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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】気液分離器及び圧縮システム
(51)【国際特許分類】
   B01D 46/00 20220101AFI20240227BHJP
   F04B 39/04 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
B01D46/00 E
F04B39/04 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022520375
(86)(22)【出願日】2020-08-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(86)【国際出願番号】 CN2020108663
(87)【国際公開番号】W WO2021073229
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2022-05-20
(31)【優先権主張番号】201910979446.6
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】金 海竜
【審査官】壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第206094679(CN,U)
【文献】中国実用新案第208365880(CN,U)
【文献】特開2014-226639(JP,A)
【文献】実開昭61-106324(JP,U)
【文献】特開昭49-113272(JP,A)
【文献】実開昭58-163342(JP,U)
【文献】特公昭42-016678(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 46/00-46/54
F04B 39/00-39/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に入口を有し、下部に圧縮機の吸気口に連通される出口を有する外筒(10)と、
前記外筒(10)内に設けられ、弁口(21)を有する濾過アセンブリ(20)と、
前記濾過アセンブリ(20)の下方に設けられる架台(30)と、
前記架台(30)に設けられ、少なくとも一部の構造が前記濾過アセンブリ(20)の下方に位置し、前記弁口(21)を開閉するように、少なくとも一部の構造が移動可能に設けられる一方向弁(40)と、を含み、
前記弁口(21)の上方領域の圧力が前記弁口(21)の下方領域の圧力より大きくなって、その圧力差が所定値に達すると、前記入口と前記出口とが一方向に連通するように、前記弁口(21)が開かれ、
前記一方向弁(40)は、
前記弁口(21)を開閉するように、前記架台(30)に移動可能に設けられる弁芯(41)と、
前記架台(30)に設けられ、前記濾過アセンブリ(20)が配置される側とは反対側に前記弁芯(41)に係合される弾性部材(42)と、を含み、
前記弁芯(41)は、スリーブ(43)、及び前記スリーブ(43)の上端に設けられる密封部材(44)を含み、前記密封部材(44)は前記弁口(21)を閉塞するために用いられ、前記スリーブ(43)は前記弾性部材(42)に嵌合され、前記弾性部材(42)の下端は前記架台(30)に当接され、前記弾性部材(42)の上端は前記密封部材(44)に当接される、気液分離器。
【請求項2】
上部に入口を有し、下部に圧縮機の吸気口に連通される出口を有する外筒(10)と、
前記外筒(10)内に設けられ、弁口(21)を有する濾過アセンブリ(20)と、
前記濾過アセンブリ(20)の下方に設けられる架台(30)と、
前記架台(30)に設けられ、少なくとも一部の構造が前記濾過アセンブリ(20)の下方に位置し、前記弁口(21)を開閉するように、少なくとも一部の構造が移動可能に設けられる一方向弁(40)と、を含み、
前記弁口(21)の上方領域の圧力が前記弁口(21)の下方領域の圧力より大きくなって、その圧力差が所定値に達すると、前記入口と前記出口とが一方向に連通するように、前記弁口(21)が開かれ、
前記一方向弁(40)は、
前記弁口(21)を開閉するように、前記架台(30)に移動可能に設けられる弁芯(41)と、
