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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】作業機械、作業支援システム
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/24 20060101AFI20240228BHJP
   E02F 9/20 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
E02F9/24 B
E02F9/20 J
E02F9/20 K
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020109192
(22)【出願日】2020-06-24
(65)【公開番号】P2022006751
(43)【公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】デロイトトーマツ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】森田 有輝
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 均
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 誠司
【審査官】柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/039522(WO,A1)
【文献】特開2016-011029(JP,A)
【文献】特開2008-038548(JP,A)
【文献】特開2020-077173(JP,A)
【文献】特開2019-218059(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/24
E02F 9/20
E02F 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者が作業機械を操作するための操作レバーと、
前記操作レバーの先端部の前側に設けられた凸状のマーカと、
前記マーカまでの距離を認識する認識装置と、
前記認識装置から送信された認識情報に基づいて、前記作業機械を駆動させる制御装置と、
を備えていることを特徴とする作業機械。
【請求項2】
作業者が作業機械を操作するための操作レバーと、
前記操作レバーの所定部位に設けられたマーカと、
前記マーカの有無又は当該マーカまでの距離を認識する認識装置と、
前記認識装置から送信された認識情報に基づいて、前記作業機械を駆動させる制御装置と、
を備えており、
前記認識装置は、測距センサであることを特徴とする作業機械。
【請求項3】
作業者が作業機械を操作するための操作レバーと、
前記操作レバーの所定部位に設けられたマーカと、
前記マーカの有無又は当該マーカまでの距離を認識する認識装置と、
前記認識装置から送信された認識情報に基づいて、前記作業機械を駆動させる制御装置と、を備えており、
前記制御装置に対して前記作業機械の制御を許可する安全装置を備え、
前記安全装置は、前記認識情報に基づいて前記認識情報から前記操作レバーの特定範囲における作業者の指の有無を判定し、前記作業者の指を認識した場合には所定の許可信号を出力し、前記作業者の指を認識しなかった場合には前記許可信号を出力しないことを特徴とする作業機械。
【請求項4】
請求項に記載の作業機械において、
前記操作レバーは、前記安全装置が特定の位置に作業者の指の有無を判定する判定用マーカを有し、
前記安全装置は、前記判定用マーカが前記指で隠れている場合には前記許可信号を出力し、前記判定用マーカが前記指で隠れていない場合には前記許可信号を出力しないことを特徴とする作業機械。
【請求項5】
請求項1~の何れか1項に記載の作業機械において、
前記操作レバーは、操作されたときに抵抗力が生じる抵抗力発生機構を備えていることを特徴とする作業機械。
【請求項6】
請求項1~の何れか1項に記載の作業機械において、
前記操作レバーは、操作されていないときに中立位置に復帰する中立位置復帰機構を備えていることを特徴とする作業機械。
【請求項7】
請求項1~の何れか1項に記載の作業機械において、
前記操作レバーが基部と両軸の接続部とを中心に動く二軸構造である場合に、作業者が把持する軸の所定部位及び前記接続部にそれぞれ前記マーカを有していることを特徴とする作業機械。
【請求項8】
作業者の操作に応じて、複数の操作対象の作業機械が選択的に遠隔操作し得るように前記操作対象の作業機械による作業を支援する遠隔操作装置と、前記遠隔操作装置と通信可能に接続されたサーバと、からなる作業支援システムであって、
前記遠隔操作装置は、
前記作業者が前記作業機械を操作するための操作レバーと、
前記操作レバーの所定部位に設けられたマーカと、
前記マーカの有無又は当該マーカまでの距離を認識する認識部と、
前記認識部によって認識された認識情報に基づいて、前記マーカに関するマーカ情報を抽出する制御部と、
前記サーバ及び作業機械と通信を行う通信部と、を備え、
