(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-21
(45)【発行日】2024-03-01
(54)【発明の名称】電子アセンブリ及び電子デバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20240222BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20240222BHJP
F16C 11/04 20060101ALI20240222BHJP
F16C 11/10 20060101ALI20240222BHJP
H05K 7/16 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
G06F1/16 312J
H04M1/02 C
G06F1/16 312F
G06F1/16 312E
G06F1/16 312G
F16C11/04 F
F16C11/10 A
H05K7/16 C
(21)【出願番号】P 2022553628
(86)(22)【出願日】2021-03-03
(86)【国際出願番号】 CN2021078897
(87)【国際公開番号】W WO2021218368
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-09-06
(31)【優先権主張番号】202010371220.0
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ツォクアン
(72)【発明者】
【氏名】リー、チエ
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第208656822(CN,U)
【文献】特開2019-211778(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0021674(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108322567(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
H04M 1/02
F16C 11/04
F16C 11/10
H05K 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子アセンブリであって、シャフトアセンブリ及び対向して配置されたハウジングを備え、
前記シャフトアセンブリは、第1のシャフトケースと、前記第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置された第1の回転部材と、前記第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置された回転ユニットとを含み、
前記ハウジングは、前記第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置されており、
前記第1の回転部材の各々は、一端が前記第1のシャフトケースに回転連結されており、他端が前記ハウジングに連結されており、
前記回転ユニットの各々は第2の回転部材及び可動プレートを含み、前記第2の回転部材は、一端が前記第1のシャフトケースに回転連結されており、他端が前記可動プレートに連結されており、前記可動プレートは、一端が前記ハウジングに連結されて
おり、
前記可動プレートはその一端に第1の回転部を有し、前記ハウジングは第2の回転部を有し、前記第1の回転部の一部が前記第2の回転部に収容されて、前記可動プレートがその一端で前記ハウジングに回転連結されることを可能にする、
ことを特徴とする電子アセンブリ。
【請求項2】
前記第1のシャフトケースは、対向して配置された第1の側壁及び対向して配置された第2の側壁を含み、前記第2の側壁の各々は、対向して配置された第1の側壁に連結されており、
前記第1の回転部材は前記第1の側壁に回転連結されており、前記第2の回転部材は前記第2の側壁に回転連結されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の側壁への前記第2の回転部材の回転中心の正投影は、前記第1の回転部材の回転中心から間隔をあけている、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子アセンブリ。
【請求項4】
前記可動プレートは第1のスライド部を有し、前記第2の回転部材は第2のスライド部を有し、前記第1のスライド部と前記第2のスライド部は互いに協働して、前記可動プレートが前記第2の回転部材に対してスライドすることを可能にする、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の電子アセンブリ。
【請求項5】
前記第1の回転部は回転孔を有し、前記第2の回転部は回転部材を有し、前記第1の回転部は、前記回転孔を通して前記回転部材に套設されて、前記可動プレートがその一端で前記ハウジングに回転連結されることを可能にする、
ことを特徴とする請求項
1に記載の電子アセンブリ。
【請求項6】
前記電子アセンブリは、前記第1の側壁に連結された第2のシャフトケースをさらに備え、
前記第1の回転部材は、前記第1の側壁と前記第2のシャフトケースとの間に配置されている、
ことを特徴とする請求項
2又は3に記載の電子アセンブリ。
【請求項7】
前記第1の側壁は第1の位置決め部を有し、前記第2のシャフトケースは第2の位置決め部を有し、前記第1の位置決め部と前記第2の位置決め部は互いに協働して、前記第2のシャフトケースが前記第1の側壁に連結されることを可能にし、
前記第1の回転部材は、前記第1の位置決め部又は前記第2の位置決め部に套設されている、
ことを特徴とする請求項
6に記載の電子アセンブリ。
【請求項8】
前記第2の側壁は第3の回転部を有し、前記第2の回転部材は第4の回転部を有し、前記第3の回転部と前記第4の回転部は互いに協働して、前記第2の回転部材が前記第2の側壁に回転連結されることを可能にする、
ことを特徴とする請求項
2、3、6又は7のいずれか一項に記載の電子アセンブリ。
【請求項9】
前記第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置された前記第1の回転部材は、第1の回転部材(A)及び第1の回転部材(B)であり、
前記電子アセンブリは同期機構をさらに備え、前記同期機構は前記第1の回転部材(A)及び前記第1の回転部材(B)に連結されて、前記第1の回転部材(A)と前記第1の回転部材(B)が同期回転することを可能にする、
ことを特徴とする請求項
2、3、6~8のいずれか一項に記載の電子アセンブリ。
【請求項10】
前記同期機構は第1の歯車及び第2の歯車を含み、前記第1の回転部材(A)は前記第1の歯車に回転連結されており、前記第1の歯車は前記第2の歯車に回転連結されており、前記第2の歯車は前記第1の回転部材(B)に回転連結されている、
ことを特徴とする請求項
9に記載の電子アセンブリ。
【請求項11】
前記同期機構は、第1のブラケットと前記第1のブラケットに連結された第2のブラケット、第1の内歯車と第2の内歯車、及び、第1の平歯車と第2の平歯車を含み、
前記第1のブラケットと前記第2のブラケットは前記第1のシャフトケース内に配置されており、前記第1のブラケットはその中に第1の収容空間を規定し、前記第2のブラケットはその中に第2の収容空間を規定し、
前記第1の内歯車は前記第1の収容空間内に収容されており、且つ前記第1のブラケットに対して回転可能であり、前記第2の内歯車は前記第2の収容空間内に収容されており、且つ前記第2のブラケットに対して回転可能であり、前記第1の回転部材(A)は前記第1の内歯車に連結されており、前記第1の回転部材(B)は前記第2の内歯車に連結されており、前記第1の内歯車はその中に第1の収納空間を規定し、前記第2の内歯車はその中に第2の収納空間を規定し、
前記第1の平歯車は、前記第1の収納空間内に収容された第1のサブ平歯車と前記第1の収納空間外に配置された第2のサブ平歯車とを含み、前記第1のサブ平歯車は前記第1の内歯車に回転連結されており、前記第2の平歯車は、前記第2の収納空間内に収容された第3のサブ平歯車と前記第2の収納空間外に配置された第4のサブ平歯車とを含み、前記第3のサブ平歯車は前記第2の内歯車に回転連結されており、前記第4のサブ平歯車は前記第2のサブ平歯車に回転連結されており、
前記第1の回転部材(A)が回転する場合に、前記第1の内歯車、前記第2の内歯車、前記第1の平歯車、及び前記第2の平歯車は協働して、前記第1の回転部材(A)と前記第1の回転部材(B)が同期回転することを可能にする、
ことを特徴とする請求項
