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特許7441317一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ並びにそのようなアセンブリを備える閉ループ冷却回路
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  • 特許-一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ並びにそのようなアセンブリを備える閉ループ冷却回路 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ並びにそのようなアセンブリを備える閉ループ冷却回路
(51)【国際特許分類】
   F01D 15/08 20060101AFI20240221BHJP
   F01D 3/04 20060101ALI20240221BHJP
   F01D 25/16 20060101ALI20240221BHJP
   F02C 7/141 20060101ALI20240221BHJP
   F02C 1/02 20060101ALI20240221BHJP
   F02C 7/06 20060101ALI20240221BHJP
   F04D 29/051 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
F01D15/08 C
F01D3/04
F01D25/16 G
F02C7/141
F02C1/02
F02C7/06 A
F04D29/051
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022540971
(86)(22)【出願日】2021-01-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-06
(86)【国際出願番号】 EP2021025004
(87)【国際公開番号】W WO2021144144
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2022-07-01
(31)【優先権主張番号】2000382
(32)【優先日】2020-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】515121243
【氏名又は名称】サーモダイン・エスエイエス
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルバン、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】デフォイ、ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ガウデス、パスカル
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-517420(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0041124(US,A1)
【文献】米国特許第04477223(US,A)
【文献】特開2005-098604(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 1/00-13/16;17/00-19/02;21/00-25/16;29/00-35/00
F25B 1/00- 7/00
F25B 9/00-11/04
F25B 31/00-31/02;39/00-41/48
F25J 1/00- 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ(2)であって、
1つのハウジング(12)と、
少なくとも2つのラジアルベアリング(13、14、15、16)によって前記ハウジング(12)内に各々支持された、少なくとも2つの伝達シャフト(8、10)と、
前記伝達シャフト(8、10)を接続する可撓性連結デバイス(11)と、
第1の伝達シャフト(8)上に取り付けられた電気モータ(6)と、
第2の伝達シャフト(10)の自由端に片持ち支持されたエキスパンダ(30)と、
前記第2の伝達シャフト(10)上の前記2つのラジアルベアリング(15、16)の間に取り付けられており、高圧部分(18)及び低圧部分(17)を有する、少なくとも1つの圧縮セクション(9)であって、当該低圧部分(17)は、前記低圧部分(17)から出るガスが、前記高圧部分(18)で圧縮されているように前記高圧部分(18)に流体的に結合されている、少なくとも1つの圧縮セクション(9)と、
前記エキスパンダ(30)と前記第2の伝達シャフト(10)の第1のラジアルベアリング(16)との間に位置付けられたガスディフューザ(33)であって、前記第1のラジアルベアリング(16)が、前記エキスパンダ(30)に最も近いベアリングである、ガスディフューザ(33)と、
前記ガスディフューザ(33)と前記第1のラジアルベアリング(16)との間に接続され、前記低圧部分(17)の入口(19)に接続された第1のダクト(34)と、を備え、
前記ガスディフューザ(33)が、前記エキスパンダ(30)及び前記第1のラジアルベアリング(16)に方向付けられたガスを拡散させるように構成されており、
