IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エクソンモービル テクノロジー アンド エンジニアリング カンパニーの特許一覧

特許7442635分子内パイスタッキング構造を有する指向剤およびそれから合成されるモレキュラーシーブ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】分子内パイスタッキング構造を有する指向剤およびそれから合成されるモレキュラーシーブ
(51)【国際特許分類】
   C01B 39/12 20060101AFI20240226BHJP
   C01B 39/48 20060101ALI20240226BHJP
   C01B 39/54 20060101ALI20240226BHJP
   C01B 39/06 20060101ALI20240226BHJP
   C07D 235/20 20060101ALN20240226BHJP
   C07D 213/20 20060101ALN20240226BHJP
   C07D 233/58 20060101ALN20240226BHJP
【FI】
C01B39/12
C01B39/48
C01B39/54
C01B39/06
C07D235/20
C07D213/20
C07D233/58
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022525344
(86)(22)【出願日】2020-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-11
(86)【国際出願番号】 US2020042989
(87)【国際公開番号】W WO2021086458
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】62/929,524
(32)【優先日】2019-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523025539
【氏名又は名称】エクソンモービル テクノロジー アンド エンジニアリング カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ExxonMobil Technology and Engineering Company
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【弁理士】
【氏名又は名称】式見 真行
(72)【発明者】
【氏名】バートン,アレン ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ブローマン,ヒルダ ビー
(72)【発明者】
【氏名】ファルコフスキー,ジョセフ エム
(72)【発明者】
【氏名】テレフェンコ,ユージーン
(72)【発明者】
【氏名】マレラ,マイケル エイ
(72)【発明者】
【氏名】マボン,ロス
【審査官】玉井 一輝
(56)【参考文献】
【文献】特表2022-511672(JP,A)
【文献】特開2020-066564(JP,A)
【文献】特表2019-534230(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0134571(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0001872(US,A1)
【文献】特表2019-503959(JP,A)
【文献】特表2016-519646(JP,A)
【文献】BOAL, B, W. et al.,Synthesis of Germanosilicate Molecular Sieves from Mono- and A Di-Quaternary Ammonium OSDAs Constructed from Benzyl Imidazolium Derivatives; Stabilization of Large Micropore Volumes Including New Molecular Sieve CIT-13,Chemistry of Materials,2016年,28, 7,P. 2158-2164
【文献】BERNARDO-MAESTRO, B. et al.,Compaison of the structure-directing effect of ephedrine and pseudoephedrine during crystallization of nanoporous aluminophosphates,Microporous and Mesoporous Materials,2017年,254,P. 211-224
【文献】CORMA, A. et al.,Supramolecular self-assembled molecules as organic directing agent for synthesis of zeolites,Nature,2004年,431,p. 287-290
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 33/20 -39/54
C07D 213/00
C07D 215/00
C07D 221/00
C07D 233/00
C07D 235/00
B01J 29/00
B01J 20/16
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モレキュラーシーブを製造するために、Ar-L-Ar、Ar-L-Ar-L-Ar 、およびそれらの混合物[式中、Arは、ピリジニウム、置換ピリジニウム、イミダゾリウム、置換イミダゾリウム、ピラゾリウム、置換ピラゾリウム、ピラジニウム、置換ピラジニウム、ピリミジニウム、または置換ピリミジニウムであり、Arは、フェニルまたは置換フェニルであり、Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖である]からなる群から選択される構造指向剤(SDA)の存在下において、ケイ素供給源、ゲルマニウム供給源、アルミニウム供給源、ホウ素供給源、リン供給源およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される四面体元素の供給源を反応させることを含む方法。
【請求項2】
前記SDAが、式:Ar-L-Arを有し、式中、Arは、ピリジニウムまたは置換ピリジニウムであり、Arは、フェニルまたは置換フェニルであり、Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記SDAが、
【化1】
化合物E
【化2】
化合物F
【化3】
化合物G
【化4】
化合物H
【化5】
化合物I
【化6】
化合物J
[式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている]
からなる群から選択される、請求項に記載の方法。
【請求項4】
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記SDAが、式:Ar-L-Arを有し、式中、Arは、イミダゾリウムまたは置換イミダゾリウムであり、Arは、フェニルまたは置換フェニルであり、Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記SDAが、
【化7】
化合物K
【化8】
化合物L
【化9】
化合物M
[式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている]
からなる群から選択される、請求項に記載の方法。
【請求項7】
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記SDAが、式:Ar-L-Ar-L-Arを有し、式中、Arは、ピリジニウムまたは置換ピリジニウムであり、Arは、フェニルまたは置換フェニルであり、Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記SDAが、
【化10】
化合物N
【化11】
化合物O
【化12】
化合物P
[式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている]
からなる群から選択される、請求項に記載の方法。
【請求項10】
~Rは、それぞれ、Hであり、R~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルである、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記SDAが、式:Ar-L-Ar-L-Arを有し、式中、Arは、イミダゾリウムまたは置換イミダゾリウムであり、Arは、フェニルまたは置換フェニルであり、Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記SDAが、
【化13】
化合物Q
【化14】
化合物R
【化15】
化合物S
[式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている]
からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~Rは、それぞれ、Hである、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本開示は、分子内パイ(π)スタッキング(intramolecular pi-stacking)の結果として、バルキーな形状(又は構成又はコンフォーメーション)を想定することができる構造指向剤に関する。また、本開示は、モレキュラーシーブに関する。当該モレキュラーシーブは、かかる構造指向剤から製造されるものであり、大きなケージ(又はラージ・ケージ(large cage))、大きなキャビティ(又はラージ・キャビティ(large cavities))および/または大きなポア(又は孔)(又はラージ・ポア(large pores))によって特徴付けられているものである。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
モレキュラーシーブは、広範な産業用途を有する(例えば、触媒、イオン交換、ガス吸着、分子セパレーションなど)。モレキュラーシーブの多くの特性や結果として生じる多くの用途は、ポア構造の寸法(又はサイズ)および形状(又はシェイプ)に由来するものである。オール・シリカ、アルミノシリケートまたはボロシリケートのモレキュラーシーブが大きなケージ、大きなキャビティまたは大きなポアを有することが求められている。このようなモレキュラーシーブは、構造指向剤(structure directing agent)(SDA)として、バルキー(又は嵩高)の第四級のアンモニウムまたはホスホニウムの分子を用いることによって形成されることが多い。
【0003】
例えば、Lee および Zonesは、化合物A(式中、Rは、好ましくはHであり、RおよびRは、好ましくはCHであり、Rは、好ましくはCHCHである)を使用して、SSZ-50を調製した。これは、RTHトポロジーを有するアルミノシリケートである(Lee, G.S. および Zones, S.I., “Polymethylated [4.1.1] octanes leading to molecular sieve SSZ-50”, J. Solid State Chem., 167, 289-298 (2002))。
【0004】
【化1】
化合物A
【0005】
RTHフレームワークは、大きなケージを有するものであり、これは、大きなキャビティと交差する2つの垂直方向の8リング・チャネルを有する。分子の嵩高さ(又はバルキネス)は、大きなケージのフレームワークにおいて、良好なフィット(又は適合又は収容)をもたらす。また、RTHタイプのモレキュラーシーブは、いくつかのSDAを用いて、ボロシリケートとして形成され得る(Wagner, P., Nakagawa, Y., Lee, G.S., Davis, M.E., Elomari, S., Medrud, R.C. および Zones, S.I. J. Am. Chem. Soc., 122, 263-273 (2000) ならびに Vortmann, S., Marler, B., Gies, H. および Daniels, P. Microporous Materials, 4, 111-121 (1995))。しかし、この点(又はポイント)に対して、化合物Aは、第4級アンモニウム分子のみであった。これは、RTHフレームワーク構造をアルミノシリケートの形態でもたらすものである。
【0006】
化合物Aには、7~8の工程(又はステップ)の合成が必要であり、この合成において、リチウムアルミニウムヒドリドによる還元を用いる。化合物Aの調製の費用および危険性によって、その調製、とりわけ大きなスケール(又はラージ・スケール)での調製は困難となる。なお、このような調製は、上記のRTHトポロジーのモレキュラーシーブのアルミノシリケートの形態での商業的な実施に必要となるものである。
【0007】
関連するモレキュラーシーブの構造として、ITQ-3が存在する(ITE, Camblor, M.A., Corma, A., Lightfoot, P., Villaescusa, L.A. および Wright, P.A. Angew. Chem. Int. Ed., 36, 2659-2661 (1997))。ITQ-3は、RTH構造に存在する複数の同一の層を有するものである。ただし、鏡面対称によって関連付けられる層(反転中心によって関連付けられる層ではない)は除く。RTHおよびITEのケージは、寸法(又はサイズ)が同様であるが、形状(又はシェイプ)が異なるものである。ITQ-3は、オール・シリカおよびアルミノシリケートの両方の形態において、簡単には入手できないアミン前駆体(又はアミン・プリカーサ)を用いて、フルオライド媒体(又はフルオライド・メディア)中で形成するものとして報告されている。報告されているように、ITE構造を製造するために使用される同じSDA分子は、ヒドロキシド媒体(又はヒドロキシド・メディア)中でのアルミノシリケートとして、SSZ-36構造を調製するために使用することができた(J. Am. Chem. Soc., 122, 263-273 (2000))。マルハウス(Mulhouse)の従業員は、SDAとして化合物Bを用いた別のアルミノシリケート(ITEタイプのモレキュラーシーブ)を報告している(Valtchev, V., Paillaud, J.L., Lefebvre, T., LeNouen, D. および Kessler, H. Microporous Mesoporous Mat., 38, 177-185 (2000))。また、これは多環式の分子であり、その調製には多段階(又はマルチ・ステップ)の手順が必要となる。
【0008】
【化2】
化合物B
【0009】
大きなポア構造を有する別のケージに基づくモレキュラーシーブは、ITQ-52(IFW, Simancas, R., Jorda, J.L., Rey, F., Corma, A., Cantin, A., Peral, I. および Popescu, C. J. Am. Chem. Soc., 136, 3342-3345 (2014))ならびに同形(又は同じ構造)のSSZ-87(Smeets, S., McCusker, L.B., Baerlocher, Ch., Xie, D., Chen, C.-Y. および Zones, S.I. J. Am. Chem. Soc., 137, 2015-2020 (2015))である。ITQ-52は、化合物Cから調製する。この化合物Cは、アミノホスフィン中間体から誘導されるものである。同形(又は同じ構造)のSSZ-87は、化合物Dから調製する。この化合物Dは、多段階(又はマルチ・ステップ)のシーケンスによって調製されるものであり、このシーケンスには、リチウムアルミニウムヒドリドによる還元が必要である。
【0010】
【化3】
化合物C
【0011】
【化4】
化合物D
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
化合物A~Dは、すべて、比較的に嵩高い(又はバルキーである)ことから、大きなケージ、大きなキャビティまたは大きなポアを有するモレキュラーシーブを形成する際に有用である。しかし、これらの分子は、調製するのが難しいか、あるいは高価な中間体が必要となる。
【0013】
調製するのが難しいか、あるいは高価な中間体が必要となるSDAを用いる他の合成は、例えば、以下の文献に記載されている。
ITQ-29: “Supramolecular self-assembled molecules as organic directing agent for synthesis of zeolites”, Nature, 431, 287-290 (2004);
ITQ-27: “P-derived organic cations as structure-directing agents: synthesis of a high-silica zeolite (ITQ-27) with a two-dimensional 12-ring channel system”, J. Am. Chem. Soc., 128, 8862-8867 (2006);
CIT-13およびNUD-2: “Synthesis and characterization of CIT-13, a germanosilicate molecular sieve with extra-large pore openings”, Chem. Mater., 28, 6250-6259 (2016)、および、“A stable extra-large-pore zeolite with intersecting 14- and 10-membered-ring channels”, Chem. Eur. J., 22, 14367-14372 (2016);および
STA-6: “Synthesis of a novel microporous magnesioaluminophosphate, STA-6, containing an unbound azamacrocycle”, J. Chem. Soc., Dalton Trans., 3909-3911 (1999).
