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特許7442096地理的データの集約および分析のシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】地理的データの集約および分析のシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/909 20190101AFI20240226BHJP
   G06Q 30/02 20230101ALI20240226BHJP
   G06F 16/29 20190101ALI20240226BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20240226BHJP
【FI】
G06F16/909
G06Q30/02
G06F16/29
G06F3/0484
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2020564056
(86)(22)【出願日】2019-05-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-16
(86)【国際出願番号】 US2019032448
(87)【国際公開番号】W WO2019222370
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】62/671,686
(32)【優先日】2018-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520439678
【氏名又は名称】ブラストポイント,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BLASTPOINT,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】弁理士法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルバレス,アリソン
(72)【発明者】
【氏名】ボレンスタイン,トマー
(72)【発明者】
【氏名】カーシオ,ジョン
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-316808(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0140190(US,A1)
【文献】特開2016-099905(JP,A)
【文献】特開2016-152044(JP,A)
【文献】特開2003-141325(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105805560(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
G06F 3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアントに地理データを表示すためのコンピュータ実装方法であって、前記方法は
バックエンドコンピュータシステムによって、前記クライアントによって表示されたユーザ操作可能入力地図上のユーザ定義地理的地域の選択を受信するステップであって、前記ユーザ操作可能入力地図は、ユーザがパイプラインの経路に基づいて前記ユーザ定義地理的地域を選択できるように構成されている、ステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記パイプラインの経路を取り囲む地理的境界を決定するステップであって、前記地理的境界は、前記ユーザ定義地理的地域からのバッファ距離と、前記パイプラインがサービスを提供する潜在的な顧客とに基づいており、前記地理的境界は、1つ以上の地理的単位の少なくとも一部を含む、ステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理的境界および前記パイプラインの経路を送信するステップであって、前記地理的境界および前記パイプラインの経路は、前記クライアントの前記ユーザ操作可能入力地図に表示される、ステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、選択されたデータ基準を受信するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、地理空間データセットから前記1つまたは複数の地理単位について前記選択されたデータ基準を満たす検索されたデータを得るステップであって、前記地理空間データセットは複数のデータレコードを含み、前記地理空間データセットの各データレコードは少なくとも1つの地理空間属性を含み、前記検索されたデータは前記地理空間属性に基づいて前記データレコードから検索される、ステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記1つまたは複数の地理的単位の各々が前記地理的境界と重複する割合に従って、前記選択されたデータ基準に対応する前記検索されたデータについて計算されたデータ基準計算するステップであって、前記計算されたデータ基準は前記地理的境界を表している、ステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理的境界内の前記1つまたは複数の地理的単位の各々のサイズに従って、前記1つまたは複数の地理的単位の各々についての前記検索されたデータにおける確実性を判定するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理空間データセットが前記選択されたデータ基準の許容誤差計算に適しているかどうかを判定するステップと、
前記地理空間データセットが前記許容誤差計算に適していると判定されると、前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記許容誤差計算に従って、前記検索されたデータにおける前記確実性を計算して、前記検索されたデータにおける前記確実性を決定するステップと、
前記地理空間データセットが前記許容誤差計算に適していないと判定されると、前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理空間データセットのサンプルサイズが前記選択された基準の閾値を満たすどうかを判定するステップと、
前記クライアントが前記計算されたデータ基準を表示するために、前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理的境界内の前記選択されたデータ基準についての前記計算されたデータ基準を前記クライアントに送信するステップと、
を含むコンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記検索されたデータにおける前記確実性を判定するステップは
前記サンプルサイズが前記閾値を下回ると判定されると、前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記選択された基準の閾値計算を行うステップを含む、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記検索されたデータにおける前記確実性を判定するステップは、
前記サンプルサイズが前記閾値を上回ると判定されると、前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記選択された基準に対するカバレッジ計算を行うステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記計算されたデータ基準計算するステップは、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理的境界と部分的に重複する前記1つまたは複数の地理的単位の各々について、各部分的に重複する地理的単位が前記地理的境界と重複する割合に従って加重平均を計算することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記計算されたデータ基準計算するステップは、
前記地理的境界内に部分的にのみ存在する各地理的単位について
前記バックエンドコンピュータシステムによって、各地理単位について1つまたは複数のより小さい地理単位を検索するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理空間データセットから、前記1つまたは複数のより小さい地理単位の前記選択されたデータ基準を満たすデータを検索するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記計算されたデータ基準計算するステップは、
前記ユーザ定義地理的地域の前記選択内に部分的にのみ存在する各地理的単位について
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理的単位の各々が前記地理的境界と重複する割合に従って、前記選択されたデータ基準の加重平均を計算するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記選択されたデータ基準の正規化スコアを計算するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記クライアントによる表示のために前記地理的境界出力コロプレス地図を提供するステップであって、前記出力コロプレス地図は、前記正規化スコアに従って前記地理的境界内の前記地理的単位の各々に適用される印を含む、ステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記選択されたデータ基準が第1の選択されたデータ基準を含み、前記方法が、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、第2の選択されたデータ基準を受信するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理空間データセットから、前記地理的境界についての前記第2の選択されたデータ基準を満たすデータを検索するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の正規化されたスコアを計算するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記クライアントによる表示のために前記地理的境界出力コロプレス地図を提供するステップであって、前記出力コロプレス地図は、前記正規化スコアに従って前記地理的境界内の前記地理的単位の各々に適用される印を含む、ステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の各々の重み係数を受信するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、各々の重み係数に従って、前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の前記正規化されたスコアを計算するステップとをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記選択されたデータ基準が第1の選択されたデータ基準を含み、前記方法が、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、第2の選択されたデータ基準を受信するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の各々の重みを受信するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記地理空間データセットから、前記地理的境界についての前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準を満たすデータを検索するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の各々についての前記重みに基づいて、前記検索されたデータについてのスコアを計算するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記計算されたスコアに従って、前記検索されたデータのランクリストを表示するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記検索されたデータの前記スコアを計算するステップは、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記第1の選択されたデータ基準の前記重みに基づいて、前記検索されたデータの各レコードに対する第1のスコアを計算するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記第2の選択されたデータ基準の前記重みに基づいて、前記検索されたデータの各レコードに対する第2のスコアを計算するステップと、
前記バックエンドコンピュータシステムによって、前記検索されたデータの各レコードについて前記第1のスコアおよび前記第2のスコアを合計するステップとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ユーザ定義地理的地域の前記選択を受信するステップは、
前記クライアントにグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示するステップを含んでおり、
前記GUIは、地図と、ユーザ定義地理的地域定義オプションのメニューを含んでおり、前記メニューを介して、前記地図に対して前記ユーザ定義地理的地域を定義することができ、
前記ユーザ定義地理的地域定義オプションは、
前記地図上に自由形式の描画を介して前記ユーザ定義地理的地域を定義する第1のオプションであって、前記自由形式の描画はパイプラインの経路を定義する、第1のオプションと、
幾何学的形状を前記地図に適用することによって前記ユーザ定義地理的地域を定義する第2のオプションであって、前記幾何学的形状はパイプラインの経路を定義する、第2のオプションと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記計算されたデータ基準に基づいて、前記パイプラインの新規の潜在的な顧客世帯を特定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
クライアントに地理データを表示するためのコンピュータシステムであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリと、
