(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】コンベアコントローラ
(51)【国際特許分類】
B65G 43/00 20060101AFI20240227BHJP
【FI】
B65G43/00 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021076153
(22)【出願日】2021-04-28
(62)【分割の表示】P 2019070583の分割
【原出願日】2012-05-07
【審査請求日】2021-05-28
(32)【優先日】2011-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513281806
【氏名又は名称】インサイト・オートメーション・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】チャールズ・アール・コームズ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス・ピー・ナプケ
(72)【発明者】
【氏名】ディミタール・イワノフ・ペトロフ
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー・エー・バーンズ
(72)【発明者】
【氏名】デーヴィッド・ダブリュ・セラーズ
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-288194(JP,A)
【文献】特開平09-077236(JP,A)
【文献】特開平06-293426(JP,A)
【文献】特開平05-193722(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベアシステムのためのコンベアコントローラを設定する方法であって、前記方法は、
前記コンベアコントローラを作動させることによって前記コンベアコントローラにおいて自動設定処理を開始するステップと、
前記コンベアコントローラに関連した前記コンベアシステムの一部の特性を検出するステップであって、前記コンベアシステムの要素から前記コンベアコントローラへの入力を検出するステップ
と、検出された前記コンベアシステムの前記要素に関するデータを取得するステップとを含む、ステップと、
前記コンベアシステムの前記要素の検出された入力
、および検出された前記要素に関する前記データに基づいて、前記コンベアシステムの一部を作動させるように前記コンベアコントローラを自動的に設定するステップと、
を備える方法。
【請求項2】
前記自動設定処理が前記コンベアコントローラのユーザインターフェースの作動によって開始される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンベアコントローラは、1または複数のネットワークインターフェースを含み、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するステップは、別のコンベアコントローラがネットワークインターフェースに接続されているかどうかを検出するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンベアコントローラは、1または複数のモータインターフェースを含み、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するステップは、モータインターフェースに接続されたモータの存在を検出するステップ
、および前記モータに関するデータを取得するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記コンベアコントローラは、1または複数のセンサインターフェースを含み、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するステップは、センサインターフェースに接続されたセンサの存在を検出するステップ
、および前記センサに関するデータを取得するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記コンベア
システムの一部の特性を検出するステップは、センサインターフェースに接続されたセンサが光作動センサまたは遮光作動センサの一方であるか
についてのデータを取得するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記コンベアコントローラが複数のモータインターフェースを含み、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するステップが、前記モータインターフェースに接続された複数のモータの存在を検出するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記コンベアコントローラが複数のセンサインターフェースを含み、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するステップが、前記センサインターフェースに接続された複数のセンサの存在を検出するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記コンベアコントローラは、前記自動設定処理を制御する処理ユニットを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
別のコンベアコントローラがネットワークインターフェースに接続されていることを検出した場合に、前記コンベアコントローラは、前記別のコンベアコントローラに前記コンベア
システムの一部を作動させるように自動的に構成させる、請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記コンベアコントローラから前記別のコンベアコントローラにコンフィグレーションイニシエータメッセージを送ることによって、前記コンベアコントローラが前記別のコンベアコントローラに自動的に構成させる、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記コンフィグレーションイニシエータメッセージを送った後に、前記別のコンベアコントローラにコンフィグレーションデータを送ることによって、前記コンベアコントローラが前記別のコンベアコントローラに自動的に構成させる、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記コンベアコントローラが複数のネットワークインターフェースを含み、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するステップが、前記複数のネットワークインターフェースに接続された複数の追加的なコンベアコントローラの存在を検出するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のネットワークインターフェースに接続された複数の追加的なコンベアコントローラが存在すると、前記コンベアコントローラは、不当なコンフィグレーションを示し、前記自動設定処理を中止する、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記別のコンベアコントローラがネットワークインターフェースに接続されていることを検出した場合に、前記コンベアコントローラは、前記別のコンベアコントローラとの通信をセットアップする、請求項3に記載の方法。
【請求項16】
コンベアシステムで使用するコンベアコントローラであって、前記コンベアコントローラは、
処理ユニットと、
前記処理ユニットに連結された1または複数のネットワークインターフェースと、
前記処理ユニットに連結されたユーザインターフェースと、
を備え、
前記処理ユニットは、前記ユーザインターフェースが作動すると前記コンベアコントローラにおいて自動設定処理を開始するよう構成され、
前記処理ユニットは、前記コンベアシステムの要素から前記コンベアコントローラへの入力を検出するステップ
、および検出された前記コンベアシステムの前記要素に関するデータを取得するステップを含む、前記コンベアコントローラに関連した前記コンベアシステムの一部の特性を検出するよう構成され、かつ
前記コンベアシステムの前記要素の前記検出された入力
、および検出された前記要素に関する前記データに基づいて、前記コンベアシステムの一部を作動させるよう前記コンベアコントローラを自動的に設定するよう構成されている、コンベアコントローラ。
【請求項17】
前記コンベアコントローラは、1または複数のネットワークインターフェースを含み、前記処理ユニットは、別のコンベアコントローラがネットワークインターフェースに接続されているかどうかを検出することによって、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するようさらに構成されている、請求項
16に記載のコンベアコントローラ。
【請求項18】
1または複数のモータインターフェースをさらに備え、前記処理ユニットは、モータインターフェースに接続されたモータの存在を検出
し、前記モータに関するデータを取得することによって、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するようさらに構成されている、請求項
16に記載のコンベアコントローラ。
【請求項19】
1または複数のセンサインターフェースをさらに備え、前記処理ユニットは、センサインターフェースに接続されたセンサの存在を検出
し、前記センサに関するデータを取得することによって、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するようさらに構成されている、請求項
16に記載のコンベアコントローラ。
【請求項20】
前記処理ユニットは、センサインターフェースに接続されたセンサが光作動センサまたは遮光作動センサの一方であるか
についてのデータを取得することによって、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するようさらに構成されている、請求項
19に記載のコンベアコントローラ。
【請求項21】
前記コンベアコントローラが複数のモータインターフェースを含み、前記処理ユニットは、前記モータインターフェースに接続された複数のモータの存在を検出することによって、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するようさらに構成されている、請求項
18に記載のコンベアコントローラ。
【請求項22】
前記コンベアコントローラが複数のセンサインターフェースを含み、前記処理ユニットは、前記センサインターフェースに接続された複数のセンサの存在を検出することによって、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するようさらに構成されている、請求項
19に記載のコンベアコントローラ。
【請求項23】
別のコンベアコントローラがネットワークインターフェースに接続されていることを検出した場合に、前
記処理ユニットは、前記別のコンベアコントローラに前記コンベアシステムの一部を作動させるように自動的に構成させるようにさらに構成されている、請求項
17に記載のコンベアコントローラ。
【請求項24】
前
記処理ユニットは、前記別のコンベアコントローラに自動的に構成させるように、前記コンベアコントローラから前記別のコンベアコントローラにコンフィグレーションイニシエータメッセージを送るようさらに構成されている、請求項
23に記載のコンベアコントローラ。
【請求項25】
前
記処理ユニットは、前記別のコンベアコントローラに自動的に構成させるために、前記コンフィグレーションイニシエータメッセージを送った後に、前記別のコンベアコントローラにコンフィグレーションデータを送るようにさらに構成されている、請求項
24に記載のコンベアコントローラ。
【請求項26】
前記コンベアコントローラは、複数のネットワークインターフェースを含み、前記処理ユニットは、前記複数のネットワークインターフェースに接続された複数の追加的なコンベアコントローラの存在を検出することによって、前記コンベア
システムの一部の特性を検出するようさらに構成されている、請求項
17に記載のコンベアコントローラ。
【請求項27】
複数の追加的なコンベアコントローラが前記複数のネットワークインターフェースに接続されていることを検出すると、前記処理ユニットは、不当なコンフィグレーションを示し、前記自動設定処理を中止するようさらに構成されている、請求項
26に記載のコンベアコントローラ。
【請求項28】
前記別のコンベアコントローラがネットワークインターフェースに接続されていることを検出した場合に、前記処理ユニットは、前記別のコンベアコントローラとの通信をセットアップするようさらに構成されている、請求項
17に記載のコンベアコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク接続された複数のコンベアコントローラを使用したコンベアシステムの制御に関する。
【背景技術】
【0002】
コンベアは、第1のポイントから第2のポイントへ物品を運搬するためにさまざまな用途で使用される。一例として、従来のコンベアには、複数の電動ローラと非電動ローラとを含むローラコンベアや、1つ以上の電動ローラによって駆動されるベルトを含むベルトコンベアが含まれ得る。一般的に、従来のコンベアの1つ以上の区間は、コンピュータなどのコントローラによって制御される。このコントローラは概してコンベアに沿って物品を移動させるためにコンベアのベルトを作動させる電動ローラまたはモータを制御する。従来のコンベアコントローラにおいて、こうしたコントローラは、コンベア上に設けられた例えばフォトアイ(photo-eye)などのモニタリングセンサによって物品が運搬されているかどうかの経過を追うことを試みるものである。
【0003】
しかしながら、コンベアシステムの従来のコントローラは、多くの場合、進歩したフィードバック制御に関する能力が不足していた。例えば従来のコントローラは、物品がフォトアイによって検知されたかどうかを判定できたが、そうした物品に関するさらなる情報を認識することができなかった。さらに従来のコントローラは、たびたび、サイズの異なる物品がコンベアのさまざまな部分を通過する場合にそうした物品を追跡することができなかった。これは、渋滞状態(詰まり)をもたらすか、あるいは物品同士の衝突を引き起こす可能性がある。いずれの場合においても、多くの場合、物品自体の情報は認識も確認もできなかった。
【0004】
さらに従来のコントローラの多くは維持および交換が難しいものであった。例えばコンベアは一般的に多数のコントローラを含むが、こうしたコンベアのコントローラは、他のコントローラとともに作動するようそれぞれプログラムする必要があった。従来のように多数のコントローラをプログラミングすることは、多くの場合、個々のコントローラをそれぞれプログラミングし、続いてこれらコントローラがともに作動するか試験することを含む。従来のようにプログラミングすることは、多大な時間と労力を必要とし、コンベア(例えば分岐および合流のない「直線」コンベア)の単純に作動させるためにすらディップスイッチの設定および複雑なアルゴリズムに関する管理が必要であった。
【0005】
