(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240227BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2022075433
(22)【出願日】2022-04-28
【審査請求日】2022-05-18
【審判番号】
【審判請求日】2023-03-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神田 めぐ
(72)【発明者】
【氏名】出水 厚輝
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 静那
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】緑川 隆
【審判官】安井 雅史
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-184185(JP,A)
【文献】特開2003-281389(JP,A)
【文献】特開2015-118673(JP,A)
【文献】特開2003-271846(JP,A)
【文献】特開2018-136839(JP,A)
【文献】特開2003-337874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物々交換の対象となるイベント関連商品である商品に関する商品情報と、当該商品が属するカテゴリ
と、交換希望イベントと、交換希望日時との登録を
利用者から受け付ける受付部と、
同一カテゴリに属する商品のうち、第1利用者が前記商品情報を登録した商品と交換可能な商品に関する第2利用者が登録した前記商品情報を含む第1の提供情報を生成し、前記第1利用者の利用者端末に前記第1の提供情報を表示する処理と、前記第1利用者の交換の申し出に対して前記第2利用者が当該申し出を了承した場合には、商品の交換手段として
イベント名および
交換日時を含む
第2の提供情報を生成し
、前記第2利用者の利用者端末に前記
第2の提供情報を表示する処理とを実行する実行部と、
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記実行部は、
同一カテゴリに属する商品の交換されやすさの度合を学習した機械学習モデルを用いて、前記利用者が交換しやすい順に交換対象となる商品を推奨する
第3の提供情報を生成し、
前記利用者の利用者端末に前記
第3の提供情報を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記実行部は、
前記利用者の位置情報に基づいて、前記利用者との現在位置が近い順に交換対象となる商品を推奨する
第4の提供情報を生成し、
前記利用者の利用者端末に前記
第4の提供情報を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記実行部は、
同一カテゴリにおいて前記商品情報の登録数が多い順に交換対象となる商品を推奨する
第5の提供情報を生成し、
前記利用者の利用者端末に前記
第5の提供情報を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記実行部は、
同一カテゴリにおいて前記利用者が前記商品情報を登録した商品の続巻または最新の型番に対応する交換対象となる商品を推奨する
第6の提供情報を生成し、
前記利用者の利用者端末に前記
第6の提供情報を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項6】
情報提供装置によって実行される情報提供方法であって、
物々交換の対象となるイベント関連商品である商品に関する商品情報と、当該商品が属するカテゴリ
と、交換希望イベントと、交換希望日時との登録を
利用者から受け付ける受付工程と、
同一カテゴリに属する商品のうち、第1利用者が前記商品情報を登録した商品と交換可能な商品に関する第2利用者が登録した前記商品情報を含む第1の提供情報を生成し、前記第1利用者の利用者端末に前記第1の提供情報を表示する処理と、前記第1利用者の交換の申し出に対して前記第2利用者が当該申し出を了承した場合には、商品の交換手段として
イベント名および
交換日時を含む
第2の提供情報を生成し
、前記第2利用者の利用者端末に前記
第2の提供情報を表示する処理とを実行する実行工程と、
を含むことを特徴とする情報提供方法。
【請求項7】
物々交換の対象となるイベント関連商品である商品に関する商品情報と、当該商品が属するカテゴリ
と、交換希望イベントと、交換希望日時との登録を
利用者から受け付ける受付手順と、
同一カテゴリに属する商品のうち、第1利用者が前記商品情報を登録した商品と交換可能な商品に関する第2利用者が登録した前記商品情報を含む第1の提供情報を生成し、前記第1利用者の利用者端末に前記第1の提供情報を表示する処理と、前記第1利用者の交換の申し出に対して前記第2利用者が当該申し出を了承した場合には、商品の交換手段として
イベント名および
交換日時を含む
第2の提供情報を生成し
、前記第2利用者の利用者端末に前記
第2の提供情報を表示する処理とを実行する実行手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、不要になった商品をインターネット上のフリーマーケットサイトに出品し、商品の売買を可能とする技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術は、フリーマーケットサイトへの商品の出品者(適宜、「利用者」)の利便性を向上させる上で改善の余地がある。例えば、フリーマーケットサイトでは、利用者は出品の際の価格の設定や、取引が成立した際の商品の梱包や発送に手間がかかる。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者の利便性の向上を可能とする情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報提供装置は、物々交換の対象となる商品に関する商品情報と、当該商品が属するカテゴリとの登録を受け付ける受付部と、前記商品のうち同一カテゴリに属する商品の交換を実現するための処理を実行する実行部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る情報提供方法は、情報提供装置によって実行される情報提供方法であって、物々交換の対象となる商品に関する商品情報と、当該商品が属するカテゴリとの登録を受け付ける受付工程と、前記商品のうち同一カテゴリに属する商品の交換を実現するための処理を実行する実行工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報提供プログラムは、物々交換の対象となる商品に関する商品情報と、当該商品が属するカテゴリとの登録を受け付ける受付手順と、前記商品のうち同一カテゴリに属する商品の交換を実現するための処理を実行する実行手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、利用者の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報提供システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報提供システムの流れの具体例1を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報提供システムの流れの具体例2を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る商品情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る提供情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る提供情報の具体例1を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る提供情報の具体例2を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る提供情報の具体例3を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る提供情報の具体例4を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る提供情報の具体例5を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る提供情報の具体例6を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る情報提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムを実施するための形態(以下、実施形態)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により、本願に係る情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
