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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】ブラシ体、及びブラシ
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/04 20060101AFI20240226BHJP
   A46B 3/04 20060101ALI20240226BHJP
   A46B 9/12 20060101ALI20240226BHJP
   A46D 1/04 20060101ALI20240226BHJP
   A46D 3/00 20060101ALI20240226BHJP
   B08B 1/32 20240101ALI20240226BHJP
【FI】
A47L9/04 Z
A46B3/04
A46B9/12
A46D1/04
A46D3/00
B08B1/32
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2023093917
(22)【出願日】2023-06-07
(62)【分割の表示】P 2021209259の分割
【原出願日】2021-12-23
(65)【公開番号】P2023107858
(43)【公開日】2023-08-03
【審査請求日】2023-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000228822
【氏名又は名称】日本シール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085316
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 三雄
(74)【代理人】
【識別番号】100171572
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100213425
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 正憲
(74)【代理人】
【識別番号】100221707
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 洋介
(72)【発明者】
【氏名】加田 晶三
(72)【発明者】
【氏名】劉 洋
(72)【発明者】
【氏名】入口 椋
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-038711(JP,A)
【文献】特開2017-074083(JP,A)
【文献】特開2014-108302(JP,A)
【文献】特開2019-037540(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/04
A46B 3/04
A46B 9/12
A46D 1/04
A46D 3/00
B08B 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
緯方向に延び、前記緯方向と直交する経方向に並列した複数のブラシ糸と、
前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第1保持糸と、
前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第2保持糸と、
前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第3保持糸と、
連結糸と、を備え、
前記第1保持糸は、
前記緯方向において、前記各ブラシ糸の一方の糸端に第1緯間隔を隔てて配置され、
前記第2保持糸は、
前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端に第2緯間隔を隔てて配置され、前記緯方向において、前記第1保持糸に第3緯間隔を隔てて前記第1保持糸に並列して配置され、
前記第3保持糸は、
前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端及び前記第2保持糸の間に配置され、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端に第6間隔を隔てて配置され、前記緯方向において、前記第2保持糸に第7間隔を隔てて前記第2保持糸に並列して配置され、
前記連結糸は、
前記経方向において、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に交互に掛け渡され、
前記第1保持糸及び前記第2保持糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸を連結し、
前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に配置される前記各ブラシ糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸を連結する
ことを特徴とするブラシ体。
【請求項2】
回転清掃体の回転軸に形成された溝に挿入される基台と、
前記基台に固定されるブラシ体と、を備えるブラシであって、
前記ブラシ体は、
緯方向に延び、前記緯方向と直交する経方向に並列した複数のブラシ糸と、
前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第1保持糸と、
前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第2保持糸と、
前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第3保持糸と、
連結糸と、を備え、
前記第1保持糸は、
前記緯方向において、前記各ブラシ糸の一方の糸端に第1緯間隔を隔てて配置され、
前記第2保持糸は、
前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端に第2緯間隔を隔てて配置され、前記緯方向において、前記第1保持糸に第3緯間隔を隔てて前記第1保持糸に並列して配置され、
前記第3保持糸は、
前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端及び前記第2保持糸の間に配置され、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端に第6間隔を隔てて配置され、前記緯方向において、前記第2保持糸に第7間隔を隔てて前記第2保持糸に並列して配置され、
前記連結糸は、
前記経方向において、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に交互に掛け渡され、
前記第1保持糸及び前記第2保持糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸を連結し、
前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に配置される前記各ブラシ糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸を連結し、
前記ブラシ体は、
前記各ブラシ糸の他方の糸端側を前記基台に埋設して、前記基台に固定される
ことを特徴とするブラシ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵埃を除去、回収するために使用されるブラシ体に関する。
【背景技術】
【0002】
ブラシ体の技術として、特許文献1は、毛羽体(ブラシ体)を開示する。毛羽体は、第1方向(緯方向)に延び、第1方向と直交する第2方向(経方向)に並列した複数のブラシ糸と、第2方向に延び、第2方向に並列した各ブラシ糸を連結する第1保持糸と、第1保持糸に並列して配置され、第2方向に延び、第2方向に並列した各ブラシ糸を連結する第2保持糸を備える。第1保持糸は、第1方向(緯方向)において、各ブラシ糸の一方の糸端に間隔を隔てて各ブラシ糸の他方の糸端側に配置され、第2保持糸は、第1方向(緯方向)において、第1保持糸に間隔を隔てて第1保持糸及び各ブラシ糸の他方の糸端の間に配置される。第1及び第2保持糸は、別々に、第2方向に並列した各ブラシ糸に固着されて、各ブラシ糸を連結する。
毛羽体は、第1及び第2保持糸を各ブラシ糸に固着して、各ブラシ糸を連結することで、第1及び第2保持糸で各ブラシ糸を保持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-13728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、第1及び第2保持糸を各ブラシ糸に固着して、各ブラシ糸を連結することで、各ブラシ糸を保持しているものの、各ブラシ糸を確実に保持できない虞がある。
【0005】
また、特許文献1では、第1及び第2保持糸を、別々に各ブラシ糸に固着しているので、第1及び第2保持糸は、第1方向(緯方向)の力の作用によって、第1方向(緯方向)にずれ、又は各ブラシ糸から外れる恐れがある。
【0006】
本発明は、各ブラシ糸を確実に保持できるブラシ体を提供することにある。
