IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社の特許一覧

特許7444850半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法
<図1>
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図1
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図2
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図3
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図4
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図5
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図6
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図7
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図8
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図9
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図10
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図11
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図12
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図13
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図14
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図15
  • 特許-半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20240228BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20240228BHJP
   H01L 25/065 20230101ALI20240228BHJP
   H01L 25/18 20230101ALI20240228BHJP
   H01L 23/28 20060101ALI20240228BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20240228BHJP
   H01L 23/15 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H01L25/08 H
H01L23/28 E
H01L23/12 501P
H01L23/14 C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021505604
(86)(22)【出願日】2020-02-10
(86)【国際出願番号】 JP2020005021
(87)【国際公開番号】W WO2020184027
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2023-02-01
(31)【優先権主張番号】P 2019045488
(32)【優先日】2019-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019127399
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】西田 裕史
(72)【発明者】
【氏名】酒井 清久
【審査官】柴山 将隆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/122449(WO,A1)
【文献】特開2013-105840(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0091015(US,A1)
【文献】特開2014-150213(JP,A)
【文献】特開昭58-105561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
H01L 25/07
H01L 23/28
H01L 23/12
H01L 23/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の半導体チップおよび当該第1の半導体チップに接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージと、
前記第1の半導体チップと信号のやりとりを行うとともに表面に前記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップと、前記第2の半導体チップの表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆う封止部と、前記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する前記封止部の面に形成される絶縁層と、前記絶縁層に配置される開口部を介して前記パッドに接続されて前記絶縁層に隣接して形成されて前記信号を伝達する第2の配線とを備える第2のパッケージと、
前記封止部を貫通し、前記第2の配線に接続されたビアプラグと、
前記基板および前記封止部の間に配置されて前記第1の配線前記ビアプラグとを接続する接続部とを具備し、
前記第2のパッケージは、前記第1のパッケージと対向する面の前記第1の半導体チップと対向する領域に凹部を備える
半導体装置。
【請求項2】
前記第2の半導体チップは、前記凹部および前記絶縁層の間に配置される請求項記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第2の半導体チップは、前記凹部の側面の近傍に配置される請求項記載の半導体装置。
【請求項4】
前記凹部は、当該凹部に対応する開口部が形成された第2の封止部前記封止部の前記第1のパッケージと対向する面に配することにより形成されている請求項記載の半導体装置。
【請求項5】
記ビアプラグは、前記凹部に配置される請求項記載の半導体装置。
【請求項6】
前記ビアプラグに隣接するとともに前記第1の半導体チップに対向する領域に配置される金属膜をさらに具備する請求項記載の半導体装置。
【請求項7】
入射光に基づいて画像信号を生成する撮像素子および当該撮像素子に接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージと、
前記撮像素子と信号のやりとりを行うとともに表面に前記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップと、前記第2の半導体チップの表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆う封止部と、前記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する前記封止部の面に形成される絶縁層と、前記絶縁層に配置される開口部を介して前記パッドに接続されて前記絶縁層に隣接して形成されて前記信号を伝達する第2の配線とを備える第2のパッケージと、
前記封止部を貫通し、前記第2の配線に接続されたビアプラグと、
前記基板および前記封止部の間に配置されて前記第1の配線前記ビアプラグとを接続する接続部とを具備し、
前記第2のパッケージは、前記第1のパッケージと対向する面の前記撮像素子と対向する領域に凹部を備える
撮像装置。
【請求項8】
前記基板は、透明な部材により構成され、
前記撮像素子は、前記基板を透過した前記入射光に基づいて前記画像信号を生成する請求項記載の撮像装置。
【請求項9】
