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特許7442084メッセージ送受信アプリケーションソフトウェア、メッセージ送受信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】メッセージ送受信アプリケーションソフトウェア、メッセージ送受信システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/00 20220101AFI20240226BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20240226BHJP
【FI】
H04L51/00
G06F21/60
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020002740
(22)【出願日】2020-01-10
(65)【公開番号】P2021111125
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2022-12-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成31年3月29日にサテライトオフィス・メール誤送信防止/標的型攻撃メール対策機能for G Suiteのページに動画アップロード https://www.sateraito.jp/Google_Apps_Mail_Gososhinboushi.html 平成31年3月29日にYouTubeページに動画アップロード https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=PQHh3ugAS3M&feature=emb_logo 平成31年3月30日にYouTubeページに動画アップロード https://www.youtube.com/watch?v=PQHh3ugAS3M&t=15s 平成31年4月1日にサテライトオフィス・メール誤送信防止/標的型攻撃メール対策機能for G Suiteのページに掲載、PDF資料をアップロード https://www.sateraito.jp/Google_Apps_Mail_Gososhinboushi.html 平成31年4月23日にサテライトオフィス・メール誤送信防止/標的型攻撃メール対策機能for G Suiteのマニュアルページに掲載 https://sites.google.com/a/sateraito.jp/sateraito-dounyuu/Home/meru-wu-song-xin-fang-zhi-ji-neng 令和1年5月15日にサテライトオフィス・メール誤送信防止/標的型攻撃メール対策機能for G Suiteのマニュアルページに掲載 https://sites.google.com/a/sateraito.jp/sateraito-dounyuu/Home/meru-wu-song-xin-fang-zhi-ji-neng
(73)【特許権者】
【識別番号】516346218
【氏名又は名称】株式会社サテライトオフィス
(74)【代理人】
【識別番号】100168538
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 来
(72)【発明者】
【氏名】原口 豊
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-230641(JP,A)
【文献】特開2012-078876(JP,A)
【文献】特開2015-001854(JP,A)
【文献】特開平10-240645(JP,A)
【文献】特開2017-138859(JP,A)
【文献】特開2012-230463(JP,A)
【文献】特開2019-191903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00
G06F 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアであって、
前記ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定する送信操作判定ステップと、
前記送信操作が実行されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定ステップと、
前記所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップと、
前記所定条件を満たしていないとき、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をし、ブラウザにおける警告・確認表示画面において、送信ボタンを表示する警告確認・エラー表示ステップと
前記送信ボタンが操作されると、送信データを送信する確認後送信ステップと、
前記確認後送信ステップの後に再度警告・確認表示をする再警告確認表示ステップとを具備していることを特徴とするメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項2】
前記所定条件として送信先情報の全てが、所定組織内の電子メールアドレスであることを特徴とする請求項1に記載のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項3】
前記所定条件として送信先情報の送信先件数が、予め設定された所定件数未満であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項4】
前記送信ステップまたは確認後送信ステップにおいて、予め設定された所定電子メールアドレスを送信先情報に加えて送信データの送信を実行する構成であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項5】
前記所定条件として送信データのメッセージ情報が、予め設定された所定キーワードを含まないことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項6】
ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアであって、
前記ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定する送信操作判定ステップと、
前記送信操作が実行されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定ステップと、
前記所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップと、
前記所定条件を満たしていないとき、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をする警告確認・エラー表示ステップとを具備し
前記所定条件として送信データの送信ファイルが、予め設定された所定データ形式以外を含まないことを特徴とするメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項7】
前記所定条件として送信先情報の全てが、所定組織内の電子メールアドレスであることを特徴とする請求項に記載のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項8】
前記所定条件として送信先情報が、所定組織外の電子メールアドレスを含んでいる場合、ユーザーの上司の電子メールアドレスを含んでいることであり、
前記所定条件を満たしていないとき、警告確認・エラー表示ステップにおいて、エラー表示をする構成であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項9】
前記所定条件として送信先情報に含まれた電子メールアドレスが、ユーザー端末またはサーバにある連絡先リスト情報に登録された他の電子メールアドレスと所定文字数だけ異なる類似関係でないことであり、
前記所定条件を満たしていないとき、警告確認・エラー表示ステップにおいて、他の電子メールアドレスを表示する構成であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項10】
ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアであって、
前記ユーザー端末である人工知能スピーカ端末において送信しようとする送信データが指定されて送信指示が入力されたか否かを判定する送信指示判定ステップと、
前記送信指示が入力されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件として送信データの送信ファイルが、予め設定された所定データ形式以外を含まないことを満たしているか否かを判定する条件判定ステップと、
前記所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップと、
