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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】弾性押圧要素を有する電気プラグ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/639 20060101AFI20240227BHJP
   H01R 13/533 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
H01R13/533 D
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019041115
(22)【出願日】2019-03-07
(65)【公開番号】P2019165000
(43)【公開日】2019-09-26
【審査請求日】2021-12-06
(31)【優先権主張番号】10 2018 203 628.4
(32)【優先日】2018-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100121533
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 まどか
(72)【発明者】
【氏名】メックテリディス,ディミトリオス
(72)【発明者】
【氏名】パミン,ルドルフ
【審査官】長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/042447(WO,A1)
【文献】特開平11-265755(JP,A)
【文献】特開2009-199922(JP,A)
【文献】特開2011-9092(JP,A)
【文献】特開2005-203307(JP,A)
【文献】特開2004-281370(JP,A)
【文献】特開2006-236903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/639
H01R 13/533
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側ハウジング(2)と、組立方向(M)に沿って前記外側ハウジング(2)に差込み可能な内側ハウジング(4)とを有する電気プラグ(1)であって、
前記組立方向(M)に対して横断方向に弾性偏向可能な少なくとも1つの押圧要素(8)と、前記少なくとも1つの押圧要素(8)によって前記内側ハウジング(4)と前記外側ハウジング(2)との間に生じる圧入接続とを特徴とする電気プラグ(1)であり、
前記内側ハウジング(4)は、前記内側ハウジング(4)および前記電気プラグ(1)の長手方向軸(L)に沿って延びる細長基体(6)を有し、
前記内側ハウジング(4)または前記外側ハウジング(2)は、前記少なくとも1つの押圧要素(8)と一体部品(10)として一体形成されており、

前記少なくとも1つの押圧要素(8)は、前記長手方向軸(L)に沿うU字形断面、または前記長手方向軸(L)を横断するU字形断面を有する、
電気プラグ(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの押圧要素(8)が、前記内側ハウジング(4)と前記外側ハウジング(2)との間で前記内側ハウジング(4)および/または前記外側ハウジング(2)に装備されていることを特徴とする、請求項1に記載の電気プラグ(1)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの押圧要素(8)は、前記内側ハウジング(4)と前記外側ハウジング(2)との間の間隙(34)にわたって、前記組立方向(M)に対して横断方向に延びていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電気プラグ(1)。
【請求項4】
前記内側ハウジング(4)は、前記少なくとも1つの押圧要素(8)と一体部品(10)として一体形成されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の電気プラグ(1)。
【請求項5】
なくとも2つの前記押圧要素(8)が、前記内側ハウジング(4)と前記外側ハウジング(2)との間で前記内側ハウジング(4)の外側面(7)に配置されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の電気プラグ(1)。
【請求項6】
