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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】ヘテロ環式RIP1キナーゼ阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 413/14 20060101AFI20240227BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240227BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20240227BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20240227BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20240227BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20240227BHJP
   A61K 31/553 20060101ALI20240227BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20240227BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20240227BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20240227BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
C07D413/14 CSP
A61P29/00
A61P37/02
A61P17/00
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P7/00
A61K31/553
A61K31/55
C07D401/14
C07D405/14
A61P43/00 111
【請求項の数】 42
(21)【出願番号】P 2022513960
(86)(22)【出願日】2020-09-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(86)【国際出願番号】 US2020049540
(87)【国際公開番号】W WO2021046447
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-03-01
(31)【優先権主張番号】62/897,223
(32)【優先日】2019-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/932,404
(32)【優先日】2019-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/001,016
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/004,290
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/004,301
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/004,319
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504294145
【氏名又は名称】ライジェル ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100176474
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ショー,サイモン
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ヴァネッサ
(72)【発明者】
【氏名】バーミディパティ,ソマセカー
【審査官】土橋 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-512488(JP,A)
【文献】特表2018-519319(JP,A)
【文献】特表2022-547504(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iによる化合物、
【化1】
またはその薬学的に許容される塩、N-オキシド、溶媒和物、互変異性体、もしくは立体異性体であって、式中、
環Bが、ヘテロアリールであり、
各Rが、独立して-リンカー-R基であり、前記リンカーが、C2-6アルキニルであり、Rが、ヘテロシクリル、R、-C(R、または-C(R)=C(Rであり、
が、Rであり、
が、Rであり、
存在する場合、各Rが、独立して、Rであり、
Lが、ヘテロ原子またはC1-10脂肪族、であり、
Xが、CHまたはOであり、
Zが、ヘテロアリールであり、
mが、1、2、3、または4であり、
nが、0、1、または2であり、
が、出現ごとに独立して、H、D、C1-10脂肪族、C1-10ハロ脂肪族、C5-10芳香族、C3-6ヘテロ環式、またはC3-10スピロヘテロ環式であり、
が、出現ごとに独立して、-OH、-SH、-OR、-SR、-NR、-Si(R、-C(O)OH、-C(O)OR、-C(O)NR、または-OC(O)NRであり、
が、出現ごとに独立して、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C3-6シクロアルキル、またはC5-10芳香族であり、ここで、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C3-6シクロアルキル、またはC5-10芳香族は、1、2、もしくは3つのRで置換され任意に置換され、
が、出現ごとに独立して、H;1、2、もしくは3つのR、もしくはC3-9ヘテロシクリルで置換され得るC1-6アルキル;1、2、もしくは3つのRで置換され得るC3-6シクロアルキル;1、2、もしくは3つのRで置換され得るC3-6ヘテロ環式;1、2、もしくは3つのRで置換され得るC5-10アリール;1、2、もしくは3つのRで置換され得るC5-10ヘテロアリールであるか、または2つのR基が、そこに結合している窒素と一緒になって、1つ以上のRで置換され得るC3-9ヘテロ環式、もしくは1つ以上のRで置換され得るC5-10ヘテロアリールを提供し、
が、出現ごとに独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C5-10ヘテロアリール、または-ORであり、
が、出現ごとに独立して、-アルキル-ホスフェート、R、R、もしくはRであるか、または2つのR基は、そこに結合している炭素原子と一緒になって、C2-6アルケニル基、1つ以上のRで置換され得るC3-6シクロアルキル基、もしくは1つ以上のRもしくはアシルで置換され得るC3-10ヘテロ環式を提供する、式Iによる化合物、またはその薬学的に許容される塩、N-オキシド、溶媒和物、互変異性体、もしくは立体異性体。
【請求項2】
環Bが、5員または6員ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
環Bが、ピラゾリルまたはピリジニルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
環Bが、ピラゾリルであり、-N(R)C(O)-部分が、環B上の環窒素原子で環Bに結合している、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
が、C1-6アルキルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
が、CHまたはCDである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
が、Hである、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
nが、0である、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
nが、1である、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
が、C1-6アルキルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Xが、Oである、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
Xが、CHである、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
Lが、ヘテロ原子である、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
Lが、Oである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
Lが、C1-6アルキルである、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
Lが、CHである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
Zが、6員ヘテロアリールである、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
Zが、ピリジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
Zが、非置換である、請求項1~18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
Zが、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、またはOHで置換されている、請求項1~18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
Zが、
【化2】
であり、
pが、0、1、2、3、または4であり、
存在する場合、各Rが、独立して、Rである、請求項1~18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
各Rが、独立して、OH、ハロゲン、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
各Rが、独立して、OH、CF、メチル、またはフルオロである、請求項21または22に記載の化合物。
【請求項24】
pが、1である、請求項21~23のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
pが、0である、請求項21に記載の化合物。
【請求項26】
-L-Z部分が、(6-フルオロピリジン-2-イル)メチル、(6-メチルピリジン-2-イル)メチル、(2-メチルピリジン-5-イル)オキシ、(2-フルオロピリジン-5-イル)オキシ、ピリジン-2-イルメチル、(6-トリフルオロメチルピリジン-2-イル)メチル、(6-ヒドロキシピリジン-2-イル)メチル、ピリジン-3-イルメチル、ピリダジン-3-イルメチル、(2-メチルピリジン-5-イル)メチル、(2-フルオロピリジン-5-イル)メチル、(2-フルオロピリジン-3-イル)メチル、(2,6-ジフルオロピリジン-3-イル)メチル、ピリミジン-2-イルメチル、またはピリジン-4-イルメチルである、請求項1~25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項27】
mが、1である、請求項1~26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項28】
少なくとも1つのRが、以下から選択される、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物:
【化3-1】
【化3-2】
【化3-3】
【請求項29】
少なくとも1つのRが、
【化4】

である、請求項1~28のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項30】
少なくとも1つのRが、
【化5】
である、請求項1~29のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項31】
前記化合物が、
【化6】
から選択される式、またはその薬学的に許容される塩、N-オキシド、溶媒和物、互変異性体、もしくは立体異性体を有する、請求項1~30のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項32】
前記化合物が、
【化7】
から選択される式、またはその薬学的に許容される塩、N-オキシド、溶媒和物、互変異性体、もしくは立体異性体を有する、請求項1~31のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項33】
前記化合物が、以下である、請求項1~32のいずれか一項に記載の化合物:
I-1:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-2:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-5:(S)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)オキシ)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-6:(S)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)オキシ)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-7:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-8:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-9:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-10:(S)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-ヒドロキシピリジン-2-イル)メチル)ピコリンアミド;
I-11:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)ピコリンアミド;
I-12:(S)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)ピコリンアミド;
I-13:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-14:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-15:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-16:(S)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-17:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリダジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド
I-26:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-27:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド
I-29:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド
I-31:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-32:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-33:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-((4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-34:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(5-メチル-4-オキソ-7-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド
I-36:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-37:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-(4-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-38:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-39:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-(4-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-40:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-((4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-41:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-((1-ヒドロキシシクロブチル)エチニル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド
I-43:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-44:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-45:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(5-メチル-4-オキソ-7-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-46:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(4-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-47:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-48:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((1-ヒドロキシシクロブチル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド
I-50:(S)-4-((2,6-ジフルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド。
【請求項34】
請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物を含む、薬学的組成物。
【請求項35】
賦形剤、治療剤、またはそれらの組み合わせをさらに含む、請求項34に記載の薬学的組成物。
【請求項36】
療法で使用するための、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物。
【請求項37】
対象の疾患を治療するための、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物であって、前記対象が、受容体相互作用タンパク質-1(RIP1)キナーゼに関与する疾患を有するか、または有するかもしくは発症している疑いがある、化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物。
【請求項38】
炎症性または免疫調節障害を治療するための、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物。
【請求項39】
老化の障害を治療するための、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物。
【請求項40】
筋萎縮性側索硬化症(ALS)、自己免疫症候群、関節リウマチ、I型糖尿病、クローン病および潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、多発性硬化症、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、喘息、花粉アレルギー、持続性閉塞性気道疾患、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、慢性もしくは難治性喘息、遅発性喘息および気道過敏、アレルギー性鼻炎、脊椎関節炎、強直性脊椎炎、自己免疫性肝炎、自己免疫性肝胆道系疾患、脳血管事故、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、フリードライヒ運動失調症、レビー小体型疾患、糖尿病性神経障害、ポリグルタミン(polyQ)疾患、ファール病、メンケス病、ウィルソン病、プリオン障害、骨吸収疾患(bone resorption disease)などの骨を破壊する障害(destructive bone disorder)、多発性骨髄腫に関連する骨障害;良性腫瘍、増殖性障害、炎症性および過剰増殖性皮膚障害、表皮過増殖、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、膿疱性乾癬、水疱性皮膚炎、紅斑多形性皮膚炎(dermatitis erythema multiforme)、線状IgA水疱性皮膚症、セメント皮膚炎、歯肉炎、歯周炎、歯肉、歯槽骨、歯のセメント質の病変、敗血症、膵炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管性浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、脂肪過多症、好酸球性筋膜炎、ニキビ、円形脱毛症、男性型脱毛症、老人性脱毛症、角結膜炎、春季カタル、角膜アルカリ性火傷、ベーチェット病、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜、角膜上皮異栄養症、角膜白斑、眼類天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、フォーク-小柳-原田病、血液疾患障害、血液悪性腫瘍、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、乳腺がん腫、濾胞性がん腫、未分化がん腫、乳頭状がん腫、セミノーマ、メラノーマ、ABCびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、原発性皮膚T細胞リンパ腫、くすぶり型もしくは無症候性多発性骨髄腫、白血病、急性骨髄性白血病(AML)、DLBCL、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性リンパ性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症、真性多血症、カポジ肉腫、脾辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、IL-1による障害、MyD88による障害、JAK阻害剤耐性悪性腫瘍およびイブルチニブ耐性悪性腫瘍などの薬剤耐性悪性腫瘍、例えばイブルチニブ耐性血液悪性腫瘍、イブルチニブ耐性CLL、およびイブルチニブ耐性ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病;固形腫瘍、眼の血管新生、乳児血管腫などの血管腫を含む、血管新生障害などの血管新生障害;敗血症、敗血症性ショック、細菌性赤痢;片頭痛、気管支炎、胃潰瘍、壊死性腸炎、熱火傷に関連する腸病変、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、マスト細胞症、インターロイキン-1変換酵素に関連する関連する発熱症候群、腫瘍壊死因子受容体に関連する周期性症候群、NEMO欠乏症候群、HOIL-1欠乏症、線形ユビキチン鎖集合複合体(linear ubiquitin chain assembly complex)欠乏症候群、リソソーム蓄積症、ゴーシェ病、GM2ガングリオシドーシス、アルファ-マンノシドーシス、アスパルチルグルコサミン尿症、コレステリルエステル蓄積症、慢性ヘキソサミニダーゼA欠乏症、シスチン症、ダノン病、ファブリー病、ファーバー病、フコシドーシス、ガラクトシアリドーシス、GM1ガングリオシドーシス、ムコリピドーシス、乳児遊離シアル酸蓄積症、若年性ヘキソサミニダーゼA欠乏症、クラッベ病、ライソゾーム酸性リパーゼ欠乏症、異染性白質ジストロフィー、ムコ多糖症、多種スルファターゼ欠乏症、ニーマン-ピック病、神経セロイドリポフスチン症、ポンペ病、濃化異骨症、サンドホフ病、シンドラー病、シアル酸蓄積症、テイ-サックス病、ウォルマン病、ハンチントン病、パーキンソン病、神経変性疾患、ハンチントン病、パーキンソン病、転移性メラノーマ、HIV感染に関連する神経変性、および関連する神経認知障害もしくは認知症などのCMV網膜炎、非アルコール性脂肪性肝炎などの線維性状態、および虚血再灌流などの心臓状態;アレルギー、成人呼吸窮迫症候群、慢性閉塞性肺疾患、糸球体腎炎、紅斑症、慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、移植片対宿主疾患、エンドトキシンによって誘発される炎症反応、結核、アテローム性動脈硬化症、筋肉変性、悪液質、ライター症候群、風疹関節炎、急性滑膜炎、膵臓β細胞疾患;大量の好中球浸潤を特徴とする疾患;強直性脊椎炎、痛風性関節炎、乾癬性関節炎、および他の関節炎状態、大脳マラリア、慢性肺炎症性疾患、珪肺、肺サルコイドーシス、線維性肺、特発性間質性肺炎、同種移植片拒絶、骨髄拒絶、感染に起因する発熱および筋痛、ケロイド形成、瘢痕組織形成、発熱、インフルエンザ、慢性骨髄性白血病;固形腫瘍を含む血管新生障害;(A型肝炎、B型肝炎、およびC型肝炎を含む)急性肝炎感染、AIDS、ARCもしくは悪性腫瘍、ヘルペスを含むウイルス性疾患;発作、心筋梗塞、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発動脈炎、心筋虚血、心臓発作における虚血、臓器低酸素症、血管過形成、心臓および腎再灌流傷害、保存、移植、もしくは虚血疾患時に起こる臓器の虚血再灌流傷害、心臓肥大、トロンビン誘発性血小板凝集、内毒素血症および/もしくは毒性ショック症候群、プロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素2に関連する状態、尋常性天疱瘡、自己免疫/多発性筋炎、皮膚筋炎、尋常性白斑、光アレルギー感受性、虚血再灌流傷害、心筋梗塞から生じる心臓虚血再灌流傷害、多系統萎縮症、パーキンソンプラス症候群、前頭側頭型認知症、頭蓋内出血、大脳出血、進行性筋萎縮症、偽球麻痺、進行性球麻痺、脊髄筋萎縮症、遺伝性筋萎縮症、末梢神経障害、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、脱髄疾患、全身性若年性特発性関節炎(SoJIA)もしくはスティル病、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、シェーグレン症候群、抗リン脂質抗体症候群(APS)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、腎移植、手術、急性腎臓傷害(AKI)、全身性炎症反応症候群(SIRS)、サイトカイン放出症候群(CRS)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、COVID-19から生じるARDS、感染後の自己免疫疾患、リウマチ性発熱、感染後の糸球体腎炎、全身性硬化症、大脳血管事故(CVA)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、NEMO欠乏症候群(F-カッパ-B必須モジュレーター遺伝子(IKKガンマまたはIKKGとしても知られる)欠乏症候群)、固形臓器悪性腫瘍、リソソーム蓄積症、緑内障、網膜変性疾患、網膜虚血/再灌流傷害、腎虚血再灌流傷害、白内障、シデローシス、網膜色素変性症、網膜変性、網膜剥離、加齢黄斑変性、硝子体瘢痕、炭疽菌致死性毒素誘発性敗血症性ショック、LPSによって誘発された細胞死、感染性脳症、脳炎、アレルギー性脳脊髄炎、自己免疫性ブドウ膜網膜炎、巨細胞性動脈炎、限局性腸炎、肉芽腫性腸炎、遠位回腸炎、限局性回腸炎、回腸末端炎、インスリン依存性糖尿病、強皮症、全身性強皮症、黄斑浮腫、糖尿病性網膜症、中心性輪紋状脈絡膜ジストロフィー、BEST病、成人卵黄様疾患(adult vitelliform)、パターンジストロフィー、近視性変性、中心性漿液性網膜症、スターガルト病、錐体-杆体ジストロフィー、ノースカロライナジストロフィー、感染性網膜炎、炎症性網膜炎、ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、中毒性網膜炎および光誘発性毒性、黄斑浮腫、中心性輪紋状脈絡膜ジストロフィー、BEST病、成人卵黄様疾患、パターンジストロフィー、視神経傷害、視神経炎、視神経症、網膜中心動脈閉塞、虚血性視神経障害(例えば、動脈性または非動脈性前部虚血性ニューロパチーおよび後部虚血性視神経症)、圧迫性視神経症、浸潤性視神経症、外傷性視神経症、ミトコンドリア視神経症(例えば、レーバー視神経症)、栄養性視神経症、毒性視神経症および遺伝性視神経症、優性視神経症、ベール症候群、クロイツフェルト-ヤコブ病)、進行性核上性麻痺、遺伝性痙性対麻痺、くも膜下出血、周産期脳傷害、不顕性脳傷害、脊髄傷害、無酸素性虚血性脳損傷、大脳虚血、限局性大脳虚血、全脳虚血、および低酸素性低酸素症、腹膜透析液(PDF)およびPD関連の副作用によって引き起こされる腹膜損傷、糸球体疾患、尿細管間質性疾患、間質性腎炎、閉塞、多発性嚢胞腎臓疾患)、限局性糸球体硬化症、免疫複合体腎症、糖尿病性腎症、グッドパスチャー症候群、肝細胞がん、膵臓がん、泌尿器がん、膀胱がん、結腸直腸がん、結腸がん、乳がん、前立腺がん、前立腺肥大、腎がん、腎臓がん腫、肝臓がん腫、副腎がん腫、甲状腺がん、胆嚢がん、腹膜がん、卵巣がん、頸部がん、胃がん、子宮内膜がん、食道がん、胃がん、頭頸部がん、神経内分泌がん、CNSがん、脳腫瘍(例えば、脳のがん腫、神経膠腫、退形成性乏突起膠腫、成人膠芽腫、および成人退形成星細胞腫)、骨がん、軟組織肉腫、網膜芽細胞腫、神経芽腫、腹膜滲出液、悪性胸膜滲出液、中皮腫、ウィルムス腫瘍、絨毛性新生物、上皮新生物、胃がん腫、卵巣のがん腫、直腸がん腫、前立腺がん腫、膵臓のがん腫、肺がん腫、膣のがん腫、頸部のがん腫、精巣のがん腫、泌尿生殖器のがん腫、食道のがん腫、喉頭のがん腫、皮膚のがん腫、骨のがん腫、甲状腺のがん腫、肉腫、神経膠芽腫、神経芽腫、胃腸がん、腺腫、腺がん、ケラトアカントーマ、類表皮がん腫、大細胞がん腫、非小細胞肺がん腫、リンパ腫、結腸がん腫、結腸直腸腺腫、血管周皮細胞腫、粘液状がん腫、円形細胞がん腫、扁平上皮がん腫、食道扁平上皮がん腫、口腔がん腫、外陰がん、副腎皮質のがん、ACTH産生腫瘍、および白血病、インフルエンザウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルス、レオウイルスなどの呼吸器感染性ウイルス)、ヘルペスウイルスによって引き起こされるヘルペス帯状疱疹、ロタウイルスによって引き起こされる下痢、ウイルス性肝炎、AIDS、Bacillus cereus、Vibrio parahaemolyticus、Enterohemorrhagic Escherichia coli、Staphylococcus aureus、MRS A、サルモネラ、ボツリヌス、カンジダなどの細菌感染症、パジェット病、軟骨無形成症、骨粗鬆症、副甲状腺機能亢進症、骨形成不全症、部分的な肝臓切除、急性肝臓壊死、毒素によって引き起こされる壊死、ウイルス性肝炎によって引き起こされる壊死、ショックによって引き起こされる壊死、酸素欠乏症によって引き起こされる壊死、B型ウイルス肝炎、非A/非B型肝炎、肝硬変、アルコール性肝臓疾患、アルコール性肝硬変、アルコール性脂肪性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アセトアミノフェン毒性、肝毒性、肝不全、劇症肝不全、遅発性肝不全、慢性肝不全の急性憎悪、慢性腎臓疾患、腎臓障害/傷害、腎炎によって引き起こされる腎臓障害/傷害、腎移植によって引き起こされる腎臓障害/傷害、手術によって引き起こされる腎臓障害/傷害、腎毒性薬物の投与によって引き起こされる腎臓障害/傷害、化学療法効果の増強、サイトメガロウイルス感染、HCMV感染、AIDS、がん、老人性認知症、外傷、慢性細菌感染、環境汚染によって引き起こされる疾患、老化、高山病、ヒスタミンもしくはロイコトリエン-C4放出によって引き起こされる疾患、筋ジストロフィー、膿皮症およびセザリー症候群、アディソン病、偽膜性大腸炎、薬物もしくは放射線によって引き起こされる大腸炎、虚血性急性腎不全、慢性腎不全、肺酸素もしくは薬物によって引き起こされる毒素症、
先天性低ホスファターゼ症、線維腫性病変、線維性異形成、骨代謝、溶骨性骨疾患、外傷後骨手術の治療、人工関節手術後の治療、整形外科的骨手術後の治療、歯科手術後の治療、骨化学療法治療もしくは骨放射線療法治療、骨がん、動脈硬化巣(fragile plaque)、障害、閉塞性障害、狭窄、冠状動脈障害、末梢動脈障害、動脈閉塞、動脈瘤形成、外傷後動脈瘤形成、再狭窄、移植片手術後の閉塞、ギラン-バレー症候群、メニエール病、多発性神経炎(polyneuritis)、多発性神経炎(multiple neuritis)、単神経炎、神経根障害、甲状腺機能亢進症、バセドウ病、自己免疫性特発性血小板減少性紫斑病(自己免疫性ITP)、膜性腎炎、自己免疫性甲状腺炎、Hashimoito甲状腺炎、重症筋無力症、寒冷および温式凝集素症、エバン症候群、溶血性尿毒症症候群/血栓性血小板減少性紫斑病(HUS/TTP)、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全(anerythroplasia)、またはそれらの組み合わせから選択される疾患を治療するための、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物。
【請求項41】
アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、または強直性脊椎炎を治療するための、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物。
【請求項42】
骨髄異形成症候群を治療するための、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、先に出願の2019年9月6日出願の米国仮出願第62/897,223号、2019年11月7日出願の米国仮出願第62/932,404号、2020年3月27日出願の米国仮出願第63/001,016号、2020年4月2日出願の米国仮出願第63/004,290号、2020年4月2日出願の米国仮出願第63/004,301号、および2020年4月2日出願の米国仮出願第63/004,319号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、受容体相互作用タンパク質-1(「RIP1」)キナーゼを阻害するための、ならびにRIP1に関連する疾患および/または状態を治療するためなどの、化合物、ならびに化合物を作製および使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
受容体相互作用タンパク質-1キナーゼ(本明細書では「RIP1」と称される)は、チロシンキナーゼ様ファミリーに属し、生来の免疫シグナル伝達に関与するセリン/スレオニンタンパク質キナーゼである。RIP1は、細胞シグナル伝達の調節において中心的な役割を果たし、プログラム細胞死におけるその役割は、炎症性腸疾患、乾癬、ならびに炎症および/または壊死性細胞死に関連する他の疾患および/または状態などの様々な炎症性疾患に関連する。
【発明の概要】
【0004】
本開示による開示の化合物は、式I
【化1】
またはその薬学的に許容される塩、N-オキシド、溶媒和物、互変異性体、もしくは立体異性体を有し得る。式Iに関して、環Bは、ヘテロアリールであり、単環式ヘテロアリールであってもよい。いくつかの実施形態では、環Bは、5員または6員ヘテロアリールであり、ピラゾリルまたはピリジニルであってもよい。