前記所定条件を満たしていないとき、人工知能スピーカ端末において警告・確認を促す音声またはエラーの音声を出力する警告確認・エラー音声出力ステップとを具備していることを特徴とするメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア。
【請求項11】
ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信システムであって、
前記サーバまたはユーザー端末が、前記ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定し、
前記送信操作が実行されたとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定し、
前記所定条件を満たしているとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データを送信し、
前記所定条件を満たしていないとき、サーバまたはユーザー端末が、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をし、ブラウザにおける警告・確認表示画面において、送信ボタンを表示し、
前記送信ボタンが操作されると、送信データを送信し、送信後にサーバまたはユーザー端末が、ユーザー端末のブラウザにおいて再度警告・確認表示をする構成であることを特徴とするメッセージ送受信システム。
【請求項12】
ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信システムであって、
前記サーバまたはユーザー端末が、前記ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定し、
前記送信操作が実行されたとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件として送信データの送信ファイルが、予め設定された所定データ形式以外を含まないことを満たしているか否かを判定し、
前記所定条件を満たしているとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データを送信し、
前記所定条件を満たしていないとき、サーバまたはユーザー端末が、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をする構成であることを特徴とするメッセージ送受信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア、および、メッセージ送受信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、送信元端末においてメールが選択されて送信操作があったとき、送信元端末からサーバへメールが送信され、サーバが送信元端末から受信したメールを所定時間保留し、所定時間内に送信元端末においてキャンセル操作があった場合、サーバが指定された送信先へのメール送信をキャンセルし、所定時間内に送信元端末においてキャンセル操作がなかった場合、サーバが指定された送信先へのメール送信を実行するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-110322号公報(特に図1参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のシステムは、送信操作を行った後にサーバが送信メールを所定時間だけ保留し、所定時間内にキャンセル操作があった場合に保留していた送信メールの送信先への送信をキャンセルする構成であったため、そもそも送信操作を行った後の所定時間内にユーザーが誤送信に気づくことが困難であるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認して誤送信を回避することができるメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア、および、メッセージ送受信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本請求項1に係る発明は、ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアであって、前記ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定する送信操作判定ステップと、前記送信操作が実行されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定ステップと、前記所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップと、前記所定条件を満たしていないとき、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をし、ブラウザにおける警告・確認表示画面において、送信ボタンを表示する警告確認・エラー表示ステップと、前記送信ボタンが操作されると、送信データを送信する確認後送信ステップと、前記確認後送信ステップの後に再度警告・確認表示をする再警告確認表示ステップとを具備していることにより、前述した課題を解決するものである。
【0007】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの構成に加えて、前記所定条件として送信先情報の全てが、所定組織内の電子メールアドレスであることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0008】
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載されたメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの構成に加えて、前記所定条件として送信先情報の送信先件数が、予め設定された所定件数未満であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0009】
本請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載されたメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの構成に加えて、前記送信ステップまたは確認後送信ステップにおいて、予め設定された所定電子メールアドレスを送信先情報に加えて送信データの送信を実行する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0010】
本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載されたメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの構成に加えて、前記所定条件として送信データのメッセージ情報が、予め設定された所定キーワードを含まないことであることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0011】
本請求項6に係る発明は、ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアであって、前記ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定する送信操作判定ステップと、前記送信操作が実行されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定ステップと、前記所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップと、前記所定条件を満たしていないとき、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をする警告確認・エラー表示ステップとを具備し、前記所定条件として送信データの送信ファイルが、予め設定された所定データ形式以外を含まないことにより、前述した課題を解決するものである。
【0012】
本請求項7に係る発明は、請求項に記載されたメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの構成に加えて、前記所定条件として送信先情報の全てが、所定組織内の電子メールアドレスであることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0013】
本請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載されたメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの構成に加えて、前記所定条件として送信先情報が、所定組織外の電子メールアドレスを含んでいる場合、ユーザーの上司の電子メールアドレスを含んでいることであり、前記所定条件を満たしていないとき、警告確認・エラー表示ステップにおいて、エラー表示をする構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0014】
