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特許7442843寄付受け取り装置に接続されたハンドヘルドモバイル通信装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】寄付受け取り装置に接続されたハンドヘルドモバイル通信装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/00 20190101AFI20240227BHJP
   G07D 5/02 20060101ALI20240227BHJP
   G07D 7/20 20160101ALI20240227BHJP
   G07D 7/162 20160101ALI20240227BHJP
   G07D 7/164 20160101ALI20240227BHJP
【FI】
G07D11/00
G07D5/02
G07D7/20
G07D7/162
G07D7/164
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021529100
(86)(22)【出願日】2019-11-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(86)【国際出願番号】 AU2019051290
(87)【国際公開番号】W WO2020102859
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2022-11-16
(31)【優先権主張番号】2018904467
(32)【優先日】2018-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(31)【優先権主張番号】2019902972
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】521220596
【氏名又は名称】デラス,ジェームズ
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】デラス,ジェームズ
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-92579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 5/00 - 7/207
G07D 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
その中に保管領域と、前記保管領域に接続している金種識別器であって、前記金種識別器は、そこを通過している通貨の少なくとも1つの物理的特性を感知するための少なくとも1つのセンサーを備える、金種識別器と、モバイル通信装置との通信のためのモバイル通信装置インタフェースと、前記モバイル通信装置インタフェースおよび前記金種識別器にインタフェース接続している装置制御器であって、使用時に前記装置制御器は前記モバイル通信装置との通信を確立し、前記少なくとも1つの物理的特性を用いて金種を検出し、かつ前記金種を前記モバイル通信装置に伝送するように構成されている、装置制御器と、を備える、寄付受け取り装置であって、
前記金種識別器は、
硬貨および紙幣の両方を入れるための入口スロットと、
その間で前記硬貨および紙幣の両方を入れるために前記入口スロットと位置合わせされた一対の平行なローラーと、
前記ローラーに動作可能に結合された回転変換器と、
その間で変位を測定するために前記ローラーに動作可能に結合された変位変換器と、
を備え、
前記装置制御器は、前記回転変換器を用いて前記入口スロットを通して挿入された通貨の長さを決定し、かつ前記変位に従って前記入口スロットを通して挿入された通貨の厚さを決定し、かつ前記長さおよび厚さに従ってその金種を決定するように構成されており、
前記寄付受け取り装置は、キャプチャーされた通貨画像データを画像処理することにより前記金種を確認するように構成されており、前記寄付受け取り装置が前記通貨画像データが前記金種の許容される画像特性を満たしていないことを検出する場合に、前記寄付受け取り装置は前記装置制御器に前記ローラーを回転させることにより前記通貨を拒絶させるように構成されている、寄付受け取り装置。
【請求項2】
前記モバイル通信装置はアプリケーション制御器を実行し、前記アプリケーション制御器はグラフィカルユーザインタフェースをそのデジタルディスプレイ上に表示するように構成されており、前記グラフィカルユーザインタフェースは前記金種を表示するために前記アプリケーション制御器によって制御される、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項3】
前記センサーは前記入口スロットに沿った複数の中断センサーを含み、前記装置制御器は前記複数の中断センサーのうちのどれが中断されているかに従って前記金種を検出するように構成されている、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項4】