〔実施形態〕
以下に、実施形態に係る情報提供システム100の構成、情報提供装置10の構成、情報提供処理の流れを順に説明し、最後に実施形態の効果を説明する。
【0013】
〔1.情報提供システム100の構成〕
図1を用いて、実施形態に係る情報提供システム100の処理を説明する。
図1は、実施形態に係る情報提供システム100の構成例を示す図である。以下では、情報提供システム100の構成例、情報提供システム100の処理、情報提供システム100の効果の順に説明する。
【0014】
(1-1.情報提供システム100の構成例)
図1に示した情報提供システム100は、情報提供装置10と、利用者端末20(20A、20B)とを有する。ここで、情報提供装置10と利用者端末20とは、図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、情報提供システム100には、複数台の情報提供装置10または3台以上の利用者端末20が含まれてもよい。
【0015】
(1-1-1.情報提供装置10)
情報提供装置10は、利用者端末20との間でデータの送受信を行う装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
図1の例では、情報提供装置10がサーバ装置により実現される場合を示す。このとき、情報提供装置10は、インターネット上での物々交換を実現するための情報を提供するウェブサイト(適宜、「物々交換サイト」)を介して、利用者Uに対して提供する提供情報を生成する。
【0016】
(1-1-2.利用者端末20)
利用者端末20は、物々交換サイトにおいて商品の出品を行ったり、商品の交換を実現するための提供情報を受け付けたりする利用者U(UA、UB)によって使用されるデバイス(コンピュータ)である。利用者端末20Aは、利用者UAによる操作を受け付ける。また、利用者端末20Bは、利用者UBによる操作を受け付ける。なお、利用者端末20は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
図1の例では、利用者端末20がスマートフォンにより実現される場合を示す。
【0017】
以下では、利用者端末20を利用者Uと表記する場合がある。すなわち、利用者Uを利用者端末20と読み替えることもできる。また、利用者Uを複数の顧客を表わすものとして使用することがある。さらに、利用者UAを物々交換サイトにおいて交換の申し出を行う顧客、利用者UBを物々交換サイトにおいて交換の申し出を了承または拒否する顧客を表わすものとして使用することがある。
【0018】
(1-2.情報提供システム100の処理)
以下に、情報提供システム100の処理として、ステップS1~S5の処理について説明する。なお、下記のステップS1~S5は、異なる順序で実行することもできる。また、下記のステップS1~S5のうち、省略される処理があってもよい。
【0019】
(1-2-1.ステップS1の処理)
情報提供システム100において、第1に、情報提供装置10は、利用者UAの利用者端末20Aから、物々交換の取引対象として出品する商品の商品情報と、当該商品のカテゴリとの登録を受け付ける(ステップS1)。ここで、商品情報とは、利用者Uが出品する商品に関する情報であって、商品名や題名(タイトル)、商品の画像、購入時の価格、商品ID(identifier)等の商品の基本的な情報の他、利用者Uの当該商品に関する評価やコメント等であるが、特に限定されない。また、商品のカテゴリとは、商品の属性を示す情報であって、商品のジャンル、年式、型式、メーカ名、作者名、出版社名等の商品の基本的な分類の他、利用者Uが当該商品に付与した属性等であるが、特に限定されない。
【0020】
図1(1)の例に示すように、情報提供装置10は、利用者UA(利用者ID「ぺいお」)の利用者端末20Aから、商品情報として、本のタイトルである「猫との暮らし2」、「猫との暮らし3」の登録を受け付ける。また、情報提供装置10は、利用者UAの利用者端末20Aから、商品のカテゴリとして、タグとして付与された「#エッセイ」、「#猫」、「#日常エッセイ」の登録を受け付ける。
【0021】
(1-2-2.ステップS2の処理)
情報提供システム100において、第2に、情報提供装置10は、利用者UBの利用者端末20Bから、物々交換の取引対象として出品する商品の商品情報と、当該商品のカテゴリとの登録を受け付ける(ステップS2)。
【0022】
図1(2)の例に示すように、情報提供装置10は、利用者UB(利用者ID「ぺいみ」)の利用者端末20Bから、商品情報として、本のタイトルである「日常系エッセイ5」の他に、商品へのコメントである「最近発売されたエッセイです。穏やかな気持ちになりたい人におすすめです。普段は○○○○さんのエッセイなどを読みます。」の登録を受け付ける。また、情報提供装置10は、利用者UBの利用者端末20Bから、商品のカテゴリとして、タグとして付与された「#エッセイ」、「#文庫本」、「#日常エッセイ」の登録を受け付ける。このとき、情報提供装置10は、利用者UBが「交換場に投稿する」ボタンをタップすることによって、当該商品情報の登録を確定する指定を受け付ける。さらに、情報提供装置10は、利用者UBが商品の交換手段として利用者間の手渡し等の直接交換を希望する場合には、利用者UBが「ご近所交換を可能とする」ボタンをオンに設定することによって、直接交換の希望を受け付けることもできる。
【0023】
上記のステップS1およびS2において、情報提供装置10は、利用者端末20から利用者Uの利用者情報を取得してもよい。ここで、利用者情報とは、利用者Uの性別、年齢、年代、職業、年収、居住地、既婚・未婚の別、子供の有無、利用者Uの動画像、利用者Uが興味関心を有するカテゴリ等の利用者属性や、利用者Uのウェブサイト上での検索履歴・閲覧履歴、インターネットショッピングでの購買履歴、物々交換サイト上での出品履歴や交換履歴、利用者Uの位置情報等の行動履歴を含む情報である。さらに、利用者情報は、利用者端末20の画面情報、利用者Uの生体情報等を含む情報であってもよく、特に限定されない。
【0024】
(1-2-3.ステップS3の処理)
情報提供システム100において、第3に、情報提供装置10は、利用者Uに提供する提供情報を生成し、利用者端末20に表示する(ステップS3)。ここで、提供情報とは、利用者Uが出品した商品との物々交換を実現するために利用者Uに提供する情報であって、利用者Uに推奨(レコメンド)する商品、出品者、商品の交換手段等に関する情報であるが、特に限定されない。
【0025】
図1(3)の例に示すように、情報提供装置10は、商品の出品時に、利用者UB(利用者ID「ぺいみ」)の利用者端末20Bに、「あなたへのオススメ商品」として、利用者UAが出品した「猫との暮らし2」、「猫との暮らし3」をレコメンドする提供情報を表示する。このとき、情報提供装置10は、利用者UBによる商品の選択を受け付け、選択された商品の詳細画面を表示することもできる。また、情報提供装置10は、利用者UBが投稿後に物々交換サイトで商品を検索したい場合には、利用者UBが「交換場で探す」ボタンをタップすることによって、検索画面を表示することもできる。また、情報提供装置10は、利用者UBが出品した商品の詳細の閲覧したい場合には、利用者UBが「投稿した商品を見る」ボタンをタップすることによって、出品された商品の詳細画面を表示することもできる。
【0026】
また、情報提供装置10は、商品の出品時に利用者Uが登録した商品のカテゴリをもとに利用者Uにレコメンドする商品を特定し、当該商品をレコメンドする提供情報を表示する。
図1(3)の例では、情報提供装置10は、利用者UBによってタグとして付与された「#エッセイ」、「#文庫本」、「#日常エッセイ」の商品のカテゴリのうち「#エッセイ」、「#日常エッセイ」が一致する商品を特定し、「あなたへのオススメ商品」として利用者UBの利用者端末20Bに表示している。このとき、情報提供装置10は、商品のカテゴリがすべて一致する商品のみを表示してもよい。また、情報提供装置10は、商品のカテゴリがすべて一致する商品がない場合には、商品のカテゴリがより一致している商品を優先して表示してもよいし、商品のカテゴリが1つ以上一致している商品をすべて表示してもよい。例えば、
図1(3)の例において、情報提供装置10は、「#エッセイ」、「#文庫本」、「#日常エッセイ」の商品のカテゴリのうち少なくとも1つのカテゴリが一致する商品を特定し、一致するカテゴリ数が多い商品の順に利用者端末20Bに表示する。さらに、情報提供装置10は、一致するカテゴリ数が同じ場合には、登録された商品のカテゴリの順に優先して商品を表示してもよい。例えば、
図1(3)の例において、情報提供装置10は、カテゴリが「#エッセイ」の商品、カテゴリが「#文庫本」の商品があった場合には、利用者UBによって先に登録された「#エッセイ」がカテゴリである商品を優先して利用者端末20Bに表示する。
