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  • 特許-携帯端末、および、情報処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】携帯端末、および、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240227BHJP
   G06Q 30/015 20230101ALI20240227BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q30/015
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020078957
(22)【出願日】2020-04-28
(65)【公開番号】P2021174342
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2022-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】398056827
【氏名又は名称】株式会社ファーストリテイリング
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100154759
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 貴子
(72)【発明者】
【氏名】平田 淳
(72)【発明者】
【氏名】古川 祐也
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-180065(JP,A)
【文献】特開2015-049817(JP,A)
【文献】特開2017-211932(JP,A)
【文献】特開2014-203251(JP,A)
【文献】特開2018-097390(JP,A)
【文献】特開2019-040242(JP,A)
【文献】特開2018-151972(JP,A)
【文献】特開2008-204021(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが店舗に関する情報を登録可能な携帯端末であって、
ユーザ複数の商品および店舗に関する情報を登録する登録手段と、
前記複数の商品の少なくとも一部に対応するサムネイル画像と、前記複数の商品のうち少なくとも2つ以上の商品の位置情報を示すアイコンが識別可能に表示されたフロアマップと、を表示させる表示制御手段を有し、
前記表示制御手段は、前記アイコンと前記サムネイル画像との対応関係を識別可能に、前記登録手段により登録された店舗のフロアマップに前記アイコンと前記サムネイル画像を表示させることを特徴とする携帯端末
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記複数の商品に基づく、おすすめ商品、セール商品、およびキャンペーン中の商品のうち少なくとも1つに対応するサムネイル画像とアイコンとを表示させることを特徴とする請求項に記載の携帯端末
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記フロアマップ上に現在位置を識別可能に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記登録手段によりユーザが店舗を登録する際に、店舗名、駅名、または郵便番号をユーザから受け付け、候補店舗を表示させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記登録手段によりユーザが登録した商品について使用可能なクーポンを前記フロアマップに併せて表示させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記登録手段は購入検討リストとしてユーザが複数の商品を登録させ、前記表示制御手段は前記購入検討リストに登録されている商品と合わせて購入されたことのある商品を表示させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項7】
携帯端末の現在地を取得する現在地取得手段を有し、
前記登録手段は、前記現在地取得手段で取得された情報からユーザの行動範囲を特定し、特定された前記行動範囲に基づいて、前記店舗に関する情報を登録可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項8】
店舗に関する情報を登録可能な携帯端末による情報処理方法であって、
ユーザが店舗に関する情報を登録する第1登録工程と、
ユーザが複数の商品を登録する第2登録工程と、
ユーザにより指定された複数の商品について、前記複数の商品の少なくとも一部に対応するサムネイル画像を表示する第1表示工程と、
前記複数の商品のうち少なくとも2つ以上の商品の位置情報を示すアイコンをフロアマップ上に表示する第2表示工程と、を備え、
前記第2表示工程では、前記アイコンと前記第1表示工程で表示させる前記サムネイル画像との対応関係を識別可能に、前記第1登録工程において登録された店舗のフロアマップに前記アイコンと前記サムネイル画像を表示させることを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに商品の位置を案内するガイド技術に関する。
