(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】容器内の飲料にアクセスするためのニードル
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20240226BHJP
B67D 1/04 20060101ALI20240226BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
B67D1/04 A
(21)【出願番号】P 2020530954
(86)(22)【出願日】2018-12-12
(86)【国際出願番号】 US2018065093
(87)【国際公開番号】W WO2019118547
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2021-12-08
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512300506
【氏名又は名称】コラヴァン,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】スウィージー,アンドリュー エス.
(72)【発明者】
【氏名】ライダー,マイケル
【審査官】西山 智宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-197081(JP,A)
【文献】特開2010-189067(JP,A)
【文献】実開昭53-058491(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0006603(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/08
B67D 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内の飲料にアクセスするためのニードルであって、
第1断面サイズ及び第1平坦面を備える第1D字形断面を有する第1管腔と、
第2断面サイズ及び第2平坦面を備える第2D字型断面を有する第2管腔であって、前記第2断面サイズは前記第1断面サイズよりも小さく、前記第1及び第2管腔は、各々、近位端から遠位端まで延在し、前記第1及び第2平坦面を互いに接触させて合着されている、第2管腔と、
前記第1及び第2管腔の近位端に取り付けられたハブであって、前記第1及び第2管腔を飲料ディスペンサに接続し、前記第1及び第2管腔の少なくとも一方を前記飲料ディスペンサの一部分と流体連通させるように構成されているハブと、を備え、
前記第1及び第2管腔は一緒になって、
前記第1及び第2管腔の長さに垂直な平面内で見られる断面形状であって、前記断面形状の最大寸法に沿って延びる長軸に沿った長寸法と、前記長軸に垂直な短軸に沿い、前記長寸法より小さい短寸法とを有する断面形状を規定し、
前記第1及び第2管腔は、前記第1及び第2管腔のそれぞれの前記遠位端がワインボトルのコルクの全体を貫通するような経路に沿って、前記ワインボトルの前記コルクを貫いて挿入され、前記第1及び第2管腔は、前記第1及び第2管腔が前記コルクから引き抜かれるとき、前記経路を通る流体の通過に抵抗するように前記コルクが再封されることを可能にするように構成されている、ニードル。
【請求項2】
前記長軸は、前記第1及び第2平坦面に垂直であ
る、請求項1に記載のニードル。
【請求項3】
前記第1及び第2管腔の遠位端に尖鋭端部をさらに備える、請求項1に記載のニードル。
【請求項4】
前記第1及び第2管腔は、前記尖鋭端部をワインボトルのコルクを貫いて挿入することにより前記コルクに貫通するように構築及び構成されている、請求項3に記載のニードル。
【請求項5】
前記第1管腔は、前記第1管腔内に飲料液体を受容するための第1開口部を前記第1管腔の遠位端に含み、前記第2管腔は、前記容器内にガスを送達するための第2開口部を前記第2管腔の遠位端に含む、請求項1に記載のニードル。
【請求項6】
前記第1及び第2開口部は、互いに対して前記ニードルの反対側にある、請求項5に記載のニードル。
【請求項7】
前記第1管腔は、前記第1管腔内に飲料液体を受容するための第1開口部を前記第1管腔の遠位端に含み、前記第2管腔は、前記容器内にガスを送達するための第2開口部を前記第2管腔の遠位端に含み、前記第1及び第2開口部は、前記ニードルの断面形状の長軸に対して50~90度の角度で配置されたそれぞれの線上に配置されている、請求項1又は2に記載のニードル。
【請求項8】
前記第1及び第2開口部は、細長く、前記第1及び第2管腔の長さに沿った方向に延在する、請求項5に記載のニードル。
【請求項9】
前記ハブは、ガスポートを備える本体であって、前記ガスポートは前記本体を貫いて延在し、前記第2管腔と流体連通する、本体を含む、請求項1に記載のニードル。
【請求項10】
前記ハブは、前記第1及び第2管腔の長さに垂直な方向において互いに遠ざかるように延在する前方タブ及び後方タブを備える本体を含む、請求項1に記載のニードル。
【請求項11】
前記ハブは、近位端に開口部を有する本体を含み、前記開口部は、前記第1管腔と流体連通している、請求項1に記載のニードル。
