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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/703 20230101AFI20240227BHJP
   G01S 7/481 20060101ALI20240227BHJP
   G01S 17/89 20200101ALI20240227BHJP
【FI】
H04N25/703
G01S7/481 A
G01S17/89
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2019117100
(22)【出願日】2019-06-25
(65)【公開番号】P2020010328
(43)【公開日】2020-01-16
【審査請求日】2022-04-08
(31)【優先権主張番号】10-2018-0079574
(32)【優先日】2018-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 暎 究
(72)【発明者】
【氏名】金 永 燦
(72)【発明者】
【氏名】鄭 泰 燮
【審査官】三沢 岳志
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-053216(JP,A)
【文献】国際公開第2012/023355(WO,A1)
【文献】特表2016-527482(JP,A)
【文献】特開2008-244021(JP,A)
【文献】特開2011-164094(JP,A)
【文献】特開2018-025474(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0281206(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0242975(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 25/703
G01S 7/481
G01S 17/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物体の距離又は深さを測定するための距離センサを含むイメージセンサであって、
前記距離センサは、
前記対象物体に光信号を出力するように構成された光源と、
前記対象物体から反射される反射光信号を受信する光電変換領域及び互いに異なる位相差を有する複数の信号を受信するための複数のフォトゲートをそれぞれ含み、複数のロウライン及び複数のカラムラインに沿ってマトリックス状に配列され複数の単位ピクセルからなり、画像を生成するための単位ピクセルを含まないピクセルアレイと、を含み、
前記複数の単位ピクセルは、それぞれ前記光信号に対して第1位相差を有する第1信号が印加される第1フォトゲートを有する第1タップと、前記光信号に対して前記第1位相差とは異なる第2位相差を有する第2信号が印加される第2フォトゲートを有する第2タップと、を含み、
前記複数の単位ピクセルのうちの互いに隣接する第1単位ピクセル及び第2単位ピクセルにおいて、前記第1単位ピクセルの第1タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第1タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第2タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第2タップの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間のある一地点を中心に互いに対称であることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項2】
前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルは、前記複数のロウラインに平行なロウライン方向及び前記複数のカラムラインに平行なカラムライン方向のうちいずれか一つの方向に互いに隣接することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルは、前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルそれぞれの対角線方向に互いに隣接することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記複数の単位ピクセルは、それぞれ前記光信号に対し第3位相差を有する第3信号が印加される第3フォトゲートを有する第3タップと、前記光信号に対し第4位相差を有する第4信号が印加される第4フォトゲートを有する第4タップと、を更に含み、
前記第1位相差第4位相差は、互いに異なる値を有し、
前記第1単位ピクセルの第3タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第3タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第4タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第4タップの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間のある一地点を中心に互いに対称であることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルは、前記複数のロウラインに平行なロウライン方向及び前記複数のカラムラインに平行なカラムライン方向のうちいずれか一つの方向に互いに隣接し、
前記第1単位ピクセルの第1タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第1タップの位置、前記第1単位ピクセルの第2タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第2タップの位置、前記第1単位ピクセルの第3タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第3タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第4タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第4タップの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間の直線を中心に線対称であることを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルは、前記第1単位ピクセル又は前記第2単位ピクセルの対角線方向に互いに隣接し、
前記第1単位ピクセルの第1タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第1タップの位置、前記第1単位ピクセルの第2タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第2タップの位置、前記第1単位ピクセルの第3タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第3タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第4タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第4タップの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間、前記対角線上にある一点を中心に点対称であることを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルは、それぞれ前記第1フォトゲート第4フォトゲート時計回り方向及び反時計回り方向のうちいずれか一方向の循環経路に沿っ順次増加する値の位相差を有する信号が印加されるように構成されことを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記第1単位ピクセルの前記第1フォトゲート第4フォトゲートには、時計回り方向の第1循環経路に沿っ順次増加する値の位相差を有する信号が印加されるように構成され、
前記第2単位ピクセルの前記第1フォトゲート前記第4フォトゲートには、反時計回り方向の第2循環経路に沿っ順次増加する値の位相差を有する信号が印加されるように構成されことを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記複数の単位ピクセルは、前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルと共×2ピクセルアレイを構成する第3単位ピクセル及び第4単位ピクセルを更に含み、
前記第3単位ピクセル及び前記第4単位ピクセルは、それぞれ前記光信号に対し第3位相差を有する第3信号が印加される第3フォトゲートを有する第3タップと、前記光信号に対し第4位相差を有する第4信号が印加される第4フォトゲートを有する第4タップと、を含み、
前記第1位相差第4位相差は、互いに異なる値を有し、
前記第3単位ピクセルの第3タップの位置及び前記第4単位ピクセルの第3タップの位置、並びに前記第3単位ピクセルの第4タップの位置及び前記第4単位ピクセルの第4タップの位置は、それぞれ前記第3単位ピクセルと前記第4単位ピクセルとの間のある一地点を中心に互いに対称であることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記第3単位ピクセル及び前記第4単位ピクセルは、それぞれ前記第1フォトゲートに前記第1信号が印加され前記第2フォトゲート前記第2信号が印加される間、前記第3フォトゲートに前記第3信号が印加され前記第4フォトゲート前記第4信号が印加されるように構成されことを特徴とする請求項9に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
前記複数のフォトゲート前記複数の信号を提供するように構成された複数のフォトゲートドライバを含むフォトゲートドライバ回路部を更に含み、
前記複数のフォトゲートドライバのうちから選択される一個のフォトゲートドライバは、前記第1単位ピクセルに含まれ複数のフォトゲートのうちいずれか一つのフォトゲート及び前記第2単位ピクセルに含まれ複数のフォトゲートのうちいずれか一つのフォトゲートに連結されことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項12】
前記第1フォトゲート前記第1信号を提供するように構成された第1フォトゲートドライバと、前記第2フォトゲート前記第2信号を提供するように構成された第2フォトゲートドライバと、を含むフォトゲートドライバ回路部と、
前記第1フォトゲートドライバから前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルまで連結された第1配線と、
前記第2フォトゲートドライバから前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルまで連結された第2配線と、
前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルそれぞれの第1フォトゲート前記第1配線との間に連結された複数の第1コンタクトと、
前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルそれぞれの第2フォトゲート前記第2配線との間に連結された複数の第2コンタクトと、を含み、
前記第1単位ピクセルに連結された前記第1コンタクトの位置及び前記第2単位ピクセルに連結された前記第1コンタクトの位置、並びに前記第1単位ピクセルに連結された前記第2コンタクトの位置及び前記第2単位ピクセルに連結された前記第2コンタクトの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間のある一地点を中心に互いに対称であることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
対象物体の距離又は深さを測定するための距離センサを含むイメージセンサであって、
前記距離センサは、
前記対象物体に光信号を出力するように構成された光源と、
前記対象物体から反射される反射光信号を受信する光電変換領域及び互いに異なる位相差を有する複数の信号を受信するための複数のフォトゲートをそれぞれ含み、複数のロウライン及び複数のカラムラインに沿ってマトリックス状に配列され複数の単位ピクセルからなり、画像を生成するための単位ピクセルを含まないピクセルアレイと、を含み、
前記複数の単位ピクセルは、それぞれ前記光信号に対して第1位相差を有する第1信号が印加される第1フォトゲートを有する第1タップと、前記光信号に対して前記第1位相差とは異なる第2位相差を有する第2信号が印加される第2フォトゲートを有する第2タップと、を含み、
前記複数の単位ピクセルは、2×2ピクセルアレイを構成する第1~第4単位ピクセルを含み、
前記2×2ピクセルアレイのうちの第1対角線方向に互いに隣接する第1単位ピクセル及び第2単位ピクセルにおいて、前記第1単位ピクセルの第1タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第1タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第2タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第2タップの位置は、それぞれ前記第1対角線上にある第1地点を中心に点対称であることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項14】
前記第1単位ピクセル前記第4単位ピクセルは、それぞれ2-タップピクセルであり、
前記2×2ピクセルアレイのうち第2対角線方向に互いに隣接する第3単位ピクセル及び第4単位ピクセルは、それぞれ前記光信号に対し第3位相差を有する第3信号が印加される第3フォトゲートを有する第3タップと、前記光信号に対し第4位相差を有する第4信号が印加される第4フォトゲートを有する第4タップと、を含み、
前記第1位相差第4位相差は、互いに異なる値を有し、
前記第3単位ピクセルの第3タップの位置及び前記第4単位ピクセルの第3タップの位置、並びに前記第3単位ピクセルの第4タップの位置及び前記第4単位ピクセルの第4タップの位置は、それぞれ前記第2対角線上にある第2地点を中心に点対称であることを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項15】
前記第1単位ピクセル前記第4単位ピクセルは、それぞれ4-タップピクセルであり、
前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルは、それぞれ前記光信号に対し第3位相差を有する第3信号が印加される第3フォトゲートを有する第3タップと、前記光信号に対し第4位相差を有する第4信号が印加される第4フォトゲートを有する第4タップと、を更に含み、
