(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】可溶性エポキシド加水分解酵素阻害剤としての多環式化合物
(51)【国際特許分類】
C07C 271/56 20060101AFI20240227BHJP
A61K 31/17 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/192 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/27 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/352 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/445 20060101ALI20240227BHJP
A61P 1/02 20060101ALI20240227BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20240227BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240227BHJP
A61P 1/18 20060101ALI20240227BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20240227BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20240227BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 9/06 20060101ALI20240227BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240227BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20240227BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20240227BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240227BHJP
A61P 15/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20240227BHJP
A61P 19/10 20060101ALI20240227BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 25/04 20060101ALI20240227BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20240227BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20240227BHJP
A61P 25/18 20060101ALI20240227BHJP
A61P 25/22 20060101ALI20240227BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20240227BHJP
A61P 25/30 20060101ALI20240227BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20240227BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 31/04 20060101ALI20240227BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20240227BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240227BHJP
C07C 275/26 20060101ALI20240227BHJP
C07C 335/14 20060101ALI20240227BHJP
C07D 211/34 20060101ALI20240227BHJP
C07D 211/58 20060101ALI20240227BHJP
C07D 211/96 20060101ALI20240227BHJP
C07D 277/82 20060101ALI20240227BHJP
C07D 451/04 20060101ALI20240227BHJP
C07D 493/08 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
C07C271/56 CSP
A61K31/17
A61K31/192
A61K31/27
A61K31/352
A61K31/445
A61P1/02
A61P1/04
A61P1/16
A61P1/18
A61P3/00
A61P3/04
A61P3/10
A61P9/00
A61P9/06
A61P9/10
A61P9/12
A61P11/00
A61P11/06
A61P13/12
A61P15/00
A61P19/02
A61P19/10
A61P21/00
A61P25/00
A61P25/04
A61P25/08
A61P25/16
A61P25/18
A61P25/22
A61P25/28
A61P25/30
A61P27/02
A61P29/00
A61P31/04
A61P35/00
A61P37/02
A61P43/00 105
A61P43/00 111
C07C275/26
C07C335/14
C07D211/34
C07D211/58
C07D211/96
C07D277/82
C07D451/04
C07D493/08
(21)【出願番号】P 2020570515
(86)(22)【出願日】2019-06-19
(86)【国際出願番号】 EP2019066181
(87)【国際公開番号】W WO2019243414
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2022-06-17
(32)【優先日】2018-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】315018842
【氏名又は名称】ウニベルシタット、デ、バルセロナ
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITAT DE BARCELONA
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コドニー アイ ジズベルト,サンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ガルデアノ カンタドール,カルロス
(72)【発明者】
【氏名】レイバ マルティネス,ロサナ
(72)【発明者】
【氏名】ラリサ トゥルク,アンドレーア
(72)【発明者】
【氏名】バルベルデ ムリリョ,エレナ
(72)【発明者】
【氏名】バスケス クルツ,サンティアゴ
【審査官】長谷川 莉慧霞
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-530287(JP,A)
【文献】国際公開第2017/017048(WO,A1)
【文献】Sung Hee HWANG et al.,Orally Bioavailable Potent Soluble Epoxide Hydrolase Inhibitors,Journal of Medicinal Chemistry,2007年07月06日,Vol. 50, No. 16,pp. 3825-3840,DOI:10.1021/jm070270t
【文献】F.Javier PEREZ-AREALES et al.,A novel class of multitarget anti-Alzheimer benzohomoadamantane-chlorotacrine hybrids modulating cholinesterases andglutamate NMDA receptors,European Journal of Medicinal Chemistry,2019年10月,Vol. 180,pp. 613-626,DOI:10.1016/j.ejmech.2019.07.051
【文献】Elena VALVERDE et al.,Searching for novel applications of the benzohomoadamantane scaffold in medicinal chemistry: Synthesis of novel 11β-HSD1 inhibitors,Bioorganic & Medicinal Chemistry,2015年12月,Vol. 23, No. 24,pp. 7607-7617,DOI:10.1016/j.bmc.2015.11.004
【文献】Maria D. DUQUE et al.,New oxapolycyclic cage amines with NMDA receptor antagonist and trypanocidal activities,Bioorganic & Medicinal Chemistry,2010年01月,Vol. 18, No. 1,p.46-57,DOI: 10.1016/j.bmc.2009.11.017
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】
またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩であって、
式中、G
1が、酸素原子またはメチレン基または単結合を表し、
G
2が、酸素原子または硫黄原子を表し、
G
3が、-NH-(CH
2)
m-、-O-(CH
2)
m-、および-(CH
2)
n-からなる群から選択されるラジカルを表し、
mが、0~6の整数であり、
nが、1~7の整数であり、
R
1が、
a)ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、フルオロスルホニル(SO
2F)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシカルボニルメチル、およびメチルアミノカルボニルピリジルオキシからなる群から選択される1~4個の置換基で任意に置換され得る、C
6-C
10アリール、
b)N、O、およびSからなる群から選択される2~11個の炭素原子および1、2、または3個のヘテロ原子を有し、ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、フルオロスルホニル(SO
2F)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、およびC
1-C
6アルコキシカルボニルメチルからなる群から選択される1~4個の置換基で任意に置換され得る、ヘテロアリール、
c)N、O、およびSからなる群から選択される5~11個の炭素原子および1、2、または3個のヘテロ原子を有し、ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、C
3-C
6シクロアルキル-C(=O)、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメチルカルボニル(CF
3CO)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシカルボニルメチル、C
1-C
6アルキルスルホニル、C
3-C
6シクロアルキルスルホニル、ベンジル、ヘテロアリールメチル、ピリジンカルボニル、フェニルカルボニル、テトラヒドロピランカルボニル、C
6-C
10アリールスルホニル(ハロゲン原子、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシカルボニルメチルからなる群から選択される1~2個の置換基によって任意に置換され得る)、ならびにフェニル(ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、フルオロスルホニル(SO
2F)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
3-C
6シクロアルキル、およびC
1-C
6アルコキシカルボニルメチルからなる群から選択される1~4個の置換基によって任意に置換され得る)からなる群から選択される1~4個の置換基によって任意に置換され得る、飽和または部分的に飽和された単環式または二環式ヘテロシクリル、
d)ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシカルボニルメチル、ピリジニルオキシ(COOHおよびCONHCH
3から選択される群によって非置換または置換され得る)、ならびにフェノキシ(COOH、COOR
5、CONH
2、CN、またはOHによって非置換または置換され得る)からなる群から選択される1~4個の置換基によって任意に置換され得る、C
6-C
10シクロアルキル、からなる群から選択されるラジカルであり、
R
2が、水素原子または重水素原子、ハロゲン原子、メチル、ヒドロキシ、およびC
1-C
6アルコキシからなる群から選択されるラジカルであり、
R
3およびR
4が、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、カルボキシル基(COOH)、ヒドロキシ(OH)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、フルオロスルホニル(SO
2F)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、およびC
1-C
6アルコキシカルボニルメチルからなる群から独立して選択されるラジカルであるか、
または、R
3およびR
4が、ラジカル-O-(CH
2)
p-O-(式中、pが、1~3の整数である)を一緒に形成し得、
R
5が、C
1-C
6アルキルおよびC
3-C
6シクロアルキルから選択されるラジカルである、化合物。
【請求項2】
G
1が、メチレン基を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
G
2が、酸素原子を表す、請求項1または2のいずれかに記載の化合物。
【請求項4】
G
3が、-NH-(CH
2)
m-および-(CH
2)
n-からなる群から選択されるラジカルを表し、mが、0~6の整数であり、nが、1~7の整数である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
G
3が、ラジカル-NH-(CH
2)
m-を表し、mが、0~6の整数である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
G
3が、-NH-(CH
2)
m-および-O-(CH
2)
m-からなる群から選択され
る場合には、m
は0
であり、G
3が、-(CH
2)
n-
の場合には、nが、1の値を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
R
1が、置換または非置換フェニル、置換または非置換シクロヘキシル、および置換または非置換ピペリジニルからなる群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
R
2が、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル、ヒドロキシル、およびC
1-C
3アルコキシからなる群から選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
R
3およびR
4が、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ニトロ(NO
2)、アミノ(NH
2)、およびC
1-C
6アルコキシからなる群から独立して選択されるラジカルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
R
3が、水素であり、R
4が、水素原子、ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ニトロ(NO
2)、アミノ(NH
2)、およびC
1-C
6アルコキシからなる群から選択されるラジカルである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
i.p-トリル(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アン-ヌレン-7-イル)カルバメート
ii.1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)チオ尿素
iii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)尿素
iv.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)尿素
v.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
vi.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-ヒドロキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
vii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
viii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-フルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
ix.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-クロロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
x.4-(((1r,4r)-4-(3-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)ウレイド)シクロヘキシル)オキシ)安息香酸
xi.4-(((1r,4r)-4-(3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)ウレイド)シクロヘキシル)オキシ)安息香酸
xii.1-[1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル]-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xiii.1-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xiv.1-(2-アセチル-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-アセチルピペリジン-4-イル)尿素
xv.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xvi.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-アミノ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xvii.tert-ブチル4-(2-((9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アミノ)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
xviii.N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-2-(ピペリジン-4-イル)アセトアミド
xix.2-[1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル]-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド
xx.2-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド
xxi.1-(9-メチル-6,7,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-5H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)尿素
xxii.1-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)-3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)尿素
xxiii.2-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド
xxiv.1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-プロピオニルピペリジン-4-イル)尿素
xxv.1-(1-(4-アセチルフェニル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxvi.1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニル)ピペリジン-4-イル)尿素
xxvii.1-(1-(2-フルオロベンゾイル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxviii.1-((1R,3s,5S)-8-ベンジル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxix.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxx.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxi.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxiii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-イル)尿素
xxxiv.1-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-3-(9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxv.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,9-ジフルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxvi.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノ-ベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル-5-d)尿素、からなる群から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の治療有効量の化合物を含む、薬学的または獣医用組成物。
【請求項13】
請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物
を有効成分として含有する医薬。
【請求項14】
請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物を
有効成分として含有する、可溶性エポキシド加水分解酵素の阻害によって改善されやすい疾患または障害の、ヒトを含む動物における治療または予防
剤。
【請求項15】
前記疾患または障害が、高血圧、アテローム性動脈硬化症、慢性閉塞性肺障害、喘息、サルコイドーシス、およ
び肺疾患
、腎疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、高血圧媒介性腎障害および高脂肪食媒介性腎損傷、脳卒中、疼痛、神経障害性疼痛、炎症、膵炎、特に急性膵炎、免疫学的障害
、神経発達障害、眼疾患、特に糖尿病性角膜症、湿性加齢性黄斑変性症、ならび
に網膜症、癌、肥満誘発性結腸炎症を含む肥満、糖尿病、代謝症候群、子癇前症、神経性食欲不振、うつ病
、男性の性機能障害、創傷治癒、NSAID誘発性潰瘍、肺気腫、スクレイピー、パーキンソン病、関節炎、不整脈、心臓線維症、アルツハイマー病、レイノー症候群、ニーマンピックC型疾患、心筋症、血管認知障害、軽度認知障害、炎症性腸疾患、肝硬変、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、肝線維症、骨粗鬆症、慢性歯周炎、敗血症
、発作障害、認知症
、浮腫、注意欠陥過活動性障害、統合失調症、薬物依存症、社会不安、大腸炎、筋萎縮性側索硬化症、化学療法誘発性副作用、蹄葉炎、炎症性関節痛および滑膜炎、内皮機能障害、くも膜下出血(動脈瘤性くも膜下出血を含む)、外傷性脳損傷、脳虚血、ならびに糖尿病誘発性学習および記憶障害、からなる群から選択される、請求項14に記載の
治療または予防剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒトおよび獣医学のための薬学的生成物の分野、特に可溶性エポキシド加水分解酵素(sEH)阻害剤およびそれらの治療指標に関する。
【背景技術】
【0002】
合計100を超える特許出版物が、アミド、チオアミド、尿素、チオ尿素、カルバメート、アシルヒドラゾン、および酸化カルコンなどの異なる化学構造に基づいて、複数のクラスのsEH阻害剤について説明している(例えば、H.C.Shen,“Soluble epoxide hydrolase inhibitors:a patent review”,Expert Opin Ther Patents 2010,vol.20,pp.941-956、149件の参考文献を含む概説を参照)。
