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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240227BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240227BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06F3/0481
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022014560
(22)【出願日】2022-02-01
(65)【公開番号】P2023112630
(43)【公開日】2023-08-14
【審査請求日】2023-09-06
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521256805
【氏名又は名称】山下 健志
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】山下 健志
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特許第6922021(JP,B1)
【文献】商品一覧スワイプ(スマートフォン専用),[online],株式会社イーシーキューブ,2012年10月18日,全ページ,[2023年9月11日検索],インターネット<URL:https://www.ec-cube.net/products/detail.php?product_id=390>
【文献】メイン画像・サブ画像について,[online],Amazon.com,Inc.,2021年03月19日,pp.1-23,[2023年9月11日検索],インターネット<URL:https://s3.amazonaws.com/JP_AM/su/12.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
前記情報処理システムが、
生成ステップでは、商材の外観示す商材画像及び前記商材に関する基本情報の表示端末での表示方法の定義を示す定義情報を生成し、
前記定義情報は、
前記表示端末に、前記商材画像を表示させるともに、当該商材画像に重畳させて当該商材画像と同じ商材の前記基本情報を表示させることと、
ユーザによる第1切替指示が行われた場合、表示中の前記商材画像と同じ商材に関する別の前記商材画像の表示に切り替えるとともに、前記基本情報は切り替えずに新たな前記商材画像に重畳させて表示させ続けることと、
ユーザによる第2切替指示が行われた場合、表示中の前記商材画像と異なる商材に関する前記商材画像の表示に切り替えるとともに、新たに表示された前記商材画像と同じ商材の前記基本情報を当該商材画像に重畳させて表示させることと、を定義し、
出力ステップでは、生成された前記定義情報を前記表示端末に出力して、前記定義に従い前記商材画像及び前記基本情報を前記表示端末に表示させる、
情報処理システム。
【請求項2】
情報処理システムであって、
前記情報処理システムが、
生成ステップでは、商材画像、基本情報及び詳細情報の表示端末での表示方法の定義を示す定義情報を生成し、
前記商材画像は、商材の外観を示す画像であり、
前記基本情報は、商材に関する情報であり、
前記詳細情報は、前記基本情報と同じ商材に関する当該基本情報よりも詳細な情報であり、
前記定義情報は、
前記表示端末に、前記商材画像を表示させるともに、当該商材画像に重畳させて当該商材画像と同じ商材の前記基本情報を表示させることと、
ユーザによる第1切替指示が行われた場合、表示中の前記商材画像と同じ商材に関する別の前記商材画像の表示に切り替えることと、
ユーザによる第2切替指示が行われた場合、表示中の前記商材画像と異なる商材に関する前記商材画像の表示に切り替えることと、
前記基本情報が前記商材画像に重畳して表示されている状態でユーザによる前記詳細情報の表示操作が行われた場合、当該商材画像についての前記詳細情報を当該商材画像に重畳させて表示させることと、を定義し、
出力ステップでは、生成された前記定義情報を前記表示端末に出力して、前記定義に従い前記商材画像を前記表示端末に表示させる、
情報処理システム。
【請求項3】
プログラムであって
表示端末を制御するコンピュータに、
商材の外観示す商材画像を表示させるともに、当該商材画像に重畳させて当該商材画像と同じ商材に関する基本情報を表示させる処理と、
ユーザによる第1切替指示が行われた場合、表示中の前記商材画像と同じ商材に関する別の前記商材画像の表示に切り替えるとともに、前記基本情報は切り替えずに新たな前記商材画像に重畳させて表示させ続ける処理と、
ユーザによる第2切替指示が行われた場合、表示中の前記商材画像と異なる商材に関する前記商材画像の表示に切り替えるとともに、新たに表示された前記商材画像と同じ商材の前記基本情報を当該商材画像に重畳させて表示させる処理と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項4】
プログラムであって、
表示端末を制御するコンピュータに、
商材の外観を示す商材画像を表示させるともに、当該商材画像に重畳させて当該商材画像と同じ商材に関する基本情報を表示させる処理と、
ユーザによる第1切替指示が行われた場合、表示中の前記商材画像と同じ商材に関する別の前記商材画像の表示に切り替える処理と、
ユーザによる第2切替指示が行われた場合、表示中の前記商材画像と異なる商材に関する前記商材画像の表示に切り替える処理と、
前記基本情報が前記商材画像に重畳して表示されている状態でユーザによる詳細情報の表示操作が行われた場合、当該商材画像についての前記詳細情報を当該商材画像に重畳させて表示させる処理と
を実行させ、
