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特許7442713情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-22
(45)【発行日】2024-03-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20240226BHJP
【FI】
G06Q10/02
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023052827
(22)【出願日】2023-03-29
【審査請求日】2023-06-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】菰岡 真人
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-020733(JP,A)
【文献】特開2022-084381(JP,A)
【文献】特開2022-189897(JP,A)
【文献】特開2020-107222(JP,A)
【文献】特開2020-107223(JP,A)
【文献】特開2011-233065(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0109636(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の格納場所をそれぞれ備える複数のロッカー装置を管理する情報処理装置であって、
前記複数のロッカー装置それぞれから、前記複数の格納場所の利用状況を示す利用状況情報を取得する利用状況取得部と、
前記複数のロッカー装置のうちのいずれかの前記ロッカー装置である第1ロッカー装置から、ユーザが利用可能な前記格納場所を提示する提示要求を取得する要求取得部と、
前記要求取得部が前記提示要求を取得したことを契機として、前記利用状況取得部が取得した前記利用状況情報を参照し、前記第1ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況と、前記複数のロッカー装置のうちの前記第1ロッカー装置以外の前記ロッカー装置であって前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する第2ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報を前記第1ロッカー装置に送信する送信部と、
を有し、
前記要求取得部は、前記送信部が前記表示情報を送信した後において、前記第1ロッカー装置から、前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する前記第2ロッカー装置が備える前記複数の格納場所の中から前記ユーザが選択した選択場所を利用するための利用要求を取得し、
前記送信部は、前記ロッカー装置及び他の前記ロッカー装置の組み合わせごとに、前記ロッカー装置を介して前記他のロッカー装置に対応する前記格納場所を利用するための手続きが行われた場合における前記格納場所を制御する制御内容が定められている場合において、前記選択場所を制御させるための制御情報であって前記第1ロッカー装置及び前記選択場所を備える前記第2ロッカー装置である対象第2ロッカー装置の組み合わせにおいて定められている前記制御内容を示す前記制御情報を、前記対象第2ロッカー装置に送信することが可能である、
情報処理装置。
【請求項2】
前記送信部は、前記第1ロッカー装置及び前記対象第2ロッカー装置の組み合わせにおいて定められている前記制御内容が施錠されている前記格納場所の解錠を示す場合、前記制御内容として前記選択場所の解錠を示す前記制御情報を前記対象第2ロッカー装置に送信することが可能である、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記第1ロッカー装置及び前記対象第2ロッカー装置の組み合わせにおいて定められている前記制御内容が所定の期間が経過するまで他のユーザによる前記格納場所の利用を禁止させるための予約を示す場合、前記制御内容として前記選択場所の前記予約を示す前記制御情報であって、前記所定の期間を含む前記制御情報を前記対象第2ロッカー装置に送信することが可能である、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記送信部は、前記第1ロッカー装置と前記対象第2ロッカー装置との距離が長いほど、前記所定の期間を長く設定し、前記距離が短いほど、前記所定の期間を短く設定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記送信部は、前記選択場所の予約を識別するための予約識別情報を前記第1ロッカー装置に送信し、
前記要求取得部は、前記対象第2ロッカー装置から、前記ユーザが入力した入力情報を取得し、
前記送信部は、前記第1ロッカー装置に送信した前記予約識別情報と、前記要求取得部が取得した前記入力情報とを照合し、照合した照合結果を、前記対象第2ロッカー装置に送信する、
請求項又はに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記送信部は、前記格納場所のサイズを含む前記表示情報を前記第1ロッカー装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
複数の格納場所をそれぞれ備える複数のロッカー装置を管理するコンピュータが実行する、
前記複数のロッカー装置それぞれから、前記複数の格納場所の利用状況を示す利用状況情報を取得するステップと、
