(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-26
(45)【発行日】2024-03-05
(54)【発明の名称】細胞除去システム用の濾過システムおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
C12M 3/06 20060101AFI20240227BHJP
C12M 1/00 20060101ALI20240227BHJP
B01D 63/02 20060101ALI20240227BHJP
B01D 65/02 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
C12M3/06
C12M1/00 C
B01D63/02
B01D65/02
(21)【出願番号】P 2022549637
(86)(22)【出願日】2021-02-18
(86)【国際出願番号】 IB2021051402
(87)【国際公開番号】W WO2021165885
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2022-10-13
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504115013
【氏名又は名称】イー・エム・デイー・ミリポア・コーポレイシヨン
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ペッパー,クリントン・ボイド
(72)【発明者】
【氏名】ハンセン,デイビッド・アンドリュー
【審査官】福間 信子
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-329033(JP,A)
【文献】米国特許第07172696(US,B1)
【文献】米国特許第05015585(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0168758(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞除去システムと共に使用するための濾過システムであって、
複数の濾過部材を受け取るように構成された装填部材であって、複数の濾過部材の各々は、濾過入口と、濾過出口と、濾過入口から濾過出口まで延在する濾過流路とを含む、装填部材と、
少なくとも1つのアクチュエータであって、複数の濾過部材を、複数の濾過部材のそれぞれが細胞除去システムの試料流路と流体連通していない非活性位置から、それぞれの濾過部材が試料流路と流体連通している活性位置まで、そして、それぞれの濾過部材が試料流路との流体連通から除去された廃棄位置まで順次移動させるように構成されたアクチュエータと、
を備え、
複数の濾過部材は、装填部材上に垂直に配置されており、
装填部材は、ロータリインデックス式マガジンである、濾過システム。
【請求項2】
ロータリインデックス式マガジンは、非活性位置にそれぞれの濾過部材を受け取り、180度回転して、それぞれの濾過部材を活性位置に移動させるように構成される、請求項1に記載の濾過システム。
【請求項3】
接続流路を有する洗浄シェルをさらに備え、少なくとも1つのアクチュエータは、洗浄シェルを細胞除去システムの試料流路との流体接続の内外に移動させるように構成される、請求項1
または2に記載の濾過システム。
【請求項4】
洗浄シェルは、試料流路の第1の部分から試料流路の第2の部分まで延在する線状部材である、請求項
3に記載の濾過システム。
【請求項5】
洗浄シェルは、試料流路の第1の部分から試料流路の第2の部分まで延在する非線状部材である、請求項
3に記載の濾過システム。
【請求項6】
複数の濾過部材の各々は透過液出口をさらに備える、請求項1~
5のいずれか一項に記載の濾過システム。
【請求項7】
細胞除去システムであって、
細胞含有溶液の試料を受け取るための試料入口を有する試料流路と、
複数の濾過部材を受け取るように構成された装填部材であって、複数の濾過部材の各々は、濾過入口と、濾過出口と、濾過入口から濾過出口まで延在する濾過流路とを含む、装填部材と、
少なくとも1つのアクチュエータであって、複数の濾過部材を、複数の濾過部材のそれぞれが細胞除去システムの試料流路と流体連通していない非活性位置から、それぞれの濾過部材が試料流路と流体連通している活性位置まで、そして、それぞれの濾過部材が試料流路との流体連通から除去された廃棄位置まで順次移動させるように構成されたアクチュエータと、
を備え、
複数の濾過部材は、装填部材上に垂直に配置されており、
装填部材は、ロータリインデックス式マガジンである、細胞除去システム。
【請求項8】
濾過入口と係合するように構成された第1の結合装置と、複数の濾過部材のそれぞれ1つの濾過出口と係合するように構成された第2の結合装置と、
をさらに備える、請求項
7に記載の細胞除去システム。
【請求項9】
細胞含有溶液の試料を、試料流路と複数の濾過部材のそれぞれ1つの濾過流路とを通って送達するように構成された1つ以上のポンプシステムをさらに備える、請求項
7または
8に記載の細胞除去システム。
【請求項10】
1つ以上のポンプシステムは、少なくとも1つのシリンジポンプを備える、請求項
9に記載の細胞除去システム。
【請求項11】
1つ以上のポンプシステムは、少なくとも1つの蠕動ポンプを備える、請求項