本発明は、保持糸が緯方向にずれること、及び保持糸が各ブラシ糸から外れることを抑制できるブラシ体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る請求項1は、緯方向(第1方向)に延び、前記緯方向と直交する経方向(第2方向)に並列した複数のブラシ糸(緯糸)と、前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着(接着)されて、前記各ブラシ糸を連結する第1保持糸(第1経糸)と、前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着(接着)されて、前記各ブラシ糸を連結する第2保持糸(第2経糸)と、前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第3保持糸と、連結糸と、を備え、前記第1保持糸は、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の一方の糸端に第1緯間隔を隔てて配置され、前記第2保持糸は、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端に第2緯間隔を隔てて配置され、及び前記緯方向において、前記第1保持糸に第3緯間隔を隔てて前記第1保持糸に並列して配置され、前記第3保持糸は、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端及び前記第2保持糸の間に配置され、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端に第6間隔を隔てて配置され、前記緯方向において、前記第2保持糸に第7間隔を隔てて前記第2保持糸に並列して配置され、前記連結糸は、前記経方向において、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に交互に掛け渡され、前記第1保持糸及び前記第2保持糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸を連結し、前記第1保持糸及び前記第保持糸の間の前記各ブラシ糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸を連結することを特徴とするブラシ体である。
【0008】
本発明に係る請求項1によれば、第1保持糸及び第2保持糸は、各ブラシ糸に固着されて、各ブラシ糸を連結することで、経方向に並列した各ブラシ糸を保持する。連結糸は、第1保持糸及び第2保持糸の間の各ブラシ糸に固着されて、第1保持糸及び第2保持糸の間の各ブラシ糸を連結することで、第1保持糸及び第2保持糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を保持する。
これにより、請求項1は、第1保持糸及び第2保持糸に加えて、連結糸によって経方向に並列した各ブラシ糸を保持でき、各ブラシ糸を保持する力を増加して、経方向に並列した各ブラシ糸を確実に保持することが可能となる。
請求項1によれば、連結糸を第1及び第2保持糸に固着し、及び連結糸を第1及び第2保持糸の間の各ブラシ糸に固着しているので、第1及び第2保持糸に緯方向の力が作用しても、第1及び第2保持糸が、連結糸によって、緯方向にずれることを抑制でき、及び各ブラシ糸から外れることを抑制できる。
【0009】
本発明に係る請求項2は、回転清掃体の回転軸に形成された溝に挿入される基台と、前記基台に固定されるブラシ体と、を備えるブラシであって、前記ブラシ体は、緯方向に延び、前記緯方向と直交する経方向に並列した複数のブラシ糸と、前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第1保持糸と、前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第2保持糸と、前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第3保持糸と、連結糸と、を備え、前記第1保持糸は、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の一方の糸端に第1緯間隔を隔てて配置され、前記第2保持糸は、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端に第2緯間隔を隔てて配置され、前記緯方向において、前記第1保持糸に第3緯間隔を隔てて前記第1保持糸に並列して配置され、前記第3保持糸は、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端及び前記第2保持糸の間に配置され、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端に第6間隔を隔てて配置され、前記緯方向において、前記第2保持糸に第7間隔を隔てて前記第2保持糸に並列して配置され、前記連結糸は、前記経方向において、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に交互に掛け渡され、前記第1保持糸及び前記第2保持糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸を連結し、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に配置される前記各ブラシ糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸を連結し、前記ブラシ体は、前記各ブラシ糸の他方の糸端側を前記基台に埋設して、前記基台に固定されることを特徴とするブラシである。
【0010】
本発明によれば、連結糸の合成樹脂を溶融することで、連結糸を構成する合成樹脂を用いて、第1及び第2保持糸を連結でき、第1及び第2保持糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を連結できる。
【0011】
本発明は、緯方向(第1方向)に延び、前記緯方向と直交する経方向(第2方向)に並列した複数のブラシ糸(緯糸)と、前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第1保持糸(第1経糸)と、前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第2保持糸(第2経糸)と、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に配置され、前記経方向に延び、前記経方向に並列した前記各ブラシ糸に固着されて、前記各ブラシ糸を連結する第3保持糸(第3経糸)と、第1連結糸と、第2連結糸と、を備え、前記第1保持糸は、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の一方の糸端に第1緯間隔を隔てて配置され、前記第2保持糸は、前記緯方向において、前記各ブラシ糸の他方の糸端に第2緯間隔を隔てて配置され、前記緯方向において、前記第1保持糸に第3緯間隔を隔てて前記第1保持糸に並列して配置され、前記第3保持糸は、前記緯方向において、前記第1保持糸に第4緯間隔を隔てて前記第1保持糸に並列して配置され、前記緯方向において、前記第2保持糸に第5緯間隔を隔てて前記第2保持糸に並列して配置され、前記第1連結糸は、前記緯方向において、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に交互に掛け渡されると共に、前記第1保持糸及び前記第3保持糸の間に交互に掛け渡され、前記第1保持糸、前記第2保持糸及び前記第3保持糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸を連結し、前記第1保持糸及び前記第3保持糸を連結し、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸を連結し、前記第1保持糸及び前記第3保持糸の間の前記各ブラシ糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第3保持糸の間の前記各ブラシ糸を連結し、前記第2連結糸は、前記緯方向において、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間に交互に掛け渡されると共に、前記第2保持糸及び前記第3保持糸の間に交互に掛け渡され、前記第1保持糸、前記第2保持糸及び前記第3保持糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸を連結し、前記第2保持糸及び前記第3保持糸を連結し、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸に固着されて、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸を連結し、前記第2保持糸及び前記第3保持糸の間の前記各ブラシ糸に固着されて、前記第2保持糸及び前記第3保持糸の間の前記各ブラシ糸を連結することを特徴とするブラシ体である。
【0012】
