(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】把持装置およびそれを含む自律走行ロボット
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240226BHJP
B25J 15/08 20060101ALI20240226BHJP
B25J 5/00 20060101ALI20240226BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J15/08 D
B25J5/00 A
(21)【出願番号】P 2022206299
(22)【出願日】2022-12-23
【審査請求日】2022-12-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0133662
(32)【優先日】2022-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ,ソン チャン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ホ ヨン
【審査官】渡井 高広
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-48194(JP,A)
【文献】特開2010-142941(JP,A)
【文献】特開2020-138778(JP,A)
【文献】特開2007-19085(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0346792(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B25J 15/08
B25J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合溝が形成されるヘッド部が設けられる把持対象物を把持する把持装置において、
フレーム、板、ボックスまたはこれらの組み合わせからなるベース部;
前記嵌合溝に対応して折り曲げられるかまたは曲がる第1末端部を含み、前記ベース部で前記第1末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第1グリッパ;
前記第1グリッパの外側に位置し、前記把持対象物の縁下端に向かって折り曲げられるかまたは曲がる第2末端部を含み、前記ベース部で前記第2末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第2グリッパ;
前記ベース部に設けられ、多数の前記第1グリッパの前記第1末端部の離隔距離と多数の前記第2グリッパの前記第2末端部の離隔距離を調節する調節部;および
前記調節部を操作する上下駆動部を含む、把持装置。
【請求項2】
前記第1グリッパは前記ベース部に軸回転するように設けられるか、水平方向にスライディングされるか、または軸回転と水平方向のスライディングがすべて可能に設けられ、
前記ベース部と前記第1グリッパのうちのいずれか一つは前記第1グリッパの軸回転を支持する第1軸が設けられ、残りの一つは前記第1軸が水平方向に移動および軸回転するように貫通し、
前記ベース部と前記第2グリッパのうちのいずれか一つは第2軸が設けられ、残りの一つは前記第2軸が軸回転するように連結されて前記第2グリッパが前記ベース部に軸回転するように設けられる、請求項1に記載の把持装置。
【請求項3】
前記ベース部または前記第1グリッパは、
前記第1軸が水平方向に移動するように、前記第1軸の直径と同じ短軸の長さと前記第1軸の水平方向の移動長さからなる長軸の長さを有するガイド孔が形成される、請求項2に記載の把持装置。
【請求項4】
前記調節部は、下部に行くほど断面積が減少する第1テーパが形成されて前記多数の第1グリッパの間に位置する第1ブロック部材と、上部に行くほど断面積が減少する第2テーパが形成されて前記第1ブロック部材の上部で前記多数の第2グリッパの間に位置する第2ブロック部材を含み、
前記第1グリッパは、前記第1テーパに対応する傾斜を有する第1傾斜面が形成され、
前記第2グリッパは、前記第1傾斜面と逆方向の傾斜を有する第2傾斜面が形成される、請求項1に記載の把持装置。
【請求項5】
前記上下駆動部は、
前記ベース部に垂直方向に延びて周面に第1ねじ山が形成され、前記第1ねじ山に前記調節部が噛み合って結合されるスクリュー部;
前記スクリュー部と隣り合って平行に設けられ、前記調節部が貫通して前記調節部の上下方向移動をガイドするガイド部;および
前記調節部が移動するように前記スクリュー部を回転させるモータを含む、請求項4に記載の把持装置。
【請求項6】
前記多数の第1グリッパの外側に設けられ、前記多数の第1グリッパが近接する方向に加圧し、前記調節部の加圧力より低い加圧力で加圧して前記調節部による前記第1グリッパの移動は許容する加圧部をさらに含む、請求項1に記載の把持装置。
【請求項7】
一端は前記ベース部に連結され、他端は前記多数の第2グリッパに連結されて前記多数の第2グリッパを上部方向に支持する引張部を含む、請求項6に記載の把持装置。
【請求項8】
前記加圧部は、前記第1グリッパの移動方向に沿って長さが形成されるリニアガイドと前記リニアガイドで弾性加圧する弾性ばねを含むか、アクチュエータを備え、
