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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】半導体搬送演習装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20240226BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023136279
(22)【出願日】2023-08-24
【審査請求日】2023-08-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502443459
【氏名又は名称】日研トータルソーシング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100200333
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 真二
(72)【発明者】
【氏名】松岡 憲二
(72)【発明者】
【氏名】高田 実男
(72)【発明者】
【氏名】米田 賢哉
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-154720(JP,A)
【文献】特開2003-80155(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1480796(KR,B1)
【文献】特開平6-99375(JP,A)
【文献】特開2002-222747(JP,A)
【文献】特開平6-232033(JP,A)
【文献】特開平1-306187(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2173449(KR,B1)
【文献】特開2007-329284(JP,A)
【文献】国際公開第2023/042277(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者が行う半導体製造工程におけるウエハの搬送の演習を可能とする半導体搬送演習装置であって、
前記ウエハを保持する、複数のウエハ保持手段と、
前記複数のウエハ保持手段間での前記ウエハの搬送を実行するウエハ搬送手段と、
ティーチング処理を実行するティーチング処理部を具備し、前記ウエハの搬送を含む前記ウエハの移動を制御する制御手段と、を備え
前記ウエハの移動に関連する処理のみを実行するように構成されていることを特徴とする半導体搬送演習装置。
【請求項2】
前記制御手段が、前記ウエハの移動において使用されるパラメータを調整する請求項1に記載の半導体搬送演習装置。
【請求項3】
前記制御手段が、前記ウエハの移動において使用される、前記ウエハ搬送手段の動作を制御するためのパラメータ及び前記ウエハ保持手段の動作を制御するためのパラメータを調整する請求項1に記載の半導体搬送演習装置。
【請求項4】
前記制御手段が、前記パラメータを記憶する請求項又はに記載の半導体搬送演習装置。
【請求項5】
前記ウエハ搬送手段を複数備える請求項1乃至のいずれかに記載の半導体搬送演習装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造工程におけるウエハの搬送の演習を可能とする半導体搬送演習装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体は複数の工程を経て製造される。半導体の製造工程は大きく「設計工程」、「前工程」及び「後工程」の3つの工程に分けられる。「設計工程」は、半導体に必要な回路とパターンを構築する工程である。シミュレーションを通して効果的なパターンを検証し、検証後、回路パターンを描く透明なガラス板であるフォトマスクと、半導体の材料基板で、主にシリコンから生成されるウエハを形成する。「前工程」は、ウエハの表面上に電子回路を形成するまでの工程である。ウエハは、超高純度の単結晶インゴットを薄く切断して生成され、1枚のウエハ上に数百個の半導体チップを格子状に並べて形成される。「後工程」は、半導体をウエハから切り出して製品化する工程である。ウエハから集積回路を1つずつ切り出し、半導体チップを金属に固定して、配線処理を施した後、樹脂で固めて保護する。
【0003】
半導体製造工程において、前工程は、高精度の加工技術や管理環境が求められ、半導体製造の中心となる部分と言われている。ウエハの表面上に電子回路を形成するまでの工程である前工程は、更に複数の工程に分かれている。ウエハを高温の拡散炉(900~1100℃)の中で酸化性雰囲気にさらし、表面に酸化膜を成長させる工程(以下、「酸化工程」とする)、ウエハの表面に配線やトランジスタの材料になる薄膜を形成する工程(以下、「成膜工程」とする)、ポリマー(高分子)・感光剤・溶剤を主成分とする液状の化学薬剤で、光によって性質が変化するフォトレジストを、ウエハの表面に極薄で均一に塗布し、そのウエハの表面にフォトマスク、縮小レンズを通して光を照射し、回路パターンを焼き付ける工程(以下、「フォト工程」とする)、フォトレジストで形成されたパターンに沿って酸化膜・薄膜を削り取る工程(以下、「エッチング工程」とする)、残存しているフォトレジストを剥離した後、ウエハ上に残った不純物を薬液に浸けて洗浄して取り除く工程(以下、「レジスト剥離・洗浄工程」とする)、ウエハに不純物イオン(ドーパント)を注入し、熱処理によって活性化され、半導体の電気的特性を変化させる工程(以下、「不純物拡散工程」とする)、ウエハの表面を研磨し、凸凹を平坦化する工程(以下、「平坦化工程」とする)、電極配線用の金属をウエハに埋め込む工程(以下、「電極形成工程」とする)等がある。
【0004】
半導体製造の前工程では、各工程において使用する装置が異なるので、1つの工程が終了した後、次の工程を行うためには、次の工程で使用する装置までウエハを搬送する必要がある。更に、半導体製造は、不純物の混入抑制、沸点低下による低温処理、プラズマ発生の容易化等の利点から、真空空間で行われることが多い。よって、ウエハ搬送は、作業の効率化及び正確性等の点からも、一般的に、自動的に実行されており、ウエハ搬送の自動化に関連した提案が、従前より種々行われている。
【0005】
例えば、特開昭59-50533号公報(特許文献1)では、半導体製造ラインに適用される半導体製造管理システムに関する発明が提案されている。特許文献1に記載の半導体製造管理システムでは、複数のウエハ処理装置(半導体製造装置)に対して、キャリア搬送車(キャリア搬送装置)により、半導体(ウエハ)を収納したキャリアである半導体キャリアを搬送しており、半導体キャリアに収納された半導体のロット識別番号が、ウエハ処理装置とキャリア搬送車の間で伝達される。
【0006】
特許文献1に記載の半導体製造管理システムでは、ウエハ処理装置等が載置されているステーション間をキャリア搬送車が移動して、半導体キャリアを搬送しているので、システム全体が広い空間を占有することになり、半導体キャリアの搬送のために時間を要する。これに対して、半導体製造工程において、複数の異なる工程を組み合わせ、且つ一貫した雰囲気で処理を行うマルチチャンバ装置が提案されている。チャンバとは、化学的、物理的反応を起こさせるために密封された反応容器のことを指す。マルチチャンバ装置は複数のチャンバで構成されており、マルチチャンバ装置は装置内で一貫した処理を行うことができるので、装置規模を抑制し、ウエハ搬送に要する時間を短くすることができる。
