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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-21
(45)【発行日】2024-03-01
(54)【発明の名称】電動式作業車両
(51)【国際特許分類】
   B60K 1/04 20190101AFI20240222BHJP
   F16M 11/28 20060101ALI20240222BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20240222BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20240222BHJP
   B66C 13/12 20060101ALI20240222BHJP
   E02F 9/00 20060101ALI20240222BHJP
   E02F 9/18 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
B60K1/04 A
F16M11/28 C
H01M50/249
H01M50/244 A
H01M50/244 Z
B66C13/12 D
E02F9/00 C
E02F9/18
E02F9/00 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022123103
(22)【出願日】2022-08-02
(65)【公開番号】P2024020715
(43)【公開日】2024-02-15
【審査請求日】2022-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】599016110
【氏名又は名称】株式会社エスシー・マシーナリ
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100207789
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 良平
(72)【発明者】
【氏名】山浦 啓太郎
(72)【発明者】
【氏名】向後 浩司
(72)【発明者】
【氏名】▲柳▼沼 泰暁
【審査官】中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-115908(JP,A)
【文献】特開2005-119416(JP,A)
【文献】特開2006-264940(JP,A)
【文献】特開2020-138390(JP,A)
【文献】特表2018-518421(JP,A)
【文献】特開2018-116770(JP,A)
【文献】特開2001-329567(JP,A)
【文献】特開2019-087349(JP,A)
【文献】特開2016-098623(JP,A)
【文献】中国実用新案第213035646(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 1/04
F16M 11/28
H01M 50/249
H01M 50/244
B66C 13/12
E02F 9/00
E02F 9/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動式の動力源を有する車両本体と、
前記車両本体に着脱自在に取り付けられて前記動力源に対する給電を行うバッテリと、を備え、
前記車両本体は、前記バッテリを下側から支持する支持面を含み、前記バッテリが取り付けられるバッテリ取付部を有し、
前記バッテリ取付部及び前記バッテリの一方は、前記バッテリ取付部及び前記バッテリの他方に向けて突出する位置決め凸部を有し、
前記バッテリ取付部及び前記バッテリの他方は、前記バッテリが前記支持面に載置された状態で前記位置決め凸部が挿入される位置決め孔を有し、
前記バッテリ取付部は、前記支持面の周縁において上方に延びる筒状に形成され、前記支持面上に載置された前記バッテリを囲むことが可能な周壁部を有し、
前記周壁部の内周面は、上下方向から見た平面視で多角形状に形成され、
上下方向から見た前記バッテリの平面視形状は、前記周壁部の内周面に対応する多角形状に形成され、
前記バッテリ取付部は、前記支持面を含む台座であって、前記周壁部が前記支持面よりも上方に位置する第一位置と、前記周壁部が前記支持面よりも下方に位置する第二位置との間で前記周壁部に対して上下方向に移動可能とされた台座を有する電動式作業車両。
【請求項2】
電動式の動力源を有する車両本体と、
前記車両本体に着脱自在に取り付けられて前記動力源に対する給電を行うバッテリと、を備え、
前記車両本体は、前記バッテリを下側から支持する支持面を含み、前記バッテリが取り付けられるバッテリ取付部を有し、
前記バッテリ取付部及び前記バッテリの一方は、前記バッテリ取付部及び前記バッテリの他方に向けて突出する位置決め凸部を有し、