前記複数の中断センサーは中央中断センサーおよび複数の外側中断センサーを含み、前記装置制御器は、前記中央中断センサーが中断されており、かつ前記複数の外側中断センサーが中断されていない場合に硬貨の挿入を検出するように構成されている、請求項3に記載の寄付受け取り装置。
【請求項5】
前記装置制御器は前記複数の外側中断センサーが中断されている場合に紙幣の挿入を検出するように構成されている、請求項4に記載の寄付受け取り装置。
【請求項6】
前記装置制御器は前記複数の外側中断センサーが実質的に同時に中断されているか否かを検出するように構成されている、請求項5に記載の寄付受け取り装置。
【請求項7】
前記回転変換器は前記ローラーに結合された回転ディスク上のマーキングを検出する光学センサーを備える、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項8】
前記寄付受け取り装置は前記ローラーの1つ目を保持する固定されたフレームおよび前記ローラーの2つ目を保持する変位可能なフレームを備え、前記変位変換器は前記変位可能なフレームの変位を測定する、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項9】
前記変位可能なフレームは光学センサーにインタフェース接続している移動部材を備える、請求項8に記載の寄付受け取り装置。
【請求項10】
前記装置制御器は許容される金種寸法パラメータと共に構成されており、前記装置制御器は前記通貨の測定された厚さおよび長さのうちの少なくとも1つが前記許容される金種寸法パラメータを満たしているか否かを検出するように構成されている、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項11】
前記ローラーを回転させるための駆動装置であって、前記装置制御器は前記通貨が前記許容される金種特性を満たしていないことを検出した場合に、前記ローラーを回転させて前記入口スロットからの通貨を拒絶するように構成されている、駆動装置をさらに備える、請求項10に記載の寄付受け取り装置。
【請求項12】
前記寄付受け取り装置はその後方画像センサーを用いて前記通貨画像データをキャプチャーするために前記モバイル通信装置をビューポートに隣接した状態で保持するためのクレードルを備える、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項13】
前記モバイル通信装置は前記通貨画像データを処理する画像処理制御器を含むアプリケーション制御器を実行する、請求項12に記載の寄付受け取り装置。
【請求項14】
前記装置制御器は前記金種を前記モバイル通信装置に伝送するように構成されており、前記モバイル通信装置は前記画像処理制御器を用いて前記金種を確認するように構成されており、前記アプリケーション制御器は、前記画像処理制御器が前記通貨画像データが許容される画像特性を満たしていないことを検出した場合に、前記装置制御器に前記通貨を拒絶させるように構成されている、請求項13に記載の寄付受け取り装置。
【請求項15】
前記画像処理は前記金種の形状を検出するように構成されている、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項16】
前記画像処理は前記金種の寸法を検出するように構成されている、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項17】
前記画像処理は前記金種の色を検出するように構成されている、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項18】
前記画像処理制御器は前記金種の英数字値を認識するように構成されている、請求項13または14に記載の寄付受け取り装置。
【請求項19】
前記寄付受け取り装置は前記金種識別器の上に施錠可能な蓋を備え、前記装置制御器は前記モバイル通信装置と通信している場合に前記蓋の開錠を許可するように構成されている、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項20】
前記寄付受け取り装置は前記金種識別器の上に施錠可能な蓋を備え、前記蓋は前記寄付受け取り装置の本体の中に摺動可能に係合された軸の遠位端に支持されたカバーを備える、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【請求項21】
前記寄付受け取り装置はその間で前記モバイル通信装置の対応する上縁および下縁を保持するためにオフセット調整可能な上側および下側ブラケットを含むクレードルを備える、請求項1に記載の寄付受け取り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に寄付受け取り装置に関し、より詳細には寄付受け取り装置に接続されたハンドヘルドモバイル通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