【0027】
また、
図1(4)の例に示すように、情報提供装置10は、商品の検索時に、利用者UA(利用者ID「ぺいお」)の利用者端末20Aに、交換しやすい順に、利用者UBが出品した「日常系エッセイ1」、「猫との暮らし1」、「日常系エッセイ2」、「日常系エッセイ3」、「日常系エッセイ4」、「日常系エッセイ5」をレコメンドする提供情報を表示する。このとき、情報提供装置10は、利用者UAが商品の交換手段として利用者間の直接交換を希望する場合には、利用者UAが「ご近所交換」ボックスをチェックすることによって、直接交換の希望を受け付けることもできる。
【0028】
また、情報提供装置10は、商品の検索時に利用者Uが入力した商品のカテゴリをもとに利用者Uにレコメンドする商品を特定し、当該商品をレコメンドする提供情報を表示する。
図1(4)の例では、情報提供装置10は、利用者UAによってタグとして付与された「#ドラマ化」、「#日常エッセイ」、「#ミステリー」の商品のカテゴリのうち「#日常エッセイ」が一致する商品を特定し、利用者UAにレコメンドする商品として利用者UAの利用者端末20Aに表示している。このとき、情報提供装置10は、商品のカテゴリがすべて一致する商品のみを表示してもよい。また、情報提供装置10は、商品のカテゴリがすべて一致する商品がない場合には、商品のカテゴリがより一致している商品を優先して表示してもよいし、商品のカテゴリが1つ以上一致している商品をすべて表示してもよい。例えば、
図1(4)の例において、情報提供装置10は、「#ドラマ化」、「#日常エッセイ」、「#ミステリー」の商品のカテゴリのうち少なくとも1つのカテゴリが一致する商品を特定し、一致するカテゴリ数が多い商品の順に利用者端末20Aに表示する。さらに、情報提供装置10は、一致するカテゴリ数が同じ場合には、入力された商品のカテゴリの順に優先して商品を表示してもよい。例えば、
図1(4)の例において、情報提供装置10は、カテゴリが「#日常エッセイ」の商品、カテゴリが「#ミステリー」の商品があった場合には、利用者UAによって先に入力された「#日常エッセイ」がカテゴリである商品を優先して表示する。
【0029】
上記のステップS3において、情報提供装置10は、学習済みの機械学習モデルを用いて提供情報を生成してもよい。例えば、情報提供装置10は、同一カテゴリに属する商品の交換されやすさの度合を学習したDNN(Deep Neural Network)等の機械学習モデルを用いて、利用者Uが交換しやすい順に交換対象となる商品をレコメンドする提供情報を生成し、利用者端末20に表示する。このとき、情報提供装置10は、過去の利用者Uの出品履歴や交換履歴が示す取引成立の割合をもとに、出品された商品との交換されやすさの度合をスコア値として算出し、当該スコア値が大きい順に商品をレコメンドする提供情報を生成する。なお、情報提供装置10は、ルールベースでスコア値を算出してもよい。
【0030】
また、情報提供装置10は、利用者Uの位置情報をもとに利用者端末20に地図を表示し、当該地図上に利用者Uの現在位置に近い出品者の商品を表示する提供情報を生成することもできる。例えば、情報提供装置10は、利用者端末20から利用者Uの位置情報を受け付け、利用者Uとの現在位置が近い順に交換対象となる商品をレコメンドする提供情報を生成し、利用者端末20に表示する。このとき、情報提供装置10は、交換を希望する利用者UAの現在位置を示す地図を利用者端末20Aに表示し、当該地図上で利用者UAが交換を希望する商品を出品している利用者UBの現在位置の位置情報を表示する。
【0031】
また、情報提供装置10は、提供情報を表示する際に物々交換サイトにおける商品の出品数に関する提供情報を生成することもできる。例えば、情報提供装置10は、同一カテゴリにおいて商品情報の登録数が多い順に交換対象となる商品を表示する提供情報を生成し、利用者端末20に表示する。このとき、情報提供装置10は、利用者Uが交換を希望している商品のカテゴリ(例:エッセイ)において、出品されている同一タイトルの商品の出品数を表示したり、出品数が多い順に商品を表示したりする。
【0032】
さらに、情報提供装置10は、利用者Uが出品した商品との関連性に応じて提供情報を生成することもできる。例えば、情報提供装置10は、同一カテゴリにおいて利用者Uが商品情報を登録した商品との関連性が深い順に交換対象となる商品を表示する提供情報を生成し、利用者端末20に表示する。このとき、情報提供装置10は、利用者Uが出品した商品の続巻や最新の型番等に関する商品を表示する提供情報を生成し、利用者端末20に表示する。また、情報提供装置10は、利用者Uが登録していないカテゴリであっても、出品した商品に共通して愛好者が多い作者名、メーカ名等に関する商品を表示する提供情報を生成し、利用者端末20に表示する。
【0033】
(1-2-4.ステップS4の処理)
情報提供システム100において、第4に、情報提供装置10は、利用者UAの利用者端末20Aから、物々交換サイトにおいて交換を希望する商品(欲しい商品)と、交換を提示する商品(譲りたい商品)の指定を受け付ける(ステップS4)。
【0034】
図1(5)の例に示すように、情報提供装置10は、利用者UAが交換を希望する商品「日常系エッセイ5」の指定を受け付け、当該商品の出品者である利用者UBの商品に対するコメントを表示する。また、
図1(6)の例に示すように、情報提供装置10は、利用者UAが「交換する」ボタンをタップすることによって当該商品の交換の希望を確定する指定を受け付け、利用者UAが出品した商品のうち利用者UBに交換を提示する商品の候補である「猫との暮らし2」、「猫との暮らし3」を表示する。そして、情報提供装置10は、利用者UAの利用者端末20Aから、利用者UBに交換を提示する商品として、例えば「猫との暮らし2」の指定を受け付ける。
【0035】
また、情報提供装置10は、交換を提示する商品を選択する際に、商品のカテゴリが一致しているか否かを利用者Uに確認する提供情報を利用者端末20に表示することもできる。
図1(6)の例において、情報提供装置10は、利用者UAが利用者UBに提示する商品を選択した場合には、「タグがすべて同じ商品です」、「タグが一部同じ商品です」、「タグがすべて異なる商品です」等の表示をすることによって、少なくとも1つのカテゴリが一致する商品を利用者UAが選択できるようにしてもよい。
【0036】
(1-2-5.ステップS5の処理)
情報提供システム100において、第5に、情報提供装置10は、利用者UBの利用者端末20Bから、物々交換サイトにおいて利用者UAが提示した商品との交換の同意を受け付ける(ステップS5)。
【0037】
図1(4)~(6)の例に示すように、情報提供装置10は、利用者UAが「日常系エッセイ5」(利用者UB出品)と「猫との暮らし2」(利用者UA出品)との交換を希望し、利用者UBが上記の交換を了承した場合には、利用者UBの利用者端末20Bから交換の同意を受け付ける。このとき、情報提供装置10は、取引が成立した旨を利用者端末20Aおよび利用者端末20Bに通知するとともに、交換手段に関する提供情報を提示する。一方、利用者UAもしくは利用者UBが物々交換に同意しなかった場合、または同意を取り消した場合には、取引が成立しなかった旨を利用者端末20Aおよび利用者端末20Bに通知する。
【0038】
上記のステップS5において、取引が成立した場合に表示される交換手段に関する提供情報について説明する。情報提供装置10は、交換手段として、直接交換または配送の手段を提供する。例えば、情報提供装置10は、利用者UAおよび利用者UBがともに直接交換を希望した場合には、利用者UAおよび利用者UBの現在位置、自宅、指定場所等の交換場所の情報や日時を提供情報として表示する。このとき、情報提供装置10は、交換場所の情報や日時として、利用者UAまたは利用者UBが事前に指定し、同意した場所や日時を提供することもできる。また、情報提供装置10は、利用者UAおよび利用者UBの現在位置の位置情報を取得し、両者の中間地点を交換場所として提供することもできる。一方、情報提供装置10は、利用者UA、利用者UBのいずれかが直接交換を希望しない場合には、利用者UAおよび利用者UBに対する配送先の住所、宛名等の配送先の情報を提供情報として表示する。このとき、情報提供装置10は、上記の配送先の情報とともに、梱包や発送の手順や料金に関する情報を提供することもできる。
【0039】
(1-3.情報提供システム100の効果)
以下では、フリーマーケットサイトを利用する技術の改善点を説明した上で、物々交換サイトを実現可能とする情報提供システム100の効果について説明する。
【0040】
(1-3-1.改善点)
