(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-21
(45)【発行日】2024-03-01
(54)【発明の名称】渦電流探傷プローブ
(51)【国際特許分類】
G01N 27/90 20210101AFI20240222BHJP
【FI】
G01N27/90
(21)【出願番号】P 2020070806
(22)【出願日】2020-04-10
【審査請求日】2023-03-06
(73)【特許権者】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592223773
【氏名又は名称】アスワン電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】成重 将史
(72)【発明者】
【氏名】三木 将裕
(72)【発明者】
【氏名】大島 佑己
(72)【発明者】
【氏名】北澤 聡
(72)【発明者】
【氏名】長沼 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】仁平 泰広
(72)【発明者】
【氏名】森永 光樹
【審査官】村田 顕一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05659248(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0002072(US,A1)
【文献】特開2001-183348(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/72-27/9093
G01B 7/00-7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する基板と、前記基板上に配置された複数のコイルセットとを備えた渦電流探傷プローブであって、
各コイルセットは、
前記基板の表面に接着されたコイルと、
前記基板の表面に接着され、前記コイルの巻き始め側の引き出し線と接続された一方側の電極ブロックと、
前記基板の表面に接着され、前記コイルの巻き終わり側の引き出し線と接続された他方側の電極ブロックと、
前記コイル、前記一方側の電極ブロック、及び前記他方側の電極ブロックを互いに動かないように保持する非導電性の台座とを有
し、
前記台座は、前記コイルを挿入する挿入穴と、前記一方側の電極ブロックと嵌合する一方側の嵌合溝と、前記他方側の電極ブロックと嵌合する他方側の嵌合溝とを有することを特徴とする渦電流探傷プローブ。
【請求項2】
可撓性を有する基板と、前記基板上に配置された複数のコイルセットとを備えた渦電流探傷プローブであって、
各コイルセットは、
前記基板の表面に接着されたコイルと、
前記基板の表面に接着され、前記コイルの巻き始め側の引き出し線と接続された一方側の電極ブロックと、
前記基板の表面に接着され、前記コイルの巻き終わり側の引き出し線と接続された他方側の電極ブロックと、
前記コイル、前記一方側の電極ブロック、及び前記他方側の電極ブロックを互いに動かないように保持する非導電性の台座とを有し、
前記台座は、前記基板と接触しないように配置されたことを特徴とする渦電流探傷プローブ。
【請求項3】
請求項
2に記載の渦電流探傷プローブにおいて、
前記一方側の電極ブロックと前記他方側の電極ブロックは、前記基板の短手方向に互いに離間するように配置されており、
前記基板の長手方向における前記一方側の電極ブロックの奥行寸法及び前記他方側の電極ブロックの奥行寸法は、前記コイルの外径寸法以下であることを特徴とする渦電流探傷プローブ。
【請求項4】
請求項
2に記載の渦電流探傷プローブにおいて、
前記一方側の電極ブロックと前記他方側の電極ブロックは、それぞれ、前記基板の表面から立ち上がる方向に延在する縦板部と、前記縦板部の基端側から前記基板の表面に沿う方向に延在すると共に前記基板に接着された第1の横板部と、前記縦板部の先端側から前記基板の表面に沿う方向に延在する第2の横板部とで構成されて、断面がコの字形状をなしており、
前記台座の前記一方側の嵌合溝は、前記一方側の電極ブロックの前記第1の横板部と嵌合せず、前記一方側の電極ブロックの前記縦板部及び前記第2の横板部と嵌合し、
前記台座の前記他方側の嵌合溝は、前記他方側の電極ブロックの前記第1の横板部と嵌合せず、前記他方側の電極ブロックの前記縦板部及び前記第2の横板部と嵌合することを特徴とする渦電流探傷プローブ。
【請求項5】
請求項
2に記載の渦電流探傷プローブにおいて、
前記一方側の電極ブロックと前記他方側の電極ブロックは、それぞれ、前記基板の表面から立ち上がる方向に延在する縦板部と、前記縦板部の基端側から前記基板の表面に沿う方向に延在すると共に前記基板に接着された横板部とで構成されて、断面がLの字形状をなしており、
前記台座の前記一方側の嵌合溝は、前記一方側の電極ブロックの前記横板部と嵌合せず、前記一方側の電極ブロックの前記縦板部と嵌合し、
前記台座の前記他方側の嵌合溝は、前記他方側の電極ブロックの前記横板部と嵌合せず、前記他方側の電極ブロックの前記縦板部と嵌合することを特徴とする渦電流探傷プローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、渦電流探傷プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