第1の半導体チップおよび当該第1の半導体チップに接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージにおける前記第1の半導体チップと信号のやりとりを行うとともに表面に前記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップの表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆うとともにビアプラグを貫通させた封止部を配置する封止工程、前記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する前記封止部の面に絶縁層を形成する絶縁層形成工程前記絶縁層に形成される開口部を介して前記パッドに接続されるとともに前記ビアプラグと接続されて前記絶縁層に隣接して形成されて前記信号を伝達する第2の配線を形成する第2の配線形成工程、および前記封止部の前記第1のパッケージと対向する面に枠形状の第2の封止部を配置することにより、前記第1の半導体チップと対向する領域に凹部を形成する工程を備える第2のパッケージ製造工程と、
前記基板および前記封止部の間に配置される接続部により前記第1の配線前記ビアプラグとを接続する接続工程と
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項10】
第1の半導体チップおよび当該第1の半導体チップに接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージにおける前記第1の半導体チップと信号のやりとりを行うとともに表面に前記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップの表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆うとともにビアプラグを貫通させた封止部を配置する封止工程、前記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する前記封止部の面に絶縁層を形成する絶縁層形成工程および前記絶縁層に形成される開口部を介して前記パッドに接続されるとともに前記ビアプラグと接続されて前記絶縁層に隣接して形成されて前記信号を伝達する第2の配線を形成する第2の配線形成工程を備える第2のパッケージ製造工程と、
前記基板および前記封止部の間に配置される接続部により前記第1の配線前記ビアプラグとを接続する接続工程とを具備し、
前記封止工程は、凸部が形成された支持基板に配置された前記第2の半導体チップを覆う形状に前記封止部を配置した後に前記支持基板を除去することにより、前記封止部の前記第1のパッケージと対向する面の前記第1の半導体チップと対向する領域に凹部を形成する工程を含む
半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置、撮像装置および半導体装置の製造方法に関する。詳しくは、半導体チップが積層されて構成された半導体装置、当該構成を採る撮像装置および当該半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2つの半導体チップが積層されて構成された半導体装置が使用されている。複数の半導体チップを3次元に配置することにより、半導体装置を小型化することができる。このような半導体装置として、例えば、基板に撮像素子が実装されて構成された撮像素子パッケージと基板に画像処理チップが実装されて構成された画像処理パッケージとが積層されて構成された撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この撮像装置においては、撮像素子パッケージでは撮像素子が基板にフリップチップ実装され、画像処理パッケージでは画像処理チップが基板にフリップチップ実装されるとともに封止材により封止される。この撮像素子および画像処理チップが対向する位置に撮像素子パッケージおよび画像処理パッケージが配置され、それぞれの基板に配置された配線同士の間に球状に構成された半田が配置されて、それぞれのパッケージが機械的および電気的に接続される。この際、撮像素子および画像処理チップの間には空隙が形成され、熱伝導が軽減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2017/122449号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の従来技術では、それぞれのパッケージに配置された2つの基板が積層されるため、半導体装置が高背化するという問題がある。
【0006】
本開示は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、半導体チップが積層されて構成された半導体装置を低背化することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の態様は、第1の半導体チップおよび当該第1の半導体チップに接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージと、上記第1の半導体チップと信号のやりとりを行うとともに表面に上記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップと、上記表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆う封止部と、上記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する上記封止部の面に形成される絶縁層と、上記絶縁層に配置される開口部を介して上記パッドに接続されて上記絶縁層に隣接して形成されて上記信号を伝達する第2の配線とを備える第2のパッケージと、上記基板および上記封止部の間に配置されて上記第1の配線および上記第2の配線を接続する接続部とを具備する半導体装置である。
【0008】
また、この第1の態様において、上記封止部は、上記第1の半導体チップと対向する領域に凹部を備えてもよい。
【0009】
また、この第1の態様において、上記第2の半導体チップは、上記凹部および上記絶縁層の間に配置されてもよい。
【0010】
また、この第1の態様において、上記第2の半導体チップは、上記凹部の側面の近傍に配置されてもよい。
【0011】
また、この第1の態様において、上記凹部は、当該凹部に対応する開口部が形成された第2の封止部が上記封止部に隣接して配置されて形成されてもよい。
【0012】
また、この第1の態様において、上記凹部は、当該凹部に嵌合する凸部が形成された支持基板に上記第2の半導体チップが配置されて上記封止部が上記第2の半導体チップを覆う形状に配置された後に上記支持基板を除去することにより形成されてもよい。
【0013】
また、この第1の態様において、上記封止部は、自身を貫通するビアプラグを備えてもよい。
【0014】
また、この第1の態様において、上記ビアプラグは、上記第2の配線に接続され、上記接続部は、上記ビアプラグを介して上記第1の配線および上記第2の配線を接続してもよい。
【0015】
また、この第1の態様において、上記封止部は、上記第1の半導体チップと対向する領域に凹部を備え、上記ビアプラグは、上記凹部に配置されてもよい。
【0016】
また、この第1の態様において、上記ビアプラグに隣接するとともに上記第1の半導体チップに対向する領域に配置される金属膜をさらに具備してもよい。
【0017】
また、本開示の第2の態様は、入射光に基づいて画像信号を生成する撮像素子および当該撮像素子に接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージと、上記撮像素子と信号のやりとりを行うとともに表面に上記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップと、上記表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆う封止部と、上記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する上記封止部の面に形成される絶縁層と、上記絶縁層に配置される開口部を介して上記パッドに接続されて上記絶縁層に隣接して形成されて上記信号を伝達する第2の配線とを備える第2のパッケージと、上記基板および上記封止部の間に配置されて上記第1の配線および上記第2の配線を接続する接続部とを具備する撮像装置である。
【0018】
また、この第2の態様において、上記基板は、透明な部材により構成され、上記撮像素子は、上記基板を透過した上記入射光に基づいて上記画像信号を生成してもよい。
【0019】
また、本開示の第3の態様は、第1の半導体チップおよび当該第1の半導体チップに接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージにおける上記第1の半導体チップと信号のやりとりを行うとともに表面に上記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップの上記表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆う封止部を配置する封止工程、上記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する上記封止部の面に絶縁層を形成する絶縁層形成工程および上記絶縁層に形成される開口部を介して上記パッドに接続されて上記絶縁層に隣接して形成されて上記信号を伝達する第2の配線を形成する第2の配線形成工程を備える第2のパッケージ製造工程と、上記基板および上記封止部の間に配置される接続部により上記第1の配線および上記第2の配線を接続する接続工程とを具備する半導体装置の製造方法である。
