(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】フレーム構成の設定方法と装置、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 72/20 20230101AFI20240228BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240228BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20240228BHJP
【FI】
H04W72/20
H04W72/0446
H04W28/06 110
(21)【出願番号】P 2021517332
(86)(22)【出願日】2019-09-25
(86)【国際出願番号】 CN2019107768
(87)【国際公開番号】W WO2020063651
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2022-09-16
(31)【優先権主張番号】201811133663.5
(32)【優先日】2018-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ウェンハオ
(72)【発明者】
【氏名】ルー,ヨウション
(72)【発明者】
【氏名】ミャオ,ティン
(72)【発明者】
【氏名】ビー,フェン
【審査官】吉倉 大智
(56)【参考文献】
【文献】ZTE, Sanechips,Discussion on physical layer enhancements for IAB,3GPP TSG RAN WG1 #94 R1-1809103,2018年08月11日
【文献】AT & T,Summary of 7.2.3.1 Enhancements to support NR backhaul links,3GPP TSG RAN WG1 #94 R1-1809941,2018年08月25日
【文献】Qualcomm Incorporated,Enhancements to support NR backhaul links,3GPP TSG RAN WG1 #94 R1-1809442,2018年08月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 -99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のノードが、第2のノードによって設定されたフレーム構成パラメータを受信するステップであって、前記フレーム構成パラメータがフレーム構成の周期とタイプを含み、前記フレーム構成パラメータが共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータのうちの少なくとも1つを含む、ステップと、
前記第1のノードが、前記共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得し、前記第2の専用フレーム構成パラメータに基づいてバックホールbackhaulリンクのアップリンク伝送用の
リソース及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用の
リソースを決定するステップと、を含
み、
前記第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、アップリンクbackhaulフレーム構成、ダウンリンクbackhaulフレーム構成、Flexibleフレーム構成のうちの少なくとも1つを含み、かつ前記第2の専用フレーム構成パラメータは、アップリンク/ダウンリンク分割において、どのリソースがbackhaulリンクのアップリンク伝送に用いられるか、どのリソースがbackhaulリンクのダウンリンク伝送に用いられるかを決定するために用いられる、フレーム構成の設定方法。
【請求項2】
前記フレーム構成の周期は、スロット持続時間の整数倍であり、
前記フレーム構成のタイプは、アップリンクULフレーム構成、ダウンリンクDLフレーム構成、Flexibleフレーム構成を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フレーム構成パラメータは、伝送方向を更に含み、
前記第1のノードの下位ノードが端末ではなく、前記第1のノードと同じタイプの伝送ノードである場合、前記第2の専用フレーム構成パラメータの伝送方向は、前記共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータの伝送方向を上書きするために用いられる、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のノードが、前記フレーム構成パラメータの組み合わせに基づいて、
1周期内に最終的にアップリンク/ダウンリンクに用いられる伝送タイムユニットと、
1周期内に最終的にbackhaulアップリンク伝送又はbackhaulダウンリンク受信に用いられる伝送タイムユニットと、
1周期内に最終的に
前記第1のノードがアップリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置、又は1周期内に最終的に
前記第1のノードがダウンリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置と、のうちの少なくとも1つを決定するステップを更に含み、
前記フレーム構成パラメータの組み合わせは、前記共通フレーム構成パラメータ、前記第1の専用フレーム構成パラメータ及び前記第2の専用フレーム構成パラメータと、前記共通フレーム構成パラメータ及び前記第2の専用フレーム構成パラメータと、前記第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のノードの下位ノードがユーザ端末ではなく、前記第1のノードと同じタイプの伝送ノードであり、かつ前記第1のノードのbackhaulリソースが下位の伝送ノードのbackhaulリソースとオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップする場合、前記第1のノードと下位の伝送ノードとの送受信状態が逆であり、前記送受信状態が逆であるとは、前記第1のノードがbackhaulリソースで受信動作を実行するとき、下位の伝送ノードがオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップする領域で送信動作を実行することを指し、
前記第1のノードの下位ノードがユーザ端末ではなく、前記第1のノードと同じタイプの伝送ノードであり、かつ前記第1のノードのbackhaulリソースが下位の伝送ノードのbackhaulリソースとオーバーラップしない場合、前記第1のノードと下位の伝送ノードとの送受信状態が逆又は同じであり、
前記第1のノードの下位ノードがユーザ端末である場合、前記ユーザ端末に対して設定されたフレーム構成が前記第1のノードのアップリンク/ダウンリンク分割状況と一致する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の専用フレーム構成パラメータは、共通フレーム構成パラメータと第1の専用フレーム構成パラメータとの組み合わせで形成され、及び/又は、前記第2の専用フレーム構成パラメータは動的シグナリングであり、
前記動的シグナリングは、ダウンリンク制御情報DCIによって搬送されるフレーム構成設定パラメータである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のノードは、
前記第1のノードが前記共通フレーム構成パラメータ及び/又は前記第1の専用フレーム構成パラメータ及び/又は前記第2の専用フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を自律的に設定する方式と、
前記第1のノードが前記第1の専用フレーム構成パラメータ及び/又は動的フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を自律的に設定する方式であって、前記動的フレーム構成パラメータが物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHによって設定される方式と、
前記第1のノードが前記共通フレーム構成パラメータ、前記第1の専用フレーム構成パラメータ及び動的フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を設定する方式であって、設定されるフレーム構成が、アップリンクULフレーム構成、ダウンリンクDLフレーム構成、フレキシブルフレーム構成、backhaul ULフレーム構成、backhaul DLフレーム構成、backhaul multiplexingフレーム構成を含む方式と、
前記第1のノードが前記共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータ及び/又は動的フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を自律的に設定する方式であって、前記動的フレーム構成パラメータがPDCCHによって設定される方式と、のうちの少なくとも1つでフレーム構成を設定する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のノードは、対応するダウンリンクbackhaul伝送リソースで前記第1のノードの上位ノードに所望のパワー調整を報告し、
前記パワー調整は、対応する帯域幅の受信パワー調整値、対応する帯域幅の送信パワー調整値、対応する帯域幅の所望の受信パワー、対応する帯域幅の所望の送信パワー、のうちの1つを含み、前記対応する帯域幅は1つのリソースブロックRBの帯域幅である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のノードは、ダウンリンクbackhaul伝送リソースに用いられるパワー調整を下位ノードに指示し、
前記パワー調整の値は、対応する帯域幅の受信パワー調整値、対応する帯域幅の送信パワー調整値、対応する帯域幅の所望の受信パワー、対応する帯域幅の所望の送信パワー、のうちの1つを含み、
或いは、前記パワー調整は、要求されたパワー調整値に基づいて調整するか否かを下位ノードに指示するように前記第1のノードに指示するために用いられ、
前記対応する帯域幅は1つのリソースブロックRBの帯域幅である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のノードが、上位ノードからのパワー調整指示を受信し、前記パワー調整指示に従って、対応するリソースで前記第1のノードの下位ノードのアップリンク伝送を多重化するステップと、
前記第1のノードが、上位ノードから送信されたbackhaulデータを受信するステップと、
前記第1のノードが、下位ノードのbackhaulリソースとオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップする領域において下位ノードのアップリンクbackhaul伝送をスケジューリングするステップと、を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第2のノードが、第1のノードに対してフレーム構成パラメータを設定するステップであって、前記フレーム構成パラメータがフレーム構成の周期とタイプを含み、前記フレーム構成パラメータが共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータを含む、ステップを含み、
前記共通フレーム構成パラメータと第1の専用フレーム構成パラメータとは、フレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得するために用いられ、前記第2の専用フレーム構成パラメータは、backhaulリンクのアップリンク伝送用の
リソース及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用の
リソースを決定するために用いら
れ、
前記第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、アップリンクbackhaulフレーム構成、ダウンリンクbackhaulフレーム構成、Flexibleフレーム構成のうちの少なくとも1つを含み、かつ前記第2の専用フレーム構成パラメータは、アップリンク/ダウンリンク分割において、どのリソースがbackhaulリンクのアップリンク伝送に用いられるか、どのリソースがbackhaulリンクのダウンリンク伝送に用いられるかを決定するために用いられる、フレーム構成の設定方法。
【請求項12】
前記フレーム構成の周期は、スロット持続時間の整数倍であり、
前記フレーム構成のタイプは、アップリンクULフレーム構成、ダウンリンクDLフレーム構成、Flexibleフレーム構成を含み、
前記第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、アップリンクbackhaulフレーム構成、ダウンリンクbackhaulフレーム構成のうちの少なくとも1つを含む、請求項1
1に記載の方法。
【請求項13】
第1のノード側に適用されるフレーム構成の設定装置であって、
第2のノードによって設定されたフレーム構成パラメータを受信するように構成された受信モジュールであって、前記フレーム構成パラメータがフレーム構成の周期とタイプを含み、前記フレーム構成パラメータが共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータを含む受信モジュールと、
前記共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得し、前記第2の専用フレーム構成パラメータに基づいてbackhaulリンクのアップリンク伝送用の
リソース及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用の
リソースを決定するように構成された処理モジュールと、を含
み、
前記第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、アップリンクbackhaulフレーム構成、ダウンリンクbackhaulフレーム構成、Flexibleフレーム構成のうちの少なくとも1つを含み、かつ前記第2の専用フレーム構成パラメータは、アップリンク/ダウンリンク分割において、どのリソースがbackhaulリンクのアップリンク伝送に用いられるか、どのリソースがbackhaulリンクのダウンリンク伝送に用いられるかを決定するために用いられる、フレーム構成の設定装置。
【請求項14】
第2のノード側に適用されるフレーム構成の設定装置であって、
第1のノードに対してフレーム構成パラメータを設定するように構成された設定モジュールであって、前記フレーム構成パラメータはフレーム構成の周期とタイプを含み、前記フレーム構成パラメータは共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータを含む、設定モジュールを含み、
前記共通フレーム構成パラメータと第1の専用フレーム構成パラメータとは、フレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得するために用いられ、前記第2の専用フレーム構成パラメータは、backhaulリンクのアップリンク伝送用の
リソース及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用の
リソースを決定するために用いら
れ、
