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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】駆動アセンブリ、及び交通機関
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/20 20060101AFI20240227BHJP
   H02K 11/33 20160101ALI20240227BHJP
   H02K 9/02 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
H02K5/20
H02K11/33
H02K9/02 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022532750
(86)(22)【出願日】2020-11-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-06
(86)【国際出願番号】 CN2020128919
(87)【国際公開番号】W WO2021109843
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-08-01
(31)【優先権主張番号】201922178480.1
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922178661.4
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922178663.3
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922180773.3
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911246844.3
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911246892.2
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911247025.0
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911247126.8
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911247127.2
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922178390.2
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922178476.5
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522216455
【氏名又は名称】珠海英搏爾電気股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHUHAI ENPOWER ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 1, No. 6 Technology Six Road, Tangjiawan, High-tech District Zhuhai, Guangdong 519085 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】姜桂賓
(72)【発明者】
【氏名】劉宏▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】李紅雨
(72)【発明者】
【氏名】魏標
(72)【発明者】
【氏名】莫理雄
【審査官】安池 一貴
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/087707(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/178087(WO,A1)
【文献】特開2005-137156(JP,A)
【文献】特表2013-537396(JP,A)
【文献】特開2000-209810(JP,A)
【文献】特開2015-144532(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0301959(US,A1)
【文献】中国実用新案第209233672(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/20
H02K 11/33
H02K 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングと、モータ制御装置と、ロータと、ステータとを含む、パワートランジスタが環状に配置された駆動アセンブリであって、
前記ケーシングは円筒状に形成され、前記ケーシング内には軸方向に沿ってキャビティが形成され、前記ケーシングの内壁には仕切り壁が径方向に沿って設置され、前記仕切り壁により前記キャビティがモータ取付室と制御装置取付室に分けられ、前記ロータは前記モータ取付室内に取り付けられ、前記ステータは前記モータ取付室内に取り付けられるとともに前記ロータの外側に位置し、前記モータ制御装置は前記制御装置取付室内に設置され、
前記ケーシングの外壁に液冷流路が設けられ、前記液冷流路は互いに連通しているモータ冷却溝と制御装置冷却溝とを含み、前記モータ冷却溝は前記モータ取付室の外壁に位置し、前記制御装置冷却溝は前記制御装置取付室の外壁に位置し、
前記モータ制御装置は、回路基板ユニットと複数のパワートランジスタとを含み、複数の前記パワートランジスタは前記回路基板ユニットの外周に設けられ、かつ前記回路基板ユニットに電気的に接続され、複数の前記パワートランジスタは前記制御装置取付室の周方向に沿って均等に分布しており、複数の前記パワートランジスタのパッケージが前記制御装置取付室の内壁に接続され、前記制御装置冷却溝は前記パワートランジスタを取り囲み、
前記仕切り壁には、前記仕切り壁の前記制御装置取付室側に軸方向に沿って延在するとともに、前記制御装置取付室の内壁よりも内側に位置する環状壁が設けられ、前記環状壁と前記制御装置取付室の内壁との間に環状のパワートランジスタ取付溝が形成され、複数の前記パワートランジスタは前記パワートランジスタ取付溝内に位置し、
前記駆動アセンブリは、圧持部材をさらに含み、前記圧持部材は環状基部と複数の圧持部とを含み、複数の前記圧持部は周方向に沿って分布するように前記環状基部に設けられ、前記圧持部材は前記パワートランジスタ取付溝内に位置し、前記圧持部は前記環状壁と前記パワートランジスタとの間に当接する、ことを特徴とする駆動アセンブリ。
【請求項2】
前記制御装置取付室の内壁には複数の導熱面が設けられ、複数の前記導熱面は周方向に沿って順次接続され、前記パワートランジスタのパッケージは前記導熱面に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の駆動アセンブリ。
【請求項3】
隣り合う2つの前記導熱面の間に逃げ溝が設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の駆動アセンブリ。
【請求項4】
前記パワートランジスタのパッケージと前記導熱面との間に導熱シートが設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の駆動アセンブリ。
【請求項5】
位置決め枠をさらに含み、前記位置決め枠は環状基板と複数の仕切り突条とを含み、複数の前記仕切り突条は全て軸方向に沿って延在するように前記環状基板に設けられ、複数の前記仕切り突条は環状基板の周方向に沿って分布し、前記位置決め枠は前記パワートランジスタ取付溝内に位置し、1つの前記仕切り突条は隣り合う2つの前記パワートランジスタの間に位置する、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の駆動アセンブリ。
【請求項6】
前記仕切り突条の径方向断面がT字形である、ことを特徴とする請求項5に記載の駆動アセンブリ。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の駆動アセンブリを含む、ことを特徴とする交通機関。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新エネルギーの分野に関し、特に積層バスバーユニット、モータ制御装置、駆動アセンブリ、及び交通機関に関する。本願は、出願日が2019年12月06日、出願号がCN201911247127.2、CN201911247126.8、CN201911246892.2、CN201911246844.3、及びCN201911247025.0である中国発明特許出願、及びCN201922178663.3、CN201922178661.4、CN201922178480.1、CN201922178476.5、CN201922180773.3及びCN201922178390.2である中国実用新案出願に基づくものであり、上記出願の内容は参照としてここに組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
新エネルギー交通機関は、ガソリンや軽油を燃やさずに動力を発生させるため、環境に優しく、汚染が少ないなど、多くの特徴があり、また、水力、風力、太陽光や原子力などの新エネルギーによる発電が大いに普及、応用される中で、新エネルギー電気乗用車、新エネルギー電気バス、新エネルギー電気トラック、新エネルギー電気清掃車、新エネルギー電気軌道交通機関、新エネルギー電気飛行交通機関、新エネルギー電気海運交通機関など、多くの新エネルギー交通機関が徐々に普及、応用されている。
【0003】
新エネルギー交通機関には、一般的に、電池、モータ制御装置、モータや動力発生装置が載置されており、モータ制御装置内のパワートランジスタは、電池から出力された直流電流を受け、直流電流を交流電流にインバータ変換してモータに出力し、そしてモータは回転駆動力を出力して、車輪やプロペラ等の動力発生装置を駆動して交通機関を走行させる。
【0004】
そして、交通機関の駆動アセンブリであるモータとモータ制御装置の集積化に伴い、デバイスの占有スペースをさらに最適化して縮小することができ、これにより、乗用スペースや電池スペースなどのスペースを多く確保し、モータとモータ制御装置を集積化する場合、駆動アセンブリの高効率集積化を実現するには、モータとモータ制御装置との間の接続構造及び関連するレイアウトの最適化、モータの冷却及びモータ制御装置の冷却を併せて考慮する必要があり、また、関連する電気接続構造の最適化配置及び装置の組立容易性も考慮する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の第1目的は、パワートランジスタが環状に配置されることにより一体的な液冷放熱を図る駆動アセンブリを提供することである。
【0006】
本発明の第2目的は、上記の駆動アセンブリが取り付けられた交通機関を提供することである。
【0007】
本発明の第3目的は、軸方向の後端に制御装置が高度で集積化された駆動アセンブリを提供することである。
【0008】
本発明の第4目的は、上記の駆動アセンブリが取り付けられた交通機関を提供することである。
【0009】
本発明の第5目的は、組み立て効率が高く構造がコンパクトである積層バスバーユニットを提供することである。
【0010】
本発明の第6目的は、上記の積層バスバーユニットを有するモータ制御装置を提供することである。
【0011】
本発明の第7目的は、上記のモータ制御装置を有する駆動アセンブリを提供することである。
【0012】
本発明の第8目的は、上記の駆動アセンブリを有する交通機関を提供することである。
【0013】
本発明の第9目的は、回路基板ユニット及びコンデンサが積層して安定的に配置されたモータ制御装置を提供することである。
【0014】
本発明の第10目的は、上記のモータ制御装置が取り付けられた駆動アセンブリを提供することである。
【0015】
本発明の第11目的は、上記の駆動アセンブリが取り付けられた交通機関を提供することである。
【0016】
本発明の第12目的は、周方向に分布している端子を利用して配線レイアウトを最適化させる3相端子台を提供することである。
【0017】
本発明の第13目的は、上記の3相端子台が取り付けられた駆動アセンブリを提供することである。
【0018】
本発明の第14目的は、上記の駆動アセンブリが取り付けられた交通機関を提供することである。
【0019】
本発明の第15目的は、全体として環状に配置され、かつ組み立てられやすい圧持部材を提供することである。
【0020】
本発明の第16目的は、上記の圧持部材を有する駆動アセンブリを提供することである。
【0021】
本発明の第17目的は、上記の駆動アセンブリを有する交通機関を提供することである。
【0022】
本発明の第18目的は、環状回路のレイアウトを有するモータ制御装置を提供することである。
【0023】
本発明の第19目的は、上記のモータ制御装置を有する駆動アセンブリを提供することである。
【0024】
本発明の第20目的は、上記の駆動アセンブリを有する交通機関を提供することである。
【0025】
本発明の第21目的は、配線が径方向に沿ってケーシングの周壁を貫通して引き出されて垂直方向の寸法を小さくする駆動アセンブリを提供することである。
【0026】
本発明の第22目的は、上記の駆動アセンブリが取り付けられた交通機関を提供することである。
【0027】
本発明の第23目的は、モータ取付室の端部がポッティング処理によって密閉された駆動アセンブリを提供することである。
【0028】
本発明の第24目的は、上記の駆動アセンブリが取り付けられた交通機関を提供することである。
【0029】
本発明の第25目的は、中央部の仕切り壁により液冷放熱を行う駆動アセンブリを提供することである。
【0030】
本発明の第26目的は、上記の駆動アセンブリが取り付けられた交通機関を提供することである。
【0031】
本発明の第27目的は、レゾルバー(resolver)のレイアウトがコンパクトである駆動アセンブリを提供することである。
【0032】