前記詳細情報は、前記基本情報と同じ商材に関する当該基本情報よりも詳細な情報である、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1電子商取引サービスにおいてユーザによりお気に入り登録された商品の情報と、第2電子商取引サービスにおいてユーザによりお気に入り登録された商品の情報とを含む商品の一覧を示す情報を表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-126546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術のように商材の一覧から選択された一つの商材に関する画像(外観画像及び価格画像等)を表示させる場合、一覧と各商材の画像とを往復しながら表示される商材を切り替えるため、相当な手間がかかる。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、商材の画像の切り替えの手間を軽減することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムにおける生成ステップでは、商材に関する複数の画像を1つずつ切り替えながら表示端末に表示させるための表示情報を生成する。出力ステップでは、生成された表示情報を表示端末に出力する。表示端末において、出力されてきた表示情報により複数の画像のうちの1つの画像が表示中の画像となっている状態で第1条件が満たされた場合、表示中の画像と同じ商材に関する別の画像の表示に切り替わる第1切替処理が実行され、状態で第2条件が満たされた場合、表示中の画像と異なる商材に関する画像の表示に切り替わる第2切替処理が実行される。
【0007】
このような態様によれば、商材の画像の切り替えの手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電子商取引システム1の全体構成を示す図である。
図2】ECサーバ10のハードウェア構成を示す図である。
図3】ユーザ端末20のハードウェア構成を示す図である。
図4】制御部11及び制御部21の機能構成を示す図である。
図5】提示処理の一例を示すアクティビティ図である。
図6】ユーザ端末20の外観の一例を示す図である。
図7】EC画像の切り替えの一例を示す図である。
図8】EC画像の切り替えの別の一例を示す図である。
図9】EC画像の切り替えの全体像を示す図である。
図10】商材情報画像を重畳させる表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る商品販売支援システムのハードウェア構成について説明する。
【0014】
図1は、電子商取引システム1の全体構成を示す図である。電子商取引システム1は、電子商取引により商材を販売するための処理を実行する情報処理システムである。電子商取引システム1は、通信回線2と、ECサーバ10(EC:Electronic Commerce)と、ユーザ端末20とを備える。通信回線2は、インターネット等を含み、自回線に接続する装置同士の通信を仲介する。通信回線2には、ECサーバ10が有線で接続され、ユーザ端末20が無線で接続されている。
【0015】
ECサーバ10は、商材を電子商取引により販売するECサイトを提供するための処理を実行する情報処理装置である。ECサイトで販売される商材は、電子商取引で取引可能なものであればなんでもよく、例えば、衣類等の商品、不動産、旅行、電子商材又は各種サービス等である。ユーザ端末20は、ECサイトを利用するユーザによって使用される端末であり、例えば、スマートフォンである。ECサーバ10及びユーザ端末20が協働して、商材の情報をユーザに提供し、提供された情報を見たユーザが選択した商材を購入するための電子商取引の処理を実行する。
【0016】
図2は、ECサーバ10のハードウェア構成を示す図である。ECサーバ10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、バス14とを備える。バス14は、ECサーバ10が備える各部を電気的に接続する。なお、ECサーバ10は、性能及び細かな仕様等は異なっていてもよいが、ECサーバ10と同様のハードウェア構成を備える。
【0017】
(制御部11)
制御部11は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、電子商取引システム1に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0018】
(記憶部12)
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行される電子商取引システム1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行される電子商取引システム1に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0019】
(通信部13)
通信部13は、ECサーバ10から種々の電気信号を外部の構成要素に送信可能に構成される。また、通信部13は、外部の構成要素からECサーバ10への種々の電気信号を受信可能に構成される。さらに好ましくは、通信部13がネットワーク通信機能を有し、これにより通信回線2を介して、ECサーバ10と外部機器との間で種々の情報を通信可能に実施してもよい。
【0020】
図3は、ユーザ端末20のハードウェア構成を示す図である。ユーザ端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、表示部25と、バス26とを備える。バス26は、ユーザ端末20が備える各部を電気的に接続する。
【0021】
(入力部24)
入力部24は、ボタン及びタッチスクリーン等を有し、ユーザによる入力を受け付ける。
(表示部25)
表示部25は、ディスプレイ等を有し、表示面に画像を表示する。表示部25は、本実施形態では、入力部24のタッチスクリーンに含まれる。表示部25は、例えば、ブラウザ又はアプリケーションによりHTML(Hypertext Markup Language)等で記述された商品ページを表示する。
【0022】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部が実行されうる。また、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部21によって具体的に実現されることで、制御部21に含まれる各機能部が実行されうる。
【0023】
図4は、制御部11及び制御部21の機能構成を示す図である。制御部11は、商材記憶部111と、商材特定部112と、商材取得部113と、表示生成部114と、表示出力部115と、決済処理部116と、注文処理部117とを備える。制御部21は、表示記憶部211と、商材表示部212と、操作受付部213と、決済処理部214と、注文処理部215とを備える。