フリーマーケットサイトの利用者(適宜、「フリマ利用者」)は、フリーマーケットサイトを管理するサーバに対して、自身が所持する商品で不要な商品の情報を登録することによって出品する。このとき、フリマ利用者が出品した商品の価格を設定する必要があるので、価格をどのくらいに設定すればよいのか難しい、または価格の設定自体が煩雑なことがある。また、例えば本やアイドルグッズ等を出品する際にはフリマ利用者が1品ずつ出品情報を入力する必要があるので、フリマ利用者にとっては手間となる。また、出品に際して、自分が持っている商品が買ってもらえる商品かどうかに不安を感じるために、出品を控えることもある。さらに、取引が成立した場合であっても、商品を出品したフリマ利用者は、配送のための梱包や発送手続きを行う必要があるので、フリマ利用者にとっては手間となる。なお、SNS(Social Networking Service)等を通じて商品を交換することもできるが、やり取りが煩雑であることが多い。
【0041】
(1-3-2.概要)
情報提供システム100では、情報提供装置10は、物々交換の対象となる商品に関する商品情報と、当該商品が属するカテゴリとの登録を受け付け、商品のうち同一カテゴリに属する商品の交換を実現するための処理を実行する。このとき、情報提供装置10は、商品情報を登録した利用者Uに提供する提供情報を生成し、利用者Uの利用者端末20に提供情報を表示する。
【0042】
具体的には、情報提供装置10は、利用者UAの交換希望が利用者UBにあった場合には、利用者UAが出品した商品と交換可能な商品を利用者UBの利用者端末20Bに表示する。続いて、情報提供装置10は、利用者UBの交換希望に対して利用者UAが同意した場合には、商品の交換手段を含む提供情報を利用者UAの利用者端末20Aおよび利用者UBの利用者端末20Bを表示する。
【0043】
また、情報提供装置10は、利用者Uが交換しやすい商品や、利用者Uとの現在位置が近い商品や、商品の出品数が多い商品や、出品した商品との関連性が深い商品等を利用者端末20に表示することもできる。
【0044】
(1-3-3.効果)
図2~
図3を用いて、情報提供システム100の効果について説明する。
図2~
図3は、実施形態に係る情報提供システム100の流れの具体例を示す図である。
【0045】
(1-3-3-1.具体例1)
図2を用いて、持っている本を出品し、物々交換サイト(交換場)で本を探し、交換を依頼し、交換するまでの具体例1について説明する。なお、
図2において、斜線を付した図形は利用者Uの行動を示し、網掛けを付した図形は当該行動によって期待できる情報提供システム100の効果を示す。
【0046】
まず、利用者Uは、読んでいない本(不要な本)を物々交換サイトに投稿する(
図2(1)参照)。次に、利用者Uは、利用者端末20を用いて交換したい本を見つける(
図2(2)参照)。そして、利用者間において、本の交換が成立する(
図2(3)参照)。このとき、交換が成立した利用者同士がフォローをすることによって、物々交換サイトにおける商品到達率や再訪問率が上昇することが期待できる(
図2(4)参照)。また、同時に、交換が成立した商品と関連性のある別商品を利用者Uが購入することによって、物々交換サイトにおける広告のCVR(コンバージョン率:conversion rate)の改善が期待できる(
図2(5)参照)。
【0047】
一方、利用者Uは、読んでいない本を物々交換サイトに投稿するとともに、SNS等を通じて当該投稿をシェア(共有)する(
図2(6)参照)。このとき、当該投稿をシェアした友人が新たに、物々交換サイトのアプリケーションをインストールすることによって、インストール数の増加が期待できる(
図2(7)参照)。
【0048】
上述してきた具体例1では、利用者Uは、自分が持っている本を読んだことがない本と交換することができる。また、利用者Uは、ジャンルや本の種類がわかるため、ある程度の等価性や品質が保証されて安心して取引することができる。すなわち、利用者Uは、出品時に課題となる「これを出品していいのか」という悩みを減らすことができる。また、利用者Uは、近い本が好きな出品者がわかるので、フォローや投稿のコメント等を通じて繋がりができる。なお、利用者Uは、ランダムで等価性や品質が担保できる商品であれば他のジャンル(例:ゲーム、CD(Compact Disc)等)でも利用することが期待できる。
【0049】
(1-3-3-2.具体例2)
図3を用いて、イベント限定のランダムグッズ(ランダム商品)を出品し、物々交換サイト(交換場)でグッズを探し、交換を依頼し、交換するまでの具体例2について説明する。なお、
図3において、斜線を付した図形は利用者Uの行動を示し、網掛けを付した図形は当該行動によって期待できる情報提供システム100の効果を示す。
【0050】
まず、利用者Uは、購入したランダムグッズを物々交換サイトに投稿する(
図3(1)参照)。このとき、ランダムグッズ以外の商品を同時に出品することによって、物々交換サイトにおける出品数の増加が期待できる(
図3(7)参照)。次に、利用者Uは、利用者端末20を用いて交換したいグッズを見つける(
図3(2)参照)。そして、利用者間において、グッズの交換が成立する(
図3(3)参照)。このとき、交換が成立した利用者同士がフォローをすることによって、物々交換サイトにおける商品到達率や再訪問率が上昇することが期待できる(
図3(4)参照)。また、グッズの検索時や交換成立時に、検索または交換したグッズと関連性のある別商品を利用者Uが購入することによって、物々交換サイトにおける広告のCVRの改善が期待できる(
図3(4)(6)参照)。
【0051】
一方、利用者Uは、ランダムグッズを物々交換サイトに投稿するとともに、SNS等を通じて当該投稿をシェアする(
図3(8)参照)。当該投稿をシェアした友人が新たに、物々交換サイトのアプリケーションをインストールすることによって、インストール数の増加が期待できる(
図3(9)参照)。
【0052】
上述してきた具体例2では、利用者Uは、SNS等を利用して個人的に交渉することなく、安全かつ簡単に欲しかった商品と持っている商品とを交換することができる。また、利用者Uは、同じイベントのグッズであるので等価性が保証される商品を交換することができる。また、利用者Uは、同じ商品やアイドル等が好きな出品者がわかるので、フォローや投稿のコメントなどを通じて繋がりができる。
【0053】
(1-3-3-3.その他)
上記では、本やランダムグッズについて説明したが、子供のおさがり交換、合わなかった化粧品交換、買いすぎたアイドルグッズ等でもよく、特に限定されない。すなわち、情報提供システム100は、ジャンル、価格帯、興味関心等に応じて物々交換の取引をマッチングさせ、利用者Uの持ち物リスト登録時に物々交換可能なものとそうでないものを区別して登録し、同じジャンルの物々交換可能物品のみを取引できる場を提供することができる。
【0054】
(1-3-3-4.まとめ)
上述してきたように、情報提供システム100では、物々交換による直接やりとりを可能にすることによって、利用者Uは、商品の梱包や発送が必要なくなり、価格の設定が不要となり、価値が近いものと交換するので不安が少ないという利点が生じ、フリーマーケットサイトで出品するときと比べ「ハードル」が下がる。換言すると、情報提供システム100は、「使ってないけど売れないもの」を「より使いたいもの」に変えることを可能とし、利用者Uの利便性の向上に寄与する。
【0055】
また、情報提供システム100では、物々交換による直接やりとりを可能にすることによって、お互いの欲しい物がマッチングでき、ジャンルが近い物同士で交換するので、趣味や目的が近いもの同士での交換が可能になる。換言すると、情報提供システム100では、共通点を持った人とのつながりが作れ、欲しい商品の情報にたどり着きやすくなり、より価値があるものと出会える可能性が広がることを可能とし、利用者Uの利便性の向上に寄与する。
【0056】
〔2.情報提供装置10の構成〕
図4を用いて、実施形態に係る情報提供装置10の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る情報提供装置10の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、情報提供装置10は、通信部11、記憶部12および制御部13を有する。
【0057】
(2-1.通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、所定の通信網(ネットワーク)と有線または無線で接続され、各種装置との間で情報の送受信を行う。
【0058】
(2-2.記憶部12)
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部12は、
図4に示すように、利用者情報記憶部12a、商品情報記憶部12bおよび提供情報記憶部12cを有する。そして、記憶部12は、制御部13が動作する際に参照する各種情報や、制御部13が動作した際に取得した各種情報を記憶する。
【0059】
(2-2-1.利用者情報記憶部12a)
利用者情報記憶部12aは、利用者Uに関する各種の情報(利用者情報)を記憶する。ここで、
図5を用いて、利用者情報記憶部12aが記憶する情報の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
図5の例において、利用者情報記憶部12aは、「利用者ID」、「出品履歴」、「交換履歴」といった項目を有する。
