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特許7443318オンラインショッピング代金精算サービス提供方法、装置及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】オンラインショッピング代金精算サービス提供方法、装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/12 20120101AFI20240227BHJP
   G06Q 20/22 20120101ALI20240227BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240227BHJP
【FI】
G06Q20/12
G06Q20/22
G06Q30/0601
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021183039
(22)【出願日】2021-11-10
(65)【公開番号】P2022077517
(43)【公開日】2022-05-23
【審査請求日】2022-01-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0150537
(32)【優先日】2020-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】320000964
【氏名又は名称】ネイバー ファイナンシャル コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】チェー インヒョク
(72)【発明者】
【氏名】パク ジョンソク
(72)【発明者】
【氏名】イム グァンフン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ヒョンジュ
(72)【発明者】
【氏名】チョン イルファ
(72)【発明者】
【氏名】チ ウォンギュ
【審査官】庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-223815(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0125925(KR,A)
【文献】特開2006-011502(JP,A)
【文献】特開2001-306864(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0034178(KR,A)
【文献】特開2003-123007(JP,A)
【文献】特開2018-200734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインショッピングサイトの第1サーバーが、前記オンラインショッピングサイトの第1オンライン販売者の販売代金早期精算申請を受信する早期精算申請受信段階;
前記第1サーバーが、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を用いて、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断する早期精算許容可否判断段階;及び
前記第1サーバーが、前記オンラインショッピングサイトに、前記オンラインショッピングサイトで第1オンライン購買者が前記第1オンライン販売者から購買した商品に対する販売代金を、前記第1オンライン販売者への早期精算が許容されなかった場合の支払時点よりも先に支払わせる販売代金早期精算段階;
を含み、
前記早期精算許容可否判断段階では、
前記第1サーバーが、予め構築されたリスク探知模型を用いて、前記第1オンライン販売者への早期精算を許容する場合におけるリスクの有無を判断するリスク有無判断段階;を含み、
前記リスク有無判断段階において、
前記リスク探知模型では、前記第1オンライン販売者の過去取引内訳における取引の変動性に対する第1評価項目と共に、前記第1オンライン販売者の過去取引内訳の問題発生危険性に対する第2評価項目を考慮して、前記第1オンライン販売者への早期精算を許容する場合におけるリスクの有無を判断し、
判断されたリスクの有無に基づいて、販売代金早期精算を許容するか否かを判断することを含み、
前記リスク探知模型は、
前記オンラインショッピングサイトの複数のオンライン販売者のうち早期支払事故発生ケースに対する機械学習を用いて構築されることを特徴とする
オンラインショッピング代金精算サービス提供方法。
【請求項2】
前記第1サーバーが、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引による取引内訳を蓄積して取引内訳データベースを生成する取引内訳データベース生成段階;をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のオンラインショッピング代金精算サービス提供方法。
【請求項3】
前記取引内訳データベース生成段階において、
前記取引内訳データベースは、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を実時間反映してアップデートされ、
前記早期精算許容可否判断段階において、
前記第1サーバーは、実時間アップデートされる前記第1オンライン販売者の取引内訳を反映して、前記第1オンライン販売者に対する早期精算許容の可否を判断することを特徴とする、請求項2に記載のオンラインショッピング代金精算サービス提供方法。
【請求項4】
前記第1評価項目として前記第1オンライン販売者の前記オンラインショッピングサイトにおけるオンライン事業期間、期間別売上額変動率、期間別購買者特性変動率のいずれか一つ以上を反映して、前記第1オンライン販売者に対する取引の変動性を判断し、
前記第2評価項目として前記第1オンライン販売者の取引内訳のうち不良販売事故発生履歴、相対取引摘発履歴、返品率、非正常取引摘発履歴のいずれか一つ以上を反映して、前記第1オンライン販売者に対する問題発生危険性を判断することを特徴とする、請求項に記載のオンラインショッピング代金精算サービス提供方法。
【請求項5】
前記リスク探知模型は、
前記オンラインショッピングサイトの複数のオンライン販売者の取引内訳に含まれる複数の項目のうち、前記早期支払事故発生ケースとの関連程度を基準にして一つ以上の評価項目を選定して構築されることを特徴とする、請求項に記載のオンラインショッピング代金精算サービス提供方法。
【請求項6】
前記リスク探知模型は、
