(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】光電変換パネル、及びX線パネル
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20240228BHJP
G01T 1/20 20060101ALI20240228BHJP
H01L 27/144 20060101ALI20240228BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240228BHJP
H01L 31/08 20060101ALI20240228BHJP
H01L 31/10 20060101ALI20240228BHJP
H04N 5/32 20230101ALI20240228BHJP
H04N 23/30 20230101ALI20240228BHJP
H04N 25/30 20230101ALI20240228BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20240228BHJP
【FI】
H01L27/146 A
G01T1/20 E
G01T1/20 G
H01L27/144 K
H01L27/146 C
H01L29/78 613Z
H01L31/00 A
H01L31/10 A
H01L31/10 G
H04N5/32
H04N23/30
H04N25/30
H04N25/70
(21)【出願番号】P 2021149780
(22)【出願日】2021-09-14
【審査請求日】2022-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】中野 文樹
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-012962(JP,A)
【文献】特開2020-161678(JP,A)
【文献】特開2013-044723(JP,A)
【文献】特開平06-302796(JP,A)
【文献】特開2018-107161(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0001368(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0001427(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
G01T 1/20
H01L 27/144
H01L 29/786
H01L 31/08
H01L 31/10
H04N 5/32
H04N 23/30
H04N 25/30
H04N 25/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の画素領域に形成された複数のトランジスタと、
前記画素領域に配置され、前記複数のトランジスタにそれぞれ接続された複数のフォトダイオードと、
前記複数のフォトダイオードに接続されたバイアス線と、
前記フォトダイオードよりも光が入射する側に配置され、前記画素領域の一部を覆う遮光層と、
前記複数のトランジスタのソース電極にそれぞれ接続された複数のデータ線と、を備え、
前記複数のトランジスタのうちの、前記遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つに接続されたトランジスタは、当該トランジスタのドレイン電極と当該トランジスタのソース電極とを導通させる導通部を含む、光電変換パネル。
【請求項2】
前記複数のフォトダイオードは、前記基板上において、マトリクス状に配置されており、
前記遮光層は、前記複数のフォトダイオードのうちの外縁部分に配置された複数のフォトダイオードの少なくとも1つと平面視で重なる位置に形成されている、請求項1に記載の光電変換パネル。
【請求項3】
前記データ線にデータ信号を供給するデータ端
子をさらに備え、
前記遮光層は、前記複数のフォトダイオードのうちの前記データ端子側に配置された複数のフォトダイオードの少なくとも1つと平面視で重なる位置に形成されている、請求項1または2に記載の光電変換パネル。
【請求項4】
前記遮光層は、前記遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つに接続されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の光電変換パネル。
【請求項5】
前記遮光層は、前記バイアス線と同一の層に形成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の光電変換パネル。
【請求項6】
前記遮光層は、前記バイアス線に接続されている、請求項5に記載の光電変換パネル。
【請求項7】
前記遮光層は、前記バイアス線よりも光が入射する側に配置されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の光電変換パネル。
【請求項8】