前記架台(30)に設けられ、前記濾過アセンブリ(20)が配置される側とは反対側に前記弁芯(41)に係合される弾性部材(42)と、を含み、
前記架台(30)はガイド溝(31)を有し、前記弾性部材(42)の下端は前記ガイド溝(31)の底部に当接され、前記弁芯(41)は前記ガイド溝(31)内に移動可能に設けられ、前記ガイド溝(31)の内壁は前記弁芯(41)をガイドするために用いられる、気液分離器。
【請求項3】
前記ガイド溝(31)の内壁には溝(32)があり、前記溝(32)の側壁には貫通孔(33)があり、前記架台(30)の上方の領域と前記架台(30)の下方の領域とは前記貫通孔(33)によって連通される、請求項に記載の気液分離器。
【請求項4】
前記架台(30)は、筒体(34)、底板(35)及び中空の端板(36)を含み、前記端板(36)は前記外筒(10)の内壁に接続され、前記筒体(34)の上端は前記端板(36)に接続され、前記筒体(34)の下端は前記底板(35)に接続され、前記底板(35)と前記筒体(34)とは前記ガイド溝(31)を囲んで形成し、前記溝(32)及び前記貫通孔(33)はいずれも前記筒体(34)に位置する、請求項に記載の気液分離器。
【請求項5】
前記貫通孔(33)は複数あり、
前記外筒(10)の出口を貫通し、前記架台(30)の下方に位置して、分離されたガスを出力するために用いられる出力管(50)を更に含み、前記溝(32)の側壁に設けられた前記複数の貫通孔(33)の面積の合計が前記出力管(50)のガス通路の径方向面積より大きい、請求項に記載の気液分離器。
【請求項6】
前記外筒(10)の出口を貫通し、前記架台(30)の下方に位置して、分離されたガスを出力するために用いられる出力管(50)を更に含み、前記弁口(21)の径方向面積が前記出力管(50)のガス通路の径方向面積より大きい、請求項1又は2に記載の気液分離器。
【請求項7】
前記濾過アセンブリ(20)は、フィルタ(22)、環状構造(23)及び支持板(24)を含み、前記環状構造(23)は前記外筒(10)の内壁に接続され、前記支持板(24)は前記環状構造(23)に設けられ、前記フィルタ(22)は前記支持板(24)に設けられ、前記支持板(24)は前記弁口(21)を有する、請求項1又は2に記載の気液分離器。
【請求項8】
圧縮機及び気液分離器を含み、前記気液分離器の出口は前記圧縮機の給気口に連通され、前記気液分離器は請求項1からのいずれか一項に記載の気液分離器である、圧縮システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は気液分離器の技術分野に関し、具体的には、気液分離器及び圧縮システムに関する。
【背景技術】
【0002】
圧縮システムは互いに連通された気液分離器及び圧縮機を含み、気液混合流体は気液分離器を通過することによって分離され、分離されたガスは圧縮機内に入って圧縮される。圧縮機が停止した後、圧縮機の内部の一部の高圧ガスは気液分離器内に戻って気液分離器から他の管路又は機械に排出されるため、圧縮機の再起動に長い時間がかかるようになり、作業効率に影響を与える。
【発明の概要】
【0003】
本出願は、圧縮機の起動時間を短縮するための気液分離器及び圧縮システムを提供している。
【0004】
上記の課題を解決するために本出願の一態様によれば、本出願は、上部に入口を有し、下部に出口を有する外筒と、外筒内に設けられ、弁口を有する濾過アセンブリと、濾過アセンブリの下方に設けられる架台と、架台に設けられ、少なくとも一部の構造が濾過アセンブリの下方に位置し、弁口を開閉するように、少なくとも一部の構造が移動可能に設けられる一方向弁と、を含み、弁口の上方領域と弁口の下方領域との圧力差が所定値に達すると、入口と出口とが一方向に連通するように弁口が開かれる気液分離器を提供している。
【0005】
更に一方向弁は、弁口を開閉するように、架台に移動可能に設けられる弁芯と、架台に設けられ、弁芯の濾過アセンブリとは反対側に係合される弾性部材と、を含む。
【0006】
更に弁芯は、スリーブ、及びスリーブの上端に設けられる密封部材を含み、密封部材は弁口を閉塞するために用いられ、スリーブは弾性部材に嵌合され、弾性部材の下端は架台に当接され、弾性部材の上端は密封部材に当接される。
【0007】
更に架台はガイド溝を有し、弾性部材の下端はガイド溝の底部に当接され、弁芯はガイド溝内に移動可能に設けられ、ガイド溝の内壁は弁芯をガイドするために用いられる。
【0008】
