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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-21
(45)【発行日】2024-03-01
(54)【発明の名称】タイムスイッチ
(51)【国際特許分類】
   G04G 15/00 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
G04G15/00 P
G04G15/00 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020139042
(22)【出願日】2020-08-20
(65)【公開番号】P2022035013
(43)【公開日】2022-03-04
【審査請求日】2023-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】中村 隆司
(72)【発明者】
【氏名】山岸 正洋
【審査官】榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-190290(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするスイッチ部と、
前記スイッチ部がオンするオン時刻、及び、前記スイッチ部がオフするオフ時刻の設定を受け付ける設定受付部と、
前記設定受付部が受け付けた設定にしたがって前記スイッチ部をオン及びオフする制御部とを備え、
前記設定受付部は、特定の日付または曜日における、前記オン時刻及び前記オフ時刻の設定が可能な特日設定と、連続する2日以上の期間における毎日の前記オン時刻及び前記オフ時刻の設定を受け付けるシーズン設定とを受け付けることができる
タイムスイッチ。
【請求項2】
前記制御部は、前記シーズン設定における連続する2日以上の期間に、前記特日設定における前記特定の日付または曜日が含まれる場合、前記特定の日付または曜日の当日においては、前記特日設定にしたがって前記スイッチ部をオン及びオフする
請求項1に記載のタイムスイッチ。
【請求項3】
前記制御部は、前記シーズン設定が前記特定の日付または曜日の前日に前記スイッチ部をオンし当日に前記スイッチ部をオフするような設定を含む場合、前記当日の0時に前記スイッチ部をオフする
請求項2に記載のタイムスイッチ。
【請求項4】
前記制御部は、前記シーズン設定が前記特定の日付または曜日の当日に前記スイッチ部をオンし翌日に前記スイッチ部をオフするような設定を含む場合、前記シーズン設定に基づく前記スイッチ部のオンを前記当日に代えて前記翌日の0時に行う
請求項2または3に記載のタイムスイッチ。
【請求項5】
負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするスイッチ部と、
前記スイッチ部がオンするオン時刻、及び、前記スイッチ部がオフするオフ時刻の設定を受け付ける設定受付部と、
前記設定受付部が受け付けた設定にしたがって前記スイッチ部をオン及びオフする制御部とを備え、
前記設定受付部は、特定の日付または曜日における、前記オン時刻及び前記オフ時刻の設定が可能な特日設定と、1日以上の期間における前記オン時刻及び前記オフ時刻の設定を受け付けるシーズン設定とを受け付けることができ、
前記設定受付部は、複数の前記特日設定を受け付けることができ、
前記制御部は、複数の前記特日設定の対象となる日付または曜日が重複する場合、当該日付または当該曜日においては、所定の優先順位に基づいて複数の前記特日設定のいずれかにしたがって前記スイッチ部をオン及びオフす
イムスイッチ。
【請求項6】
前記所定の優先順位においては、日付が厳密に特定される前記特日設定ほど順位が高い
請求項5に記載のタイムスイッチ。
【請求項7】
前記制御部は、前記シーズン設定における連続する2日以上の期間に、前記特日設定における前記特定の日付または曜日が含まれる場合、前記特定の日付または曜日においては、前記シーズン設定にしたがって前記スイッチ部をオン及びオフする
請求項1に記載のタイムスイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによって設定されたタイムスケジュールにしたがって負荷をオン及びオフするタイムスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
