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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-21
(45)【発行日】2024-03-01
(54)【発明の名称】広告装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20240222BHJP
【FI】
G06Q30/0241
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2022190725
(22)【出願日】2022-11-29
【審査請求日】2022-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】522349904
【氏名又は名称】シーアンドアールエム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100153268
【弁理士】
【氏名又は名称】吉原 朋重
(72)【発明者】
【氏名】小林 武嗣
【審査官】平井 嗣人
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-190912(JP,A)
【文献】特開2004-171151(JP,A)
【文献】特開2021-026446(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
宿泊施設・飲食店における特定日の予約状況を示す情報に基づいて、前記宿泊施設・飲食店における特定日の特定の部屋・席タイプに関する空数を特定する空数特定手段と、
前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと前記宿泊施設・飲食店における空数を減らすために利用する広告手段とを関連付けて記憶する広告内容記憶手段と、
前記特定の部屋・席タイプと前記広告内容記憶手段とに基づいて、前記空数特定手段によって特定される前記空数を減らすための前記広告手段を特定する広告特定手段と、
前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと前記宿泊施設・飲食店における空数を減らすための広告手段を利用するタイミングとを関連付けて記憶する広告タイミング記憶手段と、
前記特定の部屋・席タイプと前記広告タイミング記憶手段とに基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段を利用するタイミングを決定する広告タイミング決定手段と、
前記宿泊施設・飲食店における空数を減らすための広告手段の利用量と該広告手段の利用による前記宿泊施設・飲食店における空数の減少量との関係に関する実績を記憶する広告実績記憶手段と、
前記空数特定手段によって特定される前記空数と前記広告実績記憶手段とに基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段の利用量を決定する広告量決定手段と、
前記広告タイミング決定手段によって決定される前記タイミングにおいて、前記広告量決定手段によって決定される前記利用量に基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段の利用を指示する広告実施手段と、を有することを特徴とする広告装置。
【請求項2】
前記空数特定手段が、前記宿泊施設・飲食店における特定日の特定の部屋・席タイプの予約推移に基づいて、前記宿泊施設・飲食店における特定日の特定の部屋・席タイプに関する空数を予測することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項3】
前記空数特定手段が、前記宿泊施設・飲食店の予約を行うことができるWEBサイトにおいて公開される前記特定日の予約状況を示す情報に基づいて、前記宿泊施設・飲食店における特定日の特定の部屋・席タイプに関する空数を特定することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項4】
前記予約推移に前記特定の部屋・席タイプにおける利用人数に関する情報が含まれる場合、
前記空数特定手段が、特定人数で利用される前記特定の部屋・席タイプに関する空数を特定することを特徴とする請求項2に記載の広告装置。
【請求項5】
前記広告内容記憶手段において、前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと該部屋・席タイプを利用する可能性のある人の属性とを関連付けて記憶する第1広告内容記憶手段と、顧客識別情報と該顧客が備える属性とを関連付けて記憶する第2広告内容記憶手段と、を備え、
前記広告特定手段が、前記特定の部屋・席タイプと前記第1広告内容記憶手段と前記第2広告内容記憶手段とに基づいて、前記空数特定手段によって特定される前記空数を減らすための広告を出す前記顧客を特定することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項6】
前記広告内容記憶手段において、前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと該部屋・席タイプを利用する可能性のある人に訴求するための広告媒体が備えるべき属性とを関連付けて記憶する第3広告内容記憶手段を備え、
前記広告特定手段が、前記特定の部屋・席タイプと前記第3広告内容記憶手段とに基づいて、前記空数特定手段によって特定される前記空数を減らすための属性を備える広告媒体を特定することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項7】
前記広告タイミング記憶手段において、施設が立地する地域と広告手段を利用するタイミングとを関連付けて記憶し、
前記広告タイミング決定手段が、前記宿泊施設・飲食店が立地する地域と前記広告タイミング記憶手段とに基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段を利用するタイミングを決定することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項8】