前記遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードと、当該フォトダイオードに接続されたトランジスタとの間に形成された平坦化膜を、さらに備える、請求項1~7のいずれか1項に記載の光電変換パネル。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の光電変換パネルと、
X線が照射されることにより蛍光するシンチレータと、を備え、
前記遮光層は、前記フォトダイオードと前記シンチレータとの間に配置されている、X線パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光電変換パネル、及びX線パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光電変換パネル、及びX線パネルが知られている。このような光電変換パネル、及びX線パネルは、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
上記特許文献1のX線パネルは、画素領域内に配置された光電変換素子(フォトダイオード)と、画素領域の外側の領域に配置された保護回路と、光電変換素子に接続されたバイアス線と、保護回路に接続された配線と、バイアス線にバイアス電圧を供給するバイアス端子とを含む。保護回路は、バイアス端子と画素領域との間に配置されている。また、この保護回路に接続された配線には、バイアス線に供給されるバイアス電圧よりも高い電圧が印加され、静電気からX線パネル上の素子を保護する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載されているX線パネル(光電変換パネル)では、バイアス端子と画素領域との間の領域(画素領域よりも外側の領域)が小さい場合、保護回路を配置することが困難な場合がある。また、保護回路を動作させるために、保護回路用の電源が別途必要になる。従って、画素領域よりも外側の領域(外側領域)が小さい場合でも、X線パネル上の素子を静電気放電(ESD:Electro-Static Discharge)から保護することが可能で、かつ、保護回路用の電源が不要な光電変換パネル、及びX線パネルが望まれている。
【0006】
そこで、本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、外側領域が小さい場合でも、パネル上の素子を静電気放電から保護することが可能で、かつ、保護回路用の電源が不要な光電変換パネル、及びX線パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の第1の態様に係る光電変換パネルは、基板と、前記基板の画素領域に形成された複数のトランジスタと、前記画素領域に配置され、前記複数のトランジスタにそれぞれ接続された複数のフォトダイオードと、前記複数のフォトダイオードに接続されたバイアス線と、前記画素領域の一部を覆う遮光層と、を備え、前記複数のトランジスタのうちの、前記遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つに接続されたトランジスタは、当該トランジスタのドレイン電極と当該トランジスタのソース電極とを導通させる導通部を含む。
【0008】
第2の態様に係るX線パネルは、上記第1の態様に係る光電変換パネルと、X線が照射されることにより蛍光するシンチレータと、を備え、前記遮光層は、前記フォトダイオードと前記シンチレータとの間に配置されている。
【発明の効果】
【0009】
上記構成の光電変換パネル、及びX線パネルによれば、画素領域よりも外側の領域が小さい場合でも、パネル上の素子を静電気放電から保護することが可能で、かつ、保護回路用の電源が不要である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態における光電変換パネル1を含むX線パネル10を備えるX線撮像装置100を示す模式図である。
【
図2】
図2は、光電変換パネル1の概略構成を示す平面模式図である。
【
図3】
図3は、画素領域R1における遮光領域R12の構成について説明するための模式図である。
【
図4】
図4は、撮像領域R11に配置された画素20aの平面模式図である。
【
図5】
図5は、遮光領域R12に配置された画素20bの平面模式図である。
【
図6】
図6は、光電変換パネル1における撮像領域R11と遮光領域R12との境界部分の断面図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態におけるX線撮像装置500の光電変換パネル501の平面模式図である。
【
図8】
図8は、第2実施形態による光電変換パネル501の一部の断面図である。
【
図9】
図9は、第3実施形態によるX線撮像装置600の光電変換パネル601の一部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本開示の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。また、以下の説明において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、実施形態および変形例に記載された各構成は、本開示の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。また、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