前記一つ以上の評価項目に対して判断ツリー(decision tree)模型を用いて前記一つ以上の評価項目に対する各基準値を算出して構築されることを特徴とする、請求項に記載のオンラインショッピング代金精算サービス提供方法。
【請求項7】
前記リスク探知模型は、
前記一つ以上の評価項目に対して適合率(precision)及び再現率(recall)の値を反映するF1スコア(f1-score)を用いて前記第1オンライン販売者に対するリスク有無判断基準値を算出して構築されることを特徴とする、請求項に記載のオンラインショッピング代金精算サービス提供方法。
【請求項8】
前記早期精算申請受信段階では、前記第1オンライン販売者の販売代金に対する債権譲渡契約又は貸出契約を別途に締結しなく、
前記販売代金早期精算段階では、前記オンラインショッピングサイトの運営者が保有している販売代金を、第三者を経由せずに前記第1オンライン販売者に直接支払うことを特徴とする、請求項1又は2に記載のオンラインショッピング代金精算サービス提供方法。
【請求項9】
前記早期精算許容可否判断段階において、
前記オンラインショッピングサイトの第1サーバーは、前記第1オンライン販売者に対する取引内訳情報を外部に提供せずに自分で前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断することを特徴とする、請求項1、2、又はのいずれかに記載のオンラインショッピング代金精算サービス提供方法。
【請求項10】
ハードウェアと結合し、前記ハードウェアのプロセッサに、請求項1~のいずれか一項に記載された方法の各段階を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項11】
オンラインショッピングサイトのショッピング代金精算のための装置であって、
前記オンラインショッピングサイトの第1オンライン販売者の販売代金早期精算申請を受信する早期精算申請受信部;
前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を用いて、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断する早期精算許容可否判断部;及び
前記オンラインショッピングサイトで第1オンライン購買者が購買した商品の販売代金を、前記第1オンライン販売者への早期精算が許容されなかった場合の支払時点よりも先に支払う販売代金早期精算部;
を含み、
前記早期精算許容可否判断部では、
第1サーバーが、予め構築されたリスク探知模型を用いて、前記第1オンライン販売者への早期精算を許容する場合におけるリスクの有無を判断するリスク有無判断部;を含み、
前記リスク有無判断部において、
前記リスク探知模型では、前記第1オンライン販売者の過去取引内訳における取引の変動性に対する第1評価項目と共に、前記第1オンライン販売者の過去取引内訳の問題発生危険性に対する第2評価項目を考慮して、前記第1オンライン販売者への早期精算を許容する場合におけるリスクの有無を判断し、
判断されたリスクの有無に基づいて、販売代金早期精算を許容するか否かを判断し、
前記リスク探知模型は、
前記オンラインショッピングサイトの複数のオンライン販売者のうち早期支払事故発生ケースに対する機械学習を用いて構築される、ことを特徴とするオンラインショッピング代金精算のための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンラインショッピング代金精算サービス提供方法、装置、システム及びコンピュータプログラムに関し、より具体的には、オンラインショッピングサイト運営者が前記オンラインショッピングサイトのオンライン販売者に対して販売代金を、オンライン購買者の購買確定前に前もって支払うことができるオンラインショッピング代金精算サービス提供方法、装置、システム及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザがオンライン上で商品やサービスを購買するオンラインショッピングが幅広く利用されており、これに伴い、オンラインショッピングサイトで商品などを販売するオンライン販売者も増加しつつある。
【0003】
ところが、従来、前記オンライン販売者がオンラインショッピングサイト運用者から商品などに対する販売代金を支払ってもらうためには、一般に、オンライン購買者が商品受令後に購買確定するか、或いは予め定められた期間が経過して自動購買確定とならなければならないなど、購買手続が完了する必要があったが、このため、オンライン販売者が販売代金を支払ってもらうまでに相当な日時がかかり、これはオンライン販売者の資金運用を難しくする原因となった。
【0004】
そこで、金融会社やフィンテック会社などからオンライン販売者に商品などに対する販売代金を前もって支払い、事後精算するサービスが試みられているが、このようなサービスは、オンライン販売者に関する限られた情報に基づき、支払を許容するか否かを速く決定しなければならないため、適用対象が制限され、或いは早期支払後に事後精算時に事故が発生するリスクを十分に防止し難いという限界があった。
【0005】
また、上記のようなサービスを提供するためには、金融会社などと債権譲渡契約又は貸出契約の締結などの面倒な別の手続がさらに必要であり、しかも、このようなサービスの代価としてオンライン販売者は金融会社などに所定の手数料などの追加費用を支出しなければならないという問題もあった。
【0006】
このため、オンライン購買者の購買手続完了前に早期支払を許容するオンライン販売者をより正確に判断し、事故発生を効果的に防止でき、また、オンライン販売者にとって手数料などの費用負担が発生する債権譲渡契約締結などの面倒な追加手続きを行わなくとも販売代金をオンライン販売者に前もって支払うことができる方案が要求されているが、まだこれに対する適切な解決法は提示されずにいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国登録特許第10-1794221号公報(2017年12月1日公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために創案されたもので、オンライン購買者が購買手続を完了する前に販売代金の早期支払を許容するオンライン販売者をより正確に判断し、事故発生を効果的に防止できるようにすることを目的とする。
【0009】
また、本発明は、オンライン販売者にとって手数料などの費用負担が発生する債権譲渡契約締結などの面倒な追加手続きを行わなくとも、オンライン販売者が販売代金を前もって支払ってもらえるようにすることを目的とする。