US5506393A(米国特許第5,506,393号公報)(Ziarno)(1996年4月9日)は、クレジットカード、デビットカードおよび現金寄付を受け入れる寄付ケトルを開示している。
【0003】
このケトルはディスプレイ、キーボードおよび寄付を集めるための表面を備えており、このケトルは寄付を寄付者のアカウントと関連づけるように構成されている。
【0004】
本発明の目的は、先行技術の欠点の少なくともいくつかを克服するか実質的に改善する寄付受け取り装置の改良版を提供すること、あるいは少なくとも代替物を提供することにある。
【0005】
当然のことながら、いずれかの先行技術情報が本明細書において参照されている場合、そのような参照は、その情報がオーストラリアまたはあらゆる他の国において当該技術分野での通常の一般的知識の一部をなすことを認めるものではない。
【発明の概要】
【0006】
本明細書では、その中に保管領域を含むハンドヘルド寄付受け取り装置が提供される。硬貨および紙幣をその少なくとも1つの物理的特性を感知する金種識別器を通して保管領域の中に挿入することができる。
【0007】
本装置は、モバイル通信装置との通信のためのモバイル通信装置インタフェースと、モバイル通信装置および金種識別器にインタフェース接続している装置制御器とをさらに備える。
【0008】
本装置はモバイル通信装置により認証されるまで本装置の使用を禁止する電子的に制御されている錠を備えていてもよく、本装置は金種識別器をその下に隠す施錠可能な蓋を備えていてもよい。
【0009】
本装置は、本装置の動作のためにグラフィカルユーザインタフェースを表示するモバイル通信装置を保持するクレードルを備えていてもよい。
【0010】
さらに金種識別器は、硬貨および紙幣の両方を受け入れるスロット状の入口の真下にローラーを備えていてもよい。回転変換器がそこを通して挿入される通貨の長さを検出してもよく、変位変換器が通貨の厚さを測定してもよい。
【0011】
従って使用時にユーザは、モバイル通信装置により認証して本装置を開錠し、寄付者からの寄付を受け取ってもよい。
【0012】
装置制御器は、金種を分類し、かつ許容される金種寸法パラメータを満たさない通貨を拒絶するために、許容される金種寸法パラメータと共に構成されていてもよい。
【0013】
本装置はさらに金種を確認するために画像処理を利用してもよい。一実施形態では、モバイル通信装置の後方カメラのためのビューポートがそこを通して挿入される通貨の画像データをキャプチャーするために設けられている。モバイル通信装置は、形状、寸法、色のうちの少なくとも1つを認識し、かついくつかの実施形態では通貨の英数字値を認識する画像プロセッサを備えたアプリケーション制御器を備えていてもよい。
【0014】
従って、モバイル通信装置を使用して通貨を確認し、装置制御器に寄付を受け入れまたは拒絶させてもよい。
【0015】
一態様によれば、その中の保管領域と、保管領域に接続している金種識別器であって、金種識別器は、そこを通過している通貨の少なくとも1つの物理的特性を感知するための少なくとも1つのセンサーを備える、金種識別器と、モバイル通信装置との通信のためのモバイル通信装置インタフェースと、モバイル通信装置インタフェースおよび金種識別器にインタフェース接続している装置制御器であって、使用時に装置制御器はモバイル通信装置との通信を確立し、少なくとも1つの物理的特性を用いて金種を検出し、かつ金種をモバイル通信装置に伝送するように構成されている、装置制御器と、を備える、寄付受け取り装置が提供される。
【0016】
モバイル通信装置はアプリケーション制御器を実行してもよく、アプリケーション制御器はグラフィカルユーザインタフェースをそのデジタルディスプレイ上に表示するように構成されていてもよく、かつグラフィカルユーザインタフェースは金種を表示するためにアプリケーション制御器によって制御されてもよい。
【0017】
金種識別器は硬貨および紙幣を入れるための入口スロットを備えていてもよい。
【0018】
当該センサーは入口スロットに沿った中断センサーを含んでもよく、装置制御器は中断センサーのうちのどれが中断されているかに従って金種を検出するように構成されていてもよい。
【0019】
中断センサーは中央中断センサーおよび外側中断センサーを含んでもよく、装置制御器は中央中断センサーが中断されており、かつ外側中断センサーが中断されていない場合に硬貨の挿入を検出するように構成されていてもよい。
【0020】
装置制御器は、外側中断センサーが中断されている場合に紙幣の挿入を検出するように構成されていてもよい。
【0021】
装置制御器は、外側中断センサーが実質的に同時に中断されているか否かを検出するように構成されていてもよい。
【0022】