前記バッテリ取付部及び前記バッテリの他方は、前記バッテリが前記支持面に載置された状態で前記位置決め凸部が挿入される位置決め孔を有し、
前記バッテリ取付部は、前記支持面の周縁において上方に延びる筒状に形成され、前記支持面上に載置された前記バッテリを囲む周壁部を有し、
前記位置決め凸部は、前記バッテリ取付部に設けられ、前記支持面から上方に延びて前記周壁部の上端から突出し、
先細り状に形成された前記位置決め凸部の先端部が、前記周壁部の外側に位置する電動式作業車両。
【請求項3】
前記位置決め凸部のうち少なくとも先端部は、当該位置決め凸部の突出方向の基端側から先端側に向かうにしたがって先細る形状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の電動式作業車両。
【請求項4】
前記位置決め凸部は、上下方向から見た平面視で、多角形状又は楕円形状に形成され、
上下方向から見た前記位置決め孔の平面視形状は、前記位置決め凸部の平面視形状に対応する多角形状又は楕円形状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の電動式作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
クローラクレーンなどのように建設現場において自走可能な作業車両には、電動モータなどの電動式の動力源を備えた電動式の作業車両(電動式作業車両)がある。特許文献1には、動力源を有する車両本体と、車両本体に着脱自在に取り付けられて動力源に給電を行うバッテリと、を備えた電動式作業車両が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-119416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の電動式作業車両に利用されるバッテリの重量は大きいため、車両本体に対するバッテリの取付は面倒である、という問題がある。具体的に説明すれば、重量が大きいバッテリを車両本体に取り付ける際には、バッテリをクレーン等で吊り上げ、車両本体に設けたバッテリ取付部(バッテリケース)に向けてバッテリを降下させる。この際、吊り上げられたバッテリが揺れたりするため、バッテリ取付部に対するバッテリの位置決めが面倒となる。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、車両本体に対するバッテリの取付を容易に行うことが可能な電動式作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る電動式作業車両は、電動式の動力源を有する車両本体と、前記車両本体に着脱自在に取り付けられて前記動力源に対する給電を行うバッテリと、を備え、前記車両本体は、前記バッテリを下側から支持する支持面を含み、前記バッテリが取り付けられるバッテリ取付部を有し、前記バッテリ取付部及び前記バッテリの一方は、前記バッテリ取付部及び前記バッテリの他方に向けて突出する位置決め凸部を有し、前記バッテリ取付部及び前記バッテリの他方は、前記バッテリが前記支持面に載置された状態で前記位置決め凸部が挿入される位置決め孔を有し、前記バッテリ取付部は、前記支持面の周縁において上方に延びる筒状に形成され、前記支持面上に載置された前記バッテリを囲むことが可能な周壁部を有し、前記周壁部の内周面は、上下方向から見た平面視で多角形状に形成され、上下方向から見た前記バッテリの平面視形状は、前記周壁部の内周面に対応する多角形状に形成され、前記バッテリ取付部は、前記支持面を含む台座であって、前記周壁部が前記支持面よりも上方に位置する第一位置と、前記周壁部が前記支持面よりも下方に位置する第二位置との間で前記周壁部に対して上下方向に移動可能とされた台座を有することを特徴とする。
また、本発明に係る電動式作業車両は、電動式の動力源を有する車両本体と、前記車両本体に着脱自在に取り付けられて前記動力源に対する給電を行うバッテリと、を備え、前記車両本体は、前記バッテリを下側から支持する支持面を含み、前記バッテリが取り付けられるバッテリ取付部を有し、前記バッテリ取付部及び前記バッテリの一方は、前記バッテリ取付部及び前記バッテリの他方に向けて突出する位置決め凸部を有し、前記バッテリ取付部及び前記バッテリの他方は、前記バッテリが前記支持面に載置された状態で前記位置決め凸部が挿入される位置決め孔を有し、前記バッテリ取付部は、前記支持面の周縁において上方に延びる筒状に形成され、前記支持面上に載置された前記バッテリを囲む周壁部を有し、前記位置決め凸部は、前記バッテリ取付部に設けられ、前記支持面から上方に延びて前記周壁部の上端から突出し、先細り状に形成された前記位置決め凸部の先端部が、前記周壁部の外側に位置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電動式作業車両において、車両本体に対するバッテリの取付を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第一実施形態による電動式作業車両を示す図である。