【請求項12】
前記ハブは、前記第1及び第2管腔の前記遠位端をワインボトルのコルクを貫いて挿入することにより前記コルクに貫通する前記第1及び第2管腔を支持するように構築及び構成されている、請求項1に記載のニードル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月14日に出願された米国仮出願第62/598,650号の、35U.S.C.§119(e)に基づく利益を主張し、その全体を参照により本明細書に組み込む。
【背景技術】
【0002】
本発明は、概して、容器内からの流体の分配又は他の抽出、例えば、ワインボトルからのワインの分配に関する。
【発明の概要】
【0003】
本発明の態様による1つ以上の実施形態によれば、ユーザは、コルク、栓、エラストマー隔膜又は他のクロージャによって密封された容器内から、クロージャを取り外すことなく、ワインなどの飲料を引き出す、又は別様に抽出することが可能となる。場合によっては、このような容器からの液体の取り出しは1回以上実行され得るが、それでも、各飲料の抽出中及び抽出後、クロージャは所定の位置にとどまり、容器の密封を維持し得る。したがって、飲料はボトルから複数回分配され、飲料の品質にほとんど又はまったく影響を与えずに、各抽出の合間、長期間にわたって保管され得る。いくつかの実施形態では、容器内からの飲料の抽出中又は抽出後のいずれでも、飲料と反応する空気などのガスはほとんど又はまったく導入され得ない。例えば、ニードルをコルク又は他のクロージャを貫いて挿入して、容器内に加圧ガスを導入し、ワイン又は他の飲料液体を容器から導き得る。分配が完了した後、ニードルはコルクから引き抜かれ、コルクは、ニードルが貫通した領域で再封される。したがって、いくつかの実施形態では、コルクを取り外したり、又はコルクを損傷させたりすることなく、かつ空気又は他の潜在的に不利なガスもしくは液体がボトルに入るのを許すことなく、ユーザはワインボトルからワインを引き出し得る。
【0004】
本発明の1つの態様では、容器内の飲料にアクセスするためのニードルは、第1断面サイズ及び第1平坦面を備える第1D字形断面を有する第1管腔と、第2断面サイズ及び第2平坦面を備える第2D字形断面を有する第2管腔と、を含む。第2断面サイズは、第1断面サイズよりも小さくてもよく、例えば、第2管腔は、第1管腔よりも小さい断面積を有してもよい。第1及び第2管腔は、各々、近位端から遠位端まで延在し、第1及び第2平坦面を互いに接触させて合着されてもよい。例えば、管腔は金属で作られてもよく、向かい合った平坦面で管腔の長さの一部分に沿って合わせて溶接又はろう付けされてもよい。ハブが、第1及び第2管腔の近位端に取り付けられてもよく、ハブは、第1及び第2管腔を飲料ディスペンサに接続し、第1及び第2管腔の少なくとも一方を飲料ディスペンサの一部分と流体連通させるように構成されてもよい。例えば、ハブは、第1及び第2管腔とそれぞれ流体連通する1つ以上のポート又は開口部を含んでもよい。ポート又は開口部は、飲料ディスペンサと流体接続してもよく、例えば、加圧ガス源が第2管腔に流体連結され、飲料分配出口が第1管腔に流体連結される。第2管腔は、加圧ガスをボトル内に注入するために使用されてもよく、それに応答して、飲料が第1管腔を介してボトルを出ることが可能である。
【0005】
いくつかの実施形態では、尖鋭端部、例えば単一の尖鋭端部が、第1及び第2管腔の遠位端に設けられてもよい。上記したように、第1及び第2管腔は、尖鋭端部をコルクを貫いて挿入することにより、ワインボトルのコルクを貫通するように構築及び構成されてもよい。場合によっては、ハブは、ハブのみを保持及び使用して、第1及び第2管腔をワインボトルのコルクに押し込め得るように、コルクに貫通する第1及び第2管腔を支持するように構築及び構成されてもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1管腔は、第1管腔内に飲料液体を受容するための第1開口部を第1管腔の遠位端に含み、第2管腔は、容器内にガスを送達するための第2開口部を第2管腔の遠位端に含む。第1及び第2開口部は、互いに対してニードルの反対側にあり、例えば、開口部間のクロストークを防止するのを助け得る。例えば、第1開口部は液体の流れを処理するように構成され、第2開口部は気体の流れを処理するように構成されるため、第1開口部は第2開口部よりも大きくてもよい。場合によっては、第1及び第2開口部は、細長く、例えば楕円形状を有し、第1及び第2管腔の長さに沿った方向に延在してもよい。
【0007】
本発明の別の態様では、ニードルの第1及び第2管腔は、長軸に沿って延在し、断面形状の最大寸法である長寸法を有する断面形状を規定し得る。いくつかの実施形態では、断面形状は、断面形状の長寸法よりも小さい、長軸に垂直な短軸に沿った短寸法を有してもよい。例えば、ニードルの全体的断面形状は、第1方向に垂直な別の第2方向よりも第1方向で概して大きい楕円形又は他の形状を有してもよい。この構成は、ニードルの引き抜き時にコルク又は他のクロージャの再封を助け得る。いくつかの実施形態では、ガス及び飲料の流れを処理するための第1及び第2開口部は、長軸に対して50~90度の角度で配置されたそれぞれの線上に中心があるか、又は別様に配置されて、例えば、ニードル挿入時に最大の力でコルクがニードルと接触するところから離れた領域に開口部を配置してもよい。場合によっては、第1及び第2開口部は、長軸に対して60~70度の角度で配置されたそれぞれの線上に中心があってもよく、開口部は、ニードルの反対側に配置されてもよい。