【0012】
[第1実施形態]
(X線撮像装置の構成)
図1は、第1実施形態における光電変換パネル1を含むX線パネル10を備えるX線撮像装置100を示す模式図である。X線撮像装置100は、光電変換パネル1とシンチレータ2とを含むX線パネル10と、制御部3と、X線源4とを備える。
【0013】
図1に示すように、制御部3は、ゲート制御回路31と、信号読出回路32と、バイアス電圧供給回路33とを含む。ゲート制御回路31は、光電変換パネル1のゲート端子11に接続されている。また、信号読出回路32は、データ端子12に接続されている。バイアス電圧供給回路33は、バイアス端子13に接続されている。
【0014】
X線源4は、被写体Sに対しX線を照射する。被写体Sを透過したX線は、光電変換パネル1の上部に配置されたシンチレータ2において蛍光(以下、シンチレーション光)に変換される。X線撮像装置100は、シンチレーション光をX線パネル10において撮像することにより、X線画像を生成する。
【0015】
図2は、光電変換パネル1の概略構成を示す平面模式図である。光電変換パネル1は、複数のゲート端子11と、複数のデータ端子12と、バイアス端子13と、複数のフォトダイオード14と、複数の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)15と、遮光層40とを含む。また、光電変換パネル1の基板101(
図6参照)上には、複数のゲート線11aと、複数のデータ線12aと、バイアス線13aとが形成されている。
【0016】
複数のゲート線11aは、複数のTFT15のゲート電極15aとゲート端子11とを接続する。複数のデータ線12aは、複数のTFT15のソース電極15cとデータ端子12とを接続する。バイアス線13aは、バイアス端子13と複数のフォトダイオード14と遮光層40とに接続されている。
【0017】
図2に示すように、光電変換パネル1には、画素領域R1と、端子領域R2とが設けられている。画素領域R1は、例えば、平面視で矩形状を有する。画素領域R1とは、複数の画素20が形成された領域である。画素20は、ゲート線11aとデータ線12aとにより区画された領域である。端子領域R2は、画素領域R1のX方向の正側及びY方向の負側にそれぞれ設けられており、ゲート端子11とデータ端子12とバイアス端子13とが配置された領域である。
【0018】
また、
図2に示すように、画素領域R1では、複数のゲート線11aと複数のデータ線12aとが、互いに交差するように形成されている。これにより、複数の画素20は、平面視でマトリクス状に形成されている。また、バイアス線13a及び遮光層40は、例えば、データ線12aに沿って形成されている。そして、画素20の各々に、フォトダイオード14およびTFT15が設けられている。
【0019】
また、
図2に示すように、端子領域R2では、複数のゲート端子11がY方向に並んで配置されている。また、端子領域R2では、複数のデータ端子12とバイアス端子13とが、X方向に並んで配置されている。複数のゲート端子11は、ゲート制御回路31からのゲート信号をゲート線11aに伝達する。複数のデータ端子12は、信号読出回路32からの読み出し電圧をデータ線12aに印加する。また、複数のデータ端子12は、データ信号をデータ線12a及びTFT15を介してフォトダイオード14から取得して、データ信号を信号読出回路32に伝達する。バイアス端子13は、バイアス電圧供給回路33からのバイアス電圧をバイアス線13aに供給する。
【0020】
図3は、画素領域R1における遮光領域R12の構成について説明するための模式図である。
図3に示すように、画素領域R1は、撮像領域R11と撮像領域R11よりもデータ端子12側に設けられた遮光領域R12とを含む。複数の画素20は、撮像領域R11に配置された画素20aと、遮光領域R12に配置された画素20bとを含む。画素20aは、光を受ける撮像用の画素である。また、画素20bは、撮像には用いられないダミー画素である。撮像領域R11は、言い換えると、アクティブ領域である。
【0021】
図1に示す制御部3は、X線源4からX線を照射して、信号読出回路32により取得したデータ信号に基づいて、X線画像を生成する。複数のフォトダイオード14は、撮像領域R11に配置されたフォトダイオード14aと、遮光領域R12に配置されたフォトダイオード14bとを含む。例えば、フォトダイオード14aは、バイアス線13aからバイアス電圧が印加されている状態で、被写体Sを透過したX線をシンチレータが変換したシンチレーション光の光量に応じた電荷に変換し、電荷に応じた信号(データ信号)をTFT15に伝達する。そして、制御部3は、各ゲート線11aに対して、ゲート制御回路31から順次選択的にゲート信号を供給させる。ゲート信号が供給されたTFT15はオン状態となる。データ線12aには、信号読出回路32により読み出し電圧が印加され、TFT15がオン状態になると、フォトダイオード14aにおいて変換された電荷に応じた信号(データ信号)が、読み出し電圧に印加される。そして、信号読出回路32は、データ信号を取得する。制御部3は、撮像領域R11における各画素20aのデータ信号に基づいて、X線画像を生成する。
