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特許7442644分散型台帳システムのためのゲートウェイ通信システムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】分散型台帳システムのためのゲートウェイ通信システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/60 20130101AFI20240226BHJP
   G06F 21/64 20130101ALI20240226BHJP
【FI】
G06F21/60 360
G06F21/64
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022536934
(86)(22)【出願日】2020-12-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-22
(86)【国際出願番号】 US2020065391
(87)【国際公開番号】W WO2021127031
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2023-12-14
(31)【優先権主張番号】62/948,702
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519022104
【氏名又は名称】ジェイピーモルガン・チェース・バンク,ナショナル・アソシエーション
【氏名又は名称原語表記】JPMorgan Chase Bank,N.A.
【住所又は居所原語表記】383 Madison Avenue,New York,NY 10179,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】ロバン,タイロン
(72)【発明者】
【氏名】モイ,クリスティーン
(72)【発明者】
【氏名】モバ,トゥラシ
(72)【発明者】
【氏名】シェティ,スレシュ
(72)【発明者】
【氏名】サマンタレイ,デビドゥッタ・プルシビラジ
(72)【発明者】
【氏名】ラジプリア,ラウナク
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ユー
【審査官】平井 誠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0375840(US,A1)
【文献】特表2020-526121(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/00-88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非分散型台帳システムと分散型台帳システムとの間のゲートウェイ通信方法であって、
コンピュータプロセッサを含むリスナーにおいて、第1のドメインにおけるアプリケーションから、第2のドメインにおける複数の分散型台帳システムのうちの1つである宛先分散型台帳システムのためのメッセージを受信するステップと、
前記リスナーによって、前記メッセージのペイロードを生成するステップであって、前記ペイロードが前記メッセージの宛先分散型台帳システムを識別し、前記宛先分散型台帳システムの分散型台帳技術を識別する、ステップと、
前記リスナーによって、前記ペイロードを暗号化し、暗号化された前記ペイロードを含むペイロードメッセージを、APIを使用してゲートウェイ通信サービスにおける複数のアダプタのうちの1つに渡すステップとを含み、
前記アダプタが前記ペイロードメッセージを受信し、前記ペイロードを復号し、前記宛先分散型台帳システムを識別し、復号された前記ペイロードを前記分散型台帳技術のための形式に変換し、変換された復号された前記ペイロードを前記宛先分散型台帳システムに伝達する、方法。
【請求項2】
前記メッセージが、複数の属性を有する資産をトークン化する要求を含み、前記方法が、
前記リスナーによって前記資産の前記複数の属性をトークン化するステップをさらに含み、
前記ペイロードが前記資産のトークン化された前記複数の属性を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リスナーによって前記暗号化されたペイロードに署名するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ペイロードメッセージが前記アダプタの識別子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アダプタが前記宛先分散型台帳システムに関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
非分散型台帳システムと分散型台帳システムとの間のゲートウェイ通信方法であって、
コンピュータプロセッサを含む第2のドメインにおけるゲートウェイ通信サービス内の複数のアダプタのうちの1つのアダプタにおいて、暗号化ペイロードを含むペイロードメッセージを受信するステップであって、前記ペイロードが、第1のドメインにおけるアプリケーションからのものであり、リスナーによって暗号化され、前記第2のドメインにおける複数の分散型台帳システムのうちの1つである宛先分散型台帳システムのためのペイロードであ前記ペイロードはさらに前記宛先分散型台帳システムの分散型台帳技術を識別する、ステップと、
前記アダプタによって前記ペイロードを復号するステップと、
前記アダプタによって復された前記ペイロードから前記宛先分散型台帳システムを識別するステップと、
前記アダプタによって、前記復号されたペイロードを前記分散型台帳技術のための形式に変換するステップと、