前記第1位相差第4位相差は、互いに異なる値を有し、
前記第1単位ピクセルの第3タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第3タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第4タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第4タップの位置は、それぞれ前記第1地点を中心に点対称であることを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項16】
前記2×2ピクセルアレイのうち第2対角線方向に互いに隣接する第3単位ピクセル及び第4単位ピクセルは、それぞれ前記第1タップ第4タップを含み、
前記第3単位ピクセルの前記第1タップ前記第4タップの位置及び前記第4単位ピクセルの前記第1タップ前記第4タップの位置は、それぞれ前記第2対角線上にある第2地点を中心に点対称であることを特徴とする請求項15に記載のイメージセンサ。
【請求項17】
前記第1単位ピクセル前記第4単位ピクセルは、それぞれ4-タップピクセルであり、
前記第1単位ピクセル前記第4単位ピクセルは、それぞれ前記第1タップと、前記第2タップと、前記光信号に対し第3位相差を有する第3信号が印加される第3フォトゲートを有する第3タップと、前記光信号に対し第4位相差を有する第4信号が印加される第4フォトゲートを有する第4タップと、を含み、
前記第1位相差前記第4位相差は、互いに異なる値を有し、
前記第1単位ピクセルの前記第1タップ第4タップの位置及び第3単位ピクセルの前記第1タップ第4タップの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第3単位ピクセルとの間の第1直線を中心に線対称であり、
前記第1単位ピクセルの前記第1タップ前記第4タップの位置及び前記第4単位ピクセルの前記第1タップ前記第4タップの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第4単位ピクセルとの間の第2直線を中心に線対称であり、
前記第2単位ピクセルの前記第1タップ前記第4タップの位置及び前記第3単位ピクセルの前記第1タップ前記第4タップの位置は、それぞれ前記第2単位ピクセルと前記第3単位ピクセルとの間の第3直線を中心に線対称であり、
前記第2単位ピクセルの前記第1タップ前記第4タップの位置及び前記第4単位ピクセルの前記第1タップ前記第4タップの位置は、それぞれ前記第2単位ピクセルと前記第4単位ピクセルとの間の第4直線を中心に線対称であることを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項18】
前記第1単位ピクセル~前記第4単位ピクセルは、それぞれ4-タップピクセルであり、
前記第1単位ピクセル~前記第4単位ピクセルは、それぞれ前記第1タップと、前記第2タップと、前記光信号に対して第3位相差を有する第3信号が印加される第3フォトゲートを有する第3タップと、前記光信号に対して第4位相差を有する第4信号が印加される第4フォトゲートを有する第4タップと、を含み、
前記第1位相差~前記第4位相差は、互いに異なる値を有し、
前記第1地点から前記第1単位ピクセル~前記第4単位ピクセルのそれぞれの第1タップまでの距離は、同一であり、
前記第1地点から前記第1単位ピクセル~前記第4単位ピクセルのそれぞれの第2タップまでの距離は、同一であり、
前記第1地点から前記第1単位ピクセル~前記第4単位ピクセルのそれぞれの第3タップまでの距離は、同一であり、
前記第1地点から前記第1単位ピクセル~前記第4単位ピクセルのそれぞれの第4タップまでの距離は、同一であることを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項19】
前記第1単位ピクセル前記第4単位ピクセルは、それぞれ4-タップピクセルであり、
前記第1単位ピクセル前記第4単位ピクセルは、それぞれ前記第1タップと、前記第2タップと、前記光信号に対し第3位相差を有する第3信号が印加される第3フォトゲートを有する第3タップと、前記光信号に対し第4位相差を有する第4信号が印加される第4フォトゲートを有する第4タップと、を含み、
前記第1位相差前記第4位相差は、互いに異なる値を有し、
前記第1単位ピクセル前記第4単位ピクセルは、それぞれ前記第1タップ前記第4タップに時計回り方向及び反時計回り方向のうちいずれか一方向の循環経路に沿っ順次増加する値の位相差を有する信号が印加されるように構成されことを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項20】
前記第1単位ピクセル前記第4単位ピクセルのうち前記2×2ピクセルアレイの対角線方向に互いに隣接する2個の単位ピクセルは、前記循環経路の方向が互いに同一であり、
前記第1単位ピクセル前記第4単位ピクセルのうち前記2×2ピクセルアレイのロウライン方向又はカラムライン方向に互いに隣接する2個の単位ピクセルは、前記循環経路の方向が互いに反対であることを特徴とする請求項19に記載のイメージセンサ。
【請求項21】
対象物体の距離又は深さを測定するための距離センサを含むイメージセンサであって、
前記距離センサは、
前記対象物体に光信号を出力するように構成された光源と、
前記対象物体から反射される反射光信号から複数のピクセル信号を出力するように構成されたマルチタップ構造の複数の単位ピクセルを有するピクセルアレイと、
前記複数の単位ピクセルに互いに異なる位相差を有する複数の信号を提供するように構成された複数のフォトゲートドライバを含むフォトゲートドライバ回路部と、を含み、
前記ピクセルアレイにおいて、前記複数の単位ピクセルは、複数のロウライン及び複数のカラムラインに沿ってマトリックス状に配列され、前記ピクセルアレイは、画像を生成するための単位ピクセルを含まず、
前記複数の単位ピクセル、それぞれ前記光信号に対し第1位相差を有する第1信号が印加される第1フォトゲートを有する第1タップと、前記光信号に対し前記第1位相差と異なる第2位相差を有する第2信号が印加される第2フォトゲートを有する第2タップと、を含み、
前記複数の単位ピクセルのうちの互いに隣接する第1単位ピクセル及び第2単位ピクセルにおいて、前記第1単位ピクセルの第1タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第1タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第2タップの位置及び前記第2単位ピクセルの第2タップの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間のある一地点を中心に互いに対称であることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項22】
前記複数のフォトゲートドライバのうちから選択される一個のフォトゲートドライバは、同一配線を介し前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルにそれぞれ連結され、前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルに同一位相差を有する信号を同時に提供するように構成されことを特徴とする請求項21に記載のイメージセンサ。
【請求項23】
前記フォトゲートドライバ回路部は、前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルそれぞれの第1フォトゲート前記第1信号を提供するように構成された第1フォトゲートドライバと、前記第1単位ピクセル及び前記第2単位ピクセルそれぞれの第2フォトゲート前記第2信号を提供するように構成された第2フォトゲートドライバと、を含み、
前記第1単位ピクセルの第1フォトゲート及び前記第1フォトゲートドライバ第1コンタクトの位置前記第2単位ピクセルの第1フォトゲート及び前記第1フォトゲートドライバ第2コンタクトの位置は、前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間のある一地点を中心に互いに対称であり、
前記第1単位ピクセルの第2フォトゲート及び前記第2フォトゲートドライバとの第3コンタクトの位置前記第2単位ピクセルの第2フォトゲート及び前記第2フォトゲートドライバ第4コンタクトの位置は、前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間のある一地点を中心に互いに対称であることを特徴とする請求項21に記載のイメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに係り、より詳しくは、マルチタップピクセルを含むイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
モジュレーション(modulation)方式の光飛行時間法(ToF:time-of-flight)イメージセンサにおいては、光を、測定範囲内の被写体に照射した後、前記被写体からの反射パルス信号が受信機に逹する時間を計算することにより、距離情報を得ることができる。ToFイメージセンサにおいて、マルチタップデモジュレーションピクセル(demodulation pixel)構造を採用する場合、単位ピクセルごとに同一信号を受信するタップ間の感度差が発生したり、タップ間の不均衡(tap asymmetry)が発生したりし、距離情報エラーが生じてしまう。従って、そのような問題を解決するための技術開発が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-007937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、単位ピクセルがマルチタップデモジュレーションピクセル構造を採用する場合、単位ピクセルごとに同一信号を受信するタップ間の感度差、またはタップ間の不均衡による距離情報エラーを防止することにより、距離情報の正確度を向上できるイメージセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術的思想による一様態によるイメージセンサは、対象物体に光信号を出力するように構成された光源と、前記対象物体から反射される反射光信号を受信する光電変換領域、及び互いに異なる位相差を有する複数の信号を受信するための複数のフォトゲートをそれぞれ含む複数の単位ピクセルからなるピクセルアレイと、を含み、前記複数の単位ピクセルのうち、互いに隣接する第1単位ピクセル及び第2単位ピクセルは、それぞれ前記光信号に対して、第1位相差を有する第1信号が印加される第1フォトゲートを有する第1タップと、前記光信号に対して、前記第1位相差と異なる第2位相差を有する第2信号が印加される第2フォトゲートを有する第2タップと、を含み、前記第1単位ピクセルの第1タップの位置、及び前記第2単位ピクセルの第1タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第2タップの位置、及び前記第2単位ピクセルの第2タップの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間のある1地点を中心に互いに対称である。
【0006】
本発明の技術的思想による他の様態によるイメージセンサは、対象物体に光信号を出力するように構成された光源と、前記対象物体から反射される反射光信号を受信する光電変換領域、及び互いに異なる位相差を有する複数の信号を受信するための複数のフォトゲートをそれぞれ含む複数の単位ピクセルからなるピクセルアレイと、を含み、前記複数の単位ピクセルは、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルないし第4単位ピクセルを含み、前記2x2ピクセルアレイのうち、第1対角線方向に互いに隣接する前記第1単位ピクセル及び第2単位ピクセルは、それぞれ前記光信号に対して、第1位相差を有する第1信号が印加される第1フォトゲートを有する第1タップと、前記光信号に対して、前記第1位相差と異なる第2位相差を有する第2信号が印加される第2フォトゲートを有する第2タップと、を含み、前記第1単位ピクセルの第1タップの位置、及び前記第2単位ピクセルの第1タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第2タップの位置、及び前記第2単位ピクセルの第2タップの位置は、それぞれ前記第1対角線上にある第1地点を中心に点対称である。
【0007】
本発明の技術的思想によるさらに他の様態によるイメージセンサは、対象物体に光信号を出力するように構成された光源と、前記対象物体から反射される反射光信号から複数のピクセル信号を出力するように構成されたマルチタップ構造の複数の単位ピクセルを有するピクセルアレイと、前記複数の単位ピクセルに互いに異なる位相差を有する複数の信号を印加するように構成された複数のフォトゲートドライバを含むフォトゲートドライバ回路部と、を含み、前記複数の単位ピクセルのうち、互いに隣接する第1単位ピクセル及び第2単位ピクセルは、それぞれ前記光信号に対して、第1位相差を有する第1信号が印加される第1フォトゲートを有する第1タップと、前記光信号に対して、前記第1位相差と異なる第2位相差を有する第2信号が印加される第2フォトゲートを有する第2タップと、を含み、前記第1単位ピクセルの第1タップの位置、及び前記第2単位ピクセルの第1タップの位置、並びに前記第1単位ピクセルの第2タップの位置、及び前記第2単位ピクセルの第2タップの位置は、それぞれ前記第1単位ピクセルと前記第2単位ピクセルとの間のある1地点を中心に互いに対称である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によるイメージセンサによると、マルチタップデモジュレーションピクセル構造を有する複数の単位ピクセルを有するイメージセンサにおいて、複数の単位ピクセルの製造工程時の製造バラツキ、イメージセンサを構成する構成要素間の誤整列(misalignment)、イメージセンサ駆動時の光のシェーディング(shading)、CRA(chief ray angle)サイズのような多様な原因により、単位ピクセルごとに同一信号を受信するタップの感度差、またはタップ間の不均衡のような問題が存在する場合にも、互いに隣接する複数の単位ピクセルにおいて、タップの位置が互いに対称になるように分散配置することにより、タップ間の感度差または不均衡による問題による距離情報エラーを互いに相殺でき、それにより、距離情報の正確度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサの概略的な構成を図示したブロック図である。