本発明によれば、第1乃至第3保持糸は、各ブラシ糸に固着されて、各ブラシ糸を連結することで、経方向に並列した各ブラシ糸を保持する。第1連結糸は、第1及び第2保持糸の間の各ブラシ糸に固着されて、第1及び第2保持糸の間の各ブラシ糸を連結することで、第1及び第2保持糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を保持する。第1連結糸は、第1及び第3保持糸の間の各ブラシ糸に固着されて、第1及び第3保持糸の間の各ブラシ糸を連結することで、第1及び第3保持糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を保持する。第2連結糸は、第1及び第2保持糸の間の各ブラシ糸に固着されて、第1及び第2保持糸の間の各ブラシ糸を連結することで、第1及び第2保持糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を保持する。第2連結糸は、第2及び第3保持糸の間の各ブラシ糸に固着されて、第2及び第3保持糸の間の各ブラシ糸を連結することで、第2及び第3保持糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を保持する。
これにより、本発明は、第1乃至第3保持糸に加えて、第1及び第2連結糸によって、経方向に並列した各ブラシ糸を保持でき、各ブラシ糸を保持する力を増加して、経方向に並列した各ブラシ糸を確実に保持することが可能となる。
本発明によれば、第1連結糸を第1及び第2保持糸、第1連結糸を第1乃至第3保持糸の間の各ブラシ糸、第1及び第3保持糸の間の各ブラシ糸に固着し、第2連結糸を第1乃至第3保持糸、第1第2保持糸の間の各ブラシ糸、第2及び第3保持糸の間の各ブラシ糸に固着しているので、第1乃至第3保持糸に緯方向の力が作用しても、第1乃至第3保持糸が、第1及び第2連結糸によって、緯方向にずれることを抑制でき、及び各ブラシ糸から外れることを抑制できる。
【0013】
本発明は、前記第1連結糸は、複数の合成繊維の繊維束で構成され、前記第1連結糸の溶融した合成繊維(合成繊維の樹脂)により、前記第1保持糸、前記第2保持糸及び前記第3保持糸に固着(接着)され、前記第1連結糸の溶融した合成繊維(合成繊維の樹脂)により、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸に固着(接着)され、前記第1連結糸の溶融した合成繊維(合成繊維の樹脂)により、前記第1保持糸及び前記第3保持糸の間の前記各ブラシ糸に固着(接着)され、前記第2連結糸は、複数の合成繊維の繊維束で構成され、前記第2連結糸の溶融した合成線に(合成繊維の樹脂)により、前記第1保持糸、前記第2保持糸及び第3保持糸に固着され、前記第2連結糸の溶融した合成繊維(合成繊維の樹脂)により、前記第1保持糸及び前記第2保持糸の間の前記各ブラシ糸に固着され、前記第2連結糸の溶融した合成繊維(合成繊維の樹脂)により、前記第2保持糸及び前記第3保持糸の間の前記ブラシ糸に固着されることを特徴とする請求項に記載のブラシ体である。
【0014】
本発明によれば、第1連結糸の合成繊維を溶融することで、第1連結糸を構成する合成繊維を用いて、第1及び第2保持糸を連結でき、第1及び第3保持糸を連結でき、第1及び第2保持糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を連結でき、第1及び第3保持糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を連結できる。第2連結糸の合成繊維を溶融することで、第2連結糸を構成する合成繊維を用いて、第1及び第2保持糸を連結でき、第2及び第3保持糸を連結でき、第1及び第2保持糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を連結でき、第2及び第3連結糸の間において、経方向に並列した各ブラシ糸を連結できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、各ブラシ糸を確実に保持でき、保持糸が緯方向にずれこと、及び保持糸が各ブラシ糸から外れることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1実施形態のブラシ体を示す平面図である。
図2図1の一部拡大図(一部拡大平面図)である。
図3】ブラシシートを示す平面図である。
図4】第2実施形態のブラシ体を示す平面図である。
図5図4の一部拡大図(一部拡大平面図)である。
図6】ブラシ(ブラシ体及び基台)を示す斜視図である。
図7】ブラシ(ブラシ体及び基台)を示す図であって、図6の断面図である。
図8】掃除機を示す斜視図である。
図9】回転清掃具(ブラシ、回転軸、歯車軸)を示す斜視図である。
図10図9のA-A断面図である。
図11】掃除機の吸込具(ヘッド)を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係るブラシ体について、図1乃至図11を参照して説明する。
第1及び第2実施形態のブラシ体について、図1乃至図11を参照して説明する。
【0018】
第1実施形態のブラシ体について、図1乃至図3を参照して説明する。
【0019】
図1乃至図3において、第1実施形態のブラシ体X1(以下、「ブラシ体X1」という)は、複数のブラシ糸1,1,…、一対の保持糸2,3(第1保持糸2、第2保持糸3)、第3保持糸4、及び連結糸5を備える。
【0020】
ブラシ体X1は、図1及び図2示すように、緯方向H(第1方向)に延び、緯方向Hと直交する経方向V(第2方向)に並列した複数のブラシ糸1,1,…を備える。
【0021】
ブラシ体X1は、図1及び図2に示すように、経方向Vに延び、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…に固着されて、各ブラシ糸1,1,…を連結する第1保持糸2(一方の保持糸)を備える。
【0022】
ブラシ体X1は、図1及び図2に示すように、経方向Vに延び、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…に固着されて、各ブラシ糸1,1,…を連結する第2保持糸3(他方の保持糸)を備える。
【0023】
ブラシ体X1は、図1及び図2に示すように、経方向Vに延び、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…に固着されて、各ブラシ糸1,1,…を連結する第3保持糸4を備える。
【0024】
ブラシ体X1は、図1及び図2に示すように、経方向Vに延び、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に配置される連結糸5を備える。
【0025】
複数のブラシ糸1,1,…は、図1及び図2に示すように、緯方向H(第1方向)に延在される。各ブラシ糸1,1,…は、緯方向Hにおいて、ブラシ糸1の一方の糸端1A及び他方の糸端Bの間の糸長さL1を有する。各ブラシ糸1,1,…は、ブラシ糸1の一方の糸端1Aを揃えて、経方向Vに並列して配置される。各ブラシ糸1,1,…は、ブラシ糸1の他方の糸端1BでU字状に折返して、経方向Vに並列される。各ブラシ糸1,1,…は、経方向Vにおいて、各ブラシ糸1,1,…の間に緯糸間隔V1(等間隔)を隔てて並列される。
【0026】
各ブラシ糸1,1,…は、複数の繊維の繊維束で構成される。各ブラシ糸1,1,…の繊維は、炭素繊維、ステンレス等の金属繊維、ポリアミド繊維(例えば、ナイロン繊維)、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の合成繊維、レーヨン繊維等の再生繊維、綿等の植物繊維を使用できる。各ブラシ糸1,1,…は、複数の長繊維の繊維束であるマルチフィラメント糸である。
各ブラシ糸1,1,…の繊維は、例えば、ポリアミド繊維(ナイロン繊維)である。
【0027】
第1乃至第3保持糸2,3,4は、複数の合成繊維の繊維束で構成される。第1乃至第3保持糸2,3,4の合成繊維は、 ポリエステル繊維、ポリアミド繊維(例えば、ナイロン繊維)、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維等を使用できる。第1乃至第3保持糸2,3,4は、例えば、複数の低融点ナイロン繊維(低融点合成繊維)及び複数の高融点ナイロン繊維(高融点合成繊維)の繊維束で構成される。
【0028】
第1保持糸2は、図1及び図2に示すように、経方向Vに延び、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。第1保持糸2は、緯方向Hにおいて、各ブラシ糸1,1,…の一方の糸端1Aに第1緯間隔H1を隔てて配置される。第1保持糸2は、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を編み込み、各ブラシ糸1,1,…に接触して経方向Vに延在される。
【0029】
第1保持糸2は、各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。第1保持糸2は、各ブラシ糸1,1,…に固着されて、各ブラシ糸1,1,…を連結することで、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を保持する。
【0030】