前記遠隔操作装置の前記通信部は、前記マーカ情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
少なくとも前記マーカ情報と前記操作レバーの所定の作動軸に対する操作量と指令値との関係と、前記操作レバーに設定された特定の機能情報とを記憶する記憶部と、
前記マーカ情報に対応する前記機能情報を前記遠隔操作装置に送信する通信部と、を備え、
前記遠隔操作装置の前記制御部は、前記サーバから送信された前記機能情報に基づいて、前記認識部によって認識された認識情報から抽出した操作量又は操作状態に応じた操作指令を前記作業機械に送信することを特徴とする作業支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者が操作する操作レバーを備えた作業機械、当該作業機械による作業を支援する作業支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キャブ内に設けられた操作レバーに、様々な機能を持たせた作業機械が知られている。例えば、下記の特許文献1のショベルは、誤操作による事故を防止するため、条件によってアクチュエータの動きを制限する制御装置が取り付けられている。
【0003】
コントローラ(制御装置)は、画像認識技術により撮像装置により撮像した画像に、操作者が操作装置を操作している様子が映っているか否かを判定する。そして、コントローラは、操作装置が操作者により操作されていないと判定した場合、操作装置の制限状態を維持する(段落0047,0056、図5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2019/039522号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような操作レバーの機能は作業機械の安全性向上に役立つが、操作レバーの配線が多くなるため、キャブ内のレイアウト自由度が低下し、スペースが狭くなるという問題があった。
【0006】
また、操作者や作業環境に応じた操作し易いレバー形状、操作に対応した作業機械の動作パターンがあるが、配線が多くなることで操作レバーの交換、動作パターンの変更が困難になっていた。
【0007】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、操作レバーの交換が容易で、キャブ内のレイアウト性を向上させることができる作業機械及び作業支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明の作業機械の第1態様は、作業者が作業機械を操作するための操作レバーと、前記操作レバーの先端部の前側に設けられた凸状のマーカと、前記マーカまでの距離を認識する認識装置と、前記認識装置から送信された認識情報に基づいて、前記作業機械を駆動させる制御装置と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明では、作業者が作業機械の操作レバーを操作するとき、認識装置が操作レバーの所定部位に設けられた当該マーカまでの距離を認識する。制御装置は、このとき認識装置から送信される認識情報に基づいて、作業機械を駆動させる。
【0010】
当該認識情報に応じて作業機械の動作パターンを予め定めておくこくことで、操作レバーは、制御装置と接続する配線が不要となるため、運転室内にスペースが生まれ、レイアウト性を向上させることができる。また、配線がないことから操作レバーの交換も容易となり、作業者の好み操作レバーを使用することができる。
【0011】
第1発明の作業機械の第2態様は、作業者が作業機械を操作するための操作レバーと、前記操作レバーの所定部位に設けられたマーカと、前記マーカの有無又は当該マーカまでの距離を認識する認識装置と、前記認識装置から送信された認識情報に基づいて、前記作業機械を駆動させる制御装置と、を備えており、前記認識装置は、測距センサであることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、測距センサが操作レバーのマーカとの距離を測定し、制御装置に認識情報を送信する。これにより、作業者は、配線不要の操作レバーにより作業機械を操作することができる。
【0013】
また、第1発明の作業機械において、前記認識装置は、撮像センサであり、前記撮像センサは、前記マーカが撮像可能な位置に少なくとも1つ以上設けられていることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、少なくとも1つ以上の撮像センサが操作レバーのマーカを撮像して、制御装置に認識情報を送信する。これによっても、作業者は、配線不要の操作レバーより作業機械を操作することができる。
【0015】