前記複数のロッカー装置のうちのいずれかの前記ロッカー装置である第1ロッカー装置から、ユーザが利用可能な前記格納場所を提示する提示要求を取得するステップと、
前記提示要求を取得したことを契機として、取得した前記利用状況情報を参照し、前記第1ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況と、前記複数のロッカー装置のうちの前記第1ロッカー装置以外の前記ロッカー装置であって前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する第2ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報を前記第1ロッカー装置に送信するステップと、
前記表示情報を送信した後において、前記第1ロッカー装置から、前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する前記第2ロッカー装置が備える前記複数の格納場所の中から前記ユーザが選択した選択場所を利用するための利用要求を取得するステップと、
前記ロッカー装置及び他の前記ロッカー装置の組み合わせごとに、前記ロッカー装置を介して前記他のロッカー装置に対応する前記格納場所を利用するための手続きが行われた場合における前記格納場所を制御する制御内容が定められている場合において、前記選択場所を制御させるための制御情報であって前記第1ロッカー装置及び前記選択場所を備える前記第2ロッカー装置である対象第2ロッカー装置の組み合わせにおいて定められている前記制御内容を示す前記制御情報を、前記対象第2ロッカー装置に送信することが可能であるステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項8】
複数の格納場所をそれぞれ備える複数のロッカー装置を管理するコンピュータを、
前記複数のロッカー装置それぞれから、前記複数の格納場所の利用状況を示す利用状況情報を取得する利用状況取得部、
前記複数のロッカー装置のうちのいずれかの前記ロッカー装置である第1ロッカー装置から、ユーザが利用可能な前記格納場所を提示する提示要求を取得する要求取得部、及び
前記要求取得部が前記提示要求を取得したことを契機として、前記利用状況取得部が取得した前記利用状況情報を参照し、前記第1ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況と、前記複数のロッカー装置のうちの前記第1ロッカー装置以外の前記ロッカー装置であって前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する第2ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報を前記第1ロッカー装置に送信する送信部、
として機能させ
前記要求取得部は、前記送信部が前記表示情報を送信した後において、前記第1ロッカー装置から、前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する前記第2ロッカー装置が備える前記複数の格納場所の中から前記ユーザが選択した選択場所を利用するための利用要求を取得し、
前記送信部は、前記ロッカー装置及び他の前記ロッカー装置の組み合わせごとに、前記ロッカー装置を介して前記他のロッカー装置に対応する前記格納場所を利用するための手続きが行われた場合における前記格納場所を制御する制御内容が定められている場合において、前記選択場所を制御させるための制御情報であって前記第1ロッカー装置及び前記選択場所を備える前記第2ロッカー装置である対象第2ロッカー装置の組み合わせにおいて定められている前記制御内容を示す前記制御情報を、前記対象第2ロッカー装置に送信することが可能である、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な場所において、複数の格納場所を備える電子ロッカーが配置されている。特許文献1には、電子ロッカーを制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-221995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
利用者は、電子ロッカーが配置されている場所に訪れて、当該電子ロッカーにおいて荷物を格納するための手続きを行う。利用者は、訪れた電子ロッカーにおいて、格納場所に空きがなかったり、格納場所に空きがあっても所望する格納場所(例えば、大きいサイズの格納場所等)の空きがなかったりする場合、他の電子ロッカーを探さなければならないが、当該他の電子ロッカーが配置されている場所に訪れなければ空きがあるか否かを確認することができないため、格納場所に空きがある電子ロッカーを探す負担が大きかった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、格納場所に空きがある電子ロッカーを探す負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様にかかる情報処理装置は、複数の格納場所をそれぞれ備える複数のロッカー装置を管理する情報処理装置であって、前記複数のロッカー装置それぞれから、前記複数の格納場所の利用状況を示す利用状況情報を取得する利用状況取得部と、前記複数のロッカー装置のうちのいずれかの前記ロッカー装置である第1ロッカー装置から、ユーザが利用可能な前記格納場所を提示する提示要求を取得する要求取得部と、前記要求取得部が前記提示要求を取得したことを契機として、前記利用状況取得部が取得した前記利用状況情報を参照し、前記第1ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況と、前記複数のロッカー装置のうちの前記第1ロッカー装置以外の前記ロッカー装置であって前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する第2ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報を前記第1ロッカー装置に送信する送信部と、を有する。