【0020】
以上のような態様により、第2のパッケージにおいて第2の半導体チップおよび封止部に隣接して絶縁層および配線層が形成されて第2の半導体チップのパッドの配線が封止部の領域に再配線されるという作用を奏する。第2のパッケージにおいては、基板が省略され、低背化が想定される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示の実施の形態に係る半導体装置の構成例を示す図である。
図2】本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。
図3】本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。
図4】本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。
図5】本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。
図6】本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。
図7】本開示の第2の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。
図8】本開示の第2の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。
図9】本開示の第3の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。
図10】本開示の第3の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。
図11】本開示の第4の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。
図12】本開示の第5の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。
図13】本開示の第5の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。
図14】本開示の第6の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。
図15】本開示の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
図16】本技術が適用され得る撮像装置の一例であるカメラの概略的な構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、図面を参照して、本開示を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)を説明する。以下の図面において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。また、以下の順序で実施の形態の説明を行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
5.第5の実施の形態
6.第6の実施の形態
7.撮像装置の構成例
8.カメラへの応用例
【0023】
<1.第1の実施の形態>
[半導体装置の構成]
図1は、本開示の実施の形態に係る半導体装置の構成例を示す図である。同図は、撮像装置1の構成例を表す図である。同図の撮像装置1を例に挙げて本開示の実施の形態における半導体装置を説明する。同図の撮像装置1は、第1のパッケージ100と、第2のパッケージ200と、接続部301とを備える。
【0024】
第1のパッケージ100は、基板120に撮像素子110が実装されて構成されたパッケージである。撮像素子110は、基板120の表面(同図における紙面の奥側)に実装される。
【0025】
一方、第2のパッケージ200は、後述する撮像制御チップ210を有するファンアウトウェハレベルパッケージ(FOWLP:Fan Out Wafer Level Package)に構成される。このFOWLPは、基板が省略され、撮像制御チップ210が封止部(封止部220)に埋め込まれるとともに撮像制御チップ210の表面に形成された端子(パッド)から配線を引き出す再配線の領域を撮像制御チップ210の周囲の封止部の領域に拡張したパッケージである。CSP(Chip Size Package)と比較して、配線領域を広くすることができ、多くの端子を有する半導体チップの実装を容易に行うことができるパッケージである。また、再配線領域はウェハプロセスにより形成することができ、微細化が可能となる。同図の第2のパッケージ200は、2つの撮像制御チップ210を備える例を表したものである。
【0026】
接続部301は、第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とを電気的に接続するものである。この接続部301には、例えば、球形状に構成された半田ボールを使用することができる。同図の撮像装置1は、複数の接続部301が第1のパッケージ100および第2のパッケージ200に配置される例を表したものである。なお、撮像装置1は、請求の範囲に記載の半導体装置の一例である。
【0027】
[撮像装置の構成]
図2は、本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。同図は、図1において説明した撮像装置1の構成例を表す断面図である。
【0028】
第1のパッケージ100は、撮像素子110と、基板120と、配線140と、バンプ150と、接着剤160とを備える。
【0029】
撮像素子110は、照射された光を電気信号に変換する光電変換部を有する画素が2次元格子状に配置されて構成された半導体チップである。この撮像素子110は、照射された被写体からの光に基づく信号である画像信号を生成して撮像を行う。生成された画像信号は、後述する撮像制御チップ210に伝達される。また、同図の撮像素子110は、基板120を透過した入射光の撮像を行う。
【0030】
バンプ150は、撮像素子110および配線140を電気的に接続するものである。このバンプ150は、例えば、撮像素子110のパッド(不図示)上に柱状に形成された銅(Cu)等の金属により構成することができる。例えば、めっき法により柱状に形成されたCuによるバンプ、リフローにより形成された半田によるバンプおよび金(Au)線により形成されたスタッドバンプ等をバンプ150として使用することができる。
【0031】
基板120は、撮像素子110が実装される基板である。同図の基板120は表面に配線(配線140)が配置され、この表面に撮像素子110がフリップチップ実装される。また、同図の基板120は、ガラス等の透明な部材により構成される。この基板120を透過した入射光は、撮像素子110における画素が配置された面である受光面に照射される。
【0032】
配線140は、基板120の表面に配置される配線である。この配線140は、撮像素子110と電気的に接続されて信号を伝達するものである。具体的には、配線140は、バンプ150を介して撮像素子110に接続される。この信号には、撮像素子110により出力される画像信号や撮像素子110に入力される制御信号が該当する。配線140は、例えば、Cu等の金属により構成することができる。
【0033】
接着剤160は、撮像素子110を基板120に接着するものである。この接着剤160は、撮像素子110の周縁部に配置され、撮像素子110を基板120に接着する。これにより、上述のバンプ150による撮像素子110および配線140の間の接続を保護することができる。また、接着剤160および基板120により、撮像素子110の受光面を気密封止することができる。接着剤160には、例えば、エポキシ樹脂を使用することができる。
【0034】
なお、撮像素子110は、請求の範囲に記載の第1の半導体チップの一例である。配線140は、請求の範囲に記載の第1の配線の一例である。
【0035】
第2のパッケージ200は、撮像制御チップ210と、封止部220と、絶縁層230と、配線層240とを備える。
【0036】