【0010】
その他、本発明の細部的な目的は、以下に記載の具体的な内容から、この技術分野における専門家や研究者に明らかに把握され理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するための本発明の一側面によるオンラインショッピング代金精算サービス提供方法は、オンラインショッピングサイトの第1サーバーが、前記オンラインショッピングサイトの第1オンライン販売者の販売代金早期精算申請を受信する早期精算申請受信段階;前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を用いて、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断する早期精算許容可否判断段階;及び、前記オンラインショッピングサイトで第1オンライン購買者が前記第1オンライン販売者から購買した商品に対する販売代金を、前記第1オンライン販売者への早期精算が許容されなかった場合の支払時点よりも先に支払う販売代金早期精算段階;を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の他の側面によるコンピュータプログラムは、ハードウェアと結合して前記オンラインショッピング代金精算サービス提供方法の各段階を実行させるためのコンピュータプログラムであることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のさらに他の側面によるオンラインショッピング代金精算のためのサーバーは、オンラインショッピングサイトのショッピング代金を精算するサーバーであって、前記オンラインショッピングサイトの第1オンライン販売者の販売代金早期精算申請を受信する早期精算申請受信部;前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を用いて、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断する早期精算許容可否判断部;及び、前記オンラインショッピングサイトで第1オンライン購買者が購買した商品の販売代金を、前記第1オンライン販売者への早期精算が許容されなかった場合の支払時点よりも先に支払う販売代金早期精算部;を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
これにより、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法、装置、システム及びコンピュータプログラムでは、オンライン購買者が購買手続を完了する前に販売代金の早期支払を許容するオンライン販売者をより正確に判断し、事故発生を効果的に防止することが可能になる。
【0015】
また、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法、装置、システム及びコンピュータプログラムでは、オンライン販売者の手数料などの費用負担が発生する債権譲渡契約締結などの面倒な追加手続きを行わなくとも、オンライン販売者が販売代金を前もって支払ってもらうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付の図面は、本発明の実施例を提供し、詳細な説明と一緒に本発明の技術的思想を説明する。
図1】本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システムの構成図である。
図2】本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法のフローチャートである。
図3】本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システムの具体的な構成及び動作を説明する図である。
図4】本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システムにおけるリスク探知模型を説明する図である。
図5】本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システムにおけるリスク探知模型を説明する図である。
図6】本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システムにおけるオンライン販売者に対する早期精算過程を例示する図である。
図7】本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システムにおける早期精算申請処理過程を具体的に例示するフローチャートである。
図8】本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算のためのサーバーのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、様々な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるところ、以下では特定の実施例を添付の図面に基づいて詳しく説明する。
【0018】
以下の実施例は、本明細書で記述された方法、装置及び/又はシステムに関する包括的な理解を助けるために提供される。ただし、これは例示に過ぎず、これに本発明が制限されるわけではない。
【0019】
本発明の実施例を説明するに当たって、本発明に関連した公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を却って曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして、後述される用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、それらはユーザ、運用者の意図又は慣例などによって変わってもよい。したがって、その定義は、本明細書全般にわたる内容に基づいて下されるべきであろう。詳細な説明で使われる用語は単に本発明の実施例を記述するためのものであり、決して制限的であってはならない。特に断りのない限り、単数形態の表現は複数形態の意味をも含む。本説明において、「含む」又は「備える」のような表現は、ある特性、数字、段階、動作、要素、それらの一部又は組合せを表すためのものであり、記述された以外の一つ又はそれ以上の別の特性、数字、段階、動作、要素、それらの一部又は組合せの存在又は可能性を排除するように解釈されてはならない。