前記ガスディフューザ(33)が、前記高圧部分(18)に入る前記ガスの一部が供給されるように構成されており、
前記第1のダクト(34)が、拡散された前記ガスの一部を吸い上げるように構成されている、一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【請求項2】
前記高圧部分(18)が、前記第2の伝達シャフト(10)上の前記エキスパンダ(30)と前記低圧部分(17)との間に取り付けられている、請求項1に記載の一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの圧縮セクション(9)が、少なくとも1つの圧縮ホイール(27、28)及び前記少なくとも1つの圧縮ホイール(27、28)に作用する差圧を補償するための第1の平衡ピストン(29)を備える、請求項1又は2に記載の一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの圧縮セクション(9)が、第1及び第2の半圧縮セクション(25、26)を備え、前記第1及び第2の半圧縮セクション(25、26)の各々が、少なくとも1つの圧縮ホイールを備え、前記第2の伝達シャフト(10)の回転中に、前記第1の半圧縮セクションの少なくとも1つの圧縮ホイールによって生成されたスラストが、前記第2の半圧縮セクションの前記少なくとも1つの圧縮ホイールによって生成されるスラストを補償するように配置され、
第1の平衡ピストン(29)が、前記第1及び第2の半圧縮セクション(25、26)のうちの少なくとも1つの圧縮ホイールに作用する差圧を補償するために、前記第1及び第2の半圧縮セクション(25、26)の間に配置されている、請求項1又は2に記載の一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【請求項5】
少なくとも2つのスラストベアリング(38、39)を備え、前記少なくとも2つのスラストベアリング(38、39)のうちの第1のスラストベアリング(38)が、前記少なくとも2つの伝達シャフト(8、10)のうちの前記第1の伝達シャフト(8)に取り付けられており、前記少なくとも2つのスラストベアリング(38、39)のうちの第2のスラストベアリング(39)が、前記少なくとも2つの伝達シャフト(8、10)の前記第2の伝達シャフト(10)に取り付けられている、請求項1~4のいずれか一項に記載の一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【請求項6】
前記スラストベアリング(38、39)が、活性磁気ベアリング又はガスベアリングを備える、請求項5に記載の一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【請求項7】
各前記スラストベアリング(38、39)が、
第1の半スラストベアリング(40、41)及び第2の半スラストベアリング(42、43)を備え、
前記第1のスラストベアリング(38)の前記第1の半スラストベアリング(40)及び前記第2の半スラストベアリング(42)の各々が、前記電気モータ(6)の各側に配置されて、前記第1の伝達シャフト(8)の前記ラジアルベアリング(13、14)を構成し、
前記第2のスラストベアリング(39)の前記第1の半スラストベアリング(41)及び前記第2の半スラストベアリング(43)が、前記ガスディフューザ(33)と前記可撓性連結デバイス(11)との間に配置されて、前記第2の伝達シャフト(10)の前記ラジアルベアリング(15、16)を構成し、
前記第1の半スラストベアリング(40、41)が、第1の軸方向(X)に前記第1及び第2の伝達シャフト(8、10)上の前記少なくとも1つの圧縮セクション(9)の少なくとも1つの圧縮ホイール(27、28)によって生成されたスラストを補償するように構成されており、
前記第2の半スラストベアリング(42、43)が、前記第1及び第2の伝達シャフト(8、10)上の少なくとも1つの圧縮セクション(9)の前記少なくとも1つの圧縮ホイールによって生成されたスラストを、前記第1の軸方向(X)とは反対の第2の軸方向(Y)に補償するように構成されている、請求項5又は6に記載の一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【請求項8】
磁気ベアリングである前記第1の半スラストベアリング(40、41)及び前記第2の半スラストベアリング(2、43)の各々が、
前記第1の伝達シャフト(8)又は前記第2の伝達シャフト(10)内の肩部(44、45)と、
前記肩部の前及び近傍に位置し、前記第1又は第2の伝達シャフト(8、10)が通過するように構成された環状のコイル(46、47)と、を備える、請求項7に記載の一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも2つの伝達シャフト(8、10)の前記第2の伝達シャフト(10)に沿って位置付けられ、前記エキスパンダ(30)に作用する差圧を補償するように構成された第2の平衡ピストン(35)を備え、
前記エキスパンダ(30)が、少なくとも第2のダクト(36)を備え、
前記第2の平衡ピストン(35)が、少なくとも第3のダクト(37)を備え、