撮像制御チップ210は、撮像素子110における撮像を制御する半導体チップである。この撮像制御チップ210は、制御信号を生成して撮像素子110に対して出力することにより、撮像を制御する。また、撮像制御チップ210は、撮像素子110により生成された画像信号の処理を行うこともできる。また、撮像制御チップ210は、画像信号を記憶するメモリにより構成することもできる。また、同図は、複数の撮像制御チップ210を配置する場合の例を表したものであるが、1つの撮像制御チップ210を配置する構成を採ることもできる。撮像制御チップ210の表面には絶縁膜212が配置される。この絶縁膜212は、例えば、窒化シリコン(SiN)により構成され、撮像制御チップ210の表面の保護および絶縁を行う膜である。また、撮像制御チップ210の表面には、パッド211が形成される。このパッド211は、撮像制御チップ210に信号等を伝達する電極であり、絶縁膜212に形成された開口部に配置される。
【0037】
封止部220は、撮像制御チップ210を封止するものである。この封止部220は、撮像制御チップ210の表面の少なくとも一部を露出させながら撮像制御チップ210を覆う形状に構成される。すなわち、撮像制御チップ210は、撮像制御チップ210の表面の少なくとも一部を露出させながら封止部220に埋め込まれた形状に配置される。同図においては、封止部220は、撮像制御チップ210の表面を露出させるとともに撮像制御チップ210の側面を覆う形状に構成される。封止部220は、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂により構成することができる。また、封止部220の強度を向上させるため、フィラーをこれらの樹脂に分散させることもできる。また、同図の封止部220には、ビアプラグ221が配置される。このビアプラグ221は、封止部220を貫通する形状に構成され、後述する配線層240に接続される。ビアプラグ221は、例えば、柱状に形成された金属により構成することができる。
【0038】
絶縁層230は、後述する配線層240を絶縁するものである。この絶縁層230は、撮像制御チップ210の表面および撮像制御チップ210の表面に隣接する封止部220の面に形成される。この撮像制御チップ210の表面に隣接する封止部220の面を封止部220の表面と想定すると、絶縁層230は、撮像制御チップ210および封止部220の表面に隣接して形成される。同図の絶縁層230には、撮像制御チップ210のパッド211に隣接する領域に開口部が形成される。絶縁層230は、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂およびフェノール樹脂等により構成することができる。
【0039】
配線層240は、撮像素子110との間においてやり取りされる信号を伝達する配線である。この配線層240は、絶縁層230に形成された開口部を介して撮像制御チップ210のパッド211に接続されるとともに絶縁層230に隣接して形成される。同図の配線層240は、ビアプラグ221や後述するパッド241に接続される。この配線層240および絶縁層230は、多層構成にすることもできる。すなわち、複数の配線層240および絶縁層230を積層して多層配線を構成することができる。同図は、配線層240および絶縁層230が2層に構成される例を表したものである。また、最外層の絶縁層230には、パッド241が配置される。このパッド241は、内層に配置された配線層240に接続される。撮像装置1は外部の回路との間において信号のやり取りを行う。パッド241は、その際の信号を伝達する電極である。配線層240は、例えば、Cu、金(Au)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)およびパラジウム(Pd)により構成することができる。
【0040】
同図に表したように、撮像制御チップ210の表面に配置されたパッド211が配線層240により撮像制御チップ210の外側の封止部220の領域に配置されたビアプラグ221やパッド241に接続される。これにより、パッド211が撮像制御チップ210の外側の領域に再配置される。このように、撮像制御チップ210に配置されたパッドを再配置する配線層240は、再配線層と称される。また、再配線領域を封止部220の領域に広げて構成されたパッケージは、FOWLPと称される。多数のパッド211を有する撮像制御チップ210をCSPと同規模の大きさのパッケージ200に実装することができる。また、パッド211と比較して大きなサイズのパッド241を配置することもできる。
【0041】
また、第2のパッケージ200は、第1のパッケージ100における基板120を省略することができるため、低背化が可能となる。
【0042】
パッド241には、接続部500が配置される。この接続部500には、半田ボールを使用することができる。
【0043】
なお、撮像制御チップ210は、請求の範囲に記載の第2の半導体チップの一例である。配線層240は、請求の範囲に記載の第2の配線の一例である。
【0044】
接続部301は、第1のパッケージ100および第2のパッケージ200を接続するものである。具体的には、接続部301は、第1のパッケージ100の配線140と第2のパッケージ200のビアプラグ221とを接続する。前述のように、この接続部301には、半田ボールを使用することができる。また、同図に表したように、撮像素子110と撮像制御チップ210とが対向する位置に第1のパッケージ100および第2のパッケージ200が配置され、接続部301により接続される。この際、撮像素子110および撮像制御チップ210の間には、空隙400が形成される。この空隙400により、撮像素子110および撮像制御チップ210を絶縁することができる。接続部301は、この空隙400と撮像素子110およびバンプ150の厚さとを加算した厚さ(高さ)に構成する必要がある。基板120および封止部220との間の間隔を確保するためである。
【0045】
[撮像装置の製造方法]
図3乃至6を参照して撮像装置1の製造方法を説明する。
【0046】
[第1のパッケージの製造方法]
図3は、本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。同図は、撮像装置1の製造工程のうちの第1のパッケージ100の製造工程の一例を表す図である。まず、基板120に配線140を形成する(図3におけるA)。これは、公知の方法により形成することができる。次に、基板120にバンプ150が配置された撮像素子110を実装する(図3におけるB)。これは、Au等により構成されたバンプ150においては圧接により行うことができ、半田等により構成されたバンプ150においては、半田を溶解させることにより行うことができる。次に、接着剤160を配置する(図3におけるC)。これは、ディスペンサ等により接着剤160を塗布し、この塗布した接着剤160を硬化させることにより行うことができる。これにより、第1のパッケージ100を製造することができる。
【0047】
次に、配線140に接続部301を配置する(図3におけるD)。これは、例えば、フラックスが塗布された配線140上に接続部301を配置し、接続部301を構成する半田を溶解させることにより行うことができる。
【0048】
[第2のパッケージの製造方法]
図4乃至6は、本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。図4乃至6は、第2のパッケージ200の製造工程の一例を表す図である。まず、支持基板601に、撮像制御チップ210およびビアプラグ221を配置する。ここで支持基板601は、第2のパッケージ200の製造工程において撮像制御チップ210等を支持する基板である。この支持基板601にパッド211が形成された撮像制御チップ210を配置する。この際、パッド211が形成された表面とは異なる面である裏面が支持基板601に隣接する向きに撮像制御チップ210を配置する(図4におけるE)。
【0049】
次に、撮像制御チップ210およびビアプラグ221の周囲に封止部220を配置する(図4におけるF)。これは、例えば液状の封止部220を塗布法やスクリーン印刷法により配置し、封止部220を硬化させることにより行うことができる。また、金型を使用したモールド法により形成することもできる。当該工程は、請求の範囲に記載の封止工程の一例である。
【0050】
次に、撮像制御チップ210の表面、封止部220の表面およびビアプラグ221の表面に隣接して絶縁層230を形成する(図4におけるG)。これは、例えば、塗布法により形成することができる。次に、撮像制御チップ210のパッド211およびビアプラグ221が配置される位置に開口部602を形成する(図4におけるH)。これは、フォトリソグラフィによりレジストを形成し、このレジストをマスクとしてエッチングを行うことにより形成することができる。なお、感光性レジストを絶縁層230に適用する場合には、絶縁層230を形成後に露光および現像を行うことにより開口部602を形成することができる。当該工程は、請求の範囲に記載の絶縁層形成工程の一例である。