第1発明の作業機械の第3態様は、作業者が作業機械を操作するための操作レバーと、前記操作レバーの所定部位に設けられたマーカと、前記マーカの有無又は当該マーカまでの距離を認識する認識装置と、前記認識装置から送信された認識情報に基づいて、前記作業機械を駆動させる制御装置と、を備えており、前記制御装置に対して前記作業機械の制御を許可する安全装置を備え、前記安全装置は、前記認識情報に基づいて前記操作レバーの特定範囲における作業者の指の有無を判定し、前記作業者の指を認識した場合には所定の許可信号を出力し、前記作業者の指を認識しなかった場合には前記許可信号を出力しないことを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、操作レバーに物理的なスイッチを設けていなくても、安全装置が、特定範囲に作業者の指があると認識すれば、当該スイッチの操作に相当する所定の許可信号を制御装置に出力することができる。操作レバーの任意の位置に操作機能を割り当てることができるため、操作レバーの形状の自由度を高めることができる。
【0017】
また、第1発明の作業機械において、前記操作レバーは、前記安全装置が特定の位置に作業者の指の有無を判定する判定用マーカを有し、前記安全装置は、前記判定用マーカが前記指で隠れている場合には前記許可信号を出力し、前記判定用マーカが前記指で隠れていない場合には前記許可信号を出力しないことが好ましい。
【0018】
安全装置は、作業者の指により判定用マーカが隠れているか否かを判定し、当該判定用マーカが隠れている場合に所定の許可信号を出力する。これにより、操作の有無を判断する精度を向上させることができる。
【0019】
また、第1発明の作業機械において、前記操作レバーは、操作されたときに抵抗力が生じる抵抗力発生機構を備えていることが好ましい。
【0020】
作業者は、抵抗力発生機構によって、操作レバーを操作した際に抵抗力を感じるようになっているので、操作レバーを所定の位置に保持することが容易となる。
【0021】
また、第1発明の作業機械において、前記操作レバーは、操作されていないときに中立位置に復帰する中立位置復帰機構を備えていることが好ましい。
【0022】
操作レバーは、中立位置復帰機構によって、操作されていないときに中立位置に復帰するようになっているので、意図せず操作レバーが操作されたと判定され、作業機械が作動してしまうことを防止することができる。
【0023】
また、第1発明の作業機械において、前記操作レバーが基部と両軸の接続部とを中心に動く二軸構造である場合に、作業者が把持する軸の所定部位及び前記接続部にそれぞれ前記マーカを有していることが好ましい。
【0024】
二軸構造の操作レバーの場合、作業者が把持し、操作の際に位置が移動する軸の所定部位(例えば、先端部)、及び両軸の接続部のそれぞれにマーカが設けられる。これにより、各マーカと認識装置との距離の関係を作業機械の動作に結び付けて、作業機械を操作することができる。
【0025】
第2発明は、作業者の操作に応じて、複数の操作対象の作業機械が選択的に遠隔操作し得るように前記操作対象の作業機械による作業を支援する遠隔操作装置と、前記遠隔操作装置と通信可能に接続されたサーバと、からなる作業支援システムであって、前記遠隔操作装置は、前記作業者が前記作業機械を操作するための操作レバーと、前記操作レバーの所定部位に設けられたマーカと、前記マーカの有無又は当該マーカまでの距離を認識する認識部と、前記認識部によって認識された認識情報に基づいて、前記マーカに関するマーカ情報を抽出する制御部と、前記サーバ及び作業機械と通信を行う通信部と、を備え、前記遠隔操作装置の前記通信部は、前記マーカ情報を前記サーバに送信し、前記サーバは、少なくとも前記マーカ情報と前記操作レバーの所定の作動軸に対する操作量と指令値との関係と、前記操作レバーに設定された特定の機能情報とを記憶する記憶部と、前記マーカ情報に対応する前記機能情報を前記遠隔操作装置に送信する通信部と、を備え、前記遠隔操作装置の前記制御部は、前記サーバから送信された前記機能情報に基づいて、前記認識部によって認識された認識情報から抽出した操作量又は操作状態に応じた操作指令を前記作業機械に送信することを特徴とする。
【0026】
第2発明の作業支援システムは、操作対象の作業機械による作業を支援する遠隔操作装置と、当該遠隔操作装置と通信可能に接続されたサーバとで構成されている。遠隔操作装置の操作レバーは所定部位にマーカが設けられ、認識部が当該マーカの有無又は当該マーカまでの距離を認識する。また、遠隔操作装置の制御部は、当該マーカの色、形状等に紐付けして、操作レバーの特性を記憶したマーカ情報を抽出する。
【0027】
当該マーカ情報は、遠隔操作装置の通信部からサーバに送信されると、当該サーバの通信部は、前記マーカ情報に対応する操作レバーの機能情報を遠隔操作装置に返す。そして、遠隔操作装置の制御部は、当該機能情報に基づいて当該認識情報から抽出した操作量又は操作状態に応じた操作指令を作業機械に送信して、作業機械を制御する。
【0028】
第2発明によれば、操作レバーを変更してもキャリブレーションを必要としないため、操作レバーの変更が容易になる。また、操作対象の作業機械の特性に応じて操作レバーを変更することができるので、操作の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の第1実施形態に係る作業機械を説明する図。
図2A】作業機械の操作機構の構成を説明する図。
図2B】(a)左側操作レバーの拡大図(マーカ)。(b)左側操作レバーの拡大図。
図2C】走行レバーの拡大図。
図3】作業機械の実機油圧機構を説明する図。
図4】左側操作レバーと撮像センサを説明する図。
図5】二軸型操作レバーと測距センサを説明する図。