金種識別器はローラーおよびそこに動作可能に結合された回転変換器を備えていてもよく、装置制御器はスロットから挿入された通貨の長さを回転変換器を用いて決定し、かつその長さに従って金種を決定するように構成されていてもよい。
【0023】
回転変換器は、ローラーに結合された回転ディスク上のマーキングを検出する光学センサーを備えていてもよい。
【0024】
本装置はその間で変位を測定するためにローラーに動作可能に結合された変位変換器をさらに備えていてもよく、装置制御器はその変位に従ってスロットから挿入された通貨の厚さを決定し、かつその厚さに従って金種を決定するように構成されていてもよい。
【0025】
本装置はローラーの1つ目を保持する固定されたフレームおよびローラーの2つ目を保持する変位可能なフレームを備えていてもよく、変位変換器は変位可能なフレームの変位を測定する。
【0026】
変位可能なフレームは光学センサーにインタフェース接続している移動部材を備えていてもよい。
【0027】
装置制御器は許容される金種寸法パラメータと共に構成されていてもよく、装置制御器は通貨の測定された厚さおよび長さのうちの少なくとも1つが許容される金種寸法パラメータを満たしているか否かを検出するように構成されていてもよい。
【0028】
本装置はローラーを回転させるための駆動装置をさらに備えていてもよく、装置制御器は通貨が許容される金種特性を満たしていないことを検出した場合に、ローラーを回転させてスロットからの通貨を拒絶するように構成されていてもよい。
【0029】
本装置は、キャプチャーされた通貨画像データを画像処理することにより金種を確認するように構成されていてもよい。
【0030】
本装置は、その後方画像センサーを用いて通貨画像データをキャプチャーするためにモバイル通信装置をビューポートに隣接した状態で保持するためのクレードルを備えていてもよい。
【0031】
モバイル通信装置は、通貨画像データを処理する画像処理制御器を含むアプリケーション制御器を実行してもよい。
【0032】
装置制御器は金種をモバイル通信装置に伝送するように構成されていてもよく、モバイル通信装置は画像処理制御器を用いて金種を確認するように構成されていてもよく、アプリケーション制御器は、画像処理制御器が通貨画像データが許容される画像特性を満たしていないことを検出した場合に、装置制御器に通貨を拒絶させるように構成されていてもよい。
【0033】
画像処理は金種の形状を検出するように構成されていてもよい。
【0034】
画像処理は金種の寸法を検出するように構成されていてもよい。
【0035】
画像処理は金種の色を検出するように構成されていてもよい。
【0036】
画像処理制御器は金種の英数字値を認識するように構成されていてもよい。
【0037】
本装置は金種識別器の上に施錠可能な蓋を備えていてもよく、装置制御器はモバイル通信装置と通信している場合にこの蓋の開錠を許可するように構成されていてもよい。
【0038】
本装置は金種識別器の上に施錠可能な蓋を備えていてもよく、この蓋は本装置の本体の中に摺動可能に係合された軸の遠位端に支持されたカバーを備えていてもよい。
【0039】
本装置は、その間でモバイル通信装置の対応する上縁および下縁を保持するためにオフセット調整可能な上側および下側ブラケットを含むクレードルを備えていてもよい。
【0040】
本発明の他の態様も開示されている。
【0041】
あらゆる他の形態を本発明の範囲に含めることができるが、以下では添付の図面を参照して、本開示の好ましい実施形態がここで単なる一例として説明されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】一実施形態に係る寄付受け取り装置の上面斜視図を示す。
図2】本装置の下面斜視図を示す。
図3】その上部部材が開放している状態の本装置の上面斜視図を示す。
図4】その蓋が閉じている状態の本装置の上面斜視図を示す。
図5】本装置の金種識別器の分解図を示す。
図6】本装置の分解底面斜視図を示す。
図7】紙幣を受け入れる金種識別器を示す。
図8】硬貨を拒絶する金種識別器を示す。
図9】本装置がLCD画面を備えた他の実施形態を示す。
図10】金種識別器が紙幣および硬貨を別々に受け入れる他の実施形態を示す。
図11】本装置およびモバイル通信装置の制御器の機能概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1は寄付受け取り装置100を示し、これは入れ物101、土台102および上部103を備えていてもよい。
【0044】
入れ物101はその中に貨幣保管領域109を画定していてもよく、上部103はそこを通って保管領域109の中に送られる通貨の貨幣金種を識別するように構成された金種識別器104を備えていてもよい。
【0045】