【0051】
次に、絶縁層230に隣接して配線層240を形成する。この際、絶縁層230に形成された開口部602を介して配線層240をパッド211に隣接して形成する(図5におけるI)。これは、めっき法により形成することができる。具体的には、スパッタリング法等により絶縁層230の表面にTi等のバリア層およびCu等のシード層を順に積層し、フォトリソグラフィにより形成されたレジストによるマスクを配置し、めっきによりCu層を形成する。次に、レジストを剥離し、めっきによるCu層が形成されなかった部分のバリア層およびシード層を除去することにより形成することができる。当該工程は、請求の範囲に記載の第2の配線形成工程の一例である。
【0052】
この絶縁層230および配線層240の形成を複数回実行して多層の配線層240を形成するとともにパッド241を形成する(図5におけるJ)。次に、支持基板601を除去する(図5におけるK)。以上の工程により、第2のパッケージ200を形成することができる。当該工程は、請求の範囲に記載の第2のパッケージを形成する工程の一例である。
【0053】
次に、第2のパッケージ200のパッド241に接続部500を配置する図6におけるL)。これは、接続部301の配置と同様に行うことができる。次に、天地を反転させた第2のパッケージ200のビアプラグ221と第1のパッケージ100に配置された接続部301との位置合わせを行いながら、第2のパッケージ200の上に第1のパッケージ100を配置する図6におけるM)
【0054】
最後に、接続部301により第1のパッケージ100の配線140と第2のパッケージ200のビアプラグ221とを接続する。具体的には、接続部301を再度溶解させてフラックスが塗布されたビアプラグ221に接合させる。当該工程は、請求の範囲に記載の接続工程の一例である。
【0055】
以上の工程により、それぞれ製造された第1のパッケージ100および第2のパッケージ200を合体させ、撮像装置1を製造することができる。
【0056】
以上説明したように、本開示の第1の実施の形態の撮像装置1は、ファンアウトウェハレベルパッケージにより構成された第2のパッケージ200を配置することにより、低背化することができる。
【0057】
<2.第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態の撮像装置1は、第1のパッケージ100と対向する第2のパッケージ200の面が平坦な面に構成されていた。これに対し、本開示の第2の実施の形態の撮像装置1は、第1のパッケージ100と対向する第2のパッケージ200の面に凹部を備える点で、上述の第1の実施の形態と異なる。
【0058】
[撮像装置の構成]
図7は、本開示の第2の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。同図は、図1と同様に、撮像装置1の構成例を表す断面図である。第2のパッケージ200の撮像制御チップ210に対向する面に凹部270が配置され、第1のパッケージ100および第2のパッケージ200が接続部302により接続される点で、図1において説明した撮像装置1と異なる。
【0059】
上述のように、第2のパッケージ200には、凹部270が配置される。この凹部270は、第2のパッケージ200の封止部220の第1のパッケージ100と対向する面に第2の封止部222を配置することにより形成することができる。この第2の封止部222は、枠形状の樹脂により構成することができる。具体的には、第2の封止部222は、凹部270に対応する位置に開口部が形成された矩形形状の樹脂により構成することができる。また、この第2の封止部222には、ビアプラグ223が配置される。このビアプラグ223は、第2の封止部222を貫通するとともにビアプラグ221と結合する。ビアプラグ223を配置することにより、ビアプラグ221を第2の封止部222の表面に延在させることができる。ビアプラグ223は、ビアプラグ221と同様に、Cu等の金属により構成することができる。
【0060】
同図において、撮像制御チップ210は、凹部270の底面に隣接して配置される。撮像制御チップ210は、凹部270および絶縁層230の間の封止部22の領域に配置されることとなる。
【0061】
このようにして形成された凹部270に第1のパッケージ100の撮像素子110を収納することができる。これにより、撮像素子110および撮像制御チップ210の間の空隙400を確保しながら撮像装置1をさらに低背化することができる。なお、接続部302には、半田ボールの代わりに薄型の異方導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を使用することができる。凹部270に撮像素子110が収納されることとなり、基板120および第2の封止部222の間隔を狭くすることが可能なためである。また、同図のバンプ150と同様のバンプを形成し、接続部302として使用することもできる。接続部301の代わりに接続部302を配置することにより、第1のパッケージ100および第2のパッケージ200の間の配線長を短くすることができ、信号の伝達の遅延時間を短縮することができる。
【0062】
なお、同図の撮像装置1は、接着剤260がさらに配置される。この接着剤260は、基板120および第2の封止部222の間に配置されて、基板120および第2の封止部222を接着する。接着剤260を基板120および第2の封止部222の間に配置することにより、撮像素子110を気密封止することができる。また、接着剤260は、接続部302を覆う形状に配置され、接続部302による接合を保護する。
【0063】
[第2のパッケージの製造方法]
図8は、本開示の第2の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。同図は、第2のパッケージ200の製造工程の一例を表す図であり、図5におけるKと図6におけるLの工程の間に実行する工程である。
【0064】
同図におけるAにおいて、第2のパッケージ200の封止部220に第2の封止部222を配置する。これは、不図示の接着剤により第2の封止部222を封止部220に接着することにより行うことができる。次に、第2の封止部222のビアプラグ221に隣接する位置に開口部603を形成する。これは、第2の封止部222をエッチングすることにより行うことができる(同図におけるA)。
【0065】
次に、開口部603にビアプラグ223を配置する(同図におけるB)。これは、例えば、めっき法等を使用してCu等の柱状の金属を埋め込むことにより行うことができる。その後、接続部301の代わりに接続部302を配線140およびビアプラグ223の間に配置して接合することにより、撮像装置1を製造することができる。
【0066】
これ以外の撮像装置1の構成は本開示の第1の実施の形態において説明した撮像装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0067】
以上説明したように、本開示の第2の実施の形態の撮像装置1では、第2のパッケージ200の封止部220に凹部270を配置し、この凹部270に第1のパッケージ100の撮像素子110を収納する。これにより、撮像装置1をより低背化することができる。
【0068】
<3.第3の実施の形態>
上述の第2の実施の形態の撮像装置1は、平坦に構成された封止部220の面に第2の封止部222を配置して凹部270を形成していた。これに対し、本開示の第3の実施の形態の撮像装置1は、封止部自身に凹部を形成する点で、上述の第2の実施の形態と異なる。
【0069】
[撮像装置の構成]
図9は、本開示の第3の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。同図は、図7と同様に、撮像装置1の構成例を表す断面図である。同図の撮像装置1は、第2の封止部222が省略され、封止部220の代わりに封止部224が配置される点で、図7において説明した撮像装置1と異なる。
【0070】
封止部224は、封止部220と同様に撮像制御チップ210を封止するものである。この封止部224は、封止部220より肉厚に構成されるとともに、凹部270が形成される。この凹部270に撮像素子110が収納される。封止部224には、ビアプラグ223の代わりにビアプラグ225が配置される。このビアプラグ225は、ビアプラグ223より大きな厚さ(高さ)に構成されるビアプラグである。
【0071】
[第2のパッケージの製造方法]
図10は、本開示の第3の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。同図は、第2のパッケージ200の製造工程の一例を表す図であり、図4におけるEおよびFの代わりに実行する工程である。