図2図1の電動式作業車両に備えるバッテリを下側から見た斜視図である。
図3図1の電動式作業車両に備えるバッテリ取付部を上側から見た斜視図である。
図4図1の電動式作業車両において、バッテリをバッテリ取付部に取り付ける過程を示す図である。
図5】本発明の第二実施形態による電動式作業車両の要部であって、バッテリをバッテリ取付部に取り付ける過程を示す図である。
図6図5の電動式作業車両に備えるバッテリを下側から見た斜視図である。
図7図5の電動式作業車両に備えるバッテリ取付部を、当該バッテリ取付部の周壁部を一部破断した状態で示す斜視図である。
図8】本発明の第三実施形態による電動式作業車両に備えるバッテリ取付部とバッテリとを示す断面図である。
図9】本発明の第四実施形態による電動式作業車両に備えるバッテリ取付部とバッテリとを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第一実施形態>
以下、図1~4を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る電動式作業車両1は、主に建設現場や解体現場において自走可能な作業機械であり、車両本体2と、バッテリ3と、を備える。
【0010】
車両本体2は、下部走行体21と、上部旋回体22と、作業装置23と、電動式の動力源24と、バッテリ取付部25と、を備える。
下部走行体21は、車両本体2を地面G上で走行させるための構造体である。下部走行体21は、クローラ(キャタピラ)を備えて構成されている。なお、下部走行体21は、例えば複数の車輪を備えて構成されてもよい。
上部旋回体22は、下部走行体21上に設けられている。下部走行体21上に配置された上部旋回体22は、上下方向に延びる軸を中心として、下部走行体21に対して旋回可能となっている。
【0011】
作業装置23は、上部旋回体22の前部(図1において右側)に設けられている。作業装置23は、建設現場や解体現場において各種の作業に利用される装置である。本実施形態における作業装置23は、ジブ等の揚重機械を装備して各種の物体を吊り上げる揚重装置である。なお、作業装置23は、例えば土砂等の掘削作業を行う掘削装置であってもよい。
本実施形態の電動式作業車両1は、下部走行体21がクローラを備え、上部旋回体22が揚重装置を備えるクローラクレーンである。
【0012】
電動式の動力源24は、電動モータである。当該動力源24は、バッテリ3から給電されることで、下部走行体21、上部旋回体22及び作業装置23を駆動することができる。本実施形態において、動力源24は上部旋回体22に設けられている。なお、動力源24は、例えば下部走行体21に設けられてもよい。
【0013】
バッテリ取付部25には、後述するバッテリ3が取り付けられる。図3に示すように、バッテリ取付部25は、支持面26と、周壁部27と、を有する。支持面26は、バッテリ3を下側から支持する面であり、上側に向いている。周壁部27は、支持面26の周縁において上方に延びる筒状に形成されている。周壁部27は、支持面26上に載置されたバッテリ3を囲むことができる。
【0014】
支持面26及び周壁部27の内周面271は、上下方向から見た平面視で四角形状に形成されている。図3において、支持面26及び周壁部27の内周面271平面視形状は、正方形状又は長方形状であるが、例えば他の四角形状に形成されてよい。また、支持面26及び周壁部27の内周面271の平面視形状は、四角形状に限らず、例えば三角形状や五角形状、六角形状などの任意の多角形状に形成されてよい。また、支持面26及び周壁部27の内周面271の平面視形状は、例えば円形状や楕円形状に形成されてもよい。
本実施形態のバッテリ取付部25は、支持面26を底面とし、上方に開口する箱状に形成されている。
【0015】
バッテリ取付部25は、位置決め孔52を有する。位置決め孔52には、後述するバッテリ3に備える位置決め凸部51(図2参照)が挿入される。本実施形態における位置決め孔52は、下方に窪む有底の孔である。位置決め孔52の形状は、位置決め孔52に挿入された位置決め凸部51が位置決め孔52の内面に面接触するように、位置決め凸部51の形状に対応している。
【0016】
本実施形態の位置決め孔52は、角錐形状に形成された位置決め凸部51の角錐面511(図2参照)に対応する角錐内面521を有する。周方向に並ぶ位置決め孔52の角錐内面521の数は、周壁部27の内周面271の角数に対応している。本実施形態では、周壁部27の内周面271が平面視で正方形状又は長方形状であるため、位置決め孔52の角錐内面521の数は四つである。
また、本実施形態の位置決め孔52は、四つの角錐内面521に囲まれた正方形状又は長方形状の底面522を有する。すなわち、位置決め孔52の内面は、角錐台形状に対応する形状に形成されている。
【0017】
