(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】チャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム
(51)【国際特許分類】
H04L 51/02 20220101AFI20240226BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240226BHJP
【FI】
H04L51/02
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2022146494
(22)【出願日】2022-09-14
【審査請求日】2022-09-16
(31)【優先権主張番号】10-2022-0059297
(32)【優先日】2022-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520068548
【氏名又は名称】マインドウェアワークス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【氏名又は名称】芦北 智晴
(74)【代理人】
【識別番号】100207022
【氏名又は名称】小島 弘之
(72)【発明者】
【氏名】リ ジェイン
(72)【発明者】
【氏名】ゾ ヒョンスン
(72)【発明者】
【氏名】ムン ソンクク
(72)【発明者】
【氏名】パク キョンテク
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2020-0061232(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1827320(KR,B1)
【文献】特開2020-071610(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0376002(US,A1)
【文献】特表2020-518893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00
H04M 3/00
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムであって、
複数のサービスプロバイダによって運用され、クライアントから伝送されるクエリに対する応答を生成して前記クライアントに伝送するクエリ処理サービスを行う複数のチャットボットサーバと、
複数のサービスプロバイダによって運用され、クライアントから伝送されるクエリに対する応答を生成して前記クライアントに伝送するクエリ処理サービスを行う複数のコンタクトセンターサーバと、
前記複数のチャットボットサーバのうちのいずれか一つの特定のチャットボットサーバに最初に接続された状態で、少なくとも一つの他のチャットボットサーバまたは少なくとも一つのコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けるか、または前記複数のコンタクトセンターサーバのうちのいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバに最初に接続された状態で、他のコンタクトセンターサーバまたは特定のチャットボットサーバへの接続を要求した場合、前記特定のコンタクトセンターサーバの呼切替の実行によって、前記他のコンタクトセンターサーバまたは特定のチャットボットサーバからクエリ処理サービスの提供を受けるクライアントと、
前記クライアントが、前記複数のチャットボットサーバのうちのいずれか一つの特定のチャットボットサーバに最初に接続された状態で、少なくとも一つのコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けようとする場合、前記クライアントと前記少なくとも一つのコンタクトセンターサーバとの間のクエリ処理サービスを中継処理し、前記クライアントが、前記特定のコンタクトセンターサーバに接続された状態で、前記特定のチャットボットサーバへの接続を要求した場合、前記クライアントと前記特定のチャットボットサーバとの間のクエリ処理サービスを中継処理する統合運用サーバと、を含んでな
り、
前記クライアントによって最初に接続された特定のチャットボットサーバは、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用するチャットボットサーバ及びコンタクトセンターサーバを接続するための接続情報とを前記クライアントへ伝送することを特徴とするチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム。
【請求項2】
前記クライアントは、ユーザによって、連携意思表示とチャットボットサーバを運用するサービスプロバイダのうちのいずれか一つとが入力された後、連携クエリが入力されると、前記連携クエリを、前記入力されたサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバへ伝送してクエリ処理サービスの提供を受け、
前記クライアントは、ユーザによって、連携意思表示とチャットボットサーバを運用するサービスプロバイダのうちのいずれか一つとが入力された後、連携クエリが入力されると、前記連携クエリを、前記統合運用サーバに伝送し、前記統合運用サーバの中継を介して、前記入力されたサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けることを特徴とする請求項
1に記載のチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム。
【請求項3】
前記連携クエリの伝送を受けた統合運用サーバは、前記コンタクトセンターサーバへ電話接続を行い、前記連携クエリを音声に変換して、前記コンタクトセンターサーバへ伝送し、前記コンタクトセンターサーバから受信した答えをテキストに変換して、前記クライアントへ伝送することを特徴とする請求項
2に記載のチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム。
【請求項4】
前記クライアントによって最初に接続された特定のコンタクトセンターサーバは、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用するコンタクトセンターサーバ及びチャットボットサーバを接続するための接続情報とを保存管理することを特徴とする請求項1に記載のチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム。
【請求項5】
前記特定のコンタクトセンターサーバは、前記クライアントから、連携意思表示とコンタクトセンターサーバを運用しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報とが伝送されると、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバへ、前記クライアントのSIP(Session Initiation Protocol)プロトコル情報を伝送しながら呼切替を行い、前記クライアントが、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けるようにし、
前記特定のコンタクトセンターサーバは、前記クライアントから、連携意思表示とチャットボットサーバを運用しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報とが伝送されると、統合運用サーバへ、前記クライアントのSIPプロトコル情報を伝送しながら呼切替を行い、前記クライアントが、前記統合運用サーバの中継を介して、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するチャットボットサーバからクエリ処理サービスの提供を受けるようにすることを特徴とする請求項
4に記載のチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム。
【請求項6】
前記中継を行う統合運用サーバは、前記チャットボットサーバへの接続を行い、前記クライアントから伝送される連携クエリをテキストに変換して、前記チャットボットサーバへ伝送し、前記チャットボットサーバから受信した答えを音声に変換して、前記クライアントへ伝送することを特徴とする請求項
5に記載のチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムに係り、特に、クライアントが、特定のチャットボットサーバまたは特定のコンタクトセンターサーバに最初に接続された状態で、既存の接続状態を変更することなく、少なくとも一つの他のチャットボットサーバまたは他のコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けることができるように構成することにより、ユーザが、複数のサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバ及びコンタクトセンターサーバを互いに連携して複数のクエリ処理サービスを便利に利用できるようにし、その結果、複数のサービスプロバイダを介して、複数のクエリ処理サービスを受けようとするユーザの時間、労力、及びコストを最小限に抑えることができるようにするチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、スマートフォンによるメッセンジャーの使用環境の拡大や人工知能の発展につれて、顧客と企業がメッセージングサービスを介して接続されることを望むことにより、自然言語処理による対話型サービスにより問題の解決を助けるチャットボット(ChatBot)システムが脚光を浴びている。このようなチャットボットシステムは、もともとチャターロボット(Chatter Robot)システムを意味するシステムであって、対話できるロボットと言える。
【0003】
チャットボットは、電子商取引、銀行などの多様な分野で顧客支援や情報習得などの領域に活用されている。例えば、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)、スターバックス(Starbucks)及びディズニー(Disney)などの企業は、注文及び顧客への応対にチャットボットを利用している。
【0004】
チャットボットの円滑な対話のためには、人工知能(AI)とビッグデータ分析技術をベースにして機械が音声・文字などを識別することができるパターン認識技術、人間の言語をコンピュータに学習させて質疑応答・翻訳などに活用する自然言語処理技術、コンピュータが情報を理解し論理的に推論することができるセマンティックウェブ技術、文字からなるデータから有用な情報を見つけるテキストマイニング技術、会話相手の状況とコンテキストを把握する状況認識コンピューティング技術などが求められる。