【0024】
商材記憶部111は、ECサイトで販売されている商材に関する情報(以下「商材関連情報」と言う)を記憶する。商材関連情報には、商材の外観等を示す商材画像と、商材の名称等の情報を示す商材情報画像とが含まれる。商材特定部112は、ユーザ端末20に表示させる商材を特定する。商材取得部113は、商材特定部112により特定された商材に関する商材関連情報を取得する。商材取得部113は、商材記憶部111に記憶されている商材関連情報を取得してもよいし、外部装置が記憶している商材関連情報を取得してもよい。
【0025】
表示生成部114は、商材取得部113により取得された商材関連情報をユーザ端末20に表示させるための表示情報を生成する。表示情報は、例えば、スタイルシートである。スタイルシート(CSS:Cascading Style Sheets)とは、ユーザ端末20が表示するウェブページのデザインを定義する情報である。ここでいうデザインには、画像、動画、テキスト及び背景等の配置、大きさ、色及び模様等のデザインが含まれる。なお、表示情報は、これらの表示される画像等のオブジェクトを全て含む画像情報であってもよい。表示出力部115は、表示生成部114により生成された表示情報をユーザ端末20に出力する。
【0026】
ユーザ端末20の表示記憶部211は、ECサーバ10から出力されてきた表示情報を記憶する。商材表示部212は、表示記憶部211に記憶された表示情報に基づいて、商材関連情報を表示する。商材表示部212は、本実施形態では、ブラウザの機能により商材関連情報を表示する。操作受付部213は、ユーザによる操作を受け付ける。表示された商材関連情報が示す商材への支払いの操作が受け付けられた場合、決済処理部116及び決済処理部214が協働して、その支払いのための決済処理を実行する。商材が商品である場合、注文処理部117及び注文処理部215が協働して、購入された商品の注文を受け付けて搬送の手配等を行う注文処理を実行する。
【0027】
3.情報処理
本節では、本実施形態の情報処理について説明する。電子商取引システム1は、商材関連情報をユーザに提示する提示処理と、前述した決済処理及び注文処理とを実行する。
【0028】
図5は、提示処理の一例を示すアクティビティ図である。提示処理は、例えば、ユーザがユーザ端末20に対してECサイトへのアクセス操作を行うことを契機に開始される。まず、ユーザ端末20は、A10において、操作受付部213により、アクセス操作を受け付け、商材表示部212により、ECサイトの表示情報を要求する要求データをECサーバ10に送信する。ECサーバ10は、要求データを受信すると、A11において、まず、商材特定部112により、ユーザ端末20に表示させる商材を特定する。
【0029】
本実施形態では、ECサイトにおいて販売されている商材を表示させる順番が予め決まっている。この表示順は、例えば、商材の提供者又は商材画像の提供者によって定められる。商材特定部112は、A11においては、表示順が1番と定められた商材を、ユーザ端末20に表示させる商材として特定する。そして、ECサーバ10は、商材取得部113により、特定された商材に関する商材関連情報を取得し、表示生成部114により、取得された商材関連情報を表示するための表示情報を生成する。A11において生成される表示情報の詳細について、以降の図を参照して説明する。
【0030】
図6は、ユーザ端末20の外観の一例を示す図である。ユーザ端末20は、画像を表示させる表示面27を有する表示端末である。図6の例では、ユーザ端末20は、ブラウザの画像を表示面27に表示している。ブラウザが表示されている状態では、表示面27は、第1領域271と、第2領域272と、第3領域273とに分けられる。第1領域271には、電波状態及び電池残量等のスマートフォンの状態を示す画像が表示される。第2領域272には、ウェブページの画像が表示される。第3領域273には、URL(Uniform Resource Locator)の入力欄等のブラウザの操作用画像が表示される。
【0031】
表示生成部114は、図6の例では、第2領域272に示されたEC画像G11を表示させるための表示情報を生成している。EC画像G11は、ウェブページを示す画像である。本実施形態では、EC画像G11は、第2領域272と同じ形状及び同じサイズの画像であり、スクロールさせなくても、EC画像G11の全体が第2領域272において表示されるようになっている。EC画像G11には、EC操作画像B1と、商材画像C11と、基本情報画像D1とが含まれている。これらは、いずれも、商材M1に関する商材関連情報として取得された画像である。
【0032】
EC操作画像B1は、購入ボタンB11と、カートボタンB12とを含む。購入ボタンB11は、表示されている商材をカートに入れる操作を受け付ける操作子画像である。カートボタンB12は、カートに入れられた商材の一覧を示すカート画像を表示させる操作を受け付ける操作子画像である。商材画像C11は、商材M1に関する複数の画像である第1商材画像群C1に含まれる画像のうちの1つであり、商材M1の全体の外観を示す画像である。基本情報画像D1は、商材M1の基本的な情報を示す画像である。基本的な情報とは、例えば、商材M1の商品名、価格、サイズ及び色等の情報である。
【0033】
表示生成部114は、A11において、第1商材画像群C1を表示するための表示情報を生成する。第1商材画像群C1の表示情報とは、第1商材画像群C1に含まれる複数の商材画像を1つずつ切り替えながらユーザ端末20に表示させるための情報である。これらの複数の商材画像は、いずれも、商材M1に関する画像である。表示出力部115は、表示生成部114により生成された表示情報をユーザ端末20に出力する出力部として機能する。
【0034】
ユーザ端末20は、A12において、まず、出力されてきた表示情報を表示記憶部211により記憶する。そして、ユーザ端末20は、記憶された表示情報に基づいて、商材表示部212により、第1商材画像群C1に含まれるメイン画像を表示する。第1商材画像群C1においては、上述したように、複数の画像が表示される順番(表示順)が予め定められている。表示順が1番の画像をメイン画像と呼び、表示順が2番以降の画像をサブ画像と呼ぶものとする。メイン画像は、例えば、商材M1の外観の全体を表す代表的な画像である。
【0035】