第1保持糸2は、各ブラシ糸1,1,…に圧接されつつ加熱されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)される。
第1保持糸2の合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)は、加熱によって溶融されて、溶融した合成樹脂となる。第1保持糸2において、溶融した合成繊維[溶融した低融点ナイロン繊維(低融点合成繊維)]、溶融した合成繊維の樹脂(溶融した低融点ナイロン繊維(低融点合成繊維)の合成樹脂は、各ブラシ糸1,1,…の繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第1保持糸2は、第1保持糸2の溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)、溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)の樹脂により、各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
【0031】
第2保持糸3は、図1及び図3に示すように、経方向Vに延び、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。第2保持糸3は、緯方向Hにおいて、各ブラシ糸1,1,…の他方の糸端1Bに第2緯間隔H2を隔てて配置される。第2保持糸3は、緯方向Hにおいて、第1保持糸2に第3緯間隔H3を隔てて、第1保持糸2に並列して配置される。第2保持糸3は、緯方向Hにおいて、第1及び第2保持糸2,3の間に第3緯間隔H3を隔てて、第1保持糸2に平行に配置される。
第2保持糸3は、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を編み込み、各ブラシ糸1,1,…に接触して経方向Vに延在される。
【0032】
第2保持糸3は、各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。第2保持糸3は、各ブラシ糸1,1,…に固着されて、各ブラシ糸1,1,…を連結することで、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を保持する。
【0033】
第2保持糸3は、各ブラシ糸1,1,…に圧接されつつ加熱されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)される。
第2保持糸3の合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)は、加熱によって溶融されて、溶融した合成樹脂となる。第2保持糸3において、溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)、溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)の合成樹脂は、各ブラシ糸1,1,…の繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第2保持糸3は、第2保持糸3の溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維、溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維の合成樹脂により、各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
【0034】
第3保持糸4は、図1及び図2に示すように、経方向Vに延び、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。第3保持糸4は、緯方向Hにおいて、各ブラシ糸1,1,…の他方の糸端1B及び第2保持糸3の間に配置される。第3保持糸4は、緯方向Hにおいて、各ブラシ糸1,1,…の他方の糸端1Bに第6緯間隔H6を隔てて配置される。第3保持糸4は、緯方向Hにおいて、第2保持糸3に第7間隔H7を隔てて、第2保持糸3(第1保持糸2)に並列して配置される。第3保持糸4は、緯方向Hにおいて、第2及び第3保持糸3,4の間に第7緯間隔H7を隔てて、第2保持糸3(第1保持糸2)に平行に配置される。第3保持糸4は、緯方向Hにおいて、第1保持糸2に第8緯間隔H8を隔てて、第1保持糸2(第2保持糸3)に並列して配置される。第3保持糸4は、緯方向Vにおいて、第1及び第3保持糸2,4の間に第8緯間隔H8を隔てて、第1保持糸2(第2保持糸3)に平行に配置される。
第3保持糸4は、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を編み込み、各ブラシ糸1,1,…に接触して経方向Vに延在される。
【0035】
第3保持糸4は、各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。第3保持糸4は、各ブラシ糸1,1,…に固着されて、各ブラシ糸1,1,…を連結することで、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を保持する。
【0036】
第3保持糸4は、各ブラシ糸1,1,…に圧接されつつ加熱されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)される。
第3保持糸4の合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)は、加熱によって溶融されて、溶融した合成樹脂となる。第3保持糸4において、溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)、溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)の合成樹脂は、各ブラシ糸1,1,…の繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第3保持糸4は、第3保持糸4の溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)、溶融した合成繊維(低融点ナイロン繊維、低融点合成繊維)の合成樹脂により、各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
【0037】
第1乃至第3保持糸2,3,4において、第8緯間隔H8は、第1緯間隔H1、及び第2緯間隔H2より広い間隔(大きい間隔)にされる(H1<H8、H2<H8)。
【0038】
連結糸5は、複数の合成繊維の繊維束で構成される。連結糸5の合成繊維は、ポリエステル繊維(低融点ポリエスエステル繊維)、ポリアミド繊維(例えば、ナイロン繊維)、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維等を使用できる。連結糸5は、例えば、複数の低融点合成繊維(低融点ナイロン繊維)及び複数の高融点ナイロン繊維(高融点合成繊維)の繊維束で構成される。
【0039】
連結糸5は、図1及び図2に示すように、方向Vに延び、第1保持糸2(一方の保持糸)及び第2保持糸3(他方の保持糸)の間に配置される。連結糸5は、経方向Vにおいて、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に掛け渡される。連結糸5は、経方向Vにおいて、第1保持糸2及び第保持糸3に掛け渡される。
【0040】
連結糸5は、図1及び図2に示すように、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に交互に掛け渡される。連結糸5は、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第保持糸3に交互に掛け渡される。連結糸5は、第1保持糸2から第2保持糸3へ、又は第2保持糸3から第1保持糸2へと交互に掛け渡される。
連結糸5は、経方向Vに掛渡し間隔を隔てて、第1保持糸2及び第保持糸3の間(第1保持糸2及び第2保持糸3)に交互に掛け渡される。
連結糸5は、経方向Vに蛇行して、又は経方向Vにジグザグ状に延在して、第1保持糸2及び第保持糸3の間に配置される。
【0041】
連結糸5は、第1保持糸2及び第保持糸3に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第2保持糸3を連結する。
【0042】
連結糸5は、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…(第1及び第2保持糸2,3の間に配置される各ブラシ糸1,1,…)に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…を連結する。連結糸5は、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着されて、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…を連結することで、第1保持糸2及び第2保持糸3の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を保持する。
【0043】