【0005】
各Rは、独立して、ハロゲンまたは-リンカー-R基であり、リンカーが、結合、またはRであり、ただし、Rが、HまたはDではなく、Rが、ヘテロシクリル、R、-C(R、または-C(R)=C(Rであり、Rが、Rであり、Rが、Rであり、Hであり得、存在する場合、各Rが、独立して、Rであり、Lが、ヘテロ原子またはRであり、ただし、Rが、HまたはDではない。
【0006】
は、出現ごとに独立して、LがRである実施形態を除いてHもしくはD、C1-10脂肪族、C1-10ハロ脂肪族、C5-10芳香族、C3-6ヘテロ環式、またはC3-10スピロヘテロ環式であり、Rが、出現ごとに独立して、-OH、-SH、-OR、-SR、-NR、-Si(R、-C(O)OH、-C(O)OR、-C(O)NR、-OC(O)NR、1つまたは2つのNR、カルボキシル、またはそれらの組み合わせで置換され、任意選択的に芳香族部分、-SH、-O-アシル、または-C(O)NHでさらに置換された-OC(O)C1-10アルキルであり、Rが、出現ごとに独立して、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC1-10アルキル、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC2-10アルケニル、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC2-10アルキニル、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC3-6シクロアルキル、または1、2、もしくは3つのRで置換され得るC5-10芳香族であり、Rが、出現ごとに独立して、H;1、2、もしくは3つのRもしくはC3-9ヘテロシクリルで置換され得るC1-6アルキル、1、2、もしくは3つのRで置換され得る、C3-6シクロアルキル、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC3-6ヘテロ環式、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC5-10アリール、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC5-10ヘテロアリールであるか、または2つのR基がそこに結合している窒素と一緒になって、1つ以上のRで置換され得る)C3-9ヘテロ環式、もしくは1つ以上のRで置換され得るC5-10ヘテロアリールを提供し、Rが、出現ごとに独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C5-10ヘテロアリール、または-ORであり、Rが、出現ごとに独立して、-アルキル-ホスフェート、R、R、もしくはRであるか、または2つのR基がそこに結合した炭素原子と一緒になって、C2-6アルケニル基、1つ以上のRで置換され得るC3-6シクロアルキル基、もしくは1つ以上のRもしくはアシルで置換され得るC3-10ヘテロ環式を提供する。
【0007】
また、式Iに関して、Xは、CHまたはOであり、Zは、ヘテロアリールであり、mは、1、2、3、または4であり、nは、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、mは、1であり、かつ/またはnは、0であるか、またはnは、1である。
【0008】
いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキルであり、CHまたはCDであり得る。
【0009】
ある特定の実施形態では、nは0であるが、他の実施形態では、nは1である。そのような実施形態では、Rは、メチルなどのC1-6アルキルであり得る。
【0010】
ある特定の実施形態では、Lは、Oなどのヘテロ原子であるが、他の例では、Lは、CHなどのC1-6アルキルである。
【0011】
いくつかの実施形態では、Zは、6員ヘテロアリールであり得、ピリジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり得る。任意の実施形態では、Zは、非置換であり得るか、またはZは、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、もしくはOHなどで置換され得る。いくつかの実施形態では、Zは、
【化2】
であり、pは、0、1、2、3、または4であり、存在する場合、各Rは、独立して、Rである。各Rは、独立して、OH、CF、メチル、またはフルオロなどの、OH、ハロゲン、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルであり得る。および/またはいくつかの実施形態では、pは1であるが、他の実施形態では、pは0である。
【0012】
また、任意の実施形態では、-L-Z部分は、(6-フルオロピリジン-2-イル)メチル、(6-メチルピリジン-2-イル)メチル、(2-メチルピリジン-5-イル)オキシ、(2-フルオロピリジン-5-イル)オキシ、ピリジン-2-イルメチル、(6-トリフルオロメチルピリジン-2-イル)メチル、(6-ヒドロキシピリジン-2-イル)メチル、ピリジン-3-イルメチル、ピリダジン-3-イルメチル、(2-メチルピリジン-5-イル)メチル、(2-フルオロピリジン-5-イル)メチル、(2-フルオロピリジン-3-イル)メチル、(2,6-ジフルオロピリジン-3-イル)メチル、ピリミジン-2-イルメチル、またはピリジン-4-イルメチルであり得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、環Bは、ピラゾリルであり、いくつかの実施形態では、-N(R)C(O)-部分は、環B上の環窒素原子で環Bに結合している。
【0014】
少なくとも1つのRは、Brなどのハロゲンであり得、および/または少なくとも1つのRは、-リンカー-Rであり得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのRは、8~12員スピロヘテロシクリル、C1-10アルキル、またはC2-10アルキンである。また、ある特定の実施形態では、少なくとも1つのRは、
【化3】
であり得る。
【0015】
当業者は、限定されないが、以下の式を有する化合物
【化4】

またはその薬学的に許容される塩、N-オキシド、溶媒和物、互変異性体、もしくは立体異性体を含む、すべての立体異性体の化合物が式1に含まれることを理解するであろう。式Iによる化合物の特定の実施形態では、化合物は、その任意のおよびすべての立体異性体を含む、以下に示される式を有し得る:
【化5】

またはその薬学的に許容される塩、N-オキシド、溶媒和物、互変異性体、もしくは立体異性体。
【0016】
また、本明細書に開示されるのは、開示の化合物のうちの1つ以上を含む組成物の実施形態である。組成物は、賦形剤、治療薬、またはそれらの組み合わせをさらに含み得る。
【0017】
開示の化合物またはその組成物を使用する方法の実施形態もまた、本明細書に開示されている。いくつかの実施形態では、方法は、開示の化合物のうちの1つ以上、またはその組成物を対象に投与することを含み得る。方法は、対象の疾患を治療するための方法であり得、および/または(i)治療有効量の開示の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、立体異性体、N-オキシド、互変異性体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはプロドラッグ、もしくは(ii)治療有効量の化合物の薬学的組成物、を対象に投与することを含み得る。いくつかの実施形態では、対象は、受容体相互作用タンパク質-1(RIP1)キナーゼに関与する疾患などの疾患を有し得るか、または有するかもしくは発症している疑いがあり得る。本方法の実施形態に従って治療することができる疾患の例として、炎症、ネクロトーシス、または両方に関連する疾患または障害が挙げられる。ある特定の実施形態では、本化合物で治療される疾患は、自己免疫障害および増殖性障害を含む、炎症性または免疫調節障害である。例示的な疾患は、本明細書に開示されている。
【0018】
また本明細書に開示されるのは、受容体相互作用タンパク質-1(RIP1)キナーゼを1つ以上の開示の化合物、その薬学的組成物と接触させることを含む方法の実施形態である。方法は、インビトロ方法、またはRIP1キナーゼが対象にある場合などのインビボ方法であり得る。
【0019】
本開示の前述および他の目的および特色は、以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0020】
I.用語の概要
以下の用語および方法の説明は、本開示をより良好に説明し、本開示の実施において当業者を導くために提供される。単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈で明確に別段指示されない限り、1つまたは2つ以上を指す。「または」という用語は、別段文脈が明確に示されない限り、記述される代替的な要素の単一の要素、または2つ以上の要素の組み合わせを指す。本明細書で使用される場合、「含む(comprises)」は、「含む(includes)」を意味する。したがって、「AまたはBを含む」は、追加の要素を除外せずに「A、B、またはAおよびBを含む」ことを意味する。
【0021】
別段指示されない限り、明細書または特許請求の範囲で使用される構成成分の量、分子量、パーセンテージ、温度、時間などを表すすべての数字は、「約」という用語によって変更されるものとして理解されるものである。したがって、別段指示されない限り、暗黙的または明示的に、記載の数値パラメータは、求められる所望の特性および/または標準的な試験条件/方法の下での検出限界に依存し得る近似値である。考察される先行技術から実施形態を直接的かつ明示的に区別する場合、「約」という単語が明示的に記載されない限り、実施形態の数値は近似値ではない。
【0022】
別段説明されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または同等の方法および材料が本開示の実施または試験に使用され得るが、好適な方法および材料が以下に記載される。それらの材料、方法、および例は、例証にすぎず、限定するようには意図されていない。
【0023】
化学構造が示されているかまたは記載されている場合、別段明らかに記述されない限り、すべての炭素は、水素を含むと見なされるので、各炭素は、4の原子価に一致する。例えば、下の概略図の左側の構造に、9つの水素原子が存在することが暗示される。9つの水素原子は、右側の構造では示されている。
【化6】
【0024】
場合によっては、構造内の特定の原子は、水素または水素原子を有する、例えば、-CHCH-としてテキスト形式では記載される。有機構造の記載に簡潔性および簡素性を提供するために、前述の記載技法が化学分野では一般的であることが当業者によって理解されるであろう。
【0025】
例えば、基におけるRでは、R基が環系で「浮かんで」示される場合、
【化7】
別段定義されない限り、置換基R(例えば、上のR)は、安定な構造が形成される限り、
【化8】
記号との結合を担持する原子を除いた、縮合二環式環系の任意の原子上に存在し得る。
【0026】
基Rが飽和炭素を含有する環系に存在して、例えば、以下の式のように示される場合、
【化9】
この例では、yが、2つ以上であり得、各々が環上の現在示されているか、暗示されているか、または明示的に定義されている水素と置き換わることが想定され、次いで、別段定義されない限り、2つのRが、同じ炭素上に存在し得る。簡単な例は、Rがメチル基である場合である。示された構造は、示された環の炭素(「環状」炭素)上の一対のジメチルとして存在し得る。別の例では、同じ炭素を含む同じ炭素上の2つのRが環に含まれ、したがって、スピロ環式環(「スピロシクリル」基)構造が作り出され得る。
【0027】
本明細書で使用される場合、例えば、「置換アリールC1-8アルキル」という用語における「置換」という用語は、すべての続く修飾語句を指し、置換が、アリールC1-8アルキル基の、「C1-8アルキル」部分、「アリール」部分、または両方の部分に生じ得る。
【0028】
「置換」は、指定された基または部分を修飾するために使用される場合、指定された基または部分のうちの少なくとも1つ、おそらく2つ以上の水素原子が、以下に定義されるのと同じかまたは異なる置換基で独立して置き換えられることを意味する。特定の実施形態では、基、部分、または置換基は、「非置換」または「置換」のいずれかとして別段明示的に定義されない限り、置換または非置換であり得る。したがって、本明細書の指定される基のうちのいずれも、別段文脈が示さない限り、または特定の構造式が置換を排除しない限り、非置換または置換であり得る。特定の実施形態では、置換基は、置換されるものとして明示的に定義されてもされなくてもよいが、依然として任意選択的に置換されることが企図される。例えば、「脂肪族」または「環式」部分は、非置換または置換であり得るが、「非置換脂肪族」または「非置換環式」は置換されていない。
【0029】
指定された基または部分の飽和炭素原子上の1つ以上の水素原子を置換するための「置換基(substituent)」または「置換基(substituent group)」は、別段指定されない限り、-R60、ハロ、=O、-OR70、-SR70、-N(R80、ハロアルキル、ペルハロアルキル、-CN、-NO、=N、-N、-SO70、-SO 、-SO70、-OSO70、-OSO 、-OSO70、-P(O)(O(M、-P(O)(O2+、-P(O)(OR70)O、-P(O)(OR70、-C(O)R70、-C(S)R70、-C(NR70)R70、-CO 、-CO70、-C(S)OR70、-C(O)N(R80、-C(NR70)(R80、-OC(O)R70、-OC(S)R70、-OCO 、-OCO70、-OC(S)OR70、-NR70C(O)R70、-NR70C(S)R70、-NR70CO 、-NR70CO70、-NR70C(S)OR70、-NR70C(O)N(R80、-NR70C(NR70)R70、および-NR70C(NR70)N(R80であり得、R60が、C1-10脂肪族、ヘテロ脂肪族、または脂環式、典型的にはC1-6脂肪族、より典型的にはC1-6アルキルであり、R60が、任意選択的に置換され得、各R70が、出現ごとに独立して、水素、またはR60であり、各R80が、出現ごとに独立して、R70であるか、またはあるいは2つのR80基がそこに結合した窒素原子と一緒になって、O、NおよびSから選択される同じかもしくは異なる1~4つの追加のヘテロ原子を任意選択的に含む3~7員ヘテロ脂環式を形成し、そのNが、任意選択的に、HまたはC-Cアルキル置換などのR70置換を有し、各Mが、正味の単一の正電荷を有する対イオンである。各Mは、出現ごとに独立して、例えば、K、Na、Liなどのアルカリ金属イオン、N(R60などのアンモニウムイオン、リジンイオンもしくはアルギニンイオンなどのプロトン化アミノ酸イオン、または、[Ca2+0.5、[Mg2+0.5、もしくは[Ba2+0.5などのアルカリ土類金属イオンである(下付き文字「0.5」は、例えば、そのような二価のアルカリ土類イオンの対イオンのうちの1つが、発明の化合物のイオン化形態であり得、塩化物などの他の典型的な対イオン、または2つのイオン化化合物が、そのような二価のアルカリ土類イオンの対イオンとして機能し得るか、または二重イオン化化合物が、そのような二価のアルカリ土類イオンの対イオンとして機能し得ることを意味する)。具体例として、-N(R80としては、-NH、-NH-アルキル、-NH-ピロリジン-3-イル、N-ピロリジニル、N-ピペラジニル、4N-メチル-ピペラジン-1-イル、N-モルホリニルなどが挙げられる。単一の炭素上の任意の2つの水素原子はまた、例えば、=O、=NR70、=N-OR70、=N、または=Sで置き換えられ得る。
【0030】
不飽和炭素を含有する基の不飽和炭素原子上の水素原子を置き換えるための置換基は、別段指定されない限り、-R60、ハロ、-O、-OR70、-SR70、-S、-N(R80、ペルハロアルキル、-CN、-OCN、-SCN、-NO、-NO、-N、-SO70、-SO 、-SO70、-OSO70、-OSO 、-OSO70、-PO -2(M、-PO -22+、-P(O)(OR70)O、-P(O)(OR70、-C(O)R70、-C(S)R70、-C(NR70)R70、-CO 、-CO70、-C(S)OR70、-C(O)NR8080、-C(NR70)N(R80、-OC(O)R70、-OC(S)R70、-OCO 、-OCO70、-OC(S)OR70、-NR70C(O)R70、-NR70C(S)R70、-NR70CO 、-NR70CO70、-NR70C(S)OR70、-NR70C(O)N(R80、-NR70C(NR70)R70、および-NR70C(NR70)N(R80であり、式中、R60、R70、R80、およびMが、以前定義されたとおりである。独立した実施形態では、置換基は、-O、-OR70、-SR70、または-Sではない。
【0031】
そのような窒素原子を含有する基の窒素原子上の水素原子を置き換えるための置換基は、別段指定されない限り、-R60、-O、-OR70、-SR70、-S、-N(R80、ペルハロアルキル、-CN、-NO、-NO、-S(O)70、-SO 、-SO70、-OS(O)70、-OSO 、-OSO70、-PO 2-(M、-PO 2-2+、-P(O)(OR70)O、-P(O)(OR70)(OR70)、-C(O)R70、-C(S)R70、-C(NR70)R70、-CO70、-C(S)OR70、-C(O)NR8080、-C(NR70)NR8080、-OC(O)R70、-OC(S)R70、-OCO70、-OC(S)OR70、-NR70C(O)R70、-NR70C(S)R70、-NR70CO70、-NR70C(S)OR70、-NR70C(O)N(R80、-NR70C(NR70)R70、および-NR70C(NR70)N(R80であり、式中、R60、R70、R80、およびMが、以前定義されたとおりである。
【0032】
一実施形態では、置換される基は、1つの置換基、2つの置換基、3つの置換基、または4つの置換基などの、特定の部分に対して可能な置換基の最大数までの少なくとも1つの置換基を有する。
【0033】
加えて、基または部分が置換された置換基で置換されている実施形態では、そのような置換された置換基の入れ子は3つまでに制限され、それによってポリマーの形成を防止する。したがって、親構造に結合している、それ自体が第3の基の置換基である第2の基の置換基である第1の基を含む基または部分において、第1の(最も外側の)基は、非置換の置換基でのみ置換され得る。例えば、-(アリール-1)-(アリール-2)-(アリール-3)を含む基において、アリール-3は、それ自体が置換されていない置換基でのみ置換され得る。
【0034】
本明細書で定義される任意の基または部分は、構造の他の部分への基または部分の接続性が明示的に記述されない限り、または文脈によって暗示されない限り、例示的な種と比較して、原子価規則を考慮すること、および/または官能価を考慮することなどによって当業者に理解されるであろうように、親またはコア構造などの開示の構造の任意の他の部分に接続され得る。
【0035】
「アシル」は、Rが、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族、または(アリールおよびヘテロアリールの両方を含む)芳香族である、基-C(O)Rを指す。例示的なアシル部分としては、限定されないが、-C(O)H、-C(O)アルキル、-C(O)C-Cアルキル、-C(O)C-Cハロアルキル、-C(O)シクロアルキル、-C(O)アルケニル、-C(O)シクロアルケニル、-C(O)アリール、-C(O)ヘテロアリール、または-C(O)ヘテロシクリルが挙げられる。具体例としては、-C(O)H、-C(O)Me、-C(O)Et、または-C(O)シクロプロピルが挙げられる。
【0036】
「脂肪族」は、実質的に炭化水素系の基または部分を指す。脂肪族基または部分は、アルキル、アルケニル、またはアルキニル基(ならびにアルキレン、アルケニレン、またはアルキニレン基)を含む非環式、シクロアルキル、シクロアルケニル、またはシクロアルキニルを含み、直鎖および分岐鎖の配置、ならびに同様にすべての立体異性体および位置異性体をさらに含む、脂環式基または部分などのそれらの環式バージョンであり得る。別段明示的に記述されない限り、脂肪族基は、非環式脂肪族基もしくは部分では、1~25個の炭素原子(C1-25)、例えば、1~15(C1-15)、1~10(C1-10)、1~6(C1-6)、もしくは1~4つの炭素原子(C1-4)、または脂環式基もしくは部分では、3~15(C3-15)、3~10(C3-10)、3~6(C3~6)、または3~4つの炭素原子(C3-4)を含有する。脂肪族基は、「非置換脂肪族」または「置換脂肪族」と明示的に称されない限り、置換または非置換であり得る。脂肪族基は、1つ以上の置換基(脂肪族鎖の各メチレン炭素に対して最大2つの置換基、または脂肪族鎖の-C=C-二重結合の各炭素に対して最大1つの置換基、または末端メチン基の炭素に対して最大1つの置換基)で置換され得る。
【0037】
「低級脂肪族」は、1~6(C1-6)、もしくは1~4(C1-4)の炭素原子などの1~10個の炭素原子(C1-10)、または低級脂環式基では、3~6つ(C3-6)の炭素原子などの3~10個(C3-10)を含有する脂肪族基を指す。
【0038】
「アルコキシ」は、Rが、置換もしくは非置換アルキル、または置換もしくは非置換シクロアルキル基である、基-ORを指す。ある特定の例では、Rは、C1-6アルキル基またはC3-6シクロアルキル基である。メトキシ(-OCH)およびエトキシ(-OCHCH)は、例示的なアルコキシ基である。置換アルコキシでは、Rは、置換アルキルまたは置換シクロアルキルであり、本開示の化合物での例としては、-OCFHなどのハロアルコキシ基が挙げられる。
【0039】
「アルコキシアルキル」は、Rが、置換もしくは非置換アルキル、または置換もしくは非置換シクロアルキル基である、基-アルキル-ORを指し、-CHCH-O-CHCHは、例示的なアルコキシアルキル基である。
【0040】
「アルキル」は、1~少なくとも25個(C1-25)の炭素原子、より典型的には1~6つ(C1-6)の炭素原子などの1~10個(C1-10)の炭素原子を有する飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指す。アルキル部分は、置換または非置換であり得る。例として、この用語としては、メチル(CH)、エチル(-CHCH)、n-プロピル(-CHCHCH)、イソプロピル(-CH(CH)、n-ブチル(-CHCHCHCH)、イソブチル(-CHCH(CH)、sec-ブチル(-CH(CH)(CHCH)、t-ブチル(-C(CH)、n-ペンチル(-CHCHCHCHCH)、およびネオペンチル(-CHC(CH)などの線状および分岐状ヒドロカルビル基が挙げられる。
【0041】
「アミノ」は、各Rが、独立して、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリールおよびヘテロアリールの両方を含む芳香族、もしくはヘテロ脂環式から選択されるか、または2つのR基が、そこに結合している窒素と一緒になってヘテロ環式環を形成する、基-NH、-NHR、または-NRRを指す。そのようなヘテロ環式環の例としては、2つのR基が、それらに結合している窒素と一緒になって、任意選択的に、基
【化10】
などにおける-O-または-N(R)などの1つまたは2つのヘテロ原子基によって中断された、-(CH2-5-環を形成し、Rが、R70、-C(O)R70、-C(O)OR60、または-C(O)N(R80であるものが挙げられる。
【0042】
「アミド」は、Rが、水素、ヘテロ脂肪族、またはアルキル、特にC1-6アルキルなどの脂肪族である、基-N(R)アシルを指す。
【0043】
「芳香族」は、別段指定されない限り、単一の環(例えば、フェニル、ピリジニル、またはピラゾリル)または少なくとも1つの環が芳香族である複数の縮合環(例えば、ナフチル、インドリル、またはピラゾロピリジニル)を有する、5~15個の環原子の環式の共役基または部分を指す、すなわち、少なくとも1つの環、および任意選択的に複数の縮合環は、連続的な非局在化π電子系を有する。典型的には、面外のπ電子の数は、ヒュッケル則(4n+2)に対応する。親構造への結合点は、典型的には、縮合環系の芳香族部分を通じている。例えば、
【化11】

しかしながら、ある特定の例では、文脈または明示的な開示は、結合点が、縮合環系の非芳香族部分を通じていることを示し得る。例えば、
【化12】

芳香族基または部分は、アリール基もしくは部分などの環内に炭素原子のみを含み得るか、またはヘテロアリール基もしくは部分などに1つ以上の環炭素原子および孤立電子対を含む1つ以上の環ヘテロ原子(例えば、S、O、N、P、またはSi)を含み得る。別段記述されない限り、芳香族基は、置換または非置換であり得る。
【0044】
「アリール」は、別段指定されない限り、少なくとも1つの環が芳香族である単一の環(例えば、フェニル)または複数の縮合環を有する、(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン、ベンゾジオキソールなどの)6~15個の炭素原子の芳香族炭素環式基を指す。任意の芳香族環部分がヘテロ原子を含有する場合、その基は、ヘテロアリールであり、アリールではない。アリール基は、例えば、単環式、二環式、三環式、または四環式であり得る。別段記述されない限り、アリール基は、置換または非置換であり得る。
【0045】
「脂肪族」は、脂肪族部分を介して親に結合したアリール基を指す。脂肪族としては、ベンジルおよびフェニルエチルなどのアラルキルまたはアリールアルキル基が挙げられる。
【0046】
「カルボキシル」は、-COHを指す。
【0047】
「カルボキサミド」は、-C(O)アミノを指す。
【0048】
「カルボキシルエステル」または「カルボキシエステル」は、Rが、脂肪族、ヘテロ脂肪族、または(アリールおよびヘテロアリールの両方を含む)芳香族である、基-C(O)ORを指す。
【0049】
「カルボキシレート」は、-C(O)Oまたはその塩を指す。
【0050】
「シアノ」は、基-CNを指す。
【0051】
「脂環式」は、単一の環(例えば、シクロヘキシル)、または縮合、架橋、もしくはスピロ環式系などにおける複数の環を有する環式の脂肪族基を指し、系の環または環のうちの少なくとも1つが、脂肪族である。典型的には、親構造への結合点は、多環系の脂肪族部分を通じている。脂環式としては、シクロアルキル、シクロアルケニル、およびシクロアルキニルを含む飽和および不飽和系が挙げられる。脂環式基は、3~25個の炭素原子、例えば、3~15、3~10、または3~6つの炭素原子を含有し得る。別段記述されない限り、脂環式基は、置換または非置換であり得る。例示的な脂環式基としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、またはシクロヘキセニルが挙げられる。
【0052】
「ハロ」、「ハロゲン化物」、または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを指す。
【0053】
「ハロアルキル」は、1つ以上のハロゲンで置換されたアルキル部分を指す。例示的なハロアルキル部分としては、-CHF、-CHF、および-CFが挙げられる。
【0054】
「ヘテロ脂肪族」は、少なくとも1つのヘテロ原子および少なくとも1つの炭素原子を有する脂肪族化合物または基を指す、すなわち、少なくとも2つの炭素原子を含む脂肪族化合物または基からの少なくとも1つの炭素原子が、少なくとも1つの孤立電子対を有する原子、典型的には窒素、酸素、リン、ケイ素、または硫黄で置き換えられている。ヘテロ脂環式基などのヘテロ脂肪族化合物または基は、置換もしくは非置換、分岐もしくは非分岐、キラルもしくはアキラル、および/または非環式もしくは環式であり得る。
【0055】
「ヘテロアリール」は、別段指定されない限り、少なくとも1つの炭素原子、およびN、S、O、P、またはSiなどの少なくとも1つのヘテロ原子を含む、5~15個の環原子を有する芳香族基または部分を指す。ヘテロアリール基または部分は、単一の環(例えば、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラゾリル)または複数の縮合環(例えば、インドリル、ベンゾピラゾリル、またはピラゾロピリジニル)を含み得る。ヘテロアリール基または部分は、例えば、単環式、二環式、三環式、または四環式であり得る。別段記述されない限り、ヘテロアリール基または部分は、置換または非置換であり得る。
【0056】
「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロ」、および「ヘテロ環」は、芳香族および非芳香族環系の両方を指し、より具体的には、少なくとも1つの炭素原子、典型的には複数の炭素原子、および1~5個などの少なくとも1つのヘテロ原子を含む安定な3~15員環部分を指す。ヘテロ原子は、窒素、リン、酸素、ケイ素、または硫黄原子であり得る。ヘテロシクリル部分は、単環式部分であり得るか、または二環式もしくは三環式環系などにおけるように複数の環を含み得、ただし、環のうちの少なくとも1つが、ヘテロ原子を含有する。そのような多環部分としては、縮合または架橋環系、ならびにスピロ環式系を挙げることができ、ヘテロシクリル部分の任意の窒素、リン、炭素、ケイ素、または硫黄原子は、任意選択的に様々な酸化状態に酸化され得る。便宜上、窒素、具体的には、限定されないが環状芳香族窒素として定義されるものは、特定の例においてそのように明らかに定義されていないが、それらの対応するN-オキシド形態を含むことを意味する。したがって、例えば、ピリジニル環を有する化合物では、明示的に除外されない限り、または文脈によって除外されない限り、対応するピリジニル-N-オキシドは、発明の別の化合物として含まれる。加えて、環状窒素原子は、任意選択的に四級化され得る。ヘテロ環としては、ヘテロアリール部分、および部分的または完全に飽和したヘテロシクリル環であるヘテロアリシクリルまたはヘテロ脂環式部分が挙げられる。ヘテロシクリル基の例としては、限定されないが、アゼチジニル、オキセタニル、アクリジニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、カルバゾイル、シノリニル、ジオキソラニル、インドリジニル、ナフチリジニル、ペルヒドロアゼピニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノオキサジニル、ナフタラジニル、テリジニル(pteridinyl)、プリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラゾイル、テトラヒドロイソキノリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、2-オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、キノリル、イソキノリル、デカヒドロイソキノリル、ベンズイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、ジアゼビシクロヘプタン、ジアゼパン(diazapane)、ジアゼピン、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエリイル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルフォン、ジオキサホスホラニル、およびオキサジアゾリルが挙げられる。
【0057】
「ヒドロキシル」は、基-OHを指す。
【0058】
「ニトロ」は、基-NOを指す。
【0059】
「ホスフェート」は、各-OR’が、独立して-OH;-O-アルキルもしくは-O-シクロアルキルなどのO-脂肪族;-O-アリールおよび-O-ヘテロアリールの両方を含む-O-芳香族;-O-アラルキルであるか、または-OR’が、Mが、単一の正電荷を有する対イオンである-Oである、基-O-P(O)(OR’)を指す。各Mは、K、Na、Liなどのアルカリイオン、N(R”)(R”が、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族、または(アリールおよびヘテロアリールの両方を含む)芳香族である)などのアンモニウムイオン、または[Ca2+0.5、[Mg2+0.5、もしくは[Ba2+0.5などのアルカリ土類イオンであり得る。ホスホノオキシアルキルは、例えば、-CHOP(O)(ONaなどの-CHOP(O)(OH)またはその塩などの基-アルキル-ホスフェートを指し、(((ジアルコキシホスホリル)オキシ)アルキル)は、例えば、-CHOP(O)(O-tert-ブチル)などのホスホノオキシアルキル基のジアルキルエステルを指す。
【0060】
「ホスホネート」は、各-OR’が、独立して-OH;-O-アルキルもしくは-O-シクロアルキルなどのO-脂肪族;-O-アリールおよび-O-ヘテロアリールの両方を含む-O-芳香族;もしくは-O-アラルキルであるか、または-OR’が、-Oであり、Mが、単一の正電荷を有する対イオンである、基-P(O)(OR’)を指す。各Mは、正電荷の対イオンであり、例として、K、Na、Liなどのアルカリ金属イオン、N(R”)(R”が、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族、または(アリールおよびヘテロアリールの両方を含む)芳香族である)などのアンモニウムイオン、または[Ca2+0.5、[Mg2+0.5、もしくは[Ba2+0.5などのアルカリ土類金属イオンであり得る。ホスホノアルキルは、例えば、-CHP(O)(OH)、または-CHP(O)(ONaなどの基-アルキル-ホスホネートを指し、((ジアルコキシホスホリル)アルキル)は、例えば、-CHP(O)(O-tert-ブチル)などのホスホノアルキル基のジアルキルエステルを指す。
【0061】
「患者」または「対象」は、一般に、任意の生物を指し得るが、より典型的には、哺乳類および他の動物、具体的にはヒトを指す。したがって、開示の方法は、ヒトの療法および獣医の用途の両方に適用可能である。
【0062】
「薬学的に許容される賦形剤」は、活性成分を含む組成物中に含まれる、活性成分以外の物質を指す。本明細書で使用される場合、賦形剤は、薬学的組成物の粒子内に組み込まれ得るか、または薬学的組成物の粒子と物理的に混合され得る。賦形剤は、例えば、活性剤を希釈するため、および/または薬学的組成物の特性を変更するために使用され得る。賦形剤としては、限定されないが、付着防止剤、結合剤、コーティング、腸溶コーティング、崩壊剤、香料、甘味料、着色料、潤滑剤、流動促進剤、吸着剤、防腐剤、担体、またはビヒクルを挙げることができる。賦形剤は、デンプンおよび修飾デンプン、セルロースおよびセルロース誘導体、糖類ならびに二糖類、多糖類、および糖アルコールなどの糖類の誘導体、タンパク質、合成ポリマー、架橋ポリマー、抗酸化剤、アミノ酸、または防腐剤であり得る。例示的な賦形剤としては、限定されないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、植物性ステアリン、スクロース、ラクトース、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、トコフェリルポリエチレングリコール1000コハク酸塩(ビタミンE TPGS、またはTPGSとしても知られている)、カルボキシメチルセルロース、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、パルミチン酸レチニル、セレン、システイン、メチオニン、クエン酸、クエン酸ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、糖、シリカ、タルク、炭酸マグネシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、タルトラジン、アスパルタム、塩化ベンザルコニウム、ゴマ油、没食子酸プロピル、メタ重亜硫酸ナトリウム、またはラノリンが挙げられる。
【0063】
「アジュバント」は、他の薬剤、典型的には活性成分の効果を変更する構成成分である。アジュバントは、多くの場合、薬理学的および/または免疫学的薬剤である。アジュバントは、免疫応答を増加させることによって活性成分の効果を変更することができる。アジュバントはまた、配合物の安定剤として作用し得る。例示的なアジュバントとしては、限定されないが、水酸化アルミニウム、ミョウバン、リン酸アルミニウム、死滅細菌、スクアレン、洗浄剤、サイトカイン、パラフィン油、およびフロイント完全アジュバントまたはフロイント不完全アジュバントなどの組み合わせアジュバントが挙げられる。
【0064】
「薬学的に許容される担体」は、懸濁助剤、可溶化助剤、またはエアロゾル化助剤などの担体またはビヒクルである賦形剤を指す。参照により本明細書に組み込まれるRemington:The Science and Practice of Pharmacy,The University of the Sciences in Philadelphia,Editor,Lippincott,Williams,& Wilkins,Philadelphia,PA,21st Edition(2005)は、1つ以上の治療的組成物および追加の薬学的薬剤の薬学的送達に好適な、例示的な組成物および配合物について記載している。