タイムスイッチは、ユーザによって設定されたタイムスケジュールにしたがって負荷をオン及びオフする装置である。このようなタイムスイッチとして、特許文献1には、日の出時刻及び日の入時刻のデータを内蔵することで、日の入時刻に負荷をオンし、日の出時刻に負荷をオフすることが可能なソーラタイムスイッチが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平09-269387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、細かいタイムスケジュールの設定が容易なタイムスイッチを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るタイムスイッチは、負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするスイッチ部と、前記スイッチ部がオンするオン時刻、及び、前記スイッチ部がオフするオフ時刻の設定を受け付ける設定受付部と、前記設定受付部が受け付けた設定にしたがって前記スイッチ部をオン及びオフする制御部とを備え、前記設定受付部は、特定の日付または曜日における、前記オン時刻及び前記オフ時刻の設定が可能な特日設定と、1日以上の期間における前記オン時刻及び前記オフ時刻の設定を受け付けるシーズン設定とを受け付けることができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、細かいタイムスケジュールの設定が容易なタイムスイッチが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施の形態に係るタイムスイッチの外観斜視図である。
図2図2は、実施の形態に係るタイムスイッチの機能構成を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態に係るタイムスイッチの基本動作のフローチャートである。
図4図4は、シーズン設定に基づく動作例を示す図である。
図5図5は、特日設定の例を示す図である。
図6図6は、実施の形態に係るタイムスイッチの、シーズン設定と特日設定とが重複した場合の動作例を示す図である。
図7図7は、複数の特日設定が重複する例を示す図である。
図8図8は、シーズン設定と複数の特日設定が重複する例を示す図である。
図9図9は、実施の形態に係るタイムスイッチの、シーズン設定と複数の特日設定が重複した場合の動作例1を示す図である。
図10図10は、実施の形態に係るタイムスイッチの、シーズン設定と複数の特日設定が重複した場合の動作例2を示す図である。
図11図11は、実施の形態に係るタイムスイッチの、シーズン設定と特日設定とが重複した場合の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0009】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0010】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係るタイムスイッチの構成について説明する。図1は、実施の形態に係るタイムスイッチの外観斜視図である。図2は、実施の形態に係るタイムスイッチの機能構成を示すブロック図である。
【0011】
タイムスイッチ10は、設定受付部13を通じて設定されたタイムスケジュールにしたがって、端子部11に接続された負荷(図示せず)及び電源(図示せず)の電気的な接続をオン及びオフする(以下、単に「負荷をオン(オフ)する」とも記載される)装置である。タイムスイッチ10は、具体的には、端子部11と、スイッチ部12と、設定受付部13と、表示部14と、記憶部15と、制御部16と、計時部17と、電池部18とを備える。
【0012】
端子部11には、負荷及び電源が接続される。負荷は、例えば、街路灯、照明、及び、看板などである。端子部11は、例えば、ネジによって負荷及び電源を固定する構造を有する。端子部11の回路構成については特に限定されない。端子部11の回路構成は、負荷が接続される端子間に電源の電圧が印加される有電圧出力構成であってもよいし、負荷が接続される端子間に電源の電圧が印加されない無電圧出力構成であってもよい。端子部11には、複数の負荷が取り付けられる場合もある。
【0013】
スイッチ部12は、端子部に接続された負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフする。スイッチ部12は、例えば、リレー素子、及び、リレー素子の駆動回路によって実現されるが、パワートランジスタ、及び、パワートランジスタの駆動回路によって実現されてもよい。スイッチ部12の接点構成は、特に限定されない。スイッチ部12は、c接点構成(つまり、単極双投)であってもよいし、a接点構成(つまり、単極単投)であってもよい。なお、端子部11に複数の負荷が取り付けられる場合、タイムスイッチ10は、複数の負荷に対応して複数のスイッチ部12を備える場合がある。