【課題を解決するための手段】
【0014】
(発明の要旨)
本開示は、構造指向剤に関する。当該構造指向剤は、分子内パイ(π)スタッキング(intramolecular pi-stacking)の結果として、バルキーな配置(又は配座又は構成又は形状又はコンフォメーション)(又はバルキー・コンフォメーション)をとることができるものである。また、本開示は、モレキュラーシーブに関する。当該モレキュラーシーブは、かかる構造指向剤から製造されるものであり、大きなケージ(又はラージ・ケージ(large cage))、大きなキャビティ(又はラージ・キャビティ(large cavities))および/または大きなポア(又は孔)(又はラージ・ポア(large pores))もしくは極めて大きなポア(又はエクストラ・ラージ・ポア(extra-large pores))(それぞれ、12リングおよび14リング、またはそれ以上のリングのもの)によって特徴付けられている。
【0015】
本開示の方法は、モレキュラーシーブを製造するために、以下からなる群から選択される構造指向剤(又はストラクチャ・ディレクティング・エージェント(structure directing agent))(SDA)の存在下で、四面体元素(又はテトラヘドラル元素又はテトラヘドラル・エレメント)の供給源(又はソース)からなる群から選択される供給源(又はソース)を反応させることを含んでよい。
Ar-L-Ar
Ar-L-Ar-L-Ar、および
Ar-L-Ar-L-NR
式中、
Arは、N含有カチオン性芳香環であってよい。
Arは、非荷電芳香環であってよい。
Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖である。
NR は、第4級アンモニウムであってよい。
【0016】
本開示の方法は、モレキュラーシーブを製造するために、以下の構造指向剤(又はストラクチャ・ディレクティング・エージェント(structure directing agent))(SDA)の存在下において、四面体元素(又はテトラヘドラル元素又はテトラヘドラル・エレメント)の供給源(又はソース)からなる群から選択される供給源(又はソース)を反応させることを含んでよい。
ArAr-L-ArAr
式中、
Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖である。
ArArおよびArArは、縮合芳香環構造であり、この縮合芳香環構造は、N含有カチオン性部分および非荷電部分の両方を含んで成る。
【0017】
本開示の組成物(又は組成又はコンポジション)は、アルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブを含んでよい。これらは、RHOフレームワークを有し、Si:Alの比(又はSi/Al)は、約8以上である。
【0018】
本開示の組成物(又は組成又はコンポジション)は、ボロシリケート・モレキュラーシーブであって、RHOフレームワークを有するモレキュラーシーブを含んでよい。このボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、Si:Bの比(又はSi/B)は、約1~約25(または約8~約25)であってよい。
【0019】
本開示の組成物(又は組成又はコンポジション)は、シリカ・シーブであって、IFWフレームワークを有するシーブを含んでよい。
【0020】
本開示の組成物(又は組成又はコンポジション)は、アルミノシリケート・モレキュラーシーブであって、IFWフレームワークを有するモレキュラーシーブを含んでよい。
【0021】
本開示の組成物(又は組成又はコンポジション)は、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブまたはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブであって、ITH/RTH結晶成長(又は連晶又は相互成長又はインターグロース(intergrowth))フレームワークを有するモレキュラーシーブを含んでよい。
【0022】
本開示の組成物(又は組成又はコンポジション)は、シリカ・モレキュラーシーブまたはボロシリケート・モレキュラーシーブであって、*CTHフレームワークを有するモレキュラーシーブを含んでよい。かかるモレキュラーシーブには、Geが存在しなくてよい。
【0023】
本開示の組成物(又は組成又はコンポジション)は、シリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブであって、SASフレームワークを有するモレキュラーシーブを含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、提案されるパイ(π)スタッキング配置の構造の非限定的な例を示す図である。
図2図2は、以下に示す化合物E(RおよびRは、メチルであり、R~R10は、Hである)の分子モデルである。
図3図3は、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブの走査型電子顕微鏡(SEM)の顕微鏡写真である。
図4A図4Aは、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブのSEM顕微鏡写真である。
図4B図4Bは、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブのSEM顕微鏡写真である。
図4C図4Cは、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブのSEM顕微鏡写真である。
図4D図4Dは、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブのSEM顕微鏡写真である。
図5図5は、製造したままのボロシリケートRhoモレキュラーシーブおよび焼成したボロシリケートRhoモレキュラーシーブのX線回折パターンのプロットである。
図6A図6Aは、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブのSEM顕微鏡写真である。
図6B図6Bは、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブのSEM顕微鏡写真である。
図7図7は、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブのSEM顕微鏡写真である。
図8A図8Aは、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブのSEM顕微鏡写真である。
図8B図8Bは、本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブのSEM顕微鏡写真である。
図9図9は、アルミノシリケートRthモレキュラーシーブのX線回折(XRD)パターンのプロット(上方のプロット)およびボロシリケートRthモレキュラーシーブのX線回折(XRD)パターンのプロット(下方のプロット)である。
図10図10は、純粋なRTHタイプの相(又はフェーズ)を有するボロシリケートのXRDパターンのプロットである。
図11A図11Aは、図10の純粋なRTHタイプの相(又はフェーズ)を有するボロシリケートのSEM顕微鏡写真である。
図11B図11Bは、図10の純粋なRTHタイプの相(又はフェーズ)を有するボロシリケートのSEM顕微鏡写真である。
図12図12は、純粋なITEタイプの相(又はフェーズ)を有するアルミノシリケートのXRDパターンのプロットである。
図13A図13Aは、図12の純粋なITEタイプの相(又はフェーズ)を有するアルミノシリケートのSEM顕微鏡写真である。
図13B図13Bは、図12の純粋なITEタイプの相(又はフェーズ)を有するアルミノシリケートのSEM顕微鏡写真である。
図14図14は、純粋なITEタイプの相(又はフェーズ)のモレキュラーシーブおよび純粋なRTHタイプの相(又はフェーズ)のモレキュラーシーブと比較したITE/RTHタイプの相(又はフェーズ)のモレキュラーシーブのXRDパターンのプロットである。
図15A図15Aは、IFWタイプの相(又はフェーズ)のアルミノボロシリケートのSEM顕微鏡写真である(層状シリケートまたはクウォーツ(又は石英)の不純物を含まないもの)。
図15B図15Bは、IFWタイプの相(又はフェーズ)のアルミノボロシリケートのSEM顕微鏡写真である(層状シリケートまたはクウォーツ(又は石英)の不純物を含まないもの)。
図16図16は、純粋なIFWタイプの相(又はフェーズ)を有するアルミノボロシリケートのXRDパターンのプロットである。
図17A図17Aは、ボロシリケートIFWタイプのモレキュラーシーブのXRDパターンのプロット(上方のプロット)およびアルミノシリケートIFWタイプのモレキュラーシーブのXRDパターンのプロット(下方のプロット)である。
図17B図17Bは、図17Aを一部拡大したものである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(詳細な説明)
本開示は、分子内パイ(π)スタッキングが可能な有機構造指向剤(SDA)を用いたモレキュラーシーブの合成に関する。分子内スタッキングは、概して、アルキルリンカーが、分子の非荷電芳香族部分から、分子のN含有カチオン性芳香族部分を分離することによって達成されるものである。アルキルリンカーによって、SDAのN含有カチオン性芳香族部分と、非荷電芳香族部分とが、パイ(π)スタックをサンドイッチするコンフォメーション(又は配置又は配座又は構成又は形状)をとると考えられている(ただし、理論によって限定されることはない)。図1は、提案されるパイ(π)スタッキング・コンフォメーションの構造100の非限定的な例を示す図である。構造100において、サークル102およびサークル104は、それぞれ、紙面の奥側および手前側に延在するものであり、サークル102およびサークル104を使用して、SDAのN含有カチオン性芳香族部分およびSDAの非荷電芳香族部分をそれぞれ視覚的に表している。ライン106はリンカーを表す。リンカーの長さや、SDAのN含有カチオン性芳香族部分と非荷電芳香族部分とのオーバーラップに応じて、リンカーは、完全に紙面上に存在していても、紙面の奥側および手前側に存在していてもよい。SDAは、紙面の奥側および手前側に延在することから、特に、SDAのN含有カチオン性芳香族部分および/または非荷電芳香族部分がそこから伸長する官能基(例えば、アルキル(類))を有する場合、パイ(π)スタッキング・コンフォメーションの構造100は、顕著な3次元の寸法(又はサイズ)を有し、それによって、SDAが顕著に嵩高くなる。より具体的には、図2は、以下に示す化合物Eの分子モデルである(RおよびRは、メチルであり、R~R10は、Hである)。図2において、点描の元素(又はエレメント)は窒素であり、白色の元素(又はエレメント)は炭素であり、灰色の元素(又はエレメント)は水素(又はグレイ)である。
【0026】
本明細書で示す通り、このようなパイ(π)スタッキング・コンフォメーションの能力を有するSDAは、大きなケージ(又はラージ・ケージ)、大きなキャビティ(又はラージ・キャビティ)および/または大きなポア(又はラージ・ポア)もしくは極めて大きなポア(又はエクストラ・ラージ・ポア)を有するモレキュラーシーブ(又は分子ふるい)を合成する際に有用であってよい。パイ(π)スタッキング・コンフォメーションは、SDA分子を吸蔵するケージ、キャビティまたはポアの測定した大きさ(又は次元又はディメンション)によって、間接的に推測される。パイ(π)スタッキング・コンフォメーションは、独立して、観察(又は測定)されており、以下の文献に記載されている:“Intramolecular cation-p interactions control the conformation of nonrestricted (phenylalkyl)pyridines”, Chem. Commun., 2008, 1082-1084。かかる分子に関して、分子内にスタックされたコンフォマーの代わりに、線形(又はリニア)のコンフォマーが優勢である場合、ZSM-12(MTW)または他の1次元のフレームワークが共通の生成物として予想される。このような1次元のフレームワークは、本開示に記載された合成法では、ほとんど全く観察されなかった。
【0027】
さらに、本明細書に記載のSDAは、様々なモレキュラーシーブのフレームワークの形成に使用することができる。実施例に示されるように、生成されるフレームワークは、追加の嵩上げ(又はバルキネス)がN含有カチオン性芳香環の誘導体部(又はデリバティブ)を介してSDAに加えられる場所によって影響を受ける。例えば、実施例12および実施例13は、それぞれ、化合物EのSDAが異なる実施形態で行われている。実施例13のSDAは、実施例12のSDAと比較して、追加のメチル基を有する。実施例12は、主として、RTHフレームワークを形成(又は生成)する。その一方で、実施例13は、同様の無機の条件の範囲内において、主として、ITEフレームワークを形成(又は生成)する。これらのフレームワークは、その構造が非常に類似している。しかし、RTHフレームワークは、反転中心による対称性(又はインバージョン・センター・シンメトリ)を有し、ITEフレームワークは、鏡面による対称性(又はミラー・プレーン・シンメトリ)を有するものである
【0028】
(分子内パイ(π)スタッキングが可能な有機構造指向剤)
分子内パイ(π)スタッキングが可能な本開示に記載されるSDAは、以下の4つの一般式の構造のうちの1つを有する。
(a)Ar-L-Ar、
(b)Ar-L-Ar-L-Ar
(c)Ar-L-Ar-L-NR 、および
(d)ArAr-L-ArAr
式中、
Arは、N含有カチオン性芳香環を示す。
Arは、非荷電芳香環を示す。
Lは、リンカーを示す。
NR は、第4級アンモニウムを示す。
ArArおよびArArは、縮合芳香環構造を示し、この縮合芳香環構造は、N含有カチオン性部分および非荷電部分の両方を含んで成る。
ダッシュ(-)は、Lに接続されるものであり、縮合芳香環構造の一部(又は部分)を示し、この部分にLが結合している。
【0029】
Ar(またはArAr)のパイ(π)は、Ar(またはArAr)とスタックすると考えられる(ただし、理論によって限定されることはない)。さらに、SDAのAr-L-Ar-L-NR クラスのNR は、Arと相互作用してもよいし、相互作用しなくてもよい。NR がArと有意な程度に相互作用するかどうかにかかわらず、NR の部分は、このクラスのSDAにさらなる嵩高さ(又はバルク)を提供する。
【0030】
非荷電芳香環の例として、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記の置換非荷電芳香環には、非荷電芳香環の1以上の炭素(C)が独立してC~Cアルキル(分岐または直鎖であってよい)またはC~Cシクロアルキルで置換された部位が含まれる。さらに、非荷電N含有芳香環を使用してもよいが、窒素は、合成の1つ以上の工程(又はステップ)の間に保護する必要がある。そうすることで、窒素はアルキル化されず、最終的なSDAにおいて、カチオンの形態になる。
【0031】
N含有カチオン性芳香環の例として、ピリジニウム、置換ピリジニウム、イミダゾリウム、置換イミダゾリウム、ピラゾリウム、置換ピラゾリウム、ピラジニウム、置換ピラジニウム、ピリミジニウム、置換ピリミジニウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。上記の置換されたN含有カチオン性芳香環には、N含有カチオン性芳香環の1以上の炭素(C)が独立してC~Cアルキル(分岐または直鎖されてよい)またはC~Cシクロアルキルで置換された部位が含まれる。
【0032】
SDAのN含有カチオン性芳香族部分は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとられていてよい(又は相殺又はカウンターバランスされてよい)。
【0033】
N含有カチオン性部分と非荷電部分とを有する縮合芳香環構造の例として、ベンズイミダゾリウム、置換ベンズイミダゾリウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ここで、上記のベンズイミダゾリウムの1以上の炭素(C)が独立してC~Cアルキル(分岐または直鎖であってよい)またはC~Cシクロアルキルなどで置換される。芳香環構造のカチオン部分は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれていてよい(又は相殺又はカウンターバランスされてよい)。
【0034】
リンカーの例として、長さが3個~6個の炭素原子のメチレン鎖が挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
化合物E~Wは、本開示において記載されるSDAの例であり、これらに限定されるものではない。
【0036】
【化5】
化合物E
【0037】
式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0038】
【化6】
化合物F
【0039】
式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0040】
【化7】
化合物G
【0041】
式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0042】
【化8】
化合物H
【0043】
式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0044】
【化9】
化合物I
【0045】
式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0046】
【化10】
化合物J
【0047】
式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0048】
【化11】
化合物K
【0049】
式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0050】
【化12】
化合物L
【0051】
式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0052】
【化13】
化合物M
【0053】
式中、
~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0054】
【化14】
化合物N
【0055】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、それぞれ、Hであり、R~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0056】
【化15】
化合物O
【0057】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、それぞれ、Hであり、R~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0058】
【化16】
化合物P
【0059】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、それぞれ、Hであり、R~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝もしくは直鎖)またはC~Cシクロアルキルである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0060】
【化17】
化合物Q