【背景技術】
【0002】
衣料品店等においては、様々な衣料品が商品として店舗内に陳列されている。衣料品は、他の分野の商品と比較してサイクルが短く、さらに、天候によっても需要のある商品が異なるため、頻繁に店舗内におけるレイアウトを変更する必要がある。このため、消費者は、所望の商品を店舗内から探し出すのが難しく、店員でさえも、商品の陳列位置を把握することが難しい場合がある。
【0003】
特許文献1には、RFIDスキャンによって事前に商品毎の位置情報を取得しておき、更にスマホを操作するユーザの位置情報を取得することで、ユーザを特定の商品位置まで案内する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-316897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の技術では、複数の商品について位置を表示させることについては言及されていない。このため、複数の商品を見て回る際の利便性が良くない。
【0006】
本発明は、衣料品店などの店舗において、複数の商品を効率的に探し出すことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、ユーザが店舗に関する情報を登録可能な携帯端末であって、ユーザ複数の商品および店舗に関する情報を登録する登録手段と、前記複数の商品の少なくとも一部に対応するサムネイル画像と、前記複数の商品のうち少なくとも2つ以上の商品の位置情報を示すアイコンが識別可能に表示されたフロアマップと、を表示させる表示制御手段を有し、前記表示制御手段は、前記アイコンと前記サムネイル画像との対応関係を識別可能に、前記登録手段により登録された店舗のフロアマップに前記アイコンと前記サムネイル画像を表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、衣料品店などの店舗において、ユーザが複数の商品を効率的に探し出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】表示装置を含むガイドシステムの構成を示す構成図である。
図2】表示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態に係るフロアマップ表示処理のシーケンス図である。
図4】第1実施形態に係る表示装置の画面遷移の模式図である。
図5】第1実施形態に係る携帯端末の表示画面の一例を示す模式図である。
図6】第2実施形態に係る表示装置のフロアマップ表示処理のフロー図である。
図7】(A)コーディネート画像選択時における指示入力画面の一例を示す模式図である。(B)複数のコーディネート画像を含む表示画面の一例を示す模式図である。
図8】第3実施形態に係る携帯端末のフロアマップ表示処理のフロー図である。
図9】第3実施形態に係るユーザの現在地を含むフロアマップの一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、表示装置100を含むガイドシステム1000の構成を示す構成図である。ガイドシステム1000は、表示装置100と、携帯端末200と、サーバ300と、を含む。携帯端末200とサーバ300は、ネットワーク400を介して通信可能に接続されている。ネットワーク400は、例えば、インターネットやWAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、WiFiなどの無線基地局、プロバイダ装置、専用回線などを含む。ガイドシステム1000は、ユーザの指定する複数の商品に対応する位置情報を表示装置100または携帯端末200に表示させることでユーザに商品位置をガイドするシステムである。
【0012】
表示装置100は、例えば、衣料品販売店の店舗内又は店舗外に設置されるディスプレイ装置(サイネージ装置)、スマートフォン、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、等である。なお、本明細書において、携帯端末という場合、スマートフォン、タブレット型端末、ノート型PC、携帯電話機、などのユーザが携帯できる情報処理装置を示すものとする。表示装置100は、表示部110と、入力部120と、処理部130とを含む。
【0013】
表示部110は、例えば、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等であり、処理部130によって制御される。表示部110は、処理部130の制御に基づいて所定の画面を表示する。
【0014】
入力部120は、例えば、ユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルやキーボード、マウスなどであって、タッチパネルやキーによってユーザからの指示や入力を受け付ける。なお、表示装置100がサイネージ装置やタブレット型端末等である場合等、入力部120は表示部110としても機能し、表示部110と入力部120は一体となった構造であっても良い。例えば、ユーザは、入力部120を用いて商品の指定を行う。