【0020】
また、第1、第2などの用語は、様々な構成要素を説明するために使われてよいが、それらの構成要素が前記用語によって限定されるものではなく、前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使われる。
【0021】
以下、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法、装置、システム及びコンピュータプログラムに関する例示的な実施形態を、添付の図面を参照して順次説明する。
【0022】
まず、図1では、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100の構成を示している。
【0023】
図1に示すように、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100は、オンライン購買者端末110、オンライン販売者端末120及びオンラインショッピングサイトの第1サーバー130が、通信ネットワーク150を介して互いに連結されて構成され得る。
【0024】
このとき、オンライン購買者端末110とオンライン販売者端末120としては、スマートフォン、タブレットPC、PDA、携帯電話などの携帯端末機が用いられてよいが、本発明は必ずしもこれに限定されず、その他にも、適用されるアプリケーションによってはパーソナルコンピューター(PC)、ノートPCなどの種々の端末機が用いられてもよい。
【0025】
また、オンラインショッピングサイトの第1サーバー130は、予め定められた規則に従って電算プログラムを駆動する1つ又は2つ以上のサーバー装置で構成されてよく、その他にも、クラウド又は分散型サーバーなどによって具現したり或いは専用装置を用いて具現するなどの種々の方式で具現可能である。
【0026】
また、前記通信ネットワーク150としては有線ネットワーク及び無線ネットワークを含むことができ、具体的に、近距離通信網(LAN:Local Area Network)、都市圏通信網(MAN:Metropolitan Area Network)、広域通信網(WAN:Wide Area Network)などの様々な通信網を含むことができる。また、前記通信ネットワーク150は、公知のワールドワイドウェブ(WWW:World Wide Web)を含むことができる。ただし、本発明に係る通信ネットワーク150は前記取り上げられたネットワークに限定されず、その他にも、公知の無線データネットワーク、公知の電話ネットワーク又は公知の有無線テレビジョンジョンネットワークなどの様々なネットワークを含んで構成されてもよい。
【0027】
これにより、前記オンライン販売者は、前記オンライン販売者端末120を用いて前記オンライン販売サイトに接続し、前記オンライン販売のための一連の作業を処理することができる。
【0028】
次いで、前記オンライン購買者は、前記オンライン購買者端末110を用いて前記第1サーバー130に接続でき、これにより、前記オンライン購買者は、前記オンラインショッピングサイトで販売される前記オンライン販売者の商品やサービスのような財貨や用役(サービス)(以下、商品と総称する。)を購買することができる。
【0029】
ところが、従来、前記オンライン販売者が前記販売代金を支払ってもらうためには、オンライン購買者が商品受令後に購買確定したり或いは予め定められた期間が経過して自動購買確定されなければならないなど、購買手続が完了する必要があり、そのため、オンライン販売者が販売代金を支払ってもらうまでに相当な日時がかかった。
【0030】
これに対し、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100では、オンラインショッピングサイト運営者が前記オンラインショッピングサイトのオンライン販売者に対して販売代金を、オンライン購買者の購買確定前に前もって支払い得るようにする。
【0031】
また、図2では、サーバー観点における本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法のフローチャートを例示している。
【0032】
図2に示すように、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法は、オンラインショッピングサイトの第1サーバー130が、前記オンラインショッピングサイトの第1オンライン販売者の販売代金早期精算申請を受信する早期精算申請受信段階(S110)、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を用いて、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断する早期精算許容可否判断段階(S120)、及び前記オンラインショッピングサイトで第1オンライン購買者が前記第1オンライン販売者から購買した商品に対する販売代金を、前記第1オンライン販売者に早期精算が許容されなかった場合の支払時点よりも先に支払う販売代金早期精算段階(S130)を含むことを特徴とする。
【0033】
また、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法は、前記第1サーバー130が前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引による取引内訳を蓄積して取引内訳データベース135を生成する取引内訳データベース生成段階(図示せず)をさらに含むこともできる。
【0034】
以下、図1及び図2を参照して、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法を、各段階別に分けてより詳しく説明する。
【0035】
まず、前記早期精算申請受信段階(S110)では、オンラインショッピングサイトの第1サーバー130が、前記オンラインショッピングサイトの第1オンライン販売者の販売代金早期精算申請を受信する。
【0036】
ここで、前記オンライン販売者端末120は通信ネットワーク150を介して第1サーバー130と連結されてよく、これにより、前記オンライン販売者は、前記オンライン販売者端末120を用いて前記オンラインショッピングサイトにおける販売代金に対する早期精算を申請することができる。
【0037】