前記第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、アップリンクbackhaulフレーム構成、ダウンリンクbackhaulフレーム構成、Flexibleフレーム構成のうちの少なくとも1つを含み、かつ前記第2の専用フレーム構成パラメータは、アップリンク/ダウンリンク分割において、どのリソースがbackhaulリンクのアップリンク伝送に用いられるか、どのリソースがbackhaulリンクのダウンリンク伝送に用いられるかを決定するために用いられる、フレーム構成の設定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
将来のネットワークデプロイメントの潜在的な技術の1つは、無線バックホール(Wireless Backhaul)をサポートすることにより、割合に応じて伝送ネットワークのデプロイメントを行うことなく、NR(New Radio、新たな無線技術)セル(cell)の柔軟かつ稠密なデプロイメントを実現することである。LTE(Long Term Evolution、ロングタームエボリューション)に比べて、NRセルは、より広い帯域幅を期待でき、かつmassive MIMO(massive Multiple Input Multiple Output、大規模多入力多出力)又はマルチビームシステムのデプロイメントを行うことができる。
【0003】
このように、NRネットワークにおいて、access link(アクセスリンク)の制御及びトラフィックチャネルに基づいてIAB(Integrated Access Backhaul、統合アクセスバックホール)を統合方式で配置して稠密なネットワークデプロイメントを簡略化する可能性がある。
【0004】
関連技術のIABネットワークにおいて、フレーム構成の設定により、ノード間の干渉が発生し、データの送信及び受信の動作が同時に行うことができないなどの問題が存在している。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施形態は、フレーム構成の設定方法と装置、記憶媒体を提供する。
【0006】
本開示の一態様によれば、第1のノードが、第2のノードによって設定されたフレーム構成パラメータを受信するステップであって、前記フレーム構成パラメータがフレーム構成の周期とタイプを含み、前記フレーム構成パラメータが共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータを含む、ステップと、前記第1のノードが、前記共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得し、前記第2の専用フレーム構成パラメータに基づいてバックホールbackhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成を決定するステップと、を含むフレーム構成の設定方法を提供する。
【0007】
本開示の別の態様によれば、第2のノードが、第1のノードに対してフレーム構成パラメータを設定するステップであって、前記フレーム構成パラメータがフレーム構成の周期とタイプを含み、前記フレーム構成パラメータが共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータを含む、ステップを含み、前記共通フレーム構成パラメータと第1の専用フレーム構成パラメータとは、フレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得するために用いられ、前記第2の専用フレーム構成パラメータは、backhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成を決定するために用いられる、フレーム構成の設定方法を提供する。
【0008】
本開示の更なる態様によれば、第1のノード側に適用され、受信モジュールと処理モジュールとを含むフレーム構成の設定装置を提供する。
【0009】
前記受信モジュールは、第2のノードによって設定されたフレーム構成パラメータを受信するように構成され、前記フレーム構成パラメータが、フレーム構成の周期とタイプを含み、前記フレーム構成パラメータが、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータを含む。前記処理モジュールは、前記共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得し、前記第2の専用フレーム構成パラメータに基づいてbackhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成を決定するように構成される。
【0010】
本開示の更なる態様によれば、第2のノード側に適用され、設定モジュールを含むフレーム構成の設定装置を提供する。前記設定モジュールは、第1のノードに対してフレーム構成パラメータを設定するように構成され、前記フレーム構成パラメータが、フレーム構成の周期とタイプを含み、前記フレーム構成パラメータが、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータを含み、前記共通フレーム構成パラメータと第1の専用フレーム構成パラメータとは、フレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得するために用いられ、前記第2の専用フレーム構成パラメータは、backhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成を決定するために用いられる。
【0011】
本開示の更なる実施形態によれば、実行されると、上記いずれか1つの方法の実施形態におけるステップが実行されるように構成されるコンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体を更に提供する。
【0012】
本開示の更なる実施形態によれば、実行されると、上記いずれか1つの方法の実施形態におけるステップが実行されるように構成されるコンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体を更に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
ここで説明された図面は、本開示を更に理解するためのものであり、本願の一部を設定するものであり、本開示の例示的な実施形態及びそれらの説明は、本開示を理解するためのものであるが、本開示を不当に限定するものではない。
【
図1】関連技術におけるIABネットワーク内の各ノードの関係及びリンクの概略図である。
【
図2】関連技術におけるIABノードが時間領域、周波数領域又は空間領域においてaccess link及びbackhaul linkの多重化を行うことができる概略図である。
【
図3】関連技術における3ホップネットワークの時分割伝送の概略図である。
【
図4】関連技術におけるParent node(親ノード)がIAB nodeに対して送受信用の潜在的な時間領域リソースを設定する概略図である。
【
図5】本開示の実施形態に係るフレーム構成の設定方法のフローチャートである。
【
図6】本開示の実施形態に係るDonor node(ドナーノード)と各レベルのIAB nodeのネットワークとのタイミング時刻のメンテナンスの概略図である。
【
図7】本開示の実施形態に係るPotential config of UE under IAB(IAB下の端末の潜在的な構成)の概略
図1である。
【
図8】本開示の実施形態に係るPotential config of IAB node(IABノードの潜在的な構成)の概略
図2である。
【
図9】本開示の実施形態に係る異なるフレーム構成パラメータの組み合わせの概略
図1である。
【
図10】本開示の実施形態に係る異なるフレーム構成パラメータの組み合わせの概略
図2である。
【
図11】本開示の実施形態に係るbit-map(ビットマップ)の形式で第3のフレーム構成パラメータを通知する概略図である。
【
図12】本開示の実施形態に係るパワー調整の概略図である。
【
図13】本開示の実施形態に係るフレーム構成の設定装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら実施形態を組み合わせて関連技術及び本開示を詳細に説明する。なお、本願における実施形態及び実施形態における特徴は、矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0015】
なお、本開示の明細書、特許請求の範囲及び上記図面における「第1」、「第2」などの用語は、類似する対象を区別するためのものであり、特定の順又は前後順を限定するものではない。
【0016】
図1は、関連技術におけるIABネットワーク内の各ノードの関係及びリンクの概略図であり、
図1に示すように、上から下への3つのノードは、それぞれParent Node(親ノード)、IAB-Node(IABノード)及びChild Node(子ノード)と呼ばれる。IAB-Nodeは、参照とする現在ノードであり、その上位ノードがParent Nodeである。
【0017】
現在のIAB-NodeとそのParent Nodeとの間のリンクは、backhaul link(バックホールリンク)と呼ばれる。伝送方向により、backhaul linkは、更にbackhaul DL(ダウンリンク)とbackhaul UL(アップリンク)とに分けられ、現在のIAB-NodeとそのChild Nodeとの間のリンクは、access linkと呼ばれ、伝送方向により、access linkは、更にaccess DLとaccess ULとに分けられる。
【0018】
リンクのタイプは、ノードの相対的な関係及び役割に基づいて判断される。
図1のChild Nodeが一般的な端末の場合、それに対して、このリンクは一般的なaccessリンクであり、Child NodeがIABノードの場合、このIABノードから見ると、このリンクはbackhaul linkである。リンクは、更に子ノードに対するbackhaul downlink/uplinkと、一般的なUEに対するaccess downlink/uplinkとに細分されてよい。
【0019】
図2は、関連技術におけるIABノードが時間領域、周波数領域又は空間領域においてaccess link及びbackhaul linkの多重化を行うことができる概略図であり、
図2に示すように、access及びbackhaul linkは、同じ周波数(in-band)又は異なる周波数(out-band)であってもよく、out-band中継への効果的なサポートは、あるNRデプロイメントシナリオに対して非常に重要であり、同時に、in-bandにおける半二重干渉調整の理解に対して非常に重要である。
【0020】
NR R-15システムにおいて上位層シグナリングにより端末に対してフレーム構成を設定する。既存のフレーム構成のタイプはDL、UL及びF(Flexible、柔軟)を含み、フレームの構成は、gNB(Next-generation node-B、次世代ノードB)によって設定され、gNBはコアネットワークに直接接続され、gNBは、そのサービスしている端末に対してフレーム構成を自律的に設定する。
【0021】
Rel-16段階では、3GPP会議は、access link及びbackhaul linkの効果的な多重化が討論されている。
【0022】
IABネットワークは、以下の特徴をサポートする必要がある:1)マルチホップ伝送をサポートする。2ホップ以上の伝送をサポートし、LTE relayネットワークにおいて2ホップ-base station-relay-UEのみをサポートし、NR IABネットワークにおいてIABノードの次の階級はまたIABノードであってもよい。2)半二重伝送をサポートする。IABネットワークにおいてIABノードが同時送受信を行うことができると仮定せず、例えば、TDD複信(時分割複信)モードでIABノードは、送信と受信の動作を同時に行うことができないが、accessを排除しない。
【0023】
IABネットワークにおいて、フレーム構成の設定状態は、NRのR-15ネットワークに比べて更に要求がある。
【0024】
下位ノードのフレーム構成の設定を行うときに、UL/DL/F以外の状態があり、例えば、IABノードは、上位ノードのデータを受信すると同時に下位ノードにデータを送信せず、上位ノードにデータを送信すると同時に下位ノードの送信データを受信することもできず、2つの動作を同時に行うことができないという状態である。
【0025】
図2のような方式は、マルチホップリンクをサポートするIABネットワークに対して効率が低い。
図3は、関連技術における3ホップネットワークを例とする時分割伝送の概略図であり、
図3に示すように、UEの1回の伝送とフィードバックをサポートするために6つのスロットリソースが消費される。
【0026】
また、時分割伝送ソリューションでは、多層中継ノードの伝送プロセスにおいて、backhaulリンク及びaccessリンクが各階級のノードにおいて効果的なリソース割り当てを行うことをどのように確保するかについて明確になっていない。
【0027】
図4は、関連技術におけるParent nodeがIAB nodeに対して送受信用の潜在的な時間領域リソースを設定する概略図であり、
図4に示すように、Parent nodeは、IAB nodeに対して送受信用の潜在的な時間領域リソースを設定したが、IABノードがどのように下位ノードの設定を行うかには、不確実な要素があり、例えば、Parent nodeがIAB nodeに対してFのリソースの使用方法を設定した場合、IAB nodeが任意に設定すれば、ノード間の干渉が発生する可能性がある。
【0028】
以下、関連技術における上記問題に対して提供される本開示の各実施形態を詳細に説明する。
【0029】
(実施形態1)
本実施形態はフレーム構成の設定方法を提供し、
図5は、該実施形態に係るフレーム構成の設定方法のフローチャートであり、
図5に示すように、該フローは、以下のステップS502及びS504を含む。
【0030】
ステップS502では、第1のノードは第2のノードによって設定されたフレーム構成パラメータを受信し、フレーム構成パラメータが、フレーム構成の周期及びタイプを含み、フレーム構成パラメータが、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータを含む。
【0031】
ステップS504では、第1のノードは共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得し、かつ第2の専用フレーム構成パラメータに基づいてbackhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成とbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成とを決定する。
【0032】
本実施形態の上記ステップS502及びステップS504により、第1のノードが第2のノードによって設定された共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得し、かつ第2の専用フレーム構成パラメータに基づいてbackhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成とbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成とを決定することで、関連技術におけるフレーム構成の設定によるノード間の干渉を解決し、IABネットワークにおけるデータ伝送効率を向上させる。
【0033】
本実施形態では、第1のノードは、好ましくはIAB nodeであり、第2のノードは、好ましくはParent node(該第1のノードのParent node)である。
【0034】