また、本実施形態において、位置決め孔52はバッテリ取付部25の支持面26の全体にわたって形成されている。このため、バッテリ取付部25の支持面26は、位置決め孔52の内面(角錐内面521、底面522)によって構成されている。なお、位置決め孔52は、例えば支持面26の一部にのみ形成されてもよい、すなわち、支持面26から窪んで形成されてもよい。
【0018】
図1において、車両本体2に設けられるバッテリ取付部25の数は、1つであるが、例えば複数であってもよい。複数のバッテリ取付部25は、上下方向に直交する水平方向に配列されてよい。また、複数のバッテリ取付部25は、例えば一体に形成されてもよい。
【0019】
本実施形態において、バッテリ取付部25は、上部旋回体22の後部に設けられている。バッテリ取付部25及びこれに取り付けられるバッテリ3は、例えばカウンターウェイトとして機能してよい。カウンターウェイトは、各種の作業に起因して作業装置23に荷重がかかった際に、電動式作業車両1の重心の移動が許容範囲に収まるようにするものである。なお、上部旋回体22の後部には、バッテリ取付部25及びバッテリ3とは別個に、カウンターウェイトが設けられてもよい。
【0020】
バッテリ3は、車両本体2のバッテリ取付部25に着脱自在に取り付けられることで動力源に対する給電を行う。図2に示すように、バッテリ3は、本体部31と、位置決め凸部51と、を有する。
【0021】
本体部31は、平面視で周壁部27の内周面271(図3参照)に対応する形状に形成されている。本実施形態において、本体部31は、平面視で正方形状又は長方形状に形成されている。なお、本体部31の平面視形状は、例えば、他の四角形状に形成されてよいし、例えば三角形状や五角形状、六角形状などの任意の多角形状に形成されてよい。また、本体部31の平面視形状は、例えば円形状や楕円形状に形成されてもよい。
本体部31の上端部には、バッテリ3をクレーン等によって吊り上げるための吊り上げ金具35が設けられている。吊り上げ金具35は、吊り上げ用のワイヤーW(図4参照)を通すリング状に形成されている。
【0022】
図2,4に示すように、位置決め凸部51は、本体部31の下端に連ねて形成され、バッテリ取付部25に向けて下方に突出する。位置決め凸部51は、当該位置決め凸部51の突出方向の基端側から先端側(図2,4において上側から下側)に向けて、先細る形状に形成されている。
位置決め凸部51は、本体部31に対応する平面視形状に形成されている、すなわち、平面視で正方形状又は長方形状に形成されている。なお、位置決め凸部51の平面視形状は、例えば、他の四角形状に形成されてよいし、三角形状や五角形状、六角形状などの任意の多角形状に形成されてよい。また、位置決め凸部51の平面視形状は、例えば円形状や楕円形状に形成されてもよい。
【0023】
本実施形態の位置決め凸部51は、平面視四角形状とされた本体部31の下面(不図示)を底面とする角錐形状に形成されている。このため、角錐形状に形成された位置決め凸部51の角錐面511は、周方向に四つ並んでいる。これら四つの角錐面511は、前述した位置決め孔52の四つの角錐内面521(図3参照)に対応している。
また、本実施形態の位置決め凸部51は、角錐台形状に形成されている。このため、位置決め凸部51は、平坦な頂面512を有する。位置決め凸部51の頂面512は、前述した位置決め孔52の底面522に対応している。
【0024】
図示しないが、バッテリ3は、車両本体2のバッテリ取付部25に取り付けられた状態で、動力源24と電気的に接続される。バッテリ3と動力源24とを電気的に接続するバッテリ3側の端子及び動力源24側の端子は、互いに接触する接触型の端子であってもよいし、互いに接触しない非接触型の端子であってもよい。動力源24側の端子は、バッテリ3をバッテリ取付部25に取り付けた状態で、バッテリ3に対向するバッテリ取付部25の支持面26や、周壁部27の内周面271に設けられてよい。
【0025】
本実施形態の電動式作業車両1では、図4に示すように、クレーン等によりバッテリ3を吊り上げ、バッテリ取付部25の支持面26に向けてバッテリ3を降下させることで、バッテリ3をバッテリ取付部25に取り付けることができる。バッテリ取付部25に向けてバッテリ3を降下させると、先細り状に形成されたバッテリ3の位置決め凸部51が、バッテリ取付部25の周壁部27の内側に挿入される。
【0026】
ここで、上下方向から見て平面視四角形状とされたバッテリ3の向きが、平面視四角形状とされた周壁部27の内周面271に対して周方向にずれている場合には、周壁部27の上端(開口縁)に位置決め凸部51の角錐面511の角部が接触する。この際、角錐面511の角部が周壁部27の内周面271の角部に近づくように、バッテリ3がバッテリ取付部25に対して周方向に案内される。これにより、周方向におけるバッテリ3の向きを修正することができる。そして、平面視多角形状とされた周壁部27の内周面271及びバッテリ3の本体部31を利用して、バッテリ3の向きについて位置決めすることができる。