9に記載の電子アセンブリ。
【請求項12】
前記第1のシャフトケースにはバッフルプレートがさらに配置されており、前記バッフルプレート、前記第1の側壁、及び対向して配置された前記第2の側壁は第3の収容空間を規定し、
前記電子アセンブリは、前記第3の収容空間に少なくとも部分的に収容された減衰機構をさらに備え、前記減衰機構は弾性部材、第1の制限部、及び第2の制限部を含み、
前記第1の制限部は、一端が前記第1の側壁を貫通し且つ前記第1の歯車に連結されており、他端が前記弾性部材の一端に当接し、前記第2の制限部は、一端が前記第1の側壁を貫通し且つ前記第2の歯車に連結されており、他端が前記弾性部材の一端に当接し、前記弾性部材は他端が前記バッフルプレートに連結されており、前記弾性部材は圧縮状態にある、
ことを特徴とする請求項
10に記載の電子アセンブリ。
【請求項13】
前記減衰機構は第3の制限部をさらに含み、前記第3の制限部は、一端が前記弾性部材に連結されており、他端が前記第1の制限部及び前記第2の制限部に当接し、
前記第3の制限部に近い前記第1の制限部の側面は第1の平面であり、前記第1の制限部に近い前記第3の制限部の側面は第2の平面であり、
前記第1の平面の一部には突出した第1の突出部があり、前記第1の突出部は前記第1の平面に連結された第1の斜面を有し、前記第2の平面の一部には突出した第2の突出部があり、前記第2の突出部は前記第2の平面に連結された第2の斜面を有し、
前記電子アセンブリが展開状態にある場合に、前記第1の平面は前記第2の平面に当接し、前記第1の斜面は前記第2の斜面に当接し、
前記電子アセンブリが回転する場合に、前記第1の斜面は前記第2の斜面に当接する、
ことを特徴とする請求項
12に記載の電子アセンブリ。
【請求項14】
電子デバイスであって、フレキシブルスクリーン及び請求項1~
13のいずれか一項に記載の電子アセンブリを含み、
前記フレキシブルスクリーンは、前記電子アセンブリの前記可動プレートに搭載されている、
ことを特徴とする電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電子製品技術分野に関し、具体的に、電子アセンブリ及び電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
電子製品の継続的な発展に伴い、電子製品はその携帯性及び多様な操作性により、現在多くのユーザに好まれている。しかし、それと同時に、電子製品に対するユーザーの期待及び要求もますます高くなっている。例えば、フレキシブル電子デバイスにおいて、シャフトアセンブリは、電子デバイスの回転を制御するための重要な構造部品の1つである。しかし、現在のシャフトアセンブリは構造が比較的複雑であるため、累積の隙間が多くなり、落下による変位が多くなり、シャフトアセンブリの品質が低下している。
【発明の概要】
【0003】
上記に鑑みて、本出願の第一様態において、電子アセンブリが提供される。当該電子アセンブリは、シャフトアセンブリ及び対向して配置されたハウジングを備える。
【0004】
上記シャフトアセンブリは、第1のシャフトケースと、第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置された第1の回転部材と、第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置された回転ユニットとを含む。上記ハウジングは、第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置されている。上記第1の回転部材の各々は、一端が第1のシャフトケースに回転連結されており、他端がハウジングに連結されている。上記回転ユニットの各々は第2の回転部材及び可動プレートを含む。第2の回転部材は、一端が第1のシャフトケースに回転連結されており、他端が可動プレートに連結されている。可動プレートは、一端が上記ハウジングに連結されている。
【0005】
本出願の第二様態において、電子デバイスが提供される。当該電子デバイスは、フレキシブルスクリーン及び本出願の第一様態に係る電子アセンブリを含む。フレキシブルスクリーンは、電子アセンブリの可動プレートに搭載されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本出願の実施形態の技術的解決策をより明確に説明するために、以下、本出願の実施形態の説明に必要な図面を紹介する。
【
図1】
図1は、本出願の1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な上面図である。
【
図2】
図2は、本出願の1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な分解図である。
【
図5】
図5は、本出願の1つの実施形態に係る第1のシャフトケースの第1の側壁を示す概略図である。
【
図6】
図6は、本出願の別の実施形態に係る第1のシャフトケース及び回転ユニットの立体構造を示す概略図である。
【
図7】
図7は、本出願のもう1つの実施形態に係る可動プレート及びハウジングの立体構造を示す概略図である。
【
図8】
図8は、本出願のもう1つの実施形態に係る可動プレート及びハウジングの立体構造を示す概略図である。
【
図9】
図9は、本出願のもう1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な立体構造を示す概略図である。
【
図10】
図10は、本出願のもう1つの実施形態に係る第1のシャフトケース、第2のシャフトケース、及び第1の回転部材の部分的な立体構造を示す概略図である。
【
図11】
図11は、本出願のもう1つの実施形態に係る第1のシャフトケース及び第2の回転部材の部分的な立体構造を示す概略図である。
【
図12】
図12は、本出願のもう1つの実施形態に係る電子アセンブリの断面図である。
【
図13】
図13は、本出願の別の実施形態に係る同期機構の構造を示す概略図である。
【
図15】
図15は、
図13における第1のブラケット、第1の内歯車、及び第1の平歯車の構造を示す概略図である。
【
図16】
図16は、
図13における第2のブラケット、第2の内歯車、及び第2の平歯車の構造を示す概略図である。
【
図17】
図17は、
図13における第1の内歯車、第2の内歯車、第1の平歯車及び第2の平歯車の協働を示す概略図である。
【
図18】
図18は、本出願の1つの実施形態に係る第1の平歯車及び第2の平歯車の構造を示す概略図である。
【
図19】
図19は、本出願のもう1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な立体構造を示す概略図である。
【
図20】
図20は、本出願のもう1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な立体構造を示す概略図である。
【
図21】
図21は、本出願のもう1つの実施形態に係る第1の制限部及び
第3の制限部の立体構造を示す概略図である。
【
図22】
図22は、本出願のもう1つの実施形態に係る第1の制限部及び
第3の制限部の正面図である。
【
図23】
図23は、本出願の1つの実施形態に係る展開状態にある電子デバイスの部分的な上面図である。
【
図25】
図25は、本出願の1つの実施形態に係る折り畳まれる状態にある電子デバイスの立体構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下は本出願の好適な実施形態である。当業者は、本出願の原理から逸脱しない限り、様々な変更及び潤色を行うことができ、これらの改善及び潤色も本出願の保護範囲に属すべきであることに注意されたい。
【0008】
本出願の実施形態において、電子アセンブリが提供される。当該電子アセンブリは、シャフトアセンブリ及び対向して配置されたハウジングを備える。
上記シャフトアセンブリは、第1のシャフトケースと、第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置された第1の回転部材と、第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置された回転ユニットとを含む。上記ハウジングは、第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置されている。上記第1の回転部材の各々は、一端が第1のシャフトケースに回転連結されており、他端がハウジングに連結されている。上記回転ユニットの各々は第2の回転部材及び可動プレートを含む。第2の回転部材は、一端が第1のシャフトケースに回転連結されており、他端が可動プレートに連結されている。可動プレートは、一端が上記ハウジングに連結されている。