【0003】
sEH阻害は、様々な治療的治療に変換され得る様々な有益な生物学的効果に関連付けられている(例えば、H.C.Shen and B.D.Hammock,“Discovery of inhibitors of soluble epoxide hydrolase:A target with multiple potential therapeutic indications”,J Med Chem.2012,vol.55,pp.1789-1808、117件の参考文献を含む概説、K.M.Wagner et al.“Soluble epoxide hydrolase as a therapeutic target for pain,inflammatory and neurodegenerative diseases”,Pharmacol Ther.2017,vol 180,pp62-76、186件の参考文献を含む概説を参照)。
【0004】
より具体的には、以下に引用されている文書は、疾患:高血圧症(Recent Pat Cardiovasc Drug Discov.2006 Jan;1(1):67-72)、アテローム性動脈硬化症(J Cardiovasc Pharmacol.2008 Oct;52(4):314-23)、慢性閉塞性肺疾患、喘息、サルコイドーシス、および嚢胞性線維症などの肺疾患(Am J Respir Cell Mol Biol.2012 May;46(5):614-22/Am J Respir Crit Care Med.2014 Oct 15;190(8):848-50/Resp.Res.,2018,19:236/Free Rad.Biol.Med.,2012,53,160)、急性腎損傷などの腎疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、高血圧媒介性腎障害および高脂肪食媒介性腎損傷(Bioorg Med Chem Lett.2014 Jan 15;24(2):565-70/Am J Physiol Renal Physiol.2013 Jan 15;304(2):F168-76/Am J Physiol Renal Physiol.2014 Oct 15;307(8):F971-80/Frontiers Pharmacol.2019,9:1551/Proc Natl Acad Sci USA.2019,116:5154-5159)、脳卒中(J Biol Chem.2014 Dec 26;289(52):35826-38/PLoS One.2014 May 13;9(5):e97529)、疼痛(J Agric Food Chem.2011 Apr 13;59(7):2816-24/Inflamm Allergy Drug Targets.2012 Apr;11(2):143-58)、神経障害性疼痛(J Agric Food Chem.2011 Apr 13;59(7):2816-24/Drug Discov Today 2015 Nov;20(11):1382-90/Proc Natl Acad Sci U S A.2015 Jul 21;112(29):9082-7)、炎症(Inflamm Allergy Drug Targets.2012 Apr;11(2):143-58/Proc Natl Acad Sci U S A.2005 Jul 12;102(28):9772-7)、膵炎、特に急性膵炎(Mol Pharmacol.2015 Aug;88(2):281-90)、免疫学的障害(WO00/23060A2)、統合失調症および自閉症スペクトラム障害などの神経発達障害(Proc Natl Acad Sci USA,2019,116:7083-7088)、眼疾患(WO2007/009001A1/Frontiers Pharmacol.2019,10:95)、特に糖尿病性角膜症(Diabetes.2018 Jun;67(6):1162-1172)、湿性加齢性黄斑変性症(ACS Chem Biol.2018 Jan 19;13:45-52)および網膜症(Nature.2017 Dec 14;552(7684):248-252)、例えば、早期網膜症および糖尿病性網膜症、癌(Prog Lipid Res.2014 Jan;53:108-23)、肥満(Nutr Metab Cardiovasc Dis.2012 Jul;22(7):598-604)、例えば、肥満誘発性結腸炎症(Proc Natl Acad Sci U S A.2018 May 15;115(20):5283-5288)、糖尿病(Proc Natl Acad Sci U S A.2011 May 31;108(22):9038-43)、代謝症候群(Exp Diabetes Res.2012;2012:758614)、子癇前症(Med.Hypotheses,2017 Oct;108:81-5)、神経性食欲不振(“Pharmacokinetic optimization of six soluble epoxide hydrolase inhibitors for the therapeutic use in a murine model of anorexia” Abstracts of Papers,241st ACS National Meeting & Exposition,Anaheim,CA,United States,March 27-31,2011(2011),MEDI-92)、うつ病(J Neurosci Res.2017 Dec;95(12):2483-2492)、男性の性機能障害(Biomed.& Pharmacother.2019,115:108897)、例えば、勃起障害(Phytother Res.2016 Jul;30(7):1119-27)、創傷治癒(J Surg Res.2013 Jun 15;182(2):362-7/BioRxiv.2019 March 8,doi:10.1101/571984)、NSAID誘発性潰瘍(J Pharmacol Exp Ther.2016 Jun;357(3):529-36)、肺気腫(Am J Respir Cell Mol Biol.2012 May;46(5):614-22)、スクレイピー(Life Sci.2013 Jun 21;92(23):1145-50)、パーキンソン病(Mol Neurobiol.2015 Aug;52(1):187-95/Proc Natl Acad Sci.USA,2018,115:E5815-E5823)、関節炎(Drug Metab Dispos.2015 May;43(5):788-802)、不整脈(Cardiovasc Ther.2011 Apr;29(2):99-111)、心臓線維症(Alcoholism.2018,42,1970)、アルツハイマー病(Pharmacol Ther.2017 Dec;180:62-76/BioRxiv.2019 Apr 10,doi:10.1101/605055)、レイノー症候群(WO2003/002555A1)、ニーマンピックC型疾患(Experimental Molecular Medicine.2018,50:149)、心筋症(Int J Cardiol.2012 Mar 8;155(2):181-7)、血管認知障害(Prostaglandins Other Lipid Mediat.2014 Oct;113-115:30-7)、軽度認知障害(Pharmacol Ther.2017 Dec;180:62-76)、炎症性腸疾患(Dig Dis Sci.2012 Oct;57(10):2580-91/PLoS One.2019 Apr 19,14(4):e0215033)、肝硬変(Toxicol Appl Pharmacol.2015 Jul 15;286(2):102-11)、非アルコール性脂肪性肝疾患(PLoS One.2014 Oct 13,9(10):e110162)、非アルコール性脂肪性肝炎(Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol.2019,316,G527-G538)、肝線維症(Clinics Res Hepatol Gastroenterol 2018,42,118-125)、骨粗鬆症(FASEB J.2015 Mar;29(3):1092-101)、慢性歯周炎(J Pharmacol Exp Ther.2017 Jun;361(3):408-416)、敗血症(FASEB J.March 2008 22(Meeting Abstract Supplement)479.17)、てんかんなどの発作障害(PLoS One.2013 Dec 11;8(12):e80922)、認知症(Prostaglandins Other Lipid Mediat.2014 Oct;113-115:30-7)、脳浮腫などの浮腫(Stroke.2015 Jul;46(7):1916-22.)、注意欠陥過活動性障害(WO2017/120012A1)、統合失調症(Proc Natl Acad Sci U S A.2016 Mar 29;113(13):E1944-52)、薬物依存症(WO2017/120012A1)、社会不安(WO2017/120012A1)、大腸炎(Anticancer Res.2013 Dec;33(12):5261-5271)、筋萎縮性側索硬化症(WO2016/133788A1)、化学療法誘発性副作用(Toxicology.2017 Aug 15;389:31-41)、蹄葉炎(Equine Vet J.2017 May;49(3):345-351)、炎症性関節痛および滑膜炎(J Vet Pharmacol Ther.2018 Apr;41(2):230-238)、内皮機能障害(Prostaglandins Other Lipid Mediat.2017 Jul;131:67-74)、くも膜下出血(Stroke.2015 Jul;46(7):1916-22)、例えば、動脈瘤性くも膜下出血(J Neurosurg Anesthesiol.2015 Jul; 27(3):222-240)、外傷性脳損傷(Oncotarget.2017 Sep 21;8(61):103236-60)、脳虚血(Scientific Reports.2018,8:5279)、ならびに糖尿病誘発性学習および記憶障害(Prostaglandins Other Lipid Mediat.2018 May;136:84-89)、の治療におけるsEH阻害の有用性を説明している。
【0005】
報告されている多くのsEH阻害化合物の高い阻害活性にもかかわらず、これまでsEH阻害剤は市場に出回っていない。したがって、新しいsEH阻害剤を開発する必要がある。
【0006】
本発明者らは、現在、可溶性エポキシド加水分解酵素に対して高い阻害活性を有する多環式化合物の新しいファミリーを発見した。
【発明の概要】
【0007】
本発明の一態様は、式(I)の化合物
【化1】
またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩の提供に関し、式中、
G
1が、酸素原子またはメチレン基または単結合を表し、
G
2が、酸素原子または硫黄原子を表し、
G
3が、-NH-(CH
2)
m-、-O-(CH
2)
m-、および-(CH
2)
n-からなる群から選択されるラジカルを表し、
mが、0~6の整数であり、
nが、1~7の整数であり、
R
1が、
a)ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、フルオロスルホニル(SO
2F)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシカルボニルメチル、およびメチルアミノカルボニルピリジルオキシからなる群から選択される1~4個の置換基で任意に置換され得る、C
6-C
10アリール、
b)N、O、およびSからなる群から選択される2~11個の炭素原子および1、2、または3個のヘテロ原子を有し、ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、フルオロスルホニル(SO
2F)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、およびC
1-C
6アルコキシカルボニルメチルからなる群から選択される1~4個の置換基で任意に置換され得る、ヘテロアリール、
c)N、O、およびSからなる群から選択される5~11個の炭素原子および1、2、または3個のヘテロ原子を有し、ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、C
3-C
6シクロアルキル-C(=O)、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメチルカルボニル(CF
3CO)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシカルボニルメチル、C
1-C
6アルキルスルホニル、C
3-C
6シクロアルキルスルホニル、ベンジル、ヘテロアリールメチル、ピリジンカルボニル、フェニルカルボニル、テトラヒドロピランカルボニル、C
6-C
10アリールスルホニル(ハロゲン原子、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシカルボニルメチルからなる群から選択される1~2個の置換基によって任意に置換され得る)、ならびにフェニル(ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、フルオロスルホニル(SO
2F)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
3-C
6シクロアルキル、およびC
1-C
6アルコキシカルボニルメチルからなる群から選択される1~4個の置換基によって任意に置換され得る)からなる群から選択される1~4個の置換基によって任意に置換され得る、飽和または部分的に飽和された単環式または二環式ヘテロシクリル、
d)ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、カルボキシル基(COOH)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシカルボニルメチル、ピリジニルオキシ(COOHおよびCONHCH
3から選択される群によって非置換または置換され得る)、ならびにフェノキシ(COOH、COOR
5、CONH
2、CN、またはOHによって非置換または置換され得る)からなる群から選択される1~4個の置換基によって任意に置換され得る、C
6-C
10シクロアルキル、からなる群から選択されるラジカルであり、
R
2が、水素原子または重水素原子、ハロゲン原子、メチル、ヒドロキシ、およびC
1-C
6アルコキシからなる群から選択されるラジカルであり、
R
3およびR
4が、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C
1-C
6アシル、ニトロ(NO
2)、シアノ(C≡N)、カルボキシル基(COOH)、ヒドロキシ(OH)、トリフルオロメチル(CF
3)、トリフルオロメトキシ(OCF
3)、ペンタフルオロスルファニル(SF
5)、スルホニル(SO
3H)、フルオロスルホニル(SO
2F)、アミノ(NH
2)、モノ-C
1-C
6アルキルアミノ、ジ-C
1-C
6アルキルアミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルキル、およびC
1-C
6アルコキシカルボニルメチルからなる群から独立して選択されるラジカルであるか、
または、R
3およびR
4が、ラジカル-O-(CH
2)
p-O-(式中、pが、1~3の整数である)を一緒に形成し得、
R
5が、C
1-C
6アルキルおよびC
3-C
6シクロアルキルから選択されるラジカルである。
【0008】
特定の実施形態において、G1は、メチレン基を表す。
【0009】
特定の実施形態において、G1は、酸素原子を表す。
【0010】
特定の実施形態において、G1は、単結合を表す。
【0011】
特定の実施形態において、G2は、酸素原子を表す。
【0012】
特定の実施形態において、G3は、-NH-(CH2)m-(式中、mは、0~6の整数である)および-(CH2)m-(式中、nは、1~7の整数である)からなる群から選択されるラジカルを表し、より具体的には、G3は、ラジカル-NH-(CH2)m-(式中、mは、0~6の整数である)を表す。
【0013】
特定の実施形態において、G3が、-NH-(CH2)m-および-O-(CH2)m-からなる群から選択される場合、式中、mは、0の値を有する。
【0014】
特定の実施形態において、G3が、-(CH2)n-である場合、式中、nは、1の値を有する。
【0015】
特定の実施形態において、R1は、置換または非置換フェニル、置換または非置換シクロヘキシル、および置換または非置換ピペリジニルからなる群から選択される。より具体的な実施形態において、置換基は、メチル、トリフルオロメチル、アセチル、4-カルボキシ-フェノキシ、イソプロピル-スルホニル、ベンジル、tert-ブトキシカルボニル、トリフルオロフェニル、プロピオニル、テトラヒドロピラン-4-カルボニル、2-フルオロベンゾイル、アセチルフェニル、および8-ベンジルからなる群から選択される。
【0016】
特定の実施形態において、R2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル、ヒドロキシル、およびC1-C3アルコキシからなる群から選択される。G1が酸素原子を表す場合、R2は、好ましくは、水素原子および重水素原子ならびにメチルからなる群から選択される。
【0017】
別の特定の実施形態において、R2は、好ましくは、水素、メチル、ヒドロキシル、メトキシ、フッ素および塩素、より具体的にはメチルからなる群から選択される。
【0018】
特定の実施形態において、R3およびR4は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アシル、トリフルオロメチル(CF3)、トリフルオロメトキシ(OCF3)、ニトロ(NO2)、アミノ(NH2)、およびC1-C6アルコキシからなる群から独立して選択されるラジカルである。特定の実施形態において、R3およびR4は、水素、フッ素、アセチル、ニトロ、アミノ、およびメトキシからなる群から選択され得る。
【0019】
特定の実施形態において、R3が、水素であり、R4が、水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アシル、トリフルオロメチル(CF3)、トリフルオロメトキシ(OCF3)、ニトロ(NO2)、アミノ(NH2)、およびC1-C6アルコキシからなる群から選択されるラジカルである。
【0020】
特定の実施形態において、化合物は、
i.p-トリル(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)カルバメート
ii.1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)チオ尿素
iii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)尿素
iv.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)尿素
v.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
vi.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-ヒドロキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
vii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
viii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-フルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
ix.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-クロロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
x.4-(((1r,4r)-4-(3-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)ウレイド)シクロヘキシル)オキシ)安息香酸
xi.4-(((1r,4r)-4-(3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)ウレイド)シクロヘキシル)オキシ)安息香酸
xii.1-[1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル]-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xiii.1-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xiv.1-(2-アセチル-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-アセチルピペリジン-4-イル)尿素
xv.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xvi.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-アミノ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xvii.tert-ブチル4-(2-((9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アミノ)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
xviii.N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-2-(ピペリジン-4-イル)アセトアミド
xix.2-[1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル]-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド
xx.2-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド
xxi.1-(9-メチル-6,7,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-5H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)尿素
xxii.1-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)-3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)尿素
xxiii.2-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド
xxiv.1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-プロピオニルピペリジン-4-イル)尿素
xxv.1-(1-(4-アセチルフェニル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxvi.1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニル)ピペリジン-4-イル)尿素
xxvii.1-(1-(2-フルオロベンゾイル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxviii.1-((1R,3s,5S)-8-ベンジル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxix.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxx.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxi.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxiii.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-イル)尿素
xxxiv.1-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-3-(9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxv.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,9-ジフルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素
xxxvi.1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノ-ベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル-5-d)尿素、からなる群から選択される。
【0021】
本発明の別の態様は、治療有効量の式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩、および好ましくは適切な量の薬学的に許容される賦形剤を含む、薬学的または獣医用組成物に関する。本発明の文脈における薬剤は、ヒト医学および獣医学の両方に関する。
