IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィールド・バイオリサーチ株式会社の特許一覧 ▶ ヤマト農磁株式会社の特許一覧 ▶ バイエルクロップサイエンス株式会社の特許一覧

特許7444880紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法
<>
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図1
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図2
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図3
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図4
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図5
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図6
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図7
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図8
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図9
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図10
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図11
  • 特許-紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】紐と、それに固定されたイネの緑化針苗とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子又は苗紐を定置するイネの栽培方法
(51)【国際特許分類】
   A01C 1/04 20060101AFI20240228BHJP
   A01G 22/22 20180101ALI20240228BHJP
   A01G 7/06 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
A01C1/04 A
A01G22/22 Z
A01G7/06 A
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2021528278
(86)(22)【出願日】2020-06-26
(86)【国際出願番号】 JP2020025368
(87)【国際公開番号】W WO2020262662
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】P 2019122151
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519237890
【氏名又は名称】フィールド・バイオリサーチ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000114938
【氏名又は名称】ヤマト農磁株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000232564
【氏名又は名称】バイエルクロップサイエンス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】加持 集三
(72)【発明者】
【氏名】上原 史
(72)【発明者】
【氏名】山田 真弘
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 秀行
(72)【発明者】
【氏名】根本 正久
(72)【発明者】
【氏名】南 和恵
(72)【発明者】
【氏名】大嶋 明久
(72)【発明者】
【氏名】仁木 理人
(72)【発明者】
【氏名】中倉 紀彦
(72)【発明者】
【氏名】城下 道昭
(72)【発明者】
【氏名】戸田 彩香
【審査官】田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-289834(JP,A)
【文献】実開平06-013408(JP,U)
【文献】特開平10-028410(JP,A)
【文献】国際公開第2008/029481(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01C 1/04
A01G 22/22
A01G 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紐と、それに固定又は封入され、緑化された茎葉部、根部、種子体を有するイネの苗とを含み、前記苗の葉齢が、第一葉方式で1.0~1.5葉期であることを特徴とする苗紐の製造方法であって、
紐に固定又は封入された種子を浸種、催芽するステップ、及び
種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを含み、