【0007】
例えば、特開平6-151552号公報(特許文献2)では、マルチチャンバ装置である半導体製造装置に関する発明が提案されている。特許文献2に記載の半導体製造装置は、従来のマルチチャンバ装置が備えるプロセスチャンバ、ウエハ搬送チャンバに加え、ウエハの検査を行う検査チャンバを備えており、検査工程も含めた自動一貫処理を行うことが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開昭59-50533号公報
【文献】特開平6-151552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のように、半導体製造工程におけるウエハの搬送は自動化されており、特に特許文献2に記載されているようなマルチチャンバ装置では、一貫処理を効率的に実行するために、ウエハ搬送の自動化は必須である。ウエハ搬送を自動化するためには、半導体製造の各工程で使用する装置やチャンバ等(以下、総称して「製造工程設備」とする)にてウエハを載置する場所や形態が異なるので、ウエハの搬送を実行する装置やチャンバ等(以下、総称して「ウエハ搬送設備」とする)がウエハを適確に搬送するように、半導体製造の本稼働の前に、製造工程設備毎にウエハ搬送の動作を事前に調整する必要がある(以下、事前に調整する作業を「ティーチング作業」とする)。例えば、アームを有するロボット等で構成されるウエハ搬送設備の移動距離や回転角度等のパラメータに対して、事前の調整により、製造工程設備毎に適確な値(以下、「適確値」とする)を設定する。
【0010】
ティーチング作業は、半導体製造を担当する作業者が、通常、半導体製造工程で実際に使用する製造工程設備及びウエハ搬送設備(以下、総称して「半導体製造設備」とする)を使用して行われる。よって、半導体製造設備を備えたシステム等が完成するまで、ティーチング作業を実施することができず、完成後でも、半導体製造設備を構成する部材等を変更した場合、再度、実際の半導体製造設備を使用して、ティーチング作業を実施する必要がある。また、実際の半導体製造設備を使用するので、ティーチング作業においてそれらを破損させた場合、修理のためのコストが高額となることがある。特許文献1及び2では、ティーチング作業について言及されておらず、上述のように、実際の半導体製造管理システム及び半導体製造装置を使用して実施されると推測される。よって、特許文献1に記載の半導体製造管理システムでは、上記の課題と、広い空間に設置された各ステーションにおいてのティーチング作業の実施という課題がある。特許文献2に記載の半導体製造装置では、ティーチング作業を1箇所で実施することができるが、上記の課題が残っている。
【0011】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、製造工程設備毎のティーチング作業を、安価で効率的に実施することができる半導体搬送演習装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、半導体製造工程におけるウエハの搬送の演習を可能とする半導体搬送演習装置に関し、本発明の上記目的は、前記ウエハを保持する、複数のウエハ保持手段と、前記複数のウエハ保持手段間での前記ウエハの搬送を実行するウエハ搬送手段と、前記ウエハの搬送を含む前記ウエハの移動を制御する制御手段と、を備えることにより達成される。
【0013】
本発明の上記目的は、前記ウエハの移動に関連する処理のみを実行するように構成されていることにより、或いは、前記制御手段が、前記ウエハの移動において使用されるパラメータを調整することにより、或いは、前前記制御手段が、前記ウエハの移動において使用される、前記ウエハ搬送手段の動作を制御するためのパラメータ及び前記ウエハ保持手段の動作を制御するためのパラメータを調整することにより、或いは、前記制御手段が、前記パラメータを記憶することにより、或いは、前記ウエハ搬送手段を複数備えることにより、より効果的に達成される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の半導体搬送演習装置によれば、実際の半導体製造工程で使用される半導体製造設備とは異なるウエハ保持手段、ウエハ搬送手段及び制御手段を備えることにより、ウエハの搬送の演習を可能としているので、適切なタイミングでのティーチング作業を効率的に実施することができ、製造や改修等を安価に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る半導体搬送演習装置の構成例(第1実施形態)の概要を示す図である。
図2】ウエハ保持手段の例の概略を示す正面図である。
図3】ボートの例の概略を示す斜視図である。
図4】制御手段の構成例(第1実施形態)を示すブロック図である。
図5】パラメータ記憶部に記憶される適確値の例を示すイメージ図である。
図6】動作記憶部に記憶されるウエハ一連動作の例を示すイメージ図である。
図7】ティーチング処理での制御部の動作例を示すフローチャートである。
図8】移動処理での制御部の動作例を示すフローチャートである。
図9】本発明に係る半導体搬送演習装置の構成例(第2実施形態)の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、半導体製造工程におけるウエハの搬送の演習、即ち作業者が半導体製造工程におけるウエハの搬送に習熟するために行う練習を可能とするために、半導体製造工程において各工程で使用される製造工程設備及びウエハの搬送を実行するウエハ搬送設備とは異なる手段を備える半導体搬送演習装置である。具体的には、本発明は、複数のウエハ保持手段、ウエハ保持手段間でのウエハの搬送を実行するウエハ搬送手段、及び、ウエハの移動を制御する制御手段を備える。制御手段が制御するウエハの移動には、ウエハ保持手段間でのウエハの搬送の他に、ウエハ保持手段において実行されるウエハの移動も含まれる。よって、ウエハの移動には、ウエハ搬送手段及びウエハ保持手段の動作が関係する。
【0017】
本発明に係る半導体搬送演習装置は、半導体の製造ではなく、ウエハの搬送の演習を目的としているので、ウエハの移動に関連する処理、例えばウエハを移動させる処理、移動時のエラー処理、移動時に使用する情報の設定等の実行に特化した構成にする等により、半導体製造工程で実際に使用される半導体製造設備よりも安価に製造及び改修等を行うことができる。また、半導体製造設備のように真空空間を必要としない。よって、本発明に係る半導体搬送演習装置を使用することにより、半導体製造時に適確にウエハを移動するために事前に実施されるティーチング作業を、半導体製造設備を使用する場合より安価に行うことができる。更に、本発明に係る半導体搬送演習装置を使用することにより、半導体製造設備を備えたシステム等の完成前にティーチング作業を実施することができる等、適切なタイミングでティーチング作業を効率的に実施することができる。
【0018】