【0022】
本発明の別の態様は、医薬品として使用するための、式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩、ならびに治療有効量の式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を含む組成物に関する。
【0023】
特定の実施形態において、本発明は、可溶性エポキシドヒドロラーゼの阻害によって改善されやすい疾患または障害の、ヒトを含む動物における治療または予防に使用するための、式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩、ならびに治療有効量の式(I)の化合物、または立体異性体またはその薬学的に許容される塩を含む組成物に関する。
【0024】
本発明の別の態様は、医薬品の製造における、式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩、または治療有効量の式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を含む組成物の使用に関する。
【0025】
特定の実施形態において、本発明は、可溶性エポキシドヒドロラーゼの阻害によって改善されやすい疾患または障害の、ヒトを含む動物における治療または予防のための医薬品の製造における、式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩、または治療有効量の式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を含む組成物の使用に関する。
【0026】
特定の実施形態において、可溶性エポキシドヒドロラーゼの阻害によって改善されやすい疾患または障害は、高血圧、アテローム性動脈硬化症、慢性閉塞性肺障害、喘息、サルコイドーシス、および嚢胞性線維症などの肺疾患、急性腎損傷などの腎疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、高血圧媒介性腎障害および高脂肪食媒介性腎損傷、脳卒中、疼痛、神経障害性疼痛、炎症、膵炎、特に急性膵炎、免疫学的障害、統合失調症および自閉症スペクトラム障害などの神経発達障害、眼疾患、特に糖尿病性角膜症、湿性加齢性黄斑変性症、ならびに早期網膜症および糖尿病性網膜症などの網膜症、癌、肥満誘発性結腸炎症を含む肥満、糖尿病、代謝症候群、子癇前症、神経性食欲不振、うつ病、勃起障害などの男性の性機能障害、創傷治癒、NSAID誘発性潰瘍、肺気腫、スクレイピー、パーキンソン病、関節炎、不整脈、心臓線維症、アルツハイマー病、レイノー症候群、ニーマンピックC型疾患、心筋症、血管認知障害、軽度認知障害、炎症性腸疾患、肝硬変、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、肝線維症、骨粗鬆症、慢性歯周炎、敗血症、てんかんなどの発作障害、認知症、脳浮腫などの浮腫、注意欠陥過活動性障害、統合失調症、薬物依存症、社会不安、大腸炎、筋萎縮性側索硬化症、化学療法誘発性副作用、蹄葉炎、炎症性関節痛および滑膜炎、内皮機能障害、くも膜下出血(動脈瘤性くも膜下出血を含む)、外傷性脳損傷、脳虚血、ならびに糖尿病誘発性学習および記憶障害、からなる群から選択される。
【0027】
別の局面において、本発明は、式(I)の化合物を含む薬学的または獣医用組成物の投与による、可溶性エポキシドヒドロラーゼの阻害によって改善されやすい疾患または障害の、ヒトを含む動物における治療または予防の方法に関する。前述の特定の疾患および障害を治療するための方法は、本発明の特定の実施形態である。
【0028】
本発明の別の態様によれば、G
2が酸素であり、G
3が-NH-(CH
2)
m-である式(Ia)の化合物は、式(II)のアミンを、好ましくは、塩酸塩などの塩の形態で、ジクロロメタン(DCM)などの不活性溶媒中で、およびトリエチルアミンなどの塩基の存在下で、式(III)のイソシアネートと反応させることによって調製され得る。
【化2】
【0029】
本発明の別の態様によれば、G
2が酸素であり、G
3が-NH-(CH
2)
m-である式(Ia)の化合物はまた、第1のステップにおいて、式(II)のアミンを、好ましくは塩の形態で、DCMなどの不活性溶媒中で、トリホスゲンなどの(NH
2→NCO)変換試薬と反応させることによって、式(IV)のイソシアネートに変換することによって調製され得る。第2のステップにおいて、式(V)のアミンを、式(IV)のイソシアネートと反応させて、式(Ia)の化合物を得る。カップリング反応は、触媒なしで実施することができ、反応は、有機溶媒、典型的にはDCM、テトラヒドロフラン(THF)、またはN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)の存在下で室温で都合よく行われる。
【化3】
【0030】
本発明の別の態様によれば、G
2が硫黄であり、G
3が-NH-(CH
2)
m-である式(Ib)の化合物は、第1のステップにおいて式(II)のアミンを、好ましくは塩の形態で、THFなどの不活性溶媒中で、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で、二硫化炭素と反応させることによって、式(VI)のジチオカルバメート塩に変換することによって調製され得る。第2のステップにおいて、ジチオカルバメート塩を、塩化トシルの存在下で分解して、式(VII)のイソチオシアネートを得、続いて、これを、式(V)の式R
1-(CH
2)
m-NH
2のアミンと反応させることによって、式(Ib)の化合物を得る。
【化4】
【0031】
本発明の別の態様によれば、G
2が硫黄であり、G
3が-NH-(CH
2)
m-である式(Ib)の化合物はまた、式(II)のアミンを、好ましくは、塩酸塩などの塩の形態で、DCMなどの不活性溶媒中、およびトリエチルアミンなどの塩基の存在下で、式SCN-(CH
2)
m-R
1(VIII)のチオイソシアネートと反応させることによって調製され得る。
【化5】
【0032】
本発明の別の態様によれば、G
2およびG
3が両方とも酸素である式(Ic)の化合物は、式(II)のアミンを、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で式(IX)のクロロホルメートと反応させることによって調製され得る。
【化6】
【0033】
本発明の別の態様によれば、G
2が酸素であり、G
3が-(CH
2)
n-である式(Id)の化合物は、好ましくは式(II)のアミンを、好ましくは、塩酸塩などの塩の形態で、EDCIもしくはHOBtなどのカップリング剤の存在下で、式(X)のカルボン酸と反応させることによって、またはトリエチルアミンなどの塩基の存在下で、酢酸エチルなどの有機溶媒中で、塩化アシルを使用することによって調製され得る。
【化7】
【0034】
式(II)のアミンは、置換基G1、R2、R3、およびR4の性質に依存して様々な範囲の異なる反応を使用して得られ得、式(II)のいくつかのアミンは、当該技術分野で開示されている(例えば、Bioorg Med Chem.2010,18,46;
Bioorg Med Chem.2012,20,942、Bioorg Med Chem.2014,22,2678、Bioorg Med Chem.2015,23,290)。
【0035】
G
1がCH
2であり、R
2がOHである場合、式(IIa)のアミンを、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化8】
【0036】
最終アミン(IIa)を生成するためのクロロアセトアミドの脱保護ステップは、エタノール中のチオ尿素および酢酸の存在下で、化合物(XIII)を一晩還流することによって実施することができる。
【0037】
ジケトン(XI)は、R3=R4=Hの場合の既知の化合物である(Liebigs Ann Chem.1973;1839-1850)。一般に、式(XI)の置換ジケトンは、以下に示す反応スキームに従って、置換o-フタルアルデヒド(XIV)から調製することができる。
【0038】
式(XIV)の適切に置換されたo-フタルアルデヒド誘導体から出発し、
【化9】
上に示した反応スキームに従って、以下に示すような異なる置換基を有するジケトン(XI)を調製することも可能である。
【化10】
【0039】
G
1がCH
2であり、R
2がC
1-C
6アルコキシである場合、式(IIb)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化11】
【0040】
最終アミン(IIb)を生成するためのクロロアセトアミドの脱保護ステップは、エタノール中のチオ尿素および酢酸の存在下で、化合物(XVII)を一晩還流することによって実施することができる。
【0041】
G
1がCH
2であり、R
2がメチルである場合、式(IIc)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化12】
【0042】
最終アミン(IIc)を生成するためのクロロアセトアミドの脱保護ステップは、エタノール中のチオ尿素および酢酸の存在下で、化合物(XIX)を一晩還流することによって実施することができる。
【0043】
G
1がCH
2であり、R
2が臭素またはフッ素である場合、式(IId)および(IIe)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化13】
【0044】
あるいは、アミン(IIe)は、以下のスキームに従って化合物(XIII)から出発して得ることができる。
【化14】
【0045】
最終アミン(IIe)を生成するためのクロロアセトアミドの脱保護ステップは、エタノール中のチオ尿素および酢酸の存在下で、化合物(XX)を一晩還流することによって実施することができる。
【0046】
G
1がCH
2であり、R
2が塩素である場合、式(IIf)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化15】
【0047】
最終アミン(IIf)を生成するためのクロロアセトアミドの脱保護ステップは、エタノール中のチオ尿素および酢酸の存在下で、化合物(XXI)を一晩還流することによって実施することができる。
【0048】
G
1がCH
2であり、R
2が水素である場合、式(IIg)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化16】
【0049】
G
1がCH
2であり、R
2が重水素である場合、式(IIh)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化17】
【0050】
G
1がOであり、R
2がメチルである場合、式(IIi)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化18】
【0051】
最終アミン(IIi)を生成するためのアセトアミドの脱保護ステップは、Bioorg Med Chem 2010,18,46-57において、R3=R4=Hであると報告されるように、濃HCl中の存在下で、化合物(XXIII)を一晩還流することによって実施することができる。
【0052】
あるいは、G
1がOであり、R
2がメチルである場合、式(IIi)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化19】
【0053】
G
1がOであり、R
2が水素である場合、式(IIj)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化20】
【0054】
G
1がOであり、R
2が重水素である場合、式(IIk)のアミンは、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化21】
【0055】
G
1がOであり、R
2がハロゲンまたはヒドロキシル基である場合、式(Ie)および(If)の化合物は、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化22】
【0056】
Xがフッ素である場合、第2のステップにおいて、化合物(XXX)は、ハロゲン化剤として(ジエチルアミノ)三フッ化硫黄(DAST)を使用して化合物(XXXI)に変換され、Xが塩素である場合、ハロゲン化剤は、SOCl2であり、Xが臭素である場合、ハロゲン化剤は、SOBr2である。
【0057】
化合物(XXVIII)の調製は、特許出願DE 2210 799 A1の化合物(XI)(R3=R4=Hの場合)から説明されている。そこに記載されている合成プロセスはまた、R3および/またはR4が水素とは異なる化合物の調製にも使用することができる。
【0058】
G
1が結合であり、R
2がフッ素である場合、式(IIn)の化合物は、以下に示す反応スキームに従って調製することができる。
【化23】
【0059】
化合物(IIm)の調製は、Liebigs Ann.1995,523-535において説明されている(R3=R4=Hの場合)。そこに記載されている合成プロセスはまた、R3および/またはR4が水素とは異なる化合物の調製にも使用することができる。
【0060】
式(IIo)および(IIp)の化合物は、それぞれ、1つ以上の周知の反応を介して化合物(XXXII)および(XXXIII)から調製することができる。化合物(XXXII)および(XXXIII)は、R
3=R
4=Hについて文献に報告されている方法(Liebigs Ann Chem.1973;1839-1850およびAust J Chem.1983,36,2465-2472)に従って、式(XI)の化合物から合成され、この方法はまた、R
3および/またはR
4が水素とは異なる化合物の調製にも使用することができる。
【化24】
【0061】
当業者に知られている従来の方法によって基R
3およびR
4の性質を改変することによって、式(II)のいくつかの化合物を式(II)の他の化合物に変換することも可能である。一例として、式(IIq)の化合物は、接触水素化によって式(IIr)の化合物に変換することができる。
【化25】
【0062】
当業者に知られている従来の方法によって基R3およびR4の性質を改変することによって、本発明の式(I)のいくつかの化合物を式(I)の他の化合物に変換することが可能であることは言及する価値がある。一例として、R3およびR4が水素原子である式(I)の化合物は、一方のR3およびR4が水素であり、他方がフリーデルクラフツ反応を介してC1-6アシル基である化合物に変換することができる。別例として、R3および/またはR4がニトロ基である式(I)の化合物は、接触水素化によって、当該R3および/またはR4がアミノ基である化合物に変換することができる。
【0063】
最後に、本発明の化合物はまた、残りのR
6は、1つ以上の周知の反応を介して当該残りのR
1に変換される残りのR
1の前駆体である式(XXXIV)の前駆体から上記に説明した方法に従って調製することができることを言及する価値がある。残りのR
6には、すでに基R
1が存在し、これを、1つ以上の周知の反応を介して別の基R
1に変換することも可能性である。
【化26】
【0064】
当該合成戦略の例を以下に提供し、式中、基R
6は、非置換ピペリジニルレストであり、R
1は、特許請求の範囲で定義されるような置換基を有するピペリジニルレストである。
【化27】
【0065】
化合物(Ih)を得るための化合物(Ig)の反応は、K2CO3および熱を加える無水DMSOを使用して実施される。化合物(Ij)を得るための化合物(Ig)の反応は、示されているように(RCO2H、EDCI、HOBt、EtOAc)、またはDCM中のRCOClおよびEt3Nを使用して実施される。
【0066】
上記のスキームに示されている3種類の誘導体に加えて、(Ig)の非置換ピペリジンからベンジルピペリジンに移行することも可能である。この手順には、ピペリジン(Ig)と、酢酸/メタノール中のベンズアルデヒドおよびシアノ水素化ホウ素ナトリウムを反応させることを含む。
【0067】
本明細書で使用される場合、メチレンという用語は、ラジカル-(CH2)-を示す。
【0068】
本明細書で使用される場合、アリールという用語は、非置換または置換され得る芳香族炭素環式環を示す。非置換アリール基の非限定的な例は、フェニルおよびアントラニルである。
【0069】
本明細書で使用される場合、ハロゲン原子という用語は、塩素、フッ素、臭素、およびヨウ素原子、好ましくは、フッ素、塩素、または臭素原子からなる群から選択される原子を指す。接頭辞として使用される場合のハロという用語は、同じ意味を持つ。
【0070】
本明細書で使用される場合、Cpアシルという用語は、カルボニル基(CH3-(CH2)p-2-CO-)に結合しているp-1炭素原子を有するアルキル基を指す。アシル基の非限定的な例は、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、およびカプロイルである。
【0071】
本明細書で使用される場合、Cqアルキルという用語は、直鎖または分岐炭化水素ラジカル(CqH2q+1-)を指す。アルキル基の非限定的な例は、メチル、エチル、n-プロピル i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、i-ペンチル、およびn-ヘキシルである。
【0072】
本明細書で使用される場合、モノ-Cr-アルキルアミノという用語は、基NH(Cr-アルキル-NH-)に結合したCr-アルキルを指す。モノアルキルアミノ基の非限定的な例は、メチルアミノ(CH3-NH-)、エチルアミノ(CH3-CH2-NH-)、およびn-プロピルアミノ(CH3-CH2-CH2-NH-)である。
【0073】
本明細書で使用される場合、ジ-Cs-アルキルアミノという用語は、基N((Cs-アルキル)2-N-)に結合した2つのアルキルレストを指し、式中、2つのアルキルレストは、同じまたは異なる数の炭素原子を有し得る。ジアルキルアミノ基の非限定的な例は、ジメチルアミノ((CH3)2NH-)、ジエチルアミノ((CH3-CH2)2N-)、エチルメチルアミノ((CH3)(CH3-CH2)N-)、およびジ-n-プロピルアミノ((CH3-CH2-CH2)2N-)である。
【0074】
本明細書で使用される場合、Ctアルコキシという用語は、酸素原子に結合した直鎖または分岐アルキル基(CH3-(CH2)t-1-O-)を指す。アルコキシ基の非限定的な例は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペントキシ、i-ペントキシ、およびn-ヘキソキシである。
【0075】
本明細書で使用される場合、Cuアルコキシカルボニルメチルという用語は、基-CO-CH2-((CH3-(CH2)u-1)-O-CO-CH2-)に結合したCuアルコキシレストを指す。アルコキシカルボニルメチル基の非限定的な例は、メトキシカルボニルメチルおよびエトキシカルボニルメチルである。
【0076】
本明細書で使用される場合、メチルアミノカルボニルピリジルオキシという用語は、基を指すために使用される。
【化28】
【0077】
本明細書で使用される場合、ヘテロアリールという用語は、炭素、水素、ならびに環の一部としてN、O、およびSから選択される1個以上のヘテロ原子を含有するヘテロ芳香族環を指す。当該ラジカルは、非置換であり得るか、または1個以上の置換基によって置換され得る。ヘテロアリール基の非限定的な例は、ピリジル、ピリミジニル、フリル、チエニル、ピラゾリル、オキサゾリル、およびチアゾリルである。
【0078】
本明細書で使用される場合、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリルという用語は、炭素、水素、ならびに環の一部としてN、O、およびSから選択される1個以上のヘテロ原子を含有する非芳香族環を指すために使用される。特に、ヘテロシクリル基は、単環式または二環式であり得る。飽和ヘテロシクリル基の非限定的な例は、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、およびピペラジニルである。
【0079】
本明細書で使用される場合、シクロアルキルという用語は、炭化水素環式基を指す。当該シクロアルキル基は、単一の環式環または多環式環を有し得る。シクロアルキル基の非限定的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルである。
【0080】
本明細書で使用される場合、アルキルスルホニルという用語は、スルホニル基(CH3-(CH2)v-1-SO2-)に結合した直鎖または分岐アルキル基を指す。アルキルスルホニル基の非限定的な例は、メチルスルホニル(CH3-SO2-)、エチルスルホニル(CH3-CH2-SO2-)、およびn-プロピルスルホニル(CH3-CH2-CH2-SO2-)である。
【0081】
本明細書で使用される場合、シクロアルキルスルホニルという用語は、スルホニル基に結合したシクロアルキル基を指す。シクロアルキルスルホニル基の非限定的な例は、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、およびシクロヘキシルスルホニルである。
【0082】
本明細書で使用される場合、アリールスルホニルという用語は、スルホニル基に結合したアリール基を指す。アルキルスルホニル基の非限定的な例は、フェニルスルホニルおよびナフタレンスルホニルである。
【0083】
本明細書で使用される場合、ピリジンカルボニルという用語は、カルボニル基に結合したピリジル基(C5H4N-CO-)を指す。
【0084】
本明細書で使用される場合、フェニルカルボニルという用語は、カルボニル基に結合したフェニル基(C6H5-CO-)を指す。
【0085】
本明細書で使用される場合、テトラヒドロピランカルボニルという用語は、カルボニル基に結合したテトラヒドロピラニル基(C5H9O-CO-)を指す。
【0086】
本明細書で使用される場合、薬学的に許容される塩という用語は、患者への投与時に、本明細書に記載の化合物を(直接的または間接的に)提供することができる任意の塩を指す。例えば、本明細書で提供される化合物の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法によって、塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成される。一般に、そのような塩は、例えば、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、水中または有機溶媒中または両方の混合物中の化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることによって調製される。一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、2-プロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒体が好ましい。酸付加塩の例には、鉱酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ならびに有機酸付加塩、例えば、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、マンデレート、メタンスルホン酸塩、およびp-トルエンスルホン酸塩が含まれる。アルカリ付加塩の例としては、無機塩、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、およびアンモニウム塩、ならびに有機アルカリ塩、例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、N,N-ジアルキルエタノールアミン、トリエタノールアミン、および塩基性アミノ酸塩が含まれる。
【0087】
本明細書で使用される場合、立体異性体という用語は、同じ分子式および結合原子の配列(構成)を有するが、空間におけるそれらの原子の三次元配向が異なる分子を指す。式(I)の化合物は、少なくとも2つのキラル炭素原子(以下に示す式で1および3として示されている)を有し、したがって、当該化合物のいくつかの立体異性体が存在し得る。当該立体異性体は、式(I)によって包含される。
【化29】
【0088】
説明および特許請求の範囲全体を通して、「含む」という語およびその語の変形は、他の技術的特徴、添加物、構成要素、またはステップを除外することを意図するものではない。さらに、「含む」という語は、「からなる」の事例を包含する。本発明の追加の目的、利点、および特徴は、説明を検査時に当業者に明らかになるであろう、または本発明の実践によって学習され得る。以下の実施例は、例示として提供されるものであり、それらは本発明を限定することを意図するものではない。さらに、本発明は、本明細書に記載の特定の好ましい実施形態のすべての可能な組み合わせを網羅する。
【0089】
略語:
以下の略語が本出願に沿って使用されている:
anh.:無水
AcOH:酢酸
AcCl:塩化アセチル
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
ビス/トリス:2-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール
BSA:ウシ血清アルブミン
Bu3SnD:トリブチル(重水素)スタンナン
Calcd:計算値
d:ダブレット
DAST:ジエチルアミノサルファートリフルオリド
Dec:分解する
DCM:ジクロロメタン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
dq カルテットのダブレット
dt トリプレットのダブレット
EDCI:1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
ESI:エレクトロスプレーイオン化
Et2O:ジエチルエーテル
Et3N:トリエチルアミン
EtOAc:酢酸エチル