例えばまた、いくつかの従来のコントローラは、そのうちの1つを交換する場合でさえ、コンベアのためのコントローラのそれぞれを再度プログラムすることを要求し得る。さらに、1つのコントローラを交換するためにすべての従来のコントローラを再度プログラミングすることが必ずしも必要でない場合でも、多くの従来のコントローラの交換には、交換されるコントローラを事前にプログラミングすることが必要とされる。交換前のコントローラの正確な設定(コンフィグレーション)が利用できず、その設定を最初から再構築することが要求されるため、交換されるコントローラを事前にプログラミングすることは、労力のかかる工程となり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、引き続き、コンベアの改善された制御およびそうしたコンベアの制御を実施するコントローラが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、コンベアの少なくとも一部を制御し、コンベアによって運搬される物品に関する情報を特定しあるいはコンベアを作動させるために使用されるさまざまな方法、装置およびプログラミングプロダクトを含む。一実施形態において、一方法は、第2のコンベアコントローラが第1のコンベアコントローラに接続されているかどうかを検出するステップと、第2のコンベアコントローラが第1のコンベアコントローラに接続されていることを検出したことに応じて、第2のコンベアコントローラが、第1のコンベアコントローラの規定のネットワークインターフェースに接続されているかどうかを確認するステップと含む。上記方法は、第2のコンベアコントローラが規定のネットワークインターフェースに接続されている場合に電動ローラを第1の既定の方向に回転するよう第1のコンベアコントローラを設定するステップと、第2のコンベアコントローラが規定のネットワークインターフェースに接続されていない場合に電動ローラを第2の既定の方向に回転するよう第1のコンベアコントローラを設定するステップと、をさらに含む。
【0008】
別の実施形態において、一方法は、第2のコンベアコントローラにおける、第1のコンベアコントローラからの第1のコンフィグレーションデータの受信に応じて、第3のコンベアコントローラが第2のコンベアコントローラに接続されているかどうかを検出するステップを含む。この方法はさらに、第3のコンベアコントローラが第2のコンベアコントローラに接続されている場合に、第2のコンベアコントローラに関連付けられた第2のコンフィグレーションデータを含むコンフィグレーションメッセージを第3のコンベアコントローラに送信するステップと、第3のコンベアコントローラが第2のコンベアコントローラに接続されていない場合に第2のコンベアコントローラが直線コンベアの最後のコンベアコントローラであることを決定するステップとを含む。
【0009】
さらに他の実施形態において、一方法は、第1のコンベアコントローラに接続された第2のコンベアコントローラに関連付けられたコンフィグレーションデータを受信して格納するステップと、第2のコンベアコントローラとの交換を目的とした第3のコンベアコントローラからのデータに関する第1のリクエストに応じて、第3のコンベアコントローラへコンフィグレーションデータを送信するステップと、を含む。
【0010】
さらなる実施形態において、一方法は、自動的に第1のコンベアコントローラを設定するための第1のコンベアコントローラへのユーザインプットに応じて、第1のコンベアコントローラに接続された第2のコンベアコントローラからのコンフィグレーションデータをリクエストするステップと、コンフィグレーションデータの受信に応じて、第1のコンベアコントローラに該コンフィグレーションデータを格納するステップと、を含む。
【0011】
別の実施形態において、一方法は、電動ローラを、その少なくとも部分的な回転に関してモニタリングするステップと、電動ローラの少なくとも部分的回転の検出に応じて少なくとも部分的な回転にかかる時間の長さを特定するステップとを含む。この方法は、その時間の長さが目標時間より大きいとの決定に応じて、電動ローラを作動させるステップをさらに含む。
【0012】
付加的な実施形態は、電動ローラの回転を妨げるとの決定に応じて、電動ローラが停止される際の電動ローラに関連付けられる回転ポジションを特定するステップと、電動ローラにかかる外力に応じて該特定された回転ポジションにローラを保持するよう電動ローラに電圧信号を付与するステップとを含む方法を含む。
【0013】
別の実施形態は、コンベアコントローラに接続されたフォトアイセンサを、フォトアイセンサが光作動タイプであるか遮光作動タイプであるかを含めて検出するステップと、コンベアコントローラに接続された電動ローラを、該電動ローラに関する情報を含めて検出するステップと、電動ローラの作動速度、電動ローラを加速させる割合、電動ローラを減速する割合またはその組み合わせのうち少なくとも1つを自動的に設定するステップとを含む方法を含む。
【0014】
さらに別の付加的な実施形態において、一方法は、電動ローラに、該電動ローラに関連するデータに関するクエリを行うステップと、該データの受信に応じて電動ローラに関連付けられた動作特性を特定するよう該データを解析するステップと、特定された動作特性に少なくとも部分的に応じて電動ローラを制御するステップとを含む。
【0015】
より付加的な実施形態は、移動方向に対応する第1の方向に回転するよう電動ローラを作動させるステップと、詰まりの発生の検出に応じて、該第1の方向とは反対の第2の方向に回転するよう電動ローラを作動させるステップとを含む方法を含む。
【0016】
さらに別の実施形態は、電動ローラの作動に使用される信号の電流を検知するステップと、検知された電流に基づいて物品に関連付けられた重量を特定するステップとを含む方法である。さらなる実施形態は、物品がコンベアの少なくとも一部に沿って運搬される際にフォトアイが物品を検出する時間を特定するステップと、特定された時間に応じて物品に関連付けられた長さを特定するステップと、を含む方法である。
【0017】
さらに別の実施形態は、電動ローラに関連付けられた回転速度を特定し、電動ローラの回転が目標速度を超過しない場合には電動ローラによって発生するエネルギーを電源(電力供給部)に供給するよう、電動ローラの回転によって発生する第1の電圧信号をコンベアコントローラの電源に連絡するステップと、電動ローラの回転が目標速度を超過した場合には電動ローラの回転速度を低減するよう電動ローラに第2の電圧信号を供給するステップと、含む方法である。
【0018】
別の実施形態において、一方法は、電動ローラを流れる電流が、電動ローラが第1の物品を運搬していることを示す低レベルに関連しているかどうかを判定するステップと、電動ローラが第1の物品を運搬しているとの決定に応じて、電動ローラに流れる電流が、第1の物品が第2の物品に遭遇(衝突)したことを示す高レベルに関連するかどうかを判定するステップと、第1の物品が詰まったかあるいは第2の物品に衝突したとの決定に応じて、第1および第2の物品を、同時に、かつ運搬中に第1および第2の物品間に実質的な隙間がないように、運搬するステップと、を含む。
【0019】
さらなる実施形態は、少なくとも1つの下流コンベアコントローラと、該コンベアコントローラに対して少なくとも1つの上流コンベアコントローラとを有するコンベアシステムにおいてコンベアコントローラを用いてコンベアの少なくとも一部を制御する方法である。この方法は、下流コンベアコントローラによって制御されるコンベアの少なくとも一部が物品に占められているかどうかを判定すべくデータをリクエストするために下流のコンベアコントローラにメッセージを送信するステップを含む。下流のコンベアコントローラによって制御されるコンベアの少なくとも一部が物品によって占められていない場合、この方法は、後続の物品を運搬するために電動ローラを目標速度で作動させるステップを含む。なお下流のコンベアコントローラによって制御されるコンベアの少なくとも一部が物品によって占められている場合、この方法は、後続の物品を運搬するために電動ローラを目標速度よりも遅い調整された目標速度で作動させるステップを含む。
【0020】
これら利点および他の利点は、以下の図面および詳細な説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
添付の図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成しており、上述の本発明の概略的な説明および以下の実施形態の詳細な説明とともに本発明の実施形態を示し、かつ本発明の原理を説明する役割を果たすものである。
【0022】
【
図1】本発明の実施形態に適応される1つ以上のモジュラコンベアコントローラを使用するコンベアシステムの一部を示す斜視図である。
【
図2】
図1のコントローラのダイアグラム図である。
【
図3】
図1のコントローラに接続されたコンピュータのダイアグラム図である。
【
図4】
図1のコンベアシステムの電動ローラの部分的に切欠かれた斜視図である。
【
図5】
図1のコントローラの自動設定中の、該コントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図6】
図1のコントローラが下流コントローラである場合の該コントローラの自動設定中の、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図7】
図1のコントローラの自動設定を中止するための、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図8】直線コンベアの最初のコントローラとして
図1のコントローラを自動設定するための、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図9】それに対して設定されるコンベアシステムの少なくとも一部における特性を検出するための、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図10】回転方向を特定してそれに応じてその作動を調節する、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図11】
図1のコントローラに接続された電動ローラへの電流に基づいて、運搬される物品を検出して蓄積するための、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図12】サーボロック法を用いて電動ローラを停止するための、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図13】自動交換処理を始めるための、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図14】自動交換処理中に交換されたコントローラのネットワークアドレスを自動的にリカバーするための、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図15】「タッチアンドゴー」モードでの作動のための
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図16】「先読み減速」モードでの作動のための
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図17】下流の帯域が目標速度で作動されるかどうかを判定するための
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図18】詰まり解消処理を開始するための
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図19】詰まりを解消するための
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図20】電動ローラの回転速度を低減するための
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【
図21】電動ローラの動作特性を特定して、任意でそうした動作特性に基づいて電動ローラを制御するための、
図1のコントローラによって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
添付の図面は必ずしも原寸に比例しておらず、本発明の実施形態の基本的な原理を例示するさまざまな特徴部をある程度単純化した図を示すことを理解されたい。本明細書に開示されるように、本発明の実施形態の特定の設計的特徴部、例えばさまざまな図示される構成要素の特定の寸法、配向、位置および形状を含む特徴部や特定のオペレーションシーケンス(例えば並行および/または逐次オペレーション)は、個々の意図した用途および使用環境によって部分的に決定され得る。図示された実施形態の特徴の特徴部は、描出を容易にしかつ明瞭な理解のために拡大されるかあるいは他に対して変形されてもよい。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に適応される1つ以上のモジュラコンベアコントローラ12a~12cを使用するコンベアシステム10の一部の斜視図である。特にコンベアシステム10の図示された部分は、複数の非電動ローラ20によって点在させられた複数の電動ローラ18を有するコンベアベルト16を含むコンベアアセンブリ14を含む。コンベアアセンブリ14はさらに複数のセンサ22と電源ユニット24とを含む。センサ22は、コンベアアセンブリ14上で運搬される物品23の有無を検出するよう構成されており、一方で、電源ユニット24は、1つ以上のモジュラコンベアコントローラ12、電動ローラ18および/またはセンサ22に電力を供給するよう構成されている。
【0025】
図1に示されるように、モジュラコンベアコントローラ12(以下では「コントローラ」12と称する)のそれぞれは、2つ以下の電動ローラ18と2つ以下のセンサ22とに相互接続しかつ/またはそれらを制御する。そのようなものとして、各コントローラ12は、コンベアアセンブリ14の1つ以上の個別の「帯域」(例えばコンベアアセンブリ14の個々の領域)を制御するよう構成されてもよい。各帯域は、1つ以上の電動ローラ18と1つ以上のセンサ22とを含んでもよい。
図1に示されるように、各コントローラ12a~12cは、2つの帯域を制御するよう構成されている。より詳細には、コントローラ12aは帯域A1およびA2を制御するよう構成され、コントローラ12bは帯域B1およびB2を制御するよう構成され、かつコントローラ12cは帯域C1およびC2を制御するよう構成される。いくつかの実施形態において、各センサ22は、コンベアアセンブリ14上に物品23が存在していることを検出するよう構成されたIRセンサなどの光学センサであってもよい。作動中、1つ以上のコントローラ12が、物品23をコンベアシステム10に沿って下流方向26へ移動させるよう構成されている。
【0026】
図2は、本発明の実施形態に適応されるコントローラ12のハードウェアおよびソフトウェア環境のダイアグラム図である。コントローラ12は、メモリ42に接続された少なくとも1つの中央演算装置(「CPU」)40を含む。各CPU40は一般的に、1つ以上の物理的な集積回路デバイス(つまりチップ)内で処理される回路論理を使用してハードウェアにより実現され、かつ1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、現場でプログラム可能なゲートアレイ(「FPGAs」)またはASICsから構成されてもよい。メモリ42は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(「DRAM」)、スタティックランダムアクセスメモリ(「SRAM」)、フラッシュメモリ、電気的に消去およびプログラム可能なリードオンリーメモリ(「EEPROM」)および/または他のデジタルストレージ媒体を含んでもよく、また一般的に、1つ以上の物理的な集積回路デバイス(つまりチップ)で処理される回路論理を用いて実現されてもよい。そのようなものとして、メモリ42は、コントローラ12の他の部分に物理的に配置された例えばCPU40におけるキャッシュメモリなどのメモリストレージや、例えば少なくとも1つのネットワークインターフェース44a,44b(「ネットワークAインターフェース」44aおよび「ネットワークBインターフェース」44bとして図示される)を介してコントローラ12に接続される他のコントローラ12またはコンピューティングシステム90(
図2)に格納されるような、仮想メモリとして使用されるストレージキャパシタを含むことも考えられ得る。
【0027】