図6】本発明の第2実施形態に係る作業支援システムを説明する図。
図7】遠隔操作装置で実行される制御フローチャート。
図8】マーカ情報とレバー特性の関係の一覧表。
図9】遠隔操作装置の操作レバーの拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下では、図面を参照しながら、本発明の作業機械、作業支援サーバの実施形態を説明する。
【0031】
[第1実施形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る作業機械40について説明する。
【0032】
作業機械40は、例えばクローラショベルであり、クローラ式の下部走行体427と、下部走行体427に旋回機構430を介して旋回可能に搭載された上部旋回体435とを備えている。また、上部旋回体435の前方左側部にはキャブ(運転室)425が設けられ、上部旋回体435の前方中央部には作動機構440が設けられている。
【0033】
この作業機械40は、主に実機制御装置400と、実機入力インターフェース410と、作動機構(作業アタッチメント)440と、安全装置450とで構成されている。
【0034】
実機制御装置400(本発明の「制御装置」)は、演算処理装置(シングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサ、若しくはこれを構成するプロセッサコア)により構成され、メモリ等の記憶装置から必要なデータ及びソフトウェアを読み取り、当該データを対象として当該ソフトウェアにしたがった演算処理を実行する。
【0035】
実機入力インターフェース410は、実機操作機構411と、認識装置414とを備えている。実機操作機構411は、キャブ425内の着座シートの周囲に配置された、複数の操作レバーで構成される。実機操作機構411は、具体的には、走行用操作装置と、旋回用操作装置と、ブーム用操作装置と、アーム用操作装置と、バケット用操作装置とからなり、各操作装置は、回動操作を受ける操作レバーを有している。
【0036】
走行用操作装置の操作レバー(走行レバー)は、作業機械40の下部走行体427を動作させるために操作される。走行レバーは、走行ペダルを兼ねていてもよい。例えば、走行レバーの基部又は下端部に固定された走行ペダルが設けられていてもよい。
【0037】
旋回用操作装置の操作レバー(旋回レバー)は、作業機械40の旋回機構430を構成する油圧式の旋回モータを動作させるために用いる。ブーム用操作装置の操作レバー(ブームレバー)は、作業機械40のブームシリンダ442を動作させるために用いる。
【0038】
また、アーム用操作装置の操作レバー(アームレバー)は、作業機械40のアームシリンダ444を動作させるために用い、バケット用操作装置の操作レバー(バケットレバー)は、作業機械40のバケットシリンダ446を動作させるために用いる。
【0039】
認識装置414は、キャブ425内に設備されており、操作レバーの所定部位に設けられたマーカの有無、又は当該マーカまでの距離を認識可能なセンサである。認識装置414は、例えば測距(TOF:Time Of Flight)センサであるが、非接触で距離を測定することができれば、近接センサでもよいし、ステレオカメラ、可視光カメラ等の撮像センサでもよい。なお、認識装置414は、キャブ425内にオペレータ(作業者)が存在するか否かの検出にも用いられる。
【0040】
作動機構(作業アタッチメント)440は、上部旋回体435に装着されたブーム441と、ブーム441の先端部に回動可能に連結されたアーム443と、アーム443の先端部に回動可能に連結されたバケット445とを備えている。作動機構440には、伸縮可能な油圧シリンダにより構成されたブームシリンダ442、アームシリンダ444及びバケットシリンダ446が装着されている。
【0041】
ブームシリンダ442は、作動油の供給を受けることにより伸縮して、ブーム441を起伏方向に回動させるように当該ブーム441と上部旋回体435との間に介在する。アームシリンダ444は、作動油の供給を受けることにより伸縮して、アーム443をブーム441に対して水平軸回りに回動させるように当該アーム443と当該ブーム441との間に介在する。
【0042】
また、バケットシリンダ446は、作動油の供給を受けることにより伸縮して、バケット445をアーム443に対して水平軸回りに回動させるように当該バケット445と当該アーム443との間に介在する。
【0043】
安全装置450は、オペレータが操作レバーを把持していると確認されたとき、ブームシリンダ442、アームシリンダ444、バケットシリンダ446等の油圧機構の駆動を許可する装置である。安全装置450は、認識装置414から送信された認識情報から操作レバーの特定範囲にオペレータの指の有無を判定して、オペレータの指が存在する場合に実機制御装置400に許可信号を出力する。
【0044】
例えば、認識装置414として撮像センサを用いた場合、安全装置450は、認識情報としての画像データを解析してオペレータの指の有無、すなわちオペレータが操作しているか否かを判定する。また、安全装置450は、オペレータの指が存在しない場合には、当該許可信号を出力しない。安全装置450が実機制御装置400に許可信号を送信した後、作業機械40の駆動が開始するので、作業機械40が意図しない動作を引き起こす可能性を低減することができる。