本請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載されたメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの構成に加えて、前記所定条件として送信先情報に含まれた電子メールアドレスが、ユーザー端末またはサーバにある連絡先リスト情報に登録された他の電子メールアドレスと所定文字数だけ異なる類似関係でないことであり、前記所定条件を満たしていないとき、警告確認・エラー表示ステップにおいて、他の電子メールアドレスを表示する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0015】
本請求項10に係る発明は、ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアであって、前記ユーザー端末である人工知能スピーカ端末において送信しようとする送信データが指定されて送信指示が入力されたか否かを判定する送信指示判定ステップと、前記送信指示が入力されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件として送信データの送信ファイルが、予め設定された所定データ形式以外を含まないことを満たしているか否かを判定する条件判定ステップと、前記所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップと、前記所定条件を満たしていないとき、人工知能スピーカ端末において警告・確認を促す音声またはエラーの音声を出力する警告確認・エラー音声出力ステップとを具備していることにより、前述した課題を解決するものである。
【0016】
本請求項11に係る発明は、ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信システムであって、前記サーバまたはユーザー端末が、前記ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定し、前記送信操作が実行されたとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定し、前記所定条件を満たしているとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データを送信し、前記所定条件を満たしていないとき、サーバまたはユーザー端末が、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をし、ブラウザにおける警告・確認表示画面において、送信ボタンを表示し、前記送信ボタンが操作されると、送信データを送信し、送信後にサーバまたはユーザー端末が、ユーザー端末のブラウザにおいて再度警告・確認表示をする構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【0017】
本請求項12に係る発明は、ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信するメッセージ送受信システムであって、前記サーバまたはユーザー端末が、前記ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定し、前記送信操作が実行されたとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件として送信データの送信ファイルが、予め設定された所定データ形式以外を含まないことを満たしているか否かを判定し、前記所定条件を満たしているとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データを送信し、前記所定条件を満たしていないとき、サーバまたはユーザー端末が、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をする構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアは、ユーザー端末と他の端末との間でサーバを介してメッセージデータを送受信することができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
【0019】
本請求項1に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、所定条件を満たしていないとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができる。
さらに、警告・確認表示画面において確認して送信ボタンを操作することにより確認後送信ステップによって送信データが送信されるため、ユーザーは、警告・確認表示画面を視て確認してから送信データを送信することができる。
また、所定条件を満たしていない場合で送信したとき、送信後に再度警告・確認表示が表示されるため、送信データが送信された後の段階でユーザーは必要に応じて送信取消機能を用いて送信データの誤送信を取り消すことができる。
【0020】
本請求項2に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、所定組織内でない社外の電子メールアドレスが送信先情報に含まれているとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信データが社外に送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
【0021】
本請求項3に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、送信先件数が所定件数以上であるとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信データが送信されて拡散されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
【0022】
本請求項4に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、所定電子メールアドレスが必ず加えられるため、例えば管理者の電子メールアドレスを所定電子メールアドレスとして設定することにより全ての送信データを管理者がチェックするとともにログを取ることができる。
【0023】
本請求項5に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、請求項1乃至請求項4のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、送信データのタイトルや本文に所定キーワードが含まれていたとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信データが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
例えば、マイナンバー、クレジットカード、パスワードの情報が送信データに含まれていた場合に警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、ユーザーが入れるべきでない情報をうっかり入れて送信してしまうリスクを回避することができる。
【0024】
本請求項6に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、所定条件を満たしていないとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができる。
さらに、所定データ形式の送信ファイルが含まれていたとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信ファイルが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
例えば、圧縮ファイルなど好ましくないデータ形式が送信データに含まれていた場合に警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、ユーザーが添付すべきでないファイルをうっかり添付して送信してしまうリスクを回避することができる。
【0025】
本請求項7に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、請求項に係る発明が奏する効果に加えて、所定組織内でない社外の電子メールアドレスが送信先情報に含まれているとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信データが社外に送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
【0026】
本請求項8に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、請求項1乃至請求項7のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、社外と電子メールでやりとりする際にユーザーの上司の電子メールアドレスが送信先情報に含まれていないとき、エラー表示が表示されるため、ユーザーの上司の電子メールアドレスを送信先情報に入れずにユーザーが社外と勝手にやりとりしてしまうリスクやユーザーの上司が知らないうちにユーザーと社外との間で話が進んでしまうリスクを回避することができる。
