(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】特にコンクリート構造物を対象とする組み合わされたアンカー及び締結具組立体、並びにそれを用いる方法
(51)【国際特許分類】
E04B 1/41 20060101AFI20240226BHJP
F16B 9/02 20060101ALI20240226BHJP
【FI】
E04B1/41 502B
F16B9/02 A
(21)【出願番号】P 2021511639
(86)(22)【出願日】2019-09-04
(86)【国際出願番号】 US2019049549
(87)【国際公開番号】W WO2020051218
(87)【国際公開日】2020-03-12
【審査請求日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】PCT/US2019/018592
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2018/065465
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2019/026058
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523076782
【氏名又は名称】エルエヌ1 インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ニル,ランス
【審査官】須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】実開昭52-080507(JP,U)
【文献】特開平09-158334(JP,A)
【文献】米国特許第03868732(US,A)
【文献】米国特許第05309688(US,A)
【文献】特開2000-314414(JP,A)
【文献】特開2004-019370(JP,A)
【文献】特開2014-066012(JP,A)
【文献】実開昭51-048571(JP,U)
【文献】特開2001-132110(JP,A)
【文献】特開2008-156848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/38-1/61
E04B 5/48
F16B 9/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体をコンクリート構造物に固定するための組み合わされたアンカー及び締結組立体において、
頂面及び底面、並びに、その前記頂面から前記底面まで延在する少なくとも1つの
アンカー基板貫通穴を有するアンカー基板と、
第1の端部及び第2の端部、並びに、機械的締結具をその中に受け入れるための少なくとも部分的にねじが切られた円筒状の
支柱内部穴を有する、前記アンカー基板に連結された細長い支柱であって、前記
支柱内部穴が、前記支柱の前記第1の端部から少なくとも前記支柱の前記第2の端部の方へ延在し、前記アンカー基板貫通穴と整合されて合致しており、前記支柱が、前記アンカー基板の前記底面から垂下する第2の端部部分を有す
る、細長い支柱と、
前記アンカー基板をコンクリート構造物に固定するための手段
であって、前記アンカー基板の前記底面が、前記支柱によって覆われた前記底面の領域を除いて、前記コンクリート構造物の少なくとも一部に対して略面一となる、手段と、を備える、組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項2】
前記支柱
内部穴が、前記支柱の前記第2の端部部分に延びる、請求項1に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項3】
前記支
柱内部穴が有底穴であり、前記支柱の前記第2の端部部分に閉じた底端部を有する、請求項2に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項4】
前
記第2の端部部分が、前記固定するための手段としての役割を果たす、請求項3に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項5】
前記第2の端部部分が、雄ねじが切られている、請求項4に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項6】
前記第2の端部部分が、前記第2の端部部分に対してある角度をなして配設された底端部分を有する、請求項4に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項7】
前記支柱が、略L字状の形状を有する、請求項6に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項8】
前記
アンカー基板
貫通穴が、円筒状で、雌ねじ付きであり、前
記支柱内部穴と結合する、請求項6に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項9】
前記支柱内部穴が、円筒状であり、前記支柱の前記第1の端部から前記第2の端部まで延在する貫通穴であり、前記固定するための手段が、前記支柱の底端部に隣接して前記支柱に装着される、請求項2に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項10】
前記固定するための手段が、前記支柱の底端部の前
記支柱内部穴に螺合可能に受入れ可能なねじ付きボルトと、前記支柱より大きい直径を有する、前記支柱上に装着されるワッシャとを備える、請求項9に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項11】
前記支柱が、前記アンカー基板の前記頂面の上に延在す
る第1の端部部分を有する、請求項1に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項12】
前記支柱の前記第1の端部の前記支柱
内部穴が、少なくとも部分的にねじが切られている、請求項4に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項13】
前記支柱
内部穴が、前記アンカー基板
貫通穴に隣接して配設される、閉じた底端部を有する有底穴である、請求項12に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項14】
前記支柱が、少なくとも部分的に雄ねじが設けられている、請求項1に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項15】
前記アンカー基板が、フランジを備える、請求項1に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項16】
前記フランジが、略円形の平面フランジである、請求項15に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項17】
貫通穴を有する多角形形状のナットが、前記
アンカー基板の前記頂面に取り付けられ、その貫通穴が、前記
アンカー基板
貫通穴と軸方向に整合されて合致する、請求項15に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項18】
前記多角形形状のナットが、六角形のナットである、請求項17に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項19】
前記支柱が、開いた頂端部と開いた底端部とを有する貫通穴を有する細長い管状首部分をさらに含み、その前記
開いた底端部が、前記
アンカー基板の前記頂面に取り付けられ、その貫通穴が、前記
アンカー基板
貫通穴と軸方向に整合されて合致する、請求項1に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項20】
前記
管状首部分の前記貫通穴が、少なくとも部分的にねじが設けられている、請求項19に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項21】
前記有底穴が、長手方向に延在する軸を有し、前記組立体が、前記有底穴の前記軸を中心に前記アンカーを回転させるための手段をさらに含む、請求項7に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項22】
前記回転させるための手段が、前記アンカーを支持構造物内に回転させるためのツールに適合するように構成されて、寸法決めされた、細長い首部分の開いた頂端部に隣接して、その中に形成されたポートを備える、請求項21に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項23】
前記
支柱内部穴が、長手方向に延びる軸を有する有底穴であり、前記組立体が、前記有底穴の前記軸を中心に前記アンカーを回転させるための手段をさらに含む、請求項1に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項24】
前記回転させるための手段が、前記有底穴の開いた頂端部に隣接して、その中に形成されたポートを備える、請求項23に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項25】
ポートが、平頭ねじスロットとして構成されて、寸法決めされる、請求項23に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項26】
ポートが、アレンキーポートとして構成されて、寸法決めされる、請求項23に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項27】
前記支柱内部穴を用いて物体を前記アンカー基板に締結するための手段をさらに含む、請求項1に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項28】
締結するための手段が、直線状縁部を有するねじ付きボルトである、請求項