図2A】本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれる単位ピクセルの例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。
図2B図2Aに例示した単位ピクセルの例示的な動作について説明するための図面である。
図2C図2Aに例示した単位ピクセルに印加される第1フォトゲート信号、第2フォトゲート信号、第3フォトゲート信号及び第4フォトゲート信号と光信号との位相差を例示したグラフである。
図2D図2Aに例示した単位ピクセルの例示的な回路図である。
図3】本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイの例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。
図4A図3に例示したピクセルアレイにおいて、複数の単位ピクセルの第1タップ及び第2タップに印加される例示的な信号について説明するための概略的な平面図である。
図4B図3に例示したピクセルアレイにおいて、複数の単位ピクセルの第1タップ及び第2タップに印加される例示的な信号について説明するための概略的な平面図である。
図5図3に例示したピクセルアレイにおいて、対象物体の距離情報を計算するための一例によるタップ情報について説明するための図面である。
図6】本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサにおいて、図3に例示したピクセルアレイを含む場合、ピクセルアレイと、ピクセルアレイ134を駆動するのに利用されるフォトゲートドライバ回路部との例示的な連結関係について説明するための図面である。
図7】本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイの他の例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。
図8図7に例示したピクセルアレイにおいて、複数の単位ピクセルに印加される例示的な信号について説明するための概略的な平面図である。
図9図8に例示したピクセルアレイにおいて、対象物体の距離情報を計算するための一例によるタップ情報について説明するための図面である。
図10A】本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれる単位ピクセルの他の例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。
図10B】本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれる単位ピクセルの例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。
図10C図10A及び図10Bに例示した単位ピクセルに印加される第1フォトゲート信号、第2フォトゲート信号、第3フォトゲート信号及び第4フォトゲート信号と光信号との位相差を例示したグラフである。
図10D図10Aに例示した単位ピクセルの例示的な回路図である。
図11】本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイの他の例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。
図12図11に例示したピクセルアレイにおいて、複数の単位ピクセルの第1タップ、第2タップ、第3タップ及び第4タップに印加される例示的な信号について説明するための概略的な平面図である。
図13図11に例示したピクセルアレイにおいて、対象物体の距離情報を計算するための一例によるタップ情報について説明するための図面である。
図14図11に例示したピクセルアレイにおいて、対象物体の距離情報を計算するための他の例によるタップ情報について説明するための図面である。
図15図11に例示したピクセルアレイにおいて、対象物体の距離情報を計算するためのさらに他の例によるタップ情報について説明するための図面である。
図16図11に例示したピクセルアレイにおいて、複数の単位ピクセルの第1タップ、第2タップ、第3タップ及び第4タップに印加される他の例示的な信号について説明するための概略的な平面図である。
図17】本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサにおいて、図11に例示したピクセルアレイを含む場合、ピクセルアレイと、ピクセルアレイを駆動するのに利用されるフォトゲートドライバ回路部との他の例示的な連結関係について説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。図面上の同一構成要素については、同一参照符号を使用し、それに関わる重複説明は、省略する。
【0011】
図1は、本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサ1の概略的な構成を図示したブロック図である。
図1を参照すれば、イメージセンサ1は、TOF(time of flight)原理を利用し、距離または深さを測定する。イメージセンサ1は、タイミングコントローラ10、光モジュール20、距離センサ30及びレンズモジュール40を含む。
【0012】
距離センサ30は、ロウデコーダ31、フォトゲートコントローラ32、フォトゲートドライバ回路部33、ピクセルアレイ34、CDS(correlated double sampling)/ADC(analog-to-digital converting)回路36、メモリユニット37及び距離推定器38を含む。一実施形態において、距離センサ30は、CIS(CMOS image sensor)形態によっても具現される。
【0013】
タイミングコントローラ10は、CPU 3から伝送された基準クロック信号CK_REFに基づいて、光モジュール20及び距離センサ30それぞれの動作タイミングを制御する。CPU 3は、クロック信号を生成することができるユニット、例えば、PLL(phase locked loop)回路やオシレータ(oscillator)などを利用し、基準クロック信号CK_REFを生成し、基準クロック信号CK_REFをイメージセンサ1に伝送する。
【0014】
タイミングコントローラ10から生成された光放射制御信号LTCが、光モジュール20の光源ドライバ22に伝送され、タイミングコントローラ10から生成された光検出制御信号DTCが、距離センサ30のフォトゲートコントローラ32に伝送される。また、タイミングコントローラ10は、ロウデコーダ31に、ロウアドレス信号X-ADDを伝送し、CDS/ADC回路36に、CDS制御信号CDSCを伝送する。
【0015】
光モジュール20は、光源ドライバ22及び光源24を含む。光源ドライバ22は、タイミングコントローラ10から出力された光放射制御信号LTCに基づいて、光源24を駆動するクロック信号MLSを生成する。光源24は、光源ドライバ22から生成されたクロック信号MLSに応答し、変調(modulation)された光信号ELを対象物体5に放射する。光源24は、赤外線光源でもある。光源24は、LED(light emitting diode)、OLED(organic light emitting diode)、AMOLED(active-matrix organic light emitting diode)またはレーザダイオード(laser diode)によっても具現される。光信号ELは、正弦波または矩形波でもある。
【0016】
対象物体5から反射される反射光信号RLは、レンズモジュール40を経て、距離センサ30のピクセルアレイ34に入射される。また、光源ドライバ22は、クロック信号MLSまたはクロック信号MLSに関わる情報を、フォトゲートコントローラ32に提供することができる。
【0017】
レンズモジュール40は、レンズ及びバンドパスフィルタを含んでもよい。前記バンドパスフィルタは、赤外線を通過させることができる。レンズモジュール40の動作は、タイミングコントローラ10によって制御される。
【0018】
距離センサ30は、対象物体5から反射される反射光信号RLを復調(demodulation)し、電気信号として出力する。
【0019】
ピクセルアレイ34は、複数のロウライン及び複数のカラムラインに沿って、マトリックス状に配列された複数の単位ピクセルを含む。本明細書で使用する用語「ロウ」は、ピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルのうち、横方向に配置された複数の単位ピクセルの集合を意味し、「カラム」は、ピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルのうち、縦方向に配置された複数の単位ピクセルの集合を意味する。複数の単位ピクセルは、それぞれ距離センサを構成することができる。
【0020】
ピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルは、それぞれ複数のタップ(tap)を有するマルチタップ(multi-tap)構造のピクセルからなる。本明細書で使用する用語「タップ」は、所定の復調信号により、光電荷を収集(collect)して検出するためのフォトゲート及び検出領域を含むコンポーネントを意味する。
【0021】
一実施形態において、距離センサ30のピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルは、それぞれ1つの単位ピクセルから2個のサンプル出力を提供する2-タップピクセルである。他の一実施形態において、距離センサ30のピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルは、それぞれ1つの単位ピクセルから4個のサンプル出力を提供する4-タップピクセルである。しかし、本発明の技術的思想は、前述に限定されるものではない。
【0022】
前記複数の単位ピクセルは、それぞれレンズモジュール40を経て、ピクセルアレイ34に入射された複数の反射光信号RLに応答し、反射光信号RLの位相と、光信号ELの位相との位相差を検出する。前記複数の単位ピクセルから検出された位相差情報から、イメージピクセル信号が出力される。
【0023】
ロウデコーダ31は、タイミングコントローラ10から出力されたロウアドレス信号X-ADDをデコーディングし、デコーディング結果により、ピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルの複数のロウのうち特定ローを駆動させる。ロウデコーダ31は、複数の単位ピクセルの複数のロウのうち特定ローを駆動させるために、複数の制御信号、例えば、リセット信号及び選択信号を出力することができる。
【0024】
フォトゲートコントローラ32は、タイミングコントローラ10から伝送された光検出制御信号DTCに基づいて、複数のフォトゲートコントロール信号CPGを生成する。
【0025】
フォトゲートドライバ回路部33は、フォトゲートコントローラ32から出力される複数のフォトゲートコントロール信号CPGを利用し、距離センサ30のピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルをロウ単位またはカラム単位で駆動するための回路である。フォトゲートドライバ回路部33は、複数のバッファグループと、位相マッチングブロック(phase matching block)とを含んでもよい。前記位相マッチングブロックは、複数のフォトゲートコントロール信号CPGの位相を変更し、位相が互いにマッチングされた複数のマッチングフォトゲートコントロール信号MPGを生成する。複数のマッチングフォトゲートコントロール信号MPGは、光信号ELと0゜の位相差を有する第1フォトゲート信号Ga、光信号ELと90゜の位相差を有する第2フォトゲート信号Gb、光信号ELと180゜の位相差を有する第3フォトゲート信号Gc、及び光信号ELと270゜の位相差を有する第4フォトゲート信号Gdを含んでもよい。第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdに関わるさらに詳細な説明は、図2Aないし図2C、及び図10Aないし図10Cを参照して説明する。
【0026】
フォトゲートドライバ回路部33は、ピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルそれぞれに、配線を介して、複数のマッチングフォトゲートコントロール信号MPGを、ロウ単位またはカラム単位に印加することができる。複数のマッチングフォトゲートコントロール信号MPGは、複数の単位ピクセルそれぞれの複数のフォトゲートに印加される。
【0027】
ピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルにおいては、複数のマッチングフォトゲートコントロール信号MPGを受信し、ピクセル信号を生成する。ピクセルアレイ34の複数の単位ピクセルにおいては、一定位相差を有して周期的に印加される複数のマッチングフォトゲートコントロール信号MPGと、反射光信号RLとに基づいて、ピクセル信号を生成することができる。ピクセルアレイ34においては、複数のマッチングフォトゲートコントロール信号MPGと、反射光信号RLとに応答して生じる光電荷を、一定積分時間の間蓄積し、光電荷蓄積動作が完了する順序により、光電荷蓄積結果を順次出力する。
【0028】
ピクセルアレイ34に含まれた1個の単位ピクセルには、第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdのうち少なくとも2個のフォトゲート信号が同時に供給される。
【0029】
距離センサ30のピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルが2-タップピクセルである場合、ピクセルアレイ34に含まれた1個の単位ピクセルには、互いに異なる位相差を有する2個のフォトゲート信号が同時に供給される。例えば、ピクセルアレイ34に含まれた1個の単位ピクセルには、1つのフレームにおいて、フォトゲートドライバ回路部33で生成された複数のマッチングフォトゲートコントロール信号MPGのうち、第1フォトゲート信号Ga及び第3フォトゲート信号Gcが同時に供給されるか、あるいは第2フォトゲート信号Gb及び第4フォトゲート信号Gdが同時に供給される。本明細書で使用する用語「フレーム」は、ピクセルアレイ34全体に対して、光電荷蓄積、ピクセル信号の生成、及びリードアウトが1回完了するのに必要となる時間を意味する。
【0030】
他の一実施形態において、距離センサ30のピクセルアレイ34に含まれた複数の単位ピクセルは、それぞれ4-タップピクセルである。その場合、ピクセルアレイ34に含まれた1個の単位ピクセルには、1つのフレームにおいて、フォトゲートドライバ回路部33で生成された複数のマッチングフォトゲートコントロール信号MPGのうち、互いに異なる位相差を有する4個のフォトゲート信号、例えば、第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdが供給される。
【0031】