更にガイド溝の内壁には溝があり、溝の側壁には貫通孔があり、架台の上方の領域と架台の下方の領域とは貫通孔によって連通される。
【0009】
更に架台は、筒体、底板及び中空の端板を含み、端板は外筒の内壁に接続され、筒体の上端は端板に接続され、筒体の下端は底板に接続され、底板と筒体とはガイド溝を囲んで形成し、溝及び貫通孔はいずれも筒体に位置する。
【0010】
更に貫通孔は複数あり、気液分離器は、外筒の出口を貫通し、架台の下方に位置して、分離されたガスを出力するために用いられる出力管を更に含み、複数の貫通孔の径方向面積の合計が出力管のガス通路の径方向面積より大きい。
【0011】
更に気液分離器は、外筒の出口を貫通し、架台の下方に位置して、分離されたガスを出力するために用いられる出力管を更に含み、弁口の径方向面積が出力管のガス通路の径方向面積より大きい。
【0012】
更に濾過アセンブリは、フィルタ、環状構造及び支持板を含み、環状構造は外筒の内壁に接続され、支持板は環状構造に設けられ、フィルタは支持板に設けられ、支持板は弁口を有する。
【0013】
本出願の別の態様によれば、圧縮機及び気液分離器を含み、気液分離器の出口は圧縮機の給気口に連通され、気液分離器は上記で提供される気液分離器である、圧縮システムを提供している。
【0014】
本出願の技術態様を適用すると、気液分離器には、外筒、濾過アセンブリ、架台及び一方向弁が設けられ、外筒の上部には入口があり、外筒の下部には出口があり、濾過アセンブリは外筒内に設けられ、濾過アセンブリは弁口を有し、架台は濾過アセンブリの下方に設けられ、一方向弁は架台に設けられ、一方向弁の少なくとも一部の構造は濾過アセンブリの下方に設けられ、弁口を開閉するように、一方向弁の少なくとも一部の構造は移動可能に設けられ、弁口の上方領域と弁口の下方領域との圧力差が所定値に達すると、入口と出口とが一方向に連通するように、弁口が開かれる。上記構成によって、弁口の上方領域の圧力が架台の下方領域の圧力より大きくなって所定値に達した場合のみ、一方向弁は混合流体の気液分離を行うように弁口を開くことができ、その他の場合、一方向弁は弁口を閉じることでガスの逆流を防いでいる。この気液分離器を圧縮システムに適用すると、圧縮機が停止した後、気液分離器の弁口を閉じることによって圧縮機内のガスが気液分離器を通じて排出されることを防ぐことができ、これにより圧縮機内の圧力を確保することで、圧縮機が再起動する際に起動速度を速くして起動時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本出願の一部を構成する明細書の図面は本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は本出願を解釈するためのものであり、本出願を不適切に限定するものではない。
【0016】
図1】本出願の実施例によって提供される気液分離器の構成模式図(弁口が閉じている)を示す。
図2図1における気液分離器の別の構成模式図(弁口が開いている)を示す。
図3図1における濾過アセンブリの模式図を示す。
図4図1における一方向弁の弁芯の構成模式図を示す。
図5図1における架台の模式図を示す。
【0017】
ここで、上記図面には以下の符号が含まれる。
10 外筒、20 濾過アセンブリ、21 弁口、22 フィルタ、23 環状構造、24 支持板、30 架台、31 ガイド溝、32 溝、33 貫通孔、34 筒体、35 底板、36 端板、40 一方向弁、41 弁芯、42 弾性部材、43 スリーブ、44 密封部材、50 出力管。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本出願の実施例における図面を参照して、本出願の実施例における技術態様について明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。以下の少なくとも1つの例示的な実施例についての説明は、実際には例示にすぎず、本出願及びその適用又は使用に対するいかなる制限とされるものではない。本出願における実施例に基づいて当業者が創造的な労力なしに得られる全ての他の実施例は、いずれも本出願の保護の範囲に属する。
【0019】
図面に示すように、本出願の実施例は、上部に入口を有し、下部に出口を有する外筒10と、外筒10内に設けられ、弁口21を有する濾過アセンブリ20と、濾過アセンブリ20の下方に設けられる架台30と、架台30に設けられ、少なくとも一部の構造が濾過アセンブリ20の下方に位置し、弁口21を開閉するように、少なくとも一部の構造が移動可能に設けられる一方向弁40と、を含み、弁口21の上方領域と弁口21の下方領域との圧力差が所定値に達すると、入口と出口とが一方向に連通するように、弁口21が開かれる気液分離器を提供している。