【0027】
本請求項9に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、請求項1乃至請求項8のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、似た電子メールアドレス群の少なくとも1つが送信先情報に含まれていたとき、他の電子メールアドレスが候補として表示されるため、ユーザーは紛らわしいほど似ている電子メールアドレスを再確認してから送信データを送信することができる。
【0028】
本請求項10に係る発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアによれば、請求項6に係る発明が奏する効果と同様、人工知能スピーカ端末において所定条件を満たしていないとき、警告・確認を促す音声またはエラーの音声が出力されるため、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができる。
さらに、所定データ形式の送信ファイルが含まれていたとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信ファイルが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
例えば、圧縮ファイルなど好ましくないデータ形式が送信データに含まれていた場合に警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、ユーザーが添付すべきでないファイルをうっかり添付して送信してしまうリスクを回避することができる。
【0029】
本請求項11に係る発明のメッセージ送受信システムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果と同様、所定条件を満たしていないとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができる。
さらに、警告・確認表示画面において確認して送信ボタンを操作することにより送信データが送信されるため、ユーザーは、警告・確認表示画面を視て確認してから送信データを送信することができる。
また、所定条件を満たしていない場合で送信したとき、送信後に再度警告・確認表示が表示されるため、送信データが送信された後の段階でユーザーは必要に応じて送信取消機能を用いて送信データの誤送信を取り消すことができる。
【0030】
本請求項12に係る発明のメッセージ送受信システムによれば、請求項に係る発明が奏する効果と同様、所定条件を満たしていないとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができる。
さらに、所定データ形式の送信ファイルが含まれていたとき、警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、送信ファイルが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
例えば、圧縮ファイルなど好ましくないデータ形式が送信データに含まれていた場合に警告・確認表示またはエラー表示が表示されるため、ユーザーが添付すべきでないファイルをうっかり添付して送信してしまうリスクを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションを備えたメッセージ送受信システムを示す概念図。
図2】本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションの動作を示すチャート図。
図3】本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションのメールブラウザにおいて宛先が所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウを示す図。
図4】本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションのメールブラウザにおいて送信ファイルが所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウを示す図。
図5】本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションのメールブラウザにおいて所定条件を満たさないで送信した後の送信後再警告表示を示す図。
図6】(A)(B)は宛先件数が所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウを示す図およびメッセージ中のキーワードが所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウを示す図。
図7】(A)(B)は宛先が社外であった場合で上長の電子メールアドレスが送信先に含まれてなく所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウを示す図および送信先の電子メールアドレスと似た電子メールアドレスをアドレス帳に有している場合の警告・確認表示ウィンドウを示す図。
図8】(A)(B)は本発明の第2実施例であるユーザーのスマートフォン端末においてメッセージ中のキーワードが所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウを示す図および送信ファイルが所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウを示す図。
図9】本発明の第3実施例であるメッセージ送受信システムの概念図。
図10】本発明の第3実施例であるメッセージ送受信システムの動作を示すチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアは、ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定する送信操作判定ステップと、送信操作が実行されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定ステップと、所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップと、所定条件を満たしていないとき、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をする警告確認・エラー表示ステップとを具備していることにより、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
また、本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアは、ユーザー端末である人工知能スピーカ端末において送信しようとする送信データが指定されて送信指示が入力されたか否かを判定する送信指示判定ステップと、送信指示が入力されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定ステップと、所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップと、所定条件を満たしていないとき、人工知能スピーカ端末において警告・確認を促す音声またはエラーの音声を出力する警告確認・エラー音声出力ステップとを具備していることにより、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
さらに、本発明のメッセージ送受信システムは、ユーザー端末と他の端末とサーバとを備え、サーバまたはユーザー端末が、ユーザー端末のブラウザにおいて送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定し、送信操作が実行されたとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定し、所定条件を満たしているとき、サーバまたはユーザー端末が、送信データを送信し、所定条件を満たしていないとき、サーバまたはユーザー端末が、ユーザー端末のブラウザにおいて警告・確認表示またはエラー表示をする構成であることにより、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0033】
例えば、ユーザー端末は、デスクトップ型パーソナルコンピュータ端末、ノート型パーソナルコンピュータ端末、スマートフォン端末、タブレット端末、腕時計型端末、眼鏡型端末、人工知能制御手段を有する人工知能スピーカ端末など、メッセージ送受信アプリケーションソフトウェアを実行するものであって、所謂インターネットである広域ネットワーク、ローカルネットワーク、電話回線などを含む通信ネットワークにより他の端末と直接またはサーバを介して間接的に接続してメッセージデータや画像データを送受信するものであれば如何なるものであっても構わない。