CDS/ADC回路36は、タイミングコントローラ10から出力されたCDS制御信号CDSCに基づいて、ピクセルアレイ34の複数の単位ピクセルからそれぞれ出力されたイメージピクセル信号に対して、CDS動作とADC動作とを遂行し、デジタルピクセル信号を出力する。
【0032】
メモリユニット37は、CDS/ADC回路36から出力された複数のピクセル信号A0、A1、A2、A3をフレーム単位で保存することができる。複数のピクセル信号A0、A1、A2、A3に関わるさらに詳細な説明は、図2A及び図2Bと、図10A及び図10Bとを参照して説明する。
【0033】
距離推定器38は、メモリユニット37から出力された複数のピクセル信号A0、A1、A2、A3に基づいて、光信号ELと反射光信号RLとの位相差を計算し、前記計算された位相差を基に、対象物体5までの距離または深さを推定する。
【0034】
図2Aは、本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれる単位ピクセルPX1の例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。図2Aに例示した単位ピクセルPX1は、図1に例示したイメージセンサ1の距離センサ30に含まれたピクセルアレイ34の単位ピクセルを構成する。
図2Aを参照すれば、単位ピクセルPX1は、2-タップピクセルからなる。
【0035】
単位ピクセルPX1は、光電変換領域160と、光電変換領域160上に配置された第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGBと、光電変換領域160の両側に配置された2個の第1検出領域164A及び第2検出領域164Bと、を含む。第1検出領域164A及び第2検出領域164Bは、光電変換領域160に隣接して配置され、光電変換領域160から電気信号を提供される。第1検出領域164Aは、第1フォトゲートPGAに隣接するように配置され、第2検出領域164Bは、第2フォトゲートPGBに隣接するように配置される。また、単位ピクセルPX1は、第1検出領域164Aから出力された光電子を伝達及び/または増幅するための第1回路領域168Aと、第2検出領域164Bから出力された光電子を伝達及び/または増幅するための第2回路領域168Bとをさらに含んでもよい。第1回路領域168A及び第2回路領域168Bは、それぞれ複数のトランジスタを含んでもよい。
【0036】
一実施形態において、光電変換領域160は、フォトダイオードであり、P型基板に形成されたN型不純物拡散領域からなる。対象物体5から反射される反射光信号RL(図1)が光電変換領域160に入射され、光電荷を生成することができる。第1フォトゲートPGAに正の電圧が印加される場合、光電変換領域160において、正の極性を有する正孔は、P型基板で押され、負の極性を有する電子が、第1フォトゲートPGAの下部において、基板表面にたまる。また、基板内において、不純物濃度の差と、印加された正の電圧による電圧勾配(potential gradation)とが生じ、それにより、基板表面にたまった光電子は、第1検出領域164Aに移動する。それと類似して、第2フォトゲートPGBに、正の電圧が印加される場合、光電変換領域160において、電子が第2フォトゲートPGBの下部において、基板表面にたまり、基板表面にたまった光電子は、第2検出領域164Bに移動する。
【0037】
図2Bは、図2Aに例示した単位ピクセルPX1の例示的な動作について説明するための図面である。図2Cは、図2Aに例示した単位ピクセルPX1に印加される第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdと、光信号ELとの位相差を例示したグラフである。
【0038】
図2Aないし図2Cを参照すれば、第1時点t0において、第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGBに、180゜の位相差を有する2個のフォトゲート信号、例えば、第1フォトゲート信号Ga及び第3フォトゲート信号Gcが印加され、第1フォトゲート信号Ga及び第3フォトゲート信号Gcに応答し、光電子が、第1検出領域164A及び第2検出領域164Bに出力され、第1検出領域164A及び第2検出領域164Bから出力された光電子は、第1回路領域168A及び第2回路領域168Bを介して、2個のピクセル信号、すなわち、第1ピクセル信号A0及び第3ピクセル信号A2として出力される。
【0039】
第2時点t1において、第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGBに、180゜の位相差を有する他の2個のフォトゲート信号、例えば、第2フォトゲート信号Gb及び第4フォトゲート信号Gdが印加され、第2フォトゲート信号Gb及び第4フォトゲート信号Gdに応答し、光電子が、第1検出領域164A及び第2検出領域164Bに出力され、第1検出領域164A及び第2検出領域164Bから出力された光電子は、第1回路領域168A及び第2回路領域168Bを介して、2個の他のピクセル信号、すなわち、第2ピクセル信号A1及び第4ピクセル信号A3として出力される。
【0040】
2-タップピクセルで構成される単位ピクセルPX1において、第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGBには、前述の方式により、それぞれ90゜の位相差を有する第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdが、2個のゲート信号ずつ周期的に印加される。単位ピクセルPX1においては、反射光信号RL(図1)から生じた光電子が一定時間の間蓄積され、単位ピクセルPX1において、2回のサンプリング動作を順次遂行することにより、光信号ELと0゜の位相差を有する第1フォトゲート信号Ga、光信号ELと90゜の位相差を有する第2フォトゲート信号Gb、光信号ELと180゜の位相差を有する第3フォトゲート信号Gc、及び光信号ELと270゜の位相差を有する第4フォトゲート信号Gdにそれぞれ対応する第1ピクセル信号A0、第2ピクセル信号A1、第3ピクセル信号A2及び第4ピクセル信号A3を生成することができる。
【0041】
図2Dは、図2Aに例示した単位ピクセルPX1の例示的な回路図である。
図2Dを参照すれば、単位ピクセルPX1は、光電変換領域160に連結された第1光電変換素子PXA及び第2光電変換素子PXBを含む。
【0042】
光電変換領域160は、光を感知することができる。光電変換領域160は、感知された光により、電子・正孔対EHPを生成する。第1光電変換素子PXAの第1フォトゲートPGAに印加される信号の電圧により、ディプリーション領域が形成される。前記ディプリーション領域により、EHPの電子と正孔とが分離され、該電子は、第1光電変換素子PXAの下部に蓄積される。第1光電変換素子PXAについて説明したのと類似し、第2光電変換素子PXBの第2フォトゲートPGBに印加される信号の電圧により、第2光電変換素子PXBの下部に電子が蓄積される。第1フォトゲートPGAに印加される信号と、第2フォトゲートPGBに印加される信号との位相差は、180゜である。
【0043】
単位ピクセルPX1は、第1光電変換素子PXAと連結された第1シャッタトランジスタTXA、第1ストレージトランジスタSTA、第1伝送トランジスタTX1、第1ドライブトランジスタDX1、第1選択トランジスタSX1及び第1リセットトランジスタRX1を含んでもよい。また、単位ピクセルPX1は、第2光電変換素子PXBと連結された第2シャッタトランジスタTXB、第2ストレージトランジスタSTB、第2伝送トランジスタTX2、第2ドライブトランジスタDX2、第2選択トランジスタSX2及び第2リセットトランジスタRX2を含んでもよい。
【0044】
第1シャッタトランジスタTXA及び第2シャッタトランジスタTXBは、第1シャッタゲートTGA及び第2シャッタゲートTGBに印加された信号に応答し、光電変換領域160から伝達された光電荷が、第1ストレージトランジスタSTA及び第2ストレージトランジスタSTBに伝送されることを選択的にオン/オフする。
【0045】
第1ストレージトランジスタSTA及び第2ストレージトランジスタSTBは、第1ストレージゲートSGA及び第2ストレージゲートSGBにそれぞれ印加される保存制御信号に応答し、第1シャッタトランジスタTXA及び第2シャッタトランジスタTXBを介して伝達される光電荷を保存する。
【0046】
第1伝送トランジスタTX1及び第2伝送トランジスタTX2は、第1伝送ゲートTG1及び第2伝送ゲートTG2に印加される伝送制御信号に応答し、第1ストレージトランジスタSTA及び第2ストレージトランジスタSTBの保存領域に保存された光電荷を、第1フローティングディフュージョン領域FD1及び第2フローティングディフュージョン領域FD2に伝送する。第1伝送トランジスタTX1及び第2伝送トランジスタTX2は、第1伝送ゲートTG1及び第2伝送ゲートTG2に印加される伝送制御信号により、第1ストレージトランジスタSTAと第1フローティングディフュージョン領域FD1との電気的連結、及び第2ストレージトランジスタSTBと第2フローティングディフュージョン領域FD2との電気的連結をオンまたはオフにする。
【0047】
第1ドライブトランジスタDX1及び第2ドライブトランジスタDX2は、ソースフォロワバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)の役割を行うものであり、第1フローティングディフュージョン領域FD1及び第2フローティングディフュージョン領域FD2に充電された光電荷に応答してバッファリング動作を遂行し、第1フローティングディフュージョン領域FD1及び第2フローティングディフュージョン領域FD2の電圧を増幅する。第1ドライブトランジスタDX1は、第1フローティングディフュージョン領域FD1に連結されたゲートと、電源電圧VDDが連結されたドレインと、第1選択トランジスタSX1に連結されたソースと、を有する。第1ドライブトランジスタDX1のソース端子の電圧は、第1フローティングディフュージョン領域FD1の電圧によって決定される。第1フローティングディフュージョン領域FD1の電圧は、第1光電変換素子PXAから伝達される電子の量によって決定される。第2ドライブトランジスタDX2は、第1ドライブトランジスタDX1と類似した構造を有する。
【0048】
第1リセットトランジスタRX1及び第2リセットトランジスタRX2は、第1フローティングディフュージョン領域FD1及び第2フローティングディフュージョン領域FD2の電圧に基づいてピクセル情報を検出した後、第1リセットゲートRG1及び第2リセットゲートRG2に印加されるリセット信号が活性化されれば、第1フローティングディフュージョン領域FD1及び第2フローティングディフュージョン領域FD2に蓄積された電荷を放電することにより、第1フローティングディフュージョン領域FD1及び第2フローティングディフュージョン領域FD2を、電源電圧VDDのレベルに初期化させることができる。第1リセットトランジスタRX1は、リセット信号が印加されるリセットゲートRG1と、電源電圧VDDに連結されるドレインと、第1フローティングディフュージョン領域FD1に連結されるソースと、を有する。第2リセットトランジスタRX2は、第1リセットトランジスタRX1と類似した構造を有する。
【0049】
第1選択トランジスタSX1及び第2選択トランジスタSX2は、第1ドライブトランジスタDX1及び第2ドライブトランジスタDX2から出力されたイメージピクセル信号を、カラムラインに出力する。第1選択トランジスタSX1は、選択信号が印加されるゲートと、第1ドライブトランジスタDX1のソースに連結されるドレインと、ピクセルアレイ34(図1)のビットラインに連結されるソースと、を有する。第2選択トランジスタSX2は、第1選択トランジスタSX1と、概して類似した構造を有する。第1選択トランジスタSX1及び第2選択トランジスタSX2は、それぞれのゲートに印加される選択信号に応答し、第1ドライブトランジスタDX1及び第2ドライブトランジスタDX2によって増幅された電圧を、第1出力電圧VOUT1及び第2出力電圧VOUT2として出力する。
【0050】
第1伝送トランジスタTX1、第1ドライブトランジスタDX1、第1選択トランジスタSX1、第1リセットトランジスタRX1及び第1フローティングディフュージョン領域FD1は、第1回路領域168Aを構成する。第2伝送トランジスタTX2、第2ドライブトランジスタDX2、第2選択トランジスタSX2、第2リセットトランジスタRX2及び第2フローティングディフュージョン領域FD2は、第2回路領域168Bを構成する。
【0051】
オーバーフロートランジスタOXは、光電変換領域160と電源電圧VDD端子との間に連結される。オーバーフロートランジスタOXは、光電変換領域160で生成された光電荷が、第1ストレージトランジスタSTA及び第2ストレージトランジスタSTBの保存領域にオーバーフローされることを防止するために使用される。オーバーフロートランジスタOXは、オーバーフローゲート(OG)に印加されるオーバーフローゲート信号に沿ってオンまたはオフになることができる。オーバーフローゲートOGにドライブゲイティング信号が印加されれば、あらかじめ設定した単位時間外で生じた余剰光電荷を、光電変換領域160から放出する。
【0052】
図2Dに例示した単位ピクセルPX1の回路構成は、例示に過ぎず、本発明の技術的思想の範囲内において、多様な変形及び変更が可能である。例えば、第1シャッタトランジスタTXA及び第2シャッタトランジスタTXB、第1ストレージトランジスタSTA及び第2ストレージトランジスタSTB、第1伝送トランジスタTX1及び第2伝送トランジスタTX2、並びにオーバーフロートランジスタOXのうち少なくとも一つは、省略可能である。
【0053】
図3は、本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイの例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。図3に例示したピクセルアレイ134は、図1に例示したイメージセンサ1の距離センサ30に含まれたピクセルアレイ34を構成する。
【0054】
図2A及び図3を参照すれば、ピクセルアレイ134は、ロウライン方向(X方向)及びカラムライン方向(Y方向)に沿って、マトリックス状に配列された複数の単位ピクセルPX1を含む。複数の単位ピクセルPX1は、それぞれ第1フォトゲートPGA及び第1検出領域164Aを含む第1タップTAと、第2フォトゲートPGB及び第2検出領域164Bを含む第2タップTBと、を有する。図3において、複数の単位ピクセルPX1それぞれの第1タップTA及び第2タップTBには、第1タップTA及び第2タップTBの第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGBに印加される第1信号P1及び第2信号P2を表示している。
【0055】
