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  • 特許-車両用マッドガード 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】車両用マッドガード
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/18 20060101AFI20240228BHJP
【FI】
B62D25/18 B
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020195098
(22)【出願日】2020-11-25
(65)【公開番号】P2022083659
(43)【公開日】2022-06-06
【審査請求日】2023-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野瀬 康仁
(72)【発明者】
【氏名】アン ビョンヒョン
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-203239(JP,A)
【文献】実開平03-098187(JP,U)
【文献】実開平01-021075(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用マッドガードであって、
車体の外装部品に取り付けられてタイヤの泥跳ねを後方から防ぐマッドガード本体と、
該マッドガード本体の車幅方向の一部から後方に延びて前記外装部品に対し車幅方向の外側に高さ方向に延びる縦の見切り線を露出させるよう前方から臨む見切り部と、
該見切り部の車幅方向の内側に設けられて該見切り部を内側から補強する補強部材と、を有し、
前記補強部材が、前記見切り部に沿って前記見切り部に車幅方向の内側から対面するように高さ方向と前後方向とに延びるパネル状の第1補強面部と、該第1補強面部に沿って該第1補強面部から車幅方向の内側に張り出すように延びるパネル状の第2補強面部と、該第2補強面部と前後方向に対向するように前記第1補強面部に沿って前記第1補強面部から車幅方向の内側に張り出すように延びるパネル状の第3補強面部と、を備え、前記第1補強面部と前記第2補強面部と前記第3補強面部とによって車幅方向の内側に開口を向けるように高さ方向に延びる横断面コ字状の板形状を成す車両用マッドガード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用マッドガードに関する。詳しくは、車体の外装部品に取り付けられてタイヤの泥跳ねを後方から防ぐ車両用マッドガードに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のタイヤの後ろに取り付けられる車両用マッドガードが知られている(特許文献1)。この車両用マッドガードは、車体のバンパに取り付けられて、車両走行時にタイヤから跳ね上がる水や泥の外部への飛散を防止する構成とされる。具体的には、車両用マッドガードは、バンパの前側面に設けられてタイヤに後方から臨むマッドガード本体と、マッドガード本体の外側縁から後方に延びてバンパの外側面に被せられるひれ部と、を備える。上記ひれ部の被せにより、車両用マッドガードとバンパとの間の見切りが、外部に露出しにくい構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平7-291149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両の外観意匠が、車両用マッドガードとバンパとの間に車幅方向外側を向く縦の見切り線が露出するものとなる場合、車両用マッドガードの見切り部から水や泥等の飛散物が漏出しやすくなる。そこで、本発明は、車体の外装部品との間の見切りの見栄え品質を適切に確保することが可能な車両用マッドガードを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の車両用マッドガードは次の手段をとる。
【0006】