【0008】
本発明の別の態様では、容器内の飲料にアクセスするためのニードルは、断面形状を規定し、近位端から遠位端まで延在する少なくとも1つの管腔を含む。断面形状は、長軸に沿った長寸法と、長軸に垂直な短軸に沿った短寸法と、を有してもよく、短寸法は長寸法よりも小さい。例えば、ニードルは、短軸寸法が長軸寸法よりも小さい断面形状を有する単一の管腔を含み得る。あるいは、ニードルは、合着されて、短軸寸法が長軸寸法よりも小さい断面形状を一緒になって規定する2つ以上の管腔を有してもよい。長寸法対短寸法の比は、1.25対1以上、例えば4対1であり得る。ニードルは、少なくとも1つの管腔の遠位端が完全にコルクを貫通するように、コルクを貫く経路に沿ってワインボトルのコルクを貫いて挿入されるように構成されてもよい。ニードルは、コルクからニードルが引き抜かれたときに、経路を通る流体の通過に抵抗するようにコルクが再封されることを可能にするように構成されてもよい。これにより、閉じられたボトル内のワイン又は他の飲料にアクセスする際に、コルク又は他のクロージャを取り外すことなく、ニードルを使用することが可能になり、一方、ニードルを引き抜いたときに、コルク又は他のクロージャが再封されることが可能になる。
【0009】
本発明の他の態様によれば、ニードルは、ガスポートを有する本体を備えるハブであって、ガスポートは本体を貫いて延在し、第2管腔と流体連通する、ハブを含み得る。これは、ハブが、第2管腔を飲料ディスペンサのガス源と流体連結させることを可能にし得る。1つの実施形態では、ハブは、ポートの遠位側に配置された第1ガスケットと、ガスポートの近位側に配置された第2ガスケットと、を含む。これらのガスケットは、それぞれ分配デバイスとの密封を形成して、第2管腔の、ガス源への漏れのない連結を提供し得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、ハブは、第1及び第2管腔の長さに垂直な方向において互いに遠ざかるように延在する第1及び第2タブを備える本体を含む。第1タブは、第2タブよりも長くてもよく、例えば、ハブは、単一の配向でのみ分配デバイスによって受容されることができる。ハブ本体は、本体の近位端に、第1管腔と流体連通し、第1管腔がデバイスの飲料分配出口に流体連結されることを可能にする開口部を有してもよい。
【0011】
デバイスのさまざまな例示的な実施形態を、以下にさらに図示及び説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の態様を、さまざまな実施形態及び以下を含む図面を参照して説明する。
【
図1】飲料容器のクロージャを貫いてニードルを導入する準備中の飲料抽出デバイスの側断面図を示す。
【
図2】ニードルがクロージャを通過した
図1の実施形態を示す。
【
図3】容器内にガスを導入している間の
図1の実施形態を示す。
【
図4】容器から飲料を分配する間の
図1の実施形態を示す。
【
図5】例示的な実施形態におけるニードルの斜視図を示す。
【
図7】
図8の線7-7に沿った
図5のニードルの断面図を示す。
【
図9】
図6の線9-9に沿った
図5のニードルの断面図を示す。
【
図10】
図5のニードルの第1管腔の第1開口部の拡大図を示す。
【
図11】
図5のニードルの第2管腔の第2開口部の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の態様を、例示的な実施形態を参照して以下に説明するが、本発明の態様は、説明された特定の実施形態を鑑みて狭く解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、本発明の態様は、本明細書に記載の実施形態に限定されない。また、本発明のさまざまな態様は、単独で、及び/又は互いの任意の適切な組み合わせで使用され得、したがって、さまざまな実施形態は、特徴の特定の組み合わせを必要とすると解釈されるべきではないことを理解されたい。代わりに、説明された実施形態の1つ以上の特徴は、他の実施形態の他の適切な特徴と組み合わされ得る。
【0014】
図1~
図4は、本発明の1つ以上の態様を組み込むことができ、例えば、以下でさらに説明する特徴を有するニードルと共に使用し得る飲料抽出デバイス1の1つの実施形態の概略図を示す。この例示的なシステム1は、(例えば、シリンダから分配されるときに2600psi以下の)圧力下のガスをレギュレータ600に提供する、(圧縮ガスシリンダなどの)付属の加圧ガス源100を備える本体3を含む。この構成では、シリンダ100は、ねじ込み接続によって本体3及びレギュレータ600に固定されているが、以下に記載のもの並びに/又は米国特許第4,867,209号、US5,020,395、及びUS5,163,909に記載のものなど、他の構成も可能であり、これらは、ガスシリンダをシリンダレシーバに係合させるための機構に関するそれらの教示に関して参照により本明細書に組み込まれる。レギュレータ600は、概略的かつ詳細なしに示されているが、ガス圧力をプリセット又は可変の出口圧力に調整することができるさまざまな市販の又は他の単段もしくは多段の圧力レギュレータのいずれでもあり得る。レギュレータ600の主な機能は、ワインボトルなどの)容器700への送達に適した圧力及び流量でガスを提供して、例えば、容器700内に確立された圧力が所望のレベルを超えないようにすることである。