前記広告特定手段によって特定される前記広告手段が複数ある場合、
前記広告量決定手段が、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段の種類毎に利用量を決定することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項9】
前記空数特定手段によって特定される前記空数が所定値より小さい場合、
前記広告実施手段が、前記広告手段の利用を停止する指示を行うことを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項10】
空数特定手段が、宿泊施設・飲食店における特定日の予約状況を示す情報に基づいて、前記宿泊施設・飲食店における特定日の特定の部屋・席タイプに関する空数を特定するステップと、
広告特定手段が、前記特定の部屋・席タイプと、前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと前記宿泊施設・飲食店における空数を減らすために利用する広告手段とを関連付けて記憶する広告内容記憶手段とに基づいて、前記空数特定手段によって特定される前記空数を減らすための前記広告手段を特定するステップと、
広告タイミング決定手段が、前記特定の部屋・席タイプと、前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと前記宿泊施設・飲食店における空数を減らすための広告手段を利用するタイミングとを関連付けて記憶する広告タイミング記憶手段とに基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段を利用するタイミングを決定するステップと、
広告量決定手段が、前記空数特定手段によって特定される前記空数と、前記宿泊施設・飲食店における空数を減らすための広告手段の利用量と該広告手段の利用による前記宿泊施設・飲食店における空数の減少量との関係に関する実績を記憶する広告実績記憶手段とに基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段の利用量を決定するステップと、
広告実施手段が、前記広告タイミング決定手段によって決定される前記タイミングにおいて、前記広告量決定手段によって決定される前記利用量に基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段の利用を指示するステップと、を含む広告方法。
【請求項11】
前記空数特定手段が、前記宿泊施設・飲食店における特定日の特定の部屋・席タイプの予約推移に基づいて、前記宿泊施設・飲食店における特定日の特定の部屋・席タイプに関する空数を予測することを特徴とする請求項10に記載の広告方法。
【請求項12】
前記空数特定手段が、前記宿泊施設・飲食店の予約を行うことができるWEBサイトにおいて公開される前記特定日の予約状況を示す情報に基づいて、前記宿泊施設・飲食店における特定日の特定の部屋・席タイプに関する空数を特定することを特徴とする請求項10に記載の広告方法。
【請求項13】
前記予約推移に前記特定の部屋・席タイプにおける利用人数に関する情報が含まれる場合、
前記空数特定手段が、特定人数で利用される前記特定の部屋・席タイプに関する空数を特定することを特徴とする請求項11に記載の広告方法。
【請求項14】
前記広告内容記憶手段において、前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと該部屋・席タイプを利用する可能性のある人の属性とを関連付けて記憶する第1広告内容記憶手段と、顧客識別情報と該顧客が備える属性とを関連付けて記憶する第2広告内容記憶手段と、を備え、
前記広告特定手段が、前記特定の部屋・席タイプと前記第1広告内容記憶手段と前記第2広告内容記憶手段とに基づいて、前記空数特定手段によって特定される前記空数を減らすための広告を出す前記顧客を特定することを特徴とする請求項10に記載の広告方法。
【請求項15】
前記広告内容記憶手段において、前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと該部屋・席タイプを利用する可能性のある人に訴求するための広告媒体が備えるべき属性とを関連付けて記憶する第3広告内容記憶手段を備え、
前記広告特定手段が、前記特定の部屋・席タイプと前記第3広告内容記憶手段とに基づいて、前記空数特定手段によって特定される前記空数を減らすための属性を備える広告媒体を特定することを特徴とする請求項10に記載の広告方法。
【請求項16】
前記広告タイミング記憶手段において、施設が立地する地域と広告手段を利用するタイミングとを関連付けて記憶し、
前記広告タイミング決定手段が、前記宿泊施設・飲食店が立地する地域と前記広告タイミング記憶手段とに基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段を利用するタイミングを決定することを特徴とする請求項10に記載の広告方法。
【請求項17】
前記広告特定手段によって特定される前記広告手段が複数ある場合、
前記広告量決定手段が、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段の種類毎に利用量を決定することを特徴とする請求項10に記載の広告方法。
【請求項18】
前記空数特定手段によって特定される前記空数が所定値より小さい場合、
前記広告実施手段が、前記広告手段の利用を停止する指示を行うことを特徴とする請求項10に記載の広告方法。
【請求項19】
コンピュータに、請求項10乃至18の何れか一に記載の方法を実行させるための広告プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