9に記載の細胞除去システム。
【請求項12】
試料流路内の1つ以上の容積可変リザーバをさらに備える、請求項
7~
11のいずれか一項に記載の細胞除去システム。
【請求項13】
ロータリインデックス式マガジンは、非活性位置にそれぞれの濾過部材を受け取り、180度回転してそれぞれの濾過部材を活性位置に移動させるように構成される、請求項
7に記載の細胞除去システム。
【請求項14】
接続流路を有する洗浄シェルをさらに備え、少なくとも1つのアクチュエータは、洗浄シェルを細胞除去システムの試料流路との流体接続の内外に移動させるように構成される、請求項
7~
13のいずれか一項に記載の細胞除去システム。
【請求項15】
洗浄シェルは、試料流路の第1の部分から試料流路の第2の部分まで延在する線状部材である、請求項
14に記載の細胞除去システム。
【請求項16】
洗浄シェルは、試料流路の第1の部分から試料流路の第2の部分まで延在する非線状部材である、請求項
14に記載の細胞除去システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年2月19日に出願された米国特許仮出願第62/978,770号に対する利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、さらなる分析のための無細胞溶液および/または試料を製造するための、高固形分細胞含有溶液の濾過を含む、材料の濾過のための装置およびプロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
固形物および流体を濾過材によって混合物から分離する濾過システムは、様々な産業で使用されている。
【0004】
例えば、バイオリアクタを用いて生成された細胞溶液の濾過は、さらなる実験室試験および分析のための無細胞試料を取得して、調整を行うことができるようにオンラインプロセス制御および、バイオリアクタ内の条件へのフィードバックを得るために望ましい場合がある。このようなバイオリアクタの例は、米国特許第5,015,585号明細書、米国特許第6,582,955号明細書、米国特許第6,616,912号明細書に記載されており、実施され得る濾過システムの例は、米国特許第7,172,696号明細書に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第5,015,585号明細書
【文献】米国特許第6,582,955号明細書
【文献】米国特許第6,616,912号明細書
【文献】米国特許第7,172,696号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、そのようなシステムは、バッチ間の長いセットアップ時間およびターンアラウンド時間、低いスケールアップ機会、品質管理の問題、および自動/連続方法で動作することの困難さなどの多くの欠点を有する。したがって、従来技術の欠点の一部または全部を克服するシステムおよび方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
細胞除去システムに関連して、濾過システムおよびそれを使用する方法の様々な実施形態が本明細書に開示される。
【0008】
一実施形態では、細胞含有溶液を濾過する方法が提供される。この方法は、細胞除去システムの試料流路に流体連通して、第1の濾過流路を有する第1の濾過部材を結合することと、細胞含有溶液の試料を試料流路内および第1の濾過流路内に送達することと、細胞含有溶液の試料を試料流路内および第1の濾過流路内に送達することと、透過液を得るために、第1の濾過部材を用いて細胞含有溶液の試料から細胞物質を分離することと、第1の濾過部材を試料流路との流体接続から外すことと、細胞除去システムの試料流路に流体接続して、接続流路を有する洗浄シェルを結合することと、試料流路および洗浄シェルの接続流路を介して消毒用流体を送達することと、洗浄シェルを試料流路との流体接続から外すことと、細胞除去システムの試料流路に流体接続して、第2の濾過流路を有する第2の濾過部材を結合することと、を備える。
【0009】
別の実施形態では、細胞除去システムと共に使用するための濾過システムが提供される。システムは、複数の濾過部材を受け取るように構成された装填部材を備え、複数の濾過部材の各々は、濾過入口と、濾過出口と、濾過入口から濾過出口まで延在する濾過流路とを含む。システムはまた、少なくとも1つのアクチュエータを備え、アクチュエータは、複数の濾過部材を、複数の濾過部材のそれぞれが細胞除去システムの試料流路と流体連通していない非活性位置から、それぞれの濾過部材が試料流路と流体連通している活性位置まで、そして、それぞれの濾過部材が試料流路との流体連通から外された廃棄位置まで順次移動させるように構成される。
【0010】
さらに別の実施形態では、細胞除去システムが提供される。システムは、細胞含有溶液の試料を受け取るための試料入口を有する試料流路と、複数の濾過部材を受け取るように構成された装填部材と、少なくとも1つのアクチュエータであって、複数の濾過部材を、複数の濾過部材のそれぞれが細胞除去システムの試料流路と流体連通していない非活性位置から、それぞれの濾過部材が試料流路と流体連通している活性位置まで、そして、それぞれの濾過部材が試料流路との流体連通から除去された廃棄位置まで順次移動させるように構成されたアクチュエータと、を備える。
【0011】