【0022】
(遮光層の構成)
図2に示すように、遮光層40は、フォトダイオード14bと平面視で重なる位置に形成されている。そして、遮光層40は、シンチレータ2からフォトダイオード14bに向かうシンチレータ光の少なくとも一部を反射又は吸収することにより、平面視で重なる位置に配置されたフォトダイオード14bに対して遮光する。
【0023】
遮光層40は、例えば、遮光性能を有する金属材料から構成されている。例えば、金属材料として、Ti、Al、及びCuの少なくとも1つの材料を含む。第1実施形態では、遮光層40は、バイアス線13aと一体的に形成されており、遮光層40は、バイアス線13aと同一の材料で、かつ、同一の層に形成されている。
図2に示すように、遮光層40は、画素20bのフォトダイオード14bを覆うように配置されており、バイアス線13aは、画素20aのフォトダイオード14aに接続されている。また、バイアス線13aは、遮光層40を介して、画素20bのフォトダイオード14bに接続されている。
【0024】
なお、
図2及び
図3では、説明を容易にするために、遮光層40を、マトリクス状に配置された複数のフォトダイオード14のうちの最も外側の1行のフォトダイオード14bと重なる位置に形成されるように図示しているが、本開示はこれに限られず、例えば、遮光層40は、マトリクス状に配置された複数のフォトダイオード14のうちの最も外側から数十列及び数十行のフォトダイオード14bと重なる位置に形成されていてもよい。
【0025】
図4は、撮像領域R11に配置された画素20aの平面模式図である。
図5は、遮光領域R12に配置された画素20bの平面模式図である。
図6は、光電変換パネル1における撮像領域R11と遮光領域R12との境界部分の断面図である。
図4及び
図6に示すように、画素20aでは、フォトダイオード14aは、一部が平面視でバイアス線13aと重なる位置に配置されているものの、他部は遮光されていない。また、
図5及び
図6に示すように、画素20bでは、フォトダイオード14bの全体及びTFT15の少なくとも一部は、遮光層40により覆われている。また、遮光層40は、データ線12aとは間隔を空けて形成されている。これにより、遮光層40とデータ線12aとが短絡しない。
【0026】
また、
図6に示すように、バイアス線13aは、下部バイアス電極13bと上部バイアス電極13cとを含む
。また、遮光層40は、下部バイアス電極13bと同一の層に形成された下部層413bと、上部バイアス電極13cと同一の層に形成された上部層413cとを含む
。また、遮光層40は、遮光領域R12に配置されたフォトダイオード14bにコンタクトホールCH1を介して接続されている。これにより、遮光層40は、フォトダイオード14bに対してバイアス線として機能する。なお、
図6では、バイアス線13aを、下部バイアス電極13b及び上部バイアス電極13cから構成する例を示しているが、本開示はこれに限られない。例えば、バイアス線13aを、1層のみ(例えば、下部バイアス電極13bのみ)により構成してもよいし、3層以上の導電膜を積層させて構成してもよい。また、
図6では、遮光層40を、下部層413b及び上部層413cから構成する例を示しているが、本開示はこれに限られない。例えば、遮光層40を、1層のみ(例えば、下部層413bのみ)により構成してもよいし、3層以上の導電膜を積層させて構成してもよい。
【0027】
フォトダイオード14a及び14bは、それぞれ、第1下部電極141および第2下部電極142と上部電極143と、光電変換層16とを含む。光電変換層16は、第2下部電極142と上部電極143との間に設けられている。そして、撮像領域R11では、光電変換パネル1よりもZ方向に配置されたシンチレータ2(
図1参照)で変換されたシンチレーション光が光電変換層16に入射し、入射したシンチレーション光が光電変換層16により電荷に変換される。遮光領域R12においては、シンチレーション光は、遮光層40により遮光され、フォトダイオード14bには、シンチレーション光は入射しない。
【0028】
(TFTの構成)
図6に示すように、TFT15は、ゲート電極15aと、半導体活性層15bと、ソース電極15cと、ドレイン電極15dとを有する。ドレイン電極15dと第2下部電極142とは、第1下部電極141を介して接続されている。データ線12aは、例えば、下部データ電極12bと上部データ電極12cとの2層により構成されている。データ線12aは、接続電極12dを介してソース電極15cに接続されている。また、バイアス線13aは、例えば、下部バイアス電極13bと上部バイアス電極13cとの2層により構成されている。バイアス線13aは、上部電極143に接続されている。
【0029】
(各層の材料と配置関係)
図6に示すように、光電変換パネル1は、基板101と、第1絶縁膜102~第8絶縁膜109とを含む。ゲート電極15aは、基板101上に形成されている。基板101は、絶縁性を有する基板である。ゲート電極15aは、例えば、タングステン(W)および窒化タンタル(TaN)を材料として含む積層膜として構成されている。第1絶縁膜102は、ゲート電極15aを覆う。第1絶縁膜102は、例えば、上層に酸化ケイ素(SiO