前記第2及び第3のダクト(36、37)の両方が一緒に協働して、前記ガスディフューザ(33)によって拡散された前記ガスを前記エキスパンダ(30)の出口に排出するように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ(2)と、少なくとも3つの熱交換器(3、4、5)と、を備える、閉ループ冷却回路(1)であって、
前記少なくとも3つの熱交換器(3、4、5)の第1の熱交換器(4)が、前記低圧部分(17)のガス出口及び前記高圧部分(18)のガス入口と結合されており、
前記少なくとも3つの熱交換器(3、4、5)の第2の熱交換器(5)が、前記高圧部分(18)のガス出口及び前記エキスパンダ(30)のガス入口と結合されており、
前記少なくとも3つの熱交換器(3、4、5)の第3の熱交換器(3)が、前記エキスパンダ(30)のガス出口及び前記低圧部分(17)の前記ガス入口と結合されており、
前記第1及び第2の熱交換器(4、5)が、前記第1及び第2の熱交換器(4、5)を通って流れる前記ガスを冷却するように構成されており、前記第3の熱交換器(3)が、前記第3の熱交換器(3)を通って流れる前記ガスを加熱するように構成されている、閉ループ冷却回路(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリに関し、特にそのようなアセンブリの具体的な配置に関連する。
【背景技術】
【0002】
文書欧州特許第3426994号は、駆動シャフト上に取り付けられた電気モータと、第1のシャフト上のカンチレバー構成に位置付けられ、かつ隔壁によって電気モータから分離されたエキスパンダと、駆動シャフトに取り付けられた圧縮機と、両方のシャフトを接続する可撓性連結デバイスと、を備える、エキスパンダ及びモータ圧縮機ユニットを開示している。
【0003】
各シャフトは、2つのラジアルベアリング、例えば磁気ベアリングによって支持される。
【0004】
動作中、エキスパンダ内で膨張したガスによって生成される電力は、圧縮機による圧縮作業として部分的に回収される。電気モータは、圧縮機を追加の機械的動力で供給する。
【0005】
更に、ユニットは、最も下流の圧縮機段のうちの1つと、隔壁壁に位置する第1のシャフトの周りに位置付けられた封止配置との間の流体接続を備え、その結果、冷却された膨張したガスが、ベアリング及び電気モータに移動して損傷を与えることを回避するために、圧縮機によって封止配置に送達される。
【0006】
しかしながら、可撓性連結デバイスの破壊の場合、圧縮機は機械的動力で供給されない。結果として、圧縮ガスは封止配置に送達されず、冷却された膨張ガスは、ベアリング及び電気モータに移動し、それに損傷を与える。
【0007】
更に、エキスパンダが電気モータと同じシャフト上にあるため、ガス膨張によって発生する電力は使用されず、その結果、駆動シャフトの速度が上がり、アセンブリに損傷を与える。エキスパンダの速度を制御するために、過速度制御システムが必要である。
【0008】
また、エキスパンダ及びモータ圧縮機ユニットが可撓性連結デバイスを備えていないとき、エキスパンダ、電気モータ、及び圧縮機は、共通シャフトに取り付けられている。
【0009】
その結果、一般的なシャフトの動的挙動は、可撓性連結デバイスと接続された第1及び第2のシャフトの実施形態と比較して劣化する。
【0010】
文書米国特許出願公開第2013/0091869号は、中央シャフト上のカンチレバー構成に位置付けられたエキスパンダと、2つのベアリングの間で中央シャフト上に支持された多段圧縮機と、を備える、圧縮機エキスパンダを開示している。
【0011】
動作中、ガスは、エキスパンダ内で拡張され、ガス拡張によって生成される電力は、圧縮機による圧縮作業として部分的に回収される。
【0012】
中央シャフトの自由端は、中央シャフトに追加の回転電力を供給するように適合されたデバイスに接続されている。
【0013】
しかしながら、圧縮機の低圧段は、エキスパンダ側に位置する。
【0014】
したがって、冷却された膨張ガスが、ベアリングに移動し、ベアリングを損傷させる可能性がある。
【0015】
更に、デバイスが圧縮機エキスパンダに機械的に接続されると、中央シャフト及びデバイスシャフトを備える結果として生じるシャフトは、中央シャフトよりも長い。結果として、結果として生じるシャフトの動的挙動は、可撓性連結デバイスに接続された2つのシャフトを使用する配置と比較して劣化する。
【0016】
開示されたエキスパンダ及びモータ圧縮機ユニット及び開示された圧縮機エキスパンダは、圧縮機ホイールに加えられる差圧によって生成されるスラストを補償するための軸方向スラストベアリングを備える。
【0017】
一般に、軸方向スラストベアリングは、シャフト上に取り付けられたディスクと、ディスクの各側に配置されたコイルと、を備え、各シャフトは、少なくとも1つの軸方向スラストベアリングを備える。
【0018】
この配置は、ボリュームがあり、より大きなシャフトを必要とし、シャフトの一部は、ディスクをその上に固定し、コイルを取り付けるために使用される。
【0019】
したがって、シャフトの動的挙動は劣化する。
【0020】
特にシャフトの長さを縮小することによって、及び冷却された膨張ガスが、故障の場合、アセンブリのケーシング内の構成要素に損傷を与えることを回避することによって、前述の欠点の少なくともいくつかを回避する必要がある。