【0045】
次に、図2A図2Cを参照して、実機操作機構411を構成する各操作レバー、オペレータが着座するためのシートの一例等を説明する。
【0046】
図2Aに示すシートStは、アームレスト付きのハイバックチェアのような形態であるが、ヘッドレストがないローバックチェアのような形態、又は背もたれがないチェアのような形態等、オペレータOPが着座できる任意の形態であってもよい。
【0047】
シートStの前方には、左右のクローラに応じた左右一対の走行レバー4110が配置されている。シートStの右側フレームの前方に設けられている右側操作レバー(図示省略)が、前後方向に操作された場合にブームレバーとして機能し、かつ、左右方向に操作された場合にバケットレバーとして機能してもよい。
【0048】
同様に、シートStの左側フレームの前方に設けられている左側操作レバー4112が、前後方向に操作された場合にアームレバーとして機能し、かつ、左右方向に操作された場合に旋回レバーとして機能してもよい。また、レバーパターンは、オペレータOPの操作によって任意に変更されてもよい。
【0049】
認識装置414は、キャブ425内上方の、操作レバー(走行レバー4110、左側操作レバー4112等)が認識可能な位置に取り付けられている。以下では、オペレータOPが左側操作レバー4112を操作する場合を例に説明する。
【0050】
左側操作レバー4112は、その先端部にマーカM1を有している。認識装置414は、マーカM1の有無又は認識装置414とマーカM1との距離を認識することができる。
【0051】
認識装置414は、オペレータOPが左側操作レバー4112を操作しているとき、マーカM1の動き(左側操作レバー4112の傾斜状態)をとらえて認識装置414とマーカM1との三次元空間の距離を測定し、その情報(認識情報)を実機制御装置400に送信する。これにより、左側操作レバー4112の動きを作業機械40の動作に反映させていく。
【0052】
認識装置414から送信される認識情報は、実機制御装置400から操作指令として実機油圧機構448に送信される。また、安全装置450は、オペレータOPが左側操作レバー4112を操作していることを確認したとき、実機制御装置400に許可信号を送信する。
【0053】
左側操作レバー4112の操作パターンに関しては、キャリブレーションを行うことで、任意の操作パターンの設定を行う。また、操作レバー自体を変更する際には、新たな操作レバーにマーカを取り付けてキャリブレーションを行うことにより、レバー形状及び操作パターンを変更することができる。
【0054】
このような配線不要の操作レバーとすることで、操作レバーの交換が容易になる。これにより、作業環境やオペレータOPに合わせて最適な操作レバーを採用することができ、作業効率や安全性の向上につなげることができる。また、作業内容に応じて適切な操作レバーを選択し、迅速に交換することもできるため、レバー形状や操作パターンが異なる作業機械を複数所有する必要がなくなる。
【0055】
図2Bは、左側操作レバー4112の拡大図を示している。図2B(a)に示すように、左側操作レバー4112の先端部(上面)には、マーカM1と判定用マーカNが設けられている。マーカM1は凸状であり、オペレータOPの指が掛からない位置にあるため、常に認識装置414が認識することができる。一方、判定用マーカNは、オペレータOPが操作レバーを把持していることを判定するための平面状のマーカである。
【0056】
図2B(b)に示すように、判定用マーカNは、操作時にオペレータOPが親指を乗せると隠れる(認識装置414で検出されない)位置、すなわち、左側操作レバー4112上面の一領域に配置され、検出の有無は物理スイッチのオン、オフの代わりとなる。認識装置414は、判定用マーカNが隠れている場合、オペレータOPの指が存在するとして、安全装置450に許可信号を出力する。
【0057】
一方、認識装置414は、判定用マーカNが隠れていない(認識装置414で検出されている)場合、オペレータOPの指が存在しないとして当該許可信号を出力しない。判定用マーカNは円形に限られず、認識装置414で検出される大きさがあれば、色や形状は任意である。
【0058】
図2Cは、走行レバー4110の拡大図を示している。走行レバー4110については、その先端部(上面)のオペレータOPの指が掛からない位置にマーカM2が設けられている。マーカM2は円形の形状に限られず、認識装置414で検出される大きさがあれば、色や形状、凸状か否かは任意である。
【0059】
走行レバー4110及び左側操作レバー4112は、それぞれ抵抗力発生機構及び中立位置復帰機構を備えている。抵抗力発生機構は、操作レバーを倒すことにより、オペレータOPが反力(抵抗力)を感じる機構であり、操作レバーを所定の位置に保持することが容易になるという効果が期待できる。
【0060】
また、中立位置復帰機構は、オペレータOPが操作レバーを操作していないときに、操作レバーを中立位置(作動角度0°の位置)に復帰する機構であり、意図せず操作レバーが操作されたと判定され、作業機械40が作動してしまうことを防止する効果が期待できる。