【0009】
第1のシャフトケースは、対向して配置された第1の側壁及び対向して配置された第2の側壁を含む。第2の側壁の各々は、対向して配置された第1の側壁に連結されている。第1の回転部材は第1の側壁に回転連結されており、第2の回転部材は第2の側壁に回転連結されている。
【0010】
第1の側壁への第2の回転部材の回転中心の正投影は、第1の回転部材の回転中心から間隔をあけている。
【0011】
可動プレートは第1のスライド部を有し、第2の回転部材は第2のスライド部を有する。第1のスライド部と第2のスライド部は互いに協働して、可動プレートが第2の回転部材に対してスライドすることを可能にする。
【0012】
可動プレートはその一端に第1の回転部を有し、ハウジングは第2の回転部を有する。第1の回転部と第2の回転部は互いに協働して、可動プレートがその一端でハウジングに回転連結されることを可能にする。
【0013】
第1の回転部は回転孔を有し、第2の回転部は回転部材を有し、第1の回転部は、回転孔を通して回転部材に套設されて、可動プレートがその一端でハウジングに回転連結されることを可能にする。
【0014】
電子アセンブリは、第1の側壁に連結された第2のシャフトケースをさらに備える。第1の回転部材は、第1の側壁と第2のシャフトケースとの間に配置されている。
【0015】
第1の側壁は第1の位置決め部を有し、第2のシャフトケースは第2の位置決め部を有する。第1の位置決め部と第2の位置決め部は互いに協働して、第2のシャフトケースが第1の側壁に連結されることを可能にする。第1の回転部材は、第1の位置決め部又は第2の位置決め部に套設されている。
【0016】
第2の側壁は第3の回転部を有し、第2の回転部材は第4の回転部を有する。第3の回転部と第4の回転部は互いに協働して、第2の回転部材が第2の側壁に回転連結されることを可能にする。
【0017】
第1のシャフトケースの対向する両側に少なくとも部分的に配置された第1の回転部材は、第1の回転部材(A)及び第1の回転部材(B)である。電子アセンブリは同期機構をさらに備える。同期機構は第1の回転部材(A)及び第1の回転部材(B)に連結されて、第1の回転部材(A)と第1の回転部材(B)が同期回転することを可能にする。
【0018】
同期機構は第1の歯車及び第2の歯車を含む。第1の回転部材(A)は第1の歯車に回転連結されており、第1の歯車は第2の歯車に回転連結されており、第2の歯車は第1の回転部材(B)に回転連結されている。
【0019】
第1の回転部材はその周側面に複数の歯を有し、複数の歯は、第1の回転部材の少なくとも四分の一の周側面を囲んで配置されている。
【0020】
同期機構は、第1のブラケットと第1のブラケットに連結された第2のブラケット、第1の内歯車と第2の内歯車、及び、第1の平歯車と第2の平歯車を含む。
第1のブラケットと第2のブラケットは第1のシャフトケース内に配置されている。第1のブラケットはその中に第1の収容空間を規定し、第2のブラケットはその中に第2の収容空間を規定する。
第1の内歯車は第1の収容空間内に収容されており、且つ第1のブラケットに対して回転可能である。第2の内歯車は第2の収容空間内に収容されており、且つ第2のブラケットに対して回転可能である。第1の回転部材(A)は第1の内歯車に連結されており、第1の回転部材(B)は第2の内歯車に連結されている。第1の内歯車はその中に第1の収納空間を規定し、第2の内歯車はその中に第2の収納空間を規定する。
第1の平歯車は、第1の収納空間内に収容された第1のサブ平歯車と第1の収納空間外に配置された第2のサブ平歯車とを含む。第1のサブ平歯車は第1の内歯車に回転連結されている。第2の平歯車は、第2の収納空間内に収容された第3のサブ平歯車と第2の収納空間外に配置された第4のサブ平歯車とを含む。第3のサブ平歯車は第2の内歯車に回転連結されており、第4のサブ平歯車は第2のサブ平歯車に回転連結されている。
第1の回転部材(A)が回転する場合に、第1の内歯車、第2の内歯車、第1の平歯車、及び第2の平歯車は協働して、第1の回転部材(A)と第1の回転部材(B)が同期回転することを可能にする。
【0021】
第2のサブ平歯車の直径は第1のサブ平歯車の直径より大きく、第4のサブ平歯車の直径は第3のサブ平歯車の直径より大きい。
【0022】
第1のシャフトケースにはバッフルプレートがさらに配置されており、バッフルプレート、第1の側壁、及び対向して配置された第2の側壁は第3の収容空間を規定する。
電子アセンブリは、第3の収容空間に少なくとも部分的に収容された減衰機構をさらに備える。減衰機構は弾性部材、第1の制限部、及び第2の制限部を含む。
第1の制限部は、一端が第1の側壁を貫通し且つ第1の歯車に連結されており、他端が弾性部材の一端に当接する。第2の制限部は、一端が第1の側壁を貫通し且つ第2の歯車に連結されており、他端が弾性部材の一端に当接する。弾性部材は他端がバッフルプレートに連結されており、弾性部材は圧縮状態にある。
【0023】
減衰機構は第3の制限部をさらに含む。第3の制限部は、一端が弾性部材に連結されており、他端が第1の制限部及び第2の制限部に当接する。
【0024】
第3の制限部に近い第1の制限部の側面は第1の平面であり、第1の制限部に近い第3の制限部の側面は第2の平面である。
第1の平面の一部には突出した第1の突出部があり、第1の突出部は第1の平面に連結された第1の斜面を有する。第2の平面の一部には突出した第2の突出部があり、第2の突出部は第2の平面に連結された第2の斜面を有する。
電子アセンブリが展開状態にある場合に、第1の平面は第2の平面に当接し、第1の斜面は第2の斜面に当接する。電子アセンブリが回転する場合に、第1の斜面は第2の斜面に当接する。
【0025】
第1の突出部は第1の斜面に連結された第3の平面をさらに有し、第3の平面は第1の平面に平行である。第2の突出部は第2の斜面に連結された第4の平面をさらに有し、第4の平面は第2の平面に平行である。電子アセンブリが予めに設定された角度に回転する場合に、第3の平面は第4の平面に当接する。
【0026】
本実施形態において、電子デバイスがさらに提供される。当該電子デバイスは、フレキシブルスクリーン及び本出願の上記実施形態に係る電子アセンブリを含む。フレキシブルスクリーンは、電子アセンブリの可動プレートに搭載されている。
【0027】
第1のシャフトケースは、フレキシブルスクリーンに近い第1のシャフトケースの片側に逃げ溝を規定する。逃げ溝は、電子デバイスが折り曲げられた場合に、フレキシブルスクリーンの一部を収容するように構成されている。
【0028】
本出願の技術的解決策を説明する前に、関連技術における技術的課題を以下に詳細に紹介する。
【0029】
フレキシブル電子デバイスにおいて、シャフトアセンブリは、フレキシブル電子デバイスの回転を制御するための重要な構造部品の1つである。シャフトアセンブリは多くの種類を有し、通常ではシャフトアセンブリに含まれ且つフレキシブルスクリーンをサポートするプレートの数で名付けられ、例えば、2プレート-シャフトアセンブリ(2-plate shaft assembly)、4プレート-シャフトアセンブリ、5プレート-シャフトアセンブリが挙げられる。シャフトアセンブリが多くのプレート(例えば、5プレート)を有する場合に、隣接する2つのプレートの間に隙間が生じるため、5プレート-シャフトアセンブリは4プレート-シャフトアセンブリより隙間が1つ多く、段差も1つ多く、それは、フレキシブルスクリーンの表面効果に悪影響を及ぼす。その理由は以下のようである。一つ目は、当該隙間に対応する位置にあるフレキシブルスクリーンは剛性支持体を有しないことであり、二つ目は、隙間が隣接する2つのプレートの間の平面度にも影響し、異なる位置にあるフレキシブルスクリーンに高低差を生じさせることであり、それで、最終的にフレキシブルスクリーンの表面効果に悪影響を及ぼす。関連技術における4プレート-シャフトアセンブリは、構造が複雑で部品数が多く、2つの部品間ごとに組立公差があり、それは、累積の隙間が多くなり、寸法チェーン(dimensional chain)が大きくなり、落下による変位が多くなり、シャフトアセンブリの品質が低下することにつながる。
【0030】
上記に鑑み、本出願において、電子アセンブリが提供される。第1の回転部材と第2の回転部材は互いに協働して、電子アセンブリが回転することを可能にすることによって、シャフトアセンブリの構造を簡略化し、シャフトアセンブリ品質を向上させることができる。
【0031】
図1~
図4を参照すると、
図1は、本出願の1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な上面図であり、
図2は、本出願の1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な分解図であり、