【0027】
その後、バッテリ3の位置決め凸部51がバッテリ取付部25の位置決め孔52に挿入されることで、バッテリ3がバッテリ取付部25に対して位置決めされる。本実施形態では、バッテリ3の本体部31がバッテリ取付部25の周壁部27の内側に挿入されることでも、バッテリ3がバッテリ取付部25に対して位置決めされる。
【0028】
以上説明したように、本実施形態の電動式作業車両1によれば、バッテリ3をバッテリ取付部25の支持面26に載置する際に、バッテリ取付部25の位置決め凸部51が位置決め孔52に挿入されることで、バッテリ3をバッテリ取付部25に対して簡単に位置決めすることができる。したがって、バッテリ3をバッテリ取付部25に対して容易に取り付けることができる。
【0029】
また、本実施形態の電動式作業車両1において、位置決め凸部51は、その突出方向の基端側から先端側に向かうにしたがって先細る形状に形成されている。これにより、位置決め凸部51を周壁部27の内側及び位置決め孔52の内側に容易に案内することができる。したがって、バッテリ3をバッテリ取付部25に対してさらに容易に取り付けることができる。
【0030】
また、本実施形態の電動式作業車両1において、位置決め凸部51及び位置決め孔52は、互いに対応する平面視多角形状に形成されている。また、バッテリ3及びバッテリ取付部25の周壁部27の内周面271が、互いに対応する平面視多角形状に形成されている。これにより、上下方向から見たバッテリ3の周方向の向きについて位置決めすることができる。
【0031】
また、本実施形態の電動式作業車両1では、バッテリ3が平面視で多角形状に形成されている。このため、バッテリ3が平面視で円形状や楕円形状に形成されている場合と比較して、複数のバッテリ3を水平方向に配列した場合に、隣り合うバッテリ3間の隙間を小さくすることができる。これにより、複数のバッテリ3を密に配置して、電動式作業車両1のコンパクト化を図ることができる。
なお、複数のバッテリ3を最も密に配置するためには、バッテリ3が平面視で正六角形状に形成されることが最も好ましい。
【0032】
第一実施形態において、バッテリ取付部25は周壁部27を備えなくてもよい。このような構成であっても、位置決め凸部51及び位置決め孔52が、互いに対応する平面視多角形状に形成され、さらに、位置決め凸部51が先細り状に形成されていることで、上下方向から見た位置決め凸部51及び位置決め孔52の向きが周方向に互いにずれていても(すなわち周方向におけるバッテリ3の向きがバッテリ取付部25に対してずれていても)、周方向におけるバッテリ3の向きを修正することができる。この点について説明すれば、バッテリ3をバッテリ取付部25の支持面26に向けて降下させる際に、位置決め凸部51及び位置決め孔52の向きが周方向に互いにずれている場合には、平面視多角形状とされた位置決め凸部51の角部が、位置決め孔52の角部に一致するように、バッテリ3がバッテリ取付部25に対して周方向に案内される。これにより、周方向におけるバッテリ3の向きを修正することができる。
【0033】
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図5~7を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0034】
図5に示すように、第二実施形態の電動式作業車両1Bは、第一実施形態と同様に、車両本体2に設けられたバッテリ取付部25Bと、バッテリ取付部25Bに取り付けられるバッテリ3Bと、を備える。
【0035】
図5,7に示すように、バッテリ取付部25Bは、第一実施形態と同様に、バッテリ3Bを下側から支持する支持面26Bを有する。また、バッテリ取付部25Bは、支持面26Bの周縁において上方に延びる筒状に形成され、支持面26B上に載置されたバッテリ3Bを囲むことが可能な周壁部27を有する。支持面26B及び周壁部27の内周面271は、第一実施形態と同様に、平面視で四角形状(正方形状又長方形状)に形成されているが、これに限ることはなく、任意の多角形状に形成されてよい。
【0036】
第二実施形態において、バッテリ取付部25Bは、支持面26Bを含む台座28Bを有する。台座28Bは、周壁部27に対して上下方向に移動可能とされている。台座28Bは、周壁部27が支持面26Bよりも上方に位置する第一位置P1と、周壁部27が支持面26Bよりも下方に位置する第二位置P2との間で、上下方向に移動可能とされている。
【0037】
第二実施形態のバッテリ取付部25Bは、位置決め凸部51Bを有する。位置決め凸部51Bは、バッテリ3Bに向けて上方に突出している。本実施形態において、位置決め凸部51Bは、支持面26Bの一部領域から突出している。図示例において、位置決め凸部51Bは、支持面26Bの中央に位置しているが、これに限ることはない。
【0038】