【発明の概要】
【0021】
一態様によれば、新しい一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリが提案される。
【0022】
新しい一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリは、
-1つのハウジングと、
-少なくとも2つのラジアルベアリングによってハウジング内に各々支持された、少なくとも2つの伝達シャフトと、
-伝達シャフトを接続する可撓性連結デバイスと、
-第1の伝達シャフト上に取り付けられた電気モータと、
-第2の伝達シャフトの自由端に片持ち支持されたエキスパンダと、
-第2の伝達シャフト上の2つのラジアルベアリングの間に取り付けられ、高圧部分及び高圧部分に流体的に結合された低圧部分を有する少なくとも1つの圧縮セクションであって、低圧部分から出るガスが高圧部分で圧縮される、少なくとも1つの圧縮セクションと、を含む。
【0023】
アセンブリは、エキスパンダと第2の伝達シャフトの第1のラジアルベアリングとの間にガスディフューザを含み、第1のベアリングは、エキスパンダに最も近いベアリングである。
【0024】
アセンブリはまた、ガスディフューザと第1のラジアルベアリングとの間に接続され、低圧部分の入口に接続された第1のダクトを含む。
【0025】
ガスディフューザは、エキスパンダに、かつ第1のラジアルベアリングに方向付けられたガスを拡散させるように構成されている。
【0026】
動作中、ガスディフューザは、高圧部分に入るガスの一部で供給され得、第1のダクトは、拡散ガスの一部を引き上げるように構成されている。
【0027】
高圧部分は、第2の第2の伝達シャフト上のエキスパンダと低圧部分との間に取り付けられ得る。
【0028】
第1の実施形態では、少なくとも1つの圧縮セクションは、少なくとも1つの圧縮ホイール及び第2の平衡ピストンを含み、少なくとも1つの圧縮ホイールに作用する差圧を補償し得る。
【0029】
第2の実施形態では、少なくとも1つの圧縮セクションは、少なくとも1つの圧縮ホイールを各々備える2つの半圧縮セクションを含み得、第2の伝達シャフトの回転中に、第1の半セクションの少なくとも1つの圧縮ホイールによって生成されたスラストが、第2の半圧縮セクションの少なくとも1つの圧縮ホイールによって生成されるスラストを補償するように配置され得る。
【0030】
第2の平衡ピストンは、第1及び第2の半セクションのうちの少なくとも1つの圧縮ホイールに作用する差圧を補償するために、2つの半圧縮セクションの間に配置され得る。
【0031】
有利には、エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリは、少なくとも2つのスラストベアリングを備える。
【0032】
少なくとも2つのスラストベアリングの第1のスラストベアリングは、少なくとも2つの伝達シャフトのうちの第1の伝達シャフトに取り付けられ、少なくとも2つのスラストベアリングのうちの第2のスラストベアリングは、少なくとも2つの伝達シャフトの第2の伝達シャフトに取り付けられている。
【0033】
スラストベアリングは、活性磁気ベアリング又はガスベアリングを含み得る。
【0034】
有利には、各スラストベアリングは、第1の半スラストベアリング及び第2の半スラストベアリングを含む。
【0035】
第1のスラストベアリングの第1の半スラストベアリング及び第2の半スラストベアリングは、電気モータの各側に配置されて、第1の伝達シャフトのラジアルベアリングをフレーム化し、第2のスラストベアリングの第1の半スラストベアリング及び第2の半スラストベアリングは、ガスディフューザと可撓性カップリングとの間に配置されて、第2の伝達シャフトのラジアルベアリングをフレーム化する。
【0036】
第1の半スラストベアリングは、第1及び第2の伝達シャフト上の少なくとも1つの圧縮セクションの少なくとも1つの圧縮ホイールによって発生したスラストを第1の軸方向に補償するように構成されており、第2の半スラストベアリングは、第1及び第2の伝達シャフト上の少なくとも1つの圧縮セクションの少なくとも1つの圧縮ホイールによって生成されたスラストを第1の軸方向とは反対の第2の軸方向に補償するように構成されている。
【0037】
各磁気半スラストベアリングは、第1又は第2の伝達シャフトにおける肩部と、肩部の前及び近接に位置するコイルと、を含む。
【0038】
第1又は第2の伝達シャフトは、コイルを通過する。
【0039】
エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリは、少なくとも2つの伝達シャフトの第2の伝達シャフトに沿って位置付けられ、エキスパンダに作用する差圧を補償するように構成された第1の平衡ピストンを含み得る。
【0040】
エキスパンダは、少なくとも第2のダクトを含む。
【0041】
第1の平衡ピストンは、少なくとも第3のダクトを含み、その結果、両方のダクトが一緒に協働して、ガスディフューザによって拡散されたガスをエキスパンダの出口に排出するように構成されている。
【0042】
別の態様によれば、閉ループ冷却回路が提案されている。
【0043】
回路は、上記で定義されたエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ及び少なくとも3つの熱交換器を含み得る。