2)からなる絶縁膜と、下層に窒化ケイ素(SiN
x)からなる絶縁膜とが積層されて構成されている。半導体活性層15b、ソース電極15c、及びドレイン電極15dは、第1絶縁膜102を介してゲート電極15aの上に形成されている。
【0030】
半導体活性層15bは、酸化物半導体からなる。酸化物半導体は、例えば、InGaO3(ZnO)5、酸化マグネシウム亜鉛(MgxZn1-xO)、酸化カドミウム亜鉛(CdxZn1-xO)、酸化カドミウム(CdO)、InSnZnO(In(インジウム)、Sn(スズ)、Zn(亜鉛)を含む)もの、In(インジウム)-Al(アルミニウム)-Zn(亜鉛)-O(酸素)系、又は、インジウム(In)、ガリウム(Ga)及び亜鉛(Zn)を所定の比率で含有するアモルファス酸化物半導体等を用いてもよい。また、酸化物半導体としては、「非晶質」、「結晶質(多結晶、微結晶、c軸配向を含む)」の材料も適用可能である。積層構造の場合は、何れの組合せも含まれる(特定の組合せを排除しない)。本実施形態では、半導体活性層15bは、インジウム(In)、ガリウム(Ga)及び亜鉛(Zn)を所定の比率で含有するアモルファス酸化物半導体からなる。半導体活性層15bに、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、及び酸素(O)を含む酸化物半導体(IGZO)を適用することで、アモルファスシリコン(a-Si)と比べ、TFT15のオフリーク電流を低減することができるため、S/N比を高くすることができ、高感度なセンサが実現できる。
【0031】
また、
図6に示すように、ソース電極15cとドレイン電極15dとは、同一層上に形成されている。ソース電極15cとドレイン電極15dとは、例えば、アルミニウム(Al)からなる金属膜を、チタン(Ti)からなる2つの金属膜が挟むように積層された3層構造を有する。
【0032】
ここで、第1実施形態では、フォトダイオード14bに接続されたTFT15(以下、「TFT151」とする)は、当該フォトダイオード14bに接続されたドレイン電極15dとソース電極15cとを導通させる導通部15eを含む。導通部15eによって、TFT151はスイッチング素子として機能しなくなる。これにより、フォトダイオード14bとデータ線12aとの間で、TFT151を介して、静電気を通過させることができる。導通部15eは、ドレイン電極15d及びソース電極15cと同一の層で、かつ、同一の材料により構成されており、ドレイン電極15d及びソース電極15cと一体的に形成されている。
【0033】
また、第1絶縁膜102の上層に、ソース電極15cとドレイン電極15dと導通部15eを覆うように第2絶縁膜103(パッシベーション膜)が設けられている。第2絶縁膜103は、例えば、酸化ケイ素(SiO2)により構成されている。
【0034】
第1下部電極141及び接続電極12dは、第2絶縁膜103よりも上層に形成されている。第1下部電極141及び接続電極12dは、例えば、チタン(Ti)からなる2つの金属膜がアルミニウム(Al)からなる金属膜を挟むように積層された3層構造を有する。第3絶縁膜104は、第1下部電極141の一部と、第2絶縁膜103の一部と、を覆うように形成されている。第2下部電極142は、第1下部電極141の一部を覆うように形成されている。第2下部電極142は、例えば、チタン(Ti)により形成されている。
【0035】
光電変換層16は、第2下部電極142の上に形成されている。光電変換層16は、n型非晶質半導体層161、真性非晶質半導体層162、p型非晶質半導体層163が順に積層されて構成されている。n型非晶質半導体層161は、n型不純物(例えば、リン)がドーピングされたアモルファスシリコンからなる。真性非晶質半導体層162は、真性のアモルファスシリコンからなる。真性非晶質半導体層162は、n型非晶質半導体層161に接して形成されている。p型非晶質半導体層163は、p型不純物(例えば、ボロン)がドーピングされたアモルファスシリコンからなる。p型非晶質半導体層163は、真性非晶質半導体層162に接して形成されている。なお、本開示はこれに限られず、n型半導体(+n)と、真性半導体(i)と、p型半導体(+p)の積層順は、+p/i/+nであっても、+n/i/+pであってもよい。また、上部電極143は、光電変換層16よりも上層に形成されている。上部電極143は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)で構成されている。
【0036】
第4絶縁膜105は、フォトダイオード14および第3絶縁膜104の少なくとも一部を覆うように形成されている。また、第4絶縁膜105は、フォトダイオード14の上面の一部とフォトダイオード14の側面とを覆う。例えば、第4絶縁膜105は、窒化ケイ素(SiNx)により構成されている。
【0037】