【0065】
一般に、担体の性質は、用いられる特定の投与様式に依存するであろう。例えば、非経口配合物は、通常、ビヒクルとして、水、生理食塩水、平衡塩類溶液、水性デキストロース、グリセロールなどの薬学的および生理学的に許容される流体を含む、注射可能な流体を含む。いくつかの例では、薬学的に許容される担体は、対象への(例えば、非経口、筋肉内、または皮下注射による)投与に好適であるように滅菌され得る。生物学的に中性の担体に加えて、投与される薬学的組成物は、湿潤剤または乳化剤、防腐剤、およびpH緩衝剤などの、例えば酢酸ナトリウムまたはモノラウリン酸ソルビタンなどの少量の非毒性補助物質を含有し得る。
【0066】
「薬学的に許容される塩」は、当業者に既知であろうように、多様な有機および無機の対イオンに由来する化合物の薬学的に許容される塩を指し、例としてのみ、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどが挙げられ、分子が塩基性官能基を含有する場合、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などの有機酸または無機酸の塩が挙げられる。「薬学的に許容される酸付加塩」は、酸パートナーによって形成されながら、遊離塩基の生物学的有効性を保持する「薬学的に許容される塩」のサブセットである。特に、開示の化合物は、限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、ならびにアミノ酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、ベンゼンスルホン酸、イセチオン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、キシナホ酸(xinafoic acid)などの有機酸を含む、多様な薬学的に許容される酸とともに塩を形成する。「薬学的に許容される塩基付加塩」は、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩などの無機塩基に由来する「薬学的に許容される塩」のサブセットである。例示的な塩は、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、およびマグネシウム塩である。薬学的に許容される有機塩基に由来する塩としては、限定されないが、一級、二級、および三級アミンの塩、天然に生じる置換アミンを含む置換アミン、環式アミン、ならびにイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩基性イオン交換樹脂が挙げられる。例示的な有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、およびカフェインである。(例えば、参照により本明細書に組み込まれるS.M.Berge,et al.,“Pharmaceutical Salts,”J.Pharm.Sci.,1977;66:1-19を参照されたい。)特に開示の実施形態では、化合物は、ギ酸塩、トリフルオロアクテート(trifluoroactate)、塩酸塩、またはナトリウム塩であり得る。
【0067】
化合物または薬学的組成物に関する「有効量」は、タンパク質または酵素を阻害するなどの、特定の所望の結果を達成するのに十分な化合物または薬学的組成物の量を指す。特定の実施形態では、「有効量」は、RIP1を阻害するのに、組織、系、対象、もしくは患者において所望の生物学的もしくは医学的応答を引き出すのに、指定された障害もしくは疾患を治療するのに、その症状のうちの1つ以上を改善もしくは根絶するのに、および/または疾患もしくは障害の発生を防止するのに、十分な量である。「有効量」を構成する化合物の量は、当業者によって理解されるであろうように、化合物、所望の結果、病状およびその重症度、治療される患者の大きさ、年齢、および性別などに応じて変動し得る。
【0068】
「プロドラッグ」は、生物学的に活性な化合物、または親化合物よりも生物学的に活性な化合物を得るためにインビボで変換される化合物を指す。インビボ変換は、例えば、加水分解または酵素的変換によって生じ得る。プロドラッグ部分の一般的な例としては、限定されないが、カルボン酸部分を担持する活性形態を有する化合物のエステル形態およびアミド形態が挙げられる。本発明の化合物の薬学的に許容されるエステルの例としては、限定されないが、脂肪族エステル、具体的にはアルキルエステル(例えば、C1-6アルキルエステル)などの、リン酸エステル基およびカルボン酸エステルが挙げられる。他のプロドラッグ部分としては、R’が、HまたはC1-6アルキルである、-CH-O-P(O)(OR’)などのリン酸エステルまたはその塩が挙げられる。許容されるエステルとしてはまた、限定されないが、ベンジルなどのシクロアルキルエステルおよびアリールアルキルエステルが挙げられる。本発明の化合物の薬学的に許容されるアミドの例としては、限定されないが、一級アミド、ならびに(例えば、約1~約6個の炭素を有する)二級および三級アルキルアミドが挙げられる。本発明による化合物の開示の例示的な実施形態のアミドおよびエステルは、従来の方法に従って調製され得る。プロドラッグの入念な考察は、両方が、すべての目的のために参照により組み込まれる、T.Higuchi and V.Stella,“Pro-drugs as Novel Delivery Systems,”Vol 14 of the A.C.S.Symposium Series、およびBioreversible Carriers in Drug Design,ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987に提供されている。
【0069】
「溶媒和物」は、溶媒分子と溶質の分子またはイオンとの組み合わせによって形成される複合体を指す。溶媒は、有機溶媒、無機溶媒、または両方の混合物であり得る。例示的な溶媒としては、限定されないが、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール、N,N-ジメチルホルムアミドなどのN,N-ジ脂肪族アミド(dialiphatic amide)などのアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシドなどのアルキルスルホキシド、水、およびそれらの組み合わせが挙げられる。本明細書に記載の化合物は、水、エタノールなどの薬学的に許容されるかまたはされない溶媒と組み合わせられると、溶媒和されていない形態ならびに溶媒和形態で存在し得る。本開示の化合物の溶媒和形態は、本明細書に開示の実施形態の範囲内にある。
【0070】
「スルホンアミド」は、Rが、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族、または(アリールおよびヘテロアリールの両方を含む)芳香族である、基または部分-SOアミノ、または-N(R)スルホニルを指す。
【0071】
「スルファニル」は、基または-SH、-S-脂肪族、-S-ヘテロ脂肪族、(-S-アリールおよび-S-ヘテロアリールの両方を含む)-S-芳香族を指す。
【0072】
「スルフィニル」は、基または部分-S(O)H、-S(O)脂肪族、-S(O)ヘテロ脂肪族、または(-S(O)アリールおよび-S(O)ヘテロアリールの両方を含む)-S(O)芳香族を指す。
【0073】
「スルホニル」は、基:-SOH、-SO脂肪族、-SOヘテロ脂肪族、(-SOアリールおよび-SOヘテロアリールの両方を含む)-SO芳香族を指す。
【0074】
本明細書で使用される「治療すること」または「治療」は、患者または対象、具体的には目的の疾患または状態を有するヒトにおける、目的の疾患または状態の治療に関し、例として、限定されないが、以下を含む:
(i)具体的には、そのような患者または対象がその状態にかかりやすいが、まだ疾患または状態を有すると診断されていない場合、疾患または状態が患者または対象で発生するのを防止すること、
(ii)疾患または状態を阻害すること、例えば、その発症を阻止または遅らせること、
(iii)疾患または状態を緩和すること、例えば、その症状の軽減、または疾患もしくは状態もしくはその症状の退行を引き起こすこと、あるいは
(iv)疾患または状態を安定させること。
【0075】
本明細書で使用される場合、「疾患」および「状態」という用語は、交換可能に使用され得るか、または特定の疾病もしくは状態が、既知の原因となる物質を有しない可能性があり(したがって病因がまだ決定されていない)、したがってまだ疾患として認識されていないが、臨床医によって多少の特定の症状の組が同定されている、望ましくない状態または症候群としてのみ認識されている点で異なり得る。
【0076】
上の定義および以下の一般式は、許容されない置換パターン(例えば、5つのフルオロ基で置換されたメチル)を含むことを意図しない。そのような許容されない置換パターンは、当業者によって容易に認識される。
【0077】
当業者は、化合物が、互変異性、立体配座異性、幾何異性、および/または光学異性の現象を呈し得ることを理解するであろう。例えば、ある特定の開示の化合物は、1つ以上のキラル中心および/または二重結合を含み得、その結果として、二重結合異性体(すなわち、幾何異性体)、エナンチオマー、ジアステレオマーなどの立体異性体、およびラセミ混合物などのそれらの混合物として存在し得る。別の例として、ある特定の開示の化合物は、エノール形態、ケト形態、およびそれらの混合物を含む、いくつかの互変異性形態で存在し得る。明細書および特許請求の範囲内の様々な化合物名、式、および化合物図は、可能な互変異性体、立体配座異性体、光学異性体、または幾何異性体の形態のうちの1つのみを表し得るので、当業者は、開示の化合物が、本明細書に記載の化合物の任意の互変異性体、立体配座異性体、光学異性体、および/または幾何異性体の形態、ならびにこれらの様々な異なる異性体の形態の混合物を包含することを理解するであろう。当業者に既知の技法を使用して、エナンチオマーおよび/または立体異性体の混合物を含む異なる異性体の形態の混合物を分離して、特に本開示の利益を有する各別個のエナンチオマーおよび/または立体異性体を提供することができる。限定された回転、例えば、アミド結合の周り、またはピリジニル環、ビフェニル基などの2つの直接結合した環の間の回転の場合、アトロプ異性体も可能であり、これはまた発明の化合物に具体的に含まれる。
【0078】
任意の実施形態では、化合物、または化合物内の特定の基もしくは部分に存在する任意のまたはすべての水素は、重水素またはトリチウムで置き換えられ得る。したがって、アルキルの列挙は、存在する水素のうちの1つ~最大数が重水素で置き換えることができる場合、重水素化アルキルを含む。例えば、C5-xなどにおける1~5つの水素が、重水素で置き換えられる場合、エチルは、CまたはCの両方を指す。
【0079】
II.RIP1-活性化合物、およびRIP1-活性化合物を含む薬学的組成物
A.化合物
本明細書に開示されるのは、RIP1を阻害するのに、ならびに/またはRIP1に関連する疾患および/もしくは状態を治療するのに有用である、化合物およびそのような化合物を含む薬学的組成物である。いくつかの実施形態では、化合物は、選択的キナーゼ阻害剤である。例えば、例示的な化合物は、RIP2、RIP3、またはRIP2およびRIP3の両方よりもRIP1を選択的に阻害することが可能である。
【0080】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、式Iによる構造
【化13】
またはその薬学的に許容される塩を有する。当業者は、別段指定されない限り、式Iの範囲内の化合物がまた、それらの立体異性体、N-オキシド、互変異性体、水和物、溶媒和物、同位体、および/またはプロドラッグを含むことを理解するであろう。式Iに関して、環Bは、ヘテロアリールであり、単環式ヘテロアリールであってもよい。いくつかの実施形態では、環Bは、5員または6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、環Bは、ヘテロアリールが、1つまたは2つの環窒素原子を有し、残りの環原子が炭素である、5員または6員ヘテロアリールである、すなわち、環Bは、オキサゾール、チアゾール、またはイソオキサゾールなどの、酸素または硫黄環原子を含むトリアゾール、トリアジン、またはヘテロアリールではない。ある特定の実施形態では、環Bは、ピラゾリルであり、他の特定の実施形態では、環Bは、ピリジニルである。
【0081】
各Rは、独立して、ハロゲンまたは-リンカー-R基であり、リンカーが、結合、またはRであり、ただし、Rが、HまたはDではなく、Rが、ヘテロシクリル、R、-C(R、または-C(R)=C(Rである。いくつかの実施形態では、Rは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード、典型的にはブロモなどのハロゲンである。ある特定の他の実施形態では、各Rは、独立して、-リンカー-Rである。
【0082】
は、Rである。いくつかの実施形態では、Rは、HまたはC1-6アルキルなどの、HまたはC1-10脂肪族であり、ある特定の実施形態では、Rは、CHまたはCDなどのC1-6アルキルである。
【0083】
は、Rである。いくつかの実施形態では、Rは、HまたはC1-6アルキルなどの、HまたはC1-10脂肪族であり、ある特定の実施形態では、Rは、Hである。
【0084】
存在する場合、各Rは、独立して、Rであり、F、Cl、Br、もしくはIなどのハロゲン、またはC1-6アルキル、例えばメチルなどのC1-10脂肪族であり得る。
【0085】
Lは、ヘテロ原子またはRであり、ただし、Rが、HまたはDではない。いくつかの実施形態では、Lは、酸素、またはC1-6アルキルなどのC1-10アルキル、より具体的には、メチレン(-CH-)である。
【0086】
Xは、CHまたはOである。
【0087】
Zは、ヘテロアリールであり、単環式ヘテロアリールであり得る。
【0088】
mは、1、2、3、または4である。いくつかの実施形態では、mは、1、2または3であり、1または2であり得、ある特定の実施形態では、mは、1である。
【0089】
nは、0、1、または2であり、0または1であり得る。
【0090】
は、出現ごとに独立して、LがRである実施形態を除いてHもしくはD、C1-10脂肪族、C1-10ハロ脂肪族、C5-10芳香族、C3-6ヘテロ環式、またはC3-10スピロヘテロ環式である。
【0091】
が、出現ごとに独立して、-OH、-SH、-OR、-SR、-NR、-Si(R、-C(O)OH、-C(O)OR、-C(O)NR、-OC(O)NR、1つまたは2つのNR、カルボキシル、またはそれらの組み合わせで置換され、任意選択的に、芳香族部分、-SH、-O-アシル、または-C(O)NHでさらに置換された-OC(O)C1-10アルキルである。
【0092】
は、出現ごとに独立して、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC1-10アルキル、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC2-10アルケニル、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC2-10アルキニル、1、2、もしくは3つのRで置換され得るC3-6シクロアルキル、または1、2、もしくは3つのRで置換され得るC5-10芳香族である。
【0093】
は、出現ごとに独立して、H;1、2、もしくは3つのR、もしくはC3-9ヘテロシクリルで置換され得るC1-6アルキル;1、2、もしくは3つのRで置換され得るC3-6シクロアルキル;1、2、もしくは3つのRで置換され得るC3-6ヘテロ環式;1、2、もしくは3つのRで置換され得るC5-10アリール;1、2、もしくは3つのRで置換され得るC5-10ヘテロアリールであるか、または2つのR基が、そこに結合している窒素と一緒になって、1つ以上のRで置換され得る)C3-9ヘテロ環式、または1つ以上のRで置換され得るC5-10ヘテロアリールを提供する。
【0094】
は、出現ごとに独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C5-10ヘテロアリール、または-ORである。
【0095】
また、Rは、出現ごとに独立して、-アルキル-ホスフェート、R、R、もしくはRであるか、または2つのR基は、そこに結合している炭素原子と一緒になって、C2-6アルケニル基、1つ以上のRで置換され得るC3-6シクロアルキル基、もしくは1つ以上のRもしくはアシルで置換され得るC3-10ヘテロ環式を提供する。
【0096】
いくつかの実施形態では、nは、0である。他の実施形態では、nは、1であり、そのような実施形態では、Rは、メチルなどのC1-6アルキルであり得る。
【0097】
式Iのある特定の実施形態では、環Bは、ピリジニルまたはピラゾリルであり、Lは、ヘテロ原子またはC1-10アルキルであり、Zは、ヘテロアリールであり、各Rは、ヘテロシクリルまたはC1-10脂肪族であり、Rは、HまたはC1-6アルキルであり、Rは、H、C1-6アルキルであり、mは、1であり、nは、0である。
【0098】
任意の実施形態では、Zは、5員または6員窒素含有ヘテロアリール、例えば、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、またはトリアゾリルなどの、5員または6員ヘテロアリールであり得る。ある特定のそのような実施形態では、Zは、6員窒素含有ヘテロアリールなどの6員ヘテロアリールであり、ピリジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり得る。
【0099】
任意の実施形態では、Zは、非置換であり得るか、またはZは、本明細書で定義されるように置換され得る。いくつかの実施形態では、Zは、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、またはOHで置換されており、特定の実施形態では、Zは、非置換であるか、またはOH、CH、F、もしくはCFで置換されている。
【0100】
任意の実施形態では、環Bは、1、2、または3つ、好ましくは1つまたは2つ、より好ましくは2つの環窒素原子などの少なくとも1つの環窒素原子を有し、残りの環原子が炭素である、5員ヘテロアリール環であり得る。いくつかの実施形態では、-N(R)C(O)-部分は、環B上の環窒素原子で環Bに結合している。
【0101】
いくつかの実施形態では、環Bは、ピラゾリルであり、-N(R)C(O)-部分は、環B上の環窒素原子で環Bに結合している。
【0102】
いくつかの実施形態では、Xは、Oである。また、いくつかの他の実施形態では、Xは、CHである。
【0103】
任意の実施形態では、各Rは、独立して、ヘテロシクリル、非置換C1-10脂肪族、または-OH、ハロゲン、カルボキシル、カルボキシルエステル、ヘテロシクリル、アミノ、アルコキシ、ホスフェート、シクロアルキル、アルケニル、-OC(O)NH(C1-4アルキル)-アミノ、-OC(O)Rから選択される1つもしくは2つの置換基で置換されたC1-10脂肪族;または-OC(O)(CHRCOHであり得る。-OC(O)-R部分は、アミノ酸に由来し、-OC(O)-Rの-OC(O)-部分が、アミノ酸上の酸部分に対応し、Rが、-N(R10または窒素含有非芳香族ヘテロシクリルを含み、R10が、Hまたはカルボキシルエステルである。また、各Rは、独立して、Hまたは-O-アシルである。
【0104】
-OC(O)-R部分に関して、窒素含有非芳香族ヘテロシクリルは、5員または6員不飽和窒素含有ヘテロシクリル、例えば、ピロリジニルであり得る。アミノ酸は、天然に生じるアミノ酸などの任意のアミノ酸であり得、グリシン、バリン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、ヒスチジン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、システイン、またはプロリンから選択されるアミノ酸であり得る。当業者は、アミノ酸が1つ以上のキラル中心を含む場合、すべてのエナンチオマー、ジアステレオマー、および/またはそれらの混合物が企図されることを理解するであろう。例えば、アミノ酸は、L-アミノ酸、D-アミノ酸、またはそれらの混合物であり得る。いくつかの実施形態では、アミノ酸は、L-アミノ酸である。また、ある特定の実施形態では、
-OC(O)-Rは、-OC(O)CH(NH)R11
【化14】

または-OC(O)-(CH1-2C(NH)COHであり、R11が、アミノ酸側鎖であり、かつ/またはH、-CH、イソプロピル、-CHCH(CH、-CH(CH)Et、-CHCHSCH
【化15】

-CHOH、-CH(OH)CH
-CHC(O)NH、-CHCHC(O)NH、-CHSH、-CHCHCHNHC(O)(NH)NH
【化16】

-CHCHCHCHNH、-CHCOH、もしくはCHCHCOHであり得る。
【0105】
また、Rに関して、少なくとも1つのRは、8~12員スピロヘテロシクリル、C1-10アルキル、またはC2-10アルキンであり得る。C1-10アルキルまたはC2-10アルキンは、線状、分岐状、および/または環式であり得、1つまたは2つの置換基を有し得る。1つの置換基は、OHであり得る。いくつかの実施形態では、1つの置換基は、オキセタニル、アゼチジニル、ピリジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、アミノ、もしくはホスフェートであり、かつ/またはいくつかの実施形態では、1つの置換基は、-OC(O)-Rである。C1-10アルキルまたはC2-10アルキンは、例えば、
【化17】
のように、線状および/または分岐状区画および環式区画を含み得る。
【0106】
いくつかの実施形態では、Zは
【化18】
であり、存在する場合、各Rが、独立して、Rであり、pが、0、1、2、3、または4、典型的には0、1、または2、より典型的には0または1であり、いくつかの実施形態では、pは、0であり、他のある特定の実施形態では、pは、1である。任意の実施形態では、各Rは、独立して、OH、CF、メチル、またはフルオロなどの、OH、ハロゲン、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルであり得る。いくつかの実施形態では、pは1であるが、他の実施形態では、pは、0である。また、ある特定の実施形態では、-L-Z部分は、(6-フルオロピリジン-2-イル)メチル、(6-メチルピリジン-2-イル)メチル、(2-メチルピリジン-5-イル)オキシ、(2-フルオロピリジン-5-イル)オキシ、ピリジン-2-イルメチル、(6-トリフルオロメチルピリジン-2-イル)メチル、(6-ヒドロキシピリジン-2-イル)メチル、ピリジン-3-イルメチル、ピリダジン-3-イルメチル、(2-メチルピリジン-5-イル)メチル、(2-フルオロピリジン-5-イル)メチル、(2-フルオロピリジン-3-イル)メチル、(2,6-ジフルオロピリジン-3-イル)メチル、ピリミジン-2-イルメチル、またはピリジン-4-イルメチルである。
【0107】
式Iのいくつかの実施形態では、化合物は、式I-1もしくはI-2による構造:
【化19】

またはその薬学的に許容される塩、N-オキシド、溶媒和物、互変異性体、もしくは立体異性体を有し得る。
【0108】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の式のうちの1つ以上による構造:
【化20】

またはその薬学的に許容される塩、N-オキシド、溶媒和物、互変異性体、もしくは立体異性体を有し得る。
式I-1~I-13に関して、環B、L、X、Z、R、R、R、R、m、およびnは、存在する場合、式Iについて本明細書で定義されるとおりである。
【0109】
式I、式および/または式I-1~I-13に関する上の実施形態のうちのいずれかでは、Rは、以下のうちのいずれかから選択され得る:
【化21-1】
【化21-2】
【化21-3】
【0110】
また、式Iおよび/または式I-1~I-13のある特定の実施形態では、Rは、以下のうちのいずれかから選択され得る:
【化22-1】
【化22-2】
【0111】
式Iおよび/または式I-1~I-13の特定の実施形態では、Rは、
【化23】
である。
【0112】
また、式Iおよび/または式I-1~I-13の他の特定の実施形態では、Rは、
【化24】
である。
【0113】
式Iおよび/または式I-1~I-13の他の実施形態では、Rは、Brなどのハロゲンである。
【0114】
式I、およびI-1~I-13のうちの1つ以上の範囲内のある特定の開示の例示的な化合物としては、以下が挙げられる:
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【0115】
式I、およびI-1~I-13のうちの1つ以上の範囲内の例示的な化合物としては、以下が挙げられる:
I-1:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-2:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-3:(S)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリンアミド;
I-4:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリンアミド;
I-5:(S)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)オキシ)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-6:(S)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)オキシ)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-7:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-8:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-9:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-10:(S)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-ヒドロキシピリジン-2-イル)メチル)ピコリンアミド;
I-11:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)ピコリンアミド;
I-12:(S)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)ピコリンアミド;
I-13:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-14:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-15:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-16:(S)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-17:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリダジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-18:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-19:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-20:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-21:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-22:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-23:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-24:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-25:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリダジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-26:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-27:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド;
I-28:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-29:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-30:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-31:(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-32:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-33:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-((4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-34:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(5-メチル-4-オキソ-7-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-35:(S)-N-(8-ブロモ-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-36:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-37:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-(4-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-38:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-39:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-(4-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-40:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-((4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-41:(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-((1-ヒドロキシシクロブチル)エチニル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-42:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-43:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-44:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-45:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(5-メチル-4-オキソ-7-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-46:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(4-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-47:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-48:(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((1-ヒドロキシシクロブチル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;
I-49:(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((2,6-ジフルオロピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド;または
I-50:(S)-4-((2,6-ジフルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド。
【0116】
式I、およびI-1~I-13のうちの1つ以上の範囲内の追加の例示的な化合物としては、以下が挙げられる。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【0117】
式I、およびI-1~I-13のうちの1つ以上の範囲内のさらなる例示的な化合物としては、以下が挙げられる。
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】
【表4-5】
【0118】
B.治療剤の組み合わせ
本明細書に記載の化合物は、単独で、互いに組み合わせて、別個の薬学的組成物中で、単一の薬学的組成物中で一緒に、または他の確立された療法の補助として、もしくは他の確立された療法と組み合わせて、使用され得る。化合物もしくは複数の化合物、または化合物(または複数の化合物)を含む組成物は、1回投与されても、複数回投与されてもよい。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、治療されている障害または状態に有用な他の治療剤と組み合わせて使用され得る。これらの他の治療剤は、本開示の化合物と同じ投与経路によって、または異なる経路によって、同時に、任意の順序で連続して投与され得る。連続投与では、化合物および治療剤は、少なくとも1つの化合物および治療剤の有効期間が、少なくとも1つの他の化合物および/または治療剤の有効期間と重複するように投与され得る。4つの構成成分を含む組み合わせの例示的な実施形態では、投与される第1の構成成分の有効期間は、第2、第3、および第4の構成成分の有効期間と重複し得るが、第2、第3、および第4の構成成分の有効期間は、独立して互いに重複してもしなくてもよい。4つの構成要素を含む組み合わせの別の例示的な実施形態では、投与される第1の構成要素の有効期間は、第2の構成要素の有効期間と重複するが、第3または第4の有効期間とは重複せず、第2の構成成分の有効期間は、第1および第3の構成成分の有効期間と重複し、第4の構成成分の有効期間は、第3の構成成分の有効期間とのみ重複する。いくつかの実施形態では、すべての化合物および/または治療剤の有効期間は互いに重複する。
【0119】
いくつかの実施形態では、化合物は、鎮痛剤、抗生物質、抗凝固剤、抗体、抗炎症剤、免疫阻害剤、グアニル酸シクラーゼ-Cアゴニスト、腸分泌促進剤、抗ウイルス剤、抗がん剤、抗真菌剤、またはそれらの組み合わせなどの別の治療剤とともに投与される。抗炎症剤は、ステロイドまたは非ステロイド性抗炎症剤であり得る。ある特定の実施形態では、非ステロイド性抗炎症剤は、アミノサリチル酸塩、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、ジクロフェナク、エトドラク、ファモチジン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、イブプロフェン、インドメタシン、メクロフェナム酸、メフェナミン酸、メロキシカム、ナンブメトン(nambumetone)、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、サルサラート、スリンダク、トルメチン、またはそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、免疫阻害剤は、メルカプトプリン、コルチコステロイド、アルキル化剤、カルシニューリン阻害剤、イノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、抗リンパ球グロブリン、抗胸腺細胞グロブリン、抗T細胞抗体、またはそれらの組み合わせである。一実施形態では、抗体は、インフリキシマブである。