この時、前記第1サーバー130では前記オンライン販売者端末120に、前記販売代金早期精算申請のためのウェブページなどを提供することができ、これにより、前記オンライン販売者端末120では前記ウェブページなどを用いて前記第1オンライン販売者の販売代金早期精算申請を前記第1サーバー130に伝送することができる。
【0038】
次いで、前記早期精算許容可否判断段階(S120)では、前記第1サーバー130が前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を用いて、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断する。
【0039】
この時、前記早期精算許容可否判断段階(S120)において、前記第1サーバー130は、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引による所定の期間における取引内訳を含む取引内訳データベース135を用いて、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断することができる。
【0040】
そのために、前記取引内訳データベース生成段階(図示せず)において、前記第1サーバー130は、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引による取引内訳を所定の期間の間に蓄積して取引内訳データベース135を生成することができる。
【0041】
さらに、前記取引内訳データベース生成段階(図示せず)において、前記取引内訳データベース135は、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を実時間反映してアップデートされてよく、これにより、前記早期精算許容可否判断段階(S120)において、前記第1サーバー130は、実時間アップデートされる前記第1オンライン販売者の取引内訳を反映し、前記第1オンライン販売者に対する早期精算を許容するか否かが判断できる。
【0042】
また、前記早期精算許容可否判断段階(S120)において、前記オンラインショッピングサイトの第1サーバー130は、前記第1オンライン販売者に対する取引内訳情報を外部に提供せず、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを独自で判断することができる。
【0043】
これにより、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法では、前記早期精算許容可否判断段階(S120)において、前記第1サーバー130が、前記オンラインショッピングモールサイトにおける第1オンライン販売者の取引内訳を実時間反映し、前記第1オンライン販売者に対する早期精算を許容するか否かが判断でき、さらに、前記第1サーバー130は、前記第1オンライン販売者に対する取引内訳情報を外部に提供せずに自分で前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断することにより、前記第1オンライン販売者の取引内訳などの敏感な個人情報を外部に流出することなく、様々な情報を用いて販売代金の早期支払を許容するオンライン販売者をより正確に選別することができる。
【0044】
次に、前記販売代金早期精算段階(S130)では、前記オンラインショッピングサイトで第1オンライン購買者が前記第1オンライン販売者から購買した商品に対する販売代金を、前記第1オンライン販売者に早期精算が許容されなかった場合の支払時点よりも先に支払う。
【0045】
これにより、前記第1オンライン販売者は、前記オンラインショッピングサイトを介して前記第1オンライン購買者に販売した商品に対する販売代金を、前記第1オンライン購買者の購買確定前に、例えば、前記商品の配送完了日の翌日又はその次の営業日などに前もって支払ってもらうことができる。
【0046】
さらに、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法において、前記早期精算申請受信段階(S110)では、前記第1オンライン販売者の販売代金に対する債権譲渡契約又は貸出契約を別途に締結することなく第1オンライン販売者が簡便に販売代金早期精算申請手続を処理することができ、次いで、前記販売代金早期精算段階(S130)では、前記オンラインショッピングサイトの運営者が保有している販売代金を第三者を経由せずに前記第1オンライン販売者に直接支払うようにすることにより、第1オンライン販売者が別途の手数料などの追加負担無しに前記オンラインショッピングサイトにおける販売代金を簡便且つ迅速に支払ってもらうことができる。
【0047】
また、前記オンラインショッピングサイト運営者にとっても、オンライン販売者がより便利且つ迅速にオンラインショッピングサイトにおける販売代金を支払ってもらえるように支援することにより、前記オンライン販売者の営業成果を改善し、前記オンラインショッピングサイトに対するロイヤルティーを強化し、長期的に前記オンラインショッピングサイトを活性化させることができるという点で、両者ともにとって肯定的な効果を導き出すことが可能になる。
【0048】
より具体的に、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算のための申請プロセスにおいて、前記第1サーバー130は、前記取引内訳データベース135に備えられる財務データセンター(Financial Data Center,FDC)に保存された各オンライン販売者の月間取引額データ及び返品率データを考慮し、販売代金早期精算を提供する1次対象者を選定することができる。
【0049】
次いで、前記第1サーバー130は、前記第1オンライン販売者から販売代金早期精算の申請を受ける。
【0050】
この時、前記第1サーバー130は、前記1次対象者に前記オンラインショッピングサイトにおける販売代金早期精算を申請するようにプロモーション過程を行うこともできるが、本発明は必ずしもこれに限定されない。
【0051】
次いで、前記第1サーバー130は、信用評価システム(Credit Scoring System,CSS)を用いて、前記オンラインショッピングサイトにおける販売代金早期精算を申請した第1オンライン販売者が信用不良者であるか否かを考慮し、前記第1オンライン販売者を販売代金早期精算対象者に含めるかどうか決定できる。
【0052】