【0015】
処理部130は、受付部131と、通信部132と、表示制御部133と、を備える。受付部131は、ユーザから商品の指定等の入力を受け付ける。通信部132は、例えば、受付部131によりユーザから指定を受け付けた商品の識別情報と関連付けられている位置情報を、表示装置100が設置されている店舗における商品在庫管理用のデータベース(商品DB150)等から受信する。表示制御部133は、通信部132が受信した位置情報に対応するフロアマップ上の位置にアイコンを識別可能に、かつ、前記アイコンとサムネイル画像との対応関係を識別可能に表示部110に表示させる。このとき、位置情報とともに在庫情報を受信し、商品の在庫を表示させても良い。なお、表示部110に表示される画面の詳細については後述する。さらに、表示制御部133は、携帯端末200で読み込むことで、指定された商品のサムネイル画像と、フロアマップとを含む画面を携帯端末200に表示させるコード140を表示装置100の表示部110に表示させる。ここでコード140は、例えば、QRコード(登録商標)やバーコード等の2次元コードである。
【0016】
商品の位置情報は、例えば、不図示の読取装置によって、店舗内に陳列された商品に付されたタグから商品の識別情報と、そのタグの位置情報とを取得することで得ることが可能である。なお、ここで、商品の識別情報は、少なくとも商品の色情報およびサイズ情報を含む。もちろん、サイズも色も夫々対応する情報(数値など数字)で置き換えられていてもよい。例えば、「S,M,L」を「1,2,3」と置き換えたり、色について「白、黒、黄」を「00、09、45」の様に置き換えたりしてもよい。また、タグは、例えばRFIDタグ等、商品の識別情報を記録可能なタグである。タグの位置情報は、店舗のフロアマップ上に反映するための位置情報(表示用位置情報)に変換されて、商品DB150に記憶される。
【0017】
商品DB150は、ネットワーク400を介して表示装置100と通信可能に接続されている。商品DB150は、表示用位置情報を識別情報と関連付けて記憶する。ここで、商品DB150は、表示用位置情報を更にどの店舗のどのフロアであるかを識別するためのフロア識別情報と関連づけて記憶するようにしてもよい。また、商品DB150は、商品の識別情報に対応するサムネイル画像も記憶する。
【0018】
次に、携帯端末200について説明する。携帯端末200は、衣料品店等の店舗の利用者(客)が所持する携帯端末である。携帯端末200は、表示部210と、入力部220と、カメラ230(撮像部)と、処理部240とを含む。
【0019】
表示部210は、例えば、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等であり、処理部240によって制御される。表示部240は、処理部240の制御に基づいて所定の画面を表示する。
【0020】
入力部220は、例えば、ユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルやキーボード、マウスなどであって、タッチパネルやキーによってユーザからの指示や入力を受け付ける。表示部210と入力部220は、例えば、タッチパネルのように一体となった構造であっても良い。ユーザは、例えば、入力部220を用いて商品または店舗の指定や登録を行う。
【0021】
カメラ230は、物体を撮影するためのデバイスであり、例えば、レンズ、およびイメージセンサを備える。カメラ230で、表示装置100に表示されている画面に含まれるコード140を撮影し、読み込むことで、コード140が包含するコード情報が携帯端末200により抽出される。ここで、コード情報は、例えば、URL(Uniform Resource Locator)である。コード情報には、指定された商品の識別情報が含まれうる。そして、読み込まれたURLに、通信部243を介して接続することにより、携帯端末200の表示部210に、指定された商品のサムネイル画像と、フロアマップとを含む画面が表示される。カメラ230によって、複数回、コード140を読み込むことにより、2つ以上の商品の位置情報を示すアイコンが識別可能に表示されたフロアマップが、携帯端末200の表示部210に表示されることとなる。
【0022】
処理部240は、受付部241と、通信部243と、表示制御部244と、現在地取得部245と、を備える。受付部241は、カメラ230によって読み込んだコード情報を受け付け、通信部243へ送信する。また、受付部241は、例えば、ユーザからの商品または店舗の指定を受け付ける。登録部242は、指定された商品を購入検討リスト(お気に入りリストとも言う)に登録する。また、登録部242は、ユーザが店舗を指定することで、ユーザがよく行く店舗を店舗に関する情報として登録可能であることが好ましい。通信部243は、例えば、コード情報に基づいて、指定された商品のサムネイル画像とフロアマップを含む画面を、サーバ300から受信する。表示制御部244は、サーバ300から受信した画面を表示部110に表示させる。現在地取得部245は、携帯端末200の現在地を取得する。
【0023】