【0120】
いくつかの実施形態では、本化合物は、抗がん剤または細胞毒性剤とともに使用され得る。抗がんおよび抗新生物化合物の様々な部類としては、限定されないが、アルキル化剤、代謝拮抗剤、BCL-2阻害剤、ビンカアルキロイド(vinca alkyloid)、タキサン、抗生物質、酵素、サイトカイン、白金配位錯体(platinum coordination complex)、プロテアソーム阻害剤、置換尿素、キナーゼ阻害剤、複数のホルモンおよびホルモン拮抗薬、ならびに低メチル化剤、例えば、アザシチジンおよびデシタビンなどのDNMT阻害剤が挙げられる。例示的なアルキル化剤としては、限定されないが、メクロロタミン(mechlorothamine)、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、エチレンイミン、メチルメラミン、スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン)、およびカルムスチンが挙げられる。例示的な代謝拮抗剤としては、限定ではなく例として、葉酸類似体メトトレキサート;ピリミジン類似体フルオロウラシル、シトシンアルビノシド;プリン類似体メルカプトプリン、チオグアニン、およびアザチオプリンが挙げられる。例示的なビンカアルキロイドとしては、限定ではなく例として、ビンブラスチン、ビンクリスチン、パクリタキセル、およびコルヒチンが挙げられる。例示的な抗生物質としては、限定ではなく例として、アクチノマイシンD、ダウノルビシン、およびブレオマイシンが挙げられる。抗新生物剤として有効な例示的な酵素としては、L-アスパラギナーゼが挙げられる。例示的な配位化合物としては、限定ではなく例として、シスプラチンおよびカルボプラチンが挙げられる。例示的な複数のホルモンおよびホルモン関連化合物としては、限定ではなく例として、副腎皮質コルチコステロイドであるプレドニゾンおよびデキサメタゾン;アロマターゼ阻害剤であるアミノグルテチミド、フォルメスタン、およびアナストロゾール;プロゲスチン化合物であるカプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、メドロキシプロゲステロン;ならびに抗エストロゲン化合物であるタモキシフェンが挙げられる。
【0121】
これらおよび他の有用な抗がん化合物は、これらの両方が参照により本明細書に組み込まれる、Merck Index,13th Ed.(O’Neil M.J.et al.,ed.)Merck Publishing Group(2001)、およびGoodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,12th Edition,Brunton L.L.ed.,Chapters 60-63,McGraw Hill,(2011)に記載されている。
【0122】
本開示の阻害剤と組み合わせて使用され得るCTLA4抗体のなかでもとりわけ、Bristol-Myers SquibbによるYERVOY(登録商標)として市販の、イピリムマブである。
【0123】
併用するための他の化学療法剤としては、チェックポイント経路阻害剤などの免疫腫瘍剤、例えば、ニボルマブおよびランブロリズマブなどのPD-1阻害剤、ならびにペムブロリズマブ、MEDI-4736およびMPDL3280A/RG7446などのPD-L1阻害剤が挙げられる。本明細書に開示の化合物と組み合わせるための追加のチェックポイント阻害剤としては、BMS-986016(MDX-1408)などの抗LAG-3剤が挙げられる。
【0124】
本開示の阻害剤と組み合わせるためのさらなる化学療法剤としては、ヒト化モノクローナル抗体であるエロツズマブ(BMS-901608)などの抗SLAMF7剤、抗KIRモノクローナル抗体リリルマブ(BMS-986015)などの抗KIR剤、および完全ヒトモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)などの抗CD137剤が挙げられる。
【0125】
本開示の化合物はまた、CAR-T療法とともに有利に使用され得る。現在利用可能なCAR-T療法の例は、アキシカブタゲンシロルユーセルおよびチサゲンレクロイセルである。
【0126】
本発明の化合物と組み合わせて有用な追加の抗増殖化合物としては、限定ではなく例として、成長因子受容体に対する抗体(例えば、抗Her2);インターフェロン-αおよびインターフェロン-γ、インターロイキン-2、ならびにGM-CSFなどのサイトカインが挙げられる。
【0127】
本化合物と組み合わせて有用な追加の化学療法剤としては、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、マリゾミブなどのプロテアソーム阻害剤が挙げられる。
【0128】
特に悪性腫瘍の治療において、本開示の化合物と組み合わせて有用であるキナーゼ阻害剤の例としては、イブルチニブなどのBtk阻害剤;パルボシクリブなどのCDK阻害剤;アファチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、オシメルチニブ、およびバンデチニブ(vandetinib)などのEGFR阻害剤;トラメチニブなどのMek阻害剤;ダブラフェニブ、ソラフェニブ、およびベムラフェニブなどのRaf阻害剤;アキシチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、パゾパニブなどのVEGFR阻害剤;ボスチニブ、ダサチニブ、イマチニブ、およびニロチニブなどのBCR-Abl阻害剤;ギルテリチニブおよびキザルチニブなどのFLT-3阻害剤;イデラリシブなどのPI3-キナーゼ阻害剤、フォスタマチニブなどのSyk阻害剤;ならびにルキソリチニブおよびフェドラチニブなどのJAK阻害剤が挙げられる。
【0129】
他の実施形態では、第2の治療剤は、以下のうちのいずれかから選択され得る:
鎮痛薬-モルヒネ、フェンタニル、ヒドロモルフォン、オキシコドン、コデイン、アセトアミノフェン、ヒドロコドン、ブプレノルフィン、トラマドール、ベンラファキシン、フルピルチン、メペリジン、ペンタゾシン、デキストロモラミド、ジピパノン;
抗生物質-アミノグリコシド(例えば、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、トブラマイシン、およびパロマイシン)、カルバペネム(例えば、エルタペネム、ドリペネム、イミペネム、シラスタチン、およびメロペネム)、セファロスポリン(例えば、セファドロキシル、セファゾリン、セファロチン、セファレキシン、セファクロル、セファマンドール、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフェピム、およびセフォビプロール)、グリコペプチド(例えば、テイコプラニン、バンコマイシン、およびテラバンシチン)、リンコサミド(例えば、クリンダマイシンおよびインコマイシン(incomysin))、リポペプチド(例えば、ダプトマイシン)、マクロライド(アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、テリスロマイシン、およびスペクチノマイシン)、モノバクタム(例えば、アズトレオナム)、ニトロフラン(例えば、フラゾリドンおよびニトロフラントイン)、ペニシリン(例えば、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、ピペラシリン、テモシリン、およびチカルシリン)、ペニシリンの組み合わせ(例えば、アモキシシリン/クラブラネート、アンピシリン/スルファクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、およびチカルシリン/クラブラネート)、ポリペプチド(例えば、バシトラシン、コリスチン、およびポリミキシンB)、キノロン(例えば、シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ナリジキシン酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン、グレパフロキサシン、スパルフロキサシン、およびテマフロキサシン)、スルホンアミド(例えば、マフェニド、スルホンアミドクリソイジン、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジアジン銀、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニリミド(sulfanilimide)、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、トリメトプリム、およびトリメトプリム-スルファメトキサキソール)、テトラサイクリン(例えば、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、およびテトラサイクリン)、抗マイコバクテリア化合物(例えば、クロファジミン、ダプソン、カプレオマイシン、シクロセリン、エタンブトール、エチオナミド、イソニアジド、ピラジナミド、リファンピシン(リファンピン)、リファブチン、リファペンチン、およびストレプトマイシン)、ならびにアルスフェナミン、クロラムフェニコール、ホスホマイシン、フシジン酸、リネゾリド、メトロニダゾール、ムピロシン、プラテンシマイシン、キヌプリシン/ダルホプリスチン、リファキシミン、チアンフェニコール、チゲサイクリン、およびチミダゾール(timidazole)などの他のもの;
抗体-抗TNF-α抗体、例えば、インフリキシマブ(Remicade(商標))、アダリムマブ、ゴリムマブ、セルトリズマブ;抗B細胞抗体、例えば、リツキシマブ;抗IL-6抗体、例えば、トシリズマブ;抗IL-1抗体、例えば、アナキンラ;抗PD-1および/または抗PD-L1抗体、例えば、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ピジリズマブ、BMS-936559、MPDL3280A、AMP-224、MEDI4736;イキセキズマブ、ブロダルマブ、オファツムマブ、シルクマブ、クレノリキシマブ、クラザキウマブ(clazakiumab)、フェザキヌマブ、フレチクマブ、マブリリムマブ、オクレリズマブ、サリルマブ、セクキヌマブ、トラリズマブ、ザノリムマブ;
抗凝固剤-ワルファリン(Coumadin(商標))、アセノクマロール、フェンプロクモン、アトロメンチン、フェニンジオン、ヘパリン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、リバローキサバン、アピキサバン、ヒルジン、レピルジン、ビバリルジン、アルガトロバム(argatrobam)、ダビガトラン、キシメラガトラン、バトロキソビン、ヘメンチン;
抗炎症剤-ステロイド、例えば、ブデソニド、非ステロイド性抗炎症剤、例えば、アミノサリチル酸塩(例えば、スルファサラジン、メサラミン、オルサラジン、およびバルサラジド)、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(ロフェコキシブ、セレコキシブなどのCOX-2阻害剤)、ジクロフェナク、エトドラク、ファモチジン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、イブプロフェン、インドメタシン、メクロフェナメート、メフェナミン酸、メロキシカム、ナンブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、サルサラート、スリンダク、トルメチン;
免疫阻害剤-メルカプトプリン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、およびプレドニゾンなどのコルチコステロイド、シクロホスファミドなどのアルキル化剤、シクロスポリン、シロリムス、およびタクロリムスなどのカルシニューリン阻害剤、ミコフェノール酸、ミコフェノール酸モフェチル、およびアザチオプリンなどのイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼの阻害剤(IMPDH)、ならびに様々な抗体(例えば、抗リンパ球グロブリン(ALG)、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)、モノクローナル抗T細胞抗体(OKT3))を含む、レシピエントの液性免疫応答をそのままに細胞免疫を阻害するように設計された薬剤、ならびに放射線。アザチオプリンは現在、Salix Pharmaceuticals,Inc.から商標名Azasanとして入手可能であり、メルカプトプリンは現在、Gate Pharmaceuticals,Inc.から商標名Purinetholとして入手可能であり、プレドニゾンおよびプレドニゾロンは現在、Roxane Laboratories,Inc.から入手可能であり、メチルプレドニゾロンは現在、Pfizerから入手可能であり、シロリムス(ラパマイシン)は現在、Wyeth-Ayerstから商標名Rapamuneとして入手可能であり、タクロリムスは現在、Fujisawaから商標名Prografとして入手可能であり、シクロスポリンは現在、Novartisから商標名Sandimmuneとして、およびAbbottから商標名Gengrafとして入手可能であり、ミコフェノール酸モフェチルおよびミコフェノール酸などのIMPDH阻害剤は現在、Rocheから商標名Cellceptとして、およびNovartisから商標名Myforticとして入手可能であり、アザチオプリンは現在、Glaxo Smith Klineから商標名Imuranとして入手可能であり、抗体は現在、Ortho Biotechから商標名Orthocloneとして、Novartisから商標名Simulect(バシリキシマブ)として、およびRocheから商標名Zenapax(ダクリズマブ)として入手可能であり、
グアニル酸シクラーゼ-C受容体アゴニストまたは腸分泌促進剤、例えばリナクロチドは、名称Linzessとして販売されている。
【0130】
これらの様々な薬剤は、市販の薬物の形態に付随する処方情報(2006 Edition of The Physician’s Desk Referenceの配合情報も参照されたい)に指定されているように、標準的なまたは一般的な投薬量に従って使用され得、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0131】
III.化合物を作製する方法
本化合物の開示の実施形態は、当業者によって理解されるであろうように、任意の好適な方法によって調製することができる。1つの例示的な好適な方法は、実施例における特定の化合物を参照して以下に提供され、スキーム1に従った以下の第1の反応ステップを含み得る。
【化25】
【0132】
スキーム1を参照すると、クロスカップリング生成物104を提供する金属媒介性クロスカップリング反応を使用して、スキーム1に示される「R-リンカー」基を含むR基102と、保護アミン前駆体100をカップリングすることができる。いくつかの実施形態では、金属媒介性クロスカップリング反応は、パラジウム触媒などの遷移金属触媒を使用して実行され得る。例示的なパラジウム触媒としては、限定されないが、(例えば、Pd(dba)、Pd(dba)、Pd(PPhなどの)Pd(0)触媒、または(例えば、第2世代または第3世代XPhos Pd、PdCl、Pd(OAc)などの)Pd(II)触媒が挙げられる。いくつかの実施形態では、パラジウム触媒は、ソノゴシラ(Sonogoshira)反応などにおいて、クロスカップリング反応を促進するために、CuIなどの別の助触媒と組み合わせて使用され得る。金属媒介性クロスカップリングはまた、アミン塩基(例えば、EtN)などの塩基、または(例えば、CsCO、NaCO、KCOなどの)無機塩基、および溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)を使用することを含み得る。スキーム1を参照すると、Xは、ハロゲンまたはトリフレート基などの金属媒介性クロスカップリングに好適な基であり、PGは、限定されないが、9-フルオレニルメトキシカルボニル(「Fmoc」)基、t-ブチルオキシカルボニル(「Boc」)基、トリチル(「Tr」)基、アリルオキシカルボニル(「Alloc」)基、ベンジルオキシカルボニル(「Cbz」)基などから選択され得るアミン保護基である。
【0133】
スキーム1に示されている方法ステップの代表的な例を、以下のスキーム2に提供する。
【化26】
【0134】
クロスカップリング生成物104が作製されたら、1つ以上の不飽和部位を含むリンカー基を、飽和リンカー基および/またはより低い不飽和度を有するリンカー基に還元することができる任意選択的なリンカー基還元ステップを、クロスカップリング生成物に施してもよい。リンカー還元基を使用する場合、スキーム3に示される脱保護ステップ、続いてアミド形成ステップを続けてもよい。あるいは、リンカー基還元ステップが使用されない場合、クロスカップリング生成物104を、脱保護し、アミド化合物302に変換させてもよい。
【化27】
【0135】
スキーム3を参照すると、任意選択的なリンカー還元ステップが実行され得る。例えば、リンカーが、不飽和部位(例えば、二重結合または三重結合)を含む場合、(例えば、二重結合および/または三重結合を単結合に還元するなどの)完全に飽和させるように、または(例えば、三重結合を二重結合に還元するなどの)不飽和度をより低くするように、不飽和部位を還元してもよい。そのような任意選択的なリンカー還元ステップを実行するのに好適な試薬は、本開示の利益によって当業者に認識されるが、しかしながら、1つの例示的な条件の組は、炭素上のPdの存在下で、クロスカップリング生成物104をHに曝露させることを含む。これらのステップは任意選択的であるので、すべての実施形態で実行する必要はない。代わりに、いくつかの実施形態では、クロスカップリング生成物104を脱保護してアミンを提供してもよく、次いで、スキーム3に示されるように、アミンを好適な酸カップリングパートナー300と反応させることによってアミド化合物302に変換してもよい。
【0136】
あるいは、スキーム4に示されるように、尿素結合化合物は、クロスカップリング生成物104から作製することができる。
【化28】
【0137】
スキーム4に関して、クロスカップリング生成物104は、脱保護されてアミンを提供し、次いで、ホスゲン、またはジホスゲンもしくはトリホスゲンなどのホスゲン代替物で処理されて、イソシアネート1500を形成する。典型的には、ホスゲンまたはホスゲン代替処理は、トリアルキルアミン、例えば、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどの好適な塩基の存在下で、トルエン、ヘキサン、または塩素化溶媒、例えば、ジクロロメタンなどの非プロトン性溶媒中で実施される。次いで、イソシアネート1500は、窒素ヘテロ環1502で処理されて、尿素結合化合物1504を形成する。反応は、典型的には、ホスゲンまたはホスゲン代替処理に使用される溶媒および/または塩基などの、好適な溶媒中で、かつ好適な塩基の存在下で実施される。いくつかの実施形態では、イソシアネート1500は、形成後に単離されず、窒素ヘテロ環1502は、単に反応混合物に添加される。
【0138】
いくつかの例示的な開示の化合物は、アルキニル置換類似体である。これらの化合物は、スキーム1を参照して上で考察されるように、金属媒介性カップリング戦略を使用して作製することができる。スキーム5は、本開示に従ったアルキニル置換類似体を作製するためのより詳細な一般方法を示している。
【化29】
【0139】
スキーム5を参照すると、バイアル内で、乾燥DMF(3~4mL/mmol)中のハロゲン化物(1当量)、化合物700、CuI(0.1~0.2当量)、およびPd(PPh(0.05~0.1当量)の撹拌溶液に、窒素を3分間バブリングした。続いて、暗色の反応溶液に、NEt(10当量)、続いて対応するアルキン(1.5~3当量)、化合物702を素早く連続して添加した。窒素を反応混合物に2分間バブリングし、バイアルに蓋をした。3~6時間などの有効な反応期間の間、70~90℃などの有効な反応温度で、反応混合物を撹拌した。あるいは、ハロゲン化物700または706が消費されるまで、反応混合物をマイクロ波反応器で(30~45分)加熱してもよい。暗色の反応溶液を、以下の方法のうちの1つによって処理した:a)氷水/有機溶媒で希釈するワークアップ;b)氷水/有機溶媒で希釈した後、濃縮乾固させ、続いてワークアップ;またはc)粗残留物を氷水で希釈し、超音波処理し、スラリーを室温まで温める。生じた灰色/暗色の固体を濾過によって収集し、吸引乾燥させ、THF(20mL)に溶解させ、セライト(登録商標)/シリカゲルパッドに通して濾過し、パッドをTHFで洗浄した。続いて、粗物質を逆相カラムクロマトグラフィーまたは順相シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、対応するアルキニル置換類似体(収率:25~69%)、化合物704を得た。
【0140】
IV.化合物を使用する方法
A.疾患/障害
開示の化合物、ならびにそれらの組み合わせおよび/または薬学的組成物を、キナーゼをインビボまたはエクスビボのいずれかで、本開示の化合物もしくは複数の化合物、または本開示の化合物もしくは複数の化合物を含む組成物と接触させることによって、RIP1キナーゼを阻害するために使用され得る。開示の化合物もしくは複数の化合物、または開示の化合物もしくは複数の化合物を含む組成物はまた、多様な疾患および/または障害を改善、治療、または防止するために使用され得る。特定の実施形態では、開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物は、RIP1またはRIP1が関与する経路の阻害が、治療上有用である状態を治療するのに有用であり得る。いくつかの実施形態では、化合物は、RIP1キナーゼ活性を直接阻害する。ある特定の実施形態では、開示の化合物は、自己免疫疾患、炎症性障害、心血管疾患、神経障害、神経変性障害、アレルギー性障害、呼吸器疾患、腎臓疾患、がん、虚血状態、赤血球欠乏症、(例えば、虚血再灌流、またはシスプラチン、および/または脳血管事故によって誘発される)肺および脳傷害、ならびに細菌およびウイルス感染の治療に有用である。
【0141】
いくつかの実施形態では、開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物は、アレルギー性疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄筋萎縮症、全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫性筋炎、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、悪性眼球突出症(Graves ophthalmyopathy)、または喘息を治療または防止するために使用され得る。
【0142】
開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物はまた、骨髄もしくは臓器移植拒絶または移植片対宿主疾患に関連する免疫調節障害を治療するのに有用であり得る。化合物(またはそれらの薬学的組成物もしくは組み合わせ)で治療することができる炎症性および免疫調節障害の例としては、限定されないが、臓器もしくは組織の移植、移植によってもたらされる移植片対宿主疾患、関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、全身性硬化症、全身性炎症反応症候群、重力筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎を含む自己免疫症候群、リウマチ熱および感染後糸球体腎炎を含む感染後自己免疫疾患、炎症性および過剰増殖性皮膚疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管性浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、紅斑性狼瘡、ニキビ、円形脱毛症、角結膜炎、春季カタル、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜、ジストロフィア上皮性角膜、角膜白血病、眼性天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、悪性眼球突出症、フォーク-小柳-原田病、サルコイドーシス、花粉アレルギー、持続性閉塞性気道疾患、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、慢性もしくは難治性喘息、遅発性喘息および気道過敏、気管支炎、胃潰瘍、虚血性疾患および血栓症によって引き起こされる血管損傷、虚血性腸疾患、虚血性再灌流傷害、炎症性腸疾患、壊死性腸炎、熱火傷に関連する腸病変、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、マスト細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、片頭痛、鼻炎、湿疹、間質性腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群、糖尿病性腎症、多発性筋炎、ギラン-バレー症候群、メニエール病、多発性神経炎、多発性神経炎、単神経炎、神経根障害、甲状腺機能亢進症、バセドウ病、赤芽球癆、再生不良性貧血(aplastic anemia)、再生不良性貧血(hypoplastic anemia)、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全、骨粗鬆症、サルコイドーシス、線維性肺、特発性間質性肺炎、皮膚筋炎、尋常性白皮症、尋常性魚鱗癬、光アレルギー感受性、皮膚T細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発動脈炎、心筋症もしくは心筋症性感染、強皮症(全身性強皮症を含む)、抗リン脂質抗体症候群、ウェゲナー肉芽腫症、シェーグレン症候群、脂肪過多症、好酸球性筋膜炎、歯肉、歯周組織、歯槽骨、歯のセメント質の病変、糸球体腎炎、脱毛の防止もしくは育毛の提供ならびに/もしくは発毛および髪の発育の促進による男性型脱毛症もしくは脱毛症、筋ジストロフィー、膿皮症およびセザリー症候群、アディソン病、保存、移植、もしくは虚血性疾患時に生じる臓器の虚血再灌流傷害、エンドトキシンショック、偽膜性大腸炎、薬物もしくは放射線によって引き起こされる大腸炎、虚血性急性腎不全、慢性腎不全、肺酸素もしくは薬物によって引き起こされる毒素症、肺がん、肺気腫、白内障、シデローシス、網膜色素変性症、網膜変性、網膜剥離、加齢黄斑変性、硝子体瘢痕、角膜アルカリ性火傷、紅斑多形性皮膚炎、線状IgA水疱性皮膚炎およびセメント皮膚炎、歯肉炎、歯周炎、敗血症、膵炎、環境汚染によって引き起こされる疾患、老化、発がん、がん腫の転移および高山病、ヒスタミンもしくはロイコトリエン-C4放出によって引き起こされる疾患、ベーチェット病、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、部分的な肝臓切除、急性肝臓壊死、毒素によって引き起こされる壊死、ウイルス性肝炎、ショック、もしくは酸素欠乏症、B型ウイルス性肝炎、非A/非B型肝炎、肝硬変、アルコール性肝硬変、アルコール性脂肪性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を含むアルコール性肝臓疾患、自己免疫性肝胆道系疾患、アセトアミノフェン毒性、肝毒性、肝不全、劇症肝不全、遅発性肝不全、慢性肝不全の急性憎悪、慢性腎臓疾患、腎臓障害/傷害(例えば、腎炎、腎移植、手術、腎毒性薬物の投与、急性腎臓傷害によって引き起こされる)、化学療法効果の増強、サイトメガロウイルス感染、HCMV感染、AIDS、がん、老人性認知症、パーキンソン病、外傷、または慢性細菌感染が挙げられる。
【0143】
ある特定の実施形態では、本化合物は、神経障害性疼痛および炎症誘発性疼痛を含む神経疼痛を治療するのに有用である。
【0144】
ある特定の実施形態では、化合物は、インターロイキン-1変換酵素に関連する関連する熱症候群、腫瘍壊死因子受容体関連周期的症候群、NEMO欠乏症候群、HOIL-1欠乏症、線形ユビキチン鎖集合複合体欠乏症候群、リソソーム蓄積症(例えば、ゴーシェ病、GM2ガングリオシドーシス、アルファ-マンノシドーシス、アスパルチルグルコサミン尿症、コレステリルエステル蓄積症、慢性ヘキソサミニダーゼA欠乏症、シスチン症、ダノン病、ファブリー病、ファーバー病、フコシドーシス、ガラクトシアリドーシス、GM1ガングリオシドーシス、ムコリピドーシス、乳児遊離シアル酸蓄積症、若年性ヘキソサミニダーゼA欠乏症、クラッベ病、ライソゾーム酸性リパーゼ欠乏症、異染性白質ジストロフィー、ムコ多糖症、多種スルファターゼ欠乏症、ニーマン-ピック病、神経セロイドリポフスチン症、ポンペ病、濃化異骨症、サンドホフ病、シンドラー病、シアル酸蓄積症、テイ-サックス病、およびウォルマン病)の治療に有用である。
【0145】
ある特定の実施形態では、開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物は、関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、全身性紅斑性狼瘡、ループス腎炎、強直性脊椎炎、骨粗鬆症、全身性硬化症、多発性硬化症、乾癬、具体的には膿疱性乾癬、I型糖尿病、II型糖尿病、炎症性腸疾患(クローン病および潰瘍性大腸炎)、高免疫グロブリン血症dおよび周期性発熱症候群、クリオピリン関連周期性症候群、シュニッツラー症候群、全身性若年性特発性関節炎、成人発症性スティル病、痛風、痛風フレア、偽痛風、サッフォー症候群、キャッスルマン病、敗血症、発作、アテローム性動脈硬化症、セリアック病、DIRA(Il-1受容体拮抗薬の欠乏症)、アルツハイマー病、ハンチントン病、またはパーキンソン病の治療および/または防止に有用である。
【0146】
他の療法と組み合わせた本化合物の使用は、過剰増殖性障害を治療するのに特に有用である。本化合物を使用して、標準治療と組み合わせて、がん、白血病、およびリンパ腫などの障害を治療することができる。例として、骨髄異形成症候群(MDS)は、標準治療とともに本明細書に開示の化合物で治療することができる。本化合物と組み合わせて使用するための治療剤としては、アザシチジンおよびデシタビンなどの低メチル化剤、ならびにシタラビン、ダウノルビシン、およびイダルビシンなどの他の化学療法剤が挙げられる。レナリドマイドおよびCAR-T療法などの免疫調節療法もまた、MDSを治療するために本化合物と組み合わせて使用され得る。
【0147】
開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物によって治療され得る増殖性疾患としては、良性および悪性腫瘍、固形腫瘍、脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、頸部、精巣、泌尿生殖器、食道、喉頭、皮膚、骨、または甲状腺のがん腫、肉腫、神経膠芽腫、神経芽腫、多発性骨髄腫、胃腸がん、特に結腸がん腫または結腸直腸腺腫、頭頸部の腫瘍、表皮過増殖、乾癬、前立腺肥大、新生物、上皮性の新生物、腺腫、腺がん、ケラトアカントーマ、類表皮がん腫、大細胞がん腫、非小細胞肺がん腫、ホジキンおよび非ホジキンリンパ腫などのリンパ腫、乳腺がん腫、濾胞性がん腫、未分化がん腫、乳頭状がん腫、セミノーマ、メラノーマ、IL-1による障害、上述のリンパ腫などの造血系新生物、MyD88による障害(ABCびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)およびワルデンシュトレームマクログロブリン血症)、ホジキンリンパ腫、原発性皮膚T細胞リンパ腫または慢性リンパ性白血病)、くすぶり型または無症候性多発性骨髄腫、または血液悪性腫瘍(白血病、急性骨髄性白血病(AML)、DLBCL、ABC DLBCL、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性リンパ性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症、真性多血症、カポシ肉腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、脾辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫を含む)が挙げられる。具体的には、本開示の化合物は、イブルチニブ耐性CLLおよびイブルチニブ耐性ワルデンシュトレームマクログロブリン血症などのイブルチニブ耐性血液悪性腫瘍を含む、JAK阻害剤であるイブルチニブ耐性悪性腫瘍に耐性のあるものなどの薬物耐性悪性腫瘍の治療に有用である。
【0148】
開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物を使用して治療され得るアレルギー性障害の例としては、限定されないが、喘息(例えば、アトピー性喘息、アレルギー性喘息、アトピー性気管支IgE媒介性喘息、非アトピー性喘息、気管支喘息、非アレルギー性喘息、本質的喘息、真の喘息、病態生理学的障害によって引き起こされる内因性喘息、原因が不明または原因が明らかではない本質的喘息、肺気腫のような喘息、運動誘発性喘息、感情誘発性喘息、環境要因によって引き起こされる外因性喘息、冷気誘発喘息、職業性喘息、細菌、真菌、原生動物、またはウイルス感染によって引き起こされるかもしくは関連する感染性喘息、初期喘息、乳児喘鳴症候群、気管支炎、咳喘息または薬物誘発性喘息)、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)、アレルギー性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、通年性鼻炎、血管運動性鼻炎、後鼻漏、化膿性もしくは非化膿性副鼻腔炎、急性もしくは慢性副鼻腔炎、および篩骨、前頭、上顎、または蝶形骨洞炎が挙げられる。
【0149】
別の例として、関節リウマチ(RA)は、典型的には全身の腫れ、疼痛、動きの喪失、および標的関節の圧痛を生じる。RAは、リンパ球が密集している、慢性的に炎症を起こした滑膜を特徴とする。典型的には1つの細胞層の厚さである滑膜は、細胞が強くなり、樹状細胞、T、B、およびNK細胞、マクロファージ、ならびに血漿細胞のクラスターを含む、リンパ組織と同様の形態であると思われる。本プロセス、ならびに抗原-免疫グロブリン複合体の形成を含む多数の免疫病理学的機序は、最終的に関節の完全性の破壊を生じ、変形、機能の永久的な喪失、および/または関節もしくはその付近の骨侵食を生じる。開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物は、RAのこれらの症状のうちのいずれか1つ、いくつか、またはすべてを治療、改善、または防止するために使用され得る。したがって、RAの背景では、化合物は、基礎となるRAに付随する治療、および/または循環しているリウマチ因子(「RF」)の量の低減を治療が生じるかどうかに関係なく、RAに一般的に関連する症状のいずれかの低減または改善が達成されると、治療上の利益を提供すると見なされる。
【0150】
American College of Rheumatology(ACR)は、RAの改善および臨床的寛解を定義する基準を開発した。そのようなパラメータであるACR20(20%の臨床的改善に関するACR基準)は、圧痛関節数および腫脹関節数の20%の改善、ならびに以下の5つのパラメータのうち3つの20%の改善を必要とする:患者の全体的評価、医師の全体的評価、患者の疼痛の評価、障害の程度、および急性期反応物のレベル。これらの基準は、ACR50およびACR70で、それぞれ50%および70%の改善に対して拡張されている。他の基準としては、Pauluの基準およびX線写真の進行(例えば、Sharpスコア)が挙げられる。
【0151】
いくつかの実施形態では、RAを患う患者における治療上の利益は、患者がACR20を呈すると達成される。特定の実施形態では、ACRC50またはさらにはACR70のACR改善を達成することができる。
【0152】
一実施形態では、本開示の化合物を使用して、老化の結果の開始を遅らせることができる。例えば、本化合物は、高齢に関連する増大した慢性炎症(「炎症」)を低減する。無数の症状および状態は、炎症に関連しており、本化合物で治療され得るそのような状態としては、例として、パーキンソン病およびアルツハイマー病などの神経変性障害、造血系新生物および骨髄増殖性障害が挙げられる。本化合物によって治療または改善され得る追加の状態としては、Franceschi C,Campisi J.Chronic inflammation(inflammaging)and its potential contribution to age-associated diseases.J Gerontol A Biol Sci Med Sci.2014;69 Suppl 1:S4-S9によって記載されているものが挙げられる。別の態様では、本化合物を使用して、生殖器系に対する老化の影響を低減することができる。例えば、RIP1シグナル伝達によって誘発されるネクロトーシスは、Li et al.eLife 2017;6:e27692およびChaudhary et al.Journal of Biomedical Science(2019)26:11による生殖器の老化に関係し、したがって、本化合物を使用して、テストステロンレベルの低減、生殖能力の低減、および前立腺肥大などの、加齢に関連する症状を治療することができる。