【0044】
少なくとも3つの熱交換器の第1の熱交換器は、低圧部分のガス出口及び高圧部分のガス入口と結合される。
【0045】
少なくとも3つの熱交換器の第2の熱交換器は、高圧部分のガス出口及びエキスパンダのガス入口と結合される。
【0046】
少なくとも3つの熱交換器の第3の熱交換器は、エキスパンダのガス出口及び高圧部分のガス入口と結合される。
【0047】
第1及び第2の熱交換器は、第1及び第2の熱交換器を通って流れるガスを冷却するように構成されており、第3の熱交換器は、第3の熱交換器を通って流れるガスを加熱するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0048】
本発明の他の利点及び特徴は、決して限定するものではない実施形態の詳細な説明の考察に、及び添付図面に現れるであろう。
図1】冷却回路の一実施形態を表す。
図2】一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリの第2の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本明細書の実施形態は、エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリのうちの少なくとも1つの圧縮セクションの配置を開示しており、これは、ハウジング内に位置するベアリング及び/又は電気モータなどの、冷却された膨張ガスが構成要素に損傷を与えることを防止する。
【0050】
更に、電気モータは、第1の伝達シャフトに取り付けられ、少なくとも1つの圧縮セクション及びエキスパンダは、第2の伝達シャフトに取り付けられている。
【0051】
可撓性連結デバイスは、伝達シャフトの曲げモードを分離する両方の伝達シャフトを接続する。
【0052】
可撓性カップリングが故障した場合、エキスパンダは、第2の伝達シャフトが回転を停止するまで圧縮セクションを駆動し続け、その結果、圧縮セクションは依然としてガスバリアを送達する。
【0053】
このガスバリアは、ハウジング内に位置するベアリング及び/又は電気モータなどの、冷却された膨張したガスが構成要素に損傷を与えることを防止する。加えて、各磁気スラストベアリングは、伝達シャフトの各肩部を備える第1及び第2の半スラストベアリングと、シャフト上に取り付けられたディスクを抑制し、シャフト上にスラストベアリングを取り付けるために必要なシャフトの一部を低減するコイルと、を含む。
【0054】
一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ2の第1の実施形態、及び閉ループ冷却回路1を形成する3つの熱交換器3、4、及び5を表す図1を参照する。
【0055】
冷却回路は、例えば第1の熱交換器3で循環する流体「FL」を冷却するように構成されている。
【0056】
別の実施形態では、冷却回路1は、3つより多い又は少ない熱交換器を含み得る。
【0057】
一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ2は、第1のシャフト8(又は駆動シャフト)を回転させる電気モータ6と、可撓性連結デバイス11及び封止されたハウジング12によって第1のシャフトに結合された第2のシャフト10(又は駆動シャフト)に取り付けられた少なくとも1つの圧縮セクション9と、を含み得る。各シャフト8、10は、ガスラジアルベアリング、又は好ましくは磁気ラジアルベアリングなどの2つのラジアルベアリング13、14、15、16によってハウジング12内に支持される。
【0058】
可撓性連結デバイス11は、2つの伝達シャフト8及び10を分離して、シャフト8及び10並びに各シャフトに取り付けられた構成要素を備える2つのロータの曲げモードを分離し、各ロータを動的に平衡化する。
【0059】
圧縮セクション9は、第2の伝達シャフト10上の2つのベアリング15、16の間に取り付けられ、ガス入力19、20、ガス出力21、22、及び圧縮セクション23、24を各々含む低圧17部分及び高圧18部分を含む。
【0060】
低圧部分17の圧縮セクション23は、第1の半圧縮セクション25を含み、高圧部分18の圧縮セクション24は、第2の半圧縮セクション26を備える。
【0061】
各圧縮セクションは、少なくとも1つの圧縮ホイール27、28を備える。
【0062】
第1及び第2の半圧縮セクション25、26は、第2の伝達シャフト10の回転中に、第1の半圧縮セクション25の圧縮ホイール27によって生成されたスラストが、第2の半圧縮セクション26の圧縮ホイール28によって生成されるスラストを補償するように配置されている(「背中合わせ」配置)。
【0063】
第1の平衡ピストン29は、第1の半圧縮セクション25と第2の半圧縮セクション26との間に配置されて、圧縮セクション9の圧縮ホイール27、28に作用する差圧に作用する差圧を補償することができる。
【0064】
低圧部分17から高圧部分18に流れるガスを冷却するために、低部分圧力17のガス出口21は、第2の熱交換器4を介して高圧部分18のガス入口20と連結されている。
【0065】
低圧部分17は、使用中に、入口19で流れるガスを圧縮することを目的とし、高圧部分18は、低圧部分17によって圧縮されたガスを圧縮することを目的としている。
