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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】音信号出力方法および音信号出力装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/12 20060101AFI20240228BHJP
   H04S 7/00 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
H04R3/12 Z
H04S7/00 300
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020052824
(22)【出願日】2020-03-24
(65)【公開番号】P2021153258
(43)【公開日】2021-09-30
【審査請求日】2023-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000004075
【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白木原 太
(72)【発明者】
【氏名】森川 直
(72)【発明者】
【氏名】納戸 健太郎
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-216401(JP,A)
【文献】特開2009-143495(JP,A)
【文献】特開2009-303134(JP,A)
【文献】特開2014-103456(JP,A)
【文献】特表2017-532898(JP,A)
【文献】特開2019-129441(JP,A)
【文献】特開2002-369279(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/00- 3/14
H04R 27/00-27/04
H04S 1/00- 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音源の音信号を取得し、
前記音信号が出力される複数の領域それぞれについて、前記音源の音信号を出力させるか否かを示す再生情報の設定を受け付け、
前記再生情報に基づいて前記音信号を再生する、
音信号出力方法であって、
前記複数の領域は、同じ音響空間内の一部領域である第1の領域、および前記第1の領域と異なる第2の領域を含み、
第1の領域には複数の第1のスピーカが配置され、第2の領域には複数の第2のスピーカが配置され、
前記音源は、第1の音源および第2の音源を含み、
前記音信号は、前記第1の音源の第1音信号および前記第2の音源の第2音信号を含み、
前記再生情報は、前記第1の音源および前記第2の音源のそれぞれの定位位置を指定する定位情報と、前記複数のスピーカの設置位置を指定する位置情報と、を含み、
前記再生情報において、前記第1の音信号を前記第1の領域に出力することが示されている場合、前記位置情報および前記定位情報に基づいて、前記複数の第1のスピーカのレベルバランスを調整して、前記第1の音源を前記第1の領域のうち指定された定位位置に定位させ、
前記再生情報において、前記第2の音信号を前記第2の領域に出力することが示されている場合、前記位置情報および前記定位情報に基づいて、前記複数の第2のスピーカのレベルバランスを調整して、前記第2の音源を前記第2の領域のうち指定された定位位置に定位させる、
音信号出力方法。
【請求項2】
前記再生情報は、前記複数の領域のそれぞれについて使用するスピーカを指定するスピーカ指定情報を含む、
請求項1に記載の音信号出力方法。
【請求項3】
音源の音信号を取得する音信号取得部と、
前記音信号が出力される複数の領域それぞれについて、前記音源の音信号を出力させるか否かを示す再生情報の設定を受け付ける再生情報受付部と、
前記再生情報に基づいて前記音信号を再生する再生部と、
を備えた音信号出力装置であって、
前記複数の領域は、同じ音響空間内の一部領域である第1の領域、および前記第1の領域と異なる第2の領域を含み、
第1の領域には複数の第1のスピーカが配置され、第2の領域には複数の第2のスピーカが配置され、
前記音源は、第1の音源および第2の音源を含み、
前記音信号は、前記第1の音源の第1音信号および前記第2の音源の第2音信号を含み、
前記再生情報は、前記第1の音源および前記第2の音源のそれぞれの定位位置を指定する定位情報と、前記複数の第1のスピーカおよび前記複数の第2のスピーカの設置位置を指定する位置情報と、を含み、
前記再生部は、
前記再生情報において、前記第1の音信号を前記第1の領域に出力することが示されている場合、前記位置情報および前記定位情報に基づいて、前記複数の第1のスピーカまたは前記複数の第2のスピーカのレベルバランスを調整して、前記第1の音源を前記第1の領域のうち指定された定位位置に定位させ、
前記再生情報において、前記第2の音信号を前記第2の領域に出力することが示されている場合、前記位置情報および前記定位情報に基づいて、前記複数の第1のスピーカまたは前記複数の第2のスピーカのレベルバランスを調整して、前記第2の音源を前記第2の領域のうち指定された定位位置に定位させる、
音信号出力装置。
【請求項4】
前記再生情報は、スピーカの設置位置を指定する位置情報を含む、