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点は、添付の図面を参照して進められる以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】例示的な細胞除去システムと共に使用することができる、例示的な濾過システムを示す。
【
図2】例示的な細胞除去システムと共に使用することができる、別の例示的な濾過システムを示す。
【
図3】例示的な細胞除去システムと共に使用することができる、別の例示的な濾過システムを示す。
【
図4】例示的な細胞除去システムと共に使用することができる、別の例示的な濾過システムを示す図である。
【
図5】例示的な細胞除去システムと共に使用することができる、別の例示的な濾過システムを示す図である。
【
図7】動作中の
図6の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図8】動作中の
図6の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図9】動作中の
図6の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図10】動作中の
図6の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図11】別の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図12】動作中の
図11の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図13】動作中の
図11の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図14】動作中の
図11の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図15】動作中の
図11の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図16】別の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図17】動作中の
図16の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図18】動作中の
図16の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図19】動作中の
図16の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図20】動作中の
図16の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【
図21】動作中の
図16の例示的な濾過交換システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一般的な考察
本開示は、無細胞溶液を提供するための、細胞含有溶液などの材料を濾過するための装置およびプロセスに関する。本明細書に記載の様々な実施形態は、特定の実施態様で適用される特定の方法または材料を開示しているが、これらの教示を考慮して、本明細書に記載の方法、材料、および実施態様と類似または同等の他の方法、材料、および実施態様が可能であり得ることを理解されたい。したがって、以下の説明は、本質的に例示的なものであり、決して本開示の範囲、適用性、または構成を限定することを意図するものではない。本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された要素の機能および配置など、記載された実施形態に対する様々な変更を行うことができる。
【0014】
本出願で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数形を含む。さらに、「含む(includes)」という用語は「備える(comprises)」を意味する。さらに、本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、その語句内の任意の1つの項目または項目の組み合わせを意味する。さらに、「例示的」という用語は、非限定的な例、事例、または例示として役立つことを意味する。本明細書で使用される場合、「例えば(e.g.)」および「例えば(for example)」という用語は、1つ以上の非限定的な実施形態、例、事例、および/または例示のリストを紹介する。
【0015】
特に明記しない限り、本明細書または特許請求の範囲で使用される成分の量、分子量、パーセンテージ、温度、時間などを表すすべての数は、「約」という用語によって修飾されると理解されるべきである。したがって、別段の指示がない限り、暗黙的または明示的に示される数値パラメータは、標準的な試験条件/方法の下で求められる所望の特性および/または検出の限界に依存し得る近似値である。実施形態を論じられた従来技術から直接かつ明示的に区別する場合、実施形態の数は、「約」という語が列挙されない限り、近似ではない。実際、本明細書に開示された寸法および値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されると理解されるべきではない。代わりに、別段の指定がない限り、そのような各寸法は、列挙された値とその値を取り囲む機能的に等価な範囲の両方を意味することを意図している。例えば、「40mm」として開示されている寸法は、「約40mm」(すなわち、40mmに近い実用的な範囲のすべての値)を意味するように意図されている。