本発明の第28目的は、上記の駆動アセンブリを有する交通機関を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明の第1目的を達成させるために、本発明は、ケーシングと、モータ制御装置と、ロータと、ステータとを含む、パワートランジスタが環状に配置された駆動アセンブリであって、ケーシングは円筒状に形成され、ケーシング内には軸方向に沿ってキャビティが形成され、ケーシングの内壁には仕切り壁が径方向に沿って設置され、仕切り壁によりキャビティがモータ取付室と制御装置取付室に分けられ、ロータはモータ取付室内に取り付けられ、ステータはモータ取付室内に取り付けられるとともにロータの外側に位置し、モータ制御装置は制御装置取付室内に設置され、ケーシングの外壁に液冷流路が設けられ、液冷流路は互いに連通しているモータ冷却溝と制御装置冷却溝とを含み、モータ冷却溝はモータ取付室の外壁に位置し、制御装置冷却溝は制御装置取付室の外壁に位置し、モータ制御装置は、回路基板ユニットと複数のパワートランジスタとを含み、複数のパワートランジスタは回路基板ユニットの外周に設けられ、かつ回路基板ユニットに電気的に接続され、複数のパワートランジスタのパッケージが制御装置取付室の内壁に接続される、駆動アセンブリを提供する。
【0034】
さらなる態様として、複数のパワートランジスタは制御装置取付室の周方向に沿って均等に分布している。
【0035】
さらなる態様として、制御装置取付室の内壁には複数の導熱面が設けられ、複数の導熱面は周方向に沿って順次接続され、パワートランジスタのパッケージは導熱面に接続される。
【0036】
さらなる態様として、隣り合う2つの導熱面の間に逃げ溝が設けられる。
【0037】
さらなる態様として、パワートランジスタのパッケージと導熱面との間に導熱シートが設けられる。
【0038】
さらなる態様として、ケーシングの制御装置取付室の内壁の内側にパワートランジスタ取付溝が設けられ、パワートランジスタ取付溝は環状に延伸し、複数のパワートランジスタはパワートランジスタ取付溝内に位置する。
【0039】
さらなる態様として、駆動アセンブリは圧持部材をさらに含み、圧持部材はパワートランジスタ取付溝内に位置し、圧持部材はパワートランジスタ取付溝の溝壁とパワートランジスタとの間に当接する。
【0040】
さらなる態様として、駆動アセンブリは位置決め枠をさらに含み、位置決め枠は環状基板と複数の仕切り突条とを含み、複数の仕切り突条は全て軸方向に沿って環状基板に延設され、複数の仕切り突条は環状基板の周方向に沿って分布し、位置決め枠はパワートランジスタ取付溝内に位置し、1つの仕切り突条は隣り合う2つのパワートランジスタの間に位置する。
【0041】
さらなる態様として、仕切り突条の径方向断面がT字形である。
【0042】
本発明の第2目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0043】
本発明の第3目的を達成させるために、本発明は、ケーシングと、モータ制御装置と、軸受けと、ロータと、ステータとを含む、軸方向の後端に制御装置が配置された駆動アセンブリであって、ケーシングは円筒状に形成され、ケーシング内には軸方向に沿ってキャビティが形成され、ケーシングの内壁には仕切り壁が径方向に沿って設置され、仕切り壁によりキャビティがモータ取付室と制御装置取付室に分けられ、軸受けは仕切り壁に設けられ、ロータはモータ取付室内に取り付けられるとともに軸受けに接続され、ステータはモータ取付室内に取り付けられるとともにロータの外側に位置し、モータ制御装置は制御装置取付室内に設置され、前記駆動アセンブリは、仕切り壁を貫通してモータ制御装置とステータとの間を接続する3つの単相端子をさらに含み、軸方向から軸受けを見たときに、3つの単相端子が、全て、軸受けの外側かつステータの内側にある、駆動アセンブリを提供する。
【0044】
さらなる態様として、仕切り壁に取付孔が設けられ、仕切り壁のうち取付孔の外周には取付環状壁がモータ取付室に向かって延設されており、軸受けは取付環状壁内に取り付けられ、3つの単相端子は全て取付環状壁の外周に位置する。
【0045】
さらなる態様として、単相端子は全て取付環状壁の外周壁に位置し、取付環状壁の外周壁のうち単相端子の位置に第1逃げ溝が設けられる。
【0046】
さらなる態様として、仕切り壁に3つの配線孔と3つの固定孔が穿設され、3つの配線孔及び3つの固定孔は間隔を空けて軸受けの外周に交互に均等に分布しており、1つの単相端子は1つの配線孔を貫通している。
【0047】
さらなる態様として、仕切り壁のうちモータ取付室に対面する第1端壁に第2逃げ溝が設けられ、第2逃げ溝は配線孔からステータへ延伸している。
【0048】
さらなる態様として、駆動アセンブリは、取付孔を覆うチャンバカバーをさらに含む。
【0049】
さらなる態様として、仕切り壁のうち制御装置取付室に対面する第2端壁に固定孔が設けられ、チャンバカバーは第2端壁の一方側に位置し、かつ固定孔に接続される。
【0050】
さらなる態様として、駆動アセンブリは端子台本体と3つの単相端子とを含む3相端子台を含み、端子台本体は円筒状に延び、3つの単相端子は端子台本体の軸方向に沿って延設されるとともに端子台本体の外周に設けられ、単相端子は端子台本体の軸方向における両端に第1配線端と第2配線端がそれぞれ設けられており、第1配線端はステータに接続され、第2配線端はモータ制御装置に接続される。
【0051】
さらなる態様として、ケーシングの外壁に液冷流路が設けられ、液冷流路は互いに連通しているモータ冷却溝と制御装置冷却溝とを含み、モータ冷却溝はモータ取付室の外壁に位置し、制御装置冷却溝は制御装置取付室の外壁に位置し、モータ制御装置は回路基板ユニットと複数のパワートランジスタとを含み、複数のパワートランジスタは回路基板ユニットの外周に設けられ、かつ回路基板ユニットに電気的に接続され、複数のパワートランジスタのパッケージが制御装置取付室の内壁に接続される。
【0052】
本発明の第4目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0053】
本発明の第5目的を達成させるために、本発明は、円状にされた主回路基板と、円状にされ、外縁部には複数の正極ピンが周方向に沿って設けられる正極接続板と、円状にされ、外縁部には複数の負極ピンが周方向に沿って設けられる負極接続板と、3つの単相接続板を含み、3つの単相接続板が扇形又は弓形状に形成され、単相接続板の外縁部において複数の単相ピンが周方向に沿って設けられる3相接続板ユニットとを含み、主回路基板、3相接続板ユニット、負極接続板、及び正極接続板は、正極接続板の軸方向に沿って積層して配置され、3つの単相接続板は同一平面に並設され、複数の正極ピン、複数の負極ピン、及び複数の単相ピンは、全て主回路基板を貫通し、かつ主回路基板に電気的に接続される、積層バスバーユニットを提供する。
【0054】
さらなる態様として、複数の正極ピン、複数の負極ピン、及び複数の単相ピンは同一周方向に沿って配置される。
【0055】
さらなる態様として、負極接続板の外縁部には第1ピン逃げ溝が設けられ、単相接続板の外縁部には第2ピン逃げ溝が設けられ、正極ピンは第1ピン逃げ溝及び第2ピン逃げ溝を貫通し、負極ピンは第2ピン逃げ溝を貫通する。
【0056】
さらなる態様として、隣り合う2つの単相ピンは単相アームピンユニットを構成し、1つの単相アームピンユニット、1つの正極ピン、1つの負極ピンはこの順で周方向に沿って繰り返し配置される。
【0057】
さらなる態様として、正極接続板の中央部に第1逃げ孔が設けられ、正極接続板の内縁部に正極接続端が設けられ、負極接続板の中央部に第2逃げ孔が設けられ、負極接続板の内縁部に負極接続端が設けられ、3つの単相接続板は弓形状に形成され、単相接続板の内縁部に単相接続端が設けられ、第1逃げ孔と第2逃げ孔は連通しており、軸方向から見たときに、正極接続端、負極接続端及び3つの単相接続端が、全て第2逃げ孔の内側にある。
【0058】
本発明の第6目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る積層バスバーユニットを含むモータ制御装置を提供する。
【0059】
さらなる態様として、モータ制御装置は複数のパワートランジスタを含み、複数のパワートランジスタは主回路基板の外周に溶接され、複数のパワートランジスタは同一周方向に沿って配置され、かつ、全て3相接続板ユニット、負極接続板及び正極接続板の径方向外側に位置する。
【0060】
本発明の第7目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係るモータ制御装置を含む駆動アセンブリを提供する。
【0061】
さらなる態様として、駆動アセンブリは、ケーシングと、軸受けと、ロータと、ステータとをさらに含み、ケーシングは円筒状に形成され、ケーシング内には軸方向に沿ってキャビティが形成され、ケーシングの内壁には仕切り壁が径方向に沿って設置され、仕切り壁によりキャビティがモータ取付室と制御装置取付室に分けられ、軸受けは仕切り壁に設けられ、ロータはモータ取付室内に取り付けられるとともに軸受けに接続され、ステータはモータ取付室内に取り付けられるとともにロータの外側に位置し、モータ制御装置は制御装置取付室内に設置され、駆動アセンブリは、仕切り壁を貫通してモータ制御装置とステータとの間を接続する3つの単相端子をさらに含む。
【0062】
本発明の第8目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0063】
本発明の第9目的を達成させるために、本発明は、積層バスバーユニットと、複数のコンデンサとを含み、積層バスバーユニットは、主回路基板、正極接続板、及び負極接続板を含み、正極接続板は底付き円筒状に形成され、正極接続板にデバイス収容室が画定され、正極接続板の外縁部には複数の正極ピンが周方向に沿って設けられ、負極接続板は円状にされ、負極接続板の外縁部には複数の負極ピンが周方向に沿って設けられ、負極接続板はデバイス収容室を覆い、主回路基板、負極接続板、及び正極接続板はこの順で軸方向に沿って積層して配置され、複数の正極ピン及び複数の負極ピンは全て主回路基板を貫通し、主回路基板に電気的に接続され、複数のコンデンサはデバイス収容室内に設けられ、コンデンサは正極接続板と負極接続板との間を接続する、モータ制御装置を提供する。
【0064】
さらなる態様として、正極接続板の中央部に第1逃げ孔が設けられ、正極接続板の第1逃げ孔の外周に内周壁が設けられ、正極接続板のうち内周壁の外周に外周壁が設けられ、正極接続板は、内周壁と外周壁との間に底部環状壁が設けられ、底部環状壁は内周壁と外周壁との間を接続し、内周壁、外周壁及び底部環状壁によって環状のデバイス収容室が画定され、複数のコンデンサは周方向に沿って分布している。
【0065】
さらなる態様として、底部環状壁に複数の第1電気コンタクトが設けられ、複数の第1電気コンタクトは周方向に沿って分布しており、第1電気コンタクトはコンデンサの正極に接続され、負極接続板に複数の第2電気コンタクトが設けられ、複数の第2電気コンタクトは周方向に沿って分布しており、第2電気コンタクトはコンデンサの負極に接続される。
【0066】
さらなる態様として、負極接続板の中央部に第2逃げ孔が設けられ、第1逃げ孔は第2逃げ孔に連通しており、負極接続板の内縁部に負極接続端が設けられ、内周壁のうち負極接続板に近い端部に受け台が設けられ、正極接続板の内縁部に正極接続端が設けられ、負極接続板は受け台に隣接し、軸方向から見たときに、正極接続端及び負極接続端が、全て第2逃げ孔の内側にある。
【0067】
さらなる態様として、モータ制御装置は取付ハウジングをさらに含み、取付ハウジングは底付き円筒状に形成され、取付ハウジングの筒底には位置決め柱ユニットが軸方向に沿って設けられ、取付ハウジングによって取付収容室が画定され、正極接続板、負極接続板及び複数のコンデンサは全て取付収容室内に設けられ、主回路基板は取付収容室を覆い、位置決め柱ユニットは正極接続板及び負極接続板を貫通しており、位置決め柱ユニットは主回路基板に対して位置規制するように嵌合する。
【0068】
さらなる態様として、取付ハウジングの中央部に第3逃げ孔が設けられ、取付ハウジングの第3逃げ孔内に接続固定台が設けられ、接続固定台には正極接続部と負極接続部が設けられる。
【0069】
さらなる態様として、位置決め柱ユニットは複数の第1位置決め柱と複数の第2位置決め柱を含み、複数の第1位置決め柱は周方向に沿って分布しており、複数の第2位置決め柱はいずれも複数の第1位置決め柱の外側に位置するように周方向に沿って分布しており、複数の第1位置決め柱及び複数の第2位置決め柱はそれぞれ正極接続板及び負極接続板を貫通しており、隣り合う2つの第1位置決め柱と、これらに近接する、隣り合う2つの第2位置決め柱とによってコンデンサ位置決めキャビティが画定され、1つのコンデンサは1つのコンデンサ位置決めキャビティに位置する。
【0070】
さらなる態様として、1つの第1位置決め柱と、それに径方向において近接する1つの第2位置決め柱とを結ぶ線が、取付ハウジングの軸心を通る。
【0071】
本発明の第10目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係るモータ制御装置を含む駆動アセンブリを提供する。
【0072】
本発明の第11目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0073】
本発明の第12目的を達成させるために、本発明は、円筒状に延びている端子台本体と、端子台本体の軸方向に沿って延設されるとともに端子台本体の外周に設けられ、端子台本体の軸方向における両端にそれぞれ第1配線端及び第2配線端が設けられる3つの単相端子とを含む3相端子台を提供する。
【0074】
さらなる態様として、端子台本体内に配線溝が設けられ、軸方向から端子台本体を見たときに、第1配線端が、配線溝の外周にあり、第2配線端が、配線溝の内側にある。
【0075】
さらなる態様として、端子台本体は、中間環状部と、外側接続部と、内側接続部とを含み、中間環状部は環状に配置され、配線溝を画定し、内側接続部は中間環状部から配線溝内に向かって延伸し、外側接続部は中間環状部から配線溝の外側に向かって延伸し、単相端子は、第1配線端が外側接続部に位置し、第2配線端が内側接続部に位置するように中間環状部を貫通している。
【0076】
さらなる態様として、外側接続部及び第1配線端は全て中間環状部の軸方向の外側に位置する。
【0077】
さらなる態様として、3つの単相端子は、二次射出成形プロセスによって中間環状部、外側接続部、内側接続部に接続される。
【0078】
さらなる態様として、外側接続部において第1配線端の外周に止め壁が設けられている。
【0079】
さらなる態様として、配線溝内には取付部がさらに設けられ、取付部は第2配線端の一方側に位置する。
【0080】
さらなる態様として、端子台本体の外周には磁気リングがさらに設けられる。
【0081】
本発明の第13目的を達成させるために、本発明は、上記の態様に係る3相端子台を含む駆動アセンブリを提供する。
【0082】
本発明の第14目的を達成させるために、本発明は、上記の態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0083】
本発明の第15目的を達成させるために、本発明は、環状基部と、複数の圧持部とを含み、環状基部は環状をなしており、複数の圧持部は周方向に沿って分布するように環状基部に設けられることを特徴とする環状に配置された圧持部材を提供する。
【0084】
さらなる態様として、環状基部は環状のシートである。