【0005】
このようなチャットボットシステムは、定められた応答規則に基づいてメッセンジャーを介してユーザへの応対ができるように実現されたシステムである。例えばホームショッピング、インターネットショッピングモール、保険会社、銀行、食品配達、宿泊予約などで消費者の質問に答えてくれたり、既存の消費者の性向に基づいて適切な商品をおすすめしてくれたりする役割として活用される。
【0006】
ユーザは、複数のサービスプロバイダが運用しているそれぞれのチャットボットサーバにそれぞれ接続してそれぞれクエリ処理サービスを受けようとする状況が発生することがある。例えば、ユーザが、現代カードのチャットボットサーバに接続してクエリ処理サービスを受ける過程で、続いてロッテカードのチャットボットサーバにクエリする状況が発生することもあり、或いは、ユーザが、特定の銀行のチャットボットサーバに接続してクエリ処理サービスを受ける過程で、急に購入物品の配送現況が知りたくて当該ショッピングモールチャットボットサーバにクエリする状況が発生することもある。
【0007】
このような場合、現在のチャットボットサービスにおいて、ユーザは、現代カードの専用ウェブ又はブラウザなどの接続手段を用いて現代カードのチャットボットサーバに接続してクエリ処理サービスを受けた後、当該接続を終了する。その後、ユーザは、再びロッテカードの専用ウェブ又はブラウザなどの接続手段を用いてロッテカードのチャットボットサーバに接続してクエリ処理サービスを受けなければならない。
【0008】
その結果、ユーザが、複数のサービスプロバイダが運用しているそれぞれのチャットボットサーバを利用しようとする場合、それぞれのチャットボットサーバを個別接続手段を介して個別的に接続してクエリ処理サービスを受けなければならないという欠点が生じる。
【0009】
複数のチャットボットサーバを利用する技術に関し、韓国登録特許第10-2146031号公報(以下、「特許文献1」という。)は、マルチドメイン基盤のチャットボットシステム及びチャットボットサービス提供方法を提案している。
【0010】
ところが、前記特許文献1は、ユーザが特定のクエリをチャットボットサーバに伝送した場合、これに対するクエリ処理が不可能である場合、前記特定のクエリを外部チャットボットサーバに伝送して前記特定のクエリに対する処理を可能にするチャットボットシステムに関するものに過ぎず、ユーザが複数のサービスプロバイダにそれぞれクエリしようとする複数のクエリを各チャットボットサーバに伝送するが、各サービスに関連する複数のクエリをより効率よく処理する方案に該当しない。
【0011】
一方、コンタクトセンターは、従来では音声通話のみでユーザへの応対ができるように実現されたシステムであって、「コールセンター」と命名されてきた。比較的最近では、文字相談、チャット相談、プッシュなどの多様な機能が結合して、例えばホームショッピング、インターネットショッピングモール、保険会社、銀行、食品配達、宿泊予約などで消費者の質問に答えてくれたり、既存の消費者の性向に基づいて適切な商品をおすすめしてくれたりする役割としても活用されるので、「コンタクトセンター」と通称されている。
【0012】
最近では、これに各種の人工知能技術が結合して、「人工知能コンタクトセンター」と呼ばれる技術が台頭している。
【0013】
人工知能(AI)コンタクトセンターは、コールセンター、顧客相談センターにAIを結合させたものである。音声認識、音声合成、テキスト分析、会話エンジンなどの技術をベースとして企業顧客の電話相談サービスを最適化する。AIを介して顧客の要求事項を容易に受け付け、解決方案が比較的単純である場合、相談員の代わりに答えを提供して相談業務の生産性を高めることができる。
【0014】
ユーザは、複数のサービスプロバイダが運用しているそれぞれのコンタクトセンターサーバにそれぞれ接続してそれぞれクエリ処理サービスを受けようとする状況が発生することがある。例えば、ユーザが、現代カードのコンタクトセンターサーバに接続してクエリ処理サービスを受ける過程で、続いてロッテカードのコンタクトセンターサーバにクエリする状況が発生することもあり、或いは、ユーザが、特定の銀行のコンタクトセンターサーバに接続してクエリ処理サービスを受ける過程で、急に購入物品の配送現況が知りたくて当該ショッピングモールコンタクトセンターサーバにクエリする状況が発生することもある。
【0015】
このような場合、現在のコンタクトセンターサービスにおいて、ユーザは、音声通話を可能にする端末、接続ソフトウェア、ブラウザなどの接続手段を用いて現代カードのコンタクトセンターサーバに接続してクエリ処理サービスを受けた後、当該接続を終了する。その後、ユーザは、再び音声通話を可能にする端末、接続ソフトウェア、ブラウザなどの接続手段を用いてロッテカードのコンタクトセンターサーバに接続してクエリ処理サービスを受けなければならない。
【0016】
その結果、ユーザが、複数のサービスプロバイダが運用しているそれぞれのコンタクトセンターサーバを利用しようとする場合、それぞれのコンタクトセンターサーバを毎回個別に接続してクエリ処理サービスを受けなければならないという欠点が生じる。
【0017】
人工知能コンタクトセンターサーバを利用する技術に関し、韓国登録特許第10-1827320号公報(以下、「特許文献2」という。)は、人工知能的に無人コンタクトセンターを運用することができる人工知能コンタクトセンターサーバを提案している。
【0018】
ところが、前記特許文献2は、顧客がクエリした質問に対する正確な答えを人工知能的に処理することを可能にする一般的な人工知能コンタクトセンターサーバの構成について提案しているだけであり、ユーザが複数のサービスプロバイダにそれぞれクエリしようとする複数のクエリを各コンタクトセンターサーバに伝送するが、各コンタクトセンターサーバを互いに連携して、各サービスに関連する複数のクエリをより効率よく処理する方案に該当しない。
【0019】
一方、これまで、チャットボットサーバとコンタクトセンターサーバを互いに連携して、各サービスに関連する複数のクエリをさらに効率よく処理する方案については、全く提案されていない実状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【文献】韓国登録特許第10-2146031号公報
【文献】韓国登録特許第10-1827320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、クライアントが、特定のチャットボットサーバまたは特定のコンタクトセンターサーバに最初に接続された状態で、既存の接続状態を変更することなく、少なくとも一つの他のチャットボットサーバまたは他のコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けることができるように構成することにより、ユーザが、複数のサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバ及びコンタクトセンターサーバを互いに連携して複数のクエリ処理サービスを便利に利用できるようにし、その結果、複数のサービスプロバイダを介して、複数のクエリ処理サービスを受けようとするユーザの時間、労力及びコストを最小限に抑えることができるようにするチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記の目的を達成するための本発明に係るチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムは、チャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムであって、複数のサービスプロバイダによって運用され、クライアントから伝送されるクエリに対する応答を生成して前記クライアントに伝送するクエリ処理サービスを行う複数のチャットボットサーバと、複数のサービスプロバイダによって運用され、クライアントから伝送されるクエリに対する応答を生成して前記クライアントに伝送するクエリ処理サービスを行う複数のコンタクトセンターサーバと、前記複数のチャットボットサーバのうちのいずれか一つの特定のチャットボットサーバに最初に接続された状態で、少なくとも一つの他のチャットボットサーバまたは少なくとも一つのコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けるか、または前記複数のコンタクトセンターサーバのうちのいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバに最初に接続された状態で、他のコンタクトセンターサーバまたは特定のチャットボットサーバへの接続を要求した場合、前記特定のコンタクトセンターサーバの呼切替の実行によって、前記他のコンタクトセンターサーバまたは特定のチャットボットサーバからクエリ処理サービスの提供を受けるクライアントと、前記クライアントが、前記複数のチャットボットサーバのうちのいずれか一つの特定のチャットボットサーバに最初に接続された状態で、少なくとも一つのコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けようとする場合、前記クライアントと前記少なくとも一つのコンタクトセンターサーバとの間のクエリ処理サービスを中継処理し、前記クライアントが、前記特定のコンタクトセンターサーバに接続された状態で、前記特定のチャットボットサーバへの接続を要求した場合、前記クライアントと前記特定のチャットボットサーバとの間のクエリ処理サービスを中継処理する統合運用サーバと、を含んでなることを特徴とする。
【0023】
ここで、前記クライアントによって最初に接続された特定のチャットボットサーバは、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用するチャットボットサーバ及びコンタクトセンターサーバを接続するための接続情報とを前記クライアントへ伝送することを特徴とする。
【0024】
ここで、前記クライアントは、ユーザによって、連携意思表示とチャットボットサーバを運用するサービスプロバイダのうちのいずれか一つとが入力された後、連携クエリが入力されると、前記連携クエリを、前記入力されたサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバへ伝送してクエリ処理サービスの提供を受け、前記クライアントは、ユーザによって、連携意思表示とチャットボットサーバを運用するサービスプロバイダのうちのいずれか一つとが入力された後、連携クエリが入力されると、前記連携クエリを、前記統合運用サーバに伝送し、前記統合運用サーバの中継を介して、前記入力されたサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けることを特徴とする。
