(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】扁平チューブ用フィン集積装置
(51)【国際特許分類】
B21D 53/08 20060101AFI20240227BHJP
F28F 1/32 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
B21D53/08 G
F28F1/32 A
(21)【出願番号】P 2022153951
(22)【出願日】2022-09-27
【審査請求日】2023-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】390034809
【氏名又は名称】日高精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬場 博文
(72)【発明者】
【氏名】森下 圭一
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特許第7006994(JP,B2)
【文献】特許第7037207(JP,B2)
【文献】国際公開第2017/006446(WO,A1)
【文献】特開2014-73510(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 53/08
F28F 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレス装置によってプレス加工され、熱交換器用の扁平チューブが挿入される切欠部を有する製品幅金属帯状体を搬送装置に沿って搬送させた後、前記製品幅金属帯状体を製品長さにカットした扁平チューブ用フィンを前記搬送装置から落下させた後に集積する扁平チューブ用フィン集積装置であって、
前記搬送装置の搬送方向に対して水平方向に直交する配置であると共に前記切欠部の直下位置に配設されたフィンホルダが前記扁平チューブ用フィンの長さ方向に沿って複数配設されていて、
前記扁平チューブ用フィンの長さ方向における前記フィンホルダの上流側面および下流側面に沿って前記フィンホルダの下方側から上方側に延びるフィン移載プレートと、前記フィン移載プレートを保持する移載プレートホルダと、前記移載プレートホルダを前記フィンホルダの延長方向および高さ方向に移動させるプレートホルダ移動駆動部を具備するフィン移載機構が前記扁平チューブ用フィンの長さ方向に所要間隔をあけて複数配設されていて、
前記フィン移載機構は、前記扁平チューブ用フィンが前記フィンホルダに吊り下げられた後、各前記扁平チューブ用フィンを前記フィンホルダ内に予め設定された複数箇所に一時集積させることを特徴とする扁平チューブ用フィン集積装置。
【請求項2】
前記製品幅金属帯状体は、複数本毎の搬送グループにグループ分けされていて、
前記フィン移載機構は、前記扁平チューブ用フィンが前記フィンホルダに吊り下げられた後、各前記扁平チューブ用フィンを前記搬送グループの幅方向外側位置に予め設定された箇所に一時集積させることを特徴とする請求項1記載の扁平チューブ用フィン集積装置。
【請求項3】
前記フィンホルダの最下流箇所に一時集積された前記扁平チューブ用フィンの集積枚数が予め設定した枚数以上になったとき、前記最下流箇所に集積された前記扁平チューブ用フィンを外部に搬出するフィン搬出体をさらに有していることを特徴とする請求項2記載の扁平チューブ用フィン集積装置。
【請求項4】
前記フィンホルダに吊り下げられた各前記扁平チューブ用フィンの上端部に当接する位置または各前記扁平チューブ用フィンの上端部との間に隙間を介した位置において各前記扁平チューブ用フィンの上面を覆うと共に、前記フィン移載プレートと共に前記フィンホルダに沿って移動するフィンガイド体をさらに有していることを特徴とする請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の扁平チューブ用フィン集積装置。
【請求項5】
前記搬送装置の上方位置から前記搬送装置に保持されている前記製品幅金属帯状体の前記切欠部を貫通して前記フィンホルダの上端面に当接または対面する位置までの間で昇降可能な落下ガイド体をさらに有していることを特徴とする請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の扁平チューブ用フィン集積装置。
【請求項6】
前記落下ガイド体は、前記搬送装置に送り込まれた前記製品幅金属帯状体を製品長さにカットする前に前記切欠部を貫通して前記フィンホルダの上端面に当接または対面する位置まで下降し、前記製品幅金属帯状体が製品長さにカットされた前記扁平チューブ用フィンが前記フィンホルダに落下した後に前記搬送装置の上方位置に戻ることを特徴とする請求項5記載の扁平チューブ用フィン集積装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は扁平チューブ用フィン集積装置に関し、より詳細には、熱交換器用の扁平チューブを挿入させる切欠部が形成されてなる扁平チューブ用フィンを水平方向に集積する扁平チューブ用フィン集積装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアコン等における熱交換器は、冷媒を流通させるための冷媒管に放熱用のフィンを複数枚挿通させることにより形成されている。このような熱交換器のうち、冷媒管が扁平に形成されたものがあり、このような扁平チューブには、フィンの幅方向に切欠部が形成された扁平チューブ用フィンが用いられ、切欠部に扁平チューブが挿入される。このような扁平チューブ用フィンの集積装置(スタック装置)としては、例えば特許文献1(特許第7006994号公報)において開示されている構成で板厚方向に扁平チューブ用フィンが集積(積層)されている。しかしながら、集積させた扁平チューブ用フィンに冷媒管である扁平チューブを挿入する際においては、特許文献2(特許第7037207号公報)の実施形態のように、扁平チューブと扁平チューブ用フィンの集積体は水平方向にセットされている必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7006994号公報(明細書段落0048-0049,