27に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項29】
前記支柱が、前記アンカー基板
貫通穴に少なくとも部分的に受入れ可能である縮径首部分を有する、請求項1に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項30】
固定するための手段が、前記支柱に螺合可能に受入れ可能なナットを備える、請求項14に記載の組み合わされたアンカー及び締結組立体。
【請求項31】
物体をコンクリート構造物に固定する方法であって、
頂面及び底面、並びに、その前記頂面から前記底面まで延在する少なくとも1つの
アンカー基板貫通穴を有するアンカー基板と、
第1の端部及び第2の端部、並びに、機械的締結具をその中に受け入れるための少なくとも部分的にねじが切られた円筒状の
支柱内部穴を有する、前記アンカー基板に連結された細長い支柱であって、前記
支柱内部穴が、前記支柱の前記第1の端部から少なくとも前記支柱の前記第2の端部の方へ延在し、前記アンカー基板貫通穴と整合されて合致しており、前記支柱が、前記アンカー基板の前記底面から垂下する第2の端部部分を有
する、細長い支柱と、
前記アンカー基板をコンクリート構造物に固定するための手段
であって、前記アンカー基板の前記底面が、前記支柱によって覆われた前記底面の領域を除いて、前記コンクリート構造物の少なくとも一部に対して略面一となる、手段と
を有するタイプの組み合わされたアンカー及び締結組立体を利用する、物体をコンクリート構造物に固定する方法において、
(a)前記アンカー基板がコンクリートの頂面に隣接するように、前記アンカー及び締結組立体をコンクリート内に置くステップと、
(b)前記組立体を前記コンクリート内に固定するステップと、を含む方法。
【請求項32】
前記ステップ(a)が、前記コンクリートが硬化する前に実行される、請求項
31に記載の方法。
【請求項33】
前記ステップ(b)が、前記コンクリートが硬化する前に、支柱の少なくとも一部を前記コンクリートに挿入することによって実行される、請求項
31に記載の方法。
【請求項34】
前記ステップ(b)が、略L字状の構成を有する、前記アンカー基板から垂下する下部分を支柱に設けることによって実行される、請求項
33に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2018年2月20日に出願された米国仮特許出願第62/632,453号、2018年4月6日に出願された米国仮特許出願第62/653,694号、2018年8月30日に出願された米国仮特許出願第62/724,891号、及び、2018年9月4日に出願された米国仮特許出願第62/726,659号の利益を主張し、順に、2017年12月22日に出願された非仮特許出願第15/852,733号の継続出願である、順に、2018年12月13日に出願された米国PCT出願PCT/US/2018/065465号の一部継続出願である、順に、2019年2月19日に出願された米国PCT/US2019/018592号の一部継続出願である、2019年4月5日に出願された米国PCT出願PCT/US2019/026058号の一部継続出願であり、そのそれぞれは、それを参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の背景
1.発明の分野
[001] 本発明は一般に、締結具及びアンカーの分野に関し、建設業界に特に有用である。本発明は特に、強固な結合をもたらし、容易且つ迅速な設置及び防水性能を提供する、コンクリート基礎に締結されたシルプレートなどの、付属構造物又は付属品をコンクリート及び組積支持構造物に固定するための、組み合わされたアンカー及び締結具組立体、並びにそれを用いる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
2.先行技術の簡単な説明
[002] シルプレートなどの付属品又は付属構造物などを、たとえば、コンクリート基礎壁、隔壁、屋根などに取り付けるさまざまな方法が、よく知られている。建設業界では、特に、雨押えが組み込まれない及び/又はシーラントのみに依存する場合に、設備又は建物取付箇所での水の浸入に関する多くの問題が生じている。さまざまな被覆方法及びその組合せは、通常は、太陽電池パネル、衛星放送受信アンテナ、及びHVAC設備などが完全に設けられた後の、注入されたセメント或いは組積基礎又は壁に装着及び締結されるシルプレートなどのような付属品のための防水及び防湿バリアとして使用されている。今日、ガラス壁及び/又は手摺は、特に、屋根デッキ、バルコニー、テラスなどに対して、たとえば、通常、木製、ケーブル、又は金属フェンスの場合のように、障害物を視認できないようにするために、非常に一般的である。一般的に重いこれらの構造物も屋根構造物に固定しなければならないが、これらの構造物が発生させる荷重と、典型的にはアンカーが屋根にボルトで固定された状態で、構造物が装着される方法のため、これらの構造物は、水の浸透を防止する目的で導管を密封するために接着剤及び糊がよく使用されるという事実にもかかわらず、水が屋根に浸透するための「導管」を作り出す。実際には、時間が経つにつれて、これらの重い構造物は、たとえば、沈下、温度変化、及び/又は強風によって引き起こされる通常の反復的な屋根の移動又はずれの結果として、使用される接着剤又は糊に亀裂を生じさせ、最終的に屋根の雨漏りを生じさせる。結果として、設置者の多くは、そのような従来の固定システムによって生じる水又は湿気による損害に対する保証を提供すること又は保険に加入することが困難である。
【0004】
[003] 出願人の米国出願第15/852,733号では、出願人は、屋根、屋根デッキ、バルコニーなどに、太陽電池パネル、HVAC設備、及び屋根手摺などの屋根設備、付属構造物などを装着して防水するために特に意図される、アンカー基板と、アンカー基板から垂下する支柱であって、意図された「固定する」構造物支持部に又は構造物支持部を通して受入れ可能である、支柱と、少なくとも、基板を通過して支柱に入る部分的にねじが切られた有底穴とを備える、新規のアンカー及び締結組立体を提案することによってこの問題に対処した。ボルトなどの締結具は、物体を組立体に締結するための有底穴に受入れ可能である。上記のように、組立体は、たとえば、太陽電池パネル、HVAC、又は他の屋根設備を屋根又は他の建物構造物にしっかりと固定するのに使用することができる。本発明は、この新規のアンカー及び締結具組立体に、一体化されたねじ又はボルトアンカーとして支柱を構成することによって、硬化及び未硬化両方のコンクリート構造物のために特に意図される改善を提供し、同時に、強固且つ頑強な結合及び防水性能をさらにもたらす。
【0005】
[004] さらに、曲折端部の反対側の端部にねじ山を有する、J形ボルトと一般に呼ばれる現場打ちアンカーは、セメントが硬化した後に、又は、コンクリートブロックに使用される、いわゆる楔形アンカーとは対照的に、シルプレートのより良好な保持を提供するためにJ形ボルトを硬化前のまだ湿潤なセメントに手動で個々に挿入することを必要とする、注入された基礎などへのシルプレートの取付けのために一般に使用される。しかしながら、J形ボルトは、その上に装着されるシルプレートとJ形ボルト自体を整合させるために、セメント板に垂直に、特定の高さで、正確に置かなければならなく、これは、時間を浪費する、退屈で困難な、高コストの作業である。
【0006】
[005] 本発明は、このような問題を有利に且つ効果的に回避する新規の固定及び締結具システムを提供することによって、この問題を克服することを目指している。
【0007】
[006] したがって、本発明の目的は、多種多様な用途のために使用可能であり、特に、設備及び/又は付属構造物のコンクリート構造物、組積などへの固定を意図し、重荷重に対処し、外部の強固な結合、容易且つ迅速な設置をもたらし、必要に応じて、付属品取付箇所に防水保護を提供することができる、新規のアンカープラットフォーム組立体、特に、組み合わされたアンカー及び締結具組立体を提供することである。
【0008】
[007] 本発明のさらなる目的は、設計及び施工が比較的単純で、比較的安価に作ることができるような新規のアンカープラットフォーム組立体を提供することである。
【0009】
[008] 本発明のさらなる目的は、コンクリート基礎、壁、デッキ、屋外バルコニー、テラス、加熱コンクリート床などを含む、さまざまなコンクリート及び組積構造物に使用可能であるような新規のアンカープラットフォーム組立体及びそれを用いる方法を提供することである。
【0010】
[009] 本発明のより詳細な目的は、付属品及び設備取付箇所に防水接続をもたらす上で先行技術のシステムよりも信頼性が高いような新規のアンカープラットフォーム組立体を提供することである。
【0011】
[010] 本発明のなおさらなる目的は、とりわけ、シルプレート、安全柵、避雷針、アンテナ、太陽電池パネル、衛星放送受信アンテナ、安全柵、ガラス手摺、HVAC暖房及び空調設備、装飾彫刻、祝祭日の装飾などを含む、多数の多種多様な付属構造物の固定、装着、及び/又は防水に広く適用可能であるような新規のアンカープラットフォームを提供することである。
【発明の概要】
【0012】
発明の概要
[011] 前述の及び関連する目的のいくつかは、物体をコンクリート構造物に固定するためのアンカープラットフォーム組立体であって、頂面及び底面と、その前記頂面から前記底面まで延在する少なくとも1つの貫通穴とを有するアンカー基板を備えるアンカープラットフォーム組立体を提供することによって、本発明に従って達成される。細長い支柱は、前記アンカー基板に連結され、第1の端部及び第2の端部と、機械的締結具をその中に受け入れるための少なくとも部分的にねじが切られた内部円筒穴とを有する。内部穴は、前記支柱の前記第1の端部から少なくとも前記支柱の前記第2の端部の方へ延在し、前記アンカー基板貫通穴と整合され合致している。支柱は、前記アンカー基板の前記底面から垂下する第2の端部部分を有する。前記アンカー基板の底面は、前記支柱によって覆われる前記アンカー基板の前記底面の領域を除いて、コンクリート構造物の少なくとも一部が前記アンカー基板の底面に当接して略面一となることを可能とするように構成される。前記アンカー基板をコンクリート構造物に固定するための手段も提供される。いくつかの実施形態では、アンカープラットフォームシステム及び方法が開示される。