【0025】
ここで、前記連携クエリの伝送を受けた統合運用サーバは、前記コンタクトセンターサーバへ電話接続を行い、前記連携クエリを音声に変換して、前記コンタクトセンターサーバへ伝送し、前記コンタクトセンターサーバから受信した答えをテキストに変換して、前記クライアントへ伝送することを特徴とする。
【0026】
また、前記クライアントによって最初に接続された特定のコンタクトセンターサーバは、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用するコンタクトセンターサーバ及びチャットボットサーバを接続するための接続情報とを保存管理することを特徴とする。
【0027】
ここで、前記特定のコンタクトセンターサーバは、前記クライアントから、連携意思表示とコンタクトセンターサーバを運用しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報とが伝送されると、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバへ、前記クライアントのSIP(Session Initiation Protocol)プロトコル情報を伝送しながら呼切替を行い、前記クライアントが、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けるようにし、前記特定のコンタクトセンターサーバは、前記クライアントから、連携意思表示とチャットボットサーバを運用しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報とが伝送されると、統合運用サーバへ、前記クライアントのSIPプロトコル情報を伝送しながら呼切替を行い、前記クライアントが、前記統合運用サーバの中継を介して、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するチャットボットサーバからクエリ処理サービスの提供を受けるようにすることを特徴とする。
【0028】
ここで、前記中継を行う統合運用サーバは、前記チャットボットサーバへの接続を行い、前記クライアントから伝送される連携クエリをテキストに変換して、前記チャットボットサーバへ伝送し、前記チャットボットサーバから受信した答えを音声に変換して、前記クライアントへ伝送することを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
上述した課題及び解決手段を有するチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムによれば、クライアントが、特定のチャットボットサーバまたは特定のコンタクトセンターサーバに最初に接続された状態で、既存の接続状態を変更することなく、少なくとも一つの他のチャットボットサーバまたは他のコンタクトセンターサーバからクエリ処理サービスの提供を受けることができるように構成するので、ユーザが、複数のサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバ及びコンタクトセンターサーバを互いに連携して複数のクエリ処理サービスを便利に利用できるようにし、その結果、複数のサービスプロバイダを介して、複数のクエリ処理サービスを受けようとするユーザの時間、労力及びコストを最小限に抑えることができるようにするという利点が発生する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の実施形態によるチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムの構成ブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態によるチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムの詳細な構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して、上述した課題、解決手段及び効果を有する本発明に係るチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システムの好適な実施形態について詳細に説明する。
【0032】
図1及び
図2に示すように、本発明の実施形態によるチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム100は、チャットボットサーバ1、チャットボットサーバ2、…、及びチャットボットサーバnから構成される複数のチャットボットサーバ10と、コンタクトセンターサーバ1、コンタクトセンターサーバ2、…、及びコンタクトセンターサーバnから構成されるコンタクトセンターサーバ20と、前記複数のチャットボットサーバ10のうちのいずれか一つの特定のチャットボットサーバ10に最初に接続された状態で、少なくとも一つの他のチャットボットサーバ10または少なくとも一つのコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受けることができるか、または前記複数のコンタクトセンターサーバ20のうちのいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバ20に最初に接続された状態で、他のコンタクトセンターサーバ20または特定のチャットボットサーバ10への接続を要求した場合、前記特定のコンタクトセンターサーバ20の呼切替の実行によって、前記他のコンタクトセンターサーバ20またはチャットボットサーバ10からクエリ処理サービスの提供を受けることができるクライアント30と、前記クライアント30が、前記複数のチャットボットサーバ10のうちいずれか一つの特定のチャットボットサーバ10に最初に接続された状態で、少なくとも一つのコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受けようとする場合、前記クライアント30と前記少なくとも一つのコンタクトセンターサーバ20との間のクエリ処理サービスを中継処理し、前記クライアント30が、前記特定のコンタクトセンターサーバ20に接続された状態で、前記特定のチャットボットサーバ10への接続を要求した場合、前記クライアント30と前記特定のチャットボットサーバ10との間のクエリ処理サービスを中継処理する統合運用サーバ50と、を含んで構成される。
【0033】
以下、まず、前記クライアント30が、前記複数のチャットボットサーバ10のうちいずれか一つの特定のチャットボットサーバ10に最初に接続された状態で、少なくとも一つの他のチャットボットサーバ10または少なくとも一つのコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受けた場合について説明し、次に、前記クライアント30が、前記複数のコンタクトセンターサーバ20のうちいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバ20に最初に接続された状態で、他のコンタクトセンターサーバ20または選択した特定のチャットボットサーバ10に接続を要求した場合、前記特定のコンタクトセンターサーバ20の呼切替の実行によって、前記他のコンタクトセンターサーバ20またはチャットボットサーバ10からクエリ処理サービスの提供を受ける場合について説明する。
【0034】
本発明に適用される前記複数のチャットボットサーバ10及び前記複数のコンタクトセンターサーバ20は、複数のサービスプロバイダによって運用されるが、クライアント30から伝送されるクエリに対する応答を生成して前記クライアント30に伝送するサービス、すなわちクエリ処理サービスを行う動作を行う。前記各チャットボットサーバ10は、ユーザに、様々な業務に関連するクエリ処理サービスを提供するために、それぞれの当該サービスプロバイダが運用する。
【0035】
前記各チャットボットサーバ10は、前記クライアント30から伝送されたクエリに対して応答を生成して前記クライアント30へ伝送するサービスに相当するクエリ処理サービスを基本的に行い、さらに自分に最初に接続してクエリ処理サービスの提供を受けた前記クライアント30が、現在の接続状態を維持した状態で、他のチャットボットサーバ10に直接的に接続するか、または前記統合運用サーバ50の中継を介して、コンタクトセンターサーバ20に間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができるようにする。
【0036】
例えば、前記クライアント30は、特定の接続手段(例えば金融機関、商取引業者など、顧客サービスを提供する企業が自体的に開発してチャットボットサービスを含んでいる接続専用アプリ、ブラウザなど)を用いてチャットボットサーバ1(10)に接続してクエリ処理サービスの提供を受け、さらに現在の接続手段を介した接続状態を維持した状態で、前記チャットボットサーバ1(10)の助けによって少なくとも一つの他のチャットボットサーバ10(チャットボットサーバ2~チャットボットサーバn)に直接的に接続して連携サービスの提供を受けることができるか、または統合運用サーバ50の中継を介して、少なくとも一つのコンタクトセンターサーバ20(コンタクトセンターサーバ1~コンタクトセンターサーバn)に間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができるようにする。
【0037】
つまり、前記クライアント30は、チャットボットサーバ1(10)に接続するための前記特定の接続手段を終了した後、別途の他の接続手段を介して、他のチャットボットサーバ10または特定のコンタクトセンターサーバ20に接続して連携サービスの提供を受けるのではなく、前記特定の接続手段を介した現在の接続状態で、他のチャットボットサーバ10に直接的に接続するか、または前記統合運用サーバ50の中継を介して、特定のコンタクトセンターサーバ20に間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0038】
このような連携サービスを可能にするために、前記クライアント30によって最初に接続された特定のチャットボットサーバ10は、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用しているチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20を接続するための接続情報とを前記クライアント30に伝送する動作を行う。