なくとも2つの前記押圧要素(8)が、前記内側ハウジング(4)と前記外側ハウジング(2)との間で相互に対向する前記内側ハウジング(4)の外側面(7)に配置されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の電気プラグ(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの押圧要素(8)が、前記内側ハウジング(4)の外側面(7)の角部(38)にわたって延びていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気プラグ(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの押圧要素(8)はばねタブ(16)を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の電気プラグ(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの押圧要素(8)は、前記外側ハウジング(2)から前記内側ハウジング(4)へ、または前記内側ハウジング(4)から前記外側ハウジング(2)へ突出する少なくとも1つのブラケット(12)を備えていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の電気プラグ(1)。
【請求項10】
突出する接触圧力面(20)が前記少なくとも1つの押圧要素(8)に配置されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の電気プラグ(1)。
【請求項11】
前記接触圧力面(20)は、対向する前記外側ハウジング(2)または前記内側ハウジング(4)の支持面(22)に対して相補的であるように構成されていることを特徴とする、請求項10に記載の電気プラグ(1)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの押圧要素(8)は、前記外側ハウジング(2)または前記内側ハウジング(4)の壁から成形されていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の電気プラグ(1)。
【請求項13】
長手方向軸(L)に沿って延び、外側ハウジング(2)に組立方向(M)に挿入可能であるように構成されている細長基体(6)を有する内側ハウジング(4)であって、
前記長手方向軸(L)と前記組立方向(M)は平行であり、
前記内側ハウジング(4)と前記外側ハウジング(2)との間に圧入接続を生じさせるために前記組立方向(M)に対して横断方向に偏向可能である少なくとも1つの押圧要素(8)を特徴とする内側ハウジング(4)であり、
前記内側ハウジング(4)は、前記少なくとも1つの押圧要素(8)と一体部品(10)として一体形成されており、

前記少なくとも1つの押圧要素(8)は、前記長手方向軸(L)に沿うU字形断面、または前記長手方向軸(L)を横断するU字形断面を有する、
内側ハウジング(4)。
【請求項14】
内側ハウジング(4)を受けるためのレセプタクル(24)を有する外側ハウジング(2)であって、
前記レセプタクル(24)に配置され、前記内側ハウジング(4)と前記外側ハウジング(2)との間に圧入接続を生じさせるために前記内側ハウジング(4)に向かって偏向可能である少なくとも1つの押圧要素(8)を特徴とする外側ハウジング(2)であり、
前記外側ハウジング(2)は、前記少なくとも1つの押圧要素(8)と一体部品(10)として一体形成されており、

前記少なくとも1つの押圧要素(8)は、前記外側ハウジング(2)の長手方向軸(L)に沿うU字形断面、または前記長手方向軸(L)を横断するU字形断面を有する、
外側ハウジング(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外側ハウジングと、組立方向に沿って外側ハウジングに差込み可能な内側ハウジングとを有する電気プラグに関する。本発明はさらに、長手方向軸に沿って延び、外側ハウジングに組立方向に挿入可能であるように構成されている基体を有する内側ハウジングと、内側ハウジングを組立方向に受けるためのレセプタクル開口部を備えている外側ハウジングとに関する。
【背景技術】
【0002】
外側ハウジングに差込み可能な内側ハウジングを有する電気プラグは、しばしば大きい公差を有し、公称設計に遊びがない。この種のプラグは、例えば、特に自動車産業においてレセプタクルハウジングに挿入されるチャンバブロックとして使用されることが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
公差によって、一方では、取付け中に過度の加圧が生じることがあり、その結果、定義できない大きい差込み力が生じ、メンテナンスの際に内側ハウジングを取り出すことが難しくなる。他方では、内側ハウジングと外側ハウジングとの間に遊びが生じることがあり、その結果、振動および外側ハウジングに対する内側ハウジングの動きにより電気プラグの耐用年数が短くなる。さらに、振動により相手側プラグのコンタクトを失う、または損傷することがある。
したがって、本発明の課題は、取付けおよび取外しが簡単で耐用年数の長い電気プラグを作製することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、冒頭に記載の電気プラグに関して、組立方向に対して横断方向に弾性偏向可能な少なくとも1つの押圧要素により、かつ少なくとも1つの押圧要素によって内側ハウジングと外側ハウジングとの間に生じる圧入接続により解決される。