導電性の被検体(詳細には、鋼板や配管など)に対し割れやき裂を検出する検査技術の一つとして、渦電流探傷がある。渦電流探傷では、励磁コイルと検出コイルを有する渦電流探傷プローブを、被検体の表面に接触させる。そして、励磁コイルに励磁電流を流して磁場を発生させ、被検体に渦電流を誘起させる。対象物に割れや亀裂があれば渦電流が変化するので、この渦電流の変化に起因する検出コイルのインピーダンスの変化を検出する。これにより、被検体の割れやき裂を検出する。
【0003】
可撓性を有する基板と、この基板上に配置された多数のコイルとを備えた渦電流探傷プローブ(マルチコイルプローブ)が知られている(例えば特許文献1参照)。この渦電流探傷プローブを用いれば、被検体の表面が曲面であっても基板などが変形することにより、渦電流探傷プローブの基板を被検体の表面に密着させることが可能である。そして、渦電流探傷プローブを被検体の表面に沿って走査(移動)させつつ、多数のコイルのうちの励磁コイルと検出コイルの組み合わせを切り替えることにより、広範囲の検査を行うことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術には次のような改善の余地があった。従来の渦電流探傷プローブでは、コイルの引き出し線は、例えば基板のプリント配線に直接接続されている。そのため、渦電流探傷プローブの走査時に、被検体の表面の摩擦力によって基板の形状が変化すれば、コイルの引き出し線に張力が発生する。したがって、強度耐久性の点で改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、強度耐久性が向上できる渦電流探傷プローブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、代表的な本発明は、可撓性を有する基板と、前記基板上に配置された複数のコイルセットとを備えた渦電流探傷プローブであって、各コイルセットは、前記基板の表面に接着されたコイルと、前記基板の表面に接着され、前記コイルの巻き始め側の引き出し線と接続された一方側の電極ブロックと、前記基板の表面に接着され、前記コイルの巻き終わり側の引き出し線と接続された他方側の電極ブロックと、前記コイル、前記一方側の電極ブロック、及び前記他方側の電極ブロックを互いに動かないように保持する非導電性の台座とを有し、前記台座は、前記コイルを挿入する挿入穴と、前記一方側の電極ブロックと嵌合する一方側の嵌合溝と、前記他方側の電極ブロックと嵌合する他方側の嵌合溝とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、強度耐久性が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1の実施形態における渦電流探傷プローブの構造を表す上面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態における渦電流探傷プローブの変形状態を表す概略図と断面B-Bによる断面図である。
【
図4】
図1の部分IVによる部分拡大上面図であって、本発明の第1の実施形態におけるコイルセットの構造を表す。
【
図6】本発明の第1の実施形態におけるコイルセットの構造を表す斜視図である。
【
図7】比較例におけるコイルの周辺構造を表す斜視図である。
【
図8】本発明の第1の実施形態において各コイルセットが基板と接触する範囲を説明するための図である。
【
図9】本発明の第2の実施形態におけるコイルセットの構造を表す部分拡大上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の第1の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0011】
図1は、本実施形態における渦電流探傷プローブの構造を表す上面図であり、
図2は、
図1の断面II-IIによる断面図である。
図3(a)は、本実施形態における渦電流探傷プローブの変形状態を表す概略図であり、
図3(b)は、
図3(a)の断面B-Bによる断面図である。なお、
図2は、カバーを図示するものの、
図1、
図3(a)、及び
図3(b)は、カバーの図示を省略している。
図4は、
図1の部分IVによる部分拡大上面図であって、本実施形態におけるコイルセットの構造を表す。
図5は、
図4の断面V-Vによる断面図である。
図6は、本実施形態におけるコイルセットの構造を表す斜視図である。
【0012】
本実施形態の渦電流探傷プローブ1は、可撓性を有する長方形状の基板2と、基板2上に配置された複数のコイルセット3と、基板2及び複数のコイルセット3を覆うと共に柔軟性を有するカバー4とを備える。
【0013】
例えば
図3(a)及び
図3(b)で示すように、被検体である配管100の溶接部の表面101が曲面であっても、基板2などがその長手方向(Y方向)で変形することにより、渦電流探傷プローブ1の基板2を配管100の溶接部の表面101に密着させることが可能である。そして、渦電流探傷プローブ1を基板2の短手方向(X方向)に走査(移動)させつつ、後述する複数のコイル5のうちの励磁コイルと検出コイルの組み合わせを切り替えることにより、広範囲の検査を行うことが可能である。