【0007】
前記要求取得部は、前記送信部が前記表示情報を送信した後において、前記第1ロッカー装置から、前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する前記第2ロッカー装置が備える前記複数の格納場所の中から前記ユーザが選択した選択場所を利用するための利用要求を取得してもよいし、前記送信部は、前記選択場所を制御させるための制御情報を、前記選択場所を備える前記第2ロッカー装置である対象第2ロッカー装置に送信することが可能であってもよい。
【0008】
前記ロッカー装置及び他の前記ロッカー装置の組み合わせごとに、前記ロッカー装置を介して前記他のロッカー装置に対応する前記格納場所を利用するための手続きが行われた場合における前記格納場所を制御する制御内容が定められていてもよいし、前記送信部は、前記第1ロッカー装置及び前記対象第2ロッカー装置の組み合わせにおいて定められている前記制御内容を示す前記制御情報を前記対象第2ロッカー装置に送信することが可能であってもよい。
【0009】
前記送信部は、前記第1ロッカー装置及び前記対象第2ロッカー装置の組み合わせにおいて定められている前記制御内容が施錠されている前記格納場所の解錠を示す場合、前記制御内容として前記選択場所の解錠を示す前記制御情報を前記対象第2ロッカー装置に送信することが可能であってもよい。
【0010】
前記送信部は、前記第1ロッカー装置及び前記対象第2ロッカー装置の組み合わせにおいて定められている前記制御内容が所定の期間が経過するまで他のユーザによる前記格納場所の利用を禁止させるための予約を示す場合、前記制御内容として前記選択場所の前記予約を示す前記制御情報であって、前記所定の期間を含む前記制御情報を前記対象第2ロッカー装置に送信することが可能であってもよい。
【0011】
前記送信部は、前記第1ロッカー装置と前記対象第2ロッカー装置との距離が長いほど、前記所定の期間を長く設定し、前記距離が短いほど、前記所定の期間を短く設定してもよい。
【0012】
前記送信部は、前記選択場所の予約を識別するための予約識別情報を前記第1ロッカー装置に送信してもよいし、前記要求取得部は、前記対象第2ロッカー装置から、前記ユーザが入力した入力情報を取得してもよいし、前記送信部は、前記第1ロッカー装置に送信した前記予約識別情報と、前記要求取得部が取得した前記入力情報とを照合し、照合した照合結果を、前記対象第2ロッカー装置に送信してもよい。
【0013】
前記送信部は、前記格納場所のサイズを含む前記表示情報を前記第1ロッカー装置に送信してもよい。
【0014】
本発明の第2の態様にかかる情報処理方法は、複数の格納場所をそれぞれ備える複数のロッカー装置を管理するコンピュータが実行する、前記複数のロッカー装置それぞれから、前記複数の格納場所の利用状況を示す利用状況情報を取得するステップと、前記複数のロッカー装置のうちのいずれかの前記ロッカー装置である第1ロッカー装置から、ユーザが利用可能な前記格納場所を提示する提示要求を取得するステップと、前記提示要求を取得したことを契機として、取得した前記利用状況情報を参照し、前記第1ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況と、前記複数のロッカー装置のうちの前記第1ロッカー装置以外の前記ロッカー装置であって前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する第2ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報を前記第1ロッカー装置に送信するステップと、を有する。
【0015】
本発明の第3の態様にかかるプログラムは、複数の格納場所をそれぞれ備える複数のロッカー装置を管理するコンピュータを、前記複数のロッカー装置それぞれから、前記複数の格納場所の利用状況を示す利用状況情報を取得する利用状況取得部、前記複数のロッカー装置のうちのいずれかの前記ロッカー装置である第1ロッカー装置から、ユーザが利用可能な前記格納場所を提示する提示要求を取得する要求取得部、及び前記要求取得部が前記提示要求を取得したことを契機として、前記利用状況取得部が取得した前記利用状況情報を参照し、前記第1ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況と、前記複数のロッカー装置のうちの前記第1ロッカー装置以外の前記ロッカー装置であって前記ユーザが利用可能な前記格納場所が存在する第2ロッカー装置が備える前記格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報を前記第1ロッカー装置に送信する送信部、として機能させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、格納場所に空きがある電子ロッカーを探す負担を軽減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】情報処理装置の処理の概要を説明するための図である。
図2】情報処理装置の機能構成を模式的に示す図である。
図3】関連付け管理データベースの構成の一例を示す図である。