【0039】
具体的には、前記クライアント30が特定の接続手段を用いて特定のチャットボットサーバ10、例えばチャットボットサーバ1への接続を完了すると、前記特定のチャットボットサーバ10は、連携サービスを提携している各サービスプロバイダの情報(例えば、名称など)と、これらが運用している各チャットボットサーバ10を接続するための接続情報(例えば、各チャットボットサーバ10のURLアドレス情報)と、各コンタクトセンターサーバ20を接続するための接続情報(例えば、各コンタクトセンターサーバ20の電話番号情報または統合運用サーバ50のURLアドレス情報)とを、前記クライアント30に伝送する。
【0040】
このため、前記各チャットボットサーバ10は、連携サービスを提携している各サービスプロバイダと、これらが運用しているチャットボットサーバ10を接続するための接続情報(例えば、チャットボットサーバ10のURLアドレス情報)またはコンタクトセンターサーバ20を接続するための接続情報(例えば、コンタクトセンターサーバ20の電話番号情報または統合運用サーバ50のURLアドレス情報)とをマッチングして接続情報管理部1(15)に保存管理する。前記各チャットボットサーバ10に保存管理される各サービスプロバイダと、これらが運用するチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20とを接続するための接続情報は、様々な方法によって保存管理されてもよいが、例えば、前記統合運用サーバ50から伝送されて保存管理されてもよく、周期的に、或いは情報更新がある場合(連携サービス提携業者の変更があった場合など)に更新されることが好ましい。
【0041】
上述のように、前記クライアント30は、前記複数のチャットボットサーバ10のうちのいずれか一つの特定のチャットボットサーバ10(例えば、チャットボットサーバ1)に最初に接続された状態で、少なくとも一つの他のチャットボットサーバ10(チャットボットサーバ2~チャットボットサーバn)または少なくとも一つのコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受けることができる。つまり、前記クライアント30は、現在の接続手段を介して接続された状態で、選択した他のチャットボットサーバ10に直接的に接続し、または統合運用サーバ50の中継を介して、選択した特定のコンタクトセンターサーバ20に間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0042】
ここで、前記クライアント30は、前記チャットボットサーバ10に接続してクエリを伝送し、応答を受信することができれば、様々な端末または媒体のうちのいずれか一つに該当することができる。例えば、前記クライアント30は、ネットワーク接続が可能なコンピュータ、携帯電話、スマートフォンなどが該当することができる。
【0043】
前記クライアント30は、特定のチャットボットサーバ10に最初に接続するために、特定の接続手段、例えば特定のチャットボットサーバ10に接続するために提供される専用アプリまたは汎用ブラウザを用いる。前記クライアント30は、前記特定の接続手段を介して前記特定のチャットボットサーバ10に接続した状態で、特定のチャットボットサーバ10からクエリ処理サービスの提供を受ける。
【0044】
前記クライアント30は、前記特定のチャットボットサーバ10、例えば、チャットボットサーバ1に接続された状態で、他のチャットボットサーバ10、例えばチャットボットサーバ2に接続して連携サービスの提供を受けようとする場合が発生しうる。例えば、前記クライアント30は、現代カードで提供する専用アプリを用いて、現代カードが運用しているチャットボットサーバ10に最初に接続してクエリ処理サービスの提供を受けていて、状況に応じて、ロッテカードが運用しているチャットボットサーバ10からクエリ処理サービスの提供を受けなければならない場合が発生しうる。
【0045】
この場合、前記クライアント30は、現在の接続手段(例えば、現代カードで提供する専用アプリ)を終了せずに、現在の接続状態を維持した状態で、他のチャットボットサーバ10(例えば、ロッテカードが運用するチャットボットサーバ10)を接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0046】
一方、前記クライアント30は、前記特定のチャットボットサーバ10、例えば、チャットボットサーバ1に接続された状態で、複数のコンタクトセンターサーバ20のうちいずれか一つのコンタクトセンターサーバ20、例えばコンタクトセンターサーバ1に接続して連携サービスの提供を受けようとする場合が発生しうる。例えば、前記クライアント30は、現在カードで提供する専用アプリを用いて、現代カードが運用しているチャットボットサーバ10に最初に接続してクエリ処理サービスの提供を受けていて、状況に応じて、農協銀行が運用しているコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受けなければならない場合が発生しうる。
【0047】
この場合、前記クライアント30は、現在の接続手段(例えば、現代カードで提供する専用アプリ)を終了せずに、現在の接続状態を維持した状態で、前記統合運用サーバ50の中継を介して、特定のコンタクトセンターサーバ20(例えば、農協銀行が運用するコンタクトセンターサーバ20)を間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0048】
具体的には、前記クライアント30のクエリ伝送部31は、ユーザによって、連携意思表示とチャットボットサーバ10を運用するサービスプロバイダのうちのいずれか一つとが入力された後、連携クエリが入力されると、前記連携クエリを、前記入力されたサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバ10へ伝送してクエリ処理サービスの提供を受ける。
【0049】
一方、前記クライアント30のクエリ伝送部31は、ユーザによって、連携意思表示とコンタクトセンターサーバ20を運用するサービスプロバイダのうちのいずれか一つとが入力された後、連携クエリが入力されると、前記連携クエリを、前記統合運用サーバ50へ伝送し、前記統合運用サーバ50の中継を介して、前記入力されたサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受ける。
【0050】
ここで、前記連携クエリは、前記クライアント30が特定のチャットボットサーバ10に接続された状態で、他のチャットボットサーバ10またはユーザが選択した特定のコンタクトセンターサーバ20に伝送しようとするクエリを意味する。
【0051】
前記クライアント30は、特定の接続手段を介して、特定のチャットボットサーバ10への接続が完了すると、上述のように、前記特定のチャットボットサーバ10から、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用しているチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20を接続するための接続情報との伝送を受ける。よって、ユーザは、前記特定のチャットボットサーバ10から伝送された情報を用いて、所望の他のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20へ連携クエリを伝送することができる。
【0052】
具体的には、前記クライアント30は、前記特定のチャットボットサーバ10への接続を維持した状態で、ユーザが、他のサービスプロバイダが運用する他のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20に連携クエリをしようとする意図があることを認知しなければならない。このため、ユーザは、他のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20に連携クエリをしようとする場合、優先的に連携意思表示を入力することが好ましい。前記ユーザは、前記連携意思表示を入力し、続いて連携クエリをしようとするサービスプロバイダ(チャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20を運用するサービスプロバイダ)を選択または入力した後、伝送しようとする連携クエリを入力する。
【0053】
より具体的には、ユーザは、連携意思表示、例えば「@」を入力し、連携サービスを提携しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つを選択または入力した後、連携クエリを入力する。前記ユーザが連携意思表示「@」を入力した後、連携サービスを提携しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つを直接入力することもできるが、前記ユーザが連携意思表示「@」を入力すると、クライアント30が自動的に連携サービスを提携しているサービスプロバイダをリストし、ユーザがリストされた連携サービスを提携しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つを選択して入力されるようにすることができる。ここで、前記連携サービスを提携しているサービスプロバイダと、これらが運用しているチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20とを接続するための接続情報は、上述のように、前記特定のチャットボットサーバ10への接続が完了すると、特定のチャットボットサーバ10から伝送を受けて保存管理されることができる。
【0054】
前記クライアント30は、前記ユーザによって、前記連携意思表示とチャットボットサーバ10を運用するサービスプロバイダのうちのいずれか一つとが入力された後、連携クエリが入力されると、前記連携クエリを、前記入力されたサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバ10を接続するための接続情報(チャットボットサーバ10のURL情報)へ伝送して、クエリ処理サービスの提供を受けることができる。
【0055】
一方、前記クライアント30は、前記ユーザによって、連携意思表示とコンタクトセンターサーバ20を運用するサービスプロバイダのうちのいずれか一つとが入力された後、連携クエリが入力されると、前記連携クエリを、統合運用サーバ50へ伝送し、前記統合運用サーバ50の中継を介して、前記入力されたサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受けることができる。