【0061】
次に、図3を参照して、作業機械40の実機油圧機構448を構成する機器及び油圧回路について説明する。
【0062】
作業機械40の実機油圧機構448は、油圧シリンダ4481と、油圧モータ4482と、制御弁4483と、可変容量ポンプ4484と、エンジン4485と、パイロットギヤポンプ4486と、電磁比例弁4487と、実機制御装置400とで構成されている。
【0063】
油圧アクチュエータの1つである油圧シリンダ4481には、作業機械40を作動させるためのブームシリンダ442、アームシリンダ444及びバケットシリンダ446が含まれる。また、同じく油圧アクチュエータの1つである油圧モータ4482には、走行を行うための左右走行モータ及び上部旋回体435を動作させるための旋回モータが含まれる。
【0064】
制御弁4483には、油圧シリンダ4481を制御する制御弁4483aと、油圧モータ4482を制御する制御弁4483bとが含まれる。制御弁4483a及び制御弁4483bは、それぞれ油圧アクチュエータ(油圧シリンダ4481、油圧モータ4482)と可変容量ポンプ4484とを接続する油通路に配置されている。
【0065】
制御弁4483は、油圧アクチュエータに対して可変容量ポンプ4484が吐出した圧油の供給量、及び油圧アクチュエータの作動方向を制御する。また、制御弁4483は、電磁比例弁4487から出力される圧力に応じて弁の開度、接続する油通路が変化する。
【0066】
可変容量ポンプ4484はエンジン4485によって駆動され、上記油圧アクチュエータを作動させるための圧油を供給する。また、可変容量ポンプ4484は、ポンプの容量を可変させる機構を備えており、電磁比例弁4487から出力される圧力に応じてポンプ容量が可変する。
【0067】
パイロットギヤポンプ4486はエンジン4485によって駆動され、電磁比例弁4487が出力する圧力の圧源となる圧油を供給する。電磁比例弁4487は、実機制御装置400から入力される電流に応じて、パイロットギヤポンプ4486から供給される圧力を減圧し、出力する。
【0068】
実機制御装置400は、認識装置414及び安全装置450からの入力信号に基づいて電磁比例弁4487に電流を出力することで、可変容量ポンプ4484及び制御弁4483を制御し、油圧アクチュエータの作動を制御する。
【0069】
次に、図4図5を参照して、操作レバーに設けられたマーカの具体例を説明する。
【0070】
図4は、左側操作レバー4112(一軸型)と撮像センサ415A,415Bの例を示している。
【0071】
左側操作レバー4112は、その先端部にマーカM1を備えている。マーカM1は、撮像センサ415A,415Bで認識し易いサイズ、色の平面形状又は立体形状を有する。マーカM1の配置は、オペレータOPによる操作中及び操作前後に撮像センサ415A,415Bが認識可能な位置であればよい。
【0072】
図示するように、左側操作レバー4112の操作時にマーカM1が隠れてしまうことを防止するため、複数台の撮像センサ415A,415Bを設置してマーカM1を検知することが好ましい。また、2つの撮像センサ415A,415Bを用いることで、マーカM1までの三次元距離を正確に測定することができる。
【0073】
撮像センサ415A,415Bから得られる認識情報(画像データ)によれば、オペレータOPが左側操作レバー4112を把持しているか否かが分かる。作業機械40の安全装置450は、オペレータOPが左側操作レバー4112を把持していると判定したとき、実機油圧機構448(図2参照)の駆動を許可する。これにより、作業機械40が意図しない動作を引き起こす可能性を低減することができる。
【0074】
また、図5は、二軸を有する二軸型操作レバー4115と測距センサ416の例を示している。
【0075】
二軸型操作レバー4115は、基部に近い第1軸4115aと、把持部を有する第2軸4115bと、第1軸4115aと第2軸4115bとを変位可能に接続する接続部4115cとで構成されている。
【0076】
ここで、接続部4115cはマーカM3を有し、第2軸4115bはマーカM4を有している。測距センサ416は、二軸型操作レバー4115のマーカM3、マーカM4までの距離をそれぞれ計測し、二軸型操作レバー4115の動きを捉える。
【0077】
この場合も、測距センサ416を複数用意して、一方がマーカM3までの距離を計測し、他方がマーカM4までの距離を計測するようにしてもよい。なお、撮像センサを用いる場合、マーカM3とマーカM4とは、異なる色、形状又は大きさとして、明確に区別できるようにすることが好ましい。
【0078】
測距センサ416の認識情報(距離データ)により作業機械40を操作可能となれば、キャブ425内の各種操作レバーと他の機器とを接続する電気的な配線がなくなる。また、各種操作レバーと油圧配管や油圧ホースとの接続も必要なくなる。これにより、キャブ425内にスペースが確保できるようになり、レイアウト自由度が高まるという効果が生じる。
【0079】