【0005】
さらに、この課題は、内側ハウジングと外側ハウジングとの圧入接続を生じさせるために内側ハウジングの方向で組立方向に対して横断方向に偏向可能な少なくとも1つの押圧要素を有する、冒頭に記載の内側ハウジングにより解決される。
【0006】
さらに、この課題は、レセプタクルに配置され、内側ハウジングと外側ハウジングとの圧入接続を生じさせるために外側ハウジングの方向に偏向可能な少なくとも1つの押圧要素を有する、冒頭に記載の外側ハウジングにより解決される。
【0007】
組立方向に対して横断方向に弾性偏向可能な押圧要素により、押圧要素を取付け中に偏向させて、結果として生じ得る過度の加圧および大きい差込み力を避けることができる。これにより、内側ハウジングを外側ハウジングに組立方向に簡単に差し込むことができる。押圧要素は内側ハウジングと外側ハウジングとの圧入接続を生じさせ、これにより、内側ハウジングを外側ハウジング内に遊びなく固定することができる。押圧要素の弾性により、発生する振動を押圧要素により動的に吸収することができ、外側ハウジングに対する内側ハウジングの動きを制限することができる。したがって、電気プラグの摩耗が減り、耐用年数が長くなる。圧入接続により、内側ハウジングをメンテナンスのために外側ハウジングから容易かつ迅速に、大きな力を使わずに取り出すことができる。
【0008】
本発明による解決策を、以下の構成およびさらなる発展によりさらに改良することができる。これらの構成および発展は各々それ自体有利であり、希望に応じて互いに組み合わせることができる。
【0009】
第1の有利な構成によれば、少なくとも1つの弾性押圧要素を、内側ハウジングと外側ハウジングとの間で内側ハウジングおよび/または外側ハウジングに装備することができる。これにより、少なくとも1つの押圧要素が取付け中に組立方向に対して横断方向に確実に偏向し、少なくとも1つの押圧要素のばね力により内側ハウジングと外側ハウジングとの間で圧入接続が確実に生じる。押圧要素を、相互差込みプラグの場合に内側ハウジングと外側ハウジングとの間の間隙に位置させてもよく、外側ハウジングまたは内側ハウジングの対向する支持面で支持してもよい。少なくとも1つの押圧要素が内側ハウジングに装備され、外側ハウジングに接触可能であることが好ましい。これにより、水密な外側ハウジングを有する小型プラグの構成が可能になる。
【0010】
好ましい構成によれば、少なくとも1つの弾性押圧要素と内側ハウジングとを一体部品として一体に形成してもよい。この代わりとして、少なくとも1つの弾性押圧要素と外側ハウジングとを一体部品として一体に形成してもよい。これにより、押圧要素を有するハウジングの簡単な製造が可能になり、個々の構造部品の数を減らすことができる。
【0011】
小型電気プラグを作製するために、少なくとも1つの押圧要素を、内側ハウジングまたは外側ハウジングの壁から成形してもよい。壁は、外側ハウジングまたは内側ハウジングに向って突出するばねタブを有することができ、このばねタブを壁の方向に偏向させることができる。ばねタブを、例えば、壁の切抜きにより形成してもよく、内側ハウジングまたは外側ハウジングの方向に傾く少なくとも1つのばねアームにより、内側ハウジングまたは外側ハウジング側に向って突出させてもよい。
【0012】
電気プラグを、プラスチックから、例えば射出成形により成形してもよい。射出成形により、原料から完成したプラスチック部品にまで迅速かつ正確に製造することができる。特に部品数が多い場合に、射出成形により電気プラグの迅速かつ全自動の製造を実現することができる。
【0013】
時間のかかる成形品の製造のない迅速な製造のために、電気プラグを3D印刷により製造してもよい。この代わりとして、電気プラグを浸漬法により製造してもよい。
【0014】
さらに有利な構成によれば、弾性押圧要素は別個の部品、例えば金属ばねであってもよく、これを内側ハウジングまたは外側ハウジングに装着してもよい。これにより、欠陥の場合に、外側ハウジングまたは内側ハウジング全体を交換する必要がなく、押圧要素を容易に交換することができる。
【0015】
さらに有利な構成によれば、少なくとも2つの押圧要素を、内側ハウジングと外側ハウジングとの間の2つの隣接する外側面に配置してもよい。これにより、外側ハウジング内での内側ハウジングの安定性が向上し、外側ハウジング内での内側ハウジングの傾きが防止される。相互差込みプラグの場合、押圧要素は内側ハウジングと外側ハウジングとの間の間隙にわたって延びることができ、押圧要素を内側ハウジングまたは外側ハウジングの支持面で支持することができる。これにより、外側ハウジングにおける内側ハウジングの安定性が高まる。
【0016】
支持面は、内側ハウジングに面した外側ハウジングの内面であっても、外側ハウジングに面した内側ハウジングの外面であってもよい。
【0017】
傾き動作が小さく固定が強力な小型電気プラグの場合、少なくとも1つの押圧要素が、2つの隣接する外側面の角部にわたって延びることができる。
