IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オープンライト フォトニクス インコーポレイテッドの特許一覧

特許7443203自動試験装置を使用したハイブリッド試験のための光相互接続
<>
  • 特許-自動試験装置を使用したハイブリッド試験のための光相互接続 図1
  • 特許-自動試験装置を使用したハイブリッド試験のための光相互接続 図2
  • 特許-自動試験装置を使用したハイブリッド試験のための光相互接続 図3A
  • 特許-自動試験装置を使用したハイブリッド試験のための光相互接続 図3B
  • 特許-自動試験装置を使用したハイブリッド試験のための光相互接続 図4
  • 特許-自動試験装置を使用したハイブリッド試験のための光相互接続 図5
  • 特許-自動試験装置を使用したハイブリッド試験のための光相互接続 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】自動試験装置を使用したハイブリッド試験のための光相互接続
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/07 20130101AFI20240227BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
H04B10/07
H01L21/66 X
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020150944
(22)【出願日】2020-09-09
(65)【公開番号】P2022027371
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-09-08
(31)【優先権主張番号】16/943,353
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522446306
【氏名又は名称】オープンライト フォトニクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】OpenLight Photonics, Inc.
【住所又は居所原語表記】6868 Cortona Drive, Suite C, Goleta, California 93117 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ウィリアム・ケック
(72)【発明者】
【氏名】クリスピン・クルス・マパガイ
(72)【発明者】
【氏名】マーク・ステンホルム
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/197320(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0001405(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0049737(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0109015(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0348294(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/07
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動試験装置(ATE)システムを使用して光電気被試験デバイス(DUT)を試験するための方法であって、
前記ATEシステムのロードボードと前記ATEシステムのマウントアセンブリとの間でロードボード光インターフェースをアラインすることと、ここで、前記ロードボードの上面は、前記光電気DUTからの1つまたは複数の電気信号を通信するために前記光電気DUTの電気インターフェース側が前記ロードボードの前記上面上で電気経路とインターフェース接続するように、前記光電気DUTを支持し、前記ロードボード光インターフェースは、前記ロードボードのロードボード光ポートを前記マウントアセンブリの第1のマウントアセンブリ光ポートとアラインすることによってアラインされ、
前記光電気DUTによって生成された1つまたは複数の光信号を通信するために、前記マウントアセンブリと前記光電気DUTとの間で光デバイスインターフェースをアラインすることと、ここで、前記光デバイスインターフェースは、前記マウントアセンブリの第2のマウントアセンブリ光ポートを、前記ロードボードに面している前記電気インターフェース側とは反対の前記光電気DUTの光インターフェース側にある前記光電気DUTの光ポートとアラインすることによって、アラインされ、ここにおいて、前記第1のマウントアセンブリ光ポートは、前記光電気DUTからの光が前記光デバイスインターフェースから光結合を通って前記ロードボード光インターフェースに伝搬するように、1つまたは複数の光ファイバケーブルを備える前記光結合によって前記第2のマウントアセンブリ光ポートに光学的に結合され、
前記ATEシステムを使用して前記光電気DUTからの前記1つまたは複数の光信号を分析すると同時に前記1つまたは複数の電気信号を分析することと、ここで、前記1つまたは複数の電気信号は、前記ロードボードの前記電気経路から前記1つまたは複数の電気信号を受信する前記ATEシステムの電気試験デバイスによって分析され、前記1つまたは複数の光信号は、前記光デバイスインターフェースおよび前記ロードボード光インターフェースを通る伝搬を介して前記1つまたは複数の光信号を受信する前記ATEシステムの光試験デバイスによって分析される、
を備える方法。
【請求項2】
1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルは、前記ロードボード光インターフェースを前記ATEシステムの前記光試験デバイスに光学的に結合する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ロードボードは、前記ロードボード光インターフェースに接続するために前記1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルが通過する開口部を備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記光電気DUTは、異なるチャネル上で光ビームを送信するためのマルチチャネルデバイスであり、前記1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルは、前記異なるチャネルの各々について前記光電気DUTに光を提供するための複数の送信ファイバケーブルを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルは、前記異なるチャネルの各々について前記光電気DUTから光を受けるための複数の受信ファイバケーブルを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記マウントアセンブリは、前記ロードボード光インターフェースおよび前記光デバイスインターフェースをアラインするように前記ATEシステムを配置する前記ATEシステムの自動調心マウントに接続されているハンドラアセンブリである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ロードボードは、前記マウントアセンブリ上の対応する物理的な取付機構をアラインする物理的な取付機構を有するドッキングプレートを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