【0056】
この場合、前記クライアント30は、前記最初に接続した特定のチャットボットサーバ10から伝送された情報、すなわち、コンタクトセンターサーバ20を接続するための接続情報を参照して、前記連携クエリを、前記統合運用サーバ50へ伝送する。前記コンタクトセンターサーバ20を接続するための接続情報は、最初に接続された特定のコンタクトセンターサーバ20から伝送された情報であって、前記統合運用サーバ50のチャットボットのURL情報であってもよく、前記コンタクトセンターサーバ20の電話番号情報であってもよい。
【0057】
前記クライアント30は、前記接続情報がURL情報であると判断されると、当該URL情報へ前記連携クエリを伝送する。前記接続情報に相当するURL情報は、前記統合運用サーバ50のチャットボットのURL情報に相当する。これに対して、前記クライアント30は、前記接続情報が電話番号であると判断されると、既に設定された前記統合運用サーバ50のチャットボットのURL情報へ前記連携クエリを伝送する。
【0058】
前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30から連携クエリを伝送されると、前記クライアント30と、クライアントが入力して選択したコンタクトセンターサーバ20との間のクエリ処理サービスが進行するように中継する。
【0059】
具体的には、前記連携クエリを受けた統合運用サーバ50は、前記コンタクトセンターサーバ20へ電話接続を行い、前記連携クエリを音声に変換して、前記コンタクトセンターサーバ20へ伝送し、前記コンタクトセンターサーバ20から受信した答えをテキストに変換して、前記クライアント30へ伝送する動作を行う。このような動作は、中継処理部55により行われる。
【0060】
前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30から連携クエリを伝送されるとき、前記クライアントが入力して選択したコンタクトセンターサーバ20の電話番号情報も一緒に伝送されるので、前記コンタクトセンターサーバ20へ電話接続を行った後、前記連携クエリを伝送することができる。
【0061】
ところで、前記クライアント30から伝送された連携クエリはテキスト情報であり、前記コンタクトセンターサーバ20へ伝送することができる情報は音声情報である。したがって、前記統合運用サーバ50は、中継処理部55を介して、前記クライアント30から伝送されたテキスト形態の連携クエリを音声に変換した後、前記コンタクトセンターサーバ20へ伝送されるようにする。
【0062】
前記コンタクトセンターサーバ20は、前記音声に変換して伝送された連携クエリに対する答えを生成し、前記統合運用サーバ50へ伝送する。このとき、前記統合運用サーバ50が受信した答えは音声情報であり、前記クライアント30へ伝送すべき答えはテキスト情報である。したがって、前記統合運用サーバ50は、中継処理部55を介して前記コンタクトセンターサーバ20から受信した音声形態の答えをテキストに変換した後、前記クライアント30へ伝送されるようにする。
【0063】
上述のように、前記クライアント30は、現在の接続状態を維持した状態で、他のチャットボットサーバ10へ連携クエリを直接伝送するか、または統合運用サーバ50の中継を介して、所望のコンタクトセンターサーバ20へ連携クエリを伝送して連携サービスの提供を受けることができる。
【0064】
前記連携クエリを伝送された他のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20は、前記連携クエリに対する答えを行う前、前記クライアント30に対する認証過程(以下、「代行認証過程」という。)が行われるようにする。前記認証過程は、前記連携クエリを伝送された他のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20が直接行ってもよく、前記統合運用サーバ50が代行して処理してもよい。
【0065】
前記統合運用サーバ50は、前記複数のサービスプロバイダと、それらが運営する複数のチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20の情報を保存管理し、前記クライアント30がいずれか一つのチャットボットサーバ10に接続された状態で少なくとも一つの他のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20に接続するために行われる認証過程を代行する動作を行う。
【0066】
前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30に連携サービスを提供しようとするサービスプロバイダの情報を保存管理する。つまり、前記クライアント30に連携サービスを提供するために、サービスプロバイダは、予め前記統合運用サーバ50にサービスプロバイダの基本的な情報と、このサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバ10の接続情報(例えば、URLアドレス情報など)および/またはコンタクトセンターサーバ20の接続情報(例えば,電話番号情報)を登録しながら、連携サービスの提携を登録する。
【0067】
前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30がいずれか一つのチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20に接続された状態で少なくとも一つの他のチャットボットサーバ10に接続するために行われる代行認証過程を代行する動作を行う。つまり、前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30が特定のチャットボットサーバ10に接続された状態で他のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20に接続して連携クエリを伝送した場合、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20を代行して前記クライアント30に対する認証過程を行う。
【0068】
このように、統合運用サーバ50がサービスプロバイダ、又はこれらが運用するチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20を代行して統合的にユーザ認証を行うように構成することにより、最終ユーザの観点で繰り返される本人認証手続きを避けることができ、これを提供するサービスプロバイダの立場においても、既に接続直前に有効な認証を完了した本人認証を繰り返し行うことにより発生する時間、努力、及びコストを減少させることができる。
【0069】
前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20は、直接認証過程が行われるようにすることもできるが、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20は、統合運用サーバ50に登録されて連携サービスを提携しているサービスプロバイダによって運用されているため、前記統合運用サーバ50が、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20を代行して前記クライアント30に対する代行認証過程を行う。
【0070】
具体的に、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20は、前記統合運用サーバ50にユーザの認証有効如何を確認要求し、前記統合運用サーバ50は、前記ユーザの認証が有効であれば、認証有効確認メッセージと共に現在の有効なユーザ情報を、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20へ伝送し、前記ユーザの認証が有効でなければ、予め設定された認証手段を介して代行認証過程が行われるようにした後、認証完了メッセージと共に、代行認証過程で取得された新規ユーザ情報を、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20へ伝送する動作を行う。
【0071】
前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20は、前記連携クエリに対する応答を生成してクエリ処理サービスを直ちに提供するのではなく、前記統合運用サーバ50にユーザの認証有効如何を確認要求する。前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20は、前記クライアント30から連携クエリの伝送を受けるとき、前記クライアント30の接続情報(通常、ユーザの名前、電話番号、生年月日情報など、本人確認と実名のユーザか否かの確認に必要な情報)の伝送を共に受けるので、前記統合運用サーバ50へ前記クライアント30の接続情報と共にユーザの認証有効如何(ユーザの認証状態及び認証の有効如何)を確認要求する。
【0072】
すると、前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30のユーザに対するユーザの認証有効如何(認証状態及び認証の有効如何)を確認する。前記ユーザの認証有効如何の確認は、既存に認証が有効に完了していたユーザに該当するか否かだけでなく、既存に認証が有効に完了したとしても、認証有効期間が満了したか否かを確認することである。例えば、前記統合運用サーバ50は、前記ユーザが、既存に認証が有効に完了したことがあり、この完了した認証が、予め設定された認証有効期間を超えていない場合には、前記ユーザに対する認証が有効であると判断し、前記ユーザが、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20に初めて接続した場合に該当して、既存に認証が有効に完了したことがないか、或いは既存に有効に完了した認証があっても認証有効期間が満了した場合には、前記ユーザに対する認証が有効でないと判断する。
【0073】
前記統合運用サーバ50は、前記判断の結果、前記ユーザの認証が有効であると判断されれば、認証有効確認メッセージと共に現在の有効なユーザ情報を、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20へ伝送する。前記統合運用サーバ50は、認証が有効な状態にあるユーザ情報、すなわちユーザの認証に必要な情報(例えば、電話番号、氏名、生年月日など)を保存管理するので、前記ユーザの認証が有効であると判断されれば、現在保存管理されている有効なユーザ情報を、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20へ伝送することができる。すると、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20は、前記ユーザ情報を基本情報にして前記連携クエリに対する応答を生成してクエリ処理サービスを提供することができる。