【0015】
この実施形態では、本体3は、レギュレータ600からのガスの流れを制御するように動作可能なバルブ300も含む。バルブ300は、単一の操作ボタンを含み、加圧ガスを容器700内に選択的に導入し、ニードル200を介して容器700から(ワインなどの)飲料710を抽出するように機能する三方トグルバルブであり得る。そのようなバルブ300の動作に関する詳細は、米国特許第8,225,959号に提供されており、参照によりその全体が組み込まれる。もちろん、加圧ガス及び飲料の流れを制御するための他のバルブ構成も可能である。例えば、三方バルブ300は、1つは容器700へのガス導入を制御するため、もう1つは容器700からの飲料の流れを制御するための、1対のオン/オフバルブで置き換えることができる。各バルブはそれ自体のアクチュエータを有することができ、ユーザが、個別に又は同時に、バルブを選択的に開閉させることが可能となる。要するに、容器内にガスを導入し、容器700から飲料を取り出すためのレギュレータ600及びバルブ300又は他の機構の動作に関する詳細は、必ずしも本発明の態様を限定するものではなく、適切に変更し得る。
【0016】
容器700内にガスを導入して飲料を抽出するために、本体3に取り付けられたニードル200が、容器700の開口部を密封するコルク又は他のクロージャ730を貫いて挿入される。ニードルの構成に関する詳細を、以下により詳しく説明する。ニードル200は、コルク又は他のクロージャ730にさまざまな方法で挿入し得るが、この実施形態では、システム1は、本体3のそれぞれのレール31を受容しかつその動き案内する1対のチャネル21を備えた基部2を含む。したがって、容器クロージャ730に対する本体3及び付属のニードル200の動きは、基部2によって案内され得、例えば、本体3は、基部2に対して垂直にスライドして、ニードル200をクロージャ730に出し入れし得る。さらに、ニードル200の動きは、基部2に取り付けられ、クロージャ730の上に配置されたニードルガイド202によって案内され得る。本体3のチャネル又は他の受容部と係合する1つ以上のレールを基部2に設けること、本体又は基部に細長いスロット、チャネル又は溝を設けて、それが、本体又は基部の他方上の対応する特徴部(例えば、タブ)と係合してスライド運動を可能にすること、本体と基部とを接合して、ニードルをクロージャ内に挿入させるための本体の動きを可能にするリンク機構など、基部2に対する本体3の動きを案内する他の構成が可能である。
【0017】
いくつかの実施形態では、基部2は、例えば、クランプアーム、スリーブ、ストラップ、又は容器700と係合する他のデバイスによって、容器700に対して所定の位置に固定又は別様に保持され得る。クランプ構成が、デバイス1をワインボトルネック又は他の容器700に一時的又は解放可能に固定するために使用され得る。容器700に対する基部2の動きを抑制することにより、そのような構成は、クロージャ730を貫通するとき、又はクロージャ730から引き抜かれるときに、容器700に対するニードル200の動きを案内する助けとなり得る。あるいは、デバイス1を容器700に係合させるクランプはデバイス1及び容器700を一緒にしっかりと保持し得るので、デバイス1を把持及び操作することによって、容器700を操作し得る。
【0018】
ニードル200をクロージャ730を貫いて挿入するために、ユーザは、基部2及び容器700を少なくともある程度互いに対して不動としながら、本体3を下向きに押し得る。(例えば、レール31及びチャネル21による)基部2に対する本体3の案内された動きによって、ニードル200は、その動きを少なくとも部分的に案内されて、クロージャ730を貫通する。
図2に示されるようにニードル200が適切に挿入されると、ニードルの遠位端にある1つ以上のニードル開口部220が、クロージャ730の下方の、容器700の密閉空間内に配置され得る。次いで、容器700が傾けられ得、例えば、飲料710がクロージャ730近くまで流れ、容器700内の空気又は他のガス720がクロージャから遠ざかるように流れる。次いで、
図3に示すように、バルブ300を作動させ、シリンダ100からのガスをバルブ300及びニードル200を通して流れさせて容器700内に流出させることにより、加圧ガス120を容器700内に導入し得る。あるいは、容器を傾ける前に加圧ガス120を容器700内に導入し、続いて、傾けて飲料を分配することができる。その後、バルブ300を操作して、加圧ガスの流れを停止し、