コントローラ12は、個々のモータインターフェース46a,46b(「モータAインターフェース」46aおよび「モータBインターフェース」46bとして図示される)を介して2つ以下の電動ローラ18に接続されるよう構成されている。特にCPU40は、選択的にモータに電力を供給して電動ローラ18の回転状態を決定することによって、電動ローラ18のモータ(図示せず)を制御するよう構成されている。モータインターフェース46a,46bはそれぞれ、CPU40が、電動ローラ18に電力を供給しかつ電動ローラ18のモータに関する情報を特定できるようにする。特に各モータインターフェース46a,46bは概して、電動ローラ18の回転速度を制御するためにブラシレスDC(「BLDC」)モータ整流制御のために使用されてもよい。より詳細には、モータインターフェース46a,46bは、電動ローラ18を回転させるためにモータインターフェースに接続されるモータの個々の巻線に選択的に電流を流し、モータインターフェースに接続されたモータによって消費された電流を検知し、かつモータインターフェースに接続されたモータの回転状態を検出する能力を含む。モータインターフェース46a,46bはまた、モータと関連付けられるブレーキ(図示せず)を制御する能力を含んでもよい。
【0028】
電動ローラ18に加えて、CPU40は、個々のセンサインターフェース48a,48b(「センサAインターフェース」48aおよび「センサBインターフェース」48bとして図示される)を介して2つ以下のセンサ22に接続されるよう構成されている。コントローラ12はまた、個々のハードウェアインターフェース49a,49b(「ハードウェアAインターフェース」49aおよび「ハードウェアBインターフェース」49bとして図示される)を介して、さらなるハードウェア(図示せず)の2つ以下の部品(例えばセンサインターフェース48a,48bを介して接続されていない、さらなるセンサ22)に接続されるよう構成されている。コントローラ12は、電力インプットおよび調整インターフェース50を介して電源ユニット24から電力を受け取るよう構成されている。
【0029】
CPU40は、インプット/アウトプットデバイスインターフェース52(「I/O I/F」52と図示されており、以下ではこのように称する)を介して、ユーザからのインプットを受け取りかつ/または人が知覚可能なアウトプットをユーザに提供するよう、さらに構成されている。いくつかの実施形態において、I/O I/F52は、少なくとも1つのユーザインターフェース54を介してユーザからデータを受信し、かつ/または少なくとも1のアウトプットデバイス56を介してユーザに対して人が知覚可能なアウトプットを提供するよう構成されている(ユーザインターフェース54は、例えば1つ以上のソフトキー、キーボード、マウス、マイクロホン、および/または他のユーザインターフェースを含む。アウトプットデバイス56は、例えば特定の情報を呈する1つ以上のLED、ディスプレイ、スピーカーおよび/または他のアウトプットデバイスを含む)。いくつかの実施形態において、I/O I/F52は、タッチスクリーンディスプレイ(図示せず)のように、組み合わせてユーザインターフェース54およびアウトプットデバイス56として作動するデバイスと連絡する。特定の実施形態において、少なくとも1つのユーザインターフェース54は所定のソフトキーを含む。該ソフトキーは、第1の規定の時間にわたって持続された操作に応じて、CPU40が、ユーザが自動的に複数のコントローラ12を設定することを要求していると決定でき、かつ第2の規定の時間にわたって持続された操作に応じて、CPU40が、ユーザがコントローラ12をリセットすることを要求していると決定できるようにする。さらに特定の実施形態において、少なくとも1つのアウトプットデバイス56は複数のLEDを含む。これらLEDは、それぞれ、ネットワークインターフェース44a,44bを介した連結ネットワーク、ネットワークインターフェース44a,44bを介したネットワークトラフィック、コントローラ12が接続されたネットワークのステータス、モータインターフェース46a,46bに接続される個々の電動ローラ18の1つ以上の各モータのステータス、センサインターフェース48a,48bに接続される1つ以上のセンサ22の個々のステータス、ハードウェアインターフェース49a,49bに接続されるハードウェアの1つ以上の部品それぞれのステータス、コントローラ12への電力のステータス、および/またはコントローラ12のステータスを表示する。
【0030】
コントローラ12は、一般的に、ファームウェア57と同様にオペレーティングシステム、アプリケーションおよび/またはコントローラ12を制御するよう構成された他のプログラムコード(「制御コード58)として図示されており、以下ではこのように称する)の制御下にある。そのようなものとして、コントローラ12は、本発明の実施形態と適応するさまざまなコンピュータソフトウェアアプリケーション、オペレーションシーケンス、コンポーネント、プログラム、ファイル、オブジェクト、モジュールなどを実行しあるいはそれらに依存している。特定の実施形態において、ファームウェア57は、コントローラ12の構成要素を制御するためのデータを含み、一方で制御コード58が本発明の実施形態に適応されるさまざまなオペレーションを実施するよう実行される。コントローラ12はまたネットワークサーバ59を含む。ネットワークサーバ59は、ウェブサーバおよび/またはDHCPサーバを含んでもよい。そのようなものとして、ネットワークサーバ59は、別のコンピューティングシステム90(
図3)が、ネットワーク82(
図3)を介してコントローラ12からの情報に直接アクセスできるようにし、かつ/または別のコンピューティングシステム90が、コントローラ12とともに自動的にTCP/IPコネクションを構成するようコントローラ12に直接接続できるようにする。
【0031】
コントローラ12はまた、該コントローラ12および他のコントローラ12の作動のためのデータを格納し得るマスストレージデバイス60を用いて構成される。特定の実施形態において、マスストレージデバイス60は、コントローラ12のコンフィグレーションデータと、隣接するコントローラ12に関するコンフィグレーションデータとをコンフィグレーションデータストラクチャ62に含む。マスストレージはまた、そのIPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイ、およびパラメータデータストラクチャ64におけるコントローラ12の設定および/または作動に使用され得るリストまたはルックアップテーブルなどの他のデータストラクチャなどのオペレーションのためのパラメータを格納し得る。
【0032】
コントローラ12は、少なくとも1つの付加的なコントローラ12のみを、あるいは少なくとも1つの付加的なコントローラ12と関連して作動するよう構成されてもよい。さらにコントローラ12は、上記コンピューティングシステム90を用いて外部制御されるよう構成されてもよい。そのような本発明の実施形態と適合されるものとして、
図3には、通信リンク(コミュニケーションリンク)80a~80cを介した複数のコントローラ12a~12cの相互接続と、コンピューティングシステム90を用いた制御のための少なくとも1つのネットワーク82に対する1つ以上のコントローラ12の接続と、を示すダイアグラム図が図示される。特定の実施形態において、複数のコントローラ12間の各通信リンク80は、イーサネットワーク(登録商標)通信用に使用されるカテゴリー5ケーブルなどのネットワークケーブルを介して実現される。1つのコントローラ12aが、別のコントローラ12b,12c(例えばこの場合においてはコントローラ12b)と直接的に通信し、あるいは別のコントローラ12b,12c(例えばこの場合においてはコントローラ12b)と間接的に通信するよう構成されてもよい。
【0033】
上述したように、コンベアシステム10は、コントローラ12a~12cを制御でき、ひいてはコンベアシステム10の動作を制御できるコンピューティングシステム90を含んでもよい。コンピューティングシステム90は、メモリ94に接続された少なくとも1つのCPU92を含む。各CPU92は一般的に1つ以上の物理的な集積回路デバイス(つまりチップ)で処理される回路論理を使用してハードウェアにより実現され、かつ1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、FPGAsまたはASICsであってもよい。メモリ94は、RAM、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、および/または他のデジタルストレージ媒体を含んでもよく、また一般的に、1つ以上の物理的な集積回路デバイス(つまりチップ)で処理される回路論理を用いて実行される。そのようなものとして、メモリ94は、コンピューティングシステム90の他の部分に物理的に配置されたメモリストレージ(例えば少なくとも1つのCPU92におけるキャッシュメモリ)と、例えばマスストレージデバイス96、別のコンピューティングシステム(図示せず)、ネットワーク格納デバイス(例えばテープドライブ)、あるいは少なくとも1つのネットワーク82を用いて少なくとも1つのネットワークインターフェース98(「ネットワークI/F)98として図示され、以下ではこのように称する)を介してコンピューティングシステム90に接続される他のネットワークデバイス(図示せず)に格納されるような、仮想メモリとして使用されるストレージキャパシタとを含むことも考えられてもよい。ネットワークI/F90は、ネットワーク92にワイヤレスで(例えば多数のIEEE 802標準規格のうちの1つを介して)あるいはハードワイヤリンク(例えばイーサネット(登録商標)ケーブル)を介して接続されてもよい。当然のことながら、少なくとも1つのネットワーク82が、少なくとも1つの専用通信ネットワーク(例えばイントラネット)および/または少なくとも1つの公共の通信ネットワーク(例えばインターネット)を含んでもよい。
【0034】
そのようなものとして、コンピューティングシステム90は、特定の実施形態において、コンピュータ、コンピュータシステム、コンピューティングデバイス、サーバ、ディスクアレイ、あるいはマルチユーザコンピュータ、シングルユーザコンピュータ、携帯型コンピューティングデバイス、(集合制御構造にコンピュータを含む)ネットワーク接続されたデバイス、モバイル電気通信デバイス、電気通信可能なデバイス、ビデオゲームコンソール(または他のゲームシステム)などのプログラム可能なデバイスである。特定の実施形態において、コンピューティングシステム90は、米国カリフォルニア州のCupertinoのApple Inc.により市販されているiPhone(登録商標)またはiPad(登録商標)である。
【0035】
コンピューティングシステム90は、インプット/アウトプットデバイスインターフェース102(「I/O I/F」102として図示されており、以下ではこのように称する)を介して少なくとも1つの周辺デバイスに接続されている。特にコンピューティングシステム90は、少なくとも1つのユーザインターフェース104を介してユーザからのデータを受信し、かつ/または少なくとも1のアウトプットデバイス106を介してユーザにデータをアウトプットするよう構成されている(ユーザインターフェース104は、例えば1つ以上のキーボード、マウス、マイクロホン、および/または他のユーザインターフェースを含み、アウトプットデバイス106は、例えばディスプレイ、スピーカー、プリンタ、および/または別のアウトプットデバイスを含む)。さらにいくつかの実施形態において、I/O I/F102は、例えばタッチスクリーンディスプレイ(図示せず)などの、組み合わせてユーザインターフェース104とアウトプットデバイス106として作動するデバイスと通信する。
【0036】
コンピューティングシステム90は、一般的にオペレーティングシステム108の制御下にあり、かつ本発明の実施形態に適応されるさまざまなコンピュータソフトウェアアプリケーション、オペレーションシーケンス、コンポーネント、プログラム、ファイル、オブジェクト、モジュールなどを実行しあるいはそれらに左右される。特定の実施形態において、コンピューティングシステム90は、コントローラ12a~12cおよびコンベアシステム10のオペレーションを管理するために、制御アプリケーション110を実行しあるいはそれらに依存している。
【0037】
コントローラ12は、本発明の実施形態に適応して、独立様式で、集合的な独立様式で、あるいは従属様式で作動されるよう構成されてもよい。独立様式での作動時に、コントローラ12は、コンピューティングシステム90によって制御されず、下流方向26に沿って上流または下流にコントローラ12が存在する場合には、下流方向26に沿って上流または下流に配置された1つ以上のコントローラ12と関連することなく作動する。そのようなものとしてコントローラ12は、単に、さらなるコントローラ12と関連せずに、下流方向26に沿って物品23を運搬するために、コンベアアセンブリ14の一部を制御する。独立的な作動は、コンベアシステム10がさらなるコントローラ12を要求せずに主に一貫してその表面に沿って物品23を移動させるよう作動する場合において利点となり得る。集合的な様式での作動時には、複数のコントローラ12が、下流方向26に物品23を移動させるために上流および下流の情報を共有するよう構成されているが、他の状況でもコンピューティングシステム90によって制御されない。集合的なオペレーションは、コンベアシステム10が、合流部、連結部、物品仕分け部または他の物品処置セクションを含まずかつ経路に沿って物品23を移動させるよう使用される場合に有利となり得る(なおこの場合のコンベアシステム10は、旋回部、上下方向への傾斜部は含んでもよい)。従属様式での作動時には、1つ以上のコントローラ12がコンピューティングシステム90によって制御されるよう構成されている。従属的なオペレーションは、コンベアシステム10が、合流部、連結部、物品仕分け部、かつ/または物品23がコンベアシステム10に沿って運搬される際に複雑な動作および物品23の調整が必要とされるような他の物品処置セクションを含む場合に有利となり得る。
【0038】
いずれにしても、コントローラ12は、多数のオペレーション、オペレーションモード、および物品の運搬を補助する機能を含む。例えばコントローラ12は、コントローラ12が接続されるコンベアアセンブリ14に関する情報と、電動ローラ18、センサ22および/またはコンベアアセンブリ14上に構成された付加的なハードウェアに関するより詳細な情報と、を自動的に特定するよう構成される。コントローラ12は、電動ローラ18の回転速度および/または回転状態を制御するためにBLDC通信制御を使用する。コントローラ12はまた、物品23が運搬されているかどうかを判定するために電動ローラ18からの電流フィードバックを使用してもよく、同様に運搬されている物品23の位置を特定するために電動ローラ18からの回転フィードバックを使用してもよい。コントローラ12はまた、物品23の重量および長さを判定するために、電流フィードバック、回転フィードバックおよび/またはさらなる情報を使用してもよい。
【0039】
電動ローラ18を回転させるために電力を供給することに加えて、コントローラ12は、さまざまな方法で電動ローラ18を停止するよう構成されている。例えば、電動ローラ18を停止する従来の方法は、電動ローラ18のブレーキを摩擦するかまたはそれとかみ合うように、電動ローラ18のモータの巻線をシャント(shunt)させる。なおコントローラ12は、重力によってまたはサーボロックストップによって電動ローラ18を停止するよう構成されていてもよい。重力による停止の場合、コントローラ12は、グラウンド信号または電力信号から電動ローラ18のモータを切り離してもよい。有利なことに重力による停止は、電動ローラ18への電力が止められた後に電動ローラ18を一時的に回転させておくことができ、他の状況においては電動ローラ18によって過剰に電力が使用されることを防止できる。サーボロックによる停止の場合は、コントローラ12は、電動ローラ18が停止された回転ポジションに電動ローラ18を保持する。例えば電動ローラ18が上下に傾斜していない場合、サーボロックによる停止は、コントローラ12が、特定の回転ポジションに電動ローラ18を保持できるようにし、有利には、特定のポジションにおいて電動ローラ18上に載置された物品23を保持できるようにする。