ユーザ端末20は、A13において、操作受付部213により、商材画像の表示を切り替える表示切替操作を受け付ける。ユーザ端末20は、横スワイプの操作が受け付けられた場合、A14において、商材表示部212により、第1商材画像群C1に含まれる画像のうち、表示中の画像と隣り合う順番に対応付けられた画像を表示する。
【0036】
商材表示部212は、本実施形態では、左スワイプが受け付けられた場合に表示順が1つ下の画像(表示中の画像の表示順が2番なら表示順が3番の画像)を表示する。また、商材表示部212は、右スワイプが受け付けられた場合に表示順が1つ上の画像(表示中の画像の表示順が2番なら表示順が1番の画像)を表示する。左スワイプとは、タッチスクリーンに接触した指やタッチペン等を左向きにスライドさせる操作であり、右スワイプとは、タッチスクリーンに接触した指等を右向きにスライドさせる操作である。
【0037】
図7は、EC画像の切り替えの一例を示す図である。図7の一番左には、図6に示すEC画像G11が示されている。EC画像G11が表示されている状態で左スワイプが行われた場合、商材表示部212は、表示する画像を図7の真ん中に示すEC画像G12に切り替える。EC画像G12には、EC操作画像B1と、商材画像C12と、基本情報画像D1とが含まれている。EC操作画像B1及び基本情報画像D1は、EC画像G11に含まれているものと同じ画像である。商材画像C12は、商材M1(図7の例では衣服)の一部M11(図7の例では上着)を示す画像である。
【0038】
EC画像G12が表示されている状態で左スワイプが行われた場合、商材表示部212は、表示する画像を図7の一番右に示すEC画像G13に切り替える。EC画像G13には、EC操作画像B1と、商材画像C12と、基本情報画像D1とが含まれている。EC操作画像B1及び基本情報画像D1は、EC画像G11に含まれているものと同じ画像である。商材画像C13は、商材M1の一部M12(図7の例ではスカート)を示す画像である。
【0039】
EC画像G13が表示されている状態で右スワイプが行われた場合、商材表示部212は、表示する画像をEC画像G12に切り替える。EC画像G12が表示されている状態で右スワイプが行われた場合、商材表示部212は、表示する画像をEC画像G11に切り替える。商材M1においては、商材画像C11が1番、商材画像C12が2番、商材画像C13が3番という順番にそれぞれ対応付けられている。図7では、3番目までの商材画像が示されているが、4番目以降の商材画像も順番に対応付けられているものとする。
【0040】
このように、表示生成部114は、商材に関する複数の画像、すなわち、複数の商材画像(以下「商材画像群」と言う)を1つずつ切り替えながらユーザ端末20に表示させるための表示情報を生成する生成部として機能する。また、表示生成部114は、上述した商材画像と表示される順番との対応付けを示す情報を表示情報として生成する。
【0041】
このような表示情報が生成されることで、ユーザ端末20において、ECサーバ10から出力されてきた表示情報により、第1商材画像群C1に含まれる複数の画像のうちの1つの画像が表示中の画像となっている状態で第1条件が満たされた場合、表示中の画像と同じ商材M1に関する別の画像の表示に切り替わる第1切替処理が商材表示部212により実行される。
【0042】
第1条件は、横スワイプが行われた場合に満たされる。第1条件は、さらに、第1条件Aと、第1条件Bとを含む。第1条件Aは左スワイプが行われた場合に満たされ、第1条件Bは右スワイプが行われた場合に満たされる。商材表示部212は、図7の例では、第1条件Aが満たされた場合(左スワイプが行われた場合)、表示順が1つ下の商材画像に表示を切り替える処理(商材画像C11から商材画像C12への切替処理、商材画像C12から商材画像C13への切替処理)を、第1切替処理として行っている。
【0043】
また、商材表示部212は、第1条件Bが満たされた場合(右スワイプが行われた場合)、表示順が1つ上の商材画像に表示を切り替える処理(商材画像C13から商材画像C12への切替処理、商材画像C12から商材画像C11への切替処理)を、第1切替処理として行っている。このように、A14においては、表示中の画像と満たされる条件によって、サブ画像に切り替えられる場合と、メイン画像に切り替えられる場合とがある。ユーザ端末20は、A14の動作を行った後は、A13に戻って動作(表示切替操作の受け付け)を行う。
【0044】
商材表示部212は、切り替え前の画像と切り替え後の画像を連結してスライドさせるようにして画像の切り替えを行ってもよいし、本のページをめくるときのように切り替え前の画像の下から切り替え後の画像が見えてくるようにするなど、各種の演出を行いながら画像の切り替えを行ってもよい。ただし、図7に示すように、横スワイプが行われると、商材画像は切り替わるが、基本情報画像D1は切り替わらない。商材表示部212は、スワイプにより商材画像が移動する間も、基本情報画像D1は静止させたまま表示させ続ける。
【0045】
このように、表示生成部114は、商材に関する複数の画像のうちの1つの画像(表示対象となる画像であり、以下「表示対象画像」と言う)と同じ商材に関する情報を示す商材情報画像をその表示対象画像と同時にユーザ端末20に表示させるための情報を表示情報として生成する。商材情報画像は、本発明の「第1情報画像」の一例である。このように生成された表示情報が出力されることで、ユーザ端末20において、同じ商材に関する画像が表示対象画像として表示されている状態では、その商材についての商材情報画像が常に表示される。
【0046】
このような態様によれば、上述した商品名、価格、サイズ及び色等のような商材に関する一定の情報を常に閲覧可能にすることができる。なお、表示生成部114は、図7の例では、商材画像と商材情報画像とを重畳させて表示させる表示情報を生成したが、商材画像と商材情報画像とを別々の表示領域に表示させる表示情報を生成してもよい。表示生成部114は、商材画像と商材情報画像とを同時に表示させる表示情報を生成することで、商材情報画像により示される情報が商材画像により示される商材に関する情報であることを伝えることができる。
【0047】