図4】第1ロッカーの表示部に表示される表示画面を模式的に表した図である。
図5】情報処理装置の処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[情報処理装置1の処理の概要]
図1は、情報処理装置1の処理の概要を説明するための図である。情報処理装置1は、複数のロッカーLを管理する装置であり、例えば、サーバである。ロッカーLは、複数の格納場所と、格納場所の利用手続きを受け付ける受付機とを備えるロッカー装置(電子ロッカー)である。受付機は、情報を表示するディスプレイ等の表示部と、情報の入力を受け付けるタッチパネル又はボタン等の操作部とを備える。ロッカーLは、様々な場所に配置されている。
以下、情報処理装置1が実行する処理について説明する。
【0019】
図1に示す例においては、あるエリア(例えばある駅の構内)において2つのロッカーL(ロッカーL1、ロッカーL2)が配置されており、ロッカーLの利用者であるユーザUが、ロッカーL1が配置されている場所に訪れて当該ロッカーL1において格納場所を利用するための利用手続きを行う例について説明する。
【0020】
この場合において、まず、ユーザUがロッカーL1において利用手続きを行うための操作を行うと、ロッカーL1は、提示要求を情報処理装置1に送信する(図1における(1))。提示要求は、ユーザUが利用可能な格納場所を提示するための要求である。
【0021】
情報処理装置1は、提示要求を取得すると、ロッカーL1及びロッカーL2それぞれから利用状況情報を取得する(図1における(2))。利用状況情報は、ロッカーLが備える複数の格納場所の利用状況(例えば、格納場所が利用されているか否か等)を示す情報である。
【0022】
情報処理装置1は、各ロッカーLの利用状況情報を参照し、ロッカーL1が備える格納場所の利用状況と、ロッカーL2が備える格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報をロッカーL1に送信する(図1における(3))。そして、ロッカーL1は、表示情報に基づいて、ロッカーL1が備える格納場所の利用状況と、ロッカーL2が備える格納場所の利用状況とを表示部に表示させる(図1における(4))。
【0023】
その後、ユーザUは、ロッカーL1の表示部に表示された各ロッカーLが備える格納場所の利用状況を参照して、利用を希望する格納場所(ロッカーL1が備える格納場所又はロッカーL2が備える格納場所)を利用するため利用手続きを行い、当該格納場所を利用する。
【0024】
このようにすることで、情報処理装置1は、格納場所に空きがあるロッカーLを探す負担を軽減することができる。
以下、情報処理装置1の機能構成について説明する。
【0025】
[情報処理装置1の機能構成]
図2は、情報処理装置1の機能構成を模式的に示す図である。情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。図2において、矢印は主なデータの流れを示しているが、図2に示していないデータの流れがあってもよい。図2において、各機能ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、図2に示す機能ブロックは単一の装置内に実装されてもよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてもよい。機能ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてもよい。
【0026】
通信部11は、ネットワークに接続するための通信インターフェースであり、外部の端末及び外部のサーバからデータを受信するための通信コントローラを有する。
【0027】
記憶部12は、情報処理装置1を実現するコンピュータのBIOS(Basic Input Output System)等を格納するROM(Read Only Memory)や情報処理装置1の作業領域となるRAM(Random Access Memory)、OS(Operating System)やアプリケーションプログラム、当該アプリケーションプログラムの実行時に参照される種々の情報を格納するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置である。
【0028】
記憶部12は、ロッカーLに関する情報を記憶している。ロッカーLに関する情報には、例えば、ロッカーID、格納場所ID、格納場所のサイズ、ロッカーLが配置されている配置位置を示す情報等が含まれる。また、記憶部12は、複数のロッカーL間の関連付けを管理する関連付け管理データベースを記憶している。
【0029】
図3は、関連付け管理データベースの構成の一例を示す図である。図3に示す例において、関連付け管理データベースは、ロッカーIDと、関連ロッカーIDと、制御内容とを関連付けて記憶している。ロッカーIDは、ロッカーLを識別するための情報である。関連ロッカーIDは、ロッカーIDに対応するロッカーLに関連付けられている他のロッカーLのIDである。「ロッカーLに関連付けられている他のロッカーL」は、例えば、ロッカーLと同じエリア(例えば、駅、ショッピングモール等の施設)内に配置されている他のロッカーL、又はロッカーLに対応するロッカーLから所定の範囲内に存在する他のロッカーL等である。「ロッカーLに関連付けられている他のロッカーL」は、例えば、情報処理装置1の管理者によって定められる。
【0030】