複数の単位ピクセルPX1それぞれの第1タップTA及び第2タップTBに含まれた第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGBは、互いに異なる位相差を有する第1信号P1及び第2信号P2が印加されるように構成される。第1信号P1及び第2信号P2は、それぞれ光信号ELと0゜の位相差を有する信号(以下、「0゜信号」とする)、光信号ELと90゜の位相差を有する信号(以下、「90゜信号」とする)、光信号ELと180゜の位相差を有する信号(以下、「180゜信号」とする)、及び光信号ELと270゜の位相差を有する信号(以下、「270゜信号」とする)のうちから選択され、180゜の位相差を有する互いに異なる信号である。一例として、第1信号P1は、0゜信号であり、第2信号P2は、180゜信号である。他の例として、第1信号P1は、90゜信号であり、第2信号P2は、270゜信号である。
【0056】
複数の単位ピクセルPX1において、ロウライン方向に互いに隣接する2個の単位ピクセルPX1、例えば、図3の左側上部に例示した第1単位ピクセルPX1A及び第2単位ピクセルPX1Bそれぞれの第1タップTA及び第2タップTBの位置が、第1単位ピクセルPX1A及び第2単位ピクセルPX1Bの間において、Y方向に沿って延長される1本の直線を中心に線対称である。
【0057】
複数の単位ピクセルPX1において1つのカラム、例えば、第1カラムC1において、カラムライン方向に沿って一列に延長される複数の単位ピクセルPX1には、第1信号P1及び第2信号P2が印加されるように構成された第1タップTA及び第2タップTBの位置が互いに同一である。また、複数の単位ピクセルPX1において、互いに隣接する2個のカラム、例えば、第1カラムC1及び第2カラムC2において、カラムライン方向に沿って一列に延長される複数の単位ピクセルPX1においては、第1信号P1及び第2信号P2が印加されるように構成された第1タップTA及び第2タップTBの位置が、カラム同士互いに対称である。例えば、第1カラムC1にある単位ピクセルPX1の第1タップTA及び第2タップTBの位置、と第2カラムC2にある単位ピクセルPX1の第1タップTA及び第2タップTBとの位置は、互いに対称である。
【0058】
図4A及び図4Bは、それぞれ図3に例示したピクセルアレイ134において、複数の単位ピクセルPX1それぞれの第1タップTA及び第2タップTBに印加される例示的な信号について説明するための概略的な平面図である。
【0059】
図2A図3及び図4Aを参照すれば、第1カラムC1にある複数の単位ピクセルPX1、例えば、第1単位ピクセルPX1Aの第1タップTAの第1フォトゲートPGAと、第2カラムC2にある複数の単位ピクセルPX1、例えば、第2単位ピクセルPX1Bの第1タップTAの第1フォトゲートPGAは、それぞれ第1信号P1として、0゜信号を受信するように構成される。また、第1カラムC1にある複数の単位ピクセルPX1、例えば、第1単位ピクセルPX1Aの第2タップTBの第2フォトゲートPGBと、第2カラムC2にある複数の単位ピクセルPX1、例えば、第2単位ピクセルPX1Bの第2タップTBの第2フォトゲートPGBは、それぞれ第2信号P2として、180゜信号を受信するように構成される。しかし、本発明の技術的思想は、図4Aの例示に限定されるものではない。例えば、第1カラムC1及び第2カラムC2にある複数の単位ピクセルPX1において、第1タップTAの第1フォトゲートPGAは、180゜信号を受信し、第2タップTBの第2フォトゲートPGBは、0゜信号を受信するようにも構成される。
【0060】
図2A図3及び図4Bを参照すれば、第1カラムC1にある複数の単位ピクセルPX1、例えば、第1単位ピクセルPX1Aの第1タップTAの第1フォトゲートPGAと、第2カラムC2にある複数の単位ピクセルPX1、例えば、第2単位ピクセルPX1Bの第1タップTAの第1フォトゲートPGAは、それぞれ第1信号P1として、90゜信号を受信するように構成される。また、第1カラムC1にある複数の単位ピクセルPX1、例えば、第1単位ピクセルPX1Aの第2タップTBの第2フォトゲートPGBと、第2カラムC2にある複数の単位ピクセルPX1、例えば、第2単位ピクセルPX1Bの第2タップTBの第2フォトゲートPGBは、それぞれ第2信号P2として、270゜信号を受信するように構成される。しかし、本発明の技術的思想は、図4Bの例示に限定されるものではない。例えば、第1カラムC1及び第2カラムC2にある複数の単位ピクセルPX1において、第1タップTAの第1フォトゲートPGAは、270゜信号を受信し、第2タップTBの第2フォトゲートPGBは、90゜信号を受信するようにも構成される。
【0061】
図5は、図3に例示したピクセルアレイ134において、対象物体5(図1)の距離情報を計算するための一例によるタップ情報について説明するための図面である。図5において、「DIC」で表示した複数のポイントは、それぞれ対象物体5の距離情報中心点を示す。
【0062】
図5を参照すれば、1個の距離情報中心点DICに関わる距離情報を得るために、第1タップTA及び第2タップTBの位置が互いに対称である2個の単位ピクセルPX1、例えば、第1単位ピクセルPX1A及び第2単位ピクセルPX1Bの第1タップTA及び第2タップTBから得られる情報を利用する。
【0063】
図3図4A図4B及び図5を参照して説明したピクセルアレイ134において、複数の単位ピクセルPX1それぞれの第1タップTA及び第2タップTBの位置が互いに隣接する2個の単位ピクセルPX1において、互いに対称になるように分散配置することにより、1個の位相差信号に対して、単位ピクセルPX1ごとに互いに異なる位置で光を受けることができるようになる。従って、1個の位相差信号に対して、互いに異なる方向に関わる2個のピクセル信号の平均値を得ることができる。
【0064】
一般的には、イメージセンサ1の製造工程時の製造バラツキ、イメージセンサ1の構成要素間の誤整列、イメージセンサ1の駆動時の光のシェーディング(shading)、CRA(chief ray angle)サイズというような多様な原因により、単位ピクセルPX1ごとに同一信号を受信するタップ間の感度差が発生したり、単位ピクセルPX1ごとに同一信号を受信するタップ間の不均衡(tap asymmetry)が存在するというような問題が内在する。本発明の技術的思想によれば、複数の単位ピクセルPX1それぞれの第1タップTA及び第2タップTBの位置が互いに隣接する2個の単位ピクセルPX1において、互いに対称になるように分散配置し、互いに対称である2個の単位ピクセルPX1のタップ情報を利用し、互いに隣接する2個の単位ピクセルPX1間にある1つの地点での距離情報を獲得することにより、タップ間の不均衡による問題によるエラーを互いに相殺させることができ、それにより、距離情報の正確度を向上させることができる。
【0065】
図6は、本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサにおいて、図3に例示したピクセルアレイ134を含む場合、ピクセルアレイ134と、ピクセルアレイ134を駆動するのに利用されるフォトゲートドライバ回路部150との例示的な連結関係について説明するための図面である。
【0066】
図2A及び図6を参照すれば、フォトゲートドライバ回路部150は、図1に例示したイメージセンサ1のフォトゲートドライバ回路部33を構成する。フォトゲートドライバ回路部150は、複数の配線(第1配線160A、第2配線160B)を介して、ピクセルアレイ134に連結される。
【0067】
フォトゲートドライバ回路部150は、第1信号P1を第1フォトゲートPGAに印加するための第1フォトゲートドライバ150Aと、第2信号P2を第2フォトゲートPGBに印加するための第2フォトゲートドライバ150Bと、を含んでもよい。複数の配線(第1配線160A、第2配線160B)は、第1フォトゲートドライバ150Aと複数の第1フォトゲートPGAとの間に連結された第1配線160Aと、第2フォトゲートドライバ150Bと複数の第2フォトゲートPGBとの間に連結された第2配線160Bと、を含む。フォトゲートドライバ回路部150は、第1配線160A及び第2配線160Bを介して、ピクセルアレイ134を構成する複数の単位ピクセルPX1それぞれに含まれた第1タップTA及び第2タップTBの第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGBに、第1信号P1及び第2信号P2を伝達するように構成される。
【0068】
ピクセルアレイ134において、互いに隣接し、第1タップTA及び第2タップTBの位置が互いに対称である2個の単位ピクセルPX1は、第1配線160A及び第2配線160Bのうちから選択される1本の配線を介して、第1フォトゲートドライバ150Aまたは第2フォトゲートドライバ150Bに連結される。
【0069】
複数の単位ピクセルPX1において、第1単位ピクセルPX1A及び第2単位ピクセルPX1Bは、互いに隣接し、第1タップTA及び第2タップTBの位置が互いに対称であり、第2単位ピクセルPX1B及び第3単位ピクセルPX1Cは、互いに隣接し、第1タップTA及び第2タップTBの位置が互いに対称である。
【0070】
第2単位ピクセルPX1Bに含まれた第1フォトゲートPGAと、第3単位ピクセルPX1Cに含まれた第1フォトゲートPGAは、それぞれ複数の配線(第1配線160A、第2配線160B)のうちから選択される1本の配線である第1配線160Aを介して、第1フォトゲートドライバ150Aに連結される。
【0071】
複数の単位ピクセルPX1において、ロウライン方向に沿って一列に配置された第1列の単位ピクセルPX1に含まれた複数の第1フォトゲートPGAと、前記第1列に隣接する第2列の単位ピクセルPX1に含まれた複数の第1フォトゲートPGAは、それぞれコンタクトCTを介して、1つの第1配線160Aに連結され、第1配線160Aを介して、第1フォトゲートドライバ150Aに共に連結され、第1フォトゲートドライバ150Aから同一位相差信号を同時に受信することができる。従って、図6において、点線(X1)で表示した領域のように、互いに隣接する2本のロウラインに沿って延長される2列の単位ピクセルPX1において、1個の第1フォトゲートドライバ150Aを共有する構造を有する。
【0072】
また、第1単位ピクセルPX1Aに含まれた第2フォトゲートPGBと、第2単位ピクセルPX1Bに含まれた第2フォトゲートPGBは、それぞれ複数の配線(第1配線160A、第2配線160B)のうちから選択される1本の配線である第2配線160Bを介して、第2フォトゲートドライバ150Bに連結される。複数の単位ピクセルPX1において、ロウライン方向に沿って一列に配置された第1列の単位ピクセルPX1に含まれた複数の第2フォトゲートPGBと、前記第1列に隣接する第2列の単位ピクセルPX1に含まれた複数の第2フォトゲートPGBは、それぞれコンタクトCTを介して、1本の第2配線160Bに連結され、第2配線160Bを介して、第2フォトゲートドライバ150Bに共に連結され、第2フォトゲートドライバ150Bから、同一位相差信号を同時に受信することができる。従って、図6において、点線(X2)で表示した領域のように、互いに隣接する2本のロウラインに沿って延長される2列の単位ピクセルPX1において、1個の第2フォトゲートドライバ150Bを共有する構造を有する。
【0073】
図6に例示しているような連結関係を有するピクセルアレイ134及びフォトゲートドライバ回路部150を含むイメージセンサにおいては、複数列の単位ピクセルPX1において、1個の第1フォトゲートドライバ150A及び1個の第2フォトゲートドライバ150Bを共有する構造を有するので、フォトゲートドライバ回路部150において、フォトゲートドライバの個数を減少させることができ、イメージセンサの回路構造及び配線構造を単純化させることができる。
【0074】
図7は、本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイの他の例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。図7に例示したピクセルアレイ234は、図1に例示したイメージセンサ1の距離センサ30に含まれたピクセルアレイ34を構成することができる。
【0075】
図7には、ロウライン方向(X方向)及びカラムライン方向(Y方向)に沿って、マトリックス状に配列された複数の単位ピクセルPX2からなるピクセルアレイ234の一部領域を例示している。
【0076】
図7を参照すれば、ピクセルアレイ234は、図3に例示したピクセルアレイ134と概して同一構成を有する。複数の単位ピクセルPX2は、それぞれ図2Aを参照して説明した単位ピクセルPX1のように、2-タップピクセル構造を有する。複数の単位ピクセルPX2は、それぞれ図2Dを参照して説明した回路構成を有する。ただし、ピクセルアレイ234において、複数の単位ピクセルPX2のうち一部の単位ピクセルPX2には、互いに異なる位相差を有する第1信号P1及び第2信号P2が印加され、他の一部の単位ピクセルPX2には、互いに異なる位相差を有する第3信号3及び第4信号P4が印加されるように構成される。一実施形態において、第1信号P1及び第2信号P2は、それぞれ0゜信号及び180゜信号のうちから選択されるいずれか1つの信号であり、第3信号P3及び第4信号P4は、それぞれ90゜信号及び270゜信号のうちから選択されるいずれか1つの信号である。他の一実施形態において、第1信号P1及び第2信号P2は、それぞれ90゜信号及び270゜信号のうちから選択されるいずれか1つの信号であり、第3信号P3及び第4信号P4は、それぞれ0゜信号及び180゜信号のうちから選択されるいずれか1つの信号である。
【0077】
ピクセルアレイ234は、点線(X3)で表示した領域のように、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX2A、第2単位ピクセルPX2B、第3単位ピクセルPX2C及び第4単位ピクセルPX2Dを含んでもよい。点線(X3)で表示した領域にある2x2ピクセルアレイにおいて、1つの対角線方向に互いに隣接する2個の単位ピクセルPX2は、前記対角線上にある1地点を中心に点対称である。
【0078】
例えば、対角線方向に互いに隣接する第1単位ピクセルPX2A及び第2単位ピクセルPX2Bそれぞれの第1タップTA及び第2タップTBの位置が、前記対角線上にある第1地点PT1を中心に点対称である。また、他の対角線方向に互いに隣接する第3単位ピクセルPX2C及び第4単位ピクセルPX2Dそれぞれの第1タップTA及び第2タップTBの位置が、前記他の対角線上にある第1地点PT1を中心に点対称である。
【0079】
一実施形態において、第1単位ピクセルPX2A及び第2単位ピクセルPX2Bそれぞれの第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGBに、第1信号P1及び第2信号P2が印加される間、第3単位ピクセルPX2C及び第4単位ピクセルPX2Dそれぞれの第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGBに、第3信号P3及び第4信号P4が印加される。
【0080】