前記引張部は、引張ばねまたはワイヤのうちのいずれか一つを備える、請求項7に記載の把持装置。
【請求項9】
前記第1グリッパと前記調節部の間と、前記第2グリッパと前記調節部の間に設けられ、前記第1グリッパと前記第2グリッパのスライディングを支持するボールベアリングまたはLMガイドユニットを含むスライディング部をさらに含む、請求項1に記載の把持装置。
【請求項10】
前記把持対象物は、
チップを備えるプローブカードまたはウエハが備えられるFOUPを含む、請求項1に記載の把持装置。
【請求項11】
嵌合溝が形成されるヘッド部が設けられる把持対象物を第1場所から第2場所に運搬する走行車;および
前記走行車に設けられ、前記把持対象物を把持する把持装置を含み、
前記把持装置は、
フレーム、板、ボックスまたはこれらの組み合わせからなるベース部;
前記嵌合溝に対応して折り曲げられるかまたは曲がる第1末端部を含み、前記ベース部で前記第1末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第1グリッパ;
前記第1グリッパの外側に位置し、前記把持対象物の縁下端に向かって折り曲げられるかまたは曲がる第2末端部を含み、前記ベース部で前記第2末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第2グリッパ;
前記ベース部に設けられ、多数の前記第1グリッパの前記第1末端部の離隔距離と多数の前記第2グリッパの前記第2末端部の離隔距離を調節する調節部;および
前記調節部を操作する上下駆動部を含む、自律走行ロボット。
【請求項12】
前記第1グリッパは前記ベース部に軸回転するように設けられるか、水平方向にスライディングされるか、または軸回転と水平方向のスライディングがすべて可能に設けられ、
前記ベース部と前記第1グリッパのうちのいずれか一つは前記第1グリッパの軸回転を支持する第1軸が設けられ、残りの一つは前記第1軸が水平方向に移動および軸回転するように貫通し、
前記ベース部と前記第2グリッパのうちのいずれか一つは第2軸が設けられ、残りの一つは前記第2軸が軸回転するように連結されて前記第2グリッパが前記ベース部に軸回転するように設けられる、請求項11に記載の自律走行ロボット。
【請求項13】
前記ベース部または前記第1グリッパは、
前記第1軸が水平方向に移動するように、前記第1軸の直径と同じ短軸の長さと前記第1軸の水平方向の移動長さからなる長軸の長さを有するガイド孔が形成される、請求項12に記載の自律走行ロボット。
【請求項14】
前記調節部は、下部に行くほど断面積が減少する第1テーパが形成されて前記多数の第1グリッパの間に位置する第1ブロック部材と、上部に行くほど断面積が減少する第2テーパが形成されて前記第1ブロック部材の上部で前記多数の第2グリッパの間に位置する第2ブロック部材を含み、
前記第1グリッパは、前記第1テーパに対応する傾斜を有する第1傾斜面が形成され、
前記第2グリッパは、前記第1傾斜面と逆方向の傾斜を有する第2傾斜面が形成される、請求項11に記載の自律走行ロボット。
【請求項15】
前記上下駆動部は、
前記ベース部に垂直方向に延びて周面に第1ねじ山が形成され、前記第1ねじ山に前記調節部が噛み合って結合されるスクリュー部;
前記スクリュー部と隣り合って平行に設けられ、前記調節部が貫通して前記調節部の上下方向移動をガイドするガイド部;および
前記調節部が移動するように前記スクリュー部を回転させるモータを含む、請求項14に記載の自律走行ロボット。
【請求項16】
前記多数の第1グリッパの外側に設けられ、前記多数の第1グリッパが近接する方向に加圧し、前記調節部の加圧力より低い加圧力で加圧して前記調節部による前記第1グリッパの移動は許容する加圧部をさらに含む、請求項11に記載の自律走行ロボット。
【請求項17】
一端は前記ベース部に連結され、他端は前記多数の第2グリッパに連結されて前記多数の第2グリッパを上部方向に支持する引張部を含む、請求項16に記載の自律走行ロボット。
【請求項18】
前記加圧部は、前記第1グリッパの移動方向に沿って長さが形成されるリニアガイドと前記リニアガイドで弾性加圧する弾性ばねを含むか、アクチュエータを備え、
前記引張部は、引張ばねまたはワイヤのうちのいずれか一つを備える、請求項17に記載の自律走行ロボット。
【請求項19】
前記第1グリッパと前記調節部の間と、前記第2グリッパと前記調節部の間に設けられ、前記第1グリッパと前記第2グリッパのスライディングを支持するボールベアリングまたはLMガイドユニットを含むスライディング部をさらに含み、
前記把持対象物は、ウエハが備えられるFOUPまたはチップが備えられるプローブカードを含む、請求項11に記載の自律走行ロボット。
【請求項20】
多数のチップが設けられ、中心部で内側方向に凹んだ嵌合溝が形成されて前記嵌合溝によって突出形成されるヘッド部が備えられるプローブカードを含む把持対象物を把持する把持装置において、
フレーム、板、ボックスまたはこれらの組み合わせからなるベース部;
前記ベース部で水平方向にスライディングされるように設けられ、前記嵌合溝に対応して折り曲げられるかまたは曲がる第1末端部を含み、第1傾斜面が形成される多数の第1グリッパ;