図5等)
【文献】特許第7037207号公報(明細書段落0005,0041,
図15―
図18等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
扁平チューブ用フィンは、プレス装置によりプレス加工された後に搬送装置に搬送され、搬送装置から重力の作用により集積装置に受け渡される。すなわち扁平チューブ用フィンは板厚方向(高さ方向)に集積される。集積装置に所定枚数の扁平チューブ用フィンが集積されると、プレス装置を一時停止させてから、集積体および集積装置と、空の集積装置との入れ替え作業をしなければならず、集積体の取り出しに伴う扁平チューブ用フィンの製造停止時間が長くなるといった課題を有している。また、集積された扁平チューブ用フィン(集積体)に扁平チューブを挿入する際においては、高さ方向に積層されている集積体の向きを水平方向に姿勢変更しなければならず、手間がかかるといった課題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは次のとおりである。すなわち、プレス装置を一時停止させることなく扁平チューブ用フィンの集積体を取り出すことが可能であって、集積体に扁平チューブを挿入する際における集積体の姿勢変更を省略にすることにある。
【0006】
上記課題を解決するために発明者が鋭意研究した結果、以下の構成に想到した。すなわち本発明は、プレス装置によってプレス加工され、熱交換器用の扁平チューブが挿入される切欠部を有する製品幅金属帯状体を搬送装置に沿って搬送させた後、前記製品幅金属帯状体を製品長さにカットした扁平チューブ用フィンを前記搬送装置から落下させた後に集積する扁平チューブ用フィン集積装置であって、前記搬送装置の搬送方向に対して水平方向に直交する配置であると共に前記切欠部の直下位置に配設されたフィンホルダが前記扁平チューブ用フィンの長さ方向に沿って複数配設されていて、前記扁平チューブ用フィンの長さ方向における前記フィンホルダの上流側面および下流側面に沿って前記フィンホルダの下方側から上方側に延びるフィン移載プレートと、前記フィン移載プレートを保持する移載プレートホルダと、前記移載プレートホルダを前記フィンホルダの延長方向および高さ方向に移動させるプレートホルダ移動駆動部を具備するフィン移載機構が前記扁平チューブ用フィンの長さ方向に所要間隔をあけて複数配設されていて、前記フィン移載機構は、前記扁平チューブ用フィンが前記フィンホルダに吊り下げられた後、各前記扁平チューブ用フィンを前記フィンホルダ内に予め設定された複数箇所に一時集積させることを特徴とする扁平チューブ用フィン集積装置である。
【0007】
これにより、プレス装置を一時停止させることなく扁平チューブ用フィンの集積体を取り出しすることが可能であって、集積体に扁平チューブを挿入する際における集積体の姿勢変更を省略することが可能になる。
【0008】
また、前記製品幅金属帯状体は、複数本毎の搬送グループにグループ分けされていて、前記フィン移載機構は、前記扁平チューブ用フィンが前記フィンホルダに吊り下げられた後、各前記扁平チューブ用フィンを前記搬送グループの幅方向外側位置に予め設定された箇所に一時集積させることが好ましい。
【0009】
これにより、扁平チューブ用フィンを一時集積する際における扁平チューブ用フィンの移動距離を少なくすることができ、扁平チューブ用フィンの製造効率を向上させることができる。
【0010】
また、前記フィンホルダの最下流箇所に一時集積された前記扁平チューブ用フィンの集積枚数が予め設定した枚数以上になったとき、前記最下流箇所に集積された前記扁平チューブ用フィンを外部に搬出するフィン搬出体をさらに有していることが好ましい。
【0011】
これにより、扁平チューブ用フィンの集積体を最下流位置から順次扁平チューブ用フィン集積装置の外部に排出することができる。
【0012】
また、前記フィンホルダに吊り下げられた各前記扁平チューブ用フィンの上端部に当接する位置または各前記扁平チューブ用フィンの上端部との間に隙間を介した位置において各前記扁平チューブ用フィンの上面を覆うと共に、前記フィン移載プレートと共に前記フィンホルダに沿って移動するフィンガイド体をさらに有していることが好ましい。
【0013】
これにより、フィンホルダに沿って扁平チューブ用フィンと扁平チューブ用フィン集積体をスライド移動させる際において、いずれかの扁平チューブ用フィンがフィンホルダからの浮き上がり等に代表されるフィンホルダからの逸脱を防止することができる。
【0014】
また、前記搬送装置の上方位置から前記搬送装置に保持されている前記製品幅金属帯状体の前記切欠部を貫通して前記フィンホルダの上端面に当接または対面する位置までの間で昇降可能な落下ガイド体をさらに有していることが好ましい。また、前記落下ガイド体は、前記搬送装置に送り込まれた前記製品幅金属帯状体を製品長さにカットする前に前記切欠部を貫通して前記フィンホルダの上端面に当接または対面する位置まで下降し、前記製品幅金属帯状体が製品長さにカットされた前記扁平チューブ用フィンが前記フィンホルダに落下した後に前記搬送装置の上方位置に戻ることがより好ましい。