本発明でのティーチング作業では、ウエハの移動において使用されるパラメータ、例えば、ウエハ搬送手段の動作を制御するためのパラメータ及びウエハ保持手段の動作を制御するためのパラメータを調整することが可能である。本発明は、ティーチング作業で調整されたパラメータを記憶することも可能である。また、本発明は、複数のウエハ搬送手段を備えることが可能である。
【0019】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付し、説明を省略することがある。また、以下の説明における構成等は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。更に、以下では、本発明を実施するための主要な構成及び動作を中心にして説明しており、本発明を実施するために必要となる汎用的な処理、例えばデータ入出力処理等については説明を簡略又は省略している。
【0020】
本発明に係る半導体搬送演習装置の構成例(第1実施形態)の概要を図1に示す。本実施形態の半導体搬送演習装置1は、半導体製造工程の前工程でのウエハの搬送の演習を行うために使用される。半導体搬送演習装置1は、ウエハを保持する4つのウエハ保持手段10、20、30及び40と、ウエハ保持手段10~40の間でのウエハの搬送を実行するウエハ搬送手段50と、ウエハの移動を制御する制御手段60を備える。また、ウエハ保持手段10、20、30及び40並びにウエハ搬送手段50は、各手段の動作を制御する保持制御部12、22、32及び42並びに搬送制御部52をそれぞれ有する。図1では、ウエハ保持手段10~40及びウエハ搬送手段50は、真上から見た場合の概略を示す平面図として示されている。制御手段60はイメージとして示されており、サイズ等は実物とは異なる。保持制御部12~42及び搬送制御部52はブロック図として示されている。
【0021】
ウエハ保持手段10~40及びウエハ搬送手段50は、それぞれ台座部を有しており、台座部により、各手段の本体が支えられている。例えば、図2は、ウエハ保持手段40を正面から見た場合の概略を示す正面図であり、ウエハ保持手段40は台座部43を有しており、台座部43の上部にウエハ保持手段40の本体が設置されている。台座部43は、図1及び図2に示されるように、外観が直方体である棒状の部材を骨組みとした、直方体の形状を有する構造物である。また、台座部43は脚部44を有しており、脚部44の下面が床面等に圧接することにより、ウエハ保持手段40が固定される。ウエハ保持手段10~30及びウエハ搬送手段50の台座部も、台座部43と同様な構造となっている。なお、台座部は、本体を支え、床面等に各手段を固定可能であれば、直方体の形状でなくても良く、脚部がなくても良い。台座部の骨組みをなす部材も、他の形状でも良い。
【0022】
台座部は、ウエハを移動させる際に、ウエハ保持手段10~40及びウエハ搬送手段50の本体が揺動しないような堅牢性を有するように形成されており、そのような堅牢性を実現する素材で形成されている。例えば、台座部の素材として、鉄、ステンレス、アルミニウム等を使用する。
【0023】
半導体搬送演習装置1は、ウエハ搬送手段50を中心にして、ウエハ保持手段10~40が、ウエハ搬送手段50の前後左右に配置された構成となっている。ウエハ搬送手段50により、ウエハ保持手段10~40の間でウエハを自動的に搬送するためには、ウエハ搬送手段50及びウエハ保持手段10~40の位置関係が変わらないようにしなければならないので、ウエハ搬送手段50とウエハ保持手段10~40は、それぞれの台座部に接合している接合部材71、72、73及び74により固定されている。接合部材71~74それぞれは、台座部の骨組みである部材と同様な形状及び素材からなる4つの部材から構成されており、各部材が水平方向に延伸し、4つの部材が水平方向及び鉛直方向にて並行するように、設置されている。なお、接合部材71~74の形状及び素材は、台座部の骨組みの部材と同様でなくても良く、接合部材71~74以外の部材や構造等により、ウエハ搬送手段50とウエハ保持手段10~40それぞれを固定しても良い。
【0024】
ウエハ保持手段10~40は、半導体製造工程の前工程での各工程において、ウエハを載置又は格納するための治具(以下、「ウエハ用治具」とする)を本体とした、ウエハを保持するための手段である。
【0025】
半導体製造工程の前工程にて実行される工程には、ウエハ表面に酸化膜を成長させる酸化工程、ウエハ表面に薄膜を形成する成膜工程、ウエハの表面にフォトレジストを塗布し、その表面に光の照射により回路パターンを焼き付けるフォト工程、酸化膜・薄膜を削り取るエッチング工程、残存しているフォトレジストを剥離し、ウエハ上に残った不純物を洗浄して取り除くレジスト剥離・洗浄工程、ウエハに不純物イオンを注入し、熱処理によって活性化させる不純物拡散工程、ウエハの表面を研磨して平坦化する平坦化工程、電極配線用の金属をウエハに埋め込む電極形成工程等がある。成膜工程では、CVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相成長)、PVD(Physical Vapor Deposition、物理的気相成長)等の方法により、ウエハの表面に薄膜が形成される。CVDは、気体原料とウエハ間の化学反応によって、ウエハの表面に材料薄膜を形成する、又は、気相中の化学反応で生成した材料をウエハ上に堆積する方法である。PVDは、原料を加熱・スパッタ・イオンビーム照射等により蒸発・飛散させ、ウエハの表面に物理的に堆積させる成膜方法である。CVDでは、原料ガスにエネルギーを与えて分子を解離させ、解離生成物を基板に付着させることで成膜が進行するようになっており、原料ガスへのエネルギー供給方法により、熱CVD、プラズマCVD、光CVDに分類される。更に、熱CVDは、成長時の圧力が大気圧より低い状態で行う減圧CVD(LP(Low Pressure)-CVD)と大気圧状態で行う常圧CVD(AP(Atmospheric Pressure)-CVD)に分類される。エッチング工程で使用される方法としては、大きくウェットエッチングとドライエッチングの2種類がある。ウェットエッチングは、酸性・アルカリ性溶液のエッチング液を使った化学反応によって膜を削り、露出部分を除去する方法である。ドライエッチングは、高真空プラズマを用いた方法で、被加工物を真空環境に置き、ガスをプラズマ化してイオンをぶつけて、不要な部分を取り除く。不純物拡散工程では、熱拡散法やイオン注入法により、半導体の電気的特性を変化させる。熱拡散法は、高温加熱された拡散炉内でウエハに不純物ガスを堆積させ、同時に不純物がウエハ中に広く行き渡るように拡散する方式である。イオン注入法は、イオン注入装置を用いてリン、ヒ素、ボロン等の不純物を真空中でイオン化し、これを高電界で加速してウエハの表面に打ち込んで注入する方式である。
【0026】
上記の各工程において使用されるウエハ用治具として、ボート(ウエハボート)、XYステージ(2軸ステージ)、ウエハステージ等がある。
【0027】