第5絶縁膜106は、第4絶縁膜105の少なくとも一部を覆う。また、第5絶縁膜106は、フォトダイオード14を覆い、フォトダイオード14により形成される段差部分を平坦化する平坦化膜である。第5絶縁膜106は、例えば、有機系材料からなる。第6絶縁膜107は、第5絶縁膜106の一部を覆う無機膜である。データ線12a、バイアス線13a、及び遮光層40は、第6絶縁膜107上に形成されている。データ線12aの下部データ電極12bと、バイアス線13aの下部バイアス電極13bと、遮光層40の下部層413bとは、例えば、アルミニウム(Al)からなる金属膜を、チタン(Ti)からなる2つの金属膜が挟むように積層された3層構造を有する。データ線12aの上部データ電極12cと、バイアス線13aの上部バイアス電極13cと、遮光層40の上部層413cとは、例えば、ITOから構成される。
【0038】
第7絶縁膜108は、データ線12a、バイアス線13a、及び遮光層40を覆うように形成されている。第7絶縁膜108は、例えば、窒化ケイ素(SiNx)からなる。第8絶縁膜109は、第7絶縁膜108を覆う。第8絶縁膜109は、例えば、有機系材料から構成されている。
【0039】
ここで、遮光層40は、遮光領域R12において、フォトダイオード14bよりも上層(光入射側)に形成されている。また、遮光層40は、撮像領域R11には形成されていない。シンチレータ2は、第8絶縁膜109よりも上層に形成されている。すなわち、遮光層40は、フォトダイオード14bとシンチレータ2との間に形成されている。また、遮光層40は、遮光領域R12において、TFT151と平面視で重なる位置にも配置されている。これにより、光やX線等によるTFT151への影響を低減することができる。
【0040】
第1実施形態の構成によれば、導通部15eによりTFT151の両端を短絡することができるので、当該TFT151に接続されたデータ線12a又はフォトダイオード14bに静電気が侵入した場合でも、当該TFT151及びフォトダイオード14bを介して静電気を拡散させることができる。この結果、上記フォトダイオード14bを、データ線12aの静電気保護素子(ESD保護素子)として作用させることができる。また、上記フォトダイオード14bは、遮光層40と重なる位置に配置されているので、光によるリーク電流は発生せず、フォトダイオード14bからの出力が光電変換パネル1の出力に影響することはない。そして、画素領域R1内に配置されたフォトダイオード14を、保護素子として使用することができるので、画素領域R1よりも外側の領域(外側領域)が小さい場合でも、光電変換パネル1上の素子を静電気から保護することができる。また、保護回路として用いられるフォトダイオード14bには、バイアス線13a及び遮光層40によりバイアス電圧が印加されるので、保護回路用の電源が不要である。また、フォトダイオード14bを保護素子として利用することができるので、しきい値電圧が低いトランジスタを保護素子として使用する場合と異なり、撮像した画像に影響が出るのを防止しながら、光電変換パネル1上の素子を静電気から保護することができる。すなわち、画素20aのスイッチング素子として、しきい値電圧(Vth)が低いTFT151を使用する場合でも、静電破壊に強く、撮像時に保護素子に電流が流れてしまうことによる撮像不良が発生しない光電変換パネル1を実現することができる。
【0041】
また、画素20bは、撮像には用いられないダミー画素であるので、ダミー画素に配置されたフォトダイオード14bを保護素子として使用することができる。この結果、保護素子として使用するためのフォトダイオード14bを新たに設ける必要がない。
【0042】
[第2実施形態]
図7及び
図8を参照して、第2実施形態におけるX線撮像装置500の構成について説明する。
図7は、第2実施形態におけるX線撮像装置500の光電変換パネル501の平面模式図である。
図8は、第2実施形態による光電変換パネル501の一部の断面図である。なお、第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を用い説明を省略する。
【0043】
図7に示すように、第2実施形態によるX線撮像装置500の光電変換パネル501は、遮光層540を含む。遮光層540は、遮光領域R12に配置されたフォトダイオード14bと平面視で重なる位置に形成されている。また、遮光層540は、遮光領域R12の全体を覆うように形成されている。
【0044】
図8に示すように、第2実施形態では、遮光層540は、データ線12a及びバイアス線13aよりも上層に形成されている。また、第2実施形態によるフォトダイオード14bは、バイアス線13aと直接接続されている。また、光電変換パネル501は、遮光層540を覆う絶縁層110を備える。遮光層540は、例えば、遮光性能を有する材料(例えば、Tiを含む材料)により構成されている。絶縁層110は、例えば、有機材料から構成されている。
【0045】
第2実施形態の構成によれば、データ線12aと遮光層40(第1実施形態の遮光層)とを絶縁するために、データ線12aと遮光層40との間に隙間を設ける必要があった第1実施形態と異なり、遮光層540は、遮光領域R12の全体を覆うので、第1実施形態よりもフォトダイオード14bに対する遮光性能を向上させることができる。この結果、フォトダイオード14bのリーク電流をより一層抑えることができる。また、遮光層540とデータ線12aとが異なる層に形成されるので、遮光層540とデータ線12aとの短絡を防止することができる。その他の構成及び効果は、第1実施形態と同様である。
【0046】
[第3実施形態]