【0015】
これらにより、搬送装置から扁平チューブ用フィンを扁平チューブ用フィン集積装置に確実に集積させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明における扁平チューブ用フィン集積装置の構成を採用することにより、プレス装置を一時停止させることなく扁平チューブ用フィンの集積体を取り出しすることが可能であって、集積体に扁平チューブを挿入する際における集積体の姿勢変更を省略することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第1実施形態における扁平チューブ用フィン製造装置の概略構成を示す平面図である。
【
図2】第1実施形態における金属帯状体の要部平面図である。
【
図3】第1実施形態における製品幅金属帯状体の平面図である。
【
図4】第1実施形態における搬送装置の右側面図である。
【
図5】第1実施形態における搬送装置および扁平チューブ用フィン集積装置の右側面図(
図1中の矢印Vから臨んだ図)である。
【
図6】
図5中の矢印VIから臨んだ扁平チューブ用フィン集積装置の平面図である。
【
図7】第1実施形態における扁平チューブ用フィン集積装置の背面図である。
【
図9】
図8に続く搬送装置の要部動作説明図である。
【
図10】
図9に続く搬送装置の要部動作説明図である。
【
図11】扁平チューブ用フィンを搬送装置からフィンホルダに移した状態を示す説明図である。
【
図12】
図7の状態に対応する扁平チューブ用フィン集積装置の右側面図である。
【
図13】
図12に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図14】
図13に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図15】
図14に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図16】
図15に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図17】
図16に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図18】
図17に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図19】
図18に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図20】
図19に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図21】第2実施形態における扁平チューブ用フィン集積装置の右側面図である。
【
図22】
図21に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図23】
図22に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図24】
図23に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図25】
図24に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【
図26】
図25に続く扁平チューブ用フィン集積装置の動作を説明する右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明にかかる扁平チューブ用フィン集積装置90を含んだ扁平チューブ用フィン製造装置100の実施形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
【0019】
(第1実施形態)
本実施形態における扁平チューブ用フィン製造装置100は、
図1に示すように、材料供給部10、プレス装置20、送り機構30、列間スリット装置40、ループサポータ50、集積送り装置60、カットオフ装置70、搬送装置80、扁平チューブ用フィン集積装置90および動作制御部101を具備している。扁平チューブ用フィン製造装置100によって製造された扁平チューブ用フィン200の集積体(扁平チューブ用フィン集積体300)は、コア組立装置400に代表される下流側工程に排出される。
【0020】
材料供給部10は、アンコイラ12とループコントローラ14とNCフィーダ16を有している。熱交換器用の扁平チューブ用フィン200の材料であるアルミニウム合金等に代表される金属製の薄板11は、アンコイラ12にコイル状に巻回されている。アンコイラ12から引き出された薄板11は、ループコントローラ14の内部に挿入され、間欠送りされる薄板11のばた付きが抑えられている。ループコントローラ14の下流側には、NCフィーダ16が配設されている。NCフィーダ16は、薄板11の上面と下面に接触する2つのローラを有しており、これらのローラが回転駆動することにより、薄板11を板厚方向に挟み込んでプレス装置20に間欠送りしている。NCフィーダ16は、動作制御部101により、プレス装置20の金型装置22における上型と下型(いずれも図示はせず)とが当接状態から離反を開始してから上型と下型が当接するまでの間に薄板11をプレス装置20に送り出しするように動作制御されている。
【0021】