【0013】
[012] いくつかの実施形態では、支柱穴は、前記支柱の下端部分に延びる。いくつかの実施形態では、穴は有底穴であり、前記支柱の下端部分に閉じた底端部を有する。いくつかの実施形態では、支柱下端部分は、固定のための手段としての役割を果たす。いくつかの実施形態では、下端部分は雄ねじが切られている。いくつかの実施形態では、下端部分は、下端部分に対してある角度をなして配設された底端部分を有する。いくつかの実施形態では、支柱は、略L字状の形状を有する。いくつかの実施形態では、基板穴は、円筒状で、雌ねじ付きであり、前記ねじ付き支柱内部穴と結合する。いくつかの実施形態では、支柱内部穴は、円筒状であり、支柱の上端部から底端部まで延在する貫通穴である。固定のための手段は好ましくは、支柱の底端部に隣接して支柱に装着される。
【0014】
[013] いくつかの実施形態では、固定のための手段は、支柱の底端部のねじ付き支柱内部穴に螺合可能に受入れ可能なねじ付きボルトを備える。支柱より大きい直径を有するワッシャが、支柱上に装着される。いくつかの実施形態では、支柱は、アンカー基板の前記頂面の上に延在する上端部分を有する。いくつかの実施形態では、支柱穴の上端部は雌ねじ付きである。いくつかの実施形態では、支柱穴は、アンカー基板の穴に隣接して配設された閉じた底端部を有する有底穴である。
【0015】
[014] いくつかの実施形態では、支柱は、少なくとも部分的にねじが切られたねじを備える。いくつかの実施形態では、アンカー基板は、フランジを備える。いくつかの実施形態では、フランジは、略円形の平面フランジである。いくつかの実施形態では、貫通穴を有する多角形形状のナットは、基板の頂面に取り付けられ、ナットの貫通穴は、基板の前記有底穴と軸方向に整合されて合致する。いくつかの実施形態では、多角形形状のナットは、六角形のナットである。いくつかの実施形態では、支柱は、開いた頂端部と開いた底端部とを有する貫通穴を有する細長い管状首部分を備える。その底部開端部は、基板の頂面に取り付けられ、その貫通穴は、基板の有底穴と軸方向に整合されて合致する。
【0016】
[015] いくつかの実施形態では、首部分の貫通穴は、少なくとも部分的にねじが設けられている。いくつかの実施形態では、貫通穴は、長手方向に延在する軸を有し、組立体は、貫通穴の軸を中心にアンカーを回転させるための手段をさらに含む。回転させるための手段は、アンカーを支持構造物内に回転させるためのツールに適合するように構成されて、寸法決めされた、細長い首部分の開いた頂端部に隣接して、その中に形成されたポートを備える、いくつかの実施形態では、貫通穴は、長手方向に延びる軸を有する有底穴であり、組立体は、有底穴の軸を中心に前記アンカーを回転させるための手段をさらに含む。
【0017】
[016] いくつかの実施形態では、回転するための手段は、前記有底穴の開いた頂端部に隣接して、その中に形成されたポートを備える。いくつかの実施形態では、ポートは、平頭ねじスロットとして構成されて、寸法を決められる。いくつかの実施形態では、ポートは、アレンキーポートとして構成されて、寸法を決められる。
【0018】
[017] いくつかの実施形態では、組み合わされたアンカー及び締結組立体は、有底穴を用いて物体を前記アンカー基板に締結するための手段を含む。いくつかの実施形態では、締結するための手段は、ねじ付きボルトである。いくつかの実施形態では、組み合わされたアンカー及び締結組立体は、アンカー基板を支持構造物に締結するための手段を含み、アンカー基板の前記底面は、支柱によって覆われた前記底面の領域を除いて、支持構造物の少なくとも一部に対して略面一となる。
【0019】
[018] いくつかの実施形態では、支柱は、少なくとも部分的にねじが切られたボルトを備える。いくつかの実施形態では、アンカー基板は、フランジを備える。いくつかの実施形態では、フランジは、略円形の平面フランジである。いくつかの実施形態では、貫通穴を有する多角形形状のナットは、前記基板の頂面に取り付けられ、ナットの貫通穴は、前記基板の有底穴と軸方向に整合されて合致する。いくつかの実施形態では、多角形形状のナットは、六角形のナットである。
【0020】
[019] いくつかの実施形態では、組み合わされたアンカー及び締結組立体は、開いた頂端部と開いた底端部とを有する貫通穴を有する細長い管状首部分を含む。首部分の底部開端部は、基板の頂面に取り付けられ、その貫通穴は、基板の有底穴と軸方向に整合されて合致する。首部分の貫通穴は、少なくとも部分的にねじが設けられている。首部分貫通穴は、有利なことには、長手方向に延びる軸を有する有底穴であり、組立体は、有底穴の軸を中心にアンカーを回転させるための手段をさらに含む。
【0021】
[020] いくつかの実施形態では、回転させるための手段は、アンカーを支持構造物内に回転させるためのツールに適合するように構成されて、寸法決めされた、細長い首部分の開端部に隣接して、その中に形成されたポートを備える。いくつかの実施形態では、有底穴は、長手方向に延在する軸を有し、組立体は、有底穴の軸を中心に前記アンカーを回転させるための手段をさらに含む。いくつかの実施形態では、回転するための手段は、有底穴の開いた頂端部に隣接して、その中に形成されたポートを備える。いくつかの実施形態では、ポートは、平頭ねじスロットとして構成されて、寸法を決められる。いくつかの実施形態では、ポートは、アレンキーポートとして構成されて、寸法を決められる。
【0022】
[021] いくつかの実施形態では、組み合わされたアンカー及び締結組立体は、有底穴を用いて物体をアンカー基板に締結するための手段を含む。最も望ましくは、物体を締結するための手段は、ねじ付きボルトを備える。
【0023】
[022] いくつかの実施形態では、組み合わされたアンカー及び締結組立体は、前記アンカー基板を支持構造物に締結するための手段を含み、アンカー基板の前記底面は、前記支柱によって覆われた前記底面の領域を除いて、支持構造物の少なくとも一部に対して略面一となる。締結するための手段は、ナットを備える。
【0024】
[023] いくつかの実施形態では、アンカープラットフォーム組立体は、略平面状の第1の面及び第2の面、並びに、前記第1の面から前記第2の面まで延在する少なくとも1つの貫通穴を有する第1の部材と、前記第1の部材に連結されて、前記第1の部材の前記貫通穴を少なくとも部分的に通って延在し、前記第1の部材の前記第1の面から外向きに突出する、少なくとも1つの細長い第2の部材であって、前記第2の部材が、第1の端部及び第2の端部、並びに、少なくとも部分的にねじが切られた、その前記第1の端部から少なくとも前記第2の端部の方へ延在する内部円筒穴を有し、前記第1の部材の前記第1の面が、前記第2の部材によって覆われる前記第1の面の領域を除いて、コンクリート構造物が前記第1の部材の前記第1の面に対して略面一となることを可能とするように構成されている、少なくとも1つの細長い第2の部材とを備える。
【0025】
[024] 本発明の好ましい実施形態では、前記締結するための手段は、直線状縁部を有するねじ付きボルトである。最も有利なことには、前記支柱は、前記アンカー基板の前記穴に少なくとも部分的に受入れ可能である縮径首部分を有する。最も望ましくは、前記締結するための手段は、雄ねじ付き支柱で螺合可能に受入れ可能なナットを備える。
【0026】
[025] 前述の及び関連する目的のいくつかはまた、たとえば、コンクリート構造物などの構造物に物体を固定するためのアンカープラットフォーム組立体システムであって、略平面状の第1の面及び第2の面、並びに、前記第1の面から前記第2の面まで延在する少なくとも1つの貫通穴を有する第1の部材と、前記第1の部材に連結されて、前記第1の部材の前記貫通穴を少なくとも部分的に通って延在し、前記第1の部材の前記第1の面及び第2の面から外向きに突出する、少なくとも1つの細長い第2の部材であって、前記第2の部材が、第1の端部及び第2の端部、並びに、その中に形成された、その前記第1の端部から前記第2の端部まで延在する内部円筒状貫通穴を有し、前記第1の部材の前記第1の面が、前記第2の部材によって覆われる前記第1の面の領域を除いて、構造物が前記第1の部材の前記第1の面に対して略面一となることを可能とするように構成されている、少なくとも1つの細長い第2の部材と、一対のホースであって、液体が、前記アンカーの第2の部材の貫通穴を介して、前記ホースの一方から他方へ流れることができるように、その一方が前記第1の端部の前記第1の端部に連結され、前記支柱の前記端部に連結された他方の1つ、一対のホースとを備えるアンカープラットフォーム組立体システムを提供することによって、本発明に従って達成される。
【0027】
[026] いくつかの実施形態では、略平面状の第1の面及び第2の面と、前記第1の面から前記第2の面まで延在する少なくとも1つの貫通穴を有する第1の部材とを含むアンカープラットフォーム組立てシステムが提供される。少なくとも1つの細長い第2の部材は、前記第1の部材に連結された、そして、前記第1の部材の前記貫通穴を少なくとも部分的に通って延在し、その前記第1の面から外向きに突出する。第2の部材は、第1の端部及び第2の端部と、第2の部材の中に形成された、第2の部材の前記第1の端部から少なくとも前記第2の部材の第2の端部の方へ延在する、内部の少なくとも部分的にねじが切られた円筒状穴とを有する。前記第1の部材の第1の面は、前記第2の部材によって覆われる前記第1の面の領域を除いて、コンクリート構造物が前記第1の部材の前記第1の面に対して略面一となることを可能とするように構成される。ねじ付きボルト及び拡大ワッシャは、前記ねじ付きボルト上に受入れ可能であり、そのボルトは、コンクリート構造物内に前記アンカープラットフォームを固定するために、前記第2の部材の前記第2の端部に螺合可能に受入れ可能である。
【0028】