操作レバーに静電センサを取り付け、オペレータOPが操作レバーを把持しているか否かを検出するようにしてもよい。例えば、図4で示した撮像センサ415A,415Bと併用することで、より確実に安全装置450が判定を行うことができる。なお、オペレータOPによっては操作レバーを把持する位置が異なるため、静電センサを複数取り付けることが好ましい。
【0080】
[第2実施形態]
次に、図6図9を参照して、本発明の第2実施形態に係る作業支援システムについて説明する。
【0081】
図6は、作業支援システム100の全体構成を示している。作業支援システム100は、作業支援サーバ10と、遠隔操作装置20と、作業機械40A,40Bとで構成されている。
【0082】
作業支援システム100は、オペレータOPが遠隔操作装置20を操作することで、操作対象として割り当てられた作業機械40A,40Bを選択的に遠隔操作し得るように構成されたシステムである。遠隔操作装置20により、遠隔地にある作業機械40A,40Bを操作可能であるため、遠隔操作装置20がマスター、作業機械40A,40Bがスレーブの関係にある。
【0083】
作業支援サーバ10、遠隔操作装置20及び作業機械40A,40Bは、5G等の無線通信網を含むネットワークNWにより相互に通信可能に構成されている。なお、作業支援サーバ10は、作業機械40A,40Bの切替え、移動、作業内容等に応じて、遠隔操作装置20の画像出力装置(図示省略)に出力される撮像画像を切り替える。
【0084】
作業支援サーバ10(本発明の「サーバ」)は、演算処理装置(シングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサ、若しくはこれを構成するプロセッサコア)を備え、メモリ等の記憶装置から必要なデータ及びソフトウェアを読み取り、当該データを対象として当該ソフトウェアにしたがった演算処理を実行する。また、作業支援サーバ10の無線通信機器は、ネットワークNWを経由して遠隔操作装置20に撮像画像の表示を指示したり、各種データの送受信をしたりする。
【0085】
次に、遠隔操作装置20は、遠隔制御装置(操作側制御装置)200と、認識装置214と、無線通信機器223と、安全装置250とで構成されている。
【0086】
遠隔制御装置200(本発明の「制御部」)には、演算部201及び記憶部202が含まれる。演算部201は、シングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサ、若しくはこれを構成するプロセッサコアにより構成され、記憶部202から必要なデータ及びソフトウェアを読み取り、当該データを対象として当該ソフトウェアにしたがった演算処理を実行する。
【0087】
演算部201は、認識装置214による認識情報(画像データ等)に基づいて、操作レバー280が有するマーカMに関するマーカ情報を抽出する(図9参照)。また、記憶部202には、各種マーカの設定(マーカ設定)が記憶されている。これは、具体的には、マーカの形状や色彩、凸状か否かに関する情報である。
【0088】
認識装置214(本発明の「認識部」)は、遠隔操作装置20に設置されたデジタルカメラ、ステレオカメラ等の撮像センサ又は測距センサである。また、安全装置210は、オペレータOPが操作レバー280を把持しているとき許可信号を出力し、作業機械40A,40B(実機油圧機構448)の駆動を許可する装置である。
【0089】
安全装置210は、例えば、認識装置214による認識情報を解析してオペレータOPが操作しているか否かを判定する。安全装置210があることにより、作業機械40A,40Bが意図しない動作を引き起こす可能性を低減することができる。無線通信機器223は、ネットワークNWを経由して作業機械40A,40Bに操作指令したり、作業支援サーバ10との間でデータの送受信を行ったりする。
【0090】
次に、作業機械40Aは、実機制御装置(実機側制御装置)400と、無線通信機器420と、実機油圧機構448と、バケット445とで構成されている。また、作業機械40Bは、実機制御装置(実機側制御装置)400と、無線通信機器420と、実機油圧機構448と、リフティングマグネット447とで構成されている。作業機械40A,40Bは、何れもクローラショベルであるが、それぞれ異なる作業を担当する。
【0091】
作業機械40Aの無線通信機器420は、遠隔操作装置20からの操作指令を受信し、当該操作指令を実機制御装置400に送信する。これにより、実機油圧機構448を介してバケット445が作動するようになる。同様に、作業機械40Bの無線通信機器420は、遠隔操作装置20からの操作指令を受信し、当該操作指令を実機制御装置400に送信する。これにより、実機油圧機構448を介してリフティングマグネット447が作動するようになる。
【0092】
遠隔操作装置20は、作業機械40A,作業機械40Bを1機ずつ切り替えて操作することができるが、オペレータOPがマーカMを有する操作レバー280を操作する(図9参照)。認識装置214は、オペレータOPが操作レバー280を操作しているとき、マーカMの動きをとらえた認識情報を生成する。そして、遠隔制御装置200は、当該認識情報から操作指令を生成して、作業機械40A又は作業機械40Bに送信する。これにより、遠隔操作装置20から作業機械40A,40Bを操作することができる。
【0093】