【0040】
(直線的なコンベアまたは他のコンベアを有するコンベアシステム10の運転時などにおいて)互いにネットワーク接続された複数のコントローラ12は、合流機構または分岐機構を備えない1つ以上のコンベアアセンブリ14の割り込みや中断のない経路(当該経路は場合によってはカーブしている)に設けられる場合に、これらコントローラ12自体を自動的に設定してもよい。この構成は、より一般的には「直線コンベア」と称される。そのようなものとして、これらコントローラ12は、直線コンベアに沿って構成されかつコミュニケーションリンク80を介して相互接続される。このとき、最も離れた上流コントローラ12は、(ソフトキーを含むユーザインターフェース54を介して)自動設定処理(automatic configuration procedure)を開始するよう調整されてもよい。自動設定処理は、以下で詳細に説明するが、直線コンベアが、コンベア上の物品23が下流方向26に運搬するよう使用され得るように、直線コンベアの1つ以上の個々の帯域を制御するように自動的にコントローラ12を設定する。
【0041】
これらコントローラ12は、コンベアシステム10のオペレーションを動的に調整するために、帯域と、物品23と、上流および下流のコントローラ12とに関する情報にアクセスするためにコミュニケーションリンク80を介して互いに通信し合う。これらコントローラ12はまた、該コントローラ12に隣接する各コントローラ12の設定(コンフィグレーション)を格納する。例えばコンベアシステム10が複数のコントローラを含む場合、第1のコントローラ12(例えば下流方向26に沿って最も上流にあるコントローラ)は、それ自体のコンフィグレーションデータおよび第2のコントローラ12のコンフィグレーションデータを格納し、第2のコントローラ12は、それ自体のコンフィグレーションデータと第1のコントローラ12のコンフィグレーションデータと(存在する場合は)第3のコントローラ12のコンフィグレーションデータとを格納し、さらに例えば最後のコントローラ12は、それ自体のコンフィグレーションデータと最後のコントローラ12の1つ手前にあるコントローラ12のコンフィグレーションデータとを格納する。そのようなものとして、あるコントローラ12が取り外された場合に、交換されるコントローラ12が、隣接するコントローラ12に格納された適切なコンフィグレーションデータに自動的にアクセスしてもよい。コントローラ12は、コンフィグレーションデータの伝送のためにUDPを、コントローラ同士の間の通信にはModbus TCPを、かつ他の通信にはイーサネット(登録商標)/IPを使用してもよい。
【0042】
コントローラ12は、さまざまなモードでコンベアシステム10に沿って物品23を運搬するよう使用されてもよい。上記モードは、帯域単一化モード(物品同士の間には帯域ギャップが存在する)、フレックス帯域モード(最初の物品が次の物品に比べて長く、最初の物品に割り当てられる帯域が次の物品に割り当てられる帯域よりも大きくなる)、連続モード(物品が下流帯域において搬出される場合、下流の帯域から上流の帯域におけるすべての物品が「連続」して移動している)およびギャップ連続モード(このモードは連続モードと類似しているが、コントローラ12が連続する物品同士の間に時間遅延を設定する)を含む。
【0043】
コントローラ12のためのオペレーションのさらなるモードの一例として、コントローラ12が、事前に静止している電動ローラ18の動作を検出し、続いてコンベアシステム10に沿って物品23を移動させるためにコントローラ12に接続された1つ以上の電動ローラ18を作動させるようなモードが挙げられる。例えば物品23は、コンベアシステム10に上に載置され、かつ静止していてもよい。ユーザがコンベアシステム10に沿って物品23を押し出した場合に、該物品23に関連付けられた電動ローラ18が回転させられる。コントローラ12は、この動作を検知して、その帯域にわたって物品23を運搬し、そして少なくとも1つの下流のコントローラ12へ、物品23を同様に運搬するようメッセージを送信する。この「タッチアンドゴー」モードは、コンベアシステム10を常に作動されたままにする(例えば電動ローラ18を常に作動されたままにする)ことが非効率的であり、望まれておらず、また必要とされてもいない設備において、有利となり得る。そのようなものとして、ユーザは、コンベアシステム10上に物品23を配置してコンベアシステム10に沿って該物品を押し出すことによって、コンベアシステム10を始動させ得る。一実施形態において、コンベアシステム10のコントローラ12は、コンベアシステム10上から物品23が搬出されるまで、電動ローラ18を作動させる。代替実施形態において、コンベアシステム10上から物品23が搬出されるまで、物品23が個々の帯域に近接して通過する間、コンベアシステム10のコントローラ12は、そうした個々の帯域に関して電動ローラ18の速度を段階的に増減する。
【0044】
作動中、コントローラ12は、少なくとも1つの下流の帯域が物品23によって占められているかどうかを特定するために当該少なくとも1つの下流の帯域に対して「先読み(lock ahead)」でき、かつそれに応じて電動ローラ18の速度を調節できる。この様式において、より長い停止距離が必要となる高速使用でも、物品23が、物品23の停止ポジションを過ぎて移動することを防止できる。この「先読み減速」モードにより、コントローラ12が帯域間で物品23を見失うことが防止可能となる。物品23を見失うことは、帯域間における領域のうち物品23がセンサ22によって検知されない領域で、減速される物品23を運動量が保持する場合に生じ得る。
【0045】
コントローラ12はまた、物品23が所定の時間内にセンサ22に到達しない場合に、あるいは物品23が所定の時間にわたってセンサ22によって検出され続ける場合に、渋滞つまり潜在的な詰まりを検出するよう構成される。詰まりが検出されると、コントローラ12は、詰まりを解消しようと適切な電動ローラ18を逆転させてもよい。
【0046】
図4は、本発明の実施形態に適応される電動ローラ18の部分透視図である。電動ローラ18は、102の位置でさまざまなワイヤを介してコントローラ12に接続される。ワイヤ102は、電動ローラ18の1つ以上の構成要素へ、さまざまな信号または接続(例えば電圧信号、電流信号、グランドへの接続)を提供し得る。より詳細には、ワイヤ102は、電動ローラのモータ104に関する電圧信号、電流信号または接地信号などの1つ以上の信号を伝送し得る。モータ104は電力供給されると回転してギアボックス106を回動させる。ギアボックス106は、電動ローラ18のハウジング108に連結されており、かつモータ104の回転をハウジング108の回転となるように一定の比率で変換するよう作動する。特定の実施形態において、ギアボックス106は、ギアボックス106が約60-1の比率を有するように、モータ104の60回転をハウジング108の1回転として変換するよう作動してもよい。さらに電動ローラ18は、電動ローラ18と関連付けられる情報に関してクエリ可能なメモリを伴う処理回路などの1つ以上のアドレッサブル回路110を含んでいてもよい。そのようなものとして、電動ローラ18に接続されたコントローラ12は、参照のために電動ローラ18にクエリしてもよく、特にそのアドレッサブル回路110にクエリしてもよく、かつ電動ローラ18と関連付けられる少なくとも1つの動作特性を特定し得る。例えば該動作特性は、ギアボックス106のギア比またはモータに関する電流閾値(例えば最大電流)を含んでもよい。続いてコントローラ12は、情報を特定しかつ/またはそれに応じて電動ローラ18を制御してもよい(例えば、電圧パルスから電動ローラ18のハウジングの回転距離を特定し、かつ/または電動ローラ18に供給される電流を電流閾値未満に保持する)。
【0047】
当業者は、
図1~
図4に示される環境が本発明の実施形態の範囲を限定するよう意図したものではないことを認識するだろう。特にコンベアシステム10、コントローラ12、および/またはコンピューティングシステム90は、本発明の代替実施形態に適応される、より少ないまたはさらなる構成要素を含んでもよい。実際に、当業者は、本発明の範囲を逸脱せずに、他の代替的なハードウェアおよび/またはソフトウェア環境が使用され得ることを認識するだろう。加えて、当業者には、コントローラ12および/またはコンピューティングシステム90が本明細書で設定されるより多くのまたはより少ないアプリケーションを含みうることは明らかであろう。そのようなものとして、本発明の実施形態の範囲から逸脱することなく、他の代替的なハードウェアおよびソフトウェア環境が使用されてもよい。
【0048】
本発明の実施形態を実施するために実行されるルーチンは、オペレーションシステムまたは特定のアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュールまたは1つ以上のコントローラ12および/またはコンピューティングシステム90によって実行される命令のシーケンスの一部のいずれかとして実現されるものであり、当該ルーチンは、本明細書では、「運転シーケンス」または「プログラムプロダクト」と称され、より簡単に「プログラムコード」と称される。該プログラムコードは一般的に1つ以上の命令を含む。この命令は、さまざまなメモリ内ならびにコントローラ12および/またはコンピューティングシステム90における格納デバイス内に多様な時間で常駐しており、かつ個々のコントローラ12および/またはコンピューティングシステムの1つ以上のCPU40および/またはCPU92によって読み込まれて実行される際に、コントローラ12および/またはコンピューティングシステム90に、実行ステップ、要素および/または本発明のさまざまな態様を実施するブロックに必要なステップを実施させる。
【0049】
本発明が有するコントローラ12および/またはコンピューティングシステム90の全体的な機能に関して以下に説明する。本発明のさまざまな実施形態が、多様な形態のプログラムプロダクトとして割り当てられること、ならびに本発明が、実際にその割り当てを実行するよう使用されるメディアが有する信号を読み込み可能な特定のタイプのコンピュータに関わらず、等しく適用されることは当業者に理解されよう。メディアが有する信号を読み込み可能なコンピュータの一例として、物理的にかつ有形の記録可能なタイプのメディア、例えば揮発性または不揮発性メモリデバイス、フロッピー(登録商標)および他のリムーバブルディスク、ハードディスク、特に光学ディスク(例えばCD-ROM、DVDなど)が挙げられるがこれに限定されない。
【0050】
加えて、上記のまたは下記のさまざまなプログラムコードは、アプリケーションまたはその中で当該プログラムコードが本発明の特定の実施形態で実施されるソフトウェアコンポーネントに基づいて特定されてもよい。なお当然のことながら、単に便宜のために任意の特定のプログラム用語が使用されるが、本発明は、そうした用語によって特定されかつ/または導出される任意の特定のアプリケーションを単純に使用することによって限定されるべきではない。コンピュータプログラムがルーチン、処理、方法、モジュール、オブジェクトなどとなるように構成される無数の様式と同様に、プログラム機能性が、一般的なコンピュータ内に駐在するさまざまなソフトウェアレイヤー(例えば運転システム、ライブラリ、API、アプリケーション、アプレットなど)間に割り当てられ得る多様な様式を考慮すると、当然のことながら、本発明は、本明細書に記載されるプログラム機能性の特定の構成および割り当てに限定されない。
【0051】
いくつかの実施形態において、コンベアシステム10のコントローラ12は、コンピューティングシステム90によって設定される。そのようなものとして、各コンピューティングシステム90は、個々のコントローラ12の機能を指定し、かつコントローラ12がどのようにコンベアシステム10において動作するかを指定する。なお代替的な実施形態では、コンベアシステム10の少なくとも一部が直線コンベアである。そのようなものとして、直線コンベアのためのコントローラ12は、本発明の実施形態に適応される自動設定処理で設定され得る。
図5は、自動設定処理中にコントローラ12によって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローチャート200である。特に、
図5のオペレーションのフローチャートは、直線コンベアの最初のコントローラ12として構成されるコントローラ12によって実施されてもよい。そのようなものとして、コントローラ12が、自動設定処理を開始するかどうかを決定する(ブロック202)。具体的には、ユーザが、所定の時間にわたってユーザインターフェース54のソフトキーを押し続けることによって自動設定処理を開始し得る。コントローラ12が自動設定処理を開始しないと決定した場合(ブロック202の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスは、ブロック202へ戻る。コントローラ12が自動設定処理の開始を決定した場合(ブロック202の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、該コントローラ12に接続されたコントローラ12が上流および下流に存在するかどうかを判定する。
【0052】
いくつかの実施形態において、コントローラ12は、該コントローラ12がコミュニケーションリンク80a,80bを介して該コントローラ12のネットワークインターフェース44a,44bに接続されているかどうかを判定するために、該コントローラ12のネットワークインターフェース44a,44bのポーリングによって、該コントローラ12に接続された上流および下流コントローラ12が存在するかどうかを判定する。ネットワークインターフェース44a,44bへのポーリングに対する応答があった場合、コントローラ12は、コントローラ12がそうしたネットワークインターフェース44a,44bに接続されていると決定する。自動設定処理を開始するコントローラ12のネットワークインターフェース44a,44bに接続された上流および下流コントローラ12がいずれも存在する場合(ブロック204の「Yes」の分岐の決定)、該コントローラ12はエラーを通知して、自動設定処理を中止する(ブロック206)。有利なことに、少なくとも2つのさらなるコントローラ12間に配置されたコントローラ12のための自動設定処理の停止は、ネットワークおよびリソースの競合を防止する。なお自動設定処理を開始するコントローラ12のネットワークインターフェース44a,44bに接続された上流および下流コントローラ12がいずれも存在しない場合(ブロック204の「No」の分岐の決定)、自動設定処理を開始するコントローラ12(このオペレーションのシーケンスに関して以下では「第1の」コントローラ12と称する)は、自動設定処理を開始し(ブロック208)、そのネットワークインターフェース44a,44bの一方に接続された第2のコントローラ12が存在するかどうかを判定する(ブロック210)。
【0053】
第1のコントローラ12がそのネットワークインターフェース44a,44bの一方に接続された第2のコントローラ12が存在しないと決定した場合(ブロック210の「No」の分岐の決定)、第1のコントローラ12は、それ自体が自主的な様式で作動するよう設定する(ブロック212)。なお第1のコントローラ12が、そのネットワークインターフェース44a,44bの一方に接続された第2のコントローラ12が存在すると決定した場合(ブロック210の「Yes」の分岐の決定)、第1のコントローラ12は、第2のコントローラ12がその第1のネットワークインターフェース44aに接続されているかどうかを判定する(ブロック214)。具体的には、各コントローラ12は、下流方向26がコントローラ12の「A」側つまり「左」側(例えばこの側には、ネットワークインターフェース44a、モータインターフェース46a、センサインターフェース48a、およびハードウェアインターフェース49aが含まれる)から、コントローラ12の「B」側つまり「右」側(例えばこの側には、ネットワークインターフェース44b、モータインターフェース46b、センサインターフェース48b、およびハードウェアインターフェース49bが含まれる)へ進行することを示す初期値となるよう構成される。それゆえ、第2のコントローラ12が第1のコントローラ12の第1のネットワークインターフェース44aに接続されている場合(ブロック214の「Yes」の分岐の決定)、第1のコントローラ12は、下流方向26がその推定される方向の逆であることを示すフラグをセットする(ブロック216)。なお、第2のコントローラ12が第1のコントローラの第2のネットワークインターフェース44bに接続されている場合(ブロック214の「No」の分岐の決定)、第1のコントローラ12は、下流方向26がその推定される方向の逆ではないことを示すフラグをクリアする(ブロック218)。