前記第1グリッパの外側に位置し、第2軸が設けられて前記ベース部で軸回転し、前記プローブカードの縁下端に向かって折り曲げられるかまたは曲がる第2末端部を含み、第2傾斜面が形成される多数の第2グリッパ;
前記ベース部に垂直方向に延びて周面に第1ねじ山が形成されるスクリュー部と、前記スクリュー部と隣り合って平行に設けられるガイド部と、前記スクリュー部を回転させるモータを含む上下駆動部;
前記ガイド部が貫通して前記スクリュー部の前記第1ねじ山と噛み合って設けられ、前記第1傾斜面に対応するように下部に行くほど断面積が減少する第1テーパが形成されて前記多数の第1グリッパの間に位置する第1ブロック部材と、前記第2傾斜面と当接して上部に行くほど断面積が減少する第2テーパが形成されて前記多数の第2グリッパの間に位置する第2ブロック部材を含む調節部;
前記第1グリッパの移動方向に沿って長さが形成されて前記第1グリッパを貫通するリニアガイドと、一端は前記リニアガイドの端部に支持されるか連結されて他端は前記多数の第1グリッパの外側に設けられて前記第1グリッパを弾性加圧する弾性ばねを含む加圧部;
前記第1グリッパと前記第1ブロック部材の間に設けられ、前記第1グリッパのスライディングを支持するLMガイドユニットを含むスライディング部;および
一端は前記ベース部に連結され、他端は一対の前記第2グリッパに連結されて前記一対の第2グリッパを上部方向に支持する引張ばねを含み、
前記モータの回転に従って前記調節部が上下部に移動し、前記第1ブロック部材の前記第1テーパに当接する前記第1傾斜面の位置が変動して前記多数の第1グリッパの離隔距離が調節されるか、前記第2ブロック部材の前記第2テーパに当接する前記第2傾斜面の位置が変動して前記多数の第2グリッパの離隔距離が調節される、把持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は把持装置およびそれを含む自律走行ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路素子のような半導体素子は一般的にシリコンウエハのような基板上に一連の処理工程を繰り返し行うことによって形成されることができる。例えば、基板上に膜を形成する蒸着工程、膜が電気的特性を有するようにパターンを形成するエッチング工程、パターンに不純物を注入または拡散させるためのイオン注入工程または拡散過程、パターンが形成された基板から不純物を除去するための洗浄およびリンス工程などを繰り返し行うことによって半導体素子が基板に形成されることができる。
【0003】
半導体素子が形成された後に半導体素子の電気的な特性を検査するための電気的な検査工程が行われることができる。検査工程は多数の探針を有するプローブカードを含むプローブステーションによって行われ、プローブカードが取り付けられるプローブステーションの本体の上部には半導体素子に電気的な信号を提供して半導体素子からの出力信号を分析して半導体素子の電気的な特性を検査するテストヘッドがドッキングされることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、プローブカードの重量は例えば25kgと重量が相当あるので手作業で運搬することが難しく、作業効率のために改善が必要である。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、プローブカードまたはFOUPのように半導体工場に備えられる把持対象物を把持して運搬できる把持装置およびそれを含む自律走行ロボットを提供することにある。
【0006】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を達成するための本発明の把持装置の一態様(aspect)は、嵌合溝が形成されるヘッド部が設けられる把持対象物を把持する把持装置において、フレーム、板、ボックスまたはこれらの組み合わせからなるベース部;前記嵌合溝に対応して折り曲げられるかまたは曲がる第1末端部を含み、前記ベース部で前記第1末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第1グリッパ;前記第1グリッパの外側に位置し、前記把持対象物の縁下端に向かって折り曲げられるかまたは曲がる第2末端部を含み、前記ベース部で前記第2末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第2グリッパ;前記ベース部に設けられ、前記多数の第1グリッパの前記第1末端部の離隔距離と前記多数の第2グリッパの前記第2末端部の離隔距離を調節する調節部;および前記調節部を操作する上下駆動部を含む。
【0008】
前記他の課題を達成するための本発明の自律走行ロボットの一態様は、嵌合溝が形成されるヘッド部が設けられる把持対象物を第1場所から第2場所に運搬する走行車;および前記走行車に設けられ、前記把持対象物を把持する把持装置を含み、前記把持装置は、フレーム、板、ボックスまたはこれらの組み合わせからなるベース部;前記嵌合溝に対応して折り曲げられるかまたは曲がる第1末端部を含み、前記ベース部で前記第1末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第1グリッパ;前記第1グリッパの外側に位置し、前記把持対象物の縁下端に向かって折り曲げられるかまたは曲がる第2末端部を含み、前記ベース部で前記第2末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第2グリッパ;前記ベース部に設けられ、前記多数の第1グリッパの前記第1末端部の離隔距離と前記多数の第2グリッパの前記第2末端部の離隔距離を調節する調節部;および前記調節部を操作する上下駆動部を含む。