宿泊施設・飲食店の稼働率・収益性を上げるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ホテル・旅館を含む宿泊施設とレストランを含む飲食店とでは、事前に予約を受け付ける場合が多い点やサービスを提供する施設の収容能力に上限がある点など、その営業形態には類似する部分がある。
【0003】
一方近年、宿泊施設においては、一定の情報に基づいて利用者による需要を予測し、需要の多寡に応じてサービス提供価格を変動させることによって、稼働率・収益性を向上させるレベニューマネジメントの技術が普及しつつある。
【0004】
例えば、特許文献1では、AI(Artificial Intelligence)を利用する需要予測システムに関する技術が開示され、特許文献2では、レベニューマネジメントシステムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2021-033718号公報
【文献】特開2016-167305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の従来技術では、需要が非常に低調であったり、見込み客の行動パターンの変化が大きかったりとモデルの前提が崩れる場合、需要に応じたサービス提供価格の調整だけでは、価格競争に巻き込まれ安価な販売価格に陥り収益悪化を招くなど、収益性のある適正な価格による稼働率の改善が難しいという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、宿泊施設・飲食店について、受け入れ可能な顧客数や足元の予約状況を反映して広告の質・量を最適化させ、収益性のある適正な価格による稼働率を高めるための広告装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示する広告装置の一形態は、宿泊施設・飲食店における特定日の予約状況を示す情報に基づいて、前記宿泊施設・飲食店における特定日の特定の部屋・席タイプに関する空数を特定する空数特定手段と、前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと前記宿泊施設・飲食店における空数を減らすために利用する広告手段とを関連付けて記憶する広告内容記憶手段と、前記特定の部屋・席タイプと前記広告内容記憶手段とに基づいて、前記空数特定手段によって特定される前記空数を減らすための前記広告手段を特定する広告特定手段と、前記宿泊施設・飲食店における部屋・席タイプと前記宿泊施設・飲食店における空数を減らすための広告手段を利用するタイミングとを関連付けて記憶する広告タイミング記憶手段と、前記特定の部屋・席タイプと前記広告タイミング記憶手段とに基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段を利用するタイミングを決定する広告タイミング決定手段と、前記宿泊施設・飲食店における空数を減らすための広告手段の利用量と該広告手段の利用による前記宿泊施設・飲食店における空数の減少量との関係に関する実績を記憶する広告実績記憶手段と、前記空数特定手段によって特定される前記空数と前記広告実績記憶手段とに基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段の利用量を決定する広告量決定手段と、前記広告タイミング決定手段によって決定される前記タイミングにおいて、前記広告量決定手段によって決定される前記利用量に基づいて、前記広告特定手段によって特定される前記広告手段の利用を指示する広告実施手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
開示する広告装置は、宿泊施設・飲食店について、受け入れ可能な顧客数や足元の予約状況を反映して広告の質・量を最適化させ、稼働率・収益性を高める。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施の形態に係る広告装置の概要を説明する図である。
図2】本実施の形態に係る広告装置の機能ブロック図である。
図3】本実施の形態に係る広告内容記憶手段の一例を示す図である。
図4】本実施の形態に係る第1広告内容記憶手段の一例を示す図である。
図5】本実施の形態に係る第2広告内容記憶手段の一例を示す図である。
図6】本実施の形態に係る第3広告内容記憶手段の一例を示す図である。
図7】本実施の形態に係る広告タイミング記憶手段の一例を示す図である。
図8】本実施の形態に係る広告実績記憶手段の一例を示す図である。
図9】本実施の形態に係る広告装置のハードウエア構成例を示す図である。
図10】本実施の形態に係る広告装置による処理例の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る広告装置の動作原理)
【0012】
図1乃至8を用いて、本実施の形態に係る広告装置(以下、単に「本装置」という。)100の概要について説明する。図1は、本装置100と周辺装置380との接続関係を説明する図である。
【0013】
図1で示すように、本装置100は、通信ネットワーク370を介して、宿泊施設・飲食店の予約を行うことができるWEBサイト380を管理するサーバー装置に接続される。通信ネットワーク370は、無線・有線どちらでも良く、LAN(Local Area Network)であっても、インターネットのような公衆の情報通信網であっても良い。
【0014】
本装置100は、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340の予約の空数350を減らすための広告360を実施する。本装置100は、広告360を実施するために、空数350を特定する。そして、本装置100は、特定日320、特定の部屋・席タイプ340などに基づいて、空数350を減らすためにどの様な広告360を実施するかについて決定する。
【0015】
さらに、本装置100は、特定日320、特定の部屋・席タイプ340などに基づいて、空数350を減らすための広告360を、どのタイミングで実施するかについても決定する。また、本装置100は、減らしたい空数350の大きさに応じ、広告360の実施量を決定する。