【0054】
下流方向26がその推定される方向の逆であるかどうかを示すフラグのセットまたはフラグのクリアに応じて(ブロック216またはブロック218)、第1のコントローラ12は、それ自体を直線コンベアの「最初の」コントローラ12としてセットアップし、第1のコントローラ12のコンフィグレーションデータとともに自動設定処理を開始することを通知する1つ以上のメッセージを、第2のつまり下流のコントローラ12へ送信する(ブロック202)。いくつかの実施形態において、第1のコントローラ12は、そのネットワークアドレスを所定のネットワークアドレスに設定することにより、該コントローラ12自体を最初のコントローラ12として設定する。例えば第1のコントローラの現在のIPアドレスが192.168.0.45である場合、第1のコントローラ12は、そのIPアドレスを192.168.0.20に設定することによって、第1のコントローラ12自体を最初のコントローラ12として設定する。第1のコントローラ12はまた、そのサブネットマスクおよびゲートウェイを特定しかつそのサブネットマスクおよびゲートウェイを下流のコントローラ12へ提供することによって、該コントローラ12自体を最初のコントローラ12として設定する。いずれにしても、第1のコントローラ12は、ブロック220において、第1のメッセージおよび第2のメッセージを含む多数のメッセージを送信し得る。該第1のメッセージ(以下では「コンフィグレーションイニシエータ」メッセージと称する)は、自動設定処理の開始を通知し、該第2のメッセージ(以下では「コンフィグレーショントークン」と称する)は、少なくとも第1のコントローラ12のシリアルナンバー、そのIPアドレス、第1のコントローラ12のサブネットマスクおよび/またはゲートウェイを含む。
【0055】
いずれの場合でも、コンフィグレーションイニシエータおよび/またはコンフィグレーショントークン(ブロック220)の送信後、第1のコントローラ12は、下流のコントローラ12からの多数のコンフィグレーション確認メッセージが受信されたかどうかを判定する(ブロック222)。多数のコンフィグレーション確認メッセージが受信されていない場合(ブロック222の「No」の分岐の決定)、これは、第1のコントローラ12から下流のコントローラ12へ2つの独立したネットワーク分岐が存在しないことを通知し、オペレーションのシーケンスは終了し得る。なお多数のコンフィグレーション確認メッセージが受信された場合(ブロック222の「Yes」の分岐の決定)、これは、第1のコントローラ12から下流のコントローラ12へ少なくとも2つの独立したネットワーク分岐が存在することを通知し、そのため第1のコントローラ12は、エラーを通知し、かつ自動設定処理の中止する(ブロック224)。
【0056】
図6は、本発明の実施形態に適応される自動設定処理中に下流のコントローラ12によって実施され得るオペレーションのシーケンスを示すフローチャート230である。下流のコントローラ12は、開始時に、上流のコントローラ12(例えば第1のコントローラ12、または第1のコントローラ12と当該オペレーションのシーケンスを実施するコントローラ12との間にあるコントローラ12)からコンフィグレーションイニシエータメッセージが受信されたかどうかを判定する(ブロック232)。コンフィグレーションイニシエータメッセージが受信されない場合(ブロック232の「No」の分岐の決定)、下流のコントローラ12は、ブロック232へ戻る。コンフィグレーションイニシエータメッセージが受信された場合(ブロック232の「Yes」の分岐の決定)、下流のコントローラ12は、所定の時間(例えば20秒)内に正当なコンフィグレーショントークンを受信しているかどうかを判定する(ブロック234)。例えば、コンフィグレーショントークンは、その中に推定されるデータの少なくとも一部が欠落しているかまたは不正である場合に、不当なものとなり得る。いずれにおいても、下流のコントローラ12が所定の時間内に正当なコンフィグレーショントークンを受信しない場合、もしくは該コントローラ12が不当なコンフィグレーショントークンを受信した場合(ブロック234の「No」の分岐の決定)、下流のコントローラ12は、エラーを通知し、かつ自動設定処理を中止する(ブロック236)。
【0057】
下流のコントローラ12が所定の時間内に正当なコンフィグレーショントークンを受信した場合(ブロック234の「Yes」の分岐の決定)、下流のコントローラ12は、該コンフィグレーショントークンに含まれるネットワークアドレスに基づいて、該コントローラ12のネットワークアドレスを設定し、コンフィグレーショントークンを受信するネットワークインターフェース44a,44bに基づいて下流方向26を決定し、かつ他の方法ではコンフィグレーショントークンにおけるデータに基づいて直線コンベアで作動するよう該コントローラ12自体を設定する(ブロック238)。特定の実施形態において、下流のコントローラ12は、受信したネットワークアドレスに一定の値を加えることによってブロック238において下流のコントローラ12のネットワークアドレスを設定する。例えばコンフィグレーショントークンで受信されたネットワークアドレスが192.168.0.24である場合、下流のコントローラ12は、そのネットワークアドレスに1の固定値を加えて下流のコントローラ12のネットワークアドレスを192.168.0.25に設定してもよい。さらにブロック238において、下流のコントローラ12は、下流のコントローラ12がその「A」つまり「左」側のネットワークインターフェース44aにコンフィグレーショントークンを受信した場合に、下流方向26がその推定された方向であると決定する。同様に、下流のコントローラ12は、下流のコントローラ12がその「B」つまり「右」側のネットワークインターフェース44bにコンフィグレーショントークンを受信した場合、下流方向26がその推定方向とは逆であると決定する。またブロック238において、下流のコントローラ12は、そのサブネットマスクおよび/またはゲートウェイをコンフィグレーショントークンによる情報に基づいて設定する。
【0058】
直線コンベアで作動するよう下流のコントローラ12自体を設定した(ブロック238)後、下流のコントローラ12は、コンフィグレーショントークンを受信したネットワークインターフェース44a,44bを介してコンフィグレーション確認メッセージを上流へ送り返し(ブロック240)、かつコンフィグレーショントークンを受信していないネットワークインターフェース44a,44bを介してさらに下流のコントローラ12に関してコンフィグレーションイニシエータメッセージおよびコンフィグレーショントークンを送信する(ブロック242)。続いて下流のコントローラ12は、さらに下流のコントローラ12からの多数のコンフィグレーション確認メッセージが受信されたかどうかを判定する(244)。多数のコンフィグレーション確認メッセージが受信された場合(ブロック244の「Yes」の分岐の決定)、下流のコントローラ12は、エラーを通知しかつ自動設定処理を中止する(ブロック246)。なお多数のコンフィグレーション確認メッセージが受信されない場合(例えば1つのコンフィグレーション確認メッセージが受信される、あるいはコンフィグレーション確認メッセージがまったく受信されない)(ブロック244の「No」の分岐の決定)、下流のコントローラ12は、1つのコンフィグレーション確認メッセージが受信されたかどうかを判定する(ブロック248)。コンフィグレーション確認メッセージがまったく受信されていない場合(ブロック248の「No」の分岐の決定)、下流のコントローラ12は、自身が直線コンベアにおける最後のコントローラ12(以下では「最終コントローラ」メッセージと称する)であることを通知するメッセージを(例えばすでに設定された上流のコントローラ12を介して)第1のコントローラ12へ送信する(ブロック250)。コンフィグレーション確認メッセージが受信されたとの決定(ブロック248の「Yes」の分岐の決定)あるいは最終コントローラメッセージ12の送信に応じて、オペレーションのシーケンスが終了され得る。
【0059】
図7は、本発明の実施形態に適応される自動設定処理の中止するためのコントローラ12(例えば第1のコントローラ12または下流のコントローラ12)のサブルーチンのためのオペレーションのシーケンスを示すフローチャート260である。特に、このサブルーチンは、コントローラ12が自動設定処理を中止したかどうかを判定する(ブロック262)。コントローラ12が自動設定処理を中止した場合(ブロック262の「Yes」の分岐の決定)、該サブルーチンは、該コントローラ12に接続された上流および下流のコントローラ12へ中止メッセージをコントローラ12に送信させる(ブロック264)。なおコントローラ12が自動設定処理を中止していない場合(ブロック262の「No」の分岐の決定)、上記サブルーチンは、コントローラ12がネットワークインターフェース44a,44bに中止メッセージを受信したかどうかを判定する(ブロック266)。コントローラ12がネットワークインターフェース44a,44bに中止メッセージを受信していない場合(ブロック266の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック262へ戻る。なおコントローラ12がネットワークインターフェース44a,44bに中止メッセージを受信した場合(ブロック266の「Yes」の分岐の決定)、コントローラは、中止メッセージを受信していないネットワークインターフェース44a,44bを介して中止メッセージを転送する(ブロック268)。コントローラ12が中止メッセージを送信するか(ブロック264)または中止メッセージを転送する場合(ブロック268)、コントローラ12は、そのコンフィグレーションデータを、自動設定処理の開始前に使用されたコンフィグレーションへ戻す(ブロック270)。
【0060】
図8は、本発明の実施形態に適応される本明細書におけるコントローラ12の自動設定を終了するための直線コンベアの第1のコントローラ12に関するオペレーションのシーケンスを示す。特に第1のコントローラ12は、所定の時間(例えば約5分)内に中止メッセージが受信されたかあるいは最終コントローラメッセージが完了したかを判定する(ブロック282)。所定の時間が経過していない場合(ブロック282の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック282へ戻る。なお所定の時間が経過した場合(ブロック282の「Yes」の分岐の決定)、第1のコントローラ12は、最終コントローラメッセージがすでに受信されているかどうかを判定する(ブロック284)。最終コントローラメッセージが受信されていない場合(ブロック284の「No」の分岐の決定)、第1のコントローラ12は、エラーを通知し、自動設定処理を中止する(ブロック286)。なお最終コントローラメッセージがすでに受信されている場合(ブロック284の「Yes」の分岐の決定)、第1のコントローラ12は、コンベアシステム10のうち複数の下流のコントローラ12が取り付けられた部分の特性を検出するようにこれら下流のコントローラ12へメッセージを送信し、かつコンベアシステム10のうち第1のコントローラ12が取り付けられた部分の特性の検出を第1のコントローラ12により実施する(ブロック288)。続いて第1のコントローラ12は、下流のコントローラ12へ再始動するとのメッセージを送信し、第1のコントローラ12自体を再始動させる(ブロック290)。
【0061】
図9は、コンベアシステム10のうちコントローラが設けられたまたは取り付けられた部分の特性を検出するためのコントローラ12(第1のコントローラ12または下流のコントローラ12)のためのオペレーションのシーケンスを示すフローチャート300を示す。特に、コントローラ12は初めにそのセンサインターフェース48a,48bに接続されたセンサ22を検出し、続いてその検出結果を格納する(ブロック302)。この検出には、センサ22がセンサインターフェース48a,48bに接続されているかどうか、接続されたセンサ22が光作動センサ(光作動センサはセンサの一端から光が検出された場合、例えば物品がフォトアイを遮らない場合、論理を正(high)にする)であるかどうか、あるいはセンサ22が遮光作動センサつまりPNPタイプのセンサ(このセンサは、センサの一端からの光が検出されない場合、例えば物品がフォトアイを遮った場合に論理を正(high)にする)であるかどうかが含まれる。いくつかの実施形態において、それ自体が処理能力を含むセンサ22を用いる場合、コントローラ12は、参照のためにセンサ22クエリを行うようさらに構成されてもよい。この参照に関して、センサ22のシリアルナンバー、このセンサが光作動タイプまたは遮光作動タイプのセンサ22であるかどうか、および/またはセンサに関する付加的な情報が含まれる。コントローラ12は、モータインターフェース46a,46bに接続された電動ローラ18のモータを、それに関連するデータも含めて検出し、かつそうしたデータを格納するようにさらに構成される(ブロック304)。いくつかの実施形態において、コントローラ12は単に、モータインターフェース46a,46bに接続されたモータの存在を検出し、そしてモータが検出された場合には初期情報を検索して、モータと相互作用するコントローラ12を設定するために使用する。特定の実施形態において、該初期情報は、モータがパルスローラであること、モータを作動させる速度がその最大電力定格の一定の割合(例えば約80%)であること、モータを停止させるブレーキ法、(ある場合には)モータを加速させる加速率、(ある場合には)モータを減速させる減速率、物品を運搬するためのモード(例えば帯域単一化モード、フレックス帯域モード、連続モードまたはギャップ連続モード)、詰まりの解消前に待機する時間の量、および/またはセンサのクリア後にモータの作動のために待機する時間の量を含む。
【0062】
いずれにおいても、コントローラ12は、ハードウェアインターフェース49a,49bに接続されたハードウェアを、それに関するデータも含めて検出し、そうしたデータを格納するようさらに構成される(ブロック306)。コントローラ12はさらに、少なくとも1つの付加的な(例えば上述のような)コントローラ12および/またはコンピューティングシステム90とネットワークコネクションをセットアップしかつそれと通信し(ブロック308)、かつそれが制御する帯域と同様にそのパラメータとを設定する(310)。
【0063】
物品が、第1のコントローラ12によって管理される第1の帯域から第2のコントローラ12によって管理される第2の帯域へ移動させられる際に、その物品と関連付けられたデータも第1のコントローラ12から第2のコントローラ12へ転送される。このデータは、物品の識別情報、その重量、その長さおよび/または下流方向の状態を含むことができる。「状態」データに関して、このデータは、コンベアアセンブリ24のプロダクトフロー方向(製品の流れ方向)が通常の初期設定方向(つまり上述のようにコントローラ12の「左」からコントローラ12の「右」へ向かう方向)であるか、あるいはプロダクトフロー方向がその逆(つまり上述のようにコントローラ12の「右」からコントローラ12の「左」へ向かう方向)であるかを示すよう使用される。