その後、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金に対する精算段階において、前記第1サーバー130は、第1オンライン購買者が購買した第1オンライン販売者の商品に対する販売代金の早期支払の可否を判断するために、詐欺検出システム(Fraud Detection System,FDS)を用いて前記取引が相対取引に該当するかどうか、及び注文内訳データを用いて海外配送などの早期支払除外件に該当するかどうかを判断する。
【0053】
また、前記第1サーバー130は、前記詐欺検出システム(FDS)を用いて、前記第1オンライン販売者がブラックリストに含まれた販売者であるかどうか確認することができる。
【0054】
また、前記第1サーバー130は、前記注文内訳データを用いて、前記第1オンライン購買者の返品要請があるかどうか確認し、早期支払対象から除外することができる。
【0055】
また、前記第1サーバー130は、前記詐欺検出システム(FDS)を用いて、前記第1オンライン販売者に対する返品比率が所定の基準値を超える場合に、早期支払対象から除外することができる。
【0056】
これにより、前記一連の過程を経て最終的に早期支払対象として判断された取引件に対する販売代金を、前記第1オンライン販売者に前もって支払う。
【0057】
より具体的に、図3では、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100においてリスク探知模型を用いた販売代金早期精算プロセスを説明する図を例示している。
【0058】
前述したように、本発明において、前記早期精算許容可否判断段階(S120)は、前記第1サーバー130が、予め構築されたリスク探知模型を用いて、前記第1オンライン販売者に早期精算を許容する場合におけるリスクの有無を判断するリスク有無判断段階(図示せず)を含むことができる。
【0059】
このとき、図3に示すように、前記リスク探知模型410は、前記第1オンライン販売者の返品率401、売上額の変動性402、前記第1オンライン販売者の前記オンラインショッピングサイトにおける事業持続期間などの販売者情報403、前記第1オンライン販売者の相対取引又は異常(非正常)取引履歴404などを反映して構築されてよい。
【0060】
さらに、前記リスク有無判断段階(図示せず)において、前記リスク探知模型410では、前記第1オンライン販売者の過去取引内訳における取引の変動性に対する第1評価項目と共に、前記第1オンライン販売者の過去取引内訳の問題発生危険性に対する第2評価項目を考慮し、前記第1オンライン販売者への早期精算を許容する場合のリスクの有無を判断することができる。
【0061】
より具体的に、前記リスク探知模型410において、前記第1評価項目として前記第1オンライン販売者の前記オンラインショッピングサイトにおけるオンライン事業期間、期間別売上額変動率、期間別購買者特性変動率のいずれか一つ以上を反映して、前記第1オンライン販売者に対する取引の変動性を判断し、前記第2評価項目として、前記第1オンライン販売者の取引内訳のうち、不良販売事故発生履歴、相対取引摘発履歴、返品率、非正常取引摘発履歴のいずれか一つ以上を反映して、前記第1オンライン販売者に対する問題発生の危険性を判断することができる。
【0062】
例えば、図4に示すように、オンライン販売者の売上額が急上昇後に急減するパターンを示す(図4の(a))、売上額が持続して減少するパターンを示す(図4の(b))、又は売上額が不安定に増減するパターンを示す、などの場合に、第1オンライン販売者の問題発生危険性が相当であると判断し、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期支払を不可と判定できる。
【0063】
これにより、図3に示すように、前記第1サーバー130では、前記リスク探知模型410を用いて、前記第1オンライン販売者に対する問題発生危険性を判定し(420)、販売代金の早期支払を保留できる(450)。
【0064】
また、前記リスク探知模型410において前記第1オンライン販売者に対する問題発生危険性が認知されなかった場合には、続いて、前記第1オンライン販売者が、例えば、相対取引、ポイント詐取、現金融通などの理由でブラックリストに含まれているかなどを確認し(430)、販売代金の早期支払を中止させることができる(450)。
【0065】
また、図3に示すように、前記リスク探知模型410による判断の他、前記第1オンライン購買者の注文内訳データを用いて、相対取引に該当する、海外配送に該当する、配送されない注文である、又は返品申請された注文である場合(440)にも、販売代金の早期支払を中止させることができる(450)。
【0066】
また、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100、装置及び方法において、前記リスク探知模型410は、前記オンラインショッピングサイトの複数のオンライン販売者のうち、早期支払事故発生ケースに対する機械学習を用いて構築されてよい。
【0067】
より具体的に、図5では、機械学習(machine learning)を用いて前記オンラインショッピング代金精算システム100及び方法におけるリスク探知模型410を具現する過程を例示している。
【0068】
このとき、図5に示すように、前記リスク探知模型410は、前記オンラインショッピングサイトの複数のオンライン販売者の取引内訳に含まれる複数の項目のうち、前記早期支払事故発生ケースとの関連程度を基準にして一つ以上の評価項目を選定して構築されてよい(図5の(a))。
【0069】
より具体的な例として、図5の(a)では、オンライン販売者の売上げ変動性(VARIATION_PER_1MON)、返品率(REFUND_RATIO_1MON)の関連程度が高いと判断され、評価項目として選定される場合を例示している。
【0070】
また、図5に示すように、前記リスク探知模型410は、前記一つ以上の評価項目に対して、判断ツリー(decision tree)模型を用いて前記一つ以上の評価項目に対する各基準値を算出して構築されてよい(図5の(b))。
【0071】
より具体的な例として、図5の(b)では、判断ツリー(decision tree)模型を用いてオンライン販売者の売上げ変動性(VARIATION_PER_1MON)に対する基準値を算出する場合を例示している。
【0072】
また、図5に示すように、前記リスク探知模型410は、前記一つ以上の評価項目に対して適合率(precision)及び再現率(recall)の値を反映するF1スコア(f1-score)を用いて、前記第1オンライン販売者に対するリスク有無判断基準値を算出して構築されてよい(図5の(c))。
【0073】