[027] 本発明はまた、頂面及び底面、並びに、その前記頂面から前記底面まで延在する少なくとも1つの貫通穴を有するアンカー基板と、第1の端部及び第2の端部、並びに、機械的締結具をその中に受け入れるための部分的にねじが切られた円筒状の内部穴を有する、前記アンカー基板に連結された細長い支柱であって、前記内部穴が、前記支柱の前記第1の端部から前記支柱の前記第2の端部へ延在し、前記アンカー基板貫通穴と整合されて合致しており、前記支柱が、前記アンカー基板の前記底面から垂下する第2の端部部分を有し、前記アンカー基板の前記底面が、前記支柱によって覆われる前記アンカー基板の前記底面の領域を除いて、コンクリート構造物の少なくとも一部が前記アンカー基板の前記底面に当接して略面一となることを可能とするように構成されている、細長い支柱と、前記アンカー基板をコンクリート構造物に固定するための手段とを有するタイプの組み合わされたアンカー及び締結組立体を利用する、(a)前記アンカー基板が前記コンクリートの頂面に隣接するように、前記アンカー及び締結組立体をコンクリート内に置くステップと、(b)前記組立体を前記コンクリート内に固定するステップとを含む、物体をコンクリート構造物に固定する方法に関する。
【0029】
[028] 最も好ましくは、前記ステップ(a)は、前記コンクリートが硬化する前に実行される。最も有利なことには、前記ステップ(b)は、前記コンクリートが硬化する前に、前記支柱の少なくとも一部を前記コンクリートに挿入することによって実行される。
【0030】
図面の簡単な説明
[029] 本発明の他の目的及び特徴は、本発明のいくつかの実施形態を開示する、添付図面との関連で考慮される詳細な説明から明らかになるであろう。図面は、図示の目的でのみ使用されるものであり、本発明の範囲の定義として使用されるものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明を具現化するアンカープラットフォーム組立体に利用されるアンカー基板の第1の実施形態の頂面及び側面斜視図である。
【
図2】
図1に示されるアンカー基板の底面及び側面斜視図である。
【
図3】屋根デッキに装着された複数の連続的に配置されたアンカー基板を用いて、U字状チャネル又はシューを有する複数の離間した細長い柵をアンカー基板に固定し、次いで、U字状チャネル又はシューが装着された一対のガラス手摺である、本発明を具現化するアンカープラットフォーム組立体の第1の実施形態の部分的に図示された斜視図である。
【
図4a】
図3に示されるU字状シュー及び屋根デッキに対する位置関係での、
図4aに示されるアンカー基板及びシム板を含むアンカープラットフォーム組立体の分解断面図であり、アンカー基板膜及び屋根膜と、これらとともに用いられる締結手段とを含む、屋根デッキに関連付けられた屋根雨押えをさらに示す。
【
図4b】アンカー基板と、柵の高さを調整するための、アンカー基板上の中心に位置する任意選択のシム板の平面図である。
【
図4c】U字状シューを用いてガラス柵が屋根に固定される屋根デッキ上の、完全に装着された状態にある
図4bに示されるアンカープラットフォーム組立体の断面図であり、雨押え材、締結具、及びこれらとともに用いられる接着剤の使用も示す。
【
図5a】
図4bと比較可能であるアンカープラットフォーム組立体の第2の実施形態の分解断面図であるが、幅の狭い首部を備えた雌ねじ付き支柱を有するアンカー基板を示す。
【
図5b】
図4cと比較可能である、完全に装着された状態にある本発明の第2の実施形態の断面図であるが、アンカー基板の中心穴内に着座する幅の狭い首部を備えた雌ねじ付き支柱の使用を示す。
【
図6】
図4b及び
図5aに示されるものと比較可能であるアンカープラットフォーム組立体の第3の実施形態の分解断面図であるが、雄ねじ付き支柱を有するアンカー基板を示す。
【
図7】
図4及び5bのアンカープラットフォーム組立体と比較可能である完全に装着された状態にあるアンカープラットフォーム組立体の第3の実施形態の断面図であるが、ナットとワッシャとを用いてアンカー基板を屋根デッキの真下から屋根デッキにしっかりと固定する雄ねじ付き支柱を示す。
【
図8a】本発明による組み合わされたフラッシュスクリューアンカー及び締結具組立体の側面図である。
【
図8b】
図8aに示されるフラッシュスクリューアンカー組立体の部分断面の側面図である。
【
図8c】
図8a及び8bに示されるフラッシュアンカーフランジ組立体の平面図である。
【
図8d】
図8bに類似した、部分断面の側面図であるが、平頭ねじ回しポートの任意選択の提供を示す。
【
図8e】
図8cに類似した平面図であるが、平頭ねじ回しポートの任意選択の提供を示す。
【
図8f】
図8b及び8dに類似した、部分断面の側面図であるが、アレンキーポートの任意選択の提供を示す。
【
図8g】
図8eに類似した平面図であるが、アレンキーポートの任意選択の提供を示す。
【
図8h】本発明のさらなる実施形態による、組み合わされた六角頭スクリューアンカー及び締結具組立体の側面図である。
【
図8i】
図6に示される六角頭スクリューアンカー組立体の部分断面の側面図である。
【
図8j】
図8bに示される六角頭スクリューアンカー組立体の部分断面の平面図である。
【
図8k】本発明の別の実施形態による、組み合わされた首部の長いスクリューアンカー及び締結具組立体の側面図である。
【
図8l】
図8kに示される首部の長いスクリューアンカー組立体の部分断面の側面図である。
【
図8m】
図8lに示される首部の長いスクリューアンカー組立体の斜視図である。
【
図9a】ねじではなく、中心有底穴を有するボルトを利用する、第1の実施形態に対応するボルトアンカー組立体の、部分断面の側面図である。
【
図9b】ねじではなく、中心有底穴を有するボルトを利用する、第2の実施形態に対応するボルトアンカー組立体の、部分断面の側面図である。
【
図9c】ねじではなく、中心有底穴を有するボルトを利用する、第3の実施形態に対応するボルトアンカー組立体の、部分断面の側面図である。
【
図10a】フラッシュアンカー組立体のさらなる実施形態の、部分断面の側面図である。
【
図10b】注入されたセメント基盤に埋め込まれた、
図10aに示されるアンカー基板の、部分断面の部分分解側面図であり、アンカー基板上へのシルプレートの装着、及び側壁、及びセメント基盤内の下方のアンカーを有するその上方の関連するボルトと、締結前のその関連するボルトとを示す。
【
図10c】
図10bに類似した、部分断面の側面図であるが、シルプレートを通って、アンカー基板の支柱の有底穴に完全に締結されて、受け入れられたボルトを示し、アンカーは、セメント基盤内の支柱の底端部に装着されている。
【
図11a】
図8a~8gに示されるフラッシュアンカー組立体のさらなる実施形態の、部分断面の側面図であるが、注入されたコンクリート構造物での使用を特に意図したJ形ボルト状アンカーを有する。
【
図11b】注入されたセメント基盤に埋め込まれた、
図11aに示されるフラッシュアンカーの、部分断面の部分分解側面図であり、締結前の、シルプレート、側壁、及びその上方の関連するボルトの位置決めを示す。
【
図11c】
図11bに類似した、部分断面の側面図であるが、シルプレートを通って、フラッシュアンカーの有底穴に完全に締結されて、受け入れられたボルトを示す。
【
図12a】
図8k~8oに示される首部の長いアンカー基板組立体のさらなる実施形態の、部分断面の側面図であり、注入されたコンクリート構造物での使用を特に意図したJ形ボルト状アンカーを有する。
【
図12b】注入されたセメント基盤に埋め込まれた、
図12aに示される首部の長いアンカーの、部分断面の部分分解側面図であり、締結前の、シルプレート側壁、及び、その上方のその関連するボルト、及び、コンクリート基盤内に配置されたその下方のそのJ型アンカーの位置決めを示す。
【
図12c】
図12bに類似した、部分断面の側面図であるが、シルプレートを通って、アンカーの有底穴に締結されて、完全に受け入れられたボルトと、コンクリート基盤に配置されたその下方のそのJ型アンカーとを示す。
【
図13a】首部の長いアンカー組立体の、部分断面の側面図であり、コンクリートで使用するために修正されたねじ山を有する。
【
図13c】
図13a及び13bに示されるがコンクリート基礎内に配置された本発明の首部の長いアンカー組立体の部分断面の分解側面図であり、シルプレート及び物体は、コンクリート基礎への固定部のためにその上に配置されている。
【
図13d】注入されたコンクリート基礎に埋め込まれた、
図13cに示される本発明の首部の長いアンカー組立体の、部分断面の側面図であり、コンクリート基礎の上のシルプレート及びその上方の側壁及び関連するボルトの装着を示す。
【
図14a】木製下張り床上のコンクリート床下地材に埋め込まれた、輻射床暖房システムを対象とした、フラッシュアンカー組立体のさらなる実施形態の、部分断面の分解側面図である。
【
図14b】完全に装着された状態で示される
図14aに示されるアンカー組立体の、部分断面の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
好ましい実施形態の詳細な説明
[069] アンカーシステム及び関連する使用方法の例示的な実施形態は開示して、たとえば、シルプレート、安全柵、避雷針、アンテナ、太陽電池パネル、衛星放送受信アンテナ、安全柵、ガラス手摺、HVAC暖房及び空調設備、装飾彫刻、及び/又は、祝祭日の装飾を含む、多数の多種多様な付属構造物の固定、装着、及び/又は防水に広く適用可能であるアンカープラットフォームに関して論じられる。
【0033】
[070] 本開示のアンカーシステムは、以下の実施形態の詳細な説明を、本開示の一部を形成する添付の描画図面と関連付けて参照することによって、より容易に理解される。本出願は、本明細書で説明される及び/又は示される特定の装置、方法、条件、又はパラメータに限定されないこと、及び、本明細書で使用される用語は、例示の目的のみで特定の実施形態を説明するためのものであり、限定することを意図しないことが理解されるべきである。また、いくつかの実施形態では、明細書において使用され、添付の特許請求の範囲を含むとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は複数のものを含み、特定の数値の参照は、文脈で明らかにそうでないことが示されていない限り、少なくともその特定の値を含む。範囲は、本明細書では、「約(about)」若しくは「ほぼ(approximately)」1つの特定の値から、及び/又は、「約」若しくは「ほぼ」別の特定の値までとして表現されることがある。そのような範囲が表現されるとき、別の実施形態は、一方の特定の値から、及び/又は、他方の特定の値までを含む。同様に、値が、先行詞「約」を使用して、近似値として表現されるとき、その特定の値が別の実施形態を形成することが理解されるであろう。たとえば、水平、垂直、頂部、上部、下部、底部、左、及び右などの、すべての空間的参照は、説明目的だけのものであり、開示の範囲内で変えることができることも理解される。たとえば、参照「上方」及び「下方」は相対的であり、他方に対する文脈においてのみ使用され、必ずしも上位」及び「下位」ではない。