【0061】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~Rは、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0062】
【化18】
化合物R
【0063】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~Rは、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0064】
【化19】
化合物S
【0065】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~Rは、それぞれ、Hである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0066】
【化20】
化合物T
【0067】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R~R13は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである(好ましくは、R~Rは、それぞれ、Hであり、R~R10は、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルであり、R11~R13は、それぞれ、CHである)。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0068】
【化21】
化合物U
【0069】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0070】
【化22】
化合物V
【0071】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0072】
【化23】
化合物W
【0073】
式中、
~Rは、独立して、H、C~Cアルキル(分枝または直鎖)またはC~Cシクロアルキルである。
は、OH、F、Cl、BrまたはIによってバランスがとれている。
【0074】
有利には、本開示に記載されるSDAは、非常に少ない工程(又はステップ)(いくつかの例では、1工程(又はワン・ステップ))で簡単に合成できる。概して、ピリジン、イミダゾール、ピラゾールまたはピラジン前駆体を1-ハロ-(3-6)-フェニルアルカンまたはその誘導体と反応させる(ここで、ハロ(halo)は、好ましくはブロモであり、3-6は、C~Cのリンカーを表し、フェニル基は、誘導体化されていてよい)。さらに、反応条件は、温和(又はマイルド)であり、高価または危険な化学物質(又は化学薬品又はケミカル)をさらに必要としない。
【0075】
(モレキュラーシーブの合成)
また、本開示は、モレキュラーシーブ(又は分子ふるい)を製造するための方法(又はプロセス)を提供する。当該方法は、以下の工程(又はステップ)(i)~(iii)を含む。
(i)モレキュラーシーブを形成することができる合成混合物を調製(又は準備)する工程(又はステップ)
合成混合物は、1以上の四面体元素(又は四面体エレメント又はテトラヘドラル元素又はテトラヘドラル・エレメント)の供給源(又はソース)と、必要に応じてヒドロキシドイオン(又は水酸化物イオン)の供給源(又はソース)と、必要に応じてハライドイオン(又はハロゲン化物イオン)の供給源(又はソース)と、必要に応じてアルカリ/アルカリ土類金属イオンの供給源(又はソース)とを含んで成る。
合成混合物は、本開示に記載されるSDAであって、分子内パイ(π)スタッキングが可能なものをさらに含んで成る;
(ii)モレキュラーシーブの触媒を形成するために、十分な時間(例えば、約2時間~約100日間)にわたって結晶化の条件下で合成混合物を加熱する工程(又はステップ);および
(iii)合成混合物からモレキュラーシーブの結晶を回収する工程(又はステップ)。
本開示で使用するように、「四面体元素(又は四面体エレメント又はテトラヘドラル元素又はテトラヘドラル・エレメント)」は、モレキュラーシーブにおいて、四面体コンフォメーション(又はテトラヘドラル・コンフォメーション)を形成することができる元素(又はエレメント)を指し、上記元素の供給源(又はソース)のコンフォメーションまたは価数の制限を意図しないものである。
【0076】
四面体元素として、Li、Be、Al、B、P、Si、Ga、Ge、Zn、Cr、Mg、Fe、Co、Ni、Mn、As、In、Sn、Sb、Ti、Zrおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、四面体元素は、Si、Al、B、P、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される1以上の元素を含んで成る。より好ましくは、四面体原子は、Si、Geおよびそれらの任意の組み合わせである。
【0077】
四面体元素Yの適切な供給源(又はソース)は、選択される元素Yに依存する。ケイ素の供給源(又はソース)の例として、シリカのコロイド懸濁液、沈殿したシリカのアルカリ金属シリケート、テトラアルキルオルトシリケート、アルミノシリケートポゾラン(例えば、メタカオリンおよびフライアッシュ)、他の珪質のゼオライト、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ゲルマニウムの供給源(又はソース)の例として、酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムアルコキシド、ゲルマニウム含有ゼオライト、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アルミニウムの供給源(又はソース)の例として、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、酸化アルミニウム、アルミナゾル、アルミノシリケートポゾラン、アルミナ三水和物、アルミニウムアルコキシド(例えば、アルミニウムイソプロピルオキシド)、アルミニウム金属、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ホウ素の供給源(又はソース)の例として、ホウ酸、水溶性のホウ酸の塩、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
リンの供給源(又はソース)の例として、リン酸、有機リン酸塩(例えば、リン酸トリエチルおよびリン酸テトラエチル-アンモニウム)、アルミノホスフェート、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0078】
必要に応じて、合成混合物は、また、ハライドイオン(又はハロゲン化物イオン)の供給源(又はソース)を含んで成る。ハライドイオンの供給源は、クロリド(又は塩化物)、ブロミド(又は臭化物)またはフルオライド(又はフッ化物)からなる群から選択され得る。ハライドイオンの供給源(又はソース)は、モレキュラーシーブの合成混合物中にハライドイオンを放出することができる任意の化合物であってよい。ハライドは、第四級アンモニウムが変換されていない形態で使用される場合、第四級アンモニウムに由来してもよい。ハライドイオンの供給源(又はソース)の例として、1または複数の金属ハライドを含む塩(例えば、金属が、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムまたはバリウムの場合であり)、アンモニウムフルオライドまたはテトラアルキルアンモニウムフルオライドが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ハライドイオンがフルオライドである場合、都合のよいハライドの供給源(又はソース)は、HFまたはアンモニウムフルオライドである。
【0079】
必要に応じて、合成混合物は、また、アルカリ/アルカリ土類金属の供給源(又はソース)を含んで成る。アルカリ/アルカリ土類金属は、存在する場合、好ましくは、ナトリウム、カリウム、およびナトリウムとカリウムの混合物からなる群から選択される。ナトリウムの供給源(又はソース)は、水酸化ナトリウムまたはアルミン酸ナトリウムであってよい。
【0080】
本開示に記載のモレキュラーシーブとして、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ、またはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノホスフェート・モレキュラーシーブ、シリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブ、またはメタロアルミノホスフェート・モレキュラーシーブを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0081】
本開示に記載のモレキュラーシーブの合成は、概して、所定のモレキュラーシーブの組成物(又は組成又はコンポジション)を形成させるために、SDAおよび水の存在下で所定のモレキュラーシーブの組成物(又は組成又はコンポジション)の供給源(又はソース)を反応させることを包含する。反応は、概して、モレキュラーシーブの結晶を形成させるために、適切な長さの時間(例えば、約2時間~約20日)にわたって、昇温した温度(例えば、約75℃~約200℃)で行われる。
【0082】
反応混合物における四面体元素:SDAのモル比(又は四面体元素/SDA)は、約0.1~約30、約0.5~約15、または約1~約10、または約1~約5の範囲とすることができる。
【0083】
2以上の四面体元素が存在する場合、反応混合物中の様々な成分の相対的な濃度(原子成分に対する原子成分のモル比、例えば、原子Si:原子Alのモル比(又はSi/Al)あるいは原子Al:原子Bのモル比(又はAl/B))は、最終的なモレキュラーシーブにおけるそれぞれの所望量に基づいて、任意の適切な数であってよい。反応混合物中の第1原子成分(第2原子成分と等しいかまたはそれよりも高い濃度で存在する原子成分):第2原子成分のモル比(又は第1原子成分/第2原子成分)は、約1~約1000、または約1~約100、または約1~約5、または約4~約30、または約4~約20、または約30~約60、または約50~100、または約75~200、または約100~約1000の範囲であってよい。ただし、これらに限定されるものではない。
【0084】
反応混合物における水:四面体元素(複数の四面体元素を使用する場合は、それらを合わせた四面体元素)のモル比(又は水/四面体元素)は、約2~約80、または約5~約30、または約10~約30、または約25~約50、または約30~約60の範囲とすることができる。
【0085】
いくつかの例において、少量のモレキュラーシーブを反応混合物にシードとして添加してよい。モレキュラーシーブは、反応条件下において、このシードから成長し続ける。したがって、シードは、多くの場合(ただし、必ずしもそうではない)、所望の形態(又はトポグラフィー又はトポロジー)を有するフレームワーク(又は骨格又は枠組)(例えば、RHOフレームワーク、LTAフレームワーク、ITEフレームワーク、RTHフレームワーク、ITE/RTH結晶成長(又は連晶又は相互成長又はインターグロース(intergrowth))フレームワーク、IWVフレームワーク、IFWフレームワーク、*CTHフレームワーク、SASフレームワーク、POSフレームワークまたはMWWフレームワーク)ならびに組成物(又は組成又はコンポジション)(例えば、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ、ゲルマノシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノホスフェート・モレキュラーシーブまたはシリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブ)を有する。反応混合物におけるシードの量は、反応混合物の重量に基いて、約0.01ppm~約10,000ppm、または約100ppm~約5,000ppmであってよい。
【0086】
モレキュラーシーブの合成は、少なくとも約75℃、または約75℃~約200℃、または約100℃~約185℃、または約135℃~約175℃の温度で実施することができる。
【0087】
モレキュラーシーブの合成は、少なくとも約2時間、または約34時間~約20日、または約72時間~約15日、または約4日~約10日の時間にわたって実施することができる。
【0088】
概して、反応時間と反応温度は、相互に関連している。典型的には、温度が低ければ反応時間は長くなる。さらに、シードが含まれている場合、反応温度が低くても、反応時間は短くなることがある。
【0089】
本開示に記載の方法は、約500℃~約900℃、または550℃~約850℃、または600℃~約800℃の温度でモレキュラーシーブを焼成することをさらに含んでよい。
【0090】
SDA、反応条件および反応物に応じて、本開示に記載の方法によって形成されるモレキュラーシーブは、大きなケージ、大きなキャビティおよび/または大きなポアもしくは極めて大きなポアを有する様々なフレームワークを有することができる。フレームワークの例として、RHOフレームワーク、LTAフレームワーク、ITEフレームワーク、RTHフレームワーク、ITE/RTH結晶成長(又は連晶又は相互成長又はインターグロース(intergrowth))フレームワーク、IWVフレームワーク、IFWフレームワーク、*CTHフレームワーク、SASフレームワーク、POSフレームワークおよびMWWフレームワークが挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかの例において、第1フレームワークを有する粒子および第2フレームワークを有する他の粒子が、同一の反応混合物において製造されてもよい。フレームワークは、それぞれ、本開示において、より詳細に記載されている。
【0091】
有利には、大きなケージ、大きなキャビティおよび/または大きなポアもしくは極めて大きなポアを有するこれらのフレームワークは、SDAを使用することで得られ、高価な反応物および中間体を利用しない簡単な合成法を用いて得られる。さらに、実施例に示されるように、本開示に記載されるSDAは、モレキュラーシーブを合成するために使用することができ、これまでに達成されなかった組成(又は組成物又はコンポジション)とフラームワークとの組み合わせをもたらす。例えば、高いケイ素の含有量を有するボロシリケートまたはアルミノボロシリケートの組成(又は組成物又はコンポジション)を有するRHOフレームワークを達成することができる。
【0092】
モレキュラーシーブを製造した後、必要に応じて、ホウ素、アルミニウムおよび/またはゲルマニウム(存在する場合)の少なくとも一部を構造(又は構造体又は構造物)から放出または除去することができる。これは、いくつかの例において、このモレキュラーシーブを酸で処理することおよび/または熱水中で煮沸することによって達成することができる。高い珪質のモレキュラーシーブは、直接的に合成することができるが、このような方法は、記載されたモレキュラーシーブのシリカ含有量を増加させるために使用することができる。いくつかの例において、フレームワークが大きなケージおよび/または大きなキャビティを有し、小から中のポアを有する場合、モレキュラーシーブから放出または除去されるアルミニウムの量は、大きなポアのフレームワークと比較して減少してよい。
【0093】
したがって、さらに高いシリカ濃度を達成することができる。例えば、原子Si:原子B(またはAlまたはGe)の比は、11以上である。B(またはAlまたはGe)のほぼ全てが除去できることから、原子Si/原子B(またはAlまたはGe)のモル比は、限りなく高くすることができる。本開示のモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するように処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0094】
モレキュラーシーブの処理に適した酸の例として、硫酸、塩酸、酢酸、硝酸、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0095】
(RHOフレームワーク)
RHOフレームワークは、LindeタイプA(LTA)のケージから構成されるものであり、8リングを介して、隣接するLTAのケージに連結されており、ダブル8リングを形成するものである。
【0096】
高珪質のRHOタイプのモレキュラーシーブ(例えば、高珪質のアルミノシリケート・モレキュラーシーブ、高珪質のボロシリケート・モレキュラーシーブおよび高珪質のアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ)の合成は、仮に、これまでに合成されていたとしても、既知のSDAを用いて合成することは当該技術分野では困難である。例えば、当該技術分野における高珪質のアルミノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、典型的には、原子Si:原子Alの比(又は原子Si/原子Al)は、3~6である。別の例では、ボロシリケートRHOタイプのモレキュラーシーブは、以前に合成されたことがないようである。実施例に示されるように、本開示のSDAにおいて、このような比は、8以上、さらには11以上であってよい。
【0097】
本開示に記載のRhoモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブまたはアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブであってよい。さらに、本開示に記載のRhoモレキュラーシーブは、上記の組成(又は組成物又はコンポジション)にはない四面体元素および/またはアルカリ/アルカリ土類金属の供給源(又はソース)に対応する他の組成(又は組成物又はコンポジション)を有してよい。
【0098】
Rhoボロシリケート・モレキュラーシーブまたはRhoアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約1以上(酸および/または熱水を使用して上記のようにBが放出または除去されるときには限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約8~約25、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Rhoアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはRhoアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるときには、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。
【0099】
本開示のRhoモレキュラーシーブ(Bを放出または除去するように処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でBを含むことができる。
【0100】
合成したままのボロシリケートRhoモレキュラーシーブおよび処理(例えば、焼成または酸処理)されたボロシリケートRhoモレキュラーシーブは、特徴的なX線回折(XRD)パターンを有することができ、その本質的な反射線(最も強い反射線)については、表1(合成したままの形態)および表2(焼成した形態)に示すことができる。合成に使用する具体的な組成(又は組成物又はコンポジション)およびSDAの関数(又はファンクション)として、ばらつき(又はバリエーション)が生じてよい。そのため、表1および表2では、相対ピーク面積およびd間隔(「d(Å)」(又はd(オングストローム)))を範囲として示ている。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