変換された復号された前記ペイロードを前記宛先分散型台帳システムに伝達するステップとを含む、方法。
【請求項7】
前記ペイロードが資産のトークン化された複数の属性を含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記暗号化ペイロードが前記リスナーによって署名される、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記ペイロードメッセージが前記アダプタの識別子を含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記アダプタが前記宛先分散型台帳システムに関連付けられている、請求項に記載の方法。
【請求項11】
分散型台帳システムと非分散型台帳システムとの間のゲートウェイ通信方法であって、
コンピュータプロセッサを含む第2のドメインにおけるゲートウェイ通信サービス内の複数のアダプタのうちの1つにおいて、複数の分散型台帳システムのうちの1つから第1のドメインにおけるアプリケーションのためのメッセージを受信するステップと、
前記アダプタによって、前記メッセージを前記分散型台帳システムのための形式から前記アプリケーションのための形式に変換するステップと、
前記アダプタによって、変換された前記メッセージを暗号化するステップと、
前記アダプタによって、変換された前記メッセージのペイロードを生成するステップと、
前記アダプタによって、暗号化された前記ペイロードを含むペイロードメッセージを生成するステップと、
APIを使用して、前記第1のドメインにおける前記アプリケーションに関連付けられたリスナーに前記ペイロードメッセージを伝達するステップとを含み、
前記リスナーが前記ペイロードを復号し、復された前記ペイロードを前記アプリケーションに提供する、方法。
【請求項12】
前記ペイロードメッセージを前記第1のドメインにおける前記アプリケーションに関連付けられたリスナーに伝達する前記ステップが、前記アダプタが前記リスナーに前記ペイロードメッセージをプッシュするステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ペイロードメッセージを前記第1のドメインにおける前記アプリケーションに関連付けられたリスナーに伝達する前記ステップが、前記リスナーが前記アダプタをポーリングすることに応答して、前記アダプタから前記ペイロードメッセージをプルするステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ペイロードメッセージが前記リスナーを識別する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記リスナーが前記アプリケーションに関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記アダプタによって前記暗号化されたペイロードに署名するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001]本出願は、2019年12月16日に出願された米国仮特許出願第62/948,702号の優先権および利益を主張し、その開示は全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[0002]本開示は、一般には分散型台帳システムとのゲートウェイ通信のためのシステムおよび方法に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003]ブロックチェーンベースのシステムなどの分散型台帳システムが、異なるプロバイダによってますます実装されるようになっている。異なる種類のシステムがあり、1つのシステムが別のシステムと、またはレガシーシステム(例えば非ブロックチェーンベースのシステム)と通信することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]分散型台帳システムのためのゲートウェイ通信システムおよび方法が開示される。一実施形態では、非分散型台帳システムと分散型台帳システムとの間のゲートウェイ通信の方法が、(1)コンピュータプロセッサを含むリスナーにおいて、第1のドメインにおけるアプリケーションから、第2のドメインにおける複数の分散型台帳システムのうちの1つであってもよい宛先分散型台帳システムのためのメッセージを受信するステップと、(2)リスナーによって、メッセージのペイロードを生成するステップであって、ペイロードがメッセージの宛先分散型台帳システムを識別する、ステップと、(3)リスナーによって、ペイロードを暗号化し、暗号化されたペイロードを含むペイロードメッセージを、APIを使用してゲートウェイ通信サービスにおける複数のアダプタのうちの1つに渡すステップとを含んでもよい。アダプタは、ペイロードメッセージを受信し、ペイロードを復号し、宛先分散型台帳システムを識別し、復号されたペイロードを宛先分散型台帳システムに伝達してもよい。
【0005】
[0005]一実施形態では、メッセージは複数の属性を有する資産をトークン化する要求を含んでもよく、方法は、リスナーによって資産の複数の属性をトークン化するステップをさらに含んでもよい。ペイロードは資産のトークン化された複数の属性を含んでもよい。
【0006】
[0006]一実施形態では、ペイロードは宛先分散型台帳システムの分散型台帳技術も識別してもよく、方法は、アダプタが、復号ペイロードをその分散型台帳技術のための形式に変換し、変換された復号ペイロードを宛先分散型台帳システムに伝達するステップをさらに含んでもよい。
【0007】
[0007]一実施形態では、方法は、リスナーによって暗号化ペイロードに署名するステップをさらに含んでもよい。