【0034】
[071] 以下の議論は、アンカーシステム及び関連する構成要素、並びに、本開示の原理に従ってアンカーシステムを用いる方法の説明を含む。代替の実施形態も開示される。添付図に図示されている本開示の例示的な実施形態を、詳細に参照する。
図1~14bを参照すると、本開示の原理に従って、アンカーシステム10の構成要素が図示されており、物体を支持構造物に固定するための、出願人の上記の米国特許出願第15/852,733号及び出願PCT/US2019/018592号において、より詳細には説明されて、示されるように、多くのさまざまな使用分野に広く適応可能である多種多様な固定用途を特に意図されている。
【0035】
[072]
図1~
図4cを参照すると、屋根、基礎、テラス、バルコニー、階段、壁などの建設分野の構造物で特に有用な、付属構造物を支持構造物に固定するための、全体として参照番号10で表される、本発明を具現化する新規のアンカープラットフォーム組立体の第1の実施形態が図示されている。アンカープラットフォーム組立体の主要な構成要素は、好ましくはステンレス鋼から作られ(ただし、たとえば、アルミニウム、青銅などの、他の金属から作ることもでる)、正方形又は矩形であり、頂面12と底面13とを有する、全体として参照符号11で表される、アンカー基板である。アンカー基板11は、雌ねじ付き中心貫通穴14と、中心穴14から径方向外側に、基板11の周縁に略隣接して位置付けられた、6つの離間した周縁貫通穴15とを有する。本実施形態では、アンカー基板11はまた、雌ねじ付き穴17の頂部開端部18が中心貫通穴14の底部開端部に当接して底部開端部と合致するように好ましくは溶着によってアンカー基板11にしっかりと固定される(
図4a参照)、頂部開端部18と閉じた底部19とを有する(
図2)軸方向に延在する雌ねじ付き穴17(
図4b参照)を有する好ましくは円筒状の棒又は支柱16を含む。
【0036】
[073]
図3に示されるように、アンカープラットフォーム組立体10のアンカー基板11は通常、好ましくは、釘、ボルト、又はラグねじの形態の機械的締結要素20を用いて、全体として21で表される、屋根デッキなどの屋根構造物に装着され、アンカー基板11の円筒状支柱16は屋根デッキ21を貫通し、円筒状支柱16の閉鎖端19は屋根デッキの下に突出している。雌ねじ穴14及び整合穴17は、屋根デッキ21に装着される物体のアンカー箇所としての役割を果たす。この場合、物体は、ガラスパネル22を有するタイプのガラス手摺であり、下縁部は、細長いU字状金属チャネル又はシュー24内にしっかりと固定されている。
図3は、2つのガラスパネル22及び2つのシュー24が少なくとも部分的に装着される、連続的に配置され且つ離間した3つのアンカー基板11を具体的に描いている。使用時に、そのようなガラス手摺は、長さが数百フィートになる可能性がある。理解できるように、各ガラス手摺22の長さに応じて、
図3に示されるように、1つのガラス柵22につき2つ以上のアンカー基板11が必要になることがある。
【0037】
[074]
図4a及び
図4cで最もよく分かるように、細長いU字状シュー24は、複数の離間した貫通穴25(貫通穴25の1つが示されている)を有する基壁23を有する。以下でより詳細に論じられるように、ねじ付きボルト26、ワッシャ27などの、平行ねじを有する円筒状機械的締結具が使用され、このボルト26は、U字状シュー24の貫通穴25を通して受入れ可能であり、さらに、アンカー基板11を屋根デッキ21に固定するために、アンカー基板11の雌ねじ付き中心穴14及び円筒状支柱又は棒16の雌ねじ付き有底穴17(
図4b)内に受入れ可能である。閉じた底部19を有する円筒状支柱16は、2つの目的を果たす。(1)円筒状支柱16は、屋根に装着される物体のための比較的頑丈で動かない固定支持箇所を提供する。(2)円筒状支柱16は、円筒状棒16の有底穴17及び底端部19が閉じられている結果として、水が中央穴14を通って屋根デッキ21の内部及び下方に浸透することを防止する。
【0038】
[075]
図4bは、シム板28の中心貫通穴29が円筒状支柱16の内部有底穴17の直上に位置し且つ内部有底穴17と合致するようにアンカー基板11上に装着された、中心貫通穴29を有する正方形シム板28の使用を示す。シム板28は、屋根デッキ21などの高さにばらつきがあるので、シュー24の高さを調整して、隣り合うシュー24及びシュー24が支持するガラス手摺22の適切な整合を確実にするために使用される。当然ながら、適切な高さ合わせを達成するために、必要であれば、追加のシム板28を使用することができる。
【0039】
[076]
図4a及び
図4cに図示されるように、U字状チャネル又はシュー24の中心貫通穴25は、ガラス手摺22の底縁部に当接して場合によっては亀裂を生む又は損傷を与えることのないようにボルト26のボルト頭部がU字状シュー24の下部基壁23の頂面30よりも下に配設されるように、ボルト26のボルト頭部及びワッシャ27を受け入れて、段部上で支持するように寸法決めされ且つ構成される段部を含む。
【0040】
[077]
図4a及び
図4cは、ガラス手摺を屋根デッキ又はテラスなどに装着するための好ましい雨押え材、締結具、及び接着剤などを含む、アンカープラットフォーム組立体10の分解組立断面図及び完全に装着された断面図をそれぞれ示す。
図4aに示されるように、アンカー基板11は、その産業において標準的又は一般的である、木構造、金属構造、又は複合構造を有することができる屋根デッキ21よりも上に位置決めされる。アンカー基板11の円筒状支柱16は、屋根デッキ21における貫通穴31に挿通されるように意図されており、同じく貫通穴33を有する、好ましくはネオプレンから作られた従来のゴム製屋根膜32は、好ましくは、アンカー基板11と屋根デッキ21との間に配置される。同様に、同じく好ましくはネオプレンから作られた、従来のゴム製屋根膜34は、好ましくは、任意選択のシム板28とアンカー基板11の頂面12との間に位置決めされ、また、ゴム製屋根膜34には、ボルト26が膜34を通過できるように中心穴36が設けられる。加えて、アンカー基板11を屋根膜32に接着接合して封着するために、通常、アンカー基板11の底面13に塗布される、シーラント層、セメント層、コーキング層、又は接着剤層38が示されている。
【0041】
[078] また
図4cに示されるように、接着剤、コーキング材、セメント、又は糊40(及び/又は、任意選択的にクリップ)もまた、U字状金属チャネル24内に受け入れられたガラス手摺22の下端部を取り囲むように、U字状チャネル24の内面に塗布される。同じく
図4cに図示されるように、アンカー基板膜34は、アンカー基板膜34の端部が屋根膜32に対して封着された状態でアンカー基板11の全体にわたって延び、それによって、ねじ孔とアンカー基板11の残り部分とを密封する。理解できるように、これらの雨押え材及び接着剤は、組立体を防水して屋根の雨漏りを防ぐ役割を果たす。
【0042】
[079] 前述のように、このことは、屋根に対する物体の取付箇所において特に重要であり、この場合、取付箇所は、ボルト26と、ボルト26が受け入れられるねじ付き有底穴17とを用いる、アンカー基板の円筒状支柱16に対するガラス手摺用シュー24の取付箇所を指す。穴17が有底穴又は孔であり、且つ、円筒状支柱16の底端部19が閉じられているので、ガラスパネル22とU字状チャネル24との間に浸透して、円筒状支柱16の穴17に入る可能性があると考えられる水の潜在的な経路は、屋根デッキ21を通り抜けることが完全に阻止される。
【0043】
[080]
図5a及び
図5bは、アンカー基板組立体の第2の実施形態を図示しており、同様に、この第2のアンカープラットフォーム組立体の実施形態の分解組立断面図及び完全に装着された断面図をそれぞれ示している。
【0044】
[081] この第2の実施形態に示される要素は、円筒状支柱16’に狭い首部分36が設けられ、且つ、基板11’にねじ無し中心穴14’が設けられるが、その他の点では、円筒状支柱16’と基板11’の両方が、先の実施形態に示される基板11及び円筒状支柱16と同一であることを除いて、
図4b及び
図4cに示される要素と同じである。
図4b及び
図4cでは、円筒状支柱16の上端部18は、典型的には、アンカー基板11の底面13に溶着されている。しかしながら、
図5a及び5bでは、狭い首部36は、アンカー基板11’のねじ無し中心穴14’内に受け入れられるように意図されており、この構造の結果として、より頑強でより強固な結合が作られる。より強固な結合は、前記アンカープレート11’及び支柱16’が溶着されるときに、溶着の前及び溶着の間、中心穴14’への支柱16’の縮径首部36の当接及び受入れによって、それぞれの中心穴14’及び雌ねじ付き穴17’が、適切且つ完璧に整合されて保持されるという事実のためである。
【0045】
[082]
図6及び
図7は、アンカー基板組立体10’’の第3の実施形態を図示しており、同様に、この第3のアンカープラットフォーム組立体の実施形態の分解組立断面図及び完全に装着された断面図をそれぞれ示している。この第3の実施形態に示される要素は、円筒状支柱16’’の下部分38には雄ねじが設けられているが、その他の点では、円筒状支柱16’と同一であることを除いて、
図5a及び
図5bに示される要素と同じである。この実施形態では、ナット39及びワッシャ41は、
図7に示される完全に組み立てられた状態において、ナット39及びワッシャ41は、より強固な取付箇所を提供し、同時に、円筒状支柱16’’の有底穴17’及び閉端部19を用いて取付箇所で屋根の雨漏りを防止するために、金属屋根デッキ21’の下面に対して締め付けられるように、円筒状支柱16’’の雄ねじ面38に螺合される。
