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特許7442503顧客に合わせてカスタマイズされた化粧品を提供する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】顧客に合わせてカスタマイズされた化粧品を提供する方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240226BHJP
【FI】
G06Q30/06
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021508350
(86)(22)【出願日】2019-03-22
(86)【国際出願番号】 JP2019011982
(87)【国際公開番号】W WO2020194365
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2022-01-26
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】安藤 早稲美
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-252721(JP,A)
【文献】特開平04-281555(JP,A)
【文献】国際公開第2002/069215(WO,A1)
【文献】特開2001-126140(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客に合わせてカスタマイズされた化粧品を提供する方法であって、
コンピュータが、店舗に来店した顧客に関する顧客情報を取得するステップを備え、
測定装置が前記顧客の肌特性と、前記顧客の顔の性状と、を測定するステップを備え、
コンピュータが、前記測定装置によって測定された肌特性に関する肌情報を取得するステップを備え、
コンピュータが、前記肌情報を参照して、前記顧客の肌特性に応じた化粧料の処方を決定するステップを備え、
コンピュータが、テクスチャ及び香調に関する顧客の指示を取得するステップを備え、
コンピュータが、前記化粧品のパッケージデザインに関する顧客の指示を取得するステップを備え、
コンピュータが、前記顧客情報と、前記決定された処方と、前記指示に対応するテクスチャ及び香調と、前記指示に対応するパッケージデザインと、を参照して、前記化粧品のパッケージのデザインデータを生成する手段を備え、
コンピュータが、前記コンピュータに接続されたプリンタに前記デザインデータを送信することにより、前記デザインデータに対応するパッケージデザインを前記プリンタにセットされた印字媒体に印字させるステップを備え、
前記パッケージデザインが印字された印字媒体を用いて、前記化粧品のパッケージを作成するステップを備え、
前記決定された処方と、前記指示に対応するテクスチャ及び香調と、に基づいて化粧料を調合するステップを備え、
コンピュータが、前記測定装置によって測定された顔の性状を提示するステップを備え、
前記顔の性状が提示された後、前記調合された化粧品を前記顧客に試用させるステップを備え、
前記試用の後、前記調合された化粧料に対して所定の検査を実施するステップを備え、
前記検査の後、前記作成されたパッケージに、前記調合された化粧料を封入するステップを備え、
前記顧客に対して、前記化粧料が封入されたパッケージを有する化粧品を提供するステップを備える、方法。
【請求項2】
前記提供するステップは、前記化粧料が検査を通過した場合、検査を通過した化粧料が封入されたことが保証された化粧品を前記顧客に配送する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パッケージデザインは、前記店舗への来店日、前記顧客情報、及び、前記化粧品の全成分を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記印字媒体は、粘着面を有する印字媒体であり、
前記パッケージを作成するステップでは、前記パッケージデザインが印字された印字媒体を容器に貼付する、請求項1~3の何れかに記載の方法。
【請求項5】
前記印字媒体は、前記パッケージであり、
前記封入するステップでは、前記パッケージデザインが印字されたパッケージに前記化粧料を封入する、請求項1~3の何れかに記載の方法。
【請求項6】
前記調合するステップは、前記顧客が前記店舗に来店中に前記店舗のスタッフが行う、請求項1~5の何れかに記載の方法。
【請求項7】
前記測定装置は、前記顧客のほほの性状又は目尻の性状を測定する、
請求項1~6の何れかに記載の方法。
【請求項8】
コンピュータが、前記測定装置の測定結果を前記顧客情報と関連付けて記憶するステップを備える、
請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客に合わせてカスタマイズされた化粧品を提供する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、消費者に対して、「自分のために作られた商品を使用する」というユーザ体験(つまり、パーソナライゼーション)が重要視される傾向にある。