すなわち、本発明の車両用マッドガードは、車体の外装部品に取り付けられてタイヤの泥跳ねを後方から防ぐマッドガード本体と、マッドガード本体の車幅方向の一部から後方に延びて外装部品に対し車幅方向の外側に高さ方向に延びる縦の見切り線を露出させるよう前方から臨む見切り部と、見切り部の車幅方向の内側に設けられて見切り部を内側から補強する補強部材と、を有する。
【0007】
上記構成によれば、車両用マッドガードが、車体の外装部品に対して見切り部を前方から臨ませる構成であっても、補強部材による内側からの補強により、見切り部をばたつかせにくくすることができる。したがって、上記見切り部と車体の外装部品との間の見切りの見栄え品質を適切に確保することができる。
【0008】
また、本発明の車両用マッドガードは、更に次のように構成されていても良い。補強部材が、見切り部に沿って見切り部に車幅方向の内側から対面するように高さ方向と前後方向とに延びるパネル状の第1補強面部と、第1補強面部に沿って第1補強面部から車幅方向の内側に張り出すように延びるパネル状の第2補強面部と、を備える。
【0009】
上記構成によれば、見切り部に沿って高さ方向に延びる補強部材の構造強度を適切に高めて、見切り部と車体の外装部品との間の見切りの見栄え品質をより適切に確保することができる。
【0010】
また、本発明の車両用マッドガードは、更に次のように構成されていても良い。補強部材が、第2補強面部と前後方向に対向するように第1補強面部に沿って第1補強面部から車幅方向の内側に張り出すように延びるパネル状の第3補強面部を更に備える。
【0011】
上記構成によれば、補強部材の構造強度を更に適切に高めて、見切り部と車体の外装部品との間の見切りの見栄え品質をより適切に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態に係る車両用マッドガードの概略構成を表す側面図である。
図2】車両用マッドガードの分解斜視図である。
図3図1のIII-III線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
【0014】
《第1の実施形態》
(車両用マッドガード10の概略構成)
始めに、本発明の第1の実施形態に係る車両用マッドガード10の構成について、図1図3を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。各図中、前方向は車両の進行方向を指す。また、以下の説明において、具体的な参照図を示さない場合、或いは参照図に該当する符号がない場合には、図1図3のいずれかの図を適宜参照するものとする。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係る車両用マッドガード10は、自動車の右側のリヤタイヤTの後ろに取り付けられる泥よけとして構成される。具体的には、車両用マッドガード10は、車体1の右後ろ側のリヤバンパ2の前部に取り付けられて、リヤタイヤTに後方から臨むように設けられる。上記取り付けにより、車両用マッドガード10は、車両走行時にリヤタイヤTから跳ね上がる水や泥の外部への飛散を後方から防ぐ。
【0016】
また、車両用マッドガード10は、上記リヤタイヤTから跳ね上がる水や泥が、ホイールハウスを構成するリヤバンパ2の前部に直接当たることを防止して、ホイールハウスの耐久性を高めると共に、遮音性を確保する。ここで、リヤタイヤTが本発明における「タイヤ」に相当する。また、車両用マッドガード10が取り付けられる車体1の右後ろ側のリヤバンパ2が、本発明の「外装部品」に相当する。
【0017】
(車両用マッドガード10の各部の構成)
車両用マッドガード10は、リヤバンパ2の前部に取り付けられて、リヤタイヤTに後方から垂れ下がり状のガード面部11Aを向けた状態に設けられるマッドガード本体11を有する。マッドガード本体11は、ポリプロピレン(PP)とエチレンプロピレンゴム(EPDM)とを組み合わせた熱可塑性エラストマの射出成型部品から成る。
【0018】
具体的には、図2に示すように、マッドガード本体11は、上記ガード面部11Aと、リヤバンパ2への取付部となる座面部11Bと、車幅方向外側の意匠面を成す見切り部11Dと、を一体的に有する折れ曲がり板形状に形成されている。座面部11Bは、マッドガード本体11の上部が後方にL字板状に折り曲げられた形状とされることで形成されている。上記座面部11Bは、リヤバンパ2(図1参照)の前部に沿って下方から当てられてボルト締結されることにより、リヤバンパ2の前部に下方と前方とからそれぞれ当接した状態に固定される。
