(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240226BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
A63F7/02 326Z
(21)【出願番号】P 2021190005
(22)【出願日】2021-11-24
【審査請求日】2023-01-23
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100160691
【氏名又は名称】田邊 淳也
(72)【発明者】
【氏名】菊地 努
【審査官】平井 隼人
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-172725(JP,A)
【文献】特開2020-124623(JP,A)
【文献】特開2017-064215(JP,A)
【文献】特開2015-037748(JP,A)
【文献】特開2007-268129(JP,A)
【文献】特開2020-000399(JP,A)
【文献】特開2008-119123(JP,A)
【文献】特開2017-018265(JP,A)
【文献】特開2010-115408(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機であって、
演出体を視認可能に内部空間に収容する演出部材と、
前記演出部材に第1風道を通して風を送る送風装置と、
前記送風装置の作動を開始して前記
演出部材に前記第1風道を通して風を送り、該風
と前記演出体
とによる送風演出を実行する演出制御手段と、を有
し、
前記演出部材には、前記送風装置から送り出された風が前記第1風道を通ったあとに通る第2風道の近傍に、電子部品を実装した基板が配置される、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スピーカのコーン紙の振動に伴って発生する風が貫通孔を通じてハンドル装置に到達することにより、風を感じる演出を行うことができるように構成された遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の遊技機によっても、遊技の興趣を向上させるための技術については、なお改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技の興趣の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
遊技機であって、
演出体を視認可能に内部空間に収容する演出部材と、
前記演出部材に第1風道を通して風を送る送風装置と、
前記送風装置の作動を開始して前記演出部材に前記第1風道を通して風を送り、該風と前記演出体とによる送風演出を実行する演出制御手段と、を有し、
前記演出部材には、前記送風装置から送り出された風が前記第1風道を通ったあとに通る第2風道の近傍に、電子部品を実装した基板が配置される、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】送風演出装置として前枠送風演出管装置を用いる場合における前枠送風演出管装置の前方右斜視図である。
【
図3】
図2のX断面を前方左下から前方右上へ向かって見た斜視図であり、管内を飛翔する飛翔体(A)、管内を回転する回転体(B)の概略図である。
【
図4】送風演出装置として前枠送風演出管装置を用いる場合における遊技機の平面図(A)、右側面図(B)である。
【
図5】送風演出装置として演出ボタンを用いる場合における演出ボタンの押圧操作部の内部空間を示す概略図であり、内部空間を飛翔する飛翔体(A)、内部空間を回転する回転体(B)の概略図である。
【
図6】送風演出装置としてガラスユニットを用いる場合におけるガラスユニットの後方右斜視図である。
【
図7】
図6のガラスユニットにおける後方ガラスの一部を切り欠いたガラスユニットの内部空間を示す概略図であり、内部空間を飛翔する飛翔体(A)、内部空間を回転する回転体(B)の概略図である。
【
図9】遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図10】遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図11】メインROMおよびメインRAMを説明するための図である。
【
図12】サブROMおよびサブRAMを説明するための図である。
【
図13】大当たり判定テーブルT1を説明するための図である。
【
図14】大当たり種別判定テーブルT5の説明図である。
【
図15】非時短状態時の変動パターン判定テーブルT6の説明図である。
【
図16】時短状態時の変動パターン判定テーブルT6の説明図である。
【
図17】主制御メイン処理のフローチャートである。
【
図18】メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図20】サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。
【
図21】サブ側タイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図22】受信コマンド解析処理のフローチャートである。
【
図25】
図24の送風演出Bのつづきを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施形態>
1.遊技機の構造
図1は、本発明の一実施形態としての遊技機1の正面図である。以下では、遊技機1の左右方向を、遊技機1に対面する遊技者から見た左右方向に一致させて説明する。また、遊技機1の前方向は、遊技機1から遊技者に向かう方向として説明し、遊技機1の後方向は、遊技者から遊技機1に向かう方向として説明する。
【0017】
遊技機1は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。遊技機1は、遊技機枠50と、遊技盤2とを備え、遊技機枠50の内側に遊技盤2が取り付けられている。遊技機枠50は、前枠(前枠部)53のほか、遊技機の外郭部を形成する外枠(基枠部)と、外枠の内側において遊技盤2が取り付けられる内枠と、を備えている。前枠(前枠部)53は、外枠および内枠の前方側に配置される縦長方形状のユニットであり、ハンドル60と、打球供給皿(上皿)61と、余剰球受皿(下皿)62と、演出ボタン63と、枠ランプ66と、スピーカ67と、セレクトボタン68と、枠可動体600とを備えている。前枠53の中央には開口部52が形成されており、開口部52を介して、遊技盤2の遊技領域3を視認することができる(つまり、前枠53の中央には、遊技盤2の遊技領域3を臨む開口部52が形成されている)。この開口部52には、ガラスユニット51が嵌め込まれている。ガラスユニット51は、前後方向に所定距離寸法だけ離間して2枚の無色透明なガラス(前方ガラス、後方ガラス)が配置されユニット化されている。ガラスユニット51は、2枚の無色透明なガラス(前方ガラス、後方ガラス)で挟持されることで内部空間が形成されている。ガラスユニット51は、前枠53の後方から着脱することができるようになっている。なお、ガラスユニット51には内部空間の湿気を取るための乾燥剤が収容される図示しない収容部も設けられ、湿気によりガラスが曇ることを防止することができるようになっている。
【0018】
また、前枠53には、送風装置からの送風により内部空間において飛翔体を飛翔させたり、回転体を回転させたりすることができる送風演出装置が着脱可能に装着されている。この送風演出装置として、前枠53の開口部52の周囲(前枠53の開口部52の外周)を囲むように配置される管が連通する状態で構成される前枠送風演出管装置53aを用いる場合と、演出ボタン63を用いる場合と、ガラスユニット51を用いる場合と、がある。なお、送風演出装置の詳細については後述する。
【0019】
ハンドル60は、前枠53の右側の下端に配置され、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させる。打球供給皿(上皿)61は、前枠53の下方に設けられ、遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿)62は、打球供給皿(上皿)61の下方に配置され、打球供給皿(上皿)61に収容しきれない遊技球を貯留する。演出ボタン63は、打球供給皿(上皿)61の近傍に配置された操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。枠ランプ66は、多色発光することができるフルカラーLEDで構成され、前枠53の開口部52の周辺、または、前枠53の左側、上側、右側、下側に配置される前枠53の電飾であり、遊技中などに発光演出をおこなう。スピーカ67は、前枠53の左上方と右上方に配置され、遊技中などに音演出をおこなう。セレクトボタン68は、いわゆる十字キーとなっており、左ボタン、右ボタン、上ボタン、および、下ボタンから構成され、各種入力を可能にする。枠可動体600は、前枠53の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。枠可動体600は、前枠53の内部に格納されている格納状態から、前枠53の上方に突出する露出状態に変位可能に構成されている。
【0020】
遊技盤2は、遊技領域3と、レール部材4と、盤ランプ5と、画像表示装置7と、センター装飾体10と、固定入賞装置(ヘソ)19と、普通可変入賞装置(電チュー)22と、ゲート(スルーチャッカー)28と、第1大入賞装置(第1アタッカー)31と、第2大入賞装置(第2アタッカー)36と、一般入賞口27(普通入賞口27)と、アウト口16と、表示器類40と、を備えている。
【0021】
遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下する領域であり、遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。レール部材4は、遊技領域3の左側端部に配置され、ハンドル60の操作によって発射された遊技球を遊技領域3の上方に向けて誘導する。盤ランプ5は、遊技領域3の背面側に配置され、遊技領域3の背面側から光を照射する。
【0022】
画像表示装置7は、遊技領域3の中央付近に設けられ、表示画面7aを備えている。画像表示装置7は、液晶表示装置であってもよいし、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクター、ドットマトリクスなどの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置7の表示画面7aは、演出図柄(装飾図柄)8L、8C、8Rが可変表示(変動表示ともいう)される演出図柄表示領域と、保留画像9A、9Bが表示される保留画像表示領域と、保留消化画像9Cが表示される保留消化画像表示領域と、を有している。保留画像9A、9Bは、保留を表す画像であり、保留アイコン9A,9Bとも呼ぶ。保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、当該変動画像9C、または、当該変動アイコン9Cとも呼ぶ。なお、保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、保留を示すものではないが、保留画像9A、9Bと保留消化画像9Cとを合わせて、便宜上、保留画像とも呼ぶ。
【0023】
演出図柄表示領域は、「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアを含んでいる。左の図柄表示エリアには左演出図柄(左装飾図柄)8Lが表示される。中の図柄表示エリアには中演出図柄(中装飾図柄)8Cが表示される。右の図柄表示エリアには右演出図柄(右装飾図柄)8Rが表示される。演出図柄8L、8C、8Rは、例えば「1」~「9」までの数字を表した複数の図柄によって構成されている。演出図柄8L、8C、8Rの変動表示は、後述する第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示と同期している。画像表示装置7は、左、中、右の図柄表示エリアに表示する演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bによって表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(大当たり抽選結果)を、遊技者にわかりやすく表示することができる。
【0024】
例えば、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。遊技者は、大当たり抽選結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bのほか、画像表示装置7によって把握することができる。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様であってもよいしそれ以外の態様であってもよい。各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは上記に限定されず任意に設定することができる。以後、演出図柄8L、8C、8Rを表示する演出を「演出図柄の変動演出」、「装飾図柄の変動演出」または、単に「変動演出」とも呼ぶ。なお、この装飾図柄の変動演出は、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間(特別図柄変動期間とも呼ぶ)における演出を1回の変動演出としてカウントする。従って、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間に、装飾図柄を仮停止させる場合があったとしても、当該仮停止の演出は、装飾図柄の変動演出に含まれる。
【0025】
画像表示装置7は、演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技(特別遊技の一例)に並行しておこなわれる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示することができる。客待ち用のデモ演出(単にデモ演出ともいう。)には、静止画による演出と、動画による演出と、が含まれる。演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像も表示されてもよい。また、画像表示装置7は、演出図柄に加え、特別図柄が変動中であることを示唆したり、特別図柄の抽選結果を示唆したりすることが可能な識別表示(第四図柄、図示省略)を、表示画面7aに表示してもよい。なお、識別表示(第四図柄)は、遊技領域3に設けられたLEDなどの発光器によって表示させてもよい。
【0026】
保留画像表示領域は、後述の第1特図保留の記憶数に応じて保留画像9Aを表示する第1保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて保留画像9Bを表示する第2保留表示エリアとを含んでいる。保留画像9A、9Bの表示によって、後述の第1特図保留表示器43aに表示される第1特図保留の記憶数と、第2特図保留表示器43bに表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく表示することができる。保留消化画像表示領域は、保留消化画像9Cを表示する保留消化表示エリアを含んでいる。保留消化画像9Cは、表示画面7aで現在変動中の演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)に対応しており、保留消化画像9Cの表示によって、第1特図保留または第2特図保留が消化(後述の「特図保留の消化」)されることを、遊技者にわかりやすく表示することができる。
【0027】
センター装飾体10は、遊技領域3の中央付近であって、画像表示装置7の前方に配置されている。センター装飾体10には、可動式のいわゆるギミックである盤可動体15(可動役物15とも呼ぶ)が取り付けられている。センター装飾体10の下部には、ステージ部11が形成されている。ステージ部11は、ステージ部11の上面を転動する遊技球を後述の第1始動口20へと誘導可能な形状を有している。センター装飾体10の左下方には、ワープ部12が設けられている。ワープ部12は、遊技球が流入する入口部と遊技球が流出する出口部とを備え、入口部から流入した遊技球を出口部からステージ部11に流出させる。
【0028】
固定入賞装置(ヘソ)19は、遊技領域3における画像表示装置7の下方に配置され、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、第1入球口、固定始動口)20を備えている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。言い換えれば、第1始動口20への遊技球の入賞は、大当たり乱数等の取得および大当たり判定等の契機となっている。
【0029】
普通可変入賞装置(電チュー)22は、遊技領域3における第1始動口20の下方に配置され、第2始動口(第2始動入賞口、第2入球口、可変始動口)21を備えている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、第2始動口21の前方に可動部材23を備えており、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉する。可動部材23は、電チューソレノイド24(
図9)によって駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態のとき遊技球が入球可能である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態のときの方が閉状態のときよりも第2始動口21への入球が容易であればよく、閉状態のときに第2始動口21への入球が可能であってもよい。
【0030】
ゲート(スルーチャッカー)28は、遊技領域3における第1大入賞装置(第1アタッカー)31の上方に配置されており、遊技球が通過可能に構成されている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決定する普通図柄抽選の契機となっている。言い換えれば、ゲート28への遊技球の通過は、普通図柄乱数(当たり乱数)の取得および当たり判定等の契機となっている。
【0031】
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1始動口20または第2始動口21に遊技球が入賞したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当たり」に対応する値と比較することにより、大当たりか否かを判定する処理をいう。この「大当たり」の抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、後述の第1特別図柄表示器41aまたは第2特別図柄表示器41bにおいて特別図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する特別図柄が停止表示(確定表示)され、遊技者に抽選結果が報知される。画像表示装置7では、特別図柄の変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせゲームによって、より効果的に大当りの抽選結果が遊技者に報知される。
【0032】
また、「普通図柄の抽選」とは、ゲート28を遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、ゲート28を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、後述の普通図柄表示器42において普通図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する普通図柄が確定表示(点灯または消灯)され、遊技者に抽選結果が報知される。
【0033】
第1大入賞装置(第1アタッカー、第1特別可変入賞装置)31は、遊技領域3における第1始動口20の右上方に配置され、第1大入賞口(第1特別入賞口)30と、V領域39と、非V領域70と、V開閉部材71とを備えている。第1大入賞口30は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを許容または阻害する開閉部材(第1特別入賞口開閉部材)32を備えている。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(
図9)によって駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態のとき遊技球が入球可能となる。
【0034】
第1大入賞装置31は内部に、V領域(特定領域)39と、V領域センサ39a(
図9)と、非V領域(非特定領域)70と、非V領域センサ70a(
図9)と、第1大入賞口センサ30a(
図9)と、V開閉部材71と、V開閉部材ソレノイド73(
図9)と、を備えている。V領域(特定領域)39および非V領域(非特定領域)70は、第1大入賞装置31の内部において、第1大入賞口30を通過した遊技球が通過可能な領域として構成されている。第1大入賞口センサ30aは、V領域39および非V領域70の上流に配置され、第1大入賞口30への遊技球の入賞を検知する。V領域センサ39aは、V領域39に配置され、V領域39への遊技球の通過を検知する。非V領域センサ70aは、非V領域70に配置され、非V領域70への遊技球の通過を検知する。V開閉部材71は、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。V開閉部材71は、回転移動(遊技盤2に対して時計回りおよび反時計回り)するように構成され、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、原点位置から反時計回りに回転して遊技球をV領域39に振り分ける第1の状態(回動状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、原点に位置して遊技球を非V領域70に振り分ける第2の状態(停止状態)となる。なお、V開閉部材71は、回転移動に限らず、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける機能を有しておればよく、例えば、遊技盤2に対して前後方向に移動するように構成してもよい。すなわち、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、遊技球をV領域39に振り分ける退避状態(第1の状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非V領域70に振り分ける進出状態(第2の状態)となるように構成してもよい。なお、遊技機1では、V領域39への遊技球の通過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり、V領域39は、確変作動口となっている。一方、非V領域70は、確変作動口となっていない。本実施形態の第1大入賞装置31は、さらに、第1大入賞装置31から排出される遊技球数を計数する第1大入賞装置排出センサ(図示しない)を備えている。第1大入賞装置排出センサは、V領域39と非V領域70が下流で合流した地点に設けられており、V領域センサ39aまたは非V領域センサ70aを通過した遊技球数を計数する。
【0035】
第2大入賞装置(第2アタッカー、第2特別可変入賞装置)36は、遊技領域3における第1大入賞口30の右上方に配置され、第2大入賞口(第2特別入賞口)35を備えている。第2大入賞口35は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する開閉部材(第2特別入賞口開閉部材、可動部材)37を備えている。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(
図9)によって駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態のとき遊技球が入球可能となる。
【0036】
一般入賞口27は、遊技領域3の下部に設けられている。アウト口16は、遊技領域3の下部に設けられており、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外へ排出する。表示器類40は、遊技盤2の右側中央付近に配置されている。表示器類40の詳細については後述する。
【0037】
遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aと、右側の右遊技領域3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「左打ち」と呼ぶ。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「右打ち」と呼ぶ。遊技機1では、左打ちにて第1始動口20への入賞を狙うことができる。一方、右打ちにてゲート28の通過、第2始動口21、第1大入賞口30、および、第2大入賞口35への入賞が狙うことができるように構成されている。
【0038】
[送風演出装置]
ここで、送風演出装置について、
図2~
図7を参照して説明する。送風演出装置としては、前枠送風演出管装置53aを用いる場合と、演出ボタン63を用いる場合と、ガラスユニット51を用いる場合と、がある。
図2は、送風演出装置として前枠送風演出管装置を用いる場合における前枠送風演出管装置の前方右斜視図であり、
図3は、
図2のX断面を前方左下から前方右上へ向かって見た斜視図であり、管内を飛翔する飛翔体(A)、管内を回転する回転体(B)の概略図である。
図4は、送風演出装置として前枠送風演出管装置を用いる場合における遊技機の平面図(A)、右側面図(B)である。
図5は、送風演出装置として演出ボタンを用いる場合における演出ボタンの押圧操作部の内部空間を示す概略図であり、内部空間を飛翔する飛翔体(A)、内部空間を回転する回転体(B)の概略図である。
図6は、送風演出装置としてガラスユニットを用いる場合におけるガラスユニットの後方右斜視図であり、
図7は、
図6のガラスユニットにおける後方ガラスの一部を切り欠いたガラスユニットの内部空間を示す概略図であり、内部空間を飛翔する飛翔体(A)、内部空間を回転する回転体(B)の概略図である。なお、
図2については、前枠送風演出管装置53aの管は透明な部材により形成されいるものの、図面の見易さから前枠送風演出管装置53aの管の後方に配置される基板や電子部品を一部省略した。また、
図7については、ガラスユニット51の内部空間51ak内を説明するために、ガラスユニット51を後方から見て後方ガラス51rの右下方の一部を切り欠いた状態とした。
【0039】
ここでは、まず送風演出装置の第1実施形態として前枠送風演出管装置53aを用いる場合について説明し、送風演出装置の第2実施形態として演出ボタン63を用いる場合、送風演出装置の第3実施形態としてガラスユニット51を用いる場合について順番に説明する。
【0040】
[送風演出装置の第1実施形態:前枠送風演出管装置]
まず、送風演出装置の第1実施形態として前枠送風演出管装置53aを用いる場合について
図2~
図4を参照して説明する。前枠送風演出管装置53aは、
図2に示すように、前枠53の開口部52の周囲(前枠53の開口部52の外周)を囲むように配置される管が連通する状態で構成されている。
【0041】
具体的には、前枠送風演出管装置53aは、前枠53の開口部52の左側を囲むように上下方向に略まっすぐに伸びる透明な部材で形成される左側送風演出管53alと、前枠53の開口部52の上側を囲むように中央が前方へ大きく突出する透明な部材で形成される上側送風演出管53auと、前枠53の開口部52の右側を囲むように上下方向に略まっすぐに伸びる透明な部材で形成される右側送風演出管53arと、前枠53の開口部52の下側を囲むように中央が前方へ大きく突出する透明な部材で形成される下側送風演出管53adと、下側送風演出管53adに空気を送り込む送風装置75と、から構成されユニット化されている。また、前枠送風演出管装置53aは、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管の後方に送風演出ランプ69がそれぞれ配置されている。送風演出ランプ69も前枠送風演出管装置53aにユニット化されていている。なお、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管は、いずれも透明な部材で形成されているが、透明であれば、無色でもよいし、有色であってもよい。
【0042】
左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管は、薄肉円筒形状を有し(肉厚:約2mm)、各送風演出管内である内部空間53akを円柱状の空間として広く形成することができる。
【0043】
左側送風演出管53alの上端と上側送風演出管53auの左端とが透明な部材で形成される左上側90度継手エルボ53aulにより接合されて左側送風演出管53alの内部空間53akと上側送風演出管53auの内部空間53akとが連通し、上側送風演出管53auの右端と右側送風演出管53arの上端とが透明な部材で形成される右上側90度継手エルボ53aurにより接合されて上側送風演出管53auの内部空間53akと右側送風演出管53arの内部空間53akとが連通し、右側送風演出管53arの下端と下側送風演出管53adの右端とが透明な部材で形成される右下側90度継手エルボ53adrにより接合されて右側送風演出管53arの内部空間53akと下側送風演出管53adの内部空間53akとが連通し、下側送風演出管53adの左端と左側送風演出管53alの下端とが透明な部材で形成される左下側90度継手エルボ53adlにより接合されて下側送風演出管53adの内部空間53akと左側送風演出管53alの内部空間53akとが連通している。これにより、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、下側送風演出管53adの内部空間53akが連通することにより、1つに連なった管となっている。
【0044】
なお、左上側90度継手エルボ53aul、右上側90度継手エルボ53aur、右下側90度継手エルボ53adr、及び左下側90度継手エルボ53adl等の各90度継手エルボは、いずれも透明な部材で形成されているが、透明であれば、無色でもよいし、有色であってもよいし、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管と同様な色としてもよい。また、左上側90度継手エルボ53aul、右上側90度継手エルボ53aur、右下側90度継手エルボ53adr、及び左下側90度継手エルボ53adl等の各90度継手エルボは、前枠送風演出管装置53aを前枠53の後方から前方へ向かって押し込んで前枠53に装着して前枠送風演出管装置53aと前枠53とを固定するために使用される図示しない固定突部が各90度継手エルボの後方へ向かってそれぞれ突出して形成されている。
【0045】
送風装置75は、下側送風演出管53adの中央の突出した部分(つまり手前に屈曲した部分)の後方に配置され、外気を取り入れて空気を送り出す円筒形状を有する送風モータ75aと、送風モータ75aからの送風を下流側へ案内して供給する送風供給管75bと、から構成されている。送風供給管75bの形状は、上流側が送風モータ75aの出力側の円筒形状と同一の形状を有し、下流側へ向かって流路が滑らかに絞れる形状を有している。なお、送風装置75は、上述したように、下側送風演出管53adの中央の突出した部分(つまり手前に屈曲した部分)の後方に配置されているものの、演出ボタン63やセレクトボタン68に関連する構造部材と干渉していない。
【0046】
送風供給管75bの下流側は、下側送風演出管53adの左端の手前の内部空間53akの一部に連通している。これにより、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、下側送風演出管53adは、上述したように、1つに連なった管となっているため、外気から取り入れられた空気は、送風モータ75aにより送風供給管75bを通って下側送風演出管53adの左端の手前に送り込まれると、下側送風演出管53adの左端、左側送風演出管53alの下端、左側送風演出管53alの上端、上側送風演出管53auの左端、上側送風演出管53auの右端、右側送風演出管53arの上端、右側送風演出管53arの下端、下側送風演出管53adの右端、そして下側送風演出管53adの左端という順番で繰り返し内部空間53akを時計回りに流れることとなる。
【0047】
なお、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合には、前枠送風演出管装置53aのバリエーションとして、
図3(A)に示すように、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、
図3(B)に示すように、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。
【0048】
本実施形態では、サブ制御基板90(演出制御用マイコン91(
図9))により送風モータ75aの回転速度が制御されることにより送風モータ75aの回転速度を可変することができるようになっているため、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)を可変することができるようになっている。送風モータ75aの回転速度を第1回転速度とすると、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第1速度となって遅くなり風量が小さくなる(以下、「風量:小」と記載する場合がある。)ものの、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが繰り返し循環することができる状態となるし、または、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支された回転体KTが低速度で繰り返し回転する状態となる。送風モータ75aの回転速度を第1回転速度と比べて速い第2回転速度とすると、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第2速度となって第1速度と比べて速くなり風量も増え(以下、「風量:中」と記載する場合がある。)、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが風量:小である状態のときと比べて速い速度で繰り返し循環することができる状態となるし、または、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支された回転体KTが風量:小である状態のときと比べて速い速度となり中速度で繰り返し回転する状態となる。送風モータ75aの回転速度を第2回転速度と比べて速い第3回転速度とすると、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第3速度となって第2速度と比べて速くなり、最も速くなり風量も最も増え(以下、「風量:大」と記載する場合がある。)、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが風量:中である状態のときと比べて速い速度となり、最も速い速度で繰り返し循環することができる状態となるし、または、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支された回転体KTが風量:中である状態のときと比べて最も速い速度となり高速度で繰り返し回転する状態となる。
【0049】
なお、本実施形態では、送風モータ75aの回転速度は、第1回転速度、第2回転速度、第3回転速度という順番で、当たりが発生するという当たりの期待度が高くなるように予め設定されており、遊技者は、飛翔体HTが飛翔する速度(飛翔体HTが移動する速度、飛翔体HTが循環する速度)、回転体KTが回転する回転速度に対する関心が高い。送風モータ75aの回転速度が第1回転速度であるときには当たりの期待度が15%に設定され、送風モータ75aの回転速度が第2回転速度であるときには当たりの期待度が35%に設定され、送風モータ75aの回転速度が第3回転速度であるときには当たりの期待度が70%に設定されている。送風モータ75aの回転速度が第3回転速度となると、飛翔体HTが飛翔する速度が最も速くなり飛翔体HTが乱舞する状態となるし、回転体KTが回転する回転速度も最も速くなることにより、いわゆる「激熱」である旨を遊技者に示唆することができるようになっている。
【0050】
また、本実施形態では、送風モータ75aの回転速度は、第1回転速度、第2回転速度、第3回転速度という順番で速くなり、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が速くなり風量:小、中、大という順番で増えるようになっているため、複数の送風モータ75aを設けずに1つの送風モータ75aによる強い送風によって、大量の飛翔体HTを飛翔することができるし、または大量の回転体KTを回転することができるようになっている。これにより、遊技機1に搭載される各種モータの削減および消費電力の低減に寄与することができる。
【0051】
左側送風演出管53alの後面側、上側送風演出管53auの後面側、右側送風演出管53arの後面側、及び下側送風演出管53adの後面側には、直径が数ミリの通気孔53asが所定距離寸法間隔だけ離間して複数形成されている。送風装置75から送り出される送風により、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、下側送風演出管53adへの内圧が上昇するため、通気孔53asを通して、空気を逃がすことで、内圧を抑えて破損を防止することができるようになっている。また、遊技機1は、パチンコ島設備に背向かいで複数列設されているし、遊技機1へ供給される遊技球が互いに擦れ合って摩擦により熱を発しているため、パチンコ島設備の内部空間が遊技機1からの放出される熱も加わって、熱がこもり易い環境下となっている。そこで、通気孔53asを通して逃がした空気により、パチンコ島設備の内部空間の空気をかき回すことができるようになっているため、遊技機1に備える各種電子部品が熱の影響を受けて不具合が発生することを防止することに寄与することができる。
【0052】