初期のアラインは、前記ドッキングプレートの前記物理的な取付機構を前記マウントアセンブリの対応する物理的な取付機構とアラインすることによって実行される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記光試験デバイスは、光スペクトラムアナライザである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記光試験デバイスは、光パワーメータである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記電気試験デバイスは、ビット誤り率モジュールである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記電気試験デバイスは、デバイス電力供給装置およびパラメトリック測定ユニットを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
光電気被試験デバイス(DUT)の試験のための自動試験装置(ATE)システムであって、
前記光電気DUTの電気インターフェース側がロードボードの上面の電気経路とインターフェース接続するように前記光電気DUTを支持するための前記上面を有する前記ロードボードと、
前記ロードボード上に前記光電気DUTを配置するためのマウントアセンブリと、ここで、前記マウントアセンブリは、ロードボード光インターフェースによって前記ロードボードと光学的にインターフェース接続され、光デバイスインターフェースによって前記光電気DUTと光学的にインターフェース接続され、前記ロードボードは、前記マウントアセンブリの第1のマウントアセンブリ光ポートを前記ロードボードのロードボード光ポートと受動的にアラインすることによって光学的に結合され、前記光デバイスインターフェースは、前記マウントアセンブリの第2のマウントアセンブリ光ポートを前記光電気DUTの光ポートと受動的にアラインすることによって光学的に結合され、前記光電気DUTの前記光ポートは、前記ロードボードに面している前記電気インターフェース側の反対側にあり、ここにおいて、前記第1のマウントアセンブリ光ポートは、前記光電気DUTからの光が前記光デバイスインターフェースから光結合を通って前記ロードボード光インターフェースに伝搬するように、1つまたは複数の光ファイバケーブルを備える前記光結合によって前記第2のマウントアセンブリ光ポートに光学的に結合され、
前記光電気DUTからの1つまたは複数の電気信号を分析するための電気試験デバイスと、ここで、前記1つまたは複数の電気信号は、前記ロードボードの前記電気経路から受信され、
前記光電気DUTからの1つまたは複数の光信号を分析するための光試験デバイスと、ここで、前記1つまたは複数の光信号は、前記光デバイスインターフェースおよび前記ロードボードインターフェースを通る伝搬を介して前記光電気DUTから前記光試験デバイスによって受信され、前記1つまたは複数の電気信号が前記ATEシステムの前記電気試験デバイスによって分析されると同時に、前記1つまたは複数の光信号が、前記ATEシステムの前記光試験デバイスによって分析される、
を備えるATEシステム。
【請求項14】
前記マウントアセンブリは、前記ロードボード光インターフェースおよび前記光デバイスインターフェースをアラインするように前記ATEシステムを配置する前記ATEシステムの自動調心マウントに接続されているハンドラアセンブリである、請求項13に記載のATEシステム。
【請求項15】
前記自動調心マウントは、三次元で調整可能である、請求項14に記載のATEシステム。
【請求項16】
前記自動調心マウントは、前記三次元のうちの少なくとも1つに張力を与える1つまたは複数のスプリングアジャスタを備える、請求項15に記載のATEシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は一般に、光回路に関し、より具体的には、光電気デバイスを試験することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]現代の高速集積回路(IC)は、現代の通信ネットワークによって必要とされるマルチギガビットのデータレートでデータを送信するために同時に動作しなければならない、トランジスタのような何百万もの構成要素を有する複雑なアーキテクチャを有する。そのようなデバイスを製造する重要な段階のうちの1つは、高速デバイスが後の時点で(製品に組み込まれた後に)故障しないことを確実にするためのデバイスの試験および較正である。そのような高速デバイスの試験および較正に関する1つの課題は、デバイスの異なる構成要素が異なる会社によって「市販」の構成要素として設計される現代の設計過程が原因である。このために、自動試験装置(ATE)がデバイスエンジニアによって実装されて、チップおよびウェハレベルで高速設計を効率的に試験することができる。一般に、ATEシステムは、最小限の人間のインタラクションでストレス試験を実行し、個々の構成要素を分析するために、被試験デバイス(DUT)とインターフェース接続する1つまたは複数のコンピュータ制御機器またはモジュールを含む。電子または半導体デバイスのために構成されている現在のATEシステムは、より高いデータレートを達成するために電気と光の両方を処理する光トランシーバのようないくつかの現代のハイブリッドの高速デバイスの迅速な試験および較正を提供するようには構成されていない。
【0003】
[0003]以下の説明には、本開示の実施形態の実装形態の例として与えられる例示を有する図の説明が含まれる。図面は、限定としてではなく例として理解されるべきである。本明細書で使用される場合、1つまたは複数の「実施形態」への言及は、本発明の主題の少なくとも1つの実装形態に含まれる特定の特徴、構造、または特性を説明するものとして理解されるべきである。ゆえに、本明細書に出現する「一実施形態では」または「代替的な実施形態では」のような表現は、本発明の主題の様々な実施形態および実装形態を説明するものであり、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すものではない。しかしながら、それらはまた、必ずしも相互排他的とは限らない。任意の特定の要素または行為の説明を容易に識別するために、参照番号における一桁または複数桁の最上位桁は、その要素または行為が最初に紹介された図(「FIG.」)の番号を指す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】[0004]いくつかの例となる実施形態に係る、フォトニックデバイスの光電気同時試験(simultaneous optical and electrical testing)を実装するための光電気試験システム(optical and electrical testing system)を示す。
図2】[0005]いくつかの例となる実施形態に係る、光信号を送信および受信するための光トランシーバを例示するブロック図である。
図3A】[0006]いくつかの例となる実施形態に係る、ハイブリッド光電気ATE試験のための例となるデュアル光インターフェースアーキテクチャを示す。
図3B】[0007]いくつかの例となる実施形態に係る、デュアルインターフェースアーキテクチャの詳細な図を示す。
図4】[0008]いくつかの例となる実施形態に係る、光電気ATEアーキテクチャを表示する。
図5】[0009]いくつかの例となる実施形態に係る、光電気DUTのハイブリッド試験のための方法のフロー図を示す。
図6】[0010]いくつかの例となる実施形態に係る、1つまたは複数の光デバイスを含む光電気デバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0011]以下で説明する実施形態のうちのいくつかまたはすべてを描写し得る図の説明を含むだけでなく、本明細書で提示される本発明の概念の他の潜在的な実施形態または実装形態を説明する特定の詳細および実装形態の説明が以下に続く。本開示の実施形態の概要が以下に提供され、その後に、図面を参照したより詳細な説明が続く。