位置決め凸部51Bは、半球状に形成されている。このため、位置決め凸部51Bは、その突出方向の基端側から先端側に向けて先細る形状に形成されている。また、位置決め凸部51Bは、平面視で円形状に形成されている。なお、位置決め凸部51Bは、少なくとも先細り形状に形成されていればよく、位置決め凸部51Bの平面視形状は、例えば多角形状や楕円形状に形成されてもよい。位置決め凸部51Bの平面視形状が多角形状である場合には、例えば、位置決め凸部51Bの角数が周壁部27の内周面271の角数に対応してよい。
【0039】
図5,6に示すように、バッテリ3Bは、本体部31と、位置決め孔52Bと、を有する。本体部31の形状は、第一実施形態と同様である。位置決め孔52Bは、バッテリ取付部25Bの支持面26Bに対向する本体部31の下面311に形成されている。位置決め孔52Bは、有底の孔であり、半球状である位置決め凸部51Bに対応する半球状の窪み部である。なお、位置決め孔52Bの平面視形状は、少なくとも位置決め凸部51Bの平面視形状に対応していればよく、例えば多角形状や楕円形状に形成されてもよい。
【0040】
次に、第二実施形態の電動式作業車両1Bにおいて、バッテリ3Bをバッテリ取付部25Bに取り付ける取付方法について説明する。
バッテリ3Bをバッテリ取付部25Bに取り付けるためには、はじめに、図5に示すように、バッテリ取付部25Bの台座28Bを第二位置P2に配する。次いで、クレーン等によりバッテリ3Bを吊り上げ、台座28Bの支持面26Bに向けてバッテリ3Bを降下させる。これにより、位置決め凸部51Bが位置決め孔52Bに挿入される。この状態では、位置決め凸部51B及び位置決め孔52Bにより、水平方向においてバッテリ3Bがバッテリ取付部25Bに対して位置決めされる。すなわち、バッテリ3Bがバッテリ取付部25Bに対して水平方向に位置ずれすることを防止できる。
【0041】
また、この状態では、位置決め凸部51B及び位置決め孔52Bを通り上下方向に延びる軸線を中心として、バッテリ3Bをバッテリ取付部25Bに対して回転させることができる。すなわち、バッテリ取付部25Bに対するバッテリ3Bの周方向の向きを調整して、平面視四角形状であるバッテリ3Bの角部を、平面視四角形状である周壁部27の内面の角部の位置に合わせることができる。
最後に、台座28Bを第二位置P2から第一位置P1に移動させることで、平面視四角形状であるバッテリ3Bの本体部31が、本体部31に対応する平面視四角形状の周壁部27によって囲まれる。以上により、バッテリ3Bがバッテリ取付部25Bに取り付けられると共に、バッテリ取付部25Bに対して位置決めされる。
【0042】
第二実施形態の電動式作業車両1Bによれば、第一実施形態と同様の効果を奏し得る。
また、第二実施形態の電動式作業車両1Bでは、支持面26Bを含む台座28Bが、周壁部27が支持面26Bよりも上方に位置する第一位置P1と、周壁部27が支持面26Bよりも下方に位置する第二位置P2との間で移動可能となっている。これにより、バッテリ3Bの本体部31を周壁部27の内側に挿入する前に、位置決め凸部51Bを位置決め孔52Bに挿入して、バッテリ取付部25Bに対して水平方向におけるバッテリ3Bの位置決めを行うことができる。また、この状態において、バッテリ取付部25Bの周壁部27に対するバッテリ3Bの周方向の向きを調整できるため、バッテリ取付部25Bに対するバッテリ3Bの取付を容易に行うことができる。
【0043】
第二実施形態において、例えば、位置決め凸部51B及び位置決め孔52Bが、平面視で互いに対応する多角形状や楕円形状に形成され、さらに、位置決め凸部51Bが先細り形状に形成される場合には、第二位置P2に配置された台座28Bの支持面26Bにバッテリ3Bを載置する段階で、周方向におけるバッテリ3Bの向きを修正することができる。この点について説明すれば、バッテリ3Bをバッテリ取付部25Bの支持面26Bに向けて降下させる際に、位置決め凸部51B及び位置決め孔52Bの向きが周方向に互いにずれている場合には、平面視で多角形状あるいは楕円形状とされた位置決め凸部51Bの向きが位置決め孔52Bの向きに一致するように、バッテリ3Bがバッテリ取付部25Bに対して周方向に案内される。これにより、周方向におけるバッテリ3Bの向きを修正することができる。
【0044】
第二実施形態においては、例えばバッテリ取付部25Bが位置決め孔52Bを有し、バッテリ3Bが位置決め凸部51Bを有してもよい。
【0045】
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態について、図8を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0046】
図8に示すように、第三実施形態の電動式作業車両は、第一、第二実施形態と同様に、車両本体(不図示)に設けられるバッテリ取付部25Cと、バッテリ取付部25Cに取り付けられるバッテリ3Cと、を備える。
【0047】