より具体的な例として、図5の(c)では、前記第1オンライン販売者に対するリスク有無判断基準値が0.08レベルで最適のリスク探知模型性能を有する場合を例示している。
【0074】
また、図6では、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100、装置及び方法におけるオンライン販売者に対する早期精算過程を例示している。
【0075】
このとき、図6に示すように、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100及び方法では、第1オンライン販売者の売上げ変動性、相対取引履歴、非正常取引履歴、支払保留履歴などを反映(510)し、前記第1オンライン販売者に対する早期精算許容時の危険度が算出でき(530)、前記算出された危険度が予め定められた基準値よりも大きい場合に、前記第1オンライン販売者に対する販売代金の早期支払を保留することができる(540)。
【0076】
また、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100及び方法では、第1オンライン販売者に対する返品要請比率が、予め定められた基準値よりも大きくなる場合(520)に、前記第1オンライン販売者を販売代金早期支払対象者から除外し、購買確定後精算対象者へと転換することができる(550)。
【0077】
また、図7では、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100、装置及び方法において、第1オンライン販売者の販売代金早期支払申請及びそれによる販売代金早期支払対象選定可否判断過程を示すフローチャートを示している。
【0078】
図7に示すように、まず、S1110段階において、第1オンライン販売者は、オンライン販売者端末120を用いて第1サーバー130に接続し、販売代金早期支払を申請する。
【0079】
次いで、S1120段階では、前記第1オンライン販売者が月間取引額、返品率などを考慮して算定された1次対象者に含まれるか否か判断する。
【0080】
この時、前記第1オンライン販売者が前記1次対象者に含まれた場合、S1140段階で、前記第1オンライン販売者のクイックエスクローなどの別途早期精算サービス利用が可能か否かを確認する。
【0081】
また、S1150段階では、前記第1オンライン販売者に対して販売代金早期支払のための約款及び個人情報利用などに対する同意を求める。
【0082】
また、S1160段階では、前記第1オンライン販売者に対して本人認証を行う。
【0083】
また、S1170段階では、前記第1オンライン販売者に対して代表者が一致するか否か確認する。
【0084】
また、S1180段階では、前記第1オンライン販売者に対する信用情報を照会し、信用不良者か否か確認する。
【0085】
上記のような一連の段階を経て前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期支払申請を完了し(S1190)、販売代金早期支払対象者として選定された第1オンライン販売者に販売代金早期支払サービスを適用する。
【0086】
さらに、上では前記第1サーバー130が主にオンラインショッピングサイトに含まれたり連動して動作するとして説明しているが、本発明は必ずしもこれに限定されず、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100、装置及び方法において、前記第1サーバー130がオンラインショッピングサイト又はショッピングサービス提供システムと独立して具現されて動作しながら、前記オンラインショッピングサイトのオンライン販売者に対して販売代金をオンライン購買者の購買確定前に前もって支払うようにすることも可能である。
【0087】
また、本発明のさらに他の側面によるコンピュータプログラムは、上述したオンラインショッピング代金精算サービス提供方法の各段階を、ハードウェアと結合して、そのハードウェアのプロセッサを用いて実行させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータ可読媒体に恒常的に記憶されるか、或いは実行又はダウンロードのために臨時に記憶されてよい。前記コンピュータプログラムは、コンパイラーによって生成される機械語コードを含むコンピュータプログラムの他、インタープリターなどを用いてコンピュータで実行可能な高級言語コードを含むコンピュータプログラムであってもよい。このとき、前記コンピュータとしては、パーソナルコンピューター(PC)又はノートパソコンなどに限定されず、サーバー、スマートフォン、タブレットPC、PDA、携帯電話など、中央処理装置(CPU)を備えてコンピュータプログラムを実行できるいかなる情報処理装置をも含む。また、前記コンピュータ可読媒体は、単一又は数個のハードウェアが結合した形態の様々な記録手段又は記憶手段であってよいが、あるコンピュータシステムに直接接続される媒体に限定されず、ネットワーク上に分散存在するものであってもよい。媒体の例示としては、電子的記録媒体(例えば、ROM、フラッシュメモリーなど)、マグネチック記憶媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスクなど)、光学的読取り媒体(例えば、CD-ROM、DVDなど)のようにコンピュータ可読のいかなる記憶媒体をも含む。また、他の媒体の例示として、アプリケーションを流通するアプリケーションストア又はその他様々なソフトウェアを供給又は流通するサイト、サーバーなどで管理する記録媒体又は記憶媒体も挙げることができる。
【0088】
また、図8では、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算のためのサーバー130のブロック図を例示している。
【0089】
図8に示すように、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算のためのサーバー130は、早期精算申請受信部131、早期精算許容可否判断部132及び販売代金早期精算部133を含んで構成されてよい。
【0090】
さらに、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算のためのサーバー130には、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引による取引内訳を蓄積して生成された取引内訳データベース135がさらに含まれてもよい。
【0091】