化粧品のパーソナライゼーションの一例として、消費者に合わせてカスタマイズされた化粧品(以下「カスタマイズ化粧品」という)に注目が集まっている。カスタマイズ化粧品は、ユーザの肌状態や要望に応じて生成される。
【0003】
例えば、特表2009-540457号公報には、顧客情報(年齢、皮膚の状態等)に応じた配合比で混合された原料から構成されるカスタマイズ化粧品を顧客に提供する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
化粧品は、容器に封入された状態で消費者に提供される。例えば、特許文献1の技術で生成されたカスタマイズ化粧品は、既成のデザインが施された容器に封入された状態で提供されると考えられる。
【0005】
しかし、カスタマイズ化粧品を毎日使用する消費者にとっては、カスタマイズ化粧品の最初の体験は容器を手に取る行為である。そのため、既成のデザインが施された容器の場合、化粧品のパーソナライゼーションのユーザ体験としては不十分である。
【0006】
本発明の目的は、化粧品のパーソナライゼーションのユーザ体験を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
顧客に合わせてカスタマイズされた化粧品を提供する方法であって、
コンピュータが、店舗に来店した顧客に関する顧客情報を取得するステップを備え、
測定装置が前記顧客の肌特性を測定するステップを備え、
コンピュータが、前記測定装置によって測定された肌特性に関する肌情報を取得するステップを備え、
コンピュータが、前記肌情報を参照して、前記顧客の肌特性に応じた化粧料の処方を決定するステップを備え、
コンピュータが、テクスチャ及び香調に関する顧客の指示を取得するステップを備え、
コンピュータが、前記化粧品のパッケージデザインに関する顧客の指示を取得するステップを備え、
コンピュータが、前記顧客情報と、前記決定された処方と、前記指示に対応するテクスチャ及び香調と、前記指示に対応するパッケージデザインと、を参照して、前記化粧品のパッケージのデザインデータを生成する手段を備え、
コンピュータが、前記コンピュータに接続されたプリンタに前記デザインデータを送信することにより、前記デザインデータに対応するパッケージデザインを前記プリンタにセットされた印字媒体に印字させるステップを備え、
前記パッケージデザインが印字された印字媒体を用いて、前記化粧品のパッケージを作成するステップを備え、
前記決定された処方と、前記指示に対応するテクスチャ及び香調と、に基づいて化粧料を調合するステップを備え、
前記作成されたパッケージに、前記調合された化粧料を封入するステップを備え、
前記顧客に対して、前記化粧料が封入されたパッケージを有する化粧品を提供するステップを備える、
方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、化粧品のパーソナライゼーションのユーザ体験を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
図3】本実施形態の概要の説明図である。
図4】本実施形態の顧客情報データベースのデータ構造を示す図である。
図5】本実施形態のカウンセリングログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
図6】本実施形態の処方ログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
図7】本実施形態の情報処理のフローチャートである。
図8図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図9図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図10図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図11図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図12図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図13図7のパッケージデザインの印字によって得られる印字媒体の概略図である。
図14図7の処理によって提供されるサービスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成を説明する。図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。図2は、図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0012】
図1に示すように、情報処理システム1は、クライアント装置10(「パッケージデザイン生成装置」の一例)と、サーバ30と、測定装置50と、プリンタ70と、を備える。
クライアント装置10、測定装置50、及び、プリンタ70は、顧客が来店する店舗に配置され、且つ、互いに通信接続される。