【0016】
そして、本装置100は、先に決定した事項に基づいて、所定のタイミングにおいて、所定のボリュームで、所定の種類・属性の広告360を実施することによって、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340の予約の空数350を減らす。
【0017】
図2乃至8を用いて、本装置100の動作原理について説明する。図2は、本装置100の機能ブロック図であり、図3乃至8は、本装置100が備える記憶手段110、120、130、140、150、160の一例を説明するための図である。
【0018】
図2で示すように、本装置100は、広告内容記憶手段110、広告タイミング記憶手段150、広告実績記憶手段160、空数特定手段170、広告特定手段180、広告タイミング決定手段190、広告量決定手段200、広告実施手段210を有する。また、広告内容記憶手段110は、第1広告内容記憶手段120、第2広告内容記憶手段130、第3広告内容記憶手段140を備えている。
【0019】
広告内容記憶手段110は、特定日320の属性、宿泊施設・飲食店310における部屋・席タイプ340、部屋・席タイプ340における予約時の利用人数、広告手段360を特定する情報、などを関連付けて記憶する。特定日320の属性とは、日付、曜日、平日・休前日・休日等の別、月末・月初等の特徴的な性質である。部屋・席タイプ340とは、宿泊施設であれば、シングル・ツイン・ダブルや2人部屋・3人部屋・4人部屋等の区分、飲食店であれば、2人席・3人席・4人席等の区分である。
【0020】
予約時の利用人数とは、宿泊施設であれば、ツインの1人利用・2人利用や4人部屋の2人利用・3人利用・4人利用等の情報であり、飲食店であれば、4人席の2人利用・3人利用・4人利用等の情報である。広告手段360を特定する情報とは、ダイレクト広告であれば、電子メール・ダイレクトメール・電話・プッシュ通知等を特定する情報であり、WEB広告であれば、キーワード検索広告・SNS広告等を特定する情報である。
【0021】
図3は、広告内容記憶手段110の一例を示す図である。図3で示すように、広告内容記憶手段110は、部屋・席タイプ340:ツイン、特定日320の属性:土曜日、予約時の利用人数:1人、広告手段360:広告媒体A、というような情報を関連付けて記憶する。また、広告内容記憶手段110は、部屋・席タイプ340:4人席、特定日320の属性:平日、予約時の利用人数:2人、広告手段360:広告媒体G、というような情報を関連付けて記憶する。
【0022】
第1広告内容記憶手段120は、特定日320の属性、宿泊施設・飲食店310における部屋・席タイプ340、部屋・席タイプ340を利用する可能性のある人の属性、などを関連付けて記憶する。部屋・席タイプ340を利用する可能性のある人の属性とは、過去の特定曜日(日曜日など)の利用経験、特定のシーズンにおける利用経験、特定人数(1人、2人、3人…)による利用経験、連泊やオプションの利用経験、特定の時間帯における利用経験、などの情報である。
【0023】
図4は、第1広告内容記憶手段120の一例を示す図である。図4で示すように、第1広告内容記憶手段120は、部屋・席タイプ340:ツイン、特定日320の属性:土曜日、属性:独身女性、というような情報を関連付けて記憶する。また、第1広告内容記憶手段120は、部屋・席タイプ340:ツイン、特定日320の属性:日曜日、属性:日曜日の利用経験が有る、というような情報を関連付けて記憶する。
【0024】
第2広告内容記憶手段130は、顧客識別情報、該顧客が備える属性、などを関連付けて記憶する。顧客識別情報とは、例えば、氏名、メールアドレス等の情報である。顧客が備える属性とは、過去の特定曜日(日曜日など)の利用経験、特定のシーズンにおける利用経験、特定人数(1人、2人、3人…)による利用経験、連泊やオプションの利用経験、特定の時間帯における利用経験、などの情報である。
【0025】
図5は、第2広告内容記憶手段130の一例を示す図である。図5で示すように、第2広告内容記憶手段120は、顧客識別情報:AA、顧客属性:独身、女性、…、というような情報を関連付けて記憶する。また、第2広告内容記憶手段130は、顧客識別情報:CC、顧客属性:日曜日の利用経験が有る、というような情報を関連付けて記憶する。
【0026】
第3広告内容記憶手段140は、特定日320の属性、宿泊施設・飲食店310における部屋・席タイプ340、部屋・席タイプ340を利用する可能性のある人に訴求するための広告媒体が備えるべき属性、などを関連付けて記憶する。広告媒体が備えるべき属性とは、キーワード検索広告・SNS広告等の広告媒体を特定する情報、キーワード・閲覧ユーザー属性等の特定の広告媒体において広告を出す条件を規定する情報、などを関連付けた情報である。
【0027】
図6は、第3広告内容記憶手段140の一例を示す図である。図6で示すように、第3広告内容記憶手段130は、部屋・席タイプ340:シングル、広告媒体が備えるべき属性:広告媒体A、検索キーワード:キーワードA、…、というような情報を関連付けて記憶する。また、第3広告内容記憶手段140は、部屋・席タイプ340:ツイン、広告媒体が備えるべき属性:広告媒体B、検索キーワード:キーワードB、…、というような情報を関連付けて記憶する。
【0028】
広告タイミング記憶手段150は、特定日320の属性、宿泊施設・飲食店310における部屋・席タイプ340、施設が立地する地域、広告手段360を利用するタイミング、などを関連付けて記憶する。
【0029】
図7は、広告タイミング記憶手段150の一例を示す図である。図7で示すように、広告タイミング記憶手段150は、部屋・席タイプ340:シングル、広告手段360を利用するタイミング:特定日の〇日前、というような情報を関連付けて記憶する。また、広告タイミング記憶手段150は、施設が立地する地域:大阪、広告手段360を利用するタイミング:特定日の△日前、というような情報を関連付けて記憶する。
【0030】