【0018】
さらに有利な構成によれば、少なくとも2つの押圧要素を、内側ハウジングと外側ハウジングとの間で、内側ハウジングに関して相互に対向する外側面に配置してもよい。これにより、圧入接続は内側ハウジングに関して対向する外側面に均一に作用し、発生する振動を弾性押圧要素により均一に吸収することができる。
【0019】
空間条件または寸法に応じて、少なくとも3つの押圧要素を3つの異なる外側面に配置することができる。これにより、内側ハウジングの傾き抵抗が向上し、弾性押圧要素による振動吸収が強化される。
【0020】
外側ハウジング内での内側ハウジングの固定を向上させ、プラグの振動をさらに制限するために、好ましい構成によれば、少なくとも1つの弾性押圧要素を、ハウジングのすべての外側面にそれぞれ配置することができる。
【0021】
少なくとも2つの弾性押圧要素を、外側面に、好ましくは長手方向に配置された外側面の異なる端部に配置して、電気プラグの安定性を高めることができる。
【0022】
少なくとも1つの押圧要素は、ばねタブを有することができる。これにより、ばねタブは板ばねのように作用する。ばねタブは、組立方向に平行な長手方向軸に沿って外側面上で延びることができ、これにより、組立方向への差込みが容易になり、差込み力が低減する。この代わりとして、ばねタブは、電気プラグの長手方向軸に対して略横断方向に延びることができる。これにより、電気プラグの長手方向軸に沿ってばねタブが必要とする空間が小さくなる。
【0023】
さらに有利な構成によれば、少なくとも1つの弾性押圧要素を、長手方向軸に関して傾いた角度で配置することができる。
【0024】
少なくとも1つの押圧要素が外側面の方向で組立方向に対して横断方向に偏向できるようにするために、外側面と押圧要素との間に凹部を配置してもよい。力を加えることにより、弾性押圧要素を外側面の方向に偏向させることができる。これにより、過大寸法を動的に補償することができ、差込み力を低減させることができる。
【0025】
さらに有利な構成によれば、少なくとも1つの押圧要素は、外側ハウジングから内側ハウジングへ、または内側ハウジングから外側ハウジングへ突出する少なくとも1つのブラケットを備えていてもよい。ばねタブは、ブラケットに配置して、ブラケットにより外側面から離間させてよい。
【0026】
ばねタブを、ブラケットに対して略90°に配置することができる。これにより、大きいばね移動を有する略L字形の押圧要素を形成することができる。ブラケットから離れる方を向いたばねタブの自由端を、内側ハウジングまたは外側ハウジングの方向に強く偏向させることができる。
【0027】
さらに有利な構成によれば、押圧要素を内側ハウジングまたは外側ハウジングのカラーに成形してもよい。カラーは凹部を備えて、凹部の方向に押圧要素を偏向させることができるようにしてもよい。
【0028】
大きい押圧力を発生させるために、少なくとも1つの押圧要素は2つのブラケットを備えることができ、ばねタブは、一方のブラケットから他方のブラケットへ延びることができる。ブラケットを、長手方向軸に沿った面に配置するか、長手方向軸に対して横断方向に配置することが好ましい。これにより、押圧要素は、長手方向軸に沿った、または長手方向軸を横切る略U字形断面を有し、押圧力がブラケット間のばねタブの張力により増加する。
【0029】
さらに有利な構成によれば、少なくとも1つの押圧要素は、突出する接触圧力面を有し、プラグを相互に差し込むと、この接触圧力面で、押圧要素が対向する外側ハウジングまたは内側ハウジングに支持される。接触圧力面を、内側ハウジングまたは外側ハウジングの支持面に対して相補的であるように構成することができる。接触圧力面は、支持面に寄り添うことができ、したがって、同時に支持面に接触することができる。これにより、圧入接続が生じる位置を正確に決めることができる。接触圧力面に、内側ハウジングまたは外側ハウジングの外側面の方向で押圧要素を組立方向に対して横断方向に偏向させる垂直抗力が作用する。そして、押圧要素のばね力が接触圧力面を通じて支持面に伝わることにより、圧入接続が生じる。
【0030】
外側ハウジングを受けるために、内側ハウジングを少なくとも1つの押圧要素により過大寸法にしてもよい。取付け中に、押圧要素を、過大寸法により内側ハウジングまたは外側ハウジングの方向で組立方向に対して横断方向に偏向させて、過大寸法を低減させることができる。過大寸法を内側ハウジングと外側ハウジングとの間の間隙よりも大きくして、相互差込みプラグにおいて、押圧要素による押圧力が内側ハウジングと外側ハウジングとの圧入接続を生じさせるのに十分に大きくなるようにすることができる。
【0031】
押圧要素は組立方向に延びる面取りを有して、差込み中の差込み力をさらに低減させることができる。
【0032】
接触圧力面をばねタブに配置してもよい。この場合の接触圧力面の長手方向軸は、ばねタブの長手方向軸に対して横断方向に、またはばねタブの長手方向軸に平行に配置することができる。接触圧力面は、ばねタブを最大限に偏向させる位置をばねタブ上で決めることができる。