なお、本実施形態に係るフレーム構成の周期は、スロット持続時間の整数倍であり、フレーム構成のタイプは、アップリンクULフレーム構成、ダウンリンクDLフレーム構成、Flexibleフレーム構成を含む。本実施形態に係る第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、アップリンクbackhaulフレーム構成、ダウンリンクbackhaulフレーム構成のうちの少なくとも1つを含む。
【0035】
本実施形態の別の好ましい実施態様では、フレーム構成パラメータは、更に、伝送方向(即ち、アップリンク又はダウンリンク)を含み、第1のノードの下位ノードが端末ではなく、前記第1のノードと同じタイプの伝送ノードである(即ち、IAB nodeの下位ノードが他のIAB nodeである)場合、第2の専用フレーム構成パラメータの伝送方向は、共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータの伝送方向を上書き(overwrite)するために用いられることができる。
【0036】
これに基づいて、本実施形態の方法のステップは、更に、第1のノードがフレーム構成パラメータの組み合わせに基づいて、1周期内に最終的にアップリンク/ダウンリンクに用いられる伝送タイムユニットと、1周期内に最終的にbackhaulアップリンク伝送又はbackhaulダウンリンク受信に用いられる伝送タイムユニットと、1周期内に最終的に本ノード(即ち、第1のノード)がアップリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置、又は1周期内に最終的に本ノードがダウンリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置と、のうちの少なくとも1つを決定することを含む。
【0037】
フレーム構成パラメータの組み合わせは、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータと、共通フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータと、第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0038】
なお、第1のノードの下位ノードがユーザ端末ではなく第1のノードと同じタイプの伝送ノードであり、かつ第1のノードのbackhaulリソースが下位の伝送ノードのbackhaulリソースとオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップする場合、第1のノードと下位の伝送ノードとの送受信状態が逆であり、送受信状態が逆であるとは、第1のノードがbackhaulリソースで受信動作を実行するとき、下位の伝送ノードがオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップする領域で送信動作を実行することを指す。
【0039】
具体的な実施態様は、以下のとおりであってよい:IAB nodeの下位ノードがまたIAB nodeであり、かつIAB nodeのbackhaulリソースが下位のIAB nodeのbackhaulリソースとオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップすれば、IAB nodeと下位のIAB nodeとの伝送方向が逆になり、即ち、IAB nodeがbackhaulリソースで受信動作を実行するとともに、下位のIAB nodeはオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップする領域で送信動作を実行する。
【0040】
第1のノードの下位ノードがユーザ端末ではなく第1のノードと同じタイプの伝送ノードであり、かつ第1のノードのbackhaulリソースが下位の伝送ノードのbackhaulリソースとオーバーラップしない場合、第1のノードと下位の伝送ノードとの送受信状態が逆又は同じである。つまり、具体的な実施態様では、IAB nodeの下位ノードがまたIAB nodeであり、かつIAB nodeと下位のIAB nodeとのリソースがオーバーラップしなければ、IAB nodeと下位のIAB nodeとの伝送方向が逆又は同じであってよい。
【0041】
第1のノードの下位ノードがユーザ端末であれば、第1のノードが下位の伝送ノードに対して設定するフレーム構成は、それ自身のフレーム構成と一致し、つまり、本ノードのUL領域は下位の端末ノードに対してDLとして設定されることができず、同様に、本ノードのDL領域はULとして設定されることもできない。
【0042】
本実施形態の好ましい実施態様では、第2の専用フレーム構成パラメータは、共通フレーム構成パラメータと第1の専用フレーム構成パラメータとの組み合わせで形成され、及び/又は、第2のフレーム構成パラメータは動的シグナリングであり、該動的シグナリングは、DCI(Downlink Control Information、ダウンリンク制御情報)によって搬送されるフレーム構成設定パラメータである。
【0043】
好ましくは、本実施形態に係る共通フレーム構成パラメータは、二重周期又は単一周期である。
【0044】
本実施形態の好ましい実施態様では、第1のノードは以下の方式(1)~(4)のうちの少なくとも1つでフレーム構成を設定する。
【0045】
方式(1):第1のノードが共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータ及び/又は第2の専用フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を自律的に設定する。
【0046】
方式(2):第1のノードが第1の専用フレーム構成パラメータ及び/又は動的フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を自律的に設定し、動的フレーム構成パラメータがPDCCH(Physical Downlink Control Channel、物理ダウンリンク制御チャネル)によって設定される。
【0047】
方式(3):第1のノードが共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ及び動的フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成を設定し、設定されるフレーム構成が、アップリンクULフレーム構成、ダウンリンクDLフレーム構成、フレキシブルフレーム構成、backhaul ULフレーム構成、backhaul DLフレーム構成、backhaul multiplexing(バックホール多重化)フレーム構成を含む。
【0048】
方式(4):第1のノードが上記共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータ及び/又は動的フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を自律的に設定し、動的フレーム構成パラメータがPDCCHによって設定される。
【0049】
本実施形態の別の好ましい実施態様では、本実施形態に係るパワー調整は、更に以下の方式1と方式2を含んでよい。
【0050】
方式1:第1のノードは、対応するダウンリンクbackhaul伝送リソースで第1のノードの上位ノードに所望のパワー調整を報告する。パワー調整は、対応する帯域幅の受信パワー調整値、対応する帯域幅の送信パワー調整値、対応する帯域幅の所望の受信パワー、対応する帯域幅の所望の送信パワー、のうちの1つを含み、対応する帯域幅は1つのリソースブロックRBの帯域幅である。
【0051】
方式2:第1のノードは、ダウンリンクbackhaul伝送リソースに用いられるパワー調整を下位ノードに指示し、パワー調整の値は、対応する帯域幅の受信パワー調整値、対応する帯域幅の送信パワー調整値、対応する帯域幅の所望の受信パワー、対応する帯域幅の所望の送信パワー、のうちの1つを含み、或いは、パワー調整は、要求されたパワー調整値に基づいて調整するか否かを下位ノードに指示するように第1のノードに指示するために用いられ、対応する帯域幅は1つのリソースブロックRBの帯域幅である。
【0052】
本実施形態の更なる好ましい実施態様では、本実施形態の方法ステップは、更にステップS506~S510を含んでよい。
【0053】
ステップS506では、第1のノードが上位ノードからのパワー調整指示を受信し、該パワー調整指示に従って、対応するリソースで第1のノードの下位ノードのアップリンク伝送を多重化する。
【0054】
ステップS508では、第1のノードが上位ノードから送信されたbackhaulデータを受信する。
【0055】
ステップS510では、第1のノードが下位ノードをスケジューリングし、具体的には、第1のノードは、下位ノードのbackhaulリソースとオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップする領域において該下位ノードのアップリンクbackhaul伝送をスケジューリングする。
【0056】
本実施形態の方法ステップを、第1のノード(IAB node)側から説明したが、以下、第2のノード(Parent node)側から説明する。なお、2つの説明方式は対応するものである。
【0057】
第2のノード側において、本実施形態は、フレーム構成の設定方法を提供し、該方法のステップは、ステップS602を含み、ステップS602では、第1のノードが第2のノードに対してフレーム構成パラメータを設定し、フレーム構成パラメータが、フレーム構成の周期及びタイプを含み、フレーム構成パラメータが、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ、第2の専用フレーム構成パラメータを含み、共通フレーム構成パラメータと第1の専用フレーム構成パラメータとはフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得するためのものであり、第2の専用フレーム構成パラメータはbackhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成、及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成を決定するためのものである。
【0058】
好ましくは、フレーム構成の周期は、スロット持続時間の整数倍であり、フレーム構成のタイプは、アップリンクULフレーム構成、ダウンリンクDLフレーム構成、Flexibleフレーム構成を含む。第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、アップリンクbackhaulフレーム構成、ダウンリンクbackhaulフレーム構成、Flexibleフレーム構成のうちの少なくとも1つを含む。
【0059】
以上の実施形態の説明から、当業者は、上記実施形態に係る方法を、ソフトウェアに必要な汎用のハードウェアプラットフォームを組み合わせる方式で実現できることを理解することができる。当然のことながら、ハードウェアによって実現することもできるが、多数の場合に前者のほうがより好適な実施形態である。このような理解に基づいて、本開示の技術手段の実質又は従来技術に貢献する部分は、ソフトウェア製品の形態で実現することができ、該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、CD)に記憶され、端末装置(携帯電話、コンピュータ、サーバ又はネットワーク装置などであってよい)に本開示の各実施形態で説明した方法を実行させるいくつかの命令を含む。
【0060】
以下、実施形態2~5を参照して上記実施形態1を詳細に説明する。
【0061】
(実施形態2)
本実施形態は、ACCESS/BACKHAUL時分割多重化及び周波数分割と空間分割多重化に関する。
【0062】
また、本実施形態のトポロジは、
図1に示すように、Parent Node、IAB Node及びChild Nodeを含み、Parent NodeはIAB NodeのParent Nodeである。IAB Nodeは無線リンクを介してParent Nodeとの間でbackhaulリンクデータを伝送し、Child NodeはIAB Nodeの下位リンクであり、IAB Nodeは無線リンクを介してChild Nodeリンクへbackhaulデータ又はaccessリンクデータを伝送し、accessリンクであるかbackhaulリンクであるかは、Child Nodeのタイプに依存する。IAB nodeであれば、Parent NodeとChild Nodeとの送信データを同時に受信する。
【0063】
図6は、本開示の実施形態に係るDonor node(ドナーノード)と各レベルのIAB nodeのネットワークとのタイミング時刻のメンテナンスの概略図であり、
図6に示すように、Donor nodeと各レベルのIAB nodeのネットワークとは、共通の絶対タイミング時刻(誤差範囲内)をメンテナンスし、このような統一タイミングは、OTA(Over The Air)又はGPS(Global Positioning System)などのメカニズムによって実現することができる。これらのノードがChild Nodeにデータを送信すれば、このようなタイミング時刻を参照点としてデータ送信を行う必要があり、この参照点はダウンリンク送信時刻と呼ばれる。
【0064】
Parent nodeは、共通フレーム構成パラメータを設定し、Parent nodeはIAB nodeに第1の専用フレーム構成パラメータを設定し、Parent nodeは、IAB nodeに第2の専用フレーム構成パラメータを設定する。共通フレーム構成パラメータは、そのサービスするノードに対して同様に設定され、第1の専用フレーム構成パラメータは、更なるフレーム構成を示し、これらの位置がアップリンク伝送又はダウンリンク受信に用いられることを示す。1つのノードについて、そのフレーム構成のアップ・ダウンリンク設定状況は、基本的に特定されており、IABについて、そのbackhaulリンク伝送に専用のリソースは第2の専用フレーム構成パラメータによって設定される。
【0065】
IAB nodeはParent nodeによって設定された共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータを取得し、IAB nodeはフレーム構成のアップ・ダウンリンクの分割状況を知り、IABノードはParent nodeによって設定された第2の専用フレーム構成パラメータを取得し、IAB nodeは、これらのアップ・ダウンリンク分割において、どれらがbackhaulリンクのアップリンク伝送に用いられるか、どれらがbackhaulリンクのダウンリンク受信に用いられるかを知り、つまり、端末によるbackhaulリンクのデータの送受信は、第2の専用フレーム構成パラメータによって示された位置に応じてbackhaulデータを送受信し、残りのアップリンク又はダウンリンクの位置でIABノード自身は下位ノードにフレーム構成パラメータの設定を行うことができる。
【0066】
好ましくは、Parent nodeがDonor nodeであれば、子ノードに設定した第1の専用フレーム構成パラメータのアップ・ダウンリンクレンジはFlexibleレンジに拡張されることができる。Donor nodeではないParent nodeは、下位ノードに対してフレーム構成設定を行う場合、アップ・ダウンリンクの伝送は自身のアップ・ダウンリンク伝送方向に従うべきであり、つまり、下位ノードに対してアップ・ダウンリンク設定を行う場合、自身の伝送方向と逆の設定が許されない。例えば、現在のノードのUL/F領域は下位ノードに対してDLとして設定されることができず、現在のノードのDL/F領域はULとして設定されることもできない。
【0067】