【0072】
同図におけるAにおいて、支持基板601の代わりに支持基板604を使用し、撮像制御チップ210およびビアプラグ225を配置する。この支持基板604は、周囲に段差605が形成されることにより中央部に凸部606が配置された支持基板である。この凸部606は、凹部270と嵌合する形状に構成される。撮像制御チップ210は凸部606に配置し、ビアプラグ225は段差605に配置する(同図におけるA)。
【0073】
次に、図4におけるFと同様に、封止部224を配置する(同図におけるB)。その後、支持基板604を除去することにより、凸部606の高さに応じた深さの凹部270が封止部224に形成される。第2の封止部222の接合等の工程を省略配置することができ、撮像装置1の製造工程を簡略化することができる。
【0074】
これ以外の撮像装置1の構成は本開示の第2の実施の形態において説明した撮像装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0075】
以上説明したように、本開示の第3の実施の形態の撮像装置1では、凹部270が形成された封止部224を配置することにより、撮像装置1の製造工程を簡略化することができる。
【0076】
<4.第4の実施の形態>
上述の第2の実施の形態の撮像装置1は、撮像素子110と第2のパッケージ200とは、空隙400を介して対向して配置されていた。これに対し、本開示の第4の実施の形態の撮像装置1は、第2のパッケージ200の撮像素子110に対向する面に金属膜をさらに配置する点で、上述の第2の実施の形態と異なる。
【0077】
[撮像装置の構成]
図11は、本開示の第4の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。同図は、図7と同様に、撮像装置1の構成例を表す断面図である。同図の撮像装置1は、金属膜280およびビアプラグ226をさらに備える点で、図7において説明した撮像装置1と異なる。
【0078】
金属膜280は、第2のパッケージ200における第1のパッケージ100の撮像素子110に対向する面に配置される金属の膜である。同図の金属膜280は、第2のパッケージ200の凹部270の底面に配置される。この金属膜280は、撮像素子110からの放射熱を伝熱することにより、撮像素子110を放熱するものである。金属膜280は、Cu等により構成することができる。
【0079】
ビアプラグ226は、封止部220の第1のパッケージ100に対向する面から絶縁層230および配線層240の領域への伝熱経路を構成するビアプラグである。このように、放熱性を向上させるために配置されるビアプラグは、サーマルビアと称される。同図のビアプラグ226は、凹部270に配置される。また、同図のビアプラグ226は、金属膜280に隣接して配置される。このビアプラグ226および金属膜280により撮像素子110からの放射熱を絶縁層230および配線層240が配置される側に放熱することができる。撮像素子110の温度上昇を低減することができる。
【0080】
これ以外の撮像装置1の構成は本開示の第2の実施の形態において説明した撮像装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0081】
以上説明したように、本開示の第4の実施の形態の撮像装置1は、金属膜280やビアプラグ226を配置することにより、撮像素子110の放熱経路を構成することができ、撮像素子110の温度上昇を低減することができる。
【0082】
<5.第5の実施の形態>
上述の第3の実施の形態の撮像装置1は、撮像制御チップ210が凹部270および絶縁層230の間に配置されていた。これに対し、本開示の第5の実施の形態の撮像装置1は、撮像制御チップ210が凹部270の側面の近傍に配置される点で、上述の第3の実施の形態と異なる。
【0083】
[撮像装置の構成]
図12は、本開示の第5の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。同図は、図9と同様に、撮像装置1の構成例を表す断面図である。第2のパッケージ200の封止部224の代わりに封止部227を備え、撮像制御チップ210が凹部270の側面の近傍に配置される点で、図9において説明した撮像装置1と異なる。
【0084】
同図の封止部227は、封止部224と同様に撮像制御チップ210を封止するものである。封止部224と同様に、封止部227には、凹部270が配置される。同図の撮像制御チップ210は、凹部270の側面の近傍に配置される。ここで、凹部270の側面とは、凹部270の底面に隣接する面である。同図の2つの撮像制御チップ210は、凹部270の対向する側面の近傍にそれぞれ配置される。封止部227が第1のパッケージ100の外側の領域に展延されて構成され、当該領域に撮像制御チップ210が配置される。図9の撮像制御チップ210は、上面視において撮像装置1における撮像素子110と重なる位置に配置されていた。これに対し、同図の撮像制御チップ210は、上面視において撮像素子110と並置される位置に配置される。このため、封止部227は、図9の封止部224と比較して広い面積に構成されるとともに薄い膜厚に構成することができる。第2のパッケージ200は、第1のパッケージ100より広いサイズに構成されるとともに低背化される。
【0085】
なお、封止部227には、ビアプラグ225の代わりにビアプラグ228が配置される。このビアプラグ228は、撮像制御チップ210の厚さと同じ厚さ(高さ)に構成されるビアプラグである。このビアプラグ228および配線層240を介して撮像素子110および撮像制御チップ210の間の信号の伝達が行われる。同図に表したように、撮像制御チップ210が接続部302に近接して配置されるため、図9の第2のパッケージ200と比較して信号の伝達経路が短縮される。これにより、高速な信号の伝達が可能となる。また、撮像制御チップ210が撮像素子110から離隔されて配置されるため、撮像制御チップ210からのノイズの撮像素子110への放射が低減される。画像信号の低ノイズ化が可能となる。同様に、撮像制御チップ210が撮像素子110から離隔されるため、撮像制御チップ210からの輻射熱の影響が軽減される。撮像素子110の温度上昇を低減することができる。
【0086】
なお、撮像装置1の構成は、この例に限定されない。例えば、凹部270の底面の封止部227および絶縁層230を穿孔して形成される貫通孔を配置することもできる。この貫通孔を配置することにより、リフロー半田付けを行う際の加熱による空隙400の雰囲気の膨張を防ぐことができる。これにより、リフロー半田付けの際の撮像装置1の変形を軽減することができる。
【0087】
[第2のパッケージの製造方法]
図13は、本開示の第5の実施の形態に係る撮像装置の製造方法の一例を示す図である。同図は、第2のパッケージ200の製造工程の一例を表す図であり、図4におけるEおよびFの代わりに実行する工程である。
【0088】
同図におけるAにおいて、図4の支持基板601の代わりに支持基板607を使用し、撮像制御チップ210およびビアプラグ228を配置する。支持基板607の周縁部には段差608が形成され、中央部には図10において説明した凸部606が形成される。撮像制御チップ210およびビアプラグ228は、この段差608に配置される(同図におけるA)。
【0089】
次に、封止部227を配置する(同図におけるB)。その後、絶縁層230および配線層240を形成し、支持基板607を除去することにより、凸部606の高さに応じた深さを有する凹部270が封止部227に形成される。撮像制御チップ210およびビアプラグ228を凹部270の側面の近傍に配置することができる。
【0090】
これ以外の撮像装置1の構成は本開示の第3の実施の形態において説明した撮像装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0091】
以上説明したように、本開示の第5の実施の形態の撮像装置1は、撮像制御チップ210を封止部227の凹部270の側面の近傍に配置することにより、封止部227の厚さを薄くすることができる。第2のパッケージ200を低背化することができ、撮像装置1を低背化することができる。
【0092】
<6.第6の実施の形態>
上述の第5の実施の形態の撮像装置1は、第2のパッケージ200に撮像制御チップ210が配置されていた。これに対し、本開示の第6の実施の形態の撮像装置1は、厚さが異なる複数の半導体チップが第2のパッケージ200に配置される点で、上述の第5の実施の形態と異なる。
【0093】
[撮像装置の構成]