左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管の後方には、上述したように、送風演出ランプ69がそれぞれ配置されている。送風演出ランプ69は、多色発光することができるフルカラーLED69aaで構成され、前枠送風演出管装置53aの電飾であり、遊技中などに発光演出をおこなうことができる。送風演出ランプ69は、多色発光することができるフルカラーLED69aaが複数実装されるLED実装面と、複数のフルカラーLED69aaの階調制御をおこなう階調制御IC69abとコネクタ69acとが実装されるLED実装面と反対側の面であるLED非実装面と、を有する、細長い矩形状の送風演出用装飾基板69aから構成されている。送風演出用装飾基板69aのLED実装面が各送風演出管の後面を臨むように配置され、各送風演出管の後面側に形成された所定の通気孔53asを通った空気が送風演出用装飾基板69aのLED実装面にダイレクトに当たるようになっている。
【0053】
本実施形態では、1つの送風演出用装飾基板69aに対して、16個のフルカラーLED69aaがLED実装面に実装され、2個の階調制御IC69abがLED非実装面に実装されている。16個のフルカラーLED69aaは、送風演出用装飾基板69aのLED実装面における長手方向の一方の辺に沿って一列に8個整列して配置され、送風演出用装飾基板69aのLED実装面における長手方向の他方の辺に沿って一列に8個整列して配置されている。階調制御IC69abは、最大で8個のフルカラーLED69aaの階調制御をおこなうことができるものであり、ここでは、16個のフルカラーLED69aaを2つのグループに分けて2個の階調制御IC69abを用いて階調制御をおこなっている。なお、送風演出用装飾基板69aのLED非実装面には、2個の階調制御IC69ab、1個のコネクタのほかに、図示しないが、抵抗やコンデンサも実装されている。
【0054】
なお、本実施形態では、送風演出用装飾基板69aのLED実装面に実装されるフルカラーLED69aaの発光態様により当たりが発生するという当たりの期待度が予め設定されており、明るいレインボー色の発光態様が最も当たりの期待度が高く(当たり濃厚)、明るい紫色の発光態様が2番目に当たりの期待度が高く、明るい赤色の発光態様が3番目に当たりの期待度が高く、明るい緑色の発光態様が4番目に当たりの期待度が高く、明るい青色の発光態様が5番目に当たりの期待度が高く、消灯の発光態様が最も当たりの期待度が低いものとなっている。このため、遊技者は、送風演出用装飾基板69aのLED実装面に実装されるフルカラーLED69aaの発光態様に対する関心が高い。
【0055】
ここで、通気孔53asについて簡単に説明すると、
図3における左側送風演出管53alの通気孔53asは、3つの通気孔53asを組として所定距離寸法間隔だけ離間して複数形成されている。3つの通気孔53asのうち、真中の通気孔53asを通った空気が送風演出用装飾基板69aのLED実装面にダイレクトに当たり、真中の通気孔53asの左隣りの通気孔53asを通った空気が送風演出用装飾基板69aのLED実装面に当たることなく送風演出用装飾基板69aの左辺外側を通り、真中の通気孔53asの右隣りの通気孔53asを通った空気が送風演出用装飾基板69aのLED実装面に当たることなく送風演出用装飾基板69aの右辺外側を通るようになっている。
【0056】
送風演出用装飾基板69aのLED非実装面に実装された階調制御IC69abは、複数のフルカラーLED69aaを階調制御することにより発熱する。遊技機1は、上述したように、パチンコ島設備に背向かいで複数列設されているし、遊技機1へ供給される遊技球が互いに擦れ合って摩擦により熱を発しているため、パチンコ島設備の内部空間が遊技機1からの放出される熱も加わって、熱がこもり易い環境下となっている。このため、送風演出用装飾基板69aの周辺温度が高い状態となっている。本実施形態では、送風演出用装飾基板69aは、所定の通気孔53asを通った空気がダイレクトに当たることにより空冷されている。これにより、送風演出用装飾基板69aのLED非実装面に実装された階調制御IC69abの熱を送風演出用装飾基板69a全体で奪うことにより、階調制御IC69abに設けられるサーマルシャットダウン回路の作動を防止することができる。なお、サーマルシャットダウン回路が作動されると、階調制御IC69abによる複数のフルカラーLED69aaの階調制御が階調制御IC69ab自身により強制的に停止される(言い換えると、外部からの制御信号に依存されずハードウェアが独自に複数のフルカラーLED69aaの階調制御を停止する)。階調制御IC69abの温度が低下してサーマルシャットダウン回路の作動が停止すると、外部からの制御信号に基づいて複数のフルカラーLED69aaの階調制御が開始される。
【0057】
送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合には、前枠送風演出管装置53aのバリエーションとして、上述したように、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに飛翔する飛翔体が大量に収容された(仕込まれた)タイプと、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体が収容されたタイプと、がある。
【0058】
前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに飛翔する飛翔体が大量に収容された(仕込まれた)タイプでは、
図3(A)に示すように、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管の内部である内部空間53akには、飛翔体HTとして所定色の球体(球体の直径は、通気孔53asの直径と比べて大きい。)が大量に収容されている(仕込まれている)。飛翔体HTは、送風装置75からの送風により、各送風演出管内である内部空間53akを舞い上がったり、舞い落ちたりして時計回りに繰り返し循環する。なお、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)を可変することができるようになっているため、飛翔体HTの飛翔する速度(飛翔体HTが移動する速度、飛翔体HTが循環する速度)も送風モータ75aの回転速度に応じて可変する。
【0059】
飛翔体HTである所定色の球体は、軽い樹脂製のボールであり、例えば、水色の樹脂製のボール、オレンジ色の樹脂製のボール、黄色の樹脂製のボール、緑色の樹脂製のボール、紫色の樹脂製のボール、赤色の樹脂製のボール、その他の複数の色の樹脂製のボールなどがある。左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管は、上述したように、透明な部材により形成されているため、遊技者は、各送風演出管内を循環する飛翔体HTを、各送風演出管を通して、容易に視認することができる。また、各送風演出管の後方にそれぞれ配置される送風演出ランプ69の発光により、各送風演出管も発光する態様となり各送風演出管の発光に加えて、各送風演出管内である内部空間53akを循環する飛翔体HTに反射した送風演出ランプ69からの光も相まって、光の輝きにランダム性が生じ、煌びやかな演出を遊技者に提供することができる。また、各送風演出管は、画像表示装置7の表示画面7aの前方に配置されている。これにより、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、各送風演出管内である内部空間53ak内を飛翔する飛翔体HTと、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0060】
前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体が収容されたタイプでは、
図3(B)に示すように、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管の内部である内部空間53akには、回転体KTとして所定色のプロペラが所定距離寸法の間隔をおいて大量に収容されている(仕込まれている)。各送風演出管の軸の位置に軸JKが配置されている。軸JKは、各送風演出管内である内部空間53akに設けられた図示しない複数の支持部材により支持され軸JKの位置がズレないようになっている。回転体KTは、回転自在に軸JKより軸支されている。送風装置75からの送風により、回転体KTが所定方向へ繰り返し回転する(
図3(B)において、時計回りに繰り返し回転する)。なお、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)を可変することができるようになっているため、回転体KTが回転する回転速度も、送風モータ75aの回転速度に応じて可変する。
【0061】
回転体KTである所定色のプロペラは、軽い樹脂製のプロペラであり、例えば、水色の樹脂製のプロペラ、オレンジ色の樹脂製のプロペラ、黄色の樹脂製のプロペラ、緑色の樹脂製のプロペラ、紫色の樹脂製のプロペラ、赤色の樹脂製のプロペラ、その他の複数の色の樹脂製のプロペラなどがある。左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管は、上述したように、透明な部材により形成されているため、遊技者は、各送風演出管内である内部空間53akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTを、各送風演出管を通して、容易に視認することができる。また、各送風演出管の後方にそれぞれ配置される送風演出ランプ69の発光により、各送風演出管も発光する態様となり各送風演出管の発光に加えて、各送風演出管内である内部空間53akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTに反射した送風演出ランプ69からの光も相まって、光の輝きにランダム性が生じ、煌びやかな演出を遊技者に提供することができる。また、各送風演出管は、画像表示装置7の表示画面7aの前方に配置されている。これにより、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、各送風演出管内である内部空間53akにおいて回転する回転体KTと、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0062】
なお、枠ランプ66は、上述したように、多色発光することができるフルカラーLEDで構成され、前枠53の開口部52の周辺、または、前枠53の左側、上側、右側、下側に配置され前枠53の電飾であり、遊技中などに発光演出をおこなうことができる。これに対して、送風演出ランプ69は、上述したように、多色発光することができるフルカラーLEDで構成され、前枠送風演出管装置53aの電飾であり、遊技中などに発光演出をおこなうことができる。
【0063】
前枠送風演出管装置53aは、上述したように、ユニット化されており、
図4に示すように、前枠53の後方から前方へ向かって押し込んで前枠53に装着されるようになっている。これにより、前枠送風演出管装置53aを部材(部品)ごとに分解することなく前枠53に容易に着脱することができる。前枠送風演出管装置53aが前枠53に装着された状態では、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管の前方部分が前枠53から露出した状態となり、また、左上側90度継手エルボ53aul、右上側90度継手エルボ53aur、右下側90度継手エルボ53adr、及び左下側90度継手エルボ53adl等の各90度継手エルボの前方部分も前枠53から露出した状態となっている。
【0064】
このように、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合には、前枠送風演出管装置53aのバリエーションとして、上述したように、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプと、があり、前枠送風演出管装置53aがユニット化されている。これにより、前枠送風演出管装置53aを部材(部品)ごとに分解することなく前枠53に容易に着脱することができるようになっているため、遊技盤2の世界観に相応しいタイプの前枠送風演出管装置53aを適宜選択して前枠53に容易に装着することができるようになっている。
【0065】
[送風演出装置の第2実施形態:演出ボタン]
次に、送風演出装置の第2実施形態として演出ボタン63を用いる場合について主として
図5を参照して説明する。演出ボタン63は、上端が閉鎖され下端が開放された円筒形状を有し透明な部材により形成される押圧操作部63aと、押圧操作部63aにより上面が覆われ透明な部材により円盤形状に形成されるベース体63bと、ベース体63bの下面に取り付けられる送風装置75と、から構成され図示しない円筒形状を有する筐体に収容されてユニット化されている。また、演出ボタン63は、ベース体63bの下方に送風演出ランプ69が配置されている。送風演出ランプ69も図示しない円筒形状を有する筐体に収容されている。つまり、送風演出ランプ69も演出ボタン63にユニット化されていている。この図示しない筐体には、演出ボタン63を前枠53の前方から後方へ向かって押し込んで前枠53に装着して演出ボタン63と前枠53とを固定するために使用される図示しない固定突部が図示しない筐体の外周の外側へ向かって複数突出して形成されている。なお、押圧操作部63aおよびベース体63bは、透明な部材で形成されているが、透明であれば、無色でもよいし、有色であってもよい。
【0066】
押圧操作部63aの上面側は、遊技者が押圧操作される部分であり、押圧操作部63aが押圧操作されると(遊技者が押圧操作部63aを下方へ向かって押し込むと)、押圧操作部63aが演出ボタン63に備える図示しない圧縮ばねの付勢力に抗して下方へ沈み込み、押圧操作が解除されると(遊技者が押圧操作部63aから手を離して押圧操作部63aへの押圧操作を止めると)、押圧操作部63aが演出ボタン63に備える図示しない圧縮ばねの付勢力により元の位置(遊技者が押圧操作部63aを押圧操作するまえにおける押圧操作部63aの位置(
図5に示した状態))へ戻る。
【0067】
押圧操作部63aの上端が閉鎖され、押圧操作部63aの下端が開放されている。ベース体63bの上面が押圧操作部63aにより覆われ、押圧操作部63aの内側とベース体63bの上面とから円柱状の内部空間63akが形成される。この内部空間63akは、押圧操作部63aが押圧操作されていないときが最も大きな空間(
図5に示した状態)となる。このときにおける、ベース体63bの上面から押圧操作部63aの内側の天井までの距離寸法をLとすると、押圧操作部63aが押圧操作されたときには、ベース体63bの上面から押圧操作部63aの内側の天井までの距離寸法がLの約半分となる。
【0068】
ベース体63bには、ベース体63bの下面に取り付けられた送風装置75から送り出される送風を内部空間63akへ送るための送風孔63baがベース体63bの外周近傍を除いて複数形成されている。また、ベース体63bには、ベース体63bの外周近傍に沿って通気孔63bsが複数形成されている。内部空間63akは、送風装置75から送り出される送風により内圧が上昇するため、通気孔63bsを通して、空気を逃がすことで、内圧を抑えて破損を防止することができるようになっている。送風孔63baおよび通気孔63bsは、直径が数ミリとなっている。
【0069】
送風装置75は、外気を取り入れて空気を送り出す円筒形状を有する送風モータ75aと、送風モータ75aからの送風を下流側であるベース体63bへ案内して供給する送風供給管75bと、から構成されている。送風供給管75bの形状は、上流側が送風モータ75aの出力側の円筒形状と同一の形状を有している。外気から取り入れられた空気は、送風モータ75aにより送風供給管75bを通ってベース体63bに複数形成される送風孔63baを通り、内部空間63akへ送り込まれることとなる。
【0070】
なお、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合では、演出ボタン63のバリエーションとして、
図5(A)に示すように、演出ボタン63の内部空間63akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、
図5(B)に示すように、演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。
【0071】
本実施形態では、サブ制御基板90(演出制御用マイコン91(
図9))により送風モータ75aの回転速度が制御されることにより送風モータ75aの回転速度を可変することができるようになっているため、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)を可変することができるようになっている。送風モータ75aの回転速度を第1回転速度とすると、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第1速度となって遅くなり風量が小さくなり(以下、「風量:小」と記載する場合がある。)、演出ボタン63の内部空間63akを飛翔する飛翔体HTの数が少ない状態となるし、または、演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支された回転体KTが低速度で繰り返し回転する状態となる。送風モータ75aの回転速度を第1回転速度と比べて速い第2回転速度とすると、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第2速度となって第1速度と比べて速くなり風量も増え(以下、「風量:中」と記載する場合がある。)、演出ボタン63の内部空間63akを飛翔する飛翔体HTが風量:小である状態のときと比べて速い速度で飛翔するとともに、飛翔する飛翔体HTの数も増える状態となるし、または、演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支された回転体KTが風量:小である状態のときと比べて速い速度となり中速度で繰り返し回転する状態となる。送風モータ75aの回転速度を第2回転速度と比べて速い第3回転速度とすると、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第3速度となって第2速度と比べて速くなり、最も速くなり風量も最も増え(以下、「風量:大」と記載する場合がある。)、演出ボタン63の内部空間63akを飛翔する飛翔体HTが風量:中である状態のときと比べて速い速度となり、最も速い速度で飛翔するとともに、飛翔する飛翔体HTの数も最大となる状態となるし、または、演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支された回転体KTが風量:中である状態のときと比べて最も速い速度となり高速度で繰り返し回転する状態となる。
【0072】
なお、本実施形態では、送風モータ75aの回転速度は、第1回転速度、第2回転速度、第3回転速度という順番で、当たりが発生するという当たりの期待度が高くなるように予め設定されており、遊技者は、飛翔体HTが飛翔する速度(飛翔体HTが移動する速度)、または、回転体KTが回転する回転速度に対する関心が高い。送風モータ75aの回転速度が第1回転速度であるときには当たりの期待度が15%に設定され、送風モータ75aの回転速度が第2回転速度であるときには当たりの期待度が35%に設定され、送風モータ75aの回転速度が第3回転速度であるときには当たりの期待度が70%に設定されている。送風モータ75aの回転速度が第3回転速度となると、飛翔体HTが飛翔する速度が最も速くなり、飛翔体HTが乱舞する状態となるし、回転体KTが回転する回転速度も最も速くなることにより、いわゆる「激熱」である旨を遊技者に示唆することができるようになっている。
【0073】
また、本実施形態では、送風モータ75aの回転速度は、第1回転速度、第2回転速度、第3回転速度という順番で速くなり、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が速くなり風量:小、中、大という順番で増えるようになっているため、複数の送風モータ75aを設けずに1つの送風モータ75aによる強い送風によって、大量の飛翔体HTを飛翔することができるし、または大量の回転体KTを回転することができるようになっている。これにより、遊技機1に搭載される各種モータの削減および消費電力の低減に寄与することができる。
【0074】
ベース体63bの外周近傍に沿って複数形成された通気孔63bsの下方には、送風演出ランプ69が配置されている。送風演出ランプ69は、多色発光することができるフルカラーLED69aaで構成され、演出ボタン63の電飾であり、遊技中などに発光演出をおこなうことができる。送風演出ランプ69は、多色発光することができるフルカラーLED69aaが複数実装されるLED実装面と、複数のフルカラーLED69aaの階調制御をおこなう階調制御IC69abとコネクタ69acとが実装されるLED実装面と反対側の面であるLED非実装面と、を有する、帯状の細長い半円弧形状に形成される送風演出用装飾基板69aから構成されている。送風演出用装飾基板69aのLED実装面がベース体63bの外周寄りの下面を臨むように配置され、ベース体63bの外周近傍に沿って複数形成された通気孔63bsを通った空気が送風演出用装飾基板69aのLED実装面にダイレクトに当たるようになっている。なお、帯状の細長い半円弧形状に形成される送風演出用装飾基板69aは、2つから構成され、上下方向に重ならないように送風供給管75bの外周を囲むよう環状に配置されている。
【0075】
本実施形態では、1つの送風演出用装飾基板69aに対して、16個のフルカラーLED69aaがLED実装面に実装され、2個の階調制御IC69abがLED非実装面に実装されている。16個のフルカラーLED69aaは、送風演出用装飾基板69aのLED実装面における外側円弧に沿って一列に10個整列して配置され、送風演出用装飾基板69aのLED実装面における内側円弧に沿って一列に6個整列して配置されている。階調制御IC69abは、最大で8個のフルカラーLED69aaの階調制御をおこなうことができるものであり、ここでは、16個のフルカラーLED69aaを2つのグループに分けて2個の階調制御IC69abを用いて階調制御をおこなっている。なお、送風演出用装飾基板69aのLED非実装面には、2個の階調制御IC69ab、1個のコネクタのほかに、図示しないが、抵抗やコンデンサも実装されている。
【0076】
なお、本実施形態では、送風演出用装飾基板69aのLED実装面に実装されるフルカラーLED69aaの発光態様により当たりが発生するという当たりの期待度が予め設定されており、明るいレインボー色の発光態様が最も当たりの期待度が高く(当たり濃厚)、明るい紫色の発光態様が2番目に当たりの期待度が高く、明るい赤色の発光態様が3番目に当たりの期待度が高く、明るい緑色の発光態様が4番目に当たりの期待度が高く、明るい青色の発光態様が5番目に当たりの期待度が高く、消灯の発光態様が最も当たりの期待度が低いものとなっている。このため、遊技者は、送風演出用装飾基板69aのLED実装面に実装されるフルカラーLED69aaの発光態様に対する関心が高い。
【0077】
ここで、ベース体63bの外周近傍に沿って複数形成される通気孔63asについて簡単に説明する。送風演出用装飾基板69aのLED非実装面に実装された階調制御IC69abは、複数のフルカラーLED69aaを階調制御することにより発熱する。遊技機1は、上述したように、パチンコ島設備に背向かいで複数列設されているし、遊技機1へ供給される遊技球が互いに擦れ合って摩擦により熱を発しているため、パチンコ島設備の内部空間が遊技機1からの放出される熱も加わって、熱がこもり易い環境下となっている。このため、送風演出用装飾基板69aの周辺温度が高い状態となっている。本実施形態では、送風演出用装飾基板69aは、通気孔63asを通った空気がダイレクトに当たることにより空冷されている。これにより、送風演出用装飾基板69aのLED非実装面に実装された階調制御IC69abの熱を送風演出用装飾基板69a全体で奪うことにより、階調制御IC69abに設けられるサーマルシャットダウン回路の作動を防止することができる。なお、サーマルシャットダウン回路が作動されると、階調制御IC69abによる複数のフルカラーLED69aaの階調制御が階調制御IC69ab自身により強制的に停止される(言い換えると、外部からの制御信号に依存されずハードウェアが独自に複数のフルカラーLED69aaの階調制御を停止する)。階調制御IC69abの温度が低下してサーマルシャットダウン回路の作動が停止すると、外部からの制御信号に基づいて複数のフルカラーLED69aaの階調制御が開始される。
【0078】
送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合では、演出ボタン63のバリエーションとして、上述したように、演出ボタン63の内部空間63akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。
【0079】
演出ボタン63の内部空間63akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプでは、
図5(A)に示すように、演出ボタン63の内部空間63akには、飛翔体HTとして所定色の球体(球体の直径は、送風孔63baおよび通気孔63bsの直径と比べて大きい。)が大量に収容されている(仕込まれている)。飛翔体HTは、送風装置75からの送風により、内部空間63akを舞い上がったり、舞い落ちたりしている。なお、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)を可変することができるようになっているため、飛翔体HTの飛翔する速度(飛翔体HTが移動する速度)も送風モータ75aの回転速度に応じて可変する。
【0080】
飛翔体HTである所定色の球体は、軽い樹脂製のボールであり、例えば、水色の樹脂製のボール、オレンジ色の樹脂製のボール、黄色の樹脂製のボール、緑色の樹脂製のボール、紫色の樹脂製のボール、赤色の樹脂製のボール、その他の複数の色の樹脂製のボールなどがある。押圧操作部63aは、上述したように、透明な部材により形成されているため、遊技者は、内部空間63ak内を飛翔する飛翔体HTを、押圧操作部63aを通して、容易に視認することができる。また、ベース体63bも、上述したように、透明な部材により形成されているため、ベース体63bの下方に配置される送風演出ランプ69の発光により、ベース体63bも発光する態様となり、ベース体63bの発光に加えて、内部空間63ak内を飛翔する飛翔体HTに反射した送風演出ランプ69からの光も相まって、光の輝きにランダム性が生じ、煌びやかな演出を遊技者に提供することができる。また、演出ボタン63は、画像表示装置7の表示画面7aの前方に配置されている。これにより、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、演出ボタン63の内部空間63ak内を飛翔する飛翔体HTと、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0081】
演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTが収容されたタイプでは、
図5(B)に示すように、演出ボタン63の内部空間63akには、回転体KTとして所定色のプロペラが所定距離寸法の間隔をおいて大量に収容されている(仕込まれている)。ここでは、3つの回転体KTが収容されているが、これよりも多い回転体KTを収容してもよいし、少ない回転体KTを収容してもよい。回転体KTは、円盤形状に形成されるベース体63bの上面の中心点を通る軸の位置に軸JKが配置されている。言い換えると、ベース体63bが円盤形状に形成されているため、ベース体63bの上面には、ベース体63bの円盤における中心点に軸JKが配置されている。回転体KTは、回転自在に軸JKより軸支されている。送風装置75からの送風により、回転体KTが所定方向へ繰り返し回転する(
図5(B)において、演出ボタン63を上側から見て時計回りに繰り返し回転する)。なお、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)を可変することができるようになっているため、回転体KTが回転する回転速度も、送風モータ75aの回転速度に応じて可変する。
【0082】
回転体KTである所定色のプロペラは、軽い樹脂製のプロペラであり、例えば、水色の樹脂製のプロペラ、オレンジ色の樹脂製のプロペラ、黄色の樹脂製のプロペラ、緑色の樹脂製のプロペラ、紫色の樹脂製のプロペラ、赤色の樹脂製のプロペラ、その他の複数の色の樹脂製のプロペラなどがある。演出ボタン63の押圧操作部63aは、上述したように、透明な部材により形成されているため、遊技者は、内部空間63akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTを、押圧操作部63aを通して、容易に視認することができる。また、ベース体63bも、上述したように、透明な部材により形成されているため、ベース体63bの下方に配置される送風演出ランプ69の発光により、ベース体63bも発光する態様となり、ベース体63bの発光に加えて、内部空間63akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTに反射した送風演出ランプ69からの光も相まって、光の輝きにランダム性が生じ、煌びやかな演出を遊技者に提供することができる。また、演出ボタン63は、画像表示装置7の表示画面7aの前方に配置されている。これにより、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、演出ボタン63の内部空間63akにおいて回転する回転体KTと、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0083】
演出ボタン63は、上述したように、ユニット化されており、前枠53の前方から後方へ向かって押し込んで前枠53に装着されるようになっている(
図4(B)参照)。これにより、演出ボタン63を部材(部品)ごとに分解することなく前枠53に容易に着脱することができる。
【0084】
このように、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合には、送風演出装置として用いない通常の演出ボタン63(遊技者が押圧操作部63aを単に操作するために用いるもの)を前枠53から取り外して、送風演出装置として用いる演出ボタン63を前枠53の前方から後方へ向かって押し込んで前枠53に装着することができる。また、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合では、演出ボタン63のバリエーションとして、上述したように、演出ボタン63の内部空間63akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。これにより、演出ボタン63を部材(部品)ごとに分解することなく前枠53に容易に着脱することができるようになっているため、遊技盤2の世界観に相応しいタイプの演出ボタン63を適宜選択して前枠53に容易に装着することができるようになっている。
【0085】
[送風演出装置の第3実施例:ガラスユニット]
次に、送風演出装置の第3実施例としてガラスユニット51を用いる場合について主として
図6および
図7を参照して説明する。ガラスユニット51は、前枠53の中央に形成される開口部52と比べて大きな開口を有し環状の縦長八角形状の環状枠51aと、環状枠51aの開口を前後に圧着される2枚の無色透明なガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)と、環状枠51aの下側の裏面に取り付けられる送風装置75と、から構成されユニット化されている。
【0086】
ガラスユニット51は、環状枠51aの開口を前後に2枚の無色透明なガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)が圧着されることにより、ガラスユニット51の2枚の無色透明なガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)が環状枠51aの前後を挟持することで環状枠51a内に内部空間51akが形成されている。環状枠51aの左上側、右上側、右下側、左下側には、ガラスユニット51を前枠53の後方から前方へ向かって装着してガラスユニット51と前枠53とを固定するために使用される固定突部51aaが環状枠51aの外側へ向かってそれぞれ突出して形成されている。なお、ガラスユニット51には内部空間51akの湿気を取るための乾燥剤が収容される図示しない収容部が設けられ、湿気によりガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)が曇ることを防止することができるようになっている。
【0087】
環状枠51aの下側の内周面には、環状枠51aの下側の裏面に取り付けられる送風装置75から送り出される送風を内部空間51akへ送るための送風孔51abが環状枠51aの内周面の中心線に沿って一列に整列して所定距離寸法だけ離間して複数形成されている。また、環状枠51aの左側の内周面、上側の内周面、及び右側の内周面には、環状枠51aの内周面の中心線に沿って一列に整列して所定距離寸法だけ離間して通気孔51asが複数形成されている。内部空間51akは、送風装置75から送り出される送風により内圧が上昇するため、通気孔51asを通して、空気を逃がすことで、内圧を抑えて破損を防止することができるようになっている。送風孔51abおよび通気孔51asは、直径が数ミリとなっている。
【0088】
送風装置75は、外気を取り入れて空気を送り出す略円筒形状を有する送風モータ75aと、送風モータ75aからの送風を下流側である環状枠51aの下側へ案内して供給する送風供給管75bと、から構成されている。送風モータ75aの出力側は、外気を取り入れて空気を送り出す略円筒形状と滑らかに連通する矩形形状となっている。送風供給管75bの形状は、上流側が送風モータ75aの出力側の矩形形状と連通して左右方向に細長い直方体の形状を有し直方体の上面が開口され、この開口部を環状枠51の下面で覆うように送風供給管75bが環状枠51の下面に装着されている。これにより、送風供給管75bの下流側が環状枠51の下面に複数形成される送風孔51abを通して環状枠51内の内部空間51akに連通されている。外気から取り入れられた空気は、送風モータ75aにより送風供給管75bを通って環状枠51の下面に複数形成される送風孔51abを通り、ガラスユニット51の内部空間51akへ送り込まれることとなる。
【0089】
なお、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合では、ガラスユニット51のバリエーションとして、
図7(A)に示すように、ガラスユニット51の内部空間51akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、
図7(B)に示すように、ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。
【0090】
本実施形態では、サブ制御基板90(演出制御用マイコン91(
図9))により送風モータ75aの回転速度が制御されることにより送風モータ75aの回転速度を可変することができるようになっているため、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)を可変することができるようになっている。送風モータ75aの回転速度を第1回転速度とすると、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第1速度となって遅くなり風量が小さくなり(以下、「風量:小」と記載する場合がある。)、ガラスユニット51の内部空間51akを飛翔する飛翔体HTの数が少ない状態となるし、または、ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支された回転体KTが低速度で繰り返し回転する状態となる。送風モータ75aの回転速度を第1回転速度と比べて速い第2回転速度とすると、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第2速度となって第1速度と比べて速くなり風量も増え(以下、「風量:中」と記載する場合がある。)、ガラスユニット51の内部空間51akを飛翔する飛翔体HTが風量:小である状態のときと比べて速い速度で飛翔するとともに、飛翔する飛翔体HTの数も増える状態となるし、または、ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支された回転体KTが風量:小である状態のときと比べて速い速度となり中速度で繰り返し回転する状態となる。送風モータ75aの回転速度を第2回転速度と比べて速い第3回転速度とすると、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第3速度となって第2速度と比べて速くなり、最も速くなり風量も最も増え(以下、「風量:大」と記載する場合がある。)、ガラスユニット51の内部空間51akを飛翔する飛翔体HTが風量:中である状態のときと比べて速い速度となり、最も速い速度で飛翔するとともに、飛翔する飛翔体HTの数も最大となる状態となるし、または、ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支された回転体KTが風量:中である状態のときと比べて最も速い速度となり高速度で繰り返し回転する状態となる。
【0091】
なお、本実施形態では、送風モータ75aの回転速度は、第1回転速度、第2回転速度、第3回転速度という順番で、当たりが発生するという当たりの期待度が高くなるように予め設定されており、遊技者は、飛翔体HTが飛翔する速度(飛翔体HTが移動する速度)、または、回転体KTが回転する回転速度に対する関心が高い。送風モータ75aの回転速度が第1回転速度であるときには当たりの期待度が15%に設定され、送風モータ75aの回転速度が第2回転速度であるときには当たりの期待度が35%に設定され、送風モータ75aの回転速度が第3回転速度であるときには当たりの期待度が70%に設定されている。送風モータ75aの回転速度が第3回転速度となると、飛翔体HTが飛翔する速度が最も速くなり、飛翔体HTが乱舞する状態となるし、回転体KTが回転する回転速度も最も速くなることにより、いわゆる「激熱」である旨を遊技者に示唆することができるようになっている。
【0092】
また、本実施形態では、送風モータ75aの回転速度は、第1回転速度、第2回転速度、第3回転速度という順番で速くなり、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が速くなり風量:小、中、大という順番で増えるようになっているため、複数の送風モータ75aを設けずに1つの送風モータ75aによる強い送風によって、大量の飛翔体HTを飛翔することができるし、または大量の回転体KTを回転することができるようになっている。これにより、遊技機1に搭載される各種モータの削減および消費電力の低減に寄与することができる。