【0020】
本出願の技術態様を適用すると、気液分離器には、外筒10、濾過アセンブリ20、架台30及び一方向弁40が設けられ、外筒10の上部には入口があり、外筒10の下部には出口があり、濾過アセンブリ20は外筒10内に設けられ、濾過アセンブリ20は弁口21を有し、架台30は濾過アセンブリ20の下方に設けられ、一方向弁40は架台30に設けられ、一方向弁40の少なくとも一部の構造は濾過アセンブリ20の下方に設けられ、弁口21を開閉するように、一方向弁40の少なくとも一部の構造は移動可能に設けられ、弁口21の上方領域と弁口21の下方領域との圧力差が所定値に達すると、入口と出口とが一方向に連通するように、弁口21が開かれる。上記構成によって、弁口21の上方領域の圧力が架台30の下方領域の圧力より大きくなって所定値に達した場合のみ、一方向弁40は混合流体の気液分離を行うように弁口21を開くことができ、その他の場合、一方向弁40は弁口21を閉じることでガスの逆流を防いでいる。この気液分離器を圧縮システムに適用すると、圧縮機が停止した後、気液分離器の弁口21を閉じることによって圧縮機内のガスが気液分離器を通じて排出されることを防ぐことができ、これにより圧縮機内の圧力を確保することで、圧縮機が再起動する際に起動速度を速くして起動時間を短縮することができる。
【0021】
本実施例において、一方向弁40は、弁口21を開閉するように架台30に移動可能に設けられる弁芯41と、架台30に設けられ、弁芯41の濾過アセンブリ20とは反対側に係合される弾性部材42と、を含む。これで、弁芯41が受ける下向きの圧力が所定値に達した場合、弁芯41は弾性部材42の弾性力に抵抗して下に向かって移動することによって弁口を開き、弁芯41が受ける下向きの圧力が所定値より小さい場合、又は、上向きの圧力を受ける場合、弁芯41は弾性部材42の弾性力の作用下で弁口を閉塞している位置に留まる。上記構成によって、流体の外筒10内での一方向の流れを実現している。
【0022】
本実施例において、弁芯41は、スリーブ43、及びスリーブ43の上端に設けられる密封部材44を含み、密封部材44は弁口21を閉塞するために用いられ、スリーブ43は弾性部材42に嵌合され、弾性部材42の下端は架台30に当接され、弾性部材42の上端は密封部材44に当接される。これにより、弁芯41と弾性部材42との係合を実現することが容易になる。本実施例において弾性部材42はバネを用いることができる。
【0023】
選択的には、密封部材44の上面は、円錐面又は円弧面であることで弁口21を閉塞する際にガイドの役割を果たすことができるとともに、閉塞効果を向上させることができる。
【0024】
選択的には、スリーブ43は均衡化孔を有し、均衡化孔によってスリーブ43の内部と外部の圧力を均衡化することができる。
【0025】
本実施例において、架台30はガイド溝31を有し、弾性部材42の下端はガイド溝31の底部に当接され、弁芯41はガイド溝31内に移動可能に設けられ、ガイド溝31の内壁は弁芯41をガイドするために用いられる。上記構成によって、弁芯41の確実な取り付けを実現することができるとともに、ガイド溝31によって弁芯41の移動をガイド及び制限することができる。選択的には、本実施例において、弁芯41の側壁の形状はガイド溝31の内壁の形状と一致する。ガイド溝31は円筒形の溝であり、弁芯41の少なくとも一部の外周面は円筒面である。
【0026】
更にガイド溝31の内壁には溝32があり、溝32の側壁には貫通孔33があり、架台30の上方の領域と架台30の下方の領域とは、貫通孔33によって連通される。これにより、弁口21は開かれた後に溝32及び貫通孔33によってガスを排出することができる。
【0027】
選択的には、溝32の径方向断面は半円状であり、溝32及び貫通孔33はいずれも複数あり、複数の溝32及び複数の貫通孔33は1対1で対応して設けられ、複数の溝32は弁芯41を囲むように設けられる。これにより、流体の流れを容易にして一方向弁40の設置により流体の流れが妨げられることを防ぐことができる。
【0028】