広告実績記憶手段160は、広告手段360について、「宿泊施設・飲食店310における空数350を減らすための広告手段360の利用量」と「広告手段360の利用による、宿泊施設・飲食店310における空数350の減少量」との関係に関する実績を記憶する。広告手段360の利用量とは、通数・金額・時間などの単位であって、どれだけ広告手段360を利用したかが分かり、大小の比較が可能な情報である。空数350の減少量とは、室・席などの単位であって、どれだけ空数350が減少したかが分かり、大小の比較が可能な情報である。
【0031】
図8は、広告実績記憶手段160の一例を示す図である。図8で示すように、広告実績記憶手段160は、広告手段360:広告媒体Aについて、広告手段360の利用量:100(千通)、空数350の減少量:100(室)、というような情報を関連付けて記憶する。また、広告実績記憶手段160は、広告手段360:広告媒体Cについて、広告手段360の利用量:75(千円)、空数350の減少量:50(席)、というような情報を関連付けて記憶する。
【0032】
空数特定手段170は、宿泊施設・飲食店310における特定日320の予約状況330を示す情報に基づいて、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340に関する空数350を特定する。本装置100は、空数350を、広告手段360を利用することによって減少させるが、空数350がゼロになる必要はない。
【0033】
空数特定手段170は、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340の予約推移に基づいて、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340に関する空数を予測する形態であっても良い。空数特定手段170は、処理実行時点までの特定日320の予約推移、他日の予約推移、前年の予約推移実績等に基づいて、特定の部屋・席タイプ340の空数(予約数)の日毎推移の予測値を算出する。
【0034】
加えて、予約推移に特定の部屋・席タイプ340における利用人数に関する情報が含まれる場合、空数特定手段170は、特定人数で利用される特定の部屋・席タイプ340に関する空数350を特定する。これによって、宿泊施設・飲食店310の収容(利用)可能数と予約時の利用人数との乖離を評価することができ、利用人数の多い予約を促進する(空数350を減らす)ことによって、宿泊施設・飲食店310の稼働率・収益性を高めることができる。
【0035】
また、空数特定手段170は、宿泊施設・飲食店310の予約を行うことができるWEBサイト380において公開される特定日320の予約状況330を示す情報に基づいて、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340に関する空数350を特定する。WEBサイト380において公開される予約状況330を示す情報とは、例えば、「○月〇日」、「ツインの部屋」を条件として検索した場合に、「残り△部屋」などと表示される情報である。
【0036】
広告特定手段180は、特定日320の属性、特定の部屋・席タイプ340、広告内容記憶手段110に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数を減らすための広告手段360を特定する。なお、広告手段360は、ダイレクト広告であっても良く、WEB広告であっても良い。これによって、減少させたい空数350の属性によって、適切かつ効果的な広告手段360を選択することができる。
【0037】
広告特定手段180は、特定日320の属性、特定人数で利用される特定の部屋・席タイプ340、広告内容記憶手段110に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数を減らすための広告手段360を特定する形態としても良い。
【0038】
図3で示すように、広告特定手段180は、広告内容記憶手段110において、特定日320の属性:土曜日、特定の部屋・席タイプ340:ツインの組み合わせと合致する広告手段360:広告媒体A(広告媒体B)を特定する。
【0039】
また、広告特定手段180は、広告内容記憶手段110において、特定日320の属性:平日、利用人数1人の特定の部屋・席タイプ340:ツインの組み合わせと合致する広告手段360:広告媒体Eを特定する。※仮定として当該施設の統計データとして平日の一人利用が多く複数利用が少ないため、需要予測に基づき減少させたい複数人数利用目的の空き部屋、空席を減少させるため。販売単価よりも稼働率の上昇を目的とした場合。
【0040】
広告特定手段180は、特定日320の属性、特定の部屋・席タイプ340、第1広告内容記憶手段120及び第2広告内容記憶手段130に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数350を減らすための広告360を出す顧客を特定する。これによって、空数350を減らすという目的に沿って、ターゲットを絞った広告を行うことができる。
【0041】
広告特定手段180は、特定日320の属性、特定人数で利用される特定の部屋・席タイプ340、第1広告内容記憶手段120及び第2広告内容記憶手段130に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数350を減らすための広告360を出す顧客を特定する形態としても良い。
【0042】
図4及び5で示すように、広告特定手段180は、例えば、特定日320の属性:土曜日、特定の部屋・席タイプ340:ツインに合致する属性:独身女性を第1広告内容記憶手段120から抽出する。そして、広告特定手段180は、属性:独身女性に合致する顧客識別情報:AAを第2広告内容記憶手段130から抽出し、広告360を出す顧客として、顧客識別情報:AAを特定する。
【0043】
広告特定手段180は、特定日320の属性、特定人数で利用される特定の部屋・席タイプ340、第3広告内容記憶手段140に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数350を減らすための属性を備える広告媒体360を特定する。これによって、空数350を減らすという目的に沿って、効果的な広告手段360を選択することができる。