図14は、本開示の第6の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。同図は、図12と同様に、撮像装置1の構成例を表す断面図である。第2のパッケージ200において、撮像制御チップ210の代わりに撮像制御チップ250を備え、メモリチップ254をさらに備える点で、図12において説明した撮像装置1と異なる。
【0094】
メモリチップ254は、撮像素子110により生成された画像信号を記憶するメモリである。メモリチップ254は、絶縁膜256および絶縁膜256の開口部に配置されたパッド255を備える。撮像制御チップ250は、メモリチップ254と比較して高背に構成される撮像制御チップである。また、撮像制御チップ250は、比較的狭幅に構成される半導体チップである。撮像制御チップ250は、絶縁膜252および絶縁膜252の開口部に配置されたパッド251を備える。パッド251および255は、前述の配線層240に接続される。
【0095】
同図の封止部227は、撮像制御チップ250およびメモリチップ254を封止する。メモリチップ254は凹部270および絶縁層230の間に配置され、撮像制御チップ250は凹部270の側面の近傍に配置される。比較的厚い撮像制御チップ250を凹部270の側面の近傍に配置することにより、比較的薄いメモリチップ254を凹部270の底面の近傍に配置することができる。封止部227の厚さを縮小することができる。
【0096】
同図の第2のパッケージ200は、例えば、図13におけるAの支持基板607の段差608に撮像制御チップ250を配置し、支持基板607の凸部606にメモリチップ254を配置して封止部227を形成することにより製造することができる。
【0097】
なお、撮像装置1の構成は、この例に限定されない。他の機能を有する半導体チップを撮像制御チップ250およびメモリチップ254の代わりに配置することもできる。
【0098】
これ以外の撮像装置1の構成は本開示の第5の実施の形態において説明した撮像装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0099】
以上説明したように、本開示の第6の実施の形態の撮像装置1では、撮像制御チップ250を封止部227の凹部270の側面の近傍に配置し、メモリチップ254を封止部227の凹部270の底面の近傍に配置する。厚さが異なる複数の半導体チップを配置する場合において、最も薄い厚さの半導体チップを封止部227の凹部270の底面の近傍に配置する。これにより、撮像装置1を低背化することができる。
【0100】
本開示の第4の実施の形態の撮像装置1の構成は、他の実施の形態に適用することができる。具体的には、図11において説明した金属膜280およびビアプラグ226は、図9、12および13の撮像装置1に適用することができる。
【0101】
<7.撮像装置の構成例>
本開示の半導体装置の一例である撮像装置の構成例について説明する。
【0102】
[撮像装置の構成]
図15は、本開示の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。同図の撮像装置1は、画素アレイ部10と、垂直駆動部20と、カラム信号処理部30と、制御部40とを備える。
【0103】
画素アレイ部10は、画素19が2次元格子状に配置されて構成されたものである。ここで、画素19は、照射された光に応じた画像信号を生成するものである。この画素19は、照射された光に応じた電荷を生成する光電変換部を有する。また画素19は、画素回路をさらに有する。この画素回路は、光電変換部により生成された電荷に基づく画像信号を生成する。画像信号の生成は、後述する垂直駆動部20により生成された制御信号により制御される。画素アレイ部10には、信号線11および12がXYマトリクス状に配置される。信号線11は、画素19における画素回路の制御信号を伝達する信号線であり、画素アレイ部10の行毎に配置され、各行に配置される画素19に対して共通に配線される。信号線12は、画素19の画素回路により生成された画像信号を伝達する信号線であり、画素アレイ部10の列毎に配置され、各列に配置される画素19に対して共通に配線される。これら光電変換部および画素回路は、半導体基板に形成される。
【0104】
垂直駆動部20は、画素19の画素回路の制御信号を生成するものである。この垂直駆動部20は、生成した制御信号を同図の信号線11を介して画素19に伝達する。カラム信号処理部30は、画素19により生成された画像信号を処理するものである。このカラム信号処理部30は、同図の信号線12を介して画素19から伝達された画像信号の処理を行う。カラム信号処理部30における処理には、例えば、画素19において生成されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換するアナログデジタル変換が該当する。カラム信号処理部30により処理された画像信号は、撮像装置1の画像信号として出力される。制御部40は、撮像装置1の全体を制御するものである。この制御部40は、垂直駆動部20およびカラム信号処理部30を制御する制御信号を生成して出力することにより、撮像装置1の制御を行う。制御部40により生成された制御信号は、信号線41および42により垂直駆動部20およびカラム信号処理部30に対してそれぞれ伝達される。
【0105】
同図の撮像装置1の画素アレイ部10を図2において説明した撮像素子110に適用することができる。また、同図の撮像装置1の垂直駆動部20、カラム信号処理部30および制御部40を図2において説明した撮像制御チップ210に適用することができる。画素アレイ部10に配置される画素19は、光電変換部や画素回路等のアナログ信号を扱う回路により構成される。比較的低速の回路により構成され、比較的高い電源電圧が印加される。一方、垂直駆動部20やカラム信号処理部30は、制御信号の生成やアナログデジタル変換されたデジタルの画像信号の処理を行い、主にロジック回路により構成される。高速な回路により構成されるとともに、比較的低い電源電圧が印加される。
【0106】
このように、画素アレイ部10と垂直駆動部20、カラム信号処理部30および制御部40とは性格が異なる回路により構成される。そこで、これらを異なる半導体チップである撮像素子110および撮像制御チップ210に分け、これらの回路に最適なプロセスによりそれぞれ形成することにより、撮像装置1の性能を向上させることができる。同図の画素アレイ部10が第1のパッケージ100に配置され、同図の垂直駆動部20、カラム信号処理部30および制御部40が第2のパッケージ200に配置される。この第1のパッケージ100および第2のパッケージ200を積層して配置し、接続部301により接続することにより、画素アレイ部10と垂直駆動部20やカラム信号処理部30との間の配線経路を短縮することができる。
【0107】
なお、撮像装置1の構成は、この例に限定されない。例えば、画素アレイ部10および垂直駆動部20を図2における撮像素子110に適用し、カラム信号処理部30および制御部40を図2における撮像制御チップ210に適用することもできる。
【0108】
<8.カメラへの応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品に応用することができる。例えば、本技術は、カメラ等の撮像装置に搭載される撮像素子として実現されてもよい。
【0109】
図16は、本技術が適用され得る撮像装置の一例であるカメラの概略的な構成例を示すブロック図である。同図のカメラ1000は、レンズ1001と、撮像素子1002と、撮像制御部1003と、レンズ駆動部1004と、画像処理部1005と、操作入力部1006と、フレームメモリ1007と、表示部1008と、記録部1009とを備える。
【0110】
レンズ1001は、カメラ1000の撮影レンズである。このレンズ1001は、被写体からの光を集光し、後述する撮像素子1002に入射させて被写体を結像させる。
【0111】
撮像素子1002は、レンズ1001により集光された被写体からの光を撮像する半導体素子である。この撮像素子1002は、照射された光に応じたアナログの画像信号を生成し、デジタルの画像信号に変換して出力する。
【0112】
撮像制御部1003は、撮像素子1002における撮像を制御するものである。この撮像制御部1003は、制御信号を生成して撮像素子1002に対して出力することにより、撮像素子1002の制御を行う。また、撮像制御部1003は、撮像素子1002から出力された画像信号に基づいてカメラ1000におけるオートフォーカスを行うことができる。ここでオートフォーカスとは、レンズ1001の焦点位置を検出して、自動的に調整するシステムである。このオートフォーカスとして、撮像素子1002に配置された位相差画素により像面位相差を検出して焦点位置を検出する方式(像面位相差オートフォーカス)を使用することができる。また、画像のコントラストが最も高くなる位置を焦点位置として検出する方式(コントラストオートフォーカス)を適用することもできる。撮像制御部1003は、検出した焦点位置に基づいてレンズ駆動部1004を介してレンズ1001の位置を調整し、オートフォーカスを行う。なお、撮像制御部1003は、例えば、ファームウェアを搭載したDSP(Digital Signal Processor)により構成することができる。