[0008]一実施形態では、ペイロードメッセージはアダプタの識別子を含んでもよい。
【0008】
[0009]一実施形態では、アダプタは宛先分散型台帳システムに関連付けられていてもよい。
[0010]別の実施形態によると、非分散型台帳システムと分散型台帳システムとの間のゲートウェイ通信方法が、(1)コンピュータプロセッサを含む第2のドメインにおけるゲートウェイ通信サービス内の複数のアダプタのうちの1つのアダプタにおいて、暗号化ペイロードを含むペイロードメッセージを受信するステップであって、ペイロードが、第1のドメインにおけるアプリケーションからのものであり、リスナーによって暗号化され、第2のドメインにおける複数の分散型台帳システムのうちの1つであってもよい宛先分散型台帳システムのためのペイロードである、ステップと、(2)アダプタによってペイロードを復号するステップと、(3)アダプタによって復号ペイロードから宛先分散型台帳システムを識別するステップと、(4)復号ペイロードを宛先分散型台帳システムに伝達するステップとを含んでもよい。
【0009】
[0011]一実施形態では、ペイロードは資産のトークン化された複数の属性を含んでもよい。
[0012]一実施形態では、ペイロードは宛先分散型台帳システムの分散型台帳技術を識別してもよく、方法は、アダプタが復号ペイロードをその分散型台帳技術の形式に変換し、変換された復号ペイロードを宛先分散型台帳システムに伝達するステップをさらに含んでもよい。
【0010】
[0013]一実施形態では、暗号化ペイロードはリスナーによって署名されてもよい。
[0014]一実施形態では、ペイロードメッセージはアダプタの識別子を含んでもよい。
[0015]一実施形態では、アダプタは宛先分散型台帳システムに関連付けられていてもよい。
【0011】
[0016]別の実施形態によると、分散型台帳システムと非分散型台帳システムとの間のゲートウェイ通信方法が、(1)コンピュータプロセッサを含む第2のドメインにおけるゲートウェイ通信サービス内の複数のアダプタのうちの1つにおいて、複数の分散型台帳システムのうちの1つから第1のドメインにおけるアプリケーションのためのメッセージを受信するステップと、(2)アダプタによって、メッセージを分散型台帳システムのための形式からアプリケーションのための形式に変換するステップと、(3)アダプタによって、変換されたメッセージを暗号化するステップと、(4)アダプタによって、変換されたメッセージのペイロードを生成するステップと、(5)アダプタによって、暗号化ペイロードを含むペイロードメッセージを生成するステップと、(6)APIを使用して、第1のドメインにおけるアプリケーションに関連付けられたリスナーにペイロードメッセージを伝達するステップとを含んでもよい。リスナーは、ペイロードを復号し、復号ペイロードをアプリケーションに提供する。
【0012】
[0017]一実施形態では、ペイロードメッセージを第1のドメインにおけるアプリケーションに関連付けられたリスナーに伝達するステップは、アダプタがリスナーにペイロードメッセージをプッシュするステップを含んでもよい。
【0013】
[0018]一実施形態では、ペイロードメッセージを第1のドメインにおけるアプリケーションに関連付けられたリスナーに伝達するステップは、リスナーがアダプタをポーリングすることに応答して、リスナーがアダプタからペイロードメッセージをプルするステップを含んでもよい。
【0014】
[0019]一実施形態では、ペイロードメッセージはリスナーを識別してもよい。
[0020]一実施形態では、リスナーはアプリケーションに関連付けられていてもよい。
[0021]一実施形態では、方法は、アダプタによって暗号化ペイロードに署名するステップをさらに含んでもよい。
【0015】
[0022]本発明をより理解しやすくするために、以下では添付図面を参照する。図面は本発明を限定するものと解釈されるべきではなく、様々な態様および実施形態を例示することのみを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】[0023]一実施形態による分散型台帳システムのゲートウェイ通信のためのシステムを示す図である。
図2】[0024]一実施形態による分散型台帳システムのゲートウェイ通信のためのシステムを示す図である。
図3】[0025]別の実施形態による分散型台帳システムのゲートウェイ通信のためのシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0026]米国仮特許出願第62/525,600号および米国特許出願第16/020,473号の開示が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0027]実施形態は、一般に、分散型台帳システムのゲートウェイ通信のためのシステムおよび方法を対象とする。一実施形態では、ゲートウェイは組織のファイアウォールを通るアクセスを提供してもよく、組織との間のすべての通信がゲートウェイを通過してもよい。例えば、ゲートウェイが着信通信を適切なバックエンドシステムにルーティングすることができ、送出通信をバックエンドシステム(例えば分散型台帳システム、データベースなど)からルーティングすることができるように、各バックエンドシステムに、ゲートウェイとの通信を容易にするアダプタが備えられてもよい。
【0018】
[0028]実施形態はゲートウェイを介して、既存の内部システム上で扱われるイベントを分散型台帳プラットフォーム上のトークンの作成と破壊に関係付ける既存の金融商品(現金、確定利付証券、その他の債務証券を含む)およびその他の種類の資産の表現を可能にすることができる。
【0019】