【0093】
ここで、環状枠51aの左側の内周面、上側の内周面、及び右側の内周面に複数形成される通気孔51asについて簡単に説明する。遊技機1は、パチンコ島設備に背向かいで複数列設されているし、遊技機1へ供給される遊技球が互いに擦れ合って摩擦により熱を発しているため、パチンコ島設備の内部空間が遊技機1からの放出される熱も加わって、熱がこもり易い環境下となっている。そこで、通気孔51asを通して逃がした空気により、パチンコ島設備の内部空間の空気をかき回すことができるようになっているため、遊技機1に備える各種電子部品が熱の影響を受けて不具合が発生することを防止することに寄与することができる。
【0094】
送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合では、ガラスユニット51のバリエーションとして、上述したように、ガラスユニット51の内部空間51akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。
【0095】
ガラスユニット51の内部空間51akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプでは、
図7(A)に示すように、ガラスユニット51の内部空間51akには、飛翔体HTとして所定色の球体(球体の直径は、送風孔51abおよび通気孔51asの直径と比べて大きい。)が大量に収容されている(仕込まれている)。飛翔体HTは、送風装置75からの送風により、内部空間51akを舞い上がったり、舞い落ちたりしている。なお、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)を可変することができるようになっているため、飛翔体HTの飛翔する速度(飛翔体HTが移動する速度)も送風モータ75aの回転速度に応じて可変する。
【0096】
飛翔体HTである所定色の球体は、軽い樹脂製のボールであり、例えば、水色の樹脂製のボール、オレンジ色の樹脂製のボール、黄色の樹脂製のボール、緑色の樹脂製のボール、紫色の樹脂製のボール、赤色の樹脂製のボール、その他の複数の色の樹脂製のボールなどがある。環状枠51aの開口を前後に圧着される2枚のガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)は、上述したように、無色透明であるため、遊技者は、内部空間51ak内を飛翔する飛翔体HTを、前方ガラス51fを通して、容易に視認することができる。また、ガラスユニット51を通して、遊技盤2の画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出画像を容易に視認することができるとともに、遊技盤2に区画形成された遊技領域3全体を容易に視認することができるし、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向を容易に視認することができるため、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、ガラスユニット51の内部空間51ak内を飛翔する飛翔体HTと、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0097】
ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプでは、
図7(B)に示すように、ガラスユニット51の内部空間51akには、回転体KTとして所定色のプロペラが所定距離寸法の間隔をおいて大量に収容されている(仕込まれている)。2枚のガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)が環状枠51aの開口を前後に圧着されることにより、複数の軸JKが2枚のガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)により挟持されて固定されている。複数の軸JKは、回転体KTの存在により、センター装飾体10、固定入賞装置(ヘソ)19、普通可変入賞装置(電チュー)22、ゲート(スルーチャッカー)28、第1大入賞装置(第1アタッカー)31、第2大入賞装置(第2アタッカー)36、及び一般入賞口27(普通入賞口27)の視認性を阻害しないように(つまり、前後方向において重ならないような位置に)配置され、主としてセンター装飾体10の外周領域に配置されている。回転体KTは、回転自在に軸JKより軸支されている。送風装置75からの送風により、回転体KTが時計回りまたは反時計回りに繰り返し回転する。なお、送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)を可変することができるようになっているため、回転体KTが回転する回転速度も、送風モータ75aの回転速度に応じて可変する。
【0098】
回転体KTである所定色のプロペラは、軽い樹脂製のプロペラであり、例えば、水色の樹脂製のプロペラ、オレンジ色の樹脂製のプロペラ、黄色の樹脂製のプロペラ、緑色の樹脂製のプロペラ、紫色の樹脂製のプロペラ、赤色の樹脂製のプロペラ、その他の複数の色の樹脂製のプロペラなどがある。2枚のガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)は、上述したように、無色透明であるため、遊技者は、内部空間51akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTを、前方ガラス51fを通して、容易に視認することができる。また、ガラスユニット51を通して、遊技盤2の画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出画像を容易に視認することができるとともに、遊技盤2に区画形成された遊技領域3全体を容易に視認することができるし、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向を容易に視認することができるため、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、ガラスユニット51の内部空間51akにおいて回転する回転体KTと、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0099】
ガラスユニット51は、上述したように、ユニット化されており、前枠53の後方から前方へ向かって押し込んで前枠53に装着されるようになっている。これにより、ガラスユニット51を部材(部品)ごとに分解することなく前枠53に容易に着脱することができる。
【0100】
このように、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合には、送風演出装置として用いない通常のガラスユニット51(遊技領域3を単に視認するために用いるものであり、内部空間51akの湿気を取るための乾燥剤が収容される図示しない収容部が設けられているもの)を前枠53から取り外して、送風演出装置として用いるガラスユニット51を前枠53の後方から前方へ向かって押し込んで前枠53に装着することができる。また、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合では、ガラスユニット51のバリエーションとして、上述したように、ガラスユニット51の内部空間51akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。これにより、ガラスユニット51を部材(部品)ごとに分解することなく前枠53に容易に着脱することができるようになっているため、遊技盤2の世界観に相応しいタイプのガラスユニット51を適宜選択して前枠53に容易に装着することができるようになっている。
【0101】
また、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合には、送風装置75からの送り出された風がガラスユニット51の内部空間51akへ入り込むことによって、2枚のガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)が曇ることを防止することもできる。
【0102】
図8は、表示器類40の拡大図である。表示器類40は、第1特別図柄表示器41aと、第2特別図柄表示器41bと、普通図柄表示器42と、第1特図保留表示器43aと、第2特図保留表示器43bと、普図保留表示器44と、を含んでいる。第1特別図柄表示器41aは、第1特別図柄を可変表示する。第2特別図柄表示器41bは、第2特別図柄を可変表示する。普通図柄表示器42は、普通図柄を可変表示する。第1特図保留表示器43aは、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する。第2特図保留表示器43bは、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する。普図保留表示器44は、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する。第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機としておこなわれる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機としておこなわれる。以下では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」とも呼ぶ。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して「特別図柄表示器41」とも呼ぶ。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して「特図保留表示器43」とも呼ぶ。
【0103】
特別図柄表示器41は、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)した後、停止表示することによって第1始動口20または第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄当たり抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30または第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当たり遊技)がおこなわれる。なお、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
【0104】
特別図柄表示器41は、横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって特別図柄当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。特別図柄が停止表示される前には、所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされる。変動表示の態様は、例えば、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯してもよい。変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、上記態様に限定されず、任意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様は、全LEDが一斉に点滅してもよい。
【0105】
遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶領域84e(
図11)に一旦記憶される。具体的には、第1始動口20への入賞であれば、第1特図保留として第1特図保留記憶領域(
図11)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば、第2特図保留として第2特図保留記憶領域(
図11)に記憶される。各々の特図保留記憶領域84eに記憶可能な特図保留の数には上限があり、本実施形態における上限値は、第1特図保留記憶領域、第2特図保留記憶領域ともにそれぞれ4個となっている。特図保留記憶領域84eに記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。「特図保留の消化」とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐにおこなえない場合、すなわち、特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができる。特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。第1特図保留表示器43aと第2特図保留表示器43bは、例えばそれぞれ4個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることによって特図保留の数を表示する。
【0106】
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機としておこなわれる。普通図柄表示器42は、普通図柄を可変表示(変動表示)した後、停止表示することによってゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。普図停止図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンで第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
【0107】
普通図柄表示器42は、2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には、所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされる。変動表示の態様は、例えば、両LEDが交互に点灯してもよい。変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、上記態様に限定されず、任意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様は、全LEDが一斉に点滅してもよい。
【0108】
遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶領域84f(
図11)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶領域84fに記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。普図保留記憶領域84fに記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐにおこなえない場合、すなわち、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができる。普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。普図保留表示器44は、例えば、4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることによって普図保留の数を表示する。
【0109】
2.遊技機の電気的構成
図9、
図10に基づいて、遊技機1の電気的構成について説明する。
図9は、遊技機1の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
図10は、遊技機1のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。遊技機1は、主制御基板80(
図9)と、サブ制御基板90(
図10)と、画像制御基板100(
図10)と、ランプ制御基板107(
図10)と、音声制御基板106(
図10)と、払出制御基板110(
図9)と、を備えている。主制御基板80は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御をおこなう遊技制御基板であり、メイン制御部を構成する。サブ制御基板90は、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御をおこなう演出制御基板であり、画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備えていれば構成可能である。
【0110】
主制御基板80は、遊技制御用マイコン81と、入出力回路87と、を備えている。遊技制御用マイコン81は、主制御基板80に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の進行を制御する。遊技制御用マイコン81は、遊技の進行を制御するためのプログラムなどを記憶するメインROM83と、ワークメモリとして使用されるメインRAM84と、メインROM83に記憶されているプログラムを実行するメインCPU82と、計時を可能とするRTC85と、FRAM(登録商標)86と、を含んでいる。RTC85及びFRAM(登録商標)86は、図示しない一次電池または二次電池でバックアップされている。したがって、RTC85は遊技機1の電源がオフされても計時を続行し、また、FRAM(登録商標)86は、その記憶内容を保持し続ける。メインROM83に記憶されているデータの詳細、および、メインRAM84に設けられている記憶領域の詳細については後述する。メインROM83は外付けROMとして構成されていてもよい。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
【0111】
主制御基板80には、入出力回路87および中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。主制御基板80は、各センサから出力された信号を入力するとともに、各ソレノイドに対して信号を出力する。中継基板88を介して接続されるセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、V領域センサ39a、非V領域センサ70a、および、普通入賞口センサ27aが例示される。中継基板88を介して接続されるソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および、V開閉部材ソレノイド73が例示される。第1始動口センサ20aは、第1始動口20の内部に設けられ、第1始動口20に入賞した遊技球を検出する。第2始動口センサ21aは、第2始動口21の内部に設けられ、第2始動口21に入賞した遊技球を検出する。ゲートセンサ28aは、ゲート28の内部に設けられ、ゲート28を通過した遊技球を検出する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30の内部に設けられ、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35の内部に設けられ、第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出する。V領域センサ39aは、第1大入賞口30の内部のV領域39に設けられ、V領域39を通過した遊技球を検出する。非V領域センサ70aは、第1大入賞口30の内部の非V領域70に設けられ、非V領域70を通過した遊技球を検出する。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27の内部に設けられ、普通入賞口27に入賞した遊技球を検出する。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動する。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動する。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動する。V開閉部材ソレノイド73は、第1大入賞装置31のV開閉部材71を駆動する。
【0112】
主制御基板80には、入出力回路87を介して表示器類40が接続されている。遊技制御用マイコン81は、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44についての表示制御おこなう。
【0113】
主制御基板80には、入出力回路87を介して外部端子板59が接続されている。主制御基板80は、外部端子板59に対し、賞球情報、扉または枠の開放情報、第1特別図柄または第2特別図柄の変動回数、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞、大当たり中であるか否か、および、セキュリティー信号などを出力する。特に本実施形態では、外部端子板59に対し、設定変更に関するスケジュール情報を出力可能となっている。
【0114】
主制御基板80には、入出力回路87を介して設定変更装置71が接続されている。設定変更装置71により、遊技機の大当たり確率が最大6段階で設定可能となっている。設定変更装置71については後述する。
【0115】
主制御基板80には、入出力回路87を介して払出制御基板110が接続されている。主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120と、貸球払出装置130と、カードユニット135と、が接続され、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。賞球払出装置120は、賞球の払い出しをおこなう。払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しをおこなう。払い出される賞球は、計数のために賞球センサ122によって検知される。貸球払出装置130は、貸球の払い出しをおこなう。払出制御基板110は、遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、貸球払出装置130の貸球モータ131を駆動して貸球の払い出しをおこなう。払い出される貸球は、計数のために貸球センサ132によって検知される。カードユニット135は、遊技機1に隣接して配置され、挿入されたプリペイドカードなどの情報に基づいて球貸に関する情報を出力する。発射装置112は、ハンドル60(
図1)と、発射モータ113と、タッチスイッチ114と、発射ボリューム115と、を備えている。発射装置112は、遊技者によるハンドル60の操作があった場合に、タッチスイッチ114によってハンドル60の接触を検知し、発射ボリューム115によってハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるように発射モータ113を駆動する。
【0116】
主制御基板80には、入出力回路87を介してサブ制御基板90(
図10)が接続されている。主制御基板80は、サブ制御基板90に対して各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
【0117】
サブ制御基板90は、演出制御用マイコン91と、入出力回路95と、を備えている。演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の演出を制御する。演出制御用マイコン91は、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶するサブROM93と、ワークメモリとして使用されるサブRAM94と、サブROM93に記憶されているプログラムを実行するサブCPU92と、計時を可能とするRTC95と、FRAM(登録商標)96と、を含んでいる。RTC95及びFRAM(登録商標)96は、図示しない一次電池または二次電池でバックアップされている。したがって、RTC95は遊技機1の電源がオフされても計時を続行し、また、FRAM(登録商標)96は、その記憶内容を保持し続ける。サブROM93に記憶されているデータの詳細、およびサブRAM94に設けられている記憶領域の詳細については後述する。サブROM93は外付けROMとして構成されていてもよい。演出制御用マイコン91は、入出力回路(I/Oポート部)95を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。サブ制御基板90には、入出力回路95を介して、画像制御基板100と、音声制御基板106と、ランプ制御基板107と、中継基板108と、が接続されている。
【0118】
画像制御基板100は、画像制御用マイコン101と、入力回路105aと、出力回路105bとを備えている。画像制御用マイコン101は、画像制御基板100に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って画像表示装置7の表示制御をおこなう。画像制御用マイコン101は、CPU102と、ROM103と、RAM104とを含んでいる。ROM103には、表示制御をおこなうためのプログラムのほか、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的には、キャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。RAM104は、画像データを展開するためのメモリとして使用される。CPU102は、ROM103に記憶されているプログラムを実行する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御用マイコン101に画像表示装置7の表示制御をおこなわせる。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて表示制御をおこなう。
【0119】
音声制御基板106には、スピーカ67が接続されており、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力させる。スピーカ67から出力される音声等の音響データは、サブ制御基板90のサブROM93に格納されている。なお、音声制御基板106は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンドに基づく音声制御を実行させてもよい。さらに、音声制御基板106は、ROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらに、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
【0120】
ランプ制御基板107には、枠ランプ66と、盤ランプ5と、送風演出ランプ69と、可動役物15と、が接続されており、これらを制御する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66、盤ランプ5、送風演出ランプ69等のランプの点灯制御や階調制御をおこなう。つまり、演出制御用マイコン91は、枠ランプ66、盤ランプ5、送風演出ランプ69等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66、盤ランプ5、送風演出ランプ69などのランプの発光を制御する。発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のサブROM93に格納されているデータが用いられる。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、可動役物15を動作させる。可動役物15は、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、可動役物15のそれぞれの動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って可動役物15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して可動役物15の点灯制御をおこなう。可動役物15は発光部を有しており、この発光部の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って可動役物15の発光を制御する。発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のサブROM93に格納されているデータが用いられる。なお、ランプ制御基板107は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンドに基づくランプの点灯制御や可動役物14、15の動作制御を実行させてもよい。この場合、ランプ制御基板107はROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
【0121】
中継基板108には、演出ボタン63と、セレクトボタン68と、枠可動体600と、送風装置75の送風モータ75aと、が接続されている。演出ボタン63は、遊技者によって押圧(押下)操作されると、中継基板108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。セレクトボタン68は、遊技者によって押圧(押下)されると、中継基盤108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。
【0122】
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠可動体600を動作させる。枠可動体600は、前枠53(
図1)の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、枠可動体600の動作態様を決める枠可動体用動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、枠可動体用動作パターンデータに従って枠可動体600の動作を制御する。枠可動体用動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。なお、中継基板108には、前枠53に設けられ、人体が接触すると検出信号を出力するタッチセンサなどが接続されていてもよい。
【0123】
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、送風装置75の送風モータ75aの回転速度を設定して動作させる。演出制御用マイコン91は、送風モータ75aの回転速度を決める送風モータ用動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、送風モータ用動作パターンデータに従って送風モータ75aの回転速度を制御する。送風モータ用動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。なお、送風モータ75aは、高トルク直流モータ(高トルクDCモータ)であり、例えば、耐久試験で使用している冷却用モータを挙げることができる。送風モータ75aに供給する電圧を可変することにより送風モータ75aの回転速度がリニアに変化する。
【0124】
本実施形態では、送風モータ75aに供給する電圧を第1電圧とすると、送風モータ75aの回転速度を上述した第1回転速度とすることができる。この第1回転速度では、上述したように、送風装置75の送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第1速度となって遅くなり風量が小さくなる(風量:小となる)。また、送風モータ75aに供給する電圧を第1電圧と比べて高い第2電圧とすると、送風モータ75aの回転速度を第1回転速度と比べて速い上述した第2回転速度とすることができる。この第2回転速度では、上述したように、送風装置75の送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第2速度となって第1速度と比べて速くなり風量も増える(風量:中となる)。また、送風モータ75aに供給する電圧を第2電圧と比べて高い第3電圧とすると、送風モータ75aの回転速度を第2回転速度と比べて速い上述した第3回転速度とすることができる。この第3回転速度では、上述したように、送風装置75の送風供給管75bを通って送り出される送風の速さ(風の速度)が第3速度となって第2速度と比べて速くなり、最も速くなり風量も最も増える(風量:大となる)。
【0125】
3.遊技機のデータ構成
図11、
図12に基づいて、遊技機1のデータ構成について説明する。
図11(A)は、メインROM83に記憶されているテーブルを説明するための図である。
図11(B)は、メインRAM84に設けられている記憶領域を説明するための図である。
図12(A)は、サブROM93に記憶されているテーブルを説明するための図である。
図12(B)は、サブRAM94に設けられている記憶領域を説明するための図である。
【0126】
メインROM83(
図11(A))には、大当たり判定テーブルT1と、リーチ判定テーブルT2と、普通図柄当たり判定テーブルT3と、普通図柄変動パターン判定テーブルT4と、大当たり種別判定テーブルT5と、変動パターン判定テーブルT6と、電チュー開放パターン判定テーブルT7と、大入賞口開放パターン判定テーブルT8と、V開閉部材開放パターン判定テーブルT9と、が格納されている。これらの判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が実行する主制御メイン処理(後述)において、遊技制御用マイコン81によって参照される。
【0127】
メインRAM84(
図11(B))には、コマンドセット領域84aと、フラグセット領域84bと、カウンタセット領域84cと、特別動作ステータスセット領域84dと、特図保留記憶領域84eと、普図保留記憶領域84fと、設定情報記憶領域84gと、が設けられている。コマンドセット領域84aは、主制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側からサブ制御部側に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、V通過コマンド、客待ち待機コマンドなどがセットされる。フラグセット領域84bは、主制御メイン処理(後述)において、遊技機の状態や遊技状態を示すフラグがセットされる領域であり、大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、Vフラグ、確変フラグ、時短フラグなどがセットされる。カウンタセット領域84cは、主制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、ラウンドカウンタ、確変カウンタ、時短カウンタなどがセットされる。特別動作ステータスセット領域84dは、後述する特別動作処理におけるステータスがセットされる領域である。特図保留記憶領域84eは、第1特図保留が記憶される第1特図保留記憶領域と、第2特図保留が記憶される第2特図保留記憶領域とを含んでいる。第1特図保留記憶領域には、第1特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する特別図柄当たり乱数等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。第2特図保留記憶領域には、第2特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。普図保留記憶領域84fは、普図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する普通図柄乱数(あたり乱数)等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。
【0128】
設定情報記憶領域84gは、設定変更装置71(
図9)によって設定される遊技機の設定情報を記憶する領域である。設定情報は、設定1~設定6の6段階で設定される数値情報である。この設定情報記憶領域84gは図示しないバックアップ電源によってバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても設定情報記憶領域84gに格納された内容は保持される。
【0129】
サブROM93(
図12(A))には、先読み演出パターン決定テーブルT51と、基幹演出パターン決定テーブルT52と、チャンスアップ演出パターン決定テーブルT53と、停止図柄パターン決定テーブルT54と、設定示唆演出パターン決定テーブルT55と、が格納されている。これらの決定テーブルは、演出制御用マイコン91が実行するサブ制御メイン処理(後述)において、演出制御用マイコン91によって参照される。
【0130】
サブRAM94(
図12(B))には、コマンド記憶領域94aと、演出コマンドセット領域94bと、カウンタセット領域94cと、設定情報記憶領域94dと、が設けられている。コマンド記憶領域94aは、サブ制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側から入力されたコマンドが記憶される領域(入力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、V通過コマンド、客待ち待機コマンド、などが格納される。演出コマンドセット領域94bは、サブ制御メイン処理(後述)において、サブ制御基板90から画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、変動演出開始コマンド、変動終了前コマンド、変動演出終了コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンドなどがセットされる。カウンタセット領域94cは、サブ制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、普図保留演出カウンタ、確変演出カウンタ、時短演出カウンタ、設定示唆演出カウンタ、先読み演出カウンタなどがセットされる。設定情報記憶領域94dは、メイン制御部側から出力される設定情報が記憶される領域である。設定情報記憶領域94dは、図示しない電源によってバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても、その内容が保持される。
【0131】
なお、これらの各種記憶領域94a~94dのほかに、サブRAM94には、主制御基板80から受信した事前判定コマンドに含まれる、大当たり事前判定結果(大当たり判定情報)、大当たり種別事前判定結果(大当たり種別情報)、および、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)に加えて、さらに先読み演出パターン情報などが記憶される図示しない事前判定情報記憶領域が設けられている。先読み演出パターン情報とは、変動演出中に実行される先読み演出の内容を示す情報である。事前判定情報記憶領域には、特
図1保留の1個目~4個目に対応する第1~4格納領域と、特