【0016】
開示された方法のいくつかの動作は、便宜的な提示のために特定の連続した順序で説明されているが、以下に記載された特定の言語によって特定の順序が必要とされない限り、この説明の方法は並べ替えを包含することを理解されたい。例えば、順次に記載された動作は、場合によっては並べ替えられ、または同時に実行されてもよい。さらに、簡単にするために、添付の図は、開示されたものおよび方法を他のものおよび方法と組み合わせて使用することができる様々な方法を示さない場合がある。さらに、説明は、開示された方法を説明するために「提供する」、「生成する」、「決定する」、および「選択する」などの用語を使用することがある。これらの用語は、実行される実際の動作の高レベルの説明である。これらの用語に対応する実際の動作は、特定の実施態様に応じて異なり、本開示の利益を有する当業者によって容易に認識可能である。
【0017】
上述したように、本明細書に記載のシステムおよび方法、ならびにそれらの個々の構成要素は、本明細書に記載の特定の使用またはシステムに限定されると解釈されるべきではない。代わりに、本開示は、単独で、および互いに様々な組み合わせおよび部分的組み合わせで、様々な開示された実施形態のすべての新規かつ非自明な特徴および態様を対象とする。例えば、開示された実施形態の任意の特徴または態様は、本明細書に開示された情報を考慮して関連分野の当業者によって認識されるように、互いに様々な組み合わせおよび部分的組み合わせで使用することができる。さらに、開示されたシステム、方法、およびそれらの構成要素は、特定の態様または特徴またはそれらの組み合わせに限定されず、開示されたものおよび方法は、任意の1つ以上の特定の利点が存在すること、または問題が解決されることを必要としない。
【0018】
本明細書で使用される場合、「湿潤成分」という用語は、流体(気体および/または液体)と直接接触する成分を意味し、典型的には、リザーバ、導管、フィルタ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0019】
本明細書で使用される場合、「流体結合された」または「流体連通」という用語は、流体結合を介してある部分から別の部分への流体の移動を可能にする構造的接続をそれらの間に有する2つ以上の構成要素を指す。「流体結合された」または「流体連通」という用語は、流体移送が行われることを必要とせず、流体経路が確立されていることのみを必要とし、それによって、装置がそのような流体移送を引き起こすために使用されているときに流体が流れることができる。
【0020】
本明細書で使用される場合、「濾過部材」という用語は、中空糸フィルタ部材などの無細胞溶液から高固形分細胞含有溶液を分離するのに適したフィルタを指す。本明細書で使用される場合、「中空糸モジュール」は、複数の中空糸を含む濾過部材である。
【0021】
本明細書で使用される場合、用語「使用(uses)または使用(use)」は、別の異なる解決策(例えば、製剤別の溶液)に変更する前に同じ解決策(例えば製剤等価溶液)をフィルタリングする手順を意味する。
【0022】
本明細書で使用される場合、「一回使用」という用語は、「一回使用」と呼ばれる要素が、単回使用後に処分され得ることを意味する。
【0023】
本明細書で使用される場合、「細胞含有」という用語は、細胞物質を含有する溶液もしくは試料、またはその一部を指す。「無細胞」という用語は、細胞含有溶液または試料から細胞物質を低減または排除するために濾過された、溶液もしくは試料またはその一部を指す。
【0024】
本明細書で使用される場合、「透過液」という用語は、無細胞溶液または試料などの、濾過部材によって細胞含有溶液または試料から分離される材料を指す。
【0025】
本明細書で使用される場合、「バイオリアクタ」という用語は、生物学的に活性な環境を支持する任意の製造または操作された装置またはシステム、例えば、剛性の再利用可能な容器(例えば、ステンレス鋼)または使い捨て容器(例えば、可撓性バッグ)内で細胞または組織を増殖させることができる装置またはシステムを指す。
【0026】
濾過部材および使用方法
本開示は、さらなる分析のための無細胞溶液および/または試料を製造するための高固形分細胞含有溶液の濾過のための装置およびプロセスに関する。そのような装置およびプロセスは、例えば、バイオリアクタサンプリングシステムと共に使用することができる。特に、バイオリアクタからの試料の製品品質属性試験は、望ましくは、1つ以上の無細胞試料を分析することを含むことができる。無細胞試料を提供するために、細胞除去システム(CRS)は、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)、超高速液体クロマトグラフィ(UPLC)、質量分析計、および分析のための他の装置などの機器に搬送される透過液から細胞を分離することができる。
【0027】
図1は、細胞を透過液から分離するために、中空繊維モジュールなどの濾過システム102と組み合わせて接線流濾過を使用する、細胞除去システム100を示す。