を備えており、
前記メモリは地理空間データベースおよび命令を記憶し、前記命令は前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータシステムに、
前記クライアントによって表示されたユーザ操作可能入力地図上のユーザ定義地理的地域の選択を受信させることであって、前記ユーザ操作可能入力地図は、ユーザがパイプラインの経路に基づいて前記ユーザ定義地理的地域を選択できるように構成されている、ことと、
前記パイプラインの経路を取り囲む地理的境界を決定することであって、前記地理的境界は、前記ユーザ定義地理的地域からのバッファ距離と、前記パイプラインがサービスを提供する潜在的な顧客とに基づいており、前記地理的境界は、1つ以上の地理的単位の少なくとも一部を含む、ことと、
前記地理的境界および前記パイプラインの経路を送信することであって、前記地理的境界および前記パイプラインの経路は、前記クライアントの前記ユーザ操作可能入力地図に表示される、ことと、
択されたデータ基準を受信することと、
地理空間データセットから前記1つまたは複数の地理的単位についての前記選択されたデータ基準を満たすデータを検索することであって、前記地理空間データセットは複数のデータレコードを含み、前記地理空間データセットの各データレコードは少なくとも1つの地理空間属性を含み、前記データは前記地理空間属性に基づいて前記データレコードから検索される、ことと、
前記1つまたは複数の地理的単位の各々が前記地理的境界と重複する割合に従って、前記選択されたデータ基準に対応する前記検索されたデータについて計算されたデータ基準計算するステップであって、前記計算されたデータ基準は前記地理的境界を表している、ことと、
前記地理的境界内の前記1つまたは複数の地理的単位の各々のサイズに従って、前記1つまたは複数の地理的単位の各々についての前記検索されたデータにおける確実性を判定することと、
前記地理空間データセットが前記選択されたデータ基準の許容誤差計算に適しているかどうかを判定することと、
前記地理空間データセットが前記許容誤差計算に適していると判定されると、前記許容誤差計算に従って、前記検索されたデータにおける前記確実性を計算して、前記検索されたデータにおける前記確実性を決定することと、
前記地理空間データセットが前記許容誤差計算に適していないと判定されると、前記地理空間データセットのサンプルサイズが前記選択された基準の閾値を満たすどうかを判定することと、
前記クライアントが前記計算されたデータ基準を表示するために、前記地理的境界内の前記選択されたデータ基準についての前記計算されたデータ基準を前記クライアントに送信することと、
を行わせる、コンピュータシステム。
【請求項15】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに
前記サンプルサイズが前記閾値を下回ると判定されると、前記検索されたデータにおける前記確実性を判定するために、前記選択された基準についての閾値の計算をすることを行わせる、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項16】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
記サンプルサイズが前記閾値を上回ると判定されると、前記検索されたデータにおける前記確実性を判定するために、前記選択された基準についてのカバレージ計算をすることを行わせる、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
前記検索されたデータを集約するために、各部分的に重複する地理的単位が前記地理的境界と重複する割合に従って、前記地理的境界と部分的に重複する前記1つまたは複数の地理的単位の各々について加重平均を計算することを行わせる、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
前記ユーザ定義地理的地域の前記選択内に部分的にのみ存在する各地理的単位について、
各地理的単位について1つまたは複数のより小さい地理的単位を検索
前記地理空間データセットから、前記1つまたは複数のより小さい地理的単位についての前記選択されたデータ基準を満たすデータを検索て、前記検索されたデータを集約することを行わせる、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
前記地理的境界内に部分的にのみ存在する各地理的単位について、
前記地理的単位の各々が前記地理的境界と重複する割合に従って、前記選択されたデータ基準の加重平均を計算して、前記検索されたデータを集約することを行わせる、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項20】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
前記選択されたデータ基準の正規化スコアを計算して
前記クライアントによる表示のために、前記地理的境界出力コロプレス地図を提供することを行わせ
前記出力コロプレス地図は、前記正規化スコアに従って前記地理的境界内の前記地理的単位の各々に適用される印を含む、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項21】
前記選択されたデータ基準は、第1の選択されたデータ基準を含み、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
第2の選択されたデータ基準を受信
地理空間データセットから、前記地理的境界についての前記第2の選択されたデータ基準を満たすデータを検索
前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の正規化されたスコアを計算し、
前記クライアントによる表示のために、前記地理的境界出力コロプレス地図を提供することを行わせ
前記出力コロプレス地図は、前記正規化されたスコアに従って、前記地理的境界内の前記地理的単位の各々に適用される印を含む、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項22】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の各々の重み係数を受信
各々の重み係数に従って、前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の前記正規化されたスコアを計算することを行わせる、請求項21に記載のコンピュータシステム。
【請求項23】
前記選択されたデータ基準は、第1の選択されたデータ基準を含み、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
第2の選択されたデータ基準を受信
前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の各々の重みを受信
地理空間データセットから、前記地理的境界についての前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準を満たすデータを検索
前記第1の選択されたデータ基準および前記第2の選択されたデータ基準の各々の前記重みに基づいて、前記検索されたデータについてのスコアを計算し、
前記計算されたスコアに従って、前記検索されたデータのランクリストを表示することを行わせる、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項24】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
前記第1の選択されたデータ基準の前記重みに基づいて、前記検索されたデータの各レコードの第1のスコアを計算
前記第2の選択されたデータ基準の前記重みに基づいて、前記検索されたデータの各レコードの第2のスコアを計算
前記検索されたデータの各レコードの前記第1のスコアと前記第2のスコアとを合計させて、前記検索されたデータの前記スコアを計算することを行わせる、請求項23に記載のコンピュータシステム。
【請求項25】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
前記クライアントにグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示することを行わせ、
前記GUIは、地図と、ユーザ定義地理的地域定義オプションのメニューを含んでおり、前記メニューを介して、前記地図に対して前記ユーザ定義地理的地域を定義することができ、
前記ユーザ定義地理的地域定義オプションは、
前記地図上に自由形式の描画を介して前記ユーザ定義地理的地域を定義する第1のオプションであって、前記自由形式の描画はパイプラインの経路を定義する、第1のオプションと、
幾何学的形状を前記地図に適用することによって前記ユーザ定義地理的地域を定義する第2のオプションであって、前記幾何学的形状はパイプラインの経路を定義する、第2のオプションと、
を含む、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項26】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、さらに前記コンピュータシステムに、
前記計算されたデータ基準に基づいて、前記パイプラインの新規の潜在的な顧客世帯を特定することを行わせる、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<優先権>
本出願は、2018年5月15日に出願された名称「地理データの集約および分析のシステムおよび方法」の米国仮特許出願第62/671,686号の米国特許法第119条(e)に基づく優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
いくつかの経済データ、人口統計学的データ、および様々な他のデータタイプは、様々なデータソースから地理的にインデックス化されたフォーマットで利用可能であるが、様々なデータソースのすべてを合成し、質問に対する簡単な回答であっても得ることは、非常に困難な場合がある。さらに、異なる潜在的な市場の間で決定を行うことを支援するための非常に詳細なデータを得ることは困難な場合がある。したがって、容易に理解できて視覚的に魅力のある質問、レポートに答えるための効率的な手段をユーザに提供する分析ツールであって、ユーザ自身のデータと併せて利用することができる分析ツールが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの一般的な態様では、本開示は、クライアントに地理データを表示すためのコンピュータ実装方法に関する。例えば、本方法は、バックエンドコンピュータシステムによって、クライアントによって表示される地図上の地理的地域の選択を受信するステップを含み得る。選択された地理的地域は、1つまたは複数の地理的単位の少なくとも一部を含むことができる。本方法はまた、バックエンドコンピュータシステムによって、選択されたデータ基準を受信するステップを含み得る。本方法はまた、バックエンドコンピュータシステムによって、地理空間データセットから、1つ以上の地理的単位についての選択されたデータ基準を満たすデータを検索するステップを含み得、地理空間データセットは、複数のデータレコードを含み、地理空間データセットの各データレコードは、少なくとも1つの地理空間属性を含み、データは、地理空間属性に基づいてデータレコードから検索される。最後に、本方法は、バックエンドコンピュータシステムによって、1つまたは複数の地理的単位の各々が選択された地理的地域と重複する程度に従って、選択されたデータ基準に対応する検索されたデータを集約するステップを含み得る。
【0004】
別の一般的な態様では、本開示は、地理空間データベースを備え、上述の方法を実行するようにプログラムされたコンピュータシステムに関する。
【0005】
本開示の様々な態様は、地理空間属性にリンクされたデータを分析、集約、視覚化、または他の方法でレビューする必要がある任意の個人または企業にいくつかの利益を提供することができる。例えば、本明細書に記載のシステムは、柔軟で便利な方法で大量の地理空間データを迅速かつ効率的に分類する能力をユーザに提供する。別の例として、本明細書に記載のシステムによって、ビジネス上の意志決定を行うことを支援するために、可能な限り広範囲のデータを活用するように、ユーザは、バックエンドコンピュータシステムによって提供されるデータセットと独自のデータセットまたは内部データセットとを結合させることができる。別の例として、本明細書に記載のシステムは、所望の回答を得るために複雑なデータベースクエリまたは記述コードを必要とせずに、複雑な地理空間ベースのクエリに対する回答をリアルタイムで提供する。さらに別の例として、本明細書に記載のシステムは、ユーザが多種多様な異なる方法で地理的地域を定義することを可能にし、クエリを実行するデータベースを選択することを単純かつ直接的にし、ユーザが、表示および/またはダウンロードのための地図およびレポートを含む、様々な異なる出力オプションを切り換えることを可能にすることによって、クエリを構築するプロセスを可能な限り単純にする。
【0006】
本発明で実現可能なこれらのおよび他の潜在的な利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の様々な実施形態は、以下の図面と併せて例として本明細書に記載される。
【0008】
図1図1は、本開示の少なくとも1つの態様による、地理的に集約されたデータを分析するためのシステムの図を示す。
【0009】
図2A図2Aは、本開示の少なくとも1つの態様による、地図上に自由に描かれた地理空間境界を表示すグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を示す。
【0010】
図2B図2Bは、本開示の少なくとも1つの態様による、地図上の多角形を定義する一連の線によって描かれる地理空間境界を表示すGUIを示す。
【0011】
図2C図2Cは、本開示の少なくとも1つの態様による、地図上の点からの距離によって定義される地理空間境界を表示すGUIを示す。
【0012】
図2D図2Dは、本開示の少なくとも1つの態様による、地図上の点からの移動距離によって定義される地理空間境界を表示すGUIを示す。
【0013】
図2E図2Eは、本開示の少なくとも1つの態様による、地図上の郵便番号のセットによって定義される地理空間境界を表示すGUIを示す。
【0014】
図2F図2Fは、本開示の少なくとも1つの態様による、地図上に複数の異なる定義の地域を含む地理空間境界を表示すGUIを示す。
【0015】