EtOH:エタノール
HOBt:ヒドロキシベンゾトリアゾール
h:時間
Hz ヘルツ
HRMS:高分解能質量分析
IR:赤外線
m:マルチプレット
MeOH:メタノール
mp:融点
n-Bu:n-ブチル
NMR:核磁気共鳴
NSAID:非ステロイド性抗炎症薬
p-TSA:p-トルエンスルホン酸
PHOME:シアノ(6-メトキシナフタレン-2-イル)メチル2-(3-フェニルオキシラン-2-イル)アセテート
s:シングレット
sEH:可溶性エポキシド加水分解酵素
t:トリプレット
THF:テトラヒドロフラン
TPPU:N-[1-(1-オキソプロピル)-4-ピペリジニル]-N’-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]尿素
UV:紫外線
【実施例】
【0090】
分析方法
-融点は、MFB 595010 M Gallenkamp融点装置を使用してオープンキャピラリーチューブで判定した。
-赤外線(IR)スペクトルは、Perkin-Elmer Spectrum RX I分光光度計(減衰全反射技術を使用)または分光光度計Nicolet Avatar 320 FT-IRのいずれかで実行された。吸収値は、波数(cm-1)として表され、重要な吸収帯のみが示されている。
-元素分析は、IIQABの微量分析サービス(CSIC,Barcelona,Spain)でCarlo Erbaモデル1106分析器を使用して実施された。
-分取順相クロマトグラフィーは、事前にパックされたRediSep Rfシリカゲルカートリッジを備えたCombiFlash Rf 150(Teledyne Isco)で実行された。薄層クロマトグラフィーは、シリカゲル60 F254(Merck,ref 1.05554またはSigma-Aldrich,ref 60805)を使用したアルミニウム裏打ちシートを使用して実行し、スポットは、UV光、KMnO4および/またはヨウ素の1%水溶液で可視化した。
-高分解能質量分析(HRMS)分析は、LC/MSD TOF AgilentTechnologies分光計を使用して実行された。
-結晶化には分析グレードの溶媒を使用し、反応、抽出、およびカラムクロマトグラフィーには純粋な合成溶媒を使用した。
-薬理学的評価を受けたすべての新しい化合物の分析サンプルは、それらの元素分析から明らかなように、純度≧95%を有する。
【0091】
参考実施例1:2-フルオロ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン。
凝縮器およびマグネチックスターラーを備えた丸底フラスコに、MeOH(60mL)中の4-フルオロフタルアルデヒド(3.08g、20mmol)およびジメチル3-オキソペンタンジオエート(6.98g、40mmol)の溶液を調製した。4滴のジエチルアミンを添加し、反応物を1.5時間加熱還流し、反応物を冷却し、さらに7滴のジエチルアミンを添加し、反応物を4℃で一晩保存した。沈殿物を真空下で濾過し、冷MeOH(4mL)で洗浄して、テトラメチル2-フルオロ-7,11-ジオキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-6,8,10,12-テトラカルボキシレート(3.05g)を白色の針として得た。氷酢酸(18mL)および濃HCl(5mL)中のこの固体の溶液を、12時間加熱還流した。溶媒を真空下で除去して、固体を得た。トルエン(50mL)中のこの固体の溶液をディーンスターク装置で16時間加熱還流した。トルエンを真空下で除去して、純粋な2-フルオロ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(1.53g、全収率33%)を薄茶色の固体として得た。
【0092】
融点105~107℃。IR(NaClディスク):2923,2848,1710,1607,1593,1490,1428,1380,1346,1253,1208,1119,1074,985,944,865,806cm-1。[C14H13FO2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:233.0972、実測値:233.0967。
【0093】
参考実施例2:2-メトキシ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン:
MeOH(380mL)中の4-メトキシフタルアルデヒド(10.2g、61.9mmol)、ジメチル3-オキソペンタンジオエート(21.5g、124mmol)、およびジエチルアミン(28滴)から、参考実施例1に記載の手順に従って、テトラメチル2-メトキシ-7,11-ジオキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-6,8,10,12-テトラカルボキシレート(19.4g、収率66%)を得た。前述のテトラカルボキシレート(250mg、0.5mmol)、濃HCl(0.4mL)、および氷酢酸(1.4mL)から、参考実施例1に記載の手順に従って、2-メトキシ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(125mg、収率98%)を得た。
【0094】
融点157~158℃。IR(NaClディスク):2941,2910,2837,1701,1610,1585,1504,1431,1414,1370,1321,1300,1266,1166,1094,1033,989cm-1。[C15H16O3+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:245.1172、実測値:245.1180。
【0095】
参考実施例3:2,3-ジメトキシ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン:
MeOH(130mL)中の4,5-ジメトキシフタルアルデヒド(6.54g、33.7mmol)、ジメチル3-オキソペンタンジオエート(11.7g、67.4mmol)、およびジエチルアミン(19滴)から、参考実施例1に記載の手順に従って、テトラメチル2,3-ジメトキシ-7,11-ジオキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-6,8,10,12-テトラカルボキシレート(6.84g、収率40%)を得た。前述のテトラカルボキシレート(6.84g、13.5mmol)、濃HCl(10mL)、および氷酢酸(35mL)から、参考実施例1に記載の手順に従って、2,3-ジメトキシ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(2.8g、収率76%)を得た。
【0096】
融点236~237℃。IR(NaClディスク):2952,2840,1698,1605,1516,1467,1451,1416,1355,1336,1254,1221,1192,1162,1025,1002,880,811cm-1。[C16H18O4+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:275.1278、実測値:275.1279。
【0097】
参考実施例4:1-フルオロ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン。
MeOH(220mL)中の3-フルオロフタルアルデヒド(11.2g、73.6mmol)、ジメチル3-オキソペンタンジオエート(25.6g、147mmol)、およびジエチルアミン(33滴)から、参考実施例1に記載の手順に従って、テトラメチル1-フルオロ-7,11-ジオキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-6,8,10,12-テトラカルボキシレート(18.5g、収率54%)を得た。前述のテトラカルボキシレート(18.5g、39.9mmol)、濃HCl(31mL)、および氷酢酸(103mL)、ならびに参考実施例1に記載の手順に従って、1-フルオロ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(8.73g、収率94%)を得た。
【0098】
融点>150℃(摂氏)。IR(NaClディスク):2940,2908,1701,1619,1585,1468,1421,1370,1303,1245,1222,1203,1072,1052,988,931,897,789,746cm-1。[C14H13FO2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:233.0972、実測値:233.0976。
【0099】
参考実施例5:2-フルオロ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン。
マグネチックスターラーを備えた3口丸底フラスコ内で、アルゴン雰囲気下で、無水DMSO(13.3mL)中のNaH(1.08g、純度60%、27.0mmol)の懸濁液を、75℃で45分間加熱した。緑色の懸濁液を、室温まで冷却し、無水DMSO(22mL)で希釈したヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム(10.92g、27.0mmol)および無水DMSO(50mL)で希釈した2-フルオロ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(1.53g、6.59mmol)を、順次添加した。得られた混合物を、90℃で一晩加熱した。反応物を冷却し、水(80mL)に注ぎ入れた。水層を、ヘキサン(4×80mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)により、2-フルオロ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン(1.09、収率73%)を無色のワックスとして得た。
【0100】
融点108~109℃。IR(NaClディスク):3072,2985,2921,2844,1639,1612,1592,1494,1451,1444,1363,1246,1162,1135,1095,1048,974,951,930,887,820,716,658,638,598,528cm-1。
【0101】
参考実施例6:2-メトキシ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン。
2-メトキシ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(4g、16.4mmol)から、参考実施例5に記載の手順に従って、2-メトキシ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン(1.5g、収率38%)を得た。
【0102】
融点68~69℃。IR(NaClディスク):3068,2979,2911,2833,1639,1609,1580,1501,1464,1449,1431,1363,1313,1260,1203,1172,1152,1109,1034,955,929,889,851,809,661,613cm-1。[C17H20O+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:241.1587、実測値:241.1588。
【0103】
参考実施例7:2,3-ジメトキシ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン。
2,3-ジメトキシ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(2.8g、10.2mmol)から、参考実施例5に記載の手順に従って、2,3-ジメトキシ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン(633mg、収率23%)を得た。
【0104】
融点74~75℃。IR(NaClディスク):3068,2977,2913,2832,1639,1606,1515,1464,1450,1429,1414,1358,1342,1293,1261,1240,1225,1191,1173,1103,1023,956,931,889,804,634cm-1。[C18H22O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:271.1693、実測値:271.1688。
【0105】
参考実施例8:1-フルオロ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン。
1-フルオロ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(4g、17.2mmol)から、参考実施例5に記載の手順に従って、1-フルオロ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン(2.69g、収率69%)を無色油として得た。
【0106】
IR(NaClディスク):3071,2981,2921,2838,1639,1614,1583,1464,1446,1429,1365,1248,1046,991,935,919,895cm-1。[C16H17F+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:229.1387、実測値:229.1392。
【0107】
参考実施例9:1-フルオロ-7-メチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-11-オン
マグネチックスターラーを備えた3口丸底フラスコ内で、アルゴン雰囲気下で、無水DMSO(50mL)中のNaH(1.01g、純度60%、25.2mmol)の懸濁液を、75℃で45分間にわたって加熱した。緑色の懸濁液を室温まで冷却し、無水DMSO(58mL)で希釈したヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム(10.61g、25.33mmol)および無水DMSO(50mL)で希釈した1-フルオロ-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(4.72g、20.3mmol、参考実施例4から)を、順次添加した。得られた混合物を、90℃で一晩加熱した。反応物を冷却し、水(80mL)に注ぎ入れた。水層を、ヘキサン(5×80mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)により、1-フルオロ-7-メチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-11-オン(2.16、収率55%)を得た。
【0108】
融点96℃。IR(ATR):2927,2913,2895,1688,1613,1583,1432,1406,1366,1247,1196,1104,1049,1034,1002,970,921,911,883,819,789,749,715,657cm-1。[C15H15FO+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:231.1180、実測値:231.1180。
【0109】
参考実施例10:2-クロロ-N-(2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
2-フルオロ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン(1.09g、4.77mmol)、クロロアセトニトリル(1.2mL、19.1mmol)、および酢酸(3.5mL)の懸濁液を0℃に冷却し、濃H2SO4(1.53mL、28.6mmol)を滴加した(T<10℃)。混合物を室温に到達させ、一晩撹拌した。懸濁液を氷(20g)に添加し、10分間撹拌した後、懸濁液をDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を10N NaOH(1×25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2-クロロ-N-(2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(1.2g、収率78%)を白色固体として得た。
【0110】
融点141~144℃。IR(NaClディスク):3399,3313,3067,2944,2920,2851,1657,1607,1591,1518,1498,1451,1361,1345,1252,1179,1145,966,963,863,820cm-1。[C18H21ClFNO+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:322.1368、実測値:322.1370。
【0111】
参考実施例11:2-クロロ-N-(2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
2-メトキシ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン(1.5g、6.24mmol)から、参考実施例10に記載の手順に従って、2-クロロ-N-(2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(1.18g、収率57%)を得た。
【0112】
融点144~145℃。IR(NaClディスク):3403,3304,3062,2997,2945,2905,2860,2838,1662,1609,1582,1528,1499,1454,1382,1361,1311,1267,1242,1198,1180,1154,1043,1013,955,873cm-1。[C19H24ClNO2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:334.1568、実測値:334.1569。
【0113】
参考実施例12:2-クロロ-N-(2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
2,3-ジメトキシ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン(498mg、1.84mmol)から、参考実施例10に記載の手順に従って、2-クロロ-N-(2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(501mg、収率75%)を得た。
【0114】
融点204~205℃。IR(NaClディスク):3306,2941,2907,2861,2838,1666,1605,1516,1467,1452,1415,1381,1361,1345,1293,1252,1231,1191,1168,1092,1021,948,861,802cm-1。[C20H26ClNO3+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:364.1674、実測値:364.1674。
【0115】
参考実施例13:2-クロロ-N-(1-フルオロ-9-ヒドロキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
DCM(21mL)中の1-フルオロ-7-メチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-11-オン(2.06g、8.94mmol)、クロロアセトニトリル(0.6mL、9.83mmol)の溶液を、0℃に冷却し、濃H2SO4(0.75mL)を滴加した(T<10℃)。混合物を室温に到達させ、一晩撹拌した。懸濁液を氷(20g)に添加し、10分間撹拌した後、懸濁液をDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を10N NaOH(1×25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)により、2-クロロ-N-(1-フルオロ-9-ヒドロキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(921mg、収率32%)を白色固体として得た。
【0116】
融点150℃。IR(ATR):3406,3272,3075,2926,2905,2850,1661,1561,1466,1443,1409,1362,1341,1311,1298,1243,1218,1158,1105,1037,991,974,891,884,791,734,679,625cm-1。[C17H19ClFNO2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:324.1161、実測値:324.1162。
【0117】
参考実施例14:2-クロロ-N-(1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
1-フルオロ-7,11-ジメチレン-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン(2.36g、10.36mmol)から、参考実施例10に記載の手順に従って、2-クロロ-N-(1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(2.28g、収率68%)を得た。分析サンプルは、DCMからの結晶化によって得られた。
【0118】
融点154~155℃。IR(NaClディスク):3402,3308,3073,2947,2911,2863,2840,1660,1613,1583,1529,1463,1363,1348,1312,1242,1186,1155,979,798,748cm-1。[C18H21ClFNO+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:322.1368、実測値:322.1374。
【0119】
参考実施例15:2-クロロ-N-(1,9-ジフルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
DCM(10mL)中の2-クロロ-N-(1-フルオロ-9-ヒドロキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(611mg、1.89mmol)の溶液を、アセトン浴中のドライアイスで-30℃に冷却した。次いで、DAST(2.8mL、DCM中1M、2.8mmol)を添加し、反応混合物を、アセトン浴中のドライアイスとともに一晩撹拌した。得られた溶液に、水(10mL)を添加し、1N NaOHでpHを約12に調整した。2つの層を分離し、水相をDCM(2×8mL)でさらに抽出し、合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。DCM/ペンタンからの結晶化により、2-クロロ-N-(1,9-ジフルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(420mg、収率68%)を得た。
【0120】
融点180℃。IR(ATR):3276,3075,2964,2940,2901,2858,1671,1650,1552,1463,1442,1360,1317,1282,1242,1175,1143,1104,1066,1018,1004,979,929,901,887,865,799,746,737,696,662cm-1。[C17H18ClF2NO+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:326.1118、実測値:326.1116。
【0121】
参考実施例16:2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩。
チオ尿素(25mg、0.32mmol)および氷酢酸(200μL)を、無水エタノール(5mL)中の2-クロロ-N-(2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(87mg、0.27mmol)の溶液に添加し、混合物を一晩加熱還流した。次いで、得られた懸濁液を室温に戻し、水(5mL)を添加し、5N NaOH溶液でpHを12に調整した。EtOAc(5mL)を添加し、相を分離し、水相をさらにEtOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、薄茶色の油を得た。その塩酸塩は、過剰のEt2O/HClを酢酸エチル中のアミンの溶液に添加し、続いて得られたベージュ色の沈殿物を濾過して、2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(18mg、収率24%)を得た。
【0122】
融点>300℃(摂氏)。IR(KBrディスク):3200-2500(2983,2945,2917,2867),2059,1612,1595,1501,1456,1444,1431,1379,1364,1302,1283,1256,1246,1186,1157,1143,1132,1030,1004,962,863,814cm-1。C16H20FN 2.6 HClについては、分析計算値:C 56.50、H 6.70、N 4.12。実測値:C 56.18、H 6.40、N 4.01。
【0123】
参考実施例17:2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩。
2-クロロ-N-(2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(1.10g、3.95mmol)から、参考実施例16に記載の手順に従って、2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩を得た。分析サンプルは、DCM/ペンタン(779mg、収率81%)からの結晶化によって得られた。
