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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/04 20220101AFI20240228BHJP
   H04L 51/08 20220101ALI20240228BHJP
【FI】
H04L51/04
H04L51/08
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020067768
(22)【出願日】2020-04-03
(65)【公開番号】P2021163420
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】村田 修司
【審査官】鈴木 香苗
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-535042(JP,A)
【文献】特開2017-084037(JP,A)
【文献】特開2014-241111(JP,A)
【文献】特開2012-195000(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0109365(US,A1)
【文献】特開2012-079307(JP,A)
【文献】特開2006-107520(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/04
H04L 51/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
ユーザーによる操作で指示が入力される操作部と、
外部端末との間でデータ通信を行う通信部と、
ドキュメントアプリケーションによりドキュメントを前記表示部の画面に表示させて、前記ドキュメントを前記ドキュメントアプリケーションからソーシャルネットワークサービスアプリケーションに出力させ、前記操作部の操作で第1テキストが前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションに入力されると共に前記第1テキストの送信が指示されると、前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションにより前記第1テキスト及び前記ドキュメントを前記通信部から前記外部端末へと送信させ、該外部端末から前記第1テキストの回答として送信されてきた第2テキストが前記通信部で受信されると、前記第2テキストを、前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションから前記ドキュメントアプリケーションに出力させて、前記ドキュメントアプリケーションにより前記第1テキスト及び前記第2テキストを前記ドキュメントと共に前記表示部の画面に表示させる制御部と、を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記操作部の操作により指定された前記ドキュメントの一部を前記ドキュメントアプリケーションからソーシャルネットワークサービスアプリケーションに出力させ、前記操作部の操作で第1テキストが前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションに入力されると共に前記第1テキストの送信が指示されると、前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションにより前記第1テキスト及び前記ドキュメントの一部を前記通信部から前記外部端末へと送信させ、該外部端末から前記第1テキストの回答として送信されてきた第2テキストが前記通信部で受信されると、前記第2テキストを、前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションに出力すると共に、前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションから前記ドキュメントアプリケーションに出力させて、前記第1テキスト及び前記第2テキストを前記ドキュメントの一部と共に前記表示部の画面に表示させる請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
記憶部を備え、
前記制御部は、前記ドキュメントの一部、前記第1テキスト、及び前記第2テキストを履歴情報として前記記憶部に記憶させる請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記操作部の操作により前記履歴情報を表示させる指示が入力されると、前記履歴情報が示す前記ドキュメントの一部、前記第1テキスト、及び前記第2テキストを前記表示部に表示させる請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記操作部の操作により予め設定された複数種のソーシャルネットワークサービスアプリケーションのいずれかを選択する指示が入力されると、当該指示により選択されたソーシャルネットワークサービスアプリケーションにより、前記ドキュメント、前記第1テキスト、及び前記第2テキストを送受信させる請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
記憶部を備え、