【0074】
これに対し、前記統合運用サーバ50は、前記ユーザの認証が有効でないと判断されれば、予め設定された認証手段を介してユーザ認証過程が行われるようにした後、認証完了メッセージと共に、代行認証過程で取得された新規ユーザ情報を、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20へ伝送する。前記統合運用サーバ50は、カカオペイ、PASS、新韓認証、KB認証、公認認証、統合認証などの多様な認証手段のうち、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20を運用するサービスプロバイダの選択に応じて、予め設定された認証手段を介してユーザ認証過程が行われるようにする。
【0075】
前記ユーザは、実名か否かと本人か否かを確認するために必要な電話番号、氏名、生年月日などのユーザ情報を用いて認証過程を行うので、前記統合運用サーバ50は、前記ユーザ認証が完了すると、前記ユーザ情報を新たに取得することができる。したがって、前記統合運用サーバ50は、前記新たに認証を完了したユーザの認証が有効な状態であることとし、この認証が有効なユーザの情報を保存管理する。また、前記統合運用サーバ50は、認証が完了すると、認証完了メッセージと共に、前記代行認証過程で取得された新規ユーザ情報を、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20へ伝送する。すると、前記連携クエリの伝送を受けたチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20は、前記ユーザ情報を基本情報にして前記連携クエリへの応答を生成してクエリ処理サービスを提供することができる。
【0076】
これまで、前記クライアント30が、前記複数のチャットボットサーバ10のうちいずれか一つの特定のチャットボットサーバ10に最初に接続された状態で、少なくとも一つの他のチャットボットサーバ10または少なくとも一つのコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受けた場合について説明した。以下では、前記クライアント30が、前記複数のコンタクトセンターサーバ20のうちいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバ20に最初に接続された状態で、他のコンタクトセンターサーバ20または選択した特定のチャットボットサーバ10への接続を要求した場合、前記特定のコンタクトセンターサーバ20の呼切替の実行により、前記他のコンタクトセンターサーバ20またはチャットボットサーバ10からクエリ処理サービスの提供を受ける場合について説明する。
【0077】
前記複数のコンタクトセンターサーバ20は、複数のサービスプロバイダによって運用されるが、クライアント30から伝送されるクエリに対する応答を生成して前記クライアント30に伝送するサービス、すなわちクエリ処理サービスを行う動作を実行する。前記各コンタクトセンターサーバ20は、様々な業務に関連するクエリ処理サービスをユーザに提供するために各該当サービスプロバイダが運用する。
【0078】
前記各コンタクトセンターサーバ20は、前記クライアント30から伝送されたクエリに対して応答を生成して前記クライアント30へ伝送するサービスに相当するクエリ処理サービスを基本的に行い、さらに自分に最初に接続してクエリ処理サービスの提供を受けた前記クライアント30が、現在の接続状態を維持した状態で、他のコンタクトセンターサーバ20またはチャットボットサーバ10へ接続を要求した場合、呼切替要求を行い、前記クライアント30が他のコンタクトセンターサーバ20に直接的に接続するか、または前記統合運用サーバ50の中継を介して、チャットボットサーバ10に間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができるようにする。
【0079】
例えば、前記クライアント30は、特定の接続手段(音声通話が可能な端末、ソフトウェア、ブラウザなど)を用いて、コンタクトセンターサーバ1(20)に接続してクエリ処理サービスの提供を受け、さらに現在の接続状態を終了せずに接続された状態で、前記コンタクトセンターサーバ1(20)の呼切替要求によって他のコンタクトセンターサーバ20(コンタクトセンターサーバ2~コンタクトセンターサーバnのうちのいずれか一つ)に直接的に接続するか、または前記統合運用サーバ50の中継を介して、所望のチャットボットサーバ10に間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができる。つまり、前記クライアント30は、コンタクトセンターサーバ1(20)の接続を終了した後、再び接続手段を介して他のコンタクトセンターサーバ20またはチャットボットサーバ10に接続して連携サービスの提供を受けるのではなく、前記コンタクトセンターサーバ1(20)との接続状態で、他のコンタクトセンターサーバ20に直接接続するか、またはチャットボットサーバ10に間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0080】
このため、前記クライアント30によって最初に接続された特定のコンタクトセンターサーバ20を含めた各コンタクトセンターサーバ20は、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用するコンタクトセンターサーバ20及びチャットボットサーバ10を接続するための接続情報とを保存管理する。つまり、前記各コンタクトセンターサーバ20は、連携サービスを提携している各サービスプロバイダ情報(名称など)と、各サービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ20を接続するための接続情報(例えば、各コンタクトセンターサーバ20の電話番号情報など)及びチャットボットサーバ10を接続するための接続情報(例えば、各チャットボットサーバ10のURL情報または統合運用サーバ50の電話番号情報など)とをマッチングして保存管理する。
【0081】
前記各コンタクトセンターサーバ20に保存管理される各サービスプロバイダ情報と、各コンタクトセンターサーバ20及びチャットボットサーバ10を接続するための接続情報とは、様々な方法によって保存管理されてもよいが、例えば、前記統合運用サーバ50から伝送されて保存管理されてもよく、周期的に、或いは情報更新がある場合(連携サービスを提携するサービスプロバイダの変更があった場合など)に更新されることが好ましい。
【0082】
上述のように、前記クライアント30は、前記複数のコンタクトセンターサーバ20のうちのいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバ20(例えば、コンタクトセンターサーバ1)に最初に接続された状態で、所望の他のコンタクトセンターサーバ20または特定のチャットボットサーバ10へ接続を要求した場合、前記特定のコンタクトセンターサーバ20の呼切替の実行によって少なくとも一つの他のコンタクトセンターサーバ20(コンタクトセンターサーバ2~コンタクトセンターサーバn)または特定のチャットボットサーバ10からクエリ処理サービスの提供を受けることができる。つまり、前記クライアント30は、現在の接続された状態で、他のコンタクトセンターサーバ20を直接的に接続するか、または統合運用サーバ50の中継を介して、所望のチャットボットサーバ10に間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0083】
ここで、前記クライアント30は、前記コンタクトセンターサーバ20に接続してクエリを伝送し、応答を受信することができれば、様々な端末または媒体のうちのいずれか一つに該当することができる。例えば、前記クライアント30は、ネットワーク接続が可能なコンピュータ、携帯電話、スマートフォンなどが該当することができる。
【0084】
前記クライアント30は、前記特定のコンタクトセンターサーバ20、例えばコンタクトセンターサーバ1に接続された状態で、他のコンタクトセンターサーバ20、例えばコンタクトセンターサーバ2に接続して連携サービスの提供を受けようとする場合が発生しうる。例えば、前記クライアント30は、接続手段を用いて、農協銀行が運用しているコンタクトセンターサーバ20に最初に接続してクエリ処理サービスの提供を受けていて、状況に応じて、国民銀行が運用しているコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受けなければならない場合が発生しうる。
【0085】
この場合、前記クライアント30は、現在の接続状態を終了せずに現在の接続状態を維持した状態で、他のコンタクトセンターサーバ20を接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0086】
一方、前記クライアント30は、前記コンタクトセンターサーバ20、例えば、コンタクトセンターサーバ1に接続された状態で、複数のチャットボットサーバ10のうちいずれか一つのチャットボットサーバ10、例えば、チャットボットサーバ1に接続して連携サービスの提供を受けようとする場合が発生しうる。例えば、前記クライアント30は、接続手段を用いて、農協銀行が運用しているコンタクトセンターサーバ20に最初に接続してクエリ処理サービスの提供を受けていて、状況に応じて、現代カードが運用しているチャットボットサーバ10からクエリ処理サービスの提供を受けなければならない場合が発生しうる。
【0087】
この場合、前記クライアント30は、現在の接続手段を終了せずに、現在の接続状態を維持した状態で、前記統合運用サーバ50の中継を介して、所望の特定のチャットボットサーバ10(例えば、現代カードが運用するチャットボットサーバ10)を間接的に接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0088】