装置100は、図4に示すように金種識別器104を確実に覆うために蓋106をさらに備えていてもよい。蓋106は上部103によって摺動可能に保持されている軸108によって係合されるカバー107を備えていてもよい。軸108は金種識別器104を露出するために図1に示されているように持ち上げ、かつ金種識別器104を確実に封入するために図4に示されているように降ろしてもよい。カバー107は実質的にドーム形状であってもよく、かつ金種識別器104を確実に封入してそれに対するいたずら行為を防止するために上部103の縁と断面が一致していてもよい。
【0046】
上部103は概算のための表面を画定していてもよく、かつその中に紙幣および硬貨の一時的保管のための凹部を備えていてもよい。
【0047】
図3に示すように、上部103はその中の保管領域109へのアクセスのために入れ物101から取外し可能であってもよい。図3に示すように、上部103は軸108の周りを回動してもよい。固定ラッチ110が上部103に掛止してもよい。
【0048】
本装置は、モバイル通信装置112に係合させるクレードル111を備えていてもよい。
【0049】
クレードル111は上部ブラケット113および下部ブラケット114を含んでいてもよく、これらはその間でモバイル通信装置112に係合する。いくつかの実施形態では、土台102はブラケット114の下縁を押し付けて、それによりモバイル通信装置112の取り外しを防止してもよい。
【0050】
図3に示すように、下部ブラケット114は溝115に沿って上方に摺動して、それにより異なる長さのモバイル通信装置112に係合してもよい。
【0051】
クレードル111は、非接触支払いカードが非接触支払いのためにモバイル通信装置112の裏面の後ろで摺動することができるようなクレジットカード凹部116を備えていてもよい。
【0052】
入れ物101は、装置100を保持するための後方凹部およびハンドル105を備えていてもよい。
【0053】
土台102は装置100を表面に固定するための留め具を備えていてもよい。図2に示されている実施形態では、土台102の下面は、滑らかな表面への吸着取り付けのために複数の吸盤足117を備える。土台102は土台102を当該表面に物理的に掛止するために、他の実施形態では物理的な機械的インターロックを備えていてもよい。またいくつかの実施形態では、留め具が上部部材103までずっと延在することによりその取り外れを防止してもよい。
【0054】
図11は、デジタルデータを処理するためのプロセッサ118を備えた装置100を示す。プロセッサ118はシステムバス120を介してメモリ装置119と動作可能に通信している。メモリ装置119は、コンピュータプログラムコード命令を含むデジタルデータを記憶するように構成されている。使用時にプロセッサ118は、装置100の機能の実行のために、これらのコンピュータプログラムコード命令および関連データをメモリ装置119から取り出す。
【0055】
メモリ装置119は、その中に記憶された装置制御器148を含んでいてもよい。
【0056】
プロセッサ118はさらに、システムバス120を介して金種識別器104と動作可能に通信していてもよい。
【0057】
装置100は、モバイル通信装置との通信のためにモバイル通信装置インタフェース112を備えていてもよい。この点に関して本装置は、モバイル通信装置112の対応するデータインタフェース122と通信するためにデータインタフェース122を備えていてもよい。
【0058】
モバイル通信装置インタフェースは有線もしくは無線インタフェースであってもよい。その幅広い変形はモバイル通信装置112の対応する通信ポートに差し込まれる、下側ブラケット114内に保持されたデータポートを備えていてもよい。あるいは無線変形は、モバイル通信装置112がそれに近接している場合に装置100に無線通信することができるように短距離ブルートゥース(登録商標)無線インタフェースを備えていてもよい。
【0059】
モバイル通信装置112はシステムバス120を介してメモリ装置119と動作可能に通信しているプロセッサ118を同様に備えていてもよく、かつモバイル通信装置112の機能を構成するためにアプリケーション制御器121を同様に備えてもよい。
【0060】
モバイル通信装置112はデジタルディスプレイ123を備えていてもよく、これはその上でユーザインタフェース124を実行するために、アプリケーション制御器121によって制御されていてもよい。
【0061】
モバイル通信装置112は、モバイル通信装置112および装置100の位置を決定するためのGPS受信機125をさらに備えていてもよい。GPS受信機125は、装置100の動作可能位置を制限するために使用してもよい。
【0062】
さらにモバイル通信装置112は、ワイドエリアネットワークを介してデータを送信および受信するために、ワイドエリアネットワークデータインタフェース126をさらに備えていてもよい。データインタフェース126はWi-FiまたはGSMデータインタフェースなどであってもよい。
【0063】
図5を参照すると、金種識別器104は、紙幣および硬貨を受け取るために上部プレート168内に保持されたスロット状の入口159を備えていてもよい。