【0014】
設定受付部13は、タイムスイッチ10に関連する各種設定を受け付けるユーザインターフェースである。設定受付部13は、具体的には、スイッチ部12がオンするオン時刻の設定、及び、スイッチ部12がオフするオフ時刻の設定を受け付ける。設定受付部13は、例えば、ハードウェアキー(ハードウェアボタン)、及び、スライドスイッチなどによって実現されるが、タッチパネルなどによって実現されてもよい。
【0015】
表示部14は、ユーザが設定内容などを確認するための情報を表示する表示パネルである。表示部14は、例えば、液晶パネルによって実現されるが、有機ELパネルなどのその他の表示パネルによって実現されてもよい。
【0016】
記憶部15は、設定受付部13によって受け付けられた各種設定が設定情報として記憶される記憶装置である。記憶部15は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0017】
制御部16は、スイッチ部12のオン及びオフ(つまり、負荷及び電源の電気的な接続のオン及びオフ)を制御する制御装置である。制御部16は、具体的には、記憶部15に記憶された設定情報に基づいてスイッチ部12に制御信号を送信する。制御部16は、例えば、マイクロコンピュータまたはプロセッサなどによって実現される。なお、記憶部15は、制御部16に内蔵されてもよい。
【0018】
計時部17は、現在の日時を計測するタイマ装置である。計時部17は、例えば、リアルタイムクロックによって実現される。
【0019】
電池部18は、電池と、当該電池を収容する電池収容部(電池が収容される凹部)によって構成され、タイムスイッチ10が備える各構成要素(制御部16等)に電力を供給する。電池は、乾電池であってもよいし、蓄電池(充電が可能な電池)であってもよい。
【0020】
[基本動作]
次に、タイムスイッチ10の基本動作について説明する。図3は、タイムスイッチ10の基本動作のフローチャートである。
【0021】
まず、設定受付部13は、初期設定をユーザから受け付ける(S11)。初期設定には、現在時刻の設定、及び、タイムスイッチ10の使用地域の設定などが含まれる。
【0022】
次に、設定受付部13は、スイッチ部12がオンするオン時刻の設定をユーザから受け付ける(S12)。設定受付部13によってオン時刻の設定が受け付けられると、オン時刻の設定情報が記憶部15に記憶される。
【0023】
オン時刻の設定の選択肢には、日の入設定、日の出設定、及び、定時設定の3つが含まれる。日の入設定は、日の入時刻にスイッチ部12がオンする設定である。日の出設定は、日の出時刻にスイッチ部12がオンする設定である。定時設定は、ユーザ指定の時刻にスイッチ部12がオンする設定である。
【0024】
次に、設定受付部13は、スイッチ部12がオフするオフ時刻の設定を受け付ける(S13)。設定受付部13によってオフ時刻の設定が受け付けられると、オフ時刻の設定情報が記憶部15に記憶される。
【0025】
オフ時刻の設定の選択肢には、日の入設定、日の出設定、及び、定時設定の3つが含まれる。日の入設定は、日の入時刻にスイッチ部12がオフする設定である。日の出設定は、日の出時刻にスイッチ部12がオフする設定である。定時設定は、ユーザ指定の時刻にスイッチ部12がオフする設定である。
【0026】
次に、制御部16は、記憶部15に記憶された設定情報に基づいてスイッチ部12のオン及びオフを制御する(S14)。制御部16は、具体的には、計時部17によって計測される現在の時刻がステップS12において設定されたオン時刻になると、スイッチ部12をオンする。また、制御部16は、計時部17によって計測される現在の時刻がステップS13において設定されたオフ時刻になると、スイッチ部12をオフする。つまり、オン時刻からオフ時刻までの間、スイッチ部12はオン状態となる。
【0027】
[シーズン設定機能、及び、特日設定機能]
タイムスイッチ10は、ユーザによって指定される1日以上の期間(例えば、2日以上の期間)において、オン時刻の設定及びオフ時刻の設定が可能なシーズン設定機能を有している。
【0028】
シーズン設定が行われる場合、設定受付部13は、例えば、期間の開始日の設定、期間の終了日の設定、オン時刻の設定、及び、オフ時刻の設定をユーザから受け付け、記憶部15には、このようなシーズン設定を示す設定情報が記憶される。例えば、期間の開始日が5月1日に設定され、期間の終了日が5月31日に設定され、オン時刻として日の入が設定され、オフ時刻として22:00が設定されると、図4に示されるように、制御部16は、設定情報に基づいて、5月1日から5月31日までの間、毎日、スイッチ部12を日の入りから22:00までの間オン状態にする。図4は、シーズン設定に基づく動作例を示す図である。