ボートは、ウエハを反応管内へ挿入及び引き出しするときに使用する治具で、通常は、高純度の石英又はSiC(炭化ケイ素)を加工して作製される。多数(例えば25~200枚)のウエハを保持できる構造となっており、保持するウエハの平面がほぼ鉛直方向に配向するよう立てかけて支持する横型ボートと、ウエハを水平に保持する縦型ボートがある。ボートの例を図3に示す。図3は、ボート21の概略を示す斜視図であり、ボート21は縦型ボートとなっている。ボート21は、中心に円形の開口部を有するドーナッツ状の円板である上部プレート211と、上部プレート211と同形で開口部を有さない円板状の下部プレート212と、鉛直方向に延伸して上部プレート211及び下部プレート212と接合する複数(図3では5本)の支持棒213、214、215、216及び217から構成されている。上部プレート211と下部プレート212は、真上から見た場合に同心円で、平行に配置されている。支持棒213~217は、上部プレート211及び下部プレート212と直交して接合している。支持棒213、214及び215には、水平方向に延伸する溝が、同じ高さで、鉛直方向に一定の間隔で並設されている。ボート21は、この溝にウエハを載置することにより、ウエハを保持する。支持棒213及び215の間隔と支持棒214及び215の間隔は略同じで、支持棒213及び214の間隔よりも狭くなっており、ボート21へのウエハの出し入れは、支持棒213と214の間から行われる。ボートは、酸化工程、成膜工程(特に、減圧CVD)、不純物拡散工程等で使用される。
【0028】
XYステージは、左右方向の移動を行うX軸と前後方向の移動を行うY軸の2つの軸を持った位置決めステージ(位置決めが可能な台)で、各方向へ動くステージを重ねることで、任意の場所へ位置決めを行う。XYステージには、Z方向や傾きの動きを含むものもあるが、本実施形態では、X軸とY軸での位置合わせを行うXYステージを使用する。XYステージは、アクチュエータ、例えば一定の回転角度で回転するモータであるステッピングモータを使用して、所定の方向(X軸、Y軸)にステージを動かす。また、XYステージは、ウエハを搬送するためにウエハを上下に移動させるリフト機構(図示せず)を有する。リフト機構は、例えば空気圧シリンダ(エアシリンダ)を使用して、上下の移動を行う。XYステージは、フォト工程等で使用される。
【0029】
ウエハステージは、ウエハを保持する台である。広義では、XYステージもウエハステージに含まれるが、本実施形態では、所定の方向へのステージの動きを行わない治具をウエハステージとする。ウエハステージは、XYステージと同様に、ウエハを搬送するためにウエハを上下に移動させるリフト機構(図示せず)を有し、リフト機構は、例えば空気圧シリンダを使用して、上下の移動を行う。ウエハステージは、成膜工程、エッチング工程等で使用される。
【0030】
ウエハ用治具としては、前工程での各工程において使用される治具の他に、マルチチャンバ装置等の半導体製造装置内にウエハを搬入する際のウエハの搬入先等として使用されるウエハキャリア等がある。通常、ウエハキャリアから各工程で使用される治具にウエハが搬送される。通常、半導体製造装置は真空空間で使用されるので、ウエハキャリアは、大気と真空との切替箇所において使用される。ウエハキャリアは複数(例えば6段)のスロットを有し、各スロットにウエハが載置される。
【0031】
上記のウエハ用治具が、ウエハ保持手段10~40に備えられている。具体的には、ウエハ保持手段10はウエハキャリア11を備え、ウエハ保持手段20はボート21を備え、ウエハ保持手段30はXYステージ31を備え、ウエハ保持手段40はウエハステージ41を備える。
【0032】
ウエハ保持手段10は、ウエハキャリア11の所望のスロットに対してウエハの出し入れを行うために、ウエハキャリア11を上下に移動させる移動機構(図示せず)を有する。移動機構は、例えばステッピングモータとブレーキを使用して、上下の移動を行う。なお、ウエハ保持手段10は1つのウエハキャリア11を備えるが、複数(例えば2つ)のウエハキャリアを備えても良い。
【0033】
ウエハ保持手段20は、ウエハ保持手段10と同様に、ボート21の所望の位置に対してウエハの出し入れを行うために、ボート21を上下に移動させる移動機構(図示せず)を有する。移動機構は、例えばステッピングモータとブレーキを使用して、上下の移動を行う。
【0034】
ウエハ保持手段30が備えるXYステージ31は、最上部のステージの上面に複数(例えば3つ)の円柱形の突起部311が接着されており、この上にウエハが載置される。また、リフト機構により、最上部のステージが上下に移動する。
【0035】
ウエハ保持手段40が備えるウエハステージ41には複数(例えば3つ)の貫通孔411が穿設されており、リフト機構により、先端が円錐形となっている棒状の部材が貫通孔411から突出することにより、ウエハを上下に移動させる。
【0036】
ウエハ保持手段10、20、30及び40それぞれが有する保持制御部12、22、32及び42は、制御手段60と接続しており、制御手段60から出力されるデータに基づいて、各ウエハ保持手段の動作を制御する。具体的には、保持制御部12は、ウエハキャリア11を上下に移動させる移動機構(例えばステッピングモータとブレーキ)の動作を制御する。保持制御部22は、ボート21を上下に移動させる移動機構(例えばステッピングモータとブレーキ)の動作を制御する。保持制御部32は、XYステージの各ステージを左右方向又は前後方向に移動させるアクチュエータ(例えばステッピングモータ)及び最上部のステージを上下に移動させるリフト機構(例えば空気圧シリンダ)の動作を制御する。保持制御部42は、ウエハを上下に移動させるリフト機構(例えば空気圧シリンダ)の動作を制御する。保持制御部12~42は、ハードウェア及びソフトウェアのいずれか又は併用で実現される。また、保持制御部12~42と制御手段60の接続は、有線でも無線でも良い。
【0037】
なお、ウエハ保持手段10~40は、上記のウエハ用治具以外のウエハ用治具を備えても良い。また、半導体搬送演習装置1は、複数のウエハ保持手段を備えているのであれば、備えるウエハ保持手段の数は4つ以外でも良い。
【0038】
ウエハ搬送手段50は、搬送ロボット51を備え、搬送ロボット51を使用して、ウエハ保持手段10~40の間でのウエハの搬送を行う。搬送ロボット51は、水平方向にアームが動作する産業用ロボットであるスカラロボット(水平多関節ロボット)である。一般的に、スカラロボットは、水平方向に動作する回転軸を3軸、上下方向に動作する1軸を備えており、水平方向の動作を迅速に実行でき、3つの回転軸が全て垂直に配置されるので上下方向の機械的な剛性が高く、構造が複雑ではないので比較的安価という特長を有する。搬送ロボット51は、先端部がセラミックス製のブレード511となっており、上下方向に動作する1軸は有していない、又は使用しない。ブレード511は先端が二股に分かれており、ブレード511にウエハを積載することにより、搬送ロボット51はウエハの搬送を行う。よって、ウエハ保持手段10のウエハキャリア11、ウエハ保持手段20のボート21、ウエハ保持手段30のXYステージ31及びウエハ保持手段40のウエハステージ41は、搬送ロボット51の可動範囲内に配置される。搬送ロボット51はθ(旋回)軸及びR(伸縮)軸の動作により、ブレード511を水平方向の所望の位置に移動させる。θ軸及びR軸の動作は、アクチュエータ(例えばステッピングモータ)及びブレーキを使用して行われる。なお、ブレード511はセラミックス以外の素材で生成されても良く、搬送ロボット51としてスカラロボット以外のロボット等を使用しても良い。
【0039】