前記特定のコンタクトセンターサーバ20は、前記クライアント30から、連携意思表示とコンタクトセンターサーバ20を運用しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報とが伝送されると、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ20へ、前記クライアント30のSIPプロトコル情報を伝送しながら呼切替を行い、前記クライアント30が、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ20からクエリ処理サービスの提供を受けることができるようにする。また、前記特定のコンタクトセンターサーバ20は、前記クライアント30から、連携意思表示とチャットボットサーバ10を運用しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報とが伝送されると、統合運用サーバ50へ、前記クライアント30のSIPプロトコル情報を伝送しながら呼切替を行い、前記クライアント30が、前記統合運用サーバ50の中継を介して、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するチャットボットサーバ10からクエリ処理サービスの提供を受けることができるようにする。
【0089】
具体的には、前記クライアント30が連携意思表示と連携クエリを伝送しようとするサービスプロバイダ情報とを、現在接続されている特定のコンタクトセンターサーバ20へ伝送すると、前記特定のコンタクトセンターサーバ20は、前記連携意思表示を介して、前記クライアント30が連携サービスの提供を受けようとすることを認知する。
【0090】
前記特定のコンタクトセンターサーバ20は、保存管理されるサービスプロバイダの情報と、これらが運用するコンタクトセンターサーバ20及びチャットボットサーバ10を接続するための接続情報を参照して、連携クエリを伝送しようとするサービスプロバイダがコンタクトセンターサーバ20を運用するか、またはチャットボットサーバ10を運用するかを判断する。
【0091】
前記判断の結果、連携クエリを伝送しようとするサービスプロバイダがコンタクトセンターサーバ20を運用すると判断されると、当該コンタクトセンターサーバ20へ、前記クライアント30のSIPプロトコルに含まれる各種情報、すなわち国、通信会社、電話番号などを伝送しながら呼切替を行う。すると、前記コンタクトセンターサーバ20は、前記クライアント30に自動的に接続され、前記クライアント30から伝送される連携クエリへの応答を生成してクエリ処理サービスを提供することができる。
【0092】
また、前記判断の結果、連携クエリを伝送しようとするサービスプロバイダがチャットボットサーバ10を運用すると判断されると、呼切替によって、前記クライアント30と前記チャットボットサーバ10が直接的に接続されることができないので、前記統合運用サーバ50へ、前記クライアント30のSIPプロトコルに含まれる各種情報、すなわち国、通信会社、電話番号などを伝送しながら呼切替を行う。すると、前記コンタクトセンターサーバ20は、前記統合運用サーバ50に自動的に接続され、前記統合運用サーバ50の中継を介して、前記クライアント30から伝送される連携クエリへの応答を生成してクエリ処理サービスを提供することができる。
【0093】
より具体的には、クライアント30は、ユーザによって連携意思表示(例えば、電話のキーボタンの「##」)と連携クエリをしようとするサービスプロバイダ情報を、現在接続された状態にある特定のコンタクトセンターサーバ20に伝送すると、前記特定のコンタクトセンターサーバ20は、前記連携意思表示に該当する「##」を介して、他のコンタクトセンターサーバ20またはチャットボットサーバ10に連携クエリをしようとする意図があることを認知する。
【0094】
その後、前記特定のコンタクトセンターサーバ20は、伝送されるサービスプロバイダがコンタクトセンターサーバ20を運用すると判断されると、当該サービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ20へ、SIPプロトコル上に含まれたユーザとの接触に必要な各種情報を伝送しながら呼切替を行い、伝送されるサービスプロバイダがチャットボットサーバ10を運用すると判断されると、当該サービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ20への中継処理が可能な、前記統合運用サーバ50へ、SIPプロトコル上に含まれたユーザとの接触に必要な各種情報を伝送しながら呼切替を行う。
【0095】
前記特定のコンタクトセンターサーバ20の呼切替の実行により、コンタクトセンターサーバ20へ連携クエリをしようとするクライアント30と当該コンタクトセンターサーバ20が接続されると、前記クライアント30が、前記コンタクトセンターサーバ20へ連携クエリを直接行うことができ、前記コンタクトセンターサーバ20は、前記連携クエリに対する答えを生成し、前記クライアント30へ伝送してクエリ処理サービスを行うことができる。
【0096】
また、前記特定のコンタクトセンターサーバ20の呼切替の実行により、チャットボットサーバ10へ連携クエリをしようとするクライアント30と統合運用サーバ50が接続されると、前記統合運用サーバ50の中継を介して、前記クライアント30が連携クエリをしようとするチャットボットサーバ10に間接的に接続されて連携クエリを行うことができ、前記コンタクトセンターサーバ20は、前記連携クエリに対する答えを生成し、前記統合運用サーバ50の中継を介して、前記クライアント30へ間接的に伝送してクエリ処理サービスを行うことができる。
【0097】
前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30が最初に接続した特定のコンタクトセンターサーバ20の呼切替の実行により、前記クライアント30に接続されると、前記クライアント30が連携クエリをしようとするチャットボットサーバ10にチャットボット接続を行う。その後、前記クライアント30から連携クエリを伝送され、前記クライアント30とチャットボットサーバ10との間のクエリ処理サービスが進行するように中継する。
【0098】
前記中継を行う統合運用サーバ50は、前記チャットボットサーバ10に接続を行い、前記クライアント30から伝送される連携クエリをテキストに変換して、前記チャットボットサーバ10へ伝送し、前記チャットボットサーバ10から受信した答えを音声に変換して、前記クライアント30へ伝送する動作を行う。
【0099】
前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30により最初に接続された特定のコンタクトセンターサーバ20から、前記クライアント30が連携クエリをしようとするチャットボットサーバ10の接続情報(例えば、URL情報)を受信される。このため、前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30が連携クエリをしようとするチャットボットサーバ10にチャットボット接続を行うことができる。したがって、前記統合運用サーバ50は、前記チャットボットサーバ10にチャットボット接続を行ってから、前記クライアント30から伝送される連携クエリをチャットボットサーバ10へ伝送することができる。
【0100】
ところで、前記クライアント30から伝送された連携クエリは音声情報であり、前記チャットボットサーバ10へ伝送することができる情報はテキスト情報である。したがって、前記統合運用サーバ50は、中継処理部55を介して、前記クライアント30から伝送された音声形態の連携クエリをテキストに変換した後、前記チャットボットサーバ10へ伝送されるようにする。
【0101】
前記チャットボットサーバ10は、前記テキストに変換して伝送された連携クエリに対する答えを生成し、前記統合運用サーバ50へ伝送する。このとき、前記統合運用サーバ50が受信した答えはテキスト情報であり、前記クライアント30へ伝送すべき答えは音声情報である。したがって、前記統合運用サーバ50は、中継処理部55を介して前記チャットボットサーバ10から受信したテキスト形態の答えを音声に変換した後、前記クライアント30へ伝送されるようにする。
【0102】
前記呼切替を行ったコンタクトセンターサーバ20は、前記呼切替を行ってから、前記クライアント30との接続を終了するか、または前記クライアント30と、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ20または前記中継を行う統合運用サーバ50とが接続されてから、前記クライアント30との接続を終了する。
【0103】
すなわち、前記呼切替を要求したコンタクトセンターサーバ20は、前記クライアント30と他のコンタクトセンターサーバ20または統合運用サーバ50とが自動的に接続された後、または呼切替を要求した後に、前記クライアント30との接続状態を終了する。したがって、前記呼切替を要求したコンタクトセンターサーバ20は、前記クライアント30と他のコンタクトセンターサーバ20または統合運用サーバ50との間の連携クエリ及び応答内容を確認することができない。
【0104】
前記クライアント30が連携クエリをしようとするコンタクトセンターサーバ20またはチャットボットサーバ10は、連携クエリに対するクエリ処理サービスを行う前に、前記クライアント30に対する認証過程が行われるようにする。前記認証過程は、当該コンタクトセンターサーバ20またはチャットボットサーバ10が直接行ってもよく、前記統合運用サーバ50が代行して処理してもよい。
【0105】
前記クライアント30がコンタクトセンターサーバ20に連携クエリをしようとする場合、前記コンタクトセンターサーバ20は、呼切替を介して、前記クライアント30と直接的に接続される前または後に、前記統合運用サーバ50へユーザの認証有効如何を確認要求する動作を行うことができる。
【0106】
また、前記クライアント30が、前記統合運用サーバ50の中継を介して、チャットボットサーバ10に連携クエリをしようとする場合、前記チャットボットサーバ10は、呼切替を介して、前記クライアント30と前記統合運用サーバ50が接続される前または後に、前記統合運用サーバ50へユーザの認証有効如何を確認要求する動作を行うことができる。
【0107】
上述のように、前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30が、前記特定のコンタクトセンターサーバ20に接続された状態で、前記特定のチャットボットサーバ10へ接続を要求した場合、前記クライアント30と前記特定のチャットボットサーバ10との間のクエリ処理サービスを中継処理する動作を行う。
【0108】
また、前記統合運用サーバ50は、前記複数のサービスプロバイダと、これらが運用する複数のコンタクトセンターサーバ20及びチャットボットサーバ10の情報を保存管理し、クライアント30から連携クエリを伝送され、クエリ処理サービスを行おうとするコンタクトセンターサーバ20またはチャットボットサーバ10の要求に応じて、前記クライアント30のユーザに対する認証過程を代行する動作を行う。