前記制御部は、前記ドキュメント、前記第1テキスト、前記第2テキスト、及び前記選択されたソーシャルネットワークサービスアプリケーションを履歴情報として前記記憶部に記憶させる請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記操作部の操作により前記履歴情報を表示させる指示が入力されると、前記履歴情報が示す前記ドキュメント、前記第1テキスト、前記第2テキスト、及び前記選択されたソーシャルネットワークサービスアプリケーションを、前記表示部に表示させる請求項6に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソーシャルネットワークサービスを利用して、テキストを外部端末との間で送受信する情報処理装置に関し、特に、そのテキストをドキュメントアプリケーションで扱われるドキュメントに対応付ける技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置では、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を介して、テキストなどを外部端末との間で送受信する。ソーシャルネットワークサービスでは、例えばユーザーが資料などのドキュメントを見て疑問が生じた場合に、そのドキュメントに関する質問を他のユーザーの外部端末に送信し、その質問に対する回答を受信して表示する。
【0003】
一方、特許文献1には、文書に関連するユーザーのユーザー識別情報を含む利用履歴情報を生成してファイルサーバーに記憶させ、キーワードを含む1つ以上の文書がファイルサーバーから検索して抽出されたとき、抽出された1つ以上の文書に対応する利用履歴情報から、文書に関連するユーザーのユーザー情報を特定し、当該ユーザーに対して通知を行う情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-84215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように情報処理装置では、ソーシャルネットワークサービスにより、ドキュメントに関する質問を他のユーザーの外部端末に送信し、その質問に対する回答を受信して表示することができるが、当該質問及び回答をドキュメントに関連付けてドキュメントと共に表示できれば、利便性が向上する。しかしながら、ソーシャルネットワークサービスによる単なる質問及び回答の送受信では、当該質問及び回答をドキュメントに関連付けてドキュメントと共に表示することまではできていない。上記特許文献1に記載の技術によっても、ソーシャルネットワークサービスにより送受信された質問及び回答をドキュメントに関連付けてドキュメントと共に表示させることまでは実現できない。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、ソーシャルネットワークサービスによりドキュメントに関する質問及び回答を送受信して、質問及び回答を当該ドキュメントと共に表示可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面に係る情報処理装置は、表示部と、ユーザーによる操作で指示が入力される操作部と、外部端末との間でデータ通信を行う通信部と、ドキュメントアプリケーションによりドキュメントを前記表示部の画面に表示させて、前記ドキュメントを前記ドキュメントアプリケーションからソーシャルネットワークサービスアプリケーションに出力させ、前記操作部の操作で第1テキストが前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションに入力されると共に前記第1テキストの送信が指示されると、前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションにより前記第1テキスト及び前記ドキュメントを前記通信部から前記外部端末へと送信させ、該外部端末から前記第1テキストの回答として送信されてきた第2テキストが前記通信部で受信されると、前記第2テキストを、前記ソーシャルネットワークサービスアプリケーションから前記ドキュメントアプリケーションに出力させて、前記ドキュメントアプリケーションにより前記第1テキスト及び前記第2テキストを前記ドキュメントと共に前記表示部の画面に表示させる制御部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ソーシャルネットワークサービスによりドキュメントに関する質問及び回答を送受信して、質問及び回答を当該ドキュメントと共に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態にかかる情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
図2】ドキュメントに対する質問や回答のテキストを表示部に表示させ、ドキュメント及び質問や回答のテキストなどを履歴情報として記憶部に記憶させる制御手順を示すフローチャートである。
図3】情報処理装置の表示部に表示された初期画面を例示する図である。
図4】表示部の画面に表示されたドキュメントを示す図である。
図5】表示部の画面に表示されたドキュメントの一部が選択されて符号「?」が入力された状態を示す図である。
図6】表示部の画面に表示されたドキュメント及びSNSの操作画面などを示す図である。
図7】表示部の画面に表示されたドキュメントの一部に質問のテキスト及び回答のテキストが追加された状態を示す図である。
図8】表示部の画面に表示されたドキュメント及び複数種のSNSのリストを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態にかかる情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
【0012】