連結糸5は、第1及び第2保持糸2,3、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に圧接されつつ加熱されて、第1及び第2保持糸2,3に固着(熱圧着、接着)され、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)される。
連結糸5の合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)は、加熱によって溶融されて、溶融した合成樹脂となる。
【0044】
連結糸5において、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維の合成樹脂(溶融した低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂は、第1保持糸2の合成繊維の間に浸透され、及び第2保持糸3の合成繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
連結糸5は、連結糸5の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂により、第1保持糸2及び第2保持糸3に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第2保持糸3を連結する。
【0045】
連結糸5において、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂は、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…の繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
連結糸5は、連結糸5の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂により、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、第1及び第2保持糸2,3の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
【0046】
ブラシ体X1において、第1乃至第3保持糸2,3,4は、図2に示すように、例えば、鎖編みされて、緯方向Hに並列される。第1乃至第3保持糸2,3,4(鎖編み保持糸)の編目は、経方向Vに連続して複数形成される。第1乃至第3保持糸2,3,4(鎖編み保持糸)の各編目は、経方向Vにおいて、同一位置に配置される。
第1乃至第3保持糸2,3,4(鎖編み保持糸)は、図2に示すように、各ブラシ糸1,1,…の周方向を囲繞して網目を形成する。
各ブラシ糸1,1,…は、図2に示すように、第1乃至第3保持糸2,3,4(鎖編み保持糸)において、同一の編目に挿入されて、第1乃至第3保持糸2,3,4に編み込まれる(編み立てられる)。各ブラシ糸1,1,…は、第1乃至第3保持糸2,3,4の同一編目に挿入することで、経方向Vに並列される。
第1乃至第3保持糸2,3,4は、各編目の締付けによって、各ブラシ糸1,1,…を拘束して、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
連結糸5(経挿入糸)は、図2に示すように、第1及び第2保持糸の編目に挿入されて、第1及び第2保持糸2,3の間(第1及び第2保持糸2,3)に交互に掛け渡される。
連結糸5は、図2に示すように、例えば、第1保持糸2(鎖編み保持糸)の経方向Vに掛渡し間隔を隔てて隣り合う各編目2B毎に、隣り合う各編目2Bに挿入されて第2保持糸3側に折返され、及び第2保持糸3の経方向Vに掛渡し間隔を隔てて隣り合う各編目3B毎に、隣り合う各編目3Bに挿入されて第保持糸側に折返されて、第1及び第2保持糸2,3の間(第1及び第2保持糸2,3)に交互に掛け渡される。掛渡し間隔は、図2に示すように、第1及び第2保持糸2,3(鎖編み保持糸)の編目数であって、編目無し(0又は零)、1又は複数の編目である。掛渡し間隔(編目数)は、例えば、第1及び第2保持糸2,3において、2つの編目(2×編目2A、2×編目3A)である。
【0047】
ブラシ体X1は、図3に示すように、ブラシシートBSの形成、ブラシシートBSの加熱、及びブラシシートBSの切断によって形成される。
ブラシシートBSは、図3及び図4に示すように、1本のブラシ糸1を緯方向Hの両側でU字状に折返して並列して、緯方向Hの両側の折返し部HT(他方の糸端1B側)の夫々を第1乃至第3保持糸2,3,4に編み込み、連結糸5(経挿入糸)を各折返し部HTの第1及び第2保持糸2,3の間に掛け渡して形成され、第1乃至第3保持糸2,3,4により各折返し部HT(他方の糸端1B側)を連結(拘束)する。
続いて、ブラシシートBSを熱プレス加工して、第1乃至第3保持糸2,3,4の合成繊維を溶融し、及び連結糸5の合成繊維(低融点合成繊維)を溶融して、冷却する。
これにより、第1乃至第3保持糸2,3,4の溶融した合成繊維が固化して、第1乃至第3保持糸2,3,4及び各ブラシ糸1,1,…が固化して、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。連結糸5の溶融した合成繊維(低融点合成繊維)が固化して、連結糸5と第1保持糸2が固着し、連結糸5と第2保持糸3が固着し、及び連結糸5と第1及び第2保持糸2,3の間のブラシ糸1が固着して、第1及び第2連結糸2,3を連結し、及び経方向Vにおいてブラシ糸1を連結する。
続いて、ブラシシートBを切断してブラシX1を形成する。切断は、緯方向Hにおいて、ブラシシートBSの中央を切断する(図3中の一点鎖線に沿って切断する)ことで、同時に2枚のブラシ体X1を形成する。
【0048】
第1実施形態のブラシX1では、第3保持糸4を有することなく、複数のブラシ糸1,1,…、第1保持糸2、第2保持糸3及び連結糸5で構成しても良い。
【0049】
第2実施形態のブラシ体について、図4及び図5を参照して説明する。
なお、図4及び図5において、図1乃至図3と同一符号は、同一部材、同一構成であるので、その詳細な説明は省略する。
【0050】
図4及び図5において、第2実施形態のブラシ体X2(以下、「ブラシX2」という)は、複数のブラシ糸1,1,…、一対の保持糸2,3(第1保持糸2、第2保持糸3)、第3保持糸4、第1連結糸15、及び第2連結糸16を備える。
【0051】
ブラシ体X2は、図1及び図2で説明したと同様に、緯方向H(第1方向)に延び、緯方向Hと直交する経方向V(第2方向)に並列した複数のブラシ糸1,1,…を備える(図4及び図5参照)。
【0052】
ブラシ体X2は、図1及び図2で説明したと同様に、経方向Vに延び、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、各ブラシ糸1,1,…を連結する第1保持糸2(一方の保持糸)を備える(図4及び図5参照)。
【0053】
ブラシ体X2は、図1及び図2で説明したと同様に、経方向Vに延び、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、各ブラシ糸1,1,…を連結する第2保持糸3(他方の保持糸)を備える(図4及び図5参照)。
【0054】
ブラシ体X2は、図4及び図5に示すように、第1保持糸2及び第保持糸3の間に配置され、経方向Vに延び、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、各ブラシ糸1,1,…を連結する第3保持糸4を備える。
【0055】
ブラシ体X2は、図4及び図5に示すように、経方向Vに延び、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に配置されると共に、第1保持糸2及び第3保持糸4の間に配置される第1連結糸15を備える。
【0056】
ブラシ体X2は、図4及び図5に示すように、経方向Vに延び、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に配置されると共に、第2保持糸3及び第3保持糸4の間に配置される第2連結糸16を備える。
【0057】
ブラシ体X2において、第3保持糸4は、図5に示すように、第1及び第2保持糸2,3の間(第3緯間隔H3)に配置される。第3保持糸4は、図5に示すように、緯方向Hにおいて、第1保持糸2に第4緯間隔H4を隔てて、第1保持糸2に並列して配置される。第3保持糸4は、図5に示すように、緯方向Hにおいて、第2保持糸3に第5緯間隔H5を隔てて、第2保持糸3に並列して配置される。第3保持糸4は、経方向Vに延在されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
【0058】
ブラシ糸X2の第1乃至第3保持糸2,3,4において、第3緯間隔H3は、第1緯間隔H1、及び第2緯間隔H2より広い間隔(大きい間隔)にされる(H1<H3、H2<H3)。
【0059】
ブラシ体X2において、第3保持糸4は、図1及び図2で説明したと同様に、各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する(図4及び図5参照)。ブラシX2において、第3保持糸4は、各ブラシ糸1,1,…に固着されて、各ブラシ糸1,1,…を連結することで、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を保持する。