図2保留の1個目~4個目に対応する第1~4格納領域と、がある。
【0132】
ここで遊技機1において遊技制御用マイコン81が取得する各種乱数について説明する。
遊技制御用マイコン81は、「大当たり乱数」と、「大当たり種別乱数」と、「リーチ乱数」と、「変動パターン乱数」と、「普通図柄乱数(当たり乱数)」とを後述するタイミングにおいて取得するように構成されている。
「大当たり乱数」は、大当たりか否かの抽選(大当たり判定)に用いられる乱数であり、0~65535までの範囲の値をとる。
「大当たり種別乱数」は、当選した大当たりの種別の抽選(大当たり種別判定)に用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「リーチ乱数」は、大当たり判定がハズレである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。リーチとは、複数の演出図柄(装飾図柄)のうち変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば、「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で揺れているように表示されてもよい。
【0133】
「変動パターン乱数」は、変動時間を含む変動パターンを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「普通図柄乱数(当たり乱数)」は、電チュー22を開放させる補助遊技をおこなうか否かの抽選(普通図柄抽選)に用いられる。普通図柄乱数は、0~255までの範囲の値をとる。
「大当たり乱数」、「大当たり種別乱数」、「リーチ乱数」、「変動パターン乱数」は、始動口(第1始動口20または第2始動口21)への入球に基づいて取得される。第1始動口20への入球に基づいて取得された乱数値群は第1特図保留記憶領域に記憶され、第2始動口21への入球に基づいて取得された乱数値群は第2特図保留記憶領域に記憶される。「普通図柄乱数(当たり乱数)」は、ゲート28の通過に基づいて取得される。取得された普通図柄乱数値は、普図保留記憶領域84fに記憶される。
【0134】
次に遊技機1において演出制御用マイコン91が取得する各種乱数について説明する。
演出制御用マイコン91は、「先読み演出乱数」と、「チャンスアップ乱数」と、を取得するように構成されている。「先読み演出乱数」は、カウンタセット領域94cにセットされる先読み演出カウンタの値として取得され、変動演出時の先読み演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「チャンスアップ乱数」は、変動演出時のチャンスアップ演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「先読み演出乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に事前判定コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値群はサブRAM94に記憶される。「チャンスアップ乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に変動開始コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値はサブRAM94に記憶される。
【0135】
4.各種テーブルの説明
図13は、大当たり判定テーブルT1を説明するための図である。
大当たり判定テーブルT1は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり乱数値(0~65535のいずれか)が「大当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。大当たり判定テーブルT1における大当たり判定は、遊技機1の遊技状態と、設定情報記憶領域84g(
図11)に記憶された設定情報に基づいておこなわれる。例えば、「通常確率状態」において設定情報が「設定1」の場合、大当たり乱数値が「0~409」の場合には、「大当たり」と判定され、大当たり乱数値が「0~409以外の数値(410~65535)」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。なお、遊技機1の遊技状態については後述する。
【0136】
リーチ判定テーブルT2は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得したリーチ乱数値(0~127のいずれか)が「リーチ有り」に該当するか「リーチ無し」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。リーチ判定テーブルT2におけるリーチ判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、リーチ乱数値が「0~13」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~13以外の数値(14~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。また、「時短状態」において、リーチ乱数値が「0~5」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~5以外の数値(6~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。
【0137】
普通図柄当たり判定テーブルT3は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した普通図柄乱数値(0~255のいずれか)が「当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。普通図柄当たり判定テーブルT3における判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~2」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~2以外の数値(3~255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。また、「時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~254」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~254以外の数値(255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。
【0138】
普通図柄変動パターン判定テーブルT4は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、普通図柄の変動時間が何秒かを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では「非時短状態」のとき、普通図柄の変動時間は「30秒」と判定され、「時短状態」のとき、普通図柄の変動時間が「1秒」と判定される。
【0139】
図14は、大当たり種別判定テーブルT5を説明するための図である。大当たり種別判定テーブルT5は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり種別乱数値(0~127のいずれか)に応じて、「大当たりの種別」を判定するために参照されるテーブルである。
【0140】
図14では、第1特別図柄(特
図1)の抽選において当選したとき、大当たり種別乱数値が「0~82」の場合には、大当たり種別が「16RV通過予定大当たり」と判定され、大当たり種別乱数値が「83~127」の場合には、大当たり種別が「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」と判定される。一方、第2特別図柄(特
図2)の抽選において当選した場合、大当たり種別乱数値が「0~127」の場合には、すなわち全ての場合において、大当たり種別が「16RV通過予定大当たり」と判定される。なお、大当たり種別判定テーブルT5において、特別遊技の「オープニング(OP)コマンド」、「ラウンド指定コマンド」、「エンディング(ED)コマンド」も特定するようにしてもよい。
【0141】
図15は、非時短状態時の変動パターン判定テーブルT6を説明するための図である。
図16は、時短状態時の変動パターン判定テーブルT6を説明するための図である。変動パターン判定テーブルT6は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した変動パターン乱数値(0~127)に応じて、変動パターンを判定するために参照されるテーブルである。
【0142】
図15では、例えば、非時短状態において第1始動口20に入賞し、大当たり判定テーブルT1において「ハズレ」と判定され、リーチ判定テーブルT2において「リーチ有り」と判定され、保留球数が「1~2」であり、変動パターン乱数値が「0~60」の場合には、変動パターンが「P7」と判定されることが示されている。
図16では、例えば、時短状態において第2始動口21に入賞し、大当たり判定テーブルT1において「大当たり」と判定され、大当たり種別判定テーブルT5において「16RV通過予定大当たり」と判定され、変動パターン乱数値が「0~10」の場合には、変動パターンが「P61」と判定されることが示されている。
図15、
図16に示されるように、変動パターンが決定されれば、変動時間も決定される。また、リーチになる場合に、そのリーチがノーマルリーチとなるのかスーパーリーチ(SPリーチ)となるのかも決定される。スーパーリーチとは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチ演出である。ここでは、変動時間の異なる3種類のスーパーリーチ(SP1、SP2、SP3)が設定されている。SP1~3では、ノーマルリーチを経て発展的に実行される。SP1~3の違いは、例えば、疑似連の有無であってもよい。
【0143】
電チュー開放パターン判定テーブルT7は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、電チュー22の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「非時短状態」のとき、電チュー22の開放パターンは「開放パターン11」と判定され、「時短状態」のとき、開放パターンは「開放パターン12」と判定される。開放パターン11では、開放回数1回、開放時間0.2秒の電チュー22の開放をおこなう。開放パターン12では、開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)1.0秒の電チュー22の開放をおこなう。ただし、この電チュー22の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大10個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
【0144】
大入賞口開放パターン判定テーブルT8は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「16RV通過予定大当たり」の場合、「開放パターン21」と判定される。「開放パターン21」では、1~10、12~16R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35の開放(ロング開放)をおこない、11R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第1大入賞口30の開放(ロング開放)をおこなう。一方、「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」の場合、「開放パターン22」と判定される。「開放パターン22」では、1~10R目において開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35の開放(ロング開放)をおこない、11R目において開放回数1回、開放時間0.1秒の第1大入賞口30の開放(ショート開放)をおこなう。ただし、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大9個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
【0145】
V開閉部材開放パターン判定テーブルT9は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、V開閉部材71の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「16RV通過予定大当たり」の場合、「開放パターン31」と判定される。「開放パターン31」では、11R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、2個目の入賞があったとき開放時間最大31.5秒のV開閉部材71のロング開放をおこなう。一方、「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」の場合、「開放パターン32」と判定される。「開放パターン32」では、11R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこなう。
【0146】
5.大当たり等の説明
遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果としての「大当たり」と「ハズレ」がある。「大当たり」の場合には、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「ハズレ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、大当たりの種類に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技は、特別遊技の一例である。大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OP)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(ED)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了、または、前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれる。
【0147】
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別には、「16RV通過予定大当たり」と「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」の2つがある。「16RV通過予定大当たり」は、その大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が可能な開放パターン(V通過予定開放パターン)で開閉部材32、開閉部材37およびV開閉部材71を作動させる大当たりである。上述した開放パターンの組み合わせにより、大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が可能となる。本実施形態では、開放パターン21および開放パターン31の組み合わせとなる。「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」は、その大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が不可能な開放パターン(V非通過予定開放パターン)で開閉部材32、開閉部材37およびV開閉部材71を作動させる大当たりである。上述した開放パターンの組み合わせにより、大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が不可能となる。本実施形態では、開放パターン22および開放パターン32の組み合わせとなる。なお、「11R(実質10R)V非通過大当たり」においては、11R目の第1大入賞口30の開放時間が0.1秒となっており、11R目は、賞球の見込めないラウンドとなっている。
【0148】
このように「16RV通過予定大当たり」では、第1大入賞口30内のV領域39への遊技球の通過が容易になっており、当該大当たり後の遊技状態は高確時短状態(高確高ベース状態)となる。一方、「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」は、第1大入賞口30内のV領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能になっており、当該大当たり後の遊技状態は低確時短状態(低確高ベース状態)となる。
【0149】
また、
図14に示すように、第1特別図柄(特
図1)の抽選における大当たりの振分率は、V通過予定大当たりが83/128(約64.8%)、V非通過予定大当たりが45/128(約35.2%)となっている。これに対して、第2特別図柄(特
図2)の抽選における大当たりの振り分け率は、V通過予定大当たりが128/128(100%)となっている。このように遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(第1特別図柄の抽選)よりも、第2始動口21に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(第2特別図柄の抽選)の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
【0150】
6.遊技状態の説明
遊技機1の遊技状態について説明する。遊技制御用マイコン81は、特別図柄表示器41に表示する特別図柄および普通図柄表示器42に表示する普通図柄に対して、それぞれ、「確率変動制御」と「変動時間短縮制御」とを実行可能である。ここでは、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して確率変動制御している状態を「高確率状態」と呼び、確率変動制御していない状態を単に「通常確率状態(非高確率状態、低確率状態)」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、特別図柄の確率変動制御として、大当たりと判定される大当たり乱数値の数が通常確率状態よりも高確率状態の方が多い大当たり判定テーブル(
図13)を用いた大当たり判定をおこなうことにより、高確率状態を実現する。従って、高確率状態は、通常確率状態よりも大当たりの確率が高くなる。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して確率変動制御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
【0151】
また、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮制御している状態を「時短状態」といい、変動時間短縮制御していない状態を単に「非時短状態」という。時短状態は、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。遊技制御用マイコン81は、時短状態のときに、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブルT6(
図15、
図16)を用いた変動パターンの判定をおこなう。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮制御を実行している場合には、変動時間短縮制御を実行していない場合と比べて、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。これにより、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。なお、遊技制御用マイコン81は、特別図柄表示器41の特別図柄に対して、確率変動制御と変動時間短縮制御とを同時に実行することもあるし、片方のみ実行することもある。
【0152】
遊技制御用マイコン81は、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、特別図柄表示器41の特別図柄に対する変動時間短縮制御に並行して実行する。すなわち、遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、時短状態の場合は実行し、非時短状態の場合には実行しない。遊技制御用マイコン81は、普通図柄の確率変動制御として、当たりと判定される普通図柄乱数値(当たり乱数値)の数が非時短状態よりも時短状態の方が多い普通図柄当たり判定テーブルT3を用いて、当たり判定(普通図柄の判定)をおこなう。従って、時短状態では、普通図柄通常確率状態よりも当たり確率が高くなる。つまり、遊技制御用マイコン81が普通図柄表示器42の普通図柄に対して確率変動制御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が当たり図柄となる確率が高くなる。時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。ここでは、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放時間延長制御を実行している。加えて、時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放回数増加制御を実行している。遊技制御用マイコン81が、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御と変動時間短縮制御、および、電チュー22に対する開放時間延長制御と開放回数増加制御とを実行している状況下では、これらの制御を実行していない場合と比べて、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの制御が実行されている状態を「高ベース状態」といい、実行されていない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。高ベース状態(電サポ制御状態)は、上記の全ての制御を実行するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御、普通図柄表示器42の普通図柄に対する変動時間短縮制御、電チュー22に対する開放時間延長制御、および、電チュー22に対する開放回数増加制御のうち一つ以上の制御を実行することによって、その制御が実行されていないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
【0153】
遊技機1では、V通過予定大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中にV領域39への通過がなされていれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」、または、「高確時短状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(ここでは120回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、または、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。また、V非通過予定大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中にV領域39の通過がなされていなければ(なされることはほぼない)、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」、「低確時短状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(ここでは100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、または、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態(非電サポ制御状態)である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」、または、「低確非時短状態(単に、非時短状態とも呼ぶ)」、と称することもある。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特定遊技状態」という。
【0154】
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちによって右遊技領域3B(
図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御によって、低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているためである。このことから、高ベース状態では、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちをおこなう。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお、遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技をおこなう。一方、低ベース状態では、左打ちによって左遊技領域3A(
図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているためである。このことから、低ベース状態では、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちをおこなう。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
【0155】
7.遊技制御用マイコン81の動作
図17~
図19に基づいて主制御基板80(
図9)に設けられた遊技制御用マイコン81の動作について説明する。遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はメインRAM84に設けられている。
【0156】
[主制御メイン処理]
図17は、主制御メイン処理のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、遊技機1の電源がオンされると、メインROM83から主制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。主制御メイン処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS001)。初期化処理では、例えば、メインCPU82の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
【0157】
初期化処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(ステップS003)をおこなう。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値(大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値、普通図柄乱数値)を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成されるいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
【0158】
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(ステップS005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理は、所定の周期(例えば、4msec周期)でメインCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理は、所定周期(例えば4msec周期)ごとに実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに、メインCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理はすぐには開始されず、割り込み許可がされてから開始される。
【0159】
[メイン側タイマ割り込み処理]
図18は、メイン側タイマ割り込み処理(
図17:ステップS005)のフローチャートである。メイン側タイマ割り込み処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、乱数更新処理をおこなう(ステップS101)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値を更新する。この乱数更新処理は、上述した主制御メイン処理(
図17)でおこなう普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同じである。すなわち、各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの期間)との両方でおこなわれる。
【0160】
乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、入力処理をおこなう(ステップS102)。入力処理では、遊技制御用マイコン81は、遊技機1に取り付けられている各種センサが検出した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをメインRAM84の出力バッファにセットする。各種センサとは、例えば、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a(
図9)である。
【0161】
入力処理の後、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(ステップS103)をおこなう。始動口センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、ゲート28の遊技球の通過を判定し、普通図柄乱数カウンタの値を取得し、取得した乱数値をメインRAM84の普図保留記憶領域84fの第1~第4記憶領域うち、現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。また、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20への遊技球の入賞を判定し、大当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特
図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。さらにまた、遊技制御用マイコン81は、第2始動口21への遊技球の入賞を判定し、大当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第2特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特
図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
【0162】
遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理において、大当たりの事前判定をおこなう。上述の乱数値群に基づき、大当たりであるか否か、大当たりである場合には大当たり種別、また、変動パターンを事前に判定する。そして、事前判定結果から事前判定コマンドを作成してメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。なお、事前判定コマンドには、大当たり事前判定結果、(大当たりの場合には大当たり種別事前判定結果)、および、変動パターン事前判定結果が含まれる。
【0163】
次に、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(ステップS104)をおこなう。普通動作処理では、遊技制御用マイコン81は、電チュー22の作動を制御する。具体的に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かの判定をおこない、保留球数が1以上である場合、普通図柄当たり判定テーブルT3を参照して当たり判定をおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動パターン判定テーブルT4を参照して変動パターンの選択をおこなう。遊技制御用マイコン81は、選択した普通図柄変動パターンをセットすることで、普通図柄の変動表示を開始させる。その後、変動表示を停止させ、「当たり」の場合には電チュー開放パターン判定テーブルT7を参照して電チュー開放パターンのセットをおこない、電チュー22を作動させる。
【0164】
次に、遊技制御用マイコン81は、特別動作処理をおこなう(ステップS105)。この特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、V領域センサ検出処理を行う(ステップS106)。V領域センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、V領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かの判定をおこない、検知があった場合にはV有効期間中か否かの判定をおこなって、V有効期間中であれば、VフラグをONするとともにV通過コマンドをセットする。
【0165】
次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(ステップS107)をおこなう。遊技制御用マイコン81は、まず、メインRAM84に記憶されている特
図1保留球数、特
図2保留球数、および、普通図柄保留球数の読み出しをおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットする。保留球数コマンドは、保留球数をサブ制御基板90に通知するためのコマンドであり、特
図1保留球数、特
図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報を含んでいる。
【0166】
保留球数処理の後、遊技制御用マイコン81は、出力処理をおこなう(ステップS108)。出力処理では、遊技制御用マイコン81は、上述の各処理においてメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットしたコマンド等をサブ制御基板90に出力する。出力処理の後、遊技制御用マイコン81は、その他の処理をおこなう(ステップS109)。その他の処理では、例えば、後述の特
図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御し、特
図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御する。
【0167】
[特別動作処理]
図19は、特別動作処理(
図18:ステップS105)のフローチャートである。ここでは、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、各段階をそれぞれ「特別動作ステータス」の「1」、「2」、「3」、「4」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」のとき(ステップS1301:YES)、特別図柄待機処理をおこなう(ステップS1302)。特別図柄待機処理では、大当たり判定や変動パターン選択等が実行される。特別図柄待機処理の詳細については後述する。「特別動作ステータス」が「2」のときには(ステップS1301:NO、ステップS1303:YES)、特別図柄変動中処理をおこなう(ステップS1304)。特別図柄変動中処理では、変動時間経過後に変動停止コマンドの出力等が実行される。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の変動時間が経過して終了したか否かの判定をおこない、変動時間が経過している場合は変動停止コマンドをセットし特別動作ステータスを「3」にセットする。「特別動作ステータス」が「3」のときには(ステップS1301、S1303:NO、ステップS1305:YES)、特別図柄確定処理をおこなう(ステップS1306)。特別図柄確定処理では、大当たり時にオープニングコマンドの出力等が実行される。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、遊技状態管理処理を実行する。遊技状態管理処理とは、ST回数や時短回数を管理するための処理である。次に、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがOFFである場合、特別動作ステータスを「1」にセットする。一方、大当たりフラグがONである場合、当選した大当たりの種別に応じた大入賞口およびV開閉部材の開放パターンのセットをおこなう。開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、遊技状態リセット処理をおこなう。遊技状態リセット処理とは、確変フラグや時短フラグをリセットするための処理である。遊技状態リセット処理の後、大当たり遊技を開始するために、大当たりのオープニングコマンドをセットする。その後、特別動作ステータスを「4」にセットする。「特別動作ステータス」が「4」のときには(ステップS1301、S1303、S1305:NO)、特別電動役物処理をおこなう(ステップS1308)。特別電動役物処理では、大当たり遊技が実行される。具体的には、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放を、ラウンドカウンタに基づき開放パターンに従って制御し、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンドのセットを行う。また、第1大入賞口30の開放に並行してV開閉部材39を制御する。さらにまた、大当たりの終了時には、時短カウンタ、確変カウンタのセットを行う。
【0168】
[特別図柄待機処理]
ここで、上述の特別図柄待機処理(
図19:ステップS1302)について説明する。特別図柄待機処理が開始されると、遊技制御用マイコン81は、まず、特