【0019】
ガード面部11Aは、座面部11Bの底板部分の後縁から下方に垂れ下がり状に延びる面部によって形成されている。上記ガード面部11Aの右側縁(車幅方向の外側縁)は、座面部11Bの底板部分の右側縁に沿って前方に折れ曲がり状に延びる形状とされる。そして、ガード面部11Aは、その右側縁から前方に延びた先の領域で、座面部11Bの立板部分と面一状に右方へと張り出し状に延びる張出面部11Cを形成する構成とされる。
【0020】
見切り部11Dは、座面部11Bの立板部分の右側縁(車幅方向の外側縁)近傍から後方に立板状に張り出すように延びる構成とされる。詳しくは、見切り部11Dは、その下縁部が上縁部よりも左側(車幅方向の内側)にずれるように傾いた左下がりの立板状に張り出す構成とされる。上記見切り部11Dは、その下縁部が、座面部11Bの底板部分の右側縁とひと続き状に繋がる形状とされる。それにより、見切り部11Dは、その内側面となる左側面が、座面部11Bの上側面と連続した面を成す構成とされる。
【0021】
上記見切り部11Dは、図3に示すように、リヤバンパ2の前部に対して前方から真っ直ぐ突き当たるように延びる構成とされる。それにより、見切り部11Dは、図1に示すように、リヤバンパ2の前部との間で、車幅方向の外側(右側)に高さ方向に延びる縦の見切り線Lを露出させる構成とされる。
【0022】
上記見切り部11Dは、車体1の車幅方向外側の意匠面を構成する部位であり、車両振動等の外的負荷によって車幅方向に大きくばたつくことがあると、見切りの見栄え品質を悪化させる懸念がある。また、リヤタイヤTから跳ね上がる水や泥が見切り部11Dの車幅方向の内側(左側)から外側(右側)へと漏出して見栄え品質を悪化させる懸念もある。
【0023】
そこで、本実施形態に係る車両用マッドガード10は、図2図3に示すように、上記見切り部11Dを内側(左側)から見栄えを損なうことなく補強することが可能な補強部材12を備える構成とされる。また、車両用マッドガード10は、上記補強部材12を見切り部11Dに簡便に接合することが可能な両面テープ13を備える構成とされる。
【0024】
補強部材12は、ポリプロピレン(PP)の射出成型部品から成る。補強部材12は、見切り部11Dの内側面(左側面)に沿って高さ方向に横断面コ字状に延びる略コ字板形状に形成されている。具体的には、補強部材12は、見切り部11Dの内側面に車幅方向の内側(左側)から対面するように高さ方向と前後方向とに延びる縦長なパネル形状の第1補強面部12Aを有する。第1補強面部12Aは、見切り部11Dの内側面と略同一の高さ寸法及び前後寸法を備え、見切り部11Dの内側面の略全域に亘って内側から広く面当接した状態にセットされる構成とされる。
【0025】
また、補強部材12は、第1補強面部12Aの前縁から第1補強面部12Aに沿って車幅方向の内側(左側)に張り出すように延びる縦長なパネル形状の第2補強面部12Bを有する。また、補強部材12は、第1補強面部12Aの後縁から第1補強面部12Aに沿って車幅方向の内側(左側)に張り出すように延びる縦長なパネル形状の第3補強面部12Cを有する。第2補強面部12Bと第3補強面部12Cとは、互いに前後方向に対面する。
【0026】
上記補強部材12は、上記第1補強面部12A、第2補強面部12B及び第3補強面部12Cを一体的に有する横断面コ字状の折れ曲がり板形状に形成されていることで、曲げや捩りに対する構造強度が適切に高められた構成とされる。上記補強部材12は、その第1補強面部12Aの外側面(右側面)が、見切り部11Dの内側面(左側面)に対して、両面テープ13により高さ方向の大部分の領域に亘って一体的に面当接した状態に接合されている。
【0027】
また、補強部材12は、その第3補強面部12Cの後面上の上下2箇所の位置に形成された各嵌合爪12Dが、リヤバンパ2の対応する各箇所に形成された各嵌合孔2A内に前方から差し込まれてスナップフィット嵌合されることで、リヤバンパ2の前部にも一体的に結合されている。上記各結合により、補強部材12は、マッドガード本体11の見切り部11Dに対してもリヤバンパ2の前部に対してもそれぞれ適切に固定された状態とされる。