【0153】
本発明の化合物および組成物を使用して治療および/または防止することができる追加の疾患または障害としては、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、自己免疫症候群、関節リウマチ、I型糖尿病、クローン病および潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、多発性硬化症、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、喘息、花粉アレルギー、持続性閉塞性気道疾患、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、慢性もしくは難治性喘息、遅発性喘息および気道過敏、アレルギー性鼻炎、脊椎関節炎、強直性脊椎炎、自己免疫性肝炎、自己免疫性肝胆道系疾患、脳血管事故、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、フリードライヒ運動失調症、レビー小体型疾患、糖尿病性神経障害、ポリグルタミン(polyQ)疾患、ファール病、メンケス病、ウィルソン病、プリオン障害、骨吸収疾患(bone resorption disease)などの骨を破壊する障害(destructive bone disorder)、多発性骨髄腫に関連する骨障害;良性腫瘍、増殖性障害、炎症性および過剰増殖性皮膚障害、表皮過増殖、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、膿疱性乾癬、水疱性皮膚炎、紅斑多形性皮膚炎(dermatitis erythema multiforme)、線状IgA水疱性皮膚症、セメント皮膚炎、歯肉炎、歯周炎、歯肉、歯槽骨、歯のセメント質の病変、敗血症、膵炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管性浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、脂肪過多症、好酸球性筋膜炎、ニキビ、円形脱毛症、男性型脱毛症、老人性脱毛症、角結膜炎、春季カタル、角膜アルカリ性火傷、ベーチェット病、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜、角膜上皮異栄養症、角膜白斑、眼類天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、フォーク-小柳-原田病、血液疾患障害、血液悪性腫瘍、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、乳腺がん腫、濾胞性がん腫、未分化がん腫、乳頭状がん腫、セミノーマ、メラノーマ、ABCびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、原発性皮膚T細胞リンパ腫、くすぶり型もしくは無症候性多発性骨髄腫、白血病、急性骨髄性白血病(AML)、DLBCL、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性リンパ性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症、真性多血症、カポジ肉腫、脾辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、IL-1による障害、MyD88による障害、JAK阻害剤耐性悪性腫瘍およびイブルチニブ耐性悪性腫瘍などの薬剤耐性悪性腫瘍、例えばイブルチニブ耐性血液悪性腫瘍、イブルチニブ耐性CLL、およびイブルチニブ耐性ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病;固形腫瘍、眼の血管新生、乳児血管腫などの血管腫を含む、血管新生障害などの血管新生障害;敗血症、敗血症性ショック、細菌性赤痢;片頭痛、気管支炎、胃潰瘍、壊死性腸炎、熱火傷に関連する腸病変、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、マスト細胞症、インターロイキン-1変換酵素に関連する関連する発熱症候群、腫瘍壊死因子受容体に関連する周期性症候群、NEMO欠乏症候群、HOIL-1欠乏症、線形ユビキチン鎖集合複合体(linear ubiquitin chain assembly complex)欠乏症候群、リソソーム蓄積症、ゴーシェ病、GM2ガングリオシドーシス、アルファ-マンノシドーシス、アスパルチルグルコサミン尿症、コレステリルエステル蓄積症、慢性ヘキソサミニダーゼA欠乏症、シスチン症、ダノン病、ファブリー病、ファーバー病、フコシドーシス、ガラクトシアリドーシス、GM1ガングリオシドーシス、ムコリピドーシス、乳児遊離シアル酸蓄積症、若年性ヘキソサミニダーゼA欠乏症、クラッベ病、ライソゾーム酸性リパーゼ欠乏症、異染性白質ジストロフィー、ムコ多糖症、多種スルファターゼ欠乏症、ニーマン-ピック病、神経セロイドリポフスチン症、ポンペ病、濃化異骨症、サンドホフ病、シンドラー病、シアル酸蓄積症、テイ-サックス病、ウォルマン病、ハンチントン病、パーキンソン病、神経変性疾患、ハンチントン病、パーキンソン病、転移性メラノーマ、HIV感染に関連する神経変性、および関連する神経認知障害もしくは認知症などのCMV網膜炎、非アルコール性脂肪性肝炎などの線維性状態、および虚血再灌流などの心臓状態;アレルギー、成人呼吸窮迫症候群、慢性閉塞性肺疾患、糸球体腎炎、紅斑症、慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、移植片対宿主疾患、エンドトキシンによって誘発される炎症反応、結核、アテローム性動脈硬化症、筋肉変性、悪液質、ライター症候群、風疹関節炎、急性滑膜炎、膵臓β細胞疾患;大量の好中球浸潤を特徴とする疾患;強直性脊椎炎、痛風性関節炎、乾癬性関節炎、および他の関節炎状態、大脳マラリア、慢性肺炎症性疾患、珪肺、肺サルコイドーシス、線維性肺、特発性間質性肺炎、同種移植片拒絶、骨髄拒絶、感染に起因する発熱および筋痛、ケロイド形成、瘢痕組織形成、発熱、インフルエンザ、慢性骨髄性白血病;固形腫瘍を含む血管新生障害;(A型肝炎、B型肝炎、およびC型肝炎を含む)急性肝炎感染、AIDS、ARCもしくは悪性腫瘍、ヘルペスを含むウイルス性疾患;発作、心筋梗塞、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発動脈炎、心筋虚血、心臓発作における虚血、臓器低酸素症、血管過形成、心臓および腎再灌流傷害、保存、移植、もしくは虚血疾患時に起こる臓器の虚血再灌流傷害、心臓肥大、トロンビン誘発性血小板凝集、内毒素血症および/もしくは毒性ショック症候群、プロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素2に関連する状態、尋常性天疱瘡、自己免疫/多発性筋炎、皮膚筋炎、尋常性白斑、光アレルギー感受性、虚血再灌流傷害、心筋梗塞から生じる心臓虚血再灌流傷害、多系統萎縮症、パーキンソンプラス症候群、前頭側頭型認知症、頭蓋内出血、大脳出血、進行性筋萎縮症、偽球麻痺、進行性球麻痺、脊髄筋萎縮症、遺伝性筋萎縮症、末梢神経障害、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、脱髄疾患、全身性若年性特発性関節炎(SoJIA)もしくはスティル病、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、シェーグレン症候群、抗リン脂質抗体症候群(APS)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、腎移植、手術、急性腎臓傷害(AKI)、全身性炎症反応症候群(SIRS)、サイトカイン放出症候群(CRS)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、COVID-19から生じるARDS、感染後の自己免疫疾患、リウマチ性発熱、感染後の糸球体腎炎、全身性硬化症、大脳血管事故(CVA)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、NEMO欠乏症候群(F-カッパ-B必須モジュレーター遺伝子(IKKガンマまたはIKKGとしても知られる)欠乏症候群)、固形臓器悪性腫瘍、リソソーム蓄積症、緑内障、網膜変性疾患、網膜虚血/再灌流傷害、腎虚血再灌流傷害、白内障、シデローシス、網膜色素変性症、網膜変性、網膜剥離、加齢黄斑変性、硝子体瘢痕、炭疽菌致死性毒素誘発性敗血症性ショック、LPSによって誘発された細胞死、感染性脳症、脳炎、アレルギー性脳脊髄炎、自己免疫性ブドウ膜網膜炎、巨細胞性動脈炎、限局性腸炎、肉芽腫性腸炎、遠位回腸炎、限局性回腸炎、回腸末端炎、インスリン依存性糖尿病、強皮症、全身性強皮症、黄斑浮腫、糖尿病性網膜症、中心性輪紋状脈絡膜ジストロフィー、BEST病、成人卵黄様疾患(adult vitelliform)、パターンジストロフィー、近視性変性、中心性漿液性網膜症、スターガルト病、錐体-杆体ジストロフィー、ノースカロライナジストロフィー、感染性網膜炎、炎症性網膜炎、ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、中毒性網膜炎および光誘発性毒性、黄斑浮腫、中心性輪紋状脈絡膜ジストロフィー、BEST病、成人卵黄様疾患、パターンジストロフィー、視神経傷害、視神経炎、視神経症、網膜中心動脈閉塞、虚血性視神経障害(例えば、動脈性または非動脈性前部虚血性ニューロパチーおよび後部虚血性視神経症)、圧迫性視神経症、浸潤性視神経症、外傷性視神経症、ミトコンドリア視神経症(例えば、レーバー視神経症)、栄養性視神経症、毒性視神経症および遺伝性視神経症、優性視神経症、ベール症候群、クロイツフェルト-ヤコブ病)、進行性核上性麻痺、遺伝性痙性対麻痺、くも膜下出血、周産期脳傷害、不顕性脳傷害、脊髄傷害、無酸素性虚血性脳損傷、大脳虚血、限局性大脳虚血、全脳虚血、および低酸素性低酸素症、腹膜透析液(PDF)およびPD関連の副作用によって引き起こされる腹膜損傷、糸球体疾患、尿細管間質性疾患、間質性腎炎、閉塞、多発性嚢胞腎臓疾患)、限局性糸球体硬化症、免疫複合体腎症、糖尿病性腎症、グッドパスチャー症候群、肝細胞がん、膵臓がん、泌尿器がん、膀胱がん、結腸直腸がん、結腸がん、乳がん、前立腺がん、前立腺肥大、腎がん、腎臓がん腫、肝臓がん腫、副腎がん腫、甲状腺がん、胆嚢がん、腹膜がん、卵巣がん、頸部がん、胃がん、子宮内膜がん、食道がん、胃がん、頭頸部がん、神経内分泌がん、CNSがん、脳腫瘍(例えば、脳のがん腫、神経膠腫、退形成性乏突起膠腫、成人膠芽腫、および成人退形成星細胞腫)、骨がん、軟組織肉腫、網膜芽細胞腫、神経芽腫、腹膜滲出液、悪性胸膜滲出液、中皮腫、ウィルムス腫瘍、絨毛性新生物、上皮新生物、胃がん腫、卵巣のがん腫、直腸がん腫、前立腺がん腫、膵臓のがん腫、肺がん腫、膣のがん腫、頸部のがん腫、精巣のがん腫、泌尿生殖器のがん腫、食道のがん腫、喉頭のがん腫、皮膚のがん腫、骨のがん腫、甲状腺のがん腫、肉腫、神経膠芽腫、神経芽腫、胃腸がん、腺腫、腺がん、ケラトアカントーマ、類表皮がん腫、大細胞がん腫、非小細胞肺がん腫、リンパ腫、結腸がん腫、結腸直腸腺腫、血管周皮細胞腫、粘液状がん腫、円形細胞がん腫、扁平上皮がん腫、食道扁平上皮がん腫、口腔がん腫、外陰がん、副腎皮質のがん、ACTH産生腫瘍、および白血病、インフルエンザウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルス、レオウイルスなどの呼吸器感染性ウイルス)、ヘルペスウイルスによって引き起こされるヘルペス帯状疱疹、ロタウイルスによって引き起こされる下痢、ウイルス性肝炎、AIDS、Bacillus cereus、Vibrio parahaemolyticus、Enterohemorrhagic Escherichia coli、Staphylococcus aureus、MRS A、サルモネラ、ボツリヌス、カンジダなどの細菌感染症、パジェット病、軟骨無形成症、骨粗鬆症、副甲状腺機能亢進症、骨形成不全症、部分的な肝臓切除、急性肝臓壊死、毒素によって引き起こされる壊死、ウイルス性肝炎によって引き起こされる壊死、ショックによって引き起こされる壊死、酸素欠乏症によって引き起こされる壊死、B型ウイルス肝炎、非A/非B型肝炎、肝硬変、アルコール性肝臓疾患、アルコール性肝硬変、アルコール性脂肪性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アセトアミノフェン毒性、肝毒性、肝不全、劇症肝不全、遅発性肝不全、慢性肝不全の急性憎悪、慢性腎臓疾患、腎臓障害/傷害、腎炎によって引き起こされる腎臓障害/傷害、腎移植によって引き起こされる腎臓障害/傷害、手術によって引き起こされる腎臓障害/傷害、腎毒性薬物の投与によって引き起こされる腎臓障害/傷害、化学療法効果の増強、サイトメガロウイルス感染、HCMV感染、AIDS、がん、老人性認知症、外傷、慢性細菌感染、環境汚染によって引き起こされる疾患、老化、高山病、ヒスタミンまたはロイコトリエン-C4放出によって引き起こされる疾患、筋ジストロフィー、膿皮症およびセザリー症候群、アディソン病、偽膜性大腸炎、薬物または放射線によって
引き起こされる大腸炎、虚血性急性腎不全、慢性腎不全、肺酸素または薬物によって引き起こされる毒素症、先天性低ホスファターゼ症、線維腫性病変、線維性異形成、骨代謝、溶骨性骨疾患、外傷後骨手術の治療、人工関節手術後の治療、整形外科的骨手術後の治療、歯科手術後の治療、骨化学療法治療または骨放射線療法治療、骨がん、動脈硬化巣(fragile plaque)、障害、閉塞性障害、狭窄、冠状動脈障害、末梢動脈障害、動脈閉塞、動脈瘤形成、外傷後動脈瘤形成、再狭窄、移植片手術後の閉塞、ギラン-バレー症候群、メニエール病、多発性神経炎(polyneuritis)、多発性神経炎(multiple neuritis)、単神経炎、神経根障害、甲状腺機能亢進症、バセドウ病、自己免疫性特発性血小板減少性紫斑病(自己免疫性ITP)、膜性腎炎、自己免疫性甲状腺炎、Hashimoito甲状腺炎、重症筋無力症、寒冷および温式凝集素症、エバン症候群、溶血性尿毒症症候群/血栓性血小板減少性紫斑病(HUS/TTP)、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全(anerythroplasia)、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0154】
特定の実施形態では、本発明による、少なくとも1つの化合物、または少なくとも1つの化合物を含む組成物は、アトピー性皮膚炎を有するか、または潜在的に発症している対象に投与される。別の特定の実施形態では、本発明による、少なくとも1つの化合物、または少なくとも1つの化合物を含む組成物は、関節リウマチを有するか、または潜在的に発症している対象に投与される。別の特定の実施形態では、本発明による、少なくとも1つの化合物、または少なくとも1つの化合物を含む組成物は、強直性脊椎炎を有するか、または潜在的に発症している対象に投与される。別の特定の実施形態では、本発明による、少なくとも1つの化合物、または少なくとも1つの化合物を含む組成物は、骨髄異形成症候群を有するか、または潜在的に発症している対象に投与される。
【0155】
B.配合および投与
発明の1つ以上の活性化合物を含む薬学的組成物は、混合、溶解、造粒、糖衣作製、粉末化、乳化、カプセル化、捕捉、または凍結乾燥プロセスなどの任意の好適な方法によって製造され得る。1つ以上の生理学的に許容される賦形剤(例えば、希釈剤、担体、または助剤)、1つ以上のアジュバント、またはそれらの組み合わせを使用して、薬学的組成物を配合して、薬学的に使用され得る調製物を提供することができる。
【0156】
活性化合物は、薬学的組成物自体で、またはそれらの薬学的に許容される塩、立体異性体、N-オキシド、互変異性体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはプロドラッグの形態で配合され得る。典型的には、そのような塩は、対応する遊離の酸および塩基よりも水溶液に溶けやすいが、対応する遊離の酸および塩基よりも低い溶解度を有する塩も形成され得る。
【0157】
発明の薬学的組成物は、例えば、局所、眼、経口、頬、全身、鼻、i.v.もしくはi.p.などの注射、経皮、直腸、膣などを含む実質的に任意の投与様式に好適な形態、または吸入もしくは吹送による投与に好適な形態をとることができる。
【0158】
局所的投与の場合、活性化合物、薬学的に許容される塩、立体異性体、N-オキシド、互変異性体、水和物、溶媒和物、同位体、またはプロドラッグは、当技術分野で既知の溶液、ゲル、軟膏、クリーム、懸濁液などとして配合され得る。
【0159】
全身性配合物としては、注射による投与用に設計されたもの、例えば、皮下、静脈内、筋肉内、髄腔内、または腹腔内注射、ならびに経皮、経粘膜経口、または肺投与用に設計されたものが挙げられる。
【0160】
有用な注射可能な調製物としては、水性または油性ビヒクル中の活性化合物の滅菌懸濁液、溶液、またはエマルションが挙げられる。薬学的組成物はまた、懸濁剤、安定剤、および/または分散剤などの配合剤を含有し得る。注射用の配合物は、単位剤形、例えば、アンプルまたは複数回投与容器で提示され得、添加された防腐剤を含有し得る。
【0161】
あるいは、注射可能な配合物は、使用前に、限定されないが、滅菌された発熱物質を含まない水、緩衝液、デキストロース溶液などを含む、好適なビヒクルで再構成するための粉末形態で提供され得る。この目的のために、活性化合物は、凍結乾燥などの任意の当技術分野で既知の技法によって乾燥され、使用前に再構成され得る。
【0162】
経粘膜投与では、浸透する障壁に適した浸透剤が配合物に使用される。そのような浸透剤は、当技術分野で既知である。
【0163】
経口投与では、薬学的組成物は、例えば、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、またはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース、またはリン酸水素カルシウム);潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、またはシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム);および/または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容される賦形剤を用いて従来の手段によって調製されたトローチ、錠剤、またはカプセルの形態をとることができる。錠剤は、例えば、糖、フィルム、または腸溶コーティングを用いて、当技術分野で周知の方法によってコーティングされ得る。
【0164】
経口投与用の液体調製物は、例えば、エリキシル剤、溶液、シロップ、もしくは懸濁液の形態をとり得るか、または使用前に水もしくは他の好適なビヒクルで構成するために乾燥製品として提示され得る。そのような液体調製物は、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体、または水素化食用油脂);乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア);非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、cremophore(商標)、または分別植物油);および防腐剤(例えば、メチルまたはプロピル-p-ヒドロキシ安息香酸またはソルビン酸)などの薬学的に許容される賦形剤を用いて従来の手段によって調製され得る。調製物はまた、必要に応じて、緩衝塩、防腐剤、香味剤、着色剤、および甘味剤を含有し得る。
【0165】
経口投与用の調製物は、周知のように、活性化合物の制御放出を与えるように好適に配合され得る。
【0166】
頬内投与では、薬学的組成物は、従来の方法で配合された錠剤またはトローチの形態をとることができる。
【0167】
直腸および膣の投与経路では、活性化合物は、ココアバターまたは他のグリセリドなどの従来の坐剤ベースを含有する溶液(停留浣腸用)坐剤または軟膏として配合され得る。
【0168】
経鼻投与または吸入もしくは吹込による投与では、活性化合物、薬学的に許容される塩、立体異性体、N-オキシド、互変異性体、水和物、溶媒和物、同位体、またはプロドラッグは、加圧パックまたは好適な推進剤、例えば)ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、フルオロカーボン、二酸化炭素、または他の好適なガスを使用したネブライザーからのエアロゾルスプレーの形態で便利に送達され得る。加圧エアロゾルの場合、投薬量単位は、計量された量を送達するためのバルブを提供することによって決定され得る。吸入器または吹送器に使用するためのカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンで構成されたカプセルおよびカートリッジ)は、化合物と、ラクトースまたはデンプンなどの好適な粉末ベースとの粉末混合物を含有して配合され得る。
【0169】
市販の点鼻スプレーデバイスを使用した経鼻投与に好適な水性懸濁液配合物の特定の例は、以下の成分:活性化合物(0.5 20mg/ml);塩化ベンザルコニウム(0.1 0.2mg/mL);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80;0.5 5mg/ml);カルボキシメチルセルロースナトリウムまたは微結晶性セルロース(1 15mg/ml);フェニルエタノール(1 4mg/ml);およびデキストロース(20 50mg/ml)を含む。最終懸濁液のpHは、約pH5~pH7の範囲に調整することができ、約pH5.5のpHが典型的である。
【0170】
吸入を介した化合物の投与に好適な水性懸濁液の別の具体例は、20mg/mLの開示の化合物、1%(v/v)のポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)、50mMのクエン酸塩および/または0.9%の塩化ナトリウムを含有する。
【0171】
点眼投与では、活性化合物は、眼への投与に好適な溶液、エマルション、懸濁液などとして配合され得る。化合物を眼に投与するのに好適な多様なビヒクルが、当技術分野で既知である。特定の非限定的な例は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,261,547号、同第6,197,934号、同第6,056,950号、同第5,800,807号、同第5,776,445号、同第5,698,219号、同第5,521,222号、同第5,403,841号、同第5,077,033号、同第4,882,150号、および同第4,738,851号に記載されている。
【0172】
長期送達では、活性化合物は、移植または筋肉内注射による投与のためのデポー調製物として配合され得る。活性成分は、好適なポリマー、もしくは疎水性材料(例えば、許容される油中のエマルションとして)、もしくはイオン交換樹脂とともに配合され得るか、または難溶性誘導体として、例えば、難溶性塩として配合され得る。あるいは、経皮吸収用に活性化合物をゆっくりと放出する接着ディスクまたはパッチとして製造された経皮送達システムが使用され得る。この目的のために、浸透向上剤を使用して、活性化合物の経皮浸透を促進することができる。好適な経皮パッチは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,407,713号、同第5,352,456号、同第5,332,213号、同第5,336,168号、同第5,290,561号、同第5,254,346号、同第5,164,189号、同第5,163,899号、同第5,088,977号、同第5,087,240号、同第5,008,110号、および同第4,921,475号に記載されている。
【0173】
あるいは、他の薬学的送達システムを用いてもよい。リポソームおよびエマルションは、活性化合物を送達するために使用され得る送達ビヒクルの周知の例である。また、ジメチルスルホキシド(DMSO)などのある特定の有機溶媒を用いてもよいが、通常は毒性がより高いという代償を伴う。
【0174】
薬学的組成物は、望ましい場合、活性化合物を含有する1つ以上の単位剤形を含有し得るパックまたはディスペンサーデバイス内に存在し得る。パックは、例えば、ブリスターパックなどの金属箔またはプラスチック箔を含み得る。パックまたはディスペンサーデバイスは、投与についての指示書が添付され得る。
【0175】
血液脳関門を越えて分子を輸送するためのいくつかのアプローチが存在する。これらとしては、限定されないが、物理的方法、脂質に基づく方法、ならびに受容体およびチャネルに基づく方法が挙げられる。血液脳関門を越えて化合物を輸送する物理的方法としては、限定されないが、血液脳関門を完全に回避すること、および/または血液脳関門に開口部を作り出すことが挙げられる。回避方法としては、限定されないが、直接注射(例えば、Papanastassiou et al.,Gene Therapy 9:398-406,2002)、間質注入/対流向上送達(Bobo et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:2076-2080,1994)、および脳への送達デバイスの移植が挙げられる(例えば、Gill et al.,Nature Med.9:589-595,2003を参照されたい。血液脳関門の開口部としては、限定されないが、超音波、(例えば、高張マンニトールの投与、および例えば、ブラジキニンまたは透過剤A-7による透過化による浸透圧が挙げられる(例えば、米国特許第5,112,596号、同第5,268,164号、同第5,506,206号、および同第5,686,416号を参照されたい)。化合物はまた、血液脳関門の血管内皮上の受容体に結合する抗体結合断片に結合するリポソーム内にカプセル化され得る。
【0176】
ある特定の実施形態では、化合物は、CNSの流体リザーバーへの注入によって、またはボーラス注射によって連続投与され得る。化合物は、留置カテーテル、およびポンプなどの連続投与手段を使用して、または徐放性ビヒクルの移植によって投与され得る。例えば、化合物は、移植されたカニューレを通して長期にわたって注射され得るか、または浸透圧ミニポンプの助けを借りて長期にわたって注入され得る。皮下ポンプは、化合物を大脳室に送達することができる。
【0177】
C.投薬量
開示の化合物、薬学的組成物、または開示の化合物の組み合わせは、一般に、意図された結果を達成する有効量、例えば、RIP1キナーゼを阻害する有効量、および/または特定の状態を治療、防止、もしくは改善する有効量で使用されるであろう。開示の化合物またはそれらの薬学的組成物は、治療上の利益を達成するために治療的に、または予防上の利益を達成するために予防的に投与され得る。治療上の利益は、治療中の基礎障害の根絶もしくは改善、および/または患者が依然として基礎障害に苦しんでいる可能性があるにもかかわらず、患者が感覚的もしくは状態的改善を報告するような、基礎障害に関連する症状のうちの1つ以上の根絶もしくは改善を意味する。例えば、アレルギーを患っている患者への化合物の投与は、基礎アレルギー反応が根絶または改善された場合だけでなく、患者がアレルゲンへの曝露後のアレルギーに関連する症状の重症度または期間の減少を報告する場合にも、治療上の利益を提供する。別の例として、喘息の背景における治療上の利益としては、喘息発作の発症後の呼吸の改善、または喘息エピソードの頻度もしくは重症度の低減が挙げられる。治療上の利益としてはまた、改善が実現されているかどうかに関係なく、疾患の進行を停止または遅らせることが挙げられる。
【0178】
当業者によって既知のように、開示の化合物の好ましい投薬量は、年齢、体重、一般的な健康状態、および治療されている患者または対象の状態の重症度を含む、様々な要因に依存し得る。投薬量はまた、吸入によって投与される場合、個人の性別および/または個人の肺活量に合わせて調整する必要があり得る。投薬量はまた、2つ以上の状態を患う個人、または肺活量および正常な呼吸能力に影響を与える追加の状態、例えば、肺気腫、気管支炎、肺炎、呼吸窮迫症候群、慢性閉塞性肺疾患、および呼吸器感染を有する個人に合わせて調整され得る。開示の化合物またはそれらの薬学的組成物の投薬量、および投与の頻度はまた、開示の化合物が状態の急性エピソードの治療用に配合されるか、または障害の予防的治療用に配合されるかどうかに依存するであろう。当業者は、特定の個人に最適な用量を決定することが可能であろう。
【0179】
予防的投与では、開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物は、前述の状態のうちの1つを発症するリスクのある患者または対象に投与され得る。例えば、患者または対象が特定の薬物にアレルギーがあるかどうかが不明である場合、開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物を、薬物の投与前に投与して、薬物に対するアレルギー反応を回避または改善することができる。あるいは、予防的投与を使用して、基礎障害を有すると診断された患者の症状の発症を回避または改善することができる。例えば、開示の化合物またはそれらの薬学的組成物は、アレルゲンへの予想される曝露の前にアレルギー患者に投与することができる。開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物はまた、障害の発症を防止するために、上記の疾患のうちの1つに対する既知の薬剤に繰り返し曝露される健康な個体に予防的に投与することができる。例えば、開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物は、個人がアレルギーを発症するのを防止するために、ラテックスなどの、アレルギーを誘発することが知られているアレルゲンに繰り返し曝露される健康な個人に投与することができる。あるいは、開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物は、喘息エピソードの重症度を軽減するか、または完全に回避するために、喘息発作を誘発する活動に参加する前に、喘息を患う患者に投与することができる。
【0180】
有効な投薬量は、最初にインビトロアッセイから推定され得る。例えば、対象で使用するための初期投薬量は、インビトロアッセイで測定して、IC50またはEC50以上の特定の化合物である、活性化合物の循環血液濃度または血清濃度を達成するように配合され得る。特定の化合物の生物学的利用能を考慮して、そのような循環血液濃度または血清濃度を達成する投薬量を計算することができる。Fingl & Woodbury,“General Principles,”In:Goodman and Gilman’s The Pharmaceutical Basis of Therapeutics,Chapter 1,pages 1-46,Pergamon Press、およびそこに引用されている参考文献は、有効な投薬量に関する追加のガイダンスを提供している。
【0181】
いくつかの実施形態では、開示の化合物は、0超~10μM、0超~5μM、0超~1μM、0超~0.5μM、0超~0.1μM、または0超~0.05 μMなどの0超~20μMのEC50を有する。
【0182】
初期投薬量はまた、動物モデルなどのインビボデータから推定され得る。上記の様々な疾患を治療または防止するための化合物の有効性を試験するのに有用な動物モデルは、当技術分野で周知である。過敏症またはアレルギー反応の好適な動物モデルは、Foster,(1995)Allergy 50(21Suppl):6-9,discussion 34-38およびTumas et al.,(2001),J.Allergy Clin.Immunol.107(6):1025-1033に記載されている。アレルギー性鼻炎の好適な動物モデルは、Szelenyi et al.,(2000),Arzneimittelforschung 50(11):1037-42、Kawaguchi et al.,(1994),Clin.Exp.Allergy 24(3):238-244、およびSugimoto et al.,(2000),Immunopharmacology 48(1):1-7に記載されている。当業者は、そのような情報を適応させて、ヒトへの投与に好適な投薬量を決定することができる。
【0183】
いくつかの実施形態では、RIP1活性を決定するのに好適なアッセイが使用され得る。そのようなアッセイ方法を使用して、本明細書に開示の化合物の実施形態の有効性を評価することができ、および/またはそれを使用して、所望の有効性を提供することができる化合物の実施形態の量/投薬量を決定することができる。いくつかの実施形態では、アッセイは、RIP1を阻害する化合物の実施形態の能力を評価するADP-Glo(商標)アッセイであり得る。他の実施形態では、U937および/またはL929細胞ネクロトーシスアッセイなどのマウスおよび/またはヒト細胞を使用する全細胞アッセイを実施して、ヒトのインビボ研究で使用することができる化合物の安全かつ有効な用量を決定することができる。これらの全細胞アッセイを使用して、ヒトおよび/またはマウスRIP1に対する化合物の活性をインビトロの背景で評価することができ、これによって、当業者は、インビボで使用するのに安全かつ有効な投薬量を決定することが可能になる。RIP1に関与する疾患または状態を治療するための本明細書に記載の化合物の実施形態の活性を評価するために使用することができるさらに別のアッセイは、急性低体温症マウスモデルであり、これは、TNF-アルファ誘発性低体温症を阻害する化合物の能力を評価する。これらのアッセイの各々、およびこれらのアッセイの使用からの様々な結果は、本開示の実施例のセクションに詳細に記載されている。
【0184】
開示の化合物の投薬量は、典型的には、0.0001mg/kg/日、または0.001mg/kg/日、または0.01mg/kg/日、最大少なくとも約100mg/kg/日などの、0mg/kg/日の範囲であろう。より典型的には、投薬量(または有効量)は、0.01mg/kg~約0.5mg/kg、または約0.05mg/kg~約0.15mg/kgなどの、少なくとも1日1回の投与当たり約0.0025mg/kg~約1mg/kgの範囲であり得る。1日の総投薬量は、典型的には、1日当たり0.5mg/kg~約10mg/kg、または1日当たり約0.7mg/kg~約2.5mg/kg/日などの、1日当たり約0.1mg/kg~約5mg/kg、または~約20mg/kgの範囲である。投薬量は、他の要因の中でもとりわけ、開示の化合物の活性、その生物学的利用能、投与様式、および上に考察された様々な要因に応じて、より高くまたはより低くなり得る。
【0185】
投薬量および投薬間隔は、治療上の効果または予防上の効果を維持するのに十分である、開示の化合物の血漿レベルを提供するように、個人に合わせて調整され得る。例えば、化合物は、他のものの中でもとりわけ、投与様式、治療されている特定の徴候、および処方する医師の判断に応じて、1日1回、1日複数回、1週間に1回、1週間に複数回(例えば、1日おきに)、1か月に1回、1か月に複数回、または1年に1回投与され得る。当業者は、過度の実験を行わずに、有効な局所的投薬量を最適化することが可能であろう。
【0186】
開示の化合物のうちの1つ以上を含む薬学的組成物は、典型的には、0超~最大99%までの総重量パーセントの開示の化合物、または複数の化合物、および/または他の治療剤を含む。より典型的には、開示の化合物のうちの1つ以上を含む薬学的組成物は、約1~約20総重量パーセントの開示の化合物および他の治療剤、ならびに約80~約99重量パーセントの薬学的に許容される賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、アジュバントをさらに含み得る。
【0187】
好ましくは、開示の化合物、開示の化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的組成物は、実質的な毒性を引き起こすことなく、治療上のまたは予防上の利益を提供するであろう。開示の化合物の毒性は、標準的な薬学的手順を使用して決定することができる。毒性作用と治療上の(または予防上の)効果との間の用量比は、治療指数である。高い治療指数を呈する開示の化合物が好ましい。
【実施例
【0188】
V.実施例
【0189】
実施例1
本開示の化合物は、上のスキームに示される化合物200または化合物206などの好適な出発化合物を使用して作製することができる。化合物200を作製するための代表的な方法をスキーム6Aに示し、化合物206を作製するための代表的な方法をスキーム6Bに示す。
【化30】
【化31】
【0190】