【0103】
合成したままのアルミノシリケートRhoモレキュラーシーブおよび処理(例えば、焼成または酸処理)されたアルミノシリケートRhoモレキュラーシーブは、特徴的なX線回折(XRD)パターンを有することができ、その本質的な反射線(最も強い反射線)については、表3(合成したままの形態)および表4(焼成した形態)に示すことができる。合成に使用する具体的な組成(又は組成物又はコンポジション)およびSDAの関数(又はファンクション)として、ばらつき(又はバリエーション)が生じてよい。そのため、表3および表4では、相対ピーク高さ強度およびd間隔(「d(Å)」(又はd(オングストローム)))を範囲として示している。
【0104】
【表3】
【0105】
【表4-1】
【0106】
(LTAフレームワーク)
LTAフレームワークは、“the Atlas of Zeolite Framework Types, 6th Edition”に記載されている。
【0107】
概して、LTAフレームワークを有するアルミノホスフェートおよびシリコアルミノホスフェートのモレキュラーシーブ(特に純粋なアルミノホスフェート)は、合成が困難である。さらに、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)が5よりも大きい高珪質形態のLTAフレームワークも調製が困難である。しかし、本開示に記載されるSDAは、LTAフレームワークを有する組成物(又は組成又はコンポジション)を容易に形成する。さらに、実施例で実証された上記の構造におけるアルミニウム、ケイ素およびホスフェート以外の元素(又はエレメント)の取り込み(又は組み込み又はインコーポレーション)は、予想外のことである。
【0108】
本開示に記載のLtaモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ、ゲルマノシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノホスフェート・モレキュラーシーブまたはシリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブであってよい。さらに、本開示に記載のLtaモレキュラーシーブは、上記の組成(又は組成物又はコンポジション)にない四面体元素および/またはアルカリ/アルカリ土類金属の供給源(又はソース)に対応する他の組成(又は組成物又はコンポジション)を有してよい。例えば、反応混合物に含まれるマグネシウムの供給源(又はソース)および/またはニッケルの供給源(又はソース)によって、アルミニウムの代わりにマグネシウムおよび/またはニッケルの取り込みをLTAフレームワークにもたらしてよい。
【0109】
Ltaボロシリケート・モレキュラーシーブまたはLtaアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約1以上(酸および/または熱水を使用して上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Ltaアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはLtaアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Ltaシリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約0.05~約0.4、または約0.05~約0.1、または約0.1~約0.2、または約0.2~約0.3、または約0.3~約0.4であってよい。Ltaゲルマノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Geのモル比(又は原子Si/原子Ge)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにGeを放出または除去するとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~25、または約15~約25であってよい。
【0110】
本開示のLTAタイプのモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0111】
(ITEフレームワーク)
概して、ITEフレームワーク(特にアルミノシリケートの組成(又は組成物又はコンポジション)を有するITEフレームワーク)は、高価および/または調製が困難なSDAを用いて製造されている。
【0112】
本開示に記載のIteモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ、またはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブであってよい。
【0113】
Iteボロシリケート・モレキュラーシーブまたはIteアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約3以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約25、または約3~約5、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Iteアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはIteアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約3以上であり(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約25、または約3~約5、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Iteゲルマノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Geのモル比(又は原子Si/原子Ge)は、約1以上であり(酸および/または熱水を用いて上記のようにGeが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~25、または約15~約25であってよい。
【0114】
本開示のIteモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0115】
合成したままのITEモレキュラーシーブおよび処理(例えば、焼成または酸処理)されたITEモレキュラーシーブは、特徴的なX線回折(XRD)パターンを有することができる。アルミノシリケートITEモレキュラーシーブの本質的な反射線(最も強い反射線)については、表4に示す(合成したままの形態)。合成に使用する具体的な組成(又は組成物又はコンポジション)およびSDAの関数(又はファンクション)として、ばらつき(又はバリエーション)が生じてよい。そのため、表4では、相対ピーク高さ強度およびd(Å)(又はd(オングストローム))を範囲として示している。
【0116】
【表4-2】
【0117】
(RTHフレームワーク)
概して、RTHフレームワーク(特にアルミノシリケート組成(又は組成物またはコンポジション)のRTHフレームワーク)は、高価および/または調製が困難なSDAを用いて製造されている。
【0118】
本開示に記載のRthモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブまたはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブであってよい。
【0119】
Rthボロシリケート・モレキュラーシーブまたはRthアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約3以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約100、または約3~約50、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25、または約20~約50、または約20~約100であってよい。Rthアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはRthアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約3以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約100、または約3~約50、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約2、または約20~約50、または約20~約100であってよい。Rthゲルマノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Geのモル比(又は原子Si/原子Ge)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにGeが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約100、または約1~約50、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25、または約20~約50、または約20~約100であってよい。
【0120】
本開示のRthモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0121】
合成されたままのRthモレキュラーシーブおよび処理(例えば、焼成または酸処理)されたRthモレキュラーシーブは、特徴的なX線回折(XRD)パターンを有することができる。アルミノシリケートRthモレキュラーシーブの本質的な反射線(最も強い反射線)を表5に示す(合成されたままの形態)。合成に使用した特定の組成(又は組成物又はコンポジション)およびSDAの関数(又はファンクション)として、ばらつき(又はバリエーション)が生じる可能性がある。そのため、表5では、相対ピーク高さ強度およびd(Å)(又はd(オングストローム))を範囲として示している。
【0122】
【表5】
【0123】
(ITE/RTH結晶成長フレームワーク)
ITE/RTH結晶成長(又は連晶又は相互成長又はインターグロース)フレームワークは、ITEとRTHの両方のフレームワークを有する個々の粒子である。これらの2つのフレームワークは結晶構造の対称性が非常に似ていることから、同じ結晶の中でITEフレームワークの層とRTHフレームワークの層が隣接して成長することができ、これはエピタキシャル結晶成長(又はエピタキシャル成長)とも呼ばれている。
【0124】
本開示に記載のIte/Rthモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ、またはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブであってよい。
【0125】
Ite/Rthボロシリケート・モレキュラーシーブまたはIte/Rthアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(原子Si/原子B)は、約15以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約15~約100、または約15~約25、または約20~約50、または約20~約100であってよい。Ite/Rthアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはIte/Rthアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約15以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約15~約100、または約15~25、または約20~約50、または約20~約100であってよい。Ite/Rthゲルマノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Geのモル比(又は原子Si/原子Ge)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにGeが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約100、または約1~約50、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25、または約20~約50、または約20~約100であってよい。
【0126】
本開示のIte/Rthモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0127】
(IWVフレームワーク)
本開示に記載されるIwvモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ、またはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブであってよい。さらに、本開示に記載されるIwvモレキュラーシーブは、上記の組成(又は組成物又はコンポジション)にはない四面体元素および/またはアルカリ/アルカリ土類金属の供給源(又はソース)に対応する他の組成(又は組成物又はコンポジション)を有してよい。
【0128】
Iwvボロシリケート・モレキュラーシーブまたはIwvアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約3以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約25、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Iwvアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはIwvアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Iwvシリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約0.05~約0.4、または約0.05~約0.1、または約0.1~約0.2、または約0.2~約0.3、または約0.3~約0.4であってよい。Iwvゲルマノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Geのモル比(又は原子Si/原子Ge)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにGeを放出または除去するとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。
【0129】
本開示のIwvモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0130】
合成されたままのIwvモレキュラーシーブおよび処理(例えば、焼成または酸処理)されたIwvモレキュラーシーブは、特徴的なX線回折(XRD)パターンを有することができる。アルミノシリケートIwvモレキュラーシーブ、シリケートIwvモレキュラーシーブ、ゲルマノシリケートIwvモレキュラーシーブの本質的な反射線(最も強い反射線)を表6、表7および表8にそれぞれ示す(すべて合成されたままの形態である)。合成に使用した特定の組成(又は組成物又はコンポジション)およびSDAの関数(又はファンクション)として、ばらつき(又はバリエーション)が生じる可能性がある。そのため、表6、表7および表8では、相対ピーク高さ強度およびd(Å)(又はd(オングストローム))を範囲として示している。
【0131】
【表6】
【0132】
【表7】
【0133】
【表8】
【0134】
(IFWフレームワーク)
オール・シリカまたはアルミノシリケートの組成(又は組成物又はコンポジション)によるIFWフレームワークは、これまで、直接的に合成されたことはない。さらに、IFWフレームワークを有する他の組成(又は組成物又はコンポジション)は、概して、高価および/または調製が困難であるSDAを用いて製造される。
【0135】
本開示に記載のIfwモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブまたはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブであってよい。
【0136】
Ifwボロシリケート・モレキュラーシーブまたはIfwアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約3以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約100、または約3~約50、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25、または約20~約50、または約20~約100であってよ。Ifwアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはIfwアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約15以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約15~約100、または約15~約50、または約15~約25、または約20~約50、または約20~約100であってよい。Ifwシリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約0.05~約0.4、または約0.05~約0.1、または約0.1~約0.2、または約0.2~約0.3、または約0.3~約0.4であってよい。Ifwゲルマノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Geのモル比(又は原子Si/原子Ge)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにGeが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約100、または約1~約50、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25、または約20~約50、または約20~100であってよい。
【0137】
本開示のIfwモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0138】
合成したままのIfwモレキュラーシーブおよび処理(例えば、焼成または酸処理)されたIfwモレキュラーシーブは、特徴的なX線回折(XRD)パターンを有することができる。アルミノボロシリケートIfwモレキュラーシーブの本質的な反射線(最も強い反射線)を表9に示す(合成されたままの形態)。合成に使用した特定の組成(又は組成物又はコンポジション)およびSDAの機能(又はファンクション)として、ばらつき(又はバリエーション)が生じる可能性がある。そのため、表9では相対ピーク高さ強度およびd(Å)(又はd(オングストローム))を範囲として示す。
【0139】
【表9】
【0140】