図1に示すように、濾過システム102は、濾過用の細胞除去システム100に受け入れられ得る複数の濾過部材102a、102b、102cを備えることができる。
【0028】
濾過部材を細胞除去システム100に装填し、濾過部材の濾過流路が細胞除去システムの流路の一部を形成するように(すなわち、濾過部材は、細胞除去システムと流体連通しているように)両端で濾過部材を結合することによって、濾過部材を細胞除去システム100の試料流路に流体的に結合することができる。さらに、濾過部材は、細胞から分離された透過液をさらに処理するために、濾過システム試料出口114をリザーバまたは液体処理システム118に結合するなど、追加の装置に流体結合されることができる。
【0029】
図1は、試料流路(およびその他の流路)を概略的に示している。これらの流路は、図示のように細胞除去システムの内部および/または外部の材料の流れを可能にする流体経路を提供するのに適した任意の導管、チューブ、または内部通路から形成されることができることを理解されたい。
【0030】
濾過部材の細胞除去システムへの結合は、細胞除去システムを濾過部材および/または濾過システム試料出口のそれぞれの端部と係合させるように移動する1つ以上のアクチュエータなどによって自動化することができる。あるいは、そのような構成要素の結合は、手動で達成することができる。
【0031】
図1に示す実施形態では、濾過部材102aは接線流濾過動作で使用されてサービスから取り外されており(例えば、廃棄されており)、濾過部材102bは現在接線流濾過動作で使用するように構成されており(例えば、活性濾過部材)、濾過部材102cは濾過部材102bがサービスから取り外された後に、展開して使用可能である。いくつかの実施形態では、1つの濾過部材を別の濾過部材と交換することは、活性濾過部材を1回使用した後に行うことができる。
【0032】
図1に示すように、一実施形態では、細胞含有溶液の試料を試料源104から採取することができる。試料は、バイオリアクタから1つ以上の試料を概ね無菌的に採取するのに適した任意の装置を使用して提供されることができる。
【0033】
試料は、第1のポンプ部材108によって第1の方向106に濾過システム102へと流れ、濾過システムを通って流れることができる。濾過システム102を通って移動した後、試料は、第2のポンプ部材112によって濾過システム102を通って戻る、第1の方向とは反対の第2の方向110に向け直されることができる。試料が濾過システム102(すなわち、
図1の活性濾過部材102b)によって濾過されているとき、無細胞溶液(すなわち、無細胞試料)は、活性濾過部材内の濾過システム試料出口114を通って濾過システムから出ることができる。
【0034】
図1に示す実施形態では、第1および第2のポンプ部材108、112はシリンジポンプである。しかしながら、本明細書の他の実施形態で説明および図示されているように、他のポンプ構成も可能である。
【0035】
図1に示すように、サンプリングおよび濾過、ならびに細胞除去システムの部分の洗浄を容易にするために、細胞除去システム全体に複数の弁116を設けることができる。いくつかの実施形態では、出口114を出る濾過された無細胞溶液は、それぞれの弁116が開位置にあるときに、さらなる処理および/または分析のために試料リザーバおよび/または液体処理システム118に送達されることができる。
【0036】
したがって、試料の濾過を達成するために、活性濾過部材は、その濾過システム入口120および濾過システム出口122が試料流路と流体連通するように配置される。これにより、細胞を透過液から分離するために、試料は試料源104から引き出され、活性濾過部材の濾過流路を通して送達されることができる。細胞除去システムの濾過システムへの流体結合(すなわち、濾過システムの入口および出口で)は、以下により詳細に開示されるものなど、細胞除去システムの任意の適切な流体結合装置によって達成することができる。
【0037】
試料からの無細胞溶液の除去および/または濾過事象の完了時に、濾過部材の濾過システム入口120および濾過システム出口122が、もはや細胞除去システム100の試料流路と流体連通しないように、活性濾過部材(すなわち、
図1の濾過部材102b)は除去および/または廃棄されることができる。
【0038】
活性濾過部材(例えば、濾過部材102b)の除去後、新しい濾過部材の濾過システム入口120および濾過システム出口122が細胞除去システム100の試料流路と流体連通する(例えば、新しい濾過部材の濾過流路が、細胞除去システムの試料流路と流体連通する)ように、新しい濾過部材(例えば、濾過部材102c)は移動されることができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、濾過部材を取り外しおよび/または廃棄した後、新しい濾過部材が細胞除去システム100の試料流路と流体連通するように移動される前に、細胞除去システム100の試料流路は消毒されることができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、細胞除去システムのすべての湿潤構成要素に対して消毒が提供され、その結果、試料と直接接触する構成要素(例えば、リザーバ、導管)は消毒されることができる。そのような消毒を達成するために、流体結合部材(例えば、洗浄シェル)は、濾過プロセス中に濾過部材に接続される細胞除去システムの入口部分および出口部分にわたる接続流路が確立されることができる。