【0064】
識別器104はスロット状の入口159の真下にローラー153を備えていてもよい。
【0065】
ローラー153の1つは固定されてもよく、もう1つは変位可能であってもよい。
【0066】
固定されたローラー153は固定されたフレーム162内に静的に保持されていてもよく、変位可能なローラー153は変位可能なフレーム163内に保持されていてもよい。
【0067】
識別器104は、スロット状の入口159から挿入される通貨の厚さを測定するために変位可能なフレーム163に動作可能に結合された変位変換器179を備えていてもよい。変位変換器179は、精密光学センサー174により中断する移動部材173を備えていてもよい。他の実施形態では、変位変換器179は磁束センサーに関して移動する磁石を備えていてもよい。
【0068】
識別器104は、ローラー153の回転数を数えてスロット状の入口159から挿入された通貨の長さを決定するために、回転変換器175をさらに備えていてもよい。回転変換器175は隣接する磁気ディスク151を感知する磁石センサー176を備えていてもよい。あるいは、回転変換器175は隣接するマーキングされたディスク151の回転数を数える光学センサー150を備えていてもよい。
【0069】
支持ローラー170がローラー153を支持していてもよい。安定化ローラー158がローラー153の上で接続してローラー153の間に入る通貨を安定化させてもよい。8の字の駆動ベルト161は、ローラー153が反対側に回転するようにローラー153の間に接続してもよい。
【0070】
内蔵型画像センサー155は、そこを通して挿入される通貨の画像データをキャプチャーするために、スロット状の入口159に向かって方向づけられていてもよい。
【0071】
いたずらセンサー160および反射器167により上部部材103内でのいたずら行為を検出してもよい。さらなるいたずらセンサーが入れ物101または土台102の中に位置していてもよい。
【0072】
識別器104は、スロット状の入口159に沿って配置された中断センサーを備えていてもよい。これらは変位アーム165を有するスロット状の入口を横切って延在する中央フラップ169を備えていてもよい。中断センサーは外側中断センサー164を含んでもよい。識別器104は、中央フラップ169の変位アーム165が変位された場合に硬貨の挿入を検出し、かつ外側中断センサー164が中断されている場合に紙幣の挿入を検出するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、中断センサーは光線中断センサーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、中断センサーの中断により中央フラップ169を開放させてもよい。
【0073】
識別器104は、変位アーム165を上方に押して中央フラップ124を開放し、スロット状の入口159からの硬貨を拒絶することができる拒絶ソレノイド177を備えていてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、識別器104は二次的中央フラップ156を備えていてもよく、これは二次的中央フラップ156を開放するための二次的拒絶ソレノイド178を同様に備えていてもよい。
【0075】
スロット状の入口159は、保管領域109内に通じる通気管171と接続していてもよい。
【0076】
装置100は、モバイル通信装置112の後方画像センサーが識別器104を通過している通貨の画像データをキャプチャーするのを可能にする、上部部材103のビューポート127を貫通する透明の窓181を備えていてもよい。
【0077】
軸108は、その周囲の刻み目172により中断する掛止ソレノイド128によって適所に掛止されてもよい。図5に示されている実施形態では、軸108はカバー107と一体的に形成された上側部分および上側部分に係合する下側シャフトを備え、それにより上側部分とカバーとの取り外しを可能にする。この実施形態では、下側シャフトは周囲の刻み目172を含む。他の実施形態では、掛止ソレノイド128を使用して上部部材103を入れ物101に掛止してもよい。
【0078】
図9は、装置100がモバイル通信装置112のためのクレードル112の代わりに、内蔵型制御器130または内部に収容されたモバイル通信装置112を備える一実施形態を示す。内蔵型制御器130または内部に収容されたモバイル通信装置112は、デジタルもしくはLCDディスプレイを露出していてもよい。この実施形態によれば内蔵型制御器130は、モバイル通信装置112のアプリケーション制御器121の機能を実行してもよい。あるいはこの実施形態によれば、装置100は内部に収容されたモバイル通信装置112となお通信することができる。
【0079】