【0006】
[0012]以下の説明では、説明の目的上、本発明の主題の様々な実施形態の理解を与えるために、数多くの特定な詳細が示される。しかしながら、本発明の主題の実施形態がこれらの特定な詳細なしに実施され得ることは当業者には明らかになるであろう。一般に、周知の命令インスタンス、構造、および技法は、必ずしも詳細に示されるわけではない。
【0007】
[0013]現代のATEシステムは、複雑な電気モジュールおよび光モジュールの両方を含む、光トランシーバのような現代のハイブリッドの高速デバイスを迅速に試験、検証、および較正するようには構成されていない。このために、ATEシステムの電気装置とインターフェース接続するための1つまたは複数の電気インターフェースと、ATEシステムの光学構成要素とインターフェース接続するための1つまたは複数の光インターフェース(例えば、ファイバ、レンズ、回折格子)とを使用するハイブリッド光電気ATEシステムが実装され得る。いくつかの例となる実施形態では、ハイブリッド光電気ATEシステムは、受動的なアライメントプロセスを介して光インターフェースを所定の位置に作動させる(actuate)ハンドラアセンブリを介して被試験デバイスに光試験デバイス(例えば、光源、光分析デバイス)からの光を結合するデュアルインターフェース光アセンブリで電気ATEシステム(例えば、入手可能な市販の電気ATEシステム)を増強することによって実装される。いくつかの例となる実施形態では、デュアルインターフェースは、ハンドラアセンブリに光を結合するロードボード光インターフェースと、ハンドラアセンブリからの光を、光電気被試験デバイスに結合する光デバイスインターフェースとを含む。いくつかの例となる実施形態では、ハンドラアセンブリは、例えば、アラインされた光が被試験デバイスに提供されるおよびそれから受けることができるときに2つのインターフェースを結合するための光コネクタ(例えば、ファイバ)を含む。いくつかの例となる実施形態では、被試験デバイスは、マウントアセンブリ上の対応するアライメント機構と連結するアライメント機構を有するロードボードマウントまたはドッキングプレート内のソケットに置かれる。(例えば、アクティブアクチュエータまたは電気/光フィードバックベースのアライメントなしに)光インターフェースを受動的にアラインするために、ハンドラアセンブリは、マウントアセンブリを動かして、アライメント機構を連結することができ、それによって、電気光同時ATE試験のために2つの光インターフェースをアラインする。
【0008】
[0014]図1は、いくつかの例となる実施形態に係る、フォトニックデバイスの光電気同時試験を実装するための光電気試験システム100を示す。例示されるように、ハンドラ105(例えば、ICハンドラ、チップハンドラ)は、試験および較正のために所定の位置にDUT120を正確に動かすことができるロボットシステムである。DUT120を試験ソケット123に動かすために、ワークプレスアセンブリ110がハンドラ105に取り付けられている。試験ソケット123はさらに、1つまたは複数の光デバイスモジュール(例えば、光スペクトラムアナライザ)を使用したDUT120の光試験を提供する光試験アセンブリ130および1つまたは複数の電気アナライザモジュールを使用した電気自動試験を提供する電気ATE145上に配置されている。DUT120は、電気接続135(例えば、高速試験ソケット123)を介して光試験アセンブリおよびATE145に電気的に接続されている。さらに、DUT120は、いくつかの例となる実施形態によれば、2つのインターフェースを含む1つまたは複数の光接続140を使用して光試験アセンブリと光学的にインターフェース接続することができる。例えば、光接続140は、光試験アセンブリ130からワークプレスアセンブリ110へと延び、DUT120の上面(例えば、これは上面であるか、またはこの「上面」がインターポーザまたはホストボードに面しているフリップチップ構成では「底部側」であり得る)に向かって折り返す光経路として実装されることができる。さらなる機能構成要素および光試験アセンブリの詳細は、図3Aおよび3Bを参照して以下でさらに詳細に説明される。光電気試験システム100の光コンタクトおよび電気コンタクトとアラインされると、DUT120は、電気光同時試験および較正を経験することができる。
【0009】
[0015]図2は、いくつかの例となる実施形態に係る、光信号を送受信するための光トランシーバ200を例示するブロック図である。光トランシーバ200は、図1の光電気試験システム100を使用して試験されることができる例となる光電気被試験デバイスである。図2に例示されている例では、光トランシーバ200は、電気ハードウェアデバイス250のような電気デバイスからのデータを処理し、電気データを光データに変換し、この光データを光デバイス275のような1つまたは複数の光デバイスと送受信する。例えば、電気ハードウェアデバイス250は、光スイッチネットワークにデータを送受信するプラグ着脱可能なデバイスとして、光トランシーバ200を「ホスト」するホストボードであり、ここでは、例えば、光デバイス275は、光スイッチネットワークの他の構成要素(例えば、外部送信機277)であり得る。しかしながら、光トランシーバ200が、他のタイプの電気デバイスおよび光デバイスとインターフェース接続するために実装され得ることは認識される。例えば、光トランシーバ200は、いくつかの例となる実施形態によれば、光からバイナリ電気データに変換された後にデータを処理するオンボード電気チップを相互接続するための光バスとして光ネットワーク(例えば、導波管、ファイバ)を使用するハイブリッド「マザーボード」上で単一チップとして実装され得る。
【0010】
[0016]いくつかの例となる実施形態では、ハードウェアデバイス250は、光トランシーバ200の電気インターフェースを受容するためおよびそれと結合するための電気インターフェースを含む。光トランシーバ200は、通信システムまたはデバイス内でバックエンドモジュールとして動作するハードウェアデバイス250によって物理的に受容され、それから取り外され得る取外し可能なフロントエンドモジュールであり得る。例えば、光トランシーバ200およびハードウェアデバイス250は、いくつかの例となる実施形態によれば、波長分割多重(WDM)システムまたはパラレルファイバシステム(例えば、パラレルシングルファイバ(PSM))のような光通信デバイスまたはシステム(例えば、ネットワークデバイス)の構成要素であり得る。
【0011】
[0017]光トランシーバ200のデータ送信機205は、電気信号を受信することができ、これは次いで、フォトニック集積回路210(PIC)を介して光信号に変換される。次いで、PIC210は、PIC210とインターフェース接続するファイバまたは導波管のような光リンクを介して光信号を出力することができる。次いで、出力された光データは、広域ネットワーク(WAN)、光スイッチネットワーク、埋込みシステム中の光導波管ネットワーク、等のようなネットワークを介して、他の構成要素(例えば、スイッチ、エンドポイントサーバ、単一埋込みシステムの他の埋込みチップ)によって処理されることができる。
【0012】
[0018]受信機モードでは、光トランシーバ200は、光デバイス275への1つまたは複数の光リンクを介して高データレートの光信号を受信することができる。光信号は、電気ハードウェアデバイス250のような他のデバイスへの出力のためにデータをより低いデータレートに復調することのような、データ受信機215によるさらなる処理のために、PIC210によって光信号から電気信号に変換される。光トランシーバ200によって使用される変調は、パルス振幅変調(例えば、「PAM4」のような4レベルPAM)、直交位相偏移変調(QPSK)、二位相偏移変調(BPSK)、偏波多重BPSK、M-ary直交振幅変調(M-QAM)、等を含むことができる。