請求項3に記載の音信号出力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、音信号出力方法および音信号出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、音信号の出力される領域内の任意の位置に音源の定位する位置を指定できる装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-41897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置は、音信号の出力される領域が複数である状況を考慮していない。例えば、利用者は、第1の領域および第2の領域のそれぞれに異なる音源の音信号を出力したい場合がある。
【0005】
そこで、本発明の一実施形態の目的の一つは、複数の領域のそれぞれに任意の音源の音信号を出力できる音信号出力方法および音信号出力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る音信号出力方法は、音源の音信号を取得し、前記音信号が出力される複数の領域それぞれについて、前記音源の音信号を出力させるか否かを示す再生情報の設定を受け付け、前記再生情報および前記音信号を出力する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、複数の領域のそれぞれに任意の音源の音信号を出力できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】音信号出力装置1の構成を示すブロック図である。
図2】音響空間の一例である室におけるスピーカの配置および領域の概念を示す平面図である。
図3】音信号出力装置1の動作を示すフローチャートである。
図4】再生情報の一例を示す図である。
図5】再生情報の一例を示す図である。
図6】再生情報の一例を示す図である。
図7】音響空間の一例である室におけるスピーカの配置および領域の概念を示す平面図である。
図8】再生情報の一例を示す図である。
図9】再生情報の一例を示す図である。
図10】再生情報の一例を示す図である。
図11】音信号出力装置1Aの構成を示すブロック図である。
図12】音信号出力装置1Aの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、音信号出力装置1の構成を示すブロック図である。音信号出力装置1は、通信部11、プロセッサ12、RAM13、フラッシュメモリ14、表示器15、ユーザI/F16、およびオーディオI/F17を備えている。
【0010】
音信号出力装置1は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、あるいはタブレット型コンピュータ等からなる。また、オーディオミキサ等の音響機器も、音信号出力装置の一例である。
【0011】
通信部11は、サーバ等の他装置と通信する。通信部11は、例えばBluetooth(登録商標)またはWi-Fi(登録商標)等の無線通信機能、USBまたはLAN等の有線通信機能を有する。通信部11は、例えば音源の音信号を受信する。
【0012】
プロセッサ12は、CPU、DSP、またはSoC(System on a Chip)等からなる。プロセッサ12は、記憶媒体であるフラッシュメモリ14からプログラムを読み出し、RAM13に一時記憶することで、種々の動作を行う。プロセッサ12は、読み出したプログラムにより、音信号取得部141、再生情報受付部142、および再生部143等の機能的構成を実現する。音信号取得部141、再生情報受付部142、および再生部143は、それぞれ図3のフローチャートに示すS11、S12、S13の処理を行なう。なお、プログラムは、フラッシュメモリ14に記憶している必要はない。プロセッサ12は、例えば、サーバ等の他装置から必要な場合にダウンロードしてRAM13に一時記憶してもよい。
【0013】
表示器15は、LCD等からなる。表示器15は、例えば図4に示す様な再生情報の設定画面を表示する。
【0014】
ユーザI/F16は、操作部の一例である。ユーザI/F16は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネル等からなる。ユーザI/F16は、利用者の操作を受け付ける。なお、タッチパネルは、表示器15に積層されていてもよい。
【0015】
オーディオI/F17は、アナログオーディオ端子またはデジタルオーディオ端子等からなる。オーディオI/F17は、複数のスピーカ501~521に接続されている。プロセッサ12の再生部143は、オーディオI/F17を介して複数のスピーカ501~521に音信号を出力する。
【0016】
プロセッサ12の音信号取得部141は、通信部11を介して受信した音源の音信号を取得する(S11)。また、通信部11ではなく、オーディオI/F17を介して、音源の音信号を取得してもよい。また、音源の音信号は、フラッシュメモリ14に記憶していてもよい。
【0017】
図2は、音響空間の一例である室R1におけるスピーカの配置および領域の概念を示す平面図である。室R1は、一例として平面視して長方形状である。室R1は、複数のスピーカ501~521が配置されている。スピーカ501~スピーカ509は、室R1を平面視して第1長辺に沿って並べられている。スピーカ514~スピーカ521は、室R1を平面視して第2長辺に沿って並べられている。スピーカ510は室R1を平面視して第1短辺に配置されている。スピーカ513は室R1を平面視して第2短辺に配置されている。スピーカ511およびスピーカ512は、室R1を平面視して中心付近に、長辺に沿って並べられている。
【0018】