【0029】
また、タイムスイッチ10は、特定の日付または曜日のみを対象としてオン時刻の設定及びオフ時刻の設定が可能な特日設定機能を有している。図5は、特日設定の例を示す図である。なお、図5に記載されている優先順位の使用方法については、後述する。
【0030】
図5に示されるように、特日設定が行われる場合、設定受付部13は、例えば、年の設定(毎年または特定年)、月の設定(毎月または特定月)、日の設定(曜日または特定日)、をユーザから受け付け、記憶部15には、このような特日設定を示す設定情報が記憶される。制御部16は、設定情報に基づいて、特定の日付または曜日に、設定されたオン時刻から設定されたオフ時刻までの間、スイッチ部12をオンする。
【0031】
一般的には、シーズン設定機能を有するタイムスイッチと、特日設定機能を有するタイムスイッチとは別の機種である。これに対し、タイムスイッチ10は、シーズン設定機能、及び、特日設定機能を両方有している。これにより、ユーザは、シーズン設定及び特日設定を併用することで、シーズン設定及び特日設定の一方のみを使用する場合よりも、細かいタイムスケジュールを容易に設定することができる。
【0032】
[シーズン設定と特日設定が重複した場合の動作]
ところで、タイムスイッチ10においてシーズン設定機能と、特日設定機能とが両方有効になっている場合、設定が重複する可能性がある。例えば、シーズン設定における1日以上の期間に、特日設定における特定の日付または曜日が含まれる可能性がある。具体的には、図4のように、シーズン設定において5月1日から5月31日までの間、毎日、日の入りから22:00までの間オン状態になるように設定されているときに、特日設定として5月5日の9:00から17:00までの間オン状態になるように設定された場合である。
【0033】
このような場合、設定が重複している5月5日に、制御部16がシーズン設定にしたがって動作するか特日設定にしたがって動作するかについては検討の余地がある。タイムスイッチ10は、5月5日(特日設定の対象となる特定の日付または曜日の当日)においては、特日設定にしたがってスイッチ部12をオン及びオフする。この結果、図4に示されるタイムスイッチ10の動作は、図6のように変更される。図6は、シーズン設定と特日設定とが重複した場合の動作例(図4の動作例がどのように変更されるか)を示す図である。
【0034】
このように、シーズン設定と特日設定が重複した場合に、特日設定が優先されれば、ユーザは、シーズン設定を原則としてシーズン設定の対象期間に例外(特日設定)を設けることができる。つまり、ユーザは、細かいタイムスケジュールを比較的容易に設定することができる。
【0035】
なお、タイムスイッチ10は、シーズン設定と特日設定が重複した場合に、シーズン設定を優先してもよい。つまり、制御部16は、シーズン設定における1日以上の期間に、特日設定における特定の日付または曜日が含まれる場合、特定の日付または曜日においては、シーズン設定にしたがってスイッチ部12をオン及びオフしてもよい。この場合、シーズン設定の対象期間中には、特日設定が実質的に設定不可能となるため、設定内容が簡素化され、ユーザが設定内容を把握しやすい利点がある。なお、この場合、タイムスイッチ10は、シーズン設定と重複するような特日設定をそもそも受け付けない構成であってもよい。
【0036】
[複数の特日設定が重複した場合の動作]
また、タイムスイッチ10において、設定受付部13は、複数の特日設定を受け付けることができる。そうすると、複数の特日設定が重複する場合が考えられる。図7は、複数の特日設定が重複する例を示す図である。
【0037】
図7の特日設定1は、毎年5月5日には12:00から20:00までの間、スイッチ部12がオン状態になる設定である。図7の特日設定2は、2025年の5月5日には9:00から17:00までの間、スイッチ部12がオン状態になる設定である。このような場合、設定が重複している2025年の5月5日に、制御部16が特日設定1及び特日設定2のいずれにしたがって動作するかについては検討の余地がある。
【0038】
ここで、上記図5に示されるように、特日設定には、設定における日付または曜日の特定の厳密さに応じて優先順位があらかじめ定められている。具体的には、優先順位は、日付が厳密に特定される特日設定ほど高い。厳密に特定されるとは、細かく特定される、または、詳細に特定されるなどと言い換えることができる。
【0039】