制御内容は、ロッカーIDに対応するロッカーLを介して他のロッカーLの格納場所を利用するための利用手続きが行われて場合における当該他のロッカーLの格納場所を制御する内容を示す情報である。制御内容は、例えば、ロッカーLの位置と他のロッカーLの位置との関係に応じて定められる。例えば、ロッカーLと他のロッカーLとが近い場合においては、ロッカーLにおいて他のロッカーLの格納場所を利用するための利用手続きが行われると、すぐに当該他のロッカーLの格納場所が利用され得るため、制御内容として、当該他のロッカーLの格納場所を解錠することが定められる。一方、ロッカーLと他のロッカーLとが離れている場合においては、ロッカーLにおいて他のロッカーLの格納場所を利用するための利用手続きが行われても、ユーザUが他のロッカーLが配置されている場所に移動するまでにある程度の時間を要し、すぐには当該他のロッカーLの格納場所が利用され得ないため、制御内容として、当該他のロッカーLの格納場所を予約することが定められる。
【0031】
情報処理装置1は、各ロッカーLを階層構造の形式で管理してもよい。この場合、例えば、ユーザUが操作するロッカーLと、ユーザUが格納場所を利用する他のロッカーLとが最も細かいレベルまで同じグループに所属するのであれば、制御内容として、他のロッカーLの格納場所を解錠することが定められ、ユーザUが操作するロッカーLと、ユーザUが格納場所を利用する他のロッカーLとが前述のレベルより一段低いレベルまで同じグループに所属し、最も細かいレベルでは違うグループに属するのであれば、制御内容として、他のロッカーLの格納場所を解錠することが定められる等とすることができ、制御内容においても階層構造に応じて設定を変えることを可能とする。このように、情報処理装置1において、制御内容をロッカーLと他のロッカーLとの組み合わせごとではなく、階層構造における所属に応じて管理することで、ロッカーLの管理を単純化し、制御内容の一括した設定変更を容易に行うことができるようになる。
【0032】
図2に戻り、制御部13は、情報処理装置1のCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって、要求取得部131、利用状況取得部132、検索部133、送信部134及び発行部135として機能する。
【0033】
要求取得部131は、第1ロッカーから、ユーザUが利用可能な格納場所を提示する提示要求を取得する。第1ロッカーは、複数のロッカーLのうちのいずれかのロッカーLであって、ユーザUが操作するロッカーLである。提示要求には、第1ロッカーに対応するロッカーIDが含まれている。
【0034】
利用状況取得部132は、複数のロッカーLそれぞれから、複数の格納場所の利用状況を示す利用状況情報を取得する。具体的には、利用状況取得部132は、要求取得部131が提示要求を取得したことを契機として、利用状況情報を送信する送信要求を、複数のロッカーLそれぞれに送信する。そして、利用状況取得部132は、複数のロッカーLそれぞれが送信要求を取得したことに応じて情報処理装置1に送信した利用状況情報を取得する。利用状況取得部132は、例えば、提示要求に含まれるロッカーIDに対応するロッカーLと、提示要求に含まれるロッカーIDに関連付けて関連付け管理データベースに記憶されている一以上の関連ロッカーIDに対応する他のロッカーLとから、利用状況情報を取得する。
【0035】
送信部134は、要求取得部131が提示要求を取得したことを契機として、利用状況取得部132が取得した利用状況情報を参照し、第1ロッカーが備える格納場所の利用状況と、ユーザUが利用可能な格納場所が存在する第2ロッカーが備える格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報を第1ロッカーに送信する。第2ロッカーは、複数のロッカーLのうちの第1ロッカー以外の他のロッカーLであって、ユーザUが利用可能な格納場所が存在する他のロッカーLである。第1ロッカーは、情報処理装置1から取得した表示情報に基づいて、第1ロッカーが備える格納場所の利用状況と、第2ロッカーが備える格納場所の利用状況とを表示部に表示させる。
【0036】
送信部134は、第1ロッカーが備える複数の格納場所の中にユーザUが利用可能な格納場所がないことを第1ロッカーに対応する利用状況情報が示す場合に、第2ロッカーが備える格納場所の利用状況を表示させるための表示情報を第1ロッカーに送信してもよい。
【0037】
具体的には、まず、検索部133は、利用状況取得部132が取得した第1ロッカーの利用状況情報を参照し、第1ロッカーが備える複数の格納場所の中からユーザUが利用可能な格納場所を検索する。第1ロッカーが備える複数の格納場所の中にユーザUが利用可能な格納場所がある場合、送信部134は、第1ロッカーが備える格納場所の利用状況を表示させるための表示情報を第1ロッカーに送信する。
【0038】
一方、第1ロッカーが備える複数の格納場所の中にユーザUが利用可能な格納場所がない場合、検索部133は、利用状況取得部132が取得した一以上の他のロッカーの利用状況情報を参照し、当該一以上の他のロッカーが備える複数の格納場所の中からユーザUが利用可能な格納場所を検索する。そして、送信部134は、検索部133が検索した第2ロッカーが備える格納場所の利用状況を表示させるための表示情報を第1ロッカーに送信する。
【0039】
送信部134は、記憶部12に記憶されているロッカーLに関する情報を参照し、格納場所のサイズを含む表示情報を第1ロッカーに送信してもよい。この場合、第1ロッカーは、第1ロッカーが備える格納場所ごとに当該格納場所の利用状況及びサイズを表示させ、第2ロッカーが備える格納場所ごとに当該格納場所の利用状況及びサイズを表示させる。このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザUが利用を希望するサイズの格納場所に空きがあるか否かを把握させることができる。