ウエハ搬送手段50が有する搬送制御部52は、制御手段60と接続しており、制御手段60から出力されるデータに基づいて、ウエハ搬送手段50の動作を制御する。具体的には、搬送制御部52は、搬送ロボット51のθ軸及びR軸の動作を実現するアクチュエータ及びブレーキの動作を制御する。保持制御部12~42と同様に、搬送制御部52は、ハードウェア及びソフトウェアのいずれか又は併用で実現され、搬送制御部52と制御手段60の接続は有線でも無線でも良い。
【0040】
制御手段60は、搬送制御部52及び保持制御部12~42と連携して、ウエハの搬送のためのウエハ搬送手段50の動作及びウエハ搬送を含むウエハの移動のためのウエハ保持手段10~40の動作を制御する。
【0041】
制御手段60は、PLC(Programmable Logic Controller)として構成されており、通常のPLCが備える入力手段、出力手段、演算手段、記憶手段等を備えている。PLCは機器や設備等の制御を行う制御装置で、プログラムによりシーケンス制御(あらかじめ定められた順序又は手続きに従って制御の各段階を逐次進めていく制御)を行う。制御手段60では、ラダー方式で作成されたプログラム(ラダープログラム)を使用する。なお、制御手段60が使用するプログラムとして、ラダー方式以外の方式やプログラミング言語で作成されたプログラムを使用しても良く、制御手段60をPLC以外の汎用のコンピュータ等で構成しても良く、制御手段60での制御の一部又は全部をハードウェアで実現しても良い。
【0042】
制御手段60は、ウエハ搬送手段50及びウエハ保持手段10~40の各動作を決定するために使用されるパラメータに対して、ティーチング作業により適確値を設定する処理(以下、「ティーチング処理」とする)と、ティーチング処理で設定された値を用いて、ウエハに対する一連の動作(以下、「ウエハ一連動作」とする)を設定する処理(以下、「動作設定処理」とする)と、動作設定処理で設定されたウエハ一連動作を行う処理(以下、「移動処理」とする)を行う制御部61を備える。
【0043】
制御部61の構成例を図4に示す。図4は、主にプログラムで実現される構成要素からなる制御部61の構成例を示すブロック図である。
制御部61は、ティーチング処理を実行するティーチング処理部611、動作設定処理を実行する動作設定処理部612、移動処理を実行する移動処理部613、ティーチング処理で設定されたパラメータの値を記憶するパラメータ記憶部614、及び動作設定処理で設定されたウエハ一連動作を記憶する動作記憶部615を備える。
【0044】
ティーチング処理部611は、ウエハ搬送手段50によるウエハ保持手段10~40へのウエハの搬送を主としたウエハの移動を適確に実行するために、ティーチング処理として、ウエハ搬送手段50及びウエハ保持手段10~40の各動作を決定するパラメータに適確値を設定する。本実施形態では、適確なウエハの移動は、適確な位置でのウエハの静止、適確な速度でのウエハの移動等で実現されるとして、ティーチング処理部611は、ウエハの移動における適確な位置や速度等を求める。例えば、適確と推測される値をパラメータ(位置、速度等)に設定し、そのパラメータに従って、ウエハ搬送手段50及びウエハ保持手段10~40を動作させ、その動作結果を目視で確認し、適確な動作とずれがある場合、設定する値を調整し、調整後の値をパラメータに設定し、再度、動作させる。この試行錯誤を繰り返すことにより、適確値を決定する。ティーチング処理部611は、適確値の決定を、ウエハ搬送手段50及びウエハ保持手段10~40の手段毎に、更に、複数の動作を行う手段に関しては動作毎に、行う。
【0045】
上記の処理を行うために、ティーチング処理部611は、設定対象Ts、設定パラメータ情報Ps及び決定情報Diを入力し、パラメータ情報Pi1及び決定パラメータ情報Pd1を出力する。設定対象Ts、設定パラメータ情報Ps及び決定情報Diは、制御部61に接続する入力手段62、例えばタッチパネル等に対する作業者の操作に従って、制御部61に入力される。パラメータ情報Pi1は、制御部61に接続する出力手段(図示せず)を介して、ウエハ搬送手段50及びウエハ保持手段10~30のいずれかに出力される。決定パラメータ情報Pd1は、パラメータ記憶部614に格納される。
【0046】
ティーチング処理部611は、設定対象Tsにより、ティーチング処理の対象を決定する。ティーチング処理の対象となるのは、ウエハ搬送手段50では搬送ロボット51の旋回の動作を行うθ軸及び伸縮の動作を行うR軸、ウエハ保持手段10ではウエハキャリア11の移動機構、ウエハ保持手段20ではボート21の移動機構、ウエハ保持手段30ではXYステージ31の左右方向の移動を行うX軸及び前後方向の移動を行うY軸である。ウエハ保持手段30でのリフト機構及びウエハ保持手段40でのリフト機構も、ウエハの移動を行うので、ティーチング処理の対象とすることも可能であるが、これらのリフト機構はウエハを持ち上げるのみであるから、本実施形態では、ティーチング処理は不要として、ティーチング処理の対象から外す。ティーチング処理部611は、設定対象Tsの内容を確認して、ティーチング処理の対象を決定する。設定対象Tsには、上記のティーチング処理の対象を示す値として、例えば、順に「θ軸」、「R軸」、「ウエハキャリア移動機構」、「ボート移動機構」、「X軸」及び「Y軸」が設定される。
【0047】
設定対象Tsは、制御部61に接続する入力手段62に対する作業者の操作に従って、ティーチング処理部611に入力される。例えば、入力手段62としてタッチパネルを使用し、上記のティーチング処理の対象を示す値を表示したボタンをタッチパネルに表示し、ボタンへのタッチ操作により、設定対象Tsをティーチング処理部611に入力する。
【0048】
ティーチング処理部611は、ティーチング処理の対象毎に、値を設定するパラメータを予め決めておき、決められたパラメータに設定する値は、設定パラメータ情報Psとして入力される。値を設定するパラメータは、ティーチング処理の対象を動作する機構に応じて、適宜決められる。例えば、ウエハ搬送手段50での搬送ロボット51はθ軸及びR軸の動作、ウエハ保持手段10でのウエハキャリア11の移動機構及びウエハ保持手段20でのボート21の移動機構の動作、並びにウエハ保持手段30でのXYステージ31のX軸及びY軸の動作にステッピングモータを使用するとして、各ティーチング処理の対象に対するパラメータとして、ステッピングモータの移動ステップ量及び移動速度を使用する。よって、設定パラメータ情報Psには、移動ステップ量及び移動速度それぞれの値が設定される。なお、設定パラメータ情報Psで値を設定するパラメータとして、ステッピングモータの加速度(減速を含む)も使用しても良いが、加速度を変更する必要がない場合等では、加速度には所定の値を設定するようにしても良い。
【0049】
設定パラメータ情報Psは、制御部61に接続する入力手段62に対する作業者の操作に従って、ティーチング処理部611に入力される。例えば、入力手段62としてタッチパネルを使用し、パラメータ毎に値を入力する欄をタッチパネルに表示し、欄に値を入力することにより、その値を設定パラメータ情報Psとしてティーチング処理部611に入力する。または、パラメータの値を一定の範囲で増減するボタンをタッチパネルに表示し、ボタンへのタッチ操作により、パラメータの値を変更して、変更した値を設定パラメータ情報Psとしてティーチング処理部611に入力するようにしても良い。パラメータの値を入力する欄とパラメータの値を増減するボタンを併用しても良い。