図7には、第1単位ピクセルPX2A及び第2単位ピクセルPX2Bにおいて、それぞれ第1信号P1が印加される第1タップTAが、第2信号P2が印加される第2タップTBより第1地点PT1からより遠い位置に配置され、第3単位ピクセルPX2C及び第4単位ピクセルPX2Dにおいて、それぞれ第3信号P3が印加される第1タップTAが、第4信号P4が印加される第2タップTBより第1地点PT1からより遠い位置に配置された場合を例示している。しかし、第1単位ピクセルPX2A及び第2単位ピクセルPX2Bにおいて、それぞれ第1タップTAが、第2タップTBより第1地点PT1により近くの位置に配置され、第3単位ピクセルPX2C及び第4単位ピクセルPX2Dにおいて、それぞれ第1タップTAが、第2タップTBより第1地点PT1により近くの位置に配置されてもよい。
【0081】
ピクセルアレイ234において、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX2A、第2単位ピクセルPX2B、第3単位ピクセルPX2C及び第4単位ピクセルPX2Dの構成が、ピクセルアレイ234のロウライン方向及びカラムライン方向に沿って複数回反復される。
【0082】
図8は、図7に例示したピクセルアレイ234において、複数の単位ピクセルPX2に印加される例示的な信号について説明するための概略的な平面図である。
【0083】
図8を参照すれば、1つの対角線方向に互いに隣接する第1単位ピクセルPX2A及び第2単位ピクセルPX2Bそれぞれの第1タップTAの第1フォトゲートPGAは、第1信号P1として、0゜信号を受信し、第2タップTBの第2フォトゲートPGBは、第2信号P2として、180゜信号を受信するように構成される。そして、他の対角線方向に互いに隣接する第3単位ピクセルPX2C及び第4単位ピクセルPX2Dそれぞれの第1フォトゲートPGAは、第1信号P1として、90゜信号を受信し、第2タップTBの第2フォトゲートPGBは、第2信号P2として、270゜信号を受信するように構成される。しかし、本発明の技術的思想は、図8の例示に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において、多様な変形及び変更が可能である。
【0084】
図9は、図8に例示したピクセルアレイ234において、対象物体5(図1)の距離情報を計算するための一例によるタップ情報について説明するための図面である。図9において、「DIC」で表示した複数のポイントは、それぞれ対象物体5の距離情報中心点を示す。
【0085】
図9を参照すれば、1個の距離情報中心点DICに関わる距離情報を得るために、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX2A、第2単位ピクセルPX2B、第3単位ピクセルPX2C及び第4単位ピクセルPX2Dそれぞれの第1タップTA及び第2タップTBから得られる情報を利用する。
【0086】
図7ないし図9を参照して説明したピクセルアレイ234において、対角線方向に互いに隣接する2個の単位ピクセルPX2それぞれの第1タップTA及び第2タップTBの位置が、一地点、例えば、第1地点PT1を中心に互いに点対称になるように分散配置することにより、1個の位相差信号に対して、単位ピクセルPX2ごとに互いに異なる位置で光を受けることができる。従って、1個の位相差信号に対して、互いに異なる方向に関わる4個のピクセル信号の平均値を得ることができる。それにより、単位ピクセルPX2のタップ間の感度差が発生したり、1つの単位ピクセルPX2において、複数のタップ間の不均衡が存在するというような問題がある場合にも、前記問題によるエラーを互いに相殺させることができ、それにより、距離情報の正確度を向上できる。
【0087】
また、図7ないし図9を参照して説明したピクセルアレイ234を含むイメージセンサにおいては、通常の場合と異なり、距離情報を得ようとするいずれか1つの目標単位ピクセルにおいて、さらに正確な距離情報を求めるために、前記目標単位ピクセル周囲に配置された他の複数の単位ピクセルから得られる複数のタップ情報を、前記目標単位ピクセルでのタップ情報と共に処理しなければならない別途のリモザイク(remosaic)過程を遂行する必要がない。
【0088】
図10Aは、本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれる単位ピクセルPX3の他の例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。図10Aに例示した単位ピクセルPX3は、図1に例示したイメージセンサ1の距離センサ30に含まれたピクセルアレイ34の単位ピクセルを構成することができる。
【0089】
図10Aを参照すれば、単位ピクセルPX3は、4-タップピクセルからなる。
【0090】
単位ピクセルPX3は、光電変換領域160と、光電変換領域160上に配置された第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDと、光電変換領域160の周りに配置された第1検出領域364A、第2検出領域364B、第3検出領域364C及び第4検出領域364Dを含む。第1検出領域364Aは、第1フォトゲートPGAに隣接するように配置され、第2検出領域364Bは、第2フォトゲートPGBに隣接するように配置され、第3検出領域364Cは、第3フォトゲートPGCに隣接するように配置され、第4検出領域364Dは、第4フォトゲートPGDに隣接するように配置される。
【0091】
また、単位ピクセルPX3は、第1検出領域364Aから出力された光電子を伝達及び/または増幅するための第1回路領域368Aと、第2検出領域364Bから出力された光電子を伝達及び/または増幅するための第2回路領域368Bと、第3検出領域364Cから出力された光電子を伝達及び/または増幅するための第3回路領域368Cと、第4検出領域364Dから出力された光電子を伝達及び/または増幅するための第4回路領域368Dと、をさらに含む。第1回路領域368A、第2回路領域368B、第3回路領域368C及び第4回路領域368Dは、それぞれ複数のトランジスタを含んでもよい。
【0092】
第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDと、第1検出領域364A、第2検出領域364B、第3検出領域364C及び第4検出領域364Dとに関わるさらに詳細な構成及び動作は、図2Aを参照し、第1フォトゲートPGA及び第2フォトゲートPGB、並びに第1検出領域164A及び第2検出領域164Bについて説明したのと概して類似している。
【0093】
図10Aには、単位ピクセルPX3が四角形平面形状を有し、第1検出領域364A、第2検出領域364B、第3検出領域364C及び第4検出領域364Dが、それぞれ単位ピクセルPX3を限定する四角形領域内で、コーナー近辺に配置された例を図示したが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内において、単位ピクセルPX3内での第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDの位置と、第1検出領域364A、第2検出領域364B、第3検出領域364C及び第4検出領域364Dの位置とを多様に変形させることができる。
【0094】
図10Bは、本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれる単位ピクセルPX4の例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。図10Bに例示した単位ピクセルPX4は、図1に例示したイメージセンサ1の距離センサ30に含まれたピクセルアレイ34の単位ピクセルを構成することができる。
【0095】
図10Bに例示した単位ピクセルPX4は、図10Aに例示した単位ピクセルPX3と概して同一構成を有することができる。ただし、第1検出領域364A、第2検出領域364B、第3検出領域364C及び第4検出領域364Dは、それぞれ単位ピクセルPX3を限定する四角形領域において、コーナーから離隔された位置において、前記四角形領域の辺に沿った領域に配置され、第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDは、第1検出領域364A、第2検出領域364B、第3検出領域364C及び第4検出領域364Dに対応し、前記四角形領域の辺に対面する位置に配置される。
【0096】
図10Cは、図10A及び図10Bに例示した単位ピクセルPX3,PX4に印加される第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdと光信号ELとの位相差を例示したグラフである。
【0097】
図10Aないし図10Cを参照すれば、第1フォトゲート、第2フォトゲート、第3フォトゲート及び第4フォトゲートには、1つのフレームにおいて、90゜の位相差を有する第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdが印加され、第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdに応答し、光電子が、第1検出領域364A、第2検出領域364B、第3検出領域364C及び第4検出領域364Dに出力される。第1検出領域364A、第2検出領域364B、第3検出領域364C及び第4検出領域364Dに出力された光電子は、第1回路領域368A、第2回路領域368B、第3回路領域368C及び第4回路領域368Dを介して伝達及び/または増幅され、第1ピクセル信号A0、第2ピクセル信号A1、第3ピクセル信号A2及び第4ピクセル信号A3として出力される。
【0098】
4-タップピクセルで構成される単位ピクセルPX3,PX4において、それぞれ第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdが印加される。単位ピクセルPX3,PX4においては、反射光信号RL(図1)から生じた光電子が、一定時間の間蓄積され、単位ピクセルPX3,PX4において、1回のサンプリング動作を遂行することにより、第1フォトゲート信号Ga、第2フォトゲート信号Gb、第3フォトゲート信号Gc及び第4フォトゲート信号Gdにそれぞれ対応する第1ピクセル信号A0、第2ピクセル信号A1、第3ピクセル信号A2及び第4ピクセル信号A3を生成することができる。
【0099】
図10Dは、図10Aに例示した単位ピクセルPX3の例示的な回路図である。図10Dに例示した回路図は、図10Bに例示した単位ピクセルPX4にも適用される。図10Dにおいて、図2Dと同一参照符号、は同一部材を示し、ここでは、それらに関わる重複説明を省略する。
【0100】
図10Dを参照すれば、単位ピクセルPX3は、光電変換領域160に連結された第1光電変換素子PXA、第2光電変換素子PXB、第3光電変換素子PXC及び第4光電変換素子PXDを含む。第1光電変換素子PXA及び第2光電変換素子PXBに関わる詳細な構成は、図2Dを参照して説明した通りである。第3光電変換素子PXCは、第3フォトゲートPGCを含み、第4光電変換素子PXDは、第4フォトゲートPGDを含んでもよい。第3光電変換素子PXC及び第4光電変換素子PXDにおいては、図2Dを参照し、第1光電変換素子PXA及び第2光電変換素子PXBについて説明したのと類似した方式により、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDに印加される信号の電圧によっても電子が蓄積される。
【0101】
単位ピクセルPX3は、第3光電変換素子PXCと連結された第3シャッタトランジスタTXC、第3ストレージトランジスタSTC、第3伝送トランジスタTX3、第3ドライブトランジスタDX3、第3選択トランジスタSX3及び第3リセットトランジスタRX3を含んでもよい。また、単位ピクセルPX3は、第4光電変換素子PXDと連結された第4シャッタトランジスタTXD、第4ストレージトランジスタSTD、第4伝送トランジスタTX4、第4ドライブトランジスタDX4、第4選択トランジスタSX4及び第4リセットトランジスタRX4を含んでもよい。
【0102】
第3シャッタトランジスタTXC及び第4シャッタトランジスタTXDは、第3シャッタゲートTGC及び第4シャッタゲートTGDに印加された信号に応答し、光電変換領域160から伝達された光電荷が、第3ストレージトランジスタSTC及び第4ストレージトランジスタSTDに伝送されることを選択的にオン/オフする。
【0103】
第3ストレージトランジスタSTC及び第4ストレージトランジスタSTDは、第3ストレージゲートSGC及び第4ストレージゲートSGDにそれぞれ印加される保存制御信号に応答し、第3シャッタトランジスタTXC及び第4シャッタトランジスタTXDを介して伝達される光電荷を保存する。
【0104】
第3伝送トランジスタTX3及び第4伝送トランジスタTX4は、第3伝送ゲートTG3及び第4伝送ゲートTG4に印加される伝送制御信号に応答し、第3ストレージトランジスタSTC及び第4ストレージトランジスタSTDの保存領域に保存された光電荷を第3フローティングディフュージョン領域FD3及び第4フローティングディフュージョン領域FD4に伝送する。第3伝送トランジスタTX3及び第4伝送トランジスタTX4は、第3伝送ゲートTG3及び第4伝送ゲートTG4に印加される伝送制御信号により、第3ストレージトランジスタSTCと第3フローティングディフュージョン領域FD3との電気的連結、及び第4ストレージトランジスタSTDと第4フローティングディフュージョン領域FD4との電気的連結をオンまたはオフすることができる。
【0105】
第3リセットトランジスタRX3及び第4リセットトランジスタRX4は、第3フローティングディフュージョン領域FD3及び第4フローティングディフュージョン領域FD4の電圧に基づいてピクセル情報を検出した後、第3リセットゲートRG3及び第4リセットゲートRG4に印加されるリセット信号により、第3フローティングディフュージョン領域FD3及び第4フローティングディフュージョン領域FD4を、電源電圧VDDのレベルに初期化させる。
【0106】
第3ドライブトランジスタDX3及び第4ドライブトランジスタDX4、並びに第3選択トランジスタSX3及び第4選択トランジスタSX4は、図2Dを参照して説明した第1ドライブトランジスタDX1及び第2ドライブトランジスタDX2、並びに第1選択トランジスタSX1及び第2選択トランジスタSX2について説明したのと概して同一の構成及び機能を有する。第3選択トランジスタSX3及び第4選択トランジスタSX4は、それぞれのゲートに印加される選択信号に応答し、第3ドライブトランジスタDX3及び第4ドライブトランジスタDX4によって増幅された電圧を、第3出力電圧VOUT3及び第4出力電圧VOUT4として出力する。
【0107】