また、メッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの概念には、メッセージ送受信アプリケーションソフトウェア自体だけでなく、メッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの機能を拡張するメッセージ送受信アプリケーションソフトウェア追加用アドオンプログラム(以下、追加用アドオンプログラム)が含まれるものとする。
さらに、メッセージ送受信アプリケーションソフトウェアは、電子メールを送受信するものや、同一の相手に対して同一のウィンドウで順次対話が追加表示される所謂チャット形式のものなど、メッセージデータを送受信するものであれば如何なるものであっても構わない。
また、サーバは、1つのサーバやクラウド上の複数のサーバでもよい。
【実施例1】
【0034】
以下に、本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの第1実施例であるメールブラウザアプリケーションについて、図1乃至図7(B)に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションを備えたメッセージ送受信システム100を示す概念図であり、図2は、本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションの動作を示すチャート図であり、図3は、本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションのメールブラウザ112において宛先が所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウ115を示す図であり、図4は、本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションのメールブラウザ112において送信ファイルFLが所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウ115を示す図であり、図5は、本発明の第1実施例であるメールブラウザアプリケーションのメールブラウザ112において所定条件を満たさないで送信した後の送信後再警告表示117を示す図であり、図6(A)は、宛先件数が所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウ115を示す図であり、図6(B)は、メッセージ中のキーワードが所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウ115を示す図であり、図7(A)は、宛先が社外であった場合で上長の電子メールアドレスが送信先に含まれてなく所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウ115を示す図であり、図7(B)は、送信先の電子メールアドレスと似た電子メールアドレスをアドレス帳に有している場合の警告・確認表示ウィンドウ115を示す図である。
【0035】
本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアを有した第1実施例であるメッセージ送受信システム100は、図1に示すように、ユーザーの端末の一例であるコンピュータ端末110と、相手側の他の端末であるノート型コンピュータ端末120と、サーバ130とを備えている。
ユーザーのコンピュータ端末110には、本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの一例であるメールブラウザアプリケーションがインストールされている。
なお、コンピュータ端末110に直接インストールされていなくてもよい。
例えば、サーバ130にメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアがインストールされ、インターネットブラウザを利用してユーザーのコンピュータ端末110の表示部111に表示する構成でもよい。
【0036】
ユーザーのコンピュータ端末110は、メールブラウザアプリケーションを用いることにより、サーバ130を介して一例として相手側のノート型コンピュータ端末120との間において、メッセージデータの一例である電子メールの送受信を行うことができるように構成されている。
ユーザーのコンピュータ端末110において、メールブラウザアプリケーションを起動させると、ユーザーのコンピュータ端末110の表示部111にメールブラウザ112が表示される。
そして、ユーザーがメールブラウザ112の「作成」ボタンを操作すると、新規メッセージウィンドウが表示される。
ユーザーが、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および所謂、添付ファイルである送信ファイルFLについて入力・設定する。
【0037】
このうち、送信先情報には、宛先、Cc(カーボンコピー)、Bcc(ブラインドカーボンコピー)があり、それぞれの入力欄に電子メールアドレスが入力自在に設けられている。
また、送信データのメッセージ情報には、件名、メッセージ本文があり、それぞれの入力欄にテキストメッセージが入力自在に設けられている。
さらに、ファイルを新規メッセージウィンドウにドラッグする、または添付ボタン操作などでファイルを指定することにより、送信ファイルFLを指定自在に設けられている。
【0038】
本実施例では、送信データを送信する際の送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて、予め所定条件が設定されている。
所定条件は、ユーザーのコンピュータ端末110または管理者端末において予め設定されている。
なお、本発明の所定条件を有しないメールブラウザ112である場合、ユーザーのコンピュータ端末110に追加用アドオンプログラムをインストールすることにより、本発明の所定条件がユーザーのコンピュータ端末110または管理者端末において設定自在になる。
【0039】
そして、サーバ130またはユーザーのコンピュータ端末110が、ユーザーのコンピュータ端末110のメールブラウザ112において送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定する。
より具体的には、送信メッセージウィンドウ113の送信ボタン114が操作されてか否かを判定する。
送信ボタン114が操作されたとき、サーバ130またはユーザーのコンピュータ端末110が、送信メッセージウィンドウ113の送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する。
【0040】
所定条件を満たしているとき、サーバ130またはユーザーのコンピュータ端末110が、送信データを送信する。
他方、所定条件を満たしていないとき、サーバ130またはユーザーのコンピュータ端末110が、ユーザーのコンピュータ端末110のメールブラウザ112において警告・確認表示またはエラー表示の一例として警告・確認表示画面である警告・確認表示ウィンドウ115を表示するように構成されている。
これにより、所定条件を満たしていないとき、警告・確認表示またはエラー表示の一例である警告・確認表示ウィンドウ115が表示される。
その結果、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができる。
【0041】
続いて、所定条件の判定処理についてのメールブラウザアプリケーションの動作について詳しく説明する。
図2に示すように、ステップS1では、送信操作判定ステップとして、ユーザーのコンピュータ端末110のメールブラウザ112において送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定する。
より具体的には、送信メッセージウィンドウ113の送信ボタン114が操作されてか否かを判定する。
送信ボタン114が操作されたと判定した場合はステップS2へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS1を繰り返す。
【0042】
ステップS2では、条件判定ステップとして、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する。
例えば、所定条件として、送信先情報の全てが、所定組織内の電子メールアドレスであることであったとする。
そして、宛先、CcおよびBccに入力された電子メールアドレスが全て社内の電子メールアドレスだった場合、所定条件を満たすと判定してステップS3へ進む。
他方、宛先やCcに社外の電子メールアドレスが入力されていた場合、所定条件を満たしていないと判定してステップS4へ進む。
【0043】
ステップS3では、送信ステップとして、送信データを送信する。
そして、シーケンスを終了する。
ステップS4では、警告確認・エラー表示ステップとして、メールブラウザ112において、警告・確認表示またはエラー表示の一例として警告・確認表示ウィンドウ115を表示する。