【0014】
複数のコイルセット3は、基板2上に千鳥状又は格子状に配列されており、基板2の短手方向におけるコイルセット3の個数(例えば2個)より、基板2の長手方向におけるコイルセット3の個数(例えば10個前後)が多くなっている。各コイルセット3は、コイル5、磁性コア6、電極ブロック7A,7B、及び台座8を有する。
【0015】
磁性コア6は、フェライト等の磁性材料で円柱状に形成され、基板2の表面に接着されている。磁性コア6の外径寸法は、コイル5の内径寸法より僅かに小さく、磁性コア6の高さ寸法は、コイル5の高さ寸法とほぼ同じである。コイル5は、磁性コア6の外周側に配置され、基板2の表面に接着されている。コイル5は、細線が巻き回されて円筒状に形成されており、巻き始め側の引き出し線9Aと巻き終わり側の引き出し線9Bを有する。引き出し線9A,9Bは、コイル5の上側から引き出されている。
【0016】
基板2には、プリント配線として信号線10A及びアース線10Bが施されている。電極ブロック7Aは、例えば半田付けにより、下端が基板2の表面に接着される共に信号線10Aと接続され、上端が引き出し線9Aと接続されている。電極ブロック7Bは、例えば半田付けにより、下端が基板2の表面に接着される共にアース線10Bと接続され、上端が引き出し線9Bと接続されている。基板2の信号線10A及びアース線10Bは、中間コネクタ11を介してケーブル12に接続されている。
【0017】
ケーブル12は、その先端に外部コネクタ13が設けられ、外部コネクタ13を介して渦電流探傷装置(図示せず)と接続される。渦電流探傷装置は、複数のコイル5のうちの励磁コイルと検出コイルの組み合わせを切り替える制御を行い、検出コイルのインピーダンス変化を検出信号として取得する。
【0018】
電極ブロック7A,7Bは、銅などの導電性材料で形成され、基板2の短手方向(X方向)に互いに離間するように配置されている。電極ブロック7Aは、基板2の表面から立ち上がる方向に延在する縦板部14Aと、縦板部14Aの基端側から基板2の表面に沿う方向に延在すると共に基板2の表面に接着された横板部15A(第1の横板部)と、縦板部14Aの先端側から基板2の表面に沿う方向に延在する横板部16A(第2の横板部)とで構成されており、断面がコの字形状をなしている。基板2の長手方向(Y方向)における電極ブロック7Aの奥行寸法Dは、コイル5の外径寸法φより小さいか、若しくは同じである(後述の
図8(a)参照)。電極ブロック7Aの高さ寸法は、コイル5の高さ寸法より小さい。
【0019】
同様に、電極ブロック7Bは、基板2の表面から立ち上がる方向に延在する縦板部14Bと、縦板部14Bの基端側から基板2の表面に沿う方向に延在すると共に基板2の表面に接着された横板部15B(第1の横板部)と、縦板部14Bの先端側から基板2の表面に沿う方向に延在する横板部16B(第2の横板部)とで構成されており、断面がコの字形状をなしている。基板2の長手方向における電極ブロック7Bの奥行寸法Dは、コイル5の外径寸法φより小さいか、若しくは同じである(後述の
図8(a)参照)。電極ブロック7Bの高さ寸法は、コイル5の高さ寸法より小さい。
【0020】
台座8は、樹脂などの非導電性材料で略直方体状に形成されている。基板2の短手方向における台座8の幅寸法と基板2の長手方向における台座8の奥行寸法は、コイル5の外形寸法より大きい。台座8の中心には、コイル5を挿入する挿入穴(貫通穴)17が形成されている。台座8の挿入穴17の径寸法は、コイル5の外径寸法φより僅かに大きい。
【0021】
台座8は、基板2の短手方向の一方側に形成され、電極ブロック7Aと嵌合する嵌合溝18Aと、基板2の短手方向の他方側に形成され、電極ブロック7Bと嵌合する嵌合溝18Bとを有する。台座8の嵌合溝18Aは、電極ブロック7Aの横板部15Aと嵌合せず、縦板部14A及び横板部16Aと嵌合する。台座8の嵌合溝18Bは、電極ブロック7Bの横板部15Bと嵌合せず、縦板部14B及び横板部16Bと嵌合する。これにより、台座8は、基板2と接触しないように配置されている。基板2の長手方向における台座8の嵌合溝18Aの奥行寸法は、電極ブロック7Aの奥行寸法より僅かに大きい。基板2の長手方向における台座8の嵌合溝18Bの奥行寸法は、電極ブロック7Bの奥行寸法より僅かに大きい。台座8の高さ寸法は、電極ブロック7A,7Bの高さ寸法より小さい。
【0022】
次に、本実施形態の作用効果を、比較例を用いて説明する。
図7は、比較例におけるコイルの周辺構造を表す斜視図である。
【0023】
比較例の渦電流探傷プローブは、可撓性を有する基板2と、基板2上に配置された複数のコイル5とを備えるものの、電極ブロック7A,7B及び台座8を備えない。すなわち、コイル5の引き出し線9Aは、コイル5の上側から引き出されて、基板2の信号線10Aに直接接続されている。また、コイル5の引き出し線9Bは、コイル5の上側から引き出されて、基板2のアース線10Bに直接接続されている。そのため、渦電流探傷プローブの走査時に、被検体の表面の摩擦力によって基板2の形状が変化すれば、コイル5の引き出し線9A,9Bに張力が発生する。したがって、プローブの強度耐久性が低下する。