図3図3は、本開示の少なくとも1つの態様による、選択された地理的地域の地理空間データセットからデータを集約するためのプロセスの論理フロー図を示す。
【0016】
図4図4は、本開示の少なくとも1つの態様による、選択された地理的地域が複数の地理的単位と交差する地図を表示すGUIを示す。
【0017】
図5図5は、本開示の少なくとも1つの態様による、質問の形態で選択可能なデータ基準を表示すGUIを示す。
【0018】
図6図6は、本開示の少なくとも1つの態様に従って、選択された地理的地域の集約された地理空間データをスコアリングするためのプロセスの論理フロー図を示す。
【0019】
図7図7は、本開示の少なくとも1つの態様による、地図上に表示され、および/またはスコア付けされる1つまたは複数の基準を選択するためのGUIを示す。
【0020】
図8A図8Aは、本開示の少なくとも1つの態様による、選択された地理的地域の多変量コロプレス地図を表示するGUIを示す。
【0021】
図8B図8Bは、本開示の少なくとも1つの態様による、選択された地理的地域のためのカテゴリコロプレス地図を表示するGUIを示す。
【0022】
図9図9は、本開示の少なくとも1つの態様による、選択された地理的地域の集約された地理空間データの確実性スコアを計算するプロセスの論理フロー図を示す。
【0023】
図10A図10Aは、本開示の少なくとも1つの態様による、システムが高い確度を有するデータを表示すレポートを表示するGUIを示す。
【0024】
図10B図10Bは、本開示の少なくとも1つの態様による、システムが中程度の確度を有するデータを表示すレポートを表示するGUIを示す。
【0025】
図10C図10Cは、本開示の少なくとも1つの態様による、システムが低い確度を有するデータを表示すレポートを表示するGUIを示す。
【0026】
図11図11は、本開示の少なくとも1つの態様による、集約された地理空間データをスコアリングおよびランク付けするためのプロセスの論理フロー図を示す。
【0027】
図12図12は、本開示の少なくとも1つの態様による、選択された基準セットを満たす顧客レコードのランキングを含む地図を表示するGUIを示す。
【0028】
図13図13は、本開示の少なくとも1つの態様による、ロケーションへの地理空間的近接度に従ってデータレコードをフィルタリングするためのプロセスの論理フロー図を示す。
【0029】
図14A図14Aは、本開示の少なくとも1つの態様による、ストリートセグメントのセットから第1のバッファ距離によって定義される地理的地域内に入る顧客レコードを表示す地図を表示するGUIを示す。
【0030】
図14B図14Bは、地理的地域内の顧客レコードが部分的に除去された図14AのGUIを示す。
【0031】
図14C図14Cは、本開示の少なくとも1つの態様による、ストリートセグメントのセットから第2のバッファ距離によって定義される地理的地域内に入る顧客レコードを表示す地図を表示するGUIを示す。
【0032】
図15A図15Aは、本開示の少なくとも1つの態様による、配管インフラストラクチャのバッファ距離内にある選択された地理的地域内に入る顧客レコードを表示するGUIを示す。
【0033】
図15B図15Bは、図15AのGUIの詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の特定の1態様は、本明細書に開示されるデバイスおよび方法の構造、機能、製造、および使用の原理の全体的な理解を提供するためにここで説明される。これらの態様の1つまたは複数の例を添付の図面に示す。当業者は、本明細書で具体的に説明され、添付の図面に示されるデバイスおよび方法が非限定的な例示的態様であり、様々な態様の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。一態様に関連して図示または説明される特徴は、他の態様の特徴と組み合わされてもよい。そのような修正および変形は、特許請求の範囲内に含まれることが意図される。さらに、特段の指示がない限り、本明細書で使用される用語および表現は、読み手の便宜のために例示的な態様を説明する目的で選択されており、その範囲を限定するものではない。
【0035】
<用語>
以下の定義は、本明細書に記載のシステムおよび方法の様々な態様の理解を助けるために提供される。
【0036】
「地理空間境界」は、位置領域およびすべてのカットアウト(湖または他の除外された土地など)の境界を形成する内側および外側の点リングの非交差シリーズからなる地球表面上の形状である。これらのリング内の点は、少なくとも2つの空間座標を含まなければならないが、n個までの座標を含むことができる。これらの境界は、例えば、ハワイ諸島を表す不連続な図形を形成するために、複数のリングのセットを含むことができる。「形状」という用語は、「地理空間境界」と互換可能に利用され得る。
【0037】
「地理空間属性」は、n次元空間内のどこかに存在する点、線分、または形状である(例えば、2次元空間の(x,y)座標のセットを有する)。
【0038】
「地理空間データ」は、それぞれが少なくとも1つの地理空間属性を含む一連のレコードを含むデータである。地理空間データは、「地理空間データセット」に記憶することができ、「地理空間データセット」は、例えば、1つは地理空間属性である少なくとも2つの属性列と、レコードを表す少なくとも1つの行とを有するテーブルの形態とすることができる。「地理空間データベース」は、地理空間データセットを記憶するデータベースを指す。
【0039】
「地理情報システム」(GIS)は、すべてのタイプの地理データを捕捉し、記憶し、操作し、分析し、管理し、提示するように設計されたシステムである。
【0040】
「運転、徒歩、または自転車時間地域」は、指定された輸送手段が与えられた所与の地点から移動することができる距離によって指定される地域である。様々な種類の移動時間は、公式に掲示された制限速度、推奨速度、異なる道路または他の移動表面の種類に関連付けられた予想速度、(例えば、Google Mapからの)履歴速度データ、およびそれらの組合せに従って計算され得る。
【0041】
「点」は、n次元座標の単一のセットからなる0次元図形である。一実施態様では、点は、地球表面上の単一の緯度-経度ジオコードを指すことができる。
【0042】
「線」は、線分を形成する一連の接続点である。一実装形態では、線は、街路セグメント、パイプライン、または他の陸標を指すことができる。
【0043】
<システムアーキテクチャ>
図1は、本開示の少なくとも1つの態様による、地理的に集約されたデータを分析するためのGIS100の図を示す。GIS100は、クライアント102がインターネットなどの通信ネットワーク106を介して通信可能に接続可能なバックエンドコンピュータシステム108を含む。様々な態様では、クライアント102は、ラップトップコンピュータ、携帯電話、タブレットコンピュータ、および他のそのようなネットワーク対応コンピュータデバイスとして具現化され得る。クライアント102は、プロセッサ、メモリ、ディスプレイ、および様々な入力デバイス(例えば、キーボードおよびマウス)を含むことができ、バックエンドコンピュータシステム108との間でデータを送受信するためのソフトウェアアプリケーション(例えば、ウェブブラウザまたはアプリ)を実行することができる。バックエンドコンピュータシステム108は、例えば、プロセッサ110と、クライアント102が接続可能なメモリ112とを含む、ウェブサーバおよび/または別のコンピュータシステムを含むことができる。バックエンドコンピュータシステム108は、クライアント102に、クライアント102のユーザがバックエンドコンピュータシステム108にクエリを提出するか、またはそうでなければ対話することができるインターフェースまたはGUI120を表示させるようにプログラムすることができる。さらに、バックエンドコンピュータシステム108は、検索され、バックエンドコンピュータシステム108によって分析され、クエリに応答してクライアント102に送信され得る地理空間データセットを記憶するデータベース104に結合され、および/またはそれを含む。一態様では、GIS100は、クライアント102が接続するサービスとしてのソフトウェア(SaaS)のモデルとして具体化することができる。一態様では、バックエンドコンピュータシステム108および/またはデータベース104は、クラウドコンピューティングアーキテクチャの或る態様を含むか、またはその態様であり得る。一態様では、データベース104は、静的ファイル、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、物理的スキャン可能媒体などを含むことができる。さらに、GIS100は単一のデータベース104を含むものとして説明されているが、これは単に簡潔さのためであり、GIS100は、GIS100を介してユーザがアクセスするための地理空間データを記憶する1つまたは複数のデータベース104(連合データベースを含む)を含むことができることを理解されたい。
【0044】
データベース104は、例えば、米国共同体調査、米国国勢調査(即ち、国民国勢調査)、経済的国勢調査、米国住宅調査、FDIC銀行支店情報、および地理空間属性を含む任意の他のデータセットなど、様々なデータソースからの地理空間データ(場合によっては、「地理的にインデックス化されたデータ」とも呼ばれる)を記憶することができる。地理空間データは、地理空間データを1つまたは複数の地理単位に関連付ける1つまたは複数の地理空間属性を含むことができる。地理空間データがインデックス化される地理的単位は、面積/サイズが異なり、地理空間データを複数の異なるレベルの地理的精度に従って集約することができる。例えば、地理空間データレコードは、第1の地理的単位と、第1の地理的単位よりサイズが大きい第2の地理的単位との両方にデータレコードをインデックス化する地理空間属性を含むことができる。第1および第2の地理的単位のサイズが異なるので、地理空間データは、ユーザによって作成されたクエリに応じて、より細かいレベル(即ち、第1の地理的単位)またはより細かいレベル(即ち、第2の地理的単位)で分析することができる。地理空間データは、例えば、地理的単位内に位置する企業に関するデータ(例えば、医院、事務所、食料品店、およびホテルの数)、地理的単位の居住者の人口統計学的データ(例えば、学歴、人種背景、および世帯数)、地理的単位の居住者の経済的データ(例えば、労働者の収入、平均的な通勤、労働者の通勤方法、保険適用範囲を有する人々の数、および職業の種類)、地理的単位の居住者の住宅データ(例えば、賃貸料を支払う個人の数、平均住宅価値、空いている住宅単位の数、収入の割合として支払われた家賃の額、世帯が利用できる車の数、および住宅に利用される暖房の種類)、地理的単位に関連する社会的データ(例えば、障害を有する人々の数、世帯当たりに話される言語、SNAP便益を受ける世帯の割合、および国内で生まれた個人に対する外国で生まれた個人の割合)を含み得る。地理的単位は、例えば、州、議会投票区域、コアベースの統計地域(CBSAs)、郡、郵便番号、国勢調査ブロックグループ(CBGs)、街区、国勢調査区域、国境、州境、地方境、部門境、大都市圏または小都市圏境、動的サービス地域、および任意の他の行政または非行政境を含み得る。地理的単位は異なる地理的地域に対応し、異なるサイズであるので、地理的単位は階層的に表すことができる。例えば、州は、複数の郵便番号からなり、これは、複数のCBGまたはCBGの一部からなる。ユーザが望む場合、この地理的単位の階層を利用して、選択された地理的地域をますます細分化された地理的単位で区分することによって、よりきめ細かいデータを提供できる。
【0045】
地理的にインデックス化されたデータはまた、「ユーザ提供のデータ」という見出しの下で以下により詳細に説明されるように、GIS100のユーザまたは加入者によって提供されるデータを含み得る。ユーザのデータは、例えば、ユーザのビジネス活動(例えば、店舗、倉庫、およびインフラストラクチャの数および場所)、ならびにユーザの現在のまたは潜在的な顧客(例えば、自宅住所および連絡先の数)に関するデータを含み得る。一態様では、ユーザがサーバデータベース104にアップロードするデータは、ユーザのみによって使用可能かつアクセス可能である。言い換えれば、サーバデータベース104のオペレータによって提供されるデータは、すべてのユーザに利用可能にすることができるが、ユーザによってアップロードされたデータは、データが特定のデータをアップロードしたユーザによってのみ使用可能であるように分けることができる。これにより、ユーザは、独自のデータを公開することなく分析を行うことができる。
【0046】
サーバデータベース104は、ユーザによって定義された1つまたは複数の地理的地域の地理的にインデックス化されたデータを検索することができる。さらに、サーバデータベース104は、それに接続されたクライアント102に、検索されたデータ、定義された地理的地域の異なるタイプのデータ間の比較、および異なる定義された地理的地域の検索されたデータ間の比較を表示させることができる。このようにしてデータを集約して表示することにより、GIS100のユーザは、データ分析を効率的に実行し、クライアント102のユーザにとって視覚的に魅力的で容易に理解できる形式で分析の結果を受信することができる。
【0047】
<地域選択>
ユーザがクライアント102を介してバックエンドコンピュータシステム108に接続すると、バックエンドコンピュータシステム108は、クライアント102にGUI120を表示させるようにプログラムすることができ、GUI120は、地図と、入力を提供し、および/または地図を操作するための様々なコントロールとを含むことができる。表示される地図は、例えば、道路地図、地形図、および/または衛星地図を含むことができる。一態様では、表示された地図のための異なるタイプの地図が、GUI120を介してユーザによって選択され得る。GUI120によって表示される地理的地域は、ユーザによって選択され得るか、またはバックエンドコンピュータシステム108によって自動的に選択され得る。例えば、ユーザは、所望の地域の名前または識別子(例えば、州、国、または郵便番号)、または所望の地域に対応するGPS座標(例えば、入力されたGPS座標の周りの円)を入力することによって、地理的地域をテキストで識別することができ、これは、次いで、バックエンドコンピュータシステム108によって検索され、GUI120を介して表示され得る。別の例として、バックエンドコンピュータシステム108は、クライアント102の位置を検出し、次いで、その検出された位置を中心とする地理的地域を表示すようにプログラムされ得る。
【0048】