[0029]本明細書では「分散型台帳」という用語を使用するが、これには、変更不能で暗号的に検証可能な記録を提供するあらゆる適切な分散型台帳が含まれうるものと了解されたい。
【0020】
[0030]実施形態は、「トークン化証明書」すなわち内部システムからのイベントの暗号証明の作成を担う場合がある「トークン化サービス」を提供してもよい。このペイロードは署名されてもよく(発行元システムだけがそのペイロードを作成可能であったという否認防止)、暗号化されてもよい(意図された宛先だけがペイロードを読むことができる、セキュリティ、なりすまし防止)。
【0021】
[0031]イベントの例には、口座間の現金の移動、例えばSWIFT(登録商標) MT569メッセージを介した担保移動の通知、投資ビークル、有価証券、再生可能エネルギークレジット、カーボンクレジットなどの移動、交換、取引など、貴金属、車両、物品、美術品などの有形資産の「デジタル化」が含まれる場合がある。その他の適切なイベントも、必要および/または希望に応じて含まれる場合がある。
【0022】
[0032]再生可能エネルギークレジットの移動の一例は、2020年11月2日に出願された米国特許出願第17/087,337号で開示されており、その開示は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0023】
[0033]ペイロードは、内部メッセージを外部でホストされている分散型台帳プラットフォームに接続する機構であってもよいゲートウェイを介して配信可能である。ゲートウェイは、内部メッセージブローカと外部メッセージブローカとを連係させてもよく、排他的にエグレス専用「ブリッジ」プロキシコンポーネントを介して通信することができる。一実施形態では、ゲートウェイは、単一のセキュアなAPIを介して非分散型台帳内部/外部システムを1つまたは複数の分散型台帳プラットフォームに接続してもよい。
【0024】
[0034]一実施形態では、ゲートウェイは、メッセージ署名、否認防止、保証配信、障害管理、鍵管理、高可用性、取引受領配信、取引受領返信、およびイベント配信のうちの少なくとも一部を提供してもよい。
【0025】
[0035]図1を参照すると、別の実施形態による分散型台帳システムと非分散型台帳システムとの間のゲートウェイ通信のためのシステムが開示されている。システム100は、アプリケーション110、110、110、...110を含んでもよい。各アプリケーション110には、現金、現金、担保、有価証券、貴金属、車両、物品、エネルギークレジットなど、1つまたは複数の資産の種類が関連付けられてもよい。必要および/または希望に応じて、他の資産の種類が含まれてもよい。
【0026】
[0036]実施形態では、アプリケーション110は、資産の種類、保有者の識別情報など、資産に関する関連情報を保持するシステムであってもよい。
[0037]各アプリケーション110は、コンピュータ、サーバ(物理および/またはクラウドベース)などの1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって実行されてもよい。一実施形態では、アプリケーション110は、組織、金融機関、FinTechなどのビジネスドメインなどの、第1のドメインにあってもよい。
【0027】
[0038]システム100は、複数のリスナー120、120、120、...120をさらに含んでもよい。各リスナー120には1つまたは複数のアプリケーション110が関連付けられてもよく、1つまたは複数のアプリケーション110からメッセージを受信してもよい。一実施形態では、リスナー120は、アプリケーション110からのアプリケーション固有メッセージを、ゲートウェイ通信サービス130におけるアダプタ135を介して1つまたは複数の分散型台帳システム150、150、150、...150に伝達される汎用ペイロードに変換してもよい。リスナー120はさらに、ゲートウェイ通信サービス130を介して1つまたは複数の分散型台帳システム150、150、150、...150から受信した汎用ペイロードを、アプリケーション110のうちの1つのためのアプリケーション固有メッセージに変換してもよい。
【0028】
[0039]各リスナー120は、送出汎用ペイロードを暗号化し、デジタル署名してもよく、それによって真正性と否認防止を与えることができる。
[0040]リスナー120は、1つまたは複数の種類の資産のトークン化サービス(例えば、現金トークン化、担保トークン化、有価証券トークン化、貴金属トークン化、車両トークン化、物品トークン化、エネルギークレジットトークン化など)を提供してもよく、イベントが生成される特定のドメインのルートオブトラスト(信頼の起点:root of trust)へのリンクを確立するサブ証明書を使用してイベント(例えばビジネスドメインイベント)を反映するメッセージを作成し、署名してもよい。したがって、リスナー120は、アセットバックトークンを、信頼できる検証可能な方法でトークン化し、発行することができる。
【0029】
[0041]リスナー120はさらに、トークンの使用に関する統計および情報の報告機能を提供してもよい。
[0042]一実施形態では、各リスナー120は、コンピュータ、サーバ(物理および/またはクラウドベースの)などの1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって実行されるコンピュータプログラムであってもよい。
【0030】
[0043]一実施形態では、アプリケーション110、110、110、...110およびリスナー120、120、120、...120は、ビジネスドメイン、ビジネスエンティティなどのドメイン内部にあってもよい。
【0031】