室R1は、複数の領域を有する。図2の例では、室R1は、第1の領域Z1、第2の領域Z2、および第3の領域Z3を有する。領域Z1,Z2,Z3は、それぞれ音信号が出力される領域である、なお、この例では、複数の領域Z1,Z2,Z3は、室R1内であるが、音信号の出力される領域は、室内に限らず、屋外でもよい。
【0019】
図2の例では、スピーカ501~504,510~511,514~517により領域Z1が構成されている。また、スピーカ505~509、512~513,518~521により領域Z2が構成されている。また、全てのスピーカ501~521により領域Z3が構成されている。
【0020】
音信号出力装置1は、複数の領域のそれぞれについて、どの音源の音信号を出力させるか否かを示す再生情報の設定を受け付ける(S12)。
【0021】
図4は、再生情報の一例を示す図である。図4に示す様に、再生情報は、音源毎にどの領域に音信号を出力するか否かを示す情報である。言い換えると、再生情報は、領域毎にどの音源の音信号を出力するか否かを示す情報である。プロセッサ12は、表示器15に再生情報を表示する。利用者は、ユーザI/F16を用いて、再生情報を編集する。利用者は、音源毎に、音信号を出力する領域を指定する。言い換えると、利用者は、複数の領域それぞれについて、どの音源の音信号を出力させるか否かを指定する。
【0022】
図4の例では、領域Z1は、音源1および音源2の音信号を出力する。領域Z2は、音源1および音源3の音信号を出力する。領域Z3は、音源1の音信号を出力する。言い換えると、音源1の音信号は、全ての領域に出力される。音源2の音信号は、領域Z1にのみ出力される。音源3の音信号は、領域Z2のみ出力される。利用者が編集を終えると、プロセッサ12の再生部143は、再生情報に基づいて、各音源の音信号を再生する(S13)。
【0023】
再生部143は、音源1の音信号を全てのスピーカ501~521に出力する。これにより、音源1の音は、領域Z3のどの位置でも聞こえる。再生部143は、音源2の音信号を領域Z1のスピーカ501~504,510~511,514~517に出力する。これにより、音源1の音は、領域Z1の位置において聞こえる。再生部143は、音源3の音信号を領域Z2のスピーカ505~509、512~513,518~521に出力する。これにより、音源2の音は、領域Z2の位置において聞こえる。
【0024】
この様に、音信号出力装置1は、複数の領域のそれぞれに任意の音源の音信号を出力できる。例えば、音信号出力装置1の利用者は、テーマパークのアトラクションにおいて、足音を音源1として全ての領域で再生させることができる。したがって、アトラクション利用者は、アトラクション内のどの位置においても足音を聞く。また、音信号出力装置1の利用者は、アトラクションにおけるオブジェクト毎に領域を指定して音を再生させることができる。これにより、アトラクション利用者は、アトラクション内の全ての領域で同じ音(例えば足音)を聞きながら、領域毎に異なるオブジェクトの音を聞くことができる。
【0025】
なお、再生部143は、各音源の音像を対応する領域内に定位させる、音像定位処理を行なってもよい。この場合、再生部143は、各スピーカの設置位置を示す位置情報を取得する。スピーカの位置情報は、フラッシュメモリ14に記憶しておいてもよいし、音信号出力装置1の利用者が都度入力してもよい。再生部143は、スピーカの位置情報に基づいて、各音源の音信号が対応する領域に定位するように、複数のスピーカに出力する音信号のレベルバランスを計算し、音信号のレベルを調整する。また、再生部143は、各音源の音信号が対応する領域に定位するように、複数のスピーカに出力する音信号の出力タイミングを調整してもよい。これにより、各領域に出力された音が他の領域に漏れて聞こえる可能性を低減できる。
【0026】
なお、再生部143は、各音源の音信号を各領域に設置されている全てのスピーカに出力する必要はない。例えば、再生部143は、音源1の音信号を室R1の四隅のスピーカ501、509、514、521に出力してもよい。
【0027】
図5は、変形例1に係る再生情報の一例を示す図である。図5に示す様に、再生情報は、スピーカ毎にどの領域に音信号を出力するか否かを示す情報を含んでいてもよい。言い換えると、再生情報は、複数の領域のそれぞれについて使用するスピーカを指定するスピーカ指定情報を含む。
【0028】
図5の例では、領域Z1は、スピーカ501~504,510~511,514~517を使用する。領域Z2は、スピーカ505~509、512~513,518~521を使用する。領域Z3は、全てのスピーカ501~521を使用する。
【0029】
一方、図6に示す様に、利用者は、領域Z3で使用するスピーカをスピーカ501、509、514、521に指定してもよい。この場合、再生部143は、四隅のスピーカ501、509、514、521に対して領域Z3で指定された音源の音信号(図4の例では音源1の音信号)を、室R1の四隅のスピーカ501、509、514、521に出力する。この場合も、領域Z3は室R1の全体であることに変わりはない。したがって、例えば、音信号出力装置1の利用者は、テーマパークのアトラクションにおいて、足音の音源1を全ての領域で再生させることができる。
【0030】
一方、図7の例では、利用者は、領域Z1に使用するスピーカを、スピーカ501~503,510,514~516に指定する。また、利用者は、領域Z2に使用するスピーカを、スピーカ504~509,511、512,513,517~521に指定する。
【0031】