GUI120は、ユーザが、選択された地域によって画定される地理空間データを検索、集約、および/または分析するために、地図上の地域を選択することを可能にするように構成することができる。GUI120は、(図2Aに示すような)カーソルを用いた地図上の自由な描画、(図2Bに示すような)カーソルを用いた地図上の一連の線分からの多角形の描画、(図2Cに示すような)地図上の位置からの地域(例えば、円)定義、(図2Dに示すような)指定された基準(例えば、地図上の位置からの移動距離)に従った地域の定義、例えば、1つ以上の管理領域単位の境界(例えば、図2Eに示されるように郵便番号によって識別される)に従った領域の定義、またはそれらの任意の組み合わせ(図2Fに示されるように)など、いくつかの異なる方法でユーザが地理的地域124を選択できるようにプログラムすることができる。選択されたおよび/または保存された地理的地域は、ユーザが分析したい地理空間データを描写することができる地理空間境界を定義することができる。一態様では、この選択された地理的地域は、選択された地域を作成したユーザアカウントに関連してデータベースに記憶することができ、その結果、記憶された地域にユーザが後でアクセスすることができる。特に、ユーザは、GUIを介して以前に記憶された地域を要求することができ、GUIは、次いで、バックエンドコンピュータシステム108に関連付けられた地域を記憶するデータベースにクエリを提出する。次に、バックエンドコンピュータシステム108は、検索された地域をGUI120に送信して表示し、その後、ユーザは、レポートを実行し、以下に説明するように、保存された地理的地域を利用して様々な地理空間データ分析を実行することができる。
【0049】
表示された地図上の地域を定義することによって地理的地域が選択されるか、または地域をテキストで識別するかどうかにかかわらず、選択された地域は、地図の1つまたは複数の基礎となる地理的単位と交差し得る。言い換えれば、選択された地理的地域は、選択された地理的地域の境界内に完全にある地理的単位、および/または選択された地理的地域(したがって、特定の地理的単位の一部のみが、選択された地理的地域の境界内にあること)の境界と交差する地理的単位を含むことができる。例えば、図4は、選択された地理的地域404が複数のCBG406と交差する地図122を表示すGUI120を示す。さらに、異なるタイプの地理的単位はサイズおよび配置が異なるので、地理的単位が選択された地理的地域と交差するかどうか、およびどのように交差するかは、ユーザによって現在選択されている地理的単位のタイプに依存する。
【0050】
<選択された地理的地域のデータ集約>
バックエンドコンピュータシステム108は、選択された地理的地域に基づいて地理空間データセットを記憶するデータベース104からデータを検索および/または分析するようにさらにプログラムされ得る。地理的地域は、「地域選択」という見出しの下で上述した技法または他の技法によって選択され得る。一態様では、ユーザは、分析を実行することができるデータベース104に記憶された地理空間データセットのセットから、特定の地理空間データセットまたは地理空間データセットの組合せを選択することができる。さらに、バックエンドコンピュータシステム108によって出力される結果は、数値(例えば、地理的単位内に住む個人の平均年齢、または複数の選択された基準に対する正規化スコア)またはカテゴリ(例えば、地理的単位内に住む個人の最も一般的な年齢範囲)であり得る。
【0051】
図3は、バックエンドコンピュータシステム108が地理空間データセットを記憶するデータベース104からデータを集約することができる例示的なプロセス200を示す。プロセス200の以下の説明では、図1も参照されたい。上述のように、バックエンドコンピュータシステム108は、クライアント102に、地理的地域を表す地図を含むGUI120を表示させることができる。したがって、ステップ202において、バックエンドコンピュータシステム108は、GUIを介して選択された地理的地域を受信することができる。クエリを実行する地理的地域を選択することに加えて、GUI120は、バックエンドコンピュータシステム108によってデータが検索および/または分析される様々な基準をユーザが入力できるようにプログラムすることができる。したがって、ステップ204で、バックエンドコンピュータシステム108は、ユーザによって選択された1つまたは複数の基準を受信することができる。基準は、図5のメニュー450によって示されるように、ユーザによって選択可能なデータ項目タイプ(例えば、ペット店の数または平均世帯収入)または質問452(例えば、「この地域に中古車ディーラーが何人いるのか?」)として提示され得る。
【0052】
ステップ206において、バックエンドコンピュータシステム108は、データベース104に記憶された地理空間データセットから、選択された地理的地域内の地理的単位についての選択された基準を満たすデータを検索することができる。一態様では、ユーザは、GUI上でデータが検索され、および/または閲覧される地理的単位のタイプを選択することができる。
【0053】
ステップ208において、バックエンドコンピュータシステム108は、地理的単位の各々が選択された地理的地域と重複する程度に従って、選択された地理的地域の検索されたデータを集約することができる。この態様では、検索されたデータを、地理的単位内の特定のロケーションではなく、地理的単位全体に関連付けることができる。例えば、平均世帯収入などのデータを、地理的単位全体に関連付けることができる。バックエンドコンピュータシステム108は、多くの異なる方法でこの重み付け集約を実行することができる。一態様では、バックエンドコンピュータシステム108は、地理的単位の各々が選択された地理的地域と重複する程度の直接空間補間を実行することができる。選択された地理的地域によって定義された地理空間境界内に完全に位置する地理的単位について、バックエンドコンピュータシステム108は、それらの地理的単位についてのデータレコードを全体に(例えば、加算的に、または比例パーセンテージ計算として)完全に因数分解することができる。地理空間境界内に部分的に位置する地理的単位について、バックエンドコンピュータシステム108は、地理空間境界との重複率に基づく重みを適用することによって、それらの地理的単位のデータレコードを部分的にカウントすることができる。この計算では、データの地理的単位の各々にわたって均一な分布を想定することができる。例えば、地理的単位のx%が、選択された地理的単位と地域ごとに重複する場合、x%の重みを、地理的単位の検索されたデータに適用することができる。別の態様では、バックエンドコンピュータシステム108は、地理的単位の各々が選択された地理的地域と重複する程度の階層的補間を実行することができる。前に説明した態様と同様に、選択された地理的地域内に完全に存在する地理的単位についてのデータレコードは、完全に因数分解することができる。地理空間境界内に部分的に位置する地理的単位について、バックエンドコンピュータシステム108は、完全に重複地域内に位置するより細かい地理的単位が存在するかどうかを判定し、その地理的単位についての対応するデータレコードを検索し、次いで、それらのデータレコードを全体的に完全に因数分解することができる。例えば、選択された地理的地域と部分的に重複する郵便番号についてデータが検索されている場合、バックエンドコンピュータシステム108は、選択された地理的地域と重複する郵便番号の地域内に完全に存在するCBG(または郵便番号よりも細かい他の任意の地理的単位)が存在するかどうかを判定することができる。そのようなCBGが存在する場合、バックエンドコンピュータシステム108は、そのCBGの対応するデータを検索することができる。より細かい地理的単位が利用可能でない地理的単位の任意の重複部分について、バックエンドコンピュータシステム108は、上述のように、その地理的単位の空間補間を計算するか、またはこの部分内のデータレコードの何らかの他の推定値を計算することができる。より細かい地理的単位も選択された地理的地域と交差する場合、バックエンドコンピュータシステム108は、選択された領域のデータを推定するための追加の技法、例えば、地域ベースの補間、またはさらに細かい精度の地理的単位の検索を実行することができる。
【0054】
図3に示されるプロセス200の別の実装形態では、検索されたデータは、地理的単位内の特定のロケーションを識別する地理空間属性を含むことができ、ステップ208において、バックエンドコンピュータシステム108は、各特定のデータ項目が選択された地理的地域内にあるかどうかに従って、検索されたデータを集約することができる。例えば、各世帯の個人の数などのデータを特定のアドレスに関連付けることができる。したがって、バックエンドコンピュータシステム108は、各世帯データ項目が選択された地理的単位内にあるかどうかをアドレスごとに判定することができる。
【0055】
バックエンドコンピュータシステム108は、集約されたデータをクライアント102に提供するように、またはそうでなければGUI120に集約データを表示させるようにプログラムすることができる。様々な態様では、集約されたデータを、レポートの形態で、またはGUI120によって表示される地図上でユーザに提供することができる。集約されたデータは、選択された地理的地域のそれぞれについて、それらの間の比較のために、例えば、ヒストグラム、線グラフ、および/または円グラフの形態で、レポート内にグラフィカルに表示することができる。集約されたデータは、例えば、コロプレス地図の形態で地図自体に表示することもできる。コロプレス地図はまた、異なる形態のための数をとることができる。例えば、コロプレス地図は、図8Aに示されるように、1つ以上の選択された基準(以下に「選択した基準によるデータスコアリング」という見出しの下でより詳細に記載される)に従って、地理的単位の各々について計算されたスコアを表示することができる。あるいは、コロプレス地図は、図8Bのように、選択された基準のカテゴリ情報を表示することができる(これは、選択された地理的地域内の地理的単位のそれぞれの最も一般的な年齢範囲を示すコロプレス地図を表示している)。
【0056】
<選択された基準によるデータスコアリング>
また、ユーザによって選択された基準によって検索または集約されたデータに基づいて、選択された地理的地域内の地理的地域を比較またはランク付けすることが望ましい場合もある。しかしながら、異なるタイプのデータは、カウントベース、レートベース、またはその他の方法で比較するのが困難な場合がある。したがって、異なるタイプのデータは、互いに並行して分析され得る前に、比較可能なフォーマットに変換する必要がある。したがって、バックエンドコンピュータシステム108は、選択された地理的地域内の地理的単位をランク付けまたは比較するために、ユーザによって選択された基準に基づいて地理的地域の正規化されたスコアを計算するようにさらにプログラムすることができる。スコアは、ユーザによって選択された1つまたは複数の変数または基準に基づいて計算することができる。さらに、計算されたスコアは、コロプレスまたはヒートマップの形態でクライアント102上に表示され、ダウンロードなどのために提供することができる。一態様では、バックエンドコンピュータシステムは、正規化されたスコアがデータの生のカウント(例えば、各地理的単位に住んでいる18歳から35歳の個人の数)またはデータの割合(例えば、各地域単位に住んでいる18歳から35歳の個人の割合)について計算されるかどうかをユーザが選択できるようにプログラムすることができる。
【0057】
図6は、バックエンドコンピュータシステム108が集約された地理空間データのスコアを計算できる例示的なプロセス500を示す。以下のプロセス500の以下の説明では、図1も参照されたい。したがって、ステップ502において、バックエンドコンピュータシステム108は、選択された基準およびユーザによって選択された地理的精度について地理空間データを集約する。地理的精度は、地理空間データが集約される地理的単位の特定のタイプを指定する。一態様では、ステップ502は、「地理的地域のデータ集約」という見出しの下で上述したプロセス200によって具現化することができる。ユーザは、図7の例に示されるように、GUI120を介してスコア付けされる基準を選択することができる。GUI120は、例えば、地図122上に表示されるおよび/またはスコア付けされる1つまたは複数の基準を選択するための選択メニュー530を含むことができる。図7に示す例では、ユーザは、(i)大学院または専門職学位を有する個人、(ii)世帯平均収入、(iii)500,000ドルから999,999ドルの間の住宅価値、および(iv)1,000,000ドル以上の住宅価値の4つのスコアリング基準を選択している。さらに、この例では、ユーザは、CBGsとして、スコアリングの基礎として利用される地理的単位(即ち、地理的精度)を選択している。さらに、この例では、ユーザは、スコアリングの基礎として利用される生のカウントデータを選択している。
【0058】
ステップ504において、バックエンドコンピュータシステム108は、選択された地理的地域を有する地理的単位にわたって、各選択された基準の値を正規化する。バックエンドコンピュータシステム108は、例えば、特定の選択された基準の値の各々と特定の選択された基準の最高値との間の比率を計算し、次いで、比率を所定の値(例えば、100)にスケーリングすることによって、選択された基準の値を正規化することができる。ユーザが複数の基準を選択した場合、選択された異なるタイプの基準が一緒に比較されるように、特定のタイプの基準ごとに値が同じスケールに正規化される。
【0059】
ステップ506において、バックエンドコンピュータシステム108は、各地理的単位の各選択された基準の正規化値を合計する。ステップ508において、バックエンドコンピュータシステム108は、選択された地理的地域内の地理的単位のすべてにわたって、選択された基準のすべてに対する正規化された合計スコアを生成するために、各地理的単位に対する合計値を正規化する。単一の基準のみがユーザによって選択された場合、ステップ506およびステップ508は、プロセス500においてスキップすることができる。一態様では、バックエンドコンピュータシステム108は、選択された基準タイプの各々に適用され得る相対重みを(例えば、ユーザから)受信するようにさらにプログラムすることができる。ステップ508において、選択された各基準が選択された基準の正規化された合計値に寄与する量または程度をユーザが選択的に制御することを可能にするために、選択された基準タイプを合計するときに、選択されたタイプの基準の各々に相対重みを適用することができる。デフォルトとして、正規化された変数は、等しく重み付けされ得る。
【0060】