【0044】
図6で示すように、広告特定手段180は、例えば、第3広告内容記憶手段140から、特定の部屋・席タイプ340:シングルに合致する、キーワードAなどを広告出稿の条件とする広告媒体Aを特定する。ここで、広告媒体Aは、例えば、キーワード検索広告であっても良い。
【0045】
また、広告特定手段180は、例えば、第3広告内容記憶手段140から、特定の部屋・席タイプ340:ツインに合致する、キーワードBなどを広告表示の条件とする広告媒体Bを特定する。ここで、広告媒体Bは、例えば、SNS広告であっても良い。
【0046】
広告タイミング決定手段190は、特定日320の属性、特定の部屋・席タイプ340、広告タイミング記憶手段150に記憶される情報に基づいて、広告特定手段180によって特定される広告手段360を利用するタイミングを決定する。
【0047】
広告タイミング決定手段190は、宿泊施設・飲食店310が立地する地域、広告タイミング記憶手段150に記憶される情報に基づいて、広告特定手段180によって特定される広告手段360を利用するタイミングを決定する形態としても良い。
【0048】
見込み客が宿泊施設・飲食店310の予約行動を起こし易いタイミングは、曜日、季節、平日・休前日・休日の別、立地、部屋・席タイプ340等の種々の条件によって異なる。従って、そのタイミングに関する予め得られた知見を広告タイミング記憶手段150に落とし込み、それを利用する広告タイミング決定手段190による処理によって、予約に結び付き易い広告360を行うことができる。
【0049】
特定の部屋・席タイプ340:ツインの場合を想定する。図7で示すように、広告タイミング決定手段190は、例えば、広告タイミング記憶手段150から、特定の部屋・席タイプ340:ツインに合致するタイミング:特定日の△日前を抽出し、広告手段360を利用するタイミングとして決定する。
【0050】
また、宿泊施設・飲食店310が立地する地域:東京の場合を想定する。広告タイミング決定手段190は、例えば、広告タイミング記憶手段150から、宿泊施設・飲食店310が立地する地域:東京に合致するタイミング:特定日の〇日前を抽出し、広告手段360を利用するタイミングとして決定する。
【0051】
広告量決定手段200は、空数特定手段170によって特定される空数350、広告実績記憶手段160に記憶される情報に基づいて、広告特定手段180によって特定される広告手段360の利用量を決定する。広告手段360の利用量とそれによって減少させた空数350との実績値に今減少させたい空数350を適用させることによって、適正な広告量を特定し、費用対効果の最適化を図る。また、空数350がゼロになる必要は無いため、広告量決定手段200は、空数350がゼロとなる少し手前の利用量を決定する形態としても良い。
【0052】
図8で示すように、広告量決定手段200は、例えば、利用する広告手段360:広告媒体Bの場合、広告実績記憶手段160から、広告媒体Bの利用量:空数350の減少量=50:25の関係を抽出し、今回減少させたい空数350÷空数350の減少量×広告媒体Bの利用量=今回減少させたい空数350÷25×50の計算結果を、広告手段360の利用量として決定する。
【0053】
なお、広告特定手段170によって特定される広告手段360が複数ある場合、広告量決定手段200は、広告特定手段170によって特定される広告手段360の種類毎に利用量を決定する形態としても良い。
【0054】
広告実施手段210は、広告タイミング決定手段190によって決定されるタイミングにおいて、広告量決定手段200によって決定される利用量に基づいて、広告特定手段180によって特定される広告手段360の利用を指示する。
【0055】
また、広告実施手段210は、空数特定手段170によって特定される空数が所定値より小さい場合、広告手段360の利用を停止する指示を行う。これは、空数350がゼロになる必要はないためである。
【0056】
本装置100は、上記の動作原理に基づいて、宿泊施設・飲食店について、受け入れ可能な顧客数や足元の予約状況を反映して広告の質・量を最適化させ、稼働率・収益性を高める。
(本実施の形態に係る広告装置のハードウエア構成)
【0057】
図9を用いて、本装置100のハードウエア構成例について説明する。図9は、本装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。図9で示すように、本装置100は、CPU(Central Processing Unit)410、ROM(Read-Only Memory)420、RAM(Random Access Memory)430、補助記憶装置440、通信I/F450、入力装置460、表示装置470、記録媒体I/F480を有する。
【0058】
CPU410は、ROM420に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM430に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、本装置100全体を制御する。ROM420は、CPU410が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM430は、CPU410でROM420に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0059】
補助記憶装置440は、基本ソフトウエアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。補助記憶装置440は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどである。
【0060】
通信I/F450は、有線・無線LAN(Local Area Network)、インターネットなどの通信ネットワーク370に接続し、通信機能を提供する他装置380とデータの授受を行うためのインターフェースである。