次に、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算のためのサーバー130を各構成要素別に説明する。また、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算のためのサーバー130に関するより詳細な内容は、前述した図1図7の本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算システム100及び方法などと類似に様々な実施例によって具現できるところ、詳細説明の反復は省略する。
【0092】
まず、前記オンラインショッピング代金精算のためのサーバー130において、前記早期精算申請受信部131は、前記オンラインショッピングサイトの第1オンライン販売者の販売代金早期精算申請を受信する。
【0093】
また、前記早期精算許容可否判断部132では、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を用いて、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを判断する。
【0094】
また、オンラインショッピング代金精算のためのサーバー130には、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引による取引内訳を蓄積して取引内訳データベースを生成する取引内訳データベース生成部(図示せず)がさらに含まれてもよい。
【0095】
このとき、前記取引内訳データベース生成部(図示せず)において、前記取引内訳データベースは、前記オンラインショッピングサイトにおける前記第1オンライン販売者の取引内訳を実時間反映してアップデートされてよく、このため、前記早期精算許容可否判断部132では、実時間アップデートされる前記第1オンライン販売者の取引内訳を反映して前記第1オンライン販売者に対する早期精算許容の可否を判断することができる。
【0096】
また、前記早期精算許容可否判断部132には、予め構築されたリスク探知模型を用いて、前記第1オンライン販売者への早期精算を許容する場合におけるリスクの有無を判断するリスク有無判断部(図示せず)が含まれてよい。
【0097】
このとき、前記リスク有無判断部(図示せず)において、前記リスク探知模型では、前記第1オンライン販売者の過去取引内訳における取引の変動性に対する第1評価項目と共に、前記第1オンライン販売者の過去取引内訳の問題発生危険性に対する第2評価項目を考慮し、前記第1オンライン販売者への早期精算を許容する場合におけるリスクの有無を判断することができる。
【0098】
さらに、前記第1評価項目として前記第1オンライン販売者の前記オンラインショッピングサイトにおけるオンライン事業期間、期間別売上額変動率、期間別購買者特性変動率のいずれか一つ以上を反映して、前記第1オンライン販売者に対する取引の変動性を判断し、前記第2評価項目として前記第1オンライン販売者の取引内訳のうち、不良販売事故発生履歴、相対取引摘発履歴、返品率、非正常取引摘発履歴のいずれか一つ以上を反映して、前記第1オンライン販売者に対する問題発生危険性を判断することができる。
【0099】
また、前記リスク探知模型は、前記オンラインショッピングサイトの複数のオンライン販売者のうち早期支払事故発生ケースに対する機械学習を用いて構築されてよい。
【0100】
このとき、前記リスク探知模型は、前記オンラインショッピングサイトの複数のオンライン販売者の取引内訳に含まれる複数の項目のうち前記早期支払事故発生ケースとの関連程度を基準にして一つ以上の評価項目を選定して構築されてよい。
【0101】
また、前記リスク探知模型は、前記一つ以上の評価項目に対して判断ツリー(decision tree)模型を用いて前記一つ以上の評価項目に対する各基準値を算出して構築されてよい。
【0102】
また、前記リスク探知模型は、前記一つ以上の評価項目に対して適合率(precision)及び再現率(recall)の値を反映するF1スコア(f1-score)を用いて、前記第1オンライン販売者の危険度に対する一つ以上の評価項目に対する各基準値を算出して構築されてよい。
【0103】
また、前記早期精算許容可否判断部132では、前記第1オンライン販売者に対する取引内訳情報を外部に提供せず、前記第1オンライン販売者に対する販売代金早期精算を許容するか否かを独自で判断することができる。
【0104】
また、前記販売代金早期精算部133では、前記オンラインショッピングサイトで第1オンライン購買者が購買した商品の販売代金を、前記第1オンライン販売者への早期精算が許容されなかった場合の支払時点よりも先に支払う。
【0105】
この時、前記早期精算申請受信部131では、前記第1オンライン販売者の販売代金に対する債権譲渡契約又は貸出契約を別途に締結せず、前記販売代金早期精算部133では、前記オンラインショッピングサイトの運営者が保有している販売代金を、第三者を経由せずに前記第1オンライン販売者に直接支払うことができる。
【0106】
これにより、本発明の一実施例に係るオンラインショッピング代金精算サービス提供方法、装置、システム及びコンピュータプログラムでは、オンライン購買者が購買手続を完了する前に販売代金の早期支払を許容するオンライン販売者をより正確に判断し、事故発生を効果的に防止することができ、さらに、オンライン販売者にとっては、手数料などの費用負担が発生する債権譲渡契約締結などの面倒な追加手続を行わなくても販売代金を前もって支払ってもらうことができる。
【0107】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に記載された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例に限定されるものではない。本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある技術思想はいずれも本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきであろう。
【符号の説明】
【0108】
100 オンラインショッピング代金精算システム
110 オンライン購買者端末
120 オンライン販売者端末
130 サーバー
131 早期精算申請受信部
132 早期精算許容可否判断部
133 販売代金早期精算部
135 取引内訳データベース
150 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8