【0060】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。「出品履歴」は、物々交換サイト上での商品情報の登録履歴や取消履歴等を含む情報である。「交換履歴」は、物々交換サイト上での交換成立商品、交換不成立商品、交換手段等を含む情報である。
【0061】
すなわち、
図5では、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者Uについて、出品履歴が「出品履歴#1」、「出品履歴#2」、交換履歴が「交換履歴#1」、「交換履歴#2」である例を示す。
【0062】
(2-2-2.商品情報記憶部12b)
商品情報記憶部12bは、物々交換の対象となる商品に関する各種の情報(商品情報)を記憶する。ここで、
図6を用いて、商品情報記憶部12bが記憶する情報の一例を説明する。
図6は、実施形態に係る商品情報記憶部12bの一例を示す図である。
図6の例において、商品情報記憶部12bは、「商品ID」、「利用者ID」、「カテゴリID」といった項目を有する。
【0063】
「商品ID」は、物々交換サイトに登録された商品を識別するための識別情報を示す。「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。「カテゴリID」は、物々交換サイトに商品情報とともに登録されたカテゴリを識別するための識別情報を示す。
【0064】
すなわち、
図6では、商品ID「GID#1」によって識別される商品について、出品した利用者の利用者ID「UID#1」に対応する登録されたカテゴリIDが「CID#1」、「CID#2」であって、出品した利用者の利用者ID「UID#2」に対応する登録されたカテゴリIDが「CID#1」、「CID#3」である例を示す。
【0065】
(2-2-3.提供情報記憶部12c)
提供情報記憶部12cは、制御部13の実行部13bによって生成された利用者Uに提供する各種の情報(提供情報)を記憶する。ここで、
図7を用いて、提供情報記憶部12cが記憶する情報の一例を説明する。
図7は、実施形態に係る提供情報記憶部12cの一例を示す図である。
図7の例において、提供情報記憶部12cは、「商品ID」、「交換対象商品」、「出品者情報」、「交換手段」といった項目を有する。
【0066】
「商品ID」は、物々交換サイトに登録された商品を識別するための識別情報を示す。「交換対象商品」は、商品IDが示す商品と交換可能な商品に関する情報である。「出品者情報」は、交換対象商品を出品した利用者Uに関する情報である。「交換手段」は、交換対象商品を出品した利用者Uが設定した直接交換や配送等の交換手段に関する情報である。
【0067】
すなわち、
図7では、商品ID「GID#1」によって識別される商品について、交換対象商品「交換対象商品#1」に対応する出品者情報が「出品者情報#1」、交換手段が「交換手段#1」であって、交換対象商品「交換対象商品#2」に対応する出品者情報が「出品者情報#2」、交換手段が「交換手段#2」である例を示す。
【0068】
(2-3.制御部13)
制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0069】
図4に示すように、制御部13は、受付部13a、実行部13bおよび学習部13cを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部13の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部13が有する各処理部の接続関係は、
図4に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0070】
(2-3-1.受付部13a)
受付部13aは、物々交換の対象となる商品に関する商品情報の登録を受け付ける。例えば、受付部13aは、利用者Uの利用者端末20から、商品名やタイトル、商品の画像、購入時の価格、商品ID、利用者Uの当該商品に関する評価やコメント等の登録を受け付ける。また、受付部13aは、物々交換の対象となる商品が属するカテゴリとの登録を受け付ける。例えば、受付部13aは、商品のカテゴリとして、商品に付与された所定のタグ(例:ハッシュタグ)を受け付ける。具体的には、受付部13aは、利用者Uの利用者端末20から、商品のジャンル、年式、型式、メーカ名、作者名、出版社名、利用者Uが当該商品に付与した属性等の登録を受け付ける。
【0071】
また、受付部13aは、利用者Uの利用者情報を受け付ける。例えば、受付部13aは、利用者Uの利用者端末20から、利用者Uの属性として、利用者Uの性別、年齢、年代、職業、年収、居住地、既婚・未婚の別、子供の有無、利用者Uの動画像、利用者Uが興味関心を有するカテゴリ等を受け付ける。また、受付部13aは、利用者Uの利用者端末20から、利用者Uの履歴に関する情報として、物々交換サイト上での出品履歴や交換履歴、利用者Uの位置情報等の行動履歴等を受け付ける。
【0072】
なお、受付部13aは、登録を受け付けた商品情報やカテゴリを商品情報記憶部12bに格納する。また、受付部13aは、受け付けた利用者情報を利用者情報記憶部12aに格納する。
【0073】
(2-3-2.実行部13b)
実行部13bは、物々交換の対象となる商品のうち同一カテゴリに属する商品の交換を実現するための処理を実行する。例えば、実行部13bは、当該商品のうち少なくとも1つ以上の同一タグが付与された商品の交換を実現するための処理を実行する。また、実行部13bは、商品情報を登録した利用者Uに提供する提供情報を生成し、利用者Uの利用者端末20に提供情報を表示する。このとき、実行部13bは、当該商品のうち同一タグが付与された商品情報を含む提供情報を生成し、利用者Uの利用者端末20に提供情報を表示する。また、実行部13bは、当該商品のうち複数のタグを組み合わせて検索した商品情報を含む提供情報を生成し、利用者Uの利用者端末20に提供情報を表示する。
【0074】
以下では、物々交換が成立するまでの基本的な流れについて説明する。まず、実行部13bは、第1利用者(利用者UA)の交換の申し出に対して第2利用者(利用者UB)が当該申し出を受け付けた場合には、利用者UAが登録した商品情報のうち当該申し出を行った商品と交換可能な商品に関する商品情報を含む提供情報を生成し、利用者UBの利用者端末20Bに提供情報を表示する。続いて、実行部13bは、利用者UAの交換の申し出に対して利用者UBが当該申し出を了承した場合には、商品の交換手段を含む提供情報を生成し、利用者UAの利用者端末20Aおよび利用者UBの利用者端末20Bに提供情報を表示する。
【0075】
すなわち、第1に、実行部13bは、先に交換の申し出を行う利用者UAの利用者端末20Aに対して、商品検索時や商品推奨時に交換可能な商品に関する提供情報を表示する。第2に、実行部13bは、利用者UAの商品の指定をもとに交換の申し出を受ける利用者UBの利用者端末20Bに対して、利用者UAが商品情報を登録した商品のうち指定された商品と交換可能な商品に関する提供情報を表示する。第3に、実行部13bは、利用者UAの交換の申し出を利用者UBが了承し、両者の交換の意思が合致した場合には、直接交換や配送等の交換手段を含む提供情報を利用者UAの利用者端末20Aおよび利用者UBの利用者端末20Bに表示する。なお、実行部13bが生成し、利用者端末20に表示する提供情報の具体例については、〔3.提供情報の具体例〕にて後述する。
【0076】
以下では、商品検索時や商品推奨時に利用者端末20に表示される提供情報について説明する。例えば、実行部13bは、同一カテゴリに属する商品の交換されやすさの度合を学習した機械学習モデルを用いて、利用者Uが交換しやすい順に交換対象となる商品を推奨する提供情報を生成し、利用者端末20に提供情報を表示する。具体的な例を用いて説明すると、実行部13bは、同一カテゴリにおける複数の商品の商品情報を入力された際に商品間の交換しやすさの度合を出力するように学習を行ったDNN等の機械学習モデルを用いて、利用者Uが出品した商品との交換されやすさの度合をスコア値として算出し、当該スコア値が大きい順に商品を推奨する提供情報を生成し、利用者端末20に提供情報を表示する。このとき、実行部13bは、過去の利用者Uの出品履歴や交換履歴が示す取引成立の割合をもとに学習を行った利用者Uごとの機械学習モデルを用いて、スコア値を算出してもよい。なお、実行部13bは、ルールベースでスコア値を算出してもよい。
【0077】
また、実行部13bは、利用者Uの位置情報に基づいて、利用者Uとの現在位置が近い順に交換対象となる商品を推奨する提供情報を生成し、利用者端末20に提供情報を表示する。具体的な例を用いて説明すると、実行部13bは、利用者UAの半径1キロメートル以内にいる交換希望商品の出品者である利用者UBの位置情報を、利用者端末20に地図上に記号で表示する。このとき、実行部13bは、利用者UAに最も近い利用者UBが出品した商品の詳細情報や、利用者UAが地図上で選択した利用者UBが出品した商品の詳細情報を表示する。
【0078】