クライアント装置10及びサーバ30は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0013】
クライアント装置10は、サーバ30、測定装置50、及び、プリンタ70にリクエストを送信する情報処理装置の一例である。クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0014】
サーバ30は、クライアント装置10から送信されたリクエストに応じたレスポンスをクライアント装置10に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0015】
測定装置50は、店舗に来店した顧客の肌特性及び顔性状を測定するように構成される。
【0016】
プリンタ70は、クライアント装置10によって生成されたデータに基づく画像を印字媒体に印字するように構成される。印字媒体は、例えば、以下を含む。
・粘着面及び印字面を有する媒体(一例として、ラベル)
・容器
【0017】
(1-1)クライアント装置の構成
クライアント装置10の構成を説明する。
【0018】
図2に示すように、クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0019】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0020】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0021】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0022】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
【0023】
入出力インタフェース13は、クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0024】
通信インタフェース14は、クライアント装置10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0025】
(1-2)サーバの構成
サーバ30の構成を説明する。
【0026】
図2に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0027】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0028】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0029】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0030】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、コンピュータの一例である。
【0031】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0032】
通信インタフェース34は、サーバ30とクライアント装置10との間の通信を制御するように構成される。
【0033】
(1-3)測定装置の構成
測定装置50の構成を説明する。
【0034】
図2に示すように、測定装置50は、肌測定装置51と、顔性状測定装置52と、を含む。
【0035】
肌測定装置51は、入出力インタフェース13を介して、クライアント装置10に接続される。肌測定装置51は、店舗に来店した顧客の肌特性を測定するように構成される。
【0036】
顔性状測定装置52は、入出力インタフェース13を介して、クライアント装置10に接続される。顔性状測定装置52は、店舗に来店した顧客の顔性状を測定するように構成される。
【0037】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要について説明する。図3は、本実施形態の概要の説明図である。
【0038】
図3に示すように、顧客が来店した店舗では、以下の手順でサービスが提供される。
(a)顧客情報の取得
(b)肌情報の取得
(c)ベース処方の決定
(d)テクスチャ及び香調の選択
(e)デザインデータの生成
(f)パッケージデザインの印字
(g)パッケージの作成
(h)化粧料の調合
【0039】
「(a)顧客情報の取得」では、店舗のスタッフ(例えば、化粧料の調合を専門とする専門スタッフ)が、店舗に来店した顧客からヒアリングした顧客情報をクライアント装置10に入力する。クライアント装置10は、スタッフによって入力された顧客情報を取得する。
【0040】
「(b)肌情報の取得」では、スタッフが、顧客のメーキャップを落とす。
次に、スタッフが、顧客に対して、ライフスタイルに関するアンケートを実施する。
次に、スタッフが、肌測定装置51を用いて、顧客の肌特性を測定する。
クライアント装置10は、肌測定装置51を介して、顧客の肌特性に関する肌情報を取得する。
【0041】
「(c)ベース処方の決定」では、クライアント装置10は、「(b)肌情報の取得」において取得された肌情報を参照して、顧客の肌特性に応じた化性のベースとなるベース処方を決定する。