少なくとも種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを自然光及び/又は人工光の照射下で、且つ、種子を固定又は封入した紐をリールに巻いた状態で行い、前記苗紐が、土壌表面から0~5cmに定置又は埋設するためのものであるか、或いは水田土壌表面に作溝した溝の底部に又は作溝と同時に溝の底部に定置するためのものであることを特徴とする、前記苗紐の製造方法。
【請求項2】
前記紐が分解性であることを特徴とする、請求項1に記載の苗紐の製造方法
【請求項3】
前記苗が紐に1~20cm間隔で固定又は封入されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の苗紐の製造方法
【請求項4】
農薬、酸素発生剤、硫化物イオン生成抑制剤、肥料、バイオスティミュラント、発根促進剤及び土壌改良剤からなる群から選択される1以上の有効成分を含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の苗紐の製造方法
【請求項5】
前記有効成分が種子体及び/又は苗紐を被覆していることを特徴とする、請求項4に記載の苗紐の製造方法
【請求項6】
水の浸透は妨げないが被覆した有効成分の水相への流出を抑制する種子被覆材で前記苗の種子部分及び/又は苗紐がさらに被覆されていること又は種子被覆材と有効成分の混和物によって種子部分及び/又は苗紐が被覆されていることを特徴とする、請求項5に記載の苗紐の製造方法
【請求項7】
前記種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを、水若しくはUV照射した水あるいは次亜塩素酸塩水溶液、殺菌剤等の殺菌・殺細菌成分を含んだ水に浸しながら又は水若しくはUV照射した水あるいは次亜塩素酸塩水溶液、殺菌剤等の殺菌・殺細菌成分を含んだ水をかけながら行うことを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の苗紐の製造方法。
【請求項8】
さらに種子を紐に固定又は封入するステップを含むことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の苗紐の製造方法。
【請求項9】
あらかじめ農薬、薬害軽減剤、生育調節剤、酸素発生剤、硫化物イオン生成抑制剤、肥料、バイオスティミュラント、発根促進剤及び土壌改良剤からなる群から選択される1以上の有効成分で被覆されている種子を使用するか又は前記各ステップと同時及び前後のうち少なくとも1回有効成分を紐又は苗紐に施用又は固定若しくは封入することを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の苗紐の製造方法。
【請求項10】
有効成分の被覆層の上にさらに水の浸透は妨げないが被覆した有効成分の水相への流出を抑制する種子被覆材で被覆されている種子及び/又は種子紐を使用するか、又は種子被覆材と有効成分の混和物で被覆されている種子及び/又は種子紐を使用することを特徴とする請求項に記載の製造方法。
【請求項11】
請求項1~のいずれか1項に記載の苗紐の製造方法により得られた苗紐を、土壌表面から0~5cmに定置又は埋設することを特徴とし、土壌表面に苗紐を定置する場合には、さらに苗紐を抑え具で土壌表面に固定してもよく、あるいは適当な間隔で苗紐の一部を水田土壌中に垂直方向に加圧して埋設させてもよく、苗紐を水田土壌中に埋設する場合には、水田土壌表面に作溝した溝の底部に苗紐を定置したのちに溝を閉じてもよい、イネの栽培方法。
【請求項12】
請求項1~のいずれか1項に記載の苗紐の製造方法により得られた苗紐を、水田土壌表面に作溝した溝の底部に又は作溝と同時に溝の底部に定置することを特徴とし、さらに苗紐を抑え具で溝の底部に固定してもよく、あるいは適当な間隔で苗紐の一部を覆土して固定してもよい、イネの栽培方法。
【請求項13】
前記溝の土壌表面の溝幅が1.5~30cmであることを特徴とする、請求項12に記載のイネの栽培方法。
【請求項14】
前記溝の土壌表面の溝幅が1.5~10cmであることを特徴とする、請求項12に記載のイネの栽培方法。
【請求項15】
前記溝の土壌表面の溝幅が2~7cmであることを特徴とする、請求項12に記載のイネの栽培方法。
【請求項16】
前記溝の深さが1~10cmであることを特徴とする、請求項12~15のいずれか1項に記載のイネの栽培方法。
【請求項17】
前記溝の深さが1~6cmであることを特徴とする、請求項12~15のいずれか1項に記載のイネの栽培方法。
【請求項18】
前記溝の深さが2~4cmであることを特徴とする、請求項12~15のいずれか1項に記載のイネの栽培方法。
【請求項19】
前記溝の底面幅が0~5cmであることを特徴とする、請求項12~18のいずれか1項に記載のイネの栽培方法。
【請求項20】
前記溝の底面幅が0.5~3.5cmであることを特徴とする、請求項12~18のいずれか1項に記載のイネの栽培方法。
【請求項21】
前記水田面に作溝した溝の断面の形状が、四角形、台形、U字型、半円形、V字型又はW型(ただし、中央部分の高さは水田面上面に達しない)であることを特徴とする、請求項12~20のいずれか1項に記載のイネの栽培方法。
【請求項22】