サーバ300は、通信部301と、生成部302と、を備える。通信部301は、携帯端末200からコード情報を受け付け、コード情報に応じた情報をフロアマップDB310から抽出する。即ち、コード情報に含まれる商品の識別情報と関連付けられている位置情報をフロアマップDB310から受信する。フロアマップDB310には、商品DB150と同様に、商品の表示用位置情報が識別情報と関連付けて記憶され、商品の識別情報に対応するサムネイル画像も記憶されている。さらに、フロアマップDB310には、店舗のフロアマップが記憶されている。フロアマップDB310は、受信したコード情報に含まれる商品の識別情報に対応する位置情報とフロアマップを、通信部301を介して生成部302に出力する。さらに、フロアマップDB310は、コード情報に含まれる商品のサムネイル画像についても生成部302に出力する。生成部302は、受信した位置情報に対応するフロアマップ上の箇所に、商品の位置を示すアイコンを識別可能に表示し、フロアマップとサムネイル画像を含む画面を生成する。そして、生成部302は、通信部301を介して、指定された商品の位置情報が表示されているフロアマップと、指定された商品に対応するサムネイル画像を含む画面を携帯端末200に送信する。該画面が、携帯端末200に送信されることにより、指定された商品のサムネイル画像と、フロアマップとを含む画面が携帯端末200の表示部210に表示される。
【0024】
図2は、表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。表示装置100は、記憶部20と、CPU21と、RAM22、ROM23と、通信部132と、表示部110と、入力部120と、を備える。
【0025】
記憶部20は、CPU21によって実行されることで後述のフローを実現するプログラムと、このプログラムによって使用されるデータ等を格納する。
【0026】
CPU21は、ROM23又は記憶部20に格納されたプログラムに基づいて動作し、表示装置100の各部の制御を行う。ROM23は、表示装置100の起動時にCPU21によって実行されるブートプログラムや、表示装置100のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。CPU21は、ROM23のプログラムをRAM22上に展開し、展開されたプログラムをCPU21が実行することにより、後述するフローを実現する。なお、CPU21は、これらのプログラムを他の装置からネットワーク400を介して取得して、実行してもよいし、ROM23に格納しているプログラムを直接実行してもよい。
【0027】
通信部132は、ネットワーク400を介して他の機器からデータを受信してCPU21へ送り、CPU21が生成したデータや指示を、ネットワーク400を介して他の機器へ送信する。なお、商品DB150、携帯端末200、サーバ300、およびフロアマップDB310の夫々も図2と同様の構成を備えているが詳細な説明は省略する。
【0028】
図3は、第1実施形態に係るフロアマップ表示処理のシーケンス図である。まず、ユーザが、店舗内に設置された表示装置100を用いて、商品の指定を行う(S1)。商品の指定は、例えば、表示装置100に表示されたカテゴリを選択することや、商品名または各商品に付与されている識別番号等から検索することで指定することが可能である。また、例えば、表示装置100がスマートフォンなどであり、カメラを備える場合は、店舗内の商品のタグをカメラによって撮影することで、商品の指定を行っても良い。さらに、表示装置100に表示されているコーディネート画像から商品を選択することもできる。商品DB150は、ユーザによって指定された商品の識別情報に対応する位置情報を表示装置100に出力する(S2)。表示装置100は、受信した位置情報に基づいて、指定された商品の位置が示されたフロアマップと、指定された商品のサムネイル画像と、携帯端末200で読み込むためのコード140を表示部110に表示する(S3)。その後、携帯端末200を用いて表示装置100に表示されたコードを読み込む(S4)。S1~S4は、複数回行われる。これにより、複数の商品の指定が行われることとなる。
【0029】
そして、サーバ300は、コード情報に応じた商品、即ち、指定された複数の商品それぞれの識別情報に対応する位置情報、フロアマップ、および、サムネイル画像をサーバ300に送信するようにフロアマップDB310に指令を送信する(S5)。フロアマップDB310は、コード情報に応じた複数の商品の識別情報に対応する位置情報とフロアマップ、および、サムネイル画像をサーバ300に出力する(S6)。サーバ300は、フロアマップDB310から受信した位置情報に対応するフロアマップ上の箇所に、複数の商品それぞれの位置を示すアイコンを識別可能に表示し、商品位置が示されたフロアマップとサムネイル画像を含む画面を生成し、携帯端末200に送信する。そして、携帯端末200の表示部210に該画面が表示される(S7)。
【0030】
図4は、第1実施形態に係る表示装置100の画面遷移の模式図である。本図における画面の遷移は図3のシーケンス図と対応している。ここでは、商品を指定する際にコーディネート画像から商品を選択し、指定した場合を例に説明する。まず、ユーザが、コーディネート画像10に含まれる「着用商品を買いに行く」のアイコン11を、例えば、タップすることで、コーディネート画像に含まれる少なくとも1以上の商品の詳細が表示される。