カバー105は、宣伝材料をその下に見ることができるように保持するために透明であってもよい。装置100はスロット状の入口159を照明するために複数のLED132を起動させることができる光センサー131を備えていてもよい。LEDはスロット状の入口159の中から照明してもよい。上部部材103は上部プレート上に集まったあらゆる水を排出するために排水開口部180を備えていてもよい。
【0080】
図6を参照すると、装置100は上部部材103を開放するために固定ラッチ110を変位させることができる上部部材掛止ソレノイド182を備えていてもよい。
【0081】
入れ物101の両側は、いくつかの実施形態ではその後ろに宣伝材料を保持することができる透明の窓133を備えていてもよい。
【0082】
土台102は、充電式電池134または上部103を入れ物101から解放するための解放機構を露出するために取外し可能であってもよい。
【0083】
掛止バレル135は軸108の遠位端を適所に掛止してもよい。
【0084】
図10は、金種識別器104が硬貨の個々の金種を入れるための紙幣および複数の硬貨スロット137のための別個のスロット状の入口136を備えた他の実施形態を示す。この実施形態によれば、金種識別器104はそこを通る個々の硬貨の通過を検出するために、各硬貨スロット137の真下に複数の中断センサー138を備えていてもよい。
【0085】
装置100はこの実施形態によれば、その下の硬貨スロット137に対応する複数のスロット140をその中に含むセキュリティプレート139を備えていてもよい。但し本装置を施錠するために、スロット140がその下の硬貨スロット137と位置合わせしないように、セキュリティプレート139を軸142によってその回動点141の周りで回転させてもよい。
【0086】
硬貨金種の種類を制限するブランキング板143が硬貨スロット137に重なっていてもよい。
【0087】
図7は、金種識別器104に入っていく紙幣144を示す。紙幣144の幅は外側中断センサー164を中断する。変位変換器179は紙幣144の厚さを測定してもよい。回転変換器175は紙幣144の長さを測定してもよい。
【0088】
電動モーター146は、紙幣144または硬貨147を検出した際にはめば歯車145を回転させてローラー153を駆動させてもよい。内蔵型画像センサー155またはモバイル通信装置112の後方画像センサーは、紙幣144から画像データをキャプチャーしてもよい。
【0089】
図8は、識別器104に入っていく硬貨147を示す。硬貨147は中央フラップ169および変位アーム165を変位させてもよい。硬貨147は外側中断センサー164を中断するのに不十分な幅であればよい。変位変換器179は硬貨147の厚さを測定してもよく、回転変換器175は硬貨147の長さを測定してもよい。
【0090】
図8にさらに示すように、拒絶ソレノイド177は変位アーム165を上方に変位させて中央フラップ169を開放してもよい。また二次的拒絶ソレノイド178が二次的中央フラップ156を開放してもよい。拒絶ソレノイド177、178は、硬貨147および紙幣144の両方を拒絶する場合に起動させてもよい。
【0091】
次に、例示的な実施形態を参照しながら装置100の例示的な利用について説明する。
【0092】
モバイル通信装置112はアプリケーション制御器121と共に構成されていてもよく、ユーザはユーザアカウントを用いてそれにより認証してもよい。
【0093】
認証されると、軸掛止ソレノイド128を係脱させてカバー107の持ち上げを可能にし、金種識別器104を露出させてもよい。
【0094】
寄付者はユーザインタフェース124を使用して、Eメールまたは電話連絡先の詳細などの連絡先の詳細を入力してもよい。
【0095】
寄付者は硬貨147を識別器104の中に挿入してもよい。
【0096】
装置制御器148は紙幣とは対照的に、変位アーム165の変位を検出するが外側中断センサー164の中断を検出しないことにより硬貨の挿入を検出してもよい。
【0097】
さらに装置制御器148は、硬貨の挿入のさらなる確認である変位可能なフレーム163の変位を検出してもよい。
【0098】
制御器148はモーター146を起動させてローラー153を回転させ、硬貨144を引き込んでもよい。制御器148は少なくとも1つの中断センサーに応じてローラー153を回転させてもよい。
【0099】
制御器148は回転変換器175を使用して硬貨147の長さを決定し、かつ変位変換器179を使用して硬貨147の厚さを測定してもよい。
【0100】
装置100のメモリ装置119は、測定された長さまたは厚さが硬貨147の許容される寸法パラメータを満たしているか否かを決定するために、長さおよび厚さのうちの少なくとも1つを含み得る許容される硬貨寸法パラメータと共に構成されていてもよい。
【0101】
測定値が許容される硬貨寸法パラメータを満たしていない場合、制御器148は駆動モーター146を反転させてローラー153を反転させ、硬貨147を拒絶してもよい。
【0102】
受付LED154は、通貨の項目が受け入れまたは拒絶されているか否かに応じてそれぞれ緑色または赤色などで照明してもよい。あるいは測定値が許容される寸法パラメータを満たしている場合、装置制御器148はローラー146の動作を継続して硬貨147を保管領域109の中に引き込んでもよい。