【0060】
第1連結糸15、及び第2連結糸16(経挿入糸)は、複数の合成繊維の繊維束で構成される。連結糸5の合成繊維は、ポリエステル繊維(低融点ポリエスエステル繊維)、ポリアミド繊維(例えば、ナイロン繊維)、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維等を使用できる。第1及び第2連結糸15,16は、例えば、複数の低融点ナイロン繊維(低融点合成繊維)及び複数の高融点ナイロン繊維(高融点合成繊維)の繊維束で構成される。
【0061】
第1連結糸15は、図4及び図5に示すように、経方向Vに延び、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に配置されると共に、第1保持糸2及び第3保持糸4の間に配置される。第1連結糸15は、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に掛け渡されると共に、第1保持糸2及び第3保持糸4の間に掛け渡される。第1連結糸15は、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3に掛け渡されると共に、第1保持糸2及び第3保持糸4に掛け渡される。
【0062】
第1連結糸15は、図4及び図5に示すように、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に交互に掛け渡されると共に、第1保持糸2及び第3保持糸4の間に交互に掛け渡される。第1連結糸15は、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3に交互に掛け渡されると共に、第1保持糸2及び第3保持糸4に交互に掛け渡される。
第1連結糸15は、第1保持糸2から第2保持糸3へ、又第2保持糸3から第1保持糸
2へと交互に掛け渡されと共に、第1保持糸2から第3保持糸4へ、又第3保持糸4から第1保持糸2へと交互に掛け渡される。第1連結糸15は、経方向Vに掛渡し間隔を隔てて、第1保持糸2及び第2保持糸3の間(第1及び第3保持糸2,3)に交互に掛け渡されると共に、第1保持糸2及び第3保持糸4の間(第1及び第3保持糸2,4)に交互に掛け渡される。
第1連結糸15は、経方向Vに蛇行して、又は経方向Vにジグザグ状に延在して、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に配置されると共に、第1保持糸2及び第3保持糸4の間に配置される。
【0063】
第1連結糸15は、図5に示すように、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3の間(第1及び第保持糸2,3)に交互に複数回掛け渡され、第1保持糸2及び第2保持糸3の間(第1及び第2保持糸2,3)の掛け渡しに連続して、第1保持糸2及び第3保持糸3の間(第1及び第3保持糸2,4)に交互に複数回掛け渡される掛け渡し態様(掛け渡し単位)を有する。第1連結糸15は、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、掛け渡し態様(掛け渡し単位)を連続して形成して、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に配置されると共に、第1保持糸2及び第3保持糸の間に配置される。
【0064】
第1連結糸15は、図4及び図5に示すように、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第1乃至第3保持糸2,3,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第2保持糸3を連結し、第1保持糸2及び第3保持糸4を連結し、第2保持糸3及び第3保持糸4を連結する。
【0065】
第1連結糸15は、図4及び図5に示すように、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…(第1及び第2保持糸2,3の間に配置される各ブラシ糸1,1,…)に固着されて、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…を連結する。第1連結糸15は、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着されて、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…を連結することで、第1保持糸2及び第2保持糸3の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を保持する。
【0066】
第1連結糸15は、図4及び図5に示すように、掛け渡された第1及び第3保持糸2,4の間において、第1及び第3保持糸2,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第3保持糸4を連結する。
【0067】
第1連結糸15は、図4及び図5に示すように、掛け渡された第1及び第3保持糸2,4の間において、第1保持糸2及び第3保持糸4の間の各ブラシ糸1,1,…(第1及び第3保持糸2,4の間に配置される各ブラシ糸1,1,…)に固着されて、第1保持糸2及び第3保持糸4の間の各ブラシ糸1,1,…を連結する。第1連結糸15は、第1及び第3保持糸2,4の間の各ブラシ糸1,1,…に固着されて、第1保持糸2及び第3保持糸4の間の各ブラシ糸1,1,…を連結することで、第1保持糸2及び第3保持糸4の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を保持する。
【0068】
第1連結糸15は、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第1乃至第3保持糸2,3,4、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に圧接されつつ加熱されて、第1乃至第3保持糸2,3,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)される。第1連結糸15の合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)は、加熱によって溶融されて、溶融した合成樹脂となる。
第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂は、第1乃至第3保持糸2,3,4の合成繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第1連結糸15は、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂により、第1乃至第3保持糸2,3,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第2保持糸3を連結し、第1保持糸2及び第3保持糸4を連結し、第2保持糸3及び第3保持糸4を連結する。
第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂は、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…の繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第1連結糸15は、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂により、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、第1及び第2保持糸2,3の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
【0069】
第1連結糸15は、掛け渡された第1及び第3保持糸2,4の間において、第1及び第3保持糸2,4、第1及び第3保持糸2,4の間の各ブラシ糸1,1,…に圧接されつつ加熱されて、第1及び第3保持糸2,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1及び第2保持2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)される。第1連結糸15の合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)は、加熱によって溶融されて、溶融した合成樹脂となる。
【0070】
第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂は、第1及び第3保持糸2,4の合成繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第1連結糸15は、掛け渡された第1及び第3保持糸2,4の間において、第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合繊繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂により、第1及び第3保持糸2,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第3保持糸4を連結する。