第1伝送トランジスタTX1、第1ドライブトランジスタDX1、第1選択トランジスタSX1、第1リセットトランジスタRX1及び第1フローティングディフュージョン領域FD1は、第1回路領域368Aを構成する。第2伝送トランジスタTX2、第2ドライブトランジスタDX2、第2選択トランジスタSX2、第2リセットトランジスタRX2及び第2フローティングディフュージョン領域FD2は、第2回路領域368Bを構成する。第3伝送トランジスタTX3、第3ドライブトランジスタDX3、第3選択トランジスタSX3、第3リセットトランジスタRX3及び第3フローティングディフュージョン領域FD3は、第3回路領域368Cを構成する。第4伝送トランジスタTX4、第4ドライブトランジスタDX4、第4選択トランジスタSX4、第4リセットトランジスタRX4及び第4フローティングディフュージョン領域FD4は、第4回路領域368Dを構成する。
【0108】
図10Dに例示した単位ピクセルPX3の回路構成は、例示に過ぎず、本発明の技術的思想の範囲内において、多様な変形及び変更が可能である。例えば、第1シャッタトランジスタTXA、第2シャッタトランジスタTXB、第3シャッタトランジスタTXC及び第4シャッタトランジスタTXD、第1ストレージトランジスタSTA、第2ストレージトランジスタSTB、第3ストレージトランジスタSTC及び第4ストレージトランジスタSTD、第1伝送トランジスタTX1、第2伝送トランジスタTX2、第3伝送トランジスタTX3及び第4伝送トランジスタTX4、並びにオーバーフロートランジスタOXのうち少なくとも一つは、省略可能である。
【0109】
図11は、本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイ334の他の例示的な構成について説明するための概略的なレイアウトである。図11に例示したピクセルアレイ334は、図1に例示したイメージセンサ1の距離センサ30に含まれたピクセルアレイ34を構成することができる。
【0110】
図10A及び図11を参照すれば、ピクセルアレイ334は、ロウライン方向(X方向)及びカラムライン方向(Y方向)に沿って、マトリックス状に配列された複数の単位ピクセルPX3を含む。複数の単位ピクセルPX3は、それぞれ4-タップピクセルからなる。複数の単位ピクセルPX3は、それぞれ第1フォトゲートPGA及び第1検出領域364Aを含む第1タップTAと、第2フォトゲートPGB及び第2検出領域364Bを含む第2タップTBと、第3フォトゲートPGC及び第3検出領域364Cを含む第3タップTCと、第4フォトゲートPGD及び第4検出領域364Dを含む第4タップTDと、を有する。図11において、ピクセルアレイ334に含まれた複数の単位ピクセルPX3それぞれの第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDには、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDの第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDに印加される第1信号Q1、第2信号Q2、第3信号Q3及び第4信号Q4を表示している。
【0111】
複数の単位ピクセルPX3それぞれの第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDに含まれた第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDは、互いに異なる位相差を有する第1信号Q1、第2信号Q2、第3信号Q3及び第4信号Q4が印加されるように構成される。第1信号Q1、第2信号Q2、第3信号Q3及び第4信号Q4は、0゜信号、90゜信号、180゜信号及び270゜信号のうちから選択される互いに異なる信号である。一実施形態において、第1信号Q1は、0゜信号であり、第2信号Q2は、90゜信号であり、第3信号Q3は、180゜信号であり、第4信号Q4は、270゜信号であるが、それらに限定されるものではない。
【0112】
ピクセルアレイ334において、複数の単位ピクセルPX3のうち、ロウライン方向またはカラムライン方向に互いに隣接する2個の単位ピクセルPX3に含まれた第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれの位置は、前記隣接する2個の単位ピクセルPX3間で延長される1本の直線を中心に線対称である。
【0113】
例えば、ピクセルアレイ334は、点線(X4)で表示した領域のように、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dを含む。複数の単位ピクセルPX3のうち、図11の左側上部に例示した第1単位ピクセルPX3A及び第3単位ピクセルPX3Cは、ロウライン方向に互いに隣接し、第1単位ピクセルPX3A及び第3単位ピクセルPX3Cにおいて、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれの位置が、第1単位ピクセルPX3A及び第3単位ピクセルPX3Cの間において、Y方向に沿って延長される1本の直線を中心に線対称である。複数の単位ピクセルPX3のうち、図11の左側上部に例示した第2単位ピクセルPX3B及び第4単位ピクセルPX3Dは、ロウライン方向に互いに隣接し、第2単位ピクセルPX3B及び第4単位ピクセルPX3Dにおいて、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれの位置が、第2単位ピクセルPX3B及び第4単位ピクセルPX3Dの間において、Y方向に沿って延長される1本の直線を中心に線対称である。
【0114】
また、複数の単位ピクセルPX3のうち、図11の左側上部に例示した第1単位ピクセルPX3A及び第4単位ピクセルPX3Dは、カラムライン方向に互いに隣接し、第1単位ピクセルPX3A及び第4単位ピクセルPX3Dにおいて、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれの位置が、第1単位ピクセルPX3A及び第4単位ピクセルPX3Dの間において、X方向に沿って延長される1本の直線を中心に線対称である。複数の単位ピクセルPX3のうち、図11の左側上部に例示した第2単位ピクセルPX3B及び第3単位ピクセルPX3Cは、カラムライン方向に互いに隣接し、第2単位ピクセルPX3B及び第3単位ピクセルPX3Cにおいて、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれの位置が、第2単位ピクセルPX3B及び第3単位ピクセルPX3Cの間において、X方向に沿って延長される1本の直線を中心に線対称である。
【0115】
ピクセルアレイ334の複数の単位ピクセルPX3のうち、2x2ピクセルアレイを構成する4個の単位ピクセルPX3において、前記2x2ピクセルアレイの1つの対角線方向に互いに隣接する2個の単位ピクセルPX3に含まれた第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれの位置は、前記対角線上にある1地点を中心に点対称である。
【0116】
例えば、点線(X4)で表示した領域において、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dにおいて、前記2x2ピクセルアレイの1つの対角線方向に互いに隣接する第1単位ピクセルPX3A及び第2単位ピクセルPX3Bそれぞれに含まれた第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれの位置が、前記対角線上にある1地点、例えば、第2地点PT2を中心に点対称である。また、点線(X4)で表示した領域において、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dにおいて、前記2x2ピクセルアレイの他の対角線方向に互いに隣接する第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dそれぞれに含まれた第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれの位置が、前記他の対角線上にある1地点、例えば、第2地点PT2を中心に点対称である。
【0117】
一実施形態において、点線(X4)で表示した領域において、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dにおいて、第2地点PT2から、第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dそれぞれの第1タップTAまでの距離は、実質的に同一であり、第2地点PT2から、第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dそれぞれの第2タップTBまでの距離は、実質的に同一であり、第2地点PT2から、第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dそれぞれの第3タップTCまでの距離は、実質的に同一であり、第2地点PT2から、第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dそれぞれの第4タップTDまでの距離は、実質的に同一である。
【0118】
図12は、図11に例示したピクセルアレイ334において、複数の単位ピクセルPX3それぞれの第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDに印加される例示的な信号について説明するための概略的な平面図である。
【0119】
図10A図11及び図12を参照すれば、ピクセルアレイ334において、複数の単位ピクセルPX3それぞれは、第1タップTAの第1フォトゲートPGAにおいて、第1信号Q1として、0゜信号を受信し、第2タップTBの第2フォトゲートPGBにおいて、第2信号Q2として、90゜信号を受信し、第3タップTCの第3フォトゲートPGCにおいて、第3信号Q3として、180゜信号を受信し、第4タップTDの第4フォトゲートPGDにおいて、第4信号Q4として、270゜信号を受信するように構成される。しかし、本発明の技術的思想は、図12の例示しに限定されるものではなく、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDに印加される信号は、多様に変更される。
【0120】
図13は、図11に例示したピクセルアレイ234において、対象物体5(図1)の距離情報を計算するための一例によるタップ情報について説明するための図面である。図13において、「DIC」で表示した複数のポイントは、それぞれ対象物体5の距離情報中心点を示す。
【0121】
図13を参照すれば、フルモード(full mode)において、複数の単位ピクセルPX3それぞれの第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDからの情報を利用し、距離情報中心点DICに関わる距離情報を得ることができる。本明細書において使用する用語「フルモード」は、ピクセルアレイ334(または、図1に例示されたピクセルアレイ34)を構成する全てのピクセルによって感知された電圧に対して、サンプリング及びホールディング(sampling and holding)、並びにアナログ・デジタルコンバーティング動作を遂行することを意味する。
【0122】
図13に例示しているように、フルモードにおいて、複数の単位ピクセルPX3それぞれで距離情報中心点DICに関わる距離情報を得る場合、例えば、点線(X4)で表示した領域において、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dにおいて、第1信号Q1、第2信号Q2、第3信号Q3及び第4信号Q4が印加される位置が互いに異なるように分布されているので、第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dそれぞれで得られる第1信号Q1、第2信号Q2、第3信号Q3及び第4信号Q4に関わる距離情報が、第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dごとに異なりもする。
【0123】
図14は、図11に例示したピクセルアレイ334において、対象物体5(図1)の距離情報を計算するための他の例によるタップ情報について説明するための図面である。図14において、「DIC」で表示した複数のポイントは、それぞれ対象物体5の距離情報中心点を示す。
【0124】
図14を参照すれば、ビニングモード(binning mode)において、点線(X4)で表示した領域において、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dそれぞれの第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDからの情報を利用し、距離情報中心点DICに関わる距離情報を得ることができる。本明細書において使用する用語「ビニングモード」は、図13を参照して説明したフルモードとは異なり、ピクセルアレイ334(または、図1に例示したピクセルアレイ34)を構成する複数の単位ピクセルPX3のうち、隣接した一部単位ピクセルPX3のピクセル値を合算した値(または、平均値)を、感知電圧に出力するモードを意味する。
【0125】
図14に例示しているように、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dに関わる2x2ビニングモードにおいて、距離情報を得る場合、1個の距離情報中心点DICに関わる距離情報を得るために、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dそれぞれの第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDからの情報をアナログ合算(analog summation)するか、あるいは前記情報の平均値を求める。その場合、第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dにおいて、第1信号Q1、第2信号Q2、第3信号Q3及び第4信号Q4が印加される位置が互いに異なるように分布されているので、第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dそれぞれに印加される第1信号Q1、第2信号Q2、第3信号Q3及び第4信号Q4に関わる平均距離情報が自動的に得られる。
【0126】
図14において、点線(X4)で表示した領域にある第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dだけでなく、ピクセルアレイ334を構成する全ての単位ピクセルPX3について、前述のような2x2ビニングモードで距離情報を得ることができる。それにより、単位ピクセルPX3ごとに内在することができるタップ間の不均衡が互いに相殺され、距離情報の正確度を向上させることができる。
【0127】
図15は、図11に例示したピクセルアレイ334において、対象物体5(図1)の距離情報を計算するためのさらに他の例によるタップ情報について説明するための図面である。図15において、「DIC」で表示した複数のポイントは、それぞれ対象物体5の距離情報中心点を示す。