本実施形態におけるプレス装置20は、上型と下型からなる金型装置22が内蔵されている。上型と下型は、少なくとも一方が図示しない金型駆動部に取り付けられており、他方に向けて接離動可能になっている。薄板11は金型装置22によってプレス加工され、
図2に示すような所定形状の金属帯状体201に形成される。なお、
図2には金属帯状体201の長さ方向および幅方向の一部範囲が示されている。
図3に示すように、金属帯状体201を製品幅に分割して得られる製品幅金属帯状体202は、扁平チューブ(図示はせず)が挿入される切欠部210が複数箇所に形成されており、切欠部210と切欠部210との間にはルーバ220を有する板状部230が形成されている。また、ルーバ220の幅方向の両端側には、薄板11が切起されて形成された開口部240が形成されている。1つのルーバ220に対する2つの開口部240のうち、一方側の開口部240は、板状部230の先端部側に形成されている。なお、開口部240の図中の幅方向両端部には、扁平チューブ用フィン集積装置90に扁平チューブ用フィン200を集積する際に集積方向に隣接する扁平チューブ用フィン200の間に隙間を形成するための切り起し部が形成されている。
【0022】
切欠部210は、扁平チューブ用フィン200の幅方向の一方側から他方側に向けて形成されており、幅方向の一方側のみが開口している。切欠部210と切欠部210との間の複数の板状部230は長手方向(搬送方向)に沿って連続して延びる連結部250によって連結されている。なお、2つの開口部240のうちの残りの一つがこの連結部250に形成されている。本実施形態における金属帯状体201には、幅方向に24本の製品幅金属帯状体202が同じ向きで一体に形成されている。
【0023】
プレス装置20により形成された金属帯状体201は、プレス装置20の下流側に隣接して配設された送り機構30により搬送方向に間欠的に送られる。送り機構30は、いわゆるヒッチ送り機構が採用されており、搬送方向に沿って往復動する往復動ユニット32がNCフィーダ16と連動して作動するように動作制御部101により動作制御されている。具体的には、プレス装置20の金型装置22における上型と下型が当接状態から離反を開始してから上型と下型が当接するまでの間に往復動ユニット32が初期位置と送り出し位置との間を1往復するように動作が制御されている。往復動ユニット32の上面には、金属帯状体201の切欠部210や開口部240に金属帯状体201の底面側から進入する送りピン34が立設されている。送りピン34の先端部は搬送方向下流側から上流側に向けて高さが徐々に低くなる傾斜面(図示はせず)に形成されていると共に、金属帯状体201の底面側から上面側に図示しない付勢部材により付勢されている。
【0024】
往復動ユニット32が初期位置にいる間に金属帯状体201がプレス装置20から送り出されると、公知の機構により送りピン34が金属帯状体201の切欠部210や開口部240に進入する。そして往復動ユニット32が搬送方向下流側の送り出し位置まで移動することで、送りピン34によって金属帯状体201が送り出し位置まで牽引される。往復動ユニット32が搬送方向上流側の初期位置に戻る際には、送りピン34は公知の機構により切欠部210や開口部240から退避させた状態で往復動ユニット32を初期位置に戻すことができる。
【0025】
本実施形態における送り機構30の下流側には列間スリット装置40が配設されている。列間スリット装置40は、金属帯状体201の上面側において搬送方向に沿って配置された上刃および下刃からなる切断刃42と図示しないリンク部を有している。切断刃42は、金属帯状体201に形成された製品幅金属帯状体202を個片化する位置(ここでは金属帯状体201の幅方向の23箇所)に配設されている。リンク部はプレス装置20の接離動動作を動力源として切断刃42を所要タイミングで接離動させるためのものである。本実施形態においては、切断刃42の接離動動作が金型装置22における上型と下型の接離動動作と同位相になるようにリンク部により動作変換が行われている。また、図示しない切断刃駆動機構により切断刃42を接離動させる形態にすることもできる。この場合、上下刃駆動機構は、動作制御部101により動作制御することができる。送り機構30により列間スリット装置40に送り込まれた金属帯状体201は、切断刃42により扁平チューブ用フィン200の製品幅と同幅寸法の製品幅金属帯状体202に個片化される。
【0026】
列間スリット装置40により金属帯状体201から個片化された製品幅金属帯状体202は、それぞれが列間スリット装置40の下流側に配設されたループサポータ50によってたわみ量が調整され、搬送方向下流側が末広がり状となるように搬送されている。ループサポータ50は、製品幅金属帯状体202の底面を支持し、搬送方向をガイドするものである。ここでは、金属帯状体201の幅方向中央部分で分割された製品幅金属帯状体202のたわみ量が最多で、幅方向両端部分に接近するに伴いそれぞれの位置で分割された製品幅金属帯状体202のたわみ量が漸減するようにループサポータ50の高さ位置が設定されている。このようなループサポータ50を配設することで、製品幅金属帯状体202が搬送方向下流側において拡幅する末広がり状に搬送されても、それぞれの製品幅金属帯状体202における切欠部210の搬送方向位置をそろえることができる点で好都合である。
【0027】
ループサポータ50により末広がり状に搬送された製品幅金属帯状体202は、集積送り装置60に供給され、