【0046】
[083] ここで特に
図8a~
図8mを参照すると、出願人のより以前に出願された一部継続出願PCT出願PCT/US2019/018592号において示されて説明されたような、本発明による新規のスクリューアンカー及び締結具組立体(以下、全体として「スクリューアンカー」又は「スクリューアンカー組立体」と呼ばれる)のいくつかの実施形態が図示されている。
図8a~8cに示されるように、アンカー組立体110は、フラッシュスクリューアンカーであり、建設業界での種々の用途に特に有用である。フラッシュスクリューアンカー組立体110は、好ましくは、上面112と、反対側の下面113と、上面112及び下面113を通して延在する任意選択的に雌ねじが付けられた中心開口114とを有する、平面状基板、フランジ、又はワッシャ111を備える。さらに、スクリューアンカー組立体110は、好ましくは、アンカー基板111にしっかり固定されて、基板111の下面113から下向きに延在するねじ又はラグねじ116の形態の雄ねじ付き支柱も含む。
図8bで最もよく示されるように、ねじ116の上部軸は、基板111の中心開口114と結合して、中心開口114と軸方向に整合された、軸方向に延びる雌ねじ付き中心穴117を含む。穴117は、ねじ116の雄ねじ付き上部軸の外径より小さい直径を有する。
【0047】
[084] ねじ116の穴117は、フランジ又は基板111の穴114によって画定される開いた頂端部と、ねじ116の軸の閉じた底端部119とを有する有底穴である。ねじ116及び基板111が、一体化された組み合わされたアンカー及び締結具組立体又は構成要素を形成するために、一体的に結合されることも好ましい。ねじ116は、溶着、プレスフィット接続を用いて、又は、ねじ116及び基板111が強固且つ頑強なアンカーを提供するために確実且つ堅固に締結されることを保証する任意の他の締結手段によって、基板111にしっかり固定することができる。
【0048】
[085] 本明細書で説明されるこの実施形態及び他の実施形態に対して、本発明のスクリューアンカーの設置及び使用と関連付けて以下で示されて、論じられるように、通常は、
図4a、4c、5a、5b、6、及び7に示されるような、ワッシャ27とともに拡大頭部とねじ付き直線状縁部とを有するボルト26の形態の締結具は、物体、又は物体の一部、又は物体に関連する付属構造物(付属構造物に関しては、たとえば、屋根手摺のためのガラスパネル22を支持するのに使用されるU字状シュー24を参照)が、アンカー基板111の上面112に対して迅速に確実に保持されるように、物体をアンカーに保持して確実に締結するために、穴117に螺合可能に受入れ可能である。これは好ましくは、物体、物体の一部、又は物体の付属構造物に貫通穴25を設けることによって実現され、ボルト26のねじ軸は、ボルト26のねじ軸がスクリューアンカー110の有底穴117に螺入されて、物体をスクリューアンカーに確実に締結するために締め付けられる前に、貫通穴25を通過する。
【0049】
[086]
図8d及び
図8eは、
図8a~
図8cに示されるフラッシュアンカー実施形態の修正を図示しており、凹状平頭ねじスロット又はポート143が、その中心穴117の両側のラグねじフラッシュアンカー110の上部の外面が平滑な拡大頭部部分144へと基板111の下方に延在する、基板111の中心穴114の両側に形成されており、平頭ねじ回し又は他のツール(図示せず)が前記スロット143に挿入可能となり、意図された支持構造体にアンカー110を螺合するための、又は、たとえば、アンカー110を建物支持構造体で移動させる必要がある場合に、意図された支持構造体からアンカー110を螺合可能に取り外すための、ねじ116の雄ねじ付き軸の回転を容易にする。
【0050】
[087]
図8f及び
図8gは、
図8a~
図8cに示されるスクリューアンカー組立体の別の修正を図示しており、平頭ねじ回しポート143の使用の代わりに、アレンキーポート145が設けられている。より詳細には、座ぐられた六角形の頭部空間が、ワッシャ111の頂面112から下向きに延在するラグねじアンカー110の上部の外面が平滑な拡大頭部部分144における有底穴117の頂端部の上に設けられる。ラグねじアンカー110の拡大円筒状頭部部分144は、アレンキーポート145を画定する六角形の内壁面146を有する。アレンキーポート145は、以下でより詳細に説明及び図示されるように、フラッシュスクリューアンカー110を、容易且つ螺合可能に支持構造物にねじ込むことができ、且つ、支持構造物から取り外すことができるアレンキー(図示せず)を受け入れるように設計されている。
【0051】
[088] 本発明のスクリューアンカー組立体のさらに別の実施形態では、
図8h~
図8jに示されるように、基板211の上面212上にしっかりと固定された六角形の六角ナット250を有する六角頭ラグねじアンカー210が提供される。六角形の六角ナット250は、ねじ回しスロット、アレンキーポートなどと同じ目的にかない、それによって、アンカーの支持物への螺合又は支持物からの取り外しを容易にするために六角頭を把持するように構成されたソケットレンチ(図示せず)などのツールを使用することができる。外側の六角ナット250は好ましくは、一体化された構成要素を形成するために、溶着などによって、基板211に一体的に結合される。
図8iで最もよく示されるように、外側の六角ナット250は、ラグねじ216の中心穴217及び基板211の穴214と軸方向に整合されて合致する雌ねじ付き中心貫通穴252を含む。アンカー210は、六角形状ナット250を有するとして図示及び説明されているが、他の多角形又は幾何学的形状が可能であり、本発明によって、以下でさらに開示されるように、考えられる。
【0052】
[089] ここで
図8k~
図8mを参照すると、全体として参照番号310で表される、本発明による新規の延長された細長い又は「長い首部の」ラグねじアンカー組立体のさらなる実施形態が図示されている。アンカー310は、上部平坦面312と反対側の下部平坦面313とを有する、好ましくは半径方向に延在するディスク状の環状基板、フランジ、又はワッシャ311を含み、下部平坦面313も好ましくは、ラグねじアンカー316の頂端部に溶着されている。いわゆる「延長された」又は「長い首部」350は、好ましくは溶着を用いて、その底端部でフランジ311に取り付けられた細長い中空のチューブ又は鍔を備える。或いは、開口314の直径が、フランジ311への溶着前に、首部350が通過できるだけ十分に大きい場合、長い首部350は、支柱316と一体で作ることができる。
【0053】
[090] 首部350は好ましくは、略円筒状であるが、以下でさらに論じられるように、任意の特定の幾何学的形状に限定されない。
図8mで最もよく示されるように、長い首部350は、アレンキーポート325を画定するために好ましくは六角形である、その開いた頂端部に隣接する内面324によって画定された中心穴を有し、内面324の下端部は、その下方に配設されたねじ付き内部貫通穴326と結合している。他の実施形態のように、アレンキーツール(図示せず)は、支持構造物への螺合及び支持構造物からの螺合を容易にして行うために、アレンキーポート324に挿入することができる。
【0054】
[091]
図9aは、フラッシュボルトアンカー組立体110’を図示し、
図8a~8gに示されるねじ付きフラッシュアンカーねじ116は、フランジ111に取り付けて、有底穴117を有するねじ付きボルト116’と置き換えられている。基板111が支持構造物の頂面に当接して面一となり、ねじ付きボルト116’の下端部が、支持構造物の貫通穴を通過して、ワッシャ39及びナット41をボルト116’上に配置及び螺合し、基板111とワッシャ39と間に支持構造物を挟んで、確実に固定するように完全に締め付けることができるまで、ねじ付きボルト116’は、支持構造物にねじ込まれる。
【0055】
[092]
図9bは、六角頭ボルトアンカー組立体210’を図示し、
図8h~8jに示されるねじ付きねじ216は、有底穴217とフランジ211に取り付けられた六角ナット250とを有するねじ付きボルト216’と置き換えられている。ここでも、その基板211が支持構造物の頂面に当接して面一となり、ボルト216’が支持構造物を通過して、ワッシャ39及びナット41をボルト216’上に配置及び螺合し、その基板211とワッシャ39との間に支持構造物を挟むことができるまで、ねじ付きボルト216’は、支持構造物にねじ込まれる。
【0056】
[093]
図9cは、首部の長いボルトアンカー組立体310’を図示し、ねじ付きねじ316は、有底穴317とフランジ311に取り付けられた長い首部350とを有するねじ付きボルト316’と置き換えられている。その基板311が支持構造物の頂面(又は、一方側)に当接して面一となるまで、ねじ付きボルト316’は、支持構造物にねじ込まれる、及び/又は、挿通される。同時に、ボルト316’の下端部は、支持構造物の底部(又は、他方側)を通過して、ワッシャ39及びナット41をボルト316’上に配置及び螺合し、順に、基板311とワッシャ30及びナット42との間に挟まれる支持構造物にアンカー組立体310’を確実に固定することができる。
【0057】
[094] ここで
図10~
図13を参照すると、特に、コンクリート基礎などのコンクリート及び組積の設置での使用のために修正された本発明の4つの実施形態が図示されている。
図10a、
図10b、及び
図10cで分かるように、アンカープラットフォーム10’’’実施形態のこの実施形態は、
図1~
図7bのアンカー基板組立体に基づき、雌ねじ付きの幅の狭い首部分35を有する
図5a及び