【0124】
融点>250℃(摂氏)。IR(KBrディスク):3200-2500(2985,2942,2908),2056,1735,1609,1582,1499,1449,1379,1364,1334,1305,1268,1252,1205,1170,1132,1103,1040,1001,954,869,849,815,756,692cm-1。[C17H23NO+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:258.1852、実測値:258.1862。
【0125】
参考実施例18:2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩。
2-クロロ-N-(2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(436mg、1.2mmol)から、参考実施例16に記載の手順に従って、2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(285mg、収率73%)を得た。
【0126】
融点>200℃(摂氏)。IR(KBrディスク):3200-2500(2993,2918,2831),2047,1701,1606,1517,1451,1416,1386,1365,1327,1310,1291,1252,1237,1192,1174,1131,1098,1031,973,950,863,798,586,543cm-1。[C18H25NO2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:288.1958、実測値:288.1954。
【0127】
参考実施例19:1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩。
2-クロロ-N-(1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(1g、3.11mmol)から、参考実施例16に記載の手順に従って、1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩を得た。分析サンプルは、メタノール(521mg、収率59%)からの結晶化によって得られた。
【0128】
融点>200℃(摂氏)。IR(KBrディスク):3200-2500(2945,2717),2060,1677,1608,1584,1511,1464,1390,1380,1366,1317,1303,1248,1214,1199,1165,1132,1071,1052,1032,1000,977,946,885,877,854,798,747,623cm-1。[C16H20FN+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:246.1653、実測値:246.1649。
【0129】
参考実施例20:2-クロロ-N-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
無水酢酸(10.5mL)中の既知の2-クロロ-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(Bioorg Med Chem.2012,20,942)(3g、9.87mmol)の冷(0℃)溶液に、氷酢酸(1.6mL)および発煙硝酸(1.85mL)を注意深く添加した。混合物を室温に到達させ、一晩撹拌し続けた。次いで、得られた黄色溶液を、氷水(20mL)に注ぎ入れ、DCM(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、2N NaOH水溶液(1×40mL)、水(1×40mL)、およびブライン(1×40mL)で洗浄した。有機層を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)による精製により、2-クロロ-N-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(2.92g、収率85%)を白色固体として得た。
【0130】
融点174℃。IR(KBrディスク):3403,3288,3077,2946,2922,2847,1667,1607,1588,1520,1456,1409,1348,1229,1166,1136,1082,1051,1009,972,945,896,865,841,797,740,764,704,666cm-1。[C18H21ClN2O3+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:349.1313、実測値:349.1313。
【0131】
参考実施例21:9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩。
2-クロロ-N-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(677mg、1.94mmol)から、参考実施例16に記載の手順に従って、9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(443mg、収率74%)を得た。
【0132】
融点>225℃(摂氏)。IR(KBrディスク):3200-2500(2928,2641,2603,2535),2066,1648,1612,1591,1522,1487,1458,1352,1304,1286,1256,1221,1181,1134,1088,1031,955,946,895,884,865,836,799,766cm-1。[C16H20N2O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:273.1598、実測値:273.1604。
【0133】
参考実施例22:1,9-ジフルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩。
2-クロロ-N-(1,9-ジフルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(382mg、1.17mmol)から、参照実施例16に記載の手順に従って、1,9-ジフルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(218mg、収率65%)を得た。分析サンプルは、メタノールからの結晶化によって得られた。
【0134】
融点>200℃(摂氏)。IR(ATR):2980-2831(2950,2911,2867),2703,2676,2559,2063,1611,1588,1509,1465,1445,1363,1321,1246,1194,1105,1095,1008,1002,988,967,903,888,860,801,743,673cm-1。[C15H17F2N+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:250.1402、実測値:250.1401。
【0135】
参考実施例23:9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-2,7-ジアミン二塩酸塩。
メタノール(25mL)中のアミン9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン(201mg、0.738mmol)の溶液に、パラジウム担持炭(68.6mg、cat.10%Pd)を添加し、得られた懸濁液を1気圧のH2で室温で48時間水素化した。黒色懸濁液を濾過し、溶媒を真空下で濃縮により除去して、9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-2,7-ジアミン(130mg、収率89%)を茶色固体として得た。その二塩酸塩を、過剰のEt2O/HClをメタノール中のジアミンの溶液に添加し、続いて得られた茶色の沈殿物を濾過することによって得た。
【0136】
融点294~295℃。IR(KBrディスク):3200-2500(3024,2912,2847,2588),1994,1598,1502,1454,1381,1365,1303,1261,1173,1131,1021,957,877,827,576,473cm-1。C16H22N2 3.4 HClについては、分析計算値:C 52.46、H 6.99、N 7.65。実測値 C 52.64、H 7.18、N 7.43。
【0137】
参考実施例24:2-クロロ-N-(2-ヒドロキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
H2O(5mL)および濃HCl(5mL)中のN-(2-アミノ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-2-クロロアセトアミド(999mg、3.10mmol)の溶液に、0℃で、H2O(2mL)中の亜硝酸ナトリウム(427mg、6.21mmol)の溶液を滴加した。得られた溶液に、濃HCl(3mL)中のCuCl(652mg、6.56mmol)を添加し、10分にわたってガス発生が観察された。得られた溶液を60℃に90分間温め、次いで室温に冷却し、H2O(60mL)で希釈し、DCM(4×90mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和NaHCO3およびブラインを洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、濃緑色固体を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)による精製により、2-クロロ-N-(2-ヒドロキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(78mg、収率9%)を白色固体として得た。
【0138】
融点98~100℃。IR(NaClディスク):3300-2700(3266,3186,3118,2966,2942,2916,2861),2175,1590,1568,1504,1451,1426,1376,1356,1309,1267,1161,1130,1081,1058,827,804cm-1。[C18H22ClNO2-H]-については、HRMS-ESI- m/z[M-H]-の計算値:318.1266、実測値:318.1272。
【0139】
参考実施例25:2-ヒドロキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩。
2-クロロ-N-(2-ヒドロキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(72mg、0.23mmol)から、および参考実施例16に記載の手順に従って、2-ヒドロキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(42mg、収率67%)を得た。分析サンプルは、メタノール/ジエチルエーテルからの結晶化によって得られた。
【0140】
融点183~185℃。C16H21NO 1.7HCl 1H2Oについては、分析計算値:C 59.43、H 7.70、N 4.33。実測値 C 59.63、H 7.44、N 4.77。
【0141】
参考実施例26:N-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
無水酢酸(10.6mL)中の既知(Tetrahedron Lett.1987,28,1585-1588)のN-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(2.68g、9.93mmol)の冷(0℃)溶液に、氷酢酸(1.6mL)および発煙硝酸(1.86mL)を注意深く添加した。混合物を室温に到達させ、一晩撹拌し続けた。次いで、得られた黄色溶液を、氷水(20mL)に注ぎ入れ、DCM(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、2N NaOH水溶液(1×40mL)、水(1×40mL)、およびブライン(1×40mL)で洗浄した。有機層を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)による精製により、N-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(1.88g、収率60%)を白色固体として得た。
【0142】
融点174~176℃。IR(NaClディスク):3398,3301,3201,3063,2943,2917,2863,1653,1588,1523,1455,1346,1322,1304,1268,1245,1217,1166,1141,1124,1081,1037,1010,945,893,865,838,798,763,740,701cm-1。[C18H22N2O3+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:315.1703、実測値:315.1714。
【0143】
参考実施例27:N-(2-アミノ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
無水EtOH中のN-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アン-ヌレン-7-イル)アセトアミド(2.64g、8.41mmol)、PtO2(258mg)から、参照実施例23に記載の手順に従って、カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)による精製後、N-(2-アミノ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(1.9g、収率80%)を得た。
【0144】
融点112~113℃。IR(NaClディスク):3432,3324,3224,3056,3004,2938,2903,2856,2835,1651,1618,1546,1507,1447,1362,1344,1300,1262,1194,1164,1136,1065,862,735,701cm-1。[C18H24N2O+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:285.1961、実測値:285.1972。
【0145】
参考実施例28:N-(2-クロロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
H2O(6mL)および濃HCl(6mL)中のN-(2-アミノ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド塩酸塩(1.04g、3.25mmol)、H2O(2mL)中の亜硝酸ナトリウム(448mg、6.5mmol)、濃HCl溶液(3mL)に溶解したCuCl(691mg、6.99mmol)から、参考実施例24に記載の手順に従って、N-(2-クロロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(210mg、収率21%)を得た。
【0146】
融点190~191℃。IR(NaClディスク):3301,3196,3071,2921,2855,1651,1594,1549,1487,1454,1414,1364,1343,1308,1281,1263,1211,1139,1109,1012,950,875,820cm-1。[C18H22ClNO+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:304.1463、実測値:304.1460。
【0147】
参考実施例29:2-クロロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩。
N-(2-クロロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(190mg、0.63mmol)、濃HCl(4mL)、H2O(8mL)、およびイソプロパノール(6mL)の混合物を、還流下で4日間撹拌した。溶液を冷却し、イソプロパノールを真空下で濃縮した。水相をEtOAc(3×8mL)で抽出し、次いで5N NaOH溶液で塩基性化した。塩基性水溶液をさらにEtOAc(3×10mL)で抽出し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色油を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル混合物)による精製により、2-クロロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミンを得た。その塩酸塩は、過剰のEt2O/HClをEtOAc中のアミンの溶液に添加することによって得た(10mg、収率5.5%)。
【0148】
融点>250℃。IR(KBrディスク):3200-2500(2990,2950,2916,2861),2058,1597,1570,1509,1488,1454,1416,1380,1365,1302,1217,1155,1133,1093,1032,1000,948,875,820,771,673cm-1。C16H20ClN 1.35 HClについては、分析計算値:C 61.79、H 6.95、N 4.50。実測値 C 61.70、H 6.78、N 4.93。
【0149】
参考実施例30:5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-イルメタンスルホネート。
ピリジン(9mL)中の5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-オール(1.19g、5.97mmol)の溶液(Liebigs Ann Chem.1973;1839-1850において報告されるように調製)に、塩化メシル(2.32mL、29.28mmol)を室温で撹拌しながらゆっくりと添加した。次いで、混合物を120℃で5時間加熱した。冷却後、砕いた氷(100g)を添加し、混合物をDCM(5×40mL)で抽出した。合わせた有機相を、2N HCl(2×40mL)、H2O(2×40mL)、飽和NaHCO3水溶液(2×40mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濾過し、減圧下で溶媒を除去した後、5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-イルメタンスルホネート(1.32g、収率80%)は、暗色の油として単離され、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
【0150】
IR(NaClディスク):3060,3010,2934,2857,1488,1451,1341,1232,1175,1145,1102,1046,1012,992,966,923,853,800,753cm-1。[C15H18O3S+NH4]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:296.1315、実測値:296.1318。
【0151】
参考実施例31:7-ヨード-5,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン。
H3PO4(99%、135g)、5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-イルメタンスルホネート(1.32g、4.75mmol)、およびNaI(63g、420mmol)の混合物を、150℃で6時間撹拌した。冷却後、H2O(150mL)を混合物にゆっくりと添加した。得られた紫色の溶液を、DCM(4×80mL)で抽出し、合わせた有機相を、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(1×100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、7-ヨード-5,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン(1.39g、95%)を白色固体として得た。
【0152】
融点132~133℃。IR(NaClディスク)3052,3013,2950,2892,2852,1490,1447,1304,1278,1232,1215,1095,1046,1032,967,830,778,755cm-1。GC-MS(EI):310[(M)+,2],183[(M-I)+,100],141(73),129(23),128(15)。
【0153】
参考実施例32:5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-カルボン酸。
乾燥および脱気したトルエン(20mL)中の7-ヨード-5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン(2.03g、6.5mmol)の溶液に、メチル塩化オキサリル(2.39g、19.5mmol)およびビス(トリブチルスズ)(4.5g、7.8mmol)を添加した。混合物を、アルゴン雰囲気下の石英反応器内で、125W Hgランプを用いて20時間照射した。次いで、DCM(15mL)、メタノール(0.6mL)、およびトリエチルアミン(1.2mL)を、0℃で反応混合物に連続的に添加し、真空下で濃縮して、暗色の油(3.99g)を得た。KOHの40%メタノール溶液中のこの油の溶液(50mL)を、2時間加熱還流した。水(50mL)を添加し、反応物を3時間還流した。反応混合物を室温まで冷却し、メタノールを真空下で除去した。水(40mL)を残渣に添加し、水層をDCM(4×50mL)で洗浄した。その後、水相を濃塩酸でpH=1になるまで酸性化し、DCM(4×50mL)で抽出した。有機抽出物を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-カルボン酸(555mg、全収率37%)を茶色固体として得た。酸の分析サンプルは、DCM/ペンタンからの結晶化によって得られた。
【0154】
融点188~189℃。IR(NaClディスク):3300-2800(3065,3011,2946,2858),1690,1488,1450,1410,1318,1290,1231,1218,1092,1052,1038,941cm-1。[C15H16O2-H]-については、HRMS-ESI-m/z[M-H]-の計算値:227.1078、実測値:227.1078。
【0155】
参考実施例33:5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-アミン塩酸塩。
トルエン(1.2mL)中の5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-カルボン酸(90mg、0.39mmol)の溶液に、Et3N(73μL、0.53mmol)およびジフェニルホスホリルアジド(159ミリグラム、0.58mmol)を添加し、3時間加熱還流した。混合物を冷却し、1N HCl(10×2mL)で洗浄した。その後、有機層に、6N HCl(1.6mL)を添加し、懸濁液を24時間加熱還流した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、2つの相を分離した。水相を、酢酸エチル(3×3mL)で抽出した。合わせた有機相を、5N NaOH(3×10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-アミンを得た。その塩酸塩は、過剰のHClをメタノール中のアミンの溶液に添加することによって得た。メタノールを減圧下で除去して、5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-アミン塩酸塩を茶色固体(35mg、収率45%)として得た。分析サンプルは、メタノール/ジエチルエーテルからの結晶化によって得られた。
【0156】
融点>250℃(dec)。IR(KBrディスク):3100-2500(2943,2881),2043,1622,1598,1501,1448,1336,1246,1089,1057,1028,952,769,749,614cm-1。[C14H17N+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:200.1434、実測値:200.1432。
【0157】
実施例34:p-トリル(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)カルバメート。
DCM(2mL)中の9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(250mg、0.95mmol)の溶液に、p-トリルホルメート(194mg、1.14mmol)およびEt3N(287mg、2.84mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで溶媒を真空下で蒸発させた。残渣をEtOAc(30mL)および水(20mL)に溶解し、相を分離した。水相をさらにEtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機相を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、300mgの黄色の粘性物質を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)により、p-トリル(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)カルバメート(46mg、収率14%)を白色固体として得た。