図4に示すように、幅方向に隣り合う4本の製品幅金属帯状体202を1つの搬送グループ600とした6つの搬送グループ600にグループ分けされる。互いに隣り合う搬送グループ600は、幅方向に一時集積部97となる所要間隔が配設された状態で集積送り装置60からカットオフ装置70および搬送装置80に供給される。集積送り装置60から搬送された搬送グループ600の製品幅金属帯状体202は、カットオフ装置70を所要長さ(扁平チューブ用フィン200の製品長さ)で通過し、搬送装置80の保持体82に保持された状態になる。なお、図示はしないが、集積送り装置60に設けられた送り装置の動作は、送り機構30の動作と同期して作動するように動作制御部101によって動作制御されている。
【0028】
カットオフ装置70には固定刃および可動刃と可動刃駆動機構(いずれも図示はせず)が設けられている。可動刃駆動機構は、動作制御部101により動作制御されている。具体的には、金型装置22における上型と下型の接離動動作と同位相で可動刃が固定刃に接離動するように可動刃駆動機構の動作が制御されている。なお、本実施形態においては、製品幅金属帯状体202の底面側に固定刃を配設し、製品幅金属帯状体202の上面側に可動刃を配設しているが、固定刃と可動刃の配設位置が反対の形態を採用することもできる。
【0029】
本実施形態における搬送装置80は、
図4および
図5に示すように、扁平チューブ用フィン200の幅方向両端部の外側から互いに接離動する保持体82、保持体駆動部84、落下ガイドピン86、落下ガイド体87および落下ガイド駆動部88を有している。本実施形態における保持体82はL字型断面形状に形成され、扁平チューブ用フィン200の幅方向両端部を所要幅部分で保持した状態で長さ方向に平行に配設されており、保持体駆動部84により近接状態と離反状態との間で接離動する。
【0030】
落下ガイドピン86は、保持体82に形成された図示しない貫通孔を貫通する部分が細径部に形成されており、細径部の側周面が保持体82に保持された製品幅金属帯状体202の長手方向側端縁の一方に当接可能な位置に配設されている。落下ガイド体87は、保持体82に保持された製品幅金属帯状体202における複数箇所の切欠部210の直上位置であって近接状態の2つの保持体82の間を通過可能な位置に配設されている。落下ガイド駆動部88は、落下ガイドピン86と落下ガイド体87を同タイミングで昇降させるものであり、流体シリンダ等を用いることができる。保持体駆動部84および落下ガイド駆動部88の動作は、集積送り装置60、カットオフ装置70および扁平チューブ用フィン集積装置90の動作に同期するように動作制御部101により動作制御されている。
【0031】
搬送装置80の下方位置には扁平チューブ用フィン集積装置90(以下、集積装置90という)が配設されている。本実施形態における集積装置90は、
図5~
図7に示すように、ベース91、フィンホルダ92、フィン移載プレート93、移載プレートホルダ94およびプレートホルダ移動駆動部95を具備している。
図5に示すように、搬送方向における幅方向に配設された2つのベース91と、ベース91の上に所要間隔をあけて掛け渡された6本のフィンホルダ92と、各々のフィンホルダ92の一方の起立面に沿って配設された6枚のフィン移載プレート93と、6枚のフィン移載プレート93を保持する移載プレートホルダ94およびプレートホルダ移動駆動部95により1ユニットのフィン移載機構96が構成されている。本実施形態においては、
図6および
図7に示すように、扁平チューブ用フィン200の長さ方向に4ユニットのフィン移載機構96が配設されている。
【0032】
ベース91は、扁平チューブ用フィン200の搬送方向に沿って配設された24個の搬送装置80の幅方向両端部よりも外方側位置に配設されており、
図5の左側部分に配設されているベース91と左端に位置する搬送装置80との間には一時集積部97が設けられている。フィンホルダ92は、扁平チューブ用フィン200の切欠部210に進入可能な幅寸法に形成され、搬送装置80に搬送された製品幅金属帯状体202における複数箇所の切欠部210の直下位置に搬送装置80の搬送方向に水平方向に直交する配置で設けられている。本実施形態においては、
図6に示すように、所要間隔で配設された2本のフィンホルダ92を1組として、ベース91の長さ方向(搬送方向)に均等間隔で3組が配設されている。2本のフィンホルダ92のうち、搬送方向下流側に位置するフィンホルダ92には、搬送方向下流側面に沿ってフィン移載プレート93が配設され、搬送方向上流側におけるフィンホルダ92には、搬送方向上流側面に沿ってフィン移載プレート93が配設されている。
【0033】
フィン移載プレート93は6枚を一組として移載プレートホルダ94に保持されている。移載プレートホルダ94は、フィンホルダ92が掛け渡されている方向(フィンホルダ92の延長方向:
図5および
図6の横方向)の7箇所に配設されている。7箇所に配設された移載プレートホルダ94は、プレートホルダ移動駆動部95に取り付けられている。プレートホルダ移動駆動部95としては、移載プレートホルダ94を高さ方向に移動させる流体シリンダ95Aと、移載プレートホルダ94をフィンホルダ92の延長方向に往復移動させる直動装置95Bを例示することができる。プレートホルダ移動駆動部95の直動装置95Bは、ある搬送グループ600に対応させた移載プレートホルダ94を、排出方向下流側に隣り合う搬送グループ600に対応させた移載プレートホルダ94の当初位置よりも排出方向下流側位置まで移動させた後、当初位置に戻らせる往復移動動作を行う。
【0034】