【0041】
図2に示すように、細胞除去システム100は、消毒用流体入口124、水入口126、およびガス入口128を備え、これらはそれぞれ、消毒用流体源130、水源132、およびガス源134に結合される。これらの各々は、細胞除去システム100の試料流路の少なくとも一部と流体連通するように構成されることができる。この実施形態は、消毒用流体、水、およびガスを使用するシステムを示しているが、他のシステムは、そのような流体の任意の組み合わせ(例えば、消毒用流体のみ、消毒用流体およびガスのみなど)を使用することができることを理解されたい。
【0042】
消毒用流体入口124、水入口126、およびガス入口128に関連する弁116は、流れを制限する閉位置と、それぞれの材料の流れを可能にする開位置との間で独立して動作可能とすることができる。
【0043】
上述のように、濾過中に提供される細胞除去システムの一部を横切る流路は、別の流体結合部材(例えば、洗浄シェル)による消毒中に提供されることができる。洗浄シェル136は、試料流路の上流部分(すなわち、濾過部材の入口側)および試料流路の下流部分(すなわち、濾過部材の出口側)の消毒を可能にするために、(濾過部材のものと同じまたは同様の方法で)細胞除去システムの試料流路と流体連通して配置されるように構成された入口および出口を有する。
【0044】
したがって、第1の濾過部材と第2の濾過部材との使用の間の試料流路を消毒するために、第1の濾過部材(例えば、
図2の濾過部材102a)は除去されることができ、洗浄シェル136は細胞除去システム100内の所定の場所に配置されることができる。
【0045】
消毒用流体に関連する弁116は開位置に移動されることができ、消毒用流体は細胞除去システムの試料流路および洗浄シェルの接続流路に送達されることができる。消毒用流体入口124から試料流路および接続流路を通る消毒用流体の送達を容易にするために、ポンプ138が提供されることができる。
【0046】
消毒用流体は、試料流路を消毒、殺菌、または滅菌することができる任意の適切な流体とすることができる。消毒用流体は、液体、気体、またはそれらの組み合わせとすることができる。消毒用流体としては、蒸気、エチレンオキシド、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、ホルマリン、塩素ガス、次亜塩素酸塩、臭素、次亜臭素酸塩、ヨウ素、次亜ヨウ素酸塩、塩化臭素、二酸化塩素、オゾン、過酸化水素、モノクロラミン、ジクロラミン、トリクロラミン、四級アンモニウム塩、エタノール、70%エタノール/水、イソプロパノール、70%イソプロパノール/水、ペルオキシ酢酸および過酢酸が挙げられる。一実施形態では、消毒用流体は蒸気である。別の実施形態では、消毒用流体はエチレンオキシドである。別の実施形態では、消毒用流体はグルタルアルデヒドである。
【0047】
図2に示すように、ガス入口128は、試料流路および接続流路を通ってガスを送達するために消毒用流体入口124の上流に設けることができる。ガスは、試料流路が消毒用流体にさらされた後に試料流路内に残る消毒用流体の量を排除および/または低減することができる。したがって、ガスは、経路を洗浄することができ、および/または消毒用流体が接触する領域内の以前の試料から任意の材料を除去することができる。一実施形態では、ガスは圧縮空気を含有する。
【0048】
いくつかの実施形態では、単独で、あるいは消毒用流体および/またはガスと組み合わせて、試料流路を洗浄するために水を供給することもできる。例えば、試料流路を消毒用流体で消毒した後、試料流路から残留消毒用流体を少なくとも部分的に除去するために、試料流路に水が導入されることができる。
【0049】
図2に示されるように、ガス経路の少なくともいくつかの部分は消毒用流体経路と重なり合い、これは、次に試料流路と少なくとも部分的に重なり合って、ガスが試料経路から消毒用流体をパージすることを可能にする。
【0050】
図2に示すように、洗浄動作に関連する消毒用流体、水、および/またはガスのうちの1つ以上の送達を容易にするために、ポンプ138が使用されることができる。いくつかの実施形態では、ポンプ138は蠕動ポンプを備えることができる。
【0051】
図1および
図2に示すように、細胞除去システム内の1つ以上の弁を開いて、廃棄物リザーバ140への材料(例えば、試料、消毒用流体、ガス、水など)の送達を可能にすることができる。例えば、
図2に示すように、下流廃棄物リザーバ140に関連する弁116は、洗浄動作からの消毒用流体、水、および/またはガスの排出を可能にするために開くことができる。
【0052】
図3は、第1の濾過部材(例えば、102a)が第1のサンプリング手順で使用され、次いで第2の濾過部材(例えば、102b)と交換されて、第2のサンプリング手順で使用するための新しい濾過部材を提供する、細胞除去システム200の別の実施形態を示す。
図2を参照して説明および図示した実施形態に示すように、第1の濾過部材が使用された後、かつ第2の濾過部材が細胞除去システム200の試料流路と流体連通して配置される前に、洗浄シェル136が提供されることができる。以下でより詳細に説明するように、同じ洗浄シェル136が各消毒動作で使用されることができる。あるいは、2つ以上の洗浄シェルが提供されることができ、2つ以上の濾過手順の間に異なる洗浄シェルが使用されることができる。
【0053】