また、実行部13bは、同一カテゴリにおいて商品情報の登録数が多い順に交換対象となる商品を推奨する提供情報を生成し、利用者端末20に提供情報を表示する。具体的な例を用いて説明すると、実行部13bは、利用者Uが商品のカテゴリとして「エッセイ」を選択した場合には、カテゴリが「エッセイ」として登録されている本のうち同一タイトルの本の登録数の上位10位までの商品を順に表示する。このとき、実行部13bは、本のタイトルとともに登録数を表示してもよい。
【0079】
また、実行部13bは、同一カテゴリにおいて利用者Uが商品情報を登録した商品との関連性が高い順に交換対象となる商品を推奨する提供情報を生成し、利用者端末20に提供情報を表示する。具体的な例を用いて説明すると、実行部13bは、利用者Uが出品した商品の続巻(例:「猫との暮らし1」を登録しているとき、「猫との暮らし2」)や最新の型番等に関する商品を利用者端末20に表示する。このとき、実行部13bは、利用者Uが登録していないカテゴリであっても、出品した商品と共通して愛好者が多い作者名(例:エッセイ作家として著名な「○○○○」)、メーカ名等に関する商品を表示してもよい。
【0080】
なお、実行部13bは、利用者情報を利用者情報記憶部12aから取得する。また、実行部13bは、商品情報やカテゴリを商品情報記憶部12bから取得する。また、実行部13bは、生成した提供情報を提供情報記憶部12cに格納する。
【0081】
(2-3-3.学習部13c)
学習部13cは、同一カテゴリにおける複数の商品の商品情報を入力された際に商品間の交換しやすさの度合を出力するように、機械学習モデルの学習を行う。このとき、学習部13eは、バックプロパゲーション等により機械学習モデルの学習を行ってもよい。
【0082】
例えば、学習部13cは、利用者Uごとに、利用者Uが出品した商品と交換しやすい対象商品を示す情報が機械学習モデルに入力された場合には、当該対象商品に対するスコア値が「1」に近づく数値として出力されるように、機械学習モデルの学習を行う。
【0083】
一方、学習部13cは、利用者Uごとに、利用者Uが出品した商品と交換しにくい対象商品を示す情報が機械学習モデルに入力された場合には、当該対象商品に対するスコア値が「0」に近づく数値として出力されるように、機械学習モデルの学習を行う。
【0084】
〔3.提供情報の具体例〕
図8~
図13を用いて、実施形態に係る情報提供装置10が表示する提供情報の具体例について説明する。
図8~
図13は、実施形態に係る提供情報の具体例を示す図である。以下では、テーマごとの本をブランド交換する際の提供情報の具体例、イベント限定のランダムグッズを交換する際の提供情報の具体例の順に説明する。
【0085】
(3-1.本のブランド交換)
図8~
図10を用いて、実施形態に係る情報提供装置10が表示する、テーマごとの本をブランド交換する際の提供情報の具体例について説明する。以下では、利用者UA(利用者ID「ぺいお」)の利用者端末20Aに表示される本の出品時(投稿時)の提供情報および本の検索時の提供情報、利用者UB(利用者ID「ぺいみ」)の利用者端末20Bに表示される本の交換依頼から交換完了までの提供情報の順に説明する。
【0086】
(3-1-1.本の出品時の提供情報)
図8を用いて、本のブランド交換における本の出品時の提供情報について説明する。まず、物々交換サイトにおいて「出品・持ち物」ボタンをタップすることによって、入力前の投稿画面(
図8(1)参照)が利用者端末20Aに表示される。
図8(1)の例では、利用者UAは、「商品情報」として、「ジャンル」の選択、「商品の状態」の選択、「商品説明」の記入、商品のカテゴリである「#タグを追加する」の記入を行う。また、利用者UAは、交換手段である「交換方法」として、直接交換である「ご近所交換」の選択、「配送の方法」の選択、「発送までの日数」の選択、「発送元の地域」の選択を行う。
【0087】
次に、上記の入力を行うことによって、投稿が可能な状態である入力後の投稿画面(
図8(2)参照)が表示される。
図8(2)の例では、「商品情報」として、「ジャンル」が「日本文学」と選択され、「商品の状態」が「やや傷や汚れあり」と選択され、「商品説明」が「読書好きの友人から勧められたため読んでみました。結果、読んでよかったです!現代の高校生を主人公にしているのですが、それぞれが抱える悩みは不偏性もあり共感できました。次は同じような高校生の青春ものや、△△△△さん作品のようなミステリー系が読みたいと思っています。ぜひ交換お願いします!」と記入され、「#タグを追加する」が「#高校生」、「#青春」と記入されている。
【0088】
続いて、
図8(2)の画面において、「交換方法」として、「ご近所交換」を選択することによって、直接交換を行う際の交換場所を指定可能な地図画面(
図8(3)参照)が表示される。
図8(3)の例では、交換場所として「MK駅」を記入することによって、「MK駅」周辺の駅やバス停の情報が表示されており、「MK駅」を地図画面上でタップすることによって、
図8(2)の画面の「場所」が「MK駅」と反映される。また、
図8(2)の画面において、「日時」を「2022/03/27-04/01 8:00~9:00 20:00~21:00」と記入することによって、交換希望日時が反映される。
【0089】
一方、「交換方法」として、「ご近所交換」を選択しない場合には、配送による交換を選択することもできる。このとき、
図8(2)の画面において、「配送の方法」の選択、「発送までの日数」の選択、「発送元の地域」の選択を行うことによって、配送手段の詳細が反映される。
【0090】
最後に、
図8(2)の画面において、「投稿する」ボタンをタップすることによって、投稿完了画面(
図8(4)参照)が表示される。
図8(4)の例では、「投稿が完了しました」の表示とともに、検索画面に遷移する「交換場で探す」ボタンや出品した商品の詳細画面に遷移する「投稿した商品を見る」ボタンが表示される。また、出品した商品に対応するレコメンド商品である「あなたへのオススメ」として、カテゴリ「青春」が共通する商品の一覧が表示される。このとき、
図8(4)の画面において表示されたレコメンド商品の1つ以上をタップすることによって、商品の交換を依頼する画面(
図9(2)参照)が表示される。
【0091】
(3-1-2.本の検索時の提供情報)
図9を用いて、本のブランド交換における本の検索時の提供情報について説明する。まず、物々交換サイトにおいて「さがす」ボタンをタップすることによって、交換対象商品の検索画面(
図9(1)参照)が表示される。
図9(1)の例では、検索カテゴリとして、「ミステリー」および「青春」を記入し、検索を行うことによって、「ミステリー」および「青春」のうち少なくとも1つのカテゴリが含まれる商品の一覧が表示される。
【0092】
次に、
図9(1)の画面において表示した商品のうち1つ以上をタップすることによって、商品の交換依頼時の投稿画面(
図9(2)参照)が表示される。
図9(2)の例では、
図9(1)で選択した交換希望商品の出品者である利用者UBに送信する文章である「読んでみると小説が映画とは違うと言った意味がわかりました。是非読んでみてください!」が表示されている。このとき、利用者UAは、送信する文章を商品ごとに事前に登録しておくこともできるし、登録した文章を送信前に編集することもできる。なお、利用者UAは、利用者UBの出品した商品のうち複数の商品を交換希望商品として選択することもできる。
【0093】
続いて、
図9(2)の画面において「投稿する」ボタンをタップすることによって、商品の交換依頼画面(
図9(3)(4)参照)が表示される。ここで、
図9(3)は、
図9(2)の画面で「交換方法」として配送を選択した場合に表示される。一方、
図9(4)は、
図9(2)の画面で「交換方法」として直接交換を選択した場合に表示される。このとき、
図9(3)または
図9(4)の画面において「あなたの交換可能な商品」として表示された商品のうち1つ以上をタップし、「交換を依頼する」ボタンをタップすることによって、交換依頼先である利用者UBの利用者端末20Bに対して商品交換依頼が送信される。一方、
図9(2)の画面において「投稿する」ボタンをタップした場合であって交換可能な商品がない場合には、「交換可能な商品がありません」と表示される(
図9(5)参照)。このとき、利用者UAは、交換希望商品と交換可能な商品を出品することができる。
【0094】
また、物々交換サイトにおいて「さがす」ボタンをタップし、「ご近所交換」ボタンをオンに設定することによって、地図を用いた交換対象商品の検索画面(
図9(6)参照)が表示される。
図9(6)の例では、現在位置である「MK駅」周辺の複数の利用者UBの位置情報が記号で表示される。このとき、任意の記号をタップすることによって、選択された利用者UBの交換可能な商品の情報を含む地図画面(
図9(7)参照)が表示される。続いて、
図9(7)の画面において「投稿する」をタップすることによって、商品の交換依頼時の投稿画面(
図9(2)参照)が表示される。また、
図9(7)の画面において「交換を依頼する」ボタンをタップすることによって、「交換方法」として直接交換を選択した場合の商品の交換依頼画面(