(*CTHフレームワーク)
概して、*CTHフレームワークを有するモレキュラーシーブは、以前は、反応混合物中にゲルマニウムの存在を必要とした。しかし、本開示の実施例に示すように、オール・シリカおよびボロシリケート*Cthモレキュラーシーブは、本開示に記載のSDAを使用して合成することができる。
【0141】
本開示に記載される*Cthモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ、またはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブであってよい。*Cthモレキュラーシーブは、Geが存在していないものであってよい(またはGeを含まないものであってよい)。
【0142】
*Cthボロシリケート・モレキュラーシーブまたは*Cthアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約4以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約4~約40、または約4~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25、または約20~約40であってよい。*Cthアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたは*Cthアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約4以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約4~約25、または約1~約5、または約4~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。*Cthシリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約0.05~約0.4、または約0.05~約0.1、または約0.1~約0.2、または約0.2~約0.3、または約0.3~約0.4であってよい。*Cthゲルマノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Geのモル比(又は原子Si/原子Ge)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにGeを放出または除去するとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。
【0143】
本開示の*Cthモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0144】
合成されたままの*Cthモレキュラーシーブおよび処理(例えば、焼成または酸処理)された*Cthモレキュラーシーブは、特徴的なX線回折(XRD)パターンを有することができる。オール・シリカ*Cthモレキュラーシーブの本質的な反射線(最も強い反射線)を表10に示す(合成されたままの形態)。合成に使用した特定の組成(又は組成物又はコンポジション)およびSDAの関数(又はファンクション)として、ばらつき(又はバリエーション)が生じる可能性がある。そのため、表10では、相対ピーク高さ強度およびd(Å)(又はd(オングストローム))を範囲として表している。
【0145】
【表10】
【0146】
(SASフレームワーク)
メタロアルミノホスフェートの組成(又は組成物又はコンポジション)を有するSASフレームワークは、以前から調製されている。しかし、シリコアルミノホスフェートの組成(又は組成物又はコンポジション)ではない。
【0147】
本開示に記載のSASモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ、ゲルマノシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノホスフェート・モレキュラーシーブ、シリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブおよびメタロアルミノホスフェート・モレキュラーシーブであってよい。
【0148】
Sasボロシリケート・モレキュラーシーブまたはSasアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Sasアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはSasアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlを放出または除去するとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Sasシリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約0.05~約0.4、または約0.05~約0.1、または約0.1~約0.2、または約0.2~約0.3、または約0.3~約0.4であってよい。Sasゲルマノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Geのモル比(又は原子Si/原子Ge)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにGeを放出または除去するとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。
【0149】
本開示のSasモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0150】
(POSフレームワーク)
POSフレームワークは、従来、ゲルマノシリケートの組成(又は組成物又はコンポジション)で調製されていた。しかし、本開示に記載の合成では、本開示に記載の利点を有するSDAを使用する。
【0151】
本開示に記載のPosモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブ、ゲルマノシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノホスフェート・モレキュラーシーブ、およびシリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブであってよい。
【0152】
Posボロシリケート・モレキュラーシーブまたはPosアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約25、または約3~約5、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Posアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはPosアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約3以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約25、または約3~約5、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。Posシリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約0.05~約0.4、または約0.05~約0.1、または約0.1~約0.2、または約0.2~約0.3、または約0.3~約0.4であってよい。Posゲルマノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Geのモル比(又は原子Si/原子Ge)は、約1以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにGeを放出または除去するとき、限りなく高い場合を含む)、または約1~約25、または約1~約5、または約1~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25であってよい。
【0153】
本開示のPosモレキュラーシーブ(B(またはAlまたはGe)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAlまたはGe)を含むことができる。
【0154】
(MWWフレームワーク)
本開示に記載されるMwwモレキュラーシーブは、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブおよびアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブであってよい。以前に製造されたMWWフレームワークは、高価および/または調製が困難であるSDAを使用する。
【0155】
Mwwボロシリケート・モレキュラーシーブまたはMwwアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)は、約3以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにBが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約750、または約3~約5、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25、または約20~100、または約50~約250、または約200~約500、または約250~約700であってよい。Mwwアルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはMwwアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、原子Si:原子Alのモル比(又は原子Si/原子Al)は、約3以上(酸および/または熱水を用いて上記のようにAlが放出または除去されるとき、限りなく高い場合を含む)、または約3~約750、または約3~約5、または約3~約8、または約5~約12、または約9~約16、または約10~約13、または約11~約25、または約15~約25、または約20~100、または約50~約250、または約200~500、または約250~約700であってよい。
【0156】
本開示のMwwモレキュラーシーブ(B(またはAl)を放出または除去するために処理されたもの)は、モレキュラーシーブの5重量%未満、またはモレキュラーシーブの1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.1重量%未満、またはモレキュラーシーブの0.01重量%未満でB(またはAl)を含むことができる。
【0157】
(用途(又はアプリケーション))
本発明のモレキュラーシーブ(合成後に処理したもの、または製造したままのもの)は、吸着剤として使用することができる。例えば、二酸化炭素と1以上のアルカン(類)(例えば、メタン、エタン、プロパンおよび/またはブタン)とを含んで成る混合物から二酸化炭素を分離する際、および/または二酸化炭素と酸素、窒素、HS、SOおよび/またはNOとを含んで成る混合物から二酸化炭素を分離する際に使用することができる。この分離プロセスは、混合物の他の成分(単数または複数)に対する二酸化炭素について、モレキュラーシーブの平衡選択性、モレキュラーシーブの運動選択性またはモレキュラーシーブの平衡選択性とモレキュラーシーブの運動選択性の両方を用いることができる。非限定的な例として、約8~約30の原子Si:原子Bのモル比(又は原子Si/原子B)を有するRHO型モレキュラーシーブは、典型的には、約1気圧(約100kPa)で約0.8mmol/g~約2.0mmol/gの二酸化炭素(CO)に対する収着容量を有し得る。代替的または追加的に、モレキュラーシーブは、現在の商業的/工業的な重要性の多くを含む1または複数の有機化合物変換プロセスを促進する触媒として使用することができる。
【0158】
本発明のモレキュラーシーブ(合成後に処理されたもの、または製造されたままのもの)は、触媒系における担体(又はサポート)として使用することができる。このような触媒は、例えば、ガス流(例えば、燃焼操作からの排気流)中のNOを低減するのに有用であってよい。NOを低減するために、銅は、好ましい遷移金属であり、これは、触媒を製造するために、モレキュラーシーブに含浸または交換させることができる。他の潜在的な金属としては、亜鉛、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ロジウム、パラジウム、白金およびモリブデンが挙げられる。遷移金属に加えて、NOの還元を促進するために、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を触媒中に存在させてもよい。このような金属として、アルカリ土類金属、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウムおよびバリウムが挙げられる。さらに、蒸気安定化量(又はスチーム・スタビライジング・アマウント)のチタン、ジルコニウムまたは希土類を含有させることができる。この金属は、金属またはイオンとしてモレキュラーシーブに含浸させることができる。金属は、触媒系(例えば、含浸されたモレキュラーシーブ)の約1重量%~約10重量%、または約2重量%~約5重量%であってよい。
【0159】
触媒を製造するための例示的な実施形態では、蒸気安定化量のチタンまたはジルコニウムのカチオンまたはこれらの金属化合物の混合物が、モレキュラーシーブ(合成後に処理したもの、または製造したままのもの)の任意のチタンまたはジルコニウム化合物(モレキュラーシーブと親密に会合させることができるもの)(例えば、チタンテトラメトキシドおよび酢酸ジルコニウムの水溶液)との処理によって添加物に含まれる。チタンまたはジルコニウムの導入は、銅イオンによるイオン交換の後に行ってよい。あるいは、銅イオンによる含浸も、例えば、2価の銅カチオンと可溶性チタンまたは可溶性ジルコニウム化合物の両方を含む水溶液を用いて、それと同時に行われてもよい。追加の合成および触媒系の調製の詳細は、米国特許第6,143,261号に記載されていてよく、この特許は参照により本明細書中に組み込まれる(又は援用される)。
【0160】
さらに別の例では、本開示に記載のモレキュラーシーブは、アルキル化、トランスアルキル化、脱アルキル化、ヒドロデシル化、不均化、オリゴマー化および脱水素環化などの反応における触媒として、特に、大きなポア(又は孔)または中程度のポア(又は孔)を有するモレキュラーシーブも有用であり得る。
【0161】
別の例において、モレキュラーシーブは、メタノール(および/またはジメチルエーテル)およびアンモニアからメチルアミン(類)(例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、およびトリメチルアミン)を合成する際の触媒として使用することができる。反応物(メタノール(および/またはジメチルエーテル)およびアンモニア)は、約0.2~約1.5または約0.7~約1.3の炭素:窒素のモル比(又は炭素/窒素)を提供する濃度を有することができる。反応温度は、約250℃~約450℃、または約300℃~約425℃である。追加の合成の詳細は、米国特許第5,569,785号に見い出すことができ、これは参照により本明細書に組み込まれる(又は援用される)。
【0162】
有機化合物(炭化水素)変換プロセスで使用される多くの触媒の場合と同様に、有機変換プロセスで採用される温度および他の条件に耐性のある別の材料によってモレキュラーシーブに組み込むことが望ましい場合がある。このような材料には、活性材料および不活性材料および合成または天然に存在するモレキュラーシーブ、ならびに無機材料(例えば、クレイ(又は粘土)、シリカ)、および/または金属酸化物(例えば、アルミナ)が含まれ得る。後者は、天然に存在するものであっても、シリカと金属酸化物との混合物を含むゼラチン状の沈殿物またはゲルの形態であってよい。材料をモレキュラーシーブと共に使用すること(すなわち、それと組み合わされ、および/または活性である新しい結晶の合成中に存在するもの)によって、特定の有機変換プロセスにおける触媒の変換(又はコンバージョン)および/または選択性(又はセレクティビティ)が変化する傾向があってよい。不活性材料は、反応速度を制御するために他の(より高価な)手段を採用することなく、経済的かつ秩序だった方法で生成物を得ることができるように、所定のプロセスにおける変換(又はコンバージョン)の量を制御するための希釈剤として適切に機能することができる。これらの材料は、商業的な操作条件下で触媒の破砕強度を改善するために、天然に存在するクレイ(又は粘土)(例えば、ベントナイトおよびカオリン)に組み込まれてよい。上記の材料(すなわち、クレイ(又は粘土)、酸化物など)は、触媒のバインダーとして機能することができる。商業的な使用において、触媒が粉末状の材料(又は物質)に分解されること(摩損)を防ぐことが望ましいとされ得るので、良好な破砕強度を有する触媒を提供することが望ましいとされ得る。これらのクレイ(又は粘土)および/または酸化物のバインダーは、通常、触媒の破砕強度を向上させる目的のみで採用されてきた。
【0163】
モレキュラーシーブに配合(又は複合又は複合体化)することができる天然に存在するクレイ(又は粘土)として、モンモリロナイトおよびカオリンのファミリーを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。かかるファミリーとして、サブベントナイト、および一般にディキシー(Dixie)、マクナミー(McNamee)、ジョージア(Georgia)およびフロリダクレー(Florida clays)として知られているカオリン、または主要な鉱物の成分がハロイサイト、カオリナイト、ディッカイト、ナクライトまたはアノーサイトである他のものが挙げられる。このようなクレイ(又は粘土)は、採掘されたままの生の状態でも、焼成、酸処理または化学修飾を最初に施したものであっても使用することができる。モレキュラーシーブに配合(又は複合又は複合体化)するのに有用なバインダー(又は結合剤)として、追加的または代替的なものとして、シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、ベリリア、アルミナ、およびそれらの混合物などの無機酸化物を挙げることができる。
【0164】
上記の材料の代替として、または加えて、モレキュラーシーブは、シリカ-アルミナ、シリカ-マグネシア、シリカ-ジルコニア、シリカ-トリア、シリカ-ベリリア、シリカ-チタニア、および/またはシリカ-アルミナ-トリア、シリカ-アルミナ-ジルコニア・シリカ-アルミナ-マグネシア、シリカ-マグネシア-ジルコニアなどの1以上の三元組成物などの多孔質マトリクス材料を配合(又は複合又は複合体化)させることが可能である。
【0165】
モレキュラーシーブおよび無機酸化物マトリクスの相対的な割合は、広く変化してよく、モレキュラーシーブ含有量は、約1重量%~約90重量%の範囲であり、より通常には、特にビーズの形態で複合体(又はコンポジット)が調製される場合には、複合体(又はコンポジット)の約2重量%~約80重量%の範囲である。例示的なマトリクス含有量の範囲として、約10重量%~約50重量%が挙げられ得る。
【0166】
本明細書で使用される数値範囲は、その範囲に記載される数字を含む。例えば、「1重量%~10重量%」の数値範囲は、その記載された範囲内に1重量%および10重量%を含む。
【0167】
(例示の実施形態)