本実施形態の情報処理装置10は、例えばパーソナルコンピューターであって、表示部11と、操作部12と、通信部13と、記憶部18と、制御ユニット19とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
【0013】
表示部11は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)などから構成される。
【0014】
操作部12は、ユーザーにより操作されるキーボードやポインティングデバイスである。
【0015】
通信部13は、通信インターフェイスであり、ネットワーク(イントラネットなど)を通じて外部端末(図示せず)に接続されて、外部端末との間でデータを送受信する。
【0016】
記憶部18は、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置であり、各種のアプリケーションプログラムや種々の情報等を記憶している。
【0017】
制御ユニット19は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等から構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット19は、上記のROM又は記憶部18に記憶された制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部21として機能する。
【0018】
制御部21は、情報処理装置10の全体的な制御を司る。制御ユニット19は、表示部11、操作部12、通信部13、及び記憶部18などと接続されている。制御部21は、該各構成要素の制御や、各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
【0019】
更に、制御部21は、操作部12の操作に応じた処理などを実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部21は、表示部11及び通信部13を制御する機能を有する。
【0020】
また、本実施形態の情報処理装置10において、制御部21は、ドキュメントアプリケーション(DOCAP)22及びソーシャルネットワークサービスアプリケーション(SNSAP)23などを記憶部18から読み出し、読み出したアプリケーションに従って動作する。ドキュメントアプリケーション(以下DOCアプリケーションと称す)22は、例えば、ワードプロセッサー等であり、テキストや画像などからなるドキュメントを、操作部12に入力されるユーザーからの指示に従って作成及び編集するアプリケーションである。ソーシャルネットワークサービスアプリケーション(以下SNSアプリケーションと称す)23は、通信部15を通じて、操作部12に入力されたテキストを表示部11に表示させると共に、当該テキストを通信相手の外部端末に送信し、また外部端末の当該SNSアプリケーションから送信されてきたテキストが通信部15で受信されると、この受信されたテキストを表示部11に表示させるアプリケーションである。
【0021】
ここで、本実施形態の情報処理装置10では、DOCアプリケーション22により資料などのドキュメントが表示部11に表示されている状態で、ユーザーがドキュメントを見て疑問を生じたときには、SNSアプリケーション23により、そのドキュメントに関する質問のテキストを他のユーザーの外部端末に送信させ、その質問に対する回答のテキストを外部端末から受信する。DOCアプリケーション22は、それらの質問及び回答のテキストをSNSアプリケーション23から取得して、ドキュメントに付け加えて表示部11に表示させる。また、DOCアプリケーション22は、ドキュメント、質問及び回答のテキストなどを履歴情報として記憶部18に記憶させ、この履歴情報に基づきドキュメントの内容と、これに含まれる質問及び回答のテキストとを表示部11に表示させる。このため、ユーザーがドキュメントの内容と、質問及び回答を示すテキストとを、同時にかつ随時見ることができ、利便性が向上する。
【0022】
次に、そのようにDOCアプリケーション22及びSNSアプリケーション23により、ドキュメントに対する質問及び回答のテキストを表示部11に表示させ、ドキュメント及び質問や回答のテキストなどを履歴情報として記憶部18に記憶させる制御手順を、図2に示すフローチャート等を参照して説明する。
【0023】
制御部21は、例えば図3に示すような初期画面G1を表示部11に表示させる。この初期画面G1には、それぞれの機能に対応付けられた複数のアイコン41a~41h等が表示されている。ユーザーによる操作部12のポインティングデバイスの操作で、例えばフォルダを示すアイコン41hが指定されると、制御部21は、その指定されたアイコン41hに対応付けられた、当該フォルダ内の各ファイルを表示させる指示の入力を受け付け、この指示に従って、記憶部18に記憶されているフォルダ内の各ファイルを検索し、フォルダ内の各ファイルを示すそれぞれのアイコンを表示部11の画面に表示させる。ユーザーが操作部12のポインティングデバイスを操作して、その画面に表示されている任意のアイコンが示すファイルを開く指示を入力すると、制御部21は、当該アイコンに対応付けられたファイルのドキュメントを記憶部18から読み出すと共に、DOCアプリケーション22を実行して、DOCアプリケーション22として当該ドキュメントを開き、当該ドキュメントを表示部11の画面に表示させる(S101)。例えば、DOCアプリケーション22により、図4に示すようにドキュメント31が表示部11の画面に表示される。なお、以下において、制御部21がDOCアプリケーション22として動作して制御又は処理を実行する場合、DOCアプリケーション22が当該制御又は処理を実行する等として表現するものとする。