【0103】
制御器148は測定値を使用して硬貨147の金種を分類してもよい。
【0104】
制御器148は検出された金種をメモリ119内に記憶してもよく、かつモバイル通信インタフェースを介して金種をモバイル通信装置112に伝送してもよい。モバイル通信装置112は、データインタフェース126を用いてワイドエリアネットワークを介して金種をサーバに伝送してもよい。
【0105】
金種は寄付者プロファイルに対して記録してもよく、受信データはユーザインタフェース124を介して寄付者によって提供された連絡先情報を用いて寄付者に送信してもよい。
【0106】
装置100は、内蔵型画像センサー155またはモバイル通信装置の後方画像センサーを使用して硬貨147の画像データをキャプチャーしてもよい。
【0107】
アプリケーション制御器121は、硬貨147の視覚的特性を特定するために画像処理制御器を含んでもよい。
【0108】
画像処理制御器は金種の形状、寸法および/または色のうちの少なくとも1つを検出するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、画像処理制御器は、金種の英数字値を認識するように構成された画像認識制御器を備える。
【0109】
従って、アプリケーション制御器121は金種の分類を確認してもよい。具体的には、装置制御器148は検出された金種をアプリケーション制御器121に伝送してもよく、次いでこれは画像処理を用いてそれに関する形状、寸法、色および値のうちの少なくとも1つに従って検出された金種を確認する。
【0110】
形状、寸法、色または値のうちの少なくとも1つが許容されるパラメータから逸脱している場合、アプリケーション制御器121は、装置制御器148にローラー153の駆動装置を反転させることで硬貨147を拒絶させてもよい。
【0111】
アプリケーション制御器121は、その後の確認のために各寄付に関連する画像データをさらに記憶してもよい。
【0112】
寄付者は紙幣144を寄付してもよく、これは識別器104を通して挿入された場合に中央フラップ169を撓ませない(または中央フラップ169を実質的に撓ませない)が外側中断センサー164を中断し、これにより装置制御器148に紙幣の挿入が示される。いくつかの実施形態では制御器148は、外側中断センサー164が実質的に同時に起動されていることを検出するように構成されている。
【0113】
同様に、装置制御器148は撓み変換器179および回転変換器175を使用して紙幣144の厚さおよび長さを測定し、かつその長さまたは厚さが許容される紙幣パラメータに一致しない場合に紙幣144を拒絶してもよい。
【0114】
紙幣を受け入れる場合、装置制御器148は紙幣144の検出された金種をアプリケーション制御器121に転送してもよく、これは画像センサー155またはモバイル通信装置112から得られた画像データを利用して、形状、寸法、色のうちの少なくとも1つおよび/またはその上の英数字に従って紙幣金種を確認してもよい。
【0115】
いくつかの実施形態では、アプリケーション制御器121は紙幣144のシリアルナンバーを読み取るように構成されている。さらなる実施形態では、アプリケーション制御器121またはリモートサーバは、偽造紙幣を検出ためにシリアルナンバー144を確認するように構成されている。
【0116】
上記記載は説明の目的で、本発明の完全な理解を提供するために具体的な名称を使用した。しかし具体的な詳細は本発明を実施するために必須ではないことが当業者には明らかであろう。従って本発明の具体的な実施形態の上記記載は、例示および説明のために提供されている。上記教示を考慮すれば明らかに多くの修正および変形が可能であるため、それらは網羅的であること、または本発明を開示されている正確な形態に限定することは意図されていない。上記いくつかの実施形態は、本発明の原理およびその実用的な用途を最も良く説明するために選択されて記載されたものであり、それにより他の当業者が、考えられる特定の使用に合わせられた様々な修正と共に本発明および様々な実施形態を最も良く利用するのを可能にする。以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物は本発明の範囲を定めることが意図されている。
【0117】
本明細書で使用される「およそ」または同様の用語は、特に指示がない限り指定されている値の10%以内であると解釈されるべきである。
図1
図2
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図6
図7
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図9B
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図11