【0028】
詳しくは、上記補強部材12は、その第1補強面部12Aが見切り部11Dに対して内側から高さ方向の全域に亘って面当接した状態にセットされる。また、補強部材12は、その第2補強面部12Bがマッドガード本体11の座面部11Bの立板部分に対して後側から高さ方向の全域に亘って面当接した状態にセットされる。また、補強部材12は、その第3補強面部12Cがリヤバンパ2の前部に対して前側から高さ方向の全域に亘って面当接した状態にセットされる。
【0029】
上記補強部材12の取り付けにより、見切り部11Dが内側から高さ方向の広い範囲に亘って適切に補強される。したがって、見切り部11Dが、車両振動等の外的負荷を受けても車幅方向に大きくばたつきにくい構成となる。詳しくは、見切り部11Dは、横断面コ字状の折れ曲がり板形状から成る構造強度の高い補強部材12によって、内側から適切に補強される。また、見切り部11Dは、補強部材12がリヤバンパ2の前部にも固定される構成により、内側からより適切に補強される。
【0030】
また、見切り部11Dは、補強部材12が略コ字板形状から成ることにより、リヤタイヤTから跳ね上がる水や泥が車幅方向の内側(左側)から侵入してきても、補強部材12によりこれらの外側(右側)への漏出が阻止される構成とされる。したがって、見切り部11Dの見栄え品質の悪化を適切に防ぐことができる。このように、マッドガード本体11とは別体の構成から成る補強部材12を見切り部11Dに接合する構成とすることで、見切り部11D自体を複雑な形状とすることなく見切り部11Dを簡便かつ適切に補強することができる。
【0031】
(まとめ)
以上をまとめると、本実施形態に係る車両用マッドガード10は、次のような構成となっている。なお、以下において括弧書きで付す符号は、上記実施形態で示した各構成に対応する符号である。
【0032】
すなわち、車両用マッドガード(10)は、車体(1)の外装部品(2)に取り付けられてタイヤ(T)の泥跳ねを後方から防ぐマッドガード本体(11)と、マッドガード本体(11)の車幅方向の一部から後方に延びて外装部品(2)に対し車幅方向の外側に高さ方向に延びる縦の見切り線(L)を露出させるよう前方から臨む見切り部(11D)と、見切り部(11D)の車幅方向の内側に設けられて見切り部(11D)を内側から補強する補強部材(12)と、を有する。
【0033】
上記構成によれば、車両用マッドガード(10)が、車体(1)の外装部品(2)に対して見切り部(11D)を前方から臨ませる構成であっても、補強部材(12)による内側からの補強により、見切り部(11D)をばたつかせにくくすることができる。したがって、上記見切り部(11D)と車体(1)の外装部品(2)との間の見切りの見栄え品質を適切に確保することができる。
【0034】
また、補強部材(12)が、見切り部(11D)に沿って見切り部(11D)に車幅方向の内側から対面するように高さ方向と前後方向とに延びるパネル状の第1補強面部(12A)と、第1補強面部(12A)に沿って第1補強面部(12A)から車幅方向の内側に張り出すように延びるパネル状の第2補強面部(12B)と、を備える。上記構成によれば、見切り部(11D)に沿って高さ方向に延びる補強部材(12)の構造強度を適切に高めて、見切り部(11D)と車体(1)の外装部品(2)との間の見切りの見栄え品質をより適切に確保することができる。
【0035】
また、補強部材(12)が、第2補強面部(12B)と前後方向に対向するように第1補強面部(12A)に沿って第1補強面部(12A)から車幅方向の内側に張り出すように延びるパネル状の第3補強面部(12C)を更に備える。上記構成によれば、補強部材(12)の構造強度を更に適切に高めて、見切り部(11D)と車体(1)の外装部品(2)との間の見切りの見栄え品質をより適切に確保することができる。
【0036】
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、以下に示す様々な形態で実施することができるものである。
【0037】