図10は、本発明の実施形態に適応される、状態データを検出しかつその下流方向を調整するための、コントローラ12に関するオペレーションのシーケンスを示すフローチャート320である。特に、コントローラ12は、下流通信情報(例えば下流のコントローラ12および/またはコンピューティングシステム90からの、該コントローラ12の第2のネットワークインターフェース44bにおける通信情報)を受信し(ブロック322)、あるいは上流通信情報(例えば下流のコントローラ12および/またはコンピューティングシステム90からの、該コントローラ12の第1のネットワークインターフェース44aにおける通信情報)を受信する(ブロック324)。コントローラ12が下流通信情報を受信した場合、コントローラ12は、下流通信情報が物品に関するプロダクトフローを通知するデータを含むかどうかを判定する(例えばプロダクトフローが「正常」か「逆行」であるかを判定する)(ブロック326)。この通信情報が物品に関するプロダクトフローを通知しない場合(ブロック326の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、該メッセージが物品に関連付けられたデータではなく、代わりに別のコントローラ12(例えば直線コンベアにおける最初のコントローラ12および/またはコンピューティングシステム90)を対象としたデータであり得ると決定する。そのようなものとして、コントローラ12は、物品データを含む通信情報とは異なるものとしてその通信情報を処理する(ブロック328)。
【0064】
ブロック326に戻って、該通信情報が物品に関するプロダクトフローを通知しない場合(ブロック326の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、物品が運搬されている現在の方向が逆行しているか(例えば先の物品が逆方向に送られているかどうか)を判定する(ブロック330)。現在の方向が逆ではない場合(ブロック330の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、(例えばコントローラ12が制御する電動ローラ18のモータを逆転させることによって)その作動する現在の方向を変更し(ブロック332)、可能であれば(物品のない帯域を有する場合)、下流のコントローラ12からの物品を受け入れる(ブロック334)。現在の方向が逆(ブロック330の「Yes」の分岐の決定)の場合、コントローラ12は、可能ならば下流のコントローラ12からの物品を受け入れる(ブロック334)。
【0065】
ブロック324に戻って、コントローラ12が上流通信情報を受信した場合、コントローラ12は、上流通信情報が物品に関するプロダクトフローを通知するデータを含むかどうかを判定する(ブロック336)。その通信情報が物品に関するプロダクトフローを通知しない場合(ブロック336の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、そのメッセージが物品に関連付けられたデータではないと判定し、代わりに、他のコントローラ12(例えば直線コンベアにおける最初のコントローラ12および/またはコンピューティングシステム90)を対象としたデータであり得ると判定する。そのようなものとして、コントローラ12は、その情報を、物品データを含む通信情報とは異なるものとして処理する(ブロック328)。
【0066】
ブロック336に戻って、その通信情報が物品に関するプロダクトフローを通知する場合(ブロック336の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、物品が運搬されている現在の方向が正常であるか(例えば先の物品が正常な方向に送られたか)どうかを判定する(ブロック338)。現在の方向が正常でない場合(ブロック338の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、(例えばコントローラ12が制御する伝導モータ18のモータの逆転によって)その現在の作動方向を変更し(ブロック332)、かつ可能ならば(何もない帯域を有する場合に)上流のコントローラ12からの物品を受け入れる(ブロック334)。現在の方向が正常な場合(ブロック338の「Yes」の分岐の決定)、コントローラは、可能ならば上流のコントローラ12からの物品を受け入れる(ブロック334)。
【0067】
物品の運搬時に、コントローラ12は、電動ローラ18によって運搬される物品の存在を検知するよう、電動ローラ18のモータに地用される電流を検知するよう構成されてもよい。有利なことに、これによりコントローラ12は、いったん物品が密に積載されても該物品に一定の圧力または応力がかからないように、コンベア表面上の物品密度を最大にすることができ、さらに物品を検出するセンサをより少なくできるとの利点が得られる。特にコントローラ12は、物品が電動モータ18によって移送されていることを特定するために、モータへの電流をモニタリングしかつ電流の増減およびスパイクをフィルタリングする。そうしたオペレーションにより、コントローラ12は、物品を積載でき、かつ本発明の実施形態に適応される物品を積載することを上流の帯域に事前に通知することができる。
【0068】
一実施形態において、コントローラ12は、初めに電動ローラ18への電流が「低電流」レベルであるかを、あるいは続いて電動ローラ18への電流が前記低電流レベルを超える「高電流」レベルであるかを判定することによって物品を積載するよう構成される。低電流レベルは、電動ローラ18が物品を衝突しないように運搬するよう作動させられる電流レベルに対応する。高電流レベルは、電動ローラ18が詰まった物品の移動または他の物品に衝突した物品の移動を試みるよう作動させられる電流レベルに対応する。
図11は、本発明の実施形態に適応される電動ローラ18への電流を特定することによって、電動ローラ18により運搬される物品を検出しかつ積載するための、コントローラ12に関するオペレーションのシーケンスを示すフローチャート340である。コントローラ12は初めに、コントローラ12が、上流の帯域から物品を受け入れる準備ができた選択された帯域を有するかどうかを判定し、同様に上流の帯域が、該選択された帯域へ向けて物品を運搬しているかどうかを判定する(ブロック342)。該選択された帯域が物品を受け入れ不可能な場合、あるいは上流の帯域が物品を該選択された帯域へ向けて運搬していない場合(ブロック342の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック342へ戻る。
【0069】
なお、選択された帯域が物品を受け入れ可能でありかつ上流の帯域が物品を該選択された帯域へ向けて運搬している場合(ブロック342の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、選択された帯域に関連付けられた電動ローラ18と、「エネルギー節約」タイマ(例えばその後、エネルギーを節約すべく電動ローラ18が停止され、かつ5秒の初期値を有し得るタイマ)とを始動させる(ブロック346)。続いてコントローラ12は、エネルギー節約タイマが計時を完了したかどうかを判定する(348)。エネルギー節約タイマが計時を完了すると(ブロック348の「Yes」の分岐の決定)、選択された帯域に関連する電動ローラが停止され(ブロック350)、そしてオペレーションのシーケンスはブロック342へ戻る。なお、エネルギー節約タイマが計時中の場合(ブロック348の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、電動ローラによって使用される電流を検出して、低電流レベルへ到達したかどうかを判定する(ブロック352)。低電流レベルに到達していない場合(ブロック352の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、高電流レベルに到達したかどうかを判定する(ブロック354)。高電流レベルに到達していない場合(ブロック354の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック348へ戻る。
【0070】
ブロック352へ戻って、低電流レベルに到達した場合、コントローラ12は、電動ローラ18が物品を運搬していると判定し得る。そのため、低電流レベルに到達した場合(ブロック352の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、(物品を選択された帯域へ積載するために使用され、かつ約2秒の初期値を有し得る)「ストップ」タイマを始動させ(ブロック356)、そしてストップタイマが計時を完了したかどうかを判定する(ブロック358)。ストップタイマが計時中の場合(ブロック358の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、高電流レベルに到達したかどうかを判定する(ブロック360)。なおストップタイマが計時を完了した場合(ブロック358の「Yes」の分岐の決定)、あるいは高電流レベルに到達した場合(ブロック360の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、選択された帯域が空いていないと判定して、その帯域に関する電動ローラ18を停止させ、そしてストップタイマを停止させる(ブロック362)。ブロック360に戻って、高電流レベルに到達していない場合(ブロック360の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック358へ戻る。
【0071】
ブロック362の後、コントローラは、物品を選択された帯域から解放できるかどうか判定する(ブロック364)。(例えば下流の帯域が物品を受け入れることができないため)物品を該選択された帯域から解放できない場合(ブロック364の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック364へ戻る。なお(例えば下流の帯域が物品を受け入れ可能なため)物品を選択された帯域から解放できる場合(ブロック364の「Yes」の分岐の決定)、コントローラは、物品を解放してもよく(例えば物品を下流の帯域へ送出するよう電動ローラ18を作動させる)(ブロック366)、物品の開放後に、オペレーションのシーケンスはブロック342へ戻ってもよい。この様式において、コントローラ12は、物品が所定の帯域に受け入れられたこと(例えば低電流レベルに到達したが高電流レベルには到達していないこと)を判定でき、同様に物品が衝突したかまたは詰まったこと(例えば高電流レベルに到達したこと)を判定できる。有利なことに、モータタイムアウトの使用によって、コントローラ12はまた、電動ローラ18、物品およびコンベアシステム10の他の構成要素にかかる圧力を低減でき、これらの破損が防止され得る。さらに、コントローラ12は、モータが常に作動することを防止し、それによりエネルギーが節約でき、「オンデマンド」様式で使用され得るコンベアシステムが提供される。
【0072】
物品の方向に加えて、コントローラ12は、電動ローラ18への電流を検出し、その少なくとも一部に基づいて物品の重量/長さを特定するよう構成されてもよい。例えば、コントローラ12は、電動ローラ18を用いて物品を移動させるのに要求される電流レベルを特定し、物品の移動に要求される電流と物品の重量を表示するテーブル(表)とを相互参照するよう構成されてもよい。また例えば、コントローラ12は、物品が電動ローラ18によって運搬されることを検知した場合に、該コントローラ12は、電動ローラ18を横断して物品を移送するのに要求される電動ローラ18の回転(例えば低レベルの電流が電動ローラ18に供給される時間の量)をカウントしてもよい。電動ローラ18の円周が既知である場合、コントローラ12は、物品の長さを特定するために、物品の移動に必要な回転数を電動ローラ18の円周に乗ずる。代替的には、コントローラ12は、物品が電動ローラ18を横断するのに要する時間(例えば低レベルの電流が電動ローラ18に供給される時間)の長さを特定し、続いて時間を電動ローラ18の速度に乗ずることによって物品の長さを特定してもよい。なお、こうした長さの特定の代替法は、電動ローラ18の速度が変化する状況または物品が電動ローラ上で停止する状況においては有利ではない。いずれにおいても、物品の長さが既知であれば、コントローラ12は、所定の帯域にわたって物品を移送するために使用された回転数に基づいて、物品が所定の帯域内のどこにあるのかを判定するようにさらに構成されてもよい。物品の重量および/または長さの情報は、通信によって下流のコントローラ12へ転送される。
【0073】
一実施形態において、コントローラ12は、サーボロックストップを使用して、電動ローラ18を特定の回転ポジションに保持するよう構成される。
図12には、本発明の実施形態に適応されるサーボロックストップのシーケンスを示すフローチャート370である。特に、コントローラ12は、電動ローラ18のモータを停止するかどうかを判定する(ブロック372)。コントローラ12がモータを停止させるべきではないと判定した場合(ブロック372の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック372へ戻る。なお、コントローラ12がモータを停止させるべきだと判定した場合(ブロック372の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、(例えば例示的な方法として電動ローラ18のブレーキの摩擦または係合のためにモータの巻線に対してシャントすることによって)モータを停止させ、電動ローラ18のモータの停止時にモータの回転ポジションを特定してそのデータを格納する(ブロック374)。コントローラ12は、続いてモータが特定された回転ポジションにあるかどうかを判定する(ブロック376)。
【0074】
モータが該特定された回転ポジションにある場合(ブロック376の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、該コントローラ12が2つの巻線に電力供給することによってあるいは1つの巻線だけに電力供給することによって、モータの回転ポジションを調節するよう構成されたかどうかを判定する(ブロック378)。コントローラ12が1つの巻線への電力供給によってモータの回転ポジションを調節するよう構成されている場合(ブロック378の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、モータを該特定された回転ポジションに保持するようモータの1つの巻線に電力供給する(ブロック380)。なおコントローラ12が2つの巻線への電力供給によってモータの回転ポジションを調節するよう構成されている場合(ブロック378の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、モータを該特定された回転ポジションに保持するようモータの2つの巻線に電力供給する(ブロック382)。
【0075】
モータを所定の回転ポジションに保持すること(ブロック380または382)に対応して、コントローラ12は、物品を解放するかどうか(例えば物品を異なる帯域へ向けて運搬するために電動ローラ18に電力供給するかどうか)を判定する(ブロック384)。コントローラ12が、該コントローラ12が物品を解放すべきではないと判定した場合(ブロック384の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック376へ戻る。なおコントローラ12が、コントローラ12が物品を解放すべきと判定した場合(ブロック384の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は物品を解放し(ブロック386)、そしてオペレーションのシーケンスはブロック372へ戻る。ブロック376へ戻って、コントローラ12が、モータが上記特定された回転ポジションにあると判定すると(ブロック376の「Yes」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック384へ進み、上述のように進行する。
【0076】