【0033】
接触圧力面が支持面の方向に延びる高さは、少なくとも内側ハウジングと外側ハウジングとの間の最大の遊びに対応し得る。これにより、製造中、遊びのない圧入接続が常に確実に可能になる。したがって、接触圧力面は、ばねタブから内側ハウジングと外側ハウジングとの間の間隙内へ延びることができ、支持面で支持され得る。
【0034】
接触圧力面を、面取りを有してばねタブに配置することができる。この面取りは組立方向に延びて、組立方向への差込みを簡単にすることができる。
【0035】
接触圧力面は、円の弧の形状を有して、丸い支持面に対して相補的であるように構成され、同時にこの支持面に接触することができる。これにより、圧入接続の押圧力を支持面および接触圧力面に均一に分散させることができる。
【0036】
支持面を、接触圧力面の方向に突出する隆起部により形成してもよい。これにより、内側ハウジングを外側ハウジング内に固定することができ、長手方向軸に沿った内側ハウジングと外側ハウジングとの間の間隙を生じさせて、例えばシールなどの外部構造部品を導入することができる。さらに、壁を隆起部により支持面で強化することができ、これにより、押圧力が大きい場合でも変形が生じなくなる。この代わりとして、支持面を、内側ハウジングまたは外側ハウジングの壁により直接形成してもよい。
【0037】
接触圧力面は、好ましくは互いに平行に位置する少なくとも2つの相互に隣接するばねタブにわたって延びていてもよい。これにより、押圧力を増加させることができ、ばねタブに作用する負荷を低減させることができる。したがって、ばねタブの起こり得る負荷による破損を和らげる。
【0038】
外側ハウジングは電気プラグの最も外側のハウジングであってもよい。しかしながら、電気プラグは、外側ハウジングが少なくとも部分的に挿入されるいくつかのハウジング部品を有していてもよい。したがって、外側ハウジングをさらなる外側ハウジング内で受けることができるため、これらの要素を見たときに、当該外側ハウジングを内側ハウジングとみなすことができる。例えば、プラグは互いに押し込み可能な2つのハウジング部品を有して、内側ハウジングを囲み、内側ハウジングの望ましくない抜けを防止することができる。動的圧入接続の方法により、少なくとも1つの弾性押圧要素で、連結をさらに強化することができ、過度の加圧による大きい差込み力を防止することができ、発生する振動を少なくとも1つの弾性押圧要素により吸収することができる。これにより、ハウジング部品の互いに対する動きが防止される。
【0039】
加えて、ハウジング部品を、ハウジングインタロックによりロックしてもよい。ハウジングインタロックは、例えば、ハウジング部品の掛止ノーズに掛止する掛止アームを有していてもよい。これにより、動作中に望ましくない開口が防止される。
【0040】
以下で、図面を参照しながら、本発明について有利な構成を用いて例としてさらに詳細に説明する。この例に示す有利なさらなる発展および構成は各々互いに独立しており、特定の適用において必要であれば、希望に応じて互いに組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】取付け前の本発明の電気プラグの概略断面図である。
図2】さらなる本発明の相互差込み電気プラグの概略断面図である。
図3図2に示す電気プラグのさらなる概略断面図である。
図4】本発明の電気プラグの弾性押圧要素のさらなる構成の概略斜視図である。
図5】本発明の電気プラグの弾性押圧要素のさらなる構成の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、取付け前の本発明の電気プラグ1の概略断面図である。
【0043】
電気プラグ1は、組立方向Mに沿って外側ハウジング2に差込み可能な内側ハウジング4を有する。
【0044】
内側ハウジング4は、例えば、相補プラグ(図示せず)に接続可能なプラグストリップまたはチャンバブロックであってよい。この目的で、内側ハウジング4は、コンタクトレセプタクル5により長手方向軸Lに沿って区切られる。内側ハウジング4は細長基体6を有し、この細長基体6は、組立方向Mに略平行に配置された長手方向軸Lに沿って延びる。細長基体6は、4つの外側面7により組立方向Mに対して横断方向に境界付けられ、2つの隣接する外側面7が各外側面7に互いに略90°に配置される。これにより、基体6は、組立方向Mに対して横断方向の略矩形断面を有する。押圧要素8は、外側面7にオーバモールドされる。内側ハウジング4と押圧要素8とは、一体部品10として一体に形成され、例えば射出成形によりプラスチックから成形することができる。
【0045】
弾性押圧要素8は、組立方向Mに対して横断方向に弾性偏向することができ、内側ハウジング4と外側ハウジング2との間の公差を組立方向Mに対して横断方向に補償し、かつ圧入接続により内側ハウジング4と外側ハウジング2とを互いに連結するように機能することができる。
【0046】