【0024】
この状態で、ユーザーが、操作部12のポインティングデバイスを操作して、当該ドキュメントのスクロール又は拡大縮小をさせる指示を入力すると、DOCアプリケーション22は、それらの指示に応じて表示部11の画面上でドキュメントをスクロール表示又は拡大縮小表示する。これにより、ユーザーがドキュメントの全体を見ることができる。このとき、ユーザーは、ドキュメントの内容を示すテキスト又は画像を視認して、ドキュメントの一部をなすドキュメント又は画像について疑問が生じたならば、操作部12のポインティングデバイスを操作して、表示部11の画面上において、該ドキュメントの一部である、疑問が生じたドキュメント又は画像の表示箇所を指定する。DOCアプリケーション22は、その指定されたドキュメントの一部を選択し、ハイライト表示させる。ここで、例えば、ユーザーは、操作部12のキーボードを操作して、ドキュメントの一部の最後に符号「?」を入力すると、DOCアプリケーション22は、表示部11の画面上で当該ドキュメントの一部の最後の箇所に符号「?」を表示させる(S102)。例えば、図5に示すようにドキュメントの一部31Aが選択されてハイライト表示され、ドキュメントの一部31Aの最後の箇所に符号「?」32が表示部11の画面に表示される。なお、DOCアプリケーション22が、ポインティングデバイスの右クリックに応じて、符号「?」32を表示させる指示を受け付け、この指示に従って、符号「?」32を表示させるものとしてもよい。
【0025】
続いて、ユーザーは、操作部12のポインティングデバイスを操作して、表示部11の画面に表示されている符号「?」を指定する。制御部21は、符号「?」に対する指定を受け付けると(S103)、SNSアプリケーション23を実行して、SNSアプリケーション23として、SNSの操作画面を表示部11に表示させ、上記選択したドキュメントの一部31Aを、DOCアプリケーション22からSNSアプリケーション23に出力させる(S104)。なお、以下において、制御部21がSNSアプリケーション23として動作して制御又は処理を実行する場合、SNSアプリケーション23が当該制御又は処理を実行する等として表現するものとする。
【0026】
そして、ユーザーが、操作部12の操作で、上記疑問が生じたドキュメントの一部に対する質問を示すテキストを入力すると、SNSアプリケーションは、SNSの操作画面に、該入力された質問のテキストを表示させ、質問のテキスト及びS104で取得したドキュメントの一部31Aを通信部15から外部端末へと送信させる(S105)。
【0027】
外部端末では、情報処理装置10で動作しているものと同一のSNSアプリケーション23によりそれらの質問のテキスト及びドキュメントの一部を受信して、当該テキスト及びドキュメントの一部をSNSの操作画面に表示させる。そして、外部端末のSNSアプリケーション23は、該外部端末のユーザーが入力した回答としてのテキストを情報処理装置10へと返信する。
【0028】
情報処理装置10では、SNSアプリケーション23が、上記外部端末から送信された回答のテキストが通信部15で受信されたとき、その回答を示すテキストを、上記質問を示すテキストと共に、SNSの操作画面に表示させる(S106)。例えば、図6に示すように質問のテキストTQ及び回答のテキストTAがSNSの操作画面33に表示される。
【0029】
更に、SNSアプリケーション23は、それらの質問のテキストTQ及び回答のテキストTAをDOCアプリケーション22に出力する。DOCアプリケーション22は、それらの質問のテキストTQ及び回答のテキストTAをSNSアプリケーション23から取得する。DOCアプリケーション22は、質問のテキストTQ及び回答のテキストTAを示すSNSの操作画面33を、ドキュメントの一部31Aに隣接させて、表示部11の画面に表示させる(S106)。例えば、図7に示すように質問のテキストTQ及び回答のテキストTAを示すSNSの操作画面33が、ドキュメントの一部31Aと共に表示部11の画面に表示される。
【0030】
そして、DOCアプリケーション22は、ドキュメントのファイル名、ドキュメントの一部31A、質問のテキストTQ、及び回答のテキストTAを履歴情報として記憶部18に記憶させる(S107)。
【0031】
以降、SNSの操作画面に対してSNSアプリケーション23が終了されない限り、上記と同様に、ユーザーは、ドキュメントの他の一部に対する新たな疑問が生じた場合に、操作部12のポインティングデバイスを操作して、該ドキュメントの他の一部を指示し、操作部12のキーボードを操作して、ドキュメントの他の一部の最後に符号「?」を入力することにより、S102~S107の処理を繰り返すことが可能とされる。すなわち、これらの処理は、ユーザーが、操作部12を操作して、SNSアプリケーション23を終了させる終了指示を入力するまで(S108「No」)、繰り返される。
【0032】
そして、ユーザーが、操作部12を操作して、SNSアプリケーション23を終了させる終了指示を入力すると(S108「Yes」)、制御部21は、その指示に応じてSNSアプリケーション23を終了させる。この後、図2に示す処理を終了する。
【0033】
このように本実施形態では、ドキュメントに関する質問のテキストをSNSアプリケーション23から他のユーザーの外部端末に送信し、その質問に対する回答のテキストを外部端末から受信し、それらの質問や回答のテキストをDOCアプリケーション22がドキュメントに付け加えて表示部11に表示させているので、ユーザーが質問や回答を理解し易く、利便性が向上する。
【0034】