図3の細胞除去システム200は、
図2の細胞除去システム100と同様に動作する。しかしながら、
図3では、試料流路および濾過流路は、閉ループシステムを集合的に形成することができ、これにより、第1のポンプ部材108(例えば、シリンジポンプ)および/または第1のポンプ部材108の下流の追加ポンプ部材142の動作によって、試料は一方向または両方向106、110に濾過システム102内に導入されることができる。追加のポンプ部材142は、いくつかの実施形態では、蠕動ポンプを備えることができる。
【0054】
殺菌プロセスの動作は、同じように、
図2に関して上述したものと同様とされることができ、消毒用流体および他の流体(例えば、ガス、水)は、部分的に、またはより好ましくはその全体が試料流路を通って送達されることができる。
【0055】
図4は、第1の濾過部材(例えば、102a)が第1のサンプリング手順で使用され、次いで第2の濾過部材(例えば、102b)と交換されて、第2のサンプリング手順で使用するための新しい濾過部材を提供する、細胞除去システム300の別の実施形態を示す。細胞除去システム300の動作は、上記の
図3に関して説明したものと同様とすることができる。また、細胞除去システム300は、試料流路内に収縮性ブラダ144をさらに備える。
【0056】
収縮性ブラダ144は、試料流路(例えば、試料)内に様々な体積の流体を受容することができる容積可変のリザーバとすることができ、それによって流体を受容するための流体流路の利用可能な体積を増加させることができる。したがって、サンプリング手順では、より大量の試料を流体流路に受け取ることができ、透過液が除去されると、収縮性ブラダ144の体積を減少させることができ、それによって試料流路内の残りの試料体積の量を収容するように調整することができる。
【0057】
細胞除去システム300の消毒は、試料流路の一部、または、より好ましくは試料流路の全体(収縮性ブラダ144を含む)を後続のサンプリング手順のために滅菌することができるように、他の実施形態で説明したように達成されることができる。
【0058】
図5は、細胞除去システム400のさらに別の実施形態を示し、この実施形態は、第1の濾過部材(例えば、102a)が第1のサンプリング手順で使用され、次いで第2の濾過部材(例えば、102b)と交換されて、第2のサンプリング手順で使用するための新しい濾過部材を提供する。
【0059】
細胞除去システム400は、本明細書に記載の試料流路、濾過流路、および/または接続流路を通して試料および他の流体(例えば、消毒用流体、ガス、水)を送達するように構成された第1のポンプ部材146を備える。第1のポンプ部材146は、試料および他の流体を、閉ループ試料流路を通って移動させる蠕動ポンプを備えることができる。さらに、別のポンプ部材148を設けることができ、このポンプ部材148は、細胞から分離された透過液と流体連通し、透過液の分離および下流のリザーバまたは液体処理ステーション118への送達を容易にする。
【0060】
図6~
図10は、複数の濾過部材を受容するように構成された、例示的な濾過交換システム500を示す。例えば、
図6は、複数の濾過部材102a、102b、102c、102d、102eなどのマガジンを含む濾過システム102を示す。これらの濾過部材は、上方から試料流路と係合する位置に落下するように配置されている。
【0061】
図6に示すように、各濾過部材は、濾過システム入口120および濾過システム出口122を有する。入口120および出口122は、濾過部材を細胞除去システムの試料流路と流体連通させる結合装置と係合するように構成される(例えば、濾過システム入口に隣接するCRSの入口部分および濾過システム出口に隣接するCRSの出口部分)。
【0062】
図7は、濾過部材と係合して、
図8に示すように結合装置150を濾過部材102aと流体結合する濾過交換システム500の両側の結合装置150を示す。係合されると、上記の実施形態で説明したように、試料を試料流路に受け取り、濾過部材102を通して送達することができる。便宜上、濾過システム試料出口114(
図1~
図5に示すように)のための結合装置は示されていない。しかしながら、濾過システム試料出口114への結合は、濾過システム入口120および濾過システム出口122に関して示されるのと同じ方法で達成することができる。
【0063】
図9を参照すると、濾過が完了した後、結合装置150は、以前に活性であった濾過部材(例えば、102a)との係合を解除し、洗浄シェル536と係合することができる。洗浄シェル536は、試料流路の上流部分から試料流路の下流部分への消毒および洗浄流体(例えば、消毒用流体、ガス、水)の移送を可能にして、サンプリング手順の間に試料流路を消毒および洗浄することによって消毒プロセスが行われることを可能にする任意の形状または構造であり得る。
図9に示すように、いくつかの実施形態では、細胞除去システムの結合装置150は、濾過部材のものと同じ方法で洗浄シェルと係合することができる。
【0064】
図10を参照すると、消毒後、濾過交換システム500は、マガジン内の次の濾過部材(例えば、102b)に割り出し、次の濾過部材を用いて別のサンプリングプロセスを実行することができる。
【0065】
図11~
図15は、濾過交換システム600の別の例示的な実施形態を示す。
図11に示すように、システム600の配置は、システム500(
図6~