コンベアシステム10において、1つ以上のコントローラ12がエラー、故障、そのほかの損耗を起こすことにより交換されてもよい。そのようなものとして、コントローラ12の交換は、交換前のコントローラ12の格納されたコンフィグレーションデータにアクセスすることによって自動交換処理を実行してもよい。その交換コントローラ12は、1つ以上の付近のコントローラ12と交換される。
図13は、本発明の実施形態に適応されるコントローラ12によって実行され得る自動交換処理に関するオペレーションのシーケンスを示すフローチャート400である。まずコントローラ12は、自動交換処理を開始する要因があるかどうかを検出する(ブロック402)。特に、自動交換処理を開始する要因は、ユーザが、コントローラ12のスイッチを入れる前にユーザインターフェース54のソフトキーを押し続け、続いてコントローラ12のスイッチが入るようにユーザインターフェース54のソフトキーを押すことであってもよい。いずれにおいても、自動交換処理を開始する要因がなければ(ブロック402の「No」の分岐の決定)、コントローラ12はスタートアップし、そのように構成されている場合にはそのファームウェアおよびコンフィグレーションデータを上流および/または下流のコントローラ12へ送信し(ブロック404)、このオペレーションのシーケンスは終了し得る。コントローラ12は、その受信に対応して、自動的にファームウェアおよびコンフィグレーションデータを格納する。特定の実施形態においては、コントローラ12は、ファームウェアおよびコンフィグレーションデータを送信したコントローラ12のIPアドレスの記法を格納する。そのため、以下に詳述するように、コントローラ12は、ファームウェアおよびコンフィグレーションデータを適切なコントローラ12へ、そうしたファームウェアおよびコンフィグレーションデータがリクエストされたコントローラのIPアドレスに基づいて送信できる。
【0077】
なお、自動交換処理を開始する要因が存在する場合(ブロック402の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12(以下では、
図13および
図14のオペレーションのシーケンスに関連して、「交換」コントローラ12と称する)は、交換コントローラ12と交換されるよう意図されたコントローラ12(以下では、
図13および
図14のオペレーションのシーケンスに関連して、「以前の」コントローラ12と称する)のネットワークアドレスをリカバーするための処理を開始する(ブロック406)。ネットワークアドレスのリカバリング(ブロック406)後、交換コントローラ12は、近隣のコントローラ12に格納された以前のコントローラ12のファームウェアおよびコンフィグレーションデータをリクエストする(ブロック408)。特にブロック408において、交換コントローラ12はまず、(例えば
図5のオペレーションのシーケンスの少なくとも一部と同様に)近隣にコントローラ12が存在しているのかを判定する。もし交換コントローラ12の第1のネットワークインターフェース44aに接続された近隣コントローラ12があれば、交換コントローラ12は、第1のネットワークインターフェース44aを介してそうした近隣のコントローラ12にファームウェアおよびコンフィグレーションデータに関するリクエストを送信する。なおブロック408において、第1のネットワークインターフェース44aに接続された近隣コントローラ12がなければ、交換コントローラ12は、第2のネットワークインターフェース44bに接続された近隣のコントローラ12にファームウェアおよびコンフィグレーションデータに関するリクエストを送信する
【0078】
近隣コントローラ12からのファームウェアおよびコンフィグレーションデータの請求(ブロック408)後に、交換コントローラ12は、該コントローラ12がファームウェアおよびコンフィグレーションデータを受信したかどうかを判定する(ブロック410)。ファームウェアおよびコンフィグレーションデータが受信されていない場合(ブロック410の「No」の分岐の決定)、交換コントローラ12は、エラーを通知し、自動交換処理を中止する(ブロック412)。なお、ファームウェアおよびコンフィグレーションデータが受信された場合(ブロック410の「Yes」の分岐の決定)、交換コントローラは、ファームウェアおよびコンフィグレーションデータをインストールして(ブロック414)、交換コントローラ自体を再始動させる(ブロック416)。
【0079】
上述のように、交換コントローラ12は、
図13のブロック406において、以前のコントローラ12のネットワークアドレスをリカバーしてもよい。概して、たとえ自動交換処理で自動的に設定されないとしても、コンベアシステム10のコントローラ12は、連続IPアドレスを有するようプログラムされている。この連続IPアドレスは、下流方向26に沿って、あらかじめ決定された量(例えば1)まで増大される。そのようなものとして、交換コントローラ12は、コンベアシステム10のさらなるコントローラ12のネットワークアドレスを特定しかつこれらのネットワークアドレスを潜在的なネットワークアドレスと比較することによって、そのIPアドレス(同様に他のネットワークアドレス)をリカバーしてもよい。
【0080】
図14は、本発明の実施形態に適応される、以前のコントローラ12のネットワークアドレスをリカバーするための交換コントローラ12に関するオペレーションのシーケンス、特に
図13のブロック406で実施されるオペレーションのシーケンスを示すフローチャート420である。特に、交換コントローラ12は、ネットワーク情報に関して交換コントローラ12のネットワークインターフェース44a,44bを介して近隣のコントローラ12に1つ以上のクエリを送信する(ブロック422)。このネットワーク情報には、近隣のコントローラ12のIPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイ、および近隣のコントローラ12が徳地eのサブネット内における最初のコントローラ12であるか最後のコントローラ12であるかを示すデータが含まれる。特に、交換コントローラ12は、各ネットワークインターフェース44a,44bを介して1つのクエリを送信する。続いて交換コントローラ12は、なんらかの応答が受信されたかどうかを判定する(ブロック424)。少なくとも1つの応答も受信されていない場合(ブロック424の「No」の分岐の決定)、交換コントローラ12は、エラーを通知し、自動交換処理を中止する(ブロック426)。
【0081】
少なくとも1つの応答が受信された場合(ブロック424の「Yes」の分岐の決定)、交換コントローラ12は、使用の可能性のあるIPアドレスのリストを作成するようその中のデータを解析し、サブネットマスクを特定し、ゲートウェイを特定し、かつ任意でコンベアシステム10に沿ったそのコントローラ12の位置を特定することを試みる(ブロック428)。一実施例において、2つの近隣のコントローラ12に接続されている場合、交換コントローラ12は、これら近隣のコントローラ12のIPアドレス間のIPアドレスに対して1つのエントリーセットを有するように、可能性のあるIPアドレスのリストを作成してもよい。また一例として、1つの近隣のコントローラ12に接続されている場合、交換コントローラ12は、その近隣のコントローラ12より上のIPアドレスとその近隣のコントローラ12より下の1つのIPアドレスとに対して1つのエントリーセットを有するように、可能性のあるIPアドレスのリストを作成してもよい。
【0082】
交換コントローラ12が可能性のあるIPアドレスのリストを作成した後、交換コントローラ12は、コンベアシステム10の1つ以上のコントローラ12を発見するためにクエリを送信し(ブロック430)、かつ1つ以上のコントローラ12(例えば近隣のコントローラ12を含む)からの応答を受信した場合、交換コントローラ12は、1つ以上のコントローラ12からのメッセージが、リストのIPアドレスと一致するような対応IPアドレスを有する場合に、可能性のあるIPアドレスのリストからそのIPアドレスを削除する(ブロック432)。特定の実施例において、交換コントローラ12は、コンベアシステム10の最初のコントローラ12であり、かつ1つの近隣のコントローラ12に接続されており、下流のコントローラ12は、可能性のあるIPアドレスのリストから対応エントリが削除されて近隣のコントローラ12のIPアドレスより下のIPアドレスのみが残されるように、近隣のコントローラ12のIPアドレスより上のIPアドレスで設定されている。これに対応して、交換コントローラ12が、コンベアシステム10の最後のコントローラ12でありかつ1つの近隣のコントローラ12に接続されている場合に、下流のコントローラ12は、可能性のあるIPアドレスのリストから、対応エントリが削除されて近隣のコントローラ12のIPアドレスより上のIPアドレスのみが残されるように、近隣のコントローラ12のIPアドレスより下のIPアドレスで設定される。
【0083】
いずれにおいても、すでに使用されたIPアドレスの削除(ブロック432)に応じて、交換コントローラ12は、1つのみのエントリが可能性のあるIPアドレスのリストに残されているかどうかを判定する(ブロック434)。可能性のあるIPアドレスのリストに1つ以上のエントリが残っていることは、さらに別の不明のコントローラ12が存在することを示しでき、それは、使用されてないIPアドレスを交換コントローラ12が取得したという結果を示すことができる。これにより、1つ以上のコントローラが、交換コントローラ12が使用していないIPアドレスで、交換コントローラ12へメッセージを送信しようと試みるなどにより、コンベアシステム10のコントローラ12間に通信の混乱を招くことがある。そのため、1つ以上のエントリが可能性のあるIPアドレスのリストに残っている場合(ブロック434の「No」の分岐の決定)、交換コントローラは、エラーを通知し、自動交換処理を中止する(ブロック436)。なお、1のエントリが可能性のあるIPアドレスのリストにある場合(ブロック434の「Yes」の分岐の決定)、交換コントローラは、自身のIPアドレスをそのエントリのIPアドレスに設定し(ブロック438)、そのサブネットマスクを近隣のコントローラ12のサブネットマスクに設定すること、そのゲートウェイを近隣のコントローラ12のゲートウェイに設定すること、および可能性のあるIPアドレスのリストを削除すること、さらに別のタスクにより、ネットワークアドレスのリカバリを完了する(ブロック440)。
【0084】
コントローラ12は、さまざまな方法で、コンベアシステム10にわたって物品を運搬するよう構成されてもよい。この方法には、上述したような、例えば帯域単一化モード、フレックス帯域モード、連続モード、ギャップ連続モード、タッチアンドゴーモード、および先読み減速モードが含まれる。より詳細には、タッチアンドゴーモードでは、使用者は選択的にコンベアシステム10を作動させることができる。これは、コンベアシステム10を常に作動されたままにする(例えば電動ローラ18を常に作動されたままにする)ことが非効率的であり、望まれておらず、また必要とされてもいない設備において、有利となり得る。そのようなものとして、コントローラ12は、事前に静止された電動ローラ18の回転を検出してもよく、続いてそれに応じて、少なくとも1つの下流のコントローラ12の少なくとも1つの電動ローラ18を始動させてもよい。
図15は、本発明の実施形態に適応される上記のものに対応する機能性の実現のための、タッチアンドゴーモードでのコントローラ12に関するオペレーションのシーケンスを示すフローチャート450である。特に、コントローラ12はまず、該コントローラ12が制御する帯域が空いているかどうかを判定し、かつ運搬されている物品が上流に存在するかどうかを判定する(ブロック452)。該帯域が空いていない場合あるいは物品が上流で運搬されている場合(ブロック452の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、その現在のオペレーション(例えば電動ローラ18の作動および上流の物品を受け入れるための待機、電動ローラ18の静止状態の維持および物品を搬出のための待機、あるいは物品の搬出のための電動ローラ18の作動)を続行し(ブロック453の「Yes」の分岐の決定)、コントローラは、回転カウンタをリセットし(ブロック454)、かつ200ミリ秒未満にわたって適切な方向に(例えば下流方向26に)1より大きな回転(例えば1.5回転または2回転など)があるかどうかを判定する(ブロック456)。
【0085】
200ミリ秒未満にわたって適切な方向に1より大きな回転がない場合(ブロック456の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック452へ戻る。なお、200ミリ秒未満にわたって適切な方向に1より大きな回転がある場合(ブロック456の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、タッチアンドゴーモードが使用可能かどうかを判定する(ブロック458)。タッチアンドゴーモードが使用不可の場合(ブロック458の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック452へ戻る。なおタッチアンドゴーモードが使用可能な場合(ブロック458の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、
図11のブロック344へ進む(ブロック460)。
【0086】
物品の運搬中に、コントローラ12はまた、物品が制御された様式で停止できるように、次の下流の帯域を常に先読みして、電動ローラのモータをユーザが設定可能な速度に動的に調整するように構成されてもよい。
図16は、本発明の実施形態に適応される、上述のものに対応する機能性を実現するために先読み減速モードでのコントローラ12に関するオペレーションのシーケンスを示すフローチャート470である。特にコントローラ12は、該コントローラ12によって制御される選択された帯域に関して次の物品の情報(例えば物品がコントローラ12によって制御される帯域へ移送されることを通知するメッセージ)を該コントローラ12が受信したかどうかを判定する(ブロック472)。コントローラが次の物品の情報を受信していない場合(ブロック472の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック472へ戻る。なおコントローラが次の物品の情報を受信している場合(ブロック472の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、先読み減速モードが使用可能かどうかを判定する(ブロック474)。
【0087】
先読み減速モードが使用できない場合(ブロック474の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、選択された帯域に関する電動ローラ18をその通常速度(通常の始動および停止速度)で作動させる(ブロック476)。なお先読み減速モードが使用できる場合(ブロック474の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、コントローラ12が選択された帯域に物品を積載しているかどうかを判定する(ブロック478)。例えば選択された帯域に関連するコントローラ12は、電動ローラ18が物品を積載している場合に、その選択された帯域に関する電動ローラ18の速度を、電動ローラ18の通常の速度よりも低い目標速度へ調整してもよい。有利なことにこれは物品を減速させる。そのようなものとして、コントローラ12が選択された帯域上に物品を積載していない場合(ブロック478の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、選択された帯域に関連する電動ローラ18をその通常速度で作動させる(ブロック476)。コントローラ12が選択された帯域に物品を積載している場合(ブロック478の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、電動ローラを所定の目標速度で作動させる(ブロック480)。この目標速度は、通常速度の約20%から約80%であり、かつ特定の実施形態においてはユーザによって既定されている。いずれにおいても、コントローラ12は、少なくとも1つの上流のコントローラ12へ、電動ローラ18が目標速度で作動されておりかつ物品が受け入れられたとの情報(以下では「目標速度情報」と称する)を送信する。続いてコントローラ12は、次の物品情報を次の下流帯域を制御するコントローラ12へ送信する(もしくは、次の下流の帯域を制御するコントローラ12が選択された帯域を制御するコントローラ12である場合、単にそうした指示を格納する)(ブロック482)。