バッテリ取付部25Cは、第一、第二実施形態と同様に、バッテリ3Cを下側から支持する支持面26Cを有する。また、バッテリ取付部25Cは、支持面26Cの周縁において上方に延びる筒状に形成され、支持面26C上に載置されたバッテリ3Cを囲むことが可能な周壁部27を有する。支持面26C及び周壁部27の内周面271は、第一実施形態と同様に、平面視で四角形状(正方形状又長方形状)に形成されているが、これに限ることはなく、任意の多角形状に形成されてよい。第三実施形態のバッテリ取付部25Cは、第一実施形態と同様に、上方に開口する箱状に形成されている。
【0048】
第三実施形態のバッテリ取付部25Cは、位置決め凸部51Cを有する。位置決め凸部51Cは、バッテリ3Cに向けて上方に突出している。本実施形態において、位置決め凸部51Cは、支持面26Cの一部領域から突出している。図示例において、位置決め凸部51Cは、支持面26Cの中央に位置しているが、これに限ることはない。
【0049】
位置決め凸部51Cは、支持面26Cから上方に延びて周壁部27の上端から突出している。位置決め凸部51Cの突出方向の先端部51C1は、先細り状に形成されている。本実施形態においては、先細り状とされた位置決め凸部51Cの先端部51C1全体が周壁部27の外側に位置している。なお、例えば、先細り状とされた位置決め凸部51Cの先端部51C1の一部が周壁部27の内側に位置してもよい。
位置決め凸部51Cのうち先端部51C1よりも基端側の部位は、太さが一定となっている。位置決め凸部51Cの平面視形状は、円形状である。すなわち、位置決め凸部51Cの先端部51C1は、円錐形状(あるいは円錐台形状)に形成される。また、先端部51C1を除く位置決め凸部51Cの基端側の部位は、円柱状に形成されている。
【0050】
バッテリ3Cは、本体部31と、位置決め孔52Cと、を有する。本体部31の形状は、第一実施形態と同様である。位置決め孔52Cは、バッテリ取付部25Cの支持面26Cに対向する本体部31の下面311に開口している。位置決め孔52Cは、例えば有底の孔であってもよいが、本実施形態では、本体部31を貫通する貫通孔となっている。なお、位置決め孔52Cの平面視形状は、位置決め凸部51Cの平面視形状に対応しており、本実施形態では円形状である。
平面視した位置決め孔52Cの大きさは、前述した位置決め凸部51Cの大きさに対応している。このため、位置決め凸部51Cを位置決め孔52Cに挿入した状態では、バッテリ3Cがバッテリ取付部25Cに対して水平方向に移動することが規制される。
【0051】
次に、第三実施形態の電動式作業車両において、バッテリ3Cをバッテリ取付部25Cに取り付ける取付方法について説明する。
バッテリ3Cをバッテリ取付部25Cに取り付けるためには、はじめに、クレーン等によりバッテリ3Cを吊り上げ、バッテリ取付部25Cの支持面26Cに向けてバッテリ3Cを降下させる。これにより、先細り状とされた位置決め凸部51Cの先端部51C1が位置決め孔52Cに挿入される。この状態では、位置決め凸部51C及び位置決め孔52Cにより、バッテリ3Cが水平方向においてバッテリ取付部25Cに対して移動することが規制される。すなわち、バッテリ3Cがバッテリ取付部25Cに対して水平方向に位置ずれすることを防止できる。
【0052】
また、この状態では、位置決め凸部51C及び位置決め孔52Cを通り上下方向に延びる軸線を中心として、バッテリ3Cをバッテリ取付部25Cに対して回転させることができる。すなわち、バッテリ取付部25Cに対するバッテリ3Cの周方向の向きを調整して、平面視四角形状であるバッテリ3Cの角部を、平面視四角形状である周壁部27の内面の角部の位置に合わせることができる。
その後、バッテリ3Cをバッテリ取付部25Cの支持面26Cに向けてさらに降下させることで、平面視四角形状であるバッテリ3Cの本体部31が、本体部31に対応する平面視四角形状の周壁部27によって囲まれる。以上により、バッテリ3Cがバッテリ取付部25Cに取り付けられると共に、バッテリ取付部25Cに対して位置決めされる。
【0053】
第三実施形態の電動式作業車両によれば、第一実施形態と同様の効果を奏し得る。
また、第三実施形態の電動式作業車両では、位置決め凸部51Cが、バッテリ取付部25Cの支持面26Cから上方に延びて周壁部27の上端から突出している。また、先細り状に形成された位置決め凸部51Cの先端部51C1が、周壁部27の外側に位置している。これにより、バッテリ3Cの本体部31を周壁部27の内側に挿入する前に、位置決め凸部51Cを位置決め孔52Cに挿入して、バッテリ取付部25Cに対して水平方向におけるバッテリ3Cの位置決めを行うことができる。また、この状態において、バッテリ取付部25Cの周壁部27に対するバッテリ3Cの周方向の向きを調整できるため、バッテリ取付部25Cに対するバッテリ3Cの取付を容易に行うことができる。
【0054】
第三実施形態において、例えば、位置決め凸部51C及び位置決め孔52Cは、例えば、平面視で互いに対応する多角形状や楕円形状に形成されてよい。この場合には、先細り状に形成された位置決め凸部51Cの先端部51C1が位置決め孔52Cに挿入される際に、周方向におけるバッテリ3Cの向きを修正することができる。