図3は、
線A-
Aに沿った
図1の断面図であり、
図4は、
線B-
Bに沿った
図1の断面図である。本実施形態において、電子アセンブリ1が提供される。電子アセンブリ1は、シャフトアセンブリ2及び対向して配置されたハウジング3を備える。シャフトアセンブリ2は、第1のシャフトケース10と、第1のシャフトケース10の対向する両側に少なくとも部分的に配置された第1の回転部材20と、第1のシャフトケース10の対向する両側に少なくとも部分的に配置された回転ユニット30とを含む。ハウジング3は、第1のシャフトケース10の対向する両側に少なくとも部分的に配置されている。第1の回転部材20の各々は、一端が第1のシャフトケース10に回転連結されており、他端がハウジング3に連結されている。回転ユニット30の各々は第2の回転部材31及び可動プレート32を含む。第2の回転部材31は、一端が第1のシャフトケース10に回転連結されており、他端が可動プレート32に連結されている。可動プレート32は、一端がハウジング3に連結されている。
【0032】
本出願に係る電子アセンブリ1は主に、シャフトアセンブリ2及び対向して配置されたハウジング3を備える。即ち、電子アセンブリ1は、シャフトアセンブリ2及びハウジング3の総称である。シャフトアセンブリ2は第1のシャフトケース10を含む。第一に、第1のシャフトケース10は、シャフトアセンブリ2の他の回転部品のキャリアとして機能することができ、即ち、回転部品は第1のシャフトケース10に配置されており、第1のシャフトケース10上のある点を中心に回転することができる。第二に、第1のシャフトケース10は、シャフトアセンブリ2における他の部品を収容するために用いられることができ、即ち、一部の部品を第1のシャフトケース10内に搭載することによって、スペースを節約する。さらに、第1のシャフトケース10は、電子アセンブリ1及び電子デバイス4の保護ケースとして機能することもでき、即ち、第1のシャフトケース10は、電子デバイス4のハウジングの一部として機能し、電子デバイス4内の部品を保護する。
図2は、第1のシャフトケース10と第1のシャフトケース10の一側の構造とのみを示しており、第1のシャフトケース10の向こう側の構造は第1のシャフトケース10の上記一側の構造と同じであり、第1のシャフトケース10の上記一側と対称に配置されている。
【0033】
また、本出願のハウジング3は、第1のシャフトケース10の対向する両側に少なくとも部分的に配置されている。本出願に係るハウジング3及び第1のシャフトケース10はともに、電子デバイス4のハウジングとして機能することができる。本実施形態において、
図1に示されたように、ハウジング3の一部は、第1のシャフトケース10の対向する両側に配置されている。ハウジング3の残りの部分は、対向する上記両側に連結された第1のシャフトケース10の第3の側に配置されている。それによって、第1のシャフトケース10は、ハウジング3で囲まれたスペースに収容され、ハウジング3によってある程度保護される。
【0034】
図3に示されたように、本出願に係るシャフトアセンブリ2は、第1のシャフトケース10の対向する両側に少なくとも部分的に配置された第1の回転部材20をさらに含む。第1の回転部材20は回転可能な部材と理解され得る。第1の回転部材20は、
第1のシャフトケース10に回転連結されており、即ち、第1の回転部材20は、第1のシャフトケース10上のある点を中心に回転することができる。第1の回転部材20はその他端でハウジング3に固定連結されている。これで、第1の回転部材20が第1のシャフトケース10に対して回転する場合に、第1の回転部材20は、ハウジング3がともに回転することを駆動することができる。本実施形態において、例示として、第1の回転部材20の一部は第1のシャフトケース10の対向する両側に配置されており、第1の回転部材20の残りの部分は、第1のシャフトケース10に連結するように、第1のシャフトケース10の別の側に配置されている。選択的に、第1の回転部材20は第1のシャフトケース10に直接に連結されることによって回転してもよい。又は、第1の回転部材20は第1のシャフトケース10に間接に連結されてもよく、それによって、第1の回転部材20が第1のシャフトケース10に対して回転することができる。選択的に、第1の回転部材20の他端はハウジング3に固定連結されてもよい。又は、第1の回転部材20の他端は、(
図3に示されたように)ハウジング3に移動可能に連結されてもよい。
【0035】
図4に示されたように、本出願に係るシャフトアセンブリ2は、第1のシャフトケース10の対向する両側に少なくとも部分的に配置された回転ユニット30をさらに含む。回転ユニット30の各々は第2の回転部材31及び可動プレート32を含む。第2の回転部材31も回転可能な部材である。第2の回転部材31は、その一端で第1のシャフトケース10に回転連結されている。即ち、第2の回転部材31は、第1のシャフトケース10上のある点を中心に回転することができる。第2の回転部材31は、その他端で可動プレート32に連結されている。電子デバイス4では、フレキシブルスクリーン5はハウジング3に配置される必要があるだけではなく、フレキシブルスクリーン5の底面は剛性構造でサポートされる必要もある。そこで、本出願において、フレキシブルスクリーン5は可動プレート32でサポートされることができる。
【0036】
また、可動プレート32はその一端でハウジング3に連結されており、可動プレート32はその他端で第2の回転部材31に連結されている。選択的に、ハウジング3が回転力を受けるとき、第1の回転部材20は第1のシャフトケース10に対して回転することによって、ハウジング3が回転することを駆動することができる。ハウジング3の回転は、第2の回転部材31が回転することを可能にし、可動プレート32は第2の回転部材31の動作でともに回転することもでき、可動プレート32に配置されたフレキシブルスクリーン5が回転することを最終的に駆動し、それによって、フレキシブルスクリーン5の折り曲げ機能を実現する。選択的に、第2の回転部材31はその一端で第1のシャフトケース10に直接に連結されてもよく、又は、第2の回転部材31はその一端で第1のシャフトケース10に間接に連結されてもよい。選択的に、第2の回転部材31はその他端で可動プレート32に固定連結されてもよく、又は、第2の回転部材31はその他端で可動プレート32にスライド可能に連結されてもよい。選択的に、可動プレート32はその一端でハウジング3に固定連結されてもよく、又は、可動プレート32はその一端でハウジング3に回転連結されてもよい。選択的に、シャフトアセンブリ2が2つの可動プレート32を含むため、本出願のシャフトアセンブリ2は2プレート-シャフトアセンブリ2と見なされることができる。又は、対向して配置されたハウジング3を考慮すると、本出願のシャフトアセンブリ2は、4プレート-シャフトアセンブリ2と見なされることもできる。
【0037】
上記のように、本出願に係る電子アセンブリ1は構造が簡単であり、第1の回転部材20と第2の回転部材31との協働のみを利用して、第1の回転部材20は第1のシャフトケース10及びハウジング3に連結されており、第2の回転部材31は第1のシャフトケース10及び可動プレート32に連結されており、可動プレート32はハウジング3に連結されており、それによって、電子アセンブリ1の折り曲げ機能を実現し、落下による変位の累積量を少なくし、シャフトアセンブリの品質を向上させることができる。
【0038】
選択的に、
図2を再び参照すると、本実施形態において、第1のシャフトケース10は、対向して配置された第1の側壁11及び対向して配置された第2の側壁12を含む。第2の側壁12の各々は、対向して配置された第1の側壁11に連結されている。第1の回転部材20は第1の側壁11に回転連結されており、第2の回転部材31は第2の側壁12に回転連結されている。
【0039】
本実施形態において、第1の回転部材20及び第2の回転部材31はそれぞれ、異なる側壁に配置されることができ、それによって、第1のサブ回転部材と第2の回転部材31が同じ側壁に配置された場合に、回転中の衝突のリスクを回避することができる。また、第1の回転部材20及び第2の回転部材31がそれぞれ異なる側壁に配置されることは、後続のスライダークランク運動(slider crank movement)に有利である。
【0040】
図2及び
図5を参照すると、
図5は、本出願の1つの実施形態に係る第1のシャフトケースの第1の側壁を示す概略図である。本実施形態において、第1の側壁11への第2の回転部材31の回転中心の正投影(
図5におけるD2に示されたようである)は、第1の回転部材20の回転中心(
図5におけるD1に示されたようである)から間隔をあけている。