【0031】
画面12は、コーディネート画像に含まれる複数の商品の詳細が表示された画面の一例を示している。画面12に示された複数の商品からユーザが商品を選択することで、商品が指定される。即ち、画面12は、図3のS1において表示装置100に表示されている画面に相当する。
【0032】
商品が指定されると、表示装置100には画面13が表示される。画面13には、指定された商品の位置が示されたフロアマップ14と、指定された商品のサムネイル画像15と、携帯端末200で読み込むためのコード140が含まれる。画面13は、図3のS3において表示装置100に表示されている画面に相当する。このとき、指定された商品を含む他のコーディネート画像16を同画面上に表示させても良い。このようにすることで、ユーザが指定した商品と合わせやすい商品を直感的に知ることが可能となり、次の商品を指定しやすくなる。
【0033】
図5は、第1実施形態に係る携帯端末200の表示画面の一例を示す模式図である。図3のS1からS4を複数回繰りかえし、複数種類のコード140を携帯端末200で読み込むことで、画面30が携帯端末200に表示される。画面30は、指定された複数の商品のそれぞれに対応するサムネイル画像31a、31b、31cと、指定された複数の商品のそれぞれの位置情報を示すアイコン32a、32a、32cが識別可能に表示されたフロアマップ33と、を含む。本図に示す例では、サムネイル画像31aには「1」、サムネイル画像31bには「2」、サムネイル画像31cには「3」の番号が付されている。そして、アイコン32a、32a、32cのそれぞれにも同様に番号が付されており、同じ番号が付されたサムネイル画像とアイコンとが対応する。即ち、サムネイル画像31aが示す商品はアイコン32aが示す位置に陳列され、サムネイル画像31bが示す商品はアイコン32bが示す位置に陳列され、サムネイル画像31cが示す商品はアイコン32cが示す位置に陳列されている。サムネイル画像と、アイコンの対応関係が認識できれば良く、例えば、同じ色、図形、または記号を用いても良い。本図では、サムネイル画像31bが選択されている例を示している。選択されているサムネイル画像31bは、選択されていることが一見して認識しやすいように、強調表示される。ここでは、一例として枠線による囲み表示としているが、例えば、拡大、強調色、点滅等によって強調して表示されることが好ましい。そして、サムネイル画像31cに対応するアイコン32bも強調表示されることが好ましい。選択された商品の詳細34は、フロアマップ33の下に表示される。商品の詳細34には、例えば、展開されている色情報およびサイズ情報、並びに在庫情報が含まれる。また、アイコン35をユーザが選択することで、指定した商品の詳細や在庫情報をオンラインストアで確認することもできる。
【0034】
このような画面をユーザが所持する携帯端末に表示させることで、衣料品店などの店舗において、ユーザが複数の商品を効率的に探し出すことが可能となる。
【0035】
なお、本実施形態において、商品DB150と、フロアマップDB310は異なるデータベースとしたが、同じデータベースを用いても良い。
【0036】
<第2実施形態>
上述の実施形態では、表示装置100に表示されたコード140を携帯端末200で複数回読み込むことにより、指定された複数の商品の位置が示されたフロアマップと、指定された複数の商品のサムネイル画像が含まれる画面を携帯端末200に表示させる例について説明した。本実施形態では、携帯端末200で表示装置100に表示されたコードを1回読み込むことにより、前述のような画面を携帯端末200に表示させる例について説明する。なお、上述の実施形態と同一機能を有する構成や工程には同一符号を付すとともに、構成的、機能的にかわらないものについてはその説明を省略する。
【0037】
図6は、第2実施形態に係る表示装置100のフロアマップ表示処理のフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、表示装置100が備えるCPU21による各部の制御によって実行されうる。なお、本フローでは、一例としてコーディネート画像から複数の商品を指定する場合について説明するが、これに限られるものではない。
【0038】
まず、受付部131は、ユーザによってコーディネート画像の選択がされたか否かを判断する(S51)。S51において、コーディネート画像が選択されていない場合(No)、再度S51を実行する。一方、S51において、コーディネート画像が選択されていた場合(Yes)、受付部131はコーディネート画像に含まれる複数の商品の位置情報をまとめて表示することが選択されたか否かを判断する(S52)。なお、ここで、コーディネート画像に含まれる複数の商品の位置情報をまとめて表示する場合、コーディネート画像に含まれる全ての商品についての位置情報をまとめて表示しても良いし、一部のみをユーザが選択可能であっても良い。
【0039】