設定された共通フレーム構成パラメータは、設定(フレーム構成)の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)シンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。共通フレーム構成パラメータは、カバーした端末のIAB nodeにブロードキャスト伝送により通知され、好ましくは、SIB(System information block、システム情報ブロック)の形式で搬送される。
【0068】
或いは、共通フレーム構成パラメータは、約束された方式でアップ・ダウンリンク分割が行われ、例えば、周期がP_ul_dl_defaultのアップ・ダウンリンク設定は最も基礎的なアップ・ダウンリンク設定として約束され、偶数フレームからの最初のnSlot_DL個のslot(スロット)はdownlinkであり、ここで、周期P_ul_dl_defaultは無線フレームの整数倍であることが好ましく、好ましい周期は20ms、40ms及び80msであり、周期P_ul_dl_default内の最後のnSlot_UL個のスロットはuplinkであり、残りの位置はFlexibleである。
【0069】
つまり、このとき、現在のノードはFlexibleによって示された位置について如何なる仮定を行うこともできず、後続の更なる半静的構成(semi―static configuration)に基づいてその伝送方向を決定し、或いは、これらの位置は予備リソースであり、即ち、これらのリソースについて、最後に如何なる送受信動作の仮定を行うこともできない。
【0070】
また、本実施形態では、約束されたスロット数を具体的なnumerology(パラメータセット)と関係づけることができ、例えば、システムの参照numerologyがuRefであり、現在のnumerologyがuActであれば、実際にアップリンクとダウンリンク伝送に用いられるスロット数がnSlot*2^(uAct-uRef)に調整される。
【0071】
設定された第1の専用フレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプ(即ち、フレーム構成の周期とタイプ)を含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。第1の専用フレーム構成パラメータは、上位層シグナリングにより伝送され、IAB nodeは、そのサービスする下位のIAB node又は端末に対してそれぞれの第1の専用設定パラメータ(第1の専用フレーム構成パラメータ)を設定する。実際のプロセスにおいて、第1の専用設定パラメータを省略することができ、このとき、IAB nodeと端末とは、共通フレーム構成パラメータのみに基づいてアップ・ダウンリンク分割を理解する。共通フレーム構成パラメータも欠落していれば、上記デフォルトの方式でアップ・ダウンリンクの分割状況を理解する。
【0072】
設定された第2の専用フレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。第2のフレーム構成は、専用シグナリングにより設定され、IABに対してbackhaul専用の送受信伝送を設定するために用いられる。
【0073】
更に、第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、downlink backhaul(ダウンリンクバックホール)、Flexible及びuplink backhaul(アップリンクバックホール)に限定されることができる。そして、第2の専用フレーム構成パラメータの伝送方向は、共通と第1の専用フレーム構成パラメータの伝送方向を上書きすることができる。これにより、IAB nodeの最終的なフレーム構成が特定される。
【0074】
IAB nodeは、上述したParent nodeのフレーム構成設定に基づいて、以下の(1)~(3)を決定する。
【0075】
(1)1周期内に最終的にアップ・ダウンリンクに用いられる伝送タイムユニット、例えば、1つ又は複数のスロット又は1つ又は複数のOFDMシンボルの持続時間、又は整数のスロットに1つ又は複数のOFDMシンボルをプラスした持続時間。
【0076】
(2)1周期内に最終的にbackhaulアップリンク伝送又はbackhaulダウンリンク受信に用いられる伝送タイムユニット、例えば、1つ又は複数のスロット又は1つ又は複数のOFDMシンボルの持続時間、又は整数のスロットに1つ又は複数のOFDMシンボルをプラスした持続時間。
【0077】
(3)1周期内に最終的に本ノードがアップリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置、例えば、アップリンクタイムユニット内のアップリンクbackhaul受信用のタイムユニット以外の位置。
図6中のPotential config1 of UE under IAB(IAB下のUEの潜在的な設定1)に示されるように、本ノードがダウンリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置は、アップリンクタイムユニット内のダウンリンクbackhaul送信用のタイムユニット以外の位置である。
【0078】
或いは、1周期内に最終的に本ノードがアップリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置、例えば、ダウンリンクタイムユニット内のダウンリンクbackhaul受信用のタイムユニットの位置。本ノードがダウンリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置は、アップリンクタイムユニット内のアップリンクbackhaul送信用のタイムユニットの位置である。
図7は、本開示の実施形態に係るPotential config of UE under IABの概略図である。
【0079】
IAB nodeの下位ノードが依然としてIAB node(IAB node2と表記される)であれば、IAB nodeは、依然として上記プロセスに従って、それに対して、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータのうちの1つ以上、又は、デフォルトの共通フレーム構成パラメータを設定する必要があり、IAB nodeは、更にIAB node2に対して第2の専用フレーム構成パラメータを設定する。
図7のPotential config1に示されるように、IAB nodeは、その自身のダウンリンク領域においてIAB node2に対してDB(downlink backhaul)を設定し、IAB nodeは、その自身のアップリンク領域においてIAB node2に対してUB(uplink backhaul)を設定する。
【0080】
更に、
図7のPotential config2に示されるように、IAB nodeがIAB node2に対して設定したUBがIAB nodeのフレーム構成のDownlink領域内に位置し、かつDBが対応するIAB nodeのフレーム構成のUplink領域内に位置することにより、1つのノードが上位ノードと下位ノードとから送信されたデータを同時に受信すること、又は、1つのノードが上位ノードと下位ノードとにデータを同時に送信することを実現する。
【0081】
上位ノードに対する送信タイミングと下位ノードに対する送信タイミングとの間に差があるため、2つの送信動作は同時に行われることができない。IAB nodeは、IAB node2に対してダウンリンクbackhaulをIAB nodeのフレーム構成のダウンリンク領域にあるように設定すると共に、アップリンクbackhaulをもIAB nodeのフレーム構成のダウンリンク領域に設定してもよく、それにより、同一のノードが上位ノードと下位ノードとから送信されたデータを同時に受信することを実現することができる。
図8は、本開示の実施形態に係るPotential config of IAB nodeの概略
図2である。
【0082】
上記のフレーム構成の設定に用いられる共通フレーム構成パラメータと第1の専用フレーム構成パラメータとは、伝送方向の不一致がなく、例えば、共通フレーム構成パラメータにおいてダウンリンクとして設定された領域は第1の専用フレーム構成パラメータにおいてアップリンクとして設定されることができず、同様に、共通フレーム構成パラメータにおいてアップリンクとして設定された領域は第1の専用フレーム構成パラメータにおいてダウンリンクとして設定されることができない。
【0083】
(実施形態3)
本実施形態では、新しいフレーム設定シグナリングを導入することなく、既存のシグナリングを用いてアップ・ダウンリンク共通と専用設定(フレーム構成設定)を行い、本実施形態のトポロジは、
図1に示すように、Parent Node、IAB Node及びChild Nodeを含み、Parent NodeはIAB NodeのParent Nodeである。IAB Nodeは無線リンクを介してParent Nodeとbackhaulリンクデータを伝送し、Child NodeはIAB Nodeの下位リンクであり、IAB Nodeは無線リンクを介してChild Nodeリンクへbackhaulデータ又はaccessリンクデータを伝送し、accessリンクであるかbackhaulリンクであるかは、Child Nodeのタイプに依存する。IAB nodeであれば、Parent NodeとChild Nodeとの送信データを同時に受信する。
【0084】
図6に示すように、Donor nodeと各レベルのIAB nodeのネットワークとは、共通の絶対タイミング時刻(誤差範囲内)をメンテナンスし、このような統一タイミングは、OTA又はGPSなどのメカニズムによって実現することができる。これらのノードがChild Nodeにデータを送信すれば、このようなタイミング時刻を参照点としてデータ送信を行う必要があり、この参照点はダウンリンク送信時刻と呼ばれる。
【0085】
Parent nodeは、共通フレーム構成パラメータを設定し、Parent nodeはIAB nodeに第1の専用フレーム構成パラメータを設定し、Parent nodeは、IAB nodeに第2の専用フレーム構成パラメータを設定する。共通フレーム構成パラメータは、そのサービスするノードに対して同様に設定され、第1の専用フレーム構成パラメータは、更なるフレーム構成を示し、これらの位置がアップリンク伝送又はダウンリンク受信に用いられることを示す。1つのノードについて、そのフレーム構成のアップ・ダウンリンクの基本的な設定状況は、共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータに基づいて設定され、IABについて、そのbackhaulリンク伝送に専用のリソースは、第2の専用フレーム構成パラメータと上記共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータとの組み合わせによりその最終の設定が特定される。
【0086】
設定された共通フレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。
【0087】
共通フレーム構成パラメータは、カバーした端末のIAB nodeにブロードキャスト伝送により通知され、好ましくは、SIBの形式で搬送される。或いは、共通フレーム構成パラメータは、約束された方式でアップ・ダウンリンク分割が行われ、例えば、周期がP_ul_dl_defaultのアップ・ダウンリンク設定は最も基礎的なアップ・ダウンリンク設定として約束され、偶数フレームからの最初のnSlot_DL個のslotはdownlinkであり、ここで、周期P_ul_dl_defaultは無線フレームの整数倍であることが好ましく、好ましい周期は20ms、40ms及び80msであり、周期P_ul_dl_default内の最後のnSlot_UL個のスロットはuplinkであり、残りの位置はFlexibleである。
【0088】
つまり、このとき、現在のノードはFlexibleによって示された位置について如何なる仮定を行うこともできず、後続の更なる半静的構成に基づいてその伝送方向を決定し、或いは、これらの位置は予備リソースであり、即ち、これらのリソースについて、最後に如何なる送受信動作の仮定を行うこともできない。
【0089】
また、約束されたスロット数を具体的なnumerologyと関係づけることができ、例えば、システムの参照numerologyがuRefであり、現在のnumerologyがuActであれば、実際にアップリンクとダウンリンク伝送に用いられるスロット数がnSlot*2^(uAct-uRef)に調整される。
【0090】
設定された第1の専用フレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。第1の専用フレーム構成パラメータは、上位層シグナリングにより伝送され、IAB nodeは、そのサービスする下位のIAB node又は端末に対してそれぞれの第1の専用設定パラメータを設定する。実際のプロセスにおいて、第1の専用フレーム構成パラメータを省略することができ、このとき、IAB nodeと端末とは、共通フレーム構成パラメータのみに基づいてアップ・ダウンリンク分割を理解する。共通フレーム構成パラメータも欠落していれば、上記デフォルトの方式でアップ・ダウンリンクの分割状況を理解する。
【0091】
設定された第2の専用フレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。第2の専用フレーム構成パラメータは、専用シグナリングにより設定され、IABに対してbackhaul専用の送受信伝送を設定するために用いられる。
【0092】
更に、第2の専用フレーム構成パラメータの設定のタイプは、downlink backhaul、Flexible及びuplink backhaulに限定されることができる。そして、第2の専用設定(第2の専用フレーム構成パラメータ)の伝送方向は、共通と第1の専用設定(共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータ)の伝送方向を上書きすることができる。これにより、IAB nodeの最終的なフレーム構成が特定される。
【0093】
IAB nodeはParent nodeによって設定された共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータを取得し、IAB nodeはフレーム構成のアップ・ダウンリンクの分割状況を知り、IABノードはParent nodeによって設定された第2の専用フレーム構成パラメータを取得し、IAB nodeは、フレーム構成パラメータの組み合わせに基づいて、accessリンクに用いられるアップリンク/ダウンリンク伝送領域、backhaulリンクに用いられるアップリンク/ダウンリンク伝送領域、backhaul/accessリンク多重化に用いられるアップリンク/ダウンリンク伝送領域、Flexible領域を知る。
【0094】
ここで、フレーム構成パラメータの組み合わせは、共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータと、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータと、共通フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0095】
IAB nodeは、これらのアップ・ダウンリンク分割において、どれらがbackhaulリンクのアップリンク伝送に用いられるか、どれらがbackhaulリンクのダウンリンク受信に用いられるかを知り、つまり、IAB nodeによるbackhaulリンクのデータの送受信は、フレーム構成パラメータの組み合わせによって示された位置に応じてbackhaulデータを送受信し、access領域においてIAB nodeはそのダウンリンクノードを自律的にスケジューリングする。ここでのフレーム構成パラメータの組み合わせは、IAB nodeを対象とするものであり、一般的なNR端末であれば、元の方式でフレーム構成設定を理解する。