例えば、図3に示すように、宛先やCcに社外の電子メールアドレスが入力されて、所定条件を満たしていないと判定された場合、警告・確認表示ウィンドウ115において、社外の電子メールアドレスが含まれている旨を表示する。
【0044】
その結果、前述したように、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができる。
さらに、本実施例では、警告・確認表示ウィンドウ115において、所定条件を満たさない社外の電子メールアドレスの箇所をハイライトで表示するように構成されている。
これにより、所定条件を満たさないが満たす箇所より目立つように表示される。
その結果、ユーザーは、どの箇所が所定条件を満たしていないのかを簡単に確認することができる。
【0045】
なお、所定条件として、送信データの送信ファイルFLが、予め設定された所定データ形式「lzh、zip、txt」以外を含まないことを設定してもよい。
これにより、図4に示すように、送信メッセージウィンドウ113に所定データ形式「lzh、zip、txt」でない形式の送信ファイルFL(pptx形式)が指定された後に送信ボタン114が操作されたとき、警告・確認表示ウィンドウ115において、送信ファイルFLが、予め設定された所定データ形式でない旨のエラー表示が表示される。
【0046】
その結果、送信ファイルFLが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
例えば、圧縮ファイルなど好ましくないデータ形式が送信データに含まれていた場合に警告・確認表示またはエラー表示が表示される。
その結果、ユーザーが添付すべきでないファイルをうっかり添付して送信してしまうリスクを回避することができる。
【0047】
また、本実施例では、警告確認・エラー表示ステップS4において、警告・確認表示画面である警告・確認表示ウィンドウ115が、送信ボタン116を表示する構成である。
なお、送信ボタン116を有さないエラー表示をしてもよい。
ステップS5では、確認判定ステップとして、警告・確認表示ウィンドウ115の送信ボタン116が操作されたか否かを判定する。
警告・確認表示ウィンドウ115の送信ボタン116が操作されたと判定した場合はステップS6へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS5を繰り返す。
【0048】
ステップS6では、確認後送信ステップとして、送信データを送信する。
これにより、警告・確認表示ウィンドウ115においてユーザーが確認して送信ボタン116を操作することによって送信データが送信される。
その結果、ユーザーは、警告・確認表示ウィンドウ115を視て確認してから送信データを送信することができる。
【0049】
さらに、ステップS7では、図5に示すように、再警告確認表示ステップとして、確認後送信ステップS6の後に再度警告・確認表示としてメールブラウザ112に送信後再警告表示117を表示する。
これにより、所定条件を満たしていない場合で送信したとき、送信後に送信後再警告表示117が表示される。
その結果、送信データが送信された後の段階でユーザーは必要に応じて送信取消機能を用いて送信データの誤送信を取り消すことができる。
【0050】
より具体的には、ユーザーが、例えば、10秒以内など所定時間内に取り消しボタン118を操作することにより、送信データの送信が取り消されるように構成されている。
つまり、送信ボタン116の操作ありと判定したときから所定時間の一例として10秒経過したときに実際の送信データの送信が実行されるように構成されている。
そして、所定時間の一例として10秒未満のうちに取り消しボタン118が操作されたときは、送信が実行される前に送信実行の指令がキャンセルされるように構成されている。
なお、サーバ130がユーザーのコンピュータ端末110から受信した送信データを所定時間保留し、所定時間内にキャンセル操作があったとき、保留していた送信データの送信先への送信を取り消すように構成してもよい。
【0051】
また、所定条件として、送信先情報の送信先件数が、予め設定された所定件数未満であることを設定してもよい。
これにより、図6(A)に示すように、所定件数の一例として20件未満であることが設定され、20件以上の社外の電子メールアドレスが送信先に入力されていた場合や、20件以上の社内および社外の電子メールアドレスが送信先に入力されていた場合に送信ボタン114が操作されたとき、その旨を記載した警告・確認表示またはエラー表示として警告・確認表示ウィンドウ115が表示される。
その結果、送信データが送信されて拡散されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
【0052】
また、所定条件として、送信データのメッセージ情報が、予め設定された所定キーワードを含まないことを設定してもよい。
これにより、図6(B)に示すように、所定キーワードの一例として「クレジットカード」、「暗証番号」や「パスワード」の文字が送信データの件名やメッセージ本文に使用された場合で送信ボタン114が操作されたとき、その旨を記載した警告・確認表示またはエラー表示として警告・確認表示ウィンドウ115が表示される。
その結果、送信データが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができ、ユーザーが入れるべきでない情報をうっかり入れて送信してしまうリスクを回避することができる。
【0053】
さらに、所定条件として、送信先情報が、所定組織外の電子メールアドレスを含んでいる場合、ユーザーの上司の電子メールアドレスを含んでいることを設定してもよい。
これにより、図7(A)に示すように、送信先情報が、所定組織外の電子メールアドレスを含んでいて、ユーザーの上司の電子メールアドレスを含んでいない場合で送信ボタン114が操作されたとき、その旨を記載したエラー表示として警告・確認表示ウィンドウ115が表示される。
その結果、ユーザーの上司の電子メールアドレスを送信先情報に入れずにユーザーが社外と勝手にやりとりしてしまうリスクやユーザーの上司が知らないうちにユーザーと社外との間で話が進んでしまうリスクを回避することができる。
【0054】
また、所定条件として、送信先情報に含まれた電子メールアドレスが、ユーザーのコンピュータ端末110またはサーバ130にある連絡先リスト情報に登録された他の電子メールアドレスと所定文字数だけ異なる類似関係でないことを設定してもよい。
これにより、図7(B)に示すように、送信先として選択・入力した電子メールアドレスが、所謂、アドレス帳である連絡先リスト情報に登録された他の電子メールアドレスと所定文字数の一例として2文字だけ異なる類似関係である場合で送信ボタン114が操作されたとき、他の電子メールアドレスを記載した警告・確認表示として警告・確認表示ウィンドウ115が表示される。
その結果、ユーザーは紛らわしいほど似ている電子メールアドレスを再確認してから送信データを送信することができる。
【0055】
なお、ユーザーが誤って選択・入力していた場合、警告・確認表示ウィンドウ115の類似アドレス候補をクリック操作やタップ操作することにより、誤って選択・入力された電子メールアドレスが、類似アドレス候補として挙げられた電子メールアドレスと置き換えられるように構成してもよい。
また、送信先として選択・入力した電子メールアドレスの付加情報である氏名情報と、所謂、アドレス帳である連絡先リスト情報に登録された氏名情報とを比べて所定文字数の一例として1文字だけ異なる類似関係である場合で送信ボタン114が操作されたとき、他の氏名情報を記載した警告・確認表示として警告・確認表示ウィンドウ115が表示されるように構成してもよい。
【0056】
さらに、送信ステップS3または確認後送信ステップS6において、予め設定された所定電子メールアドレスを送信先情報に加えて送信データの送信を実行するように構成してもよい。
例えば、常に管理者の電子メールアドレスをBccに加えて送信を実行するように構成してもよい。
これにより、所定電子メールアドレスが必ず加えられる。
その結果、例えば管理者の電子メールアドレスを所定電子メールアドレスとして設定することにより全ての送信データを管理者がチェックするとともにログを取ることができる。
【0057】
このようにして得られた本発明の第1実施例であるメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアは、ユーザー端末の一例であるコンピュータ端末110のブラウザであるメールブラウザ112において送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定する送信操作判定ステップS1と、送信操作が実行されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定ステップS2と、所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップS3と、所定条件を満たしていないとき、ユーザーのコンピュータ端末110のメールブラウザ112において警告・確認表示またはエラー表示をする警告確認・エラー表示ステップS4とを具備していることにより、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができる。