選択された基準の正規化値が計算されると、バックエンドコンピュータシステム108は、計算されたデータをユーザに表示および/または提供するために、様々な異なるアクションをとることができる。一態様では、ステップ510において、バックエンドコンピュータシステム108は、図8Aに示すようなコロプレス地図550を表示することができる。別の態様では、ステップ512において、バックエンドコンピュータシステム108は、クライアント102によるダウンロードまたはクライアント102へのダウンロードのために、正規化されたデータのデータファイルを提供することができる。
【0061】
ユーザは、バックエンドコンピュータシステム108がどのように分析の出力を表示および/または提供するかを指定することができる。例えば、出力をコロプレス地図550の形態で提供することができる。ステップ510で生成されたコロプレス地図550では、地理的単位を、バックエンドコンピュータシステム108によって計算された正規化スコアの相対値を示すために、異なる色の濃さ、色相、または他の印で指定することができる。上述のように、プロセスによって生成されるコロプレス地図550は、単変量(即ち、ユーザによって選択された単一の基準に基づく)または多変量(即ち、複数の選択された基準に基づく)であり得る。コロプレス地図550の選択された地理的地域内の地理的単位の色は、例えば、選択されたデータの選択された地理的地域内の他の地理的単位に対する地理的単位の百分位数に対応することができる(カウントまたはレートベースのいずれかに基づく)。一態様では、GUI120は、図8Aに示すように、コロプレス地図550の基礎となるデータを表示すために、選択された地理的地域内の地理的単位のそれぞれについてツールチップ552を表示すようにプログラムすることができる。要するに、説明されたスコアリングプロセス500は、複数の異なる変数(即ち、基準)を包含する単一のメトリックを使用して、異なる地理的地域が比較されることを可能にする。
【0062】
一態様では、バックエンドコンピュータシステム108は、特定の地理的単位内の選択された基準に対して十分なデータが存在するかどうかを判定するようにさらにプログラムすることができる。地理的単位がデータを欠いているか、または選択された基準に対して閾値量未満のデータを有する場合、バックエンドコンピュータシステム108を、その地理的単位に対してスコアが生成されていないことを示すために、特定の印(例えば、地理的単位を灰色にする)で地理的単位を指定するようにプログラムすることができる。
【0063】
<データ確実性の推定>
本明細書で説明するいくつかの態様は、集約および/または分析されているデータを推定するための様々な技法を利用する。そのようなデータ推定の確実性または信頼性は、基礎となるデータサンプルおよび他の要因に基づいて大きく変動し得る。例えば、「地理的地域のデータ集約」という見出しの下で上述した空間補間および他の推定技法を使用するとき、より小さいおよび/またはより複雑な境界を有する地理的地域のためのデータ推定は、より大きいおよび/またはより複雑でない境界を有する地理的地域のための推定よりも不確実になる傾向がある。選択された基準のサンプルサイズはより大きく、したがって推定技法からの分散の影響を受けにくいので、より大きい域の推定はより確実になる傾向がある。さらに、比較的複雑でない境界を有する地域についての推定は、単一の推定に一緒に組み合わされるべきより少ない別個の部分を必要とし得、より少ない地理的単位と交差し得(したがって、より少ない推定計算が実行されることを必要とし得る)、および/または地理的地域の境界と地理的地域内の人口分布との間の潜在的に複雑な相互作用を回避し得るので、より確実になる傾向がある。したがって、一態様では、バックエンドコンピュータシステム108を、クエリに応答してバックエンドコンピュータシステム108によって提供されるデータの確実性の程度を示すようにプログラムすることができる。例えば、バックエンドコンピュータシステム108を、データ確実性メトリックを計算し、次いで、計算されたデータ確実性をユーザに視覚的および/または数値的に通信するようにプログラムすることができる。
【0064】
一態様では、バックエンドコンピュータシステム108を、例えば、図10A-10Cに示されるように、GUI120上に表示されるインジケータ804を介して、クエリされたデータの信頼性を通信するようにプログラムすることができる。これらの例では、データ確実性インジケータ804は3つの異なる都市に対して人々が家賃で支払う金額を示す線グラフの形態のレポート802に関連して表示される。しかしながら、データ確実性インジケータ804は、地図またはGUIの様々な他の態様に関連して表示することができる。インジケータ804は、バックエンドコンピュータシステム108によって提供される情報における様々な程度の確実性を伝達するために、バックエンドコンピュータシステム108によって計算される確実性メトリックに応じて、様々な異なる状態で表示することができる。一態様では、データ確実性インジケータ804は、データが信頼できるか、潜在的に信頼できないか、または信頼できないかを示すことができる。データ確実性インジケータ804は、例えば、計算された確実性メトリックに従って特定の色で表示することができる。例えば、図10Aでは、インジケータ804は、報告されたデータが選択された基準(総人口)に対して確実である(即ち、信頼性が高い)ことを示すために、第1の状態(例えば、緑色)にあることができる。報告されたデータは、この例では、選択された地理的地域124が2つの郵便番号をカバーし、したがってそのサンプルサイズが選択された基準に対して大きいので、信頼できる。大きなサンプルサイズは、高い信頼性の計算を行うのに十分である。別の例として、図10Bでは、インジケータ804は、報告されたデータが選択された基準に対して潜在的に不確実である(即ち、適度に信頼できない)ことを示すために、第2の状態(例えば、黄色に着色される)にあることができる。第2の状態にあるインジケータ804は、選択された地理的地域124のサイズおよび選択された基準に対するデータエラー率に基づいて、返されたデータが潜在的に信頼できないことを示す。したがって、ユーザは、返されたデータを利用する際に注意を払うべきである。さらに別の例として、図10Cでは、インジケータ804は、報告されたデータが、選択された基準に対して不確実である(即ち、信頼できない)ことを示すために、第3の状態(例えば、赤色に着色される)にあることができる。報告されたデータは、この例では信頼できない。なぜなら、選択された地理的地域124は、恒久的な人口が少ないかまたは存在しないブルーノット島のみをカバーし、即ち、そのサンプルサイズは、選択された基準に対して小さい(またはゼロ)からである。小さいサンプルサイズは、CBG地理的単位レベルで選択された基準の推定値を計算するには不十分である。したがって、インジケータ804は、この基準のために地理空間集約のためにより大きな地域を使用することを考慮すべきであることをユーザに示す。
【0065】
データ確実性メトリックは、データセットが許容誤差(MOE)計算を有するかどうか、データのサンプルサイズ、および他のそのような要因に応じて、種々の異なる技術を利用して計算され得る。MOEは、データにおけるランダムサンプリングエラーの量を表す統計値である。100α%MOEは、パラメータの真の値がその距離内にあることを100α%確信できるような推定値前後の「距離」である。例えば、選択された地理的地域内のシングルマザーの数が100であり、95%(即ち、α=0.95)シングルマザーが10であると推定される場合、これは、選択された地理的地域内のMOEの真の数が90と110との間にあるという95%の信頼性があることを意味する。
【0066】
図9は、バックエンドコンピュータシステム108がデータ確実性メトリックを計算することができる例示的なプロセス900を示す。以下のプロセス900の説明では、図1も参照されたい。したがって、ステップ902において、プロセス900を実行するバックエンドコンピュータシステム108は、選択された地理的地域および選択された基準に関連付けられたクエリを(例えば、クライアント102のユーザから)受信する。一態様では、ステップ902は、図3に示され、「地理的地域のデータ集約」という見出しの下で上述されたプロセス200によって具現化され得る。ステップ904で、バックエンドコンピュータシステム108は、ステップ902でクエリから返されたデータセットがMOE計算を実行するのに適しているかどうかを判定する。MOE計算は、カウント(例えば、選択された地理的地域内のシングルマザーの数)、平均(例えば、選択された地理的地域を有する人々の平均収入)、および比率(例えば、ペットを所有する選択された地理的地域内の人々の比率)を含むデータセットに利用することができる。データセットがMOE計算を実行するのに適している場合、プロセス900は、YES分岐に沿ってステップ906に進む。ステップ906において、バックエンドコンピュータシステム108は、クエリされたデータの相対的な信頼性に関するデータ確実性メトリック(即ち、スコア)を計算するために、クエリされたデータタイプ(例えば、カウント、平均、または比率)に従って適切な計算を実行する。
【0067】
一態様では、平均データタイプ(例えば、いくつかのパラメータの平均)のデータ確実性メトリックは、以下のアルゴリズムに従って選択された地理的地域のMOEを最初に計算することによって計算され得る。
【数1】
上記において、MOEselectionは、選択された地理的地域のMOEであり、sは、サンプル標準偏差であり、nは、サンプルサイズ(例えば、国勢調査データのための地域内の回答者の総数)であり、pは、全地域と比較した選択された地域の割合であり、ωは、定数であり、MOEterritoryは、地理的単位または領域のMOEである。さらに、選択された領域のグループに対するMOEは、以下のアルゴリズムに従って計算され得る。
【数2】
上記において、Aは、領域のN個のサブセットの面積加重平均であり、territoryaMOEは、選択された領域のグループのi番目の領域のMOEである。これらのアルゴリズムに基づいて、以下のアルゴリズムに従ってデータ確実性メトリックを計算することができる。
【数3】
上記において
【数4】
は、選択された地域の平均である。一態様では、データ確実性メトリック(即ち、上記で計算されたスコア)は、1つまたは複数の閾値に対応することができ、1つまたは複数の閾値は、クエリに対する応答が基づいていた基礎となるデータの相対信頼性を(例えば、データ確実性インジケータ804を介して)ユーザに示すために利用することができる。例えば、データ確実性コールは、3つのゾーンのうちの1つに入る。
第1ゾーン:スコア≧T
第2ゾーン:T<スコア>T
第3ゾーン:スコア≦T
ここで、Tは第1の閾値であり、Tは第2の閾値である。例えば、Tは10%に等しく、Tは5%に等しい。一態様では、スコアが第1のゾーン内に入る場合、バックエンドコンピュータシステム108は、返されたデータが不確実であると判定することができる。したがって、バックエンドコンピュータシステム108は、インジケータ804を第3の状態で表示することができる。一態様では、スコアが第2のゾーン内に入る場合、バックエンドコンピュータシステム108は、返されたデータが中程度に不確実であると決定することができる。したがって、バックエンドコンピュータシステム108は、インジケータ804を第2の状態で表示することができる。一態様では、スコアが第1のゾーン内に入る場合、バックエンドコンピュータシステム108は、それが返されたデータのうちの確実なものであると決定することができる。したがって、バックエンドコンピュータシステム108は、インジケータ804を第1の状態で表示することができる。
【0068】
一態様では、あるパラメータのカウントのデータタイプについてのデータ確実性メトリックは、最初に以下の確率質量関数を考慮することによって計算され得る。
【数5】
上記において、nはサンプルサイズであり、pは領域面積の選択された割合であり、kは観測された事例の数である。
【数6】

【数7】
に等しく(合計カウントの推定値の分布が正常であるとすると)、βは定数であり、μは領域カウント推定値であり、〔x〕は最も近い整数に丸められたxを示す。大きいμに対して、二項分布の正規近似を呼び出して統計の分散を決定することができ、これは以下のアルゴリズムに従って表すことができる。
【数8】
このアルゴリズムに基づいて、データ確実性メトリックは、以下のアルゴリズムに従って計算され得る(分散は、標準誤差の二乗と交換される)。
【数9】
ここで、S[x]はxの選択回数の標準誤差であり、
【数10】
は、選択された地域におけるデータパラメータの推定カウントであり、
【数11】
は、選択された地域における推定サンプルサイズである。上記で説明したように、データ確実性メトリック(即ち、上記で計算されたスコア)は、1つまたは複数の閾値に対応することができ、1つまたは複数の閾値は、クエリに対する応答が基づいていた基礎となるデータの相対信頼性を(例えば、データ確実性インジケータ804を介して)ユーザに示すために利用され得る。
【0069】
一態様では、いくつかのパラメータの割合のデータタイプについてのデータ確実性メトリックは、カウントについて上記で説明したのと同じアルゴリズムに従って計算され得る。
【数12】
上記で説明したように、データ確実性メトリック(即ち、上記で計算されたスコア)は、1つまたは複数の閾値に対応することができ、1つまたは複数の閾値は、クエリに対する応答が基づいていた基礎となるデータの相対信頼性を(例えば、データ確実性インジケータ804を介して)ユーザに示すために利用することができる。
【0070】
プロセス900のステップ904に戻ると、データセットがMOE計算を有さない場合、プロセスはNO分岐に沿ってステップ908に進む。ステップ908において、バックエンドコンピュータシステム108は、データのサンプルサイズが小さいかどうかを判定する。一態様では、バックエンドコンピュータシステム108は、サンプルサイズが閾値を下回る場合、データサンプルサイズが小さいと判定することができる。別の態様では、バックエンドコンピュータシステム108は、サンプルサイズが、クエリされたパラメータのデータセット内で0回または1回発生する(即ち、データセット内に高度のデータスパース性が存在することを示す)閾値数を超えるエントリを含む場合、データサンプルサイズが小さいと決定することができる。データセットのサンプルサイズが小さい場合、プロセス900はYES分岐に沿ってステップ910に進む。ステップ910において、バックエンドコンピュータシステム108は、閾値計算を実行する。閾値計算では、バックエンドコンピュータシステム108は、クエリされたパラメータの値の少なくとも閾値数または割合(例えば、50%)がデータ値閾値を下回るかどうかを判定する。クエリされたパラメータの値の少なくとも閾値数またはパーセンテージ(例えば、50%)がデータ値閾値を下回らない場合、バックエンドコンピュータシステム108は、例えば、データが適度に信頼できる(データ確実性インジケータ804を第2の状態、例えば、黄色で表示させる)と判定することができる。クエリされたパラメータの値の少なくとも閾値数または割合(例えば、50%)がデータ値閾値を下回る場合、バックエンドコンピュータシステム108は、例えば、データが信頼できないと判定することができる(データ確実性インジケータ804を第3の状態、例えば、赤色で表示させる)。