ユーザ端末20は、A13において縦スワイプの操作が受け付けられた場合、操作受付部213は、表示中の商材画像を識別する識別情報と、スワイプされた方向(上又は下)とを示す情報とを操作データとしてECサーバ10に送信する。ここで、上スワイプとは、タッチスクリーンに接触した指等を上向きにスライドさせる操作であり、下スワイプとは、タッチスクリーンに接触した指等を下向きにスライドさせる操作である。図5の例では、上スワイプの操作が受け付けられたものとする。その場合、ECサーバ10は、操作データを受信すると、A21において、商材特定部112により、ユーザ端末20に表示させる商材を特定する。
【0048】
商材特定部112は、A21においては、商材M1の次の表示順となっている商材M2を、ユーザ端末20に表示させる商材として特定する。そして、ECサーバ10は、商材取得部113により、特定された商材M2に関する商材関連情報を取得し、表示生成部114により、取得された商材関連情報を表示するための表示情報を生成する。表示生成部114は、具体的には、商材M2に関する複数の画像である第2商材画像群C2を表示するための表示情報を生成する。
【0049】
A21のあとは、A22、A23、A24において、第1商材画像群C1の場合に行われるA12、A13、A14と同様の動作が行われる。A23においては、上スワイプ及び下スワイプの両方の操作が受け付けられるものとする。A23において下スワイプの操作が受け付けられた場合、ECサーバ10は、A11に戻って動作(第1商材画像群C1の表示情報の生成)を行う。A23において上スワイプの操作が受け付けられた場合、ECサーバ10は、A31において、表示生成部114により、商材M3に関する複数の画像である第3商材画像群C3を表示するための表示情報を生成する。
【0050】
電子商取引システム1においては、複数の商材の商材画像が表示され、各商材が表示される順番(表示順)が定められている。本実施形態では、商材M1の表示順が1番、商材M2の表示順が2番、商材M3の表示順が3番、商材Mnの表示順がn番(nは自然数)と定められている。この表示順は、例えば、商材の提供者又は商材画像の提供者によって定められる。表示生成部114は、本実施形態では、受信した操作データが上スワイプを示す場合、表示順が1つ下の商材の商材画像を表示するための表示情報を生成し、その操作データが下スワイプを示す場合、表示順が1つ上の商材の商材画像を表示するための表示情報を生成する。
【0051】
図8は、EC画像の切り替えの別の一例を示す図である。図8の一番上には、図6に示すEC画像G11が示されている。EC画像G11が表示されている状態で上スワイプが行われた場合、商材表示部212は、表示する画像を図8の真ん中に示すEC画像G21に切り替える。EC画像G21には、EC操作画像B1と、商材M2に関する商材画像C21と、基本情報画像D2とが含まれている。EC操作画像B1は、図6に示すEC画像G11に含まれているものと同じ画像である。商材画像C21は、商材M2のメイン画像である。基本情報画像D2は、商材M2の基本的な情報を示す画像である。
【0052】
EC画像G21が表示されている状態で上スワイプが行われた場合、商材表示部212は、表示する画像を図8の一番下に示すEC画像G31に切り替える。EC画像G31には、EC操作画像B1と、商材M3に関する商材画像C31と、基本情報画像D3とが含まれている。EC操作画像B1は、図6に示すEC画像G11に含まれているものと同じ画像である。商材画像C31は、商材M3のメイン画像である。基本情報画像D3は、商材M3の基本的な情報を示す画像である。
【0053】
この場合も、表示生成部114は、商材に関する複数の画像(図8の例では商材M1、M2、M3に関する複数の画像)を1つずつ切り替えながらユーザ端末20に表示させるための表示情報を生成する生成部として機能する。また、表示生成部114は、上述した商材画像と表示される順番との対応付けを示す情報を表示情報として生成する。
【0054】
このような表示情報が生成されることで、ユーザ端末20において、ECサーバ10から出力されてきた表示情報により、商材に関する複数の画像のうちの1つの画像(例えば商材画像C11)が表示中の画像となっている状態で第2条件が満たされた場合、表示中の画像が示す商材(例えば商材M1)と異なる商材(例えば商材M2)に関する画像(例えば商材画像C21)の表示に切り替わる第2切替処理が実行される。
【0055】
第2条件は、縦スワイプが行われた場合に満たされる。第2条件は、さらに、第2条件Aと、第2条件Bとを含む。第2条件Aは上スワイプが行われた場合に満たされ、第2条件Bは下スワイプが行われた場合に満たされる。上スワイプが行われた場合、上述したように、表示生成部114により、表示順が1つ下の商材の商材画像を表示するための表示情報が生成される。従って、商材表示部212は、図8の例では、上スワイプが行われて第2条件Aが満たされた場合、表示順が1つ下の商材の商材画像に表示を切り替える処理である商材画像C11から商材画像C21への切替処理及び商材画像C21から商材画像C31への切替処理を、第2切替処理として行っている。
【0056】
また、下スワイプが行われた場合、上述したように、表示生成部114により、表示順が1つ上の商材の商材画像を表示するための表示情報が生成される。従って、商材表示部212は、図8の例では、下スワイプが行われて第2条件Bが満たされた場合、表示順が1つ上の商材の商材画像に表示を切り替える処理である商材画像C31から商材画像C21への切替処理及び商材画像C21から商材画像C11への切替処理を、第2切替処理として行っている。
【0057】
なお、図5の例では、商材M1の表示順が1番であり、それより表示順が前の商材がないため、商材M1を示す商材画像C11の表示中は、第2条件Bが満たされても、第2切替処理が行われない。また、例えば表示中の画像が商材M2のメイン画像ではなくサブ画像であったとしても、商材表示部212は、第2条件Aが満たされた場合は、表示順が1つ下の商材の商材画像に表示を切り替える第2切替処理を実行し、第2条件Bが満たされた場合は、表示順が1つ上の商材の商材画像に表示を切り替える第2切替処理を実行する。
【0058】
図9は、EC画像の切り替えの全体像を示す図である。図9では、商材M1、M2、M3、M4に関する複数の画像をそれぞれ含む第1商材画像群C1、第2商材画像群C2、第3商材画像群C3、第4商材画像群C4における切り替えの前後の関係が矢印で示されている。各商材画像群において、メイン画像が一番左に示され、メイン画像の右にサブ画像が表示順に並べて示されている。各商材画像群のメイン画像及びサブ画像は、第1切替処理により、右スワイプの場合は表示順が1つ上の商材画像との間で表示が切り替えられ、左スワイプの場合は表示順が1つ下の商材画像との間で表示が切り替えられる。