【0085】
さらなる態様として、圧持部はシート状である。
【0086】
さらなる態様として、圧持部は固定部と当接部を含み、固定部は環状基部に連結され、当接部は固定部から環状基部の外側に向かって張り出している。
【0087】
さらなる態様として、当接部は円弧状に配置され、当接部の環状基部の外側に向かって凸出している。
【0088】
さらなる態様として、圧持部は可動部をさらに含み、当接部は固定部と可動部との間に位置し、固定部及び可動部はいずれも当接部の内側に位置する。
【0089】
さらなる態様として、隣り合う2つの圧持部の間に第1スロットが設けられ、第1スロットは軸方向に沿って延伸している。
【0090】
さらなる態様として、隣り合う2つの圧持部はデバイス圧持ユニットを構成し、隣り合う2つのデバイス圧持ユニットの間には第2スロットが設けられ、第2スロットは軸方向に沿って延伸し、第2スロットの軸方向の長さが、第1スロットの軸方向の長さよりも大きい。
【0091】
本発明の第16目的を達成させるために、本発明は、上記の態様に係る圧持部材を含む駆動アセンブリを提供する。
【0092】
本発明の第17目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0093】
本発明の第18目的を達成させるために、本発明は、モータ制御装置を提供する、積層バスバーユニットと、複数のパワートランジスタとを含み、積層バスバーユニットは、主回路基板と、正極接続板と、負極接続板と、3相接続板ユニットとを含み、主回路基板、正極接続板及び負極接続板は円状にされ、正極接続板の外縁部には複数の正極ピンが周方向に沿って設けられ、負極接続板の外縁部には複数の負極ピンが周方向に沿って設けられ、3相接続板ユニットは3つの単相接続板を含み、3つの単相接続板は弓形状に形成され、単相接続板の外縁部には複数の単相ピンが周方向に沿って設けられ、正極接続板の中央部に第1逃げ孔が設けられ、正極接続板の内縁部に正極接続端が設けられ、負極接続板の中央部に第2逃げ孔が設けられ、負極接続板の内縁部に負極接続端が設けられ、単相接続板の内縁部に単相接続端が設けられ、主回路基板、3相接続板ユニット、負極接続板、及び正極接続板は軸方向に沿ってこの順で積層して配置され、3つの単相接続板は同一平面に並設され、主回路基板には接続部、制御回路部、第1溶接部及び第2溶接部が設けられ、接続部は主回路基板の中央部に位置し、制御回路部は接続部の外周に位置し、第1溶接部は制御回路部の外周に位置し、第2溶接部は第1溶接部の外周に位置し、軸方向から見たときに、正極接続端、負極接続端、及び単相接続端が、全て接続部の内側にあり、複数の正極ピン、複数の負極ピン及び複数の単相ピンは第1溶接部で主回路基板に電気的に接続され、複数のパワートランジスタは主回路基板を取り囲んでおり、第2溶接部で主回路基板に電気的に接続される。
【0094】
さらなる態様として、複数のパワートランジスタは主回路基板の同一周方向に沿って均等に分布している。
【0095】
さらなる態様として、複数の正極ピン、複数の負極ピン、及び複数の単相ピンは主回路基板の同一周方向に沿って配置されている。
【0096】
さらなる態様として、モータ制御装置は複数のコンデンサを含み、複数のコンデンサは負極接続板と正極接続板との間に位置し、コンデンサは負極接続板と正極接続板との間を接続する。
【0097】
さらなる態様として、軸方向から見たときに、コンデンサが、制御回路部の内側にある。
【0098】
さらなる態様として、3つの単相接続端は周方向に沿って均等に分布しており、モータ制御装置は3つのホール素子をさらに含み、1つのホール素子は1つの単相接続端に設けられる。
【0099】
さらなる態様として、正極接続端及び負極接続端は、隣り合う2つの単相接続端の間に位置する。
【0100】
さらなる態様として、正極接続板には3つの正極接続端が設けられ、負極接続板には3つの負極接続端が設けられ、3つの正極接続端及び3つの負極接続端は周方向に沿って交互に分布している。
【0101】
本発明の第19目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係るモータ制御装置を含む駆動アセンブリを提供する。
【0102】
本発明の第20目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0103】
本発明の第21目的を達成させるために、本発明は、ケーシングと、モータ制御装置と、ロータと、ステータとを含み、ケーシングは円筒状に形成され、ケーシング内には軸方向に沿ってキャビティが形成され、ケーシングの内壁には仕切り壁が径方向に沿って設置され、仕切り壁によりキャビティがモータ取付室と制御装置取付室に分けられ、ロータはモータ取付室内に取り付けられ、ステータはモータ取付室内に取り付けられるとともにロータの外側に位置し、モータ制御装置は制御装置取付室内に設置され、モータ制御装置はステータに接続され、ケーシングの制御装置取付室における周壁には配線孔が径方向に沿って穿設され、配線ユニットをさらに含み、配線ユニットは正極配線板と負極配線板を含み、正極配線板の内側配線端及び負極配線板の内側配線端はそれぞれモータ制御装置に接続され、正極配線板及び負極配線板はそれぞれ配線孔を貫通しており、正極配線板及び負極配線板はケーシングの外周壁においてそれぞれ外側配線端を有する、駆動アセンブリを提供する。
【0104】
さらなる態様として、正極配線板及び/又は負極配線板はシート状に形成される。
【0105】
さらなる態様として、モータ制御装置には3つの正極接続端及び3つの負極接続端が設けられ、3つの正極接続端及び3つの負極接続端は周方向に沿って交互に分布しており、正極配線板の内側配線端は3つの正極配線部を含み、1つの正極配線部は1つの正極接続端に接続され、負極配線板の内側配線端は3つの負極配線部を含み、1つの負極配線部は1つの負極接続端に接続される。
【0106】
さらなる態様として、正極配線板の内側配線端は正極内側接続基部をさらに含み、3つの正極配線部は正極内側接続基部の外縁部に連結され、3つの正極配線部は周方向に沿って正極内側接続基部の外縁部に均等に分布しており、負極配線板の内側配線端は負極内側接続基部をさらに含み、3つの負極配線部は負極内側接続基部の外縁部に連結され、3つの負極配線部は周方向に沿って負極内側接続基部の外縁部に均等に分布している。
【0107】
さらなる態様として、正極内側接続基部及び負極内側接続基部は、ケーシングの軸方向に沿って重なるようにモータ制御装置に配置される。
【0108】
さらなる態様として、3つの正極接続端及び3つの負極接続端は全て同一径方向面に位置し、負極内側接続基部は正極内側接続基部とモータ制御装置との間に位置し、正極内側接続基部と正極配線部との間に第1逃げ凹部が形成され、負極内側接続基部は第1逃げ凹部に位置し、又は、正極内側接続基部は負極内側接続基部とモータ制御装置との間に位置し、負極内側接続基部と負極配線部との間に第2逃げ凹部が形成され、正極内側接続基部は第2逃げ凹部に位置する。
【0109】
さらなる態様として、配線ユニットは配線カバーをさらに含み、配線カバーは制御装置取付室内に位置し、配線カバーは正極配線板及び負極配線板の外部に被覆される。
【0110】
さらなる態様として、配線ユニットは配線盤をさらに含み、配線盤はケーシングの制御装置取付室における外周壁に連結され、配線盤の内部が配線を介して制御装置取付室に連通し、正極配線板の外側配線端及び負極配線板の外側配線端が配線盤の内部に伸びる。
【0111】
さらなる態様として、駆動アセンブリは取付方位を有し、ケーシングは取付方位の垂直方向においてケーシング天井部とケーシング底部とを有し、取付方位の垂直方向において、配線孔はケーシング天井部とケーシング底部との間に位置する。
【0112】
本発明の第22目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0113】
本発明の第23目的を達成させるために、本発明は、ケーシングと、モータ制御装置と、軸受けと、ロータと、ステータとを含み、ケーシング内には軸方向に沿ってキャビティが形成され、ケーシングの内壁には仕切り壁が径方向に沿って設置され、仕切り壁によりキャビティがモータ取付室と制御装置取付室に分けられ、軸受けは仕切り壁に設けられ、ロータはモータ取付室内に取り付けられるとともに軸受けに接続され、ステータはモータ取付室内に取り付けられるとともにロータの外側に位置し、モータ制御装置は制御装置取付室内に設置され、前記駆動アセンブリは、3つの単相端子をさらに含み、単相端子のモータ取付室にある一端には第1配線部が設けられ、単相端子の制御装置取付室にある一端には第2配線部が設けられ、第1配線部はステータに接続され、第2配線部はモータ制御装置に接続され、仕切り壁のうちモータ取付室に対面する端面にポッティング材が充填されており、ポッティング材は第1配線部の外部に被覆される、駆動アセンブリを提供する。
【0114】
さらなる態様として、軸方向から軸受けを見たときに、3つの第1配線部が、全て軸受けの外側かつステータの内側にある。
【0115】
さらなる態様として、仕切り壁に取付孔が設けられ、仕切り壁の取付孔の外周に取付環状壁がモータ取付室に向かって延設されており、軸受けは取付環状壁内に取り付けられ、3つの単相端子は全て取付環状壁の外周に位置し、ポッティング材は、取付環状壁と仕切り壁とケーシングの内壁との間に充填されている。
【0116】
さらなる態様として、単相端子は全て取付環状壁の外周壁に位置し、取付環状壁の外周壁のうち単相端子の位置に第1逃げ溝が設けられる。
【0117】
さらなる態様として、仕切り壁に3つの配線孔と3つの通線孔が穿設されており、3つの配線孔及び3つの通線孔は間隔を空けて軸受けの外周に交互に均等に分布しており、1つの単相端子は1つの配線孔を貫通しており、ポッティング材は3つの配線孔及び3つの通線孔の外部に被覆される。
【0118】
さらなる態様として、仕切り壁のうちモータ取付室に対面する第1端壁に第2逃げ溝が設けられ、第2逃げ溝は配線孔からステータに向かって延伸し、ステータの配線端は第2逃げ溝に位置するとともに、第1配線部に接続され、ポッティング材はステータの配線端に被覆される。
【0119】
さらなる態様として、ステータは巻線を含み、ポッティング材は巻線の仕切り壁に近い端部を被覆する。
【0120】
さらなる態様として、駆動アセンブリは端子台本体と3つの単相端子を含む3相端子台を含み、端子台本体は円筒状に延び、3つの単相端子は端子台本体の軸方向に沿って延設されるとともに端子台本体の外周に設けられ、単相端子は、端子台本体の軸方向における両端にそれぞれ第1配線端及び第2配線端が設けられ、第1配線端はステータに接続され、第2配線端はモータ制御装置に接続される。
【0121】
さらなる態様として、ケーシングの外壁に液冷流路が設けられ、仕切り壁に仕切り冷却溝が設けられ、仕切り冷却溝は液冷流路に連通している。
【0122】
本発明の第24目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0123】
本発明の第25目的を達成させるために、本発明は、ケーシングと、モータ制御装置と、軸受けと、ロータと、ステータとを含み、ケーシング内には軸方向に沿ってキャビティが形成され、ケーシングの内壁には仕切り壁が径方向に沿って設置され、仕切り壁によりキャビティがモータ取付室と制御装置取付室に分けられ、軸受けは仕切り壁に設けられ、ロータはモータ取付室内に取り付けられるとともに軸受けに接続され、ステータはモータ取付室内に取り付けられるとともにロータの外側に位置し、モータ制御装置は制御装置取付室内に設置され、駆動アセンブリは、仕切り壁を貫通してモータ制御装置とステータとの間を接続する3つの単相端子をさらに含み、ケーシングの外壁に液冷流路が設けられ、仕切り壁に仕切り冷却溝が設けられ、仕切り冷却溝は液冷流路に連通している、駆動アセンブリを提供する。
【0124】
さらなる態様として、仕切り壁に複数の仕切り冷却溝が設けられ、複数の仕切り冷却溝は周方向に沿って分布している。
【0125】
さらなる態様として、仕切り冷却溝に導流バッフルが設けられ、導流バッフルは外側から内側に向かって延びている。
【0126】
さらなる態様として、仕切り冷却溝の外端部に取付溝が設けられ、導流バッフルには係止部が設けられ、係止部は取付溝内に取り付けられる。
【0127】
さらなる態様として、導流バッフルには導流溝が設けられ、導流溝は仕切り冷却溝の外端部に近い。
【0128】
さらなる態様として、導流バッフルの中央部に貫通孔が設けられる。
【0129】
さらなる態様として、仕切り冷却溝の外端部の周方向の長さが、仕切り冷却溝の内端部の周方向の長さよりも大きい。
【0130】
さらなる態様として、仕切り冷却溝の外端部及び液冷流路の外端部は全て開放されており、ケースカバーをさらに含み、ケースカバーはケーシングの外壁を覆い、仕切り冷却溝及び液冷流路の外側に位置する。
【0131】
さらなる態様として、液冷流路はモータ冷却溝と制御装置冷却溝とを含み、モータ冷却溝はモータ取付室の外壁に位置し、制御装置冷却溝は制御装置取付室の外壁に位置し、仕切り冷却溝はモータ冷却溝と制御装置冷却溝とを連通させる。
【0132】
本発明の第26目的を達成させるために、本発明は、前記態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【0133】
本発明の第27目的を達成させるために、本発明は、ケーシングと、モータ制御装置と、カバーと、軸受けと、ロータと、ステータとを含み、ケーシング内には軸方向に沿ってキャビティが形成され、ケーシングの内壁には仕切り壁が径方向に沿って設置され、仕切り壁によりキャビティがモータ取付室と制御装置取付室に分けられ、仕切り壁に取付孔が設けられ、軸受けは取付孔内に設けられ、ロータはモータ取付室内に取り付けられるとともに軸受けに接続され、ステータはモータ取付室内に取り付けられるとともにロータの外側に位置し、モータ制御装置は制御装置取付室内に設置され、レゾルバーをさらに含み、レゾルバーは取付孔内に設けられ、レゾルバーは軸受けの制御装置取付室に近い側に位置し、ロータの回転軸はレゾルバーに接続され、レゾルバーはモータ制御装置に接続される、駆動アセンブリを提供する。
【0134】
さらなる態様として、駆動アセンブリはチャンバカバーをさらに含み、チャンバカバーは、取付孔を覆うとともに仕切り壁に連結され、制御装置取付室の一方側でレゾルバーをカバーする。
【0135】
さらなる態様として、チャンバカバーに信号接続端子が設けられ、レゾルバーは信号接続端子に接続される。
【0136】
さらなる態様として、モータ制御装置は主回路基板を含み、主回路基板に信号端子台が設けられ、信号接続端子は信号端子台に接続される。
【0137】
さらなる態様として、駆動アセンブリは3相端子台をさらに含み、3相端子台は仕切り壁に連結され、3相端子台は取付孔の制御装置取付室に近い一端に位置し、3相端子台は、端子台本体と3つの単相端子を含み、端子台本体は円筒状に延び、3つの単相端子は端子台本体の軸方向に沿って延設されるとともに端子台本体の外周に設けられ、3相端子台は取付孔のモータ取付室に位置する一端に設けられ、3つの単相端子は仕切り壁を貫通しており、単相端子はモータ制御装置とステータとの間を接続する。