【0071】
プロセス900のステップ908に戻ると、データセットのサンプルサイズが小さくない場合、プロセス900は、NO分岐に沿ってステップ912に進む。ステップ912において、バックエンドコンピュータシステム108は、カバレッジ計算を実行する。カバレッジ計算において、バックエンドコンピュータシステム108は、選択された地理的地域が、完全に囲まれた地理的単位の少なくとも閾値数またはパーセンテージ(例えば、50%)を含むかどうかを判定する。選択された地理的地域が少なくとも完全に囲まれた形状の閾値を含む場合、バックエンドコンピュータシステム108は、例えば、データが適度に信頼できる(データ確実性インジケータ804を第2の状態で表示させる)と判定することができる。選択された地理的地域が、少なくとも閾値数の完全に囲まれた地理的単位を含まない場合、バックエンドコンピュータシステム108は、例えば、データが信頼できない(データ確実性インジケータ804を第2の状態で表示させる)と判定することができる。例えば、図4において、地図122は、完全に囲まれた地理的単位406(即ち、選択された地理的地域404の境界内に完全に位置する地理的単位406)と、部分的に囲まれた地理的単位406(即ち、選択された地理的地域404の境界内に部分的にのみ入る地理的単位406)との両方を含む。ステップ912で実行されるカバレッジ計算の閾値パーセンテージが50%である例示では、バックエンドコンピュータシステム108は、ステップ912で、特定の選択された地理的地域404が、完全に囲まれた地理的単位の少なくとも閾値パーセンテージを含まないと判定する(選択された地理的地域404内に入る9つの地理的単位406のため、1つのみが完全に囲まれている)。したがって、バックエンドコンピュータシステム108は、図4に示される例について、図示されるプロセス900に従って、データが信頼できなかったと判定することができる。
【0072】
<ポイントデータランキングおよびフィルタリング>
別の態様では、バックエンドコンピュータシステム108を、選択された基準に基づいて位置がランク付けされ、フィルタリングされたリストを計算するようにさらにプログラムすることができる。複数の基準が選択される実装形態では、選択された基準の各々に差分重みを与えることもできる。位置は、例えば、アドレスによって識別することができる。バックエンドコンピュータシステム108は、少なくとも1つのジオロケーション属性および少なくとも1つの追加の属性を含む地理空間データに対してこの分析を実行することができる。地理空間データがランク付けされ、フィルタリングされる選択された基準は、地理的近接性分類(例えば、選択された地理的地域内の点または存在からの距離)、カテゴリ属性(例えば、性別、職業、または北米産業分類システム(NAICS)コード)、数値属性(例えば、従業員の数、年齢、または場所での年数)、時間属性(例えば、創設年、最後の活動の日付、またはタイムスタンプ)、または自然言語属性(例えば、コメントまたは経歴)を含むことができる。位置がランク付けされる基準は、位置がフィルタリングされる基準と異なっていても同じであってもよい。一実装形態では、バックエンドコンピュータシステム108を、選択された基準との最良適合の順序でランク付けされたロケーションと、フィルタリングされた所望の出力に適合しないすべてのロケーションとを有するリードリストを出力するようにプログラムすることができる。例えば、バックエンドコンピュータシステム108は、結果からフィルタリングされたコンピュータまたはスマートフォンを所有しない任意の世帯を用いて、環境的原因、技術の快適さ、および教育のレベルに寄付する傾向に基づいて、電子課金に切り替わる可能性が高い世帯のランクリストを出力することができる。
【0073】
図11は、バックエンドコンピュータシステム108が集約された地理空間データのスコアを計算し、集約された地理空間データをランク付けすることができる例示的なプロセス1000を示す。以下のプロセス1000の説明では、図1も参照されたい。したがって、ステップ1002において、プロセス1000を実行するバックエンドコンピュータシステム108は、ユーザ選択のデータベース内の複数の選択された基準についてのクエリを受信する。上述のように、バックエンドコンピュータシステム108を、様々な異なるタイプの地理空間データを記憶する複数の異なるデータベースに通信可能に結合することができる。したがって、ユーザがどのデータベースを検索しているかを選択できるようにすることで、所望の情報を検索することができる。ユーザはさらに、選択された地理的地域および/または特定の基準に基づいて、選択されたデータベース内の照会されたデータをフィルタリングするオプションを有する。ステップ1004において、バックエンドコンピュータシステム108は、結果のフィルタリングのための特定の基準および/または地理的地域を受信し、これらはまとめて「フィルタリング基準」と呼ぶことができる。例えば、プロセス1000によって返された結果は、特定の選択された地理的地域にフィルタリングすることができる。結果が選択された地理的地域に限定される態様では、ステップ1002およびステップ1004は、図3に示され、「地理的地域データの集約」のという見出しの下で上述されたプロセス200によって具現化され得る。別の例として、バックエンドコンピュータシステム108によって返される結果は、特定の基準が特定の値またはデータエントリを有するかどうか(例えば、コンピュータまたはスマートフォンを所有しない世帯をフィルタリングする)、または特定の基準が閾値と比較する方法(例えば、少なくとも大学の学位を有する個人を含む世帯をフィルタリングする)に従ってフィルタリングすることができる。さらに、バックエンドコンピュータシステム108は、1つまたは複数の基準に基づいて結果をフィルタリングすることができる。しかしながら、結果をフィルタリングするためのステップ1004は任意選択であり、ユーザが結果をフィルタリングするための地理的地域および/または基準を選択していない場合、スキップすることができる。結果をフィルタリングするための基準および/または選択された地理的地域は、バックエンドコンピュータシステム108によって提供されるように、クライアント102上に表示されるGUI120を通してユーザによって選択され得る。
【0074】
ステップ1006において、バックエンドコンピュータシステム108は、クエリの選択された基準の各々に対する重みを受信する。重みは、バックエンドコンピュータシステム108によって提供されるようなクライアント102上に表示されるGUI120を介してユーザによって選択することができる。例えば、GUI120は、選択された基準間の相対重みを制御するためのスライダまたはフィールドをユーザに提供してもよい。
【0075】
ステップ1008において、バックエンドコンピュータシステム108は、各基準の重みに従って各レコードのスコアを計算する。バックエンドコンピュータシステム108によって計算されるスコアは、例えば、「選択された基準によるデータスコアリング」という見出しの下で上述した方法で計算される正規化されたスコアであり得る。基準のそれぞれに適用される重みは、異なる基準のそれぞれに適用されて、最終的な正規化スコアに合計される前に、各基準の相対的な重みに影響を及ぼすことができる。ステップ1010において、バックエンドコンピュータシステム108は、ステップ1008から計算されたスコアに従ってレコードのランキングを表示す。例えば、結果は、ランクリストとして表示することができる。別の例として、結果は、図12に示すように、GUI120の地図122上に表示することができる。図12は、選択された地理的地域124の境界内にあるようにフィルタリングされた、シミュレートされた収入およびシミュレートされた早期技術採用者となる傾向によってデータベース内の顧客レコード(この場合、地理空間属性としての顧客の世帯の位置1052を含む)をランク付けするために利用されるプロセス1000の例示的な実施態様であり、結果として返される顧客レコードは、そのランク付けを視覚的に示すためにスケール1050に従って色分けされる。一態様では、これらの結果は、ランク付けされたリストおよび/またはテーブル(例えば、スプレッドシートまたはCSVファイル)としてさらにダウンロードされ得る。
【0076】
<地理空間近接フィルタリング>
別の態様では、バックエンドコンピュータシステム108を、地理空間位置または地理空間位置のセットへの近接度に従ってデータレコードをフィルタリングするようにさらにプログラムすることができる。地理空間位置は、n次元座標を含み得る地理空間座標によって定義される任意の点、線分、および/または形状を含み得る。さらに、地理空間位置は、パイプライン、街路、電線、店舗または事業所の位置、顧客の位置、飛行中の飛行機、衛星の位置などの陸標および/またはインフラストラクチャに対応することができる。
【0077】
図13は、バックエンドコンピュータシステム108が、位置に対する地理空間的近接度に従ってデータレコードをフィルタリングすることができる例示的なプロセス1100を示す。以下のプロセス1000の説明では、図1も参照されたい。したがって、ステップ1102において、プロセス1100を実行するバックエンドコンピュータシステム108は、地理空間位置を受信する。ステップ1104において、バックエンドコンピュータシステム108は、ユーザがデータベースからデータレコードを検索したい地理的地域を定義する地理空間位置からバッファ距離(即ち、距離許容範囲)を受信する。地理空間位置および/またはバッファ距離は、バックエンドコンピュータシステム108によって提供されるようなクライアント102上に表示されるGUI120を介してユーザによって選択することができる。ユーザは、住所を入力すること、地理空間属性によって定義される形状をデータベースからバックエンドコンピュータシステム108にロードすること、GUI120によって表示される地図122図14A-14C)上の位置を選択することなどによって、地理空間位置を入力することができる。バッファ距離は、例えば、空間距離(例えば、フィート、メートル、マイルなどで定義される)、地理空間位置に対する移動距離、または地理空間位置を包含する、交差する、および/または隣接する地理的単位を含むことができる。
【0078】
ステップ1106において、バックエンドコンピュータシステム108は、受信した地理空間位置および受信したバッファ距離に対応する地理的地域を計算する。ステップ1108において、バックエンドコンピュータシステム108は、ステップ1106によって定義された地理的地域についてのクエリを受信することができる。クエリは、「選択された地理的地域のデータ集約」という見出しの下で上述したように、1つまたは複数の選択された基準に一致するすべてのデータレコードに対するものであり得る。例えば、図14Aは、ユーザが地理的地域が計算される地理空間位置として道路セグメント1120のセットを選択したGUI120上に表示される地図122を示す。さらに、ユーザは、この例では、選択された地理的地域124内にいるすべての顧客を返すために、顧客の場所を識別する地理空間属性(例えば、住所)を含む顧客レコードのセットを含む顧客データデータベースにクエリを実行した。一態様では、結果は、特定の基準が特定の値もしくはデータエントリを有するかどうか、または特定の基準が閾値とどのように比較するかに従ってフィルタリングすることができる。さらに、結果は、データレコードが、バッファ距離によって定義される地理的地域124内に完全にあるか、地理的地域124内に部分的にあるか、または地理的地域124外にあるかに従ってフィルタリングすることができる。例えば、図14Bは、ユーザが、地理的地域内に部分的にしか存在しない顧客レコード(例えば、「ライアン・バックリー」および「アレクサンダー・マイルス」の顧客データレコード)をフィルタ除去することを選択した場合を除いて、図14AのGUI120を示す。バッファ距離のサイズは、選択された地理的地域124のサイズおよび形状にさらに影響を及ぼすことができる。例えば、図14Aでは、バッファ距離は150フィートに設定されており、図14Cでは、バッファ距離は500フィートに設定されている。一態様では、これらの結果は、例えば、表(例えば、スプレッドシートまたはCSVファイル)としてさらにダウンロードすることができる。
【0079】
別の態様では、バックエンドコンピュータシステム108を利用して、「地域選択」という見出しの下で上述した技法などの別の技法を介して選択された地理的地域内に入る地理空間ロケーションの所与のセットのバッファ距離内に入るデータレコードのすべてをデータベースから検索することができる。例えば、図15Aおよび15Bは、GUI120によって表示される地図122上の選択された地理的地域124を示す。見て分かるように、GUI120は、バックエンドコンピュータシステム108によってデータベースから検索可能な1組のパイプライン(即ち、データを地理空間的にフィルタリングすることができる基礎となる陸標または地理空間位置)の表示を切り換えるためのパイプラインウィジェット1132と、パイプライン1136に対するバッファ距離を選択するためのバッファ距離ウィジェット1134とを含む。この例では、GUI120を利用して、選択された基準(即ち、現在の顧客または潜在的な顧客)に対応し、パイプライン1136から選択されたバッファ距離内にある選択された地理的地域124内のデータレコード1138を閲覧することができる。
【0080】
様々な他の態様では、図13に示すプロセス1100は、「地域選択」という見出しの下で上述した地理的地域を選択するための技法に加えて、またはその代わりに利用することができる。
【0081】
<ユーザ提供のデータ>
バックエンドコンピュータシステム108のすべてのユーザまたは加入者に利用可能にされたデータに対して分析を実行することに加えて、ユーザはまた、分析を実行するためにすべてのユーザに利用可能なデータと併せて利用されるように、ユーザ自身の位置データをアップロードまたは別様に提供してもよい。ユーザは、例えば、内部または自社データを提供することができ、その後、そのデータはデータベース104にアップロードされる。次いで、ユーザは、バックエンドコンピュータシステム108によって提供されるGUI120を通して、バックエンドコンピュータシステムと相互作用することによって、データベース104によって記憶される任意の他のデータセットと併せて、ユーザの内部または専有データを分析することができる。ユーザのデータは、例えば、ユーザのビジネスオペレーションおよびユーザの現在のまたは潜在的な顧客に関するデータを含むことができる。ユーザのデータは、例えば、配管、電気配線、通信インフラストラクチャ、店舗位置、(現在または以前の)顧客位置、および他の陸標などの様々な特徴または位置を定義することができる。