図10)の配置と同様である。例えば、
図11は、複数の濾過部材102a、102b、102c、102d、102eなどのマガジンを含む濾過システム102を示し、これらの濾過部材は、上方から試料流路と係合する位置に落下するように配置されている。先の実施形態と同様に、各濾過部材は、それぞれの濾過部材を細胞除去システムの試料流路と流体連通させるように結合装置150と係合するように構成された、濾過システム入口120および濾過システム出口122を有する。
【0066】
図12は、結合装置150と係合するための位置にある第1の濾過部材102aを示し、
図13は、第1の濾過部材102aが細胞除去システムの試料流路と流体連通するように結合装置150と係合した第1の濾過部材102aを示す。
【0067】
図14を参照すると、濾過が完了した後、結合装置150は、以前に活性であった濾過部材との係合を解除し(例えば、102a)、濾過部材を取り外される(例えば、廃棄)。新しい濾過部材と係合する前に、結合装置150は洗浄シェル636と係合することができる。この実施形態では、洗浄シェル636は、
図15に示すように、クランプ構造体652のうちの1つの一部に内腔を備える。本明細書に開示される他の洗浄シェルと同様に、この構造は、試料流路の上流部分から試料流路の下流部分への消毒および洗浄流体(例えば、消毒用流体、ガス、水)の移送を可能にして、サンプリング手順の間に試料流路を消毒および洗浄することによって消毒プロセスが行われることを可能にする。消毒後、濾過交換システム600は、マガジン内の次の濾過部材(例えば、102b)に割り出し、次の濾過部材を用いて別のサンプリングプロセスを実行することができる。
【0068】
図16~
図21は、濾過交換システム700の別の例示的な実施形態を示す。
図16に示すように、システム700の構成は、使用後に濾過部材を交換するための回転式送達システムを使用する。例えば、
図16は、複数の濾過部材102a、102b、102c、102d、102eなどのマガジンを含む濾過システム102を示し、これらの濾過部材は、試料流路と係合するための位置に回転するように配置される。さらに、先の実施形態と同様に、各濾過部材は、濾過部材を細胞除去システムの試料流路と流体連通させる結合装置と係合するように構成された濾過システム入口および濾過システム出口を有する。
【0069】
図17は、回転装填装置754に収容されようとしている第1の濾過部材102aを示し、
図18は、回転装填装置754のスロット756に収容されている第1の濾過部材102aを示す。
図19は、装填位置(すなわち、
図18に示すように回転装填装置754の上部)から結合装置150と係合する動作位置に移動した後の第1の濾過部材102aを示す。この実施形態では、回転装置は180度で割出しされ、第1の濾過部材102aは結合装置150と係合する位置に落とされる。
【0070】
図19に示すように、第1の濾過部材102aを結合装置150に係合させた後、試料は濾過部材に引き込まれることができ、濾過を開始することができる。透過液が細胞から分離された後、透過液を受け取るために濾過システム試料出口114と係合するために第2の結合装置757を設けることができる。
【0071】
図20を参照すると、濾過が完了した後、結合装置150は、以前に活性であった濾過部材(例えば、102a)との係合を解除し、その濾過部材は廃棄物スロット758を通して取り外される(例えば、廃棄される)。新しい濾過部材と係合する前に、結合装置150は、
図21に示すように洗浄シェル736と係合することができる。
【0072】
図21に示すように、洗浄シェル736は、濾過部材を受け取るスロットの正反対のスロット内に固定されることができる(または装填装置に固定され得る)。したがって、
図16に示すように、新しい濾過部材が濾過のための位置に回転すると、洗浄シェル736は細胞除去システムの試料流路から離れるように回転し、濾過部材が廃棄されると、洗浄シェルは回転して細胞除去システムの試料流路と流体接続し、本明細書に開示されるように消毒および洗浄を可能にする接続流路を提供する。
【0073】
上記のシステムおよび方法は、濾過システムを含む試料接触部を再利用する従来のCRS技術に対して多くの潜在的な利点を提供する。特に、濾過システムの再利用は、いくつかの潜在的な問題および欠点をもたらす可能性がある。例えば、構成要素の再利用に必要な洗浄プロセスは、ターンアラウンド時間を増加させ、再使用された構成要素に残っている以前の試料からの残留材料の可能性を増加させ、試料の汚染をもたらす可能性がある。さらに、複数のサンプリング手順のための濾過システム(例えば、中空糸部材)の継続的な使用は、分離効率の低下をもたらす可能性があり、濾過システムが使用された使用回数および用途を監視するための追加の手順を必要とする。
【0074】
開示された発明の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮して、図示された実施形態は本発明の好ましい例にすぎず、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが認識されるべきである。むしろ、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義される。したがって、本発明者らは、これらの特許請求の範囲および精神の範囲内に入るすべてを本発明者らの発明として主張する。