【0041】
本出願に係る電子アセンブリ1では、フレキシブルスクリーン5は後に、可動プレート32及びハウジング3に搭載されることができ、電子アセンブリ1の曲がりを制御することでフレキシブルスクリーン5の曲がりが実現される。フレキシブルスクリーン5が折り曲げられた後の形態は通常、「U型スクリーン」及び「水滴型スクリーン」という2種類に分けられることができる。「U型スクリーン」は、フレキシブルスクリーン5がアルファベットUの形を呈していることを意味する。「水滴型スクリーン」は、フレキシブルスクリーン5が水滴の形を呈していること意味し、即ち、フレキシブルスクリーン5は下部が広く、上部が狭いという構造を有する。「U型スクリーン」は電子デバイス4全体を厚くし、「水滴型スクリーン」は電子デバイス4全体を薄くすることができる。1つの実施形態において、第1の側壁11への第2の回転部材31の回転中心の正投影が第1の回転部材20の回転中心と重なるようにすることが可能であり、即ち、第1の回転部材20と第2の回転部材31は同軸で回転する。それによって、フレキシブルスクリーン5が搭載され且つ折り曲げられた後、フレキシブルスクリーン5が「U型スクリーン」を呈することができる。本実施形態において、第1の側壁11への第2の回転部材31の回転中心の正投影が第1の回転部材20の回転中心から間隔をあけるようにすることが可能であり、即ち、第1の回転部材20の回転中心と第2の回転部材31の回転中心は重ならず、第1の回転部材20と第2の回転部材31は同軸で回転しない。これで、第1の回転部材20と第2の回転部材31が回転するとき、スライダークランク運動が形成され、それによって、可動プレート32が第1の回転部材20及びハウジング3に対してある角度で傾斜し、位置距離が形成され、最終的に水滴型スクリーンが形成されることになる。
【0042】
図4及び
図6を参照すると、
図6は、本出願の別の実施形態に係る第1のシャフトケース及び回転ユニットの立体構造を示す概略図である。本実施形態において、可動プレート32は第1のスライド部33を有する。第2の回転部材31は第2のスライド部34を有する。第1のスライド部33と第2のスライド部34は互いに協働して、可動プレート32が第2の回転部材31に対してスライドすることを可能にする。
【0043】
上記から分かるように、スライダークランク運動によって水滴型スクリーンが形成されることができる。スライダークランク運動を実現するために、本出願では、可動プレート32を制御し補償すること、又はハウジング3を補償することによって、第1のシャフトケース10から遠い可動プレート32の一端又はハウジング3の一端と第1のシャフトケース10との間の距離を長くし、それによって、電子アセンブリ1は正常に回転することができ、水滴型スクリーンは最終的に実現される。本実施形態において、可動プレート32を制御し補償することによって実現される。具体的に、可動プレート32は第1のスライド部33を有することができ、第2の回転部材31は第2のスライド部34を有することができる。第1のスライド部33と第2のスライド部34との協働によって、可動プレート32が第2の回転部材31に対してスライドすることを可能にする。選択的に、第1のスライド部33はスライド溝又はスライドブロックであることができ、第2のスライド部34はスライドブロック又はスライド溝であることができる。第1のスライド部33がスライド溝である場合に、第2のスライド部34はスライドブロックであり、第1のスライド部33がスライドブロックである場合に、第2のスライド部34はスライド溝であると理解され得る。具体的に、本実施形態では、例示として、第1のスライド部33はスライド溝であり、第2のスライド部34はスライドブロックである。
【0044】
図4及び
図7を参照すると、
図7は、本出願のもう1つの実施形態に係る可動プレート及びハウジングの立体構造を示す概略図である。本実施形態において、可動プレート32はその一端に第1の回転部35を有する。ハウジング3は第2の回転部36を有する。第1の回転部35と第2の回転部36は互いに協働して、可動プレート32がその一端でハウジング3に回転連結されることを可能にする。
【0045】
上記から分かるように、スライダークランク運動が実行されるとき、可動プレート32とハウジング3はいずれも回転する。本出願は可動プレート32を補償することによって実現される。水滴型スクリーンを実現するために、本出願において、スライダークランク運動の後、可動プレート32は第1の回転部材20及びハウジング3に対して角度で傾斜し、即ち、可動プレート32もハウジング3に対して回転する。そこで、本実施形態において、可動プレート32はその一端に第1の回転部35を有する。ハウジング3は第2の回転部36を有する。第1の回転部35と第2の回転部36との協働によって、可動プレート32がハウジング3に対して回転することを可能にする。選択的に、第1の回転部35はガイドレール又はスライド溝であることができ、第2の回転部36はスライド溝又はガイドレールであることができる。第1の回転部35がガイドレールである場合に、第2の回転部36はスライド溝であり、第1の回転部35がスライド溝である場合に、第2の回転部36はガイドレールであると理解され得る。本実施形態では、例示として第1の回転部35はガイドレールであり、第2の回転部36はスライド溝である。
【0046】
図8を参照すると、
図8は、本出願のもう1つの実施形態に係る可動プレート及びハウジングの立体構造を示す概略図である。本実施形態において、第1の回転部35は回転孔37を有し、第2の回転部36は回転部材38を有する。第1の回転部35は、回転孔37を通して回転部材38に套設されて、可動プレート32がその一端でハウジング3に回転連結されることを可能にする。本出願において、別の実施形態がさらに提供され、即ち、第1の回転部35は回転孔37を有し、第2の回転部36は回転部材38を有する。第1の回転部35が回転部材38に套設されることによって、第1の回転部は回転部材38を中心に回転することができ、それで、可動プレート32はその一端でハウジング3に回転連結され、可動プレート32はハウジング3に対して回転することができる。
【0047】
図9及び
図10を参照すると、
図9は、本出願のもう1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な立体構造を示す概略図である。
図10は、本出願のもう1つの実施形態に係る第1のシャフトケース、第2のシャフトケース、及び第1の回転部材の部分的な立体構造を示す概略図である。本実施形態において、電子アセンブリ1は、第1の側壁11に連結された第2のシャフトケース40をさらに備える。第1の回転部材20は、第1の側壁11と第2のシャフトケース40との間に配置されている。
【0048】
本出願において、第2のシャフトケース40がさらに提供されることができる。第2のシャフトケース40は第1の側壁11の片側に配置され且つ第1の側壁11に連結されることができる。第1の回転部材20が第1の側壁11と第2のシャフトケース40との間に配置されることによって、第1の回転部材20を効果的に保護し、第1の回転部材20が外部物体にぶつかることを防止することができる。次に、第2のシャフトケース40と第1の側壁11は互いに協働して、第1の回転部材20が第1のシャフトケース10に間接に回転連結されることを可能にする。
図10を再び参照すると、本実施形態において、第1の側壁11は第1の位置決め部13を有し、第2のシャフトケース40は第2の位置決め部14を有する。第1の位置決め部13と第2の位置決め部14は互いに協働して、第2のシャフトケース40が第1の側壁11に連結されることを可能にする。第1の回転部材20は、第1の位置決め部13又は第2の位置決め部14に套設されている。
【0049】
本出願において、第1の側壁11は第1の位置決め部13を有し、第2のシャフトケース40は第2の位置決め部14を有する。第1の位置決め部13と第2の位置決め部14は互いに協働して、第2のシャフトケース40が第1の側壁11に連結されることを可能にする。選択的に、第1の位置決め部13は溝又はバンプであることができ、第2の位置決め部14はバンプ又は溝であることができる。第1の位置決め部13が溝である場合に、第2の位置決め部14はバンプであり、第1の位置決め部13がバンプである場合に、第2の位置決め部14は溝であると理解され得る。本実施形態では、例示として、第1の位置決め部13は溝であり、第2の位置決め部14はバンプである。次に、第1の回転部材20は、第1の位置決め部13又は第2の位置決め部14に套設されることができ、即ち、第1の回転部材20はバンプに套設されて回転することができる。例えば、本実施形態において、第1の回転部材20は、第2のシャフトケース40の第2の位置決め部14に套設されることができ、それによって、第1のシャフトケース10に間接に回転連結されることができる。