【0059】
また、第n商材画像群に含まれる商材画像は、第2切替処理により、下スワイプの場合は第(n-1)商材画像群のメイン画像に切り替えられ、上スワイプの場合は第(n+1)商材画像群のメイン画像に切り替えられる。このように、表示生成部114は、第2切替処理により商材が切り替わる場合、切替前の商材画像がサブ画像であっても、切替後の商材画像がメイン画像となるように表示させる表示情報を生成している。
【0060】
商材表示部212は、第2切替処理による画像の切り替えも、第1切替処理と同様にスライド等により行えばよい。なお、商材表示部212は、横スワイプの場合は、上述したように、商材画像は切り替えて基本情報画像D1等の商材情報画像は切り替えなかったが、縦スワイプの場合は、表示する商材が変化するので、商材情報画像も切り替える。また、商材表示部212は、横スワイプの場合も縦スワイプの場合も、すなわち、第1条件及び第2条件のいずれが満たされた場合も、EC操作画像B1は移動させずに表示させ続ける。このような態様によれば、メイン画像及びサブ画像のどの商材画像が表示されている場合でも、ユーザは同じ操作感覚で商材を購入することができる。
【0061】
また、表示生成部114は、上述した表示対象画像(商材に関する複数の画像のうちの1つの画像)が示す商材と同じ商材に関する情報を示す商材情報画像をその表示対象画像に重畳させて表示端末に表示させるための情報を表示情報として生成する。この場合の商材情報画像は、本発明の「第2情報画像」の一例である。このように生成された表示情報が出力されることで、ユーザ端末20において、表示対象画像が表示されている状態で第3条件が満たされた場合、その表示対象画像についての商材情報画像をその表示対象画像に重畳させた表示に切り替わる。第3条件は、例えば、表示対象画像が示す商材の基本情報画像をタップする操作が行われた場合に満たされる。
【0062】
図10は、商材情報画像を重畳させる表示の一例を示す図である。図10(a)では、表示面27の第2領域272に、図6に示すEC操作画像B1、商材画像C11及び基本情報画像D1が表示されている。この状態で基本情報画像D1をタップする操作が受け付けられた場合、商材表示部212は、第3条件が満たされたと判断し、図10(b)に示すように、詳細情報画像E1を表示させている。詳細情報画像E1は、商材画像C11が示す商材M1に関する詳細な情報を示す画像である。詳細な情報とは、商材M1の素材に関する情報、デザイナーに関する情報及び販売店に関する情報等である。
【0063】
商材表示部212は、例えば、詳細情報画像E1を第2領域272の下端から上に向かってスライドさせて表示する。商材表示部212は、表示した詳細情報画像E1をタップする操作が受け付けられた場合、詳細情報画像E1を下に向かってスライドさせて表示を終了する。このように詳細情報画像E1が商材画像C11に重畳させて表示されることで、商材画像C11に重畳させずに商材情報画像を表示させる場合に比べて、商材に関する情報の量を増やすことができる。
【0064】
商材表示部212は、詳細情報画像E1を表示させた状態で横スライド又は縦スライドの操作が受け付けられた場合は、詳細情報画像E1を表示したまま第1切替処理又は第2切替処理を実行する。その際、商材表示部212は、切り替え後の商材画像には詳細情報画像を表示させないでもよいし、切り替え後の商材画像が示す商材に関する詳細情報画像を最初から表示させてもよい。
【0065】
なお、本実施形態では基本情報画像D1も商材画像C11に重畳させて表示されているが、基本情報画像D1は常時表示されているので、多くの情報を含めると画像が大きくなり、商材M1が常時隠れてしまうようになる。これに対し、詳細情報画像E1は、第3条件が満たされた場合にのみ表示されるので、多くの情報を含めても、普段は商材M1を隠すことなく邪魔にならないようにしている。また、商材表示部212は、詳細情報画像E1をEC操作画像B1には重畳させないように表示させている。これにより、詳細情報画像E1を見ながらでも購入の操作を可能にしている。
【0066】
以上のとおり、本実施形態では、商材に関する複数の画像が1つずつ切り替えながらユーザ端末20に表示される。例えば、商材を示すサムネイル画像の一覧から表示させる商材を選択するECサイトでは、個々の商材の画像を見た後、一度一覧に戻って次の商材の画像を表示させる手間が生じる。電子商取引システム1においては、次の商材の画像を次々と切り替えながら表示させることができるので、商材の一覧を介して表示させる場合に比べて、商材の画像の切り替えの手間を軽減することができる。
【0067】
ユーザ端末20は、図5に示すA41において、商材表示部212により、いずれかの商材に関する商材画像及びEC操作画像B1を表示する。次に、ユーザ端末20は、A42において、操作受付部213により、EC操作画像B1への操作を、商材画像が表示されている商材を購入するための操作として受け付ける。そして、A43において、ECサーバ10の決済処理部116及び注文処理部117と、ユーザ端末20の決済処理部214及び注文処理部215が協働して、決済処理及び注文処理を実行する。このように、ユーザは、どの商材画像を表示させている状態でも、商材を購入するための操作を行うことができる。
【0068】
<その他の実施形態>
(1)動的な表示順の変化
実施形態では、商材画像の表示順が予め定められていたが、商材画像の表示順がユーザの挙動に応じて動的に変化してもよい。この場合、商材特定部112は、ユーザ端末20において表示対象画像(商材画像)が表示された状態において受け付けられた操作の履歴に基づいて、表示情報を生成する商材を特定する特定部として機能する。この操作の履歴は、商材画像が表示された状態におけるユーザの挙動を表す情報である。
【0069】
商材特定部112は、まず、商材画像が表示されている商材について、その商材画像が表示された状態において受け付けられた操作に応じてポイントを計算する。商材特定部112は、例えば、商材画像が表示されている商材について、その商材画像を表示させる操作が受け付けられてから別の商材画像の表示に切り替える操作が受け付けられるまでに要した時間が長いほど高いポイントを計算する。また、商材特定部112は、商材画像が表示されている商材について、その商材の詳細情報画像を表示させる操作が受け付けられた場合に所定の基本ポイントを計算し、また、その詳細情報画像を表示させる時間が長いほど高いポイントを基本ポイントに加算する。