弾性押圧要素8は、組立方向Mに対して横断方向に外側面7から外方へ延びるブラケット12を有する。外側面7から離れる方を向いたブラケット12の端部14には、ばねタブ16が配置される。このばねタブ16は、組立方向Mに沿ってブラケット12から略90°離れて延び、内側ハウジング4の端面18のオフセット17の前で終端する。この端面18は、組立方向Mで外側ハウジング2に面している。これにより、ばねタブ16と外側面7との間に凹部19が形成され、押圧要素8は略L字形断面を有する。図示しない例示的な構成において、ばねタブ16は1つのブラケット12から第2のブラケット12へ延びることができ、押圧要素が略U字形断面を有するようになっている。
【0047】
ばねタブ16は、内側ハウジング4から離れて長手方向軸Lに対して横断方向に延びる接触圧力面20を備えている。取付け状態において、接触圧力面20は外側ハウジング2の支持面22を押圧して、内側ハウジング4と外側ハウジング2との圧入接続を生じさせる。取付け中、接触圧力面20に垂直抗力が作用し、ばねタブ16は、内側ハウジング4の方向で組立方向Mに対して横断方向に偏向する。接触圧力面20は支持面22の方向に先細になっており、したがって、縁部に面取り23を有する。面取り23は長手方向軸Lに沿って延びており、段付き構成と比べて克服しなければならない抵抗が小さいため、組立方向Mへの差込みが容易になる。
【0048】
外側ハウジング2は、内側ハウジング4を挿入可能なレセプタクル24を有する。レセプタクル24は、側壁26により組立方向Mに対して横断方向に境界付けられ、略矩形断面を有し、内側ハウジング4に対して相補的であるように構成されている。外側ハウジング2の支持面22は、内側ハウジング4の方向に突出する隆起部28により形成される。
【0049】
この例示的な構成において、外側ハウジング2は水密であり、取付け後に内側ハウジング4を保護するように囲む。
【0050】
内側ハウジング4は、組立方向Mに対して横断方向の内幅30を、内側ハウジング4に関して対向する外側面7に配置された2つの接触圧力面20の間に有する。この内幅は、外側ハウジング2の対向する支持面22の間の内幅32よりも大きい。接触圧力面20のない内側ハウジング4の内幅33は内幅32よりも小さいため、押圧要素8を用いない相互差込みの際には、内側ハウジング4と外側ハウジング2との間に間隙34が生じる。押圧要素8を用いると、この位置で相互差込みを行うときに、間隙34が接触圧力面20により閉じ、支持面22が接触する。これにより、内側ハウジング4を外側ハウジング2内に遊びなく固定することができる。
【0051】
取付け中、押圧要素8は、過大寸法により、内側ハウジング4の方向で組立方向Mに対して横断方向に弾性偏向する。この過程において、押圧要素8はその接触圧力面20を対応する支持面22に押圧し、ばね力により外側ハウジング2と内側ハウジング4との圧入接続を生じさせる。取付け状態において、内側ハウジング4の内幅30は、外側ハウジング2の内幅32に略対応する。公差は弾性押圧要素8により補償される。これにより、内側ハウジング4を外側ハウジング2内に遊びなく固定することができる。さらに、過度の加圧による取付け中の大きい差込み力を、弾性押圧要素8により、定義しない形で低減させることができる。取付け中、弾性押圧要素8は、過大寸法により内幅30と内幅32との間で内側ハウジング4の外側面7の方向に偏向し、これにより過度の加圧を防止する。
【0052】
安定した圧入接続を生じさせるために、組立方向Mに対して横断方向の接触圧力面20の材料厚さは、組立方向Mに対して横断方向の間隙34の幅よりも大きい。
【0053】
この好ましい構成において、押圧要素8は、内側ハウジング4のそれぞれの外側面7に成形される。これにより、内側ハウジング4を外側ハウジング2内にしっかりと傾くことなく確実に固定することができる。電気プラグ1の空間条件および寸法に応じて、少なくとも1つの押圧要素8を外側面7に配置してもよく、少なくとも2つの押圧要素8を2つの相互に隣接する外側面7に配置しても、内側ハウジング4に関して相互に対向する2つの外側面7に配置してもよく、または少なくとも3つの押圧要素8を3つの外側面7に配置してもよい。さらに、押圧要素8を外側ハウジング2に配置してもよく、内側ハウジング4が相補支持面22を備えていてもよい。支持面22は、直接に外側面7であっても、接触圧力面20の方向の隆起部により形成されていてもよい。
さらに、いくつかの相互に離間した押圧要素8を、長手方向軸Lに沿って外側面7に配置してもよい。
【0054】
好ましくは、すべての外側面7が少なくとも2つの押圧要素8を備え、1つの押圧要素8が長手方向軸Lに沿って位置する外側面7の端部にそれぞれ配置される。これにより、内側ハウジング4の傾きが防止される。
【0055】
さらなる本発明の電気プラグ1の概略断面図が、図2および図3にそれぞれ示される。
【0056】
この構成において、外側ハウジング2は、2つの別個のハウジング部分35、36から構成されている。ここでは、組立方向Mにおける後側ハウジング部分35が、組立方向Mにおける前側ハウジング部分36により部分的に囲まれ、押圧要素8により生じる圧入接続によって前側ハウジング部分36に遊びなく接続される。
