリット領域
16c、116Bc、116Cc、216c:ブリッジ電極部
17:第三の絶縁体層
19:接続用配線
20:第四の絶縁体層
30:液晶層
31:スペーサ
40:第二基板
50:駆動回路
60:暗線
114a、114Aa、114Ba、114Ca、114Da、214a、214Aa、214Ba、214Ca、214Da、314a、314Aa、314Ba、314Ca、314Da:ベース電極部
114b、114Ab、114Bb、114Cb、114Db、214b、214Ab、214Bb、214Cb、214Db、314b、314Ab、314Bb、314Cb、314Db:島状電極部
114c、114Ac、114Bc、114Cc、114Dc、214c、214Ac、214Bc、214Cc、214Dc、314c、314Ac、314Bc、314Cc、314Dc:開口
116、116A、116B、116C、116D:第二電極(第二の調光電極)
414:第一電極
1000:液晶表示装置
CH1、CH2、CH3、CH4、CH5:コンタクトホール