【0050】
図11を参照すると、
図11は、本出願のもう1つの実施形態に係る第1のシャフトケース及び第2の回転部材の部分的な立体構造を示す概略図である。本実施形態において、第2の側壁12は第3の回転部15を有し、第2の回転部材31は第4の回転部16を有する。第3の回転部15と第4の回転部16は互いに協働して、第2の回転部材31が第2の側壁12に回転連結されることを可能にする。
【0051】
本出願において、第2の側壁12には第3の回転部15が配置されており、第2の回転部材31には第4の回転部16が配置されている。第3の回転部15と第4の回転部16は互いに協働して、第2の回転部材31が第2の側壁12に回転連結されることを可能にする。選択的に、第3の回転部15は回転溝又は回転軸であることができ、第4の回転部16は回転軸又は回転溝であることができる。第3の回転部15が回転溝である場合に、第4の回転部16は回転軸であり、第3の回転部15が回転軸である場合に、第4の回転部16は回転溝であると理解され得る。本実施形態では、例示として、第3の回転部15は回転溝であり、第4の回転部16は回転軸である。図11に示されるように、第2の側壁12には対向して配置された回転溝が配置されており、第2の回転部材31はその対向する両側に回転軸を有する。回転軸を回転溝に挿入するのみで、第2の回転部材31は第1のシャフトケース10に対して回転することができる。
【0052】
図12を参照すると、
図12は、本出願のもう1つの実施形態に係る電子アセンブリの断面図である。本実施形態において、第1のシャフトケース10の対向する両側に少なくとも部分的に配置された第1の回転部材20は、第1の回転部材(A)21及び第1の回転部
材(B)22である。電子アセンブリ1は同期機構50をさらに備える。同期機構50は第1の回転部材(A)21及び第1の回転部
材(B)22に連結されて、第1の回転部材(A)21と第1の回転部
材(B)22が同期回転することを可能にする。
【0053】
本出願の第1の回転部材20は対称的である。即ち、第1の回転部材20(即ち、第1の回転部材(A)21及び第1の回転部材(B)22)は、第1のシャフトケース10の左右両側に配置されている。本出願において、同期機構50がさらに提供されることができる。同期機構50は第1の回転部材(A)21及び第1の回転部材(B)22に連結されている。これで、第1の回転部材(A)21が回転するとき、同期機構50を介して第1の回転部材(B)22はともに回転することができる。それによって、対向する両側にあるハウジング3と可動プレート32はともに回転することができ、電子アセンブリ1が回転するときの対称性効果を向上させることができる。
【0054】
図12を再び参照すると、本実施形態において、同期機構は第1の歯車51及び第2の歯車52を含む。第1の回転部材(A)21は第1の歯車51に回転連結されており、第1の歯車51は第2の歯車52に回転連結されている。第2の歯車52は第1の回転部
材(B)22に回転連結されている。
【0055】
本出願において、同期機構50の実施形態が2つ提供される。本出願の1つの実施形態において、同期機構は第1の歯車51及び第2の歯車52を含む。第1の歯車51は、第1の回転部材(A)21及び第2の歯車52に回転連結されている。第2の歯車52は、第1の回転部材(B)22及び第1の歯車51に回転連結されている。第1の回転部材(A)21が回転するとき、第1の回転部材(B)22は、第1の歯車51及び第2の歯車52の伝動を介して同期回転することができる。
【0056】
図12を再び参照すると、本実施形態において、第1の回転部材20はその周側面に複数の
歯23を有する。複数の
歯23は、第1の回転部材20の少なくとも四分の一の周側面を囲んで配置されている。
【0057】
本出願において、第1の回転部材20はその周側面に複数の歯23を有することができる。歯23と第1の歯車51との噛合い、及び歯23と第2の歯車52との噛合いで回転連結が実現される。電子アセンブリ1の片側が通常少なくとも90°回転するため、本出願において、複数の歯23は、第1の回転部材20の少なくとも四分の一の周側面を囲んで配置されており、回転角度に応じて歯23の数を選択し、それによって、第1の回転部材20の重さを軽減することができる。
【0058】
図13~
図17を参照すると、
図13は、本出願の別の実施形態に係る同期機構の構造を示す概略図である。
図14は、
図13の
同期機構の分解図である。
図15は、
図13における第1のブラケット、第1の内歯車、及び第1の平歯車の構造を示す概略図である。
図16は、
図13における第2のブラケット、第2の内歯車、及び第2の平歯車の構造を示す概略図である。
図17は、
図13における第1の内歯車、第2の内歯車、第1の平歯車及び第2の平歯車の協働を示す概略図である。本出願において、同期機構50がさらに提供される。具体的に、本実施形態において、同期機構50は第1のシャフトケース10内に配置されることができる。同期機構50は、第1のブラケット60と第1のブラケット60に連結された第2のブラケット70、第1の内歯車62と第2の内歯車72、及び、第1の平歯車80と第2の平歯車83を含む。第1のブラケット60と第2のブラケット70は第1のシャフトケース10内に配置されており、第1のブラケット60はその中に第1の収容空間61を規定し、第2のブラケット70はその中に第2の収容空間71を規定する。第1の内歯車62は第1の収容空間61内に収容されており、且つ第1のブラケット60に対して回転可能である。第2の内歯車72は第2の収容空間71内に収容されており、且つ第2のブラケット70に対して回転可能である。第1の回転部材(A)21は第1の内歯車62に連結されており、第1の回転部
材(B)22は第2の内歯車72に連結されている。第1の内歯車62はその中に第1の収納空間63を規定し、第2の内歯車72はその中に第2の収納空間73を規定する。第1の平歯車80は、第1の収納空間63内に収容された第1のサブ平歯車81と第1の収納空間63外に配置された第2のサブ平歯車82とを含む。第1のサブ平歯車81は第1の内歯車62に回転連結されている。第2の平歯車83は、第2の収納空間73内に収容された第3のサブ平歯車84と第2の収納空間73外に配置された第4のサブ平歯車85とを含む。第3のサブ平歯車84は第2の内歯車72に回転連結されている。第4のサブ平歯車85は第2のサブ平歯車82に回転連結されている。第1の回転部材(A)21が回転する場合に、第1の内歯車62、第2の内歯車72、第1の平歯車80、及び第2の平歯車83は協働して、第1の回転部材(A)21と第1の回転部
材(B)22が同期回転することを可能にする。
【0059】
本出願に係る第1のブラケット60は、第1の内歯車62及び第1の平歯車80の搭載のために用いられ、第2のブラケット70は、第2の内歯車72及び第2の平歯車83の搭載のために用いられる。本出願において、第1のブラケット60が第2のブラケット70に連結されることができ、それによって、歯車対を形成する難しさを低減し、同期機構50のサイズを小さくすることができる。
【0060】
本出願において、第1の内歯車62及び第2の内歯車72がさらに提供される。内歯車とは、円周の内側に歯のある歯車である。本出願において、第1の内歯車62は第1の収容空間61内に配置されており、且つ第1のブラケット60に対して回転可能である。また、本出願において、第1の回転部材(A)21は第1の内歯車62に連結されている。これで、第1の内歯車62の回転は、第1の回転部材(A)21が回転することを駆動することができ、それによって、第1の回転部材(A)21が第1のシャフトケース10に間接に回転連結されることができる。
【0061】
本出願において、第2の内歯車72は第2の収容空間71内に収容されることができ、且つ第2のブラケット70に対して回転可能である。また、本出願において、第1の回転部材(B)22は第2の内歯車72に連結されている。これで、第2の内歯車72の回転は、第1の回転部材(B)22が回転することを駆動することができ、それによって、第1の回転部材(B)22が第1のシャフトケース10に間接に回転連結されることができる。第1の収容空間61は第1の内歯車62を収容するために用いられる。選択的に、第1の内歯車62の回転方向は、第1の内歯車62の歯の配列方向と一致している。第2の収容空間71は第2の内歯車72を収容するために用いられる。選択的に、第2の内歯車72の回転方向は、第2の内歯車72の歯の配列方向と一致している。
【0062】