【0055】
<第四実施形態>
次に、本発明の第四実施形態について、図9を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0056】
図9に示すように、第四実施形態の電動式作業車両は、第一~第三実施形態と同様に、車両本体(不図示)に設けられるバッテリ取付部25Dと、バッテリ取付部25Dに取り付けられるバッテリ3Dと、を備える。
【0057】
バッテリ取付部25Dは、第一~第三実施形態と同様に、バッテリ3Dを下側から支持する支持面26Dを有する。また、バッテリ取付部25Dは、第三実施形態と同様に、支持面26Dからバッテリ3Dに向けて上方に突出する位置決め凸部51Dを有する。本実施形態において、位置決め凸部51Dは、支持面26Dの一部領域から突出している。図示例において、位置決め凸部51Dは、支持面26Dの中央に位置しているが、これに限ることはない。
【0058】
第四実施形態においては、位置決め凸部51D全体が先細り状に形成されている。なお、例えば位置決め凸部51Dの先端部だけが先細り状に形成されてもよい。また、位置決め凸部51Dは、平面視で多角形状又は楕円形状に形成されている。図9において、位置決め凸部51Dは、先端が平坦である錐台形状に形成されているが、例えば先端が尖っている錐形状に形成されてもよい。
第四実施形態のバッテリ取付部25Dは、第一~第三実施形態のような周壁部を有していない。
【0059】
バッテリ3Dは、第三実施形態と同様に、本体部31と、本体部31を貫通する位置決め孔52Dと、を有する。なお、位置決め孔52Dは、例えば有底の孔であってもよい。本体部31の平面視形状は、円形状や楕円形状など任意であってよいが、第一実施形態と同様に、多角形状に形成されることが好ましい。
【0060】
位置決め孔52Dの平面視形状は、位置決め凸部51Dの平面視形状に対応する多角形状又は楕円形状に形成されている。図9において、上下方向から見た位置決め孔52Dの大きさは、位置決め孔52Dの長手方向において一定であり、位置決め凸部51Dの基端における位置決め凸部51Dの大きさに対応している。なお、位置決め孔52Dの形状及び大きさは、例えば先細り形状とされた位置決め凸部51Dに対応する先細り形状に形成されてもよい。
このように位置決め孔52Dが形成されていることで、位置決め凸部51Dを位置決め孔52Dに挿入した状態では、バッテリ3Dがバッテリ取付部25Dに対して水平方向に移動することが規制される。また、バッテリ3Dがバッテリ取付部25Dに対して周方向に回転することも規制される。
【0061】
第四実施形態の電動式作業車両によれば、第一実施形態と同様の効果を奏し得る。
また、第四実施形態では、位置決め凸部51D及び位置決め孔52Dが、平面視で互いに対応する多角形状又は楕円形状に形成され、さらに、位置決め凸部51Dが先細り形状に形成されている。このため、先細り状に形成された位置決め凸部51Dの先端部51C1が位置決め孔52Dに挿入される際に、周方向におけるバッテリ3Dの向きを修正することができる。この点について説明すれば、バッテリ3Dをバッテリ取付部25Dの支持面26Dに向けて降下させる際に、位置決め凸部51D及び位置決め孔52Dの向きが周方向に互いにずれている場合には、平面視で多角形状あるいは楕円形状とされた位置決め凸部51Dの向きが位置決め孔52Dの向きに一致するように、バッテリ3Dがバッテリ取付部25Dに対して周方向に案内される。これにより、周方向におけるバッテリ3Dの向きを修正することができる。
【0062】
以上、本発明の詳細について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
【0063】
本発明において、バッテリ取付部25,25B,25C,25Dは、上部旋回体22の任意の位置に設けられてよい。バッテリ取付部25,25B,25C,25Dは、例えば上部旋回体22の前部や側部に設けられてもよい。
【0064】
本発明は、電動式のクローラクレーンに限らず、少なくとも建設現場や解体現場において自走可能な任意の電動式作業車両に適用されてよい。すなわち、本発明は、例えば、クローラクレーンと同様に下部走行体21及び上部旋回体22を有する油圧ショベルなどに適用されてもよいし、上部旋回体22を備えない作業車両に適用されてよい。
【符号の説明】
【0065】
1,1B 電動式作業車両
2 車両本体
3,3B,3C,3D バッテリ
24 動力源
25,25B,25C,25D バッテリ取付部
26,26B,26C,26D 支持面
27 周壁部
271 内周面
31 本体部
51,51B,51C,51D 位置決め凸部
51C1 先端部
52,52B,52C,52D 位置決め孔
P1 第一位置
P2 第二位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9