【0042】
「(d)テクスチャ及び香調の選択」では、顧客が所望のテクスチャ及び香調を選択する。
【0043】
「(e)デザインデータの生成」では、顧客が、クライアント装置10に、化粧品のパッケージのデザインに関する指示を与える。デザインに関する指示は、例えば、予め提示された色及びパターンの中から顧客の所望の色及びパターンを指定する指示、又は、複数のデザインの中から顧客の所望のデザインを指定する指示である。
クライアント装置10は、顧客の指示に応じたデザインに関するデザインデータを生成する。
【0044】
「(f)パッケージデザインの印字」では、クライアント装置10は、「(e)デザインデータの生成」で生成されたデザインデータをプリンタ70に送信する。
プリンタ70は、クライアント装置10から送信されたデザインデータに対応する画像を印字媒体に印字する。これにより、顧客の指示に対応するデザインが印字された印字媒体が得られる。
【0045】
「(g)パッケージの作成」では、スタッフが、「(f)パッケージデザインの印字」において得られた印字媒体を容器に貼付する。これにより、顧客の指示に応じたデザインが施された容器が得られる。
【0046】
「(h)化粧料の調合」では、スタッフが、「(c)ベース処方の決定」で決定された処方、及び、「(d)テクスチャ及び香調の選択」において顧客が選択したテクスチャ及び香調に基づいて、化粧料を調合する。これにより、顧客の肌特性、並びに、顧客が所望するテクスチャ及び香調の組合せが反映されたカスタマイズ化粧品が得られる。
【0047】
以上のプロセスにより、顧客に対して、店舗で自身の肌特性に応じて処方され、且つ、自身が選択したテクスチャ及び香調が反映されたカスタマイズ化粧品の体験を提供することができる。また、顧客に対しては、カスタマイズ化粧品のパッケージを自らデザインするユーザ体験を提供することができる。その結果、化粧品のパーソナライゼーションのユーザ体験を向上させることができる。
【0048】
(3)データベース
本実施形態のデータベースを説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0049】
(3-1)顧客情報データベース
本実施形態の顧客情報データベースを説明する。図4は、本実施形態の顧客情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0050】
図4の顧客情報データベースには、顧客に関する顧客情報が格納されている。
顧客情報データベースは、「顧客ID」フィールドと、「顧客名」フィールドと、「住所」フィールドと、「顧客属性」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0051】
「顧客ID」フィールドには、顧客を識別する顧客識別情報が格納される。
【0052】
「顧客名」フィールドには、顧客名に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0053】
「住所」フィールドには、顧客の住所に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0054】
「顧客属性」フィールドには、顧客の属性に関する顧客属性情報が格納される。「顧客属性」フィールドは、複数のサブフィールド(「性別」フィールド及び「年齢」フィールド)を含む。
【0055】
「性別」フィールドには、顧客の性別に関する情報が格納される。
【0056】
「年齢」フィールドには、顧客の年齢に関する情報が格納される。
【0057】
(3-2)カウンセリングログ情報データベース
本実施形態のカウンセリングログ情報データベースを説明する。図5は、本実施形態のカウンセリングログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0058】
図5のカウンセリングログ情報データベースには、顧客が店舗で受けたカウンセリングの履歴に関するカウンセリングログ情報が格納されている。
カウンセリングログ情報データベースは、「カウンセリングログID」フィールドと、「カウンセリング日」フィールドと、「測定結果」フィールドと、「処方ID」フィールドと、「パッケージデザイン」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
カウンセリングログ情報データベースは、顧客識別情報に関連付けられている。
【0059】
「カウンセリングログID」フィールドには、カウンセリングログ情報を識別するカウンセリングログ識別情報が格納される。
【0060】
「カウンセリング日」フィールドには、顧客がカウンセリングを受けた日(つまり、来店日)に関する情報が格納される。
【0061】
「測定結果」フィールドには、顧客の肌状態及び顔性状の測定結果に関する測定情報が格納される。「測定結果」フィールドは、複数のサブフィールド(「肌特性」フィールド及び「顔性状」フィールド)を含む。
【0062】
「肌特性」フィールドには、顧客の肌状態の測定結果に関する肌状態情報が格納される。肌状態情報は、「基礎力」フィールドと、「肌状態」フィールドと、を含む。