【0040】
送信部134は、第2ロッカーが備える複数の格納場所の中からユーザUが選択した選択場所を制御させるための制御情報を、選択場所を備える第2ロッカー(以下、「対象第2ロッカー」という。)に送信することが可能である。
【0041】
具体的には、まず、送信部134が表示情報を第1ロッカーに送信した後において、要求取得部131は、第1ロッカーから、対象第2ロッカーの選択場所を利用するための利用要求を取得する。そして、送信部134は、要求取得部131が対象第2ロッカーに対応する利用要求を取得した場合に、対象第2ロッカーの選択場所を制御させるための制御情報を対象第2ロッカーに送信する。制御情報には、例えば、選択場所に対応する格納場所IDが含まれる。対象第2ロッカーは、情報処理装置1から制御情報を取得すると、当該制御情報に基づいて選択場所を制御する。
【0042】
図4は、第1ロッカーの表示部に表示される表示画面を模式的に表した図である。図4(a)に示す表示画面は、メニュー画面である。メニュー画面には、荷物を格納するためのボタンB1と、格納されている荷物を取り出すためのボタンB2とが設けられており、ユーザがメニュー画面においてボタンB1を押下する操作を行うと、第1ロッカーは、情報処理装置1に提示要求を送信する。第1ロッカーは、情報処理装置1に提示要求を送信したことに応じて情報処理装置1が送信した表示情報を取得すると、当該表示情報に基づいて、第1ロッカーが備える格納場所の利用状況と、第2ロッカーが備える格納場所の利用状況とを表示部に表示させる。
【0043】
図4(b)に示す表示画面は、第1ロッカーが備える複数の格納場所の中から荷物を格納する格納場所を選択するための第1格納場所選択画面である。図4(b)に示す第1格納場所選択画面には、表示領域R1において、第1ロッカーが備える各格納場所の利用状況が表示されている。また、図4(b)に示す第1格納場所選択画面には、表示領域R1において、各格納場所が、格納場所のサイズに応じた態様で表示されている。また、第1格納場所選択画面には、第2ロッカーが備える格納場所の利用状況を表示するためのボタンB3が設けられている。
【0044】
ユーザUが第1格納場所選択画面においてユーザUが利用可能な格納場所の中から荷物を格納する格納場所を選択する操作を行うと、第1ロッカーは、選択された格納場所を制御する(例えば、選択された格納場所を解錠する)。また、ユーザUがボタンB3を押下する操作を行うと、第1ロッカーは、表示情報に基づいて、第2ロッカーが備える格納場所の利用状況を表示部に表示させる。
【0045】
図4(c)に示す表示画面は、第2ロッカーが備える複数の格納場所の中から荷物を格納する格納場所を選択するための第2格納場所選択画面である。図4(c)に示す第2格納場所選択画面には、表示領域R2において、第2ロッカーが備える各格納場所の利用状況が表示されている。また、図4(c)に示す第2格納場所選択画面には、第1ロッカーが備える格納場所の利用状況を表示するためのボタンB4が設けられている。
【0046】
例えば、まず、ユーザUが第2格納場所選択画面においてユーザUが利用可能な格納場所の中から荷物を格納する格納場所を選択する操作を行うと、第1ロッカーは、選択された第2ロッカーの格納場所をユーザUに利用させるための利用要求を情報処理装置1に送信する。そして、対象第2ロッカー(ユーザUが選択した格納場所を備える第2ロッカー)は、情報処理装置1が利用要求を取得したことに応じて送信した制御情報に基づいて、ユーザUが選択した選択場所を制御する。
【0047】
送信部134は、第1ロッカー及び対象第2ロッカーの組み合わせにおいて定められている制御内容を示す制御情報を対象第2ロッカーに送信することが可能である。具体的には、送信部134は、第1ロッカーに対応するロッカーID及び対象第2ロッカーに対応する関連ロッカーIDに関連付けて関連付け管理データベースに記憶されている制御内容を示す制御情報を対象第2ロッカーに送信する。
【0048】
送信部134は、制御内容として格納場所の解錠を示す制御情報を対象第2ロッカーに送信することが可能である。具体的には、送信部134は、第1ロッカーに対応するロッカーID及び対象第2ロッカーに対応する関連ロッカーIDに関連付けて関連付け管理データベースに記憶されている制御内容が施錠されている格納場所の解錠を示す場合、制御内容として選択場所の解錠を示す制御情報を対象第2ロッカーに送信する。
【0049】
対象第2ロッカーは、選択場所の解錠を示す制御情報を取得すると、当該選択場所を解錠する。このようにすることで、情報処理装置1は、第1ロッカーで利用手続きを行ったユーザUにすぐに対象第2ロッカーの選択場所を利用させることができる。
【0050】
送信部134は、制御内容として所定の期間が経過するまで他のユーザUによる格納場所の利用を禁止させるための予約を示す制御情報を対象第2ロッカー装置に送信することが可能である。この場合における制御情報には、所定の期間を示す情報が含まれる。所定の期間は、例えば、予め定められた期間である。具体的には、送信部134は、第1ロッカーに対応するロッカーID及び対象第2ロッカーに対応する関連ロッカーIDに関連付けて関連付け管理データベースに記憶されている制御内容が所定の期間が経過するまで他のユーザUによる格納場所の利用を禁止させるための予約を示す場合、制御内容として選択場所の予約を示す制御情報を対象第2ロッカーに送信する。
【0051】
対象第2ロッカーは、選択場所の解錠を示す制御情報を取得すると、所定の期間が経過するまでの間、当該選択場所の利用を制限する。「選択場所の利用の制限」は、通常の利用手続きでは選択場所の利用を許可せず、後述する予約IDが入力されたことを条件として選択場所の利用を許可することである。このようにすることで、情報処理装置1は、対象第2ロッカーの選択場所を予約したユーザUに当該選択場所を利用させることができる。また、情報処理装置1は、すぐに選択場所を解錠することによって、他のユーザUが荷物を格納してしまう等の不測の事態の発生を抑止することができる。