【0050】
ティーチング処理の対象に対するパラメータの適確値の数は、ティーチング処理の対象毎に異なる。例えば、搬送ロボット51は、ウエハ保持手段10~40それぞれに対してウエハの出し入れを行うので、ティーチング処理部611は、ウエハ保持手段毎に、θ軸及びR軸に対するパラメータの適確値を決定する。ウエハ保持手段10のウエハキャリア11は複数のスロットを有するので、ウエハを水平方向に移動させる搬送ロボット51が所望のスロットに対してウエハの出し入れを行えるように、ティーチング処理部611は、ウエハキャリア11のスロット毎に、ウエハ保持手段10での移動機構に対するパラメータの適確値を決定する。ウエハ保持手段20のボート21は複数のウエハを保持できるので、ウエハキャリア11の場合と同様に、搬送ロボット51がボート21の所望の位置にウエハの出し入れを行えるように、ティーチング処理部611は、ボート21がウエハを保持する位置毎に、ウエハ保持手段20での移動機構に対するパラメータの適確値を決定する。ウエハ保持手段30のXYステージは、フォト工程等において複数の場所への位置決めを行うので、ティーチング処理部611は、位置決めされる場所毎に、X軸及びY軸に対するパラメータの適確値を決定する。上述のように、ティーチング処理の対象を動作する機構にステッピングモータを使用する場合、パラメータの適確値とする箇所(以下、「目標ポイント」とする)までのステッピングモータの移動ステップ量及び移動速度が適確値となる。
【0051】
ティーチング処理部611は、設定対象Tsにより決定されたティーチング処理の対象に対して、設定パラメータ情報Psに設定された値をパラメータ情報Pi1として出力する。具体的には、ティーチング処理部611は、ウエハ搬送手段50が有する搬送制御部52並びにウエハ保持手段10、20及び30それぞれが有する保持制御部12、22及び32に、パラメータ情報Pi1を出力する。搬送制御部52及び保持制御部12~32は、パラメータ情報Pi1に基づいて、制御対象を動作させる。ウエハ搬送手段50及びウエハ保持手段30は複数のティーチング処理の対象を有するので、搬送制御部52及び保持制御部32に、ティーチング処理の対象毎に、パラメータ情報Pi1の入力口(例えば端子等)を設けることにより、ウエハ搬送手段50及びウエハ保持手段30が、パラメータ情報Pi1に基づいて動作させる制御対象を特定するようにする。なお、ティーチング処理部611が、パラメータ情報Pi1と共に、設定対象Tsをウエハ搬送手段50及びウエハ保持手段30に出力するようにして、制御対象を特定するようにしても良い。
【0052】
ティーチング処理部611は、決定情報Diを用いて、パラメータの適確値を決定する。即ち、設定対象Tsにより決定されたティーチング処理の対象を、設定パラメータ情報Psに設定された値に従って動作させた結果、その動作が適確であると作業者が判断した場合、制御部61に接続する入力手段62を用いて、ティーチング処理部611に対して決定情報Diを出力する。ティーチング処理部611は、決定情報Diを入力したら、その時点での設定パラメータ情報Psに設定された値を、設定対象Tsが示すティーチング処理の対象に対するパラメータの適確値とする。各ティーチング処理の対象は、複数の目標ポイントを有するので、ティーチング処理部611は、適確値を決定する目標ポイントを設定した後に、パラメータの適確値を決定する。目標ポイントの設定は、例えば制御部61に接続する入力手段62及び決定情報Diを用いて行う。即ち、入力手段62により目標ポイントを入力するようにし、入力された目標ポイントを決定情報Diに格納し、ティーチング処理部611は、決定情報Diの値を確認することにより、目標ポイントを設定する。決定されたパラメータの適確値は、決定パラメータ情報Pd1として、パラメータ記憶部614に格納される。
【0053】
パラメータ記憶部614は、ティーチング処理部611で決定されたパラメータの適確値を記憶する。パラメータ記憶部614に記憶される適確値の例のイメージを、図5に示す。パラメータ記憶部614には、移動ステップ量及び移動速度の適確値が、ティーチング処理の対象毎、更に目標ポイント毎に記憶される。図5において、「対象」はティーチング処理の対象を示しており、「対象」欄に記載されるティーチング処理の対象の名称として、設定対象Tsに設定される値を使用している。「目標ポイント」欄には、ティーチング処理の対象毎に設定されている目標ポイントに割り当てられた名称が記載されている。
【0054】
動作設定処理部612は、ウエハ一連動作を設定する。ウエハ一連動作は、ティーチング処理の対象と目標ポイントを組として、その組を時系列に沿って並べることにより、設定される。ティーチング処理の対象及び目標ポイントを指定するために、例えば、図5に示されるパラメータ記憶部614に記載される名称を使用する。これらの名称を使用して、例えば、(θ軸、ウエハ保持手段10)、(R軸、ウエハ保持手段10)は、搬送ロボット51がウエハ保持手段10の向きに旋回し、ウエハキャリア11まで伸長する動作を表す。
【0055】
上記のような動作を設定するために、動作設定処理部612は、設定動作情報Msを入力し、動作情報Mi1を出力する。
【0056】
設定動作情報Msは、制御部61に接続する入力手段62に対する作業者の操作に従って、動作設定処理部612に入力される。例えば、入力手段62としてタッチパネルを使用し、ティーチング処理の対象と目標ポイントを組として入力する欄を、一定方向(例えば縦方向)に並べた画面をタッチパネルに表示し、作業者は各欄にティーチング処理の対象の名称及び目標ポイントの名称を入力し、入力された名称群を設定動作情報Msとして動作設定処理部612に入力する。名称の入力に当たり、入力可能な名称を作業者に提示するために、名称の一覧を表示する、選択形式で名称を入力する等の対応を行っても良い。なお、ウエハ一連動作には、ウエハ保持手段30及びウエハ保持手段40でのリフト機構による動作も含まれる。よって、これらの動作を設定動作情報Msに含めるようにしても良いし、リフト機構による動作は、他の動作に連動して実行されるとして、設定動作情報Msに含めなくても良い。
【0057】
動作設定処理部612は、設定動作情報Msに設定されたウエハ一連動作を、動作情報Mi1として出力し、動作情報Mi1は動作記憶部615に格納される。この際、設定されたウエハ一連動作に名称を付けて、付けられた名称を動作情報Mi1に含めても良い。この場合、名称は、制御部61に接続する入力手段62に対する作業者の操作により設定する。名称ではなく、自動的に割り振られる連続数字等をウエハ一連動作に付けても良い。
【0058】
動作記憶部615は、動作設定処理部612で設定されたウエハ一連動作を記憶する。動作記憶部615に記憶されるウエハ一連動作の例のイメージを、図6に示す。動作記憶部615には、動作設定処理部612で設定されたウエハ一連動作が順次記憶されていく。動作設定処理部612はウエハ一連動作に名称を付けることとし、付けられた名称(図6では動作1、動作2、動作3)は「動作名」の欄に格納される。パラメータ記憶部614の場合と同様に、「対象」はティーチング処理の対象を示している。
【0059】