【0024】
一方、本実施形態の渦電流探傷プローブ1では、コイル5の引き出し線9Aと基板2の信号線10Aの間に電極ブロック7Aが介在し、コイル5の引き出し線9Bと基板2のアース線10Bの間に電極ブロック7Bが介在し、コイル5、電極ブロック7A、及び電極ブロック7Bを互いに動かないように台座8で保持する。そのため、基板2の形状が変化した場合に、電極ブロック7A,7Bなどに力が作用するものの、引き出し線9A,9Bに張力が発生しない。したがって、プローブの強度耐久性が向上できる。
【0025】
また、本実施形態の渦電流探傷プローブ1では、台座8は、基板2と接触していない。電極ブロック7A,7Bは、基板2の短手方向(X方向)に互いに離間するように配置され、且つ、基板2の長手方向(Y方向)における奥行寸法Dがコイル5の外径寸法φより小さい。これにより、
図8(a)で示すように、基板2の長手方向において各コイルセット3が基板2と接触する範囲は、コイル5の外径寸法φとなる。そのため、電極ブロック7A,7B及び台座8の影響を受けることなく、基板2の長手方向の可撓性を維持することができる。
【0026】
また、
図8(b)で示すように、基板2の短手方向において各コイルセット3が基板2と接触する範囲は、電極ブロック7Aの幅寸法、電極ブロック7Bの幅寸法、及び電極ブロック7A,7Bの間隔寸法の総和Lとなり、コイル5の外径寸法φより大きくすることができる。そのため、電極ブロック7A,7B及び台座8を設けない場合と比べ、プローブの走査の安定性を高めることができる。その結果、例えば、被検体の表面に錆や荒れなどがある場合にプローブの走査を速めても、リフトオフを要因としたノイズを抑えることができる。
【0027】
本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。
【0028】
図9は、本実施形態におけるコイルセットの構造を表す部分拡大上面図である。
図10は、
図9の断面X-Xによる断面図である。
【0029】
本実施形態では、電極ブロック7Aは、基板2の表面から立ち上がる方向に延在する縦板部14Aと、縦板部14Aの基端側から基板2の表面に沿う方向に延在すると共に基板2の表面に接着された横板部15Aとで構成されており、断面がLの字形状をなしている。同様に、電極ブロック7Bは、基板2の表面から立ち上がる方向に延在する縦板部14Bと、縦板部14Bの基端側から基板2の表面に沿う方向に延在すると共に基板2の表面に接着された横板部15Bとで構成されており、断面がLの字形状をなしている。
【0030】
台座8の嵌合溝18Aは、電極ブロック7Aの横板部15Aと嵌合せず、縦板部14Aと嵌合する。台座8の嵌合溝18Bは、電極ブロック7Bの横板部15Bと嵌合せず、縦板部14Bと嵌合する。これにより、台座8は、基板2と接触しないように配置されている。
【0031】
以上のように構成された本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0032】
なお、第1及び第2の実施形態において、台座8は、電極ブロック7A,7Bとそれぞれ嵌合する嵌合溝18A,18Bを有する場合を例にとって説明したが、これに限られない。電極ブロック7A,7Bは、嵌合溝18A,18Bを有さず、例えば接着剤を用いて電極ブロック7A,7Bと接着されてもよい。
【0033】
また、第1及び第2の実施形態において、台座8は、基板2と接触しないように配置された場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば、基板2の長手方向において隣り合うコイル5の間隔E(
図8(a)参照)が比較的大きくなるか、若しくは、基板2の可撓性が若干減少してもよければ、台座8は、基板2と接触するように構成されてもよい。
【0034】
また、第1及び第2の実施形態において、電極ブロック7A,7Bは、基板2の短手方向に互いに離間するように配置された場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば、基板2の長手方向において隣り合うコイル5の間隔Eが比較的大きくなるか、若しくは、基板2の可撓性が若干減少してもよければ、電極ブロック7A,7Bは、基板2の短手方向以外の他の方向に互いに離間するように配置されてもよい。
【0035】
また、第1及び第2の実施形態において、各コイルセット3は、磁性コア6を有する場合を例にとって説明したが、これに限られず、磁性コア6を有しなくてもよい。また、第1及び第2の実施形態において、電極ブロック7A,7Bは、基板2のプリント配線に接続された場合を例にとって説明したが、これに限られず、例えば基板2とは別に用意された配線に接続されてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 渦電流探傷プローブ
2 基板
3 コイルセット
5 コイル
7A,7B 電極ブロック
8 台座
9A,9B 引き出し線
14A,14B 縦板部
15A,15B 横板部
16A,16B 横板部
17 挿入穴
18A,18B 嵌合溝