【0058】
さらに、所定条件として送信先情報の全てが、所定組織内の電子メールアドレスであることにより、送信データが社外に送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
【0059】
また、所定条件として送信先情報の送信先件数が、予め設定された所定件数未満であることにより、送信データが送信されて拡散されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
【0060】
さらに、警告確認・エラー表示ステップS4において、警告・確認表示画面である警告・確認表示ウィンドウ115が、送信ボタン116を表示し、送信ボタン116が操作されると、送信データを送信する確認後送信ステップS6をさらに具備していることにより、ユーザーは、警告・確認表示ウィンドウ115を視て確認してから送信データを送信することができる。
【0061】
また、送信ステップS3または確認後送信ステップS6において、予め設定された所定電子メールアドレスを送信先情報に加えて送信データの送信を実行する構成であることにより、例えば、管理者の電子メールアドレスを所定電子メールアドレスとして設定することにより全ての送信データを管理者がチェックするとともにログを取ることができる。
【0062】
さらに、所定条件として送信データのメッセージ情報が、予め設定された所定キーワードを含まないことにより、送信データが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができ、ユーザーが入れるべきでない情報をうっかり入れて送信してしまうリスクを回避することができる。
【0063】
また、所定条件として送信データの送信ファイルFLが、予め設定された所定データ形式以外を含まないことにより、送信ファイルFLが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができ、ユーザーが添付すべきでないファイルをうっかり添付して送信してしまうリスクを回避することができる。
【0064】
さらに、所定条件として送信先情報が、所定組織外の電子メールアドレスを含んでいる場合、ユーザーの上司の電子メールアドレスを含んでいることであり、所定条件を満たしていないとき、警告確認・エラー表示ステップS4において、エラー表示をする構成であることにより、ユーザーの上司の電子メールアドレスを送信先情報に入れずにユーザーが社外と勝手にやりとりしてしまうリスクやユーザーの上司が知らないうちにユーザーと社外との間で話が進んでしまうリスクを回避することができる。
【0065】
また、所定条件として送信先情報に含まれた電子メールアドレスが、ユーザーのコンピュータ端末110またはサーバ130にある連絡先リスト情報に登録された他の電子メールアドレスと所定文字数だけ異なる類似関係でないことであり、所定条件を満たしていないとき、警告確認・エラー表示ステップS4において、他の電子メールアドレスを表示する構成であることにより、ユーザーは紛らわしいほど似ている電子メールアドレスを再確認してから送信データを送信することができる。
【0066】
さらに、確認後送信ステップS6の後に再度警告・確認表示として送信後再警告表示117を表示する再警告確認表示ステップS7をさらに具備していることにより、送信データが送信された後の段階でユーザーは必要に応じて送信取消機能を用いて送信データの誤送信を取り消すことができる。
【0067】
また、本発明の第1実施例である送受信するメッセージ送受信システム100は、ユーザー端末の一例であるコンピュータ端末110と他の端末の一例であるノート型コンピュータ端末120とサーバ130とを備え、サーバ130またはユーザーのコンピュータ端末110が、ユーザーのコンピュータ端末110のメールブラウザ112において送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定し、送信操作が実行されたとき、サーバ130またはユーザーのコンピュータ端末110が、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定し、所定条件を満たしているとき、サーバ130またはユーザーのコンピュータ端末110が、送信データを送信し、所定条件を満たしていないとき、サーバ130またはユーザーのコンピュータ端末110が、ユーザーのコンピュータ端末110のメールブラウザ112において警告・確認表示またはエラー表示の一例として警告・確認表示ウィンドウ115を表示する構成であることにより、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができるなど、その効果は甚大である。
【実施例2】
【0068】
続いて、本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの第2実施例であるチャットアプリケーションについて、図8(A)および図8(B)に基づいて説明する。
ここで、図8(A)は、本発明の第2実施例であるユーザーのスマートフォン端末210においてメッセージ中のキーワードが所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウ215を示す図であり、図8(B)は、本発明の第2実施例であるユーザーのスマートフォン端末210において送信ファイルFLが所定条件を満たさない場合の警告・確認表示ウィンドウ215を示す図である。
第2実施例のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアは、第1実施例のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの電子メールの送信用メッセージデータがウィンドウ毎に表示される形式をチャットのメッセージデータが同一の相手と同一のウィンドウで対話する形式に変更したものであり、多くの要素について第1実施例のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアと共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する200番台の符号を付すのみとする。
【0069】
図8(A)に示すように、ユーザー端末の一例であるスマートフォン端末210の表示部211には、メッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの一例であるチャットアプリケーションのブラウザとしてのトーク画面212が表示されている。
トーク画面212には、ユーザーである営業担当者と相手側のA社伊藤さんとのやりとりのメッセージが表示されている。
ユーザーのスマートフォン端末210のブラウザとしてのトーク画面212において送信しようとする送信データが入力欄に入力されることで指定されて送信操作として送信ボタン214が操作されたか否かを判定する。
【0070】
そして、送信ボタン214が操作されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する。
例えば、所定条件として、送信データのメッセージ情報が、予め設定された所定キーワードを含まないことが設定されていたとする。
【0071】
これにより、図8(A)に示すように、所定キーワードの一例として「パスワード」の文字が送信データのメッセージ本文に使用された場合で送信ボタン214が操作されたとき、その旨を記載した警告・確認表示またはエラー表示として警告・確認表示ウィンドウ215が表示される。
その結果、送信データが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができ、ユーザーが入れるべきでない情報をうっかり入れて送信してしまうリスクを回避することができる。
【0072】
また、所定条件として、送信ファイルFLが、予め設定された所定データ形式以外を含まないことを設定してもよい。
これにより、図8(B)に示すように、トーク画面212に所定データ形式でない形式の送信ファイルFLが指定された後に送信ボタン214が操作されたとき、警告・確認表示ウィンドウ215において、送信ファイルFLが、予め設定された所定データ形式でない旨のエラー表示が表示される。
その結果、送信ファイルFLが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
例えば、圧縮ファイルなど好ましくないデータ形式が送信データに含まれていた場合に警告・確認表示またはエラー表示が表示される。
その結果、ユーザーが添付すべきでないファイルをうっかり送信してしまうリスクを回避することができる。
【0073】