3-(S)-N-トリチル-アミノ-7-ブロモ-5-メチル-4-オキソベンゾオキサザピン(oxobenzoxazapine)(200)のスペクトル特徴:H nmr(400MHz,CDCl)δ7.41-7.38(6H,m,C(C)3の6H),7.25-7.15(10H,m,オキソベンゾオキサザピンH-8,C(Cの9H),7.00(1H,d,J 2.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-6),6.91(1H,d,J 8.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),4.50(1H,dd,J 10.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.37(1H,dd,J 11.5,10.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.53(1H,dd,J 11.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),3.30(1H,br s,NH),2.87(3H,s,NCH)。
【0191】
実施例2
【化32】
(S)-7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-3-(トリチルアミノ)-2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサザピン-4(5H)-オンの合成:ジメチルホルムアミド(3.0mL)中のブロモオキサザピン(0.210g、0.410mmol、1.0当量)、炭酸カリウム(0.566g、4.101mmol、10.0当量)、およびヨウ化銅(I)(0.008g、0.041mmol、0.1当量)の混合物を、アルゴンを5分間バブリングすることによって脱気した。2-メチル-2-ヒドロキシブト-3-イン(0.052g、0.060mL、0.615mmol、1.5当量)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.024g、0.021mmol、0.05当量)を添加し、反応物を密封し、その後マイクロ波で120℃まで1時間加熱した。反応物をEtOAc(80mL)と水(80mL)との間で分配した。有機物をブライン(80mL)、水(80mL)、およびブライン(80mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。MPLC(10→80%のEtOAc-ヘキサン)によって、出発物質(0.091g)および表題化合物(0.079g)を無色の油として得た;H nmr(400MHz,CDCl)δ7.40-7.38(6H,m,C(Cの6H),7.24-7.7.14(9H,m,C(Cの9H),7.13(1H,dd,J 8.0,2.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-8),6.96(1H,d,J 8.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),6.95(1H,d,J 2.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-6),4.48(1H,dd,J 10.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.37(1H,dd,J 11.5,10.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.55(1H,dd,J 11.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),2.78(3H,s,NCH),1.62(6H,s,C(CH);m/z:555[M+K],243[C(C
【化33】
【0192】
トリチル基の脱保護:ジオキサン(2.0mL)中のトリチル保護アミン(0.079g、0.153g、1.0当量)の溶液に、塩化水素の溶液(ジオキサン中4Mの溶液0.15mL、0.614mmol、4.0当量)を添加した。反応物を室温で6時間撹拌した後、濃縮乾固させて白色の固体を得、これを精製せずに使用した;m/z:275[M+H]
【0193】
実施例3
本実施例は、スキーム7(経路1)に従って、ピラゾール-1-カルボニルクロリド形成の中間体を通じて、N-置換-4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール-1-カルボキサミドを作製するための方法を提供する。
【化34】
【0194】
0℃の窒素下で、CHCl(15mL/mmol)中の化合物1400(1当量)およびトリホスゲン(1.5当量)の撹拌不均一混合物に、i-PrNEt(5~9当量)を経時的に(15分/mmol)添加した。赤色の反応溶液を0℃で1時間撹拌し、室温まで温め(2時間)、LC/MSによって4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール消費量を分析し、濃縮乾固させて1402を得た。1404、または対応するアミンもしくはその塩(1当量)、およびDMAP(0.1当量)に赤色の半固体濃縮物を添加し、窒素下の氷浴で冷却した。CHCl(15mL/mmol)をフラスコに添加し、15分間撹拌し、赤色の溶液を撹拌しながらi-PrNEt(5~9当量)で経時的に(15分/mmol)処理した。1時間後に氷浴を取り除き、反応溶液を室温まで温めた。反応の進行を分析する際に、反応溶液を濃縮乾固させ、水で希釈し、EtOAcまたはCHClのいずれかで抽出ワークアップを実施した。粗濃縮物のシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー精製によって、必要なN-置換-4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド1406を得た(収率:20~75%)。
【0195】
実施例4
本実施例は、スキーム8(経路2)に従って、中間体イソシアネートの形成を通じて、N-置換-4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール-1-カルボキサミドを作製するための方法を提供する)。
【化35】
【0196】
CHCl(15mL/mmol)中の化合物1420、またはその対応するアミンもしくはその塩(1当量)、およびトリホスゲン(2.3当量)の撹拌不均一混合物に、0℃の窒素下でi-PrNEt(10~15当量)を経時的に(20分/mmol)添加した。淡黄色の反応溶液を0℃で1時間撹拌し、室温まで温め(2時間)、LC/MSによって対応するアミン消費量を分析し、濃縮乾固させた。4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール塩酸塩1424(0.9当量)およびDMAP(0.1当量)を、化合物1422を含む赤色の半固体濃縮物に添加し、窒素下の氷浴で冷却した。CHCl(15mL/mmol)をフラスコに添加し、15分間撹拌し、赤色の溶液を撹拌しながらi-PrNEt(10~15当量)で経時的に(15分/mmol)処理した。1時間後に氷浴を取り除き、反応溶液を室温まで温めた(6~8時間)。進行を分析する際に、反応溶液を濃縮乾固させ、水で希釈し、EtOAcまたはCHClのいずれかを使用して抽出ワークアップを実施した。生じた粗製物のシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー精製によって、必要なN-置換-4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド1426を得た(収率:19~73%)。
【0197】
実施例5
本実施例は、スキーム9(経路3)に従って、開示のアルキニル置換化合物の実施形態を作製するための方法を提供する。
【化36】
【0198】
バイアル内で、乾燥DMF(3~4mL/mmol)中のハロゲン化物1440(1当量)、およびCuI(0.1~0.2当量)、Pd(PPh(0.05~0.1当量)の撹拌溶液に窒素を3分間バブリングした。続いて、NEt(10当量)を暗色の反応溶液に添加し、続いて対応するアルキン1442(1.5~3当量)を素早く連続して添加した。反応混合物に窒素を2分間バブリングし、バイアルをキャップし、反応混合物を70~75℃で5~6時間撹拌した。LC/MS分析によって反応の進行を分析した後、暗色の反応溶液を濃縮乾固させた。粗残留物を氷水で希釈し、超音波処理し、スラリーを室温まで温めた。生じた灰色/暗色の固体を濾過によって収集し、吸引乾燥させ、THF(20mL)に溶解させ、セライト(登録商標)/シリカゲルパッドに通して濾過し、パッドをTHFで洗浄した。濾液を濃縮した後、粗物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、アルキニル置換類似体1444を得た(収率:25~69%)。
【0199】
実施例6
本実施例は、スキーム10に従って、開示の4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール化合物の実施形態を作製するための方法を提供する。
【化37】
【0200】
1,4-ジオキサン:HO(9:1、10mL/ミリモル)中の1-boc-ピラゾール-4-ボロン酸ピナコールエステル1450(1mmol)、(クロロメチル)ヘテロアレーン(1.3mmol)1452、XPhos-Pd-G2(0.05mmol)、およびKCO(3~4mmol)の撹拌混合物を高真空によって脱気し、5~10分の期間にわたって3サイクルでバルーン内をアルゴンでバックパージし、70~75℃で2~6時間加熱した。反応混合物を冷却し、濃縮乾固させた。EtOAc(またはCHCl)、水、およびNaCO飽和水溶液(6mL/ミリモル)で粗残留物を希釈した。有機層を分離し、EtOAc(またはCHCl)で、水層を抽出した。合わせた有機層をNaCl水溶液で洗浄し、無水NaSOで撹拌し、セライト(登録商標)に通して濾過した。濾液を濃縮したら、シリカゲルクロマトグラフィーによって粗製物を精製して、tert-ブチル4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート1454を得た(収率49~85%)。CHCl(3~6mL/mmol)中の4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール(1当量)の撹拌溶液に、室温で1,4-ジオキサン(5~7当量)中4.0NのHClを添加した。tert-ブチル4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール-1-カルボキシレートが消費されるまで反応混合物を撹拌し、濃縮乾固させた。粗固体をEtOAc(6~7mL/mmol)中で超音波処理し、濾過し、漏斗上でEtOAcを用いて洗浄し、短時間吸引乾燥させた。したがって、収集した半乾燥固体を高真空下でさらに乾燥させ、4-[(ヘテロアリール)メチル]-1H-ピラゾール塩酸塩1456(80~98%)として得、さらに精製することなく次のステップで使用した(純度>95%)。
【0201】
tert-ブチル4-(ピリジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート
【化38】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.49(ddd,J=4.9,1.9,1.0Hz,1H),7.89(q,J=0.9Hz,1H),7.57(d,J=2.0Hz,1H),7.54(dd,J=7.7,1.9Hz,1H),7.15-6.99(m,2H),3.94(d,J=0.9Hz,2H),1.57(s,9H)。LCMS:純度95%,MS(m/e)260(M+H)
【0202】
2-((1H-ピラゾール-4-イル)メチル)ピリジン二塩酸塩
【化39】
LC/MS:純度96%,MS(m/e)160(M-2HCl+H)
【0203】
tert-ブチル4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート
【化40】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.92(q,J=0.9Hz,1H),7.62(d,J=0.9Hz,1H),7.49(t,J=7.7Hz,1H),7.00(ddd,J=7.7,1.1,0.5Hz,1H),6.96-6.89(m,1H),3.96(app m,2H),2.54(s,3H),1.63(s,9H)。LCMS:純度94%,MS(m/e)274(M+H)
【0204】
2-((1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-6-メチルピリジン二塩酸塩
【化41】
H NMR(400 MHz,DMSO-d)δ 8.34(t,J=7.9 Hz,1H),8.23-7.81(br s,2H),7.75(s,1H),7.72(dt,J=7.9,0.9 Hz,1H),7.66(dt,J=7.9,0.9 Hz,1H),4.32(s,2H),2.77(s,3H).LCMS:純度94%,MS(m/e)174(M-2HCl+H)
【0205】
tert-ブチル4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート
【化42】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.94(s,1H),7.69(q,J=7.9Hz,1H),7.61(s,1H),7.00(dd,J=7.4,2.4Hz,1H),6.77(dd,J=8.2,2.8Hz,1H),3.92(s,2H),1.62(s,9H)。LCMS:純度98%,MS(m/e)278(M+H)
【0206】
2-((1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-6-フルオロピリジン塩酸塩
【化43】
H NMR(400 MHz,DMSO-d)δ 10.24(br s,2H),7.89(td,J=8.4,7.4 Hz,1H),7.76(s,2H),7.20(ddd,J=7.4,2.7,0.7 Hz,1H),6.98(ddd,J=8.2,2.8,0.7 Hz,1H),3.91(s,2H).LCMS:純度98%,MS(m/e)178(M-HCl+H)
【0207】
tert-ブチル4-(ピリダジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート
【化44】
LC/MS:純度92%,MS(m/e)261(M+H)
【0208】
3-((1H-ピラゾール-4-イル)メチル)ピリダジン二塩酸塩
【化45】
LC/MS:純度92%,MS(m/e)161(M-2HCl+H)
【0209】
tert-ブチル4-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート
【化46】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.99(d,J=0.9Hz,1H),7.78(t,J=7.5Hz,1H),7.66(s,1H),7.54(d,J=7.8Hz,1H),7.32(d,J=7.9Hz,1H),4.08(s,2H),1.63(s,9H)。LCMS:純度96%,MS(m/e)328(M+H)
【0210】
2-((1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン
【化47】
H NMR(400 MHz,DMSO-d)δ 12.11(br ,2H),8.00(tt,J=7.8,0.9 Hz,1H),7.83(s,2H),7.72(d,J=8.0,2.4 Hz,1H),7.58(dd,J=8.0,2.4 Hz,1H),4.06(s,2H).19F NMR(376 MHz,DMSO-d)δ -66.47.LCMS:純度96%,MS(m/e)228(M+H)
【0211】
tert-ブチル4-(ピリジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート
【化48】
LC/MS:純度95%,MS(m/e)260(M+H)
【0212】
2-((1H-ピラゾール-4-イル)メチル)ピリジン二塩酸塩
【化49】
H NMR(400 MHz,DMSO-d)δ 10.5(br s,3H),8.88-8.83(m,1H),8.79(d,J=5.2 Hz,1H),8.47(ddd,J=8.1,2.0,1.3 Hz,1H),8.00(ddd,J=8.1,5.7,0.7 Hz,1H),7.74(s,2H),4.06(2H).LCMS:純度95%,MS(m/e)160(M-2HCl+H)
【0213】
tert-ブチル4-(ピリジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート
【化50】
LC/MS:純度97%,MS(m/e)260(M+H)
【0214】
4-((1H-ピラゾール-4-イル)メチル)ピリジン二塩酸塩
【化51】
H NMR(400MHz,Methanol-d)δ8.82-8.72(m,2H),8.16(s,2H),8.04-7.98(m,2H),4.36(s,2H)。LCMS:純度98%,MS(m/e)160(M-2HCl+H)
【0215】
実施例7
スキーム11は、4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリン酸を作製するための方法を提供する。
【化52】
【0216】
スキーム11を参照して、ジメチルホルムアミド中の4-フルオロピコリノニトリル90(1.0当量)および6-メチルピリジン-3-オール92(1.05当量)の溶液に、炭酸セシウム(1.1当量)を添加する。反応物を80℃に8時間加熱し、冷却する。反応物を氷水に注ぎ、4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリノニトリル94を単離する。
【0217】
塩酸(6M)中の4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリノニトリル94の混合物を100℃に8時間加熱する。反応物を室温まで冷却し、4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリン酸96を単離する。
【0218】
実施例8
本実施例は、スキーム12に従って、(S)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリンアミドを作製するための方法に関する。
【化53】
【0219】
ブロモオキソベンゾオキサザピン1100(8.36g、16.3mmol、1.0当量)およびヨウ化銅(0.31g、1.6mmol、0.1当量)の混合物に、ジメチルホルムアミド(80mL)を添加した。アルゴンを5分間バブリングすることによって、混合物を脱気した。トリエチルアミン(11.4mL、81.6mmol、5.0当量)、続いてヒドロキシエチニルオキセタン1102(3.20g、32.7mmol、2.0当量)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.94g、0.8mmol、0.05当量)を添加した。生じた褐色の溶液を80℃に4時間加熱した。反応物を冷却し、EtOAc(200mL)と水(200mL)との間で分配した。有機物をブライン(150mL)、水(200mL)、およびブライン(150mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。MPLC(10~70%のEtOAc-ヘキサン)によって、化合物1104を黄色の固体として得た(6.18g、72%)。1H nmr(400MHz,CD3Cl)δ7.41-7.39(6H,m,C(C6H5)3の6H),7.25-7.15(10H,m,C(C6H5)3の9H,オキソベンゾオキサザピンH-8),7.00-6.98(2H,m,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-9),4.94(2H,d,J 7.0Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.80(2H,d,J 7.5Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.50(1H,dd,J 10.0,7.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.39(1H,dd,J 11.5,10.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.59-3.52(1H,m,オキソベンゾオキサザピンH-3),3.29(1H,d,J 9.0Hz,NH),2.89(3H,s,NCH3)。
【0220】
ギ酸(50mL)をトリチル保護アミン1104(7.49g、14.1mmol、1当量)に添加し、混合物を室温で4時間撹拌した。水(50mL)を添加し、反応物を室温で15時間撹拌した。反応物を濃縮してギ酸の一部を除去し、その後水(100mL)で希釈した。有機物をEtOAc(50mL)で抽出し、取っておいた。NaOH(5M、少しずつおよそ40mLまで)を添加することによって、水相を中和した。有機物をEtOAc(4×150mL)で抽出した。合わせた中和有機物を乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮して、(S)-3-アミノ-7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-2,3-ジヒドロベンゾ[b]][1,4]オキサゼピン-4(5H)-オン1106(3.78g、93%)を黄色の固体として得、これをさらに精製することなく使用した。1H nmr(400MHz,D6-DMSO)δ7.51(1H,d,J 2.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-6),7.29(1H,dd,J 8.0,2.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-8),7.14(1H,d,J 8.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),4.74(2H,d,J 7.0Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.58(2H,d,J 7.0Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.25(1H,dd,J 10.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.01(1H,dd,J 11.5,10.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.59(1H,dd,J 11.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),3.28(3H,s,NCH3);13C nmr(100MHz,D6-DMSO)δ173.7,150.7,137.7,130.2,126.2,126.6,123.3,119.1,90.9,84.5,83.7,80.3,66.3,51.1,35.1;m/z:289[M+H]+。
【0221】
ジメチルホルムアミド中のアミノオキソベンゾオキサザピン1106(1.0当量)の溶液を、窒素を5分間バブリングすることによって脱気する。4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリン酸96(1.0当量)を添加し、溶液を0℃に冷却し、その後ジイソプロピルエチルアミン(2.5当量)を添加する。HATU(1.1当量)を少しずつ添加し、反応物を0℃で1時間、および室温で15時間撹拌する。反応物を氷水に注ぎ、生成物を単離する。
【0222】
実施例9
例示的な化合物および特徴データを以下に提供する。
(S)-3-アミノ-7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-4(5H)-オン
【化54】
H nmr(400MHz,CDCl)δ7.24(1H,d,J 2.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-6),7.22(1H,dd,J 8.0,2.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-8),7.06(1H,d,J 8.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),4.41(1H,dd,J 10.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.12(1H,dd,J 11.5,10.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.72(1H,dd,J 11.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3);m/z:275[M+H](実測値[M+H],275.1390,C1518必要値[M+H]275.1404)。
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-1)
【化55】
経路3。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.99-7.93(m,2H),7.68(td,J=8.2,7.3Hz,1H),7.55(d,J=0.8Hz,1H),7.32-7.23(m,2H),7.11(d,J=8.8Hz,1H),7.02-6.95(m,1H),6.76(dd,J=8.2,2.8Hz,1H),4.86(dt,J=11.3,7.2Hz,1H),4.68(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.29(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.91(s,2H),3.41(s,3H),1.61(s,6H)。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-66.98(d,J=8.2Hz)。LC/MS:純度98%,MS(m/e)478(M+H)
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-2)
【化56】
経路3。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.95(d,J=7.2Hz,1H),7.92(d,J=0.9Hz,1H),7.54(d,J=0.8Hz,1H),7.46(t,J=7.7Hz,1H),7.30-7.23(m,2H),7.14-7.07(m,1H),6.98(d,J=7.7Hz,1H),6.89(d,J=7.7Hz,1H),5.28(s,1H),4.86(dt,J=11.3,7.3Hz,1H),4.67(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.29(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.93(s,2H),3.40(s,3H),2.52(s,3H),1.61(s,6H)。LC/MS:純度98%,MS(m/e)474(M+H)
(S)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリンアミド(I-3)
【化57】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.87(1H,d,J 7.5Hz,NH),8.47(1H,d,J 5.5Hz,pyH-6),8.33(1H,d,J 2.5Hz,Me-pyH-2),7.58(1H,d,J 2.5Hz,pyH-3),7.34-7.26(3H,m,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8,Me-pyH-4),7.23(1H,d,J 8.5Hz,Me-pyH-5),7.15(1H,d,J 9.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),6.70(1H,dd,J 5.5,2.5Hz,pyH-5),5.02(1H,dt,J 11.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.93(2H,d,J 5.0Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.80(2H,d,J 6.5Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.71(1H,dd,J 9.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.31(1H,t,J 10.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.42(3H,s,NCH),2.59(3H,s,pyCH);m/z:501[M+H](実測値[M+H],501.1776,C2724必要値[M+H]501.1769)。
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)ピコリンアミド(I-4)
【化58】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.87(1H,d,J 7.5Hz,NH),8.47(1H,d,J 5.5Hz,pyH-6),8.33(1H,d,J 2.5Hz,Me-pyH-2),7.58(1H,d,J 2.5Hz,pyH-3),7.32(1H,dd,J 8.5,3.0Hz,Me-pyH-4),7.29-7.26(2H,m,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8),7.22(1H,d,J 8.5Hz,Me-pyH-5),7.12(1H,d,J 9.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),6.97(1H,dd,J 5.5,2.5Hz,pyH-5),5.02(1H,dt,J 11.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.71(1H,dd,J 9.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.30(1H,dd,J 11.0,9.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.43(3H,s,NCH),2.59(3H,s,pyCH),1.63(6H,s,C(CHOH);m/z:487[M+H],469[M+H-HO](実測値[M+H],487.1991,C2726必要値[M+H]487.1976)。
(S)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)オキシ)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド(I-5)
【化59】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.87(1H,d,J 7.5Hz,NH),8.50(1H,d,J 5.5Hz,pyH-6),8.05(1H,dd,J 2.5,1.0Hz,F-pyH-2),7.58(1H,d,J 2.5Hz,pyH-3),7.54(1H,ddd,J 9.0,6.0,3.0Hz,F-pyH-4),7.33-7.30(2H,m,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8),7.16(1H,d,J 9.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),7.02(1H,dd,J 9.0,3.5Hz,F-pyH-5),6.98(1H,dd,J 5.5,2.5Hz,pyH-5),5.03(1H,dt,J 11.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.94-4.92(2H,m,オキセタンH-2の2H,H-4),4.79(2H,d,J 7.0Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.71(1H,dd,J 10.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.31(1H,dd,J 11.5,10.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.43(3H,s,NCH3),2.95(1H,s,OH);19F nmr(380MHz,CDCl)δ-70.4;m/z:505[M+H](実測値[M+H],505.1516,C2621FN必要値[M+H]505.1518)。
(S)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)オキシ)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド(I-6)
【化60】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.86(1H,d,J 7.5Hz,NH),8.50(1H,d,J 5.5Hz,pyH-3),8.05(1H,dd,J 3.0,1.0Hz,F-pyH-2),7.58(1H,d,J 2.5Hz,pyH-3),7.53(1H,ddd,J 9.0,6.0,3.0Hz,F-pyH-4),7.29-7.26(2H,m,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8),7.13(1H,d,J 9.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),7.02(1H,dd,J 9.0,3.0Hz,F-pyH-5),6.98(1H,dd,J 5.5,2.5Hz,pyH-5),5.01(1H,dt,J 11.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.71(1H,dd,J 10.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.29(1H,dd,J 11.5,10.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.43(3H,s,NCH),1.62(6H,s,C(CHOH);19F nmr(380MHz,CDCl)δ-70.4;m/z:491[M+H],473[M+H-HO](実測値[M+H],491.1722,C2623FN必要値[M+H]491.1725)。
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド(I-7)
【化61】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.87(1H,d,J 7.5Hz,NH),8.51(1H,dd,J 5.0,1.0Hz,pyH-6),7.95(1H,d,J 1.0Hz,pyH-3),7.70(1H,m,F-pyH-4),7.36(1H,dd,J 5.0,2.0Hz,pyH-5),7.31-7.28(2H,m,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8),7.15(1H,d,J 9.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),7.00(1H,dd,J 7.5,2.0Hz,F-pyH-3またはH-5),6.79(1H,dd,J 8.0,2.5Hz,F-pyH-3またはH-5),5.05(1H,dt,J 11.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.92(2H,dd,J 6.5,4.0Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.79(2H,ddd,J 7.0,2.0,1.0Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.71(1H,dd,J 9.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.30(1H,dd,J 11.0,9.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.11(2H,s,pyCHpy),3.41(3H,s,NCH);19F nmr(380MHz,CDCl)δ-66.6(d,J 8.0Hz);m/z:503[M+H](実測値[M+H],503.1724,C2723FN必要値[M+H]503.1725)。