本開示の第1の非限定的な例示的な実施形態は、モレキュラーシーブを製造するために、以下からなる群から選択される構造指向剤(SDA)の存在下において、四面体元素(又はテトラヘドラル元素又はテトラヘドラル・エレメント)の供給源(又はソース)からなる群から選択される供給源(又はソース)を反応させること(又は工程)を含む方法である。
Ar-L-Ar、
Ar-L-Ar-L-Ar、および
Ar-L-Ar-L-NR
式中、
Arは、N含有カチオン性芳香環であってよく、
Arは、非荷電芳香環であってよく、
Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖であり、
NR は、第4級アンモニウムであってよい。
第1の非限定的な例示的な実施形態は、以下の1以上を含んでよい。
要素(又はエレメント)1:N含有カチオン性芳香環は、ピリジニウム、置換ピリジニウム、イミダゾリウム、置換イミダゾリウム、ピラゾリウム、置換ピラゾリウム、ピラジニウム、置換ピラジニウム、ピリミジニウムおよび置換ピリミジニウムからなる群から選択される;
要素(又はエレメント)2:非荷電芳香環が、フェニル、置換フェニル、ナフチルおよび置換ナフチルからなる群から選択される;
要素(又はエレメント)3:SDAが、化合物E、化合物F、化合物G、化合物H、化合物I、化合物J、化合物K、化合物L、化合物M、化合物N、化合物O、化合物P、化合物Q、化合物R、化合物S、化合物Tおよびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される;
要素(又はエレメント)4:四面体元素が、Siを含んで成り、水性の反応混合物において、原子Si:構造指向剤のモル比(又は原子Si/構造指向剤)が、約1~約20である;
要素(又はエレメント)5:四面体元素が、Siを含んで成り、水性の反応混合物において、水:原子Siのモル比(又は水/原子Si)が約2~約80である;
要素(又はエレメント)6:四面体元素が、Li、Be、Al、B、P、Si、Ga、Ge、Zn、Cr、Mg、Fe、Co、Ni、Mn、As、In、Sn、Sb、Ti、Zrおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される;
要素(又はエレメント)7:反応混合物が、ヒドロキシドイオン(又は水酸化物イオン)の供給源(又はソース)をさらに含んで成る;
要素(又はエレメント)8:反応混合物が、ハライドイオン(又はハロゲン化物イオン)の供給源(又はソース)をさらに含んで成る;
要素(又はエレメント)9:反応混合物が、アルカリ/アルカリ土類金属イオンの供給源(又はソース)をさらに含んで成る;
要素(又はエレメント)10:反応混合物が、モレキュラーシーブのシードをさらに含んで成る;
要素(又はエレメント)11:反応が、約75℃~約200℃の温度で進行する;
要素(又はエレメント)12:反応が、約2時間~約28日の時間で進行する;
要素(又はエレメント)13:モレキュラーシーブが、シリカ、アルミノシリケート、ボロシリケート、アルミノボロシリケート、ゲルマノシリケート、アルミノホスフェート、シリコアルミノホスフェートおよびメタロアルミノホフェートからなる群から選択される組成物(又は組成又はコンポジション)を有する;
要素(又はエレメント)14:モレキュラーシーブは、RHOフレームワーク、LTAフレームワーク、ITEフレームワーク、RTHフレームワーク、ITE/RTH結晶成長(又は連晶又は相互成長又はインターグロース)フレームワーク、ITE/RTH結晶成長(又は連晶又は相互成長又はインターグロース)フレームワーク、IWVフレームワーク、IFWフレームワーク、*CTHフレームワーク、SASフレームワーク、POSフレームワークおよびMWWフレームワークからなる群から選択されるフレームワークを有する;
要素(又はエレメント)15:当該方法は、モレキュラーシーブを約500℃~約900℃で焼成することをさらに含む;
要素(又はエレメント)16:当該方法は、モレキュラーシーブを酸に曝すことをさらに含む;
要素(又はエレメント)17:当該方法は、モレキュラーシーブを沸騰水に曝すことをさらに含む。
組み合わせの例として、以下の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない:
要素(又はエレメント)1と、要素(又はエレメント)2との組み合わせ;
要素(又はエレメント)1および/または要素(又はエレメント)2と、1以上の要素(又はエレメント)4~9との組み合わせ、必要に応じて要素(又はエレメント)10~12とのさらなる組み合わせ;
要素(又はエレメント)3と、1以上の要素(又はエレメント)4~9との組み合わせ、必要に応じて要素(又はエレメント)10~12とのさらなる組み合わせ;
要素(又はエレメント)13と、要素(又はエレメント)14との組み合わせ;
要素(又はエレメント)13および/または要素(又はエレメント)14と、1以上の要素(又はエレメント)15~17との組み合わせ;
要素(又はエレメント)1および/または要素(又はエレメント)2と、要素(又はエレメント)13および/または要素(又はエレメント)14との組み合わせ;
要素(又はエレメント)3と、要素(又はエレメント)13および/または要素(又はエレメント)14との組み合わせ。
【0168】
本開示の第2の非限定的な例示的な実施形態は、モレキュラーシーブを製造するために、以下の構造指向剤(SDA)の存在下において、四面体元素(又はテトラヘドラル元素又はテトラヘドラル・エレメント)の供給源(又はソース)からなる群から選択される供給源(又はソース)を反応させること(又は工程)を含む方法である。
ArAr-L-ArAr
式中、
Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖であり、
ArArおよびArArは、縮合芳香環構造であり、この縮合芳香環構造は、N含有カチオン性部分および非電荷部分の両方を含んで成る。
第2の非限定的な例示的な実施形態は、以下の1以上を含んでよい。
要素(又はエレメント)18:SDAは、化合物U、化合物V、化合物Wおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される;
要素(又はエレメント)19:四面体元素が、Siを含んで成り、水性の反応混合物において、原子Si:構造指向剤のモル比(又は原子Si/構造指向剤)が約1~約15である;
要素(又はエレメント)20:四面体元素が、Siを含んで成り、水性の反応混合物において、水:原子Siのモル比(又は水/原子Si)が約2~約80である;
要素(又はエレメント)21:四面体元素が、Li、Be、Al、B、P、Si、Ga、Ge、Zn、Cr、Mg、Fe、Co、Ni、Mn、As、In、Sn、Sb、Ti、Zrおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される;
要素(又はエレメント)22:反応混合物が、ヒドロキシドイオン(又は水酸化物イオン)の供給源(又はソース)をさらに含んで成る;
要素(又はエレメント)23:反応混合物が、ハライドイオン(又はハロゲン化物イオン)の供給源(又はソース)をさらに含んで成る;
要素(又はエレメント)24:反応混合物が、アルカリ/アルカリ土類金属イオンの供給源(又はソース)をさらに含んで成る;
要素(又はエレメント)25:反応混合物が、モレキュラーシーブのシードをさらに含んで成る;
要素(又はエレメント)26:反応が、約75℃~約200℃の温度で進行する;
要素(又はエレメント)27:反応が、約2時間~約20日の時間で進行する;
要素(又はエレメント)28:モレキュラーシーブが、シリカ、アルミノシリケート、ボロシリケート、アルミノボロシリケート、ゲルマノシリケート、アルミノホスフェートおよびシリコアルミノホスフェートからなる群から選択される組成物(又は組成又はコンポジション)を有する;
要素(又はエレメント)29:モレキュラーシーブが、RHOフレームワーク、LTAフレームワーク、ITEフレームワーク、RTHフレームワーク、ITE/RTH結晶成長(又は連晶又は相互成長又はインターグロース)フレームワーク、IWVフレームワーク、IFWフレームワーク、*CTHフレームワーク、SASフレームワーク、POSフレームワークおよびMWWフレームワークからなる群から選択されるフレームワークを有する;
要素(又はエレメント)30:当該方法は、モレキュラーシーブを約500℃~約900℃で焼成することをさらに含む;
要素(又はエレメント)31:当該方法は、モレキュラーシーブを酸に曝すことをさらに含む;
要素(又はエレメント)32:当該方法は、モレキュラーシーブを沸騰水に曝すことをさらに含む。
組み合わせの例として、以下の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
要素(又はエレメント)18と、要素(又はエレメント)28および/または要素(又はエレメント)29との組み合わせ;
要素(又はエレメント)18と、要素(又はエレメント)19および/または要素(又はエレメント)20との組み合わせ;
1以上の要素(又はエレメント)18~20と、要素(又はエレメント)21との組み合わせ;
2以上の要素(又はエレメント)18~25:
要素(又はエレメント)26および/または要素(又はエレメント)27と、1以上の要素(又はエレメント)18~25との組み合わせ;
要素(又はエレメント)28および/または要素(又はエレメント)29と、1以上の要素18~27との組み合わせ;および
要素(又はエレメント)31および/または要素(又はエレメント)32と、1以上の要素(又はエレメント)18~30との組み合わせ。
【0169】
本開示の第3の非限定的な例示的な実施形態は、組成物であって、当該組成物は、アルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブであって、RHOフレームワークを有し、Si:Alの比(又はSi/Al)が約8以上(例えば、約8~約25)である、モレキュラーシーブを含んで成る。
アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、Si:Bの比(又はSi/B)は、約1~約25であってよい。
【0170】
本開示の第4の非限定的な例示的な実施形態は、ボロシリケート・モレキュラーシーブであって、RHOフレームワークを有するモレキュラーシーブを含んで成る組成物である。
ボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、Si:Bの比(又はSi/B)は、約1~約25(または約8~約25)であってよい。
【0171】
本開示の第5の非限定的な例示的な実施形態は、IFWフレームワークを有するシリカ・シーブを含んで成る組成物である。
【0172】
本開示の第6の非限定的な例示的な実施形態は、IFWフレームワークを有するアルミノシリケート・モレキュラーシーブを含んで成る組成物である。
アルミノシリケート・モレキュラーシーブにおいて、Si:Alの比(又はSi/Al)は、約3~約100(または約20~約100)であってよい。
【0173】
本開示の第7の非限定的な例示的な実施形態は、シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブまたはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブであって、ITH/RTH結晶成長(又は連晶又は相互成長又はインターグロース)フレームワークを有するモレキュラーシーブを含んで成る組成物である。
アルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、Si:Alの比(又はSi/Al)は、約3~約100(例えば、約20~約100)である。
ボロシリケート・モレキュラーシーブまたはアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、Si:Bの比(又はSi/B)は、約3~約100(または約20~約100)であってよい。
当該組成物に関して、ゲルマノシリケート・モレキュラーシーブまたはアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブにおいて、Si:Geの比(又はSi/Ge)は、約1~約100(または約20~約100)である。
【0174】
本開示の第8の非限定的な例示的な実施形態は、シリカ・モレキュラーシーブまたはボロシリケート・モレキュラーシーブであって、*CTHフレームワークを有するモレキュラーシーブを含んで成る組成物(Geは、存在していなくてもよい)である。Si:Bの比(又はSi/B)は、約4~約25であってよい。
【0175】
本開示の第9の非限定的な例示的な実施形態は、シリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブであって、SASフレームワークを有するモレキュラーシーブを含んで成る組成物である。Si:Alの比(又はSi:Al)は、約1~約25であってよい。
【0176】
他に指示がない限り、本明細書および関連する請求項で使用される成分の量、分子量などの特性、反応条件などを表す全ての数値は、全ての場合において、「約」という用語によって修飾されているものと理解されるべきである。したがって、反対に示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載された数値パラメータは、本発明の実施形態によって得ようとする所望の特性によって変化し得る近似値である。少なくとも、特許請求の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の桁数に照らして、通常のランディング・テクニック(又は丸め技術)を適用することによって解釈されるべきものである。
【0177】
本明細書中に開示された本発明の実施形態を組み込んだ1以上の例示的な実施形態が本明細書中に提示されている。物理的な実施形態のすべての特徴が、明確化のために本願で説明または示されているわけではない。本発明の実施形態を組み込んだ物理的な実施形態の開発では、システム関連、ビジネス関連、政府関連および他の制約を遵守するなど、開発者の目標を達成するために、多数の実施形態に固有の決定を行わなければならず、それは実施によって、また時々、異なることが理解されよう。開発者の努力は時間がかかるかもしれないが、そのような努力は、それにもかかわらず、当業者であり本開示の利益を有する者にとって日常的な仕事(又は事業(undertaking))であろう。
【0178】
本明細書では、組成物および方法は、様々な成分(又はコンポーネント)または工程(又はステップ)を「含む(comprising)」という用語で説明されているが、このような組成物および方法は、様々な成分(又はコンポーネント)および工程(又はステップ)から「本質的にからなる(consist essentially of)」または「からなる(consist of)」ことも可能である。
【0179】
本発明の実施形態のより良い理解を促進するために、好ましいまたは代表的な実施形態の実施例を以下に挙げる。以下の実施例は、決して、本発明の範囲を限定し、本発明の範囲を規定するために読まれてはならない。
【実施例
【0180】
(実施例)
実施例1
反応スキーム1は、化合物X(化合物VのSDA実施形態)の合成を示す。ステア・バーを備えた500mLの丸底フラスコ(フレーム乾燥済)に200mLの無水THFをカニューレで入れた。3.965g(30.0mmol)の2-メチルベンズイミダゾールをこのフラスコに添加し、次いで、このフラスコを窒素でパージした。反応混合物を-78℃に冷却した。12.0mL(30.0mmol,1.0eq)の2.5MのN-ブチルリチウムを反応混合物に加え、-78℃で5分間撹拌した後、室温に戻し、室温で15分間撹拌した。12.77g(90.0mmol,3.0eq)のヨードメタンを加え、反応物を室温で16時間にわたって撹拌した。薄茶色の反応混合物を150mLの脱イオン水に注ぎ、75mLの酢酸エチルで2回、75mLの塩化メチレンで2回抽出した。あわせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、予め秤量した丸底フラスコに重力濾過し、溶媒を減圧で除去して、生成物をベージュ色の固体として得た(3.04g、収率:69.3%)。先の反応からの生成物(7.52g(51.2mmol,2.05eq))をステア・バーを備えた500mLの丸底フラスコに入れ、100mLのアセトニトリルに溶解させた。このフラスコに5.74gの1,5-ジブロモペンタン(24.97mmol,1.0eq)を加え、窒素下で72時間にわたって反応物を還流させた。反応混合物中に白色固体が析出した。この沈殿物をミディアム・フリットで濾過し、50mLのアセトンで3回洗浄した。固体を蒸発皿に入れ、減圧オーブンで一晩乾燥させて、10.15gを得た(収率:78.0%)。
【0181】
【化24】
【0182】
化合物Yおよび化合物Zの合成は、同様に行うことができる。例えば、化合物Yを生成させるために、モル当量の1,4-ジブロモブタンを上記の1,5-ジブロモペンタンの代わりに使用した。
【0183】
【化25】
化合物Y
【0184】
式中、Xは、Brである。
【0185】
【化26】
化合物Z
【0186】
式中、Xは、Brである。
【0187】
実施例2
1.5mLの反応器において、ホウ酸、テトラメチルオルトシリケート(TMOS)および化合物Xのヒドロキシド溶液を十分量の水とともに一緒にした。そうすることで、反応混合物において、原子Si:原子Bのモル比(Si/B)が10になった。原子Si:SDAのモル比(Si/SDA)は4であった。次いで、混合物を凍結乾燥させてメタノールおよび多くの水を除去し、次いで、脱イオン水を再び添加して、水:原子Siのモル比(水/Si)を4に調整した。反応混合物を150℃で10日間にわたって加熱して、ボロシリケートRhoモレキュラーシーブとアモルファス材料との混合物を生成させた。図3は、生成物の走査型電子顕微鏡(SEM)の顕微鏡写真である。
【0188】
実施例3
150℃、合計で28日間にわたって、実施例2の反応混合物を加熱して、実質的に純粋なボロシリケートRhoモレキュラーシーブ(2重量%未満のアモルファス生成物)を製造した。
【0189】
実施例4
10mLのテフロンインサートを備えるSteel Parr反応器において、実施例2の条件を再現した。このとき、実施例3の生成物に由来するシードを添加した。このシードは、反応の速度を増加させた。そうすることで、11日以内に、実質的に純粋なボロシリケートRhoモレキュラーシーブを製造した。図4A図4Dは、生成物のSEM顕微鏡写真である。
【0190】

段階的な手順でボックス・ファーネスにおいて実施例4の生成物を焼成した。サンプルを室温で2時間にわたって窒素流にさらし、続いて、2時間の期間にわたって、室温から400℃まで上昇させた(又はランプした)。このとき、サンプルを窒素フロー下で維持した。次いで、15分間にわたって400℃で温度を維持し、次いで、この雰囲気を窒素フローから乾燥空気フローに切り替えた。次いで、1時間の期間をかけて、400℃から600℃まで温度を上昇させた(又はランプした)。16時間にわたって600℃で温度を維持し、次いで、ボックス・ファーネスを冷却した。他に特記しない限り、これが焼成の方法であり、本開示に記載される他の例においても同様である。
【0191】