【0082】
ユーザがバックエンドコンピュータシステム108にログインまたは接続すると、バックエンドコンピュータシステム108を、(例えば、ユーザログイン情報に従って)自身のデータをアップロードしたユーザ、または、自身のデータをアップロードしたクライアント組織(例えば、クライアント組織の従業員)に関連付けられたユーザを認識するようにプログラムすることができる。バックエンドコンピュータシステム108は、次いで、ユーザ提供のデータおよび/または分析を行うために選択するための追加の基準を含む追加のデータベース上でクエリを実行する能力をそれらのユーザに提供できる。
【0083】
例えば、図15Aおよび15Bは、バックエンドコンピュータシステム108の実装を表すことができ、ユーザ提供のデータは、地理空間位置のセットによって定義されるパイプライン1136の位置を含むパイプラインインフラストラクチャのためのものである。バックエンドコンピュータシステム108にアップロードされたこのデータに基づいて、ユーザは、選択された基準を満たし、パイプライン1136のためのユーザ提供位置データのバッファ距離内にある現在のまたは潜在的な顧客(例えば、世帯)を位置特定するために、クエリを実行することができる。例えば、選択された基準は、潜在的な顧客の位置を特定するために、天然ガス以外の何かによって加熱されている世帯を含むことができる。パイプライン1136への特定の距離よりも大きい場合、既存のパイプライン1136に世帯をつなぐことは法外な費用がかかり得るので、パイプライン1136への近接性に基づいて、現在顧客ではない世帯を地理空間的にフィルタリングすることが必要である。したがって、潜在的に顧客であり、実際の顧客に変換するために法外な費用がかからない世帯を見つけることが望ましい。
【0084】
クライアントが提供する位置データは、本明細書に記載の様々な異なる技術に関連して利用することができ、例えば、新しい顧客の位置を特定し(例えば、ユーザの競合他社から子顧客を変換するか、ユーザまたはユーザの競合他社のいずれかから現在サービスを利用している世帯を見つける)、ユーザがそのビジネスオペレーションを拡張することを望む地域を決定し(例えば、ユーザに公開される新しい店舗の位置を見つける)、所望の顧客ベースを決定し、またはクライアントが特定の定義された方法で現在の顧客をターゲットにする(例えば、ダイレクトメールの特定の基準を満たすユーザの顧客のサブセットを特定する)。
【0085】
<第3者統合>
様々な態様では、バックエンドコンピュータシステム108は、様々な異なるタイプの第3者アプリケーションまたはプラットフォームと統合するように構成され得る。例えば、バックエンドコンピュータシステム108を、アドレスによって識別されるエンティティ(即ち、個人、世帯、または企業)にターゲットメッセージを送信するために、米国郵政公社の日常のダイレクトメール、またはメールチンプ等の第3者マーケティングまたは大量メールシステムと統合するようにプログラムすることができる。別の例として、バックエンドコンピュータシステム108を、FacebookまたはGoogle広告等の第3者広告プラットフォームと統合して、電子メールアドレス、ウェブブラウザユーザ認証情報等によって識別されるエンティティにターゲットメッセージまたは広告を送信するようにプログラムすることができる。さらに、バックエンドコンピュータシステム108は、個人化されたメッセージまたは広告を、特定の基準に従って選択される個々のエンティティまたはエンティティのサブグループに送信することができる。バックエンドコンピュータシステム108はまた、ユーザによって選択された基準に従って事前選択または分析的に最適化され得る、地理的地域内のエンティティに個別化または非個別化メッセージを送信することができる。
【0086】
例えば、バックエンドコンピュータシステム108を、選択された地理的地域の物理アドレス、電子メールアドレス、ウェブブラウザユーザ名、および他の連絡先データのセット、ならびに任意選択で、1つまたは複数の選択された基準のセットを出力するようにプログラムすることができる。地理的地域および基準は、例えば、「地域選択」および/または「地理空間近接フィルタリング」という見出しの下で上述した技法に従って選択することができる。バックエンドコンピュータシステム108は、次いで、例えば、「選択された地理的地域のデータ集約」という見出しの下で上述された技法に従って、選択された地理的地域についての選択された基準を満たすデータレコードを検索することができる。本明細書に記載のこれらおよび他の技術に基づいて、バックエンドコンピュータシステム108は、検索されたデータレコードの連絡先データを出力することができる。一態様では、バックエンドコンピュータシステム108は、コンタクトデータを第3者アプリケーション(例えば、メールチンププラットフォームまたはGoogle広告)に自動的に送信し、次いで、第3者アプリケーションに、コンタクトデータによって識別されるエンティティにメッセージを送信させるように構成されたAPIを含むことができる。第3者アプリケーションは、いくつかの態様では、連絡先データが第3者アプリケーションによって正常に受信されたときおよび受信された場合にバックエンドコンピュータシステム108に確認を提供するようにプログラムされ得る。バックエンドコンピュータシステム108は、次いで、その確認をユーザに通信するようにプログラムすることができる。別の態様では、バックエンドコンピュータシステム108は、例えば、ExcelまたはCSVファイルとしてダウンロードするための連絡先データを提供するようにプログラムすることができる。その後、ユーザは、データを第3者マーケティングアプリケーションに手動で入力し、リストされたエンティティに直接コンタクトし、コンタクトデータを印刷し、コンタクトデータスキャンを入力することなどができる。
【0087】
<視覚化のオプション>
一態様では、全体を通して説明される様々なプロセスを実行するバックエンドコンピュータシステム108の出力は、地図122上に視覚的に表示される情報の形態をとることができる。地図122上に表示される情報は、変数の値に従って異なって陰影付けされたまたはパターン化された地域(即ち、例えば、図8Aおよび8Bに示されるようなコロプレスまたはヒートマップ、個々の点データ(例えば、図12に示されるような)、異なって陰影付けされた、またはパターン化されたバッファ領域を有する、または有しない線分(例えば、図14A-14Cに示されるような)、視覚的結果のクラスタリング、ホットスポット、または任意の他の空間データの視覚化を含むことができる。
【0088】
別の態様では、全体を通して説明される様々なプロセスを実行するバックエンドコンピュータシステム108の出力は、検索されたおよび/または計算された情報を視覚的に表示するレポートの形態をとることもできる。レポートは、折れ線グラフ、棒グラフおよび縦棒グラフ(例えば、図10A-10Cに示されるような)、円グラフ、関係グラフ、または任意の他のデータの視覚化を含むことができる。レポートの作成後、バックエンドコンピュータシステム108を、ユーザが、レポートにデータシリーズを追加し、レポートからデータシリーズを除去すること、レポートの配色を調整すること、レポートの視覚的出力タイプを変更すること(例えば、円グラフから棒グラフへの変更)、またはデータ出力タイプを変更すること(例えば、生のカウント、パーセンテージ、平均、中央値等の間で視覚化されたデータを変更すること)がさらにできるように、プログラムすることができる。これらの様々な調整オプションのすべては、クライアント102上のGUI120によって表示されるコントロールとしてユーザに提示することができ、ユーザによって制御されると、バックエンドコンピュータシステム108に、指示された調整を行わせ、次いで、GUI120による表示のために更新されたレポートをクライアント102に提供させる。
【0089】
これらの態様のいずれかにおいて、バックエンドコンピュータシステム108の出力は、ユーザによる操作中にGUI120によって視覚的に表示され、ユーザによるオフライン使用のために様々な異なるファイルフォーマットでダウンロードするために提供され、または他の方法でユーザに利用可能にされ得る。
【実施例
【0090】
本明細書に記載される主題の様々な態様は、以下の態様、実装形態、および/または実施例に述べられ、これらは、様々な構成で交換可能に一緒に組み合わせることができる。
【0091】
<実施例1>
クライアントに地理データを表示すためのコンピュータ実装方法であって、その方法は、クライアントによって表示された地図上の地理的域の選択であって、前記選択された地理的地域は、1つ以上の地理的単位の少なくとも一部を含む選択をバックエンドコンピュータシステムによって受信するステップと、バックエンドコンピュータシステムによって選択されたデータ基準を受信するステップと、バックエンドコンピュータシステムによって、バックエンドコンピュータシステムによって、地理空間データセットから1つまたは複数の地理単位の選択されたデータ基準を満たすデータを検索するステップであって、地理空間データセットは複数のデータレコードを含み、地理空間データセットの各データレコードは少なくとも1つの地理空間属性を含み、データは地理空間属性に基づいてデータレコードから検索される、ステップと、バックエンドコンピュータシステムによって、1つまたは複数の地理的単位の各々が選択された地理的地域と重複する程度に従って、選択されたデータ基準に対応する取り出されたデータを、集約するステップ、とを含む、コンピュータ実装方法。
【0092】
<実施例2>
プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを含むコンピュータシステム。メモリは、地理空間データベースと命令を記憶し、命令はプロセッサによって実行されると、コンピュータシステムに、クライアントによって表示された地図上の地理的地域の選択を受信させ、選択された地理的地域は1つまたは複数の地理的単位の少なくとも一部を含み、バックエンドコンピュータシステムによって、選択されたデータ基準を受信させ、地理空間データセットから1つまたは複数の地理的単位についての選択されたデータ基準を満たすデータを検索させ、地理空間データセットは、複数のデータレコードを含み、地理空間データセットの各データレコードは、少なくとも1つの地理空間属性を含み、データは、地理空間属性に基づいて前記データレコードから検索され、そして1つまたは複数の地理的単位の各々が選択された地理的地域と重複する程度に従って、選択されたデータ基準に対応する検索されたデータを集約させる。
【0093】
<実施例3>
バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、選択された地理的地域内の1つまたは複数の地理的単位の各々のサイズに従って、1つまたは複数の地理的単位の各々についての検索されたデータにおける確実性を判定するステップをさらに含む、実施例1および2の方法またはシステム。
【0094】
<実施例4>
実施例3の方法またはシステムであって、検索されたデータにおける確実性を判定するステップは、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間データセットが選択されたデータ基準についての許容誤差計算に適しているかどうかを判定するステップと、地理空間データセットが許容誤差計算に適していると判定されると、許容誤差計算に従って、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、検索されたデータにおける確実性を計算するステップとを含む。
【0095】
<実施例5>
実施例3の方法またはシステムであって、検索されたデータにおける確実性を判定するステップは、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間データセットが選択されたデータ基準の許容誤差計算に適しているか否かを判定するステップと、地理空間データセットが許容誤差計算に適していないと判定されると、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間データセットのサンプルサイズが選択された基準の閾値を下回るかどうかを判定するステップと、サンプルサイズが閾値を下回ると判定されると、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、選択された基準の閾値計算を行うステップとを含む。
【0096】
<実施例6>
実施例3の方法またはシステムであって、検索されたデータにおける確実性を判定するステップは、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間データセットが選択されたデータ基準の許容誤差計算に適しているかどうかを判定するステップと、地理空間データセットが許容誤差計算のマージンに適していないと判定されると、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間データセットのサンプルサイズが選択された基準の閾値を下回るかどうかを判定するステップと、サンプルサイズが閾値を上回ると判定されると、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、選択された基準のカバレッジ計算を計算するステップとを含む。
【0097】
<実施例7>
先の実施例1から6のいずれかの方法またはシステムであって、選択が地図上の描画を含む。
【0098】
<実施例8>
実施例1から6のいずれかの方法またはシステムであって、選択は、地図上の点からの移動距離を含む。
【0099】
<実施例9>
先の実施例1から6のいずれかの方法またはシステムであって、選択は、地図上の形状を含む。
【0100】
<実施例10>
先の実施例1から9のいずれかの方法またはシステムであって、検索されたデータを集約するステップが、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地域と部分的に重複する1つまたは複数の地理的単位の各々について、各部分的に重複する地理的単位が地域と重複する程度に従って加重平均を計算するステップを含む。
【0101】
<実施例11>
実施例1から9のいずれかの方法またシステムであって、検索されたデータを集約するステップは、地理的地域の選択内に部分的にのみ存在する各地理的単位について、(i)バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、各地理的単位についての1つまたは複数のより小さい地理的単位を検索するステップと、(ii)バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間データセットから1つまたは複数のより小さい地理的単位についての選択されたデータ基準を満たすデータを検索するステップ、とを含む。