【0070】
また、商材特定部112は、商材画像が表示されている商材について、カートに入れる操作が受け付けられた場合に所定の基本ポイントを計算し、さらに購入を決定する操作が受け付けられた場合に所定の加算ポイントを基本ポイントに加算する。商材特定部112は、以上のとおり計算したポイントを商材毎に合計した値をその商材へのユーザの関心の高さを示す関心ポイントとする。
【0071】
ここで、電子商取引システム1においては、各商材の特徴がタグ付けされている(商材に対応付けて記憶されている)ものとする。商材特定部112は、計算した関心ポイントが大きい商材と特徴が共通する商材の表示順を上位に変更する。商材特定部112は、関心ポイントが計算された第1商材と第2商材との共通する属性の数に関心ポイントを乗じた値をその第2商材の順位ポイントとして計算する。
【0072】
商材特定部112は、計算した順位ポイントが大きい商材ほど、表示順を高い順位に変更する。商材特定部112は、そうして変更した表示順に基づいて、例えば現在表示中の商材画像が示す商材の次の表示順の商材を、表示情報を生成する商材として特定する。表示生成部114は、このようにして商材特定部112において特定された商材の表示情報を生成する。このような態様によれば、ユーザ毎に表示させる商材の順番を変化させることができる。
【0073】
なお、商材の特定方法は、上記方法に限らない。商材特定部112は、例えば、過去に商材画像が表示されてから経過した時間が短い商材と共通の特徴を有する商材ほど順位ポイントを高くして表示順を上位に変更してもよい。商材特定部112は、他にも、表示された画像の履歴に基づいて、周知技術を用いてユーザの嗜好を特定し、特定した嗜好との関係が深い商材ほど順位ポイントを高くして表示順を上位に変更してもよい。
【0074】
また、商材特定部112は、実施形態では、ユーザ端末20に表示させる商材として、1つの商材だけを特定したが、2以上の商材を特定してもよい。商材特定部112は、例えば、一度に5つの商材を、ユーザ端末20に表示させる商材として特定する。この場合、商材特定部112は、例えば、5つの商材のうち、表示順が上から1~3番目の商材の商材画像(メイン画像及び全てのサブ画像)が表示されている状態で受け付けられた操作の履歴に基づいて、それら5つの商材の次に商材画像を表示させる5つの商材を特定する。
【0075】
表示生成部114は、表示順が上から4番目の商材の商材画像への第2切替処理が行われたタイミングで、特定された5つの商材の表示情報を生成し、表示出力部115は、生成された表示情報をユーザ端末20に出力する。この場合、表示出力部115は、商材特定部112において特定された商材の表示情報を、第2条件が満たされる前に出力することになる。そして、ユーザ端末20において、出力されてきた表示情報が表示記憶部211により記憶され、第2条件が満たされた場合に、商材表示部212により、記憶された表示情報による表示に切り替わる。
【0076】
このように予め表示情報を出力しておくことで、商材の切り替えの度に表示情報を出力する場合に比べて、商材画像の切り替え速度を向上させることができる。なお、次に表示情報を生成する商材を特定するために用いられる操作履歴は、上記のもの(表示順が上から1~3番目の商材における操作履歴)に限らない。例えば、表示順が1番目、2番目又は3番目等の1つの商材における操作履歴だけでもよいし、2以上の任意の商材における操作履歴でもよい。
【0077】
また、1つの商材のメイン画像及び全てのサブ画像における操作履歴を用いるだけに限らず、例えば、図9の例であれば、第1商材画像群C1の1番目と3番目の商材画像と、第2商材画像群C2の3番目と4番目の商材画像と、第3商材画像群C3の5番目の商材画像とにおける操作履歴を用いるというように、同一商材の商材画像群のうちの一部の商材画像における操作履歴が用いられてもよい。
【0078】
商材特定部112は、上記の例では、ECサイトが表示された後の操作履歴に基づいて次に表示情報を生成する商材を特定したが、過去に同じユーザが同じECサイトを表示させたときの操作履歴に基づいて次に表示情報を生成する商材を特定してもよい。その際、商材特定部112は、ユーザが過去に商材画像を表示させた商材又はユーザが過去に購入した商材は表示情報を生成する商材として特定しないようにしてもよい。これにより、ユーザは、同じ商材を何度も見なくてもよくなる。
【0079】
また、商材特定部112は、ユーザが過去に商材画像を表示させた商材又はユーザが過去に購入した商材であっても、消耗品等の特定の商材については表示情報を生成する商材として特定してもよい。これにより、繰り返し購入することがある商材が表示されなくなることを防ぐことができる。
【0080】
(2)第1条件、第2条件、第3条件
実施形態では、第1条件、第2条件及び第3条件という各条件が、上下左右のスワイプの操作及び基本情報画像D1をタップする操作が行われた場合に満たされる条件であったが、これに限らない。例えば、スワイプする方向が異なっていてもよいし(例えば右スワイプに代えて左スワイプ、上スワイプに代えて下スワイプなど)、斜め方向のスワイプであってもよい。また、各条件が、シングルタップ、タブルタップ、ピンチイン、ピンチアウト、マルチタッチの操作が行われた場合に満たされる条件であってもよい。また、各条件が、それらの条件を満たすための専用の操作画像をタップすると満たされる条件であってもよい。
【0081】
また、各条件が、ユーザにより特定のジェスチャが行われた場合に満たされる条件であってもよいし、特定の音声が発せられた場合に満たされる条件であってもよい。これらの条件は、ユーザ端末20が備えるカメラ及びマイクロフォン等を用いた周知技術により判断することができる。要するに、商材画像を切り替えるというユーザの指示を受け付けることができる条件であれば、どのような条件が用いられてもよい。
【0082】
(3)商材画像群