「基礎力」フィールドには、肌の基礎力を表す指標(一例として、保水力、保護力、及び、保活力)に関する値が格納される。
「肌状態」フィールドには、肌状態を表す指標(一例として、角層、ハリ、ターンオーバ、及び、透明感)に関する値が格納される。
【0063】
「顔性状」フィールドには、顧客の顔性状の測定結果に関する顔性状情報が格納される。顔性状情報は、例えば、顔性状測定装置52の測定結果に対応する。
【0064】
「処方ID」フィールドには、ベース処方を識別する処方識別情報と、顧客に提供すべき化粧料の最終処方を識別する処方識別情報と、が格納される。
【0065】
「パッケージデザイン」フィールドには、カスタマイズ化粧品のパッケージのデザインの画像情報(以下「パッケージデザイン情報」という)が格納される。
【0066】
(3-3)処方ログ情報データベース
本実施形態の処方ログ情報データベースを説明する。図6は、本実施形態の処方ログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0067】
図6の処方情報データベースには、顧客に提供される化粧料の処方の履歴に関する処方ログ情報が格納されている。
処方ログ情報データベースは、「処方ログID」フィールドと、「化粧品ID」フィールドと、「顧客選択」フィールドと、「全成分」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
処方ログ情報データベースは、顧客識別情報に関連付けられている。
【0068】
「処方ログID」フィールドには、処方ログ情報を識別する処方ログ識別情報が格納される。
【0069】
「化粧品ID」フィールドには、カスタマイズ化粧品を識別する商品識別情報が格納される。
【0070】
「顧客選択」フィールドには、顧客に提供する化粧品に対する顧客の選択に関する情報が格納される。「顧客選択」フィールドは、複数のサブフィールド(「テクスチャ」フィールド及び「香調」フィールド)を含む。
【0071】
「テクスチャ」フィールドには、顧客が選択したテクスチャに関する情報(以下「テクスチャ情報」という)が格納される。
【0072】
「香調」フィールドには、顧客が選択した香調に関する情報(以下「香調情報」という)が格納される。
【0073】
「全成分」フィールドには、顧客に提供する化粧品の全成分に関する情報が格納される。
【0074】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理を説明する。図7は、本実施形態の情報処理のフローチャートである。図8は、図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。図9は、図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。図10は、図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。図11は、図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。図12は、図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。図13は、図7のパッケージデザインの印字によって得られる印字媒体の概略図である。図14は、図7の処理によって提供されるサービスの概略図である。
【0075】
図7に示すように、顧客情報の取得(S100)が実行される。
具体的には、クライアント装置10のプロセッサ12は、画面P10(図8)をディスプレイに表示する。
【0076】
画面P10は、操作オブジェクトB10と、フィールドオブジェクトF10と、画像オブジェクトIMG10a~IMG10hを含む。
【0077】
フィールドオブジェクトF10は、顧客情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
顧客情報は、例えば、以下を含む。
・顧客識別情報
・顧客名
・住所
・顧客属性(性別及び年齢)
【0078】
画像オブジェクトIMG10a~IMG10dは、それぞれ、肌色タイプ(例えば、「ライト」、「ミディアム」、「ミディアムディープ」、及び、「ディープ」)の肌色イメージを示す画像オブジェクトである。
画像オブジェクトIMG10e~IMG10hは、それぞれ、肌色タイプの肌色スケールを示す画像オブジェクトである。
操作オブジェクトB10は、フィールドオブジェクトF10への入力、及び、肌色タイプの指定を確定させるための指示を受け付けるオブジェクトである。
【0079】
例えば、店舗のスタッフが、フィールドオブジェクトF10に、店舗に来店した顧客の顧客識別情報を入力し、且つ、顧客の肌色タイプを指定すると、ステップS101に進む。
【0080】
ステップS100の後、測定(S101)が実行される。
具体的には、スタッフは、測定の前工程として、顧客の顔に施されたメーキャップを落とす。
スタッフは、顧客のライフスタイルに関するアンケートを実施する。
【0081】
クライアント装置10のプロセッサ12は、画面P11(図9)をディスプレイに表示する。