S52において、複数の商品の位置情報をまとめて表示することが選択された場合(Yes)、通信部132はコーディネート画像に含まれる複数の商品それぞれの位置情報と、サムネイル画像を商品DB150から取得する(S53)。そして、表示制御部133は、受信した位置情報に対応するフロアマップ上の位置にアイコンを識別可能に、かつ、前記アイコンとサムネイル画像との対応関係を識別可能に表示部110に表示させる。さらに、表示制御部133は、携帯端末200で読み込むことで、指定された複数の商品のサムネイル画像と、フロアマップとを含む画面を携帯端末200に表示させるコード140を表示装置100の表示部110に表示させる(S53)。S53において表示されたコードを携帯端末200を用いて読み込むことで、携帯端末200に図5に示すような画面を表示させることができる。
【0040】
一方、S52において、複数の商品の位置情報をまとめて表示することが選択されなかった場合(No)、指定された商品の位置情報とサムネイル画像を商品DB150から取得する(S55)。そして、表示制御部133は、取得した位置情報に基づいて、指定された商品の位置が示されたフロアマップと、指定された商品のサムネイル画像と、携帯端末200で読み込むためのコードを表示部110に表示させる(S56)。なお、S55は図3のS2に相当し、S56は図3のS3に相当するため、詳細な説明は省略する。
【0041】
ここで、コーディネート画像選択の詳細について説明する。図7は、コーディネート画像選択画面の一例を示す模式図である。図7(A)は、コーディネート画像選択時における指示入力画面60の一例を示す模式図である。例えば、テーマ選択のアイコン61をユーザが、例えば、タップすることで、コーディネートのテーマが複数表示される。表示された複数のテーマから、ユーザが好みのテーマを選択することにより、ユーザの嗜好に合ったコーディネート画像が複数表示される。表示された複数のコーディネート画像に、ユーザの嗜好に合ったものが含まれていない場合には、シャッフルのアイコン62をタップすることで、表示されているコーディネート画像を、別のコーディネート画像に変更することができる。
【0042】
図7(B)は、複数のコーディネート画像を含む表示画面の一例を示す模式図である。例えば、画面の中心に相当する位置に指示入力画面60を配置し、その周りを取り囲むように複数のコーディネート画像63a~63hを配置して表示させる。図7(B)では、一例として、コーディネート画像63cが選択されている場合を示している。選択されたコーディネート画像は、強調表示されることが好ましい。このようにすることで、複数のコーディネート画像のうち、いずれのコーディネート画像が選択されているのかが、視認しやすい。
【0043】
なお、入力画面60と、コーディネート画像63a~63hはそれぞれ異なる表示装置に表示させても良い。具体的には、例えば、表示装置100として9つのタブレット型端末を用い、図7(B)に示すように配置する。そして、複数のタブレットを連携させて、動作させる。なお、連携させるタブレット型端末の台数は9つに限られるものではない。このような構成とすることで、コーディネート画像の表示数を増やす場合でも、連携させるタブレット端末の台数増やすことで、コーディネート画像を縮小させる必要がないため、ユーザが視認しやすい。
【0044】
以上、第2実施形態によれば、表示装置100に表示されたコードを、携帯端末200で1度読み込むだけで、指定された複数の商品のサムネイル画像と、指定された複数の商品の位置情報含むフロアマップと、を含む画面を携帯端末200に表示させることができる。
【0045】
<第3実施形態>
上述の実施形態では、表示装置100を用いて、複数の商品を指定する例について説明した。本実施形態では、携帯端末200を用いて複数の商品を指定する例について説明する。なお、上述の実施形態と同一機能を有する構成や工程には同一符号を付すとともに、構成的、機能的にかわらないものについてはその説明を省略する。なお、本実施形態において、フロアマップDB310には複数店舗のフロアマップ、および複数店舗における商品の位置情報が記憶されているものとする。
【0046】
図8は、第3実施形態に係る携帯端末200のフロアマップ表示処理のフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、携帯端末200が備えるCPUによる各部の制御によって実行されうる。
【0047】
まず、受付部241は、フロアマップを表示する指示が入力されたか否かを判断する(S71)。S71において、フロアマップを表示する指示が入力されていない場合(No)、再度S71を実行する。一方、S71において、フロアマップを表示する指示が入力されていた場合(Yes)、登録部242は購入検討リストに商品が登録されている否かを判断する(S72)。ここで、購入検討リストに複数の商品が登録されていない場合(No)、ユーザは複数の商品の指定を行う(S73)。なお、商品の指定方法については、上述の実施形態と同様で良いため説明を省略する。一方、購入検討リストに商品が登録されていた場合(S72、Yes)、S74を実行する。なお、購入検討リストにすでに複数の商品が登録されている場合に、商品の指定(S73)を行っても良い。このような構成とする場合、購入検討リスト登録されていない商品についても、あわせて店舗における位置情報を確認することが可能となる。