【0138】
さらなる態様として、仕切り壁において、取付孔の外周に取付環状壁がモータ取付室に向かって延設され、軸受けは取付環状壁内に取り付けられ、単相端子は、端子台本体の軸方向における両端にそれぞれ第1配線端及び第2配線端が設けられ、3つの単相端子の第1配線端は全て取付環状壁の外周に位置する。
【0139】
さらなる態様として、端子台本体内に配線溝が設けられ、軸方向から端子台本体を見たときに、第1配線端軸が、配線溝の外周にあり、第2配線端が、配線溝の内側にあり、レゾルバーが、配線溝の内側にある。
【0140】
さらなる態様として、端子台本体の外周には磁気リングがさらに設けられ、磁気リングはレゾルバーの外側に位置する。
【0141】
さらなる態様として、ケーシングの外壁に液冷流路が設けられ、仕切り壁に仕切り冷却溝が設けられ、仕切り冷却溝は液冷流路に連通している。
【0142】
さらなる態様として、仕切り壁のうちモータ取付室に対面する端面にポッティング材が充填されている。
【0143】
本発明の第28目的を達成させるために、本発明は、上記の態様に係る駆動アセンブリを含む交通機関を提供する。
【発明の効果】
【0144】
円筒状に形成されるケーシングによって、モータの軸方向の後端のスペースを十分に利用することができ、ロータがモータ取付室内に回転可能に設置され、モータ制御装置が制御装置取付室内に設置されるようにし、これにより、占有スペースを効果的に小さくし、スペース利用率を向上させ、駆動アセンブリの高度集積化を図り、かつ複数のパワートランジスタは周方向に配置されるように制御装置取付室の内壁に接続され、互いに連通しているモータ冷却溝及び制御装置冷却溝と連携し、これにより、周方向に分布しているパワートランジスタによる廃熱が制御装置冷却溝及びモータ冷却溝に効率よく伝達され、このように、一体的な液冷放熱が図られ、放熱効率が高まり、また、内周壁を導熱体として用いることにより、モータ制御装置のデバイスのレイアウトが効果的に最適化され、モータ制御装置に導熱構造を増設することを回避し、デバイスの高度集積化のデザインに有利である。
【0145】
さらに、均等な分布はスペースの利用に有利であり、実際の作動においてはパワートランジスタが時分割して導通するため、分散して配置することによりさまざまな位置で導熱が時分割して行われてもよく、これにより、導熱効率がさらに向上する。
【0146】
そして、導熱面とパワートランジスタのパッケージが近接することにより、導熱面積が増大し、導熱効率が向上し、しかも、逃げ溝の設置により、導熱面を加工しやすくするだけでなく、パワートランジスタの間で所定の逃げスペースを形成することができる。
【0147】
またさらに、導熱シートとして導熱性シリコーンや導熱性セラミックスシートが使用されてもよく、導熱性シートによりパワートランジスタのパッケージと導熱面との間の導熱効率が向上する。
【0148】
さらに、パワートランジスタ取付溝によってパワートランジスタに対して所定の位置決めや位置規制が行われる。
【0149】
そして、圧持部材がパワートランジスタ取付溝内に設けられ、パワートランジスタへ制御装置取付室の内壁に向かう付勢力が印加されることにより、パワートランジスタと制御装置取付室の内壁とが密着し、導熱の安定性が確保される。
【0150】
またさらに、パワートランジスタ取付溝内に位置決め枠が設けられ、位置決め枠によってパワートランジスタが位置規制され、特に駆動アセンブリは過酷な振動環境に抵抗する必要があり、このため、パワートランジスタの取付安定性を効果的に向上させ、駆動アセンブリの性能の安定性を向上させる。
【0151】
モータの軸方向の後端のスペース、仕切り壁の仕切り構成及び軸受けの配置によって、ロータはモータ取付室内に回転可能に設置され、モータ制御装置は制御装置取付室内に設置され、3つの単相端子が仕切り壁を貫通するように構成されることでモータ制御装置とステータとの間を接続するとともに、軸方向から見たときに、3つの単相端子が全て軸受けの外側かつステータの内側にある構成により、ステータの配線端と単相端子とを接続する際、即ちロータが取り付けられていないときに、軸受けとステータとの間に操作スペースが形成され、これにより、ステータの配線端と単相端子との接続がより容易になり、かつモータ制御装置がモータの軸方向の後端の位置に設けられることで、占有スペースを効果的に小さくし、スペース利用率を向上させ、駆動アセンブリの高度集積化を図る。
【0152】
さらに、取付環状壁を利用して軸受けを安定的に取り付けることにより、モータの運転安定性が向上し、また、3つの単相端子が全て取付環状壁の外周に位置することにより、ステータの配線端の取付や位置決めが容易になる。
【0153】
そして、第1逃げ溝により、ステータの配線端の位置決めをすることができ、レイアウトのスペースも最適化され、配線の利便性や確実性が向上する。
【0154】
またさらに、固定孔はモータ制御装置を連結して固定するものであり、配線孔及び固定孔が全て軸受けとステータとの間にあるため、着脱がより容易に実施され得る。
【0155】
さらに、第2逃げ溝はステータのリード線や配線端を収容することにも利用可能であり、このように、レイアウトのスペースが最適化される。
【0156】
そして、チャンバカバーは2つのチャンバを隔離する役割を果たし、これにより、運転安定性が向上する。
【0157】
さらに、仕切り壁の第2端壁にある固定孔は位置決め端子台を取り付けることに利用可能であり、これにより、仕切り壁の両側のいずれからもさまざまなデバイスの着脱が可能である。
【0158】
またさらに、ステータが3相巻線を有するので、3つの単相端子が端子台本体の外周に設けられることにより、3つの単相端子はステータの配線端に対応して接続されることができ、配線のレイアウトが最適化され、さらに3つの単相端子の間のスペースに軸受け等が収納されてもよく、これにより、構造のレイアウトがよりコンパクトになる。
【0159】
さらに、複数のパワートランジスタは周方向に配置されるように制御装置取付室の内壁に接続され、互いに連通しているモータ冷却溝及び制御装置冷却溝と連携することにより、周方向に分布しているパワートランジスタによる廃熱が制御装置冷却溝及びモータ冷却溝に効率的に伝達され、一体的な液冷放熱が図られ、放熱効率が向上し、また、内周壁を導熱体として用いることにより、モータ制御装置のデバイスレイアウトが効果的に最適化され、モータ制御装置に導熱構造を増設する必要がなく、デバイスの高度集積化のデザインに有利である。
【0160】
主回路基板、正極接続板、負極接続板は円状にされ、3つの単相接続板は扇形又は弓形状にされ、3つの単相接続板は同一平面に並設され略円状になり、各回路基板が積層して配置されると、各回路基板は重なり、正極接続板、負極接続板及び3つの単相接続板の外縁部における各ピンを介してそれぞれ主回路基板に電気的に接続され、これにより、所望の回路接続が実現され、積層構造がコンパクトであり、軸方向寸法が小さくなり、かつ積層や組み立てが簡単かつ効率的に行うことができ、組み立て効率が向上する。
【0161】
さらに、ピンが同一周方向に配置されることは、主回路基板の配線レイアウトや回路レイアウトの最適化に有利である。
【0162】
そして、逃げ溝が設けられることにより、ピンは同一周方向にうまく配置されるとともに、逃げ溝による所望の位置規制も可能である。
【0163】
またさらに、1つの単相アームピンユニット、1つの正極ピン、1つの負極ピンは1つの単相ブリッジアームを構成し、このように周方向に配置されることにより、複数のブリッジアームは主回路基板の周方向に規則的に配置され、かつ、インバータ駆動にあたりパワートランジスタが時分割して作動され、このため、UVWが周方向に沿って間隔を空けて分布してもよく、このように分散して配置することにより、異なる位置で時分割して導熱することができ、導熱効率がさらに向上する。
【0164】
さらに、中央部に逃げ孔が分散して設けられ、かつ、弓形状の単相接続板の中央部に接続スペースが形成されるで、軸方向から見たときに、正極接続端、負極接続端及び3つの単相接続端が全て第2逃げ孔の内側にあり、正極接続端、負極接続端及び単相接続端の中央部をまとめて配置することになり、これにより、接続操作を容易なものとし、しかも、ピンの外周を周方向に配置することにより、回路配線レイアウトを効果的に最適化させる。
【0165】
そして、接続端の中央部はまとめて配置され、ピンの外周は周方向に配置され、パワートランジスタは主回路基板の外周に位置し、これにより、パワートランジスタのピンは正負極陰極と単相ピンの外周に位置し、このように、主回路基板の中央部において駆動回路を配置するためのスペースを大きくし、回路配線レイアウトを効果的に向上させる。
【0166】
正極接続板は底付き円筒状に形成され、複数のコンデンサは円筒内に設けられて効果的に位置決めされ、負極接続板の覆い位置決めとの組み合わせにより、コンデンサの安定的な接続を図り、しかも、主回路基板、負極接続板、複数のコンデンサ及び正極接続板はこの順で積層して配置され、これにより、積層構造がコンパクトであり、軸方向の寸法が小さくなるだけでなく、積層組み立てがより簡便且つ効率的に行うことができ、組み立て効率が向上する。
【0167】
またさらに、第1逃げ孔は取付や位置決め及び配線端の収納のためのものであり、環状のデバイス収容室に複数のコンデンサが収納され、複数のコンデンサは周方向に沿って分布しており、コンデンサは効果的に支持されたり位置決めされたりする。軸方向に沿って配置された電気コンタクトを介してコンデンサの両端が電気的に接続されることにより、優れた電気的接続の安定性をコンデンサに持たせる。
【0168】
さらに、負極接続板は受け台に安定的に設けられ、かつ正極接続端及び負極接続端のいずれも第2逃げ孔に位置することにより、配線端はまとめて配置され、レイアウトが最適化されて接続操作効率が向上する。取付ハウジングと位置決め柱ユニットによって主回路基板、正極接続板及び負極接続板、乃至モータ制御装置は安定的に支持、固定される。
【0169】
そして、取付ハウジングの第3逃げ孔を介して他の機器への組み立てや位置決めが可能になり、接続固定台は正極接続及び負極接続を安定的に接続、支持する。位置決め柱は主回路基板、正極接続板及び負極接続板を支持したり位置決めしたりするだけでなく、4つの位置決め柱によりコンデンサを位置決めするスペースが画定され、これにより、コンデンサを接続するために安定的に支持し、モータ制御装置の安定性を確保する。
【0170】
またさらに、コンデンサが周方向に分布しているので、第1位置決め柱及び第2位置決め柱が径方向に配置される場合、位置決め対象のコンデンサの配置方向に合わせることができ、これにより、コンデンサがさらに位置決めされ、その安定性が向上する。
【0171】
ステータは3相巻線を有するので、3つの単相端子が端子台本体の外周に設けられることにより、3つの単相端子は対応するステータの配線端に接続され、これにより配線レイアウトが最適化され、しかも、3つの単相端子間のスペースには軸受けなどが収容されてもよく、これにより、構造レイアウトのコンパクト性が向上する。
【0172】
さらに、第1配線端及び第2配線端はそれぞれ配線溝の外側と内側に位置し、第1配線端は周方向に沿って分散してレイアウトすることにより軸受けを避けることを図り、一方、第2配線端は周方向に沿ってコンパクトにレイアウトすることによりモータ制御装置の接続を集中して行うことを可能とし、モータ制御装置の回路レイアウトの利用率を向上させる。
【0173】
そして、中間環状部、外側接続部及び内側接続部の配置及び二次射出成形による作製によって、中間環状部、外側接続部及び内側接続部は単相端子の外部に被覆され、2つの配線端に対する保護性を高め、また、中間環状部によって他のデバイスの取付や位置決めが図られ、しかも、外側接続部及び第1配線端は中間環状部の軸方向外側及び径方向外側に位置するように外へ伸び、よって、軸受け又はレゾルバーへの逃げスペースを提供し、スペースの利用率を向上させる。
【0174】
またさらに、止め壁は配線に対して一定の位置決め及び位置規制を行うことができ、また、ステータの配線端を絶縁させる役割も果たし、接続安定性を向上させる。取付部によって3相端子台が駆動アセンブリ内に取り付けられて固定され、かつ取付部は第2配線端の一方側に配置されるので、簡便に着脱することができる。端子台本体にはレゾルバーなどのデバイスが取り付けられ得るので、端子台本体の外周に磁気リングが設けられることにより、電磁干渉が減少する。
【0175】
環状の基部及び周方向に沿って分布している圧持部によって、環状に配置された複数のパワートランジスタを圧持する際に、圧持部材が所定の位置に装着されると、複数のパワートランジスタを同時に圧持することができ、これにより、簡単な組み立てや効率的な位置決めが図られる。
【0176】
さらに、シート状構成要素である圧持部材の製造や成形がより容易になり、かつシート状とすることにより、組み立て、取付や位置決めがより容易になる。
【0177】
そして、外へ伸びておりかつ円弧状に配置された当接部によって、パワートランジスタに安定的な圧持力が加えられる。
【0178】
またさらに、隣り合う2つの圧持部は1つのパワートランジスタを圧持するデバイス圧持ユニットを構成し、第1スロットは2つの圧持部を同一の圧持力に保持させ、第2スロットはデバイス圧持ユニットを仕切り、これにより、デバイス圧持ユニットはより大きな変位スペースを有するだけではなく、設けられる環状基部と連携すると、デバイス圧持ユニットはパワートランジスタをより効果的に圧持することができる。
【0179】
各回路基板は積層して配置されることにより重ね合わせられることで、積層構造をコンパクトにし、軸方向の寸法を小さくするとともに、積層して組み立てることが簡単かつ効率的に実施でき、しかも、接続部、制御回路部、第1溶接部及び第2溶接部はこの順で中央部から径方向の外側へ配置されることにより、制御回路部、第1溶接部及び第2溶接部はそれぞれ環状に配置され、正極接続板、負極接続板及び3つの単相接続板の外縁部にある各ピンはそれぞれ主回路基板に電気的に接続され、これにより、対応する回路接続が実現され、中央部の接続端がまとめて配置されることにより、中央部の制御回路部は大きな配置スペースを持ち、環状の回路レイアウトによって、回路レイアウトと駆動アセンブリとの構造的な適合性が向上する。
【0180】
さらに、内周方向と外周方向に配置されることにより、主回路基板の配線レイアウト及び回路レイアウトの最適化に有利である。
【0181】
そして、コンデンサが軸方向において負極接続板と正極接続板との間を接続することにより、制御回路部には配線が不要であるので、軸方向から見たときに、コンデンサが制御回路部の内側にあり、これにより、径方向の両側のピン及び配線端が避けられ、スペースのレイアウトの合理性が大幅に向上する。
【0182】