図2保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう。特
図2保留球数が「0」である場合、すなわち、第2特図保留記憶領域に、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理は後述する特
図1保留球数が「0」であるか否かの判定に移行する。特
図2保留球数が「1」以上である場合、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定処理を実行する。大当たり判定処理の詳細については後述する。次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブルT6(
図15、
図16)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、大当たり判定処理の判定結果、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特
図2保留球数をディクリメントする。次に、遊技制御用マイコン81は、第2特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている保留情報(各種乱数値)の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第2特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする。例えば、第1~第3記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第3記憶領域に格納されている保留情報をクリアし、第1~第4記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第4記憶領域に格納されている保留情報をクリアする。上記ステップによって、第2特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9B(4つの保留画像9Bのうち、一番左端の保留画像9B)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第2特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9B(4つの保留画像9Bのうち、左から2、3、4番目の保留画像9B)がそれぞれ左側に1つシフトする(
図1)。これにより、遊技者は、第2特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特
図2変動開始処理をおこない、本処理である特別図柄待機処理を終了する。特
図2変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第2特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする。なお、特
図2変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特
図2変動開始コマンド)には、上述の特
図2保留球数が「1」以上である場合において、大当たり判定処理でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
【0169】
上述の特
図2保留球数が「0」であるか否かの判定において、特
図2保留球数が「0」の場合、遊技制御用マイコン81は、特
図1保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう。特
図1保留球数が「0」である場合、すなわち、第1特図保留記憶領域に、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理は後述する画像表示装置7の表示画面7aが待機画面か否かの判定に移行する。特
図1保留球数が「1」以上である場合、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定処理を実行する。大当たり判定処理の詳細については後述する。次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブルT6(
図15、
図16)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、大当たり判定処理の判定結果、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特
図1保留球数をディクリメントする。次に、遊技制御用マイコン81は、第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている各種乱数値の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第1特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする。上記ステップによって、第1特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、一番右端の保留画像9A)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第1特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、右から2、3、4番目の保留画像9A)がそれぞれ右側に1つシフトする(
図1)。これにより、遊技者は、第1特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特
図1変動開始処理をおこない、本処理である特別図柄待機処理を終了する。特
図1変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第1特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする。なお、特
図1変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特
図1変動開始コマンド)には、上述の特
図1保留球数が「1」以上である場合において、大当たり判定処理でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
【0170】
上述の特
図1保留球数が「0」であるか否かの判定において、特
図1保留球数が「0」の場合、遊技制御用マイコン81は、画像表示装置7の表示画面7aが待機画面か否かの判定をおこなう。待機画面とは、客待ち用のデモ画面のことである。遊技制御用マイコン81は、例えば、客待ち用のデモ画面表示フラグのON/OFFによって判定してもよい。待機画面である場合、本処理である特別図柄待機処理を終了する。待機画面でない場合、遊技制御用マイコン81は、所定の待機時間の経過をまって、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、本処理である特別図柄待機処理を終える。上記のように、本実施形態の特別図柄待機処理によれば、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合に限って実行される。すなわち、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。また、本実施形態の大当たり種別判定テーブルT5(
図14)によれば、第2特図保留に基づく抽選の方が、第1特図保留に基づく抽選よりも遊技者にとって利益の大きい大当たり(V通過予定大当たり)に当選するようになっている。
【0171】
[大当たり判定処理]
ここで、上述の大当たり判定処理について説明する。大当たり判定処理は、上述の特別図柄待機処理において、特
図2保留球数が「1」以上である場合に開始される場合と、特
図1保留球数が「1」以上である場合に開始される場合と、があり、どちらも処理の流れが同様であるため、まとめて説明する。大当たり判定処理が開始されると、遊技制御用マイコン81は、まず、確変フラグがONであるか否かの判定をおこなう。確変フラグがONの場合、大当たり判定テーブルT1(
図13)のうちの高確率状態用テーブルを参照し、設定情報記憶領域84gに記憶された設定情報に基づいて、大当たり判定をおこなう。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての大当たり乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特
図2の大当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域(第2特図保留の1個目に対応)に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。特
図1の大当たり判定処理では、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域(第1特図保留の1個目に対応)に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、参照する大当たり判定テーブルT1と大当たり乱数値とを用いて大当たりか否かを判定する。ここでは、高確率状態(確変フラグがON)であるため、大当たり判定テーブルT1のうち、高確率状態用のテーブルを参照し、設定情報(設定1~6)に基づいて大当たりか否かを判定する。例えば、設定情報が「設定1」の場合には、大当たり乱数値が「0」~「936」であるときに大当たりと判定され、それ以外の値であるときにハズレと判定される。
【0172】
確変フラグがOFFの場合、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定テーブルT1(
図13)のうちの通常確率状態用のテーブルを参照して大当たり判定をおこなう。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、大当たり乱数値の読み出しをおこなう。次に、ここでは、通常確率状態(確変フラグがOFF)であるため、大当たり判定テーブルT1のうち、通常確率状態用のテーブルを参照し、設定情報(設定1~6)に基づいて大当たりか否かを判定する。例えば、設定情報が「設定1」の場合には、大当たり乱数値が「0」~「409」であるときに大当たりと判定され、それ以外の値であるときにハズレと判定される。
【0173】
上述の高確率状態用のテーブルを参照して大当たり判定をおこなった場合、または、上述の通常確率状態用のテーブルを参照して大当たり判定をおこなった場合において、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグをONにするとともに、大当たり種別の判定をおこなう。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての大当たり種別乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特
図2の大当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数値を読み出す。特
図1の大当たり判定処理では、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、読み出した大当たり種別乱数値と大当たり種別判定テーブルT5(
図14)とに基づいて、大当たり種別の判定をおこなう。大当たり種別の判定後、特定された特図停止図柄データに応じた情報をメインRAM84に設けた大当たり種別バッファにセットして、本処理である大当たり判定処理を終了する。一方、上述の高確率状態用のテーブルを参照して大当たり判定をおこなった場合、または、上述の通常確率状態用のテーブルを参照して大当たり判定をおこなった場合において、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合、ハズレに対応する特図停止図柄データに応じた情報をメインRAM84に設けた大当たり種別バッファにセットして、本処理である大当たり判定処理を終了する。
【0174】
8.演出制御用マイコン91の動作
図20~
図22に基づいてサブ制御基板90(
図10)に設けられた演出制御用マイコン91の動作について説明する。演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はサブRAM94に設けられている。
【0175】
[サブ制御メイン処理]
図20は、サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイコン91は、遊技機1の電源がオンされると、サブROM93からサブ制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。サブ制御メイン処理では、演出制御用マイコン91は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS4000)。初期化処理では、例えば、サブCPU92の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
【0176】
初期化処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS4001)、乱数更新処理(ステップS4002)をおこなう。この乱数更新処理では、演出制御用マイコン91は、
図12(B)で示した乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、乱数値は、1ずつ加算する以外に、2以上を加算するようにしてもよい。各乱数はいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
【0177】
乱数更新処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS4003)。割り込み許可中は、サブ側タイマ割り込み処理(ステップS4004)の実行が可能となる。サブ側タイマ割り込み処理は、所定の周期でサブCPU92に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、サブ側タイマ割り込み処理は、所定周期ごとに実行される。そして、サブ側タイマ割り込み処理が終了してから、次にサブ側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、乱数更新処理が繰り返し実行される。
【0178】
[サブ側タイマ割り込み処理]
図21は、サブ側タイマ割り込み処理(
図20:ステップS4004)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、受信コマンド解析処理をおこなう(ステップS4100)。受信コマンド解析処理の詳細については後述する。受信コマンド解析処理の後、演出制御用マイコン91は、変動演出中処理をおこなう(ステップS4110)。変動演出中処理は、変動演出中に特定のタイミングで変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットして、表示画面7aに特定の表示演出を実行させるための処理である。変動演出中処理の詳細については後述する。
【0179】
変動演出中処理の後、演出制御用マイコン91は、スイッチ処理をおこなう(ステップS4120)。スイッチ処理では、演出制御用マイコン91は、演出ボタン63から出力されたスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、表示画面7aの表示内容の設定等をおこなう。スイッチ処理の後、演出制御用マイコン91は、コマンド送信処理をおこなう(ステップS4130)。コマンド送信処理では、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理等でサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットした各種コマンドを画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に送信する。各種コマンドを受信した画像制御基板100は、画像表示装置7を用いて、受信したコマンドに応じた表示演出を実行する。また、各種コマンドを受信した音声制御基板106は、受信したコマンドに応じて、スピーカ67から音声を出力する音声演出を実行する。各種コマンドを受信したランプ制御基板107は、受信したコマンドに応じて盤ランプ5や枠ランプ66の発光制御を行うランプ演出を実行する。コマンド送信処理の後、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこない(ステップS4140)、本処理を終える。その他の処理では、乱数更新処理等がおこなわれる。
【0180】
[受信コマンド解析処理]
図22は、受信コマンド解析処理(
図21:ステップS4100)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、主制御基板80から事前判定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4180)。受信している場合(ステップS4180:YES)、先読み演出決定処理をおこなう(ステップS4190)。「先読み演出決定処理」は、先読み演出を実行するか否か、および実行する場合の先読み演出パターンを決定する処理である。
【0181】
具体的には、演出制御用マイコン91は、まず、事前判定情報書換処理として主制御基板80から受信した事前判定コマンドに含まれる、大当たり事前判定結果(大当たり判定情報)、大当たり種別事前判定結果(大当たり種別情報)、および、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)をサブRAM94における図示しない事前判定情報記憶領域に記憶させる。事前判定情報記憶領域には、上述した、大当たり判定情報、大当たり種別情報、および、変動パターン情報のほか、先読み演出パターン情報が記憶される。先読み演出パターン情報とは、変動演出中に実行される先読み演出の内容を示す情報である。
【0182】
そして、演出制御用マイコン91は、受信した事前判定コマンドに含まれる事前判定結果が「大当たり」または「リーチ有りハズレ」か否かを判定する。「大当たり」または「リーチ有りハズレ」か否かは、例えば、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)によって判別することができる。そして、演出制御用マイコン91は、受信した事前判定コマンドに含まれる事前判定結果が「大当たり」または「リーチ有りハズレ」の場合には、先読み演出を実行するか否かを判定する。例えば、先読み演出乱数のカウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されている先読み演出パターン決定テーブルT51を参照して先読み演出をおこなうか否か、および、先読み演出をおこなう場合の先読み演出パターンを決定し、先読み演出が実行されることが決定した場合には、先読み演出パターンを先読み演出パターン情報として事前判定情報記憶領域に記憶する。先読み演出パターンとしては、例えば、保留アイコンを変化して表示するものの他に、送風演出装置による送風演出を開始するものなどがある。一方、受信していない場合(ステップS4180:NO)、上述の先読み演出決定処理をスキップする。このように、読み演出パターン情報は、先読み演出をおこなう場合に事前判定情報記憶領域に記憶されるのに対して、先読み演出をおこなわない場合に事前判定情報記憶領域に記憶されない。なお、先読み演出とは、メインRAM84の特図保留記憶領域84eに新たに記憶された保留情報に大当たりが含まれている可能性が高いことを示唆する演出であり、変動演出中に実行される。
【0183】
次に、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から保留球数コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4200)。受信している場合(ステップS4200:YES)、保留表示処理をおこなう(ステップS4210)。保留表示処理では、保留球数コマンドに含まれている特
図1保留球数、特
図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報に基づいて、サブRAM94のカウンタセット領域94cに設けられた、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値を更新する。これにより、主制御基板80側だけでなく、サブ制御基板90側でも各保留球数の情報を保持することができる。また、演出制御用マイコン91は、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値に基づいて、表示画面7aに表示されている保留画像9A、9Bの更新をおこなう。一方、保留球数コマンドを受信していない場合(ステップS4200:NO)、上述の保留表示処理をスキップする。
【0184】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4230)。受信している場合(ステップS4230:YES)、変動演出開始処理をおこなう(ステップS4240)。「変動演出開始処理」は、特別図柄変動中に実行する変動演出パターン(内容)を選択する処理である。変動演出開始処理の詳細については後述する。一方、受信していない場合(ステップS4230:NO)、上述の変動演出開始処理をスキップする。
【0185】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4250)。受信している場合(ステップS4250:YES)、変動演出終了処理をおこなう(ステップS4260)。「変動演出終了処理」は、特別図柄変動中に実行される変動演出を停止させるための処理である。変動演出終了処理では、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドの解析結果に基づいてカウンタのセット等をおこなうとともに、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。これにより変動中の特
図1または特
図2に対応する演出図柄が停止表示される。なお、変動停止コマンドを受信していない場合(ステップS4250:NO)、上述の変動演出終了処理をスキップする。
【0186】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4270)。受信している場合(ステップS4270:YES)、オープニング演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4280)。「オープニング演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技)開始時に実行するオープニング演出パターン(内容)を選択する処理である。オープニング演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、オープニングコマンドの解析をおこない、オープニングコマンドに含まれる、大当たり当選判定時にセットされた特図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄データが示す当たり種別に対応して予め設定されているオープニング演出の演出パターンを選択し、選択したオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたオープニング演出開始コマンドがコマンド送信処理(
図21:ステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。なお、ステップS4270において、オープニングコマンドを受信していない場合(ステップS4270:NO)、上述のオープニング演出パターン決定処理をスキップする。
【0187】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4290)。受信している場合(ステップS4290:YES)、ラウンド演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4300)。「ラウンド演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技)において、大入賞口の開放中や開放間のインターバル中に実行する開放遊技演出パターン(内容)を選択する処理である。ラウンド演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、ラウンド指定コマンドの解析をおこない、ラウンド指定コマンドに含まれる、特図停止図柄データに関する情報、および、ラウンド数に関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄およびラウンド数に対応して予め設定されているラウンド演出の演出パターンを選択し、選択したラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたラウンド演出開始コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定のラウンド演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。なお、ステップS4290において、ラウンド指定コマンドを受信していない場合(ステップS4290:NO)、上述のラウンド演出パターン決定処理をスキップする。
【0188】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4310)。受信している場合(ステップS4310:YES)、エンディング演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4320)。「エンディング演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技または小当たり遊技)のエンディング中に実行するエンディング演出パターン(内容)を選択する処理である。エンディング演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、エンディングコマンドの解析をおこない、エンディングコマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄データに応じたエンディング演出パターンを選択し、選択したエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをサブRAM94の出力バッファにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたエンディング演出開始コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定のエンディング演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。なお、エンディングコマンドを受信していない場合(ステップS4310:NO)、上述のエンディング演出パターン決定処理をスキップする。
【0189】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ち待機コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4330)。受信している場合(ステップS4330:YES)、客待ち演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4340)。「客待ち演出パターン決定処理」は、遊技機1の稼働がなくなってから所定の待機時間が経過すると表示する待機画面の演出パターン(内容)を選択する処理である。客待ち演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、客待ち待機コマンドの解析をおこない、客待ち待機コマンドに含まれる情報をサブRAM94にセットする。そして、待機画面の演出パターンを選択し、選択した演出を開始するための客待ち待機コマンドをサブRAM94の出力バッファにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされた客待ち待機コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定の演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。なお、客待ち待機コマンドを受信していない場合(ステップS4330:NO)、上述の客待ち演出パターン決定処理をスキップする。
【0190】
続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこなう(ステップS4350)。その他の処理では、例えば、演出制御用マイコン91は、遊技状態指定コマンドを受信したときに、遊技状態指定コマンドに含まれる遊技状態に関する情報(高確率状態か否か、時短状態か否か、確変カウンタ、時短カウンタの値など)をサブRAM94に保持させる。また、演出制御用マイコン91は、V通過コマンドを受信したときに、V通過した情報をサブRAM94に保持させる。また、演出制御用マイコン91は、上記以外のコマンドに基づく処理をおこなって、本処理を終了する。
【0191】
[変動演出開始処理]
ここで、上述の変動演出開始処理(
図22:ステップS4240)について説明する。変動演出開始処理が開始されると、演出制御用マイコン91は、まず、変動開始コマンドの解析をおこなう。ここでは、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報、および、変動パターンに関する情報をサブRAM94にセットする。セットされた情報には、現在の遊技状態を示す遊技状態情報や、特
図1または特
図2の当たり判定処理の判定結果としての図柄を示す図柄情報等が含まれている。ここで取得された遊技状態情報や図柄情報は、演出制御用マイコン91によって適宜参照され得る。
【0192】
続いて、演出制御用マイコン91は、基幹演出パターン決定処理をおこなう。基幹演出パターン決定処理は、変動演出の基本的な構成(例えば、画像表示装置7における背景画像の表示およびその切り換え、所定のキャラクタの表示およびその動作、スピーカ67を用いたメロディや効果音の出力、枠ランプ66、盤ランプ5および送風演出ランプ69などのランプ類の点灯制御や階調制御、送風装置75の送風モータ75aの動作(送風モータ75aの回転速度の制御)など)を決定するための処理である。変動演出は、この基幹演出にチャンスアップ演出などの付加的な演出が重畳されて完成する。
【0193】
演出制御用マイコン91は、サブROM93に記憶されている基幹演出パターン決定テーブルT52を参照して基幹演出パターンを決定する。なお、先読み演出を実行することが決定されている場合、先読み演出パターンがサブRAM94に記憶されている。そこで、先読み演出パターンがサブRAM94に記憶されている場合、変動パターンに対応する基幹演出パターンについては、基幹演出パターン(先読み)に切り換える。
【0194】
基幹演出パターン決定テーブルT52には、変動演出の基本的な構成(例えば、画像表示装置7における背景画像の表示およびその切り換え、所定のキャラクタの表示およびその動作、スピーカ67を用いたメロディや効果音の出力、枠ランプ66、盤ランプ5および送風演出ランプ69などのランプ類の点灯制御や階調制御、送風装置75の送風モータ75aの動作(送風モータ75aの回転速度の制御)など)が規定されたものであり、言い換えると、基本的な演出の進行が規定されているものである。このように、基幹演出パターン決定テーブルT52には、枠ランプ66の階調制御、送風装置75の送風モータ75aの動作(送風モータ75aの回転速度の制御)も規定されているため、枠ランプ66の発光態様、送風モータ75aの回転速度が制御され、送風演出装置による送風演出の進行が規定されている。
【0195】
先読み演出パターン決定テーブルT51には、先読み演出をおこなう場合の先読み演出パターンが規定され、この先読み演出パターンとして、枠ランプ66の階調制御、送風装置75の送風モータ75aの動作(送風モータ75aの回転速度の制御)も規定されている。つまり先読み演出パターンには、枠ランプ66の発光態様、送風モータ75aの回転速度が制御され、送風演出装置による送風演出の進行が規定されているものが含まれている。
【0196】
基幹演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ演出パターン決定処理をおこなう。チャンスアップ演出パターン決定処理は、変動演出に重畳させる付加的な演出を決定するための処理である。演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数のカウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されているチャンスアップ演出パターン決定テーブルT53を参照して、チャンスアップ演出パターンを決定する。チャンスアップ演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、さらに、乱数値と停止図柄パターン決定テーブルT54を参照して、停止表示する演出図柄8L、8C、8Rの組み合わせなどを決定してもよい。
【0197】
チャンスアップ演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、設定示唆演出パターン決定処理をおこなう。設定示唆演出パターン決定処理は、設定情報記憶領域84gに記憶された設定情報を示唆する演出パターンを決定する処理である。メインRAM84の設定情報記憶領域84gに設定された設定情報は主制御メイン処理の初期化処理(
図17:ステップS001)においてサブ制御基板90へ送信され、サブ制御メイン処理の初期化処理(
図20:ステップS4000)が実行されると演出制御用マイコン91によって、サブRAM94の設定情報記憶領域94dに格納される。演出制御用マイコン91は、設定示唆演出カウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されている設定示唆演出パターン決定テーブルT55を参照して、設定示唆演出パターンを決定する。
【0198】
演出制御用マイコン91は、上述の変動開始コマンドの解析、上述の基幹演出パターン決定処理、上述のチャンスアップ演出パターン決定処理、及び上述の設定示唆演出パターン決定処理にて決定された変動演出パターンに基づく変動演出が実現されるよう変動演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットする。サブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットされた変動演出開始コマンドがコマンド送信処理(
図21:ステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、変動演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
【0199】
続いて、演出制御用マイコン91は、変動演出タイマをセットして、本処理である変動演出開始処理を終了する。変動演出タイマには、変動開始コマンドに含まれる変動パターン変動パターンに応じた変動時間がセットされる。
【0200】
[変動演出中処理]
ここで、上述の変動演出中処理(
図21:ステップS4110)について説明する。変動演出中処理が開始されると、演出制御用マイコン91は、まず、変動演出中か否かの判定をおこなう。変動演出中か否かは、例えば、変動演出タイマがゼロになっているか否かによって判定することができる。変動演出中ではない場合、本処理である変動演出中処理を終了する。一方、変動演出中の場合、演出制御用マイコン91は、変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットするタイミングか否かの判定をおこなう。変動終了前コマンドは、演出制御用マイコン91が画像制御基板100などに対して、変動演出中の特定のタイミングであることを知らせるコマンドであり、画像制御基板100は、変動終了前コマンドを受信すると、変動終了前コマンドに含まれる情報にしたがって演出内容の切り替えや、特定の画像の表示等をおこなう。
【0201】
変動終了前コマンドをセットするタイミングではない場合、本処理である変動演出中処理を終える。一方、変動終了前コマンドをセットするタイミングである場合、事前判定情報記憶領域の当該領域に先読み演出パターン情報があるか否かの判定をおこなう。当該領域に先読み演出パターン情報がある場合、先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットし、本処理である変動演出中処理を終了する。一方、当該領域に先読み演出パターン情報が無い場合には、先読み演出パターン情報を含まない変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットし、本処理である変動演出中処理を終了する。これにより、当該領域に先読み演出パターン情報がある場合には、当該変動演出を終了するまでに(少なくとも当該変動演出の終了2秒前に)先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドが画像制御基板100に送信される。そして、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7aに先読み演出画像として保留アイコンを変化させて表示させる先読み演出を開始させる。一方、当該領域に先読み演出パターン情報が無い場合にも当該変動を終了するまでに(少なくとも当該変動演出の終了2秒前に)変動終了前コマンドが画像制御基板100に送信される。ここでは、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7aに既に予告画像が表示されている場合、その予告画像をフェードさせる予告フェード演出を開始させる。
【0202】