【0096】
好ましくは、Parent nodeがDonor nodeであれば、子ノードに設定した第1のフレーム構成パラメータのアップ・ダウンリンクレンジはFlexibleレンジに拡張されることができる。Donor nodeではないParent nodeは、下位ノードに対してフレーム構成設定を行う場合、アップ・ダウンリンクの伝送は自身のアップ・ダウンリンク伝送方向に従うべきであり、つまり、下位ノードに対してアップ・ダウンリンク設定を行う場合、自身の伝送方向と逆の設定が許されない。例えば、現在のノードのUL/F領域は下位ノードに対してDLとして設定されることができず、現在のノードのDL/F領域はULとして設定されることもできない。
【0097】
図9は、本開示の実施形態に係る異なるフレーム構成パラメータの組み合わせの概略
図1であり、
図9に示すように、このような設定組み合わせにおいて、Parent nodeはIAB nodeに対して共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータを設定し、共通フレーム構成パラメータにおいてFlexibleとして設定された領域は、第1のフレーム構成によってDL/UL/F/-として再設定され、ここで、「-」が、対応する領域に更なる設定を行っていないことを示す。
【0098】
Flexible領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成設定パラメータによってDLとして再設定されれば、IAB nodeは、この再定義された重複領域がbackhaul linkとaccess linkとの多重化された受信領域であると理解し、つまり、この領域において、backhaul linkの受信又はaccess linkの受信が行われるか、又は2つのlinkの受信動作が同時に行われることができる。
【0099】
Flexible領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成パラメータによってULとして再設定されれば、IAB nodeは、この再定義された重複領域がbackhaul linkとaccess linkとの多重化された受信領域であると理解し、つまり、この領域において、backhaul linkのアップリンク送信又はaccess linkのダウンリンク送信が行われることができ、或いは、2つのlinkの送信動作が同時に行われることができる。
【0100】
送信タイミングが限定されているため、backhaul linkのアップリンク送信とaccess linkのダウンリンク送信とを同時に行うことを確保できない可能性があり、ここで、同時送信は、backhaul linkのアップリンク送信とaccess linkのダウンリンク送信とのスロットが整合しているか、又はbackhaul linkのアップリンク送信とaccess linkのダウンリンク送信とのスロットが整合していないが、2つのリンク間に1つ又は1つ又は複数のOFDMシンボルの持続時間の差があるというタイミング条件を満たす必要がある。
【0101】
Flexible領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成パラメータによってFlexible/-として再設定されれば、IAB nodeは、この領域が現在のノードに分かっていないと理解し、現在のノードは、この領域が送信又は受信のどちらに用いられるかを仮定することができない。
【0102】
DL領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成パラメータによって更に設定されていなければ、IAB nodeは、この領域がIAB nodeのbackhaul linkのダウンリンク受信に専用であると理解する。
【0103】
UL領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成パラメータによって更に設定されていなければ、IAB nodeは、この領域がIAB nodeのbackhaul linkのアップリンク送信に専用であると理解する。
【0104】
上記異なるフレーム構成パラメータの組み合わせは、更に1つのタイムユニットに複数の伝送方向が含まれる場合に適用され、1つのタイムユニットの異なる領域が約束又は共通フレーム構成パラメータによりアップリンク及び/又はダウンリンク及び/又はFlexibleとして示され、かつ第1の専用フレーム構成パラメータが同じタイムユニット又は異なるタイムユニットにアップリンク及び/又はダウンリンク及び/又はFlexibleを示した場合、この重複する領域は、上記説明規則を用いて対応する領域にそれぞれ適用される。
【0105】
ここで、タイムユニットは、1つの無線フレームの持続時間と、1つの無線フレームの持続時間の整数倍と、1つのスロットの持続時間と、1つのスロットの持続時間の複数倍と、シンボルの数が好ましくは2、4、6、7である、1つ又は複数のシンボルの持続時間と、1つの無線フレームの持続時間の1つ又は複数の等分時間と、のうちの少なくとも1つである。
【0106】
図10は、本開示の実施形態に係る異なるフレーム構成パラメータの組み合わせの概略
図2であり、
図10に示すように、前の手段に比べて、ここでの第1の専用フレーム構成パラメータの設定はDL/ULの方向を再定義する。
【0107】
共通フレーム構成パラメータ又は約束された共通フレームパラメータによってDL領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成パラメータによってDLとして再設定されれば、IAB nodeは、この再定義された重複領域がbackhaul linkの受信領域であると理解し、つまり、この領域において、backhaul linkの受信が行われることができる。
【0108】
共通フレーム構成パラメータ又は約束された共通フレームパラメータによってDL領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成設定パラメータによって再定義されていなければ、IAB nodeは、この領域がaccess linkのdownlink伝送であると理解し、つまり、この領域においてIABノードが下位ノードへのデータ送信を行う。
【0109】
共通フレーム構成パラメータ又は約束された共通フレームパラメータによってUL領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成設定パラメータによってULとして再設定されれば、IAB nodeは、この再定義された重複領域がbackhaul linkの送信領域であると理解し、つまり、この領域において、backhaul linkのデータ送信が行われることができる。
【0110】
共通フレーム構成パラメータ又は約束された共通フレームパラメータによってUL領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成設定パラメータによって再定義されていなければ、IAB nodeは、この領域がaccess linkのuplink伝送であると理解し、つまり、この領域においてIABノードが下位ノードからデータを受信する。
【0111】
共通フレーム構成パラメータ又は約束された共通フレームパラメータによってF領域として設定された重複領域が第1の専用フレーム構成パラメータによって再定義されていないか又は第1の専用フレーム構成パラメータによってFとして再定義されれば、IAB nodeは、この領域がreserved領域であると理解し、つまり、IABノードはこの領域においてデータの送信又は受信を行うことができると仮定できない。
【0112】
IAB nodeは上述したParent nodeのフレーム構成設定に基づいて、以下の(1)~(6)のうちの少なくとも1つを決定する。
【0113】
(1)1周期内に最終的にアップ・ダウンリンクに用いられる伝送タイムユニット。
(2)1周期内に最終的にbackhaulアップリンク伝送に用いられる伝送タイムユニット。
(3)1周期内に最終的にbackhaulダウンリンク受信に用いられる伝送タイムユニット。
【0114】
(4)1周期内に最終的に本ノードがアップリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置、例えば、第1の専用フレーム構成パラメータによってULとして定義されるが、第2の専用フレーム構成パラメータによって追加して定義されていないタイムユニット;
図10のfinal understanding(最終的な理解)に示されるように、本ノードがダウンリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置は、第1の専用フレーム構成パラメータによってDLとして定義されるが、第2の専用フレーム構成パラメータによって追加して定義されていないタイムユニット。
【0115】
(5)1周期内に最終的に本ノードがbackhaul downlink及び/又はaccess uplinkを受信するためのタイムユニットの潜在的位置、例えば、第1の専用フレーム構成パラメータによってFとして定義されるが、第2の専用フレーム構成パラメータによってDLとして追加して定義されるタイムユニット。
【0116】
(6)1周期内に最終的に本ノードがbackhaul uplink及び/又はaccess downlinkを送信するためのタイムユニットの潜在的位置、例えば、第1の専用フレーム構成パラメータによってFとして定義されるが、第2の専用フレーム構成パラメータによってULとして追加して定義されるタイムユニット。上記タイムユニットは、1つ又は複数のスロット又は1つ又は複数のOFDMシンボルの持続時間、又は整数のスロットに1つ又は複数のOFDMシンボルをプラスした持続時間である。
【0117】
(実施形態4)
本実施形態のトポロジは、
図1に示すように、Parent Node、IAB Node及びChild Nodeを含み、Parent NodeはIAB NodeのParent Nodeである。IAB Nodeは無線リンクを介してParent Nodeとbackhaulリンクデータを伝送し、Child NodeはIAB Nodeの下位リンクであり、IAB Nodeは無線リンクを介してChild Nodeリンクへbackhaulデータ又はaccessリンクデータを伝送し、accessリンクであるかbackhaulリンクであるかは、Child Nodeのタイプに依存する。IAB nodeであれば、Parent NodeとChild Nodeとの送信データを同時に受信する。
【0118】
図6に示すように、Donor nodeと各レベルのIAB nodeのネットワークとは、共通の絶対タイミング時刻(誤差範囲内)をメンテナンスし、このような統一タイミングは、OTA又はGPSなどのメカニズムによって実現することができる。これらのノードがChild Nodeにデータを送信すれば、このようなタイミング時刻を参照点としてデータ送信を行う必要があり、この参照点はダウンリンク送信時刻と呼ばれる。
【0119】
上位ノードは、下位ノードに対してbackhaul link送信と受信に用いられる時間領域ユニットを設定し、上位ノードはdonor node又はIABで、下位ノードはIAB nodeであってよい。本実施形態では、上位ノードはfather nodeと表記され、下位ノードはIAB nodeと表記され、IAB nodeの下位ノードはchild nodeと表記される。
【0120】
IAB nodeは、father nodeから送信された信号の受信パワーを測定し、IAB nodeは、child nodeによって送信された受信信号パワーを測定する。
【0121】
father nodeから送信された、IAB nodeによって測定される信号は、同期ブロードキャストブロック(SSB)と、チャネル測定用パイロット(CSI-RS)と、位相追跡用RS(PTRS)と、物理制御チャネル(PDCCH)と、物理共有チャネル(PDSCH)と、制御チャネル復調用DMRS(DeModulation Reference Signal(復調基準信号)、PDCCH DMRS)と、物理ブロードキャストチャネル復調用DMRS(PBCH DMRS)と、物理共有チャネル復調用DMRS(PDSCH DMRS)と、のうちの少なくとも1つを含む。child nodeから送信された、IAB nodeによって測定される信号は、PUCCHと、PUSCHと、PUSCH DMRSと、PUCCH DMRSと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0122】
以降、上記father nodeとchild nodeとから送信されるチャネル又はパイロットについて特に説明しない限り、いずれも信号又はチャネルと総称する。
【0123】
IAB nodeは、father nodeから送信された信号又はチャネルの受信パワーを測定し、IAB nodeは、child nodeから送信された信号又はチャネルの受信パワーを測定する。IAB nodeは、両者のパワー差を計算し、このパワー差はpower-offsetと表記される。
【0124】
或いは、IAB nodeは、child nodeから送信された信号又はチャネルの受信パワーを測定し、IAB nodeは、このパワーをreceived-power-expectedと表記する。
【0125】
更に、IAB nodeは、father nodeから送信された信号又はチャネルを測定し、PL_downlinkと表記されるパスロスを測定する。IABノードは、father nodeの所望の送信パワーをtx-power-expected=received-power-expected+PL_downlinkとして計算する。
【0126】
TDDシステムに対して、IAB nodeは、第1のフレーム構成パラメータと、第2のフレーム構成パラメータと、第3のフレーム構成パラメータとのうちの2つを受信するように構成される。
【0127】
第1のフレーム構成パラメータは、Parent nodeがブロードキャスト(例えば、SIB)により設定した共通フレーム構成パラメータ、又は約束された共通フレーム構成パラメータであってよい。第2のフレーム構成パラメータは、Parent nodeが専用シグナリング(RRC signaling)により設定した専用フレーム構成パラメータである。第3のフレーム構成パラメータは、例えば(RRC signaling)の専用シグナリングにより通知された専用フレーム構成パラメータであり、このシグナリングは、backhaul linkに用いられる時間領域リソースの分割状況の通知に専用される。
【0128】
第1のフレーム構成パラメータがParent nodeによりIAB nodeに対して設定されたものであれば、共通フレーム構成パラメータは、そのサービスするノードに対して同様に設定され、第2のフレーム構成パラメータは、更なるフレーム構成を示し、第1のフレーム構成パラメータと共にアップリンク伝送又はダウンリンク受信動作に用いられる領域を示す。IABについて、そのbackhaul linkに用いられる伝送リソースは、第3のフレーム構成パラメータと第1のフレーム構成パラメータ及び/又は第2のフレーム構成パラメータとの組み合わせ結果により最終の伝送リソースが決定される。
【0129】
図11に示すように、第3のフレーム構成パラメータをbit-map(ビットマップ)の形式で通知することができる。
図11は、本開示の実施形態に係るbit-mapの形式で第3のフレーム構成パラメータを通知する概略図であり、ダウンリンク受信とアップリンク伝送はそれぞれ1つのbit-mapに対応し、backhaulダウンリンク受信に対する設定シグナリングは1つのフィールドbit-map-backhaul-RXに対応し、そのビット数は、TDDシステムに対して、1つのアップ・ダウンリンク設定におけるスロット数である。