【0009】
前記また他の課題を達成するための本発明の把持装置の一態様は、多数のチップが設けられ、中心部で内側方向に凹んだ嵌合溝が形成されて前記嵌合溝によって突出形成されるヘッド部が備えられるプローブカードを含む把持対象物を把持する把持装置において、フレーム、板、ボックスまたはこれらの組み合わせからなるベース部;前記ベース部で水平方向にスライディングされるように設けられ、前記嵌合溝に対応して折り曲げられるかまたは曲がる第1末端部を含み、第1傾斜面が形成される多数の第1グリッパ;前記第1グリッパの外側に位置し、第2軸が設けられて前記ベース部で軸回転し、前記プローブカードの縁下端に向かって折り曲げられるかまたは曲がる第2末端部を含み、第2傾斜面が形成される多数の第2グリッパ;前記ベース部に垂直方向に延びて周面に第1ねじ山が形成されるスクリュー部と、前記スクリュー部と隣り合って平行に設けられるガイド部と、前記スクリュー部を回転させるモータを含む上下駆動部;前記ガイド部が貫通して前記スクリュー部の第1ねじ山と噛み合って設けられ、前記第1傾斜面に対応するように下部に行くほど断面積が減少する第1テーパが形成されて前記多数の第1グリッパの間に位置する第1ブロック部材と、前記第2傾斜面に対応するように上部に行くほど断面積が減少する第2テーパが形成されて前記多数の第2グリッパの間に位置する第2ブロック部材を含む調節部;前記第1グリッパの移動方向に沿って長さが形成されて前記第1グリッパを貫通するリニアガイドと、一端は前記リニアガイドの端部に支持されるか連結されて他端は前記多数の第1グリッパの外側に設けられて前記第1グリッパを弾性加圧する弾性ばねを含む加圧部;前記第1グリッパと前記第1ブロック部材の間に設けられ、前記第1グリッパのスライディングを支持するLMガイドユニットを含むスライディング部;および一端は前記ベース部に連結され、他端は前記一対の第2グリッパに連結されて前記一対の第2グリッパを上部方向に支持する引張ばねを含み、前記モータの回転に従って前記調節部が上下部に移動して、前記第1ブロック部材の前記第1テーパに当接する前記第1傾斜面の位置が変動して前記多数の第1グリッパの離隔距離が調節されるか、前記第2ブロック部材の前記第2テーパに当接する前記第2傾斜面の位置が変動して前記多数の第2グリッパの離隔距離が調節される、把持装置。
【0010】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態による自律走行ロボットを示す図である。
【
図2】本発明の第1実施形態による把持装置を示す図である。
【
図3】本発明の第1実施形態による把持装置の一対の第1グリッパが離隔する様子を示す図である。
【
図4】本発明の第1実施形態による把持装置の一対の第1グリッパが近接する様子を示す図である。
【
図5】本発明の第1実施形態による把持装置の一対の第2グリッパが離隔する様子を示す図である。
【
図6】本発明の第1実施形態による把持装置の一対の第2グリッパが近接する様子を示す図である。
【
図7】本発明の第1実施形態による把持装置の調節部を示す図である。
【
図8】本発明の第1実施形態による把持装置の調節部が移動した状態を示す図である。
【
図9】本発明の第2実施形態による把持装置の第1グリッパを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下に開示する実施形態に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0013】
本明細書で使用された用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数形は文面で特記しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0014】
図1は本発明のいくつかの実施形態による自律走行ロボットを示す図であり、
図2は本発明の第1実施形態による把持装置を示す図である。そして、
図3ないし
図8は本発明の第1実施形態による把持装置の作動を説明する図である。
【0015】
図1ないし
図8を参照すると、本発明の第1実施形態による自律走行ロボット10は、走行車11および把持装置100を含むことができる。自律走行ロボット10は把持対象物20を把持して運搬することができる。把持対象物20は例えばウエハが備えられるFOUPまたはチップが備えられるプローブカードであり得る。
【0016】
以下では把持対象物20はプローブカードを例として説明する。プローブカードとして提供される把持対象物20は嵌合溝22が形成されるヘッド部21が設けられる。ただし、本実施形態の自律走行ロボット10は、多様な形態のプローブカードを把持するものであって、嵌合溝22とヘッド部21は省略することもできる(
図5を参照)。
【0017】
走行車11は把持対象物20を第1場所から第2場所に運搬する。例えば第1場所は把持対象物20の移動が始まる地点であってストッカであり得る。第2場所は把持対象物20の移動が終了する地点であってプローブステーションであり得る。