【0052】
送信部134は、所定の期間を設定する設定部として機能し、第1ロッカーと対象第2ロッカーとの距離(以下、「対象距離」という。)に応じて所定の期間を設定してもよい。具体的には、送信部134は、対象距離が長いほど、所定の期間を長く設定し、対象距離が短いほど、所定の期間を短く設定する。例えば、複数のロッカーL間の距離が長いか否かを判定するための第1閾距離と、複数のロッカーL間の距離が短いか否かを判定するための第2閾距離とが定められており、送信部134は、対象距離が第1閾距離を上回る場合に、所定の期間を長く設定し、対象距離が第2閾距離を下回る場合に、所定の期間を短く設定する。
【0053】
また、例えば、関連付け管理データベースには、所定の期間がさらに関連付けて記憶されており、送信部134は、第1ロッカーに対応するロッカーID及び対象第2ロッカーに対応する関連ロッカーIDに関連付けて関連付け管理データベースに記憶されている所定の期間を設定してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、対象距離に応じて、選択場所の利用を制限する期間を設定することができる。
【0054】
情報処理装置1は、第1ロッカーにおいて対象第2ロッカーの選択場所の利用を予約したユーザUに提示した予約IDと、対象第2ロッカーにおいてユーザUが入力した情報とを照合した結果に応じて、ユーザUに対象第2ロッカーの選択場所を利用させてもよい。予約IDは、選択場所の予約を識別するための予約識別情報であり、例えば暗証番号である。具体的には、情報処理装置1は、以下の3つのステップを実行することにより、ユーザUに対象第2ロッカーの選択場所を利用させる。
【0055】
第1のステップとして、送信部134は、対象第2ロッカーの選択場所の予約を識別するための予約IDを第1ロッカーに送信する。具体的には、まず、要求取得部131が対象第2ロッカーの選択場所の利用要求を取得すると、発行部135は、予約IDを発行し、対象第2ロッカーに対応するロッカーIDと、選択場所に対応する格納場所IDと、発行した予約IDとを関連付けて記憶部12に記憶させる。そして、送信部134は、発行部135が発行した予約IDを第1ロッカーに送信する。第1ロッカーは、情報処理装置1から予約IDを取得すると、当該予約IDを表示部に表示させる。
【0056】
第2のステップとして、要求取得部131は、対象第2ロッカーから、ユーザUが入力した入力情報を取得する。例えば、ユーザUが対象第2ロッカーにおいて選択場所を利用するための情報を入力する操作を行うと、対象第2ロッカーは、ユーザUが入力した入力情報を情報処理装置1に送信する。
【0057】
第3のステップとして、送信部134は、第1ロッカーに送信した予約IDと、要求取得部131が取得した入力情報とを照合し、照合した照合結果を、対象第2ロッカー装置に送信する。送信部134は、例えば、第1ロッカーに送信した予約IDと、要求取得部131が取得した入力情報とが一致する場合、対象第2ロッカーの選択場所の解錠を示す制御情報を対象第2ロッカーに送信する。対象第2ロッカーは、選択場所の解錠を示す制御情報を取得すると、当該選択場所を解錠する。
【0058】
一方、送信部134は第1ロッカーに送信した予約IDと、要求取得部131が取得した入力情報とが一致しない場合、第1ロッカーに送信した予約IDと、要求取得部131が取得した入力情報とが一致しないことを示す情報を対象第2ロッカーに送信する。対象第2ロッカーは、第1ロッカーに送信した予約IDと、要求取得部131が取得した入力情報とが一致しないことを示す情報を取得すると、入力した情報に誤りがある旨のメッセージを表示部に表示させる。このようにすることで、情報処理装置1は、第1ロッカーにおいて第2ロッカーの格納場所を利用するための手続きを行ったユーザUに対して、当該第2ロッカーの格納場所を利用させることができる。
【0059】
情報処理装置1は、ユーザUが所持するICカードを鍵として第2ロッカーの格納場所を利用させてもよい。例えば、各ロッカーLには、ICカードから情報を読み取る不図示の読取部が備えられている。この場合において、情報処理装置1は、以下の3つのステップを実行することにより、第2ロッカーの格納場所を利用させる。
【0060】
第1のステップとして、要求取得部131は、第1ロッカーからICカードのカード番号を含む利用要求を取得する。例えば、まず、ユーザUが第1ロッカーの読取部にICカードを接触させると、第1ロッカーは、第2ロッカーの格納場所の利用に伴う代金の決済を実行するとともに、ICカードのカード番号を読み取る。そして、要求取得部131は、第1ロッカーがカード番号を読み取ったことに応じて送信したカード番号を含む利用要求を取得する。要求取得部131は、利用要求を取得すると、対象第2ロッカーに対応するロッカーIDと、選択場所に対応する格納場所IDと、利用要求に含まれるカード番号とを関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0061】
第2のステップとして、要求取得部131は、対象第2ロッカーから、ユーザUが入力した入力情報と、カード情報とを取得する。例えば、ユーザUが対象第2ロッカーにおいて選択場所を利用するための情報を入力する操作と、対象第2ロッカーの読取部へのICカードの接触とを行うと、対象第2ロッカーは、ユーザUが入力した入力情報(例えば、選択場所に対応するロッカーID)と、読取部が読み取ったカード番号とを情報処理装置1に送信する。