またさらに、正極接続端、負極接続端及び単相接続端は周方向に沿って交互に分布しており、ホール素子が単相接続端に設けられ、これにより、逃げ孔のスペースが効率的に利用されるとともに、接続の利便性が向上する。
【0183】
モータの軸方向の後端のスペース、仕切り壁の仕切り構成及び軸受けの配置を利用することによって、ロータはモータ取付室に回転可能に設置され、モータ制御装置は制御装置取付室に設けられ、これにより、占有スペースを効果的に小さくし、スペース利用率を向上させ、駆動アセンブリの高度集積化を図り、さらに正極配線板及び負極配線板の配線は径方向に沿って周壁を貫通して引き出されて、これにより、水平方向のスペースが十分に利用され、垂直方向又は軸方向におけるスペースの占有が減少する。
【0184】
さらに、シート状の配線板は位置決めや取付が容易であり、かつ、軸方向スペースのレイアウトも容易である。
【0185】
そして、3つの正極接続端及び3つの負極接続端が配置されることは、モータ制御装置の環状回路のレイアウトに有利であり、このため、配線板においても周方向において3つの配線部が嵌合するように設けられ、内側接続基部による支持や接続と相まって、三角形を利用した位置決め固定により配線板が安定的に支持、固定される。
【0186】
またさらに、積層配置により構造配置のコンパクトさを向上させ、かつ積層配置による干渉の問題を解決するために、逃げ凹部が設けられることにより、合理的な構造の配置により、正極配線板及び負極配線板は互いに干渉することなく積層して配置され、嵌合する。
【0187】
そして、配線カバーを絶縁的に配置することにより、配線板に対する保護性が向上し、安全性が高まり、しかも、径方向の外周壁に配線盤が設けられ、これにより、電池の正負極が接続されやすく、モータ取付室を開いて接続する必要がなくなる。
【0188】
そして、正極配線板及び負極配線板の引き出し方向が、駆動アセンブリの取付方位に応じて設定され、垂直方向の寸法を短縮させ、交通機関の駆動アセンブリにおいて垂直方向のスペースを増大するために、配線孔はケーシング天井部とケーシング底部との間に位置し、正極配線板及び負極配線板は垂直方向に対して傾斜して引き出しを行う。
【0189】
モータの軸方向の後端のスペース、仕切り壁の仕切り構成及び軸受けの配置によって、ロータはモータ取付室に回転可能に設置され、モータ制御装置は制御装置取付室に設けられ、3つの単相端子が仕切り壁を貫通するような構成を通じて、モータ制御装置とステータとの間を接続する、さらに、ポッティング材が仕切り壁のモータ取付室に対面する端面に充填され、ポッティング材が第1配線部の外部に被覆され、第1配線部はステータの配線端に接続され、これにより、第1配線部及びステータの配線端に対するポッティングや密閉が図られ、保護性が効果的に向上し、また、廃熱は仕切り壁に効率よく伝達される。
【0190】
さらに、軸方向から見たときに、3つの単相端子が全て軸受けの外側かつステータの内側にあり、軸受けとステータとの間に操作スペースが残されることにより、ステータの配線端と単相端子とがより接続されやすい。取付環状壁を介して軸受けを安定的に取り付けることにより、モータの運転安定性が向上し、また、3つの単相端子は全て取付環状壁の外周に位置し、これもステータの配線端の取付や位置決めが容易になり、また、ポッティング材は取付環状壁と仕切り壁とケーシングの内壁の間に正確に充填され、軸受けによる廃熱がポッティング材を介して伝導される。
【0191】
そして、第1逃げ溝によってステータの配線端を位置決めすることにより、レイアウトのスペースが最適化され、高配線の利便性や確実性が固まる。通線孔は一部のセンサデバイスの配線、例えば温度センサが貫通するものであり、配線孔は単相端子が貫通するものであり、これにより、モータ取付室と制御装置取付室との隔離の度合いが向上し、相互干渉が回避される。
【0192】
またさらに、第2逃げ溝はステータのリード線や配線端を収納してもよく、このように、レイアウトのスペースが最適化され、また、ポッティング材はステータの配線端、リード線及び巻線の端部を位置決めする。3つの単相端子が端子台本体の外周に設けられることにより、3つの単相端子はステータの配線端に対応して接続されることができ、配線のレイアウトが最適化され、さらに3つの単相端子の間のスペースには軸受けなどが収納され得、これにより、構造レイアウトのコンパクトさが向上する。
【0193】
そして、ケーシングの液冷流路が仕切り壁の仕切り冷却溝に連通しており、このため、軸受けによる廃熱及びレゾルバーによる廃熱は仕切り壁を介してケーシングに効率よく伝達され、導熱効率が高まり、駆動アセンブリの運転性能が向上する。
【0194】
モータの軸方向の後端のスペース、仕切り壁の仕切り構成及び軸受けの配置によって、ロータはモータ取付室に回転可能に設置され、モータ制御装置は制御装置取付室に設けられ、3つの単相端子が仕切り壁を貫通するような構成によって、モータ制御装置とステータとの間を接続し、これにより、占有スペースが大幅に小さくなり、スペース利用率が向上し、かつ、ケーシングの液冷流路が仕切り壁の仕切り冷却溝に連通しており、このため、軸受けによる廃熱及び他の一部のデバイスによる廃熱は仕切り壁を介してケーシングに効率よく伝達され、導熱効率が高まり、駆動アセンブリの運転性能が向上する。
【0195】
さらに、仕切り壁は軸受けや他のデバイスを支持するので、仕切り壁には一定の構造キャビティが必要とされ、このため、仕切り冷却溝が周方向に分散して設けられることにより、強度に影響を与えることなく仕切り壁の導熱効率を向上させる。
【0196】
そして、導流バッフルが設けられることにより、外側にある冷却液が外端から内端に導流され、また、取付溝により取付や位置決めが簡便になり、さらに、外端にある導流溝及び中央部にある貫通孔によって冷却液の流動方向が調整され、熱交換がより十分に行われ、導熱性能が向上する。
【0197】
またさらに、仕切り冷却溝の開口が大きく、奥が小さく、これにより、仕切り壁の内端構造強度を確保しながら流路を大きくし、放熱性能を向上させる。
【0198】
さらに、ケースカバーが覆われることにより、仕切り冷却溝と液冷流路とが比較的密閉され、スロットや流路の加工が容易になり、加工効率や流路の放熱効率が向上する。
【0199】
そして、モータ冷却溝は主としてモータによる廃熱を放熱し、制御装置冷却溝は主としてモータ制御装置による廃熱を放熱し、かつ、仕切り冷却溝はモータ冷却溝と制御装置冷却溝との間に連通し、このため、一体型放熱流路を用いた液冷手段により放熱効率が向上し、駆動アセンブリの性能が向上する。
【0200】
軸受け及びレゾルバーの両方が取付孔内に設けられ、軸受けはロータを回転可能に支持し、レゾルバーはロータに接続されてロータの回転状態を監視し、そして、レゾルバーは制御装置取付室に近い側に位置し、このため、配線を実施しやすくするようにモータ制御装置に接続することができ、また、モータの軸方向の後端のスペース、仕切り壁の仕切り構成及び軸受けの配置によって、ロータはモータ取付室に回転可能に設置され、モータ制御装置は制御装置取付室に設けられ、これにより、占有スペースを効果的に小さくし、スペース利用率を向上させ、駆動アセンブリの高度集積化を図る。
【0201】
さらに、チャンバカバーは2つのチャンバを仕切る役割を果たし、信号接続端子及び信号端子台を利用して配線を容易にし、これにより、運転安定性を向上させる。
【0202】
そして、3相端子台が取付孔に設けられることにより、モータ制御装置とステータは3相端子台を介して簡便に接続され得る。
【0203】
またさらに、第1配線端はロータの取付や位置決めに影響を与えないように軸受けの外周に設けられ、これにより、駆動アセンブリの軸方向スペースの」配置がよりコンパクト化する。
【0204】
さらに、端子台本体の構成により、第2配線端及びレゾルバーの両方は配線溝に位置し、これにより、スペース利用率を向上させ、デバイスのレイアウトをよりコンパクトなものとする。
【0205】
そして、端子台本体内にレゾルバーを有するので、端子台本体の外周に磁気リングが設けられることにより、電磁干渉が減少する。
【0206】
またさらに、ケーシングの液冷流路が仕切り壁の仕切り冷却溝に連通しているので、軸受けによる廃熱及びレゾルバーによる廃熱は仕切り壁からケーシングに効率よく伝達され、これにより、導熱効率が高まり、駆動アセンブリの運転性能が向上する。ポッティング材は保護性を向上させるだけでなく、導熱効率を高くする。
【図面の簡単な説明】
【0207】
図1】本発明の駆動アセンブリ実施例による駆動アセンブリの構造図である。
図2】本発明の駆動アセンブリ実施例による駆動アセンブリの別の視角での構造図である。
図3】本発明の駆動アセンブリ実施例の駆動アセンブリの分解図である。
図4】本発明の駆動アセンブリ実施例におけるモータ取付室側でのケーシングの構造図である。
図5】本発明の駆動アセンブリ実施例における制御装置取付室側でのケーシングの構造図である。
図6】本発明の駆動アセンブリ実施例における3相端子台の構造図である。
図7】本発明の駆動アセンブリ実施例における3相端子台の別の視角での構造図である。
図8】本発明の駆動アセンブリ実施例における3相端子台の分解図である。
図9】本発明の駆動アセンブリ実施例におけるケーシングの外周壁の構造図である。
図10】本発明の駆動アセンブリ実施例における駆動アセンブリが仕切り壁に位置する径方向に沿う断面図である。
図11】本発明の駆動アセンブリ実施例における駆動アセンブリが3相端子に位置する軸方向に沿う断面図である。
図12】本発明の駆動アセンブリ実施例における3相端子台及びモータ制御装置の構造図である。
図13】本発明の駆動アセンブリ実施例における3相端子台及びモータ制御装置の分解図である。
図14】本発明の駆動アセンブリ実施例におけるパワートランジスタに関連するデバイスの分解図である。
図15】本発明の駆動アセンブリ実施例における駆動アセンブリのパワートランジスタでの軸方向断面図である。
図16】本発明の駆動アセンブリ実施例における積層バスバーユニットの分解図である。
図17】本発明の駆動アセンブリ実施例において主回路基板を省略したモータ制御装置の構造図である。
図18】本発明の駆動アセンブリ実施例においてカバーを省略した駆動アセンブリの構造図である。
図19】本発明の駆動アセンブリ実施例におけるモータ制御装置及び引き出しユニットの分解図である。
図20】本発明の駆動アセンブリ実施例の駆動アセンブリの軸方向断面図である。 以下、図面及び実施例を参照しながら本発明についてさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0208】
駆動アセンブリの実施例:
【0209】
図1図3に示すように、駆動アセンブリは、ケーシング1、カバー18、ケースカバー14、モータ制御装置3、軸受け17、ロータ16、及びステータ15を含み、図4図5、及び図11に示すように、ケーシング1は円柱体として設置され、ケーシング1内には軸方向に沿ってキャビティが形成され、ケーシング1の内壁には仕切り壁11が径方向に沿って設置され、仕切り壁11によりキャビティがモータ取付室121と制御装置取付室122に分けられ、仕切り壁11の中央部には軸線に沿って取付孔111が設けられ、仕切り壁11のうち取付孔111の外周には取付環状壁112がモータ取付室121に向かって延設されており、取付環状壁112及び仕切り壁11の内側には取付段差が形成され、軸受け17(具体的な構造が示されていない)は取付環状壁112内に設けられ、仕切り壁11に3つの配線孔113と3つの通線孔114が穿設され、配線孔113の直径が通線孔114の直径よりも大きく、3つの配線孔113及び3つの通線孔114は間隔を空けて軸受け17の外周に交互に均等に分布しており、取付環状壁112の各配線孔113に第1逃げ溝116が設けられ、第1逃げ溝116は円弧状に凹設され、仕切り壁11のモータ取付室121に対面する第1端壁に3つの第2逃げ溝115が設けられ、第2逃げ溝115の延伸方向が径方向に対して傾斜しており、隣り合う2つの第2逃げ溝115の延伸方向の夾角が鋭角(好ましくは60度)に設定され、第2逃げ溝115は配線孔113からケーシング1の内壁及びステータ15へ延びており、第2逃げ溝115の幅が配線孔113の直径と同じである。カバー18は外部から制御装置取付室122を覆い、かつケーシング1に固定されて接続される。
【0210】
モータ取付室121とは反対側の制御装置取付室122において、仕切り壁11のうち取付孔111の外周には位置決め環状壁117が制御装置取付室122に向かって延設されており、位置決め環状壁117は仕切り壁11の制御装置取付室122に対面する第2端壁に位置し、仕切り壁11の位置決め環状壁117の外側に3つの取付台118が設けられ、取付台118の横断面がB字状に形成され、取付台118の内部が中空とされ、1つの取付台118は隣り合う2つの配線孔113の間に位置し、取付台118の位置決め環状壁117に近い内側に固定孔119が設けられ、3つの固定孔119も位置決め環状壁117の周方向に沿って均等に分布している。
【0211】
図6図8、及び図11に示すように、3相端子台2は端子台本体21と3つの単相端子22とを含み、端子台本体21は略円筒状に延びており、端子台本体21はプラスチックなどの絶縁材料で射出成形され、端子台本体21は中間環状部211と、3つの外側接続部212と、3つの内側接続部213とを含み、中間環状部211は環状に形成され、配線溝241を画定し、中間環状部211の外周には環状フランジが設けられ、中間環状部211と環状フランジにより環状の取付段差242が形成され、磁気リング28は取付段差242に設けられ、内側接続部213は中間環状部211から配線溝241内に向かって延伸し、3つの内側接続部213は周方向に沿って均等に配置され、外側接続部212は中間環状部211から配線溝241の外側に向かって延伸し、かつ3つの外側接続部212は軸方向に沿って外側へ伸びるだけでなく、径方向に沿って外側へ伸びており、3つの外側接続部212は周方向に沿って均等に配置され、1つの外側接続部212及び1つの内側接続部213は同一の径方向断面に沿って配置される。
【0212】
単相端子22は軸方向に沿って延設され、単相端子22は、接続部221と、第1配線端222と、第2配線端223とを含み、接続部221は第1配線端222と第2配線端223との間を接続し、接続部221は第1配線端222から第2配線端223に向かって配線溝241内へ折り曲げられるように形成され、第1配線端222及び第2配線端223はそれぞれ円筒状に形成され、かつ接続孔が設けられており、単相端子22は中間環状部211を貫通しており、第1配線端222は外側接続部212に位置し、第2配線端223は内側接続部213に位置し、 かつ3つの単相端子22は、それぞれ、中間環状部211、3つの外側接続部212及び3つの内側接続部213と二次射出成形プロセスによって接続され、これにより、中間環状部211、外側接続部212及び内側接続部213で単相端子22を取り囲んで対応する絶縁を実現し、第1配線端222及び第2配線端223はそれぞれ端子台本体21の軸方向における両端に位置する。軸方向から端子台本体21を見たときに、3つの第1配線端222は、配線溝241の外周に位置し、3つの第2配線端223は配線溝241の内部に位置する。外側接続部212のうち第1配線端222の外周に止め壁214が設けられており、止め壁214は円弧状に延設される。