移動処理部613は、動作記憶部615に記憶されているウエハ一連動作を読み出して、ウエハ一連動作を実行させる。動作記憶部615には複数のウエハ一連動作が記憶されるので、移動処理部613は、実行させるウエハ一連動作を選択するために、指定動作Amを入力する。指定動作Amは、制御部61に接続する入力手段62に対する作業者の操作に従って、移動処理部613に入力される。例えば、入力手段62としてタッチパネルを使用し、動作名(図6での動作1、動作2、動作3等)を表示したボタンをタッチパネルに表示し、ボタンへのタッチ操作により、指定動作Amを移動処理部613に入力する。
【0060】
移動処理部613は、指定動作Amに対応するウエハ一連動作を、動作記憶部615から動作情報Mi2として読み出す。例えば、図6に示されるウエハ一連動作が動作記憶部615に記憶されており、指定動作Amが「動作2」の場合、(ボート移動機構、段2)、(θ軸、ウエハ保持手段20)、(R軸、ウエハ保持手段20)のウエハ一連動作が、動作情報Mi2として読み出される。なお、移動処理部613は、ウエハ一連動作を構成する動作を1つずつ読み出しても良いし、構成する全ての動作を一度で読み出しても良い。
【0061】
移動処理部613は、動作記憶部615から読み出した動作情報Mi2に格納されているティーチング処理の対象及び目標ポイントに対応する適確値を、パラメータ記憶部614から決定パラメータ情報Pd2として読み出す。例えば、図5に示される適確値がパラメータ記憶部614に記憶されており、動作情報Mi2に格納されているティーチング処理の対象が「θ軸」で、目標ポイントが「ウエハ保持手段20」の場合、移動ステップ量の適確値として200、移動速度の適確値として12が、決定パラメータ情報Pd2として読み出される。
【0062】
移動処理部613は、動作記憶部615から読み出した動作情報Mi2に格納されているティーチング処理の対象に対して、パラメータ記憶部614から読み出した決定パラメータ情報Pd2に格納されている適確値を、パラメータ情報Pi2として出力する。パラメータ情報Pi2に基づいて、ティーチング処理部611から出力されるパラメータ情報Pi1の場合と同様に、搬送制御部52並びに保持制御部12、22及び32の制御により、ティーチング処理の対象が動作する。なお、ウエハ保持手段30及びウエハ保持手段40でのリフト機構は、例えば、動作情報Mi2の格納されている情報に従って、又は、他のティーチング処理の対象の動作に連動して、動作する。
【0063】
このような半導体搬送演習装置1の構成において、制御部61の動作例を、図7及び図8のフローチャートを参照して説明する。上述のように、制御部61は、ティーチング処理、動作設定処理及び移動処理を行うので、このうちのティーチング処理及び移動処理での制御部61の動作例を説明する。動作設定処理での制御部61の動作例は、上述の通りである。図7はティーチング処理の動作例を示すフローチャートで、図8は移動処理の動作例を示すフローチャートである。なお、エラーが発生した場合の動作等の汎用的な動作の説明は省略する。
【0064】
ティーチング処理では、ティーチング処理部611は、設定対象Tsを入力したら(ステップS10)、入力手段62からの入力の待ち状態となる(ステップS20)。
【0065】
入力手段62からの入力があり(ステップS20)、その入力が設定パラメータ情報Psの場合(ステップS30)、ティーチング処理部611は、設定対象Tsで示されるティーチング処理の対象に対して、設定パラメータ情報Psに設定された値をパラメータ情報Pi1として出力する(ステップS40)。そして、ティーチング処理部611は、入力手段62からの入力の待ち状態に戻る(ステップS20)。入力手段62からの入力が決定情報Diの場合(ステップS30)、ティーチング処理部611は、直近に入力した設定パラメータ情報Psに設定された値を、設定対象Tsで示されるティーチング処理の対象における、決定情報Diで示される目標ポイントの適確値とする。そして、ティーチング処理部611は、その適確値を決定パラメータ情報Pd1として出力し、決定パラメータ情報Pd1は、パラメータ記憶部614に格納される(ステップS50)。
【0066】
ティーチング処理では、制御部61に設定対象Tsが入力されるたびに、ステップS10~S50の動作が実行される。
【0067】
移動処理では、移動処理部613は、指定動作Amを入力したら(ステップS110)、指定動作Amで示される動作名に対応するウエハ一連動作を、動作記憶部615から動作情報Mi2として読み出す(ステップS120)。
【0068】
移動処理部613は、読み出した動作情報Mi2に格納されているティーチング処理の対象及び目標ポイントに対応する適確値を、パラメータ記憶部614から決定パラメータ情報Pd2として読み出す(ステップS130)。そして、移動処理部613は、動作情報Mi2に格納されているティーチング処理の対象に対して、決定パラメータ情報Pd2に格納されている適確値を、パラメータ情報Pi2として出力する(ステップS140)。
【0069】
移動処理部613は、指定動作Amで示される動作名に対応するウエハ一連動作が完了するまで(ステップS150)、ステップS130及びS140の動作を実行する。
【0070】
なお、上述のティーチング処理では、制御部61に設定対象Tsが入力されるたびに、ティーチング処理部611は、設定パラメータ情報を使用してティーチング処理の対象の動作を調整して、決定パラメータ情報Pd1をパラメータ記憶部614に格納しているが、θ軸及びR軸のように同じ手段(θ軸及びR軸の場合はウエハ搬送手段50)に付属するティーチング処理の対象の場合等では、複数のティーチング処理の対象の動作を、設定パラメータ情報を使用して調整した後に、その複数のティーチング処理の対象に対する複数の決定パラメータ情報Pd1をパラメータ記憶部614に格納するようにしても良い。例えば、θ軸及びR軸の動作を同時に調整した後に、θ軸に対する決定パラメータ情報Pd1及びR軸に対する決定パラメータ情報Pd1を、順次、パラメータ記憶部614に格納するようにしても良い。また、ティーチング処理部611は、パラメータ記憶部614に格納した決定パラメータ情報Pd1を読み出して、対応するティーチング処理の対象の動作を再調整して、再調整後の決定パラメータ情報Pd1をパラメータ記憶部614に格納できるようにしても良い。
【0071】
上述の半導体搬送演習装置1において、起動開始時の各ティーチング処理の対象の位置(値)(以下、「開始ポイント」とする)を決めておき、目標ポイントに開始ポイントを加え、動作設定処理部612が設定するウエハ一連動作に、開始ポイントへの移動を設定できるようにしても良い。また、入力手段62に、ティーチング処理の対象が開始ポイントに戻るボタンを設けたり、移動処理部613によりウエハ一連動作が実行され、所定の時間経過後に、移動したティーチング処理の対象を開始ポイントに戻したりしても良い。
【0072】
本発明の他の実施形態について説明する。
半導体製造では、マルチチャンバ装置等の半導体製造装置までウエハを搬送及び搬入するために、FOUP(Front Opening Unified Pod)等のウエハ格納用ポッドが使用されることが多い。FOUPのような完全密閉されたポッドにウエハを格納して、半導体製造装置にウエハを搬送することにより、半導体製造装置が設置された工場内のクリーン度を、ウエハ格納用ポッド及び半導体製造装置の内部のクリーン度よりも下げることが可能となり、工場内の空気清浄のための設備投資のコストを抑えることができる。