焼成によって、ボロシリケートRhoモレキュラーシーブからSDAが除去される。図5ならびに表11および表12は、XRDパターンを示す(Bruker DaVinci D8 Discovery装置(Cu Kα線を用いる連続モード);Bragg-Bentanoの配置(又はジオメトリ)(Vantec 500検出器);角度の範囲4°~36°(2θ))(製造したままのボロシリケートRhoモレキュラーシーブ、焼成したボロシリケートRhoモレキュラーシーブをそれぞれ示す)。製造したままのボロシリケートRhoモレキュラーシーブは、aパラメータ(14.69Å(オングストローム))の単位格子(又はユニットセル)を有する。焼成したボロシリケートRhoモレキュラーシーブは、aパラメータ(14.75Å(オングストローム))の単位格子(又はユニットセル)を有する。本発明のボロシリケートRhoモレキュラーシーブは、他の典型的なRhoモレキュラーシーブとは異なるものであり、より高いケイ素(Si)含有量を有し、それによって、吸蔵種(occluded species)を除去しても格子単位(又はユニットセル)がほとんど変化しないことを示す。
【0192】
【表11】
【0193】
【表12】
【0194】
実施例5
23mLのParrボムで実施例3の合成を繰り返した。製造したままのボロシリケートRhoモレキュラーシーブについて、空気中で熱重量分析(TGA)を行った。800℃まで23.7重量%の累積的な質量の損失があった。これは、SDAと水の除去を示すものである。
【0195】
実施例4に記載の通り、実施例5の生成物を焼成した。焼成の後、この生成物を一晩オープンエアで放置した。焼成したボロシリケートRhoモレキュラーシーブについて、空気中でのTGAを行った。400℃までの累積的な質量の損失は6重量%未満であった。これは、吸着した水を除去するのに十分に高い温度である。重量%の損失が小さいことが観察されたことから、焼成したボロシリケートRhoモレキュラーシーブによって水がほとんど吸着されていないことが示されている。また、このようなことから、焼成したボロシリケートRhoモレキュラーシーブは、典型的なRhoモレキュラーシーブ(ケイ素の含有量が比較的に低いモレキュラーシーブ)と比べて、親水性が低いことが示されている。
【0196】
BET分析の窒素吸着データによると、焼成したボロシリケートRhoモレキュラーシーブの表面積は、993m/gであり、マイクロポア・ボリュームは、0.37cm/gであることが示されている。
【0197】
実施例6
シリカの供給源(又はソース)としてULTRASILTMを用いて、反応時間を10日のみとして、実施例5(シードの合成)を繰り返した。製造したボロシリケートRhoモレキュラーシーブは、わずかにトレース量(又は微量)のアモルファスの生成物(1重量%未満のアモルファスの生成物)を有していた。図6Aおよび図6Bは、この生成物のSEM顕微鏡写真である。
【0198】
実施例7
シリカの供給源(又はソース)としてLUDOXTM LS-30(デュポン社から入手可能)を用いて、反応時間を10日のみとして、実施例5(シードの合成)を繰り返した。製造したボロシリケートRhoモレキュラーシーブは、純粋なRho(0.1重量%未満のアモルファスの生成物)であった。図7は、この生成物のSEM顕微鏡写真である。
【0199】
実施例8
シリカの供給源(又はソース)としてTMOSを用いて、反応混合物中の水:原子Siのモル比(水/Si)を7として、反応時間を7日のみとして、実施例4(シードありの合成)を繰り返した。製造したボロシリケートRhoモレキュラーシーブは、純粋なRhoであった。図8Aおよび図8Bは、この生成物のSEM顕微鏡写真である。
【0200】
実施例9
以下の表および後続の以下の表において、特に断りがない限り、合成は、1.5mLウェルのパラレルリアクターの合成反応器で実施した。各合成において、鋼球(又はスチール・ボール)を備えたステンレス鋼のライナーを使用した。いくつかのアルミノシリケートRhoモレキュラーシーブおよびボロシリケートRhoモレキュラーシーブを調製した。このときSDAとして化合物Yを用いた。そして、反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表13に示すものに従った。どのSDAを使用するかについて特定してください(上記のものとは異なる)。ホウ素の供給源(又はソース)は、3.47重量%のホウ酸(水中)であった。カリウムの供給源(又はソース)は、17.54重量%のKOH(水中)であった。ナトリウムの供給源(又はソース)は、2重量%~10重量%のNaOH(水中)であった。反応温度は、160℃であった。
【0201】
【表13】
【0202】
a Lは、LUDOXTM LX-30(30重量%SiO)であった。;Aは、AERODISPTM W7330N(30重量%SiO)であった。
b アルミニウムの供給源(又はソース)は、USALCOTM LSA(8.86重量%(水中))であった。
c アルミニウムの供給源(又はソース)は、カオリンであった。
【0203】
実施例10
アルミノホスフェートLTAモレキュラーシーブおよびシリコアルミノホスフェートLTAモレキュラーシーブをいくつか調製した。反応混合物の成分、相対的な濃度および生成物の説明については、表14に示すものに従った。アルミナの供給源(又はソース)は、69.3重量%のCATAPALTM A(アルミニウムハイドレート,SASOLから入手可能)(水中)であった。リンの供給源(又はソース)は、50重量%のリン酸(水中)であった。反応時間は、4日であった。反応温度は、160℃であった。
【0204】
【表14】
【0205】
a Tは、反応混合物におけるアルミニウム原子、リン原子およびケイ素原子のモルの合計である。
b Lは、LUDOXTM LS-30(30重量%SiO)であった。:Aは、AERODISPTM W7330(30重量%SiO)であった。
c マグネシウムカチオンの供給源(又はソース)は、硝酸マグネシウムであった。;ニッケルカチオンの供給源(又はソース)は、硝酸ニッケルであった。
【0206】
実施例11
SDAとして化合物Yを用いてモレキュラーシーブを調製した。SDA:Siのモル比(SDA/Si)は、0.125であり、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド:Siのモル比(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド/Si)は0.25であり、F:Siのモル比(F/Si)は0.5であった。150℃で8日間にわたって、この合成を行った。得られるモレキュラーシーブ生成物は、約60重量%のLTAおよび約40重量%のASTであった。
【0207】
実施例12
125mLのテフロン・インサートに14.8gの2,3-ルチジンおよび25.0gの1-ブロモ-3-フェニルプロパンを加えることによって、化合物AAを調製した。これに60mLのアセトニトリル溶媒を加えた。その後、ライナーをキャップし、125mLのParr・スチール・オートクレーブ内に設置し、次いで、90℃で16時間にわたって加熱した。オートクレーブを取り出し、室温まで冷却した。次に、混合物から溶媒をロートエバポレーションによって除去し、固体の残渣をエチルエーテルで洗浄して、未反応の試薬を除去した。この固体を空気乾燥した後、総収率は、95%であった。生成物の純度は、H NMRおよび13C NMRで確認した。この化合物を脱イオン水に溶解し、3倍過剰のDowexのアニオン交換樹脂に加えることによって、バッチ反応でこの化合物をその水酸化物(又はヒドロキシド)の形態に変換した。約12時間後、溶液を濾過し、樹脂を脱イオン水で洗浄することによって単離した。次いで、あわせた水性フラクションをロートエバポレーターで濃縮し、15.7重量%の溶液を得た。0.1MのHCl溶液による滴定によって決定した。
【0208】
【化27】
化合物AA
【0209】
アルミノシリケートおよびボロシリケートのモレキュラーシーブをいくつか調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表15に示されるものに従った。SDAは、OHカウンターイオンを有する化合物AAであった(化合物Eの一実施形態)。
【0210】
【表15】
【0211】
a Lは、LUDOXTM HS-30(30重量%SiO)であった。;Aは、AERODISPTM W7330(30重量%SiO)であった。
b Sは、8.86%のアルミン酸ナトリウム溶液であった。Bは、3.47%のホウ酸溶液であった。Mは、MS-25であり、アモルファスのシリカ/アルミナ(65.5%シリカ-22%アルミナ)であった。Yは、USYゼオライト(Si/Al=3.05)であった。
c この反応混合物は、NaOHも含んでいて、Na:Siの比(Na/Si)は、0.10であった。
d この反応混合物は、NaOHも含んでいて、Na:Siの比(Na/Si)は、0.20であった。
【0212】
図9は、実施例12・22のXRDパターンをプロットしたもの(アルミノシリケートRthモレキュラーシーブ、上方のプロット)および実施例12・5のXRDパターンをプロットしたもの(ボロシリケートRthモレキュラーシーブ、下方のプロット)である。
【0213】
23mLのSteel Parrオートクレーブでサンプル12.14の合成を大規模(又はラージ・スケール)で繰り返したが、Si:Alのモル比(Si/Al)は、20であり、40ではなかった。160℃で17日間にわたって加熱した後、純粋なRTHタイプの相(又はフェーズ)が得られた。図10は、XRDパターンをプロットしたものである。表16は、XRDパターンのピーク位置を示す。図11Aおよび図11Bは、この生成物のSEM顕微鏡写真である。
【0214】
【表16】
【0215】
さらに、アルミノシリケート、ボロシリケートおよびゲルマノシリケートのモレキュラーシーブをいくつか調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表17に示すものに従った。シリカの供給源(又はソース)は、TMOSであった。SDAは、OHカウンターイオンを有する化合物AAであった。
【0216】
【表17】
【0217】
a Bは、3.47%のホウ酸溶液であった。Nは、硝酸アルミニウムであった。Gは、酸化ゲルマニウムであった。
b 反応混合物は、ITQ-24のシードを含んでいた。
c 反応混合物は、ITQ-33のシードを含んでいた。
L = 層状相(又はレイヤード・フェーズ(layered phase))
【0218】
実施例13
アルミノシリケートおよびボロシリケートのモレキュラーシーブをいくつか調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表18に示すものに従った。SDAは、OHカウンターイオンを有する化合物ABであった(化合物Eの一実施形態)。化合物ABは、化合物AAの方法と同様の方法で調製した。ただし、上記の2,3-ルチジンの代わりに、等モル量の2,3,5-コリジンを使用した。
【0219】
【化28】
化合物AB
【0220】
【表18】
【0221】
a Lは、LUDOXTM HS-30(30重量%SiO)であった。;Aは、AERODISPTM W7330(30重量%SiO)であった。
b Sは、8.86%のアルミン酸ナトリウム溶液であった。Bは、3.47%のホウ酸溶液であった。Mは、MS-25であった。MKは、メタカオリンである。Kは、アルミン酸カリムであった。Yは、Yモレキュラーシーブであった。
c この反応混合物は、ITQ-21のシードを含んでいた。
d この反応混合物は、ITQ-24のシードを含んでいた。
e この反応混合物は、ITQ-33のシードを含んでいた。
f Si:Tiの比(Si/Ti)は、100であった(アナターゼ)。
【0222】
表19は、サンプル13.9のXRDパターンのピークを示す。
【0223】
【表19】
【0224】
サンプル13.9の合成を45mLのスチールParrオートクレーブ内でより大規模(又はラージスケール)で繰り返した(ただし、サンプル13.9からITEモレキュラーシーブのシードは除いた)。45mLのテフロン・インサートに11.1gのSDAOH溶液([OH]=0.90mmol/g)、5.6gのLUDOXTM LS-30 コロイドシリカ、7.9gの蒸留水、0.37gのMS-25、19mgのITQ-33のシード、および20mgのサンプル13.9のシードを添加した。次に、ライナーをキャップし、45mLのスチールParrオートクレーブ内に密閉し、回転スピットを有するオーブン内に置いた。反応器を約30rpmでタンブリングした。160℃で7日間にわたって加熱した後、純粋なITEタイプの相のモレキュラーシーブを得た。図12は、得られる生成物のXRDパターンである。表20は、XRDパターンのピークを示す。図13Aおよび図13Bは、得られた生成物のSEM顕微鏡写真である。
【0225】
【表20】
【0226】
上述のサンプル13.9のシードを用いたスケールアップ合成を繰り返した(ただし、シードは除く)。12日後、純粋なITEタイプの相(又はフェーズ)のモレキュラーシーブを得た。
【0227】
さらに、アルミノシリケート、ボロシリケートおよびゲルマノシリケートのモレキュラーシーブをいくつか調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表21に示すものに従った。シリカの供給源(又はソース)は、TMOSであった。SDAは、OHカウンターイオンを有する化合物ABであった。
【0228】
【表21】
【0229】
a Nは、硝酸アルミニウムであった。Gは、酸化ゲルマニウムであった。Bは、3.47%のホウ酸溶液であった。
b この反応混合物は、ITQ-33のシードを含んでいた。
【0230】
実施例14
テンプレートSDA分子の混合物を使用してITE/RTHのランダムな結晶成長(又は連晶又は相互成長又はインターグロース(intergrowth))のフレームワーク(又はランダム・インターグロース・フレームワーク)を調製した。テンプレートSDA分子は、ITEフレームワークまたはRTHフレームワークにそれぞれ選択的である。23mLのテフロン・インサートに2.78gのSDA溶液の化合物AB([OH]=0.90mmol/g)、3.78gのSDA溶液の化合物AA([OH]=0.66mmol/g)および2.94gの脱イオン水を添加した。この溶液に、2.80gのLUDOXTM LS-30および0.185gのMS-25(アモルファスのシリカ/アルミナ)を添加した。次に、ライナーをキャップし、23mLのスチールParrオートクレーブ内に密閉し、回転スピットを備えたオーブン内に置いた。反応器を約30rpmでタンブリングした。160℃で7日間にわたって加熱した後、ITE/RTHの結晶成長相(又は連晶相又は相互成長相又はインターグロース・フェーズ)が得られた。図14は、結晶成長の粉末X線パターンを、先の実施例の純粋なRTHおよびITEのフレームワークの生成物のものと比較したものである。パターンの形成(又はパターンニング)において、特定の特徴が広がっていることは、Wagnerらのシミュレーションと一致している。
【0231】
実施例15
IFWタイプの相およびIWVタイプの相の混合物を有するボロシリケート生成物を調製した。反応混合物の成分および反応条件については、表22に示すものに従った。SDAとして、OHカウンターイオンを有する化合物AC(化合物Eの一実施形態)を使用した。シリカの供給源(又はソース)は、LUDOXTM HS-30(30重量%SiO)であった。ホウ素の供給源(又はソース)は、3.47%のホウ酸溶液であった。化合物AAと同様の方法で化合物ACを調製した。ただし、2,3-ルチジンの代わりに2,4-ルチジンを使用した。
【0232】
【化29】
化合物AC
【0233】
【表22】
【0234】
実施例16
ゲルマノシリケートLTAモレキュラーシーブをいくつか調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表23に示すものに従った。シリカの供給源(又はソース)は、TMOSであった。ゲルマニウムの供給源(又はソース)は、酸化ゲルマニウムであった。SDAは、化合物Zであった。
【0235】
【表23】
【0236】
実施例17
シリコアルミノホスフェートモレキュラーシーブを調製した。反応混合物の成分および反応条件については、表24に示すものに従った。SDAとして、OHカウンターイオンを有する化合物AD(化合物Jの一実施形態)を使用した。シリカの供給源(又はソース)は、LUDOXTM LS-30であった。アルミナの供給源(又はソース)は、CATAPALTM Aであった。リンの供給源(又はソース)は、リン酸であった。反応時間は4日間であった(160℃)。
【0237】
【化30】
化合物AD
【0238】
【表24】
【0239】
a Tは、アルミニウム原子、リン原子およびケイ素原子のモルの合計である。
【0240】
実施例18
アルミノシリケートおよびボロシリケートのモレキュラーシーブをいくつか調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表25に示すものに従った。SDAは、OHカウンターイオンを有する化合物ADであった。
【0241】
【表25-1】
【0242】
【表25-2】
【0243】
a Lは、LUDOXTM HS-30(30重量%SiO)であった。;Aは、AERODISPTM W7330(30重量%SiO)であった。
b Sは、8.86%のアルミン酸ナトリウム溶液であった。Bは、3.47%のホウ酸溶液であった。Mは、MS-25であった。MKは、メタカオリンであった。Kは、アルミン酸カリウムであった。Yは、Yモレキュラーシーブであった。
c この反応混合物は、ITQ-33のシードを含んでいた。
c この反応混合物は、ITQ-21のシードを含んでいた。
d この反応混合物は、ITQ-24のシードを含んでいた。
e Si:Tiの比(Si/Ti)は、39であった(アナターゼ)。
【0244】
サンプル17.4の合成を繰り返した(ただし、シードを用いた)。KOH:Siの比(KOH/Si)は、0.15であった。Si:Alの比(Si/Al)は、40であった。Si:Bの比(Si/B)は、24であった。SDAOH:Siの比(SDAOH/Si)は、0.30であった。HO:Siの比(HO/Si)は、32であった。23mLのテフロン・インサートに4.15のSDAOH溶液(1.085mmol/g)および2.25gの1N KOHを加えた。これに0.035gの水酸化アルミニウム(Aldrich)および0.04gのホウ酸を加え、撹拌して溶解させた。次に、この溶液に、3.00gのAERODISPTM W7330N コロイダルシリカ(30%)およびサンプル17.4からのシード(約0.02g)を添加した。次に、ライナーをキャップし、23mLのスチールParrオートクレーブ内に密閉し、回転スピットを備えたオーブン内に配置した。反応器を約30rpmでタンブリングさせた。160℃で5日間にわたって加熱した後、IFWタイプの相を得た(層状のシリケートがなく、クウォーツ(又は石英)の不純物も存在しない)。図15Aおよび図15Bは、この生成物のSEM顕微鏡写真である。
【0245】
サンプル17.4からのシードを使用した上記の合成を繰り返した。ただし、以下の(a)~(c)を使用した。
(a)より高いアルミニウム濃度(Si:Alの比(Si/Al)=25)、
(b)より低いホウ素濃度(Si:Bの比(Si/B)=40)、および
(c)上記の生成物のシード(図15Aおよび図15Bに対応するもの)(0.02g)(サンプル17.4のシードではない)。
6日後、純粋なIFWタイプの相を得た。図16は、この生成物のXRDパターンである。表26は、この生成物のXRDパターンのピークである。図17Aおよび図17Bは、サンプル17.10のXRDパターンのプロット(ボロシリケートIFWタイプのモレキュラーシーブ、上方のプロット)およびこのアルミノシリケートIFWタイプのモレキュラーシーブのXRDパターンのプロット(下方のプロット)である。図17Bは、図17Aを拡大したバージョンである。これは、異なる組成(又は組成物又はコンポジション)について、異なるピークの位置を明確に示している。これらは、アルミノシリケートIFWタイプのモレキュラーシーブを直接的に合成した最初の例である。