【0082】
画面P11は、操作オブジェクトB11と、フィールドオブジェクトF11a~F11bと、画像オブジェクトIMG11と、を含む。
【0083】
フィールドオブジェクトF11aは、肌測定装置51による測定対象部位の指定を受け付けるオブジェクトである。
各測定対象部位には、少なくとも1つの測定対象指標(例えば、キメ、皮脂、肌色、及び、角層)を含む。
例えば、測定対象指標「キメ」は、測定対象部位「ほお」及び「口もと」に割り当てられる。
測定対象指標「皮脂」は、測定対象部位「ほお」及び「額」に割り当てられる。
測定対象指標「肌色」は、測定対象部位「目の下」に割り当てられる。
測定対象指標「角層」は、測定対象部位「ほお」に割り当てられる。
一例として、測定対象指標「キメ」に割り当てられた測定対象部位「ほお」が指定されると、肌測定装置51による「ほお」の肌特性の測定によって、「キメ」に関する肌情報が得られる。
【0084】
フィールドオブジェクトF11bは、顔性状測定装置52による測定対象部位(例えば、ほお及び目尻)の指定を受け付けるオブジェクトである。
【0085】
画像オブジェクトIMG11は、フィールドオブジェクトF11a~F11bで指定された測定対象部位を示すシンボル画像である。
【0086】
操作オブジェクトB11は、フィールドオブジェクトF11a~F11bで受け付けられた指定を確定させるための指示を受け付けるオブジェクトである。
【0087】
例えば、スタッフが、フィールドオブジェクトF11a~F11bに顧客の要望に応じた測定対象部位を指定し、且つ、操作オブジェクトB11を操作すると、クライアント装置10のプロセッサ12は、測定対象部位に関する情報を記憶装置11に記憶する。これにより、測定対象部位が確定する。
スタッフは、肌測定装置51を用いて、フィールドオブジェクトF11aで指定された測定対象部位の肌特性を測定する。
プロセッサ12は、肌測定装置51から、肌測定装置51によって測定された肌特性に関する肌情報を取得する。
【0088】
ステップS101の後、ベース処方の決定(S102)が実行される。
具体的には、プロセッサ12は、肌特性と肌状態との相関関係が規定された肌解析モデル(例えば、記憶装置11に予め記憶されたモデル)に肌情報を入力することにより、顧客の肌状態を判定する。肌状態は、例えば、以下の肌状態指標を含む。
・角層(一例として、外界の刺激から肌を守り、且つ、肌のうるおいを保つレベルに関する指標)
・ハリ(一例として、シワやたるみの形成され易さ、肌のうるおいの程度、及び、肌の質感(具体的には、弾力及び柔らかさ)に関する指標)
・ターンオーバ(一例として、肌の重層化及び剥離の程度に応じた指標)
・透明感(一例として、血液循環及びメラニン代謝に関する指標)
【0089】
プロセッサ12は、肌特性と肌基礎力(一例として、顧客と同年代の人の平均的な肌特性に対する相対値)との相関関係が規定された基礎力計算モデルに肌情報を入力することにより、肌基礎力の値を計算する。肌基礎力とは、肌の基礎的な力を表す指標である。肌基礎力の値は、例えば、以下の複数の指標の組合せによって示される。
・肌がうるおいを保持するレベル(以下「保水力」という)
・肌がうるおいを保護するレベル(以下「保護力」という)
・肌のハリのレベル(以下「保活力」という)
【0090】
スタッフは、入出力インタフェース13を介して接続された入力デバイスを、各指標の肌基礎力の値(つまり、保水力、保護力、及び、保活力)を参照しながら、顧客が対応すべき点に関するコメントをプロセッサ12に与える。
【0091】
プロセッサ12は、肌基礎力に応じた処方(例えば、肌状態に応じた最適な化粧料の成分のリスト)の処方識別情報が規定された処方モデルに顧客の保水力、保護力、及び、保活力の組合せを入力することにより、顧客の肌基礎力に応じたベース処方の処方識別情報を決定する。これにより、顧客の肌特性にとって最適な化粧料の成分のベースが決まる。
【0092】
プロセッサ12は、画面P12(図10)をディスプレイに表示する。
画面P12は、表示オブジェクトA12a~A12cと、操作オブジェクトB12と、画像オブジェクトIMG12と、を含む。
表示オブジェクトA12aには、肌状態指標毎の測定結果及び平均年齢との比較結果が表示される。
表示オブジェクトA12bには、決定されたベース処方の処方識別情報が表示される。
表示オブジェクトA12cには、顧客が対応すべき点に関するコメントが表示される。
操作オブジェクトB12は、ベース処方を確定させるための指示を受け付けるオブジェクトである。
【0093】
ステップS102の後、テクスチャ及び香調の選択(S103)が実行される。
具体的には、スタッフが、画面P12を顧客に提示しながら顧客の同意を得た後、操作オブジェクトB12を操作すると、クライアント装置10のプロセッサ12は、画面P13(図11)をディスプレイに表示する。
【0094】
画面P13は、フィールドオブジェクトF13と、操作オブジェクトB13と、を含む。
フィールドオブジェクトF13は、顧客がカスタマイズ化粧品に対して求めるテクスチャに関する指定を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB13は、フィールドオブジェクトF13に与えられたテクスチャに関する指定を確定させるための指示を受け付けるオブジェクトである。