【0057】
内側ハウジング4は、組立方向Mで後側ハウジング部分35に挿入され、少なくとも1つの押圧要素8により生じる圧入接続によって固定される。この場合、ばねタブ16を有する押圧要素8が、互いに略90°に配置されている2つの隣接する外側面7の間の丸い角部38にわたってそれぞれ延びている。押圧要素8は、角部38にわたって延びる凹部19を備えているカラー37による。これにより、それぞれの角部38において、ばねタブ16が後側ハウジング部分35の側壁26の支持面22と凹部19との間に配置される。ばねタブ16は、支持面22の方向に突出する接触圧力面20をそれぞれ備えている。接触圧力面20は、球の一区分の形状を有し、頂点が支持面22側を向く。したがって、接触圧力面20は、相互に隣接する側壁26の間の丸い角部により形成される支持面22に対して相補的である。
【0058】
図3において、内側ハウジング4と後側ハウジング部分35との間に間隙34が延びる様子が見られる。接触圧力面20は、この間隙34内に突出し、後側ハウジング部分35の支持面22に支持されることにより、内側ハウジング4を後側ハウジング部分35内に圧入接続により遊びなく固定する。
【0059】
内側ハウジング4を後側ハウジング部分35に差し込んだときに、ばねタブ16を凹部19の方向に偏向させて、過度の加圧による大きい差込み力を避けることができる。
【0060】
内側ハウジング4は、組立方向Mに沿って細長基体6を有し、4つのコンタクトレセプタクル5により長手方向軸Lに沿って区切られる。コンタクトレセプタクル5は正方形に配置され、それぞれ相補的な相手側プラグのコンタクトを受けることができる。基体6は、後側ハウジング部分35により組立方向Mに囲まれた後部40を有する。この後部40は組立方向Mに対して横断方向の内幅30を有し、この内幅30は後側ハウジング部分35のレセプタクルの内幅32と略同じ大きさであるため、内側ハウジング4の、そして、後側ハウジング部分35の、遊びのない固定を確実にする。
【0061】
後部40は、組立方向Mにおける前端部および後端部のそれぞれにおいて、外側面7に弾性押圧要素8を備えていることが好ましい。これにより、後側ハウジング部分35内での内側ハウジング4の傾きが防止される。
【0062】
細長基体6は、基体6の周りで組立方向Mに対して横断方向に延びる段42により均一に小幅になっている。小幅部44は、段42から組立方向Mと逆方向に延び、組立方向Mにおいて細長基体6の前端部を形成する。
【0063】
後部40は、後側ハウジング部分35により囲まれる。前側ハウジング部分36は長手方向軸Lに沿って延び、組立方向Mで内側ハウジング4上に被さる。この目的で、前側ハウジング部分36は開口部により長手方向軸Lに沿って区切られる。開口部46は、壁47により組立方向Mに対して横断方向に境界付けられ、組立方向Mに対して横断方向の略矩形断面を有する。開口部46は小幅部44に対して相補的な輪郭を有する。さらに、弾性押圧要素8を小幅部44に配置して、内側ハウジング4を前側ハウジング部分36内に遊びなくかつ傾くことなく固定することができる。前側ハウジング部分36は、段42の限界止めまで長手方向軸Lに沿って組立方向Mに延びる。
【0064】
段42の限界止めに、前側ハウジング部分36は肩部48を有し、この肩部48により開口部46が広がり、さらに組立方向Mに延びる。この過程において、前側ハウジング部分36は後側ハウジング部分35を囲む。前側ハウジング部分36は、一側に、ハウジングインタロック50を組立方向Mに対して横断方向に備えている。このハウジングインタロック50は、後側ハウジング部分35の掛止ノーズに掛止可能な掛止アームを有し、この掛止ノーズは、組立方向Mに対して横断方向に側壁から突出する。これにより、動作中の不注意による開口および組立方向Mと逆方向への内側ハウジング4の抜けを防止する。
【0065】
さらに、前側ハウジング部分36は、開口部46の少なくとも一側に、組立方向Mに対して横断方向に弾性押圧要素8を備え、この弾性押圧要素は、前側ハウジング部分36の壁47から成形される。弾性押圧要素8はばねタブ16を有し、このばねタブ16は、長手方向軸Lに沿って延び、組立方向Mに対して横断方向に、後側ハウジング部分35の側壁26の方向に突出し、後側ハウジング部分35の側壁26の外面に押圧される。この外面は前側ハウジング部分36の壁側を向く。この構成において、ばねタブ16の材料厚さは壁47の材料厚さに対応する。これにより、前側ハウジング部分36は、弾性押圧要素8により生じる圧入接続によって後側ハウジング部分35に接続される。
【0066】
ばねタブ16は、壁47の切抜きにより成形され、この切抜きは、長手方向軸Lに沿って延び、長手方向軸Lに沿って位置する両端部51、52で壁47に接続される。ばねタブ16は、長手方向軸Lに略平行に延びる接触圧力面20と、2つのばねアーム54、56とを有し、これらのばねアーム54、56は、一端部51、52から接触圧力面20へ、長手方向軸Lの後側ハウジング部分35に関して傾いた角度でそれぞれ延び、この接触圧力面で終端する。これにより、組立方向Mに対して横断方向の押圧要素8の弾性が、ばねアーム54、56により確保される。