【0066】
エキスパンダ30は、第2の伝達シャフト10の自由端で片持ち支持されており、高圧部分18からエキスパンダ30に流れるガスを冷却する第3の熱交換器5を介して高圧部分18のガス出口22に接続されたガス入口31を備える。
【0067】
エキスパンダ30は、エキスパンダガス出口32の低圧排気ガスが非常に低い温度、例えば-165℃になるように、ガス入口31上を流れる圧縮ガスを拡張することを目的としている。
【0068】
動作中、2つの伝達シャフト8及び10が機械的に切断されるように可撓性連結デバイス11が損傷すると、圧縮ガスはエキスパンダ31内で膨張し、ガス膨張によって発生する電力は圧縮機セクション9による圧縮作業として回収される。
【0069】
第2の伝達シャフト10は停止する。アセンブリ2を過速度の損傷に対して保護するために、過速度制御システムは必要ない。
【0070】
ガス出口32は、熱交換器3を通って低圧部分17のガス入口19に接続されており、流体FLからガスに熱を伝達することによって流体FLを冷却し、このプロセスはガスの温度を上昇させる。
【0071】
例えば、熱交換器3、4、及び5は、クロスフロー熱交換器を備える。
【0072】
また、アセンブリ2は、エキスパンダ30と第2の伝達シャフト10の第1のラジアルベアリング16との間に位置付けられたガスディフューザ33を含む。
【0073】
第1のラジアルベアリング16は、エキスパンダ30に最も近いラジアルベアリングである。
【0074】
ガスディフューザ33は、高圧部分18のガス入口20と結合されており、ガス入口20内を流れるガスの一部を拡散させる。
【0075】
ディフューザ33によって拡散されたガス(ガスバリア)は、エキスパンダ30及び第2の伝達シャフト10の第1のラジアルベアリング16に方向付けられる。
【0076】
可撓性カップリング11が故障した場合、エキスパンダ30は、第2の伝達シャフト10が回転を停止するまで圧縮セクション9を駆動し続け、その結果、圧縮セクション9は依然としてガスバリアを送達する。
【0077】
このガスバリアは、ハウジング12内に位置するベアリング13、14、15、16及び/又は電気モータ6などの、冷却された膨張したガスが構成要素に損傷を与えることを防止する。
【0078】
第1のダクト34は、一方ではガスディフューザ33と第1のラジアルベアリング16との間、他方では低圧部分17のガス入口19、すなわち、モータ圧縮機内のガス流を考慮して、低圧部分の上流に結合されており、ガスディフューザ33による拡散ガスの一部を引き上げる。
【0079】
ガス入口19への第1のダクト34の接続は、ガスバリアが第1のダクト34によって吸引されるように、窪みを生成し、ガスバリアによって生成される熱バリアの効率を高める。
【0080】
アセンブリ2は、エキスパンダ30に作用する差圧を補償するために、第2の伝達シャフト10に沿って位置付けられた第2の平衡ピストン35を含み得る。そのような場合、エキスパンダ30は、第2の平衡ピストン35とエキスパンダ30の出口32との間に第2のダクト36を含む。
【0081】
第2の平衡ピストン35は、第2のダクト36と協働して、ガスバリアをエキスパンダ30の出口32に排出する第3のダクト37を含み得る。
【0082】
ガスバリアの圧力は、低圧排気ガスの圧力よりも高いため、ガスバリアはエキスパンダ30の出口32に吸引され、低圧排気ガスが第1のラジアルベアリング16に移動し、ハウジング12の内側に更に移動することを更に回避する。
【0083】
高圧部分18は、エキスパンダ30と低圧部分17との間に取り付けられ得る。
【0084】
高圧部分18内のガスの圧力は、低圧膨張ガスよりも高く、低圧排気ガスが第1のラジアルベアリング16に移動し、ハウジング12の内側に更に移動することを更に回避する。
【0085】
アセンブリは、第1の伝達シャフト8に取り付けられた第1のスラストベアリング38と、第2の伝達シャフト10に取り付けられた第2のスラストベアリング39と、を更に備え、両方のスラストベアリングは、例えば、活性磁気ベアリング又はガスベアリングを備える。
【0086】
各スラストベアリング38、39は、第1の半スラストベアリング40、41、及び第2の半スラストベアリング42、43を含み得る。
【0087】
第1のスラストベアリング38の第1の半スラストベアリング40及び第2の半スラストベアリング42は、電気モータ6の各側に配置されて、第1の伝達シャフト8のラジアルベアリング13、14をフレーム化する。
【0088】
第2のスラストベアリング39の第1の半スラストベアリング41及び第2の半スラストベアリング43は、ガスディフューザ33と可撓性カップリング11との間に配置されて、第2の伝達シャフト10のラジアルベアリング15、16をフレーム化する。
【0089】
第1の半スラストベアリング40及び41は、第1及び第2の伝達シャフト8、10上の圧縮セクション9の圧縮ホイール27、28によって発生したスラストを第1の軸方向Xに補償し、第2の半スラストベアリング42、43は、第1及び第2の伝達シャフト8、10上の圧縮セクション9の圧縮ホイール27、28によって生成されたスラストを第1の軸方向Xとは反対側の第2の軸方向Yに補償する。
【0090】