【0113】
レンズ駆動部1004は、撮像制御部1003の制御に基づいて、レンズ1001を駆動するものである。このレンズ駆動部1004は、内蔵するモータを使用してレンズ1001の位置を変更することによりレンズ1001を駆動することができる。
【0114】
画像処理部1005は、撮像素子1002により生成された画像信号を処理するものである。この処理には、例えば、画素毎の赤色、緑色および青色に対応する画像信号のうち不足する色の画像信号を生成するデモザイク、画像信号のノイズを除去するノイズリダクションおよび画像信号の符号化等が該当する。画像処理部1005は、例えば、ファームウェアを搭載したマイコンにより構成することができる。
【0115】
操作入力部1006は、カメラ1000の使用者からの操作入力を受け付けるものである。この操作入力部1006には、例えば、押しボタンやタッチパネルを使用することができる。操作入力部1006により受け付けられた操作入力は、撮像制御部1003や画像処理部1005に伝達される。その後、操作入力に応じた処理、例えば、被写体の撮像等の処理が起動される。
【0116】
フレームメモリ1007は、1画面分の画像信号であるフレームを記憶するメモリである。このフレームメモリ1007は、画像処理部1005により制御され、画像処理の過程におけるフレームの保持を行う。
【0117】
表示部1008は、画像処理部1005により処理された画像を表示するものである。この表示部1008には、例えば、液晶パネルを使用することができる。
【0118】
記録部1009は、画像処理部1005により処理された画像を記録するものである。この記録部1009には、例えば、メモリカードやハードディスクを使用することができる。
【0119】
以上、本開示が適用され得るカメラについて説明した。本技術は以上において説明した構成のうち、撮像素子1002に適用され得る。具体的には、図1において説明した撮像装置1は、撮像素子1002に適用することができる。撮像素子1002に撮像装置1を適用することにより撮像素子1002を低背化することができ、カメラ1000を小型化することができる。
【0120】
なお、ここでは、一例としてカメラについて説明したが、本開示に係る技術は、その他、例えば監視装置等に適用されてもよい。
【0121】
最後に、上述した各実施の形態の説明は本開示の一例であり、本開示は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0122】
また、上述の実施の形態における図面は、模式的なものであり、各部の寸法の比率等は現実のものとは必ずしも一致しない。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれることは勿論である。
【0123】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)第1の半導体チップおよび当該第1の半導体チップに接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージと、
前記第1の半導体チップと信号のやりとりを行うとともに表面に前記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップと、前記表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆う封止部と、前記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する前記封止部の面に形成される絶縁層と、前記絶縁層に配置される開口部を介して前記パッドに接続されて前記絶縁層に隣接して形成されて前記信号を伝達する第2の配線とを備える第2のパッケージと、
前記基板および前記封止部の間に配置されて前記第1の配線および前記第2の配線を接続する接続部と
を具備する半導体装置。
(2)前記封止部は、前記第1の半導体チップと対向する領域に凹部を備える前記(1)に記載の半導体装置。
(3)前記第2の半導体チップは、前記凹部および前記絶縁層の間に配置される前記(2)に記載の半導体装置。
(4)前記第2の半導体チップは、前記凹部の側面の近傍に配置される前記(2)に記載の半導体装置。
(5)前記凹部は、当該凹部に対応する開口部が形成された第2の封止部が前記封止部に隣接して配置されて形成される前記(2)または(3)に記載の半導体装置。
(6)前記凹部は、当該凹部に嵌合する凸部が形成された支持基板に前記第2の半導体チップが配置されて前記封止部が前記第2の半導体チップを覆う形状に配置された後に前記支持基板を除去することにより形成される前記(2)から(4)の何れかに記載の半導体装置。
(7)前記封止部は、自身を貫通するビアプラグを備える前記(1)から(6)の何れかに記載の半導体装置。
(8)前記ビアプラグは、前記第2の配線に接続され、
前記接続部は、前記ビアプラグを介して前記第1の配線および前記第2の配線を接続する
前記(7)に記載の半導体装置。
(9)前記封止部は、前記第1の半導体チップと対向する領域に凹部を備え、
前記ビアプラグは、前記凹部に配置される
前記(7)に記載の半導体装置。
(10)前記ビアプラグに隣接するとともに前記第1の半導体チップに対向する領域に配置される金属膜をさらに具備する前記(9)に記載の半導体装置。
(11)入射光に基づいて画像信号を生成する撮像素子および当該撮像素子に接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージと、
前記撮像素子と信号のやりとりを行うとともに表面に前記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップと、前記表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆う封止部と、前記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する前記封止部の面に形成される絶縁層と、前記絶縁層に配置される開口部を介して前記パッドに接続されて前記絶縁層に隣接して形成されて前記信号を伝達する第2の配線とを備える第2のパッケージと、
前記基板および前記封止部の間に配置されて前記第1の配線および前記第2の配線を接続する接続部と
を具備する撮像装置。
(12)前記基板は、透明な部材により構成され、
前記撮像素子は、前記基板を透過した前記入射光に基づいて前記画像信号を生成する前記(11)に記載の撮像装置。
(13)第1の半導体チップおよび当該第1の半導体チップに接続される第1の配線が配置される基板を備える第1のパッケージにおける前記第1の半導体チップと信号のやりとりを行うとともに表面に前記信号を伝達するパッドが形成される第2の半導体チップの前記表面の少なくとも一部を露出させながら第2の半導体チップを覆う封止部を配置する封止工程、前記第2の半導体チップの表面および当該第2の半導体チップの表面に隣接する前記封止部の面に絶縁層を形成する絶縁層形成工程および前記絶縁層に形成される開口部を介して前記パッドに接続されて前記絶縁層に隣接して形成されて前記信号を伝達する第2の配線を形成する第2の配線形成工程を備える第2のパッケージ製造工程と、
前記基板および前記封止部の間に配置される接続部により前記第1の配線および前記第2の配線を接続する接続工程と
を具備する半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0124】
1 撮像装置
10 画素アレイ部
20 垂直駆動部
30 カラム信号処理部
40 制御部
100 第1のパッケージ
110 撮像素子
120 基板
140 配線
150 バンプ
160、260 接着剤
200 第2のパッケージ
210、250 撮像制御チップ
211、241、251、255 パッド
212、252、256 絶縁膜
220、224、227 封止部
222 第2の封止部
221、223、225、226、228 ビアプラグ
230 絶縁層
240 配線層
254 メモリチップ
270 凹部
280 金属膜
301、302、500 接続部
400 空隙
601、604、607 支持基板
606 凸部
1000 カメラ
1002 撮像素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16