【0073】
ウエハ格納用ポッドから半導体製造装置内へのウエハの搬出入には、ウエハ搬送手段50での搬送ロボット51のようなロボットが使用される。一般的に半導体製造では、搬送ロボット51の位置付けで使用されるロボットは、真空空間で作業を行う真空ロボットであるが、ウエハ格納用ポッドからのウエハ搬出入で使用されるロボット(以下、「搬出入ロボット」とする)は、空気のある場所で作業を行う大気ロボットである。
【0074】
本発明では、半導体製造工程の前工程でのウエハの搬送の演習に加え、上記のウエハ格納用ポッド及び搬出入ロボットを用いたウエハの搬出入の演習も行うことも可能である。そのような演習を行うために使用される半導体搬送演習装置の構成例(第2実施形態)を図9に示す。図1に示される第1実施形態での半導体搬送演習装置 1と比較すると、第2実施形態での半導体搬送演習装置2では、ウエハ保持手段80及びウエハ搬送手段90が追加され、制御手段60が制御手段60Aに変わっている。つまり、半導体搬送演習装置2は、ウエハ保持手段を5つ、ウエハ搬送手段を2つ備える。ウエハ搬送手段90は、ウエハ搬送手段90の動作を制御する搬送制御部92を有する。
【0075】
ウエハ保持手段80及びウエハ搬送手段90は、他の手段と同様に、台座部を有しており、台座部により、それぞれの本体が支えられている。ウエハ搬送手段90は、ウエハキャリア11を備えるウエハ保持手段10に対してウエハの搬出入を行うので、ウエハ保持手段10に隣接した位置に配置される。ウエハ保持手段80は、ウエハ搬送手段90に隣接した位置に配置される。そして、ウエハ搬送手段90並びにウエハ保持手段10及び80の位置関係が変わらないように、ウエハ搬送手段90とウエハ保持手段10及び80は、ウエハ搬送手段50とウエハ保持手段10~40の場合と同様に、それぞれの台座部に接合している接合部材75及び76により固定されている。
【0076】
ウエハ保持手段80は、並列する2つのウエハ格納用ポッド81及び82を備えている。ウエハ格納用ポッド81及び82は、それぞれ複数のウエハを格納することができ、所望の位置に対するウエハの出し入れは、ウエハ搬送手段90によって行われる。なお、ウエハ保持手段80は、ウエハ格納用ポッドを1つ又は3つ以上備えても良い。
【0077】
ウエハ搬送手段90は、搬出入ロボット91を備え、搬出入ロボット91を使用して、ウエハ保持手段10と80の間でのウエハの搬送を行う。搬出入ロボット91は、搬送ロボット51と同様に、スカラロボットであるが、θ軸及びR軸の動作による水平方向への移動に加え、Z(上下)軸の動作による上下方向への移動も行う。Z軸の動作が加わることにより、ウエハ保持手段80のウエハ格納用ポッド81及び82の所望の位置に対して、ウエハの出し入れが行われる。θ軸、R軸及びZ軸の動作は、アクチュエータ(例えばステッピングモータ)及びブレーキを使用して行われる。また、搬出入ロボット91は、ウエハ保持手段80でのウエハ格納用ポッド81及び82が並列する方向(図9では左右方向)に移動可能となっており、その方向に移動させる移動機構(図示せず)を有する。移動機構は、例えばサーボモータを使用して、移動を行う。
【0078】
ウエハ搬送手段90の搬送制御部92は、搬送制御部52と同様に、制御手段60Aと接続しており、制御手段60Aから出力されるデータに基づいて、搬出入ロボット91のθ軸、R軸及びZ軸並びに移動機構の動作を制御する。
【0079】
制御手段60Aは、ウエハ搬送手段50の動作及びウエハ保持手段10~40の動作に加え、ウエハ搬送手段90の動作を制御する。具体的には、制御手段60と同様に、ティーチング処理、動作設定処理及び移動処理を行う。制御手段60Aの構成は、搬送制御部92との接続が追加されるだけで、制御手段60の構成と同様である。また、制御手段60Aの動作は、制御対象に搬送制御部92が追加されるだけで、制御手段60の動作と同様である。そして、搬送制御部92に対する制御手段60Aの動作は、ティーチング処理の対象にZ軸及び移動機構が加わるだけで、搬送制御部52に対する場合と同様である。
【0080】
なお、半導体搬送演習装置2は、ウエハ搬送手段を2つ備えるが、3つ以上のウエハ搬送手段を備えても良い。
【0081】
上述の実施形態でのティーチング作業では、ウエハ搬送手段の動作及びウエハ保持手段の動作を制御するパラメータを調整しているが、ウエハ搬送手段及びウエハ保持手段を構成するハードウェアを調整することも可能である。例えば、ウエハ搬送手段50での搬送ロボット51やウエハ搬送手段90での搬出入ロボット91の構造等を調整することも可能である。
【0082】
上述の実施形態での搬送ロボット51は、θ軸及びR軸の動作による水平方向への移動のみを実行する構成となっているが、搬出入ロボット91と同様に、Z軸の動作による上下方向への移動も実行できる構成としても良い。この場合、Z軸をティーチング処理の対象としても良い。また、搬出入ロボット91は、θ軸、R軸及びZ軸の動作による水平方向及び上下方向への移動を実行する構成となっているが、搬送ロボット51と同様に、θ軸及びR軸の動作による水平方向への移動のみを実行する構成としても良い。この場合、ウエハ格納用ポッド81及び82での所望の位置に対するウエハの出し入れは、例えば、ウエハ格納用ポッド81及び82それぞれを上下に移動させる移動機構をウエハ保持手段80に設けて、行うようにしても良い。
【0083】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。また、上記形態において明示的に開示されていない事項、例えば搬送ロボット、ウエハキャリア、ボート等のサイズ等は、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用することができる。
【符号の説明】
【0084】
1、2 半導体搬送演習装置
10、20、30、40、80 ウエハ保持手段
11 ウエハキャリア
12、22、32、42 保持制御部
21 ボート
31 XYステージ
41 ウエハステージ
43 台座部
44 脚部
50、90 ウエハ搬送手段
51 搬送ロボット
52、92 搬送制御部
60 制御手段
61 制御部
62 入力手段
71、72、73、74、75、76 接合部材
81、82 ウエハ格納用ポッド
91 搬出入ロボット
211 上部プレート
212 下部プレート
213、214、215、216、217 支持棒
311 突起部
411 貫通孔
511 ブレード
611 ティーチング処理部
612 動作設定処理部
613 移動処理部
614 パラメータ記憶部
615 動作記憶部
【要約】
【課題】製造工程設備毎のティーチング作業を、安価で効率的に実施することができる半導体搬送演習装置を提供する。
【解決手段】半導体製造工程におけるウエハの搬送の演習を可能とする半導体搬送演習装置であって、ウエハを保持する、複数のウエハ保持手段と、複数のウエハ保持手段間でのウエハの搬送を実行するウエハ搬送手段と、ウエハの搬送を含むウエハの移動を制御する制御手段と、を備える。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
図9