【0158】
融点114~115℃。IR(NaClディスク):3330,3018,2944,2919,2854,1744,1591,1531,1502,1452,1379,1362,1345,1255,1214,1198,1167,1137,1069,1042,1014,987,948,900,825,757cm-1。C24H27NO2 0.3 C5H12 0.05 CH2Cl2については、分析計算値:C 79.22、H 7.99、N 3.62。実測値:C 79.23、H 7.88、N 3.45。
【0159】
実施例35:1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)チオ尿素。
DCM(2mL)中の9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(250mg、0.95mmol)の溶液に、1-イソチオシアナト-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(193mg、0.95mmol)およびEt3N(287mg、2.84mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで溶媒を真空下で蒸発させた。残渣をEtOAc(30mL)および水(20mL)に溶解し、相を分離した。水相をさらにEtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機相を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、369mgの黄色固体を得た。生成物を、Et2Oで洗浄して、1-(9-メチル5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタンベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)チオ尿素(188mg、収率46%)を白色固体として得た。
【0160】
融点158~159℃。IR(NaClディスク):3283,2911,2834,1615,1532,1493,1454,1422,1324,120,1166,1124,1067,1015,948,909,837,759,732,697,665cm-1。C24H25F3N2Sについては、分析計算値:C 66.96、H 5.85、N 6.51。実測値:C 66.79、H 5.95、N 6.37。
【0161】
実施例36:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)尿素。
DCM(3mL)および飽和NaHCO3水溶液(2mL)中の5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-アミン塩酸塩(180mg、0.69mmol)の溶液に、トリホスゲン(102mg、0.34mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機相をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネート溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン塩酸塩(122mg、0.68mmol)およびEt3N(139mg、1.37mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、さらにDCM(10mL)で希釈し、2N NaOH溶液(2×10mL)で洗浄した。有機層を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色の残渣(206mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)尿素(135mg、収率49%)を白色固体として得た。分析サンプルは、高温EtOAc(112mg)からの結晶化によって得られた。
【0162】
融点208~209℃。IR(NaClディスク):3357,3054,3012,2969,2926,2853,1646,1611,1546,1492,1450,1358,1324,1268,1222,1156,1101,1088,1035,1212,991,947,918,900,866,829,760,733,699cm-1。C23H31N3O3については、分析計算値:C 69.49、H 7.86、N 10.57。実測値:C 69.47、H 7.92、N 10.38。
【0163】
実施例37:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノ-ベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)尿素。
DCM(7mL)および飽和NaHCO3水溶液(7mL)中の1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-アミン塩酸塩(300mg、1.19mmol)の溶液に、トリホスゲン(130mg、0.44mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機相をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネート溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン塩酸塩(203mg、1.43mmol)およびEt3N(292mg、2.88mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、さらにDCM(10mL)で希釈し、2N NaOH溶液(2×10mL)で洗浄した。有機層を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色の残渣(400mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)尿素(50mg、収率49%)を白色固体として得た。
【0164】
融点200~202℃。IR(NaClディスク):3347,3065,3016,2922,1645,1624,1548,1492,1451,1436,1362,1323,1268,1230,1211,1196,1109,1073,1022,980,967cm-1。[C22H29N3O3+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:384.2282、実測値:384.2285。
【0165】
実施例38:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(3mL)および飽和NaHCO3水溶液(2mL)中の5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-アミン塩酸塩(180mg、0.69mmol)の溶液に、トリホスゲン(102mg、0.34mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン塩酸塩(122mg、0.68mmol)およびEt3N(138mg、1.36mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、さらにDCM(10mL)で希釈し、2N NaOH溶液(2×10mL)で洗浄した。有機物を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色の油(232mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(143mg、収率53%)を白色固体として得た。分析サンプルは、高温EtOAc(113mg)からの結晶化によって得られた。
【0166】
融点206~207℃。IR(NaClディスク):3359,3065,3016,2938,2906,2860,1644,1620,1555,1493,1452,1360,1344,1319,1267,1228,1212,1136,1090,1049cm-1。C24H33N3O2 0.21酢酸エチルについては、分析計算値:C 71.91、H 8.45、N 10.06。実測値:C 71.73、H 8.43、N 10.27。
【0167】
実施例39:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-ヒドロキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(4mL)および飽和NaHCO3水溶液(3mL)中の1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(192mg、1.35mmol)の溶液に、トリホスゲン(200mg、0.68mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機相をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、9-アミノ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-オール塩酸塩(300mg、1.14mmol)を添加し、続いて、Et3N(228mg、2.25mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(19mg、収率4.2%)を灰色固体として得た。
【0168】
融点222~223℃。IR(NaClディスク):3313,2921,2852,1733,1716,1646,1621,1557,1542,1506,1490,1472,1455,1358,1336,1318,1300,1265,1231,1204,1134,1104,1053cm-1。C23H31N3O3 0.2 C5H12 0.9 H2Oについては、分析計算値:C 67.33、H 8.29、N 9.81。実測値:C 67.25、H 8.15、N 9.72
【0169】
実施例40:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(4.5mL)および飽和NaHCO3水溶液(3mL)中の9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノ-ベンゾ[9]アヌレン-7-アミン(300mg、1.23mmol)の溶液に、トリホスゲン(183mg、0.61mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機物をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(210mg、1.47mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、白色粘性物質(521mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(148mg、収率30%)を白色固体として得た。分析サンプルは、高温EtOAc(119mg)からの結晶化によって得られた。
【0170】
融点212~213℃。IR(NaClディスク):3358,2930,2847,1646,1617,1555,1495,1451,1356,1319,1266,1228,1094,1075,972,849,755,735cm-1。C24H33N3O3 0.15 EtOAcについては、分析計算値:C 69.56、H 8.12、N 9.89。実測値:C 69.63、H 8.28、N 8.86
【0171】
実施例41:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-フルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(4mL)および飽和NaHCO3水溶液(2mL)中の9-フルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン(143mg、0.53mmol)の溶液に、トリホスゲン(78mg、0.26mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(90mg、0.63mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、黄色粘性物質(259mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-フルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(180mg、収率85%)を得た。分析サンプルは、高温DCM(57mg)からの結晶化によって得られた。
【0172】
融点228~229℃。IR(NaClディスク):3357,2927,2856,1643,1618,1553,1494,1451,1358,1340,1316,1267,1227,1207,1134,1097,1042,1004cm-1。C23H30FN3O2 0.15 C5H12 0.62 H2Oについては、分析計算値:C 67.59、H 7.91、N 9.96。実測値:C 67.61、H 7.93、N 8.94。
【0173】
実施例42:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-クロロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(3mL)中の9-クロロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(150mg、0.53mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(3mL)およびトリホスゲン(58mg、0.20mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(90mg、0.63mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、白色固体(204mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-クロロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(115mg、収率55%)を白色固体として得た。
【0174】
融点209~210℃。IR(NaClディスク):3358,3019,2926,2855,1644,1619,1556,1494,1452,1358,1319,1301,1268,1228,1206,1135,1090,1050,991,969,947,802,761,735cm-1。[C23H30ClN3O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:416.2099、実測値:416.2100。
【0175】
実施例43:4-(((1r,4r)-4-(3-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)ウレイド)シクロヘキシル)オキシ)安息香酸。
DCM(3.5mL)および飽和NaHCO3水溶液(2.2mL)中の5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-アミン塩酸塩(200mg、0.76mmol)の溶液に、トリホスゲン(113mg、0.38mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネート溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、4-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)オキシ)安息香酸塩酸塩(206mg、0.76mmol)およびEt3N(153mg、1.52mmol)を添加した。混合物を、室温で一晩撹拌した。得られた懸濁液を蒸発させて、白色固体を得、これをDCM(20mL)に懸濁し、2N HCl溶液(2×10mL)で洗浄した。得られた有機懸濁液を濾過して、白色固体(200mg、収率54%)を得た。
【0176】
融点:220~222℃。IR(NaClディスク):3352,2626,1678,1601,1558,1506,1454,1373,1343,1312,1288,1247,1221,1161,1104,1029,997,953,776cm-1。[C29H34N2O5+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:491.254、実測値:491.254。
【0177】
実施例44:4-(((1r,4r)-4-(3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)ウレイド)シクロヘキシル)オキシ)安息香酸。
DCM(3mL)および飽和NaHCO3水溶液(2mL)中の5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-アミン塩酸塩(180mg、0.69mmol)の溶液に、トリホスゲン(102mg、0.34mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネート溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、4-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)オキシ)安息香酸塩酸塩(206mg、0.76mmol)およびEt3N(153mg、1.52mmol)を添加した。混合物を、室温で一晩撹拌した。得られた懸濁液を蒸発させ、残渣をDCM(20mL)に懸濁し、2N HCl溶液(2×10mL)で洗浄した。得られた有機懸濁液を濾過し、濾液を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、白色粘性物質を得た。高温EtOAcからの結晶化により、4-(((1r,4r)-4-(3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)ウレイド)シクロヘキシル)オキシ)安息香酸(55mg、収率16%)を白色固体として得た。
【0178】
融点182~183℃。IR(NaClディスク):3335,2921,2855,1692,1681,1642,1632,1602,1564,1537,1504,1494,1469,1453,1419,1360,1307,1248,1163,1122,1096,1969cm-1。C30H36N2O4 1,5 H2Oについては、分析計算値:C 69.88、H 7.62、N 5.43。実測値:C 69.53、H 7.37、N 5.10。
【0179】
参考実施例45:tert-ブチル[1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル]カルバメート。
DCM(7mL)中のtert-ブチル(ピペリジン-4-イル)カルバメート(850mg、4.24mmol)の溶液に、Et3N(858mg、8.48mmol)を添加した。混合物を氷浴で0℃に冷却し、次いでプロパン-2-スルホニルクロリド(725mg、5.09mmol)を滴加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。懸濁液を2N NaOH溶液(2×5mL)で洗浄し、有機相を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、tert-ブチル[1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル]カルバメート(1.15g、収率89%)を得た。
【0180】
参考実施例46:1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-アミン。
DCM(5mL)に溶解したtert-ブチル(1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(1.15g、3.75mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(2mL)中の4M HClを添加した。混合物を室温で2日間撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させた。次いで、残渣をDCM(5mL)に溶解し、5N NaOH溶液(5mL)で洗浄した。有機層を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-アミン(704mg、収率91%)を黄色油として得た。
【0181】
実施例47:1-[1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル]-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(6mL)および飽和NaHCO3水溶液(4mL)中の5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-アミン塩酸塩(300mg、1.13mmol)の溶液に、トリホスゲン(169mg、0.57mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。
【0182】
無水THF(5mL)中の1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-アミン(233mg、1.13mmol)の溶液に、-78℃のアルゴン雰囲気下で、n-ブチルリチウムの溶液(ヘキサン中2.5M、0.59mL、1.47mmol)を20分間滴加した。添加後、氷浴を使用して混合物を0℃に戻した。この溶液を、アルゴン雰囲気下で、0℃に冷却した前のステップからのイソシアネートの溶液に注意深く添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。次いで、メタノール(2mL)を添加して、いかなる未反応のn-ブチルリチウムもクエンチした。溶媒を真空下で蒸発させて、橙色粘性物質(506mg)を得た。この残渣をEtOAc(10mL)に溶解し、2N HCl溶液(2×5mL)で洗浄し、有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、白色粘性物質(241mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、白色固体を得た。高温DCM/ペンタンからの結晶化により、純粋な1-(1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(66mg、収率13%)を白色固体として得た。
【0183】
融点218~219℃。IR(NaClディスク):3364,3061,3012,2945,2919,2853,1709,1638,1553,1493,1453,1360,1319,1305,1265,1248,1232,1133,1091,1045,943,880,841,759,732,665,592,555cm-1。C25H37N3O3Sについては、分析計算値:C 65.33、H 8.11、N 9.14。実測値:C 65.41、H 8.31、N 8.93
【0184】
実施例48:1-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(4.5mL)および飽和NaHCO3水溶液(3mL)中の5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-アミン塩酸塩(250mg、0.95mmol)の溶液に、トリホスゲン(140mg、0.47mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン((216mg、1.13mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、黄色粘性物質を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、表題化合物(159mg、収率36%)を白色固体として得た。
【0185】
融点106~107℃。IR(NaClディスク):3318,3058,3025,2945,2918,2838,2792,2761,1632,1559,1493,1453,1361,1343,1321,1302,1281,1234,1209,1136,1120,1066,1028,909,757,733,698cm-1。C29H37N3O 0.5 メタノールについては、分析計算値:C 77.09、H 8.55、N 9.14。実測値:C 77.19、H 8.36、N 8.98。
【0186】
参考実施例49:N-(2-アセチル-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-2-クロロアセトアミド。
DCM(50mL)中の2-クロロ-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド(2.0g、6.58mmol)の溶液に、塩化アセチル(5.16g、65.8mmol)を添加した。次いで、混合物をAlCl3(4.38g、32.9mmol)で処理し、得られた橙色の混合物を室温で1時間撹拌した。この溶液を氷(50g)に注ぎ入れ、飽和NaHCO3水溶液(40mL)を添加した。20分間撹拌した後、混合物をDCM(3×50mL)で抽出し、合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、緑色粘性物質(1.85g)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)により、N-(2-アセチル-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-2-クロロアセトアミド(1.27g、収率56%)を黄色がかった固体として得た。