図9を参照して、第3実施形態におけるX線撮像装置600の構成について説明する。
図9は、第3実施形態によるX線撮像装置600の光電変換パネル601の一部の断面図である。なお、第1又は第2実施形態と同様の構成には、第1又は第2実施形態と同じ符号を用い説明を省略する。
【0047】
図9に示すように、第3実施形態によるX線撮像装置600の光電変換パネル601では、フォトダイオード14bよりも下層で、かつ、TFT151よりも上層に、平坦化膜602が設けられている。平坦化膜602は、TFT151を覆う第2絶縁膜103(パッシベーション膜)を覆うように形成されており、TFT151による第2絶縁膜103の上面の凹凸を平坦化する。フォトダイオード14bとTFT151とは、平坦化膜602に設けられたコンタクトホールに形成された下部電極641を介して接続されている。また、データ線12aとTFT151とは、平坦化膜602に設けられたコンタクトホールに形成された接続電極612dを介して接続されている。そして、平坦化膜602が設けられていることにより、平面視でフォトダイオード14bとTFT151とを重なる位置に配置することができる。この結果、TFT151上にもフォトダイオード14bを配置することができるので、1つの画素あたりのフォトダイオード14bの面積を大きくすることができる。この結果、第3実施形態では、静電気耐圧(ESD耐圧)が高い保護素子を形成することが可能である。その他の構成及び効果は、第1又は第2実施形態と同様である。
【0048】
以上、実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本開示を実施するための例示に過ぎない。よって、本開示は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0049】
(1)上記第1~第3実施形態では、遮光層を金属材料により構成する例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、遮光層を、遮光性能を有する金属以外の材料(有機材料又は無機材料)により構成してもよい。
【0050】
(2)上記第1~第3実施形態では、光電変換パネルを、X線撮像装置用のX線パネルに適用する例を示したが、本開示はこの例に限られない。すなわち、X線以外の光センサ用のパネルに上記光電変換パネルを適用してもよい。
【0051】
(3)上記第1~第3実施形態では、光電変換パネルを構成する層(膜)の材料の例を示したが、本開示はこの例に限られない。すなわち、上記した例以外の材料により光電変換パネルを構成する層(膜)を構成してもよい。
【0052】
上述した光電変換パネル、及びX線パネルは、以下のように説明することもできる。
【0053】
第1の構成に係る光電変換パネルは、基板と、基板の画素領域に形成された複数のトランジスタと、画素領域に配置され、複数のトランジスタにそれぞれ接続された複数のフォトダイオードと、複数のフォトダイオードに接続されたバイアス線と、画素領域の一部を覆う遮光層と、を備え、複数のトランジスタのうちの、遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つに接続されたトランジスタは、当該トランジスタのドレイン電極と当該トランジスタのソース電極とを導通させる導通部を含む(第1の構成)。
【0054】
上記第1の構成によれば、導通部を備えたトランジスタにおいては、導通部によりトランジスタの両端を短絡することができるので、当該トランジスタに接続されたバイアス線線又は遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つに静電気が侵入した場合でも、当該トランジスタ及び当該フォトダイオードを介して静電気を拡散させることができる。この結果、遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つを、保護素子として作用させることができる。また、保護素子として作用するフォトダイオードは、遮光層と重なる位置に配置されているので、光によるリーク電流は発生し難い。したがって、保護素子として作用するフォトダイオードからの出力が、光電変換パネルの出力に影響を及ぼすことがない。そして、画素領域よりも外側の領域(外側領域)が小さい場合でも、画素領域内に配置されたフォトダイオードのうち少なくとも1つのフォトダイオードを保護素子として使用することができる。また、保護素子として遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つが用いられるので、別途保護素子を設ける場合と異なり、保護回路用の電源が不要である。
【0055】
ここで、画素領域内のフォトダイオードを保護素子として使用せずに、トランジスタを保護素子として使用しようとした場合で、かつ、しきい値電圧が低いトランジスタを用いた場合には、ゲート電極とソース電極との電位差を小さくしても、当該トランジスタはオフにならず、電流が流れる場合がある。この場合、撮像した画像に影響が出る。これに対して、上記第1の構成によれば、フォトダイオードを保護素子として利用することができるので、撮像した画像に影響が出るのを防止しながら、光電変換パネル上の素子を静電気から保護することができる。すなわち、画素のスイッチング素子として、しきい値電圧(Vth)が低いトランジスタを使用する場合でも、静電破壊に強く、撮像時に保護素子に電流が流れてしまうことによる撮像不良が発生しない光電変換パネルを実現することができる。