【0067】
弾性押圧要素8により、差し込む要素と受ける要素との間の公差を克服することができる。公差によって、一方では、過度の加圧が生じることがあり、その結果、定義できない大きい差込み力が生じる。他方では、要素間に遊びが生じることがあり、その結果、これらの要素が動きおよび振動により損傷することがある。弾性押圧要素8により、過度の加圧があるときに、差込み中に押圧要素8に作用する垂直抗力の方向に押圧要素8を偏向させ、過度の加圧による大きい差込み力を低減させる。さらに、差込み状態における遊びが押圧要素8によりゼロになるため、内側ハウジング4と外側ハウジング2、または外側ハウジング2の前側ハウジング部分36と後側ハウジング部分35との圧入接続を生じさせる。
【0068】
圧入接続により、例えば内側ハウジング4を外側ハウジング2から取り外すために必要な引張力が小さくて済むため、電気プラグ1の取外しおよびメンテナンスが簡単になる。
【0069】
図4は、本発明のプラグ1の押圧要素8のさらに有利な構成を示す。
【0070】
押圧要素8は2つのカラー37により成形され、これらのカラー37は内側ハウジング4の周りに延び、組立方向Mに対して横断方向に突出し、組立方向Mに互いに離間している。カラー37は互いに平行に配置され、内側ハウジング4の少なくとも1つの外側面7の凹部19により組立方向Mに区切られる。凹部19は、外側面7に平行な組立方向Mに対して横断方向に延びる。
【0071】
これにより、各カラー37は、凹部19と内側ハウジング4の外側面7から離れた方を向くカラー37の端部との間にばねタブ16を有し、このばねタブ16は、外側面7に平行な組立方向Mに対して横断方向に延びる。したがって、押圧要素8は組立方向Mに対して横断方向の略U字形断面を有する。
【0072】
ばねタブ16は接触圧力面20を備え、この接触圧力面20は組立方向Mに離れて突出し、2つのばねタブ16を互いに外側面7の方向に接続する。この場合の接触圧力面20は、互いに向き合うばねタブ16の表面の間、および外側面7から離れた方を向くばねタブ16の表面上に延びる。接触圧力面20は、組立方向Mおよび組立方向Mと逆方向において、面取り23で終端する。この面取り23は、外側面7から離れた方を向くばねタブ16の表面側へ延びて、差込みおよび引抜きを容易にする。
【0073】
図5は、本発明の電気プラグ1の押圧要素8のさらに有利な構成を示す。
【0074】
押圧要素8は、内側ハウジング4において、組立方向M後部に位置する端部58で外側面7に配置される。
【0075】
押圧要素8は、互いに平行に配置された2つのブラケット12を有し、これらのブラケット12は、外側面7の対向する角部38で、内側ハウジング4の外側面7から組立方向Mに対して横断方向に突出する。ブラケット12は、組立方向Mに対して横断方向に延びるばねタブ16により互いに接続される。これにより、ばねタブ16は、ブラケット12の間および外側面7とばねタブ16との間に延びる凹部19により、外側面7から組立方向Mに対して横断方向に離間している。
【0076】
押圧要素8は、組立方向Mに対して横断方向の略U字形断面を有する。ここでは、力を加えたときに、ばねタブ16をレセプタクル5の方向に偏向させることができる。これにより、過大寸法による大きい差込み力が防止される。ばねタブ16は、外側面7から離れる方向へ突出する接触圧力面20を備え、この接触圧力面20により、プラグ1を相互に差し込んだときに、内側ハウジング4が対向する外側ハウジング2に支持される。
【0077】
プラグ1の寸法および空間条件に応じて、異なる構成の押圧要素8を内側ハウジング4および/または外側ハウジング2に配置してもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 電気プラグ
2 外側ハウジング
4 内側ハウジング
5 コンタクトレセプタクル
6 細長基体
7 内側ハウジングの外側面
8 弾性押圧要素
10 一体部品
12 ブラケット
14 外側面から離れた方を向くブラケットの端部
16 ばねタブ
17 オフセット
18 端面
19 凹部
20 接触圧力面
22 支持面
23 面取り
24 レセプタクル
26 外側ハウジングの外側面
28 隆起部
30 内側ハウジングの内幅
32 外側ハウジングのレセプタクルの内幅
33 押圧要素のない内側ハウジングの内幅
34 間隙
35 後側ハウジング部分
36 前側ハウジング部分
37 カラー
38 丸い角部
40 後部
42 段
44 小幅部
46 開口部
47 壁
48 肩部
50 ハウジングインタロック
51 押圧要素の端部
52 押圧要素の端部
54 ばねアーム
56 ばねアーム
58 内側ハウジングの端部
L 長手方向軸
M 組立方向
図1
図2
図3
図4
図5