本出願において、第1の平歯車80及び第2の平歯車83がさらに提供される。第1の平歯車80は、第1の収納空間63内に収容された第1のサブ平歯車81と第1の収納空間63外に配置された第2のサブ平歯車82とを含む。第1の内歯車62の歯が円周の内側にあるため、第1の平歯車80の一部は第1の収納空間63内に収容され且つ第1の内歯車62に回転連結される必要があり、それによって、歯車対が形成されると理解され得る。第1の平歯車80の残りの部分は、第1の収納空間63外に配置されている。第2の平歯車83の場合も同様に捉えられることができる。第2の平歯車83は、第2の収納空間73内に収容された第3のサブ平歯車84と第2の収納空間73外に配置された第4のサブ平歯車85とを含む。第2の内歯車72の歯が円周の内側にあるため、第2の平歯車83の一部は第2の収納空間73内に収容され且つ第2の内歯車72に回転連結される必要があり、それによって、歯車対が形成されると理解され得る。第2の平歯車83の残りの部分は、第2の収納空間73外に配置されており、第1の収納空間63外に配置された第1の平歯車80の残りの部分に回転連結されている。即ち、第4のサブ平歯車85と第2のサブ平歯車82は互いに回転連結されて、歯車対を形成する。
【0063】
上記のように、本出願に係る同期機構50では、2つの内歯車及び2つの平歯車、合計で4つの歯車の相互的な協働を利用して、3つの歯車対を形成する。第1の内歯車62と第1のサブ平歯車81は1つ目の歯車対を形成し、第2のサブ平歯車82と第4のサブ平歯車85は2つ目の歯車対を形成し、第3のサブ平歯車84と第2の内歯車72は3つ目の歯車対を形成すると理解され得る。第1の回転部材(A)21の回転は第1の内歯車62が回転することを駆動し、第1の内歯車62と第1のサブ平歯車81は同期回転し、第1のサブ平歯車81と第2のサブ平歯車82は同期回転し、第2のサブ平歯車82と第4のサブ平歯車85は同期回転し、第4のサブ平歯車85と第3のサブ平歯車84は同期回転し、第3のサブ平歯車84と第2の内歯車72は同期回転する。第2の内歯車72が第1の回転部材(B)22に連結されているため、第1の回転部材(A)21と第2の回転部材(B)22との同期回転が最終的に実現されることができる。本出願に係る同期機構50は、構造が簡単であり、3つの歯車対を利用して第1の回転部材(A)21と第2の回転部材(B)22との同期回転を実現することができる。歯車対の数の減少によって、累積のバックラッシュ(backlash)が低減し、同期機構50の同期効果が向上すると同時に、同期機構の構造精度が確保されることができる。
【0064】
図18を参照すると、
図18は、本出願の1つの実施形態に係る第1の平歯車及び第2の平歯車の構造を示す概略図である。本実施形態において、第2のサブ平歯車82の直径は第1のサブ平歯車81の直径より大きく、第4のサブ平歯車85の直径は第3のサブ平歯車84の直径より大きい。
【0065】
同期機構50が動作するとき、即ち、第1の内歯車62と第2の内歯車72が同期回転するとき、第1の平歯車80と第2の平歯車83との間にわずかな距離偏差が生じる。例えば、第1の内歯車62と第2の内歯車72がそれぞれ90°回転するとき、第2のサブ平歯車82の直径が第1のサブ平歯車81の直径に等しく、且つ第4のサブ平歯車85の直径が第3のサブ平歯車84の直径に等しい場合に、第2のサブ平歯車82と第4のサブ平歯車85との間に一定の隙間が生じる可能性があり、それは不完全な噛合いにつながる。従って、本出願において、第2のサブ平歯車82の直径は第1のサブ平歯車81の直径より大きく、第4のサブ平歯車85の直径は第3のサブ平歯車84の直径より大きい。それによって、第1の内歯車62と第2の内歯車72が回転する角度に関わらず、第2のサブ平歯車82と第4のサブ平歯車85は完全に噛み合うことができ、それは、同期機構50の同期効果を向上させることができる。
【0066】
図19を参照すると、
図19は、本出願のもう1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な立体構造を示す概略図である。本実施形態において、第1のシャフトケース10にはバッフルプレート17がさらに配置されている。バッフルプレート17、第1の側壁11、及び対向して配置された第2の側壁12は第3の収容空間18を規定する。電子アセンブリ1は、第3の収容空間18に少なくとも部分的に収容された減衰機構90をさらに備える。減衰機構90は弾性部材94、第1の制限部91、及び第2の制限部92を含む。第1の制限部91は、一端が第1の側壁11を貫通し且つ第1の歯車51に連結されており、他端が弾性部材94の一端に当接する。第2の制限部92は、一端が第1の側壁11を貫通し且つ第2の歯車52に連結されており、他端が弾性部材94の一端に当接する。弾性部材94は他端がバッフルプレート17に連結されており、弾性部材94は圧縮状態にある。
【0067】
本出願において、バッフルプレート17がさらに提供され、バッフルプレート17、第1の側壁11、及び第2の側壁12は互いに協働して第3の収容空間18を規定する。第3の収容空間18には減衰機構90がさらに収容される。減衰機構90は、電子アセンブリ1が任意に折り曲げられることを防止するために用いられる。減衰機構90は、小さな外力が加えられた場合に電子アセンブリ1が折り曲げられることを防止するために用いられると理解され得る。本出願において、いくつかの異なる実施形態が提供される。1つの実施形態において、第1の制限部91は第1の歯車51に連結されており、それで、第1の歯車51が回転するとき、第1の制限部91がともに回転することが駆動される。第2の制限部92の場合も同様に捉えられることができる。弾性部材94はその一端で第1の制限部91及び第2の制限部92に当接し、その他端でバッフルプレート17に連結されており、また、弾性部材94は圧縮状態で維持される。即ち、電子アセンブリ1が展開状態にあるか折り曲げられた状態にあるかに関わらず、弾性部材94は圧縮状態にある。弾性部材94は第1の制限部91及び第2の制限部92に反発力を加え、当該反発力の方向は第1の側壁11に対して垂直である。電子アセンブリ1が小さな外力を受ける場合に、当該外力が反発力によって打ち消されることができるため、電子アセンブリ1は回転しない。ハウジング3に加える力が一定の値より大きい場合にのみ、反発力が打ち消され、電子アセンブリ1が回転し始める。
【0068】
図20を参照すると、
図20は、本出願のもう1つの実施形態に係る電子アセンブリの部分的な立体構造を示す概略図である。本実施形態において、減衰機構90は第3の制限部93をさらに含む。第3の制限部93は、一端が弾性部材94に連結されており、他端が第1の制限部91及び第2の制限部92に当接する。
【0069】
本出願の別の実施形態において、第1の制限部91と第2の制限部92、及び弾性部材94の間に第3の制限部93がさらに配置されることができる。第3の制限部93はその一端で弾性部材94に連結されており、その他端で第1の制限部91及び第2の制限部92に当接する。従って、反発力は第3の制限部93を介して第1の制限部91及び第2の制限部92に伝達され、また、第3の制限部93が第1の制限部91及び第2の制限部92に当接することによって、減衰機構90の構造安定性が改善される。
【0070】
図21~
図22を参照すると、
図21は、本出願のもう1つの実施形態に係る第1の制限部及び
第3の制限部の立体構造を示す概略図である。
図22は、本出願のもう1つの実施形態に係る第1の制限部及び
第3の制限部の正面図である。本実施形態において、第3の制限部93に近い第1の制限部91の側面は第1の平面911であり、第1の制限部91に近い第3の制限部93の側面は第2の平面931である。第1の平面911の一部には突出した第1の突出部912があり、第1の突出部912は、第1の平面911に連結された第1の斜面913を有する。第2の平面931の一部には突出した第2の突出部932があり、第2の突出部932は、第2の平面931に連結された第2の斜面933を有する。電子アセンブリ1が展開状態にある場合に、第1の平面911は第2の平面931に当接し、第1の斜面913は第2の斜面933に当接する。電子アセンブリ1が回転する場合に、第1の
斜面913は第2の斜面933に当接する。選択的に、第1の平面911と第2の平面931は、第1の側壁11に平行である。又は、第1の平面911と第2の平面931は、電子アセンブリ1の回転方向に平行であると理解され得る。
【0071】