【0013】
[0019]図3Aは、いくつかの例となる実施形態に係る、ハイブリッド光電気ATE試験のための例となるデュアル光インターフェースアーキテクチャ300を示す。例示される例では、ハンドラ105は、試験のために光インターフェースをアラインするためにワークプレスアセンブリ110を使用するATEデバイスまたはチップハンドラである。ワークプレスアセンブリ110は、ワークプレス本体305(例えば、メタルアセンブリ)と、DUTの異なるソートに対してカスタマイズ可能なマウント310(例えば、Blade-Pak(登録商標)、異なるDUTに対してカスタマイズ可能なプラスティックマウント)とを含む。
【0014】
[0020]DUT120は、ハンドラ105によってロードボード340上に配置される。いくつかの例となる実施形態では、DUT120は、ドッキングプレート125上のソケット123に置かれ得る。ドッキングプレート125は、マウント310の機構317と合致する機構315のような、ハンドラベースのデバイスアライメントのための取付機構を含むことができる。機構315および317は、いくつかの例となる実施形態によれば、さらなるアライメントのためにデュアルインターフェースポートを互いの近くに置くためのおおまかなすなわち「粗い」アライメントに使用される。特に、例えば、DUT120をマウント310の近くに置くために機構315および317をアラインした後、デュアルインターフェースは、以下の図3Bを参照してさらに詳細に説明するように、微調整機構が組み込まれている光アライメント機構を使用して光学的にアラインされる。
【0015】
[0021]図3Aの例では、光コネクタインターフェースは、ポート320B(例えば、DUT120に統合されている光ポート、DUT120の回折格子)に光学的に結合されているポート320Aを備え、ロードボード光インターフェースは、ポート325Bに光学的に結合されているポート325Aを含む。さらに、ポート320Aおよびポート325Aは、DUT120の光受信側(例えば、DUT120の上面、ただし、当技術分野で知られているように、DUT120は、「フリップチップ」構成として実装され得、ここでは、ロードボード340から離れた方向を向いている側面が背面または底部側と呼ばれる)に光を送受信するために、結合、例えばファイバ330、を介して光学的に結合されている。
【0016】
[0022]光は、ドッキングプレート125によって位置が固定されているポート325Bに接続されているファイバ335を介してマウント310に結合されることができる。いくつかの例となる実施形態では、ロードボード340は、所与のATEシステム(例えば、ハンドラ105のATEシステム)のための市販のロードボードであり、ポート325Bに接続するためにファイバ335が通過することができる孔がロードボード340内に形成される。
【0017】
[0023]ロードボード340の上面は、試験中DUT120を支持するDUT試験台として機能する。ロードボード340の上面は、DUT120の電気回路を1つまたは複数の電気試験デバイス(例えば、ATE145の試験モジュールまたはラインカード、図1)に電気的に接続するために電気経路を含むことができる。
【0018】
[0024]光デバイスインターフェースおよびロードボードインターフェースを物理的にアラインするために、ワークプレスアセンブリ110は、マウント310のデバイス取付機構(例えば、機構317、孔)が、ドッキングプレート125の取付機構(例えば、機構315、柱または押出機構)とアラインおよび連結するように、ドッキングプレート125の上にマウント310を配置する。光インターフェースを光学的にアラインするために、物理的により小さくより正確な(より高い許容範囲の)光アライメント機構が、受動的な光アライメントに使用される。粗アライメント機構およびより正確な光機構がアラインされると、光デバイスインターフェースおよびロードボード光インターフェースは、両方とも、受動的に光学的にアラインされる(例えば、ポート320Aが、ポート320Bと受動的にアラインされ、さらにポート325Aが、325Bと受動的にアラインされる)。
【0019】
[0025]いくつかの例となる実施形態では、(例えば、ポート320Aおよびポート320Bを備える)光デバイスインターフェースは、このインターフェース上で光を伝搬するために1つまたは複数の光学構成要素(例えば、レンズ、回折格子、プリズム)を使用して実装される。例えば、ポート320は、ファイバ330からの光を受け、この光をポート320Bに向けるマイクロレンズアレイまたは回折格子を含むことができる。さらに、ポート320Bは、ポート320からの光を受け、この光をDUT120の光ポートに結合する(例えば、変調のためにDUT120の回折格子に光を結合し、分析のためにDUT120の回折格子から変調された光を受ける)回折格子を含むことができる。
【0020】
[0026]さらに、いくつかの例となる実施形態では、(例えば、ポート325Aおよびポート325Bを備える)ロードボードインターフェースは、このインターフェース上で光りを伝搬するために、1つまたは複数の光学構成要素を使用して実装される。例えば、ポート325は、ファイバ335からの光を結合し、この光をポート325Aに向ける光コネクタレンズを含むことができ、ポート325Aは、光を受け、それをファイバ330に結合するためのレンズまたは回折格子として実装されることができる。いくつかの例となる実施形態では、ポート320A、320B、325A、および325Bは、回折格子、レンズ、自由空間光通信(free space optics)、互いとの突き合わせ結合通信(例えば、ファイバの終端を光学的に結合するようにサイド・バイ・サイドで置くこと)、等のような異なる光デバイスを使用して実装されることができる。
【0021】
[0027]いくつかの例となる実施形態では、光電気DUT120は、4つの異なるチャネルのための4つの異なる光レーンを備えるマルチチャネルデバイスである。例えば、光電気DUT120は、4つのチャネルを備える400GBASE光トランシーバであり得、ここで、チャネルの各々は、100Gの光データを管理する。それらの例となる実施形態では、光試験デバイス345からDUT120への光相互接続は、チャネルの各々について増やされる。例えば、ファイバ335は、8つのファイバを含むことができ、ここで、これらのファイバのうちの4つは、光試験デバイス345内の光源によって発生した光を、処理(変調)のためにDUTに伝送し、これらのファイバのうちの別の4つは、チャネルの各々のための光をDUTから受ける(例えば、DUT120上の光変調器によって変調された光を受ける)ためのファイバを受容する。同様に、ファイバ330およびポート320A、320B、325A、および325Bは、各々、(例えば、DUTに光を伝送するための4つとDUTから光を受けるための4つという8つの回折格子、レンズ、またはファイバを有することによって)4つのチャネルを扱う。
【0022】