【0187】
参考実施例50:1-(7-アミノ-9-メチル-6,7,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-5H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-2-イル)エタン-1-オン塩酸塩。
N-(2-アセチル-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-2-クロロアセトアミド(1.18g、3.43mmol)、チオ尿素(313mg、4.12mmol)、酢酸(1.3mL)、およびエタノール(6mL)の混合物を、一晩還流撹拌した。混合物を室温に戻し、水(40mL)および10N NaOH溶液(14mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色の残渣(980mg)を得、これをEtOAc(5mL)に溶解し、過剰のHCl/Et2Oを添加した。得られた懸濁液を濾過して、ベージュ色の固体を得た。この生成物をDCM(50mL)に溶解し、5N NaOH溶液(40mL)で洗浄した。有機層を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色の残渣を得、これをEtOAc(5mL)に溶解し、過剰のHCl/Et2Oを添加した。得られた懸濁液を濾過して、その塩酸塩として1-(7-アミノ-9-メチル-6,7,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-5H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-2-イル)エタン-1-オン(758mg、収率73%)をベージュ色の固体として得た。
【0188】
実施例51:1-(2-アセチル-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノ-ベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-アセチルピペリジン-4-イル)尿素。
DCM(5mL)および飽和NaHCO3水溶液(3.52mL)中の1-(7-アミノ-9-メチル-6,7,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-5H-5,9:7,11-ジメ-タノベンゾ[9]アヌレン-2-イル)エタン-1-オン塩酸塩(300mg、0.98mmol)の溶液に、トリホスゲン(145mg、0.49mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(167mg、1.17mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、黄色粘性物質(483mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(2-アセチル-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-アセチルピペリジン-4-イル)尿素(324mg、収率76%)を得た。
【0189】
融点144~145℃。IR(NaClディスク):3363,3005,2918,2861,2239,1679,1619,1552,1453,1426,1361,1320,1272,1229,1203,1137,1106,1057,973,950,917,830,731,645cm-1。C26H35N3O3 0.15 C5H12 0.6 C3H6Oについては、分析計算値:C 70.96、H 8.43、N 8.70。実測値:C 70.83、H 8.60、N 8.88
【0190】
実施例52:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(10mL)中の9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノ-ベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(600mg、1.94mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(10mL)およびトリホスゲン(213mg、0.718mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(331mg、2.33mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、茶色固体(840mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(640mg、収率75%)を黄色がかった固体として得た。
【0191】
融点155~156℃。IR(NaClディスク):3360,2918,2237,1619,1552,1522,1454,1345,1322,1266,1230,1164,1137,1081,974,949,911,865,838,798,761,731,644cm-1。C24H32N4O4については、分析計算値:C 65.43、H 7.32、N 12.72。実測値:C 65.22、H 7.45、N 12.56。
【0192】
実施例53:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-アミノ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサ-ヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
EtOH(17ml)中の1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-2-ニトロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(260mg、0.59mmol)の溶液に、PtO2(20mg)を添加した。混合物を、室温および大気圧で8日間水素化した。得られた懸濁液を濾過し、濾液を真空下で蒸発させて、濃茶色の固体(223mg)を得、これをDCM(10mL)に溶解した。この溶液に、Et2Oを添加し、白色固体(140mg)を沈殿した。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、白色固体(82mg、収率34%)を得た。
【0193】
融点150~151℃。IR(NaClディスク):3344,3006,2905,2853,1614,1556,1505,1454,1360,1344,1320,1303,1266,1229,1194,1162,1136,1060,974,868,820,734cm-1。[C24H34N4O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:411.2755、実測値:411.2756。
【0194】
実施例54:tert-ブチル4-(2-((9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アミノ)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート。
EtOAc(5mL)中の9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノ-ベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(500mg、1.89mmol)の溶液に、2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(461mg、1.89mmol)、HOBt(384mg、2.84mmol)、EDC HCl(440mg、2.84mmol)、およびEt3N(767mg、7.58mmol)を添加した。混合物を、室温で24時間撹拌した。水(10mL)およびDCM(20mL)を、得られた懸濁液に添加し、2つの相を分離した。有機相を、飽和NaHCO3水溶液(1×10mL)、ブライン(1×10ml)、2N HCl溶液(1×10mL)、および2N NaOH(1×10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色固体(515mg、収率60%)を得た。
【0195】
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.92(s,3H),1.11(dq,J=4.4Hz,J’=11.6Hz,2H),1.4(s,9H),1.54(d,J=13.6Hz,2H),1.63-1.68(複合シグナル,4H),1.84(s,2H),1.91(m,1H),1.97(s,2H),2.0(d,J=12.8Hz,2H),2.14-2.18(複合シグナル,2H),2.69(t,J=13.2Hz,2H),3.06(t,J=6Hz,2H),4.06(広範シグナル,2H),5.14(s,1H),7.02-7.08(複合シグナル,4H)。
【0196】
実施例55:N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-2-(ピペリジン-4-イル)アセトアミド。
DCM(4mL)中のtert-ブチル4-(2-((9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アミノ)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(250mg、0.55mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(0.5ml)中の4M HClに添加した。反応混合物を、室温で3日間撹拌した。次いで、溶媒を真空下で蒸発させ、残渣をDCM(10mL)に溶解し、5N NaOH溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色固体(189mg、収率97%)を得た。
【0197】
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.91(s,3H),1.12(dq,J=4Hz,J’=12.0Hz,2H),1.53(d,J=13.2Hz,2H),1.62-1.71(複合シグナル,4H),1.84(s,2H),1.88(m,1H),1.95-2.01(複合シグナル,4H),2.14-2.19(複合シグナル,2H),2.6(dt,J=2.8Hz,J’=12.0Hz,2H),3.00-3.07(複合シグナル,4H),5.15(s,1H),7.02-7.09(複合シグナル,4H)。
【0198】
実施例56:2-[1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル]-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
DCM(5mL)中のN-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-2-(ピペリジン-4-イル)アセトアミド(185mg、0.52mmol)の溶液に、Et3N(63mg、0.63mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、プロパン-2-スルホニルクロリド(74mg、0.52mmol)を滴加した。次いで、反応混合物を室温で一晩撹拌し、2N HCl溶液(3mL)を添加することによってクエンチした。2つの相を分離し、水相をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相を、5N NaOH溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色固体を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)により、白色固体(145mg、収率60%)を得た。分析サンプルは、高温EtOAc(76mg)からの結晶化によって得られた。
【0199】
融点172~173℃。IR(NaClディスク):3365,3319,3058,3017,2916,2852,1648,1536,1493,1451,1361,1322,1308,1264,1167,1137,1044,1011,993,944,904,880,800,758,731,701,665cm-1。C26H38N2O3S 0.25 メタノールについては、分析計算値:C 67.56、H 8.42、N 6.00。実測値:C 67.75 H 8.62、N 5.74。
【0200】
実施例57:2-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
無水DCM(5mL)中のN-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノ-ベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-2-(ピペリジン-4-イル)アセトアミド(200mg、0.57mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下で、無水Et3N(69mg、0.68mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、塩化アセチル(45mg、0.57mmol)を滴加した。次いで、反応混合物を室温で一晩撹拌し、2N HCl溶液(3mL)を添加することによってクエンチした。2つの相を分離し、水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相を、2N NaOH溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)により、白色固体(134mg、収率48%)を得た。
【0201】
融点85~86℃。IR(NaClディスク):3314,3060,3016,2915,2859,2239,1630,1544,1492,1450,1361,1303,1273,1196,1164,1137,1096,1048cm-1。C25H34N2O2 0.15 DCMについては、分析計算値:C 74.17、H 8.49、N 6.88。実測値:C 74.31、H 8.73、N 6.72。
【0202】
実施例58:1-(9-メチル-6,7,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-5H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)尿素。
無水DCM(10mL)中の5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-アミン(273mg、1.2mmol)の溶液に、2,3,4-トリフルオロフェニルイソシアネート(147mg、1.0mmol)およびトリエチルアミン(0.55mg、4mmol)を添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。次いで、溶媒を真空下で除去した。粗物のカラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)および適切な画分の真空下での濃縮により、尿素(38mg、収率13%)を白色固体として得た。
【0203】
融点206~207℃。IR(ATR):3331,2903,2839,1654,1556,1510,1473,1361,1344,1290,1237,1174,1101,1038,1019,1004,800,756,690,669,625cm-1。C23H23F3N2Oについては、分析計算値:C 68.99、H 5.79、N 7.00。実測値:C 68.94、H 5.92、N 6.71。
【0204】
実施例59:1-(5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル)-3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)尿素。
無水DCM(10mL)中の5-メチル-1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-アミン(275mg、1.2mmol)の溶液に、2,3,4-トリフルオロフェニルイソシアネート(147mg、1.0mmol)およびトリエチルアミン(0.55mg、4mmol)を添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。次いで、溶媒を真空下で除去した。所望の尿素を、白色固体(205mg、収率54%)として得た。
【0205】
融点257~259℃。IR(ATR):3295,3241,3118,2916,2173,1693,1620,1564,1510,1493,1468,1462,1356,1345,1320,1302,1286,1273,1254,1229,1210,1181,1167,1111,1091,1074,1049,1035,1008,999,958,906,820,812,763,646cm-1。C22H21F3N2O2 0.1 H2Oについては、分析計算値:C 65.37、H 5.29、N 6.93。実測値:C 65.18、H 5.31、N 6.73。[C22H21F3N2O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:403.1633、実測値:403.1631。
【0206】
実施例60:2-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-N-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)アセトアミド。
EtOAc(5mL)中の9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(250mg、0.95mmol)の懸濁液に、2-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)酢酸塩酸塩(255mg、0.95mmol)、HOBt(192mg、1.42mmol)、EDC HCl(220mg、1.42mmol)、およびEt3N(480mg、4.74mmol)を添加した。混合物を、室温で24時間撹拌した。水(10mL)およびDCM(10mL)を、得られた懸濁液に添加し、2つの相を分離した。有機相を、飽和NaHCO3水溶液(1×10mL)、ブライン(1×10ml)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色粘性物質(479mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、白色固体(280mg、収率67%)を得た。分析サンプルは、高温EtOAcおよびEt2O(124mg)からの結晶化によって得られた。
【0207】
融点145~146℃。IR(NaClディスク):3302,3060,3024,2917,2841,2798,2755,1641,1544,1493,1452,1361,1342,1309,1279,1211,1184,1143,1077,1008,974,943,916,794,756,737,697cm-1。[C30H38N2O+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:443.3057、実測値:443.3061。
【0208】
参考実施例61:tert-ブチル(1-プロピオニルピペリジン-4-イル)カルバメート。
無水THF(5mL)中のtert-ブチルピペリジン-4-イルカルバメート(500mg、2.49mmol)の溶液に、Et3N(252mg、2.49mmol)を添加した。混合物を氷浴で0℃に冷却し、次いで塩化プロピオニル(230mg、2.49mmol)を滴加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾過したものを蒸発させて、カルバメート(661mg、定量的収率)を黄色がかった固体として得た。
【0209】
参考実施例62:1-(4-アミノピペリジン-1-イル)プロパン-1-オン。
DCM(3mL)中のtert-ブチル(1-プロピオニルピペリジン-4-イル)カルバメート(660g、2.57mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(2mL)中の4M HClを添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させた。次いで、残渣をDCM(5mL)に溶解し、5N NaOH溶液(5mL)で洗浄した。有機層を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)プロパン-1-オン(335mg、収率83%)を黄色油として得た。
【0210】
実施例63:1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-プロピオニルピペリジン-4-イル)尿素。
DCM(10mL)中の9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(464mg、1.76mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(10mL)およびトリホスゲン(193mg、0.65mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)プロパン-1-オン(350mg、2.11mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、白色固体(741mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-プロピオニルピペリジン-4-イル)尿素(597mg、収率83%)を白色固体として得た。分析サンプルは、高温EtOAcおよびDCM(300mg)からの結晶化によって得られた。
【0211】
融点207~208℃。IR(NaClディスク):3357,2917,2858,1644,1620,1555,1493,1449,1360,1344,1318,1263,1221,1131,1067,1023,971,948,758cm-1。C25H35N3O2 0.15 EtOAcについては、分析計算値:C 72.73、H 8.63、N 9.94。実測値:C 72.65、H 8.49、N 9.82。
【0212】
実施例64:1-(1-(4-アセチルフェニル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(5mL)中の9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(241mg、0.95mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(5mL)およびトリホスゲン(104mg、0.35mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)フェニル)エタン-1-オン(250mg、1.15mmol、WO2007016496に報告されている手順に従って調製)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、橙色固体(475mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)により、1-(1-(4-アセチルフェニル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(120mg、収率27%)を黄色がかった固体として得た。
【0213】
融点211~212℃。IR(NaClディスク):3357,2919,2844,1666,1633,1596,1552,1518,1493,1452,1427,1389,1359,1306,1281,1224,1193,1128,1068,956,915,825,758cm-1。[C30H37N3O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:472.2959、実測値:472.2962。
【0214】
実施例65:1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニル)ピペリジン-4-イル)尿素。
DCM(4mL)中の9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(258mg、0.98mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(4mL)およびトリホスゲン(107mg、0.36mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(2mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、(4-アミノピペリジン-1-イル)(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メタノン(215mg、1.10mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、黄色の残渣(534mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニル)ピペリジン-4-イル)尿素(207mg、収率45%)を白色固体として得た。