第1の半スラストベアリング40、41、及び第2の半スラストベアリング42、43を各々備える両方のスラストベアリング38、29は同一であるため、第1のスラストベアリング38のアーキテクチャのみが以下に説明される。
【0091】
第1のスラストベアリング38は、磁気ベアリングを備えると想定される。
【0092】
各磁気半スラストベアリング40、41は、第1の伝達シャフト8の肩44、45、及びコイル46、47を備える。
【0093】
コイル46、47は、環状コイルであり得る。
【0094】
第1のコイル46は、第1の肩部44の前及び近傍に位置し、第2のコイル47は、第2の肩部45の前及び近傍に位置する。
【0095】
第1の伝達シャフト8は、コイル46及び47を通過する。
【0096】
先行技術による軸方向磁気スラストベアリングの伝達シャフトに取り付けられた専用ディスクは、抑制され、肩部44、45によって置き換えられる。
【0097】
専用ディスクの抑制は、伝達シャフト上の空間を節約することを可能にし、したがって、より短いより剛性の高い伝達シャフト8、10を設計する。伝達シャフト8、10が先行技術の伝達シャフトとしてより短いため、第1及び第2の伝達シャフト8、10の曲げモードの周波数は、電気モータ6の回転速度の範囲よりも高い。
【0098】
図2は、一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ2の第2の実施形態を示している。
【0099】
アセンブリ2の第2の実施形態は、圧縮セクション9の第1の半圧縮セクション25及び第2の半圧縮セクション26が直列であり、第1の平衡ピストン29がガスディフューザ30と高圧部分18との間にあるという点で、図1に示されるアセンブリの第1の実施形態とは異なる。
【0100】
別の実施形態によれば、圧縮セクション9は、直列に3つ以上の半圧縮セクションを備え得る。
【0101】
閉ループ冷却回路1の動作の一実施形態では、電気モータ6は、第2の伝達シャフト10を駆動する。圧縮されるプロセスガスは、低圧部分17のガス入力19を介して導入される。次いで、アセンブリ2は、圧縮ホイール27及び28を通してプロセスガスを圧縮し、それによって、第2及び第3の熱交換器4及び5によって冷却された圧縮されたプロセスガスを生成する。次いで、冷却された圧縮されたプロセスガスは、エキスパンダ30内で膨張する。
【0102】
冷却された膨張したプロセスガスは、第1の熱交換器3内を流れ、流体FLによって加熱される。
【0103】
熱交換器から流出するプロセスガスは、入口19に逆流する。
【0104】
冷却回路1は、液化天然ガスタンカー(LNG)で使用され得、気体天然ガスFLが第1の熱交換器3に流れ、液化天然ガスが第1の熱交換器から流出する。
【0105】
様々な発明的本発明の態様を以下の付記に記載し、これらの付記は、別途指示されない限り、任意の好適な方法で組み合わせられ得る。
A.一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ(2)であって、
-1つのハウジング(12)と、
-少なくとも2つのラジアルベアリング(13、14、15、16)によってハウジング内に各々支持された、少なくとも2つの伝達シャフト(8、10)と、
-伝達シャフトを接続する可撓性連結デバイス(11)と、
-第1の伝達シャフト上に取り付けられた電気モータ(6)と、
-第2の伝達シャフトの自由端に片持ち支持されたエキスパンダ(30)と、
-第2の伝達シャフト上の2つのラジアルベアリング(15、16)の間に取り付けられ、高圧部分(18)及び高圧部分に流体的に結合された低圧部分(17)を有する少なくとも1つの圧縮セクション(9)であって、低圧部分から出るガスが高圧部分で圧縮される、少なくとも1つの圧縮セクション(9)と、を備え、
一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリは、
エキスパンダと第2の伝達シャフトの第1のラジアルベアリング(16)との間に位置付けられたガスディフューザ(33)であって、第1のベアリングが、エキスパンダに最も近いベアリングである、ガスディフューザ(33)と、
ガスディフューザと第1のラジアルベアリングとの間に接続され、低圧部分の入口(19)に接続された第1のダクト(34)と、を備え、
ガスディフューザが、エキスパンダに、かつ第1のラジアルベアリング(16)に方向付けられたガスを拡散させるように構成されており、
ガスディフューザが、高圧部分に入るガスの一部で供給されるように構成されており、
第1のダクトが、拡散ガスの一部を引き上げるように構成されている、一体型エキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【0106】
B.高圧部分(18)が、第2の伝達シャフト(10)上のエキスパンダ(30)と低圧部分(17)との間に取り付けられている、Aに記載のエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【0107】
C.少なくとも1つの圧縮セクション(9)が、少なくとも1つの圧縮ホイール(27、28)及び第2の平衡ピストン(29)を備え、少なくとも1つの圧縮ホイールに作用する差圧を補償する、A又はBに記載のエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【0108】
D.