このようにして得られた本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアの第2実施例であるチャットアプリケーションは、ユーザー端末の一例であるスマートフォン端末210のブラウザであるトーク画面212において送信しようとする送信データが指定されて送信操作が実行されたか否かを判定する送信操作判定ステップS1と、送信操作が実行されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定ステップS2と、所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップS3と、所定条件を満たしていないとき、ユーザーのスマートフォン端末210のトーク画面212において警告・確認表示またはエラー表示をする警告確認・エラー表示ステップS4とを具備していることにより、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができるなど、その効果は甚大である。
【実施例3】
【0074】
続いて、本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアを有した第3実施例であるメッセージ送受信システム300について、図9および図10に基づいて説明する。
ここで、図9は、本発明の第3実施例であるメッセージ送受信システム300の概念図であり、図10は、本発明の第3実施例であるメッセージ送受信システム300の動作を示すチャート図である。
第3実施例のメッセージ送受信システム300は、第1実施例のメッセージ送受信システム100のユーザーのコンピュータ端末110を人工知能スピーカ端末310に変更したものであり、多くの要素について第1実施例のメッセージ送受信システム100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する300番台の符号を付すのみとする。
【0075】
本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアを有した第3実施例であるメッセージ送受信システム300は、図9に示すように、ユーザーの端末の一例である人工知能スピーカ端末310と、相手側の他の端末であるノート型コンピュータ端末320と、サーバ330とを備えている。
ユーザーの人工知能スピーカ端末310には、本発明のメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアがインストールされている。
【0076】
人工知能スピーカ端末310は、スピーカと、マイクと、制御部と、記憶部と、学習機能を有する人工知能制御手段と、通信手段とを備えている。
なお、人工知能制御手段は、人工知能スピーカ端末310にではなく、サーバ330に設けられていてもよい。
ユーザーが、人工知能スピーカ端末310に対して、少なくとも送信先情報および送信データとしての送信ファイル情報を、マイクを介して音声で入力するとともに送信実行の旨を入力する。
【0077】
例えば、『営業の田中さんにプレゼン資料のファイルをメールで送信して!』の旨を音声で入力する。
すると、送信先に営業の田中さんの電子メールアドレスが選択・指定され、サーバ330などの共有ドライブにあるプレゼン資料のファイルが選択・指定されて送信が実行されようとする。
【0078】
本実施例では、サーバ330またはユーザーの人工知能スピーカ端末310が、ユーザーの人工知能スピーカ端末310において送信しようとする送信データおよび送信先情報が指定されて送信指示が入力されたか否かを判定する。
そして、送信指示が入力されたとき、サーバ330またはユーザーの人工知能スピーカ端末310が、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する。
所定条件を満たしているとき、サーバ330またはユーザーの人工知能スピーカ端末310が、送信データを送信する。
【0079】
他方、所定条件を満たしていないとき、サーバ330またはユーザーの人工知能スピーカ端末310が、ユーザーの人工知能スピーカ端末310において警告・確認を促す音声またはエラーの音声を出力するように構成されている。
例えば、所定条件として、送信ファイルFLが、予め設定された所定データ形式「lzh、zip、txt」以外を含まないことが設定されていたとする。
そして、送信ファイルFLである「プレゼン資料」がpptx形式であったとする。
【0080】
これにより、所定データ形式でない形式の送信ファイルFLが指定された後に送信指示が入力されたとき、例えば、「ファイル形式がlzh、zip、txt以外となっていて送信できません!」の旨が音声で出力される。
その結果、送信ファイルFLが送信されてよいものか否かをユーザーは送信実行直前に確認することができる。
例えば、圧縮ファイルなど好ましくないデータ形式が送信データに含まれていた場合に警告・確認表示またはエラー表示が表示される。
その結果、ユーザーが添付すべきでないファイルをうっかり送信してしまうリスクを回避することができる。
【0081】
所定条件の判定の動作について詳しく説明する。
図10に示すように、ステップS11では、送信指示判定ステップとして、人工知能スピーカ端末310において送信しようとする送信データが指定されて送信指示が音声で入力されたか否かを、ユーザーの人工知能スピーカ端末310の制御部(メッセージ送受信アプリケーション)が判定する。
ここで、人工知能スピーカ端末310の制御部(メッセージ送受信アプリケーション)は、人工知能制御手段を用いてマイクからの入力データの言葉を形態素解析または分かち書きルールで区切って音声入力者の意図を把握するとともに意図にとって意味のある単語を把握し、把握した内容に基づいて、送信済みメッセージが指定されてメッセージ再送の旨が入力されたか否かをそれぞれ判定するように構成されている。
送信指示が入力されたと判定した場合はステップS12へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS11を繰り返す。
【0082】
ステップS12では、条件判定ステップとして、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する。
所定条件を満たすと判定した場合はステップS23へ進み、他方、所定条件を満たしていないと判定した場合はステップS14へ進む。
【0083】
ステップS13では、送信ステップとして、送信データを送信する。
そして、シーケンスを終了する。
ステップS14では、警告確認・エラー音声出力ステップとして、人工知能スピーカ端末310において警告・確認を促す音声またはエラーの音声を出力する。
これにより、警告・確認を促す音声またはエラーの音声が出力される。
その結果、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができる。
【0084】
ステップS15では、確認判定ステップとして、警告・確認後の送信指示が入力されたか否かを判定する。
警告・確認後の送信指示が入力されたと判定した場合はステップS16へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS15を繰り返す。
ステップS16では、確認後送信ステップとして、送信データを送信する。
これにより、警告・確認後においてユーザーが確認して送信指示を入力することによって送信データが送信される。
その結果、ユーザーは、警告・確認音声を聞いて確認してから送信データを送信することができる。
【0085】
このようにして得られた本発明の第3実施例であるメッセージ送受信アプリケーションソフトウェアは、ユーザー端末である人工知能スピーカ端末310において送信しようとする送信データが指定されて送信指示が入力されたか否かを判定する送信指示判定ステップS11と、送信指示が入力されたとき、送信データの送信先情報、送信データのメッセージ情報および送信ファイルFLについて予め設定された所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定ステップS12と、所定条件を満たしているとき、送信データを送信する送信ステップS13と、所定条件を満たしていないとき、人工知能スピーカ端末310において警告・確認を促す音声またはエラーの音声を出力する警告確認・エラー音声出力ステップS14とを具備していることにより、送信データが送信される前段階でユーザーは誤送信する寸前だったか否かを確認することができ、誤送信を回避することができるなど、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【0086】
100、 300 ・・・ メッセージ送受信システム
110 ・・・ コンピュータ端末(ユーザー端末)
210 ・・・ スマートフォン端末(ユーザー端末)
310 ・・・ 人工知能スピーカ端末(ユーザー端末)
111、211 ・・・ 表示部
112 ・・・ メールブラウザ(ブラウザ)
212 ・・・ トーク画面(ブラウザ)
113 ・・・ 送信メッセージウィンドウ
114、214 ・・・ 送信ボタン
115、215 ・・・ 警告・確認表示ウィンドウ(警告・確認表示画面)
116 ・・・ (警告・確認表示ウィンドウの)送信ボタン
117 ・・・ 送信後再警告表示(再度警告・確認表示)
118 ・・・ 取り消しボタン
120、 320 ・・・ ノート型コンピュータ端末(他の端末)
130、 330 ・・・ サーバ
FL ・・・ 送信ファイル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10