[0044]ゲートウェイ通信サービス130は、可用性の高い信頼性のあるメッセージング層を提供することができる。ゲートウェイ通信サービス130は、ドメイン(例えば1つまたは複数のアプリケーション110およびリスナー120のドメイン)と1つまたは複数の分散型台帳システム(例えば1つまたは複数の分散型台帳150)との間の変換を行ってもよい。ゲートウェイ通信サービス130は、1つのリスナー120からペイロードを受け取り、そのペイロードを復号し、それを宛先分散型台帳システム150用に変換し、それを分散型台帳システム150に書き込むことができる、複数のアダプタ135、135、135、...135を含んでもよい。
【0032】
[0045]例えば、一実施形態では、アプリケーション110のうちの1つからのメッセージがプラットフォーム(例えば特定の分散型台帳技術)と宛先分散型台帳システム(例えば分散型台帳システム150のうちの1つ)との識別情報を含んでもよい。メッセージ(例えばヘッダ部)はさらに、メッセージを処理するアダプタ135のうちの1つのアダプタ135を識別してもよい。識別されたアダプタ135は、メッセージから宛先分散型台帳システム150を識別してもよい。
【0033】
[0046]同様に、分散型台帳システム150のうちの1つからのメッセージが、そのメッセージを受信すべき特定のアプリケーション110を識別してもよい。
[0047]アダプタ135は、分散型台帳システム150からメッセージ(例えば確認メッセージ)を受信し、それを汎用ペイロードに変換し、それをアプリケーション110に伝達してもよい。
【0034】
[0048]一実施形態では、各リスナー120は、特定のアプリケーション110のための1つまたは複数の分散型台帳システム150、150、150、...150からのメッセージがないか、1つまたは複数のアダプタ135、135、135、...135をポーリングしてもよい。別の実施形態では、各リスナー120は、特定のアプリケーション110のための1つまたは複数のアダプタ135、135、135、...135を介して1つまたは複数の分散型台帳システム150、150、150、...150からメッセージを受信することができる。メッセージは、確認メッセージを含む、アプリケーション110に関連付けられた資産に関する任意の種類の適切なメッセージを含んでもよい。
【0035】
[0049]例示のアダプタ135は、現金/担保アダプタである。そのようなアダプタ135は、例えばデジタル署名を使用して現金イベントおよび担保イベントの真正性を検証してもよい。アダプタ135は、さらに、必要および/または希望に応じて現金イベントおよび担保イベントを他の種類の取引に変換してもよい。
【0036】
[0050]ゲートウェイ通信サービス130は、検証および否認防止チェック、データフィルタリング、エンリッチメント、および/または変換、および分散型台帳システム統合などのいくつかのサービスも提供してもよい。
【0037】
[0051]一実施形態では、ゲートウェイ通信サービス130は、1つまたは複数のサーバ(物理および/またはクラウド)上で実行されてもよい。
[0052]実施形態では、鍵管理サービス(key management service:KMS)115、125および140が設けられてもよい。アプリケーション110、リスナー120、およびゲートウェイ通信サービス130は、メッセージおよび分散型台帳取引に署名するために使用可能な鍵を記憶することができ、その他の暗号化動作などを行うことができる、それぞれのKMS115、125、150と通信可能である。
【0038】
[0053]分散型台帳システム150、150、150、...150は、任意の適切な技術を使用する任意の適切な分散型台帳システムであってもよい。実施形態では、1つまたは複数の分散型台帳システムが第1のドメインとは異なる第2のドメインにあってもよい。必要および/または希望に応じて複数の第2のドメインが設けられてもよい。
【0039】
[0054]実施形態では、データの製作者とそのデータの消費者(例えばアプリケーション110と分散型台帳システム150、またはその逆)が、互いにアグノスティック(agnostic(依存しない))である。したがって、ゲートウェイ通信サービス130は、ペイロードをアプリケーション110から分散型台帳システム150に、および分散型台帳システム150からアプリケーション110にルーティングするためのインターフェースまたはブリッジを提供し、アダプタはペイロードを必要に応じて変換する。
【0040】
[0055]図2を参照すると、別の実施形態による分散型台帳システムと非分散型台帳システムとの間のゲートウェイ通信の方法が開示されている。
[0056]ステップ200で、アプリケーションが、そのドメインの外部(例えばビジネスドメインの外部)にある分散型台帳システムのためにメッセージを生成することができる。一実施形態では、メッセージはアプリケーションに関連付けられた資産に関するものであってもよい。
【0041】
[0057]一実施形態では、メッセージは、資産をトークン化またはデジタル化する要求を含んでもよい。ステップ205で、資産が任意によりトークン化されてもよい。例えば、資産の1組の属性を取得し、その資産を表すペイロードを作成することによって資産をトークン化することができる。
【0042】
[0058]トークン化プロセスの例は、米国仮特許出願第62/757,614号、米国特許出願第16/677,609号、米国仮特許出願第63/022,827号、および米国特許出願第16/878,457号で開示されており、それぞれの開示は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0043】