【0061】
入力装置460は、キーボードなど本装置100にデータ入力を行うための装置である。表示装置(出力装置)470は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される装置であり、本装置100が有する機能をユーザーが利用する際や各種設定を行う際のユーザーインターフェースとして機能する装置である。記録媒体I/F480は、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリなどの記録媒体490とデータの送受信を行うためのインターフェースである。
【0062】
本装置100が有する各手段は、CPU410が、ROM420又は補助記憶装置440に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良い。また、本装置100が有する各手段は、当該各手段に関する処理をハードウエアとして実現される形態としても良い。また、通信I/F450を介して外部サーバー装置から本発明に係るプログラムを読み込ませたり、記録媒体I/F480を介して記録媒体490から本発明に係るプログラムを読み込ませたりして、本装置100に当該プログラムを実行させる形態としても良い。
(本実施の形態に係る広告装置による処理例)
図10を用いて、本装置100による処理例の流れについて説明する。図10は、本装置100による処理例の流れを示すフローチャートである。
【0063】
S10で空数特定手段170が、宿泊施設・飲食店310における特定日320の予約状況330を示す情報に基づいて、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340に関する空数350を特定する。
【0064】
空数特定手段170は、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340の予約推移に基づいて、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340に関する空数を予測する形態であっても良い。空数特定手段170は、処理実行時点までの特定日320の予約推移、他日の予約推移、前年の予約推移実績等に基づいて、特定の部屋・席タイプ340の空数(予約数)の日毎推移の予測値を算出する。
【0065】
加えて、予約推移に特定の部屋・席タイプ340における利用人数に関する情報が含まれる場合、空数特定手段170は、特定人数で利用される特定の部屋・席タイプ340に関する空数350を特定する。これによって、宿泊施設・飲食店310の収容(利用)可能数と予約時の利用人数との乖離を評価することができ、利用人数の多い予約を促進する(空数350を減らす)ことによって、宿泊施設・飲食店310の稼働率・収益性を高めることができる。
【0066】
また、空数特定手段170は、宿泊施設・飲食店310の予約を行うことができるWEBサイト380において公開される特定日320の予約状況330を示す情報に基づいて、宿泊施設・飲食店310における特定日320の特定の部屋・席タイプ340に関する空数350を特定する。WEBサイト380において公開される予約状況330を示す情報とは、例えば、「○月〇日」、「ツインの部屋」を条件として検索した場合に、「残り△部屋」などと表示される情報である。
【0067】
S20で広告特定手段180が、特定日320の属性、特定の部屋・席タイプ340、広告内容記憶手段110に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数を減らすための広告手段360を特定する。これによって、減少させたい空数350の属性によって、適切かつ効果的な広告手段360を選択することができる。
【0068】
広告特定手段180は、特定日320の属性、特定人数で利用される特定の部屋・席タイプ340、広告内容記憶手段110に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数を減らすための広告手段360を特定する形態としても良い。
【0069】
図3で示すように、広告特定手段180は、広告内容記憶手段110において、特定日320の属性:土曜日、特定の部屋・席タイプ340:ツインの組み合わせと合致する広告手段360:広告媒体A(広告媒体B)を特定する。
【0070】
また、広告特定手段180は、広告内容記憶手段110において、特定日320の属性:平日、利用人数1人の特定の部屋・席タイプ340:ツインの組み合わせと合致する広告手段360:広告媒体Eを特定する。
【0071】
広告特定手段180は、特定日320の属性、特定の部屋・席タイプ340、第1広告内容記憶手段120及び第2広告内容記憶手段130に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数350を減らすための広告360を出す顧客を特定する。これによって、空数350を減らすという目的に沿って、ターゲットを絞った広告を行うことができる。
【0072】
広告特定手段180は、特定日320の属性、特定人数で利用される特定の部屋・席タイプ340、第1広告内容記憶手段120及び第2広告内容記憶手段130に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数350を減らすための広告360を出す顧客を特定する形態としても良い。
【0073】
図4及び5で示すように、広告特定手段180は、例えば、特定日320の属性:土曜日、特定の部屋・席タイプ340:ツインに合致する属性:独身女性を第1広告内容記憶手段120から抽出する。そして、広告特定手段180は、属性:独身女性に合致する顧客識別情報:AAを第2広告内容記憶手段130から抽出し、広告360を出す顧客として、顧客識別情報:AAを特定する。
【0074】