なお、演出制御用マイコン91は、当該領域に先読み演出パターン情報がある場合において、先読み演出パターン情報に基づいて、画像表示装置7の表示画面7aに先読み演出画像として保留アイコンを変化させて表示させる先読み演出を開始する場合には、先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドを画像制御基板100に送信して、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7aに先読み演出画像として保留アイコンを変化して表示する先読み演出を開始する。これに対して、演出制御用マイコン91は、当該領域に先読み演出パターン情報がある場合において、先読み演出パターン情報に基づいて、画像表示装置7の表示画面7aに先読み演出画像として保留アイコンを変化して表示する先読み演出を開始せず、送風演出装置による送風演出を開始する場合でも、先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドを画像制御基板100に送信するものの、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7aに先読み演出画像として保留アイコンを変化して表示する先読み演出を開始しない。
【0203】
9.画像制御用マイコン101の動作
画像制御基板100(
図10)に設けられた画像制御用マイコン101の動作について説明する。画像制御用マイコン101の動作説明にて登場するバッファ等はRAM104に設けられている。画像制御用マイコン101は、遊技機1の電源がオンされると、ROM103からプログラムを読み出し、CPU初期化処理の後、表示制御処理が繰り返し実行される。表示制御処理では、まず、画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から変動演出開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう。受信している場合、画像制御用マイコン101は、変動演出表示を開始させる。具体的には、画像制御用マイコン101は、受信した変動演出開始コマンドを解析し、変動演出開始コマンドにおいて指示された所定の変動演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。一方、受信していない場合、上述の変動演出表示の開始という処理をスキップする。
【0204】
続いて、画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から変動終了前コマンドを受信したか否かの判定をおこなう。受信している場合、画像制御用マイコン101は、先読み演出表示を開始させる。具体的には、画像制御用マイコン101は、変動終了前コマンドを解析し、変動終了前コマンドにおいて指示された所定の先読み演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。一方、受信していない場合、画像制御用マイコン101は、上述の先読み演出表示の開始という処理をスキップする。
【0205】
続いて、画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から変動演出終了コマンドを受信したか否かの判定をおこなう。受信している場合、画像制御用マイコン101は、変動演出を停止表示させた画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる変動演出停止表示をおこなう。一方、受信していない場合、画像制御用マイコン101は、上述の変動演出の停止表示という処理をスキップする。
【0206】
続いて、画像制御用マイコン101は、その他の処理をおこない、本処理である表示制御処理を終了する。その他の処理では、例えば、画像制御用マイコン101は、オープニング演出開始コマンドを受信したときに、オープニング演出開始コマンドにおいて指示された所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。また、ラウンド演出開始コマンドを受信したときに、ラウンド演出開始コマンドにおいて指示された所定のラウンド演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。また、エンディング演出開始コマンドを受信したときに、エンディング演出開始コマンドにおいて指示された所定のエンディング演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。
【0207】
10.本実施形態の演出例
以下に、本実施形態の各演出例(表示演出例)を説明する。これから説明する演出は、上述したように、遊技制御用マイコン81から送信される各種コマンドに基づき、演出制御用マイコン91および画像制御用マイコン101によって実現される演出である。
【0208】
以下に、
図23~
図27を用いて送風演出A~送風演出Dについて説明する。
図23~
図27において、画像表示装置7の表示画面7aに表示される各種背景画像が図面の見易さから省略され、画像表示装置7の表示画面7aにおける演出図柄の変動表示が図面の見易さから簡易化されて表示され、画像表示装置7の表示画面7aの前面上方に配置される可動役物15が図面の見易さから省略されている。また、
図23~
図25において、前枠53の前枠送風演出管装置53aが図面の見易さから簡易化され、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを循環する飛翔体HTも図面の見易さから省略され風が流れる方向の矢印だけ表示されている。
図23は送風演出Aを説明するための図であり、
図24は送風演出Bを説明するための図であり、
図25は
図24の送風演出Bのつづきを説明するための図である。
図26は送風演出Cを説明するための図であり、
図27は送風演出Dを説明するための図である。
【0209】
ここでは、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合における演出を送風演出Aおよび送風演出Bで説明し、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合における演出を送風演出Cで説明し、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合における演出を送風演出Dで説明する。
【0210】
なお、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合では、前枠送風演出管装置53aのバリエーションとして、上述したように、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。本実施形態では、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプを前枠53に装着している。しかし、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプを前枠53に装着した場合でも、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプを前枠53に装着した場合と同様な送風演出A,Bがおこなわれる(飛翔体の飛翔に代えて回転体の回転となり、回転体の回転速度が可変される)。このため、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプを前枠53に装着した場合における送風演出A,Bの説明を省略する。
【0211】
また、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合では、演出ボタン63のバリエーションとして、上述したように、演出ボタン63の内部空間63akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。本実施形態では、演出ボタン63の内部空間63akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプを前枠53に装着している。しかし、演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTが収容されたタイプを前枠53に装着した場合でも、演出ボタン63の内部空間63akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプを前枠53に装着した場合と同様な送風演出Cがおこなわれる(飛翔体の飛翔に代えて回転体の回転となり、回転体の回転速度が可変される)。このため、演出ボタン63の内部空間63akに回転自在に軸支されて配置される回転体KTが収容されたタイプを前枠53に装着した場合における送風演出Cの説明を省略する。
【0212】
また、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合では、ガラスユニット51のバリエーションとして、上述したように、ガラスユニット51の内部空間51akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプと、ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプと、がある。本実施形態では、ガラスユニット51の内部空間51akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプを前枠53に装着している。しかし、ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプを前枠53に装着した場合でも、ガラスユニット51の内部空間51akに飛翔する飛翔体HTが大量に収容された(仕込まれた)タイプを前枠53に装着した場合と同様な送風演出Dがおこなわれる(飛翔体の飛翔に代えて回転体の回転となり、回転体の回転速度が可変される)。このため、ガラスユニット51の内部空間51akに回転自在に軸支され適宜配置される回転体KTが収容されたタイプを前枠53に装着した場合における送風演出Dの説明を省略する。
【0213】
可動役物15が作動されると、可動役物15が作動されないときと比べて、複数の演出図柄の変動演出(変動表示)の終了したあとに(つまり複数の演出図柄が停止表示されたあとに)当たりが発生するという当たりの期待度が高いことを遊技者に示唆し、可動役物15が複数の演出図柄が同一の図柄に揃って仮停止表示中において作動されると、可動役物15が作動されないときと比べて、複数存在する当たりの種類のうち、より遊技者に利益を付与する当たりとなる期待度が高いことを遊技者に示唆する。このため、遊技者は、可動役物15の作動に対する関心が高い。
【0214】
ここでは、まず演出図柄について簡単に説明し、送風演出A、送風演出B、送風演出C、そして送風演出Dについて順番に説明する。なお、本実施形態における送風演出A~送風演出Dは、遊技者が第1始動口20に遊技球を入球させる遊技を行っているとき(いわゆる左打ちという遊技を行っているとき)に行われる。
【0215】
[演出図柄]
画像表示装置7の表示画面7aには、例えば
図23(A),(C)に示すように、立体画像の左演出図柄8L、立体画像の中演出図柄8C、立体画像の右演出図柄8Rが表示画面7aの上側から下側へ向かってリールが回転される表示態様で演出図柄(図柄:数字「1」~数字「9」)の変動演出(変動表示)が開始される。複数の演出図柄の変動演出(変動表示)では、各演出図柄が数字「1」→数字「2」→数字「3」→数字「4」→数字「5」→数字「6」→数字「7」→数字「8」→数字「9」→数字「1」→数字「2」→・・・という順番でリールが回転する表示態様で変動演出(変動表示)されている。数字「7」を除く奇数は、明るい緑色であり、数字「7」は、明るい赤色であり、偶数は、すべて明るい青色となっている。
【0216】
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、停止表示された演出図柄が一度上側へ向かって所定距離(例えば、5ミリメートル程度)浮遊する表示態様でゆったり(低速で)移動したのち(言い換えると、演出図柄の停止表示が解除されたことで、演出図柄がこれから移動しようとする表示態様としたのち)、下側へ向かって低速から徐々に速度を上げながら不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。これにより、演出図柄の後方に配置される背景画像を、高速変動中の半透明な演出図柄を介して、視認することができる。演出図柄は、停止する直前で減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して仮停止表示されたり、停止表示されたりする(仮停止表示され、その後、停止表示される)。演出図柄は、仮停止表示された状態では、上下方向に小刻みにゆったりと動く表示態様となる。
【0217】
変動アイコンや保留アイコンについて簡単に説明すると、例えば
図23(C)に示すように、第1特図保留の消化として現在変動中の左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rに対応する変動アイコン9Cは、画像表示装置7の表示画面7aの下側中央に表示されている変動表示位置9Cd(矩形画像(台座画像)の上)に表示(載置)される。変動表示位置9Cdの左側における表示画面7aの領域には、第1特図保留として第1保留表示エリアが設けられ、変動表示位置9Cdの右側における表示画面7aの領域には、第2特図保留として第2保留表示エリアが設けられている。第1保留表示エリアには、4つの保留表示位置9Ad(矩形画像(台座画像)の上)に保留アイコン9Aがそれぞれ表示可能(載置可能)とされ最大で4つの保留アイコン9Aをストックすることができるようになっている。4つの保留表示位置9Adは、変動表示位置9Cdに近い位置から表示画面7aの左辺へ向かって、第1保留表示位置9Ad、第2保留表示位置9Ad、第3保留表示位置9Ad、そして第4保留表示位置9Adという順番で表示画面7aの下辺に沿って直線状に整列配置され表示される。第2保留表示エリアには、4つの保留表示位置9Bd(矩形画像(台座画像)の上)に保留アイコン9Bがそれぞれ表示可能(載置可能)とされ最大で4つの保留アイコン9Bをストックすることができるようになっている。4つの保留表示位置9Bdは、変動表示位置9Cdに近い位置から表示画面7aの右辺へ向かって、第1保留表示位置9Bd、第2保留表示位置9Bd、第3保留表示位置9Bd、そして第4保留表示位置9Bdという順番で表示画面7aの下辺に沿って直線状に整列配置され表示される。
【0218】
保留アイコン9A,9Bおよび変動アイコン9C(以下、単に「アイコン」という場合がある。)について簡単に説明すると、形状や色の違いにより、アイコンに対応する抽選時の当たりの期待度の違いを表している。例えば、黄色(ゴールド)の星形のアイコン、紫色の球状のアイコン、空箱のアイコン、赤い球状のアイコン、緑色の球状アイコン、青い球状のアイコン、白い球状のアイコンという6つのアイコンのうち、黄色(ゴールド)の星形のアイコンが最も当たりの期待度が高く、紫色の球状のアイコンが2番目に当たりの期待度が高く、宝箱のアイコンが3番目に当たりの期待度が高く、赤い球状のアイコンが4番目に当たりの期待度が高く、緑色の球状のアイコンが5番目に当たりの期待度が高く、青い球状のアイコンが6番目に当たりの期待度が高く、白い球状のアイコンが最も当たりの期待度が低いものとなっている。
【0219】
なお、遊技者が第1始動口20に遊技球を入球させる遊技を行っているとき(いわゆる左打ちという遊技を行っているとき)には、保留アイコン9Aの第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adが表示画面7aに表示されるのに対して、保留アイコン9Bの第1保留表示位置9Bd~第4保留表示位置9Bdが表示画面7aに非表示される(もちろん、左打ちという遊技を行っているときに保留アイコン9Bが存在して消化完了するまでは表示画面7aに表示される)。また、遊技者が第2始動口21に遊技球を入球させる遊技を行っているとき(いわゆる右打ちという遊技を行っているとき)には、保留アイコン9Aの第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adが表示画面7aに非表示される(もちろん、右打ちという遊技を行っているときに保留アイコン9Aが存在して消化完了するまでは表示画面7aに表示される)のに対して、保留アイコン9Bの第1保留表示位置9Bd~第4保留表示位置9Bdが表示画面7aに表示される。
【0220】
[送風演出A]
次に、送風演出Aについて
図23を参照して説明する。送風演出Aは、上述したように、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合における演出の一例であり、図柄による変動開始されると、開始されるものである。
図23(A)に示すように、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「1」で停止表示され、中演出図柄8Cが明るい青色を有する数字「2」で停止表示され、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「3」で停止表示され、ハズレが確定し、変動アイコン9Cが表示画面7aから消えている。この状態において、第1保留表示位置9Adおよび第2保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示され、第3保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adには、保留アイコンが表示されていない。つまり、保留アイコンが消化されずにストックされたものが2つ存在している状態となっている。なお、以下の説明では、説明の便宜上、第1始動口20および第2始動口21へ遊技球が入球しない場合を前提とする。
【0221】
各演出図柄が停止表示されてハズレが確定するまえから、
図23(B)に示すように、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなったまま回転速度がゼロの状態となっており、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akにおいて飛翔体HTが落下して停止し循環していない状態となっている。さらに、各演出図柄が停止表示されてハズレが確定するまえから、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、消灯した発光態様となっている。
【0222】
続いて、第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなると、
図23(C)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが第1保留表示位置9Adへ移動し、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが1つだけ存在している状態となる。
【0223】
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、
図23(D)に示すように、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなり、送風演出が開始され、回転速度が第1回転速度に調整されて風量:小の状態へ切り替わる。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに循環開始する。さらに、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、明るい青色に発光する発光態様となる。送風演出ランプ69の発光態様である明るい青色は、演出図柄における数字の偶数に付される上述した明るい青色と同一の色または明るい青色と同系列の色となっている。
【0224】
その後、
図23(E)に示すように、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示し、その後、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示して中演出図柄8Cの変動表示が継続され、リーチが形成される。リーチが形成されると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが非表示とされ(表示画面7aから消え)、さらに、変動アイコン9C、保留アイコン9A、変動表示位置9Cd、および、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adも非表示とされる(表示画面7aから消える)。
【0225】
リーチが形成されると、
図23(F)に示すように、
図23(D)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第1回転速度に調整された状態が継続され風量:小の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに循環する状態が継続されている。さらに、リーチが形成されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、
図23(D)に引き続き明るい青色に発光する発光態様が継続されている。
【0226】
リーチが形成されると、続いて、
図23(G)に示すように、バトル演出が開始される。このバトル演出では、表示画面7aの右側からフルカラーの味方キャラクタCRAが現れ、表示画面7aの左側からフルカラーの敵キャラクタCRBが現れ、表示画面7aの中央において味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBとが戦う演出であり、当たり期待度が予め高く設定されている演出となっている。バトル演出において味方キャラクタCRAが敗北して敵キャラクタCRBが勝利すると、ハズレとなるのに対して、バトル演出において味方キャラクタCRAが勝利して敵キャラクタCRBが敗北すると、大当たりとなる。なお、バトル演出では、可動役物15が待機位置(
図1における可動役物15の位置)から表示画面7aの中央位置である演出位置まで下方へ移動して停止したのち、再び上方へ移動して待機位置へ戻る演出も行われる場合がある。
【0227】
バトル演出が開始されると、これに伴い、
図23(H)に示すように、
図23(F)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったままであるものの回転速度が第1回転速度と比べて速い第2回転速度に調整されて風量:中の状態へ切り替わる。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに風量:小である状態のときと比べて速い速度で循環する。さらに、バトル演出が開始されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、明るい緑色に発光する発光態様となる。送風演出ランプ69の発光態様である明るい緑色は、演出図柄における数字の奇数(数字「7」を除く奇数)に付される上述した明るい緑色と同一の色または明るい緑色と同系列の色となっている。
【0228】
バトル演出において、
図23(I)に示すように、敵キャラクタCRBが味方キャラクタCRAに突撃する演出となると、図示しないが、可動役物15が待機位置から表示画面7aの中央位置である演出位置まで下方へ移動して停止したのち、再び上方へ移動して待機位置へ戻る演出がおこなわれる。
【0229】
この突撃する演出が開始されると、
図23(J)に示すように、
図23(H)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第2回転速度に調整された状態が継続され風量:中の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに風量:小である状態のときと比べて速い速度で循環する状態が継続されている。さらに、この突撃する演出が開始されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、明るい赤色に発光する発光態様となる。送風演出ランプ69の発光態様である明るい赤色は、演出図柄における数字「7」に付される上述した明るい赤色と同一の色または明るい赤色と同系列の色となっている。
【0230】
その後、バトル演出において、味方キャラクタCRAが敗北して敵キャラクタCRBが勝利すると、
図23(K)に示すように、バトル演出が終了して味方キャラクタCRAおよび敵キャラクタCRBが表示画面7aから消え、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示され(現れ)、さらに、変動アイコン9C、保留アイコン9A、変動表示位置9Cd、および、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adも再び表示される(現れる)。
【0231】
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると(現れると)、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが明るい青色を有する数字「2」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示され、その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字「1」で揃わず停止表示されてハズレが確定し、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
【0232】
バトル演出が終了して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示されるまでに、
図23(L)に示すように、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなり、送風演出が終了され、回転速度がゼロの状態となり、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを循環する飛翔体HTが次第に速度を失って落下して停止し循環していない状態となる。さらに、バトル演出が終了して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示されるまでに、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aがOFFとなると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69が消灯した発光態様となる。
【0233】
その後、第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなると、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動すると、これに伴い、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが全く存在しない状態となる。
【0234】
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、
図23(L)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなったまま回転速度がゼロの状態となっており、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akにおいて飛翔体HTが落下して停止し循環していない状態が継続されている。さらに、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、消灯した発光態様が継続されている。
【0235】
なお、バトル演出において、味方キャラクタCRAが勝利して敵キャラクタCRBが敗北すると、バトル演出が終了して味方キャラクタCRAおよび敵キャラクタCRBが表示画面7aから消え、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示され(現れ)、さらに、変動アイコン9C、保留アイコン9A、変動表示位置9Cd、および、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adも再び表示される(現れる)。
【0236】
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると(現れると)、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示され、その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字「1」で揃って停止表示されて当たりが確定し、変動アイコン9Cが表示画面7aから消え、その後、遊技者が多量の遊技球を獲得する大当たり遊技の演出が開始される。
【0237】
バトル演出が終了して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示され、大当たり遊技の演出が開始されると、大当たり遊技の演出が終了されるまでに亘って、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、
図23(J)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったままであり、回転速度も第3回転速度に維持されて風量:大の状態のままとなっている。さらに、バトル演出が終了して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示され、大当たり遊技の演出が開始されると、大当たり遊技の演出が終了されるまでに亘って、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、所定時間が経過するごとに(例えば、10秒経過するごとに)、他の単色へ変化するようになっている。「単色」としては、上述した明るい青色、上述した明るい緑色、上述した明るい赤色のほかに、例えば、明るい橙色(または明るい橙色と同系列の色)、明るい黄色(または明るい黄色と同系列の色)、明るい紫色(または明るい紫色と同系列の色)などを挙げることができる。
【0238】
[送風演出B]
次に、送風演出Bについて
図24および
図25を参照して説明する。送風演出Bは、上述したように、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合における演出の一例であり、先読み演出として保留アイコンの変化演出に代えて開始されるものである。演出図柄による変動演出(変動表示)が開始されると、
図24(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。この状態において、第1保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示され、第2保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adには、保留アイコンが表示されていない。つまり、保留アイコンが消化されずにストックされたものが1つだけ存在している状態となっている。
【0239】
演出図柄による変動演出(変動表示)中において、
図24(B)に示すように、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなったまま回転速度がゼロの状態となっており、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akにおいて飛翔体HTが落下して停止し循環していない状態となっている。さらに、演出図柄による変動演出(変動表示)中において、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、消灯した発光態様となっている。
【0240】
その後、演出図柄による変動演出(変動表示)中において、遊技球が第1始動口20へ入球すると、
図24(C)に示すように、第2保留表示位置9Adに白い球状の保留アイコン9Aが表示される。これに伴い、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが2つ存在している状態となる。
【0241】
ここでは、第2保留表示位置9Adに表示される白い球状の保留アイコン9Aに対する先読みにより、第2保留表示位置9Adに白い球状の保留アイコン9Aに対する当たりの期待度は、実際には星形の保留アイコン9Aに相当しているものの、第2保留表示位置9Adに表示される白い球状の保留アイコン9Aに対する先読み演出として、敢えて星形の保留アイコン9Aに代えて白い球状の保留アイコン9Aとし、さらに、前枠送風演出管装置53aによる演出をおこなう。なお、以下の説明では、説明の便宜上、第1始動口20および第2始動口21へ遊技球が入球しない場合を前提とする。
【0242】
第2保留表示位置9Adに白い球状の保留アイコン9Aが表示されると、第2保留表示位置9Adに表示される白い球状の保留アイコン9Aに対する先読み演出として、
図24(D)に示すように、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなり、送風演出が開始され、回転速度が第1回転速度に調整されて風量:小の状態へ切り替わる。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに循環開始する。さらに、第2保留表示位置9Adに白い球状の保留アイコン9Aが表示されると、第2保留表示位置9Adに表示される白い球状の保留アイコン9Aに対する先読み演出として、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、明るい青色に発光する発光態様となる。送風演出ランプ69の発光態様である明るい青色は、演出図柄における数字の偶数に付される上述した明るい青色と同一の色または明るい青色と同系列の色となっている。
【0243】
その後、
図24(E)に示すように、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示すると、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「3」で仮停止表示し、そして中演出図柄8Cが明るい青色を有する数字「2」で仮停止表示し、その後、左演出図柄8L、右演出図柄8R、中演出図柄8Cが停止表示され、ハズレが確定し、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
【0244】
左演出図柄8L、右演出図柄8R、中演出図柄8Cが停止表示され、ハズレが確定すると、
図24(F)に示すように、
図24(D)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第1回転速度に調整された状態が継続され風量:小の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに循環する状態が継続されている。さらに、左演出図柄8L、右演出図柄8R、中演出図柄8Cが停止表示され、ハズレが確定すると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、
図24(D)に引き続き明るい青色に発光する発光態様が継続されている。
【0245】
続いて、第1保留表示位置9Adに表示されていた白い球状の保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して白い球状の変動アイコン9Cとなると、
図24(G)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが第1保留表示位置9Adへ移動し、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが1つだけ存在している状態となる。
【0246】
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、
図24(H)に示すように、
図24(F)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第1回転速度に調整された状態が継続され風量:小の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに循環する状態が継続されている。さらに、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、
図24(F)に引き続き明るい青色に発光する発光態様が継続されている。
【0247】
その後、
図24(I)に示すように、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「5」で仮停止表示すると、右演出図柄8Rが明るい赤色を有する数字「7」で仮停止表示し、そして中演出図柄8Cが明るい青色を有する数字「6」で仮停止表示し、その後、左演出図柄8L、右演出図柄8R、中演出図柄8Cが停止表示され、ハズレが確定し、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
【0248】
左演出図柄8L、右演出図柄8R、中演出図柄8Cが停止表示され、ハズレが確定すると、
図24(J)に示すように、
図24(H)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第1回転速度に調整された状態が継続され風量:小の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに循環する状態が継続されている。さらに、左演出図柄8L、右演出図柄8R、中演出図柄8Cが停止表示され、ハズレが確定すると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、
図24(H)に引き続き明るい青色に発光する発光態様が継続されている。
【0249】
続いて、第1保留表示位置9Adに表示されていた白い球状の保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して白い球状の変動アイコン9Cとなると、
図24(K)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動すると、これに伴い、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが全く存在しない状態となる。
【0250】
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、
図24(L)に示すように、
図24(J)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったままであるものの回転速度が第1回転速度と比べて速い第2回転速度に調整されて風量:中の状態へ切り替わる。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに風量:小である状態のときと比べて速い速度で循環する。さらに、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、明るい緑色に発光する発光態様となる。送風演出ランプ69の発光態様である明るい緑色は、演出図柄における数字の奇数(数字「7」を除く奇数)に付される上述した明るい緑色と同一の色または明るい緑色と同系列の色となっている。