このようにフィンホルダ92に沿ってフィン移載プレート93を搬送グループ600の幅範囲程度の距離を移動させて、フィンホルダ92に保持されている扁平チューブ用フィン200を一時集積部97まで搬送することで、短時間で次の製品幅金属帯状体202の受け入れ状態にすることができる。プレートホルダ移動駆動部95の動作は、集積送り装置60、カットオフ装置70および搬送装置80の動作に同期して作動するよう、動作制御部101により動作制御されている。
【0035】
次に本実施形態における集積装置90への扁平チューブ用フィン200の集積方法について説明する。なお、材料供給部10から集積送り装置60までの間における各構成の動作は公知であるため、ここでの詳細動作説明は省略する。
【0036】
集積送り装置60から6つの搬送グループ600にグループ分けされた状態でカットオフ装置70および搬送装置80に送り出された製品幅金属帯状体202は、ループサポータ50により搬送方向の特定箇所の切欠部210の位置が位置合わせされた状態になっている。
図8に示すように、製品幅金属帯状体202がカットオフ装置70を通過して搬送装置80における近接状態の2つの保持体82により保持された後、動作制御部101は、落下ガイド駆動部88を作動させて、落下ガイドピン86と落下ガイド体87を所定位置まで下降させる。これにより
図9に示すように、落下ガイドピン86の先端部側面が製品幅金属帯状体202の幅方向端縁に当接すると共に、落下ガイド体87が製品幅金属帯状体202の複数箇所の切欠部210に挿入され、製品幅金属帯状体202が搬送方向および幅方向で位置決めされた状態になる。なお、落下ガイド体87の下端部はフィンホルダ92の上端面と当接させる位置まで下降させることもできる。続いて動作制御部101は、カットオフ装置70を作動させて製品幅金属帯状体202を製品長さにカットして扁平チューブ用フィン200に個片化する。
【0037】
製品幅金属帯状体202が扁平チューブ用フィン200に個片化された後、動作制御部101は、保持体駆動部84を作動させて保持体82を扁平チューブ用フィン200の幅方向外側位置まで離反させる。すると
図10に示すように、扁平チューブ用フィン200は、保持体82から落下することになる。このとき、落下ガイド体87とフィンホルダ92が同一直線上になっていることに加え、落下ガイドピン86により幅方向のブレが規制されているので、フィンホルダ92を落下ガイド体87が挿通されていた切欠部210に進入させることができる。このようにしてフィンホルダ92に移された扁平チューブ用フィン200は、
図11に示すように、切欠部210の開口部側が下側になった状態(保持体82に保持されていた状態から90度回転した状態)でフィンホルダ92に保持される。
【0038】
保持体82が扁平チューブ用フィン200の幅方向外側位置まで離反し、扁平チューブ用フィン200がフィンホルダ92に保持された後(保持体82の離反完了から所要時間経過後)、動作制御部101は、保持体駆動部84を作動させて保持体82を近接状態に戻すと共に、落下ガイド駆動部88を作動させて落下ガイドピン86と落下ガイド体87を
図8に示す上方位置(製品幅金属帯状体202の搬送の邪魔にならない高さの初期位置)まで上昇させる。
【0039】
図12は、
図11に示す状態を集積装置90の範囲のみで表したものである。
図12に示す状態になった後、動作制御部101は、プレートホルダ移動駆動部95の流体シリンダ95Aを作動させて、
図13に示すように移載プレートホルダ94を上昇させた後、プレートホルダ移動駆動部95の直動装置95Bを作動させて、
図14に示すようにフィンホルダ92における各々の搬送グループ600の範囲に保持されている4枚の扁平チューブ用フィン200を排出側(
図14中の左側)に隣り合う搬送グループ600との間に予め設けられたそれぞれの一時集積部97に一次集積させる。この後動作制御部101は、プレートホルダ移動駆動部95の流体シリンダ95Aを作動させて、
図15に示すように移載プレートホルダ94を初期位置に下降させると共に、プレートホルダ移動駆動部95の直動装置95Bを作動させて
図16に示すように移載プレートホルダ94を初期位置に戻す。
【0040】
すなわち、動作制御部101は、近接状態の保持体82を離反させてから再び近接状態にするまでの間に、
図12から
図16に示す状態までプレートホルダ移動駆動部95の動作を制御している。なお、一時集積部97に集積可能な扁平チューブ用フィン200の枚数は、予めシミュレーションを行うことにより最低限の一時集積枚数を設定することができる。
【0041】
集積送り装置60による搬送装置80への製品幅金属帯状体202の供給動作は、搬送装置80および集積装置90の動作とも同期している。先に供給した製品幅金属帯状体202が
図16に示すように集積装置90の一時集積部97に集積された後、動作制御部101は、カットオフ装置70を通過させた製品幅金属帯状体202を搬送装置80における近接状態の2つの保持体82により保持させるように集積送り装置60を作動させる。この後、動作制御部101は、
図8~
図11に示すように、先に供給した製品幅金属帯状体202に対する処理と同じ処理を実行して扁平チューブ用フィン200に個片化し、
図17に示すようにフィンホルダ92に扁平チューブ用フィン200を追加保持させる。
【0042】
フィンホルダ92に扁平チューブ用フィン200が追加保持された後、動作制御部101は、先のタイミングと同様にしてプレートホルダ移動駆動部95の流体シリンダ95Aを作動させて、
図18に示すように移載プレートホルダ94を上昇させた後、プレートホルダ移動駆動部95の直動装置95Bを作動させて、