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-8)
【化62】
経路3。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.54(d,J=4.9Hz,1H),7.97(d,J=7.0Hz,1H),7.96(s,1H),7.60(td,J=7.7,1.9Hz,1H),7.55(s,1H),7.27(d,J=9.5Hz,1H),7.25(s,1H),7.13(dt,J=9.0,5.0Hz,3H),4.87(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.68(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.99(s,2H),3.41(s,3H),2.10(s,1H),1.62(s,6H)。LC/MS:純度97%,MS(m/e)460(M+H)
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-9)
【化63】
経路3。H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ8.00(q,J=0.8Hz,1H),7.91(d,J=7.1Hz,1H),7.82(td,J=7.8,0.7Hz,1H),7.62(d,J=0.9Hz,1H),7.58-7.53(m,1H),7.37(d,J=7.9Hz,1H),7.33(d,J=1.9Hz,1H),7.30(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),7.16(d,J=8.3Hz,1H),4.86(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.71(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.31(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),4.08(s,2H),3.41(s,3H),1.60(s,6H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d)δ-68.40。LC/MS:純度95%,MS(m/e)528(M+H)
(S)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-ヒドロキシピリジン-2-イル)メチル)ピコリンアミド
(I-10)
【化64】
H nmr(400MHz,CDOD)δ8.54(1H,d,J 5.0Hz,pyH-3),7.51(1H,d,J 2.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-6),7.49(1H,dd,J 9.0,7.0Hz,(OH)-pyH-4),7.42(1H,dd,J 5.0,2.0Hz,pyH-5),7.37(1H,dd,J 8.0,2.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-8),7.93(1H,br d,J 1.0Hz,pyH-3),7.20(1H,d,J 8.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),6.40(1H,d,J 9.0Hz,(OH)-pyH-3またはH-5),6.20(1H,d,J 7.0Hz,(OH)-pyH-3またはH-5),5.01(1H,dd,J 11.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.89-4.87(2H,m,オキセタンH-2の2H,H-4),4.71(2H,d,J 6.5Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.63(1H,dd,J 9.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.41(1H,dd,J 11.5,10..0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),3.98(2H,s,pyCH(OH)-py),3.41(3H,s,NCH);m/z:501[M+H](実測値[M+H],501.1776,C2724必要値[M+H]501.1769)。
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)ピコリンアミド
(I-11)
【化65】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.86(1H,d,J 7.5Hz,NH),8.49(1H,d,J 5.0Hz,pyH-6),7.97(1H,d,J 1.0Hz,pyH-3),7.48(1H,t,J 8.0Hz,Me-pyH-4),7.33(1H,dd,J 5.0,1.5Hz,pyH-5),7.29-7.26(2H,m,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8),7.12(1H,d,J 9.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),7.01(1H,d,J 8.0Hz,Me-pyH-3またはH-5),6.88(1H,d,J 8.0Hz,Me-pyH-3またはH-5),5.05(1H,dt,J 11.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.71(1H,dd,J 10.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.29(1H,dd,J 11.0,10.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.16(2H,s,pyCHpy),3.42(3H,s,NCH),2.53(3H,s,pyCH),1.62(6H,s,C(CHOH);m/z:485[M+H],467[M+H-HO](実測値[M+H],485.2182,C2828必要値[M+H]485.2183)。
(S)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)ピコリンアミド
(I-12)
【化66】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.86(1H,d,J 7.5Hz,NH),8.49(1H,d,J Hz,pyH-6),7.96(1H,br d,J 1.0Hz,pyH-3),7.49(1H,t,J 7.5Hz,MepyH-4),7.33(1H,dd,J 5.0,2.0Hz,pyH-5),7.31-7.29(2H,m,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8),7.15(1H,d,J 9.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),7.01(1H,d,J 7.5Hz,MepyH-3またはH-5),6.89(1H,d,J 7.5Hz,MepyH-3またはH-5),5.06(1H,dt,J 11.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.94-4.92(2H,m,オキセタンH-2の2H,H-4),4.80(2H,d,J 7.0Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.71(1H,dd,J 9.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.31(1H,dd,J 11.0,9.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.16(2H,s,pyCHpy),3.42(3H,s,NCH),2.53(3H,s,pyCH);m/z:499[M+H](実測値[M+H],499.1972,C2826必要値[M+H]499.1976)。
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド(I-13)
【化67】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.86(1H,d,J 7.0Hz,NH),8.52(1H,d,J 5.0Hz,pyH-6),7.96(1H,d,J 1.0Hz,pyH-3),7.70(1H,q,J 8.0Hz,F-pyH-4),7.36(1H,dd,J 5.0,3.0Hz,pyH-5),7.29-7.26(2H,m,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8),7.13(1H,d,J 9.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),7.00(1H,dd,J 7.5,2.5Hz,F-pyH-3またはH-5),6.80(1H,dd,J 8.0,3.0Hz,F-pyH-3またはH-5),5.04(1H,dt,J 11.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.71(1H,dd,J 9.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.29(1H,dd,J 11.0,9.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.13,10(2H,2d AB system,J 11.0Hz,pyCHpy),3.42(3H,s,NCH),1.62(6H,s,C(CHOH);m/z:489[M+H](実測値[M+H],489.1944,C2725FN必要値[M+H]489.1933)。
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-14)
【化68】
経路3。H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ8.53-8.42(app m,2H),7.95-7.87(m,2H),7.56-7.49(m,2H),7.32(d,J=1.9Hz,1H),7.31-7.22(m,2H),7.14(d,J=8.2Hz,1H),4.86(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.70(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.31(dd,J=11.2,9.8Hz,1H),3.84(s,2H),3.40(s,3H),1.60(s,6H)。LC/MS:純度98%,MS(m/e)442(M-HO+H)
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-15)
【化69】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ8.34(d,J=2.4Hz,1H),7.89(d,J=7.1Hz,1H),7.87(q,J=0.9Hz,1H),7.50(d,J=0.9Hz,1H),7.39(dd,J=8.0,2.4Hz,1H),7.33(dd,J=2.0,0.4Hz,1H),7.30(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),7.16(dd,J=8.2,0.4Hz,1H),7.09(d,J=7.9Hz,1H),4.86(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.70(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.31(dd,J=11.2,9.8Hz,1H),3.79(s,2H),3.41(s,3H),2.49(s,3H),1.60(s,6H)。LCMS:純度97%,MS(m/e)474(M+H)
(S)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-16)
【化70】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.08-8.03(m,1H),7.97(d,J=7.2Hz,1H),7.87(q,J=0.9Hz,1H),7.60-7.50(m,1H),7.45(d,J=0.9Hz,1H),7.31-7.24(m,2H),7.12(d,J=8.7Hz,1H),6.86(ddd,J=8.4,3.0,0.6Hz,1H),4.86(dt,J=11.3,7.2Hz,1H),4.68(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.80(s,2H),3.41(s,3H),2.02(s,1H),1.61(s,6H)。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-70.88(d,J=5.9Hz)。LCMS:純度96%,MS(m/e)478(M+H)
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリダジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-17)
【化71】
経路3。H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ9.07(d,J=4.8Hz,1H),8.01(s,1H),7.91(d,J=7.1Hz,1H),7.61(s,1H),7.45(dd,J=8.9,4.8Hz,1H),7.39-7.27(m,3H),7.15(d,J=8.2Hz,1H),4.86(dt,J=10.8,7.1Hz,1H),4.70(dd,J=9.7,7.3Hz,1H),4.31(t,J=10.5Hz,1H),4.22(s,2H),3.41(s,3H),1.60(s,6H)。LC/MS:純度95%,MS(m/e)443(M-HO+H)
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-18)
【化72】
経路2。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.54(dt,J=4.6,1.6Hz,1H),7.99-7.92(m,2H),7.60(td,J=7.7,1.9Hz,1H),7.55(d,J=0.8Hz,1H),7.39-7.31(m,2H),7.14(t,J=6.2Hz,2H),7.07(dd,J=8.2,0.6Hz,1H),4.89(dt,J=11.2,7.3Hz,1H),4.67(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.99(s,2H),3.41(s,3H)。LC/MS:純度98%,MS(m/e)457(M+H)
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-19)
【化73】
経路2。H NMR(400MHz,Methanol-d)δ8.33(t,J=8.0Hz,1H),8.16(q,J=0.8Hz,1H),7.72(d,J=8.6,2.3Hz,1H),7.69(d,J=0.8Hz,1H),7.63(d,J=8.0Hz,1H),7.61(d,J=2.3Hz,1H),7.42(dd,J=8.6,2.3Hz,1H),7.14(d,J=8.6Hz,1H),4.86(dd,J=7.9,3.5Hz,1H),4.58(dd,J=9.9,7.5Hz,1H),4.45(ddd,J=11.1,9.9,1.1Hz,1H),4.26(s,2H),3.38(s,3H),2.75(s,3H)。LC/MS:純度98%,MS(m/e)471(M+H)
【0223】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-20)
【化74】
経路2。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.97(d,J=1.0Hz,1H),7.94(d,J=7.3Hz,1H),7.68(td,J=8.2,7.3Hz,1H),7.55(d,J=0.8Hz,1H),7.38-7.30(m,2H),7.06(dd,J=8.1,0.6Hz,1H),6.98(dd,J=7.4,2.4Hz,1H),6.76(dd,J=8.2,2.8Hz,1H),4.87(dt,J=11.2,7.3Hz,1H),4.66(dd,J=9.8,7.4Hz,1H),4.29(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.91(s,2H),3.40(s,3H)。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-66.96(d,J=8.0Hz)。LC/MS:純度98%,MS(m/e)475(M+H)
【0224】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-21)
【化75】
経路2。H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ8.00(q,J=0.9Hz,1H),7.89(d,J=7.1Hz,1H),7.82(td,J=7.8,0.7Hz,1H),7.62(d,J=0.8Hz,1H),7.59-7.53(m,1H),7.42(d,J=2.3Hz,1H),7.42-7.34(m,2H),7.11(d,J=8.5Hz,1H),4.88(dt,J=11.2,7.3Hz,1H),4.70(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),4.08(s,2H),3.41(s,3H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d)δ-68.40。LC/MS:純度95%,MS(m/e)525(M+H)
【0225】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-22)
【化76】
経路2。H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ8.49(d,J=2.3Hz,1H),8.47(dd,J=4.9,1.6Hz,1H),7.93-7.84(m,2H),7.58-7.53(m,1H),7.52(d,J=0.9Hz,1H),7.43(d,J=2.3Hz,1H),7.38(dd,J=8.5,2.3Hz,1H),7.27(ddd,J=7.9,4.9,0.9Hz,1H),7.11(d,J=8.5Hz,1H),4.87(dt,J=11.3,7.3Hz,1H),4.70(dd,J=9.8,7.4Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.86(s,2H),3.41(s,3H)。LC/MS:純度98%,MS(m/e)457(M+H)
【0226】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-メチルピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-23)
【化77】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.35(d,J=2.1Hz,1H),7.94(d,J=7.2Hz,1H),7.85(app q,J=0.9Hz,1H),7.45(d,J=0.9Hz,1H),7.38-7.31(m,3H),7.07(app dd,J=7.9,0.9Hz,2H),4.87(dt,J=11.3,7.3Hz,1H),4.66(dd,J=9.8,7.4Hz,1H),4.29(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.76(s,2H),3.40(s,3H),2.51(s,3H)。LC/MS:純度94%,MS(m/e)472(M+H)
【0227】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((6-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-24)
【化78】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.06(ddd,J=2.6,1.2,0.6Hz,1H),7.95(d,J=7.2Hz,1H),7.87(q,J=0.9Hz,1H),7.60-7.51(m,1H),7.45(d,J=0.9Hz,1H),7.38-7.31(m,2H),7.11-7.03(m,1H),6.86(ddd,J=8.3,3.0,0.7Hz,1H),4.87(dt,J=11.3,7.3Hz,1H),4.67(dd,J=9.8,7.4Hz,1H),4.29(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.81(s,2H),3.41(s,3H)。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-70.85(d,J=5.7Hz)。LCMS:純度96%,MS(m/e)475(M+H)
【0228】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリダジン-3-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-25)
【化79】
経路2。H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ9.06(dd,J=4.8,1.7Hz,1H),8.02(q,J=0.9Hz,1H),7.89(d,J=7.2Hz,1H),7.61(d,J=0.9Hz,1H),7.48-7.31(m,4H),7.11(d,J=8.6Hz,1H),4.88(dt,J=11.2,7.3Hz,1H),4.70(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),4.22(d,J=0.8Hz,2H),3.41(s,3H)。LC/MS:純度97%,MS(m/e)458(M+H)
【0229】
(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド(I-26)
【化80】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.87(1H,d,J 7.5Hz,NH),8.52(1H,dd,J 5.0,0.5Hz,pyH-6),8.11(1H,dt,J 5.0,1.0Hz,FpyH-4),7.92(1H,br s,pyH-3),7.55(1H,ddd,J 9.5,7.5,2.0Hz,FpyH-6),7.31-7.26(3H,m,pyH-5,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8),7.14(1H,d,J 9.0Hz,オキソベンゾオキサザピンH-9),7.15-7.12(1H,m,FpyH-5),5.04(1H,dt,J 11.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.92(2H,dd,J 6.5,4.0Hz,オキセタンH-2の2H,H-4),4.80-4.48(2H,m,オキセタンH-2の2H,H-4),4.71(1H,dd,J 9.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.30(1H,dd,J 11.0,9.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.02(2H,s,pyCHFpy),3.41(3H,s,NCH);19F nmr(380MHz,CDCl)δ-71.1(d,J 9.5Hz);m/z:503[M+H](実測値[M+H],503.1746,C2723FN必要値[M+H]503.1725)。
【0230】
(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)ピコリンアミド(I-27)
【化81】
H nmr(400MHz,CDCl)δ8.86(1H,d,J 7.5Hz,NH),8.52(1H,d,J 5.0Hz,pyH-6),8.11(1H,br d,J 4.5Hz,FpyH-6),7.92(1H,d,J 1.0Hz,pyH-3),7.54(1H,ddd,J 9.5,7.5,2.0Hz,FpyH-4),7.28-7.25(3H,m,pyH-5,オキソベンゾオキサザピンH-6,H-8),7.15-7.11(2H,m,FpyH-5,オキソベンゾオキサザピンH-9),5.03(1H,dt,J 11.0,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-3),4.70(1H,dd,J 9.5,7.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.28(1H,dd,J 11.0,9.5Hz,オキソベンゾオキサザピンH-2の1H),4.02(2H,s,pyCHFpy),3.41(3H,s,NCH),1.61(6H,s,C(CHOH);19F nmr(380MHz,CDCl)δ-71.1(d,J 9.5Hz);m/z:489[M+H],471[M+H-HO](実測値[M+H],489.1938,C2725FN必要値[M+H]489.1933)。
【0231】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-28)
【化82】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ8.52-8.46(m,2H),7.93(q,J=0.9Hz,1H),7.90(d,J=7.4Hz,1H),7.52(d,J=0.9Hz,1H),7.43(d,J=2.3Hz,1H),7.39(dd,J=8.5,2.3Hz,1H),7.17-7.13(m,2H),7.12(d,J=8.5Hz,1H),4.88(dt,J=11.1,7.2Hz,1H),4.70(dd,J=9.8,7.4Hz,1H),4.31(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.85(s,2H),3.41(s,3H)。LC/MS:純度99%,MS(m/e)457(M+H)
【0232】
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-29)
【化83】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ8.53(s,2H),7.96-7.90(m,2H),7.51(d,J=0.8Hz,1H),7.32(d,J=1.9Hz,1H),7.28(dd,J=8.3,1.9Hz,1H),7.18-7.11(m,3H),4.87(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.71(dd,J=9.7,7.3Hz,1H),4.32(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.84(s,2H),3.40(s,3H),1.60(s,6H)。LC/MS:純度98%,MS(m/e)460(M+H)
【0233】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-30)
【化84】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ8.65(d,J=4.9Hz,2H),8.04(app q,J=0.9Hz,1H),7.89(d,J=7.2Hz,1H),7.65(d,J=0.8Hz,1H),7.41(d,J=2.3Hz,1H),7.36(dd,J=8.5,2.3Hz,1H),7.15(t,J=4.9Hz,1H),7.09(d,J=8.5Hz,1H),4.87(dt,J=11.2,7.3Hz,1H),4.68(dd,J=9.8,7.4Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),4.13(s,2H),3.39(s,3H)。LCMS:純度96%,MS(m/e)457/459(M+H)
【0234】
(S)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-31)
【化85】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.66(d,J=4.9Hz,2H),8.05(app q,J=0.8Hz,1H),7.95(d,J=7.2Hz,1H),7.62(d,J=0.8Hz,1H),7.25(dd,J=4.8,1.9Hz,2H),7.14(t,J=4.9Hz,1H),7.12-7.08(m,1H),4.85(dt,J=11.3,7.3Hz,1H),4.66(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.28(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),4.13(s,2H),3.39(s,3H),2.02(s,1H),1.60(s,6H)。LCMS:純度99%,MS(m/e)461(M+H)
【0235】
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-32)
【化86】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ7.97(app q,J=0.9Hz,1H),7.90(d,J=7.0Hz,1H),7.72(td,J=8.3,7.4Hz,1H),7.59(d,J=0.8Hz,1H),7.38(d,J=1.9Hz,1H),7.35(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),7.18(d,J=8.2Hz,1H),7.05(ddd,J=7.4,2.6,0.7Hz,1H),6.78(app dd,J=8.1,2.9Hz,1H),4.93-4.82(m,3H),4.76-4.67(m,3H),4.32(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.93(s,2H),3.41(s,3H),2.71(s,1H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d)δ-68.27(d,J=8.2Hz)。LCMS:純度98%,MS(m/e)492(M+H)
【0236】
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-((4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-33)
【化87】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d)δ7.97(app q,J=0.8Hz,1H),7.89(d,J=7.1Hz,1H),7.72(td,J=8.3,7.4Hz,1H),7.58(d,J=0.8Hz,1H),7.35-7.31(m,2H),7.16(dd,J=8.2,0.5Hz,1H),7.05(ddd,J=7.4,2.5,0.7Hz,1H),6.82-6.73(app m,1H),4.86(dt,J=11.3,7.2Hz,1H),4.70(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.31(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.93(s,2H),3.92-3.86(m,2H),3.68(ddd,J=11.8,9.0,2.9Hz,2H),3.41(s,3H),2.22(s,1H),2.04-1.98(m,2H),1.84(ddd,J=13.0,9.1,4.0Hz,2H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d2)δ-68.27(d,J=8.2Hz)。LCMS:純度97%,MS(m/e)520(M+H)
【0237】
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(5-メチル-4-オキソ-7-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-2,3、4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-34)
【化88】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d2)δ7.97(q,J=0.9Hz,1H),7.89(d,J=7.1Hz,1H),7.72(td,J=8.2,7.4Hz,1H),7.58(d,J=0.8Hz,1H),7.33-7.24(m,2H),7.13(dd,J=8.2,0.4Hz,1H),7.05(ddd,J=7.4,2.5,0.7Hz,1H),6.78(ddd,J=8.2,2.8,0.7Hz,1H),4.85(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.69(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.29(dd,J=11.2,9.8Hz,1H),3.92(s,2H),3.92-3.88(m,2H),3.50(ddd,J=11.7,8.9,2.9Hz,2H),3.40(s,3H),2.84(tt,J=8.7,4.1Hz,1H),1.93-1.86(m,2H),1.79-1.67(m,2H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d2)δ-68.27(d,J=8.2Hz)。LCMS:純度91%,MS(m/e)504(M+H)
【0238】
(S)-N-(8-ブロモ-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-35)
【化89】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d2)δ7.97(app q,J=0.8Hz,1H),7.86(d,J=7.5Hz,1H),7.71(td,J=8.2,7.4Hz,1H),7.56(d,J=0.9Hz,1H),7.41-7.33(m,2H),7.17(d,J=8.0Hz,1H),7.04(ddd,J=7.4,2.5,0.7Hz,1H),6.78(ddd,J=8.2,2.8,0.7Hz,1H),4.40(dt,J=11.4,7.4Hz,1H),3.92(s,2H),3.39(s,3H),2.91-2.76(m,1H),2.78-2.52(m,2H),2.12-2.00(m,1H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d2)δ-68.34(d,J=8.2Hz)。LCMS:純度94%,MS(m/e)472/474(M+H)
【0239】
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-36)
【化90】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.97(q,J=0.9Hz,1H),7.95(s,1H),7.68(td,J=8.2,7.4Hz,1H),7.53(d,J=0.8Hz,1H),7.30-7.25(m,2H),7.25-7.18(m,1H),7.04-6.94(m,1H),6.76(ddd,J=8.1,2.8,0.7Hz,1H),4.93(dd,J=6.6,0.8Hz,2H),4.79(dd,J=6.6,0.9Hz,2H),4.45(dt,J=11.4,7.4Hz,1H),3.91(s,2H),3.41(s,3H),2.95-2.80(m,1H),2.75-2.60(m,2H),2.14-2.04(m,1H),2.03(s,1H)。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-67.08(d,J=8.2Hz)。LCMS:純度97%,MS(m/e)490(M+H)
【0240】
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(7-(4-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-37)