図4に示すように、飲料710がニードル200内に流入してバルブ300から分配されることを可能にする。したがって、飲料は、この実施形態ではニードル200、本体3内の通路、及びバルブ300を含む本体3の導管を通って流れ得る。もちろん、飲料の流れを導くための本体3の導管の他の構成も可能である。
【0019】
上述したように、飲料抽出デバイス1は、第1及び第2管腔、例えば飲料の流れのための1つの管腔と、ガス流のためのもう1つの管腔とを有するニードルを含み得る。抽出デバイス1は、ニードル200と連通する単一の導管又は流路を有するものとして
図1~
図4に概略的に示されているが、デバイス1は、ニードル200と流体連通するための2つの別個の導管、すなわちニードルへのガス供給のための1つの導管又は流路と、ニードルから飲料を受容するためのもう1つの導管又は流路とを有し得ることを理解されたい。単一のバルブを使用してガス導管及び飲料導管の各々を通る流れを制御してもよいし、又は2つのバルブを使用してもよいし(対応するガス又は飲料導管に対して各々1つ)、又は単一のバルブを使用して1つの導管のみの流れを制御してもよい(例えば、単一のバルブが、ニードルへのガスの流れのみ、又はニードルからの飲料の流れのみを制御し得る)。例えば、ニードル200は、容器から飲料を導くための第1管腔と、容器にガスを送達するための第2管腔とを有し得る。バルブが、第2管腔に連結されたガス導管内のガス流を制御して容器内部を加圧し得、それに応答して、飲料は第1管腔を介して容器から流出し得る。容器内へのガスの流れを停止させることにより、第1管腔内の飲料の流れを停止又は減速させ得る。
【0020】
図5~
図10は、本発明の1つ以上の態様を組み込んだニードルを示す。この例示的な実施形態では、ニードル200は、第1管腔201及び第2管腔203を含む。第1及び第2管腔201、203は、近位端から遠位端まで延在し、遠位端に第1及び第2開口部204、205をそれぞれ有する。この実施形態では、第1管腔201は、第1開口部204で受容された飲料液体の流れを、第1管腔201を通して、抽出デバイス1の分配出口まで運ぶように構成されている。第2管腔203は、例えば、ガスを送達し、ボトルの内部を加圧するために、ガス源(ガスシリンダ100など)から第2開口部205に加圧ガスの流れを運ぶように構成されている。第1管腔201は液体の流れを運ぶように構成されているので、第1管腔201は、ガスの流れを運ぶ第2管腔203よりも大きな断面積を有し得る(断面はニードル200の長さに垂直な平面で取られる)。第1管腔201のより大きい断面積は、液体の流れに対する抵抗を低減する助けとなり得、したがって、より小さい断面積を有する管腔と比較して、より高い流量を支援する助けとなり得る。しかしながら、第1及び第2管腔201、203が異なる断面積又は他のサイズを有する必要はない。
【0021】
この例示的な実施形態では、そして本発明の態様によれば、ニードルは、第1及び第2管腔201、203の近位端に取り付けられたハブ206を含む。ハブ206は、第1及び第2管腔201、203の、抽出デバイス1の対応するフローチャネル又は導管への接続又は他の連結を容易にするように構成され得る。例えば、この場合のハブ206は、本体61を貫いて延在し、第2管腔203と流体連通するガスポート62を備えた本体61を含む。ガスポート62は、抽出デバイス1の対応するポート又は他の構造に連結して、ガス源を第2管腔203と流体接続させるように構成され得る。この実施形態では、ハブ206は、ガスポート62の近位側に配置された第1ガスケット63と、ガスポート62の遠位側に配置された第2ガスケット64とを含む。この構成は、ハブ206がデバイス1の円筒形受容開口部又は穴に受容され、第1及び第2ガスケット63、64が受容穴の対応する部分と密封係合することを可能にし得る。結果として、ガスポート62を、ガス源に流体連結された受容穴内の空間と流体連結させ得る。もちろん、ハブ206が抽出デバイス1によって受容されたとき、対応するポート又は他の開口部と密封係合する、ガスポート62の開口部の周囲に配置されたOリング又は他のガスケット、デバイス1へのハブ206のねじ込み接続など、ガスポート62をガス源に流体連結させる他の構成が可能である。
【0022】
この実施形態では、ハブ206は、第1及び第2管腔201、203の長さに対して垂直な方向又は別様の横断方向において互いに遠ざかるように延在する第1及び第2タブ65、66も含む。これらのタブ65、66は、ハブ206がデバイス1によって係合されたとき、抽出デバイス1の対応するスロット又は他の開口部と係合して、例えば、ニードル200の長さに平行な軸の周りの、デバイス1に対するニードル200の回転、又はニードル200の長さに沿った方向などの、ニードル200の他の動きに抵抗するのを助け得る。したがって、タブ65、66は、少なくとも1つの運動範囲で、ハブ206、したがってニードル200をデバイス1に対してロックするのに役立つバヨネットタイプの係合機能を提供し得る。この例示的な実施形態では、第1タブ65は、第2タブ66よりも長い。この特徴は、ニードル200がデバイス1と係合しているときに、ハブ206がデバイス1に対して特定の方法で確実に配置されること助け得る。例えば、デバイス1の受容穴は、第1及び第2タブ65、66をそれぞれ受容し、それらと係合する第1及び第2スロットを含み得る。第1スロットは、第2スロットよりも長くあり得、そうすると、ハブ206は、第1タブ65が第1スロット内ある状態でのみ受容されることができる。タブ65、66とスロットとの係合は、デバイス1に対するハブ206の回転に抵抗する助けとなり得る。この実施形態では、第2タブ66は第1タブ65よりも幅が広く、この特徴も利用して、デバイス1とのハブ206の適切な配向を保証する助けとし得る。