【0130】
FDD(Frequency Division Duplexing、周波数分割二重)システムに対して、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)シグナリングが更新されていなければ、IABは現在の設定スロット数を周期として後続のスロットに適用する。1のビット値に対応するスロットは、backhaul RXに対応する。アップリンクbackhaul送信に対応する設定シグナリングは1つのフィールドbit-map-backhaul-TXに対応し、そのビット数は1つのアップ・ダウンリンク設定におけるスロット数である。
【0131】
TDDシステムに対して、1つのアップ・ダウンリンク設定におけるスロット数であり、FDDシステムに対して、RRCシグナリングが更新されていなければ、IABは現在の設定スロット数を周期として後続のスロットに適用する。
【0132】
IAB nodeについて、IABノードに関するbackhaul RX(downlink link backhaul、DB)と、UB TX(uplink backhaul、UB)と、を受信すると、IAB nodeは、上記計算したパワーオフセットをbackhaulリンクに対応するタイムユニットで報告する。Parent nodeは、IAB nodeによって報告された内容を受信して、パワー調整の通知を行う。
【0133】
パワー報告を受信した上位ノードparent nodeについて、parent nodeはIAB nodeから報告された所望のパワーに基づいて調整したり、自身のスケジューリング状況に応じてIAB nodeから報告されたパワー情報を無視したり、IAB nodeからの報告に従ってパワー調整を行い、かつパワーの調整ソリューションをシグナリングの方式でIAB nodeに通知したりしてよい。
【0134】
パワー調整の方式の1つとして、IAB nodeは、parent nodeがIAB nodeから報告された所望のパワーに基づいてパワー調整を行うと仮定し、IAB nodeはIAB nodeに確認メッセージを送信しない。IAB nodeは所望のパワーを送信した後にDBリンクのパワーを測定し、IAB nodeが測定したDBリンクのパワーがその報告した所望のパワーと一致する場合に、DBとUA(uplink access)のリンク多重化を行い、UAはIAB node自身がサービスする下位の端末タイプのノードに対応するアップリンク送信リンクであり、IAB nodeの受信動作に対応する。或いは、DBとUB(uplink backhaul)のリンク多重化を行い、UBはIAB nodeがサービスする下位のIABタイプのノードに対応するアップリンク送信リンクであり、IAB nodeの受信動作に対応する。
【0135】
パワーインジケイションの方式は、一定のタイムユニットを粒度としてDBリンクの送信パワー値を示す方式、又は一定のタイムユニットを粒度としてDBリンクのIAB nodeに対する受信パワーを示す方式、又は一定のタイムユニットを粒度としてDBリンクの送信パワーのオフセット値を示す方式を含む。
【0136】
上記一定のタイムユニットは、1つ以上のOFDMシンボルの持続時間、1つ以上のスロットの持続時間であってよく、好ましいパワー調整は、タイムユニットの粒度として1つのスロットに基づいて行われる。
【0137】
IAB nodeは所望のパワー調整値をフィードバックし、parent nodeによって確認されたパワー調整値は、対応するDBタイムユニットにおける送信パワーパターンであり、
図12に示すように、
図12は、本開示の実施形態に係るパワー調整の概略図である。
【0138】
パワー調整値に対して、IAB nodeのフィードバックメカニズムは、IAB nodeによる所望のパワー調整値のフィードバックと、IAB nodeによる所望の受信パワーのフィードバックと、IAB nodeによる所望の送信パワーのフィードバックと、を含む。
【0139】
パワー調整値に対して、IAB nodeが所望のパワー調整オフセット値をフィードバックすれば、parent nodeはIAB nodeによってフィードバックされたオフセット値に基づいて対応するパワー調整を行う。
【0140】
例えば、IAB nodeは所望のパワーオフセット値を一定の時間粒度で[p-offset1,p-offset2,p-offset3,...,p-offsetN]としてフィードバックし、parent nodeは報告と同じ時間粒度でIAB nodeにパワー調整値[p-offset1′,p-offset2′,p-offset3′,...,p-offsetN′]を通知し、或いは、parent nodeは、別の時間粒度でIAB nodeにパワー調整値を通知し、或いは、parent nodeは、1ビットの情報のみを送信して、IAB nodeから報告された所望のパワーオフセットに従ってパワー調整を行うか否かを示し、例えば、「1」は、肯定的な応答を表し、つまり、IAB nodeは、このメッセージを受信すると、後続のDBリンクの受信パワーレベルが所望のパワーレベルであると見なし、「0」は否定的な応答を表し、つまり、IAB nodeは、後続のDBリンクの受信パワーレベルが所望のパワーレベルであるか否かを仮定することができない。
【0141】
パワーオフセット値について、IAB nodeは、DBの受信パワーと、下位ノードによってUBリンクにおいて送信されたデータの受信パワーとの差を測定し、即ち、p_offset=p_DB-p_UBである。或いは、IAB nodeは、DBの受信パワーと、下位の端末ノードによってUAリンクにおいて送信されたデータの受信パワーとの差を測定し、即ち、p-offset=p-DB-p-UAである。
【0142】
所望の受信パワーに対して、IAB nodeは、ダウンリンクのパスロスPL_downlinkを報告し、parent nodeはパワーをtx_pwr=received-power-expected+PL_downlinkに調整する。
【0143】
Parent nodeは、調整すべきパワーをIAB nodeに通知し、(
図12に示すように)一定の時間領域ユニットを粒度として対応する時間領域ユニットの所望の受信パワー又は送信パワーを通知し、或いは、IAB nodeにpositive又はnegative応答を行い、つまり、IAB nodeのrequestに応じて対応するタイムユニットで送信パワーをIAB nodeの所望の受信パワーに調整する。
【0144】
IAB nodeが報告したのが所望の送信パワーであれば、IAB nodeはparent nodeから送信されたSSBの受信パワーを測定し、DBリンクのパスロス(PL_DBと表記される)を測定し、IAB nodeは下位ノードから送信されたデータの受信パワーを測定し、受信パワーはp_UA又はP_UBと表記され、P_UA又はP_UBとP_DBとのパワーオフセットはp_offsetであり、parent nodeの所望の送信パワーはp_tx_expected=p_DB+PL_downlink-p_offsetと推定される。
【0145】
或いは、parent nodeはIAB nodeにダウンリンクのある信号又はチャネルの送信パワー(p_txと表記される)を通知し、IABはパワーオフセットに基づいてparent nodeの所望の送信パワーを推定し、即ち、p_tx_expected=p_tx-p_offsetである。或いは、IAB nodeが通知した特定の信号又はチャネルのパワーとDBリンクの伝送制御及びサービスチャネルとの間にパワーオフセットが存在し、このパワーオフセットはp_offset_diff_signal=p_DL_ref_tx-p_DL_ctrl_tx、又はp_offset_diff_signal=p_DL_ref_tx-p_DL_data_txと表記される。
【0146】
ただし、p_DL_ref_txは、パワー調整として用いられる信号又はチャネルであり、ダウンリンク同期信号ブロードキャストブロック(SSB)と、物理ブロードキャストチャネルの復調基準信号(PBCH DMRS)と、チャネル状態測定信号(CSI-RS)と、位相追跡基準信号(PTRS)とを含む。
【0147】
このとき、所望の送信パワーはp_tx_expected=p_tx-p_offset+p_offset_diff_signalであり、ここで、p_offset_diff_signalは測定信号又はチャネルと受信信号又はチャネルとのパワーオフセットであり、このパワーオフセットは、ブロードキャスト又はユニキャスト又はIABノード間専用のシグナリング又はネットワーク管理バックグラウンドによりIAB nodeに設定されるか、又は両者間で約束されるパワーオフセットである。
【0148】
TDDシステムに対して、IAB nodeはParent nodeによって設定された第1のフレーム構成パラメータを取得し、IAB nodeはフレーム構成のアップ・ダウンリンクの分割状況を知り、IABノードはParent nodeによって設定された第2のフレーム構成パラメータを取得し、IAB nodeはIAB nodeに対する追加のアップ・ダウンリンク分割を知る。
【0149】
更に、第3のフレーム構成パラメータに基づいて、backhaulリンクのダウンリンク受信に用いられる時間領域ユニット分割と、backhaulリンクのアップリンク受信に用いられる時間領域ユニット分割と、accessリンクのダウンリンク送信に用いられる時間領域ユニット分割と、accessリンクのアップリンク受信に用いられる時間領域ユニット分割と、backhaulリンクのダウンリンクデータ受信に用いられると共に、accessリンクのアップリンクデータ受信に用いられる時間領域ユニット分割と、送信又は受信に用いられない時間領域ユニット分割と、backhaulリンクのアップリンクデータ送信に用いられると共に、accessリンクのダウンリンク送信に用いられる時間領域ユニット分割と、のうちの少なくとも1つ又は複数の組み合わせを最終的に決定する。
【0150】
好ましくは、Parent nodeがDonor nodeであれば、子ノードに設定した第2のフレーム構成パラメータのアップ・ダウンリンクレンジは、第1のフレーム構成パラメータによってFlexibleとして設定されたレンジに拡張されることができる。Donor nodeではないParent nodeは、下位ノードに対してフレーム構成設定を行う場合、アップ・ダウンリンクの伝送は自身のアップ・ダウンリンク伝送方向に従うべきであり、つまり、下位ノードに対してアップ・ダウンリンク設定を行う場合、自身の伝送方向と逆の設定が許されない。例えば、現在のノードのUL/F領域は下位ノードに対してDLとして設定されることができず、現在のノードのDL/F領域はULとして設定されることもできない。
【0151】
第1のフレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。該第1のフレーム構成パラメータは共通フレーム構成パラメータであり、該共通フレーム構成パラメータは、カバーした端末のIAB nodeにブロードキャスト伝送により通知され、好ましくは、SIBの形式で搬送される。
【0152】
或いは、共通フレーム構成パラメータは、約束された方式でアップ・ダウンリンク分割が行われ、例えば、周期がP_ul_dl_defaultのアップ・ダウンリンク設定は最も基礎的なアップ・ダウンリンク設定として約束され、偶数フレームからの最初のnSlot_DL個のslotはdownlinkであり、ここで、周期P_ul_dl_defaultは無線フレームの整数倍であることが好ましく、好ましい周期は20ms、40ms及び80msであり、周期P_ul_dl_default内の最後のnSlot_UL個のスロットはuplinkであり、残りの位置はFlexibleである。
【0153】
つまり、このとき、現在のノードはFlexibleによって示された位置について如何なる仮定を行うこともできず、後続の更なる半静的構成に基づいてその伝送方向を決定し、或いは、これらの位置は予備リソースであり、即ち、これらのリソースについて、最後に如何なる送受信動作の仮定を行うこともできない。
【0154】
更に、約束されたスロット数を具体的なnumerologyと関係づけることができ、例えば、システムの参照numerologyがuRefであり、現在のnumerologyがuActであれば、実際にアップリンクとダウンリンク伝送に用いられるスロット数がnSlot*2^(uAct-uRef)に調整される。
【0155】
第2のフレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。該第2のフレーム構成パラメータは第1の専用フレーム構成パラメータであり、第1の専用フレーム構成パラメータは、上位層シグナリングにより伝送され、IAB nodeは、そのサービスする下位のIAB node又は端末に対してそれぞれの第1の専用設定パラメータを設定する。実際のプロセスにおいて、第1の専用設定パラメータを省略することができ、このとき、IAB nodeと端末とは、共通フレーム構成設定パラメータ(共通フレーム構成パラメータ)のみに基づいてアップ・ダウンリンク分割を理解する。共通フレーム構成設定パラメータも欠落していれば、上記デフォルトの方式でアップ・ダウンリンクの分割状況を理解する。
【0156】
第3のフレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。第3のフレーム構成パラメータは第2の専用フレーム構成パラメータであり、専用シグナリングにより設定されることができ、IABに対してbackhaul専用の送受信伝送を設定するために用いられる。
【0157】
更に、第3のフレーム構成設定パラメータのタイプは、downlink backhaul、Flexible及びuplink backhaulに限定されることができる。そして、IAB nodeに対して、第3のフレーム構成設定パラメータの伝送方向は、第1のフレーム構成設定パラメータ及び/又は第2のフレーム構成設定パラメータの伝送方向を上書きすることができる。これにより、IAB nodeの最終的なフレーム構成が特定される。
【0158】
IAB nodeは上述したParent nodeのフレーム構成設定に基づいて、(1)1周期内に最終的にアップ・ダウンリンクに用いられる伝送タイムユニットと、(2)1周期内に最終的にbackhaulアップリンク伝送又はbackhaulダウンリンク受信に用いられる伝送タイムユニットと、(3)1周期内に最終的に本ノードがaccess linkのアップリンク伝送をスケジューリングするための潜在的タイムユニットと、のうちの少なくとも1つを決定し、上記access linkのアップリンク伝送は、本ノードがそのサービスするノード(一般的な端末とIAB nodeとを含む)によるアップリンクデータ伝送をスケジューリングする動作であり、この動作は、上位ノードによってスケジューリングされ制御され、
図1のトポロジに示されるように、Child nodeのアップリンク伝送はIAB nodeによってスケジューリングされる。
【0159】
上記access linkのアップリンク伝送のタイムユニットは、アップリンクタイムユニット内のアップリンクbackhaul伝送用のタイムユニット以外の位置であり、
図7中のPotential config1 of UE under IABに示されるように、本ノードがaccess linkのダウンリンク伝送をスケジューリングする潜在的タイムユニットは、ダウンリンクタイムユニット内のbackhaul linkダウンリンク受信用のタイムユニット以外の位置であり、或いは、1周期内に最終的に本ノードがアップリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置、例えば、ダウンリンクタイムユニット内のダウンリンクbackhaul受信用のタイムユニットの一部又は全部であり、