【0018】
走行車11は多数の輪12が形成されて地面に接触した状態で走行することができる。走行車11は第1場所と第2場所のデータが含まれた制御部によって制御されることができ、自律走行機能が搭載されて自律的に移動または停止することができる。走行車11に把持装置100が設けられることができる。
【0019】
図2を参照すると、把持装置100は、ベース部110(
図1を参照)、第1グリッパ120、第2グリッパ130、スライディング部140、調節部150、上下駆動部160(
図7を参照)、加圧部170および引張部180を含むことができる。簡略には把持装置100は、二つ方式で把持対象物20を把持することができ、多様な形態の把持対象物20を把持することができる。
【0020】
ベース部110はフレーム、板、ボックスまたはこれらの組み合わせからなる。ベース部110は第1グリッパ120の第1軸121が水平方向に移動するように、ガイド孔111が形成される。ガイド孔111の短軸は第1軸121の直径と同一であり得る。ガイド孔111の長軸は第1軸121の移動長さからなる。
【0021】
第1グリッパ120は把持対象物20の中心部を把持する構成である。例として第1グリッパ120は互いに対向して多数個が備えられ、多数個の第1グリッパ120が把持対象物20の嵌合溝22に干渉されて/嵌められてヘッド部21を把持することができる。
【0022】
第1グリッパ120は一対が互いに対向して設けられるか、3個が対向するか、または二対が対向して設けられることができるように、多様な変形例が可能である。以下では説明および理解の便宜のために一対の第1グリッパ120として説明する。
【0023】
第1グリッパ120はベース部110で離隔距離が調節されるように水平方向にスライディングされるか、軸回転するか、または軸回転と水平方向のスライディングがすべて可能に設けられることができる。以下では第1グリッパ120が軸回転と水平方向のスライディングを行う場合を例として説明する。
【0024】
第1グリッパ120は軸回転を支持する第1軸121が設けられる。第1軸121が水平方向にガイド孔111の長軸長さの範囲で移動および軸回転するように貫通することができる。ただし、これに限定されず、他の例としては第1軸121がベース部110に設けられ、第1グリッパ120は第1軸121が移動および軸回転するように貫通することもできる。
【0025】
一対の第1グリッパ120は、調節部150の作動で離隔距離が調節されるように、第1ブロック部材151の第1テーパ151Sに対応する傾斜を有する第1傾斜面125が上部に形成されることができる。
【0026】
第1グリッパ120は把持対象物20を把持するために、嵌合溝22に対応して折り曲げられるかまたは曲がる第1末端部123を含むことができる。第1末端部123は第1グリッパ120の下部に設けられる。第1グリッパ120は第1末端部123の離隔距離の調節によって把持対象物20を把持することができる。
【0027】
第2グリッパ130は把持対象物20の縁を把持する構成である。第2グリッパ130は第1グリッパ120と同一または類似に互いに対向して多数個が備えられる。以下では説明および理解の便宜のために一対の第2グリッパ130として説明する。
【0028】
第2グリッパ130はベース部110で離隔距離が調節されるように水平方向にスライディングされるか、軸回転するか、または軸回転と水平方向のスライディングがすべて可能に設けられることができ、第1グリッパ120の外側に位置することができる。以下では第2グリッパ130が軸回転する場合を例として説明する。
【0029】
第2グリッパ130には軸回転を支持する第2軸131が設けられる。この時、ベース部110は第2軸131が軸回転するように貫通することができる。ただし、これに限定されず、他の例としては第2軸131がベース部110に設けられ、第2グリッパ130は第2軸131が貫通することもできるように、多様な変形例が可能である。
【0030】
一対の第2グリッパ130は、調節部150の作動で離隔距離が調節されるように、第2ブロック部材152の第2テーパ152Sが当接し得、第1傾斜面125と逆方向の傾斜を有する第2傾斜面135が形成されることができる。
【0031】
第2グリッパ130は把持対象物20の縁下端に向かって折り曲げられるかまたは曲がる第2末端部133を含むことができる。第2末端部133は第2グリッパ130の下部に設けられる。第2グリッパ130は第2末端部133の離隔距離の調節によって把持対象物20を把持することができる。
【0032】
スライディング部140は第1グリッパ120および/または第2グリッパ130のスライディングを支持する構成であって、ボールベアリング141を含むことができる。ボールベアリング141は第1グリッパ120と調節部150の間に設けられる。ボールベアリング141は第2グリッパ130と調節部150の間に設けられる。ボールベアリング141はボール形態で設けられ、ボールベアリング141に接触する第1グリッパ120および/または第2グリッパ130が容易に移動するように滑りを形成することができる。ただし、スライディング部140はボールベアリング141に限定されるものではなく、