苗紐を水田土壌表面に定置若しくは土壌中に埋設するステップ又は苗紐を水田土壌表面に作溝した溝の底部に又は作溝と同時に溝の底部に定置するステップと同時及びその前後に、少なくとも1回、農薬、酸素発生剤、硫化物イオン生成抑制剤、肥料、バイオスティミュラント、発根促進剤及び土壌改良剤からなる群から選択される1以上の有効成分を種子、種紐(シードテープ)、苗紐及び/又は土壌に施用することを特徴とする、請求項11~21のいずれか1項に記載のイネの栽培方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紐と、それに固定または封入され、弾力性を有する緑化された茎葉部、根部及び種子体を有するイネの苗(ここでは緑化針苗ともいう)とからなる苗紐、その調製方法及び溝の底部にイネの種子、種紐(シードテープ)又は苗紐を定置するイネの栽培方法(ここでは溝置栽培ともいう)に関する。
【背景技術】
【0002】
イネの栽培においては、安定した収量と確立された栽培体系のため、一度苗を調製し、それを圃場に移植する、いわゆる水稲移植栽培が広く行われている。しかし、苗床の調製は、そのための設備の確保、労力、費用等の負担が大きく、また、苗を移植する際の苗床の重量から生じる労力の負担も大きい。また、機械移植栽培では苗種(乳苗、密苗、稚苗、中苗、成苗)を問わず、機械の構造が制限要因となり、欠株が発生しないように、1株数本植えが一般的であり、田植機の爪などで根が損傷を負うことから、移植直後は一時的に生育が停滞し、活着までに時間を要することがある。上記苗調整のための負担の軽減、1株1本植え及び移植時の苗への損傷防止をめざして、イネ籾を圃場に直接播種して栽培する、いわゆる直播栽培(非特許文献1)やシードテープを使用した栽培方法(特許文献1、2、非特許文献2、3)が普及してきている。しかし、それらの方法は、移植栽培と比較して、発芽不良、浮き苗、転び苗、苗立ち率の低さ、倒伏率の高さ、ならびに収量の低さに問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平4-287604
【文献】特開2000-41420
【非特許文献】
【0004】
【文献】鉄コーティング湛水直播マニュアル2010、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター、2010年3月
【文献】シードテープ利用による水稲直播技術、農研機構、http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/narc/2000/narc00-704.html
【文献】無粉衣種子利用シードテープ直播栽培技術、福島県農業試験場会津地域研究支場、平成15年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、イネの苗又は苗床の調製の負担を大幅に軽減し、定植時に根の損傷が極めて少ない苗を生産することで、苗立ち率の安定化、種籾量の最小化、理想的な1株1本植え、多収、各種農業資材の簡便な使用を可能にする苗紐および苗紐用リール、及び効率的な苗の植え付け、倒伏軽減、多収を可能とするイネの種子、シードテープ又は苗紐を溝の底部に定置する栽培方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の発明者は、鋭意検討を重ねた結果、紐と、それに固定又は封入され、弾力性を有する緑化された茎葉部、根部及び種子体を有するイネの苗を含む苗紐又は前記苗紐をリールに巻いた状態で調製することによって、移植栽培における苗又は苗床の調製にかかる負担軽減、さらに苗立ち率の改善、倒伏軽減又は収量を改善することを見出し、また、苗紐又はイネの種子を圃場に作溝した溝の底部に定置することにより、苗立ち率を改善し、倒伏軽減又は収量を改善することを見出し本発明に至った。
【0007】
本発明は、以下の解決手段を提供する。
【0008】
[1]
紐と、それに固定又は封入され、緑化された茎葉部、根部、種子体を有するイネの苗とを含むことを特徴とする、苗紐。
【0009】
[2]
前記苗の葉齢が、第一葉方式で3.5葉期までであることを特徴とする、[1]に記載の苗紐。
【0010】
[3]
前記苗の葉齢が、第一葉方式で鞘葉期から2.5葉期までであることを特徴とする、[1]に記載の苗紐。
【0011】
[4]
前記紐が分解性であることを特徴とする、[1]~[3]のいずれかに記載の苗紐。
【0012】
[5]
前記苗が紐に1~20cm間隔で固定又は封入されていることを特徴とする、[1]~[4]のいずれかに記載の苗紐。
【0013】
[6]
農薬、酸素発生剤、硫化物イオン生成抑制剤、肥料、バイオスティミュラント、発根促進剤及び土壌改良剤からなる群から選択される1以上の有効成分を含むことを特徴とする、[1]~[5]のいずれかに記載の苗紐。
【0014】
[7]
前記有効成分が種子体及び/又は苗紐を被覆していることを特徴とする、[6]に記載の苗紐。
【0015】
[8]
水の浸透は妨げないが被覆した有効成分の水相への流出を抑制する種子被覆材で前記苗の種子部分及び/又は苗紐がさらに被覆されていること又は種子被覆材と有効成分の混和物によって種子部分及び/又は苗紐が被覆されていることを特徴とする、[7]に記載の苗紐。
【0016】
[9]
苗紐が巻かれた状態又は網状に織られて巻かれた状態であることを特徴とする、[1]~[8]のいずれかに記載の苗紐。
【0017】
[10]
苗紐がリールに巻かれた状態であることを特徴とする、[1]~[9]のいずれかに記載の苗紐。
【0018】
[11]
筒形状の支持部材と、その周りに設けられた第1の支持部材と、前記第1の支持部材と距離をおいて設けられた第2の支持部材からなる苗紐用リール。