図7中のPotential config2 of UE under IABに示されるように、本ノードがダウンリンクタイムユニットをスケジューリングする潜在的位置は、アップリンクタイムユニット内のアップリンクbackhaul送信用のタイムユニットの一部又は全部である。
【0160】
IAB nodeの下位ノードが依然としてIAB node(IAB node2と表記される)であれば、IAB nodeは、依然として上記プロセスに従って、それに対して、第1のフレーム構成パラメータ、第2のフレーム構成パラメータ及び第3のフレーム構成パラメータのうちの1つ以上、又は、デフォルトの共通フレーム構成パラメータを設定する必要がある。第1のフレーム構成パラメータは共通のフレーム構成パラメータであり、第2のフレーム構成パラメータは第1の専用フレーム構成パラメータであり、好ましくは、RRCシグナリングを用いて伝送され、第3のフレーム構成パラメータは第2の専用フレーム構成パラメータであり、好ましくは、動的シグナリングを用いて設定される。
【0161】
図7のPotential config1 of IAB2 under IABに示されるように、IAB nodeは、その自身のダウンリンク領域においてIAB node2に対してDBを設定し、IAB nodeは、その自身のアップリンク領域においてIAB node2に対してUBを設定する。
【0162】
更に、IAB nodeがIAB node2に対して設定したUBはIAB nodeのフレーム構成のDownlink領域内に位置し、DBは対応するIAB nodeのフレーム構成のUplink領域内に位置する。
【0163】
このように、
図7のPotential config2 of IAB2 under IABに示されるように、1つのノードが上位ノードと下位ノードとによって送信されたデータを同時に受信すること、及び/又は1つのノードが上位ノードと下位ノードとにデータを同時に送信することを実現することができる。
【0164】
Potential config2 of IAB2 under IABとPotential config1 of IAB2 under IABとの相違点は、confi2では、例えば、FDM(周波数分割多重化)又はSDM(空間分割多重化)を用い、下位ノードからの受信と上位ノードからの受信とが同時に行われることができることに対し、config1では、下位ノードへの送信は、その自身のダウンリンク領域においてbackhaul受信のない領域が選択されて下位ノードのダウンリンクフレーム構成として設定されるという点にある。
【0165】
上位ノードに対する送信タイミングと下位ノードに対する送信タイミングとの間に差があるため、2つの送信動作は同時に行われることができない。IAB nodeは、IAB node2に対してダウンリンクbackhaulをIAB nodeのフレーム構成のダウンリンク領域にあるように設定すると共に、アップリンクbackhaulをもIAB nodeのフレーム構成のダウンリンク領域に設定してもよく、それにより、同一のノードが上位ノードと下位ノードとから送信されたデータを同時に受信することを実現する。
図8に示すように、Potential config3 of IAB node2の状況である。
【0166】
タイムユニットは、1つ又は複数のスロット又は1つ又は複数のOFDMシンボルの持続時間、又は整数のスロットに1つ又は複数のOFDMシンボルをプラスした持続時間である。
【0167】
IAB nodeがparent nodeに所望の送信パワー、所望のパワー調整値又は所望の受信パワーを送信し、parent nodeがIAB nodeに基づいてparent nodeに応じてパワー調整を行ったり、parent nodeが一定の時間領域粒度でその送信パワーの調整値を通知したり、parent nodeがIAB nodeから報告された所望の受信パワー値に基づいて一定の時間粒度でIAB nodeに対する受信パワー調整値を通知したりすると仮定する。IAB nodeは、周波数分割(FDM)又は空間分割(SDM)の方式で上位ノードから送信されたダウンリンクデータと下位ノードから送信されたアップリンクデータを受信し、多重化の方式でスペクトラム利用率を向上させる。
【0168】
FDDシステムに対して、IAB nodeは、第3のフレーム構成パラメータを受信するように構成される。アップ・ダウンリンク設定に関連するパラメータは、TDDシステムに適用され、FDDシステムは、アップ・ダウンリンクが個別に設定され、IABノードは、アップ・ダウンリンクの設定を行う必要がなく、第3のフレーム構成パラメータはIABノードによるbackhaul伝送専用のタイムユニットを個別に示せばよい。
【0169】
上記フレーム構成設定に用いられる第1のフレーム構成パラメータと第2のフレーム構成パラメータとは、伝送方向の不一致がなく、例えば、共通フレーム構成パラメータにおいてダウンリンクとして設定された領域は第2のフレーム構成パラメータにおいてアップリンクとして設定されることができず、同様に、共通フレーム構成パラメータにおいてアップリンクとして設定された領域は第2のフレーム構成パラメータにおいてダウンリンクとして設定されることができない。
【0170】
IAB nodeのアップ・ダウンリンク設定は下位ノードの設定の根拠とされ、下位ノードが一般的な端末であれば、第3のフレーム構成の設定は、前の2つのフレーム構成の設定と衝突せず、下位ノードがIAB nodeであれば、第3のフレーム構成の設定は、方向が異なる伝送方向として設定されることができる。例えば、
図7のPotential config2 of IAB2 under IABに示される状況である。
【0171】
(実施形態5)
本実施形態のトポロジは、
図1に示すように、Parent Node、IAB Node及びChild Nodeを含み、Parent NodeはIAB NodeのParent Nodeである。IAB Nodeは無線リンクを介してParent Nodeとbackhaulリンクデータを伝送し、Child NodeはIAB Nodeの下位リンクであり、IAB Nodeは無線リンクを介してChild Nodeリンクへbackhaulデータ又はaccessリンクデータを伝送し、accessリンクであるかbackhaulリンクであるかは、Child Nodeのタイプに依存する。IAB nodeであれば、Parent NodeとChild Nodeとの送信データを同時に受信する。
【0172】
図6に示すように、Donor nodeと各レベルのIAB nodeのネットワークとは、共通の絶対タイミング時刻(誤差範囲内)をメンテナンスし、このような統一タイミングは、OTA又はGPSなどのメカニズムによって実現することができる。これらのノードがChild Nodeにデータを送信すれば、このようなタイミング時刻を参照点としてデータ送信を行う必要があり、この参照点はダウンリンク送信時刻と呼ばれる。
【0173】
IAB nodeは、第1のフレーム構成パラメータと、第2のフレーム構成パラメータと、第3のフレーム構成パラメータとのうちの2つを受信するように構成される。
【0174】
第1のフレーム構成パラメータは、Parent nodeがブロードキャスト(例えば、SIB)により設定した共通フレーム構成パラメータ、又は約束された共通フレーム構成パラメータであってよい。第2のフレーム構成パラメータは、Parent nodeが専用シグナリング(RRC signaling)により設定した専用フレーム構成パラメータである。第3のフレーム構成パラメータは、Parent nodeが例えばDCI2-0の動的シグナリングにより動的に通知する第2の専用フレーム構成パラメータである。
【0175】
第1のフレーム構成パラメータがParent nodeによりIAB nodeに対して設定されたものであれば、共通フレーム構成パラメータは、そのサービスするノードに対して同様に設定され、第2のフレーム構成パラメータは、更なるフレーム構成を示し、第1のフレーム構成パラメータと共にアップリンク伝送又はダウンリンク受信動作に用いられる領域を示す。IABについて、そのbackhaul linkとaccess linkとに用いられる伝送リソースは、第3のフレーム構成パラメータと第1のフレーム構成パラメータ及び/又は第2のフレーム構成パラメータとの組み合わせ結果により最終の伝送リソースが決定される。
【0176】
IAB nodeはParent nodeによって設定された第1のフレーム構成パラメータを取得し、IAB nodeはフレーム構成のアップ・ダウンリンクの分割状況を知り、IABノードはParent nodeによって設定された第2のフレーム構成パラメータを取得し、IAB nodeはIAB nodeに対する追加のアップ・ダウンリンク分割を知る。
【0177】
更に、第3のフレーム構成パラメータに基づいて、backhaulリンクのダウンリンク受信に用いられる時間領域ユニット分割と、backhaulリンクのアップリンク受信に用いられる時間領域ユニット分割と、accessリンクのアップリンク受信に用いられる時間領域ユニット分割と、accessリンクのダウンリンク送信に用いられる時間領域ユニット分割と、backhaulリンクのダウンリンクデータ受信に用いられると共に、accessリンクのアップリンクデータ受信に用いられる時間領域ユニット分割と、送信又は受信に用いられない時間領域ユニット分割と、backhaulリンクのアップリンクデータ送信に用いられると共に、accessリンクのダウンリンク送信に用いられる時間領域ユニット分割と、のうちの少なくとも1つ又は複数の組み合わせを最終的に決定する。
【0178】
好ましくは、Parent nodeがDonor nodeであれば、子ノードに設定した第2のフレーム構成パラメータのアップ・ダウンリンクレンジは、第1のフレーム構成パラメータによってFlexibleとして設定されたレンジに拡張されることができる。Donor nodeではないParent nodeは、下位ノードに対してフレーム構成設定を行う場合、アップ・ダウンリンクの伝送は自身のアップ・ダウンリンク伝送方向に従うべきであり、つまり、下位ノードに対してアップ・ダウンリンク設定を行う場合、自身の伝送方向と逆の設定が許されない。例えば、現在のノードのUL/F領域は下位ノードに対してDLとして設定されることができず、現在のノードのDL/F領域はULとして設定されることもできない。
【0179】
第1のフレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。共通フレーム構成パラメータは、カバーした端末のIAB nodeにブロードキャスト伝送により通知され、好ましくは、SIBの形式で搬送される。
【0180】
或いは、共通フレーム構成パラメータは、約束された方式でアップ・ダウンリンク分割が行われ、例えば、周期がP_ul_dl_defaultのアップ・ダウンリンク設定は最も基礎的なアップ・ダウンリンク設定として約束され、偶数フレームからの最初のnSlot_DL個のslotはdownlinkであり、ここで、周期P_ul_dl_defaultは無線フレームの整数倍であることが好ましく、好ましい周期は20ms、40ms及び80msであり、周期P_ul_dl_default内の最後のnSlot_UL個のスロットはuplinkであり、残りの位置はFlexibleである。
【0181】
つまり、このとき、現在のノードはFlexibleによって示された位置について如何なる仮定を行うこともできず、後続の更なる半静的構成に基づいてその伝送方向を決定し、或いは、これらの位置は予備リソースであり、即ち、これらのリソースについて、最後に如何なる送受信動作の仮定を行うこともできない。
【0182】
更に、約束されたスロット数を具体的なnumerologyと関係づけることができ、例えば、システムの参照numerologyがuRefであり、現在のnumerologyがuActであれば、実際にアップリンクとダウンリンク伝送に用いられるスロット数がnSlot*2^(uAct-uRef)に調整される。
【0183】
第1のフレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。第1の専用フレーム構成パラメータは、上位層シグナリングにより伝送され、IAB nodeは、そのサービスする下位のIAB node又は端末に対してそれぞれの第1の専用設定パラメータを設定する。実際のプロセスにおいて、第1の専用設定パラメータを省略することができ、このとき、IAB nodeと端末とは、共通フレーム構成設定パラメータのみに基づいてアップ・ダウンリンク分割を理解する。共通フレーム構成設定パラメータも欠落していれば、上記デフォルトの方式でアップ・ダウンリンクの分割状況を理解する。
【0184】
第2のフレーム構成パラメータは、設定の周期とタイプを含み、周期は、スロット持続時間の整数倍であり、タイプは、UL、DL及びFlexibleを含み、持続時間は、1つ又は複数のOFDMシンボルに対応する時間又はスロット持続時間の整数倍である。第2のフレーム構成は専用シグナリングにより設定され、IABに対してbackhaul専用の送受信伝送を設定するために用いられる。
【0185】
更に、第3のフレーム構成設定パラメータのタイプは、downlink backhaul、Flexible及びuplink backhaulに限定されることができる。そして、IAB nodeに対して、第3のフレーム構成設定パラメータの伝送方向は、第1のフレーム構成設定パラメータ及び/又は第2のフレーム構成設定パラメータの伝送方向を上書きすることができる。これにより、IAB nodeの最終的なフレーム構成が特定される。
【0186】
IAB nodeは上述したParent nodeのフレーム構成設定に基づいて、(1)1周期内に最終的にアップ・ダウンリンクに用いられる伝送タイムユニットと、(2)1周期内に最終的にbackhaulアップリンク伝送又はbackhaulダウンリンク受信に用いられる伝送タイムユニットと、(3)1周期内に最終的に本ノードがaccess linkのアップリンク伝送をスケジューリングするための潜在的タイムユニットと、のうちの少なくとも1つを決定し、上記access linkのアップリンク伝送は、本ノードがそのサービスするノード(一般的な端末とIAB nodeとを含む)によるアップリンクデータ伝送をスケジューリングする動作であり、この動作は、上位ノードによってスケジューリングされ制御され、
図1のトポロジに示されるように、Child nodeのアップリンク伝送はIAB nodeによってスケジューリングされる。
【0187】
上記access linkのアップリンク伝送のタイムユニットは、アップリンクタイムユニット内のアップリンクbackhaul伝送用のタイムユニット以外の位置であり、
図7中のPotential config1 of UE under IABに示されるように、本ノードがaccess linkのダウンリンク伝送をスケジューリングする潜在的タイムユニットは、ダウンリンクタイムユニット内のbackhaul linkダウンリンク受信用のタイムユニット以外の位置であり、或いは、1周期内に最終的に本ノードがアップリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置、例えば、ダウンリンクタイムユニット内のダウンリンクbackhaul受信用のタイムユニットの一部又は全部であり、
図7中のPotential config2 of UE under IABに示されるように、本ノードがダウンリンクタイムユニットをスケジューリングする潜在的位置は、アップリンクタイムユニット内のアップリンクbackhaul送信用のタイムユニットの一部又は全部である。
【0188】