1.本発明の車両用マッドガードは、自動車の右後ろ側のタイヤの他、左後ろ側のタイヤや前側の左右のタイヤの泥跳ねを後方から防ぐものとしても適用することができるものである。車両用マッドガードが自動車の前側のタイヤの泥跳ねを後方から防ぐものとして適用される場合、その取り付けの相手側部材となる車体の外装部品は、例えば車体のロッカパネルとなる。
【0038】
2.マッドガード本体から後方に延びる見切り部は、マッドガード本体の車幅方向の外側縁から延びるものであっても良い。また、見切り部は、上記実施形態で示したように、車幅方向の中間部から後方に延びるものであっても良い。また、見切り部は、車体の外装部品に対し、互いの車幅方向の外側面を揃えるように面一状に前方から臨むものであっても良い。
【0039】
また、見切り部は、車体の外装部品に対し、互いの車幅方向の外側面の間に車幅方向の段差が形成されるように前方から臨むものであっても良い。その場合の段差は、見切り部が車体の外装部品よりも車幅方向の外側に張り出すものであっても良く、内側に引っ込むものであっても良い。
【0040】
3.補強部材は、金属やゴム等のマッドガード本体とは異なる材料から成るものであっても良い。また、補強部材は、マッドガード本体と同一の材料から成るものであっても良い。また、補強部材は、両面テープの他、溶着や接着剤を用いた接着、圧入嵌合やビス締結による結合、或いは一体成形により、マッドガード本体に接合される構成であっても良い。
【0041】
また、補強部材は、マッドガード本体に接合されるものの他、マッドガード本体に接合されることなく、単に見切り部に内側から当てられるように設けられて補強する構成であっても良い。また、補強部材は、第1補強面部と第2補強面部とから成る、第3補強面部を備えない略L字板形状から成る構成であっても良い。その場合、第2補強面部は、第1補強面部の前縁から車幅方向の内側に張り出すものでなくても良く、第1補強面部の後縁から車幅方向の内側に張り出すものであっても良い。また、第2補強面部は、第1補強面部の前後方向の中間部から車幅方向の内側に張り出すものであっても良い。
【0042】
また、補強部材の第2補強面部及び/又は第3補強面部は、必ずしもその前後に対面する部位、すなわち上記実施形態で言えばマッドガード本体の座部の立板部分やリヤバンパの前部に面当接するように設けられなくても良い。すなわち、第2補強面部及び/又は第3補強面部は、第1補強面部から張り出すことで補強部材の構造強度を高めるものであれば良く、必ずしもそれらの前後に対面する部位に面当接して設けられるものでなくても良い。
【0043】
上記第2補強面部及び/又は第3補強面部がそれらの前後に対面する部位(マッドガード本体の座部の立板部分やリヤバンパの前部)に面当接するように設けられる場合において、各対面部位に対しては、嵌合爪による嵌合の他、両面テープや接着剤による接合や、ビス締結による結合により結合されるようになっていても良い。
【0044】
また、補強部材の第2補強面部及び/又は第3補強面部は、必ずしも第1補強面部の高さ方向の全域から連続的に張り出すものでなくても良く、高さ方向の一部領域に連続的或いは断続的に張り出すように設けられるものであっても良い。また、第2補強面部と第3補強面部とは、必ずしも互いに同一の高さ領域に形成されなくても良く、互いに高さ方向にずれた位置に設けられるものであっても良い。
【0045】
また、補強部材は、見切り部に対し、見切り部の内側面全域に面当接するものでなく、内側面の一部領域に連続的或いは断続的に面当接するように設けられるものであっても良い。具体的には、補強部材は、例えば、見切り部に対し、見切り部の内側面の周囲全域のみ、或いは周囲の一部領域のみを補強するものであっても良い。また、補強部材は、L字板状やコ字板状等の開いた断面形状から成る構成の他、ロ字断面等の閉じた断面形状から成る構成であっても良い。また、補強部材は、中空断面の他、中実断面の形状から成る構成であっても良い。
【符号の説明】
【0046】
1 車体
2 リヤバンパ(外装部品)
2A 嵌合孔
10 車両用マッドガード
11 マッドガード本体
11A ガード面部
11B 座面部
11C 張出面部
11D 見切り部
12 補強部材
12A 第1補強面部
12B 第2補強面部
12C 第3補強面部
12D 嵌合爪
13 両面テープ
L 見切り線
T リヤタイヤ(タイヤ)
図1
図2
図3