【0109】
このような認証過程は、上述した「代行認証過程」と同一であるので、詳細な説明を省略する。
【0110】
以下では、本発明に係るチャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム100を構成するチャットボットサーバ10、コンタクトセンターサーバ20、クライアント30、及び統合運用サーバ50の詳細な構成要素及びこれらの動作についてさらに説明する。
【0111】
前記統合運用サーバ50は、統合サービス情報管理部51、統合認証管理部53、及び中継処理部55を含んで構成される。
【0112】
前記統合サービス情報管理部51は、連携サービスを提携しようとするサービスプロバイダの基本的な情報と、サービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20の接続情報とをマッチングして保存管理する。よって、連携サービスを提携しようとするサービスプロバイダは、予め前記統合運用サーバ50の統合サービス情報管理部51に、自分の基本的な情報と、自分が運用するチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20の接続情報とを登録保存する。
【0113】
また、前記統合サービス情報管理部51は、連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダが特定の他のサービスプロバイダと連携サービスを共有することを所望していない場合、前記連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダに対応して連携サービスの共有を所望しない他のサービスプロバイダ情報を保存管理する。よって、連携サービスを提携しようとするサービスプロバイダは、予め前記統合運用サーバ50の統合サービス情報管理部51に、連携サービスの共有を所望しない他のサービスプロバイダを選択して保存管理されるようにする。その結果、競争関係などの様々な理由により、他のサービスプロバイダとの連携サービス共有を所望しない特定のサービスプロバイダの意図を反映することができる。
【0114】
前記統合サービス情報管理部51は、保存管理している情報、すなわち、前記連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダ情報(業者名など)と、このサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20の接続情報とを、各チャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20に伝送することが好ましい。ただし、前記統合サービス情報管理部51は、特定のサービスプロバイダが連携サービスの共有を所望しない他のサービスプロバイダを選択した場合、前記特定のサービスプロバイダの情報と、これらが運用するチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20の接続情報とは、前記他のサービスプロバイダが運用しているチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20へ伝送しない。
【0115】
以後、前記統合サービス情報管理部51は、新規登録または脱退によって、連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダの変更があった場合、または特定のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20の接続情報に変更があった場合、または連携サービス共有の選択に変更があった場合(連携サービスの共有を所望しないサービスプロバイダの追加または削除があった場合)に、変更された情報を各チャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20へ伝送することが好ましい。
【0116】
前記統合認証管理部53は、多様な認証手段(カカオペイ、PASS、新韓認証、KB認証、公認認証、統合認証など)を保存管理することができ、連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダが前記多様な認証手段のうちの少なくとも一つを選択すると、連携サービスの提携を登録した各サービスプロバイダと、これらが選択した少なくとも一つの認証手段とをマッチングして保存管理する。よって、前記統合認証管理部53は、チャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20から代行認証過程を要求されると、前記チャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20を運用しているサービスプロバイダとマッチングされて保存管理される認証手段を介して、前記クライアント30のユーザに対する認証過程が行われるようにすることができる。
【0117】
前記統合認証管理部53は、ユーザに対する認証有効如何を保存管理し、認証が有効な状態にあるユーザの情報を保存管理する。よって、前記チャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20がユーザの認証有効如何を確認要求すると、前記保存管理されているユーザ認証有効如何及びユーザ情報を参照してユーザの認証有効如何を判断することができる。
【0118】
このように、統合運用サーバ50の統合認証管理部53が、サービス事業者またはこれらが運用するチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20を代行して統合的にユーザ認証を行うため、最終ユーザの観点で繰り返される本人認証手続きを避け、これを提供するサービスプロバイダの立場においても、既に接続直前に有効な認証を完了した本人認証を繰り返し行うことにより発生する時間、労力、及びコストを減少させることができるという利点が生じる。
【0119】
前記中継処理部55は、前記クライアント30が連携クエリをしようとするチャットボットサーバ10(またはコンタクトセンターサーバ20)とクライアント30との間のクエリ処理サービスを中継する動作を行う。
【0120】
次に、前記チャットボットサーバ10は、サービス制御部1(11)、認証処理部1(13)、接続情報管理部1(15)、及びクエリ処理部1(17)を含んで構成され、前記コンタクトセンターサーバ20は、サービス制御部2(21)、認証処理部2(23)、接続情報管理部2(25)、クエリ処理部2(27)を含んで構成される。
【0121】
サービス制御部1(11)は、チャットボットサーバ10の全体的な動作を制御し、前記サービス制御部2(21)は、コンタクトセンターサーバ20の全体的な動作を制御する。
【0122】
前記認証処理部1(13)(前記認証処理部2(23))は、前記クライアント30が接続手段を介して接続を試みると、前記サービス制御部1(11)(前記サービス制御部2(21))の制御に基づき、前記クライアント30のユーザに対する認証過程を行う。すなわち、前記認証処理部1(13)及び前記認証処理部2(23)は、カカオペイ、PASS、新韓認証、KB認証、公認認証、統合認証などの様々な認証手段のうちの少なくとも一つを介して前記クライアント30のユーザ認証を行う。
【0123】
前記認証処理部1(13)(前記認証処理部2(23))によってユーザ認証が完了すると、前記サービス制御部1(11)(前記サービス制御部2(21))は、前記クライアント30の接続を許可し、前記クライアント30からクエリが伝送されると、前記クエリ処理部1(17)(前記クエリ処理部2(27))を介して応答を生成して前記クライアント30へ伝送するクエリ処理サービスが提供できるようにする。前記クエリ処理部1(17)(前記クエリ処理部2(27))は、前記伝送されるクエリを分析した後、サービスプロバイダのデータベース(図示せず)を参照して応答を生成することができ、この生成された応答を前記サービス制御部1(11)の制御に基づき、前記クライアント30へ伝送してクエリ処理サービスを提供することができる。
【0124】
一方、前記サービス制御部1(11)は、前記認証処理部1(13)によってユーザ認証が完了して前記クライアント30の接続を許可すると、前記接続情報管理部1(15)に保存管理される連携サービスを提携したサービスプロバイダの情報(業者名など)と、これらが運用しているチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20の接続情報が前記クライアント30へ伝送されるように制御する。
【0125】
前記接続情報管理部1(15)(前記接続情報管理部2(25))は、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用しているチャットボットサーバ10及びコンタクトセンターサーバ20の接続情報とをマッチングして保存管理し、前記サービス制御部1(11)(前記サービス制御部2(21))の制御に基づき、前記統合運用サーバ50に接続されて前記統合サービス情報管理部51から前記情報の伝送を受けて保存管理することができ、上述のように、前記統合サービス情報管理部51から変更された情報の伝送を受けて更新することができる。
【0126】
前記クライアント30は、クエリ伝送部31を含んで構成される。前記クエリ伝送部31は、特定の接続手段を介して接続された特定のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20にクエリを伝送してクエリ処理サービスの提供を受けることができ、さらに前記特定のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20に接続された状態で、他のチャットボットサーバ10またはコンタクトセンターサーバ20へ連携クエリを伝送してクエリ処理サービスの提供を受けることができる。
【0127】
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、これは、例示的なものに過ぎず、当該分野における通常の知識を有する者であれば、それから様々な変形及び均等な範囲の実施形態が可能であることを理解するであろう。よって、本発明の真正な技術的保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0128】
10 チャットボットサーバ
20 コンタクトセンターサーバ
30 クライアント
50 統合運用サーバ
100 チャットボットサービス及びコンタクトセンターサービス連携提供システム