[0059]ステップ210で、リスナーがアプリケーションから受け取ったメッセージのためにペイロードを生成することができる。一実施形態では、ペイロードは宛先分散型台帳システムを識別してもよく、任意により分散型台帳技術を識別してもよい。別の実施形態では、特定の種類の分散型台帳システム、宛先などがメッセージにおいて識別されなくてもよい。
【0044】
[0060]一実施形態では、リスナーはペイロードを暗号化し、署名してもよい。一実施形態では、ペイロードは第1の鍵を使用して暗号化されてもよく、次にペイロードと第1の鍵とが第2の鍵を使用して暗号化されてもよい。
【0045】
[0061]ステップ215で、暗号化され、署名されたペイロードを含むペイロードメッセージが、例えば、いかなるペイロードメッセージでも受け入れることができる標準汎用メッセージを使用してゲートウェイ通信サービスに提供され、事前定義済みの標準化APIに渡されてもよく、APIはステップ220でそのペイロードメッセージをアダプタにルーティングすることができる。一実施形態では、ペイロードメッセージは、ペイロードを受信する特定のアダプタを識別してもよい。
【0046】
[0062]ステップ225で、アダプタは、ペイロードメッセージからペイロードを復号してもよく、宛先分散型台帳システムと分散型台帳技術が示されていれば、その宛先分散型台帳システムと分散型台帳技術とを識別することができる。アダプタは、次に、そのペイロードを、必要および/または希望に応じて、宛先分散型台帳技術のための形式に必要に従って変換してもよい。
【0047】
[0063]ステップ230で、アダプタは変換されたペイロードを適切な宛先分散型台帳システムに送信することができ、ペイロードは宛先分散型台帳システムに書き込まれてもよい。
【0048】
[0064]図3を参照すると、別の実施形態による分散型台帳システムと非分散型台帳システムとの間でのゲートウェイ通信方法が開示されている。
[0065]ステップ305で、分散型台帳システムが他方のドメインにおけるアプリケーションのうちの1つのためのメッセージを発信してもよい。例えば、メッセージは、確認メッセージ、資産に関するメッセージなどを含む、任意の適切なメッセージであってもよい。
【0049】
[0066]ステップ310で、アダプタが分散型台帳システムからそのメッセージを受信することができる。一実施形態では、アダプタは、必要および/または希望に応じてメッセージを分散型台帳システム形式からアプリケーションのための形式に変換してもよい。
【0050】
[0067]一実施形態では、アダプタはメッセージを暗号化してもよい。例えば、メッセージは第1の鍵を使用して暗号化されてもよく、次に第1の鍵とメッセージとが第2の鍵を使用して暗号化されてもよい。
【0051】
[0068]一実施形態では、メッセージはメッセージを受信する異なるドメインにおける特定のリスナーを識別してもよい。
[0069]ステップ315で、アダプタは、メッセージをゲートウェイ通信サービスに提供することができ、次にゲートウェイ通信サービスがメッセージをリスナーに提供(例えばプッシュ)してもよい。あるいは、リスナーが、そのアプリケーションのためのメッセージがないかアダプタにポーリングしてもよく、ゲートウェイ通信サービスを介してメッセージを取り出し(例えばプル)してもよい。
【0052】
[0070]ステップ320で、ゲートウェイ通信サービスはメッセージをドメイン内のリスナーに伝達することができる。
[0071]ステップ325で、リスナーはメッセージを復号してもよく、ステップ330で復号メッセージをアプリケーションに提供してもよい。次にアプリケーションがメッセージを必要および/または希望に応じて使用することができる。
【0053】
[0072]以下、本発明のシステムおよび方法の実施態様の一般的な態様が記載される。
[0073]本発明のシステムまたは本発明のシステムの一部は、例えば、汎用コンピュータなどの「処理機械」の形態のものとすることができる。本明細書で使用される「処理機械」という用語は、少なくとも1つのメモリを使用する少なくとも1つのプロセッサを含むと理解されるべきである。少なくとも1つのメモリは、命令のセットを格納する。命令は、処理機械の1つまたは複数のメモリに永久的にまたは一時的に格納することができる。プロセッサは、データを処理するために1つまたは複数のメモリに格納されている命令を実行する。命令のセットは、上述のタスクなどの特定の1つまたは複数のタスクを実行する様々な命令を含むことができる。特定のタスクを実行するためのそのような命令のセットは、プログラム、ソフトウェアプログラム、または単にソフトウェアとして特徴づけることができる。
【0054】
[0074]1つの実施形態では、処理機械は、専用プロセッサとすることができる。
[0075]上記のように、処理機械は、データを処理するために1つまたは複数のメモリに格納されている命令を実行する。データのこの処理は、例えば、処理機械の1人または複数のユーザによるコマンドに応じる、前の処理に応じる、別の処理機械による要求および/または他の入力に応じることができる。
【0055】
[0076]上記のように、本発明を実施するために使用される処理機械は、汎用コンピュータとすることができる。しかしながら、上述の処理機械は、多種多様な他の技術のうちの任意の技術を利用することもできる。多種多様な他の技術には、専用コンピュータ、例えば、マイクロコンピュータ、ミニコンピュータ、またはメインフレームを含むコンピュータシステム、プログラム式マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、周辺集積回路要素、CSIC(特定顧客向け集積回路)またはASIC(特定用途向け集積回路)もしくは他の集積回路、ロジック回路、デジタル信号プロセッサ、FPGA、PLD、PLA、またはPALなどのプログラマブルロジックデバイス、または本発明のプロセスのステップを実施することができる他のデバイスもしくはデバイスの構成が含まれる。