【0128】
図15を参照すれば、デジタルビニング方式により、距離情報中心点DICに関わる距離情報を得ることができる。そのために、図13を参照して説明した方法により、フルモードで複数の単位ピクセルPX3それぞれのピクセル値を得て、そのように得られたピクセル値を、CDS/ADC回路36のアナログ・デジタルコンバータ(ADC)によって処理し、デジタル信号を得ることができる。その後、図15に表示した距離情報中心点DICを中心にする2x2ピクセルアレイの4個の単位ピクセルPX3に関わるデジタル信号を結合し、最終距離情報を得ることができる。その場合、信号対ノイズ比が向上し、ノイズ低減のための別途のローパスフィルタリング(low pass filtering)過程を遂行する必要がない。
【0129】
一実施形態において、必要により、図15に表示した距離情報中心点DICを中心にする2x2ピクセルアレイの4個の単位ピクセルPX3から、第1信号Q1、第2信号Q2、第3信号Q3及び第4信号Q4のうち、距離情報中心点DICに最も近接している1つの位相差信号に関わる4個のピクセル信号を合算することもできる。例えば、点線(X4)で表示した領域において、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dから距離情報中心点DICに最も近接している4個の第4信号Q4に関わる4個のピクセル信号を合算することもできる。
【0130】
図16は、図11に例示したピクセルアレイ334において、複数の単位ピクセルPX3それぞれの第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDに印加される他の例示的な信号について説明するための概略的な平面図である。
【0131】
図16を参照すれば、ピクセルアレイ334を構成する複数の単位ピクセルPX3において、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDの第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDに印加される信号は、時計回り方向及び反時計回り方向のうちいずれか1方向の循環経路に沿って、順次増加する値の位相差を有するように構成される。ピクセルアレイ334を構成する複数の単位ピクセルPX3において、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDは、時計回り方向及び反時計回り方向のうちいずれか1方向の循環経路に沿って、実質的に等間隔に配置される。
【0132】
例えば、図16において、点線(X4)で表示した領域の2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dは、それぞれ矢印(R1,R2,R3,R4)で表示したように、時計回り方向及び反時計回り方向のうちいずれか1方向の循環経路に沿って、順次増加する値の位相差を有するように構成される。また、2x2ピクセルアレイを構成する第1単位ピクセルPX3A、第2単位ピクセルPX3B、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dにおいて、2x2ピクセルアレイの対角線方向に互いに隣接する2個の単位ピクセルPX3は、前記循環経路の方向が互いに同一であり、ロウライン方向またはカラムライン方向に互いに隣接する2個の単位ピクセルPX3は、前記循環経路の方向が互いに反対である。
【0133】
図16に例示しているように、第1単位ピクセルPX3A及び第2単位ピクセルPX3Bは、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDの第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDに印加される信号が、矢印(R1,R2)で表示しているように、反時計回り方向の循環経路に沿って、順次増加する値の位相差を有する信号が印加されるように構成される。そして、第3単位ピクセルPX3C及び第4単位ピクセルPX3Dは、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDの第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDに印加される信号が、矢印(R3,R4)で表示しているように、時計回り方向の循環経路に沿って、順次増加する値の位相差を有する信号が印加されるように構成される。
【0134】
図16に例示しているように、複数の単位ピクセルPX3において、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDの第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDに印加される信号の位相差が、循環経路に沿って、順次増加する値を有するように構成された場合には、変調動作時、特定の位相差を有する基準タップと、前記基準タップの以前タップとの間での電荷の伝送距離と、基準タップと、前記基準タップの後続タップとの間での電荷の伝送距離と、がおよそ同一になる。従って、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれに印加される互いに異なる位相差信号に対して、1つの単位ピクセルPX3内において、それぞれの位相差信号ごとに電荷の伝送距離を一定に制御することができ、1つの単位ピクセルPX3内において、第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれに伝達される電荷の伝達速度差に起因するタップ間の不均衡による問題を解消することができる。また、復調動作時、各位相差信号のパルス動作が不明確になる時点がある場合にも、単位ピクセルPX3内にある第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDの感度均一性を維持することができる。
【0135】
図17は、本発明の技術的思想による実施形態によるイメージセンサにおいて、図11に例示したピクセルアレイ334を含む場合、ピクセルアレイ334と、ピクセルアレイ334を駆動するのに利用されるフォトゲートドライバ回路部350との他の例示的な連結関係について説明するための図面である。図17には、簡略化のために、図11に例示したピクセルアレイ334において、1つのカラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3のみを図示したが、次に説明する構成は、図11に例示したピクセルアレイ334を構成する全ての単位ピクセルについても、同一に適用される。
【0136】
図10A及び図17を参照すれば、フォトゲートドライバ回路部350は、図1に例示したイメージセンサ1のフォトゲートドライバ回路部33を構成することができる。フォトゲートドライバ回路部350は、複数の配線(360A,360B,360C,360D)を介して、ピクセルアレイ134を構成する複数の単位ピクセルPX3に連結される。
【0137】
フォトゲートドライバ回路部350は、第1信号Q1を第1フォトゲートPGAに印加するための第1フォトゲートドライバ350Aと、第2信号Q2を第2フォトゲートPGBに印加するための第2フォトゲートドライバ350Bと、第3信号Q3を第3フォトゲートPGCに印加するための第3フォトゲートドライバ350Cと、第4信号Q4を第4フォトゲートPGDに印加するための第4フォトゲートドライバ350Dと、を含む。
【0138】
複数の配線(360A,360B,360C,360D)は、第1配線360A、第2配線360B、第3配線360C及び第4配線360Dを含む。第1配線360Aは、第1フォトゲートドライバ350Aから、1つのカラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3まで延長される。第2配線360Bは、第2フォトゲートドライバ350Bから、1つのカラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3まで延長される。第3配線360Cは、第3フォトゲートドライバ350Cから、1つのカラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3まで延長される。第4配線360Dは、第4フォトゲートドライバ350Dから、1つのカラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3まで延長される。
【0139】
フォトゲートドライバ回路部350は、第1配線360A、第2配線360B、第3配線360C及び第4配線360Dを介して、ピクセルアレイ334を構成する複数の単位ピクセルPX3に含まれた第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDの第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDに第1信号Q1、第2信号Q2、第3信号Q3及び第4信号Q4を提供するように構成される。
【0140】
複数の単位ピクセルPX3と、第1配線360Aとの間には、複数の第1コンタクトCT1が連結されている。複数の単位ピクセルPX3と、第2配線360Bとの間には、複数の第2コンタクトCT2が連結されている。複数の単位ピクセルPX3と、第3配線360Cとの間には、複数の第3コンタクトCT3が連結されている。複数の単位ピクセルPX3と、第4配線360Dとの間には、複数の第4コンタクトCT4が連結されている。
【0141】
第1配線360Aは、1つのカラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3それぞれの第1タップTAに含まれた第1フォトゲートPGAに、第1コンタクトCT1を介して連結される。第2配線360Bは、1つのカラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3それぞれの第2タップTBに含まれた第2フォトゲートPGBに、第2コンタクトCT2を介して連結される。第3配線360Cは、1つのカラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3それぞれの第3タップTCに含まれた第3フォトゲートPGCに、第3コンタクトCT3を介して連結される。第4配線360Dは、1つのカラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3それぞれの第4タップTDに含まれた第4フォトゲートPGDに、第4コンタクトCT4を介して連結される。
【0142】
図11を参照して説明したように、カラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3のうち、互いに隣接する2個の単位ピクセルPX3に含まれた第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDそれぞれの位置は、前記互いに隣接する2個の単位ピクセルPX3の間において、X方向に延長される1本のラインを中心に互いに線対称である。それにより、カラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3のうち、互いに隣接する2個の単位ピクセルPX3に含まれた第1タップTA、第2タップTB、第3タップTC及び第4タップTDの第1フォトゲートPGA、第2フォトゲートPGB、第3フォトゲートPGC及び第4フォトゲートPGDに連結される第1コンタクトCT1、第2コンタクトCT2、第3コンタクトCT3及び第4コンタクトCT4それぞれの位置も、前記互いに隣接する2個の単位ピクセルPX3の間において、X方向に延長される1本のラインを中心に互いに線対称である。
【0143】
図17には、フォトゲートドライバ回路部350の第1フォトゲートドライバ350A、第2フォトゲートドライバ3650B、第3フォトゲートドライバ350C及び第4フォトゲートドライバ350Dが、それぞれピクセルアレイ134において、カラムライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3に連結される構成を例示しているが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。例えば、フォトゲートドライバ回路部350の第1フォトゲートドライバ350A、第2フォトゲートドライバ3650B、第3フォトゲートドライバ350C及び第4フォトゲートドライバ350Dは、それぞれピクセルアレイ134において、ロウライン方向に沿って一列に配置された複数の単位ピクセルPX3に、前述と類似した方式で連結される
【0144】
図11ないし図17においては、ピクセルアレイ334が、図10Aに例示した第3単位ピクセルPX3を含む場合を例として挙げて説明したが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。例えば、ピクセルアレイ334が、図10Bに例示した第3単位ピクセルPX4を含む場合にも、図11ないし図17を参照して説明した構成が同一に適用される。
【0145】
以上、本発明について、望ましい実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想及び範囲内において、当分野の当業者により、さまざまな変形及び変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0146】
本発明のマルチタップピクセルを含むイメージセンサは、例えば、グラフィック関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0147】
1 イメージセンサ
3 CPU
5 対象物体
10 タイミングコントローラ
20 光モジュール
22 光源ドライバ
24 光源
30 距離センサ
31 ロウデコーダ
32 フォトゲートコントローラ
33、150、350 フォトゲートドライバ回路部
34、134、234、334 ピクセルアレイ
36 CDS/ADC回路
37 メモリユニット
38 距離推定器
40 レンズモジュール
150A 第1フォトゲートドライバ
150B 第2フォトゲートドライバ
160 光電変換領域
160A 第1配線
160B 第2配線
164A 第1検出領域
164B 第2検出領域
168A 第1回路領域
168B 第2回路領域
350A 第1フォトゲートドライバ
350B 第2フォトゲートドライバ
350C 第3フォトゲートドライバ
350D 第4フォトゲートドライバ
360A 第1配線
360B 第2配線
360C 第3配線
360D 第4配線
364A 第1検出領域
364B 第2検出領域
364C 第3検出領域
364D 第4検出領域
368A 第1回路領域
368B 第2回路領域
368C 第3回路領域
368D 第4回路領域

図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17