【0213】
第1配線端222には、さらに、配線クリップ23が設けられ、配線クリップ23に接続孔が設けられ、接続孔は第1配線端222に嵌合接続されるものであり、かつU字形クランプ部232がさらに設けられる。配線溝241内には3つの取付部26がさらに設けられ、3つの取付部26は周方向に沿って均等に分布しており、取付部26は周方向において第2配線端223に隣接する。
【0214】
図9及び図10に示すように、ケーシング1の外壁に液冷流路が設けられ、液冷流路はモータ冷却溝139と制御装置冷却溝132とを含み、モータ冷却溝139はモータ取付室121の外壁に位置し、制御装置冷却溝132は制御装置取付室122の外壁に位置し、モータ冷却溝139及び制御装置冷却溝132にはそれぞれ導熱柱が設けられ、これにより、導熱面積が大きくなる。仕切り壁11内には、複数の仕切り冷却溝133が設けられ、複数の仕切り冷却溝133は周方向に沿って分布している。仕切り冷却溝133は外壁に開口部が設けられる一方、仕切り壁11の内部においては密閉されており、仕切り冷却溝133はモータ冷却溝139と制御装置冷却溝132との間に設置され、かつ、仕切り冷却溝133の外端部とモータ冷却溝139の外端部と制御装置冷却溝132の外端部は連通している。
【0215】
複数の仕切り冷却溝133はそれぞれ軸受け17に向かって延伸し、第1配線端222及び通線孔114を避ける必要があるため、各仕切り冷却溝133の深さが異なる。各仕切り冷却溝133の外端部及び液冷流路の外端部は開放され、ケースカバー14はケーシング1の外壁を覆うとともに仕切り冷却溝133及び液冷流路の外側に位置することにより、仕切り冷却溝133の外端部、モータ冷却溝139の外端部及び制御装置冷却溝132の外端部は互いに連通しており、仕切り冷却溝133の外端部の軸方向両側には取付溝1321が設けられる。
【0216】
仕切り冷却溝133には導流バッフル134が設けられ、導流バッフル134は外側から内側へ延びる板状になり、かつ導流バッフル134の外端部に導流溝1343が形成され、導流溝1343は仕切り冷却溝133の外端部に近接しており、導流バッフル134のうち導流溝1343の2つの縁部に係止凸起である係止部1341が形成され、係止部1341が取付溝1321内に取り付けられ、これにより、導流バッフル134の位置が規制されて取付溝1321に嵌合する。導流バッフル134の内端部1344と仕切り冷却溝133の内端部との間に所定の流通空間が形成され、導流バッフルの中央部に貫通孔1342が設けられ、冷却液は貫通孔1342を通過し、冷却液が仕切り冷却溝133の外端部を流れるときに、導流バッフル134、貫通孔1342及び導流溝1343により流れがガイドされ、仕切り冷却溝133の内端部に流れ込み、これにより、放熱効率を向上させる。
【0217】
ケーシング1の外壁のうち制御装置取付室122に近接する側には流路開口部135が設けられ、流路開口部135の外側に接続ユニット137が接続され、接続ユニット137は液冷循環システムに接続するものであり、ケーシング1の外壁のうちモータ取付室121に近接する側には接続部材136が設けられ、接続部材136及び流路開口部135はいずれも液冷流路に連通する。
【0218】
図11及び図20に示すように、駆動アセンブリは、チャンバカバー25とレゾルバー27とをさらに含み、レゾルバー27は取付孔111内に設置され、レゾルバー27は軸受け17の制御装置取付室122に近い一端に位置し、ロータ16の回転軸はレゾルバー27に接続され、レゾルバー27はモータ制御装置3に電気的に接続される。チャンバカバー25は取付孔111をカバーするとともに仕切り壁11に連結され、チャンバカバー25の中央部にはバッフルが取り外し可能に装着され、チャンバカバー25は制御装置取付室122側からレゾルバー27をカバーし、チャンバカバー25にはインターフェーススロットが設けられ、インターフェーススロットに信号接続端子252が設置され、レゾルバー27の接続インターフェースと接続し、主回路基板43のうち信号接続端子252に対応する位置に信号端子台435が設けられ、信号接続端子252は単相接続端と正負極接続端との間に位置し、信号端子台435に接続されやすい。
【0219】
3相端子台2が仕切り壁11に取り付けられた後に、3つの第1配線端222はそれぞれ配線孔113を貫通する。3相端子台2の中間環状部211は位置決め環状壁117の外部に外装され、かつチャンバカバー25及びレゾルバー27の外部に外装され、即ち、レゾルバー27は配線溝241内に位置し、磁気リング28はレゾルバー27の外側に位置する。
【0220】
このように、3相端子台2は取付孔111の制御装置取付室122に近い側に取り付けられ、さらに、取付部26及びチャンバカバー25の位置決め孔251を貫通するネジを固定孔119に接続させる。これにより、3つの第1配線端222は軸受け17の外周に沿って相対的に分散して配置され、3つの第2配線端223は相対的に集中して分布しており、3つの単相端子22はモータ制御装置3とステータ15との間を接続し、また、軸方向から軸受け17を見たときに、3つの単相端子22、3つの配線孔113及び3つの通線孔114は、いずれも軸受け17とステータ15との間に位置する。
【0221】
ステータ15は巻線を有し、巻線は引き出し線と配線端とを有し、ステータの配線端は第2逃げ溝115に位置するとともに第1配線端222に接続される。取付環状壁112と仕切り壁11とケーシング1の内壁との間にはポッティング材19が充填されることで、ポッティング材19が3つの第1配線端222、3つの配線孔、3つの固定孔、ステータの配線端及び巻線の仕切り壁に近い端部を被覆し、これにより、保護性や防水性が向上するとともに、ある程度の廃熱誘導及びデバイスの固定が図られる。
【0222】
図12図13に示すように、3相端子台2はモータ制御装置3の中央部に設置される。モータ制御装置3は、回路基板ユニット、複数のコンデンサ45、複数のパワートランジスタ34、圧持部材32、位置決め枠33、及び取付ハウジング31を含み、回路基板ユニットとしては、一般的な積層銅張回路などを利用してもよいが、本実施例では、回路基板ユニットは積層バスバーユニット4であり、積層バスバーユニット4は、主回路基板43と、正極接続板41と、負極接続板42と、3相接続板ユニット44とを含み、主回路基板43には銅張ワイヤ、回路素子及びパッドが設けられ、銅張ワイヤ、回路素子及びパッドにより制御回路が構成される。
【0223】
図14図15、及び図5に示すように、モータ制御装置3はモータ取付室121内に設置され、制御装置取付室122の内壁には複数の導熱面125が設けられ、導熱面125は制御装置取付室122の底面に垂直な平面として配置され、複数の導熱面125は周方向に沿って互いに接続されており、隣り合う2つの導熱面125の間に逃げ溝126が形成され、ケーシング1の制御装置取付室122の内壁よりも内側に環状壁124が設けられ、環状壁124と制御装置取付室122の内壁との間にパワートランジスタ取付溝123が形成され、パワートランジスタ取付溝123は環状になりその軸方向に延在している。
【0224】
位置決め枠33は、環状基板331と複数の仕切り突条333を含み、環状基板331は平面状に形成され、環状をなしている。環状基板331の径方向内側にはその周方向に沿って凸部332が均等に設けられ、複数の仕切り突条333は軸方向に沿って延伸するように環状基板331に設けられ、かつ環状基板331の周方向に沿って設置されている。環状基板331は軸方向において仕切り壁11に隣接し、仕切り突条333は環状基板331の仕切り壁11とは反対側に位置し、仕切り突条333の径方向の断面形状がT字形になり、仕切り突条333の位置と凸部332の位置がケーシング1の同一の径方向断面にある。
【0225】
環状に形成された圧持部材32は環状基部321と複数の圧持部322とを含み、環状基部321は軸方向に沿って延びる環状シートであり、圧持部322はシート状であり、複数の圧持部322は環状基部321の周方向に沿って環状基部321に配置されている。圧持部322は、固定部と、当接部と、可動部とを含み、固定部は環状基部321に連結され、当接部は固定部から環状基部321の外側へ張り出し、可動部は当接部の固定部から離れた端部に位置し、即ち、当接部は固定部と可動部との間に位置し、当接部は円弧状に形成され、環状基部321から離れてケーシング1の外側へ凸出し、即ち、ケーシング1の径方向外側に向かう方向においてケーシング1の内壁へ凸出し、このようにして、固定部及び可動部は当接部の内側に位置する。隣り合う2つの圧持部322はデバイス圧持ユニットを構成し、このデバイス圧持ユニットにおける隣り合う2つの圧持部322の間には第1スロット323が形成され、第1スロット323はケーシング1の軸方向に沿って延伸し、1つのデバイス圧持ユニットは1つのパワートランジスタ34を圧持することに用いられ、隣り合う2つのデバイス圧持ユニットの間には第2スロット324が形成され、第2スロット324は軸方向に沿って延伸し、第2スロット324の軸方向における長さが、第1スロット323の軸方向における長さよりも大きい。
【0226】
位置決め枠33、複数のパワートランジスタ34、及び圧持部材32は全てパワートランジスタ取付溝123内に設けられ、位置決め枠33の環状基板331はパワートランジスタ取付溝123の底部に位置し、複数のパワートランジスタ34は制御装置取付室122の周方向に沿って配置され、パワートランジスタ34のパッケージと導熱面125との間には導熱シート35が設置され、パワートランジスタ34のパッケージは導熱シート35に接触し、導熱シート35は導熱面125に接触する。導熱シート35はシリコーンやセラミックスで製造されてもよい。1つの仕切り突条333は隣り合う2つのパワートランジスタ34の間に位置し、即ち、パワートランジスタ34はその両側にある仕切り突条333により位置決められ、圧持部322はケーシング1の内壁よりも環状壁124に近い内側に位置し、圧持部322は環状壁124とパワートランジスタ34との間に環状壁124とパワートランジスタ34に当接し、パワートランジスタ34にケーシング1の外側に向かう付勢力を印加し、凸部332は位置決められるように第2スロット324と嵌合する。主回路基板43は円状であり、パワートランジスタ34のピンは主回路基板43の縁部を貫通して主回路基板43に溶接される。
【0227】
図16及び図17に示すように、取付ハウジング31は底付き円筒状に形成され、取付ハウジング31の中央部には内環状壁312が設けられ、内環状壁312により取付ハウジング31を貫通する第3逃げ孔3121が画定され、取付ハウジング31には外環状壁311が内環状壁312を取り囲むように設けられ、かつ外環状壁311と内環状壁312との間に環状の筒底313が形成され、外環状壁311、内環状壁312及び筒底313により取付収容室が画定され、取付ハウジング31の筒底313には軸方向に沿って延びる位置決め柱ユニットが設けられ、位置決め柱ユニットは複数の第1位置決め柱314と複数の第2位置決め柱315とを含み、複数の第1位置決め柱314は周方向に沿って配置されており、複数の第2位置決め柱315はいずれも複数の第1位置決め柱314よりも取付ハウジング31の軸心から離れた側に位置するように周方向に沿って配置されており、第1位置決め柱314の直径が、第2位置決め柱315の直径よりも小さく、複数の第1位置決め柱314及び複数の第2位置決め柱315はそれぞれ正極接続板41、負極接続板42及び3相接続板ユニット44を貫通している。
【0228】
隣り合う2つの第1位置決め柱314と、これらに近接する、隣り合う2つの第2位置決め柱315とによりコンデンサ位置決めキャビティが画定され、1つの第1位置決め柱314とそれに径方向において近接する1つの第2位置決め柱315とを結ぶ線が、取付ハウジング31の軸心を通り、複数の第1位置決め柱314及び複数の第2位置決め柱315は放射状に配置され、1つのコンデンサ45は1つのコンデンサ位置決めキャビティに位置し、即ち、2つの第1位置決め柱314と2つの第2位置決め柱315との間に位置する。
【0229】
取付ハウジング31の内環状壁312の頂部において第3逃げ孔3121内に3つの接続固定台317が設けられ、3つの接続固定台317は第3逃げ孔3121の周方向に沿って均等に配置され、かつ各接続固定台317の取付ハウジング31の軸線から離れた外側には、正極接続板41を支持するとともに受け台418と嵌合する受け段差316が設けられ、各接続固定台317には正極接続部319と負極接続部318が設けられ、正極接続部319と負極接続部318のそれぞれに接続ナットが設けられ、2つの接続ナットは並設され、各接続固定台317において正極接続部319側又は負極接続部318側に固定孔3171が設けられる。
【0230】
取付ハウジング31の外環状壁311の頂部には、外環状壁311の径方向において外側へ張り出すアウターフランジ3111が形成され、アウターフランジ3111は環状であり、アウターフランジ3111と外環状壁311との間に支持段差3112が形成され、支持段差3112は正極接続板41を支持することに用いられ、かつ支持段差3112に複数の凸部3113が周方向に沿って設けられる。
【0231】
正極接続板41は底付き円筒状に形成され、正極接続板41は全体として金属で製造され、正極接続板41の中央部には正極接続板41を貫通する第1逃げ孔410が形成され、正極接続板41のうち第1逃げ孔410の外周に内周壁413が設けられ、正極接続板41には外周壁412が内周壁413を取り囲むように設けられ、正極接続板41のうち内周壁413と外周壁412との間に底部環状壁414が設けられ、底部環状壁414は内周壁413と外周壁412との間を接続し、底部環状壁414、外周壁412及び内周壁413により環状のデバイス収容室が画定され、デバイス収容室は複数のコンデンサ45が周方向に沿って配置されるように複数のコンデンサ45を収容するものであり、これにより、正極接続板41は環状のポット形状に形成される。正極接続板41の外周壁412の外縁部には径方向に沿って延びているフランジ4121が設けられ、フランジ4121は外周壁412の周方向に沿って設置され、フランジ4121に複数の正極ピン411が周方向に沿って設けられ、正極ピン411はケーシング1の軸方向に沿って延伸し、かつフランジ4121のうち隣り合う2つの正極ピン411の間には位置規制溝4122が形成され、複数の位置規制溝4122は周方向に沿って均等に分布している。底部環状壁414には複数の第1電気コンタクト415が設けられ、複数の第1電気コンタクト415は周方向に沿って分布しており、第1電気コンタクトは底部環状壁414に切り欠き加工を施したものであり、第1電気コンタクト415はコンデンサ45の正極に接続される。底部環状壁414には複数の第1位置決め孔416及び複数の第2位置決め孔417がさらに穿設されておい、複数の第1位置決め孔416は第1電気コンタクト415の内側に位置するように周方向に沿って均等に分布しており、複数の第2位置決め孔417は第1電気コンタクト415の外側に位置するように周方向に沿って均等に分布しており、第1位置決め柱314は第1位置決め孔416を貫通し、第2位置決め柱315は第2位置決め孔417を貫通する。