[0028](例えば、ポート325A(第1のマウントアセンブリ光ポート)をポート325B(デバイスの光ポート)と、および320A(第2のマウントアセンブリ光ポート)をポート320B(ロードボード光ポート)とアラインすることによって)DUT120の光インターフェースが受動的にアラインされた後、DUT120は、動作時に(例えば、現場で、ネットワークデバイスまたは製品に統合された後に)DUT120の性能をより正確にシミュレートするために、DUT120の電気光同時試験を経験する。例えば、光学構成要素を制御するために使用される電気構成要素が、電気試験デバイス350(例えば、ビット誤り率テスタ、パラメトリック測定ユニット、デバイス電力供給装置)によって試験および分析されると同時に、DUT120の光トランシーバ構成要素が、光試験デバイス345を介して試験されることができる。DUT120がマルチチャネルネットワークデバイスであるいくつかの例となる実施形態では、チャネルの各々が、1つずつ別々に試験され、ここでは、光スイッチを介して選択が実行される。マウント310およびドッキングプレート125のためのスイッチおよび物理的相互接続構造のさらなる詳細は、本願と同日付で出願された「Multi-Lane Optical-Electrical Device Testing Using Automated Testing Equipment」に記載されており、その全体が参照によって組み込まれる。
【0023】
[0029]図3Bは、いくつかの例となる実施形態に係る、光インターフェースアーキテクチャの詳細な図370を示す。図3Bでは、デバイスアライメント機構は、マウント310中の孔であり得る機構317と連結されているドッキングプレート125の機構315を含む。さらなる光アライメントのために、光相互接続ヘッド352が、1つまたは複数の機械アジャスタ(例えば、ネジ)およびスプリングアジャスタ356を使用してマウント310に取り付けられている。光相互接続ヘッドは、ビーム333(例えば、垂直「Z」方向にスライド可能なプラスティックビーム)にさらに接続されているファイバ330を受容することができる。図3Bの例では、ハンドラ105(図示せず)は、おおまかなアライメントを完了するために機構315が機構317に挿入されるまでマウント310を動かす。次に、ビーム333上のポート325Aがドッキングプレート125のポート325Bに結合するまで、(例えば、ハンドラ105によってまたは手動で)マウント310を誘導することによってさらなる光アライメントが実行される。いくつかの例となる実施形態では、ビーム333は、ポート325Aおよび325Bを光学的に結合するために押出機構364と連結する受信機機構362(例えば、自由空間結合器、突き合わせ結合、回折格子とレンズとの結合、等)を有する。
【0024】
[0030]さらに、光相互接続ヘッド352は、微細光アライメント機構358(例えば、溝付きの/連結アライメント機構)が、DUT120上の対応する機構360にスナップするまで、ハンドラ105によって(例えば、アクチュエータ、ロボットアームによって)作動される。いくつかの例となる実施形態では、DUT120がアライメント機構を含むのではなく、代わりに、DUT上にレセプタクルが置かれ、このレセプタクルが、機構358が連結する機構360を含む。機構358、360、362、364は、(例えば、ポートを光学的にアラインするために光源を使用する)能動的なアライメントを実行することなく、ポート320A、320B、325A、および325B間での正確で受動的な光結合を確実にするために物理的により小さい。例えば、機構358および360は、機構358および360が連結されると、ポート320Aおよび320Bが正確に光学的に結合されることを確実にするために、ポート320Aおよび320Bと同じスケール(例えば、5mm幅)で製造されることができる。さらに、機構362および364は、ビーム333がドッキングプレート125と(機構362および364の相互接続を介して)連結されると、ポート325Aおよび325Bもまた、能動的アライメントを使用することなく、光学的にアラインおよび結合されることを確実にするために、ポート325Aおよび325Bと同じまたは同程度のスケール(例えば、5~10mmのスケール)で製造される。
【0025】
[0031]いくつかの例となる実施形態では、光相互接続ヘッド352は、X/Yアライメントのためにヘッド352を動かすネジであり得る機械アジャスタ354を使用したX/Y配置および垂直「Z」方向に張力を与えるスプリングアジャスタ356を使用して正確に所定の位置にスナップする光ブラインドメイト対応コネクタ(optical blind mate-able connector)として構成される。例えば、ヘッド352は、三次元(X、Y、およびZ)に浮動しており、最初にアジャスタ354を調整してXおよびYアライメントを調整し、続いて、スプリングアジャスタ356によって与えられる張力が微細光アライメント機構358および360を、アラインされたロック位置にスナップするまで、マウント310および光相互接続ヘッド352を下げることができる。いくつかの例となる実施形態では、ヘッド352は、機械アジャスタなしにスプリング上で三次元に浮動している。例えば、アジャスタ354は、X軸、Y軸、または両方に張力を与えるためのスプリングとして実装することができる。これらの例となる実施形態では、ヘッド352は、微細アライメント機構が連結し、それによって光デバイスインターフェースを受動的にアラインするように、張力を介して受動的なアライメントにスナップする。
【0026】
[0032]図4は、いくつかの例となる実施形態に係る、光電気ATE相互接続アーキテクチャ400を表示する。光電気ATE相互接続アーキテクチャ400は、光デバイスの光試験および較正のための光試験アセンブリ130の例となる実装形態である。概略的に(at a high level)、ATE425は、いくつかの例となる実施形態によれば、光電気DUT405およびビット誤り率モジュール415(例えば、埋込みBERテスタ)とインターフェース接続している。さらに、いくつかの例となる実施形態によれば、ATE425は、データインターフェース(例えば、RS-232)を使用してDUT405と電気的におよび1つまたは複数のファイバおよび光スイッチ435を介して光学的にインターフェース接続しているコンパクト光スペクトラムアナライザ430(OSA)とインターフェース接続しており、それからのデータを表示することができる。いくつかの例となる実施形態では、DUT405は、DUT405の受信ポートに光を結合する光源433に結合されている1つまたは複数のファイバを介して光を受ける。DUT405は、光を受け、1つまたは複数の変調器を使用して、変調された光を発生する。光源433からDUT405に延びるファイバおよびDUT405から光スイッチ435に延びるファイバは、いくつかの例となる実施形態によれば、図3で説明したインターフェースを使用して結合される光接続140として実装され得る。いくつかの例となる実施形態では、光スイッチ435は、コンパクトOSA430への出力のために、利用可能な複数のファイバのうちの1つを選択するように動作可能である。
【0027】
[0033]図5は、いくつかの例となる実施形態に係る、光電気DUTのハイブリッド試験のための方法500のフロー図を示す。動作505において、デバイスハンドラ(例えば、ハンドラ105,チップハンドラ)は、ロードボード340のようなハイブリッド試験プラットフォーム上に光電気DUTを置く。いくつかの例となる実施形態では、光電気DUTは、ロードボード上に直接置かれ、光コネクタを備えるソケットが、光接続性を提供するためにDUTと接続される。いくつかの例となる実施形態では、ロードボードコネクタを有するソケットが、ロードボードに事前に取り付けられ、光電気DUTは、図1にあるように、ソケット上に置かれる。いくつかの例となる実施形態では、光電気DUTは、ロードボード上に置かれ、ソケットが、連結物理機構(例えば、機構358、360、362、および364)を介してマウントアセンブリをドッキングプレートに連結するために光電気DUTに取り付けられる(エポキシ樹脂で接着される)。
【0028】