【0023】
この例示的な実施形態におけるハブ206はまた、第1管腔201と流体連通する開口部67を本体61の近位端に含む。本体61及び開口部67は、第1管腔201とデバイス1の分配出口との流体連結を容易にするように構成され得る。例えば、デバイス1は、ハブ206がデバイス1の受容穴に受容された状態でハブ206上に嵌合するように構成されたキャップ又は他の構造を含み得る。キャップは、第1及び第2タブ65、66と同様のタブを含み得、タブは、受容穴にあるスロット内に受容され、例えばバヨネット接続を介して、キャップをひねることによってキャップを所定の位置にロックすることができる。これにより、ハブ206の上にキャップがロックされ、ニードル200をデバイス1の所定の位置に固定し得る。キャップの係合はまた、キャップの分配出口をハブ206の開口部67と流体連結させ得る。例えば、キャップ内の管の端部は、開口部67内に嵌合してハブ206と密封係合し得、それにより、第1管腔201を出る飲料は、キャップの分配出口に至る。この実施形態では、本体61は、開口部67と係合する分配出口導管の一部分(例えば、管)が、ニードル200の長さを横断する方向においてハブ206から遠ざかるように延在することを可能にするノッチ68を含む。これは、キャップ全体の高さを小さくする助けとなり得るが、必須の特徴ではない。
【0024】
ニードル200の別の特徴は、ニードル200がハブ206によってのみ支持されながら、第1及び第2管腔201、203の遠位端部をワインボトルのコルク(又は飲料容器の他のクロージャ)を貫いて挿入することによりコルクに貫通する第1及び第2管腔201、203を支持するように、ハブ206が構築及び構成されていることである。したがって、ハブ206を、デバイス1と係合させ得、そうすると、第1及び第2管腔201、203は、デバイス1から遠ざかるように延在し、適切に支持されて、第1及び第2管腔201、203がコルク又は他のクロージャを貫いて挿入され、容器内部にアクセスし得る。上述したように、ニードル200の遠位端をコルク又は他のクロージャに貫通させると、第1及び第2管腔201、203が、第1及び第2開口部204、205を介して容器内部と流体連通する。
図5、
図6、
図10及び
図11に示されるように、コルク又は他のクロージャを貫通するのを助けるために、第1及び第2管腔201、203の遠位端に単一の尖鋭端部が設けられ得る。
【0025】
本発明の別の態様によれば、
図9で分かるように、ニードル200は、互いに対してニードル200の反対側に第1及び第2開口204、205を含む。この配置は、飲料液体が第1開口部204内に受容されて第1管腔201を通って移動するときに、第2開口部205を出るガスが第1開口部204に至るのを防ぐ助けとなり得る。
図10及び
図11でも分かるように、第1開口部204は、第2開口部205よりも大きく、例えば、より大きい断面積又は長さを有する。第1開口部204のより大きなサイズは、第1管腔201内への液体の流れに対する抵抗を低減し、かつ/又はより小さい開口部を詰まらせる可能性がある飲料中の粒子に対処する助けとなり得る。第2開口部205のより小さいサイズは、例えば、コルク又は他のクロージャを貫通するときに、第1管腔203内へのコルク粒子又は他の材料の通行に抵抗する助けとなり得る。
図10及び
図11でも分かるように、第1及び第2開口部204、205は細長く、第1及び第2管腔201、203の長さに沿った方向に延在し得る。この構成は、開口部204、205の総面積を全体的に比較的大きく保つことを助けながら、ニードル200がクロージャを通過するときに、開口部204、205がコルク又は他のクロージャの一部分を切断又は別様に取り去る可能性を低減する助けとなり得る。第1開口部204は、約3.3mmの長さC及び約0.64mmの幅Dを有し得、第2開口部205は、約1.6mmの長さE及び約0.31mmの幅Fを有し得る。ニードル先端部は、約6.5mmの長さGを有し得る。開口部204、205は、単一の開口部によって形成されているように示されているが、開口部204、205(及び特に開口部205)は、一緒になって単一の穴の開口部204、205とほぼ同じ総面積を有する、例えば直径が0.15mm以下の複数の穴によって形成され得る。これは、開口部204、205のいずれかに進入するコルク又は他の粒子のさらなる防止の助けとなり得る。
【0026】
本発明の別の態様によれば、