図19に示すようにフィンホルダ92の各搬送グループ600の範囲に保持されている4枚の扁平チューブ用フィン200をそれぞれの一時集積部97に一次集積させる。この後動作制御部101は、プレートホルダ移動駆動部95の流体シリンダ95Aを作動させて、
図15に示すように移載プレートホルダ94を初期位置に下降させると共に、プレートホルダ移動駆動部95の直動装置95Bを作動させて
図16に示すように移載プレートホルダ94を初期位置に戻す。
【0043】
以上の動作を繰り返すことで、24枚の製品幅金属帯状体202からなる金属帯状体201を本実施形態における集積装置90で集積した場合、各々の一時集積部97に一時集積される扁平チューブ用フィン200の枚数は、
図20に示すように、図中の右側から4枚、8枚、12枚、16枚、20枚、24枚に収束する。搬出方向における最下流箇所である図中の左端の一時集積部97に集積された扁平チューブ用フィン集積体300は、オペレータによりフィン搬出体としての搬出レール500によって搬出され、次工程であるコア組立装置400に供給される。一時集積部97から搬出レール500への扁平チューブ用フィン集積体300の排出は、図示しない排出装置により行うこともできる。
【0044】
本実施形態における集積装置90を具備する扁平チューブ用フィン製造装置100では、プレス装置20を作動させたままの状態で扁平チューブ用フィン集積体300を扁平チューブ用フィン製造装置100から排出することができる。また、扁平チューブ用フィン集積体300は、水平方向に扁平チューブ用フィン200が集積されているため、次工程であるコア組立装置400における扁平チューブ用フィン集積体300の姿勢変更が不要になる点においても好都合である。
【0045】
(第2実施形態)
図21は、第2実施形態における扁平チューブ用フィン集積装置90の右側面図である。なお、本実施形態においては、第1実施形態と共通する構成に対して第1実施形態で用いた符号と同一符号を明細書および図面に付すことで、ここでの重複する説明は省略している。本実施形態におけるフィン集積装置90は、扁平チューブ用フィン200と扁平チューブ用フィン集積体300がフィンホルダ92上を移動する際のガイドとなるフィンガイド体98を有している点が特徴である。本実施形態におけるフィンガイド体98はフィンホルダ92に吊り下げ保持されている扁平チューブ用フィン200と扁平チューブ用フィン集積体300の上面に当接して扁平チューブ用フィン200と扁平チューブ用フィン集積体300の上面を覆う平板状をなしている。また、本実施形態におけるフィンガイド体98は、フィン移載プレート93の上端部と一体に形成されており、
図21に示すようにフィン移載プレート93とフィンガイド体98とにより逆L字状をなしている。なお、フィンガイド体98は、フィン移載プレート93と一体に形成されている形態に限定されるものではなく、フィン移載プレート93とは独立に配設することもできる。
【0046】
本実施形態のようにフィン移載プレート93にフィンガイド体98が一体化された構成を採用した場合、第1実施形態に比較してフィン集積装置90の動作が複雑になる。以下、実施形態におけるフィン集積装置90の動作について説明する。
図21は、フィンホルダ92上の扁平チューブ用フィン200を一時集積部97に集積させた後、直動装置95Bによりフィン移載プレート93とフィンガイド体98を図中右側に移動させた状態である。動作制御部101は、直動装置95Bを作動させて、フィンガイド体98の先端位置が一時集積部97に集積されている扁平チューブ用フィン集積体300と干渉しない位置までフィン移載プレート93とフィンガイド体98を移動させる。次に動作制御部101は
図22に示すように、流体シリンダ95Aを作動させて、フィン移載プレート93とフィンガイド体98を上昇させる。動作制御部101は、フィンガイド体98の下面がフィンホルダ92に吊り下げ保持されている扁平チューブ用フィン200の上端部に当接する位置になるまで流体シリンダ95Aを伸長させている。
【0047】
次に動作制御部101は直動装置95Bを作動させて、
図23に示すように、搬送装置80から供給(落下)される扁平チューブ用フィン200と干渉しない位置までフィン移載プレート93とフィンガイド体98を図中の左側(送り出し側)に移動させる。フィン移載プレート93とフィンガイド体98の移動が完了した後、動作制御部101は、
図23に示すように搬送装置80から扁平チューブ用フィン200をフィンホルダ92に供給(落下)させる。次に動作制御部101は、
図24に示すように、直動装置95Bを作動させフィン移載プレート93とフィンガイド体98を図中左側に移動させてフィンホルダ92に吊り下げ保持されている扁平チューブ用フィン200と扁平チューブ用フィン集積体300をガイドしながら一時集積部97に送り出しを行う。次に動作制御部101は、
図25に示すように直動装置95Bを作動させてフィン移載プレート93とフィンガイド体98を一次集積部97に集積した扁平チューブ用フィン集積体300と干渉しない位置まで図中の右側に移動させる。
【0048】
次に動作制御部101は、流体シリンダ95Aを作動させ、フィン移載プレート93とフィンガイド体98を下降させると共に直動装置95Bを作動させて
図21に示す位置までフィン移載プレート93とフィンガイド体98を移動させる。本実施形態においては、
図25に示す状態から
図26に示す状態になる間で動作制御部101またはオペレータが、フィンホルダ92の左端位置の一次集積部97に集積された扁平チューブ用フィン集積体300を搬出レール500から次工程に送り出す処理を行っている。このようにして