【0071】
第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂は、第1及び第3保持糸2,4の間の各ブラシ糸1,1,…の繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第1連結糸15は、掛け渡された第1及び第3保持糸2,4の間において、第1連結糸15の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂により、第1及び第3保持糸2,4の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、第1及び第3保持糸2,4の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
【0072】
第2連結糸16は、図4及び図5に示すように、経方向Vに延び、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に配置されると共に、第2保持糸3及び第3保持糸4の間に配置される。第2連結糸16は、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に掛け渡されると共に、第2保持糸3及び第3保持糸4の間に掛け渡される。第2連結糸16は、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3に掛け渡されると共に、第2保持糸3及び第3保持糸4に掛け渡される。
【0073】
第2連結糸16は、図4及び図5に示すように、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に交互に掛け渡されると共に、第2保持糸3及び第3保持糸4の間に交互に掛け渡される。第2連結糸16は、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3に交互に掛け渡されると共に、第2保持糸3及び第3保持糸4に交互に掛け渡される。
第2連結糸16は、第1保持糸2から第2保持糸3へ、又第2保持糸3から第1保持糸
2へと交互に掛け渡されと共に、第2保持糸3から第3保持糸4へ、又第3保持糸4から第2保持糸3へと交互に掛け渡される。第2連結糸16は、経方向Vに掛渡し間隔を隔てて、第1保持糸2及び第2保持糸3の間(第1及び第3保持糸2,3)に交互に掛け渡されると共に、第2保持糸3及び第3保持糸4の間(第1及び第3保持糸2,4)に交互に掛け渡される。
第2連結糸16は、経方向Vに蛇行して、又は経方向Vにジグザグ状に延在して、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に配置されると共に、第2保持糸3及び第3保持糸4の間に配置される。
【0074】
第2連結糸16は、図5に示すように、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、第1保持糸2及び第2保持糸3の間(第1及び第3保持糸2,3)に交互に複数回掛け渡され、第1保持糸2及び第2保持糸3の間(第1及び第2保持糸2,3)の掛け渡しに連続して、第2保持糸3及び第3保持糸4の間(第1及び第3保持糸2,4)に交互に複数回掛け渡される掛け渡し態様(掛け渡し単位)を有する。第2連結糸16は、経方向Vにおいて(経方向Vに向けて)、掛け渡し態様(掛け渡し単位)を連続して形成して、第1保持糸2及び第2保持糸3の間に配置されると共に、第2保持糸3及び第3保持糸3の間に配置される。
【0075】
第2連結糸16は、図4及び図5に示すように、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第1乃至第3保持糸2,3,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第2保持糸3を連結し、第1保持糸2及び第3保持糸4を連結し、第2保持糸3及び第3保持糸4を連結する。
【0076】
第2連結糸16は、図4及び図5に示すように、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…(第1及び第2保持糸2,3の間に配置される各ブラシ糸1,1,…)に固着されて、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…を連結する。第2連結糸16は、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着されて、第1保持糸2及び第2保持糸3の間の各ブラシ糸1,1,…を連結することで、第1保持糸2及び第2保持糸3の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を保持する。
【0077】
第2連結糸16は、図4及び図5に示すように、掛け渡された第1及び第3保持糸2,4の間において、第2及び第3保持糸2,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第3保持糸4を連結する。
【0078】
第2連結糸16は、図4及び図5に示すように、掛け渡された第1及び第3保持糸2,4の間において、第2保持糸3及び第3保持糸4の間の各ブラシ糸1,1,…(第2及び第3保持糸3,4の間に配置される各ブラシ糸1,1,…)に固着されて、第2保持糸3及び第3保持糸4の間の各ブラシ糸1,1,…を連結する。第2連結糸16は、第2及び第3保持糸3,4の間の各ブラシ糸1,1,…に固着されて、第2保持糸3及び第3保持糸4の間の各ブラシ糸1,1,…を連結することで、第2保持糸3及び第3保持糸4の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を保持する。
【0079】
第2連結糸16は、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第1乃至第3保持糸2,3,4、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に圧接されつつ加熱されて、第1乃至第3保持糸2,3,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)される。第2連結糸16の合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)は、加熱によって溶融されて、溶融した合成樹脂となる。
第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂は、第1乃至第3保持糸2,3,4の合成繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第2連結糸16は、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂により、第1乃至第3保持糸2,3,4に固着(熱圧着、接着)されて、第1保持糸2及び第2保持糸3を連結し、第1保持糸2及び第3保持糸4を連結し、第2保持糸3及び第3保持糸4を連結する。
第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂は、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…の繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第2連結糸16は、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において、第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂により、第1及び第2保持糸2,3の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、第1及び第2保持糸2,3の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
【0080】
第2連結糸16は、掛け渡された第2及び第3保持糸3,4の間において、第2及び第3保持糸3,4、第2及び第3保持糸3,4の間の各ブラシ糸1,1,…に圧接されつつ加熱されて、第2及び第3保持糸3,4に固着(熱圧着、接着)されて、第2及び第3保持3,4の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)される。第2連結糸16の合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)は、加熱によって溶融されて、溶融した合成樹脂となる。
第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂)は、第2及び第3保持糸3,4の合成繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第2連結糸16は、掛け渡された第2及び第3保持糸3,4の間において、第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂)により、第2及び第3保持糸3,4に固着(熱圧着、接着)されて、第2保持糸3及び第3保持糸4を連結する。