-少なくとも1つの圧縮セクション(9)が、少なくとも1つの圧縮ホイールを各々備え、第2の伝達シャフト(10)の回転中に、第1の半圧縮セクション(25)の少なくとも1つの圧縮ホイール(27)によって生成されたスラストが、第2の半圧縮セクション(26)の少なくとも1つの圧縮ホイール(28)によって生成されるスラストを補償するように配置されている、2つの半圧縮セクション(25、26)を備え、
-第2の平衡ピストン(29)が、第1及び第2の半圧縮セクションのうちの少なくとも1つの圧縮ホイールに作用する差圧を補償するために、2つの半圧縮セクションの間に配置されている、A又はBに記載のエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【0109】
E.少なくとも2つのスラストベアリング(38、39)を備え、少なくとも2つのスラストベアリングの第1のスラストベアリング(38)が、少なくとも2つの伝達シャフトのうちの第1の伝達シャフト(8)に取り付けられ、少なくとも2つのスラストベアリングのうちの第2のスラストベアリング(39)が、少なくとも2つの伝達シャフトの第2の伝達シャフト(10)に取り付けられている、A、B、C、又はDのいずれか一項に記載のエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【0110】
F.スラストベアリング(38、39)は、活性磁気ベアリング又はガスベアリングを備える、Eに記載のエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【0111】
G.各スラストベアリング(38、39)が、
第1の半スラストベアリング(40、41)及び第2の半スラストベアリング(42、43)を備え、
第1のスラストベアリング(38)の第1の半スラストベアリング(40)及び第2の半スラストベアリング(42)の各々が、電気モータ(6)の各側に配置されて、第1の伝達シャフト(8)のラジアルベアリング(13、14)をフレーム化し、
第2のスラストベアリング(39)の第1の半スラストベアリング(41)及び第2の半スラストベアリング(43)が、ガスディフューザ(33)と可撓性カップリング(11)との間に配置されて、第2の伝達シャフト(10)のラジアルベアリング(15、16)をフレーム化し、
第1の半スラストベアリングが、第1の軸方向(X)に第1及び第2の伝達シャフト上の少なくとも1つの圧縮セクションの少なくとも1つの圧縮ホイールによって生成されたスラストを補償するように構成されており、
第2の半スラストベアリングが、第1及び第2の伝達シャフト上の少なくとも1つの圧縮セクションの少なくとも1つの圧縮ホイールによって生成されたスラストを、第1の軸方向とは反対の第2の軸方向(Y)で補償するように構成されている、E又はFに記載のエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【0112】
H.各磁気半スラストベアリング(40、41、42、43)が、
-第1(8)又は第2の伝達シャフト内の肩部(44、45)と、
-肩部の前及び近傍に位置するコイル(46、47)と、を備え、
第1又は第2の伝達シャフトが、コイルを通過する、Gに記載のエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【0113】
I.
少なくとも2つの伝達シャフトの第2の伝達シャフト(10)に沿って位置付けられ、エキスパンダ(30)に作用する差圧を補償するように構成された第1の平衡ピストン(35)を備え、
エキスパンダが、少なくとも第2のダクト(36)を備え、
第1の平衡ピストンが、少なくとも第3のダクト(37)を備え、
両方のダクトが一緒に協働して、ガスディフューザによって拡散された拡散されたガスをエキスパンダの出口に排出するように構成されている、A、B、C、D、E、F、G、又はHに記載のエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ。
【0114】
J.A、B、C、D、E、F、G、H、又はIに記載のエキスパンダ及びモータ圧縮機アセンブリ(2)と、少なくとも3つの熱交換器(3、4、5)と、を備える、閉ループ冷却回路(1)であって、
-少なくとも3つの熱交換器の第1の熱交換器(4)が、低圧部分(17)のガス出口及び高圧部分(18)のガス入口と結合されており、
-少なくとも3つの熱交換器の第2の熱交換器(5)が、高圧部分(18)のガス出口及びエキスパンダのガス入口と結合されており、
-少なくとも3つの熱交換器の第3の熱交換器(3)が、エキスパンダのガス出口及び高圧部分のガス入口と結合されており、
-第1及び第2の熱交換器が、第1及び第2の熱交換器を通って流れるガスを冷却するように構成されており、第3の熱交換器が、第3の熱交換器を通って流れるガスを加熱するように構成されている、閉ループ冷却回路(1)。

図1
図2