図9を参照して他の例を説明する。
【0033】
調節部150は互いに対向する一対の第1グリッパ120の離隔距離を調節するか、互いに対向する一対の第2グリッパ130の離隔距離を調節することができる。例えば調節部150は互いに対向する一対の第1グリッパ120の第1末端部123の離隔距離を調節することができる。さらに、調節部150は互いに対向する一対の第2グリッパ130の第2末端部133の離隔距離を調節することができる。
【0034】
調節部150はベース部110で上下駆動部160に設けられる。調節部150は第1ブロック部材151および第2ブロック部材152を含むことができる。
【0035】
第1ブロック部材151は下部に行くほど断面積が減少する第1テーパ151Sが形成される。第1ブロック部材151は一対の第1グリッパ120の間に位置し得る。
【0036】
第2ブロック部材152は上部に行くほど断面積が減少する第2テーパ152Sが形成される。第2ブロック部材152は第1ブロック部材151の上部で一対の第2グリッパ130の間に位置し得る。
【0037】
さらに、調節部150はナット部材153がさらに設けられることもできる。ナット部材153は内周面にスクリュー部161の第1ねじ山に噛み合うねじ山が形成され、スクリュー部161の回転に連動して移動することができる。
【0038】
ただし、ナット部材153が省略され、第1ブロック部材151と第2ブロック部材152それぞれにスクリュー部161の第1ねじ山に噛み合うねじ山が形成されることもできるように、多様な変形例が可能である。
【0039】
上下駆動部160は調節部150を操作することができる。
【0040】
例えば
図7および
図8を参照すると、上下駆動部160は、スクリュー部161、ガイド部162およびモータ163を含むことができる。
【0041】
スクリュー部161はベース部110に垂直方向(上下方向)に延び得、周面に第1ねじ山(符号を図示せず)が形成される。スクリュー部161は第1ねじ山に調節部150が噛み合って結合されることができる。
【0042】
ガイド部162はスクリュー部161と隣り合って平行に設けられる。ガイド部162は調節部150が貫通して調節部150の移動をガイドする。例えば、スクリュー部161の回転で第1ねじ山と噛み合った調節部150が第1ねじ山に連動して動作し得る。この時、ガイド部162が調節部150の回転を遮断して、調節部150は回転せず、かつガイド部162に沿って上下方向に移動することができる。
【0043】
モータ163は調節部150が移動するようにスクリュー部161を回転させる。一例としてモータ163の軸がスクリュー部161に連結され、モータ163の回転力をスクリュー部161に直接伝達することができる。
【0044】
他の例として、モータ163はスクリュー部161と連結される第1ギア(図示せず)、第1ギアとペアをなしてモータ163の軸に連結される第2ギア(図示せず)、および第1ギア(図示せず)と第2ギア(図示せず)を連結する駆動ベルト(図示せず)を含むことができる。モータ163が駆動されると、モータ163に連結された第2ギアの回転力が駆動ベルトによって第1ギアに伝達されてスクリュー部161が回転することができる。その他の多様な変形例が可能である。
【0045】
再び
図2を参照すると、加圧部170は、一対の第1グリッパ120を調節部150に密着させる構成である。加圧部170は、一端はベース部110に連結されて他端は一対の第1グリッパ120の外側に設けられ、一対の第1グリッパ120が近接する方向に加圧することができる。ただし、加圧部170はベース部110に直接連結されず、後述するリニアガイド172(
図9を参照)に支持されることもできるように、多様な変形例が可能である。
【0046】
加圧部170は調節部150の加圧力より低い加圧力で加圧して、調節部150による第1グリッパ120の移動は許容し、かつ第1グリッパ120が設計位置から離脱することを防止することができる。
【0047】
例示として加圧部170は弾性ばね171を備えることができる。しかし、これに限定されず、加圧部170は空圧または油圧を使用するアクチュエータとしてジャック(jack)を含むことができる。加圧部170が空圧または油圧で第1グリッパ120を加圧すると、空圧/油圧による加圧程度は調節部150の位置と関連して制御部によって制御されることができる。しかし、これに限定されない。
【0048】
引張部180は、一端はベース部110に連結され、他端は一対の第2グリッパ130に連結されて一対の第2グリッパ130を上部方向に支持する。
【0049】
例示として引張部180は引張ばねを備えることができる。引張ばねは、第2グリッパ130を上部方向に引っ張り、第2グリッパ130が把持対象物20にぶつからないように防止することができる。これと共に引張部180の引張力(張力を含むことができる)は、第2ブロック部材152が一対の第2グリッパ130を押す大きさより小さく形成され、一対の第2グリッパ130が第2ブロック部材152により閉じられる動作を許容できるのはもちろんである。ここで、閉じられる動作は、第2末端部133の離隔距離が減少したことを意味する。
【0050】