【0056】
[0077]本発明を実施するために使用される処理機械は、適切なオペレーティングシステムを利用することができる。したがって、本発明の実施形態は、iOSオペレーティングシステム、OS Xオペレーティングシステム、Androidオペレーティングシステム、Microsoft Windows(商標)オペレーティングシステム、Unixオペレーティングシステム、Linux(登録商標)オペレーティングシステム、Xenixオペレーティングシステム、IBM AIX(商標)オペレーティングシステム、Hewlett-Packard UX(商標)オペレーティングシステム、Novell Netware(商標)オペレーティングシステム、Sun Microsystems Solaris(商標)オペレーティングシステム、OS/2(商標)オペレーティングシステム、BeOSオペレーティングシステム、Macintoshオペレーティングシステム、Apacheオペレーティングシステム、OpenStep(商標)オペレーティングシステム、または別のオペレーティングシステムもしくはプラットフォームを実行する処理機械を含むことができる。
【0057】
[0078]上述のような本発明の方法を実施するために、処理機械のプロセッサおよび/またはメモリは同じ地理的ロケーションに物理的に配置されることは必要でないことが理解される。すなわち、処理機械によって使用されるプロセッサおよびメモリの各々は、地理的に別個のロケーションに配置され、任意の適切な方法で通信するように接続されてもよい。加えて、プロセッサおよび/またはメモリの各々は、異なる物理的な機器で構成されてもよいことが理解される。したがって、プロセッサが1つのロケーションにおける単一の機器であること、およびメモリが別のロケーションにおける別の単一の機器であることは必要ではない。すなわち、プロセッサが2つの異なる物理的ロケーションにおける2つの機器であってもよいことが企図される。2つの別個の機器は、適切な方法で接続することができる。加えて、メモリは、2つ以上の物理的ロケーションにおけるメモリの2つ以上の部分を含むことができる。
【0058】
[0079]さらに説明すると、上述のような処理は、様々な構成要素および様々なメモリによって実行される。しかしながら、上述のように2つの別個の構成要素によって実行される処理は、本発明のさらなる実施形態によれば、単一の構成要素によって実行されうることが理解される。さらに、上述のように1つの別個の構成要素によって実行される処理は、2つの別個の構成要素によって実行されてもよい。同様に、上述のように2つの別個のメモリ部分によって実行されるメモリ記憶は、本発明のさらなる実施形態によれば、単一のメモリ部分によって実行されてもよい。さらに、上述のように1つの別個のメモリ部分によって実行されるメモリ記憶は、2つのメモリ部分によって実行されてもよい。
【0059】
[0080]さらに、様々なプロセッサおよび/またはメモリの間の通信を提供するために、ならびに本発明のプロセッサおよび/またはメモリが任意の他のエンティティと通信することを可能にするために、すなわち、例えば、さらなる命令を得るためにもしくはリモートメモリストアにアクセスし使用するために、様々な技術が使用されてもよい。そのような通信を提供するために使用されるそのような技術は、例えば、ネットワーク、インターネット、イントラネット、エクストラネット、LAN、イーサネット、セルタワーもしくは衛星を介した無線通信、または通信を提供する任意のクライアントサーバシステムを含むことができる。そのような通信技術は、例えば、TCP/IP、UDP、またはOSIなどの任意の適切なプロトコルを使用することができる。
【0060】
[0081]上述のように、命令のセットが、本発明の処理で使用されてもよい。命令のセットは、プログラムまたはソフトウェアの形態のものであってもよい。ソフトウェアは、例えば、システムソフトウェアまたはアプリケーションソフトウェアの形態のものであってもよい。ソフトウェアはまた、例えば、別個のプログラムの集合、より大きいプログラム内のプログラムモジュール、またはプログラムモジュールの一部分の形態のものであってもよい。使用されるソフトウェアはまた、オブジェクト指向プログラミングの形態のモジュール式プログラミングを含むことができる。ソフトウェアは、処理されるデータをどう扱うかを処理機械に伝える。
【0061】
[0082]さらに、本発明の実施態様および運用において使用される命令または命令のセットは、処理機械が命令を読み取ることができるような適切な形態のものでありうることが理解される。例えば、プログラムを形成する命令は、1つまたは複数のプロセッサが命令を読み取ることを可能にするために機械語またはオブジェクトコードに変換される適切なプログラミング言語の形態のものとすることができる。すなわち、特定のプログラミング言語におけるプログラミングコードまたはソースコードの書かれたラインは、コンパイラー、アセンブラー、またはインタープリターを使用して機械語に変換される。機械語は、例えば、特定のタイプの処理機械、すなわち、特定のタイプのコンピュータに特有である2値符号化機械命令である。コンピュータは機械語を理解する。
【0062】
[0083]任意の適切なプログラミング言語が、本発明の様々な実施形態に従って使用されてもよい。例証として、使用されるプログラミング言語は、例えば、アセンブリ言語、Ada、APL、Basic、C、C++、COBOL、dBase、Forth、Fortran、Java、Modula-2、Pascal、Prolog、REXX、Visual Basic、および/またはJavaScriptを含むことができる。さらに、単一のタイプの命令または単一のプログラミング言語が本発明のシステムおよび方法の運用に関連して利用されることは必要ではない。むしろ、任意の数の異なるプログラミング言語が、必要および/または所望に応じて利用されてもよい。