図5bのアンカー基板と、より詳細に比較可能であるが、その他の実施形態も適用可能である。示されるように、正方形の基板11’’は略同じであるが、孔15はなく、平滑な円筒状支柱16’には、その頂端部18及び底端部19’で開いた雌ねじ付き貫通穴17’が設けられる。支柱16’の直径より大きい直径を有するワッシャ39’は、ねじ自由端が円筒状支柱16’のねじ付き貫通穴17’の底部開端部19’に螺合可能に受入れ可能であるボルト26のねじ軸上に装着され、それによって、ボルト26及びワッシャ39’は、硬化するとき、セメント内に基板11’及び支柱16’を固定するアンカーの役割を果たす。理解できるように、アンカー基板の頂面12’がセメント基盤又は基礎50の上面52と面一であるように基板11’及び支柱16’が設定されて位置付けられる前に、基板11’及び支柱16’はセメント内に入れられる。セメントが完全に固化すると、アンカー基板11’及び円筒状支柱16’は、ワッシャ39’によって基礎にしっかりと固定される。さらに理解できるように、本実施形態では、
図5a及び
図5bの場合のようなねじ締結具20などを使用する必要はなく、それは、任意選択的に設けられる場合、基板孔(図示せず)が、基板を周囲のセメントにさらに固定するためにセメントで満たされるためである。
【0058】
[095] セメント50が完全に硬化して固化すると、アンカー基板組立体10’’’は、
図10b及び
図10cで最もよく分かるように、付属品に締結する準備ができている。この図示された例では、好ましくは木材から作られて、アンカー基板組立体10’’’の貫通穴17’と整合する中心及び垂直貫通穴62を有するシルプレート60が、基板11’上に位置付けられ、次いで、ラグボルト26’上に装着されたワッシャ27を有するラグボルト26’が、シルプレート60を貫通する貫通穴62に挿入され、ボルト26’は、支柱16’のねじ付き貫通穴17’に螺合可能に受け入れられ、次いで、アンカー基板11’、次に、セメント基礎50にシルプレート60を確実に取り付けるように締め付けることができる(
図10c)。好ましくは、完全に挿入されて締め付けられたときに、ボルト26’の頭部及びワッシャ27が凹部64内にあるように、シルプレート60の頂部は、その貫通穴62の上に凹部64を有する。これにより、付属構造物、この場合には、二重側壁70、72を、シルプレート60の頂部に面一に装着することができる。
【0059】
[096] 当然ながら、基板11’及び支柱16’をセメント50内に確実に固定する限り、アンカー10’’’以外の他のアンカーの設計も使用可能であることに注目すべきである。さらに、
図6及び7の雄ねじ付き支柱16’’の実施形態も、場合によっては使用可能であり、その場合、雄ねじ付き支柱16’’の端部に螺合可能に受入れ可能であるように寸法を決めされたナット39及び拡大ワッシャ41を使用して、アンカー基板組立体10’’’のためのアンカーとしての役割を同様に果たすことができる。
【0060】
[097] ここで
図11a~
図11cを参照すると、スクリュー式支柱116のねじ付き有底穴117の代わりに、実質的に円筒状支柱としての役割を果たすその垂直上脚部431に形成された中心内部ねじ付き有底穴417を有する、略J形ボルト状のL字状円筒状支柱430が使用されることを除いて、
図8a~8gのフラッシュアンカーに類似の、コンクリートの小さいフラッシュアンカー400が図示されている。アンカーの役割を果たして、セメントの固化後、セメント内にアンカー基板411及び曲折支柱431をより確実に係止するために、その下脚部432は、角度αをなして配設される。いくつかの実施形態では、角度αは約90度である。いくつかの実施形態では、下脚部432は、垂直上脚部431に対して代替の向き、たとえば、横断方向、及び/又は、鋭角若しくは鈍角などの他の角度方向、同軸で配設されてもよく、及び/又は、オフセットされてもよく、又は、互い違いにされてもよい。
図11b及び11cに示されるように、フラッシュアンカー400は、ねじ付きラグボルト26’及びワッシャ27を使用して基板11の上にシルプレート60を取り付けるために、
図10a~10cのアンカー基板組立体10’’’と同様に使用することができる。ここでも、ねじ付きラグボルト26’は、シルプレート60の貫通穴62に挿通され、セメント50が完全に固化した後、L字状支柱430の垂直アーム431の有底穴417に螺合可能に挿入され、次いで、二重側壁70、72は、シルプレート60上に装着される。
【0061】
[098]
図12a、
図12b、及び
図12cは、支柱316又は316’の代わりに、長い首部550の頂部自由端514に開いている、その垂直上脚部531の上部の長い首部分550に形成された中心雌ねじ付き有底穴517を有し、且つ、アンカー基板又はフランジ11の底面513と面一である底部閉端部519を有する、L字状又はJ形ボルト状の曲折円筒状支柱530も有することを除いて、首部の長いアンカー組立体500のコンクリート実施形態を図示している。セメントの固化後、セメント内にアンカー基板511及び曲折支柱530をより確実に係止するために、その下脚部532は、その垂直脚部531に対してある角度をなして(好ましくは、その垂直脚部531に対して90°で)配設される。
図12b及び12cで分かるように、首部が長いアンカー500は、ねじ付きラグボルト26’及びワッシャ27を使用してコンクリート基礎50の上にシルプレート60を取り付けるために、フラッシュアンカー400と同様に使用することができ、ねじ付きボルト26’の頭部は、シルプレート60の凹部64に受け入れられ、また、シルプレート60の貫通穴62を通過し、セメントが完全に固化した後、L字状支柱530の垂直アーム531の長い首部分550の有底穴517に螺合可能に挿入される。
【0062】
[099] 本実施形態では、長い首部延長部分550は、
図12cに示されるように、セメント基盤50の頂面を越えて上向きに延在し、シルプレート60の貫通穴62の拡大断面を通って、少なくとも部分的に上向きに突出する。ねじ付きボルト26’及びワッシャ27は、シルプレート60の凹部64内に受け入れられ、そのねじ付きステムは、シルプレートを所定の位置に係止するために、長い首部550の有底穴517に、螺合可能に挿入される。ここでも、次に、二重側壁70、72などの付属品は、シルプレート60上に面一に、装着及び締結することができる。
【0063】
[100] ここで
図13a及び
図13bを参照すると、コンクリートで使用するために修正されたねじ山605を有する、全体として参照番号610で表される、首部の長いアンカー組立体の別の変形形態が図示されている。アンカー610は、上部平坦面612と反対側の下部平坦面613とを有する、好ましくは半径方向に延在するディスク状の環状基板、フランジ、又はワッシャ611を含み、下部平坦面613も好ましくは、スクリューアンカー支柱616の頂端部に溶着される。いわゆる「延長された」又は「長い首部」650は、好ましくは溶着を用いて、その底端部でフランジ611の上面612に取り付けられた細長い中空のチューブ又は鍔を備える。ここでも、穴614が、溶着前に、長い首部650が通過できるだけ十分に大きい直径を有する場合、長い首部650は、支柱616と一体的に形成することもできる。
【0064】
[101] 首部650は好ましくは、略円筒状であるが、以下でさらに論じられるように、任意の特定の幾何学的形状に限定されない。長い首部650は、その開いた頂端部624の下に隣接して配設される、アレンキーポート625を画定するために好ましくは六角形であるねじ付き中心穴617を有する。中心穴617は、基板611の底壁613で終了し、スクリューアンカー616内に延在しない。他の実施形態のように、アレンキーツール(図示せず)は、支持構造物への螺合及び支持構造物からの螺合を容易にして行うために、アレンキーポート625に挿入することができる。
【0065】
[102] ねじ山605は、コンクリートを係合するために構成される。いくつかの実施形態では、ねじ山605は、並目ねじ又は切り込みねじ山、及びダイヤモンド形の釘型ポイントを含む。セメントがすでに固化又は硬化されている用途については、穴がコンクリートに設けられ、従来の鉛遮へい物がその中に挿入及び装着されている。次いで、ねじ付き支柱は、鉛遮へい物内に装着され、それによって保持される。
【0066】
[103]
図13cは、コンクリートに装着された、
図13a及び
図13bに示される本発明の首部の長いアンカー組立体の部分断面の分解側面図であり、意図された枠組は、その上に配置されている。
図13dは、アンカー組立体が取り付けられる枠組又は壁構造物に対する設置された位置における、本発明の首部の長いアンカー組立体の、部分断面の側面図であり、アンカー組立体が通って延在する被覆も示し、被覆に対して面一に付属品を締結するアンカー組立体をさらに示す。
【0067】
[104] より詳細には、
図13cから分かるように、コンクリート基礎又は構造物50が注入された後、アンカー組立体610は、アンカー組立体610のねじ軸616がセメントの頂面52に対して垂直にセメント50内で完全に延在するように、まだ硬化していないセメント50内に置かれ、直立位置を想定するために位置付けられるアンカー組立体610のアンカー基板によって支援され、アンカー基板の頂面612はコンクリートベース又は構造物50の頂面52と面一である。
【0068】
[105] セメント50が完全に硬化して固化すると、アンカー基板組立体610は、付属品、この図示された例では、長い首部650が通過できる垂直に延びる貫通穴62を有するシルプレート60に締結する準備ができている。次いで、ワッシャ27を有するボルト26は、物体又は付属構造物24’の貫通穴25’に挿入され、シルプレート65を通って延在し、それにより、ボルト26は、貫通穴617に螺合可能に受け入れられ、次いで、アンカー基板611、次に、セメント基礎50にシルプレート60及び物体24’を確実に取り付けるために締め付けることができる。ここでも、アンカー組立体610は、通常は、コンクリートに予め穿孔された孔に装着された鉛遮へい物を使用して、すでに硬化及び固化したコンクリートのために使用される可能性がある。
【0069】
[106]
図14a及び
図14bは、本明細書で説明されるように、流体Fがアンカー基板組立体710の中を流れることを可能とするために、ホース706、708を用いて流体源とともに使用するために構成されたアンカー基板組立体710のさらなる実施形態を開示する。アンカー基板組立体710は、頂面712と底面713とを有するアンカー基板711を含む。円筒状支柱716には、支柱716の頂端部720及び底端部722の両方で開いている、雌ねじ付き又はねじ無しの貫通穴717が設けられる。支柱716は、基板711の上に配設された上部の長い首部分750と、基板711の下に配設された好ましくは部分的にねじが切られた下部分716とを含む。いくつかの実施形態では、貫通穴717はねじ面を含んでもよい。いくつかの実施形態では、貫通穴717は平滑面を含む。いくつかの実施形態では、支柱716はねじ面を含む。いくつかの実施形態では、支柱716は平滑面を含む。