これとは異なり、引張部180はワイヤを備えることができ、ワイヤの巻回量調節によって引張部180が第2グリッパ130を上部方向に支持することができる。ワイヤの巻回量は、設定された張力が維持されるように制御され、第2末端部133が下がることを防止することができるように、多様な変形例が可能である。
【0051】
以下では
図3および
図4を参照して把持対象物20のヘッド部21を把持する第1グリッパ120の把持動作を説明する。
【0052】
図3を参照すると、嵌合溝22に第1末端部123が挿入されるように、一対の第1グリッパ120は離隔することができる。
【0053】
このために上下駆動部160が動作し、すなわちモータ163の駆動でスクリュー部161が第1方向に回転し、これに連動して調節部150がガイド部162に沿って下部に下降し得る。
【0054】
第1ブロック部材151の第1テーパ151Sが下降すると、第1傾斜面125に当接する位置の第1テーパ151Sの断面積が大きくなるので、すなわち、一対の第1グリッパ120の間の幅が大きくなるので、第1テーパ151Sに沿って第1傾斜面125が形成された一対の第1グリッパ120は互いに遠くなる方向に押され得る。
【0055】
ここで一対の第1末端部123の離隔距離は、第1末端部123がヘッド部21に干渉されず、かつ嵌合溝22に挿入される距離であり得る。このように第1末端部123がヘッド部21にかからず嵌合溝22に挿入されるように距離が調節された後、例えばベース部110が下部方向に下降して第1末端部123が嵌合溝22に挿入され得る。
【0056】
図4を参照すると、第1末端部123の離隔距離が狭くなり、ヘッド部21を把持することができる。
【0057】
このために上下駆動部160が動作し、すなわち、モータ163の駆動でスクリュー部161が第2方向に回転し、調節部150がガイド部162に沿って上部に上昇することができる。
【0058】
第1ブロック部材151の第1テーパ151Sが上昇すると、第1傾斜面125に当接する位置の第1テーパ151Sの断面積が小さくなり、すなわち、一対の第1グリッパ120の間の幅は小さくなり、この時、加圧部170は弾性加圧をするので、第1テーパ151Sに沿って第1傾斜面125が押されて一対の第1末端部123が近接することができる。
【0059】
このように、把持対象物20は一対の第1末端部123の離隔距離の調節により把持がなされる。そして、先立って言及された一連の動作と反対動作を行って把持状態が解除されることができる。
【0060】
そして、第1グリッパ120の把持動作のための調節部150の上下移動は、一対の第2グリッパ130が閉じられる動作が行われない範囲で行われる。これは第2グリッパ130が把持対象物20を干渉しないようにするためである。したがって、一対の第2グリッパ130の動作に関係なく、第2グリッパ130が把持対象物20を干渉しない場合、第1グリッパ120の把持動作のための調節部150の上下移動は第2グリッパ130が閉じられる動作が行われる状態でも行うことができるように、多様な変形例が可能である。
【0061】
第1グリッパ120の把持動作のための調節部150の上下移動は、一対の第2グリッパ130が閉じられる動作が行われない範囲で行われると、下記のとおりである。
【0062】
例えば、第1グリッパ120が動作する状態で、調節部150の最高高さは第1位置であって一対の第1グリッパ120がヘッド部21を把持した状態であり得る(
図4を参照)。
【0063】
一方、第1位置より高い第2位置で第1末端部123が軸回転して閉じられ得る。これは第1グリッパ120がヘッド部21を把持するための状態とは関係がない。すなわち、第2グリッパ130の把持動作を行うように、第1末端部123が待機するために閉じられた状態であり得るので、第1グリッパ120の把持動作と区分して説明する。
【0064】
調節部150の第2位置は第1位置より高い位置であって、第1末端部123は動作を行わないで待機状態をなして、一対の第2グリッパ130は把持対象物20に干渉されない範囲で広がった状態であり得る(
図5を参照)。
【0065】
調節部150の第3位置は第2位置より高い位置であって、第1末端部123は調節部150の動作からの影響を受けない状態であり得、第2グリッパ130が把持対象物20を把持した状態であり得る(
図6を参照)。
【0066】
このような第2位置と第3位置に加え、
図5および
図6を参照して把持対象物20の縁を把持する第2グリッパ130の把持動作を説明する。
【0067】
図5を参照すると、一対の第2グリッパ130は把持対象物20の縁より広がった状態であり得る。
【0068】
例えばモータ163の駆動で第1位置より高い第2位置に調節部150が位置するように、スクリュー部161が第2方向にさらに回転して、調節部150がガイド部162に沿って上部に上昇することができる。
【0069】
調節部150が第1位置から第2位置に上昇すると、第1傾斜面125に当接する位置の第1テーパ151Sの断面積がさらに小さくなり、すなわち、一対の第1グリッパ120の間の幅はさらに小さくなり、この時、加圧部170は弾性加圧するので、一対の第1末端部123は軸回転に従って閉じられることができる。
【0070】
この時、一対の第2グリッパ130は第1位置の調節部150より第2位置の調節部150によってより閉じられた状態であり得るが、把持対象物20の縁より広がった状態であり得る。さらに、引張部180により第2グリッパ130が上部に引っ張られて、第2グリッパ130が上部方向に弾性支持された状態であり得る。