実施形態では、商材画像群には同じ商材の商材画像のみが含まれていたが、2以上の商材の商材画像が含まれていてもよい。ここでいう2以上の商材は、完全に異なる商材であってもよいし、同じ形状だが色が異なる商材や細かい仕様が異なる商材などであってもよい。この場合、表示生成部114は、同じ商材画像群に含まれる商材画像であっても示される商材に応じて異なる基本商材情報(在庫、価格、商材説明等)が表示されるように表示情報を生成する。
【0083】
(4)第2切替処理
表示生成部114は、第2切替処理により商材が切り替る場合、切替前の商材画像がサブ画像であっても、切替後の商材画像がメイン画像となるように表示させる表示情報を生成したが、これに限らない。表示生成部114は、第2切替処理により商材が切り替る場合、切替前の商材画像がサブ画像であっても、切替後の商材画像もサブ画像となるように表示させる表示情報を生成してもよい。
【0084】
表示生成部114は、例えば、切替前の商材画像の表示順と、切替後の商材画像の表示順とを同じにする表示情報を生成する。この場合、商材画像C11からは商材画像C21に切り替えられ、商材画像C12からは商材画像C22に切り替えられ、商材画像C13からは商材画像C23に切り替えられる。
【0085】
また、電子商取引システム1においては、同じ商材を示す商材画像群の中でも、個々の商材画像について異なる特徴がタグ付けされているものとする。例えば、メイン画像からの3つの商材画像は赤い服の特徴がタグ付けされ、次の3つの商材画像は青い服の特徴がタグ付けされ、次の3つの商材画像は白い服の特徴がタグ付けされるといった具合である。その場合、商材特定部112は、例えば、上述した関心ポイントの計算を、同じ商材画像群に含まれる個々の商材画像について行ってもよい。
【0086】
そして、商材特定部112は、計算した関心ポイントが大きい商材画像と特徴が共通する商材画像の表示順を上位に変更する。ここで、表示順を変更する商材画像は、関心ポイントが計算された商材画像と商材の表示順が連続するものに限る。例えば、商材特定部112は、商材M1及び商材M2の表示順が連続している場合、第1商材画像群C1に含まれる商材画像C11、C12、C13、C14、・・・の各々について、第2商材画像群C2に含まれる商材画像C21、C22、C23、C24、・・・の表示順を変更する。
【0087】
その結果、例えば、赤色の商材の商材画像をよく見るユーザの場合は、次の商材でも赤色の商材画像が最初に表示され、青色の商材の商材画像をよく見るユーザの場合は、次の商材でも青色の商材画像が最初に表示される。また、商材が賃貸の部屋の場合、間取りの商材画像をよく見るユーザの場合は、次の商材でも間取りの商材画像が最初に表示され、部屋からの眺望の商材画像をよく見るユーザの場合は、次の商材でも部屋からの眺望の商材画像が最初に表示される。このように、商材画像毎の表示順を変更することで、ユーザの関心が高い商材画像から閲覧可能にすることができる。
【0088】
(5)端末側の表示機能
商材表示部212は、実施形態では、ブラウザの機能で商材関連情報を表示したが、これに限らず、例えば、ECサイト専用のアプリケーションの機能で商材関連情報を表示してもよい。
【0089】
(6)発明のカテゴリ
上述した実施形態の態様は、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、電子商取引システム1のような情報処理システムの各部を備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、同様の情報処理システムの各ステップを実行させる。
【0090】
<付記>
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0091】
(2)前記情報処理システムにおいて、前記生成ステップでは、前記1つの画像と同じ商材に関する情報を示す第1情報画像を当該1つの画像と同時に前記表示端末に表示させるための情報を前記表示情報として生成し、前記表示端末において、同じ商材に関する画像が前記1つの画像として表示されている状態では、当該商材についての前記第1情報画像が常に表示される、もの。
【0092】
このような態様によれば、商材に関する一定の情報を常に閲覧可能とすることができる。
【0093】
(3)前記情報処理システムにおいて、特定ステップでは、前記表示端末において前記1つの画像が表示された状態において受け付けられた操作の履歴に基づいて、前記表示情報を生成する商材を特定し、前記生成ステップでは、前記特定ステップにおいて特定された商材の前記表示情報を生成する、もの。
【0094】
このような態様によれば、ユーザ毎に表示させる商材の順番を変化させることができる。
【0095】
(4)前記情報処理システムにおいて、前記出力ステップでは、前記特定ステップにおいて特定された商材の前記表示情報を、前記第2条件が満たされる前に出力し、前記表示端末において、出力されてきた当該表示情報が記憶され、前記第2条件が満たされた場合に、記憶された当該表示情報による表示に切り替わる、もの。
【0096】
このような態様によれば、商材画像の切り替え速度を向上させることができる。
【0097】
(5)前記情報処理システムにおいて、前記生成ステップでは、前記1つの画像と同じ商材に関する情報を示す第2情報画像を当該1つの画像に重畳させて前記表示端末に表示させるための情報を前記表示情報として生成し、前記表示端末において、前記1つの画像が表示されている状態で第3条件が満たされた場合、当該1つの画像についての前記第2情報画像を当該1つの画像に重畳させた表示に切り替わる、もの。
【0098】
このような態様によれば、商材に関する情報の量を増やすことができる。
もちろん、この限りではない。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0099】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0100】
1 :電子商取引システム
2 :通信回線
10 :ECサーバ
11 :制御部
20 :ユーザ端末
21 :制御部
27 :表示面
111 :商材記憶部
112 :商材特定部
113 :商材取得部
114 :表示生成部
115 :表示出力部
116 :決済処理部
117 :注文処理部
211 :表示記憶部
212 :商材表示部
213 :操作受付部
214 :決済処理部
215 :注文処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10