本実施形態において、第1の制限部91は第1の突出部912を有することができ、第1の突出部912は第1の斜面913を有する。第3の制限部93は第2の突出部932を有し、第2の突出部932は第2の斜面933を有する。これで、電子アセンブリ1が展開状態にある場合に、第1の平面911は第2の平面931に当接し、第1の斜面913は第2の斜面933に当接し、弾性部材94の反発力は、第3の制限部93の第2の平面931を介して第1の制限部91の第1の平面911に伝達されることができ、それで、小さな外力が加えられた場合の電子アセンブリ1の回転が防止されることができる。電子アセンブリ1が回転し始めるとき、ハウジング3は第1の回転部材(A)21が回転することを駆動し、第1の回転部材(A)21は第1の歯車51が回転することを駆動し、第1の歯車51は第1の制限部91が回転することを駆動し、この場合、第1の平面911は第2の平面931から離れ、第1の斜面913のみが第2の斜面933に当接する。選択的に、第1の制限部91の第1の斜面913は第2の斜面933に当接し、又は第1の制限部91の他の部分は第2の斜面933に当接する。これで、第2の斜面933から第1の制限部91への反発力は回転力に分解されることができ、当該回転力は、電子アセンブリ1が外力から解放されるとき、電子アセンブリ1が自ら展開状態に戻ることを可能にする。例えば、ユーザが電子アセンブリ1に外力を加えて電子アセンブリ1を30°回転させた後、外力を取り除くと、電子アセンブリ1は自ら展開状態に戻ることができる。また、第1の制限部91が回転するとき、第2の斜面933と第1の突出部912との相互作用により、第3の制限部93はバッフルプレート17に向かって移動することができ、弾性部材94をさらに圧縮し、弾性部材94の反発力をさらに向上させることができる。
【0072】
図21~
図22を再び参照すると、本実施形態において、第1の突出部912は第1の斜面913に連結された第3の平面
914をさらに有し、第3の平面
914は第1の平面911に平行である。第2の突出部932は第2の斜面933に連結された第4の平面934をさらに有し、第4の平面934は第2の平面931に平行である。電子アセンブリ1が予めに設定された角度に回転する場合に、
第3の平面914は第4の平面934に当接する。選択的に、第3の平面
914と第4の平面934は、第1の側壁11に平行である。又は、第3の平面
914と第4の平面934は、電子アセンブリ1の回転方向に平行であると理解され得る。
【0073】
本実施形態において、第1の突出部912は第1の斜面913に連結された第3の平面914をさらに有し、第2の突出部932は第2の斜面933に連結された第4の平面934をさらに有する。これで、電子アセンブリ1が予めに設定された角度に回転する場合に、第3の平面914は第4の平面934に当接する。この場合、反発力は第4の平面934を介して第3の平面914に伝達され、それで、小さな外力が加えられた場合の電子アセンブリ1の回転が防止されることができる。例えば、ユーザが電子アセンブリ1に外力を加えて電子アセンブリ1を60°回転させた後、外力を取り除くと、電子アセンブリ1はまず自動的に展開状態に戻ることができず、次に、小さな外力が加えられた場合の電子アセンブリ1の回転がさらに防止される。
【0074】
選択的に、上記実施形態において、第1の制限部91及び第3の制限部93の構造のみが説明された。第2の制限部92も第1の制限部91と同じ構造を有することができ、即ち、第2の制限部92はその平面で突起部を有することもでき、当該突起部も斜面及び平面を有する。この場合、第3の制限部93は突起部を有することもでき、当該突起部も斜面及び平面を有する。さらに、選択的に、第1の制限部91、第2の制限部92及び第3の制限部93は軸対称に配置されることができ、それによって、電子アセンブリ1の減衰効果及び制限効果をさらに向上させることができる。
【0075】
上記電子アセンブリ1以外に、本出願の実施形態において、電子デバイス4がさらに提供される。本出願に係る電子デバイス4及び電子アセンブリ1はいずれも、本出願の発明のポイントを実現することができる。選択として、以下に記載の電子デバイス4は上記に係る電子アセンブリ1を含むことができる。
【0076】
図23~
図27を参照すると、
図23は、本出願の1つの実施形態に係る展開状態にある電子デバイスの部分的な上面図である。
図24は、
線C-
Cに沿った
図23の断面図である。
図25は、本出願の1つの実施形態に係る折り畳まれる状態にある電子デバイスの立体構造を示す概略図である。
図26は、
図25の
電子デバイスの上面図である。
図27は、
線D-
Dに沿った
図26の断面図である。本実施形態に係る電子デバイス4は、フレキシブルスクリーン5と、本出願の上記実施形態に係る電子アセンブリ1とを含む。フレキシブルスクリーン5は、電子アセンブリ1の可動プレート32に搭載されている。
【0077】
本出願に係る電子デバイス4は、携帯電話、タブレット、ラップトップ、パームコンピュータ、パーソナルコンピュータ、パーソナル・デジタル・アシスタント(personal digital sssistant、PDA)、ポータブル・メディア・プレーヤー(portable media player、PMP)、ナビゲーション装置、ウェアラブルデバイス、スマートブレスレット、歩数計などの移動端末、及びデジタルテレビ、デスクトップコンピュータなどの固定端末を含むが、これらに限定されない。
【0078】
本出願に係る電子デバイス4において、フレキシブルスクリーン5は、内部へ折り曲げられるよう、可動プレート32に搭載されることができる。即ち、電子デバイス4が折り曲げられるとき、フレキシブルスクリーン5は露出せず、代わりに、ハウジング3によって保護される。上記から分かるように、ハウジング3が外力を受けて折り曲げられるとき、ハウジング3は可動プレート32がともに曲がることを駆動することができ、可動プレート32は可動プレート32上のフレキシブルスクリーン5が曲がることを駆動する。本出願に係る電子デバイス4において、本出願の上記実施形態に係る電子アセンブリ1を利用して、電子デバイス4が折り曲げられることができ、水滴型スクリーンが実現されることができる。それによって、落下による変位の累積量を少なくし、電子デバイス4の品質を向上させることができ、電子デバイス4の精度を確保することができる。
【0079】
図27を再び参照すると、本実施形態において、第1のシャフトケース10は、フレキシブルスクリーン5に近い第1のシャフトケース10の片側に逃げ溝95を規定する。逃げ溝95は、電子デバイス4が折り曲げられた場合に、フレキシブルスクリーン5の一部を収容するように構成されている。電子デバイス4が折り曲げられるとき、フレキシブルスクリーン5が折り曲げられた位置は、第1のシャフトケース10に向かう方向に一定の変位を生じる。従って、本出願において、第1のシャフトケース10は、フレキシブルスクリーン5に近い第1のシャフトケース10の片側に逃げ溝95を規定することができる。これで、フレキシブルスクリーン5が折り曲げられるとき、逃げ溝95は、第1のシャフトケース10に向かう方向に一定の変位を有するフレキシブルスクリーン5の一部を収容することができ、これによって、フレキシブルスクリーン5が折り曲げられるとき第1のシャフトケース10にぶつかることを防止し、フレキシブルスクリーン5を保護することができる。
【0080】
以上は本出願の実施形態の詳しい説明である。本明細書では、本出願の原理及び実施形態が説明された。上記説明はただ本出願の方法及び中核となる思想の理解を助けるために用いられる。同時に、当業者にとって、本出願の思想に基づいて、具体的な実施形態及び応用範囲はいずれも変わるところがある。上記のように、本明細書は本出願を限定するものと理解されるべきではない。
【符号の説明】
【0081】
1…電子アセンブリ
2…シャフトアセンブリ
3…ハウジング
4…電子デバイス
5…フレキシブルスクリーン
10…第1のシャフトケース
11…第1の側壁
12…第2の側壁
13…第1の位置決め部
14…第2の位置決め部
15…第3の回転部
16…第4の回転部
17…バッフルプレート
18…第3の収容空間
20…第1の回転部材
21…第1の回転部材(A)
22…第1の回転部材(B)
23…歯
30…回転ユニット
31…第2の回転部材
32…可動プレート
33…第1のスライド部
34…第2のスライド部
35…第1の回転部
36…第2の回転部
37…回転孔
38…回転部材
40…第2のシャフトケース
50…同期機構
51…第1の歯車
52…第2の歯車
60…第1のブラケット
61…第1の収容空間
62…第1の内歯車
63…第1の収納空間
70…第2のブラケット
71…第2の収容空間
72…第2の内歯車
73…第2の収納空間
80…第1の平歯車
81…第1のサブ平歯車
82…第2のサブ平歯車
83…第2の平歯車
84…第3のサブ平歯車
85…第4のサブ平歯車
90…減衰機構
91…第1の制限部
911…第1の平面
912…第1の突出部
913…第1の斜面
914…第3の平面
92…第2の制限部
93…第3の制限部
931…第2の平面
932…第2の突出部
933…第2の斜面
934…第4の平面
94…弾性部材
95…逃げ溝