【化91】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d2)δ7.98(app q,J=0.9Hz,1H),7.89(d,J=7.1Hz,1H),7.72(app td,J=8.3,7.4Hz,1H),7.58(d,J=0.8Hz,1H),7.33-7.22(m,2H),7.16-7.06(m,1H),7.05(ddd,J=7.4,2.5,0.7Hz,1H),6.78(ddd,J=8.2,2.8,0.7Hz,1H),4.84(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.69(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.29(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.93(s,2H),3.48(d,J=5.9Hz,2H),3.40(s,3H),1.83(t,J=6.8Hz,1H),1.29(s,6H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d2)δ-68.27(d,J=8.2Hz)。LCMS:純度98%,MS(m/e)492(M+H)
【0241】
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-38)
【化92】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d2)δ7.97(t,J=0.9Hz,1H),7.88(d,J=7.4Hz,1H),7.71(td,J=8.2,7.4Hz,1H),7.55(d,J=0.8Hz,1H),7.28-7.23(m,3H),7.04(ddd,J=7.4,2.5,0.6Hz,1H),6.77(ddd,J=8.2,2.9,0.6Hz,1H),4.39(dt,J=11.4,7.4Hz,1H),3.92(s,2H),3.39(s,3H),2.96-2.81(m,1H),2.75-2.60(m,2H),2.12-1.98(m,1H),1.59(s,6H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d2)δ-68.35(d,J=8.1Hz)。LCMS:純度95%,MS(m/e)476(M+H)
【0242】
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-(4-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-39)
【化93】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d2)δ7.97(q,J=0.9Hz,1H),7.87(d,J=7.4Hz,1H),7.71(td,J=8.2,7.4Hz,1H),7.55(d,J=0.8Hz,1H),7.28-7.18(m,3H),7.04(ddd,J=7.4,2.6,0.7Hz,1H),6.77(ddd,J=8.1,2.8,0.7Hz,1H),4.38(dt,J=11.5,7.4Hz,1H),3.92(s,2H),3.48(d,J=6.8Hz,2H),3.39(s,3H),2.95-2.81(m,1H),2.73-2.58(m,2H),2.09-2.01(m,1H)(td,J=11.5,8.0Hz,1H),1.82(t,J=6.9Hz,1H),1.29(s,6H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d)δ-68.35(d,J=8.3Hz)。LCMS:純度94%,MS(m/e)490(M+H)
【0243】
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-((4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-40)
【化94】
H NMR(400MHz,塩化メチレン-d2)δ7.97(d,J=1.0Hz,1H),7.88(d,J=7.4Hz,1H),7.76-7.67(m,1H),7.56(app m,1H),7.32-7.20(m,3H),7.04(dd,J=7.4,2.5Hz,1H),6.77(dd,J=8.2,2.8Hz,1H),4.39(dt,J=11.5,7.3Hz,1H),3.92(s,2H),3.90-3.86(m,1H),3.68(ddd,J=11.8,9.1,2.9Hz,2H),3.39(s,3H),2.94-2.84(m,1H),2.72-2.61(m,3H),2.13-1.95(m,3H),1.90-1.82(m,2H)。19F NMR(376MHz,塩化メチレン-d2)δ-68.30(d,J=8.5Hz)。LCMS:純度97%,MS(m/e)518(M+H)
【0244】
(S)-4-((6-フルオロピリジン-2-イル)メチル)-N-(8-((1-ヒドロキシシクロブチル)エチニル)-1-メチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-41)
【化95】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.97(q,J=0.9Hz,1H),7.95(s,1H),7.67(td,J=8.2,7.4Hz,1H),7.53(d,J=0.9Hz,1H),7.27(d,J=6.9Hz,2H),7.22-7.15(m,1H),6.98(dd,J=7.5,2.4Hz,1H),6.76(dd,J=8.2,2.9Hz,1H),4.45(dt,J=11.0,7.3Hz,1H),3.91(s,2H),3.41(s,3H),2.94-2.81(m,1H),2.75-2.59(m,2H),2.59-2.44(m,2H),2.40-2.24(m,2H),2.23(s,1H),2.11-2.03(m,1H)1.94-1.81(m,2H)。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-67.09(d,J=8.1Hz)。LCMS:純度96%,MS(m/e)488(M+H)
【0245】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-42)
【化96】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.09(d,J=5.0Hz,1H),7.97(d,J=7.3Hz,1H),7.93(s,1H),7.55(ddd,J=9.7,7.4,1.9Hz,1H),7.51(s,1H),7.39-7.31(m,2H),7.12(ddd,J=7.1,4.9,1.7Hz,1H),4.88(dt,J=11.3,7.3Hz,1H),4.67(dd,J=9.8,7.4Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.83(s,2H),3.41(s,3H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ168.47,162.93,149.10(d,J=14.4Hz),146.01(d,J=14.6Hz),143.07,140.69(d,J=5.3Hz),137.52,130.71,127.14,126.49,124.57,121.99(d,J=30.7Hz),121.78(d,J=4.4Hz),121.30,118.23,77.27,50.16,35.65,23.71。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-71.94。LCMS:純度96%,MS(m/z)474/476(M+H)
【0246】
(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-43)
【化97】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.06(d,J=4.7Hz,1H),7.97(d,J=7.2Hz,1H),7.91(s,1H),7.52(t,J=8.5Hz,1H),7.48(s,1H),7.26-7.20(m,2H),7.12-7.05(m,2H),4.84(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.65(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.29(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.79(s,2H),3.37(s,3H),1.58(s,6H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ168.40,162.80,160.42,149.79,148.93,145.81(d,J=14.4Hz),142.96,140.69(d,J=5.0Hz),135.98,130.94,127.09,126.52,123.06,121.95(d,J=30.6Hz),121.72(d,J=4.2Hz),121.16,120.58,94.89,80.41,77.11,65.42,50.03,35.55,31.42,23.57。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-72.07。LCMS:純度97%,MS(m/z)478(M+H)
【0247】
(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-44)
【化98】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.05(d,J=4.8Hz,1H),7.95(d,J=7.3Hz,1H),7.90(d,J=1.0Hz,1H),7.52(ddd,J=9.5,7.3,2.0Hz,1H),7.48(s,1H),7.29-7.23(m,2H),7.14-7.05(m,2H),6.19(d,J=16.0Hz,1H),5.77(d,J=16.0Hz,1H),4.84(dt,J=11.3,7.3Hz,1H),4.64(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.29(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.96-3.82(m,2H),3.79(s,2H),3.76-3.56(m,4H),3.38(s,3H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ168.47,162.88,160.50,150.08(d,J=15.7Hz),149.03,145.88(d,J=14.5Hz),143.04,140.74(d,J=5.4Hz),136.19,131.13,127.12,126.65,123.25,121.99(d,J=30.5Hz),121.76(d,J=4.4Hz),121.29,120.24,107.45,92.79,92.55,83.34,82.77,77.19,69.29,66.07,64.87,63.47,50.10,39.99,37.35,35.62,23.66。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-72.03。LCMS:純度95%,MS(m/z)520(M+H)
【0248】
(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(5-メチル-4-オキソ-7-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチニル)-2,3、4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-45)
【化99】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.07(s,1H),7.96(d,J=7.2Hz,1H),7.91(s,1H),7.52(t,J=9.9Hz,1H),7.49(s,1H),7.28-7.21(m,2H),7.13-7.05(m,2H),4.85(dt,J=11.2,7.3Hz,1H),4.66(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.28(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.92(ddd,J=11.6,5.4,3.7Hz,2H),3.80(s,2H),3.52(ddd,J=11.7,8.8,2.9Hz,2H),3.40(s,3H),2.82(tt,J=8.5,4.1Hz,1H),1.96-1.83(m,2H),1.74(dtd,J=12.8,8.8,3.7Hz,2H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ168.37,162.79,160.41,149.51,145.82(d,J=14.5Hz),142.87,140.52(d,J=5.3Hz),135.94,130.91,126.99,126.40,122.96,122.05,121.72-121.49(m),121.36,121.11,93.17,79.97,77.13,66.38,50.03,35.45,32.13,26.81,23.55。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-71.95。LCMS:純度98%,MS(m/z)504(M+H)
【0249】
(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(4-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-46)
【化100】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.10-8.03(m,1H),7.96(d,J=7.2Hz,1H),7.91(s,1H),7.52(ddd,J=9.6,7.3,1.9Hz,1H),7.49(s,1H),7.28-7.18(m,2H),7.12-7.06(m,2H),4.84(dt,J=11.2,7.3Hz,1H),4.66(dd,J=9.7,7.3Hz,1H),4.28(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.80(s,2H),3.49(s,2H),3.40(s,3H),1.29(s,6H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ168.50,162.92,160.54,149.64,149.01,145.95(d,J=14.5Hz),143.00,140.65(d,J=5.3Hz),136.07,131.04,127.12,126.53,123.09,122.18,121.83-121.65(m),121.49,121.24,93.30,80.10,77.26,66.51,50.16,35.58,32.26,26.94,23.68。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-71.97。LCMS:純度96%,MS(m/z)492(M+H)
【0250】
(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-47)
【化101】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.10-8.03(m,1H),7.98(d,J=7.2Hz,1H),7.92(s,1H),7.58-7.51(m,1H),7.50(s,1H),7.43(s,1H),7.29-7.24(m,1H),7.16-7.08(m,2H),4.94-4.90(m,2H),4.87(dt,J=11.3,7.3Hz,1H),4.81-4.77(m,2H),4.67(dd,J=9.7,7.3Hz,1H),4.32(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.85(s,1H),3.81(s,2H),3.40(s,3H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ168.37,162.80,160.42,150.35,148.95,145.81(d,J=14.5Hz),145.37(d,J=14.3Hz),142.96,140.64(d,J=5.3Hz),136.17,133.20,131.00,127.03,126.58,123.28,121.90(d,J=30.5Hz),121.67(d,J=4.4Hz),121.57(d,J=4.4Hz),121.20,119.58,88.93,84.60,77.11,67.38,50.02,35.54,23.58。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-72.04。LCMS:純度95%,MS(m/z)492.6(M+H)
【0251】
(S)-4-((2-フルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-((1-ヒドロキシシクロブチル)エチニル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-48)
【化102】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.07(d,J=5.0Hz,1H),7.97(d,J=7.2Hz,1H),7.92(s,1H),7.53(ddd,J=9.5,7.3,2.0Hz,1H),7.50(s,1H),7.30-7.26(m,2H),7.13-7.08(m,2H),4.86(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.67(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.81(s,2H),3.40(s,3H),2.58-2.45(m,2H),2.40-2.26(m,2H),1.94-1.80(m,2H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ168.37,162.80,160.42,149.90,148.91,145.83(d,J=14.6Hz),142.91,140.58(d,J=5.3Hz),136.01,130.98,127.02,126.54,123.07,121.89(d,J=30.7Hz),121.63(d,J=4.4Hz),121.14,120.52,93.47,81.79,77.12,68.19,50.03,38.55,35.50,23.55,12.98.19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-71.98。LCMS:純度98%,MS(m/z)490.6(M+H)
【0252】
(S)-N-(7-ブロモ-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-4-((2,6-ジフルオロピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-49)
【化103】
H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 8.54-8.47(m,1H),8.09(s,1H),8.02(dt,J=9.9,8.0 Hz,1H),7.73(d,J=2.4 Hz,1H),7.71(s,1H),7.43(dd,J=8.6,2.4 Hz,1H),7.17(d,J=8.5 Hz,1H),7.11-7.07(m,1H),4.74-4.61(m,2H),4.48-4.35(m,1H),3.82(s,2H),3.27(s,3H)。13C NMR(101 MHz,DMSO-d6)δ 168.76,161.97-159.22(m),158.38(d,J=13.7 Hz),149.36,149.18,147.11(dd,J=7.8,5.5 Hz),143.27,138.48,130.33,127.88,126.75,124.93,121.79,119.49(dd,J=28.0,5.5 Hz),117.79,107.19(dd,J=34.3,5.4 Hz),76.09,50.62,35.27,22.24。19F NMR(376 MHz,DMSO-d6)δ -72.95(ddd,J=10.9,7.9,2.5 Hz),-73.77(t,J=11.0 Hz)。LCMS:純度97%,MS(m/z)492/494(M+H)
【0253】
(S)-4-((2,6-ジフルオロピリジン-3-イル)メチル)-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(I-50)
【化104】
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.98(d,J=7.2Hz,1H),7.92(s,1H),7.63(dt,J=9.5,7.8Hz,1H),7.48(s,1H),7.28-7.22(m,2H),7.14-7.07(m,1H),6.75(dd,J=8.0,2.9Hz,1H),4.85(dt,J=11.2,7.2Hz,1H),4.67(dd,J=9.8,7.3Hz,1H),4.30(dd,J=11.3,9.8Hz,1H),3.79(s,2H),3.40(s,3H),1.61(s,6H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ168.36,160.80(dd,J=122.8,13.8Hz),158.35(dd,J=123.2,14.0Hz),149.83,148.86,144.76(dd,J=7.6,5.3Hz),142.75,135.97,132.09(d,J=10.0Hz),130.94,128.51(d,J=12.1Hz),126.98,126.51,123.03,121.04,120.54,118.19(dd,J=28.4,6.0Hz),106.23(dd,J=34.4,5.7Hz),94.74,80.48,77.09,65.51,50.04,35.50,31.39,22.67。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-71.01(t,J=9.7Hz),-71.98(t,J=10.5Hz)。)。LCMS:純度97%,MS(m/z)496(M+H)
【0254】
実施例10
本実施例では、ADP-Glo(商標)技術を使用する生化学的アッセイを使用して、開示の化合物を評価した。
【0255】
ADP-Glo(商標)(Promega、Madison,WI,USA)試薬を周囲温度で解凍した。キナーゼ検出緩衝液を凍結乾燥キナーゼ検出基質と混合することによって、キナーゼ検出試薬を調製した。
【0256】
1000μlの1MのMgCl、500μlの1MのTris-HCL(pH7.4)、0.5mg/ml(25mg)のBSA、および3475μlの蒸留HOを混合することによって、500mlストック体積の5×反応キナーゼ緩衝液を作製した。100μMのDTTおよび4mMのMnClの最終濃度を含有する、3mlの2×ワーキングストック体積の反応キナーゼ緩衝液を作製した。
【0257】
RIPK1酵素(Rigel Pharmaceuticals、South San Francisco,CA,USA)の構成成分を氷上で解凍した。(2×緩衝液から希釈した)1×キナーゼ反応緩衝液で希釈したRIPK1を31ng/ウェルに調製した。(2×緩衝液から希釈した)1×キナーゼ反応緩衝液で、166μMのワーキングストックATPアッセイ溶液を調製した。
【0258】
化合物をDMSOで250uMから4倍希釈で段階希釈し、次いで96ウェルプレート内で、2×反応緩衝液で1:5に希釈した。1.0ulの希釈化合物を2つの384ウェルプレートに添加した。2μlの希釈した活性RIPK1を384ウェルプレートに添加し(カラム1には添加しない)、2×rxn緩衝液をカラム1に添加する。150nMのAKT(Anaspec、Fremont,CA,USA)を等量のATPワーキングストックと合わせ、384ウェルプレートに2ul/ウェルを添加した。最終反応体積は、5.0μlであった。
【0259】
プレートを素早く遠心分離し、反応物を30℃で30分間インキュベートした。5μlのADP-Glo(商標)を添加して、反応を終了させた。プレートを素早く遠心分離し、反応物を室温で40分間インキュベートした。次いで、キナーゼ検出試薬を添加し、室温で30分間インキュベートした。キナーゼ反応の相対光単位(RLU)は、Wallac Victor2 Luminometer(PerkinElmer、Waltham,MA,USA)を使用する発光(Luminescence 0.1s)によって決定した。本実施例から得たIC50値を表1に提供する。
【表5】
【0260】
実施例11
本実施例では、U937およびL929細胞を本開示の化合物に曝露させ、細胞ネクロトーシスアッセイを実行して、ヒトRIP1およびマウスRIP1に対する化合物の活性を評価した。
【0261】
U937およびL929細胞は、American Type Culture Collection(Manassa、VA,USA)から入手した。5%のCOを含む37℃の10%のウシ胎児血清(Sigma,ST Louis,MO,USA)を補充した完全RPMI1640培地(Sigma,ST Louis,MO,USA)中の両方の細胞を、対数増殖期に維持した。ネクロトーシスアッセイでは、100μL/ウェル培地中のL929細胞を、Costar 96ウェルの黒のクリアボトムプレート(Fisher Scientific、Hampton,NH,USA)に10K細胞/ウェルで18時間播種し、アッセイの日に、60uMのzVAD-fmk(Lonza、Basel,Switzerland)を含有する50μL/ウェル培地に50K細胞/ウェルでU937細胞を播種した。L929細胞の培地を96ウェルプレートから除去し、40uMのzVAD-fmkを含有する50μL/ウェルの新しい培地と交換した。本実施例で評価した本開示の各化合物は、4倍希釈で2.5mMからDMSOで段階希釈し、次いで完全培地で1:125に希釈した。次いで、50μL/ウェルの2×化合物をプレートの細胞に添加した。細胞を化合物と37℃で1時間、5%のCOでプレインキュベートした後、10μL/ウェルの11×TNFa(Peprotech、Rocky Hill,NJ,USA)を添加して、TNFaの最終濃度を2ng/mLにした。ネクロトーシス細胞の相対量は、37℃の5%のCOでのTNFa刺激の18時間後に、Wallac Victor2 Luminometer(PerkinElmer、Waltham,MA,USA)、および製造業者の指示書に従って添加したCellTiter-Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Reagent Assay(Promega、Madison,WI,USA)を使用する発光によって決定した。本実施例の結果を表2に要約する。本実施例は、本明細書に記載の化合物の実施形態が、ヒトRIP1およびマウスRIP1に対して予想外に強力な活性を有し、これによって、疾患のインビボマウスモデルにおけるそれらの評価が可能になることを確立している。これらの結果は、ヒトでの安全かつ有効な投与の決定に有用である。
【表6-1】
【表6-2】
【0262】
実施例12
本実施例では、急性低体温症マウスモデルアッセイを使用して、本明細書に開示の化合物がTNF-アルファ誘発性低体温症を阻害する能力を評価した。
【0263】
雌C57BL/6マウスをランダムな群に分け、1日目に計量する。研究の日(0日目)に、マウスにビヒクルまたは試験物品を強制経口投与する。試験薬剤の経口投与の15分後に、組換えヒト腫瘍壊死因子アルファ(TNF-a、25.0μg)およびzVAD-FMK(200μg)を含有する溶液の腹腔内(IP)注射を各マウスに投与する。直腸プローブ温度測定デバイスを介して、0時間(IP注射前)、および1時間ごとに体温を測定する。TNF-aおよびzVAD/FMKのIP注射の3時間後に、CO窒息によってマウスを安楽死させ、心臓穿刺を介して血液を収集する。サイトカインおよび化合物レベルの決定用に、血清および血漿をそれぞれ採取する。TNFa/zVAD-FMK投与時の血漿中の化合物レベルを決定するために、別個の群のマウス(サテライトマウス)を含める。
【0264】
発明のある特定の実施形態は、血液脳関門を通過するための、化合物、複数の化合物、またはそれらの組成物を提供する。開示の化合物および組成物の実施形態は、神経性疾患における潜在的な療法として十分な脳浸透を呈する。脳への浸透は、げっ歯類でのインビボ薬物動態研究で測定した脳中遊離/血漿比(Bu/Pu)を評価することによって評価することができる。脳への浸透を評価するための他の方法は、当業者には既知である。例えば、Liu,X.et al.,J.Pharmacol.Exp.Therap.,325:349-56,2008を参照されたい。
【0265】
実施例13
2-((トリメチルシリル)エチニル)スピロ[3.3]ヘプタン-2-オール
【化105】
撹拌棒を含む二口フラスコを加熱し、真空下で室温まで冷却し、バルーンによってアルゴンを埋め戻した。トリメチルシリルアセチレン(1.4mL、1.0g、10.2mmol)、続いて乾燥THFをフラスコに移し、-78℃まで冷却した。上の撹拌溶液にn-BuLi(ヘキサン中1.6Mの溶液、7.0mL、11.2mmol)を15分の期間、滴加した。30分後、反応溶液にスピロ[3.3]ヘプタノン(1.0mL、1.0g、9.09mmol)を15分間添加し、同じ温度で1時間、および0℃で1時間撹拌した。反応溶液を氷冷NHCl水溶液(5mL)でゆっくりとクエンチし、濃縮して揮発性物質を除去し、EtO(30mL)およびHO(10mL)で希釈した。有機層を分離したら、水層を追加のEtO(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、無水NaSOで撹拌し、研磨濾過し、濃縮した。粗濃縮物を高真空下で乾燥させると、2-((トリメチルシリル)エチニル)スピロ[3.3]ヘプタン-2-オール(1.71g、81%)が白色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ2.54-2.43(m,2H),2.26-2.19(m,2H),2.12(s,1H),2.12-2.07(m,2H),2.04-1.93(m,2H),1.88-1.75(m,2H),0.15(s,9H)。(PMA、KMnO、およびモリブデン酸アンモニウム染料を使用して、反応の進行を確認した)
【0266】
2-エチニルスピロ[3.3]ヘプタン-2-オール
【化106】
0℃の窒素下で、乾燥EtO(30mL)中の2-((トリメチルシリル)エチニル)スピロ[3.3]ヘプタン-2-オール(1.71g、8.2mmol)の撹拌溶液に、固体のn-BuNF.3HOすべてを一度に添加した。2時間後、透明な淡褐色の反応溶液を、NHCl飽和水性水溶液(10mL)で10分の期間にわたってゆっくりとクエンチし、室温まで温め、HO(6mL)およびEtO(20mL)で希釈した。有機層を分離したら、水層を追加のEtO(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(10mL)、水性NaHCO(10mL)、およびブラインで連続して洗浄したら、有機層を分離し、無水NaSOで撹拌し、研磨濾過し、濃縮し、エチニルスピロ[3.3]ヘプタン-2-オールをかすかに褐色の液体として得た(1.11g、99%)。このようにして得た表題化合物を、さらに精製することなく次のステップで使用した。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ2.58-2.46(m,3H),2.43(br s,1H),2.30-2.21(m,2H),2.16-2.06(m,2H),2.09-1.95(m,2H),1.89-1.76(m,2H)。(PMA、KMnO、およびモリブデン酸アンモニウム染料を使用して、反応の進行を確認した)
【0267】
6-((トリメチルシリル)エチニル)-2-オキサスピロ[3.3]ヘプタン-6-オール
【化107】
2-((トリメチルシリル)エチニル)スピロ[3.3]ヘプタン-2-オールの調製と同様に、トリメチルシリルリチウムアセチリドの2-オキサスピロ[3.3]ヘプタン-6-オンとの反応によって、6-((トリメチルシリル)エチニル)-2-オキサスピロ[3.3]ヘプタン-6-オールを淡褐色の粗固体として得、さらに精製することなく次のステップで使用した。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ4.75-4.62(m,4H)),2.77-2.60(m,2H),2.47-2.36(m,2H),2.23(s,1H),0.14(s,9H)。
【0268】
6-エチニル-2-オキサスピロ[3.3]ヘプタン-6-オール
【化108】
2-エチニルスピロ[3.3]ヘプタン-2-オールの調製と同様の様式で6-エチニル-2-オキサスピロ[3.3]ヘプタン-6-オールを調製し、淡褐色の固体として得、さらに精製することなく次のステップで使用した。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ4.74(s,2H),4.66(s,2H),2.76-2.67(m,2H),2.50(s,1H),2.48-2.39(m,2H),2.24(s,1H)。
【0269】
1-メチル-4-(2-メチルブタ-3-イン-2-イル)ピペラジン
【化109】
Imada,Y.;Yurasa,M.;Nakamura,I.;Murahashi,S.-i.J.Org.Chem.1998,63,2342-2347を変更した手順によって、1-メチル-4-(2-メチルブタ-3-イン-2-イル)ピペラジンを調製した。
【0270】
アルゴン下、室温の乾燥THF中のCuCl(0.10g、10mmol)の撹拌中の淡緑色の溶液に、1-メチルピペラジン(1.10g、1.22mL、11mmol)NEt(1.11g、1.53mL11mmol)を20分の期間にわたって連続して添加した。青色の不均一混合物を10分間撹拌した後(Lepronier,A.;Achard,T.;Giordano,L.;Tenaglia,A.;Buono,G.;Clavier,H.Adv.Synth.Catal.2016.358(4),631-642.Bartoli,G.;Bosco,M.;Dalpozzo,R.;Marcantoni,E.;Massaccesi,M.;Rinaldi,S.;Sambri,L.Synlett 2003,39-42.)、乾燥THF(5mL)中の2-メチルブタ-3-イン-2-イルアセテート(1.27g、10mmol)を20分の期間にわたってゆっくりと添加し、穏やかな発熱を観察した。反応混合物を30分間撹拌し続け、58℃で7時間加熱し、冷却した。EtO(70mL)およびNaHCO水溶液(40mL)で、褐色がかった赤色の反応混合物を希釈した。有機層を分離したら、赤色の不均一水層をEtO(3×75mL)で抽出した。NaHCO水溶液(40mL)、続いてNaCl水溶液で連続して、合わせた淡緑色の有機層を洗浄し、無水NaSOで撹拌し、セライト(登録商標)に通して濾過した。濾液を濃縮し、表題化合物を黄色の粗固体として得た(1.16g)。シリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash(登録商標)Teledyne RediSep(登録商標)12Gゴールドカラムによるさらなる精製。A:CHCl B B:20%のMeOH/CHCl@15%のB/A。検出λ220および230nm)によって、オフホワイトの固体を得た(0.54g、収率33%)。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ2.67(br s,4H),2.46(br s,4H),2.26(app s,4H),1.37(s,6H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ85.55,71.50,55.45,53.82,46.64,45.88,27.71。
【0271】
開示の発明の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮して、示された実施形態が、発明の単なる好ましい例であり、発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが認識されるべきである。むしろ、発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義される。したがって、これらの特許請求の範囲および趣旨内にあるすべてのものを本発明として主張する。