【0056】
第1の構成において、複数のフォトダイオードは、基板上において、マトリクス状に配置されていてもよく、遮光層は、複数のフォトダイオードのうちの外縁部分に配置された複数のフォトダイオードの少なくとも1つと平面視で重なる位置に形成されていてもよい(第2の構成)。
【0057】
ここで、マトリクス状に複数の画素(フォトダイオード及びトランジスタ)を配置する場合、外縁部分の画素は不良品となる場合が多いため、当該外縁部分の画素は、撮像には使用されずにダミー画素として、基板上に配置される。上記第2の構成によれば、ダミー画素に配置された複数のフォトダイオードの少なくとも1つを保護素子として使用することができるので、保護素子として使用するためのフォトダイオードを新たに設ける必要がない。
【0058】
第1または第2の構成において、光電変換パネルは、ソース電極に接続されるデータ線と、データ線にデータ信号を供給するデータ端子と、をさらに備えてもよく、遮光層は、複数のフォトダイオードのうちのデータ端子側に配置された複数のフォトダイオードの少なくとも1つと平面視で重なる位置に形成されていてもよい(第3の構成)。
【0059】
上記第3の構成によれば、遮光層に重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つを、データ線の静電気保護素子(ESD保護素子)として使用することができる。
【0060】
第1~第3の構成のいずれか1つにおいて、遮光層は、遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つに接続されている(第4の構成)。
【0061】
上記第4の構成によれば、遮光層に侵入した静電気を、遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つを介して拡散させることができるとともに、トランジスタ側から侵入した静電気を、遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードの少なくとも1つを介して、遮光層に拡散させることができる。
【0062】
第1~第4の構成のいずれか1つにおいて、遮光層は、バイアス線と同一の層に形成されている(第5の構成)。
【0063】
上記第5の構成によれば、遮光層を形成するために新たな層を設ける必要がないので、製造工程数が増加しない。
【0064】
第5の構成において、遮光層は、バイアス線に接続されている、(第6の構成)。
【0065】
上記第6の構成によれば、遮光層とバイアス線とのいずれか一方に静電気が侵入した場合でも、他方に拡散させることができる。
【0066】
第1~第4の構成のいずれか1つにおいて、遮光層は、バイアス線よりも上層に形成されている(第7の構成)。
【0067】
ここで、バイアス線と遮光層とを同一の層に形成する場合には、バイアス線と同一の層の他の配線(例えば、データ線)と遮光層とを絶縁するために、配線と遮光層との間に隙間を設ける必要がある。これに対して、上記第7の構成によれば、遮光層は、バイアス線と遮光層とを同一の層に形成された配線と平面視で重ねて配置することができるので、隙間がない分、遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードに対する遮光性能を向上させることができる。この結果、遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードのリーク電流をより一層抑えることができる。
【0068】
第1~第7の構成のいずれか1つにおいて、遮光層と重なる位置に配置されたフォトダイオードと、当該フォトダイオードに接続されたトランジスタとの間に形成された平坦化膜を、さらに備える(第8の構成)。
【0069】
上記第8の構成によれば、フォトダイオードとトランジスタとを平坦化膜を介して、平面視で重なるように配置することができる。この結果、1つの画素あたりのフォトダイオードの面積を大きくすることができる。この結果、静電気耐圧(ESD耐圧)が高い保護素子を形成することが可能になる。
【0070】
第9の構成に係るX線パネルでは、上記第1~第8の構成のいずれか1つの光電変換パネルと、X線が照射されることにより蛍光するシンチレータと、を備え、遮光層は、フォトダイオードとシンチレータとの間に配置されている(第9の構成)。
【0071】
上記第9の構成によれば、外側領域が小さい場合でも、パネル上の素子を静電気放電から保護することが可能で、かつ、保護回路用の電源が不要なX線パネルを提供することができる。
【符号の説明】
【0072】
1,501,601…光電変換パネル、2…シンチレータ、4…X線源、10…X線パネル、12…データ端子、12a…データ線、13a…バイアス線、14,141,…フォトダイオード、15c…ソース電極、15d…ドレイン電極、15e…導通部、16…光電変換層、20,21,22…画素、40,540…遮光層、100,500,600…X線撮像装置、101…基板、R1…画素領域