【0251】
その後、演出図柄の変動演出(変動表示)中において、
図25(M)に示すように、白い球状の変動アイコン9Cが星形の変動アイコン9Cへ変化する。このとき、
図25(N)に示すように、
図24(L)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第2回転速度に調整された状態が継続され風量:中の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに風量:小である状態のときと比べて速い速度で循環する状態が継続されている。さらに、白い球状の変動アイコン9Cが星形の変動アイコン9Cへ変化すると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、
図25(L)に引き続き明るい緑色に発光する発光態様が継続されている。
【0252】
その後、
図25(O)に示すように、左演出図柄8Lが明るい赤色を有する数字「7」で仮停止表示し、その後、右演出図柄8Rが明るい赤色を有する数字「7」で仮停止表示して中演出図柄8Cの変動表示が継続され、リーチが形成される。リーチが形成されると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが非表示とされ(表示画面7aから消え)、さらに、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、および、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adも非表示とされる(表示画面7aから消える)。
【0253】
リーチが形成されると、
図25(P)に示すように、
図25(N)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第2回転速度に調整された状態が継続され風量:中の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに風量:小である状態のときと比べて速い速度で循環する状態が継続されている。さらに、リーチが形成されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、明るい紫色に発光する発光態様となる。
【0254】
リーチが形成されると、続いて、
図25(Q)に示すように、バトル演出が開始される。このバトル演出では、表示画面7aの右側からフルカラーの味方キャラクタCRAが現れ、表示画面7aの左側からフルカラーの敵キャラクタCRBが現れ、表示画面7aの中央において味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBとが戦う演出であり、当たり期待度が予め高く設定されている演出となっている。バトル演出において味方キャラクタCRAが敗北して敵キャラクタCRBが勝利すると、ハズレとなるのに対して、バトル演出において味方キャラクタCRAが勝利して敵キャラクタCRBが敗北すると、大当たりとなる。なお、バトル演出では、可動役物15が待機位置(
図1における可動役物15の位置)から表示画面7aの中央位置である演出位置まで下方へ移動して停止したのち、再び上方へ移動して待機位置へ戻る演出も行われる場合がある。
【0255】
バトル演出が開始されると、これに伴い、
図25(R)に示すように、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったままであるものの回転速度が第2回転速度と比べて速い第3回転速度に調整されて風量:大の状態へ切り替わる。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに風量:中である状態のときと比べて速い速度で循環し、飛翔体HTが乱舞する状態となる。このように、風量:大となることによって、飛翔体HTが乱舞する状態とすることができ、飛翔体HTの乱舞により「激熱」である旨を遊技者に示唆している。さらに、リーチが形成されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、
図25(P)に引き続き明るい紫色に発光する発光態様が継続されている。
【0256】
バトル演出において、
図25(S)に示すように、敵キャラクタCRBが味方キャラクタCRAに突撃する演出となると、図示しないが、可動役物15が待機位置から表示画面7aの中央位置である演出位置まで下方へ移動して停止したのち、再び上方へ移動して待機位置へ戻る演出がおこなわれる。
【0257】
この突撃する演出が開始されると、
図25(T)に示すように、
図25(R)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第3回転速度に調整された状態が継続され風量:大の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに風量:中である状態のときと比べて速い速度で循環する状態が継続され、飛翔体HTが乱舞する状態が継続されている。
図25(R)に引き続き、飛翔体HTの乱舞により「激熱」である旨を遊技者に示唆している状態が継続されている。さらに、この突撃する演出が開始されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、明るいレインボー色に発光する発光態様となる。この明るいレインボー色に発光する発光態様は、プレミアであり、大当たり濃厚であることを遊技者に示唆するものである。なお、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69が明るいレインボー色に発光する発光態様では、前枠送風演出管装置53aが7色(または5色であってもよい。)に発光して時計回りに回転する発光態様となる。
【0258】
その後、バトル演出において、味方キャラクタCRAが勝利して敵キャラクタCRBが敗北すると、
図25(U)に示すように、バトル演出が終了して味方キャラクタCRAおよび敵キャラクタCRBが表示画面7aから消え、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示される(現れる)。このとき、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、および、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adは依然として非表示された状態が継続されている。
【0259】
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると(現れると)、左演出図柄8Lが明るい赤色を有する数字「7」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが明るい赤色を有する数字「7」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが明るい赤色を有する数字「7」で仮停止表示され、その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字「7」で揃って停止表示されて当たりが確定する。
【0260】
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると(現れると)、
図25(V)に示すように、
図25(T)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第3回転速度に調整された状態が継続され風量:大の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに風量:中である状態のときと比べて速い速度で循環する状態が継続され、飛翔体HTが乱舞する状態が継続されている。
図25(T)に引き続き、飛翔体HTの乱舞により「激熱」である旨を遊技者に示唆している状態が継続されている。さらに、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると(現れると)、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、
図25(T)に引き続き明るいレインボー色に発光する発光態様が継続されている。
【0261】
その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び非表示されると(消えると)、
図25(W)に示すように、「大当たり」というメッセージ画像MSG1が表示画面7aに大きく表示され、その後、遊技者が多量の遊技球を獲得する大当たり遊技の演出が開始されることとなる。
【0262】
「大当たり」というメッセージ画像MSG1が表示画面7aに大きく表示されると、
図25(X)に示すように、
図25(V)に引き続き、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第3回転速度に調整された状態が継続され風量:大の状態のままとなっている。これにより、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを飛翔体HTが時計回りに風量:中である状態のときと比べて速い速度で循環する状態が継続されている。さらに、「大当たり」というメッセージ画像MSG1が表示画面7aに大きく表示されると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、
図25(T)に引き続き明るいレインボー色に発光する発光態様が継続されている。
【0263】
なお、大当たり遊技の演出が開始されると、大当たり遊技の演出が終了されるまでに亘って、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、
図25(X)に引き続き、ONとなったままであり、回転速度も第3回転速度に維持されて風量:大の状態のままとなっている。大当たり遊技の演出が終了されると、これに伴い前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aがOFFとなり、送風演出が終了され、回転速度がゼロの状態となり、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを循環する飛翔体HTが次第に速度を失って落下して停止し循環していない状態となる。さらに、大当たり遊技の演出が開始されると、大当たり遊技の演出が終了されるまでに亘って、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69も、
図25(X)に引き続き、プレミアである明るいレインボー色に発光する発光態様が継続される。大当たり遊技の演出が終了されると、これに伴い前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69が消灯した発光態様となる。
【0264】
なお、バトル演出において、味方キャラクタCRAが敗北して敵キャラクタCRBが勝利すると、バトル演出が終了して味方キャラクタCRAおよび敵キャラクタCRBが表示画面7aから消え、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示され(現れ)、さらに、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、および、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adも再び表示される(現れる)。
【0265】
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると(現れると)、左演出図柄8Lが明るい赤色を有する数字「7」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが明るい青色を有する数字「8」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが明るい赤色を有する数字「7」で仮停止表示され、その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字「7」で揃わず停止表示されてハズレが確定し、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
【0266】
バトル演出が終了して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示され、ハズレが確定すると、前枠送風演出管装置53aにおける送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなり、送風演出が終了され、回転速度がゼロの状態となり、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを循環する飛翔体HTが次第に速度を失って落下して停止し循環していない状態となる。さらに、バトル演出が終了して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示され、ハズレが確定すると、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69が消灯した発光態様となる。
【0267】
[送風演出C]
次に、送風演出Cについて
図26を参照して説明する。送風演出Cは、上述したように、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合における演出の一例であり、ここでは、図柄による変動開始されると、開始されるものである。
図26(A)に示すように、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「1」で停止表示され、中演出図柄8Cが明るい青色を有する数字「2」で停止表示され、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「3」で停止表示され、ハズレが確定し、変動アイコン9Cが表示画面7aから消えている。この状態において、第1保留表示位置9Adおよび第2保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示され、第3保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adには、保留アイコンが表示されていない。つまり、保留アイコンが消化されずにストックされたものが2つ存在している状態となっている。なお、以下の説明では、説明の便宜上、第1始動口20および第2始動口21へ遊技球が入球しない場合を前提とする。
【0268】
各演出図柄が停止表示されてハズレが確定するまえから、
図26(B)に示すように、演出ボタン63における送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなったまま回転速度がゼロの状態となっており、演出ボタン63の押圧操作部63aの内部空間63akにおいて飛翔体HTが落下して停止した状態となっているため、内部空間63akの上側面となる押圧操作部63aの内側の天井(以下、「押圧操作部63aの天井」と記載する場合がある。)に到達する飛翔体HTが全く存在していない。さらに、各演出図柄が停止表示されてハズレが確定するまえから、演出ボタン63における送風演出ランプ69は、消灯した発光態様となっている。
【0269】
続いて、第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなると、
図26(C)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが第1保留表示位置9Adへ移動し、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが1つだけ存在している状態となる。
【0270】
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、
図26(D)に示すように、演出ボタン63における送風装置75の送風モータ75aは、ONとなり、送風演出が開始され、回転速度が第1回転速度に調整されて風量:小の状態へ切り替わる。これにより、演出ボタン63の押圧操作部63aの内部空間63akを飛翔体HTが押圧操作部63aの天井へ向かってゆっくり飛翔開始する。風量:小となっているため、飛翔体HTが押圧操作部63aの天井へ向かって飛翔する速度も遅く、さらに、飛翔体HTが押圧操作部63aの天井付近まで飛翔する数も少ないものの、押圧操作部63aを通して押圧操作部63aの天井付近まで飛翔する飛翔体HTを視認することができる。さらに、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、演出ボタン63における送風演出ランプ69は、明るい青色に発光する発光態様となる。送風演出ランプ69の発光態様である明るい青色は、演出図柄における数字の偶数に付される上述した明るい青色と同一の色または明るい青色と同系列の色となっている。
【0271】
その後、
図26(E)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が継続され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの変動中において、
図26(F)に示すように、
図26(D)に引き続き、演出ボタン63における送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったままであるものの回転速度が第1回転速度から第3回転速に調整されて風量:大の状態へ切り替わる。言い換えると、送風装置75の送風モータ75aの回転速度が、第1回転速度から第2回転速度(第2回転速度は、第1回転速度と比べて速い回転速度である。)へ調整されず、いきなり、第1回転速度から第3回転速度(第3回転速度は、第2回転速度と比べて速い回転速度である)へ調整されている。これにより、演出ボタン63の押圧操作部63aの内部空間63akを飛翔体HTが押圧操作部63aの天井へ向かって速く飛翔開始する。風量:大となっているため、飛翔体HTが押圧操作部63aの天井へ向かって飛翔する速度が最も速く、さらに、飛翔体HTが押圧操作部63aの天井付近まで飛翔する数も最も多くなり押圧操作部63aの天井に衝突を繰り返し、押圧操作部63aを通して、飛翔体HTが乱舞する状態を視認することができる。このように、風量:大となることによって、飛翔体HTが乱舞する状態とすることができ、飛翔体HTの乱舞により「激熱」である旨を遊技者に示唆している。さらに、送風装置75の送風モータ75aの回転速度が第1回転速度から第3回転速に調整されると、演出ボタン63における送風演出ランプ69は、明るい紫色に発光する発光態様となる。
【0272】
その後、
図26(G)に示すように、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「3」で仮停止表示し、続いて右演出図柄8Rが明るい青色を有する数字「6」で仮停止表示し、続いて中演出図柄8Cが明るい青色を有する数字「8」で仮停止表示された状態となり、各演出図柄が同一の図柄に揃わずに仮停止表示された状態となる。この仮停止表示された状態において、
図26(H)に示すように、
図26(F)に引き続き、演出ボタン63における送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第3回転速度に調整された状態が継続され風量:大の状態のままとなっている。これにより、演出ボタン63の押圧操作部63aの内部空間63akを飛翔体HTが乱舞する状態が継続されている。言い換えると、各演出図柄が同一の図柄に揃わずに仮停止表示された状態となっても、
図26(F)に引き続き、飛翔体HTの乱舞により「激熱」である旨を遊技者に示唆している状態が継続されている。さらに、演出ボタン63における送風演出ランプ69も、
図26(F)に引き続き明るい紫色に発光する発光態様が継続されている。
【0273】
その後、
図26(I)に示すように、明るい青色を有する数字「8」で仮停止表示されている中演出図柄8Cが明るい緑色を有する数字「3」で仮停止表示する状態に突然切り替わるとともに、明るい青色を有する数字「6」で仮停止表示されている右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「3」で仮停止表示する状態に突然切り替わり、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄(ここでは、明るい緑色を有する数字「3」)で揃って仮停止表示されている状態となる。
【0274】
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄(ここでは、明るい緑色を有する数字「3」)で揃って仮停止表示されている状態において、
図26(J)に示すように、
図26(H)に引き続き、演出ボタン63における送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第3回転速度に調整された状態が継続され風量:大の状態のままとなっている。これにより、演出ボタン63の押圧操作部63aの内部空間63akを飛翔体HTが乱舞する状態が継続されている。言い換えると、各演出図柄が同一の図柄に突然揃って仮停止表示されている状態となることによって、
図26(H)に引き続き、飛翔体HTの乱舞により「激熱」である旨を遊技者に伝えることができる。さらに、演出ボタン63における送風演出ランプ69も、
図26(F)に引き続き明るい紫色に発光する発光態様が継続されている。
【0275】
その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄(ここでは、明るい緑色を有する数字「3」)で揃って停止表示され、当たりが確定すると、その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに非表示されるとともに(表示画面7aから消えるとともに)、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、および、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adも表示画面7aに非表示され(表示画面7aから消え)、
図26(K)に示すように、「大当たり」というメッセージ画像MSG1が表示画面7aに大きく表示され、その後、遊技者が多量の遊技球を獲得する大当たり遊技の演出が開始されることとなる。
【0276】
「大当たり」というメッセージ画像MSG1が表示画面7aに大きく表示されると、
図26(L)に示すように、
図26(J)に引き続き、演出ボタン63における送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第3回転速度に調整された状態が継続され風量:大の状態のままとなっている。これにより、演出ボタン63の押圧操作部63aの内部空間63akを飛翔体HTが乱舞する状態が継続されている。さらに、演出ボタン63における送風演出ランプ69も、
図26(J)に引き続き明るい紫色に発光する発光態様が継続されている。
【0277】
なお、大当たり遊技の演出が開始されると、大当たり遊技の演出が終了されるまでに亘って、演出ボタン63における送風装置75の送風モータ75aは、
図26(L)に引き続き、ONとなったままであり、回転速度も第3回転速度に維持されて風量:大の状態のままとなっている。大当たり遊技の演出が終了されると、これに伴い演出ボタン63における送風装置75の送風モータ75aがOFFとなり、送風演出が終了され、回転速度がゼロの状態となり、演出ボタン63の押圧操作部63aの内部空間63akを飛翔する飛翔体HTが次第に速度を失って演出ボタン63のベース体63bへ落下して停止した状態となる。さらに、大当たり遊技の演出が開始されると、大当たり遊技の演出が終了されるまでに亘って、演出ボタン63における送風演出ランプ69も、
図26(L)に引き続き明るい紫色に発光する発光態様が継続される。大当たり遊技の演出が終了されると、これに伴い演出ボタン63における送風演出ランプ69が消灯した発光態様となる。
【0278】
[送風演出D]
次に、送風演出Dについて
図27を参照して説明する。送風演出Dは、上述したように、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合における演出の一例であり、ここでは、図柄による変動開始されると、開始されるものである。
図27(A)に示すように、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「1」で停止表示され、中演出図柄8Cが明るい青色を有する数字「2」で停止表示され、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「3」で停止表示され、ハズレが確定し、変動アイコン9Cが表示画面7aから消えている。この状態において、第1保留表示位置9Adおよび第2保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示され、第3保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adには、保留アイコンが表示されていない。つまり、保留アイコンが消化されずにストックされたものが2つ存在している状態となっている。なお、以下の説明では、説明の便宜上、第1始動口20および第2始動口21へ遊技球が入球しない場合を前提とする。
【0279】
各演出図柄が停止表示されてハズレが確定するまえから、
図27(B)に示すように、ガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなったまま回転速度がゼロの状態となっており、ガラスユニット51の2枚の無色透明なガラス(前方ガラス51f、後方ガラス51r)が環状枠51aの前後を挟持することで形成される内部空間51akにおいて飛翔体HTが環状枠51aの内周面の下側へ落下して停止した状態となっているため、環状枠51aの内周面の上側となるガラスユニット51の環状枠51aの内側の天井(以下、「環状枠51aの天井」と記載する場合がある。)に到達する飛翔体HTが全く存在していない。
【0280】
続いて、第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなると、
図27(C)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。第1保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adに表示されていた保留アイコン9Aが第1保留表示位置9Adへ移動し、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが1つだけ存在している状態となる。
【0281】
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、
図27(D)に示すように、ガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、ONとなり、送風演出が開始され、回転速度が第3回転速度に調整されて風量:大の状態へ突然切り替わる。言い換えると、送風装置75の送風モータ75aの回転速度が、第1回転速度へ調整されず、さらに、第1回転速度と比べて速い第2回転速度へ調整されず、いきなり、第2回転速度と比べて速い第3回転速度へ調整されている。これにより、ガラスユニット51における環状枠51aの内部空間51akを飛翔体HTが環状枠51aの天井へ向かって速く飛翔開始する。風量:大となっているため、飛翔体HTが環状枠51aの天井へ向かって飛翔する速度が最も速く、さらに、飛翔体HTが環状枠51aの天井付近まで飛翔する数も最も多くなり環状枠51aの天井に衝突を繰り返し、無色透明な前方ガラス51fを通して、飛翔体HTが乱舞する状態を視認することができる。このように、風量:大となることによって、飛翔体HTが乱舞する状態とすることができ、飛翔体HTの乱舞により「激熱」である旨を遊技者に示唆している。
【0282】
遊技盤2に備える画像表示装置7の表示画面7aは、ガラスユニット51の後方に配置されているため、
図27(C)に示したように、表示画面7aに表示される各種画像の前方を、飛翔体HTが乱舞する状態となる。
【0283】
その後、
図27(E)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が継続され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの変動中において、
図27(F)に示すように、ガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなり回転速度がゼロの状態となり、ガラスユニット51における環状枠51aの内部空間51akを飛翔する飛翔体HTが次第に速度を失ってガラスユニット51における環状枠51aの内周面の下側へ落下して停止した状態となる。ここでは、ガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなるものの、送風演出が終了されず、単に送風モータ75aがOFFとなる。
【0284】
遊技盤2に備える画像表示装置7の表示画面7aは、ガラスユニット51の後方に配置されているため、
図27(E)に示したように、表示画面7aに表示される各種画像の前方を、飛翔体HTが落下する状態となる。
【0285】
その後、
図27(G)に示すように、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示し、その後、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示して中演出図柄8Cの変動表示が継続され、リーチが形成される。このとき、
図27(H)に示すように、
図27(F)に引き続きガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなったままであり、ガラスユニット51における環状枠51aの内部空間51akを飛翔する飛翔体HTがガラスユニット51における環状枠51aの内周面の下側へ落下して停止した状態となっている。ここでも、ガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、OFFとなるものの、送風演出が終了されず、単に送風モータ75aがOFFのままとなっている。
【0286】
その後、
図27(I)に示すように、表示画面7aが真っ暗となり暗転し、表示画面7aに何も表示されていない状態となると、
図27(J)に示すように、ガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、ONとなり回転速度が第3回転速度に再び調整されて風量:大の状態へ突然切り替わる。これにより、ガラスユニット51における環状枠51aの内部空間51akを飛翔体HTが環状枠51aの天井へ向かって速く飛翔開始する。風量:大となっているため、飛翔体HTが環状枠51aの天井へ向かって飛翔する速度が最も速く、さらに、飛翔体HTが環状枠51aの天井付近まで飛翔する数も最も多くなり環状枠51aの天井に衝突を繰り返し、無色透明な前方ガラス51fを通して、飛翔体HTが乱舞する状態を再び視認することができる。このように、風量:大となることによって、飛翔体HTが乱舞する状態とすることができ、飛翔体HTの乱舞により「激熱」である旨を遊技者に再び示唆している。
【0287】
その後、暗転が解除されると、
図27(K)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると(現れると)、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄である明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示されている状態となり、さらに、変動アイコン9C、保留アイコン9A、変動表示位置9Cd、および、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adも再び表示される(現れる)。
【0288】
暗転が解除されると、
図27(L)に示すように、
図27(J)に引き続き、ガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第3回転速度に調整された状態が継続され風量:大の状態のままとなっている。これにより、ガラスユニット51における環状枠51aの内部空間51akを飛翔体HTが乱舞する状態が継続されている。言い換えると、各演出図柄が同一の図柄に突然揃って仮停止表示されている状態となることによって、
図27(J)に引き続き、飛翔体HTの乱舞により「激熱」である旨を遊技者に伝えることができる。
【0289】
遊技盤2に備える画像表示装置7の表示画面7aは、ガラスユニット51の後方に配置されているため、
図27(K)に示したように、同一の図柄である明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示されている左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの前方を、飛翔体HTが乱舞する状態となる。
【0290】
その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄(ここでは、明るい緑色を有する数字「1」)で揃って停止表示され、当たりが確定すると、その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに非表示されるとともに(表示画面7aから消えるとともに)、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、および、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置9Adも表示画面7aに非表示され(表示画面7aから消え)、「大当たり」というメッセージ画像が表示画面7aに大きく表示され、その後、遊技者が多量の遊技球を獲得する大当たり遊技の演出が開始されることとなる。
【0291】
「大当たり」というメッセージ画像が表示画面7aに大きく表示されると、
図27(L)に引き続き、ガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、ONとなったまま回転速度が第3回転速度に調整された状態が継続され風量:大の状態のままとなっている。これにより、ガラスユニット51における環状枠51aの内部空間51akを飛翔体HTが乱舞する状態が継続されている。
【0292】
なお、大当たり遊技の演出が開始されると、大当たり遊技の演出が終了されるまでに亘って、ガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aは、
図27(L)に引き続き、ONとなったままであり、回転速度も第3回転速度に維持されて風量:大の状態のままとなっている。大当たり遊技の演出が終了されると、これに伴いガラスユニット51における送風装置75の送風モータ75aがOFFとなり、送風演出が終了され、回転速度がゼロの状態となり、ガラスユニット51における環状枠51aの内部空間51akを飛翔する飛翔体HTが次第に速度を失ってガラスユニット51における環状枠51aの内周面の下側へ落下して停止した状態となる。
【0293】
11.本実施形態の効果例、変形例、態様例
[効果例]
以下に、送風演出装置、送風演出の効果例を示す。
[効果1]
上記実施形態の遊技機1では、
図23~
図27の送風演出A~送風演出Dにおいて、演出体を視認可能に内部空間に収容する演出部材(送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる
図23~
図25の送風演出A~送風演出Bでは飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)を視認可能に内部空間53akに収容する前枠送風演出管装置53a、送風演出装置として演出ボタン63を用いる
図26の送風演出Cでは飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)を視認可能に内部空間63akに収容する演出ボタン63、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる
図27の送風演出Dでは飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)を視認可能に内部空間51akに収容するガラスユニット51)と、演出部材に風を送る送風装置75と、送風装置75の作動を開始して演出体に風を送り、この風により演出体を作動させる送風演出を実行するサブ制御基板90の演出制御用マイコン91(演出制御手段)と、を有している。送風演出では、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる
図23~
図25の送風演出A~送風演出Bにおいて、風により飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)を作動させ、送風演出装置として演出ボタン63を用いる
図26の送風演出Cにおいて、風により飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)を作動させ、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる
図27の送風演出Dにおいて、風により飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)を作動させている。なお、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(演出制御手段)は、当たりまたはハズレという図柄抽選の結果に基づいて各種演出の制御を実行し、当たりまたはハズレという図柄抽選の結果を画像表示装置7(表示手段)に表示することができる。この構成によれば、演出部材の内部空間に収容される演出体が送風装置75からの風により内部空間において作動することができるようになっているため、突然に作動する演出体による演出を際立たせることができ、インパクトがある演出を遊技者に提供することができる。このように、送風によって従来にない斬新な演出を行うことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0294】