[0034]動作507において、マウントおよびドッキングプレートは、1つまたは複数の粗アライメント機構を使用して、おおまかにアラインされる。例えば、機構315は、マウント310内の孔または機構317と連結される。動作510において、ロードボード光インターフェースは、ロードボードからの(例えば、ドッキングプレート125、ポート325B、ファイバ335からの)光を、ハンドラアセンブリに結合する(例えば、ビーム333の機構362をドッキングプレート125の機構364と連結させることによってマウント310のポート325Aと結合する)ためにアラインされる。
【0029】
[0035]動作515において、光デバイスインターフェースは、光電気DUTに光を結合するためにアラインされる。例えば、光デバイスインターフェースは、ポート320A(例えば、レンズアレイ)からの光を、光電気DUTの入力/出力ポートに結合されているポート320B(例えば、回折格子)に結合するためにアラインされる。
【0030】
[0036]いくつかの例となる実施形態では、動作510および515は、両方のインターフェースが受動的に連結するかまたはスナップするまで、(例えば、ハンドラ105によってまたは手動で)マウント310を動かすことによって同時に実行される。例えば、ハイブリッド試験のためにATEシステムのインターフェースをアラインするために、ATEハンドラは、ドッキングプレート上の適合した連結機構と連結する物理機構(例えば、柱、溝部)を有するマウントアセンブリを実装することができる。それらの例となる実施形態では、連結物理機構を使用してマウントをドッキングプレートにアラインすることによって、ロードボード光インターフェースおよび光デバイスインターフェースの両方が受動的にアラインされ、それによって、能動的な光ベースのアライメントを必要とせずに、ATEシステムの光学構成要素(例えば、光試験デバイス345)および光電気DUTからの光経路を完成させる。
【0031】
[0037]動作520において、光電気DUTは、(例えば、電気試験デバイス350、ATEシステムの1つまたは複数のラインカードを使用して)光電気DUTの構成要素を試験および較正するための電気試験を経験する。動作530において、光電気DUTは、(例えば、光試験デバイス345、OSAを使用して)光電気DUTの構成要素を試験および較正するための光試験を経験する。いくつかの例となる実施形態では、光電気DUTは、DUTによって内部で発生した光を使用した光試験を経験する。例えば、DUTは、変調され、光接続を介して試験デバイスに出力される光を発生する1つまたは複数の統合された光源(例えば、レーザ)を含むことができる。いくつかの例となる実施形態では、光電気DUTは、上述したように、光接続140を介して入力、変調、および出力される、1つまたは複数の外部の光源(例えば、図4の光源433からの光)を使用した試験を経験する。
【0032】
[0038]いくつかの例となる実施形態では、動作525および530は、光電気DUT動作環境をより良好にシミュレートするために同時に実行される。例えば、図3を参照すると、光電気DUT120が、ロードボード340を介して電気試験デバイス350に電気的に接続され、(例えば、光インターフェースを介して)光試験デバイス345に光学的に接続された後、同時に電気構成要素(例えば、送信機回路、受信機回路)および光学構成要素(例えば、光変調器、ヒータ)を較正するために光電気DUT120の各レーンが試験され得る。
【0033】
[0039]図6は、本開示の実施形態に係る、1つまたは複数の光デバイスを含む光電気デバイス600(例えば、光電気DUT120、光トランシーバ200)の例示である。この実施形態では、光電気デバイス600は、プリント基板(PCB)回路基板605、有機基板660、特定用途向け集積回路615(ASIC)、およびフォトニック集積回路620(PIC)を含むマルチ構造チップパッケージである。この実施形態では、PIC620は、上で説明した1つまたは複数の光学構造(例えば、PIC210)を含み得る。
【0034】
[0040]いくつかの例となる実施形態では、PIC620は、シリコンオンインシュレータ(SOI)またはシリコン系(例えば、シリコン窒化物(SiN))デバイスを含むか、またはシリコン材料と非シリコン材料の両方から形成されるデバイスを備え得る。上記非シリコン材料(別名「異種材料」と呼ばれる)は、III-V族材料、磁気光学材料、または結晶基板材料のうちの1つを備え得る。III-V族半導体は、周期表のIII族およびV族に含まれている元素(例えば、InGaAsP(Indium Gallium Arsenide Phosphide)、GainAsN(Gallium Indium Arsenide Nitride))を有する。III-V族系材料のキャリア分散効果は、III-V族半導体の電子速度がシリコンにおけるそれよりも格段に早いため、シリコン系材料の場合より著しく高いであろう。加えて、III-V族材料は、電気励起(electrical pumping)からの光の効率的な作成を可能にする直接バンドギャップ(direct bandgap)を有する。ゆえに、III-V族半導体材料は、光を発生することおよび光の屈折率を変調することの両方に対して、シリコンよりも向上した効率でのフォトニック動作を可能にする。ゆえに、III-V族半導体材料は、電気から光を発生するときおよび光を電気に変換し戻すときに向上した効率でのフォトニック動作を可能にする。
【0035】
[0041]ゆえに、低い光損失および高い品質のシリコン酸化物は、以下で説明する異種光デバイスにおいて、III-V族半導体の電気光学効率と組み合わせられる。本開示の実施形態では、上記異種デバイスは、デバイスの異種導波管とシリコンのみの導波管との間での低損失の異種光導波管遷移を利用する。
【0036】
[0042]磁気光学材料は、異種PICが磁気光学(MO)効果に基づいて動作することを可能にする。そのようなデバイスは、ファラデー効果を利用し得、そこでは、電気信号に関連する磁場が光ビームを変調し、高い帯域幅変調を提供し、光アイソレータをイネーブルにする光モードの電場を回転させる。上記磁気光学材料は、例えば、鉄、コバルト、またはイットリウム鉄ガーネット(YIG)のような材料を備え得る。さらに、いくつかの例となる実施形態では、結晶基板材料は、高電気機械結合、線形電気光学係数、低伝送損失、および安定した物理化学的性質を有する異種PICを提供する。上記結晶基板素材は、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)またはタンタル酸リチウム(LiTaO3)を備え得る。例示される例では、PIC620は、プリズム625を介してファイバ630で光を交換する。上記プリズム625は、いくつかの例となる実施形態によれば、(例えば、光ネットワークにおよびそれから光を伝送するために)光モードを1つまたは複数の単一モード光ファイバに結合するために使用されるミスアライメント耐性デバイスである。
【0037】
[0043]いくつかの例となる実施形態では、PIC620の光デバイスは、少なくとも部分的に、ASIC615に含まれる制御回路によって制御される。ASIC615およびPIC620は両方とも、有機基板660を介してICを通信的に結合するために使用される、銅柱614上に配設されて示されている。PCB605は、ボールグリッドアレー(BGA)相互接続616を介して有機基板660に結合され、この有機基板660(ゆえに、ASIC615およびPIC620)を、相互接続モジュール、電力供給装置、等のような、示されない光電気デバイス600の他の構成要素に相互接続するために使用され得る。
【0038】
[0044]下記は、例となる実施形態である。
【0039】