利用者が図7に示した様にスピーカを指定すると、図8に示す様に、再生部143は、スピーカ501~503,510,514~516に対して、領域Z1で指定された音源の音信号(図4の例では音源1および音源2)を出力する。また、再生部143は、スピーカ504~509,511、512,513,517~521に対して、領域Z2で指定された音源の音信号(図4の例では音源1および音源3)を出力する。
【0032】
これにより、音源2の音は、スピーカ501~503,510,514~516の配置された領域で再生される。音源3の音は、スピーカ504~509,511、512,513,517~521の配置された領域で再生される。つまり、領域Z1,Z2のカバーする位置が変更される。
【0033】
この様にして、利用者は、領域毎に使用するスピーカを指定することで、各領域のカバーする位置を簡単に変更することもできる。
【0034】
図9は、変形例2に係る再生情報の一例を示す図である。図9に示す様に、再生情報は、音源の定位位置を指定する定位情報を含んでいてもよい。定位情報は、例えば、室R1の所定の位置を原点とした3次元の座標である。図9の例では3次元の座標であるが、2次元(平面)の座標であってもよい。
【0035】
再生部143は、定位情報およびスピーカの位置情報に基づいて、各音源の音像を対応する位置に定位するように、複数のスピーカに出力する音信号のレベルバランスを計算し、音信号のレベルを調整する。スピーカの位置情報は、上述の様にフラッシュメモリ14に記憶しておいてもよいし、音信号出力装置1の利用者が都度入力してもよい。また、再生部143は、各音源の音信号が対応する位置に定位するように、複数のスピーカに出力する音信号の出力タイミングを調整してもよい。これにより、音信号出力装置1の利用者は、例えばアトラクションにおけるオブジェクト毎に意図する位置に音像を定位させることができる。
【0036】
図10は、変形例3に係る再生情報の一例を示す図である。図10に示す様に、再生情報は、スピーカの設置位置を指定する位置情報を含んでいてもよい。図10に示すスピーカの位置情報も、例えば、室R1の所定の位置を原点とした3次元の座標である。図10の例では3次元の座標であるが、2次元(平面)の座標であってもよい。音信号出力装置1の利用者は、スピーカの設置位置を変更した場合、再生情報に含まれる位置情報を編集する。これにより、再生部143は、各音源の音像定位処理を行なう場合に、編集後のスピーカの位置情報に基づいて、複数のスピーカに出力する音信号のレベルバランスを計算し、音信号のレベルを調整する。
【0037】
あるいは、音信号出力装置1の利用者は、スピーカを追加で設置する、または撤去した場合に、再生情報においてスピーカを追加してもよいし、削除してもよい。
【0038】
これにより、音信号出力装置1の利用者は、スピーカの設置位置を変更した場合でも、各音源の音を意図する領域および定位位置に再生させることができる。
【0039】
次に、図11は、音信号出力装置1Aの構成を示すブロック図である。図1の音信号出力装置1の構成と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。図12は、音信号出力装置1Aの動作を示すフローチャートである。図3のフローチャートにおける同じ処理は同じ符号を付し、説明を省略する。
【0040】
音信号出力装置1Aは、音信号出力装置1に比べて、オーディオI/F17を備えていない。また、プロセッサ12は、再生部143の機能に変えて出力部144を備える。音信号出力装置1Aも、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、あるいはタブレット型コンピュータ等からなる。また、オーディオミキサ等の音響機器も、音信号出力装置の一例である。
【0041】
音信号出力装置1Aは、音信号出力装置1と同様に、再生情報の編集を受け付ける。すなわち、音信号出力装置1Aは、図4図7図9図10に示した再生情報を表示器15に表示し、ユーザI/F16を介して利用者からの再生情報の編集を受け付ける。
【0042】
利用者が編集を終えると、プロセッサ12の出力部144は、再生情報および音信号を出力する(S103)。音信号および再生情報は、フラッシュメモリ14に出力して該フラッシュメモリ14に記憶してもよいし、通信部11を介してサーバ等の他装置に出力してもよい。
【0043】
再生情報および音信号を取得した装置は、図1に示した再生部143と同様に、再生情報に基づいて、各音源の音信号を再生する。
【0044】
この様にして、音信号出力装置1Aの利用者は、再生環境を想定して、音源毎に複数の領域のどの領域に音信号を出力させるかを指定した再生情報を作成することができる。すなわち、例えばテーマパークのアトラクション等で用いられる音信号出力装置1とは別に、音信号出力装置1Aを用いて、事前に再生情報を作成することができる。この場合も、音信号出力装置1の利用者は、音信号出力装置1Aで事前に作成された再生情報を実際の環境に合わせて編集してもよい。
【0045】
本実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲は、特許請求の範囲と均等の範囲を含む。
【符号の説明】
【0046】
1,1A…音信号出力装置
1A…音信号出力装置
11…通信部
12…プロセッサ
13…RAM
14…フラッシュメモリ
15…表示器
16…ユーザI/F
17…オーディオI/F
141…音信号取得部
142…再生情報受付部
143…再生部
144…出力部
501~521…スピーカ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12