また、DOCアプリケーション22が、ドキュメントのファイル名、ドキュメントの一部、質問のテキスト、及び回答のテキストを示す履歴情報を作成して記憶部18に記憶させるので、DOCアプリケーション22は、この履歴情報を用いて、ドキュメントの一部、質問や回答を再度表示部11に表示させることが可能である。例えば、DOCアプリケーション22は、ユーザーによる操作部12の操作で入力される指示に応じて、上記履歴情報を記憶部18から読み出して表示部11の画面に表示させる。すなわち、DOCアプリケーション22は、その指示されたドキュメントのファイル名と共に記憶されているドキュメントの一部、質問のテキスト、及び回答のテキストを履歴情報から読み出して、表示部11の画面に表示させる。これにより、ユーザーは、過去に行った質問又は当該質問に対する回答を忘れても、当該質問及び回答を速やかに確認することができる。
【0035】
尚、上記実施形態では、1つのソーシャルネットワークサービスを利用しているが、複数種のソーシャルネットワークサービスのいずれかを選択的に用いるようにしてもよい。例えば、図8に示すようにドキュメントの一部31Aがハイライト表示され、かつ、ドキュメントの一部31Aの最後の箇所に符号「?」32が表示部11の画面に表示されている状態で、ユーザーが操作部12のポインティングデバイスを操作して符号「?」を指定したとき、DOCアプリケーション22は、その符号「?」に対する指定に応答して、複数種のソーシャルネットワークサービスのリストLIを表示部11に表示させる。ユーザーは、操作部12のポインティングデバイスを操作して任意のソーシャルネットワークサービスを選択する指示を入力する。記憶部18には、複数種のソーシャルネットワークサービスのSNSアプリケーションが記憶されており、制御部21は、ユーザーによる上記指示で選択された任意のソーシャルネットワークサービスのSNSアプリケーションを実行する。このSNSアプリケーションは、上述したSNSアプリケーションによる処理と同様にして、このSNSアプリケーションによりSNSの操作画面を表示部11に表示させ、ユーザーが入力した、ドキュメントの一部についての質問のテキスト、及び外部端末から受信された当該質問に対する回答のテキストを、当該ドキュメントの一部と共に、そのSNSの操作画面に表示させ、当該質問のテキスト及び回答のテキスト、更に好ましくは、用いられたソーシャルネットワークサービスの種類を示す情報を加えて、DOCアプリケーション22に対して出力する。DOCアプリケーション22は、当該質問のテキスト及び回答のテキストを当該ドキュメントの一部と共に表示部11の画面に表示させる。この場合、DOCアプリケーション22は、ドキュメントのファイル名、ドキュメントの一部、質問のテキスト、及び回答のテキストだけではなく、用いられたソーシャルネットワークサービスの種類を示す情報を取得している場合は、用いられたソーシャルネットワークサービスの種類も履歴情報として記憶部18に記憶させる。この後、DOCアプリケーション22により履歴情報が記憶部18から読み出されて表示部11の画面に表示されたときには、履歴情報の表示に基づいて、ユーザーは、質問及び回答の送受信に利用したソーシャルネットワークサービスの種類を知ることができ、このソーシャルネットワークサービスのSNSアプリケーションを起動させることによって質問及び回答などの履歴を確認できる。
【0036】
また、上記実施形態において、ドキュメントの一部ではなく、ドキュメントそのものに対する質問及び回答を上記送受信及び表示の対象としてもよい。例えば、DOCアプリケーション22によりドキュメントが表示部11の画面に表示されている状態で、ユーザーが、ドキュメントの一部を選択することなく、操作部12のポインティングデバイス及びキーボードを操作して、ドキュメントの任意の箇所に符号「?」を入力すると、DOCアプリケーション22は、そのドキュメントの任意の箇所に符号「?」を表示させ、操作部12のポインティングデバイスの操作により符号「?」が入力されたときに、ドキュメント全体又はドキュメントのファイル名を取得してSNSアプリケーション23に出力し、SNSアプリケーション23により、SNSの操作画面に当該質問のテキスト及びドキュメント全体又はドキュメントのファイル名を表示させ、当該質問のテキスト及びドキュメント全体又はドキュメントのファイル名を外部端末に送信させる。そして、SNSアプリケーション23は、外部端末から受信した回答のテキストをSNSの操作画面に表示させ、更に、これら質問のテキスト及び回答のテキストをDOCアプリケーション22に出力する。DOCアプリケーション22は、取得した当該質問のテキスト及び回答のテキストをドキュメントの符号「?」に隣接させて表示部11の画面に表示させ、更に、ドキュメントのファイル名、質問のテキスト、及び回答のテキストを履歴情報として記憶部18に記憶させる。
【0037】
また、上記実施形態では、情報処理装置としてパーソナルコンピューターを例示しているが、スマートフォンや他の電子機器にも本発明を適用することができる。例えば、原稿の画像を読取る画像読取部と、読取られた画像を記録紙に記録する画像形成部とを備える画像形成装置であっても、情報処理装置10における表示部11、操作部12、通信部13、記憶部18、及び制御部21に相当する構成要件を備えていれば、この画像形成装置も本発明に係る電子機器の一実施形態となり得る。
【0038】
また、図1乃至図8を用いて説明した上記実施形態の構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0039】
10 情報処理装置
11 表示部
12 操作部
15 通信部
18 記憶部
19 制御ユニット
21 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8