制御部16は、複数の特日設定の対象となる日付または曜日が重複する場合、この優先順位に基づいてスイッチ部12をオン及びオフする。図7の例では、特日設定1の優先順位は5位であり、特日設定2の優先順位は1位であるため、特日設定2が優先され、2025年の5月5日には、制御部16は、特日設定2にしたがって動作する。
【0040】
このように、タイムスイッチ10は、設定が重複する複数の特日設定を両方活かすことができる。複数の特日設定が重複した場合に、日付が厳密に特定される特日設定が優先されれば、ユーザは、ある特日設定を基本としつつ、例外(日付が厳密に特定される特日設定)を設けたタイムスケジュールを設定することができる。なお、優先順位の決め方は、図5の例に限定されない。
【0041】
[シーズン設定と複数の特日設定が重複した場合の動作]
シーズン設定と複数の特日設定が重複する場合も考えられる。図8は、シーズン設定と複数の特日設定が重複する例を示す図である。
【0042】
図8のシーズン設定は、5月1日から5月31日までの間、毎日、日の入りから22:00までの間、スイッチ部12がオン状態になる設定である。図8の特日設定1は、毎年5月5日には12:00から20:00までの間、スイッチ部12がオン状態になる設定である。図8の特日設定2は、2025年の5月5日には9:00から17:00までの間、スイッチ部12がオンされる設定である。
【0043】
このような場合、2025年以外の年の5月5日には、シーズン設定と特日設定1とが重複し、特日設定1が優先されるので、12:00から20:00までの間、スイッチ部12がオン状態になる。図9は、2025年以外の年の5月5日における動作例を示す図である。
【0044】
また、2025年の5月5日には、シーズン設定と特日設定1と特日設定2とが重複し、特日設定2が最も優先されるので、9:00から17:00までの間、スイッチ部12がオン状態になる。図10は、2025年の5月5日における動作例を示す図である。
【0045】
[日付をまたぐシーズン設定と特日設定が重複した場合の動作]
シーズン設定においては、スイッチ部12をオンした翌日にスイッチ部12オフする、といった設定が可能である。以下、このように日付をまたぐシーズン設定と特日設定とが重複した場合の動作について説明する。図11は、シーズン設定と特日設定とが重複した場合の動作例を示す図である。
【0046】
図11の(a)に示されるシーズン設定は、1月1日から1月2日にまたがってスイッチ部12がオン状態となり、いったんスイッチ部12がオフされた後、1月2日から1月3日にまたがってスイッチ部12がオン状態となる設定となっている。また、図11の(b)に示される特日設定は、1月2日の当日にスイッチ部12がオン及びオフされる設定である。このようなシーズン設定と、1月2日の当日にスイッチ部12がオン及びオフされる特日設定が重複する場合、制御部16は、以下のようにスイッチ部12を制御する。
【0047】
上記シーズン設定は、特日設定の対象となる特定の日付(または曜日)の前日にスイッチ部12をオンし当日にスイッチ部12をオフするような設定を含んでいる。このような場合、制御部16は、当日の0時にスイッチ部12をオフし、特日設定に基づくスイッチ部12のオンに備える。
【0048】
また、上記シーズン設定は、特日設定の対象となる特定の日付(または曜日)の当日にスイッチ部12をオンし翌日にスイッチ部12をオフするような設定を含んでいる。このような場合、制御部16は、シーズン設定に基づくスイッチ部12のオンを当日に代えて翌日の0時に行う。
【0049】
そして、制御部16は、特日設定の対象となる日付(または曜日)の当日には、特日設定にしたがってスイッチ部12をオン及びオフする。この結果、スイッチ部12は、図11の(c)に示されるようにオン及びオフされる。つまり、特日設定の対象となる日付(または曜日)の当日には、特日設定にしたがって適切にスイッチ部12がオン及びオフされる。
【0050】
[変形例]
タイムスイッチ10において、オン時刻、及び、オフ時刻を同じ時刻に設定すると動作が行われないので基本的には意味がない。ここで、特日設定のみ、オン時刻、及び、オフ時刻を同じ時刻に設定された場合には、制御部16は、特日設定の対象となる日付または曜日に、スイッチ部12が1日中オフ状態になるようにスイッチ部12を制御してもよい。これにより、シーズン設定及び特日設定を組み合わせることで、シーズン設定に休止日(スイッチ部12がオンされない日)を設けることが容易となる。
【0051】
[効果等]