【0102】
<実施例12>
実施例1から9のいずれかの方法またはシステムであって、検索されたデータを集約するステップは、地理的地域の選択内に部分的にのみ存在する各地理的単位について、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理的単位の各々が選択された地理的地域と重複する程度に従って、選択されたデータ基準についての加重平均を計算するステップを含む。
【0103】
<実施例13>
先の実施例1から12のいずれかの方法またはシステムであって、(i)バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、選択されたデータ基準の正規化スコアを計算するステップと、(ii)バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、クライアントによる表示のために、選択された地理的地域のコロプレス地図を提供するステップであって、コロプレス地図は、対応する正規化されたスコアに従って、選択された地理的地域内の地理的単位のそれぞれに適用される印を含む、ステップとをさらに含む。
【0104】
<実施例14>
先の実施例1から13のいずれかの方法またはシステムであって、選択されたデータ基準は、第1の選択されたデータ基準を含み、方法/システムは、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、第2の選択されたデータ基準を受信することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間データセットから、選択された地理的地域についての第2の選択されたデータ基準を満たすデータを検索することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、第1の選択されたデータ基準および第2の選択されたデータ基準についての正規化されたスコアを計算することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、クライアントによる表示のために、選択された地理的地域のコロプレス地図を提供することと、をさらに含み、コロプレス地図は、対応する正規化されたスコアに従って、選択された地理的地域内の地理的単位のそれぞれに適用される印を含む。
【0105】
<実施例15>
バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、第1の選択されたデータ基準および第2の選択されたデータ基準の各々についての重み係数を受信することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、各それぞれの重み係数に従って、第1の選択されたデータ基準および第2の選択されたデータ基準についての正規化されたスコアを計算することとをさらに含む、実施例14の方法/システム。
【0106】
<実施例16>
実施例1から13のいずれかの方法/システムであって、選択されたデータ基準は、第1の選択されたデータ基準を含み、方法/システムは、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、第2の選択されたデータ基準を受信することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、第1の選択されたデータ基準および第2の選択されたデータ基準の各々の重みを受信することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間データセットから、選択された地理的地域の第1の選択されたデータ基準および第2の選択されたデータ基準を満たすデータを検索することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、第1の選択されたデータ基準および第2の選択されたデータ基準のそれぞれの重みに基づいて、検索されたデータのスコアを計算することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、計算されたスコアに従って、検索されたデータのランクリストを表示することをさらに含む。
【0107】
<実施例17>
実施例16の方法/システムであって、検索されたデータのスコアを計算することは、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、第1の選択されたデータ基準の重みに基づいて、検索されたデータの各レコードの第1のスコアを計算することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、第2の選択されたデータ基準の重みに基づいて、検索されたデータの各レコードの第2のスコアを計算することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、検索された各データの第1および第2のスコアを合計することと、を含む。
【0108】
<実施例18>
実施例1から7の方法/システムであって、地理的地域の選択を受信することは、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間位置を受信することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、バッファ距離を受信することと、バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサによって、地理空間位置からのバッファ距離に対応する地理的地域の選択を判定することと、を含む。
【0109】
<実施例19>
地理空間位置は、インフラストラクチャの地理空間位置、企業の地理空間位置、および/または顧客の地理空間位置に対応する、実施例18の方法/システム。
【0110】
<実施例20>
バックエンドコンピュータシステムまたはプロセッサにより、検索されたデータから、フィルタリング基準を満たさない任意のデータレコードをフィルタリングするステップをさらに含む、実施例1から19の方法/システム。
【0111】
図1に戻ると、本明細書に記載のプロセス(例えば、図3のプロセス200、図6のプロセス500、図9のプロセス900、図11のプロセス1000、または図13のプロセス1100)は、バックエンドコンピュータシステム108のプロセッサ110などのコンピュータシステムのハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアによって実行することができる。したがって、これらのプロセスは、バックエンドコンピュータシステム108のメモリ112に記憶されたコンピュータ実行可能命令のセットとして具現化することができ、プロセッサ110によって実行されると、バックエンドコンピュータシステム108に記載のステップを実行させる。また、これらのプロセスにおいて記載された各ステップは、バックエンドコンピュータシステム108にその特定のステップを実行させるようにプログラムされた1つまたは複数のソフトウェアモジュールを表すことができる。さらに、これらのプロセスはプロセッサ110によって実行されるものとして記載されているが、これは単に簡潔さのためであり、記載されたプロセスは複数のプロセッサまたはコンピュータにわたって実行することもできることを理解されたい。例えば、記載されたプロセスは、クラウドコンピューティングアーキテクチャなどの分散コンピュータシステムとして通信可能に接続された複数のコンピュータによって実行することができる。
【0112】
いくつかの形態を図示し説明してきたが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限または限定することは、出願人の意図ではない。本開示の範囲から逸脱することなく、それらの形態に対する多数の修正、変形、変更、置換、組み合わせ、および等価物を実装することができ、当業者に想起されるであろう。さらに、説明された形態に関連付けられた各要素の構造は、代替的に、要素によって実行される機能を提供するための手段として説明することができる。また、特定の構成要素について材料が開示されている場合、他の材料を使用してもよい。したがって、前述の説明および添付の特許請求の範囲は、開示された形態の範囲内にあるそのようなすべての修正、組合せ、および変形を包含することを意図するものであることを理解されたい。添付の特許請求の範囲は、すべてのそのような修正、変形、変更、置換、修正、および等価物を包含することを意図するものである。
【0113】
構成要素が1つまたは複数の他の構成要素に「通信可能に結合される」または「通信可能に結合される」と記載される場合、構成要素は、それらの間で信号を送信および/または受信することができるように結合され、信号は、接続された構成要素または別個の構成要素のいずれかによって処理するための情報を送信することができる。特に明記しない限り、構成要素は、有線または無線接続のいずれかを介して通信可能に結合することができる。さらに、そのような接続は、アナログ信号、デジタル信号、または任意のタイプの信号を、電気的に、電子的に、または任意の他のそのような手段を介して送信するように構成することができる。構成要素が1つまたは複数の他の構成要素に「動作可能に結合される」と記載される場合、構成要素は、構成要素間に機能的関係があるように結合される。即ち、構成要素は、指定された機能を実行するように接続される。
【0114】
本開示の一部は、コンピュータメモリに記憶されたデータを操作する命令に関して提示され得る。アルゴリズムまたはプロセスは、所望の結果をもたらす首尾一貫した一連のステップを指し、「ステップ」は、記憶され、転送され、組み合わされ、比較され、または別様に操作されることが可能な電気または磁気信号の形態をとる、物理量の操作を指す。これらの信号は、ビット、値、要素、シンボル、文字、項、および/または数と呼ばれることがある。これらの用語および類似の用語は、適切な物理量に関連付けることができ、これらの量に適用される便利なラベルにすぎない。
【0115】
前述の説明は、1つまたは複数の機能および/または動作を含み得る、ブロック図、フローチャート、および/または例の使用を介してデバイスおよび/またはプロセスの態様を明記した。そのようなブロック図、フローチャート、または例内の各機能およびまたは動作は、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または事実上それらの任意の組合せによって、個別におよび/または集合的に実装することができる。一態様では、コントローラなど、本明細書で説明する主題のいくつかの部分は、特定用途向け集積回路(ASICs)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、デジタル信号プロセッサ(DSPs)、プログラマブル論理デバイス(PLDs)、回路、レジスタ、ソフトウェア構成要素(例えば、プログラム、サブルーチン、または論理)、および/またはハードウェアおよびソフトウェア構成要素の組合せ、論理ゲート、または他の集積フォーマットを介して実装することができる。本明細書で開示されるいくつかの態様は、全体的または部分的に、1つまたは複数のコンピュータ上で実行される1つまたは複数のコンピュータプログラムとして(例えば、1つまたは複数のコンピュータシステム上で実行される1つまたは複数のプログラムとして)、1つまたは複数のプロセッサによって実行される1つまたは複数のプログラムとして(例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ上で実行される1つまたは複数のプログラムとして)、ファームウェアとして、または事実上にそれらの任意の組合せとして、集積回路において同等に実装することができる。回路を設計すること、および/またはソフトウェアおよび/またはファームウェアのためのコードを書くことは、本開示に照らして当業者の技術の範囲内である。
【0116】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者は、そこに列挙された動作が一般に任意の順序で実行され得ることを理解するであろう。また、様々な動作フロー図が順に提示されているが、様々な動作は、示されている順序以外の順序で実行されてもよく、または同時に実行されてもよいことを理解されたい。そのような代替的な順序付けには、文脈上別段の指示がない限り、重複する、インターリーブされた、中断された、並べ替えられた、増分的な、準備的な、補足的な、同時の、逆の、または他の異なる順序付けがある。さらに、「に応答する」、「に関連する」、または他の過去時制の形容詞のような用語は、一般に、文脈上別段の指示がない限り、そのような変形を除外することを意図するものではない。
【0117】
「一態様」、「或る態様」、「或る例示」、「一例示」などが示すものは、その態様に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの態様に含まれることを意味することに留意されたい。したがって、本明細書全体にわたって出てくる「一態様では」、「或る態様では」、「或る例示では」、および「一例示では」という語句は、必ずしもすべてが同じ態様を指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の態様において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0118】
要約すると、本明細書に記載の概念を使用することから生じる多数の利点が記載されている。1つまたは複数の形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されている。網羅的であること、または開示される明確な形態に限定されることを意図するものではない。上記の教示に照らして、修正または変形が可能である。1つまたは複数の形態は、原理および実際の適用を例示すために選択され、説明され、それによって、当業者が、企図される特定の使用に適した様々な形態および様々な修正形態を利用することができるようになった。本明細書とともに提出される特許請求の範囲は、全体的な範囲を定義することを意図するものである。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図10C
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B