【0070】
[117] 端部720及び722は、それぞれ、ホース706、707との接続のために構成される。ホース706、707は、たとえば、クランプ、ねじ、スナップフィット、及び/又は摩擦嵌合などのさまざまな手段によって、端部720、722に連結することができる。示されるように、ホース706の端部707及びホース708の端部709はそれぞれ、端部707、709を支柱716の長い首部分750及び下部分の平滑な端部720、722にそれぞれ摩擦嵌合によって装着可能とするように構成されて、寸法決めされる。リブ(図示せず)は、把持を強化するために、ホース又は支柱の端部に設けられる可能性がある。いくつかの実施形態では、膜及び/又はフランジ730は、アンカー基板711の面712とホース706との間への配設のために構成される。膜730は、ホース705からの流体の漏出に耐える及び/又は防止するシールを提供するように構成される。いくつかの実施形態では、膜及び/又はフランジ732及び/又はコーキング材734は、アンカー基板711の面713と支持構造物724との間への配置のために構成される。膜732は、ホース706からの流体の漏出に耐える及び/又は防止するシールを提供するように構成される。
【0071】
[108] いくつかの実施形態では、ホース706、708及び支柱716を固定することにより、流体、たとえば、水が通過することが可能になり、同時に、支持構造体724に対して面一である基板711の下面713との頑丈且つ強固な結合を提供する。いくつかの実施形態では、この構成は、
図14bに示される注入されたセメント50又は同等の合成モルタルに覆われ、木製ベース又は床ベース724との反対端で接続されて加熱水源につながる、輻射暖房システムで利用することができる。アンカー基板711は、アンカー基板711の支柱716、並びに支柱716のねじ付き上部に受けられるワッシャ39及びねじ付きナット41を用いて床724に取り付けられる。或いは、本明細書に開示される他のアンカーも、平滑であるかねじ付きであるかにかかわらず、且つ、直線状支柱であるか「L」又は「J」字状支柱であるかどうかにかかわらず、内部貫通穴を水又は流体ホース、パイプなどに接続するために内部貫通穴が両端に開口を有する支柱を通って延在する限り、内部貫通穴を介して比較可能な方法で、アンカーを通る水の流れを可能にするように同様に修正される可能性がある。同様に理解できるように、本明細書に示されるアンカー組立体は、上下反対に、横向きに、又は特定用途の必要性に基づくさまざまな向き及び形状を同様に想定できるコンクリート及び/又は支持構造物に対して任意の他の望ましい向きに、装着することもできる。
【0072】
[109] 上記のように、アンカーの材料、アンカーの寸法、ねじ切り構成、及びサイズは、用途及び周辺の建築材料(たとえば、木材、コンクリート、鋼、アルミニウムなど)に依存する。コンクリートでは、セメントが固化するときにアンカーが所定の位置に係止されるように、アンカーは湿潤セメントに挿入することができる。或いは、アンカーがその中に螺合される前に、孔をコンクリートに予め穿孔してもよい。そのような場合、鉛遮へい物(図示せず)は任意選択的に、コンクリート孔に置かれ、アンカーは、鉛遮へい物を把持する開口に螺合される、又は、アンカーは、コンクリートのわずかに小さいパイロットホールに直接螺入される可能性がある。
【0073】
[110] 同様に、締結具、膜、雨押え材、及びシーラントのタイプも、支持面と適合するように選択されることが期待される。また、さまざまな実施形態の要素は、必要に応じて互いに置き換えられてもよい。固定及び締結組立体を、頑丈な固定、耐水シールがきわめて重要である他の建物建設作業のために利用することも可能であることがある。
【0074】
[111] 上記図は、単に本開示の原理の適用の説明のためものであることが理解されるべきである。多数の修正又は代替的な配置が、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって考案されてもよい。よって、本開示は図面に示されて、特殊性及び詳細とともに上で説明されたが、サイズ、材料、形状、形態、動作の機能及び方法、組立、並びに使用の変化を含むが、これらに限定されない多数の修正が、本明細書に示される原理及び概念を逸脱しない範囲で行われてもよいことは、当業者には明らかであろう。
【0075】
[112] 前述は、ガラス柵、避雷針、接地ケーブル、及び太陽電池パネルのためのL字状ブラケットとの使用について示されたアンカー基板及びスクリューアンカー組立体の使用を特に説明及び図示したが、それらは、屋根又は他の建物付属品、たとえば、アンテナ、テレビ衛星放送受信アンテナ、HVACユニットなどの多種多様な他の物体を支持構造物に固定及び支持するために使用することもできる。
【0076】
[113]
図4aの議論において簡単に触れたように、本明細書で説明されたさまざまな実施形態の雌ねじ付き円筒状の有底穴を用いて、物体を支持構造物上に装着するために、「平行」ねじ山を有する円筒状の機械的締結具を使用することは重要である。より詳細には、このタイプの機械的締結具は、いわゆる「平行」ねじ山を有する、すなわち、頭部及び円筒状ねじ棒を有するボルト、並びに、頭部のない丸棒形状スタッドである。これは、いわゆる「テーパ」ねじ山を有する「円錐形状」ねじと区別される。平行ねじを有するそのような円筒状ボルト又はスタッド締結具の使用により、直線状縁部も有する支柱の雌ねじ付き円筒状有底穴内への受入れを用いて、さまざまな程度の保持力を実現するための、変化する長さ及び幅の適合する締結具の強固な結合及び融通性が保証される。対照的に、補助孔15を用いてアンカー基板を支持部に取り付けるのに使用される機械的締結具は、一般に、「テーパ」ねじ山を有するねじを含む任意のタイプであってもよい。
【0077】
[114] 前述から同様に理解できるように、アンカー基板の形状及び数、支柱の形状、タイプ、及び数、雄ねじ付きであるか平滑であるか、ねじ無し貫通穴、ねじ付き有底穴の使用、並びに、その配置は、屋根又は他の建物支持構造物の性質、サイズ、及び材料(たとえば、金属、木材、又は他の複合材料)などの、特定用途の特定の詳細に応じて修正することもできる。たとえば、支柱の長さ又は高さの好ましい範囲は、どこでも、0インチ(面一)~18インチであってもよい。同様に、締結具、膜、雨押え材、及びシーラントのタイプも、屋根又は建物構造物と適合するように選択されることが期待される。また、さまざまな実施形態の要素は、必要に応じて互いに置き換えられてもよい。
【0078】
[115] さらに、隆起した六角形の六角形スクリューアンカーを除くアンカーは、好ましくは、アンカーを支持構造物にしっかりと固定する又は取り外すために、平頭ねじスロット又はアレンキーポートを用いるがその代わりに、スタービットなどの他の手段が、アンカーの建物支持体へのねじ込みの際、及び/又は、アンカーの建物支持体からの取り外しの際に、ユーザを支援するために使用される可能性がある。
【0079】
[116] さまざまな部品及び要素の寸法は、必要に応じて、又は、好ましいように、変えることができることにも留意すべきである。たとえば、円筒状の二重支柱の上支柱及び下支柱は通常、直径を有し、好ましくは1/8インチ~2インチの範囲にある。たとえば、一方の支柱は1/2インチの幅を有する可能性があり、他方の支柱は3/4インチの幅を有する可能性がある、又は、それらは同じ幅を有する可能性がある。当然、上部分及び下部分の直径は、要望通り、互いに対してより大きく、又は、より小さくすることができる。ナットは好ましくは、1/2インチ~3インチであるが、典型的な標準寸法は、3/4インチであってもよい。基板の厚さは、必要に応じて、変化してもよく、たとえば、好ましくは、1/16インチ~1インチであるが、好ましくは1/4インチである。ナットが取り付けられたボルト又はナットが分離したボルトが使用可能であり、本明細書で交換可能に使用されてもよい。好ましい実施形態では、支柱は1/2インチの外径を有し、支柱の内部穴は3/8インチの直径を有する。スクリューアンカーは、約1/16インチの幅又は厚さ、及び、約1と1/2インチの直径を有してもよい。しかしながら、上記のように、基板フランジ及び穴の寸法は、支柱及び支柱の内部穴の長さと同様に変えることができる。
【0080】
[117] 基板及び支柱などのアンカー組立体の構成要素の材料も、ステンレス鋼、アルミニウム、青銅、銅、プラスチックなどの金属、又は複合材料を含む、さまざまな材料から作ることができる。基板及びその支柱、並びに、スクリューアンカー及びそれらのフランジは、一体化された構成要素として一体的に形成されることも好ましい。しかしながら、支柱は、溶着又は他の手段を用いて、基板にしっかりと固定することができることは理解されよう。
【0081】
[118] 同様に、締結具、膜、雨押え材、及びシーラントのタイプも、支持面と適合するように選択されることが期待される。また、さまざまな実施形態の要素は、必要に応じて互いに置き換えられてもよい。固定及び装着組立体を、注入されたコンクリート又は暖房床を除いて、たとえば、庭の噴出口及びホース、シンク、シャワー、並びに他の給水システムなどの、屋内及び/又は屋外の両方の用途のための、たとえば、多種多様な他の配管用途のための、頑丈な固定、耐水シール、及び/又は正確且つ安易な設置がきわめて重要である他の建物建設作業のために利用することも可能であることがある。
【0082】
[119] したがって、本発明の特定の実施形態について説明してきたが、先行技術が許容する範囲と同程度に本発明の範囲が広いことと、本明細書も同じように解釈されることとが意図されているので、本発明が特定の実施形態に限定されることは意図されていない。それゆえ、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に他の修正を加えることができることは、当業者によって理解されるであろう。