[0045]実施例1。自動試験装置(ATE)システムを使用して光電気被試験デバイス(DUT)を試験するための方法であって、方法は、ATEシステムのロードボードとATEシステムのマウントアセンブリとの間でロードボード光インターフェースをアラインすることと、ここで、ロードボードの上面は、光電気DUTからの1つまたは複数の電気信号を通信するために光電気DUTの電気インターフェース側がロードボードの上面上で電気経路とインターフェース接続するように、光電気DUTを支持し、ロードボード光インターフェースは、ロードボードのロードボード光ポートをマウントアセンブリの第1のマウントアセンブリ光ポートとアラインすることによってアラインされ、光電気DUTによって生成された1つまたは複数の光信号を通信するために、マウントアセンブリと光電気DUTとの間で光デバイスインターフェースをアラインすることと、ここで、光デバイスインターフェースは、マウントアセンブリの第2のマウントアセンブリ光ポートを、ロードボードに面している電気インターフェース側とは反対の光電気DUTの光インターフェース側にある光電気DUTの光ポートとアラインすることによって、アラインされ、ATEシステムを使用して光電気DUTからの1つまたは複数の光信号を分析すると同時に1つまたは複数の電気信号を分析することと、ここで、1つまたは複数の電気信号は、ロードボードの電気経路から1つまたは複数の電気信号を受信するATEシステムの電気試験デバイスによって分析され、1つまたは複数の光信号は、光デバイスインターフェースおよびロードボード光インターフェースを通る伝搬を介して1つまたは複数の光信号を受信するATEシステムの光試験デバイスによって分析される、を備える。
【0040】
[0046]実施例2。第1のマウントアセンブリ光ポートは、光電気DUTからの光が光デバイスインターフェースから光結合を通ってロードボード光インターフェースに伝搬するように、光結合によって第2のマウントアセンブリ光ポートに光学的に結合される、実施例1に記載の方法。
【0041】
[0047]実施例3。結合は、1つまたは複数の光ファイバケーブルを備える、実施例1または2に記載の方法。
【0042】
[0048]実施例4。1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルは、ロードボード光インターフェースをATEシステムの光試験デバイスに光学的に結合する、実施例1乃至3のうちのいずれかに記載の方法。
【0043】
[0049]実施例5。ロードボードは、ロードボード光インターフェースに接続するために1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルが通過する開口部を備える、実施例1乃至14のうちのいずれかに記載の方法。
【0044】
[0050]実施例6。光電気DUTは、異なるチャネル上で光ビームを送信するためのマルチチャネルデバイスであり、1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルは、異なるチャネルの各々について光電気DUTに光を提供するための複数の送信ファイバケーブルを備える、実施例1乃至15のうちのいずれかに記載の方法。
【0045】
[0051]実施例7。1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルは、異なるチャネルの各々について光電気DUTから光を受けるための複数の受信ファイバケーブルを備える、実施例1乃至6のうちのいずれかに記載の方法。
【0046】
[0052]実施例8。マウントアセンブリは、ロードボード光インターフェースおよび光デバイスインターフェースをアラインするようにATEシステムを配置するATEシステムの自動調心マウント(self-aligning mount)に接続されているハンドラアセンブリである、実施例1乃至7のうちのいずれかに記載の方法。
【0047】
[0053]実施例9。ロードボードは、マウントアセンブリ上の対応する物理的な取付機構をアラインする物理的な取付機構を有するドッキングプレートを備える、実施例1乃至8のうちのいずれかに記載の方法。
【0048】
[0054]実施例10。初期のアラインは、ドッキングプレートの物理的な取付機構をマウントアセンブリの対応する物理的な取付機構とアラインすることによって実行される、実施例1乃至9のうちのいずれかに記載の方法。
【0049】
[0055]実施例11。光試験デバイスは、光スペクトラムアナライザである、実施例1乃至10のうちのいずれかに記載の方法。
【0050】
[0056]実施例12。光試験デバイスは、光パワーメータである、実施例1乃至11のうちのいずれかに記載の方法。
【0051】
[0057]実施例13。電気試験デバイスは、ビット誤り率モジュールである、実施例1乃至12のうちのいずれかに記載の方法。
【0052】
[0058]実施例14。電気試験デバイスは、デバイス電力供給装置およびパラメトリック測定ユニットを備える、実施例1乃至13のうちのいずれかに記載の方法。
【0053】
[0059]実施例15。光電気被試験デバイス(DUT)の試験のための自動試験装置(ATE)システムであって、ATEシステムは、光電気DUTの電気インターフェース側がロードボードの上面の電気経路とインターフェース接続するように光電気DUTを支持するための上面を有するロードボードと、ロードボード上に光電気DUTを配置するためのマウントアセンブリと、ここで、マウントアセンブリは、ロードボード光インターフェースによってロードボードと光学的にインターフェース接続され、光デバイスインターフェースによって光電気DUTと光学的にインターフェース接続され、ロードボードは、マウントアセンブリの第1のマウントアセンブリ光ポートをロードボードのロードボード光ポートと受動的にアラインすることによって光学的に結合され、光デバイスインターフェースは、マウントアセンブリの第2のマウントアセンブリ光ポートを光電気DUTの光ポートと受動的にアラインすることによって光学的に結合され、光電気DUTの光ポートは、ロードボードに面している電気インターフェース側の反対側にあり、光電気DUTからの1つまたは複数の電気信号を分析するための電気試験デバイスと、ここで、1つまたは複数の電気信号は、ロードボードの電気経路から受信され、光電気DUTからの1つまたは複数の光信号を分析するための光試験デバイスと、ここで、1つまたは複数の光信号は、光デバイスインターフェースおよびロードボードインターフェースを通る伝搬を介して光電気DUTから光試験デバイスによって受信され、1つまたは複数の電気信号が、ATEシステムの電気試験デバイスによって分析されると同時に、1つまたは複数の光信号が、ATEシステムの光試験デバイスによって分析される、を備える。
【0054】
[0060]実施例16。第1のマウントアセンブリ光ポートは、光電気DUTからの光が光デバイスインターフェースから光結合を通ってロードボード光インターフェースに伝搬するように、光結合によって第2のマウントアセンブリ光ポートに光学的に結合される、実施例15に記載のATEシステム。
【0055】
[0061]実施例17。光結合は、1つまたは複数の光ファイバケーブルを備える、実施例15または16に記載のATEシステム。
【0056】
[0062]実施例18。マウントアセンブリは、ロードボード光インターフェースおよび光デバイスインターフェースをアラインするようにATEシステムを配置するATEシステムの自動調心マウントに接続されているハンドラアセンブリである、実施例15乃至17のうちのいずれかに記載のATEシステム。
【0057】
[0063]実施例19。自動調心マウントは、三次元で調整可能である、実施例15乃至18のうちのいずれかに記載のATEシステム。
【0058】
[0064]実施例20。自動調心マウントは、三次元のうちの少なくとも1つに張力を与える1つまたは複数のスプリングアジャスタを備える、実施例15乃至19のうちのいずれかに記載のATEシステム。
【0059】