【0232】
内周壁413の負極接続板42に近い端部には受け台418が形成され、受け台418は負極接続板42を支持するものであり、正極接続板41のうち受け台418の内縁部に正極接続端419が設けられ、正極接続端419は折り畳みシートとして構成され、正極接続端419は軸方向に沿って延伸してから径方向に沿って延伸し、正極接続端419のうち第1逃げ孔410の内部に接続孔が設けられる。
【0233】
負極接続板42は円形の金属板であり、負極接続板42の外縁部には複数の負極ピン421が周方向に沿って設けられ、負極ピン421は軸方向に沿って延伸し、負極接続板42の外縁部には複数の第1ピン逃げ溝422が形成され、複数の第1ピン逃げ溝422は周方向に沿って均等に配置され、かつ隣り合う2つの負極ピン421の間に1つの第1ピン逃げ溝422が形成され、これにより、負極ピン421と第1ピン逃げ溝422とは交互に配置される。負極接続板42には複数の第2電気コンタクト425が設けられ、複数の第2電気コンタクト425は周方向に沿って分布しており、第2電気コンタクト425は負極接続板42に切り欠き加工を施したものであり、第2電気コンタクト425はコンデンサ45の負極に接続され、負極接続板42には複数の第1位置決め孔424及び複数の第2位置決め孔423が穿設されており、複数の第1位置決め孔424は第2電気コンタクト425の内側に位置するように周方向に沿って均等に分布しており、複数の第2位置決め孔423は第2電気コンタクト425の外側に位置するように周方向に沿って均等に分布しており、第1位置決め柱314は第1位置決め孔424を貫通し、第2位置決め柱315は第2位置決め孔423を貫通する。負極接続板42の中央部には第2逃げ孔426が形成され、第1逃げ孔410は第2逃げ孔426に連通し、負極接続板42の第2逃げ孔426の内縁部に負極接続端427が設けられ、負極接続端427は折り畳みシートとして構成され、負極接続端427は軸方向に沿って延伸してから径方向に沿って延伸し、負極接続端427のうち第2逃げ孔426の内部に接続孔が設けられる。
【0234】
3相接続板ユニット44は3つの単相接続板441を含み、3つの単相接続板441は弓形状の金属板で構成されるが、もちろん扇形に形成されてもよい。単相接続板441の外縁部には周方向に沿って複数の単相ピン442が設けられ、各単相ピン442は軸方向に沿って延伸し、単相接続板441の外縁部には第2ピン逃げ溝がさらに形成され、前記第2ピン逃げ溝は正極逃げ溝443と負極逃げ溝444とを含み、2つの単相ピン442、1つの正極逃げ溝443及び1つの負極逃げ溝444は周方向に沿ってこの順で配置され、単相接続板441の内縁部には単相接続端445が設けられ、単相接続端445に接続孔が形成され、単相接続板441には2つの逃げ溝447と3つの位置決め孔446が形成され、2つの逃げ溝447は単相接続板441の内縁部に位置し、3つの位置決め孔446は周方向に沿って逃げ溝447の径方向外側に分布しており、3つの単相接続板441は同一面に配置され、これにより、これらの外縁部により略円状の輪郭が形成され、これらの内縁部により配線スペースが画定される。
【0235】
積層バスバーユニット4、複数のコンデンサ45及び取付ハウジング31を組み立てる際に、正極接続板41を取付ハウジング31内に取り付けた後、複数のコンデンサ45を正極接続板41内に取り付け、次に、デバイス収容室及びコンデンサ45を覆うように負極接続板42を正極接続板41内に設置し、このとき、負極接続板42は支持段差3112で支持され、凸部3113は位置規制されるように位置規制溝4122に嵌合し、かつコンデンサ45は正極接続板41と負極接続板42との間を接続する。次に、第1位置決め柱314が第1位置決め孔416、第1位置決め孔424及び逃げ溝447をこの順で貫通するとともに、第2位置決め柱315が第2位置決め孔417、第2位置決め孔423及び位置決め孔446をこの順で貫通するように、負極接続板42上に3つの単相接続板441を載せる。図18及び図19に示すように、最後に、3つの単相接続板441上に主回路基板43を取り付け、主回路基板43のうち第1位置決め柱314及び第2位置決め柱315に対応する位置に接続孔が設けられているので、ネジにより両方を積層して接続すると、主回路基板43、3相接続板ユニット44、負極接続板42、コンデンサ45及び正極接続板41はこの順で積層して接続される。さらに、3相接続板ユニット44と負極接続板42との間には形状が単相接続板に合う3つの絶縁層が設けられ、負極接続板42と正極接続板41との間にも絶縁層が設けられてもよく、主回路基板43と3相接続板ユニット44との間にも絶縁層が設けられてもよい。正極ピン411は第1ピン逃げ溝422及び正極逃げ溝443を貫通して主回路基板43のパッドに接続され、負極ピン421は負極逃げ溝444を貫通して主回路基板43のパッドに接続され、単相ピン442は主回路基板43を貫通して主回路基板43のパッドに接続され、複数の正極ピン411、複数の負極ピン421及び複数の単相ピン442は同一の周方向に沿って配置される。もちろん、正極逃げ溝443及び負極逃げ溝444は連通している一体型ピン逃げ溝として構成されてもよく、この場合、正極ピンは第1ピン逃げ溝及び第2ピン逃げ溝を貫通し、負極ピンは前記第2ピン逃げ溝を貫通する。もちろん、3相接続板ユニット、負極接続板及び正極接続板の積層体における位置が調整可能であり、例えば、ポット形状に形成された接続板は負極接続板としてもよく、この場合、正極接続板はポット形状の負極接続板の上方に設置され、即ち、上記の態様では、正極接続板41と負極接続板42の極性が切り替えられる。
【0236】
またさらに、第1逃げ孔410、第2逃げ孔426、第3逃げ孔3121は重なって連通するように配置され、軸方向から見たときに、接続固定台317、3つの正極接続端419、3つの負極接続端427及び3つの単相接続端445は、いずれも第2逃げ孔426又は第3逃げ孔3121の内部にあり、正極接続端419は正極接続部319に位置し、ネジを介して正極接続部319に接続されてもよく、負極接続端427は負極接続部318に位置し、ネジを介して負極接続部318に接続されてもよく、かつ正極接続端419、負極接続端427及び単相接続端445はこの順で周方向に沿って分布しており、また、折り曲げられた正極接続端419は第2逃げ孔426の内縁部及び接続固定台317に対して位置規制されるように嵌合し、負極接続部318は接続固定台317に対して位置規制されるように嵌合し、負極接続部318の一方側にある固定孔3171は主回路基板に固定して接続される。モータ制御装置はさらに3つのホール素子46を含み、1つのホール素子46は1つの単相接続端445に設けられ、ホール素子46のピンも主回路基板に電気的に接続される。
【0237】
図18及び図19図17及び図20に示すように、上記の状態のモータ制御装置3が制御装置取付室122内に取り付けられると、第3逃げ孔3121は中間環状部211及び磁気リング28に外装され、さらに、第2配線端223が単相接続端445に位置合わせするようにネジを介して単相接続端445に接続されてもよく、かつ第2配線端223はホール素子46を貫通する。取付ハウジング31は環状壁124内に取り付けられ、環状壁124に対して位置規制されるように嵌合し、モータ取付室内には温度センサなどの監視センサが設置されてもよく、センサの配線は通線孔114を貫通してモータ制御装置に電気的に接続されてもよい。一方、パワートランジスタ34は主回路基板43を取り囲み、かつ取付ハウジング31の外周に近い。また、制御装置冷却溝132はパワートランジスタ34を取り囲み、効率的な導熱を可能とする。
【0238】
主回路基板43には、接続部431、制御回路部432、第1溶接部433、及び第2溶接部434が設けられ、制御回路部432、第1溶接部433及び第2溶接部434はそれぞれ環状に配置され、接続部431は主回路基板43の中央部に位置し、制御回路部432は接続部431の外側に位置し、第1溶接部433は制御回路部432の外側に位置し、第2溶接部434は第1溶接部433の外側に位置し、第2溶接部434は主回路基板43の最外側に位置する。軸方向から見たときに、正極接続端419、負極接続端427及び単相接続端445は、全て接続部431の内側に位置し、主回路基板43のうち正極接続端419、負極接続端427及び単相接続端445のそれぞれに対応する位置に逃げ孔が穿設され、これにより、正極接続端419、負極接続端427及び単相接続端445は対応する逃げ孔を貫通し、単相接続端445は主回路基板43に電気的に接続され、複数の正極ピン411、複数の負極ピン421及び複数の単相ピン442は第1溶接部433において主回路基板43に電気的に接続され、複数のパワートランジスタ34は主回路基板43の外周に設けられ、第2溶接部434において主回路基板43に電気的に接続される。複数のパワートランジスタ34は主回路基板43に同一の周方向に沿って均等に分布しており、複数のパワートランジスタ34は周方向に沿って配置され、かつ3相接続板ユニット44、負極接続板42及び正極接続板41の径方向外側に位置する。
【0239】
複数の正極ピン411、複数の負極ピン421、及び複数の単相ピン442は主回路基板43の周方向に沿って配置され、かつ隣り合う2つの単相ピン442は単相アームピンユニットを構成し、1つの単相アームピンユニット、1つの正極ピン411、及び1つの負極ピン421はこの順で周方向に沿って繰り返し配置される。制御回路部432には制御回路が設けられ、制御回路には、銅を張ることによりワイヤが形成され、また、対応するインバータ回路及び所望の回路素子がスズ半田付けにより溶接され、軸方向から見たときに、コンデンサ45は、制御回路部432の内側にある。
【0240】
図9に示すように、ケーシング1の制御装置取付室122における周壁には配線孔138が径方向に沿って穿設されている。駆動アセンブリは、配線ユニット5をさらに含み、配線ユニット5は配線カバー53、正極配線板52及び負極配線板51を含み、正極配線板52及び負極配線板51はシート状に形成され、正極配線板52の内側配線端は、正極内側接続基部523と3つの正極配線部524とを含み、3つの正極配線部524は、周方向に沿って正極内側接続基部523の外縁部に均等に分布するように正極内側接続基部523の外縁部に連結され、正極配線部524には接続孔が設けられる。負極配線板51の内側配線端は、負極内側接続基部513と3つの負極配線部514とを含み、3つの負極配線部514は、周方向に沿って負極内側接続基部513の外縁部に均等に分布するように負極内側接続基部513の外縁部に連結され、負極配線部514には接続孔が設けられる。正極配線板52及び負極配線板51は、それぞれケーシング1の外周壁で外側配線端を有し、正極配線板52の外側配線端522と1つの正極配線部524との間には立直板部521が設けられ、負極配線板51の外側配線端512と1つの負極配線部514との間には立直板部511が設けられ、立直板部511及び立直板部521は並設されて配線孔138を貫通する。
【0241】
また、正極内側接続基部523及び負極内側接続基部513はケーシング1の軸方向に沿って重なるように主回路基板43上に配置され、負極内側接続基部513は正極内側接続基部523とモータ制御装置との間に位置し、正極内側接続基部523と正極配線部524との間に第1逃げ凹部525が形成され、負極内側接続基部513は第1逃げ凹部525内に位置し、3つの正極接続端419及び3つの負極接続端427は全て径方向における同一面にあり、これにより、正極配線部524と正極接続端419の接続や負極配線部514と負極接続端427との接続が容易になる。保護性を向上させるために、正極配線板52及び負極配線板51の外部(外側配線端、負極配線部及び正極配線部を除く)を覆うように二次射出成形によって配線カバー53を形成し、かつ配線カバー53は制御装置取付室122内に位置し、配線カバー53は配線孔138に締り嵌めする。
【0242】
もちろん、以下のように構成してもよい。正極内側接続基部523は負極内側接続基部513とモータ制御装置との間に位置し、負極内側接続基部513と負極配線部514との間に第2逃げ凹部が形成され、正極内側接続基部523は第2逃げ凹部に位置し、このようにしても、本発明の目的が達成され得る。
【0243】
配線ユニット5はさらに配線盤55を含み、配線盤55はケーシング1の制御装置取付室122における外周壁に連結され、配線盤55の内部が配線孔138を介して制御装置取付室122に連通し、正極配線板52の外側配線端及び負極配線板51の外側配線端が配線盤55の内部に延びる。駆動アセンブリは取付方位を有し、図18に示す状態で交通機関に取り付けられ、このため、ケーシング1は、取付方位の垂直方向において、ケーシング天井部とケーシング底部とを有し、取付方位の垂直方向において、配線孔138はケーシング天井部とケーシング底部との間に位置し、これにより、配線盤55もケーシング天井部とケーシング底部との間に位置し、かつ配線盤55は横方向の側部に位置し、このようにして、垂直方向の占有スペースの縮小に有利である。好ましくは、立直板部511及び立直板部521は垂直方向に対して45度などの鋭角又は直角となるように引き出される。
【0244】
従来技術のモータに比べて、従来のモータの軸方向の後端には一般に固定構造や放熱構造が設けられ、これらが一般には複数の柱体構造とされるのに対し、本発明では、当該の軸方向の後端のスペースを活用して、モータ制御装置、コンデンサ及びパワートランジスタなどのデバイスを軸方向の後端の制御装置取付室に配置し、また、積層バスバー回路の構成、端子台や環状パワートランジスタなどの配置を利用することで、軸方向の後端の接続構造を最適化させ、回路デバイスの総占有スペースを小さくするだけでなく、軸方向の後端のスペースを効率よく利用し、この結果、本発明に係る駆動アセンブリは、従来のモータアセンブリと比べて、軸方向寸法が変化せず、また、最適化された引き出し方式によって、垂直方向の径方向寸法も変化せず、これにより、本発明の高度集積化された駆動アセンブリが実現される。
【0245】
交通機関の実施例:
【0246】
交通機関は、前記態様に係る駆動アセンブリを含み、また、駆動アセンブリにはトランスミッションが集積されても、集積されなくてもよく、交通機関は、新エネルギー電気乗用車、新エネルギー電気バス、新エネルギー電気貨車、新エネルギー電気清掃車、新エネルギー電気軌道交通機関、新エネルギー電気飛行交通機関、新エネルギー電気海運交通機関などであってもよい。
【0247】