第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂は、第2及び第3保持糸3,4の間の各ブラシ糸1,1,…の繊維の間に浸透され、及び冷却されて固化する。
第2連結糸16は、掛け渡された第2及び第3保持糸3,4の間において、第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)、第2連結糸16の溶融した合成繊維(低融点合成繊維、低融点ナイロン繊維)の合成樹脂により、第2及び第3保持糸3,4の間の各ブラシ糸1,1,…に固着(熱圧着、接着)されて、第2及び第3保持糸3,4の間において、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
【0081】
ブラシ体X2において、第1乃至第3保持糸2,3,4は、図5に示すように、例えば、鎖編みされて、緯方向Hに並列される。第1乃至第3保持糸2,3,4(鎖編み保持糸)の編目は、経方向Vに連続して複数形成される。第1乃至第3保持糸2,3,4(鎖編み保持糸)の各編目は、経方向Vにおいて、同一位置に配置される。
第1乃至第3保持糸2,3,4(鎖編み保持糸)は、図5に示すように、各ブラシ糸1,1,…の周方向を囲繞して編目を形成する。
各ブラシ糸1,1,…は、図5に示すように、第1乃至第3保持糸2,3,4(鎖編み保持糸)において、同一の編目に挿入されて、第1乃至第3保持糸2,3,4に編み込まれる(編み立てられる)。各ブラシ糸1,1,…は、第1乃至第3保持糸2,3,4の同一編目に挿入することで、経方向Vに並列される。
第1乃至第3保持糸2,3,4は、各編目の締付けによって、各ブラシ糸1,1,…を拘束して、経方向Vに並列した各ブラシ糸1,1,…を連結する。
第1連結糸15は、図5に示すように、第1及び第2保持糸2,3の編目に挿入されて、第1及び第2保持糸2,3の間(第1及び第2保持糸2,3)に交互に掛け渡されると共に、第1及び第3保持糸2,4の編目に挿入されて、第1及び第3保持糸2,4の間(第1及び第3保持糸2,4)に交互に掛け渡される。第1連結糸15は、図5に示すように、例えば、第1保持糸2において、連続する3つの編目2α,2β,2α毎に、右側の編目2α及び中央の編目2βに挿入されて第2保持糸3側に折返され、及び第2保持糸3において、第1保持糸2と同一位置に配置される3の編目3α,3β,3α毎に、左側の編目3α及び中央の編目3βに挿入されて第1保持糸2側に折り返されて、第1及び第2保持糸2,3の間に交互に掛け渡される。第1連結糸15は、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において。第3保持糸4の編目に挿入されて、第1及び第2保持糸2,3の間に交互に掛け渡される。
第1連結糸15は、図5に示すように、例えば、第1及び第2の掛け渡しに連続して、例えば、第1保持糸2の連続する3の編目2α,2β,2α毎に、右側の編目2α及び中央の編目2βに挿入されて第3保持糸4側に折返され、第3保持糸4において、第1保持糸2と同一位置の3つの編目4α,4β,4α毎に、左側の編目4α及び中央の編目4βに挿入されて第1保持糸2側に折返されて、第1及び第3保持糸2,4の間(第1及び第3保持糸2,4)に交互に掛け渡される。
第2連結糸16は、図5に示すように、第1及び第2保持糸2,3の編目に挿入されて、第1及び第2保持糸2,3の間(第1及び第2保持糸2,3)に交互に掛け渡されると共に、第2及び第3保持糸3,4の編目に挿入されて、第2及び第3保持糸3,4の間(第1及び第3保持糸2,4)に交互に掛け渡される。第2連結糸16は、図5に示すように、例えば、第1保持糸2において、3つの編目2α,2β,2α毎に、左側の編目2α及び中央の編目2β挿入されて第2保持糸3側に折返され、及び第2保持糸3において、3つの編目3α,3β,3α毎に、右側の編目3α及び中央の編目3βに挿入されて第1保持糸2側に折返されて、第1及び第2保持糸2,3の間(第1及び第2保持糸2,3)に交互に掛け渡される。第2連結糸16は、掛け渡された第1及び第2保持糸2,3の間において。第1連結糸15に交差して第3保持糸4の編目に挿入されて、第1及び第2保持糸2,3の間に交互に掛け渡される。
第2連結糸16は、図5に示すように、例えば、第1及び第2の掛け渡しに連続して、例えば、第3保持糸4の3の編目4α,4β,4α毎に、左側の編目4α及び中央の編目4βに挿入されて第2保持糸3側に折返され、第2保持糸3において、第3保持糸4と同一位置の3つの編目3α,3β,3α毎に、右側の編目3α及び中央の編目3βに挿入されて第3保持糸4側に折返されて、第2及び第3保持糸3,4の間(第2及び第2保持糸3,4)に交互に掛け渡される。第2連結糸16は、第3保持糸4において、第1連結糸15に交差して、第2及び第3保持糸3,4の間(第2及び第3保持糸3,4)に交互に掛け渡される。
【0082】
ブラシ体X2は、図3で説明した同様に、ブラシシートBSの形成、ブラシシートBSの加熱、及びブラシシートBSの切断によって形成される。
【0083】
図6及び図7において、ブラシ体X1,X2は、ブラシZ1,Z2を構成する。ブラシZ1,Z2は、ブラシシ体X1,X2及び基台Yを備える。基台Yは、台本体17、及び台本体17から突出する一対の鍔部17B,17Bを有する。基台Yは、合成樹脂で形成される。
【0084】
ブラシZ1,Z2は、ブラシ体X1,X2の他方の糸端1B側を基台Yに埋設して、ブラシ体X1,X2を基台Y(台本体17)に固定する。ブラシZ1,Z2は、ブラシ体X1,X2及び基台Y(合成樹脂の基台)をインサート成形によって一体に形成する。
ブラシZ1,Z2は、例えば、図3で説明したブラシシートBSの各折返し部HTにインサート成形によって基台Y,Yを形成した後に、緯方向Vにおいて、ブラシシートBSの中央を切断することで形成される。
【0085】
次に、ブラシZ1(ブラシ体X1及び基台Y)、ブラシZ2(ブラシ体X2及び基台Y)を適用した掃除機について、図8乃至図11を参照して説明する。
【0086】
図8乃至図11において、掃除機Cは、掃除機本体21、吸込ホース22、吸込延長管23、吸込具24(ヘッド)、及び回転清掃体D(回転清掃具)を備える。掃除機本体21は、送風機(図示しない)を内蔵する。吸込ホース22は、図8に示すように、掃除機本体21に接続される。吸込延長管23は、吸込ホース22及び吸込具24の間に配置されて、吸込ホース22及び吸込具24に接続される。回転清掃体Dは、図11に示すように、吸込具24内に配置される。回転清掃体Dは、吸込具24に回転自在に装着される。
【0087】
回転清掃体Dは、図9乃至図11に示すように、回転軸25、複数(4つ)のブラシZ1,Z2(以下、「ブラシZ」という)、及び複数(一対)の歯車軸26を備える。
【0088】
回転軸25は、図10に示すように、円柱状に形成され、複数(4つ)の螺旋溝27を有する。各螺旋溝27は、回転軸25の周方向において、等間隔(角度90度)の間隔を隔てて回転軸25に形成される。各螺旋溝27は、回転軸25の軸中心線の方向において、各軸端の間に延在される。各螺旋溝27は、回転軸25の各軸端の間において、螺旋状に形成されて、回転軸25の外周面に開口される。各螺旋溝27は、溝開口部27Aより溝底部27Bを幅広にして、基台Yの形状に形成される。
【0089】
各ブラシZは、図10に示すように、各螺旋溝27に配置される。各ブラシZは、基台Yを回転軸25の各螺旋溝27に挿入して、回転軸25に装着される。各ブラシZにおいて、台本体17は、溝開口部27Aに挿入され、各鍔部17Bは、溝底部27Bに挿入される。
これにより、各ブラシZは、各ブラシ糸1,1,…(ブラシ体X1,X2)を回転軸25の溝開口部27Aから突出して、回転軸25に装着される。各ブラシ糸1,1,…は、図11に示すように、各螺旋溝27の溝開口部27Aから、回転軸25の径外方向に向けて突出して配置される。
【0090】
各歯車軸26は、図9に示すように、回転軸25の各軸端に固定される。
【0091】
回転掃除体Dは、吸込具24の吸込口28に配置される。回転清掃体Dは、図11に示すように、各歯車軸26を吸込具24に回転自在に装着して、吸込具24内に配置(収納)される。
【0092】
掃除機Cの清掃は、図12に示すように、回転軸25を回転することで、各ブラシZのブラシ体X1,X2(各ブラシ糸1,1,…)の一方の糸端1A側を床面FXに当接して、各ブラシZ(ブラシ体X1,X2)で床面FXの汚れ(塵、埃等)を掻上げて、吸込口28から吸引する。
【0093】
なお、ブラシは、掃除機の他に、エア・コンディショナーに配置して、フィルターの自動清掃に使用しても良い。ブラシを使用する機器や使用箇所は、特に限定されるものでない。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、掃除機等に用いられるブラシに最適である。
【符号の説明】
【0095】
X1 ブラシ体
1 ブラシ糸
1A 一方の糸端
1B 他方の糸端
2 第1保持糸
3 第2保持糸
4 第3保持糸
H 緯方向(第1方向)
V 経方向(第2方向)
H1 第1緯間隔
H2 第2緯間隔
H3 第3緯間隔
H4 第4緯間隔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11