本実施例において、架台30は、筒体34、底板35及び中空の端板36を含み、端板36は外筒10の内壁に接続され、筒体34の上端は端板36に接続され、筒体34の下端は底板35に接続され、底板35と筒体34とはガイド溝31を囲んで形成し、溝32及び貫通孔33はいずれも筒体34に位置する。上記構成によって、一方向弁40の組み立てを容易にするとともに、気液分離器の信頼性を確保することができる。
【0029】
本実施例において、貫通孔33は複数あり、気液分離器は外筒10の出口を貫通し、架台30の下方に位置して、分離されたガスを出力するために用いられる出力管50を更に含み、複数の貫通孔33の径方向面積の合計が出力管50のガス通路の径方向面積より大きい。上記構成によって、流体のスムーズな流れを確保して、一方向弁40の設置により流体の流れが妨げられることを防ぐことができる。
【0030】
本実施例において、気液分離器は外筒10の出口を貫通し、架台30の下方に位置して、分離されたガスを出力するために用いられる出力管50を更に含み、弁口21の径方向面積が出力管50のガス通路の径方向面積より大きい。上記構成によって、流体のスムーズな流れを確保して、一方向弁40の設置により流体の流れが妨げられることを防ぐことができる。
【0031】
本実施例において、濾過アセンブリ20は、フィルタ22、環状構造23及び支持板24を含み、環状構造23は外筒10の内壁に接続され、支持板24は環状構造23に設けられ、フィルタ22は支持板24に設けられ、支持板24は弁口21を有する。ここでフィルタ22は、混合流体を濾過して気液分離を実現するために用いられ、環状構造23及び支持板24はフィルタ22を固定及び支持することができる。
【0032】
選択的には、フィルタ22は弧形構造であり、支持板24は制限溝を有し、フィルタ22の周縁は制限溝内に位置し、制限溝は、はんだを充填して支持板24とフィルタ22とを溶接するために用いられる。外筒10は、順に接続される、上カバー、中筒及び下カバーを含み、気液分離器は外筒10の入口を貫通する入力管を更に含む。気液分離器は外筒内に設けられるストップリングを更に含み、出力管50がストップリングによって制限されるように出力管50の一端がストップリングを貫通することによって、装置の安定性を向上させる。
【0033】
本出願の別の実施例は、圧縮機及び気液分離器を含み、気液分離器の出口は圧縮機の給気口に連通され、気液分離器は上記の気液分離器である圧縮システムを提供している。気液分離器には、外筒10、濾過アセンブリ20、架台30及び一方向弁40が設けられ、外筒10の上部には入口があり、外筒10の下部には出口があり、濾過アセンブリ20は外筒10内に設けられ、濾過アセンブリ20は弁口21を有し、架台30は濾過アセンブリ20の下方に設けられ、一方向弁40は架台30に設けられ、一方向弁40の少なくとも一部の構造は濾過アセンブリ20の下方に設けられ、弁口21を開閉するように、一方向弁40の少なくとも一部の構造は移動可能に設けられ、弁口21の上方領域と弁口21の下方領域との圧力差が所定値に達すると、入口と出口とが一方向に連通するように、弁口21が開かれる。上記構成によって、弁口21の上方領域の圧力が架台30の下方領域の圧力より大きくなって所定値に達した場合のみ、一方向弁40は混合流体の気液分離を行うように弁口21を開くことができ、その他の場合、一方向弁40は弁口21を閉じることでガスの逆流を防いでいる。この気液分離器を圧縮システムに適用すると、圧縮機が停止した後、気液分離器の弁口21を閉じることによって圧縮機内のガスが気液分離器を通じて排出されることを防ぐことができ、これにより圧縮機内の圧力を確保することで、圧縮機が再起動する際にて起動時間を短縮することができる。
【0034】
上記したものは本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を制限するためのものではなく、当業者にとって本出願は様々な変更及び変化が可能である。例えば、フィルタ22と弁口21とは役割が異なり且つ互いに影響を及ぼさないため、他の実施例においてフィルタ22と弁口21を備えた部材とを個別に設計してから外筒10にそれぞれ取り付けることが完全に可能であるか、ひいては、他の実施例においてフィルタ22を設けず一方向弁40及びそれに係合される弁口21のみを備える。本出願の精神及び原則の範囲内でなされたいかなる修正、同等の置換、改良等はいずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5