【0088】
図17は、本発明の実施形態に適応される、少なくとも1つの下流の帯域が目標速度で作動される電動ローラ18を含むとの情報を受信するような、コントローラ12に関するオペレーションのシーケンスを示すフローチャート490である。特に上流のコントローラ12は、下流領域の電動ローラ18が目標速度で作動されていることを通知する下流の領域と関連付けられた情報を該上流のコントローラ12が受信したかどうかを判定する(ブロック492)。コントローラ12がそうした情報を受信した場合(ブロック492の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、その帯域の電動ローラ18を目標速度で作動させる(ブロック494。あるいは、コントローラが下流帯域の電動ローラが目標速度で作動していることを通知する情報を受信しない場合(ブロック492の「No」の分岐の決定)、コントローラは、その帯域の電動ローラ18を通常速度で作動させる。
【0089】
物品は、物品がコンベアシステム10に沿って運搬される間に詰まることがある。なお、コントローラ12は、そうした詰まりを解消するために、自動的に詰まり解消処理を解消してもよい。
図18は、本発明の実施形態に適応される、そうした詰まり解消処理を開始するためのコントローラ12に関するオペレーションのシーケンスを示すフローチャート500である。コントローラ12はまず、選択された帯域に関連付けられたセンサ22が物品を検出するかどうかを判定する(ブロック502)。センサ22が物品を検出しない場合(ブロック502の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック502へ戻る。センサ22が、物品が存在していることを検出する場合(ブロック502の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、詰まりタイマをリセットして(例えば詰まりタイマを約5秒にリセットする)スタートさせ(ブロック504)、再びセンサ22が物品を検出するかどうかを判定する(ブロック506)。ブロック506において、コントローラが、物品が依然として存在していると決定した場合(ブロック506の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、詰まりタイマが計時を終了したかどうかを判定する(ブロック508)。
【0090】
詰まりタイマが計時中である場合(ブロック508の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック506へ戻る。なお詰まりタイマが計時を終了した場合(ブロック508の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ510は自動的に詰まり解消処理を開始する(ブロック510)。詰まり解消処理が完了すると、コントローラ12は続いて詰まりが解消されたかどうか(例えば物品がもはや検出されないかどうか)を判定する(ブロック512)。詰まり解消処理によって詰まりが解消されていない場合(ブロック512の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、詰まりタイマを停止してリセットし、詰まりが発生している帯域に関連付けられた電動ローラ18を停止し、(存在する場合には)少なくとも1つの上流のコントローラ12へ詰まりが発生したことを通知する情報を送信し、そして詰まりが手動で解消されるまで、さらなるオペレーションが実施されないようにする(ブロック514)。オペレーションのシーケンスはブロック514からブロック512へ進む。ブロック506に戻って、物品がもう存在していない場合(ブロック516の「No」の分岐の決定)、あるいはブロック512を参照して詰まり解消処理によって詰まりがすでに解消されている場合(ブロック512の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、詰まりタイマを停止してリセットし、続いて通常の様式で運転を続行する(ブロック516)。
【0091】
図19は、本発明の実施形態に適応される、コントローラ12によって
図18のフローチャート500におけるブロック510で実施され得る詰まり解消処理を示すフローチャート520である。
図19に戻ると、コントローラ12は、詰まりを有し得る帯域に関連付けられた電動ローラ18を逆に作動させ、詰まり解消タイマをリセットして(例えば詰まり解消タイマを約25秒にリセットする)スタートさせ、詰まりタイマをリセットし、かつ詰まりカウンタをリセットして(例えば詰まりカウンタがゼロとなるようリセットする)(ブロック522)、詰まり解消タイマが計時を終了したかどうかを判定する(ブロック524)。詰まり解消タイマが計時中の場合(ブロック524の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、選択された帯域に関連付けられたセンサ22が物品を検出するかどうかを判定する(ブロック526)。センサ22が物品を検出した場合(ブロック526の「Yes」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック524へ戻る。なおセンサ22が物品を検出しない場合(ブロック526の「No」の分岐の決定)、コントローラ12は、センサ22が物品を検出するまで、詰まりに関連付けられた電動ローラ18を正常方向に作動させ、続いて通常オペレーションを再度開始し、下流へ物品を運搬するよう試みる(ブロック528)。ブロック524へ戻って、詰まり解消タイマが計時を終了した場合(ブロック524の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、詰まりと関連付けられた電動ローラ18を正常方向に作動させ、物品を下流へ運搬するよう試みる(ブロック530)。
【0092】
ブロック528またはブロック530に応じて、コントローラは、詰まりタイマを始動させ(ブロック532)、再びセンサ22が物品を検出するかどうかを判定する(ブロック534)。センサ22が物品を検出しない場合(ブロック534の「No」の分岐の決定)、コントローラは、詰まりが解消されたと決定し、詰まりタイマおよび詰まり解消タイマを停止してリセットする(ブロック536)。センサ22が物品を検出した場合(ブロック534の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、詰まりタイマが計時中かどうかを判定する(ブロック538)。詰まりタイマが計時中の場合(ブロック538の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック534へ戻る。詰まりタイマが計時を終了した場合(ブロック534の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、詰まりカウンタの値を(例えば1まで)増加させ、詰まりタイマおよび詰まり解消タイマを停止してリセットする(ブロック)540。続いてコントローラ12は、詰まりカウンタが目標値(例えば約3)に到達したかどうかを判定する(ブロック542)。詰まりカウンタが目標値に到達していない場合(ブロック542の「No」の分岐の決定)、コントローラは、詰まり解消タイマを再スタートさせ(ブロック544)、オペレーションのシーケンスはブロック524へ戻る。なお、詰まりカウンタが目標値に到達した場合(ブロック542の「Yes」の分岐の決定)、コントローラは、詰まりが解消されていないと決定する(ブロック546)。ブロック536または546での決定に応じて、コントローラは、
図18のフローチャート500のブロック512へ進んでもよい。
【0093】
場合によっては、特定の電動ローラ18が、その最大回転速度を超過するよう接線方向の機械的な力にさらされ得る。このとき電動ローラ18内のモータは、対応するコントローラ12へ戻る超過電気エネルギーを発生する。コントローラ12は、そのエネルギーを吸収して、そのエネルギーを該コントローラ12のモータインターフェース46a,46b内に熱として分散してもよい。これにより、コントローラ12のうちよりセンシティブな回路などの他の要素へ高電圧が提供されることが防止される。あるいは、コントローラ12は、該コントローラ12に接続された電源ユニット24へ超過電気エネルギーを能動的に転用してもよい。これにより、コントローラ12にかかる負荷が全体的に軽減される。
【0094】
なお、超過電気エネルギーに対処するためのいずれの方法も、電動ローラ18の最大回転速度の超過関する問題を軽減する。ゆえに、いくつかの実施形態において、コントローラ12は、電動ローラ18の速度を減少させるよう逆モータトルクを誘起すべくモータの巻線に逆電流を供給することによって、電動ローラ18のモータを減速するよう構成されている。
図20は、本発明の実施形態に適応される電動ローラ18の回転速度を減少させるためのコントローラ12に関するオペレーションのシーケンスを示すフローチャート550である。特に、コントローラ12は、電動ローラ18の目標回転速度が超過されたかどうかを判定する(ブロック552)。電動ローラ18の目標回転速度が超過されていない場合(ブロック552の「No」の分岐の決定)、オペレーションのシーケンスはブロック552へ戻る。なお電動ローラ18の目標回転速度が超過された場合(ブロック552の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、その速度を特定し、電動ローラ18を減速するよう電動ローラ18に供給する逆電流を決定するためにテーブルにおけるその速度を検索し(ブロック554)、かつ電動ローラ18を減速するよう電動ローラ18に決定された逆電流を供給する(ブロック556)。続いてオペレーションのシーケンスはブロック552へ戻る。
【0095】
概して、本発明の実施形態に適応される電動ローラ18に使用し得るブラシレスDCモータは、外力によって回転させられる場合に、例えばコントローラが制御するコンベア表面が下方に傾斜しかつ物品がそうした表面を横断する間に物品が電動ローラ18を転回させる場合に、電力を発生し得る。本発明のいくつかの実施形態は、上述のような電動ローラ18の転回を防止するために、電動ローラ18に電流を供給する。なお本発明の代替実施形態は、電動ローラによって発生した電力を電源ユニット24へ供給してもよい。これにより、コンベアシステム10の消費電力が全体的に低減され得る。
【0096】
いくつかの実施形態において、上述のように、電動ローラ18は、それに格納された情報を有するアドレッサブル回路110を含んでもよい。コントローラ12は、そうした情報を検索し、電動ローラ18の動作特性を決定し、かつ/またはそうした動作特性に基づいて電動ローラ18を制御するよう、構成されてもよい。
図21は、本発明の実施形態に適応される電動ローラ18の動作特性を特定し、任意でそうした動作特性に基づいて電動ローラ18を制御するための、コントローラ12のためのオペレーションのシーケンスを示すフローチャート560である。特にコントローラ12は、電動ローラ18のアドレッサブル回路110と通信して、アドレッサブル回路110に電動ローラ18に関連付けられる情報をクエリするよう構成されもよい(ブロック562)。アドレッサブル回路110からデータが受信された場合(ブロック564の「Yes」の分岐の決定)、コントローラ12は、少なくとも1つの電動ローラ18の動作特性を特定する(ブロック566)。電動ローラ18の動作特性として、例えば電動ローラ18のモータの巻線の数、電動ローラ18のハウジングの円周、電動ローラ18の半径、電動ローラ18のギアボックスに関するギア比、電動ローラ18のモータの出力定格、電動ローラ18のシリアルナンバー、電動ローラ18のモデル、および/または他の電動ローラ18に関する情報が挙げられる。続いてコントローラ12は、電動ローラ18の動作に関する情報を特定しかつ/または適切に電動ローラ18を制御してもよい。
【0097】
任意のブロックにおいて、コントローラ12は、瞬間電圧パルスに応じて電動ローラ18の回転距離を特定する(ブロック568)。例えば瞬間電圧パルスに応じた電動ローラ18のモータの回転は通常は1つの巻線から次の巻線へ生じる。モータが3つの巻線を含む場合、モータは3分の1まで回転するよう動作する。これは、ギアボックスによって、電動ローラ18のハウジングの回転の割合に変換される。この例に続いて、電動ローラ18のギアボックスのギアボックス比が60-1である場合、モータの60回転が、電動ローラ18の1回転に変換される。そのようなものとして、モータの3分の1回転は、電動ローラのハウジングの1/180回転に変換される。そのため、電動ローラ18のハウジングが20インチの円周を有する場合、コントローラ12は、ブロック566において、電動ローラ18のアドレッサブル回路からいくつか受信し得る上記データを用いて、電動ローラ18のモータへの瞬間電圧パルスに応じた電動ローラ18の回転距離が1インチの約2/30であることを計算し得る。
【0098】
別の任意のブロックにおいて、コントローラ12は、電動ローラ18に関連付けられた情報に基づいて電動ローラ18のモータの電流閾値を特定する(ブロック570)。例えば、電動ローラ18は、特定の電流レベルに関して定格(rate)されてもよい。そうした電流レベルを超過することは、電動ローラの構成要素を破損することがある。こうした例に続いて、コントローラ12は、電動ローラ18のモータの電力定格(例えばどの程度のワットまでモータが定格されているか)を通知する電動ローラ18に関連付けられた情報または電動ローラ18のモデルに関する情報を受信してもよい。そのようなものとして、コントローラ12は、ブロック570において、電力定格またはモデルに関して電動ローラ18のモータに関する電流範囲を特定するために、コンフィグレーションデータストラクチャ62またはパラメータデータストラクチャ64にアクセスしてもよく、特にそのルックアップデータにアクセスしてもよい。
【0099】
電動ローラ18からデータが受信されない場合(ブロック564の「No」の分岐の決定)、またはブロック568または570におけるオペレーションの完了に応じて、オペレーションのシーケンスは終了してもよい。
【0100】
本発明について様々な実施形態および実施例の説明によって例示し、これら実施形態について考えられる程度に詳細に説明してきたが、本出願を制限したり、いかなる場合においても特許請求の範囲に記載の内容を上記詳細な説明に限定したりするよう意図したものではない。付加的な利点および変更が当業者には容易に理解されるだろう。ゆえに本発明のより広範な態様における発明は、発明の詳細な説明、例示的な装置および方法ならびに図示および上記された例示的な実施例に限定されない。特に当業者は、上記フローチャートにおけるブロックはいずれも改変または削除が可能であり、もしくは上記フローチャートの他のブロックと並行して実施し得ることを理解し得るだろう。それゆえ出願人のおおまかな発明の構成の趣旨および範囲から逸脱せずに、そうした詳細な説明に基づいてなんらかの展開がなされてもよい。したがって、本発明は特許請求の範囲に記載された範囲内に見出される。
【符号の説明】
【0101】
10 コンベアシステム
12,12a,12b,12c コンベアコントローラ
14 コンベアアセンブリ
16 コンベアベルト
18 電動ローラ
20 非電動ローラ
22 センサ
24 電源ユニット
26 下流方向
102 ワイヤ
104 モータ
106 ギアボックス
108 ハウジング
110 アドレッサブル回路
A1,A2,B1,B2,C1,C2 帯域