図9(4)参照)が表示される。
【0095】
(3-1-3.本の交換依頼から交換完了までの提供情報)
図10を用いて、本のブランド交換における交換依頼から交換完了までの提供情報について説明する。まず、利用者UAが交換依頼を送信することによって、利用者UBの利用者端末20Bに交換依頼一覧画面(
図10(1)参照)が表示される。
図10(1)の例では、利用者UAが交換を希望する利用者UBの商品である「交換してほしい商品」、利用者UAが希望する交換手段である「交換の方法:ご近所交換」、利用者UAの商品のうち利用者UAが提示した商品または交換可能な商品である「このユーザーの交換可能商品」が表示される。
【0096】
次に、
図10(1)の画面において「交換に進む」をタップすることによって、商品の交換決定画面(
図10(2)参照)が表示される。
図10(2)の例では、利用者UBの商品のうち利用者UAが交換を希望した複数の商品の一覧が表示され、「あなたの交換可能商品」を一覧から選択を促す表示がされる。一方、
図10(1)の画面において「交換しない」をタップすることによって、交換依頼元である利用者UAの利用者端末20Aに対して交換不成立通知が送信される。
【0097】
続いて、
図10(2)の画面において「あなたの交換可能な商品」として表示された商品のうち1つ以上をタップすることによって、利用者UBの交換可能商品が反映された商品の交換決定画面(
図10(3)(4)参照)が表示される。ここで、
図10(3)は、
図10(2)の画面で「交換方法」として配送を選択、または配送に変更した場合に表示される。一方、
図10(4)は、
図10(2)の画面で「交換方法」として直接交換を選択、または直接交換に変更した場合に表示される。
【0098】
そして、
図10(3)または
図10(4)の画面において「交換を決定する」ボタンをタップすることによって、商品の交換成立画面(
図10(5)参照)が表示される。このとき、交換依頼元である利用者UAの利用者端末20Aに対して交換成立通知が送信される。
【0099】
最後に、
図10(5)の画面において「取引画面へ」ボタンをタップすることによって、商品の交換手段を示す取引画面(
図10(6)(7)参照)が表示される。ここで、
図10(6)は、
図10(2)の画面で「交換方法」として配送を選択、または配送に変更した場合に表示される。一方、
図10(7)は、
図10(2)の画面で「交換方法」として直接交換を選択、または直接交換に変更した場合に表示される。
【0100】
(3-2.ランダムグッズ交換)
図11~
図13を用いて、実施形態に係る情報提供装置10が表示する、イベント限定のランダムグッズを交換する際の提供情報の具体例について説明する。以下では、利用者UA(利用者ID「ぺいお」)の利用者端末20Aに表示されるグッズの出品時(投稿時)の提供情報およびグッズの検索時の提供情報、利用者UB(利用者ID「ぺいみ」)の利用者端末20Bに表示されるグッズの交換依頼から交換完了までの提供情報の順に説明する。
【0101】
(3-2-1.グッズの出品時の提供情報)
図11を用いて、ランダムグッズの交換におけるグッズの出品時の提供情報について説明する。まず、物々交換サイトにおいて「出品・持ち物」ボタンをタップすることによって、入力前の投稿画面(
図11(1)参照)が利用者端末20Aに表示される。
図11(1)の例では、利用者UAは、「商品情報」として、「譲る」と示された出品する商品である商品の画像の添付および商品名の記入、「求む」と示された欲しい商品である商品の画像の添付および商品名の記入、「商品のジャンル」の選択、「商品の状態」の選択、「商品説明」の記入、商品のカテゴリである「#タグを追加する」の記入を行う。また、利用者UAは、交換手段である「交換方法」として、直接交換である「ご近所交換」の選択、「配送の方法」の選択、「発送までの日数」の選択、「発送元の地域」の選択を行う。
【0102】
次に、上記の入力を行うことによって、投稿が可能な状態である入力後の投稿画面(
図11(2)参照)が表示される。
図11(2)の例では、「商品情報」として、「譲る」と示された出品する商品である商品の商品名が「A君バッジ」と記入され、「求む」と示された欲しい商品である商品の商品名が「メンバーバッジ」と記入され、「ジャンル」が「アイドルグッズ」と選択され、「商品の状態」が「目立った傷や汚れなし」と選択され、「商品説明」が「Tドーム2日目手渡しor郵送」と記入され、「#タグを追加する」が「#〇△□×グッズ交換」と記入されている。
【0103】
続いて、
図11(2)の画面において、「交換方法」として、「ご近所交換」を選択することによって、直接交換を行う際の交換場所を指定可能な地図画面(
図11(3)参照)が表示される。
図11(3)の例では、交換場所として「Tドーム」を記入することによって、「Tドーム」周辺の施設の情報が表示されており、「Tドーム」を地図画面上でタップすることによって、
図11(2)の画面の「場所」が「Tドーム」と反映される。また、
図11(2)の画面において、「イベント」を「○△□×史上最大規模のドームツアーTドーム2日目」と記入し、「日時」を「2022/05/05 14:00~15:00」と記入することによって、交換希望イベントおよび交換希望日時が反映される。
【0104】
一方、「交換方法」として、「ご近所交換」を選択しない場合には、配送による交換を選択することもできる。このとき、
図11(2)の画面において、「配送の方法」の選択、「発送までの日数」の選択、「発送元の地域」の選択を行うことによって、配送手段の詳細が反映される。
【0105】
最後に、
図11(2)の画面において、「投稿する」ボタンをタップすることによって、投稿の完了を表示する画面(
図11(4)参照)が表示される。
図11(4)の例では、「投稿が完了しました」の表示とともに、検索画面に遷移する「交換場で探す」ボタンや出品した商品の詳細画面に遷移する「投稿した商品を見る」ボタンが表示される。また、「譲」と示された出品する商品である商品の画像、「求」と示された欲しい商品である商品の画像が表示される。
【0106】
(3-2-2.グッズの検索時の提供情報)
図12を用いて、ランダムグッズの交換におけるグッズの検索時の提供情報について説明する。まず、物々交換サイトにおいて「さがす」ボタンをタップすることによって、交換対象商品の検索画面(
図12(1)参照)が表示される。
図12(1)の例では、検索カテゴリとして、「史上最大規模のドームツアー」を記入し、検索を行うことによって、「史上最大規模のドームツアー」のカテゴリが含まれる商品の一覧が表示される。
【0107】
このとき、同一の商品名の商品がまとめて1つとして表示される商品の一覧が表示されてもよい。例えば、商品識別コードであるJAN(Japanese Article Number)コードや物々交換サイトにおいて割り当てられた商品ID等によって一意に特定される「A君バッジ」という商品を出品している出品者が2名以上いた場合には、レコメンドや検索結果には「A君バッジ」という商品名のみが表示される。ここで、当該表示画面では、検索結果の中で出品者を特定しない形式で商品の一覧が表示されていてもよいし、表示形式は特に限定されない。上記の出品者が2名以上いる商品の商品名を利用者Uが選択することによって、当該商品を出品している出品者の一覧から交換したい相手を選択することもできる。
【0108】
次に、
図12(1)の画面において表示した商品のうち1つ以上をタップすることによって、商品の交換依頼時の投稿画面(
図12(2)(3)参照)が表示される。ここで、
図12(2)は、「ジャンル」、「商品の状態」、「ご近所交換」、「配送の方法」、「配送元の地域」、「商品ID」等を示した詳細画面である。一方、
図12(3)は、
図12(2)の画面の簡易画面である。
【0109】
続いて、
図12(2)または
図12(3)の画面において「交換する」ボタンをタップすることによって、商品の交換依頼画面(
図12(4)(5)参照)が表示される。ここで、
図12(4)は、
図12(2)または
図12(3)の画面で「交換方法」として配送を選択した場合に表示される。一方、
図12(5)は、
図12(2)または
図12(3)の画面で「交換方法」として直接交換を選択した場合に表示される。このとき、
図12(4)または
図12(5)の画面において「あなたの交換可能な商品」として表示された商品うちの1つ以上をタップし、「交換を依頼する」ボタンをタップすることによって交換依頼先である利用者UBの利用者端末20Bに対して商品交換依頼が送信される。なお、出品時の「譲る」または「求む」の指定は当該物品の商品名を特定するJANコードや商品ID等でも指定することができ、利用者UAによって「求む」で指定されている商品を利用者UBが保持している場合(例:出品している、持ち物リスト登録済み)には、当該商品を交換対象商品として自動的に選択することもできる。一方、
図12(2)または
図12(3)の画面の画面において「交換する」ボタンをタップした場合であって交換可能な商品がない場合には、「交換可能な商品がありません」と表示される(