以上説明したように、タイムスイッチ10は、負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするスイッチ部12と、スイッチ部12がオンするオン時刻、及び、スイッチ部12がオフするオフ時刻の設定を受け付ける設定受付部13と、設定受付部13が受け付けた設定にしたがってスイッチ部12をオン及びオフする制御部16とを備える。設定受付部13は、特定の日付または曜日における、オン時刻及びオフ時刻の設定が可能な特日設定と、1日以上の期間におけるオン時刻及びオフ時刻の設定を受け付けるシーズン設定とを受け付けることができる。
【0052】
このようなタイムスイッチ10によれば、ユーザは、シーズン設定と特日設定とを併用することで、細かいタイムスケジュールであっても比較的容易に設定することができる。
【0053】
また、例えば、制御部16は、シーズン設定における1日以上の期間に、特日設定における特定の日付または曜日が含まれる場合、特定の日付または曜日の当日においては、特日設定にしたがってスイッチ部12をオン及びオフする。
【0054】
このようなタイムスイッチ10によれば、ユーザは、シーズン設定を原則としてシーズン設定の対象期間に例外(特日設定)を設けることができる。つまり、ユーザは、細かいタイムスケジュールを比較的容易に設定することができる。
【0055】
また、例えば、制御部16は、シーズン設定が特定の日付または曜日の前日にスイッチ部12をオンし当日にスイッチ部12をオフするような設定を含む場合、当日の0時にスイッチ部12をオフする。
【0056】
このようなタイムスイッチ10は、特日設定の対象となる日付(または曜日)の当日に、特日設定にしたがって適切にスイッチ部12をオン及びオフすることができる。
【0057】
また、例えば、制御部16は、シーズン設定が特定の日付または曜日の当日にスイッチ部12をオンし翌日にスイッチ部12をオフするような設定を含む場合、シーズン設定に基づくスイッチ部12のオンを当日に代えて翌日の0時に行う。
【0058】
このようなタイムスイッチ10は、特日設定の対象となる日付(または曜日)の当日に、特日設定にしたがって適切にスイッチ部12をオン及びオフすることができる。
【0059】
また、例えば、設定受付部13は、複数の特日設定を受け付けることができ、制御部16は、複数の特日設定の対象となる日付または曜日が重複する場合、当該日付または当該曜日においては、所定の優先順位に基づいて複数の特日設定のいずれかにしたがってスイッチ部12をオン及びオフする。
【0060】
このようなタイムスイッチ10によれば、ユーザは、設定が重複する複数の特日設定を両方活かしたタイムスケジュールを設定することができる。
【0061】
また、例えば、所定の優先順位においては、日付が厳密に特定される特日設定ほど順位が高い。
【0062】
このようなタイムスイッチ10によれば、ユーザは、ある特日設定を基本としつつ、例外(日付が厳密に特定される特日設定)を設けたタイムスケジュールを設定することができる。
【0063】
また、例えば、制御部16は、シーズン設定における1日以上の期間に、特日設定における特定の日付または曜日が含まれる場合、特定の日付または曜日においては、シーズン設定にしたがってスイッチ部12をオン及びオフする。
【0064】
このようなタイムスイッチ10においては、シーズン設定の対象期間中には、特日設定が実質的に設定不可能となる。このため、設定内容が簡素化され、ユーザが設定内容を把握しやすい利点がある。
【0065】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0066】
例えば、上記実施の形態に係るタイムスイッチは、ソーラー機能を有していると説明されたが、タイムスイッチはソーラー機能を有していなくてもよい。つまり、タイムスイッチは、日の入設定、及び、日の出設定が不可能なタイムスイッチであってもよい。
【0067】
例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。
【0068】
また、上記実施の形態のフローチャートで説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。
【0069】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0070】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0071】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0072】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0073】
10 タイムスイッチ
12 スイッチ部
13 設定受付部
16 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11