【0063】
[0084]同様に、本発明の実施において使用される命令および/またはデータは、所望されうるように、任意の圧縮または暗号化技法またはアルゴリズムを利用することができる。暗号化モジュールが、データを暗号化するために使用されてもよい。さらに、ファイルまたは他のデータが、例えば、適切な解読モジュールを使用して解読されてもよい。
【0064】
[0085]上述のように、本発明は、例証として、例えば、少なくとも1つのメモリを含むコンピュータまたはコンピュータシステムを含む処理機械の形態で具現化することができる。コンピュータオペレーティングシステムが上述の運用を実行することを可能にする命令のセット、すなわち、例えば、ソフトウェアが、所望に応じて、多種多様な1つまたは複数の媒体のうちの任意の媒体に含まれてもよいことを理解されたい。さらに、命令のセットによって処理されるデータはまた、多種多様な1つまたは複数の媒体のうちの任意の媒体に含まれてもよい。すなわち、本発明で使用される命令のセットおよび/またはデータを保持するために利用される処理機械内の特定の媒体、すなわち、メモリは、例えば、様々な物理的形態または伝送媒体のうちの任意のものをとることができる。例証として、媒体は、紙、透明紙、コンパクトディスク、DVD、集積回路、ハードディスク、フロッピーディスク、光ディスク、磁気テープ、RAM、ROM、PROM、EPROM、ワイヤ、ケーブル、ファイバ、通信チャネル、衛星伝送、メモリカード、SIMカード、または他の遠隔伝送、ならびに本発明のプロセッサが読み取ることができる任意の他のデータの媒体またはソースの形態のものとすることができる。
【0065】
[0086]さらに、本発明を実施する処理機械で使用される1つまたは複数のメモリは、所望に応じて、メモリが命令、データ、または他の情報を保持することを可能にする多種多様な形態のうちの任意の形態とすることができる。したがって、メモリは、データを保持するためのデータベースの形態のものであってもよい。データベースは、例えば、フラットファイル構成またはリレーショナルデータベース構成などの任意の所望のファイルの構成を使用することができる。
【0066】
[0087]本発明のシステムおよび方法において、様々な「ユーザインターフェース」を利用して、ユーザは、本発明を実施するために使用される1つまたは複数の処理機械とインターフェースすることが可能になる。本明細書で使用するとき、ユーザインターフェースは、ユーザが処理機械と対話することを可能にする、処理機械によって使用される任意のハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せを含む。ユーザインターフェースは、例えば、ダイアログスクリーンの形態のものであってもよい。ユーザインターフェースは、マウス、タッチスクリーン、キーボード、キーパッド、音声リーダ、音声認識器、ダイアログスクリーン、メニューボックス、リスト、チェックボックス、トグルスイッチ、プッシュボタン、または、任意の他のデバイスであって、任意の他のデバイスが命令のセットを処理するおよび/または処理機械に情報を提供するときに、処理機械の運用に関する情報をユーザが受け取ることを可能にする、任意の他のデバイスのうちの任意のものをさらに含むことができる。したがって、ユーザインターフェースは、ユーザと処理機械との間の通信を提供する任意のデバイスである。ユーザインターフェースを通してユーザによって処理機械に提供される情報は、例えば、コマンド、データの選択、または何らかの他の入力の形態のものであってもよい。
【0067】
[0088]上述で論じたように、ユーザインターフェースは、命令のセットを実行する処理機械によって利用され、その結果、処理機械は、ユーザのためにデータを処理する。ユーザインターフェースは、一般に、情報を伝達するかまたはユーザからの情報を受け取るためにユーザと対話するための処理機械によって使用される。しかしながら、本発明のシステムおよび方法のいくつかの実施形態によれば、人間のユーザが本発明の処理機械によって使用されるユーザインターフェースと実際に対話することは必要でないことが理解されるべきである。むしろ、本発明のユーザインターフェースは、人間のユーザではなく別の処理機械と対話する、すなわち、情報を伝達し情報を受け取ることができることも企図される。したがって、他の処理機械は、ユーザと見なされてもよい。さらに、本発明のシステムおよび方法で利用されるユーザインターフェースは、別の1つまたは複数の処理機械と部分的に対話するとともに、人間のユーザとも部分的に対話することができることが企図される。
【0068】
[0089]本発明が広範囲の実用性および用途を受け入れることができることが当業者によって容易に理解されるであろう。本明細書に記載されたもの以外の本発明の多くの実施形態および適応形態、ならびに多くの変形形態、修正形態、および等価形態が、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、本発明および本発明の前述の説明から明らかになるか、またはそれによって合理的に示唆されるであろう。
【0069】
[0090]したがって、本発明が、例示的な実施形態に関連してここで詳細に記載されたが、本開示は、単なる本発明の例証および例示であり、本発明の実施可能な程度の開示を提供するために行われていることを理解されたい。したがって、前述の開示は、本発明を限定する、または別の方法で任意の他のそのような実施形態、適応形態、変形形態、修正形態、もしくは等価形態を排除すると解釈されるように意図されていない。
図1
図2
図3