図12(6)参照)。このとき、利用者UAは、交換希望商品と交換可能な商品を出品することができる。
【0110】
(3-2-3.グッズの交換依頼から交換完了までの提供情報)
図13を用いて、ランダムグッズの交換におけるグッズの交換依頼から交換完了までの提供情報について説明する。まず、利用者UAが交換依頼を送信することによって、利用者UBの利用者端末20Bに交換依頼一覧画面(
図13(1)参照)が表示される。
図13(1)の例では、利用者UAが利用者UBに交換を提示する商品である「相手の交換可能商品」、利用者UAが交換を希望する利用者UBの商品である「あなたの交換可能商品」、利用者UAが希望する交換手段である「交換の方法:ご近所交換(イベント交換)」、イベント名である「イベント:○△□×史上最大規模のドームツアーTドーム2日目」、交換場所である「場所:Tドーム」、交換日時である「日時:2022/05/05 14:00~15:00」が表示される。
【0111】
次に、
図13(1)の画面において「交換に進む」をタップすることによって、商品の交換手段を示す取引画面(
図13(2)(3)参照)が表示される。ここで、
図13(2)は、「交換方法」として配送を選択、または配送に変更した場合に表示される。一方、
図13(3)は、「交換方法」として直接交換を選択、または直接交換に変更した場合に表示される。一方、
図13(1)の画面において「交換しない」をタップすることによって、交換依頼元である利用者UAの利用者端末20Aに対して交換不成立通知が送信される。
【0112】
〔4.情報提供処理の流れ〕
図14を用いて、実施形態に係る情報提供装置10の情報提供処理の手順について説明する。
図14は、実施形態に係る情報提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、下記のステップS101~S105は、異なる順序で実行することもできる。また、下記のステップS101~S105のうち、省略される処理があってもよい。
【0113】
(4-1.商品情報受付処理)
第1に、情報提供装置10の受付部13aは、商品情報受付処理を実行する(ステップS101)。例えば、受付部13aは、商品情報として、商品名やタイトル、商品の画像、購入時の価格、商品ID、利用者Uの当該商品に関する評価やコメント等の登録を受け付ける。
【0114】
(4-2.カテゴリ受付処理)
第2に、情報提供装置10の受付部13aは、カテゴリ受付処理を実行する(ステップS102)。例えば、受付部13aは、カテゴリとして、商品のジャンル、年式、型式、メーカ名、作者名、出版社名、利用者Uが当該商品に付与した属性等の登録を受け付ける。
【0115】
(4-3.提供情報生成処理)
第3に、情報提供装置10の実行部13bは、提供情報生成処理を実行する(ステップS103)。例えば、実行部13bは、利用者Uに推奨する商品、出品者、商品の交換手段等を含む提供情報を生成する。
【0116】
(4-4.提供情報表示処理)
第4に、情報提供装置10の実行部13bは、提供情報表示処理を実行する(ステップS104)。例えば、実行部13bは、生成した提供情報を利用者Uの利用者端末20に表示する。
【0117】
(4-5.学習処理)
第5に、情報提供装置10の学習部13cは、学習処理を実行する(ステップS105)。例えば、学習部13cは、利用者Uの交換履歴等を用いて機械学習モデルの学習を行う。
【0118】
〔5.実施形態の効果〕
最後に、実施形態の効果について説明する。以下では、実施形態に係る処理に対応する効果1~8について説明する。
【0119】
(5-1.効果1)
上述した実施形態に係る処理では、物々交換の対象となる商品に関する商品情報と、当該商品が属するカテゴリとの登録を受け付け、当該商品のうち同一カテゴリに属する商品の交換を実現するための処理を実行する。このため、本処理では、利用者Uの利便性を向上することができる。
【0120】
(5-2.効果2)
上述した実施形態に係る処理では、商品情報を登録した利用者Uに提供する提供情報を生成し、利用者Uの利用者端末20に提供情報を表示する。このため、本処理では、物々交換サイトを用いることによって、利用者Uの利便性を向上することができる。
【0121】
(5-3.効果3)
上述した実施形態に係る処理では、利用者UAの交換の申し出に対して利用者UBが当該申し出を受け付けた場合には、利用者UAが登録した商品情報のうち当該申し出を行った商品と交換可能な商品に関する商品情報を含む提供情報を生成し、利用者UBの利用者端末20Bに提供情報を表示する。このため、本処理では、相互にやりとりを可能とする物々交換サイトを用いることによって、利用者Uの利便性を向上することができる。
【0122】
(5-4.効果4)
上述した実施形態に係る処理では、利用者UBの交換の申し出に対して利用者UAが当該申し出を了承した場合には、商品の交換手段を含む提供情報を生成し、利用者UAの利用者端末20Aおよび利用者UBの利用者端末20Bに提供情報を表示する。このため、本処理では、相互にやりとりを可能とする物々交換サイトを用い、交換手段を提供することによって、利用者Uの利便性を向上することができる。
【0123】
(5-5.効果5)
上述した実施形態に係る処理では、同一カテゴリに属する商品の交換されやすさの度合を学習した機械学習モデルを用いて、利用者Uが交換しやすい順に交換対象となる商品を推奨する提供情報を生成し、利用者端末20に提供情報を表示する。このため、本処理では、利用者Uに交換しやすい商品を推奨することによって、利用者Uの利便性を向上することができる。
【0124】
(5-6.効果6)
上述した実施形態に係る処理では、利用者Uの位置情報に基づいて、利用者Uとの現在位置が近い順に交換対象となる商品を推奨する提供情報を生成し、利用者端末20に提供情報を表示する。このため、本処理では、利用者Uに現在位置に近い商品を推奨することによって、利用者Uの利便性を向上することができる。
【0125】
(5-7.効果7)
上述した本実施形態に係る処理では、同一カテゴリにおいて商品情報の登録数が多い順に交換対象となる商品を推奨する提供情報を生成し、利用者端末20に提供情報を表示する。このため、本処理では、利用者Uに出品数が多い商品を推奨することによって、利用者Uの利便性を向上することができる。
【0126】
(5-8.効果8)
上述した本実施形態に係る処理では、同一カテゴリにおいて利用者Uが商品情報を登録した商品との関連性が高い順に交換対象となる商品を推奨する提供情報を生成し、利用者端末20に提供情報を表示する。このため、本処理では、利用者Uがより希望する商品を推奨することによって、利用者Uの利便性を向上することができる。
【0127】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報提供装置10は、例えば、
図15に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置10を例に挙げて説明する。
図15は、情報提供装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0128】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0129】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0130】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0131】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0132】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部13の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0133】
〔その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
【0134】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0135】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0136】
例えば、上述した情報提供装置10は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0137】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0138】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0139】
10 情報提供装置
11 通信部
12 記憶部
12a 利用者情報記憶部
12b 商品情報記憶部
12c 提供情報記憶部
13 制御部
13a 受付部
13b 実行部
13c 学習部
20、20A、20B 利用者端末
100 情報提供システム