【0246】
【表26】
【0247】
サンプル17.4からのシードを使用した上記の合成を繰り返した。ただし、以下の(a)~(c)を使用した。
(a)より高いアルミニウム濃度(Si:Alの比(Si/Al)=25)、
(b)ホウ素の供給源(又はソース):なし、
(c)上記の生成物のシード(図15Aおよび図15Bに対応している)(0.02g)(サンプル17.4のシードではない)。
6日後、純粋なIFWタイプの相を得た(ホウ素を含まない)。
【0248】
さらに、IFWおよびRTHのボロシリケートのモレキュラーシーブを調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表27に示すものに従った。シリカの供給源(又はソース)は、TMOSであった。ホウ素の供給源(又はソース)は、3.47%のホウ酸溶液であった。SDAは、上記で示した化合物ADであった。反応時間は、10日であった(150℃)。
【0249】
【表27】
【0250】
実施例19
ゲルマノシリケートIWVモレキュラーシーブをいくつか調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表28に示すものに従った。シリカの供給源(又はソース)は、TMOSであった。ゲルマニウムの供給源(又はソース)は、酸化ゲルマニウムであった。SDAは、OHカウンターイオンを有する化合物AEであった(化合物Eの一実施形態)。
【0251】
【化31】
化合物AE
【0252】
【表28】
【0253】
サンプル18.2のXRDパターンのピークを表29に示す。
【0254】
【表29】
【0255】
実施例20
アルミノシリケートおよびボロシリケートのモレキュラーシーブをいくつか調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表30に示すものに従った。SDAは、OHカウンターイオンを有する化合物AF(化合物Fの一実施形態)であった。
【0256】
【化32】
化合物AF
【0257】
【表30】
【0258】
a Lは、LUDOXTM HS-30(30重量%SiO)である。;Aは、AERODISPTM W7330(30重量%SiO)である。
b MKは、メタカオリンである。Bは、3.47%のホウ酸溶液である。Kは、アルミン酸カリウムである。
【0259】
さらに、アルミノシリケート、ボロシリケートおよびゲルマノシリケートのモレキュラーシーブを調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表31に示すものに従った。シリカの供給源(又はソース)は、TMOSであった。ホウ素の供給源(又はソース)は、3.47%のホウ酸溶液であった。アルミニウムの供給源(又はソース)は、硝酸アルミニウムであった。SDAは、化合物AFであった。
【0260】
【表31】
【0261】
a この反応混合物には、ITQ-24のシードが含まれていた。
b この反応混合物には、ITQ-33のシードが含まれていた。
【0262】
サンプル19.20のXRDパターンのピークを表32に示す。
【0263】
【表32】
【0264】
実施例21
ゲルマノシリケートのモレキュラーシーブを調製した。反応混合物の成分、反応条件および生成物の説明については、表33に示すものに従った。シリカの供給源(又はソース)は、TMOSであった。ゲルマニウムの供給源(又はソース)は、酸化ゲルマニウムであった。SDAは、OHカウンターイオンを有する化合物AGであった。
【0265】
【化33】
化合物AG
【0266】
【表33】
【0267】
この例において、生成物は、POSフレームワークを有する材料であった(12×11×11のリング構造を有する材料であって、チャネルが交差しており、大きなキャビティを形成しているものである)。この材料は、PKU-16(“A Germanosilicate Structure with 11x11x12-Ring Channels Solved by Electron Crystallography”Angew. Chem. Int. Ed., 53, 5868-5871 (2014))と同形(又は同じ構造)である。
【0268】
したがって、本発明は、その言及された目的および利点、ならびに、それに固有のものを達成するためによく適合されている。上記に開示される特定の実施形態は、例示に過ぎない。なぜなら、本発明は、当業者に明らかな異なる方法(ただし、均等の方法であって、本開示の技術の利益を有するもの)で修正および実施され得るからである。さらに、本開示において示される構成または設計の詳細に対して、いかなる制限も意図されていない。ただし、以下の特許請求の範囲に記載のものについては例外である。したがって、上記で開示された特定の例示的な実施形態は、変更、組み合わせ、または修正することができ、すべてのこのような変形(又はバリエーション)は、本発明の範囲および精神の範囲内にあると考えられることが明らかである。本明細書に例示的に開示される本発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素(又は構成要素又は成分又はエレメント)および/または本明細書に開示されるあらゆる任意の要素(又は構成要素又は成分又はエレメント)が存在しない場合であっても、適切に実施することができる。組成物(又は組成またはコンポジション)および方法は、様々な成分(又はコンポーネント)または工程(又はステップ)を「含む(comprising)」、「含む(containing)」又は「含む(including)」という用語で説明されている。また、その一方で、当該組成物(又は組成またはコンポジション)および方法は、様々な成分(又はコンポーネント)および工程(又はステップ)から「本質的になる(consist essentially of)」又は「からなる(consist of)」こともできる。上記に開示されたすべての数値および範囲は、いくらかの量だけ、変化する可能性がある。下限値および上限値をともなう数値範囲が開示されている場合は、いつでも、その範囲内に入る任意の数値および含まれる任意の範囲が具体的に開示されているものとする。特に、本明細書に開示されるあらゆる数値の範囲(「約a~約b(from about a to about b)」、または同等に「約a~b(from approximately a to b)」、または同等に「約a~b(from approximately a-b)」の形式の数値の範囲)は、より広い数値の範囲内に包含されるあらゆる数値および範囲を規定するものと理解されてよい。また、特許請求の範囲に記載された用語は、特許権者によって他に明示的かつ明確に定義されている場合を除いて、その標準的で通常の意味を有する。さらに、不定冠詞「a」または「an」は、特許請求の範囲で使用される通り、この不定冠詞によって導入される要素(又は構成要素又は成分又はエレメント)が1または複数であることを意味するものとして本開示では定義されている。
【0269】
優先権主張の文書は、すべて、参照により本明細書中に完全に援用されている(そのような援用が許されるすべての権限に関する)。さらに、本明細書中において引用する文献(試験の手順も含まれる)は、すべて、参照により本明細書中に完全に援用されている(そのような援用が許されるすべての権限に関する)。
本明細書の開示内容は、以下の態様を含み得る。
(態様1)
モレキュラーシーブを製造するために、Ar -L-Ar、Ar -L-Ar-L-Ar およびAr -L-Ar-L-NR [式中、Ar は、N含有カチオン性芳香環であってよく、Arは、非荷電芳香環であってよく、Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖であり、NR は、第4級アンモニウムであってよい]からなる群から選択される構造指向剤(SDA)の存在下において、四面体元素の供給源からなる群から選択される供給源を反応させることを含む方法。
(態様2)
前記N含有カチオン性芳香環が、ピリジニウム、置換ピリジニウム、イミダゾリウム、置換イミダゾリウム、ピラゾリウム、置換ピラゾリウム、ピラジニウム、置換ピラジニウム、ピリミジニウムおよび置換ピリミジニウムからなる群から選択される、態様1に記載の方法。
(態様3)
前記非荷電芳香環が、フェニル、置換フェニル、ナフチルおよび置換ナフチルからなる群から選択される、態様1または2に記載の方法。
(態様4)
前記SDAが、
【化34】
[式中、
~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化35】
[式中、
~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化36】
[式中、
~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化37】
[式中、
~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化38】
[式中、
~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化39】
[式中、
~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化40】
[式中、
~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化41】
[式中、
~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化42】
[式中、
~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化43】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝もしくは直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝もしくは直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、それぞれ、Hであり、R ~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝もしくは直鎖)またはC ~C シクロアルキルである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化44】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝もしくは直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝もしくは直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、それぞれ、Hであり、R ~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝もしくは直鎖)またはC ~C シクロアルキルである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化45】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝もしくは直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝もしくは直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、それぞれ、Hであり、R ~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝もしくは直鎖)またはC ~C シクロアルキルである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化46】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化47】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化48】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R は、それぞれ、Hである)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化49】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R ~R 13 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルである(好ましくは、R ~R は、それぞれ、Hであり、R ~R 10 は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、R 11 ~R 13 は、それぞれ、CH である)、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている]
およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、態様1~3のいずれか1項に記載の方法。
(態様5)
前記四面体元素がSiを含み、
水性の反応混合物において、原子Si:構造指向剤のモル比が、約1:約20であり、
水性の反応混合物において、水:原子Siのモル比が、約2:約80である、
態様1~4のいずれか1項に記載の方法。
(態様6)
前記四面体元素が、Li、Be、Al、B、P、Si、Ga、Ge、Zn、Cr、Mg、Fe、Co、Ni、Mn、As、In、Sn、Sb、Ti、Zr、および、これらの任意の組み合わせからなる群から選択される、態様1~5のいずれか1項に記載の方法。
(態様7)
反応混合物が、ヒドロキシドイオンの供給源をさらに含む、態様1~6のいずれか1項に記載の方法。
(態様8)
反応混合物が、ハライドイオンの供給源をさらに含む、態様1~7のいずれか1項に記載の方法。
(態様9)
反応混合物が、アルカリ/アルカリ土類金属イオンの供給源をさらに含む、態様1~8のいずれか1項に記載の方法。
(態様10)
反応混合物が、モレキュラーシーブのシードをさらに含む、態様1~9のいずれか1項に記載の方法。
(態様11)
反応が、約75℃~約200℃の温度で進行する、態様1~10のいずれか1項に記載の方法。
(態様12)
前記モレキュラーシーブが、シリカ、アルミノシリケート、ボロシリケート、アルミノボロシリケート、ゲルマノシリケート、アルミノホスフェート、シリコアルミノホスフェートおよびメタロアルミノホスフェートからなる群から選択される組成物を有する、態様1~11のいずれか1項に記載の方法。
(態様13)
前記モレキュラーシーブが、RHOフレームワーク、LTAフレームワーク、ITEフレームワーク、RTHフレームワーク、ITE/RTH結晶成長フレームワーク、ITE/RTH結晶成長フレームワーク、IWVフレームワーク、IFWフレームワーク、*CTHフレームワーク、SASフレームワーク、POSフレームワークおよびMWWフレームワークからなる群から選択されるフレームワークを有する、態様1~12のいずれか1項に記載の方法。
(態様14)
モレキュラーシーブを製造するために、ArAr -L-Ar Ar[式中、Lは、3個~6個の炭素原子のメチレン鎖であり、ArAr およびAr Arは、縮合芳香環構造であり、前記縮合芳香環構造は、N含有カチオン性部分および非荷電部分の両方を含んで成る]の構造指向剤(SDA)の存在下において、四面体元素の供給源からなる群から選択される供給源を反応させることを含む方法。
(態様15)
前記SDAが、
【化50】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化51】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている];
【化52】
[式中、
~R は、独立して、H、C ~C アルキル(分枝または直鎖)またはC ~C シクロアルキルであり、
は、OH 、F 、Cl 、Br またはI によってバランスがとれている]
およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、態様14に記載の方法。
(態様16)
前記四面体元素がSiを含み、
水性の反応混合物において、原子Si:構造指向剤のモル比が、約1:約15であり、
水性の反応混合物において、水:原子Siのモル比が、約2:約80である、
態様14または15に記載の方法。
(態様17)
前記四面体元素が、Li、Be、Al、B、P、Si、Ga、Ge、Zn、Cr、Mg、Fe、Co、Ni、Mn、As、In、Sn、Sb、Ti、Zrおよびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、態様14~16のいずれか1項に記載の方法。
(態様18)
反応混合物が、ヒドロキシドイオンの供給源をさらに含む、態様14~17のいずれか1項に記載の方法。
(態様19)
反応混合物が、ハライドイオンの供給源をさらに含む、態様14~18のいずれか1項に記載の方法
(態様20)
反応混合物が、アルカリ/アルカリ土類金属イオンの供給源をさらに含む、態様14~19のいずれか1項に記載の方法。
(態様21)
反応混合物が、モレキュラーシーブのシードをさらに含む、態様14~20のいずれか1項に記載の方法。
(態様22)
反応が、約75℃~約200℃の温度で進行する、態様14~21のいずれか1項に記載の方法。
(態様23)
前記モレキュラーシーブが、シリカ、アルミノシリケート、ボロシリケート、アルミノボロシリケート、ゲルマノシリケート、アルミノホスフェートおよびシリコアルミノホスフェートからなる群から選択される組成物を有する、態様14~22のいずれか1項に記載の方法。
(態様24)
前記モレキュラーシーブが、RHOフレームワーク、LTAフレームワーク、ITEフレームワーク、RTHフレームワーク、ITE/RTH結晶成長フレームワーク、IWVフレームワーク、IFWフレームワーク、*CTHフレームワーク、SASフレームワーク、POSフレームワークおよびMWWフレームワークからなる群から選択されるフレームワークを有する、態様14~23のいずれか1項に記載の方法。
(態様25)
アルミノシリケート・モレキュラーシーブまたはアルミノボロシリケート・モレキュラーシーブであって、RHOフレームワークを有し、Si:Alの比が約8以上である、モレキュラーシーブ、
ボロシリケート・モレキュラーシーブであって、RHOフレームワークを有するモレキュラーシーブ、
シリカ・シーブであって、IFWフレームワークを有するシーブ、
アルミノシリケート・モレキュラーシーブであって、IFWフレームワークを有するモレキュラーシーブ、
シリカ・モレキュラーシーブ、アルミノシリケート・モレキュラーシーブ、ボロシリケート・モレキュラーシーブ、アルミノボロシリケート・モレキュラーシーブまたはゲルマノシリケート・モレキュラーシーブであって、ITH/RTH結晶成長フレームワークを有するモレキュラーシーブ、
シリカ・モレキュラーシーブまたはボロシリケート・モレキュラーシーブであって、*CTHフレームワークを有するモレキュラーシーブ、および
シリコアルミノホスフェート・モレキュラーシーブであって、SASフレームワークを有するモレキュラーシーブ
から選択される群からなる組成物。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図14
図15A
図15B
図16
図17A
図17B