[0065]前述の詳細な説明では、本発明の主題の方法および装置は、それの特定の例示的な実施形態を参照して説明されてきた。しかしながら、本発明の主題のより広い精神および範囲から逸脱することなく、様々な改良および変更がそれらに対してなされ得ることは明らかであろう。したがって、本明細書および図は、限定的ではなく、実例的とみなされるべきである。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[C1]
自動試験装置(ATE)システムを使用して光電気被試験デバイス(DUT)を試験するための方法であって、
前記ATEシステムのロードボードと前記ATEシステムのマウントアセンブリとの間でロードボード光インターフェースをアラインすることと、ここで、前記ロードボードの上面は、前記光電気DUTからの1つまたは複数の電気信号を通信するために前記光電気DUTの電気インターフェース側が前記ロードボードの前記上面上で電気経路とインターフェース接続するように、前記光電気DUTを支持し、前記ロードボード光インターフェースは、前記ロードボードのロードボード光ポートを前記マウントアセンブリの第1のマウントアセンブリ光ポートとアラインすることによってアラインされ、
前記光電気DUTによって生成された1つまたは複数の光信号を通信するために、前記マウントアセンブリと前記光電気DUTとの間で光デバイスインターフェースをアラインすることと、ここで、前記光デバイスインターフェースは、前記マウントアセンブリの第2のマウントアセンブリ光ポートを、前記ロードボードに面している前記電気インターフェース側とは反対の前記光電気DUTの光インターフェース側にある前記光電気DUTの光ポートとアラインすることによって、アラインされ、
前記ATEシステムを使用して前記光電気DUTからの前記1つまたは複数の光信号を分析すると同時に前記1つまたは複数の電気信号を分析することと、ここで、前記1つまたは複数の電気信号は、前記ロードボードの前記電気経路から前記1つまたは複数の電気信号を受信する前記ATEシステムの電気試験デバイスによって分析され、前記1つまたは複数の光信号は、前記光デバイスインターフェースおよび前記ロードボード光インターフェースを通る伝搬を介して前記1つまたは複数の光信号を受信する前記ATEシステムの光試験デバイスによって分析される、
を備える方法。
[C2]
前記第1のマウントアセンブリ光ポートは、前記光電気DUTからの光が前記光デバイスインターフェースから光結合を通って前記ロードボード光インターフェースに伝搬するように、前記光結合によって前記第2のマウントアセンブリ光ポートに光学的に結合される、C1に記載の方法。
[C3]
前記結合は、1つまたは複数の光ファイバケーブルを備える、C2に記載の方法。
[C4]
1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルは、前記ロードボード光インターフェースを前記ATEシステムの前記光試験デバイスに光学的に結合する、C3に記載の方法。
[C5]
前記ロードボードは、前記ロードボード光インターフェースに接続するために前記1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルが通過する開口部を備える、C4に記載の方法。
[C6]
前記光電気DUTは、異なるチャネル上で光ビームを送信するためのマルチチャネルデバイスであり、前記1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルは、前記異なるチャネルの各々について前記光電気DUTに光を提供するための複数の送信ファイバケーブルを備える、C5に記載の方法。
[C7]
前記1つまたは複数の追加の光ファイバケーブルは、前記異なるチャネルの各々について前記光電気DUTから光を受けるための複数の受信ファイバケーブルを備える、C6に記載の方法。
[C8]
前記マウントアセンブリは、前記ロードボード光インターフェースおよび前記光デバイスインターフェースをアラインするように前記ATEシステムを配置する前記ATEシステムの自動調心マウントに接続されているハンドラアセンブリである、C1に記載の方法。
[C9]
前記ロードボードは、前記マウントアセンブリ上の対応する物理的な取付機構をアラインする物理的な取付機構を有するドッキングプレートを備える、C1に記載の方法。
[C10]
初期のアラインは、前記ドッキングプレートの前記物理的な取付機構を前記マウントアセンブリの対応する物理的な取付機構とアラインすることによって実行される、C9に記載の方法。
[C11]
前記光試験デバイスは、光スペクトラムアナライザである、C1に記載の方法。
[C12]
前記光試験デバイスは、光パワーメータである、C1に記載の方法。
[C13]
前記電気試験デバイスは、ビット誤り率モジュールである、C1に記載の方法。
[C14]
前記電気試験デバイスは、デバイス電力供給装置およびパラメトリック測定ユニットを備える、C1に記載の方法。
[C15]
光電気被試験デバイス(DUT)の試験のための自動試験装置(ATE)システムであって、
前記光電気DUTの電気インターフェース側がロードボードの上面の電気経路とインターフェース接続するように前記光電気DUTを支持するための前記上面を有する前記ロードボードと、
前記ロードボード上に前記光電気DUTを配置するためのマウントアセンブリと、ここで、前記マウントアセンブリは、ロードボード光インターフェースによって前記ロードボードと光学的にインターフェース接続され、光デバイスインターフェースによって前記光電気DUTと光学的にインターフェース接続され、前記ロードボードは、前記マウントアセンブリの第1のマウントアセンブリ光ポートを前記ロードボードのロードボード光ポートと受動的にアラインすることによって光学的に結合され、前記光デバイスインターフェースは、前記マウントアセンブリの第2のマウントアセンブリ光ポートを前記光電気DUTの光ポートと受動的にアラインすることによって光学的に結合され、前記光電気DUTの前記光ポートは、前記ロードボードに面している前記電気インターフェース側の反対側にあり、
前記光電気DUTからの1つまたは複数の電気信号を分析するための電気試験デバイスと、ここで、前記1つまたは複数の電気信号は、前記ロードボードの前記電気経路から受信され、
前記光電気DUTからの1つまたは複数の光信号を分析するための光試験デバイスと、ここで、前記1つまたは複数の光信号は、前記光デバイスインターフェースおよび前記ロードボードインターフェースを通る伝搬を介して前記光電気DUTから前記光試験デバイスによって受信され、前記1つまたは複数の電気信号が前記ATEシステムの前記電気試験デバイスによって分析されると同時に、前記1つまたは複数の光信号が、前記ATEシステムの前記光試験デバイスによって分析される、
を備えるATEシステム。
[C16]
前記第1のマウントアセンブリ光ポートは、前記光電気DUTからの光が前記光デバイスインターフェースから光結合を通って前記ロードボード光インターフェースに伝搬するように、前記光結合によって前記第2のマウントアセンブリ光ポートに光学的に結合される、C15に記載のATEシステム。
[C17]
前記光結合は、1つまたは複数の光ファイバケーブルを備える、C16に記載のATEシステム。
[C18]
前記マウントアセンブリは、前記ロードボード光インターフェースおよび前記光デバイスインターフェースをアラインするように前記ATEシステムを配置する前記ATEシステムの自動調心マウントに接続されているハンドラアセンブリである、C15に記載のATEシステム。
[C19]
前記自動調心マウントは、三次元で調整可能である、C18に記載のATEシステム。
[C20]
前記自動調心マウントは、前記三次元のうちの少なくとも1つに張力を与える1つまたは複数のスプリングアジャスタを備える、C19に記載のATEシステム。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6