図21に示す状態から
図26に示す状態が繰り返されることになる。
【0049】
本実施形態によれば、フィンガイド体98によりフィンホルダ92に吊り下げ保持されている扁平チューブ用フィン200と扁平チューブ用フィン集積体300の上端部をフィンホルダ92に向けて軽く押圧した状態にすることができる。これによりフィンホルダ92に沿って扁平チューブ用フィン200と扁平チューブ用フィン集積体300をスライド移動させる際において、いずれかの扁平チューブ用フィン200がフィンホルダ92から浮き上がる等のフィンホルダ92からの逸脱が防止される。
【0050】
以上に本発明にかかる扁平チューブ用フィン集積装置90を具備した扁平チューブ用フィン製造装置100について実施形態に基づいて説明をしたが、本発明は以上の実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態における金属帯状体201には24本の製品幅金属帯状体202が形成されているが、金属帯状体201に形成される製品幅金属帯状体202の本数は複数本であればよく、具体的な本数は特に限定されるものではない。また、搬送グループ600の数は、金属帯状体201に形成された製品幅金属帯状体202の本数に応じて適宜変更することができる。
【0051】
また、本実施形態における搬送装置80は、製品幅金属帯状体202の長さ方向の全範囲に沿って保持体82を配設しているが、製品幅金属帯状体202の長さ方向において所要間隔をあけた複数箇所に保持体82が配設された形態を採用することもできる。さらには、保持体82はL字型断面形状に限定されるものではない。製品幅金属帯状体202を保持することができれば、コ字型等の他の形状を採用することもできる。
【0052】
また、本実施形態における扁平チューブ用フィン集積装置90は、扁平チューブ用フィン200の長さ方向に4ユニットのフィン移載機構96が配設されているが、1つのフィン移載機構96で扁平チューブ用フィン200を搬出する形態を採用することもできる。また、フィンホルダ92の上流側面または下流側面の一方の面のみに平板状のフィン移載プレート93が配設されているが、この形態に限定されるものではない。フィン移載プレート93は、フィンホルダ92を挟み込む略U字型に形成された形態を採用することもできる。
【0053】
また、第2実施形態におけるフィンガイド体98は、フィンホルダ92に吊り下げ保持されている扁平チューブ用フィン200と扁平チューブ用フィン集積体300の上面に当接させているが、この形態に限定されるものではない。フィンガイド体98はフィンホルダ92に吊り下げ保持されている扁平チューブ用フィン200と扁平チューブ用フィン集積体300の上面とわずかに離間させた位置で扁平チューブ用フィン200と扁平チューブ用フィン集積体300の上面を覆う形態を採用することもできる。
【0054】
さらに第2実施形態においては、フィンホルダ92の一時集約部97において集約された扁平チューブ用フィン集積体300を
図25に示す状態と
図26に示す状態の間で搬出レール500から次工程に送り出しているが、この形態に限定されるものではない。フィンホルダ92の一時集約部97において集約された扁平チューブ用フィン集積体300は、
図24に示す状態から
図25に示す状態の間で搬出レール500から次工程に送り出すようにしてもよい。
【0055】
また、以上に説明した実施形態における各種変形例どうしを適宜組み合わせた構成を採用することも可能である。
【符号の説明】
【0056】
10:材料供給部
11:薄板,12:アンコイラ,14:ループコントローラ,16:NCフィーダ
20:プレス装置
22:金型装置
30:送り機構
32:往復動ユニット,34:送りピン
40:列間スリット装置
42:切断刃
50:ループサポータ
60:集積送り装置
70:カットオフ装置
80:搬送装置
82:保持体,84:保持体駆動部,86:落下ガイドピン,87:落下ガイド体,
88:落下ガイド駆動部
90:扁平チューブ用フィン集積装置
91:ベース,92:フィンホルダ,93:フィン移載プレート,
94:移載プレートホルダ,95:プレートホルダ移動駆動部,
95A:流体シリンダ,95B:直動装置,96:フィン移載機構,97:一時集積部,
98:フィンガイド体
100:扁平チューブ用フィン製造装置
101:動作制御部
200:扁平チューブ用フィン,201:金属帯状体,202:製品幅金属帯状体
210:切欠部,220:ルーバ,230:板状部,240:開口部,250:連結部
300:扁平チューブ用フィン集積体
400:コア組立装置
500:搬出レール
600:搬送グループ
【要約】
【課題】プレス装置を停止させずに扁平チューブ用フィンの集積体の取り出しが可能で、集積体に
扁平チューブを挿入する際、集積体の姿勢変更が省略可能な扁平チューブ用フィン集積装置を提供すること。
【解決手段】扁平チューブ用フィン200の長さ方向に直交する配置で切欠部210の直
下位置に配設された複数のフィンホルダ92、フィンホルダ92の下方から上側に延びる
フィン移載プレート93、移載プレートホルダ94、移載プレートホルダ94をフィンホ
ルダ92の延長方向および高さ方向に移動させるプレートホルダ移動駆動部95を具備す
るフィン移載機構96が所要間隔をあけて複数配設されていて、フィン移載機構96は、
扁平チューブ用フィン200がフィンホルダ92に吊り下げられた後、扁平チューブ用フ
ィン200をフィンホルダ92に予め設定された一時集積部97に集積させることを特徴
とする扁平チューブ用フィン集積装置90である。
【選択図】
図18