図9で分かるように、第1及び第2管腔は、各々、平坦面を備えるそれぞれのD字形断面を有し、第1及び第2管腔は、第1及び第2平坦面を互いに接触させて合着されている。この実施形態では、第1管腔201は、第2管腔の断面積よりも大きい断面積を有するが、上述したように、断面積は同じでもよいし、又は場合によっては、第2管腔がより大きな断面積を有し得る。以下でさらに説明するように、第1及び第2管腔201、203のこの構成は、ニードル200が引き抜かれたときにコルクの再封を助ける方法でコルク又は他のクロージャを貫通する助けとなり得る。代替で、又は追加で、この構成は、ニードル200の全体的断面寸法を適切に小さく維持するのを助けながら、第1及び第2管腔201、203に適切に大きな断面積を提供し得る。この構成はまた、第1及び第2管腔201、203の平坦部分が接合されて、ニードル200に許容可能な曲げ抵抗を提供する比較的頑丈なスパイン又は支持部分をニードル200に提供し得る。
【0027】
本発明の別の態様によれば、第1及び第2管腔は一緒になって、長軸に垂直な短軸よりも長軸に沿ってより大きい断面の形状を規定する。本発明者らは、全体的に円形の断面形状を有するニードルは、円形が閾値直径に達すると、コルクの再封を困難にする損傷をコルク又は他のクロージャに引き起こす可能性があることを見出した。しかしながら、本発明者らは、断面形状が、長軸寸法よりも適切に小さい寸法を短軸に沿って有する場合、ニードルは、閾値直径よりも大きい寸法を長軸に沿って有する断面形状を有しても、コルクが適切に再封されることを可能にすることを見出した。すなわち、コルクが再封されることを可能にし、コルクを再封させない円形断面ニードルの直径よりも実際に大きい断面の長寸法を有するニードルを構築することができる。この例示的な実施形態では、ニードル200は、長軸207に垂直な短軸208に沿った寸法よりも大きい長寸法を長軸207に沿って有する。場合によっては、長寸法は、円形断面ニードルの寸法よりも大きいが、それでも、貫通後にコルクが再封されることを可能にするが、円形ニードルはコルクに損傷を与えて、コルクは再封できない。この実施形態では、長軸207は、第1及び第2管腔201、203のD字形断面の平坦部分に垂直であり、第1及び第2管腔201、203の断面を対称線に沿って二等分する。短軸208は、長軸207に垂直であり、第1管腔201が短軸207に平行な方向における最大寸法(短寸法)を有する場所に位置する。長軸207に沿ったニードル200の寸法対短軸208に沿ったニードル200の寸法の比は、1.25対1以上、例えば2対1、3対1、又は4対1であり得る。
【0028】
本発明の別の態様によれば、第1及び第2管腔201、203の第1及び第2開口部204、205は、長軸207に対して50~90度の角度で、例えば60~70度の角度で配置されたそれぞれの線209上に中心を置くか、又は別様に配置され得る。
図9で分かるように、第1及び第2開口部204、205は、平行であり、約0.7mmの距離Bだけ離間し、かつ長軸207に対して約67度の角度Aで延在するそれぞれの線209上に配置され得る。分かるように、これらのそれぞれの線209は、ニードル200の反対側に開口部204、205を配置し得る。長軸207に沿ったニードル200の長寸法から離れた第1及び第2開口部204、205のこの配置は、ニードル200がコルクを通過するとき、開口部204、205によるコルク又は他のクロージャのコアリング又は切断を防止する助けとなり得る。すなわち、ニードル200はこの線に沿って最大寸法を有するので、ニードル200にかかるコルクの力は、長寸法で、すなわち長軸207が第1及び第2管腔201、203の外面と交差するところで、最大になる傾向にある。開口部204、205をニードルの断面の最大寸法から離して配置することにより、開口部204、205にかかるコルクの力は小さくなる傾向にあり、ニードル200による貫通中、コルクが開口部204、205に押し込まれる可能性を低下させる助けとなる。これは、開口部204、205がコルク粒子で詰まるのを防ぐ助けとなり得るし、コルクへの損傷を防ぐ助けにもなり得、かつニードル200が引き抜かれたときに再封する助けになり得る。また、この実施形態では、線209は、第1及び第2タブ65、66がハブ本体61から遠ざかるように延在するのと同じ方向に延びることにも留意されたい。これにより、タブ65、66が延在する方向に開口部204、205を配置し得る。
【0029】
滑らかな壁の外面と鉛筆先端又はフーバー先端とを有するニードル200は、ワインボトルのコルク又は他のクロージャを貫通するのに効果的であり得、一方、飲料抽出中のガス又は液体の出入りを防ぐためにコルクで効果的に密封する。さらに、そのようなニードルにより、ニードルを引き抜いた後にコルクが再封されることが可能であり、容器及び残りの飲料を数か月又は数年間、(分配中に不活性又は別様に適切に非反応性又は低反応性のガスが容器内に注入される場合など)飲料の風味を異常に変化させることなく保管することが可能である。複数のニードルゲージが機能し得るが、(例えば、ニードル断面長軸に沿った寸法に対応する)好ましいニードルゲージは16~22ゲージ(すなわち、外寸1.65mm~0.91mm)であり、いくつかの実施形態における最適なニードルゲージは17~20ゲージ(すなわち、外寸1.47mm~1.07mm)である。これらのニードルゲージは、挿入と抽出とを繰り返した後でも、コルクに許容可能な低レベルの損傷を与えながら、容器内の最小圧力で最適な流体の流れを提供し得る。さらに、このようなニードルは、ワインボトル及び他の容器に一般的に見られるホイルカバー又は他の包装を貫通するために使用され得る。したがって、ニードルは、ホイルカバー又は他の要素及びクロージャを貫通し得、飲料抽出前にホイル又は他の包装を取り除く必要性を排除する。他のニードルプロファイル及びゲージもシステムで使用可能である。いくつかの構成では、ニードルは、取り外した後にコルクの再封を可能にするように構成される必要はない。代わりに、ニードルは、大きすぎてコルクを再封できない開口をコルクに形成し得る。