[効果2]
上記実施形態の遊技機1では、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合における
図3(A)の飛翔体HT(演出体)は、軽い樹脂製のボールである飛翔体であり、送風装置75からの風により内部空間53akを飛翔することができるようになっているし、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合における
図5(A)の飛翔体HT(演出体)は、軽い樹脂製のボールである飛翔体であり、送風装置75からの風により内部空間63akを飛翔することができるようになっているし、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合における
図7(A)の飛翔体HT(演出体)は、軽い樹脂製のボールである飛翔体であり、送風装置75からの風により内部空間51akを飛翔することができるようになっている。この構成によれば、飛翔体HT(演出体)が軽い樹脂製のボールであるため、内部空間に飛翔体HT(演出体)を大量に収容することができる。飛翔体HT(演出体)は、送風装置75からの送風により、内部空間を舞い上がったり、舞い落ちたりすることができる。
【0295】
[効果3]
上記実施形態の遊技機1では、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合における
図3(B)の回転体KT(演出体)は、内部空間53akにおいて回転自在に軸JKにより軸支された軽い樹脂製のプロペラである回転体であり、送風装置75からの風により回転することができるようになっているし、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合における
図5(B)の回転体KT(演出体)は、内部空間63akにおいて回転自在に軸JKにより軸支された軽い樹脂製のプロペラである回転体であり、送風装置75からの風により回転することができるようになっているし、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合における
図7(B)の回転体KT(演出体)は、内部空間51akにおいて回転自在に軸JKにより軸支された軽い樹脂製のプロペラである回転体であり、送風装置75からの風により回転することができるようになっている。この構成によれば、回転体KT(演出体)が軽い樹脂製のプロペラであるため、内部空間に回転体KT(演出体)を大量に収容することができる。回転体KT(演出体)は、送風装置75からの送風により、所定方向へ繰り返し回転することができる。
【0296】
[効果4]
上記実施形態の遊技機1では、さらに、画像表示装置7(表示手段)を備えている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(演出制御手段)は、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる
図23~
図25の送風演出A~送風演出Bを実行開始すると(送風演出Aでは
図23(D)、送風演出Bでは
図24(D))、その後、当たりまたはハズレという図柄抽選の結果を画像表示装置7(表示手段)に表示する(送風演出Aでは
図23(K)、送風演出Bでは
図24(E),(I)および
図25(U))。この構成によれば、まず前枠送風演出管装置53aの内部空間53ak内を飛翔体HT(演出体)が飛翔開始し、または、回転体KT(演出体)が回転開始すると、その後、当たりまたはハズレという図柄抽選の結果が画像表示装置7(表示手段)に表示されるようになっているため、まず前枠送風演出管装置53aの内部空間53ak内を飛翔体HT(演出体)が飛翔開始し、または、回転体KT(演出体)が回転開始することで、画像表示装置7(表示手段)に表示される演出の進行に対する期待感を煽ることができる。
【0297】
また、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(演出制御手段)は、送風演出装置として演出ボタン63を用いる
図26の送風演出Cを実行開始すると(送風演出Cでは
図26(D))、その後、当たりまたはハズレという図柄抽選の結果を画像表示装置7(表示手段)に表示する(送風演出Cでは
図26(I))。この構成によれば、まず演出ボタン63の内部空間63ak内を飛翔体HT(演出体)が飛翔開始し、または、回転体KT(演出体)が回転開始すると、その後、当たりまたはハズレという図柄抽選の結果が画像表示装置7(表示手段)に表示されるようになっているため、まず演出ボタン63の内部空間63ak内を飛翔体HT(演出体)が飛翔開始し、または、回転体KT(演出体)が回転開始することで、画像表示装置7(表示手段)に表示される演出の進行に対する期待感を煽ることができる。
【0298】
また、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(演出制御手段)は、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる
図27の送風演出Dを実行開始すると(送風演出Dでは
図27(D))、その後、当たりまたはハズレという図柄抽選の結果を画像表示装置7(表示手段)に表示する(送風演出Dでは
図27(K))。この構成によれば、まずガラスユニット51の内部空間51ak(環状枠51a内の内部空間51ak)内を飛翔体HT(演出体)が飛翔開始し、または、回転体KT(演出体)が回転開始すると、その後、当たりまたはハズレという図柄抽選の結果が画像表示装置7(表示手段)に表示されるようになっているため、まずガラスユニット51の内部空間51ak(環状枠51a内の内部空間51ak)内を飛翔体HT(演出体)が飛翔開始し、または、回転体KT(演出体)が回転開始することで、画像表示装置7(表示手段)に表示される演出の進行に対する期待感を煽ることができる。
【0299】
[効果5]
上記実施形態の遊技機1では、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合において前枠送風演出管装置53a(演出部材)は、画像表示装置7(表示手段)の前方に配置されている。この構成によれば、画像表示装置7(表示手段)に表示される演出画像と、前枠送風演出管装置53a(演出部材)の内部空間53ak内を飛翔する飛翔体HT(演出体)または回転する回転体KT(演出体)と、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。また、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合において演出ボタン63(演出部材)は、画像表示装置7(表示手段)の前方に配置されている。この構成によれば、画像表示装置7(表示手段)に表示される演出画像と、演出ボタン63(演出部材)の内部空間63ak内を飛翔する飛翔体HT(演出体)または回転する回転体KT(演出体)と、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。また、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合においてガラスユニット51(演出部材)は、画像表示装置7(表示手段)の前方に配置されている。この構成によれば、画像表示装置7(表示手段)に表示される演出画像と、ガラスユニット51(演出部材)の内部空間51ak内を飛翔する飛翔体HT(演出体)または回転する回転体KT(演出体)と、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0300】
[効果6]
上記実施形態の遊技機1では、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合における演出部材は、遊技者が操作可能な演出ボタン63である。この構成によれば、演出ボタン63を遊技者が単に操作するための演出部材としてだけでなく、遊技者の操作による介入なしに、演出ボタン63の内部空間63ak内において飛翔体HT(演出体)を飛翔させたり、または、回転体KT(演出体)を回転させたりすることができる従来ない斬新な演出部材とすることができる。
【0301】
[効果7]
上記実施形態の遊技機1では、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(演出制御手段)は、送風装置75から送り出される風の速度を当たりまたはハズレという図柄抽選の結果が当たりとなる当たりの期待度が高いほど速くして
図23~
図27の送風演出A~送風演出Dを実行することができるようになっている。送風装置75から送り出される風の速度により、飛翔体HT(演出体)が飛翔する速度または回転体KT(演出体)が回転する速度も変化するため、
図23~
図27の送風演出A~送風演出Dにおいて、飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)を見た遊技者は、飛翔体HT(演出体)が飛翔する速度または回転体KT(演出体)が回転する速度により、当たりの期待度がどの程度あるのかを遊技者自身で見出すことができる。また、飛翔体HT(演出体)が飛翔する速度または回転体KT(演出体)が回転する速度を遊技者自身の基準で速い遅いの判断を行うこととなるため、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(演出制御手段)が示唆した当たりの期待度とのギャップが生じる場合があり、興趣の向上に寄与することができる。また、飛翔体HT(演出体)が飛翔する速度または回転体KT(演出体)が回転する速度を遊技者自身の基準で速い遅いの判断を行うこととなるため、一の遊技者と他の遊技者との違いが生じる場合もあり、遊技者間での話題となり、飛翔体HT(演出体)が飛翔する速度または回転体KT(演出体)が回転する速度と、当たりの期待度と、の関係を発見する意欲(見出す意欲)への向上に寄与することもできる。
【0302】
[変形例]
以下に、送風演出装置、送風演出の変形例を示す。
【0303】
[変形例1]
上記実施形態の遊技機1では、演出体である飛翔体HTとして所定色の球体である軽い樹脂製のボールであった。しかし、これに代えて、演出体である飛翔体HTを紙吹雪としてもよい。紙吹雪は所定色を有しており、例えば、水色の紙吹雪、オレンジ色の紙吹雪、黄色の紙吹雪、緑色の紙吹雪、紫色の紙吹雪、赤色の紙吹雪、銀色の紙吹雪、金色の紙吹雪、白色の紙吹雪、その他の複数の色を有しているものを挙げることができる。このように構成しても、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合では、前枠送風演出管装置53aの各送風演出管の後方にそれぞれ配置される送風演出ランプ69の発光により、各送風演出管も発光する態様となり各送風演出管の発光に加えて、前枠送風演出管装置53aの各送風演出管の内部空間53akを循環する飛翔体HTである紙吹雪に反射した送風演出ランプ69からの光も相まって、光の輝きにランダム性が生じ、煌びやかな演出を遊技者に提供することができるし、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、各送風演出管内である内部空間53ak内を飛翔する飛翔体HTである紙吹雪と、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0304】
また、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合では、演出ボタン63のベース体63bの下方に配置される送風演出ランプ69の発光により、ベース体63bも発光する態様となりベース体63bの発光に加えて、演出ボタン63の内部空間63akを飛翔する飛翔体HTである紙吹雪に反射した送風演出ランプ69からの光も相まって、光の輝きにランダム性が生じ、煌びやかな演出を遊技者に提供することができるし、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、演出ボタン63の内部空間63ak内を飛翔する飛翔体HTである紙吹雪と、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0305】
また、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合では、ガラスユニット51を通して、遊技盤2の画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出画像を容易に視認することができるとともに、遊技盤2に区画形成された遊技領域3全体を容易に視認することができるし、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向を容易に視認することができるため、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、ガラスユニット51の内部空間51ak内を飛翔する飛翔体HTである紙吹雪と、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0306】
なお、演出体である飛翔体HTとして多角形体または円筒形状を有するものとしてもよい。多角形体または円筒形状を有するものは、紙吹雪と同様な所定色を有している。このように構成しても、演出体である飛翔体HTを紙吹雪としたときと同一の効果を奏することができる。また、演出体である飛翔体HTは、単一の形状を有するものであってもよいし(例えば、軽い樹脂製のボールのみ、20面体のみ、円筒形状を有するもののみ)、複数の形状を有するものが混ざり合ったもの(例えば、軽い樹脂製のボールおよび円筒形状を有するもの、または、4面体、8面体、20面体などの複数の多角形が混ざり合うもの)でもよい。
【0307】
[変形例2]
上記実施形態の遊技機1では、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合において、送風装置75は、前枠送風演出管装置53aの左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管のうち、下側送風演出管53adの中央の突出した部分(つまり手前に屈曲した部分)の後方に配置され、外気を取り入れて空気を送り出す円筒形状を有する送風モータ75aと、送風モータ75aからの送風を下流側へ案内して供給する送風供給管75bと、から構成され、送風供給管75bの下流側が下側送風演出管53adの左端の手前の内部空間53akに連通されていた。言い換えると、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合において、送風装置75は、下側送風演出管53adの中央の突出した部分(つまり手前に屈曲した部分)の後方に1つだけ配置され、送風供給管75bの下流側が下側送風演出管53adの左端の手前の内部空間53akの一部に連通されるように構成されていた。しかし、送風装置75は、上側送風演出管53auの中央の突出した部分(つまり手前に屈曲した部分)の後方にさらに1つ追加して配置され、さらに、送風供給管75bの下流側が上側送風演出管53auの右端の手前の内部空間53akの一部に連通されるように構成してもよい。つまり、上下に配置される2つの送風装置75という複数の送風装置75を備えるように構成してもよい。なお、送風装置75は、さらに、左側送風演出管53alおよび右側送風演出管53arの所定の位置に配置され(各送風演出ランプ69と干渉しない位置に配置され)、送風供給管75bの下流側が左側送風演出管53alの上端の手前の内部空間53akの一部に連通され、右側送風演出管53arの下端の手前の内部空間53akの一部に連通されるように構成されてもよい。つまり、上下左右に配置される4つの送風装置75という複数の送風装置75を備えるように構成されてもよい。このように、複数の送風装置75を備えるように構成されることにより、送風供給管75bの下流側に近い部分と遠い部分での空気の流れのムラを低減することができ、細やかな空気の流れを制御することもできる。
【0308】
また、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合において、送風装置75は、外気を取り入れて空気を送り出す円筒形状を有する送風モータ75aと、送風モータ75aからの送風を下流側である環状枠51aの下側へ案内して供給する送風供給管75bと、から構成され、送風供給管75bの下流側が環状枠51aの下面に複数形成される送風孔51abを通して環状枠51a内の内部空間51akに連通されていた。言い換えると、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合において、送風装置75は、環状枠51aの下面に1つだけ配置され、送風供給管75bの下流側が環状枠51aの下面に複数形成される送風孔51abを通して環状枠51a内の内部空間51akの一部に連通されるように構成されていた。しかし、送風装置75にさらに送風モータ75aを1つ追加(
図6に示した送風供給管75bの一端側に送風モータ75aが配置され、さらに送風供給管75bの他端側に送風モータ75aを1つ追加)して、送風装置75に2つの送風モータ75aを備えるように構成してもよい。また、送風装置75は、環状枠51aの下面に加えて、左面、上面、右面にそれぞれ配置されるように構成されてもよい。つまり4つの送風装置75という複数の送風装置75を備えるように構成されてもよい。このように、複数の送風装置75を備えるように構成されることにより、送風供給管75bの下流側に近い部分と遠い部分での空気の流れのムラを低減することができ、細やかな空気の流れを制御することができる。
【0309】
[変形例3]
上記実施形態の遊技機1では、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合において、送風装置75は、下側送風演出管53adの中央の突出した部分(つまり手前に屈曲した部分)の後方に配置され、外気を取り入れて空気を送り出す円筒形状を有する送風モータ75aと、送風モータ75aからの送風を下流側へ案内して供給する送風供給管75bと、から構成され、送風供給管75bの下流側が下側送風演出管53adの左端の手前の内部空間53akに連通されていた。しかし、送風供給管75bの下流側が下側送風演出管53adの左端の手前の内部空間53akという一部に連通されず、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管の外周から各送風演出管の内部空間53akと連通する複数の小さい送風孔が各送風演出管の外周に沿って整列されて設けられる送風管が送風供給管75bの下流側と連通されるように構成されるようにしてもよい。具体的には、送風管と左側送風演出管53alとが連通する送風孔は、左側送風演出管53alの下端から上端へ向かって空気が流れるように、所定の角度を有するように形成され、送風管と上側送風演出管53auとが連通する送風孔は、上側送風演出管53auの左端から右端へ向かって空気が流れるように、所定の角度を有するように形成され、送風管と右側送風演出管53arとが連通する送風孔は、右側送風演出管53arの上端から下端へ向かって空気が流れるように、所定の角度を有するように形成され、送風管と下側送風演出管53adとが連通する送風孔は、下側送風演出管53adの右端から左端へ向かって空気が流れるように、所定の角度を有するように形成されている。これにより、各送風演出管の外周から内部空間53akへ向かって送風されることで各送風演出管内の空気を時計回りに回転するができる。このように、送風演出管の外周から内部空間53akへ向かって送風されることにより、各送風演出管内での空気の流れのムラを低減することができ、細やかな空気の流れを制御することもできる。なお、送風管が送風供給管75bの下流側と連通される場合として、下側送風演出管53adの中央の突出した部分(つまり手前に屈曲した部分)の後方に配置された1つの送風装置75でもよいし、さらに、送風装置を上側送風演出管53auの中央の突出した部分(つまり手前に屈曲した部分)の後方に配置することにより、上下に配置される2つの送風装置を備えるようにしてもよいし、さらに、左側送風演出管53alおよび右側送風演出管53arの所定の位置に配置する(各送風演出ランプ69と干渉しない位置に配置する)ことにより、上下左右に配置される4つの送風装置を備えるようにしてもよい。
【0310】
また、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合において、送風装置75は、外気を取り入れて空気を送り出す円筒形状を有する送風モータ75aと、送風モータ75aからの送風を下流側である環状枠51aの下側へ案内して供給する送風供給管75bと、から構成され、送風供給管75bの下流側が環状枠51aの下面に複数形成される送風孔51abを通して環状枠51a内の内部空間51akに連通されていた。しかし、環状枠51aの下面に複数形成される送風孔51abを、環状枠51aの左面、上面、右面にもそれぞれ複数形成し、送風供給管75bの下流側が環状枠51aの下面、左面、上面、右面という環状枠51aの周囲に形成される送風孔51abを通して環状枠51a内の内部空間51akの周囲に連通されるように構成されるようにしてもよい。この場合、送風供給管75bの形状を直方体の形状から環状枠51aの周囲を囲む形状に変更し、さらに、環状枠51aの左面、上面、右面のそれぞれに複数形成される通気孔51asを覆わないように形状にする必要がある。このように、環状枠51aの下面、左面、上面、右面という環状枠51aの外周から環状枠51a内の内部空間51akへ向かって送風されることにより、内部空間51ak内での空気の流れのムラを低減することができ、細やかな空気の流れを制御することができる。
【0311】
[変形例4]
上記実施形態の遊技機1では、送風装置75の送風モータ75aの回転速度を第1回転速度→第2回転速度→第3回転速度という3段階に速くすることで送風装置75から送り出す送風の速さ(風速)を速くし風量を小→中→大という3段階とすることができた。しかし、送風装置75の送風モータ75aの回転速度を第0回転速度→第1回転速度→第2回転速度→第3回転速度→第4回転速度という5段階に速くすることで送風装置75から送り出す送風の速さ(風速)を速くして風量を極小→小→中→大→極大という5段階とするようにしてもよい。送風モータ75aの回転速度は、送風モータ75aに供給する電圧が第1電圧と比べて低い第0電圧とすると、第1回転速度と遅い第0回転速度となり、送風モータ75aに供給する電圧が第3電圧と比べて高い第4電圧とすると、第3回転速度と速い第4回転速度となる。また、送風装置75の送風モータ75aの回転速度を第1回転速度→第3回転速度という2段階に速くすることで送風装置75から送り出す送風の速さ(風速)を速くし風量を小→大という2段階とするようにしてもよい。
【0312】
[変形例5]
上記実施形態の遊技機1では、遊技者が遊技を行うことで、遊技領域3へ向かってて発射された遊技球が第1始動口20に入球したことに基づいて当たりまたはハズレという図柄抽選が行われ、当たりまたはハズレという図柄抽選の結果に基づいて、
図23~
図27の送風演出A~送風演出Dが行われていた。しかし、遊技機1の前面に遊技者が着座せず遊技が行われず、画像表示装置7の表示画面7aに待機画面である客待ち用のデモ画面が表示されているときに送風演出が行われるようにしてもよい。客待ち用のデモ画面が表示されているときに送風演出が行われることにより、これから打つ台を探しているホール内を回る遊技者の注意を惹きつけることができるため、遊技機1に着座する機会を増やすことに寄与することができる。
【0313】
[変形例6]
上記実施形態の遊技機1において、例えば、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合、
図23(E)の送風演出Aにおいて左演出図柄8Lおよび右演出図柄8Rが共に明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが変動中であり、リーチが形成されたときには、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69は、
図23(F)の送風演出Aにおいて明るい青色に発光する発光態様となっていた。しかし、前枠送風演出管装置53aにおける送風演出ランプ69を、明るい青色に発光する発光態様に代えて、明るい緑色に発光する発光態様としてもよい。言い換えると、演出図柄の色と、送風演出ランプ69の色と、が一致するようにしてもよい。こうすれば、リーチに対する単調性を抑制することができ、さらに、当たりとなる期待度が高くなる演出なのかもしれないという遊技者自身で遊技演出を発見し(見出し)遊技者の遊技意欲の向上に寄与することができる。
【0314】
[変形例7]
上記実施形態の遊技機1では、
図23~
図26の送風演出A~送風演出Cにおいて、送風装置75の送風モータ75aがONとなるときには、送風演出ランプ69も所定の発光態様となっていた。言い換えると、送風装置75の送風モータ75aへのONとなるタイミングと、送風演出ランプ69が所定の発光態様となるタイミングと、が一致していた。しかし、送風装置75の送風モータ75aがONとなったあとに、送風演出ランプ69が所定の発光態様となってもよいし、送風演出ランプ69が所定の発光態様となったあとに、送風装置75の送風モータ75aがONとなってもよい。これにより、送風装置75の送風モータ75aへのONとなるタイミングと、送風演出ランプ69が所定の発光態様となるタイミングと、をズラすことにより、演出のバリエーションを増やすことができる。
【0315】
[変形例8]
上記実施形態の遊技機1において、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合に
図23~
図25の送風演出A~送風演出B、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合に
図26の送風演出C、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合に送風演出Dがそれぞれ行われていた。しかし、これに代えて、前枠53の右側の下端に配置され、遊技者が回動操作することにより回転角度に応じた発射強度で遊技領域3へ向かって遊技球を発射するハンドル60の内部空間に、演出体である飛翔体HTまたは回転体KTを視認可能に収容するようにしてもよい。送風装置75を前枠53に配置し、送風装置75の送風モータ75aの作動を開始してハンドル60の内部空間に風を送り、この風により演出体である飛翔体HTまたは回転体KTを作動させる演出を実行するようにしてもよい。送風モータ75aの回転速度が第1回転速度であるときには当たりの期待度が15%に設定され、送風モータ75aの回転速度が第2回転速度であるときには当たりの期待度が35%に設定され、送風モータ75aの回転速度が第3回転速度であるときには当たりの期待度が70%に設定されている。送風モータ75aの回転速度が第3回転速度となると、飛翔体HTが飛翔する速度が最も速くなり飛翔体HTが乱舞する状態となるし、回転体KTが回転する回転速度も最も速くなることにより、いわゆる「激熱」である旨を遊技者に示唆することができるようになっている。例えば、送風モータ75aの回転速度が第3回転速度となると、この風により演出体である飛翔体HTが高速に飛翔してハンドル60の内部空間内を高速に回転して乱舞したり、または回転体KTが高速に回転したりすると、当たりとなる当たりの期待度が極めて高い演出、いわゆる激熱の演出を示唆することができる。このように構成しても、ハンドル60の内部空間に視認可能に収容される飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)が突然に作動するため、このような突然に作動する飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)による演出を際立たせることができインパクトがある演出を遊技者に提供することができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。なお、遊技者が回動操作するハンドル60は、透明な部材で形成されているが、透明であれば、無色でもよいし、有色であってもよい。
【0316】
[変形例9]
上記実施形態の遊技機1において、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合に
図23~
図25の送風演出A~送風演出B、送風演出装置として演出ボタン63を用いる場合に
図26の送風演出Cがそれぞれ行われるとき、送風演出ランプ69が発光していた。しかし、送風演出が行われるとき、送風演出ランプ69を消灯したままの状態を維持して、飛翔体HTを飛翔したり、または、回転体KTを回転したりしてもよい。言い換えると、送風演出が行われるとき、送風装置75の送風モータ75aの回転速度だけ制御してもよい。これは、送風演出ランプ69の送風演出用装飾基板69aのLED非実装面に実装された階調制御IC69abは、熱の影響を受けてサーマルシャットダウン回路が作動する場合があるため、階調制御IC69abによる複数のフルカラーLED69aaの階調制御を停止して消灯した状態とし、通気孔53asを通った空気により送風演出用装飾基板69aを空冷し、送風演出用装飾基板69a全体で階調制御IC69abの熱を奪うことができる。
【0317】
[変形例10]
上記実施形態の遊技機1において、
図23~
図27の送風演出A~送風演出Dは、遊技者が第1始動口20に遊技球を入球させる遊技を行っているとき(いわゆる左打ちという遊技を行っているとき)に行われていた。しかし、遊技者が第2始動口21に遊技球を入球させる遊技を行っているとき(いわゆる右打ちという遊技を行っているとき)に行われるようにしてもよい。このように構成しても、左打ちという遊技を行っているときと同様に、内部空間に収容される飛翔体HT(演出体)または回転体KT(演出体)が送風装置75からの風により内部空間において作動することができるようになっているため、突然に作動する飛翔体HT(演出体)または回転体KTによる演出を際立たせることができ、インパクトがある演出を遊技者に提供することができる。このように、送風によって従来にない斬新な演出を行うことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0318】
[変形例11]
上記実施形態の遊技機1において、送風演出装置として前枠送風演出管装置53aを用いる場合に、前枠送風演出管装置53aが前枠53に装着された状態では、左側送風演出管53al、上側送風演出管53au、右側送風演出管53ar、及び下側送風演出管53ad等の各送風演出管の前方部分が前枠53から露出した状態となり、また、左上側90度継手エルボ53aul、右上側90度継手エルボ53aur、右下側90度継手エルボ53adr、及び左下側90度継手エルボ53adl等の各90度継手エルボの前方部分も前枠53から露出した状態となっていた。しかし、前枠53の開口部52の周囲(前枠53の開口部52の外周)に、開口部52の左側、上側、右側を囲むように、意匠が施された立体的な左側装飾部材、意匠が施された立体的な上側装飾部材、意匠が施された立体的な右側装飾部材がそれぞれ配置されるようにし、さらに、打球供給皿(上皿)61の左側および右側に、意匠が施された立体的な装飾部材がそれぞれ設けられるようにし、前枠送風演出管装置53aは、各装飾部材の後方に配置されるようにしてもよい。前枠53の開口部52の左側、上側、右側を囲む、左側装飾部材、上側装飾部材、右側装飾部材、打球供給皿(上皿)61の左側に設けられた装飾部材、及び打球供給皿(上皿)61の右側に設けられた装飾部材等の各装飾部材は、透明な部材で形成されている。また、各装飾部材は、意匠がわかるように形状の輪郭線や文字の輪郭線に対して、各装飾部材と対応する所定の色(例えば、ゴールド色、赤色、青色、白色、緑色)で塗装されているものの、所定の色で塗装された輪郭線を除く他の領域が透明な領域となっている。これにより、遊技者は、各装飾部材における所定の色で塗装された輪郭線を除く他の透明な領域を通して、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akを循環する飛翔体HT、前枠送風演出管装置53aの管内である内部空間53akに回転自在に軸支されて回転する回転体KTを視認することができる。なお、各装飾部材は、いずれも透明な部材で形成されているが、透明であれば、無色でもよいし、有色であってもよい。
【0319】
[変形例12]
上記実施形態の遊技機1において、送風演出装置としてガラスユニット51を用いる場合には、ガラスユニット51に送風演出ランプ69が設けられていなかった。しかし、ガラスユニット51の左面および右面に送風演出ランプ69をそれぞれ配置してユニット化してもよい。こうすれば、ガラスユニット51の内部空間51ak内(環状枠51a内の内部空間51ak)を所定の色で発光することができる。これにより、ガラスユニット51を通して、遊技盤2の画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出画像を容易に視認することができるとともに、遊技盤2に区画形成された遊技領域3全体を容易に視認することができるし、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向を容易に視認することができるため、遊技領域3に設けられた盤ランプ5の発光態様と、遊技領域3を流下する遊技球の進行方向と、表示画面7aに表示される演出画像と、ガラスユニット51の内部空間51ak内を飛翔する飛翔体HTまたはガラスユニット51の内部空間51ak内を回転する回転体KTと、が有機的に組み合うことで(有機的に結合して)従来にない斬新な演出を遊技者に提供することができる。
【0320】
[変形例13]
上記実施形態の遊技機1において、演出ボタン63は、打球供給皿(上皿)61の近傍に配置された操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)されると、中継基板108を介して、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91に演出ボタン63からのスイッチ信号が入力されていた。しかし、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づき、演出ボタン63を上方へ向かって動作させるようにしてもよい。具体的には、演出ボタン63は、押圧操作可能であるだけでなく、演出ボタン63の押圧操作部63aの上面部分がわずかに突出する
図5に示した状態の位置(通常位置(埋没位置))と、演出ボタン63の押圧操作部63aの大部分が上方へ向かって突出する突出位置と、に位置変化可能とする。つまり、演出の一つとして演出ボタン63がせり上がる。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、演出ボタン63の位置を変化させる位置変化データ(駆動データ)を作成し、位置変化データに従って演出ボタン63の動作を制御する。位置変化データの作成にはサブ制御基板90のサブROM93に格納されているデータを用いることとなる。
【0321】
[態様例]
本実施形態の遊技機では、以下の態様を実現可能である。
◇[態様1]
遊技機であって、
演出体を視認可能に内部空間に収容する演出部材と、
前記演出体に風を送る送風装置と、
前記送風装置の作動を開始して前記演出体に風を送り、該風により前記演出体を作動させる送風演出を実行する演出制御手段と、を有する、
ことを特徴とする遊技機。
【0322】
◇[態様2]
態様1に記載の遊技機であって、
前記演出体は、飛翔体であり、前記送風装置からの風により前記内部空間を飛翔する、
ことを特徴とする遊技機。
【0323】
◇[態様3]
態様1に記載の遊技機であって、
前記演出体は、前記内部空間において回転自在に軸支された回転体であり、前記送風装置からの風により回転する、
ことを特徴とする遊技機。
【0324】
◇[態様4]
態様1から態様3までのいずれか一項に記載の遊技機は、さらに、
表示手段を備え、
前記演出制御手段は、前記送風演出を実行開始すると、その後、図柄抽選の結果を前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする遊技機。
【0325】
◇[態様5]
態様4に記載の遊技機であって、
前記演出部材は、前記表示手段の前方に配置される、
ことを特徴とする遊技機。
【0326】
◇[態様6]
態様1から態様4までのいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記演出部材は、遊技者が操作可能な演出ボタンである、
ことを特徴とする遊技機。
【0327】
◇[態様7]
態様1から態様6までのいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記送風装置から送り出される風の速度を図柄抽選の結果が当たりとなる当たりの期待度が高いほど速くして前記送風演出を実行する、
ことを特徴とする遊技機。
【0328】
[その他の変形例]
上述の種々の表示演出において、その一部の演出を含んでいない構成や、上述した以外の演出が含まれていてもよい。
【0329】
上記実施形態の遊技機1は、パチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、パチンコ遊技機に代えて、スロットマシン等の回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、または、雀球遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。遊技機1をスロットマシンとする場合には、遊技媒体を遊技球から遊技メダルに変更すればよい。
【0330】
上記実施形態の遊技機1は、玉を払出すための払出装置を搭載した遊技機であったが、これに限られるものではない。例えば、上記遊技機1に代えて、所謂封入式遊技機のように、払い出し装置を搭載しない遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。
【0331】
また、上述した複数の演出例および/または変形例のうち、2つ以上の演出例および/または変形例を組み合わせてもよい。さらに、遊技機1は、画像表示装置7の他にサブ表示装置を備えてもよい。この場合、上述した表示演出を当該サブ表示装置で実行するようにしてもよい。
【0332】
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。
【符号の説明】
【0333】
1…遊技機
3…遊技領域
7…画像表示装置
7a…表示画面
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン
101…画像制御用マイコン