広告特定手段180は、特定日320の属性、特定人数で利用される特定の部屋・席タイプ340、第3広告内容記憶手段140に記憶される情報に基づいて、空数特定手段170によって特定される空数350を減らすための属性を備える広告媒体360を特定する。これによって、空数350を減らすという目的に沿って、効果的な広告手段360を選択することができる。
【0075】
図6で示すように、広告特定手段180は、例えば、第3広告内容記憶手段140から、特定の部屋・席タイプ340:シングルに合致する、キーワードAなどを広告出稿の条件とする広告媒体Aを特定する。ここで、広告媒体Aは、例えば、キーワード検索広告であっても良い。
【0076】
また、広告特定手段180は、例えば、第3広告内容記憶手段140から、特定の部屋・席タイプ340:ツインに合致する、キーワードBなどを広告表示の条件とする広告媒体Bを特定する。ここで、広告媒体Bは、例えば、SNS広告であっても良い。
【0077】
S30で広告タイミング決定手段190が、特定日320の属性、特定の部屋・席タイプ340、広告タイミング記憶手段150に記憶される情報に基づいて、広告特定手段180によって特定される広告手段360を利用するタイミングを決定する。
【0078】
広告タイミング決定手段190は、宿泊施設・飲食店310が立地する地域、広告タイミング記憶手段150に記憶される情報に基づいて、広告特定手段180によって特定される広告手段360を利用するタイミングを決定する形態としても良い。
【0079】
特定の部屋・席タイプ340:ツインの場合を想定する。図7で示すように、広告タイミング決定手段190は、例えば、広告タイミング記憶手段150から、特定の部屋・席タイプ340:ツインに合致するタイミング:特定日の△日前を抽出し、広告手段360を利用するタイミングとして決定する。
【0080】
また、宿泊施設・飲食店310が立地する地域:東京の場合を想定する。広告タイミング決定手段190は、例えば、広告タイミング記憶手段150から、宿泊施設・飲食店310が立地する地域:東京に合致するタイミング:特定日の〇日前を抽出し、広告手段360を利用するタイミングとして決定する。
【0081】
S40で広告量決定手段200が、空数特定手段170によって特定される空数350、広告実績記憶手段160に記憶される情報に基づいて、広告特定手段180によって特定される広告手段360の利用量を決定する。広告手段360の利用量とそれによって減少させた空数350との実績値に今減少させたい空数350を適用させることによって、適正な広告量を特定し、費用対効果の最適化を図る。
【0082】
図8で示すように、広告量決定手段200は、例えば、利用する広告手段360:広告媒体Bの場合、広告実績記憶手段160から、広告媒体Bの利用量:空数350の減少量=50:25の関係を抽出し、今回減少させたい空数350÷空数350の減少量×広告媒体Bの利用量=今回減少させたい空数350÷25×50の計算結果を、広告手段360の利用量として決定する。
【0083】
なお、広告特定手段170によって特定される広告手段360が複数ある場合、広告量決定手段200は、広告特定手段170によって特定される広告手段360の種類毎に利用量を決定する形態としても良い。
【0084】
S50で広告実施手段210が、広告タイミング決定手段190によって決定されるタイミングにおいて、広告量決定手段200によって決定される利用量に基づいて、広告特定手段180によって特定される広告手段360の利用を指示する。
S60で空数特定手段170によって特定される空数350が所定値より大きい場合(S60でNO)、本装置100による処理はS50の状態が維持される。
【0085】
一方、S60で空数特定手段170によって特定される空数350が所定値以下である場合(S60でYES)、広告実施手段210が、広告手段360の利用を停止する指示を行う。これは、空数350がゼロになる必要はないためである。
【0086】
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、宿泊施設・飲食店について、受け入れ可能な顧客数や足元の予約状況を反映して広告の質・量を最適化させ、稼働率・収益性を高める。
【0087】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0088】
100 広告装置
110 広告内容記憶手段
120 第1広告内容記憶手段
130 第2広告内容記憶手段
140 第3広告内容記憶手段
150 広告タイミング記憶手段
160 広告実績記憶手段
170 空数特定手段
180 広告特定手段
190 広告タイミング決定手段
200 広告量決定手段
210 広告実施手段
310 宿泊施設・飲食店
320 特定日
330 特定日の予約状況
340 部屋・席タイプ
350 特定日の特定の部屋・席タイプに関する空数
360 広告手段
370 通信ネットワーク
380 WEBサイト
410 CPU
420 ROM
430 RAM
440 補助記憶装置
450 通信インターフェース
460 入力装置
470 出力装置
480 記録媒体インターフェース
490 記録媒体
【要約】      (修正有)
【課題】宿泊施設・飲食店について、受け入れ可能な顧客数や足元の予約状況を反映して広告の質・量を最適化させ、稼働率・収益性を高める。
【解決手段】広告装置は、宿泊施設・飲食店での特定日の特定の部屋・席タイプに関する空数を特定する空数特定手段、部屋・席タイプと利用する広告手段を関連付けて記憶する広告内容記憶手段、特定の部屋・席タイプと広告内容記憶手段とに基づいて、空数を減らす広告手段を特定する広告特定手段、部屋・席タイプと広告手段を利用するタイミングとを関連付けて記憶する広告タイミング記憶手段、特定の部屋・席タイプと広告タイミング記憶手段とに基づいて、広告手段を利用するタイミングを決定する広告タイミング記憶手段、広告手段の利用量と広告手段の利用による空数の減少量との関係を記憶する広告実績記憶手段及び減らしたい空数と広告実績記憶手段とに基づいて、広告手段の利用量を決定する広告量決定手段を有する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10