【0030】
上記の実施形態では、ユーザが、本体3を、基部2に対して線形に動かして、容器クロージャに対してニードルを挿入/取り外しする間、手動又は動力駆動機構を使用して、ニードルをクロージャに対して動かし得る。例えば、レール31は歯付きラックを含み得、一方、基部2は、ラックに係合し、基部2に対して本体3を動かすように働く動力付きピニオンギアを含み得る。ピニオンは、ユーザ操作のハンドル、モータ、又は他の適切な構成によって動力供給され得る。別の実施形態では、ニードルは、例えば、ガスシリンダ100又は他の供給源からの圧力によって動力供給される空気圧又は液圧ピストン/シリンダによって動かされ得る。また、本体3及び/又はニードル200は、基部2及びクランプ4に対して可動である必要はない。代わりに、本体3及び/又はニードル200は、クランプに対して固定されてもよく、例えば、ニードルがコルクに挿入され、次いでクランプ4が容器の首に係合されてもよい。
【0031】
さまざまな実施形態において複数のニードル長を適切に機能するように適合させることができるが、標準のワインボトルのコルクを通過するには、約1.5インチの最小ニードル長が一般に必要であることが分かっている。9インチまでのニードルを使用することができるが、いくつかの実施形態に最適な長さ範囲は、2~2.6インチであることが分かっている。(ニードル長とは、クロージャを貫通するよう、かつ/又はクロージャを貫いて動く際の案内のためのニードルガイドに接触するように動作可能なニードルの長さである。)ニードルは、標準の取り付け具(例えば、NPT、RPT、Leur、クイックコネクト、又は標準ネジ)を介してバルブに直接流体接続し得るか、あるいは、可撓性又は剛性のチューブなどの介在要素を介してバルブに接続し得る。2本以上のニードルを使用する場合、ニードル長は同じでも異なってもよく、0.25インチ~10インチで変わり得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、容器から飲料を抽出するために、容器内に適切なガス圧が導入される。例えば、約15~30psiの圧力がうまく機能することが分かっているが、一部のワインボトルでは、コルクでの漏れやコルクの射出のリスクなしに、約40~50psiの最大圧力がボトルに導入され得ることが分かっている。これらの圧力は、コルクの変位やコルクによる液体又は気体の通過を引き起こさずに、ボトル開口部でコルクとボトルの密封が最弱であっても、十分に許容され、比較的迅速な飲料抽出を提供する。いくつかの実施形態のワイン抽出中の容器内の下限圧力は、約0~20psiであることが分かっている。すなわち、ボトルから飲料を適切に迅速に抽出するには、ボトル内に約0~20psiの圧力が必要であることが分かっている。1つの実施例では、30psiの圧力を使用してワインボトル内の初期圧力を確立し、内圧が約15~20psiに低下したときでさえ、迅速なワイン抽出が行われた。
【0033】
加圧ガス源は、さまざまな非反応性ガスのいずれかが充填されたさまざまな調整後の又は非調整の加圧ガス容器のいずれかとすることができる。好ましい実施形態では、ガスシリンダは、約2000~3000psiの初期圧力でガスを含む。この圧力は、いくつかのワインボトルの内容物を完全に抽出するための、単一の比較的小さい圧縮ガスシリンダ(例えば、長さ約3インチ、直径0.75インチ)の使用を可能にすることが分かっている。複数のガスが長期保管期間にわたるテストで成功しており、好ましいことに、使用されるガスはワインなどの容器内の飲料と反応せず、飲料の酸化や他の損害を防ぐのに役立つことができる。適切なガスには、窒素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム、ネオンなどが含まれる。ガスの混合物も可能である。例えば、アルゴンと別のより軽量のガスとの混合物は、ワイン又は他の飲料をアルゴンで覆うことができ、一方、より軽量のガスはボトル内の容積を占め、恐らく、ガスの全体的なコストを削減することができる。
【0034】
本発明の態様を例示的な実施形態を参照して図示及び説明したが、添付の特許請求の範囲に含まれる本発明の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細にさまざまな変更を行い得ることが当業者には理解されよう。
【0035】
また、本明細書で使用される表現及び用語は、説明を目的とするものであって、限定とみなされるべきではない。本明細書における「含む」、「備える」、又は「有する」、「含む」、「含む」、及びその変形の使用は、その後にリストされる項目及びその均等物並びに追加の項目を包含することを意味する。