【0048】
次に、現在地取得部245は、携帯端末200の現在地が取得可能か否かを判断する(S74)。現在地の取得が可能である場合(Yes)、表示制御部244は、通信部243を介して、指定された複数の商品のサムネイル画像と、指定された複数の商品の位置情報を含むフロアマップと、を含む画面をサーバ300から受信する。そして、表示制御部244は、表示部210に前記画面を表示させる(S75)。ここで表示されるフロアマップは現在地の店舗のフロアマップ、または、現在地に最も近い店舗フロアマップである。
【0049】
一方、S74において現在地の取得が不可能である場合(No)、登録部242はよく行く店舗が登録されているか否かを判断する(S76)。よく行く店舗が登録されている場合(Yes)、表示制御部244は、通信部243を介して、指定された複数の商品のサムネイル画像と、指定された複数の商品の位置情報を含むフロアマップと、を含む画面をサーバ300から受信する。そして、表示制御部244は、表示部210に前記画面を表示させる(S77)。ここで表示されるフロアマップはよく行く店舗のフロアマップである。なお、よく行く店舗が複数登録されている場合は、フロアマップを表示させる店舗の指定を行うことで、指定された店舗のフロアマップが表示される。また、よく行く店舗は、現在地取得部245で取得された情報からユーザの行動範囲を特定し、特定された行動範囲に基づいて自動的に登録されても良い。
【0050】
S76においてよく行く店舗が登録されていない場合(No)、ユーザは店舗の指定を行う(S78)。店舗の指定は、例えば、店舗名、地名、最寄り駅名、または、郵便番号等を選択または入力することで、候補店舗が表示され、指定することが可能である。そして、その後、表示制御部244は、通信部243を介して、指定された複数の商品のサムネイル画像と、指定された複数の商品の位置情報を含むフロアマップと、を含む画面をサーバ300から受信する。そして、表示制御部244は、表示部210に前記画面を表示させる(S77)。ここで表示されるフロアマップは、S78において指定された店舗のフロアマップである。
【0051】
本実施形態によれば、店舗に行く前に、店舗における複数の商品の位置を把握することが可能となり、店舗における操作時間を短縮することができる。
【0052】
なお、現在地が店舗内であり、S74において店舗内における詳細な現在地が取得可能な場合は、表示制御部244は、フロアマップ上に現在地も合わせて表示させることが好ましい。図9は、第3実施形態に係るユーザの現在地を含むフロアマップの一例を示す模式図である。現在地90は、商品の位置を示すアイコン32a~32cとは異なる図形、色、または記号でフロアマップ33上に識別可能に表示される。このような構成とすることで、ユーザが店内における現在地を把握することが可能となり、複数の商品をどのようなルートで見て回ると効率的であるかが直感的に把握しやすい。
【0053】
また、現在地の表示については上述の実施形態においても適用可能である。例えば、表示装置100が固定型である場合において、表示装置100が設置されている位置の情報を処理部130が有している場合には、フロアマップ上に現在地として、表示装置100の設置位置を表示させても良い。
【0054】
また、購入検討リストに商品が登録されている場合に、購入検討リストに商品登録されている複数の商品に基づく、例えば、おすすめ商品、セール商品、または、キャンペーン中の商品のサムネイル画像と位置情報を、指定された商品と同様に表示させることが好ましい。ここで、おすすめ商品とは、例えば、購入検討リストに登録されている商品と合わせて購入された回数が比較的多い商品や、コーディネート画像において組み合わせられている商品等である。なお、購入検討リストに登録されいなくとも、複数の商品が指定されている場合には、指定された複数の商品に基づいて、おすすめ商品、セール商品、または、キャンペーン中の商品等のサムネイル画像と位置情報を、指定された商品と同様に表示させても良い。
【0055】
さらに、表示されたフロアマップに対応する店舗で、または、指定された商品に対して使用可能なクーポンを合わせて表示させても良い。このようにすることで、ユーザの購買意欲がさらに高まる。
【0056】
<その他の実施形態>
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、上記実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができ、上述の実施形態を組み合わせても良い。表示装置100および携帯端末200における処理をコンピュータによって実現する場合、これらの装置の各部が有すべき機能の処理内容はプログラムに基づいて実行される。上述の処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。また、各部の処理は、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより構成することにしてもよい。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9