以上から明らかなように、モータの軸方向の後端のスペース、仕切り壁の仕切り構成及び軸受けの配置によって、ロータはモータ取付室に回転可能に設置され、モータ制御装置は制御装置取付室に設けられ、かつ、3つの単相端子が仕切り壁を貫通するように構成されることでモータ制御装置とステータとの間を接続するとともに、軸方向から見たときに、3つの単相端子が軸受けの外側かつステータの内側に位置する構成により、ステータの配線端と単相端子とを接続する際、即ちロータが取り付けられていないときに、軸受けとステータとの間に操作スペースを形成し、これにより、ステータの配線端と単相端子との接続がより容易になり、かつ、モータ制御装置がモータの軸方向の後端の位置に設けられることで、占有スペースを効果的に小さくし、スペース利用率を向上させ、駆動アセンブリの高度集積化を図る。取付環状壁を利用して軸受けを安定的に取り付けることにより、モータの運転安定性が向上し、また、3つの単相端子が全て取付環状壁の外周壁に位置することにより、ステータの配線端の取付や位置決めが容易になる。第1逃げ溝により、ステータの配線端の位置決めをすることができ、レイアウトのスペースも最適化され、配線の利便性や確実性が向上する。固定孔はモータ制御装置を連結して固定するものであり、配線孔及び固定孔が全て軸受けとステータとの間に位置するため、着脱がより容易に実施され得る。第2逃げ溝はステータのリード線や配線端を収容することにも利用可能であり、このように、レイアウトのスペースが最適化される。
【0248】
また、ステータが3相巻線を有するので、3つの単相端子が端子台本体の外周に設けられることにより、3つの単相端子はステータの配線端に対応して接続されることができ、配線のレイアウトが最適化され、さらに3つの単相端子の間のスペースに軸受けなどが収納されてもよく、これにより、構造のレイアウトがよりコンパクトになる。第1配線端及び第2配線端がそれぞれ配線溝の外側と内側に位置し、第1配線端は周方向に沿って分散してレイアウトすることにより軸受けを避けることを図り、一方、第2配線端は周方向に沿ってコンパクトにレイアウトすることによりモータ制御装置の接続を集中して行うことを可能とし、モータ制御装置の回路レイアウトの利用率を向上させる。中間環状部、外側接続部及び内側接続部の配置及び二次射出成形による作製によって、中間環状部、外側接続部及び内側接続部は単相端子の外部に被覆され、2つの配線端に対する保護性を高め、また、中間環状部によって他のデバイスの取付や位置決めが図られ、しかも、外側接続部及び第1配線端は中間環状部の軸方向外側及び径方向外側に位置するように外へ伸び、よって、軸受け又はレゾルバーへの逃げスペースを提供し、スペースの利用率を向上させる。止め壁は配線に対して一定の位置決め及び位置規制を行うことができ、接続安定性を向上させ、また、ステータの配線端を絶縁させる役割も果たす。取付部によって3相端子台が駆動アセンブリ内に取り付けられて固定され、かつ取付部は第2配線端の一方側に配置されるので、簡便に着脱することができる。端子台本体にはレゾルバーなどのデバイスが取り付けられ得るので、端子台本体の外周に磁気リングが設けられることにより、電磁干渉が減少する。
【0249】
そして、ポッティング材が仕切り壁のモータ取付室に対面する端面に充填され、ポッティング材が第1配線部の外部に被覆され、第1配線部はステータの配線端に接続され、これにより、第1配線部及びステータの配線端に対するポッティングや密閉が図られ、保護性が効果的に向上し、また、廃熱は仕切り壁に効率よく伝達される。取付環状壁を介して軸受けを安定的に取り付けることにより、モータの運転安定性が向上し、また、3つの単相端子は全て取付環状壁の外周に位置し、これもステータの配線端の取付や位置決めが容易になり、また、ポッティング材は取付環状壁と仕切り壁とケーシングの内壁との間に正確に充填され、軸受けによる廃熱もポッティング材を介して伝導される。固定孔は固定モータ制御装置の接続に用いられ、配線孔は単相端子が貫通するものであり、これにより、モータ取付室と制御装置取付室との隔離の度合いが向上し、相互干渉が回避される。第2逃げ溝はステータのリード線や配線端を収納してもよく、このように、レイアウトのスペースが最適化され、また、ポッティング材はステータの配線端、リード線及び巻線の端部を位置決めする。
【0250】
またさらに、レゾルバーはロータに接続されてロータの回転状態を監視し、そして、レゾルバーは制御装置取付室に近い側に位置し、このため、配線を実施しやすくするようにモータ制御装置に接続することができ、チャンバカバーは2つのチャンバを隔離する役割を果たし、また、インターフェーススロットにより配線が容易になり、これにより、運転安定性が向上する。
【0251】
また、ケーシングの液冷流路が仕切り壁の仕切り冷却溝に連通しており、このため、軸受けによる廃熱及び他のデバイスによる廃熱は仕切り壁を介してケーシングに効率よく伝達され、導熱効率が高まり、駆動アセンブリの運転性能が向上する。仕切り壁は軸受けや他のデバイスを支持するので、仕切り壁には一定の構造キャビティが必要とされ、このため、仕切り冷却溝が周方向に分散して設けられることにより、強度に影響を与えることなく仕切り壁の導熱効率を向上させる。導流バッフルが設けられることにより、外側にある冷却液が外端から内端に導流され、また、取付や位置決めが取付溝により簡便になり、さらに、端部にある導流溝及び中央部にある貫通孔によって冷却液の流動方向が調整され、熱交換がより十分に行われ、導熱性能が向上する。仕切り冷却溝の開口が大きく、奥が小さく、これにより、仕切り壁の内端構造強度を確保しながら流路を大きくし、放熱性能を向上させる。ケースカバーが覆われることにより、仕切り冷却溝と液冷流路とが比較的密閉され、スロットや流路の加工が容易になり、加工効率や流路の放熱効率が向上する。モータ冷却溝は主としてモータによる廃熱を放熱し、制御装置冷却溝は主としてモータ制御装置による廃熱を放熱し、かつ、仕切り冷却溝はモータ冷却溝と制御装置冷却溝との間に連通し、このため、一体型放熱流路を用いた液冷手段により放熱効率が向上し、駆動アセンブリの性能が向上する。仕切り壁は軸受けや他のデバイスを支持するので、仕切り壁には一定の構造キャビティが必要とされ、このため、仕切り冷却溝が周方向に分散して設けられることにより、強度に影響を与えることなく仕切り壁の導熱効率を向上させる。導流バッフルが設けられることにより、外側にある冷却液が外端から内端に導流され、また、熱交換がより十分に行われ、導熱性能が向上する。
【0252】
そして、複数のパワートランジスタは周方向に配置されるように制取付室の内壁に接続され、互いに連通しているモータ冷却溝及び制御装置冷却溝と連携し、これにより、周方向に分布しているパワートランジスタによる廃熱が制御装置冷却溝及びモータ冷却溝に効率よく伝達され、このように、一体的な液冷放熱が図られ、放熱効率が向上し、また、内周壁を導熱体として用いることにより、モータ制御装置のデバイスのレイアウトが効果的に最適化され、モータ制御装置に導熱構造を増設することを回避し、デバイスの高度集積化のデザインに有利である。実際の作動においてはパワートランジスタが時分割して導通するため、分散して配置することによりさまざまな位置で導熱が時分割して行われてもよく、これにより、導熱効率がさらに向上する。導熱面とパワートランジスタのパッケージとが近接することにより、導熱面積が増大し、導熱効率が向上し、しかも、逃げ溝の設置により、導熱面を加工しやすくするだけでなく、パワートランジスタの間で所定の逃げスペースを形成することができる。導熱シートとして導熱性シリコーンや又は導熱性セラミックスシートが使用されてもよく、導熱性シートによりパワートランジスタのパッケージと導熱面との間の導熱効率が向上する。パワートランジスタ取付溝によってパワートランジスタに対して所定の位置決めや位置規制が行われる。パワートランジスタ取付溝内に位置決め枠が設けられ、位置決め枠によってパワートランジスタが位置規制され、特に駆動アセンブリは過酷な振動環境に抵抗する必要があり、このため、パワートランジスタの取付安定性を効果的に向上させ、駆動アセンブリの性能の安定性を向上させる。
【0253】
またさらに、3つの単相接続板は同一平面に並設されて略円状になり、各回路基板が積層して配置されると、各回路基板は重なり、正極接続板、負極接続板及び3つの単相接続板の外縁部における各ピンを介してそれぞれ主回路基板に電気的に接続され、これにより、所望の回路接続が実現され、積層構造がコンパクトであり、軸方向寸法が小さくなり、かつ積層や組み立てが簡単かつ効率的に行うことができ、組み立て効率が向上する。ピンが同一周方向に配置されることは、主回路基板の配線レイアウトや回路レイアウトの最適化に有利である。逃げ溝が設けられることにより、ピンは同一周方向にうまく配置されるとともに、逃げ溝による所望の位置規制も可能である。中央部に逃げ孔が分散して設けられること、及び弓形状の単相接続板の中央部に接続スペースが形成されることにより、軸方向から見たときに、正極接続端、負極接続端及び3つの単相接続端は全て第2逃げ孔の内側にあり、正極接続端、負極接続端及び単相接続端の中央部をまとめて配置することにより接続操作を容易なものとし、しかも、ピンを周方向に配置することにより、回路配線レイアウトを効果的に最適化させる。
【0254】
また、正極接続板は底付き円筒状に形成され、複数のコンデンサは円筒内に設けられて効果的に位置決めされ、負極接続板の覆い位置決めとの組み合わせにより、コンデンサを安定的に接続するための支持を提供し、しかも、主回路基板、負極接続板、複数のコンデンサ及び正極接続板はこの順で積層して配置され、これにより、積層構造がコンパクトであり、軸方向寸法が小さくなるだけでなく、積層組み立てがより簡単かつ効率的になり、組み立て効率が向上する。第1逃げ孔は取付や位置決め及び配線端の収納のためのものであり、環状のデバイス収容室に複数のコンデンサが収納され、複数のコンデンサは周方向に沿って分布しており、コンデンサは効果的に支持されたり位置決めされたりする。軸方向に沿って配置された電気コンタクトを介してコンデンサの両端が電気的に接続されることにより、電気的な接続の安定性をコンデンサに持たせる。負極接続板は受け台に安定的に設けられ、かつ正極接続端及び負極接続端のいずれも第2逃げ孔に位置することにより、配線端はまとめて配置され、レイアウトが最適化されて接続操作効率が向上する。取付ハウジングと位置決め柱ユニットによって主回路基板、正極接続板及び負極接続板、乃至モータ制御装置は安定的に支持、固定される。取付ハウジングの第3逃げ孔を介して他の機器への組み立や位置決めが可能になり、接続固定台は正極接続及び負極接続を安定的に接続、支持する。位置決め柱は主回路基板、正極接続板及び負極接続板を支持したり位置決めしたりするだけでなく、4つの位置決め柱によりコンデンサを位置決めするスペースが画定され、これにより、コンデンサを接続するために安定的に支持し、モータ制御装置の安定性を確保する。コンデンサが周方向に分布しているので、第1位置決め柱及び第2位置決め柱が径方向に配置される場合、位置決め対象のコンデンサの配置方向に合わせることができ、これにより、コンデンサがさらに位置決めされ、その安定性が向上する。
【0255】
そして、環状の基部及び周方向に沿って分布している圧持部によって、環状に配置された複数のパワートランジスタを圧持する際に、圧持部材が所定の位置に装着されると、複数のパワートランジスタを圧持することができ、これにより、簡単な組み立てや効率的な位置決めが図られる。シート状構成要素である圧持部材の製造や成形がより容易になり、かつシート状とすることにより、組み立て、取付や位置決めがより容易になる。外側へ伸びておりかつ円弧状に形成された当接部によって、パワートランジスタに安定的な圧持力が加えられる。隣り合う2つの圧持部は1つのパワートランジスタを圧持する1つのデバイス圧持ユニットを構成し、第1スロットは2つの圧持部を同一の圧持力に保持させ、第2スロットはデバイス圧持ユニットを仕切り、これにより、デバイス圧持ユニットはより大きな変位スペースを有するだけではなく、設けられる環状基部と連携すると、デバイス圧持ユニットはパワートランジスタをより効果的に圧持することができる。
【0256】
またさらに、接続部、制御回路部、第1溶接部及び第2溶接部はこの順で中央部から径方向の外側へ配置されることにより、制御回路部、第1溶接部及び第2溶接部はそれぞれ環状に配置され、正極接続板、負極接続板及び3つの単相接続板の外縁部にある各ピンはそれぞれ主回路基板に電気的に接続され、これにより、対応する回路接続が実現され、中央部の接続端がまとめて配置されることにより、中央部の制御回路部は大きな配置スペースを持ち、環状の回路レイアウトによって、回路レイアウトと駆動アセンブリとの構造的な適合性が向上する。
【0257】
また、正極配線板及び負極配線板の配線は径方向に沿って周壁を貫通して引き出され、これにより、水平方向のスペースが十分に利用され、垂直方向又は軸方向におけるスペースの占有が減少する。シート状の配線板は位置決めや取付が容易であり、かつ、軸方向スペースのレイアウトも容易である。3つの正極接続端及び3つの負極接続端が配置されることは、モータ制御装置の環状回路のレイアウトに有利であり、このため、配線板においても周方向において3つの配線部が嵌合するように設けられ、内側接続基部による支持や接続と相まって、三角形を利用した位置決め固定により配線板が安定的に支持、固定される。積層配置により構造配置のコンパクトさを向上させ、かつ積層配置による干渉の問題を解決するために、逃げ凹部が設けられることにより、合理的な構造の配置により、正極配線板及び負極配線板は互いに干渉することなく積層して配置され、嵌合する。配線カバーを絶縁的に配置することにより、配線板に対する保護性が向上し、安全性が向上し、しかも、径方向の外周壁に配線盤が設けられ、これにより、電池の正負極接続が接続されやすく、モータ取付室を開いて接続する必要がなくなる。正極配線板及び負極配線板の引き出し方向が、駆動アセンブリの取付方位に応じて設定され、垂直方向の寸法を短縮させ、交通機関の駆動アセンブリにおいて垂直方向のスペースを増大するために、配線孔はケーシング天井部とケーシング底部との間に位置し、正極配線板及び負極配線板は垂直方向に対して傾斜して引き出しを行う。
【産業上の利用可能性】
【0258】
本発明の積層バスバーユニット、モータ制御装置、駆動アセンブリ、及び交通機関は、新エネルギーの分野に適用でき、モータの軸方向の後端のスペース、仕切り壁の仕切り構成及び軸受けの配置によって、ロータはモータ取付室に回転可能に設置され、モータ制御装は制御装置取付室に設けられ、バスバー及びデバイスが積層して配置されることによって、占有スペースを効果的に小さくし、スペース利用率を向上させ、高度集積化を図る。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
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図10
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