IAB nodeの下位ノードが依然としてIAB node(IAB node2と表記される)であれば、IAB nodeは、依然として上記プロセスに従って、それに対して、第1のフレーム構成パラメータ、第2のフレーム構成パラメータ及び第3のフレーム構成パラメータのうちの1つ以上、又は、デフォルトの共通フレーム構成パラメータを設定する必要がある。
【0189】
第1のフレーム構成パラメータは共通のフレーム構成パラメータであり、第2のフレーム構成パラメータは専用のフレーム構成パラメータであり、好ましくは、RRCシグナリングを用いて伝送され、第3のフレーム構成パラメータは専用のフレーム構成パラメータであり、好ましくは、動的シグナリングを用いて設定される。
図7のPotential config1 of IAB2 under IABに示されるように、IAB nodeは、その自身のダウンリンク領域においてIAB node2に対してDBを設定し、IAB nodeは、その自身のアップリンク領域においてIAB node2に対してUBを設定する。
【0190】
更に、IAB nodeがIAB node2に対して設定したUBはIAB nodeのフレーム構成のDownlink領域内に位置し、DBは対応するIAB nodeのフレーム構成のUplink領域内に位置する。このように、
図7のPotential config2 of IAB2 under IABに示されるように、1つのノードが上位ノードと下位ノードとによって送信されたデータを同時に受信すること、及び/又は1つのノードが上位ノードと下位ノードとにデータを同時に送信することを実現することができる。
【0191】
Potential config2 of IAB2 under IABとPotential config1 of IAB2 under IABとの相違点は、confi2では、例えば、FDM(周波数分割多重化)又はSDM(空間分割多重化)を用い、下位ノードからの受信と上位ノードからの受信とが同時に行われることができることに対し、config1では、下位ノードへの送信は、その自身のダウンリンク領域においてbackhaul受信のない領域が選択されて下位ノードのダウンリンクフレーム構成として設定されるという点にある。
【0192】
上位ノードに対する送信タイミングと下位ノードに対する送信タイミングとの間に差があるため、2つの送信動作は同時に行われることができない。IAB nodeは、IAB node2に対してダウンリンクbackhaulをIAB nodeのフレーム構成のダウンリンク領域にあるように設定すると共に、アップリンクbackhaulをもIAB nodeのフレーム構成のダウンリンク領域に設定してもよく、それにより、同一のノードが上位ノードと下位ノードとから送信されたデータを同時に受信することを実現する。
図8に示すように、Potential config3 of IAB node2の状況である。
【0193】
タイムユニットは、1つ又は複数のスロット又は1つ又は複数のOFDMシンボルの持続時間、又は整数のスロットに1つ又は複数のOFDMシンボルをプラスした持続時間である。
【0194】
上記フレーム構成設定に用いられる第1のフレーム構成パラメータと第2のフレーム構成パラメータとは、伝送方向の不一致がなく、例えば、共通フレーム構成パラメータにおいてダウンリンクとして設定された領域は第2のフレーム構成パラメータにおいてアップリンクとして設定されることができず、同様に、共通フレーム構成パラメータにおいてアップリンクとして設定された領域は第2のフレーム構成パラメータにおいてダウンリンクとして設定されることができない。
【0195】
IAB nodeのアップ・ダウンリンク設定は下位ノードの設定の根拠とされ、下位ノードが一般的な端末であれば、第3のフレーム構成の設定は、前の2つのフレーム構成の設定と衝突せず、下位ノードがIAB nodeであれば、第3のフレーム構成の設定は、方向が異なる伝送方向として設定されることができる。例えば、
図7のPotential config2 of IAB2 under IABに示される状況である。
【0196】
(実施形態6)
本実施形態において、上記実施形態及び好ましい実施態様を実現するためのフレーム構成の設定装置を更に提供し、既に説明したものが省略される。以下に使用されるように、「モジュール」という用語は、所定の機能を実現できるソフトウェア及び/又はハードウェアの組み合わせである。以下の実施形態で説明される装置は、好ましくはソフトウェアで実現されるが、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実現されることも考えられる。
【0197】
図13は、本開示の実施形態に係るフレーム構成の設定装置の概略構成図であり、該装置は、第1のノード側に適用され、
図13に示すように、該装置は受信モジュール1302及び処理モジュール1304を含む。受信モジュール1302は、第2のノードによって設定されたフレーム構成パラメータを受信するように構成され、フレーム構成パラメータはフレーム構成の周期とタイプを含み、フレーム構成パラメータは共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータを含み、処理モジュール1304は受信モジュール1302とカップリング接続され、かつ共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得し、第2の専用フレーム構成パラメータに基づいてbackhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成とbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成とを決定するように構成される。
【0198】
なお、フレーム構成の周期は、スロット持続時間の整数倍であり、フレーム構成のタイプは、アップリンクULフレーム構成、ダウンリンクDLフレーム構成、Flexibleフレーム構成を含む。第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、アップリンクbackhaulフレーム構成、ダウンリンクbackhaulフレーム構成のうちの少なくとも1つを含む。
【0199】
好ましくは、第1のノードの下位ノードが端末ではなく上記第1のノードと同じタイプの伝送ノードである場合、第2の専用フレーム構成パラメータの伝送方向は、共通フレーム構成パラメータ及び第1の専用フレーム構成パラメータの伝送方向を上書きするために用いられることができる。
【0200】
本実施形態の装置は、更に決定モジュールを含んでもよい。該決定モジュールは、フレーム構成パラメータの組み合わせに基づいて、1周期内に最終的にアップリンク/ダウンリンクに用いられる伝送タイムユニットと、1周期内に最終的にbackhaulアップリンク伝送又はbackhaulダウンリンク受信に用いられる伝送タイムユニットと、1周期内に最終的に本ノードがアップリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置、又は1周期内に最終的に本ノードがダウンリンクタイムユニットをスケジューリングするための潜在的位置と、のうちの少なくとも1つを決定するように構成され、フレーム構成パラメータの組み合わせは、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータと、共通フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータと、第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータとを含む。
【0201】
なお、第1のノードの下位ノードがユーザ端末ではなく第1のノードと同じタイプの伝送ノードであり、かつ第1のノードのbackhaulリソースが下位の伝送ノードのbackhaulリソースとオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップする場合、第1のノードと下位の伝送ノードとの送受信状態が逆であり、送受信状態が逆であるとは、第1のノードがbackhaulリソースで受信動作を実行するとき、下位の伝送ノードがオーバーラップするか又は部分的にオーバーラップする領域で送信動作を実行することを指す。
【0202】
第1のノードの下位ノードがユーザ端末ではなく第1のノードと同じタイプの伝送ノードであり、かつ第1のノードのbackhaulリソースが下位の伝送ノードのbackhaulリソースとオーバーラップしない場合、第1のノードと下位の伝送ノードとの送受信状態が逆又は同じである。
【0203】
好ましくは、共通フレーム構成パラメータは、二重周期又は単一周期である。
【0204】
好ましくは、装置は、共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータ及び/又は第2の専用フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を自律的に設定する方式と、第1の専用フレーム構成パラメータ及び/又は動的フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を自律的に設定する方式であって、動的フレーム構成パラメータがPDCCHによって設定される方式と、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ及び動的フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成を設定する方式と、上記共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータ及び/又は動的フレーム構成パラメータに基づいて下位ノードのフレーム構成を自律的に設定する方式であって、上記動的フレーム構成パラメータがPDCCHによって設定される方式と、のうちの少なくとも1つでフレーム構成を設定する。
【0205】
なお、設定されるフレーム構成は、アップリンクULフレーム構成、ダウンリンクDLフレーム構成、フレキシブルフレーム構成、backhaulULフレーム構成、backhaulDLフレーム構成、backhaul multiplexingフレーム構成を含む。
【0206】
なお、本実施形態の上記態様は、第1のノード側から説明されるが、本実施形態を第2のノード側から説明すると、本実施形態は、フレーム構成の設定装置を更に提供し、該装置は第2のノード側に適用され、第1のノードに対してフレーム構成パラメータを設定するように構成された設定モジュールを含み、フレーム構成パラメータは、フレーム構成の周期とタイプを含み、フレーム構成パラメータは、共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータを含む。
【0207】
共通フレーム構成パラメータと第1の専用フレーム構成パラメータはフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得するために用いられ、第2の専用フレーム構成パラメータは、backhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成とbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成を決定するために用いられる。
【0208】
フレーム構成の周期は、スロット持続時間の整数倍であり、フレーム構成のタイプは、アップリンクULフレーム構成、ダウンリンクDLフレーム構成及びFlexibleフレーム構成を含む。第2の専用フレーム構成パラメータ中のフレーム構成のタイプは、アップリンクbackhaulフレーム構成、ダウンリンクbackhaulフレーム構成のうちの少なくとも1つを含む。
【0209】
なお、上記各モジュールは、ソフトウェア又はハードウェアにより実現することができ、後者の場合、上記モジュールがいずれも同一のプロセッサにある態様、又は、上記各モジュールが任意組み合わせた形式でそれぞれ異なるプロセッサにある態様で実現することができるが、これらに限定されない。
【0210】
本開示の実施形態は、実行されると、上記いずれか1つの方法の実施形態におけるステップが実行されるように構成されるコンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体を更に提供する。
【0211】
好ましくは、本実施形態では、上記記憶媒体は、以下のステップS1とS2を実行するためのコンピュータプログラムを記憶するように構成されてもよい。
【0212】
S1では、第1のノードは第2のノードによって設定されたフレーム構成パラメータを受信し、フレーム構成パラメータはフレーム構成の周期とタイプを含み、フレーム構成パラメータは共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータを含む。
【0213】
S2では、第1のノードは共通フレーム構成パラメータ及び/又は第1の専用フレーム構成パラメータに基づいてフレーム構成のアップリンク/ダウンリンク分割状況を取得し、第2の専用フレーム構成パラメータに基づいてbackhaulリンクのアップリンク伝送用のフレーム構成及びbackhaulリンクのダウンリンク伝送用のフレーム構成を決定する。
【0214】
本開示の実施形態は、実行されると、上記いずれか1つの方法の実施形態におけるステップが実行されるように構成されるコンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体を更に提供する。
【0215】
好ましくは、本実施形態では、上記記憶媒体は、以下のステップS1を実行するためのコンピュータプログラムを記憶するように構成されてもよい。
【0216】
S1では、第2のノードは第1のノードに対してフレーム構成パラメータを設定し、フレーム構成パラメータはフレーム構成の周期とタイプを含み、フレーム構成パラメータは共通フレーム構成パラメータ、第1の専用フレーム構成パラメータ及び第2の専用フレーム構成パラメータを含む。
【0217】
好ましくは、本実施形態では、上記記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROMと略称する)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称する)、モバイルハードディスク、ディスク又はCDなどの、プログラムコードを記憶できる様々な媒体を含むが、これらに限定されない。
【0218】
好ましくは、本実施形態の具体的な例としては、上記実施形態及び好ましい実施形態において説明された例を参照することができ、本実施形態では説明を省略する。
【0219】
明らかに、当業者が理解できるように、上記本開示の各モジュール又は各ステップは、汎用のコンピュータ装置で実現することができ、それらは、単一のコンピュータ装置に集積してもよく、複数のコンピュータ装置からなるネットワークに分布してもよく、好ましくは、それらは、コンピュータ装置に実行可能なプログラムコードで実現するため、それらを記憶装置に記憶してコンピュータ装置で実行することができ、いくつかの場合で、ここでの順序と異なる順序で、示されたか又は説明されたステップを実行することも可能であり、或いは、それらをそれぞれ各集積回路モジュールに作製するか、又はそれらのうちの複数のモジュール又はステップを単一の集積回路モジュールに作製して実現することも可能である。このように、本開示は、如何なる特定のハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにも限定されない。
【0220】
以上は、本開示の好ましい実施形態に過ぎず、本開示を限定するものではなく、当業者であれば、本開示に対して様々な修正と変更を行うことができる。本開示の原則内に行われる如何なる修正、同等置換、改善等は、いずれも本開示の保護範囲に含まれるべきである。