【0215】
融点224~225℃。IR(NaClディスク):3356,3064,2945,2919,2850,1639,1613,1552,1493,1446,1360,1344,1320,1278,1261,1238,1211,1126,1089,1068,1018,983,941,874,818,758,733cm-1。[C28H39N3O3+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:466.3064、実測値:466.3065。
【0216】
実施例66:1-(1-(2-フルオロベンゾイル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサ-ヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(4mL)中の9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(247mg、0.93mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(4mL)およびトリホスゲン(103mg、0.36mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、(4-アミノピペリジン-1-イル)(2-フルオロフェニル)メタノン(250mg、1.12mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、白色固体(486mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-(2-フルオロベンゾイル)ピペリジン-4-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(285mg、収率45%)を白色固体として得た。
【0217】
融点265~266℃。IR(NaClディスク):3368,2920,2854,1614,1549,1492,1452,1364,1318,1282,1222,1122,1089,1029,974,948,817,755cm-1。[C29H34FN3O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:476.2708、実測値:476.2711。
【0218】
実施例67:1-((1R,3s,5S)-8-ベンジル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(4mL)中の9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(253mg、0.96mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(4mL)およびトリホスゲン(105mg、0.35mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、(1R,3s,5S)-8-ベンジル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-アミン(250mg、1.15mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、黄色粘性物質(498mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-((1R,3s,5S)-8-ベンジル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-3-(9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(293mg、収率65%)を白色固体として得た。分析サンプルは、高温混合物EtOAc:Et2O(187mg)からの結晶化によって得られた。
【0219】
融点100~101℃。IR(NaClディスク):3319,3022,2944,2919,2843,1632,1557,1493,1452,1344,1321,1304,1279,1263,1235,1164,1122,1056,1027,756,729,696cm-1。[C31H39N3O+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:470.3166、実測値:470.3168。
【0220】
実施例68:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(3mL)中の2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノ-ベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(150mg、0.53mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(3mL)およびトリホスゲン(59mg、0.20mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(91mg、0.64mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、黄色がかった油(165mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(103mg、収率49%)を白色固体として得た。
【0221】
融点269~270℃。IR(NaClディスク):3357,2919,2856,1644,1620,1555,1499,1453,1361,1342,1320,1228,1153,1138,1064,967,863,818cm-1。[C24H32FN3O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:414.2551、実測値:414.2553。
【0222】
実施例69:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサ-ヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(3mL)中の2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノ-ベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(150mg、0.51mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(3mL)およびトリホスゲン(56mg、0.19mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(87mg、0.61mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、茶色油(256mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2-メトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(121mg、収率56%)を白色固体として得た。
【0223】
融点116~117℃。IR(NaClディスク):3359,2905,2861,1644,1619,1551,1501,1452,1360,1343,1319,1267,1227,1153,1136,1042,973,807,736cm-1。[C25H35N3O3+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:426.2571、実測値:4426.2760。
【0224】
実施例70:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒ-ドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(3mL)中の1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノ-ベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(150mg、0.53mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(3mL)およびトリホスゲン(58mg、0.20mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(91mg、0.64mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、黄色油(320mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1-フルオロ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(160mg、収率73%)を白色固体として得た。
【0225】
融点122~123℃。IR(NaClディスク):3351,2944,2918,2861,1642,1618,1555,1462,1362,1321,1238,1137,1066,976,885,798,749cm-1。[C24H32FN3O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:414.2551、実測値:414.2554。
【0226】
実施例71:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(3mL)中の2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタ-ノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(150mg、0.46mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(3mL)およびトリホスゲン(51mg、0.17mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(79mg、0.55mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、黄色油(334mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(2,3-ジメトキシ-9-メチル-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(168mg、収率80%)を白色固体として得た。
【0227】
融点127~128℃。IR(NaClディスク):3365,3052,2913,2862,2834,1643,1616,1553,1516,1452,1360,1343,1320,1293,1252,1232,1168,1137,1092,1019,974,863,801,734cm-1。[C26H37N3O4+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:456.2857、実測値:456.2859。
【0228】
実施例72:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノ-ベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-イル)尿素。
DCM(1mL)中の5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-アミン塩酸塩(57mg、0.24mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(1mL)およびトリホスゲン(27mg、0.09mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(1mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(41mg、0.29mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させて、茶色の粘性物質(93mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(5,8,9,10-テトラヒドロ-5,8:7,10-ジメタノベンゾ[8]アヌレン-7(6H)-イル)尿素(47mg、収率53%)を白色固体として得た。
【0229】
融点98~99℃。IR(NaClディスク):3359,3013,2927,2856,2239,1621,1556,1449,1372,1334,1318,1268,1238,1225,1192,1153,1107,1081,1048,1041,972,920,756,730cm-1。[C22H29N3O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:4368.2333、実測値:368.2331。
【0230】
実施例73:1-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-3-(9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(3mL)中の9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン(250mg、1.03mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(3mL)およびトリホスゲン(113mg、0.38mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネートの溶液(1~2mL)を得た。
【0231】
無水THF(8mL)中のベンゾ[d]チアゾール-2-アミン(141mg、0.94mmol)の溶液に、-78℃のアルゴン雰囲気下で、n-ブチルリチウムの溶液(ヘキサン中2.5M、0.38mL、0.94mmol)を20分間滴加した。添加後、氷浴を使用して混合物を0℃に戻した。この溶液を、アルゴン雰囲気下で、0℃に冷却した前のステップからのイソシアネートの溶液に注意深く添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。次いで、メタノール(3mL)を添加して、いかなる未反応のn-ブチルリチウムもクエンチした。溶媒を真空下で蒸発させて、黄色固体(531mg)を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチルの混合物)により、1-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-3-(9-メトキシ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素(65mg、収率15%)を白色固体として得た。
【0232】
融点247~248℃。IR(NaClディスク):2926,2851,1712,1675,1593,1537,1445,1358,1268,1217,1556,1116,1080,1044,1015,910,845cm-1。[C24H25N3O2S+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:420.1740、実測値:368.2331。
【0233】
実施例74:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,9-ジフルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-イル)尿素。
DCM(3mL)中の1,9-ジフルオロ-5,6,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-7H-5,9:7,11-ジメタノベンゾ[9]アヌレン-7-アミン塩酸塩(120mg、0.42mmol)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(3mL)およびトリホスゲン(46mg、0.16mmol)を添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、次いで2つの相を分離し、有機相をブライン(3mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、DCM中のイソシアネート溶液(1~2mL)を得た。この溶液に、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(72mg、0.51mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで溶媒を蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/メタノールの混合物)により、尿素(84mg、収率48%)を黄色がかった固体として得た。分析サンプルは、高温のEtOAc/ペンタンからの結晶化によって得られた。
【0234】
融点248~249℃。IR(ATR):3382,3266,2923,2164,1645,1622,1562,1503,1464,1454,1425,1362,1341,1325,1318,1304,1244,1232,1185,1135,1099,1059,1036,1015,995,978,952,929,891,868,795,746,717,695,645,625,605,590cm-1。[C23H29F2N3O2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:418.2301、実測値:418.2300。
【0235】
参考実施例75:1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-5-d-3(2H)-オール。
MeOH(88mL)中の5,6,7,8-テトラヒドロ-7H-5,9-プロパノベンゾ[7]アヌレン-7,11-ジオン(3.13g、14.6mmol)の溶液に、NaBD4(1g、23.9mmol)を少しずつ添加し、懸濁液を還流下で6時間撹拌した。溶液を冷却し、溶媒を真空下で除去した。得られた白色固体に、NaOH 2N(100mL)を添加し、懸濁液を30分間還流した。その後、懸濁液を濾過し、H2O(50mL)で洗浄して、1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-5-d-3(2H)-オール(2.88g、収率91%)を白色固体として得た。
【0236】
融点200℃。IR(ATR):3304,2957,2941,2927,2913,1492,1461,1451,1431,1383,1356,1339,1328,1278,1253,1234,1219,1189,1157,1141,1127,1082,1047,1017,1002,958,935,863,844,773,755,718,673cm-1。[C14H15DO2+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:218.1286、実測値:218.1297。
【0237】
参考実施例76:(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル-5-d)ヒドラジン塩酸塩。
ヒドラジン水和物(9mL、水溶液、64%、183.98mmol)およびHCl濃度(0.2mL)中の1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-5-d-3(2H)-オール(1.2g、5.52mmol)の溶液を、一晩加熱還流した。溶液を冷却し、懸濁液を濾過した。得られた固体をメタノールに溶解し、HCl/MeOHを添加して、(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル-5-d)ヒドラジン塩酸塩(1.26g、収率85%)を得た。
【0238】
融点232~235℃。IR(ATR):3303,3226,2911,2845,2650,1589,1525,1490,1451,1435,1356,1328,1278,1253,1219,1157,1145,1129,1084,1050,1024,1002,958,936,892,865,830,812,771,750,721cm-1。[C14H17DN2O+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:232.1555、実測値:232.1554。
【0239】
参考実施例77:1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-5-d-3(2H)-アミン塩酸塩。
エタノール(100mL)中の1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル-5-d)ヒドラジン塩酸塩(1g、3.7mmol)およびPtO2(100mg)の溶液を、室温で1気圧の圧力で5日間水素化した。得られた懸濁液を濾過し、残渣をメタノールで洗浄した。溶媒を真空下で除去して、白色固体を得た。固体をMeOHに溶解し、過剰のHCl/MeOHを添加した。溶媒を蒸発させて、1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-5-d-3(2H)-アミン塩酸塩(791mg、収率85%)を白色固体として得た。分析サンプルは、メタノール/Et2Oからの結晶化によって得られた。
【0240】
融点195℃。IR(ATR):3304,3010,2940,2913,2847,1510,1490,1451,1435,1379,1356,1328,1280,1251,1235,1221,1157,1126,1082,1041,1000,957,937,866,844,773,762,755,720,670cm-1。[C14H16DNO+H]+については、HRMS-ESI+m/z[M+H]+の計算値:217.1446、実測値:217.1449。
【0241】
実施例78:1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノ-ベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル-5-d)尿素。
1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノベンゾ[e]オキソニン-5-d-3(2H)-アミン塩酸塩から、実施例37の手順に従って、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1,5,6,7-テトラヒドロ-1,5:3,7-ジメタノ-ベンゾ[e]オキソニン-3(2H)-イル-5-d)尿素を得た。
【0242】
実施例79:sEH阻害活性のインビトロ測定
以下の蛍光アッセイを使用して、sEH阻害活性(IC50)を決定し、基質および比較対照化合物(TPPU)を以下に示した。
【0243】
基質:シアノ(6-メトキシナフタレン-2-イル)メチル2-(3-フェニルオキシラン-2-イル)アセテート(PHOME;Cayman Chemical製、商品番号10009134;CAS 1028430-42-3);N.M.Wolf et al.,Biochem.2006,vol.355,pp.71-80を参照。
【0244】
TPPU:N-[1-(1-オキソプロピル)-4-ピペリジニル]-N’-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]尿素。
【0245】
溶液:
-アッセイ緩衝液:0.1mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)を含有するビス/トリスHCl 25mM pH7.0。
-DMSO中の200μMのPHOME。
-アッセイ緩衝液で希釈した組換えヒトsEH(hsEH)(Cayman Chemical、商品番号10011669)の溶液。
-適切な濃度でDMSOに溶解した阻害剤。
【0246】
プロトコル:黒色96ウェルプレート(GreinerBio-One、商品番号655900)で、バックグラウンドウェルを90μLのアッセイ緩衝液で充填し、陽性対照および阻害剤ウェルを85μLのアッセイ緩衝液で充填する。5μLのDMSOをバックグラウンドウェルおよび陽性対照ウェルに添加し、次いで5μLの阻害剤溶液を阻害剤ウェルに添加する。5μLのhsEH溶液を陽性対照および阻害剤ウェルに添加し、混合物を撹拌する。必要な最終容量に応じて、アッセイ緩衝液でPHOMEの溶液の1/21希釈液を調製し、各ウェルに105μLを添加する。プレートを10秒間注意深く振とうし、室温で5分間インキュベートする。励起波長:337nmおよび発光波長:460nmを有する蛍光の見かけを読み取る(FLUOStar OPTIMAマイクロプレートリーダー、BMG)。蛍光強度を使用して、IC50値を分析および計算した。結果は、曲線の線形領域にある少なくとも3つのデータポイントから回帰分析によって得られた。IC50値は、最低3回の独立した複製の平均である。
【0247】
【0248】
aAは、IC50が10nMより低いことを意味し、Bは、IC50が少なくとも10nmであるが、50nM未満であることを意味し、Cは、IC50が少なくとも50nmであるが、100nM未満であることを意味し、Dは、IC50が少なくとも100nmであるが、1000nM未満であることを意味する。
【0249】
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