【0071】
図6を参照すると、第2位置より高い第3位置に調節部150が上昇すると、すなわち、スクリュー部161が第2方向にもう少し回転して、調節部150がガイド部162に沿って上部にさらに上昇することができる。
【0072】
すると、第2傾斜面135に当接する位置の第2テーパ152Sの断面積がさらに大きくなり、すなわち、一対の第2グリッパ130の間の幅はより大きくなり、一対の第2末端部133は軸回転に従って閉じられることができる。この時、一対の第2末端部133の間に把持対象物20が置かれており、把持対象物20は一対の第2グリッパ130に把持されることができる。そして、先立って言及された一連の動作と反対動作を行って把持状態が解除されることができる。
【0073】
以下では
図9を参照して本実施形態の変形例を説明し、同じ機能をする同じ構成の重複する説明は省略する。
【0074】
図9は本発明の第2実施形態による把持装置の第1グリッパを示す図である。
図9を参照して、
図2ないし8を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0075】
図9を参照すると、第2実施形態の把持装置100は、第1実施形態と同一または類似にベース部110、第1グリッパ120、第2グリッパ130、スライディング部140、調節部150、上下駆動部160、加圧部170および引張部180を含むことができる。
【0076】
ただし、本実施形態のスライディング部140は先立って言及した第1実施形態とは異なり、LMガイドユニットを含む点で差異がある。さらに、本実施形態の加圧部170はリニアガイド172がさらに設けられる点で差異がある。しかし、第1実施形態と第2実施形態および公知技術のいずれか一つ以上を組合わせてまた他の実施形態が可能であるのはもちろんである。例えば、第2実施形態のリニアガイド172が第1実施形態に含まれることができるように、本発明に矛盾しない限り多様な変形例が可能である。
【0077】
先にLMガイドユニット151G,151Bは、LMガイド151GとLMブロック151Bを含むことができる。
【0078】
LMガイド151Gは第1ブロック部材151の第1テーパ151Sに設けられてLMブロック151Bの移動経路を形成することができる。例えば、LMガイド151Gは第1テーパ151Sの傾斜方向に延びるレール構造で設けられることができる。LMブロック151BはLMガイド151Gに沿ってスライディングされる。LMブロック151Bは第1グリッパ120に当接して第1グリッパ120が第1テーパ151Sに対して滑りが容易なようにすることができる。そして、LMブロック151Bは、第1グリッパ120の第1傾斜面125に固定された形態で設けられるが、これに限定されるものではない。
【0079】
そして、本実施形態でLMガイドユニット151G,151Bは第1ブロック部材151に設けられる場合を例示したが、LMガイドユニット151G,151Bは滑りを容易にする構成であって第2ブロック部材152に設けられることができる。さらに、第1ブロック部材151にはLMガイドユニット151G,151Bが設けられ、第2ブロック部材152にはボールベアリング141が設けられることができるように、多様な変形例が可能である。
【0080】
リニアガイド172は第1グリッパ120の移動方向に沿って長さが形成される。リニアガイド172は弾性ばね171の弾性方向をガイドすることができる。これと共にリニアガイド172は第1グリッパ120を貫通して第1グリッパ120の移動経路をガイドすることもできる。
【0081】
しかし、これに限定されないので、リニアガイド172は第1グリッパ120を貫通しない他の変形例が可能である。すなわち、リニアガイド172が弾性ばね171の弾性方向をガイドし、第1グリッパ120の移動経路はガイドしなくてもよい。この時、第1グリッパ120は第1実施形態のように軸回転をなす構造を有することができる。
【0082】
以上と添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0083】
10 自律走行ロボット
100 把持装置
110 ベース部
120 第1グリッパ
130 第2グリッパ
150 調節部
160 上下駆動部
【要約】 (修正有)
【課題】プローブカードまたはFOUPのように半導体工場に備えられる把持対象物を把持して運搬できる把持装置及びそれを含む自律走行ロボットを提供する。
【解決手段】把持装置100は、フレーム、板、ボックスまたはこれらの組み合わせからなるベース部と、嵌合溝22に対応して折り曲げられるか又は曲がる第1末端部123を含み、ベース部で第1末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第1グリッパ120と、第1グリッパの外側に位置し、把持対象物20の縁下端に向かって折り曲げられるか又は曲がる第2末端部133を含み、ベース部で第2末端部の離隔距離が調節され、互いに対向して多数個が備えられる第2グリッパ130と、ベース部に設けられ、多数の第1グリッパの第1末端部の離隔距離と多数の第2グリッパの第2末端部の離隔距離を調節する調節部150と、調節部を操作する上下駆動部を含む。
【選択図】
図2