次に、図7を参照して、作業支援システム100の遠隔操作装置20で実行される制御フローチャートを説明する。今回、認識装置214として、撮像センサ(可視光カメラ)を用いる。なお、適宜、図8及び図9を参照して、説明を補足する。
【0094】
まず、遠隔操作装置20の遠隔制御装置200は、記憶部202からマーカ設定を読み出す(STEP01)。これにより、後に取得される認識情報(画像データ等)に対する準備が行われる。
【0095】
次に、遠隔制御装置200は、認識装置214から画像データを取得する(STEP02)。当該画像データは、操作レバー280のマーカMを撮像した画像である(図9参照)。
【0096】
次に、遠隔制御装置200(演算部201)は、マーカ情報を抽出する(STEP03)。具体的には、前ステップにて取得した画像データからマーカMの色及び形状を抽出して、マーカ情報とする。
【0097】
その後、遠隔制御装置200は、抽出したマーカ情報がマーカ設定と一致しているか否かを判定する(STEP04)。前ステップで抽出したマーカ情報がマーカ設定と一致している場合にはSTEP02に戻り、遠隔制御装置200は、認識装置214にマーカMの動きを追跡させる。一方、当該マーカ情報がマーカ設定と一致していない場合には、STEP05に進む。
【0098】
マーカ情報がマーカ設定と一致していない場合(STEP04で「NO」)、遠隔制御装置200は、当該マーカ情報をサーバ(作業支援サーバ10)に送信する(STEP05)。
【0099】
その後、遠隔制御装置200は、作業支援サーバ10からマーカ情報に対応するレバー特性情報を受信したか否かを判定する(STEP06)。作業支援サーバ10には、図8に示すような、マーカ情報とレバー特性情報の関係の一覧表が記憶されている。
【0100】
例えば、マーカ情報の色及び形状が、それぞれ「赤」、「円形」である場合(図8の4段目)、レバー特性情報の第1軸方向の作動範囲及び操作量、第2軸方向の作動範囲及び操作量は、一覧表に示す角度となる。例えば、第1軸方向について、作動範囲の「-30°」は操作量の「-100」に対応し、作動範囲の「30°」は操作量の「100」に対応する。また、この場合、スイッチ有無は、スイッチA,Bが共に「有」である。
【0101】
図9に示すように、操作レバー280は円形のマーカMを有し、中立位置O(作動角度0°)を中心として、第1軸Pと第2軸Qの2方向にそれぞれ異なる範囲作動する。なお、操作レバー280の上面にあるスイッチA,Bは、何れも判定用マーカである。
【0102】
このように、図8の一覧表には、マーカ情報とレバー特性情報の様々なパターンを組合せが予め登録されている。マーカ情報は、マーカM自体の色及び形状に加えて、上面の模様又は図形の色、形状、凹凸等を含むようにして、パターンを増加させることもできる。
【0103】
作業支援サーバ10は、前ステップで遠隔制御装置200から送信されたマーカ情報に対応するレバー特性情報を遠隔制御装置200に返す。そして、遠隔制御装置200がレバー特性情報を受信した場合にはSTEP07に進み、まだ受信していない場合には受信するまで待機する。
【0104】
最後に、遠隔制御装置200がレバー特性情報を受信した場合(STEP06で「YES」)、マーカ設定のマーカ情報とレバー特性情報を更新して、記憶部202に記憶する(STEP07)。これにより、遠隔制御装置200は、更新された情報に基づいて、認識装置214にマーカMの動きを追跡させる。
【0105】
このように、作業支援サーバ10は、遠隔操作装置20からの要求に応じて、レバー特性情報を提供する。従って、遠隔操作装置20は、オペレータOPが操作レバー280を操作することにより、遠隔地にある作業機械40A,40Bを安全かつ確実に操作することができる。また、操作レバーを変更してもキャリブレーションを必要としないため、操作レバーの変更が容易になる。
【0106】
以上、本発明を実施するための実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更することができる。
【0107】
第2実施形態の作業支援システム100では、マーカ情報とレバー特性情報の一覧表は作業支援サーバ10内に格納されていたが、遠隔制御装置200の記憶部202に記憶されていてもよい。この場合、遠隔操作装置20から作業支援サーバ10に問合せしなくても、新たな操作レバーへの変更を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0108】
10…作業支援サーバ、20…遠隔操作装置、40,40A,40B…作業機械、100…作業支援システム、200…遠隔制御装置、214…認識装置、223…無線通信機器、250…安全装置、280…操作レバー、400…実機制御装置、410…実機入力インターフェース、414…認識装置、415A,415B…撮像センサ、416…測距センサ、420…無線通信機器、425…キャブ、427…下部走行体、435…上部旋回体、440…作動機構、445…バケット、447…リフティングマグネット、448…実機油圧機構、450…安全装置、4110…走行レバー、4112…左側操作レバー、4115…二軸型操作レバー。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9