【0095】
スタッフが、顧客の要望を聞きながらフィールドオブジェクトF13にテクスチャに関する指定を入力(例えば、複数の選択肢の中から所望の選択肢を選択)し、且つ、操作オブジェクトB13を操作すると、プロセッサ12は、画面P14(図11)をディスプレイに表示する。
【0096】
画面P14は、フィールドオブジェクトF14a~F14bと、操作オブジェクトB14と、を含む。
フィールドオブジェクトF14aは、顧客がカスタマイズ化粧品を使用したときに体感したい気分に関する指定を受付オブジェクトである。
フィールドオブジェクトF14bは、顧客がカスタマイズ化粧品に対して求める香りに関する指定を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB14は、フィールドオブジェクトF14a~F14bに与えられた指定を確定させるための指示を受け付けるオブジェクトである。
【0097】
スタッフが、顧客の要望を聞きながら、フィールドオブジェクトF14aに気分に関する指定を入力(例えば、複数の選択肢の中から所望の選択肢を選択)し、フィールドオブジェクトF14bに香りに関する指定を入力(例えば、複数の選択肢の中から所望の選択肢を選択)し、且つ、操作オブジェクトB13を操作すると、プロセッサ12は、画面P15(図12)をディスプレイに表示する。
【0098】
画面P15は、表示オブジェクトA15と、操作オブジェクトB15と、を含む。
【0099】
表示オブジェクトA15には、カスタマイズ化粧品の最終処方が表示される。
カスタマイズ化粧品は、例えば、ローション及びエマルジョンである。表示オブジェクトA15には、ローション及びエマルジョンのそれぞれについて、カスタマイズ化粧品を識別するコード(以下「化粧品識別情報」という)と、カスタマイズ化粧品のタイプと、顧客が選択したテクスチャ及び香調と、が表示される。
【0100】
操作オブジェクトB15は、表示オブジェクト15に表示された最終処方を確定させるための指示を受け付けるオブジェクトである。
【0101】
ステップS103の後、デザインデータの生成(S104)が実行される。
具体的には、スタッフが、画面P15を顧客に提示しながら顧客の同意を得た後、操作オブジェクトB15を操作すると、クライアント装置10のプロセッサ12は、画面P16(図12)をディスプレイに表示する。
【0102】
画面P16は、フィールドオブジェクトF16と、操作オブジェクトB16と、を含む。
フィールドオブジェクトF16は、カスタマイズ化粧品のパッケージデザインの画像の指定を受け付けるオブジェクトである。フィールドオブジェクトF16は、例えば、記憶装置11又は31に予め保存された画像、入出力インタフェース13を介して接続された外部装置(例えば、顧客が所有する情報処理装置のメモリに保存された画像、又は、クライアント装置10に接続されたカメラによって撮像された画像)を受け付けるように構成される。
操作オブジェクトB16は、フィールドオブジェクトF16に与えられたデザイン画像を確定させるための指示を受け付けるオブジェクトである。
【0103】
ステップS104の後、データベースの更新(S105)が実行される。
具体的には、スタッフが、画面P16を顧客に提示しながら顧客の同意を得た後、操作オブジェクトB16を操作すると、クライアント装置10のプロセッサ12は、更新リクエストデータをサーバ30に送信する。
【0104】
サーバ30は、クライアント装置10から送信された更新リクエストデータに応じて、カウンセリングログ情報データベース(図5)及び処方ログ情報データベース(図6)を更新する。
【0105】
具体的には、プロセッサ32は、以下のとおり、カウンセリングログ情報データベース(図5)を更新する。
・「カウンセリングログID」フィールドには、新規のカウンセリングログ識別情報が格納される。
・「カウンセリング日」フィールドには、カウンセリング日に関する情報が格納される。
・「肌」フィールドには、肌状態(例えば、保水力、保護力、保活力、角層、ハリ、ターンオーバ、及び、透明感)に関する情報が格納される。
・「処方ID」フィールドには、ベース処方の処方識別情報及び最終処方の処方識別情報が格納される。
・「パッケージデザイン」フィールドには、デザイン画像が格納される。
【0106】
プロセッサ32は、以下のとおり、処方ログ情報データベース(図6)を更新する。
・「処方ログID」フィールドには、新規の処方ログ識別情報が格納される。
・「化性品ID」フィールドには、顧客に対して処方されたローションの識別情報及びエマルジョンの識別情報が格納される。
・「テクスチャ」フィールドには、テクスチャ情報が格納される。
・「香調」フィールドには、香調情報が格納される。
・「全成分」フィールドには、顧客に提供される化粧品の全成分に関する情報が格納される。
【0107】
ステップS105の後、パッケージデザインの生成(S106)が実行される。