【0062】
第3のステップとして、送信部134は、第1ロッカーから取得したカード番号と、要求取得部131が取得したカード番号とを照合し、照合した照合結果を、対象第2ロッカー装置に送信する。送信部134は、例えば、要求取得部131が入力情報等を取得した対象第2ロッカーに対応するロッカーIDと、要求取得部131が取得したロッカーIDとに関連付けて記憶部12に記憶されているカード番号と、要求取得部131が取得したカード番号とが一致する場合、対象第2ロッカーの選択場所の解錠を示す制御情報を対象第2ロッカーに送信する。対象第2ロッカーは、選択場所の解錠を示す制御情報を取得すると、当該選択場所を解錠する。
【0063】
一方、送信部134はカード番号が一致しない場合、カード番号が一致しないことを示す情報を対象第2ロッカーに送信する。対象第2ロッカーは、カード番号が一致しないことを示す情報を取得すると、読み取ったICカードが異なる旨のメッセージを表示部に表示させる。このようにすることで、情報処理装置1は、第1ロッカーにおいて第2ロッカーの格納場所を利用するための手続きを行ったユーザUに対して、当該第2ロッカーの格納場所を利用させることができる。なお、第2のステップ及び第3のステップにおいて、対象第2ロッカーにおけるユーザUの入力を省略してもよい。この場合、ユーザは、対象第2ロッカーにおいてICカードをかざすだけで予約した対象第2ロッカーの格納場所を利用することが可能となるため、簡便性が増す。
【0064】
情報処理装置1は、第1ロッカーから第2ロッカーの格納場所の利用手続きが行われた場合、第2ロッカーの格納場所が解錠されたときに、課金を開始する。情報処理装置1は、第2ロッカーの格納場所の利用手続きによって格納場所が予約された場合、予約されたときに、課金を開始してもよい。この場合、情報処理装置1は、第1ロッカーに利用可能な格納場所が無く、第2ロッカーの格納場所の利用手続きによって格納場所が予約された場合、予約されてから所定の期間が経過するまでの間においては課金の対象期間から除外してもよい。この場合における所定の期間は、例えば、第1ロッカーと対象第2ロッカーとの距離に応じて定められる。
【0065】
[情報処理装置1の処理]
続いて、情報処理装置1の処理の流れについて説明する。図5は、情報処理装置1の処理の流れを示すシーケンス図である。図5に示す例において、ロッカーL1は、第1ロッカーであり、ロッカーL2は、第2ロッカーである。本処理は、要求取得部131が、ロッカーL1から提示要求を取得したことを契機として開始する(S1)。
【0066】
利用状況取得部132は、ロッカーL1及びロッカーL2それぞれから、複数の格納場所の利用状況を示す利用状況情報を取得する(S2)。送信部134は、利用状況取得部132が取得した利用状況情報を参照し、ロッカーL1が備える格納場所の利用状況と、ロッカーL2が備える格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報をロッカーL1に送信する(S3)。
【0067】
要求取得部131は、ロッカーL1から、ロッカーL2の選択場所を利用するための利用要求を取得する(S4)。送信部134は、ロッカーL2の選択場所を制御させるための制御情報をロッカーL2に送信する(S5)。そして、ロッカーL2は、情報処理装置1から制御情報を取得すると、当該制御情報に基づいて選択場所を制御する(S6)。
【0068】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報処理装置1は、第1ロッカーから提示要求を取得したことを契機として、複数のロッカーLから取得した利用状況情報を参照して、第1ロッカーが備える格納場所の利用状況と、ユーザが利用可能な格納場所が存在する第2ロッカー装置が備える格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報を第1ロッカーに送信する。このようにすることで、情報処理装置1は、格納場所に空きがあるロッカーLを探す負担を軽減することができる。
【0069】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0070】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0071】
1 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 要求取得部
132 利用状況取得部
133 検索部
134 送信部
135 発行部
L ロッカー
【要約】      (修正有)
【課題】格納場所に空きがある電子ロッカーを探す負担を軽減する情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】複数の格納場所を備える複数のロッカー装置を管理する情報処理装置1であって、複数のロッカー装置それぞれから、格納場所の利用状況を示す利用状況情報を取得する利用状況取得部132と、いずれかのロッカー装置である第1ロッカー装置から、ユーザが利用可能な格納場所を提示する提示要求を取得する要求取得部131と、利用状況取得部132が取得した利用状況情報を参照し、第1ロッカー装置が備える格納場所の利用状況と、複数のロッカー装置のうちの第1ロッカー装置以外のロッカー装置であってユーザが利用可能な格納場所が存在する第2ロッカー装置が備える格納場所の利用状況とを表示させるための表示情報を第1ロッカー装置に送信する送信部134と、を有する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5