具体的には、クライアント装置10のプロセッサ12は、フィールドオブジェクトF15に与えられたデザイン画像を含むデータ(以下「デザインデータ」という)と、カウンセリング内容に関する情報(以下「カウンセリング情報」という)と、をプリンタ70に送信する。
カウンセリング情報は、例えば、以下の項目を含む。
・カウンセリング日(つまり、顧客が店舗に来店した日)
・顧客名
・ベース処方の処方識別情報
・顧客によって選択されたテクスチャ情報
・顧客によって選択された香調情報
・化粧品識別情報
・特記事項
【0108】
ステップS106の後、パッケージの生成(S107)が実行される。
具体的には、プリンタ70は、予めセットされた印字媒体PM(図13)にデザインデータに対応する画像を印字する。これにより、カスタマイズ化粧品のパッケージに、顧客の要望が反映されたデザインを適用可能になる。
【0109】
ステップS107の第1例として、印字媒体がラベルである場合、スタッフが、ステップS106で得られた印字媒体を空の容器に貼付する。これにより、顧客の要望を反映したデザインが適用された容器が得られる。
ステップS107の第2例として、印字媒体が容器の場合、プリンタ70によって、顧客の要望を反映したデザインが適用された容器が得られる。
【0110】
スタッフは、顧客の要望を反映したデザインが適用された容器を顧客に提示する。これにより、顧客に対して、カスタマイズ化粧品のパッケージを顧客自身がデザインするユーザ体験を提供することができる。
【0111】
ステップS107の後、調合(S108)が実行される。
具体的には、スタッフが、ステップS102で決定された処方に示された化粧料と、ステップS103で選択されたテクスチャ及び香調の組合せに対応する化粧料と、を調合する。これにより、化粧品(つまり、カスタマイズ化粧品)が得られる。
【0112】
ステップS108の後、顔性状の測定(S109)が実行される。
具体的には、スタッフが、顔性状測定装置52を用いて、フィールドオブジェクトF11b(図9)で指定された測定対象部位の顔性状を測定する。
プロセッサ12は、顔性状測定装置52から、顔性状測定装置52によって測定された顔性状に関する顔性状情報を取得する。
【0113】
ステップS109の後、試用(S110)が実行される。
具体的には、顧客が、ステップS108で得られたカスタマイズ化粧品を試用する。これにより、顧客は、カスタマイズ化粧品を実際に店舗で体験することができる。
【0114】
ステップS110の後、検査(S111)が実行される。
具体的には、スタッフが、ステップS108で調合された化粧料に所定の検査を実施する。
スタッフが、ステップS111で実施された検査を通過した化粧料を、ステップS107で得られた容器に封入する。
これにより、所定の安全基準を満たす化粧料を封入したことを保証した上で、カスタマイズ化粧品を顧客に提供することができる。これにより、カスタマイズ化粧品が得られる。
【0115】
ステップS111の後、カスタマイズ化粧品の提供(S112)が実行される。
具体的には、スタッフが、顧客の住所宛に、ステップS111で得られたカスタマイズ化粧品を発送する。これにより、カスタマイズ化粧品を顧客に提供することができる。
【0116】
本実施形態によれば、スタッフが、店舗に来店した顧客との対話を通して、顧客の肌特性に応じた化粧料を調合し、且つ、顧客の要望が反映されたデザインが適用された容器に化粧料を封入することにより、顧客のためだけに生成されたカスタマイズ化粧品を顧客に提供する。これにより、化粧品のパーソナライゼーションのユーザ体験を向上させることができる。
【0117】
(5)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
【0118】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0119】
上記の情報処理の各ステップは、クライアント装置10及びサーバ30の何れでも実行可能である。
例えば、クライアント装置10が上記の情報処理の全てのステップを実行可能である場合、クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信することなく、スタンドアロンで動作する情報処理装置として機能する。
【0120】
ステップS111において、化粧料の検査は、省略可能である。この場合、顧客が店舗にいる間にステップS112が実行される。これにより、顧客が店舗に来店した日(つまり、カウンセリング日)に、カスタマイズ化粧品を顧客に提供することができる。
【0121】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0122】
1 :情報処理システム
10 :クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
15 :表示オブジェクト
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
50 :測定装置
51 :肌測定装置
52 :顔性状測定装置
70 :プリンタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14