【0019】
[12]
前記第1及び第2の支持部材が複数の開口部を有することを特徴とする、[11]に記載のリール。
【0020】
[13]
前記第1及び第2の支持部材の面積における前記開口部の面積の割合が60%以上であることを特徴とする、[12]に記載のリール。
【0021】
[14]
前記第1及び第2の支持部材がほぼ円盤状であることを特徴とする、[11]~[13]のいずれかに記載のリール。
【0022】
[15]
前記第1及び第2の支持部材が、筒形状の支持部材の周りに回転自在に設けられていることを特徴とする、[11]~[14]のいずれかに記載のリール。
【0023】
[16]
前記第1及び第2の支持部材が、耐水性及び耐薬品性を有する樹脂及び/又は金属材料で構成されることを特徴とする、[11]~[15]のいずれかに記載のリール。
【0024】
[17]
前記樹脂が透明又は半透明であることを特徴とする、[16]に記載のリール。
【0025】
[18]
紐に固定又は封入された種子を浸種、催芽するステップ、及び
種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを含み、
少なくとも種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを自然光及び/又は人工光の照射下で行うことを特徴とする、[1]~[10]のいずれか1項に記載の苗紐の製造方法。
【0026】
[19]
前記種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを、水若しくはUV照射した水あるいは次亜塩素酸塩水溶液、殺菌剤等の殺菌・殺細菌成分を含んだ水に浸しながら又は水若しくはUV照射した水あるいは次亜塩素酸塩水溶液、殺菌剤等の殺菌・殺細菌成分を含んだ水をかけながら行うことを特徴とする、[18]に記載の苗紐の製造方法。
【0027】
[20]
さらに種子を紐に固定又は封入するステップを含むことを特徴とする[18]又は[19]に記載の苗紐の製造方法。
【0028】
[21]
あらかじめ農薬、薬害軽減剤、生育調節剤、酸素発生剤、硫化物イオン生成抑制剤、肥料、バイオスティミュラント、発根促進剤及び土壌改良剤からなる群から選択される1以上の有効成分で被覆されている種子を使用するか又は前記各ステップと同時及び前後のうち少なくとも1回有効成分を紐又は苗紐に施用又は固定若しくは封入することを特徴とする、[18]~[20]のいずれかに記載の苗紐の製造方法。
【0029】
[22]
有効成分の被覆層の上にさらに水の浸透は妨げないが被覆した有効成分の水相への流出を抑制する種子被覆材で被覆されている種子及び/又は種子紐を使用するか、又は種子被覆材と有効成分の混和物で被覆されている種子及び/又は種子紐を使用することを特徴とする[21]に記載の製造方法。
【0030】
[23]
種子を浸種、催芽するステップ、種子を発芽、発根、それらを生育させるステップ、自然光及び/又は人工光を照射するステップ及び/又は有効成分を施用するステップを、種子を固定又は封入した紐を巻いた状態で行うことを特徴とする、[18]~[22]のいずれかに記載の苗紐の製造方法。
【0031】
[24]
種子を固定又は封入した紐をリールに巻いた状態で行うことを特徴とする、[23]に記載の苗紐の製造方法。
【0032】
[25]
[1]~[10]のいずれかに記載の苗紐を、土壌表面から0~5cmに定置又は埋設することを特徴とし、土壌表面に苗紐を定置する場合には、さらに苗紐を抑え具で土壌表面に固定してもよく、あるいは適当な間隔で苗紐の一部を水田土壌中に垂直方向に加圧して埋設させてもよく、苗紐を水田土壌中に埋設する場合には、水田土壌表面に作溝した溝の底部に苗紐を定置したのちに溝を閉じてもよい、イネの栽培方法。
【0033】
[26]
[1]~[10]のいずれか1項に記載の苗紐、イネの種子又は種紐(シードテープ)を、水田土壌表面に作溝した溝の底部に又は作溝と同時に溝の底部に定置することを特徴とし、苗紐又は種紐の場合には、さらに苗紐を抑え具で溝の底部に固定するか、あるいは適当な間隔で苗紐の一部を覆土して固定してもよい、イネの栽培方法。
【0034】
[27]
前記溝の土壌表面の溝幅が1.5~30cmであることを特徴とする、[26]に記載のイネの栽培方法。
【0035】
[28]
前記溝の土壌表面の溝幅が1.5~10cmであることを特徴とする、[26]に記載のイネの栽培方法。
【0036】
[29]
前記溝の土壌表面の溝幅が2~7cmであることを特徴とする、[26]に記載のイネの栽培方法。
【0037】
[30]
前記溝の深さが1~10cmであることを特徴とする、[26]~[29]のいずれかに記載のイネの栽培方法。
【0038】
[31]
前記溝の深さが1~6cmであることを特徴とする、[26]~[29]のいずれかに記載のイネの栽培方法。
【0039】
[32]
前記溝の深さが2~4cmであることを特徴とする、[26]~[29]のいずれかに記載のイネの栽培方法。
【0040】
[33]
前記溝の底面幅が0~5cmであることを特徴とする、[26]~[32]のいずれかに記載のイネの栽培方法。
【0041】
[34]
前記溝の底面幅が0.5~3.5cmであることを特徴とする、[26]~[32]のいずれかに記載のイネの栽培方法。
【0042】
[35]
前記水田面に作溝した溝の断面の形状が、四角形、台形、U字型、半円形、V字型又はW型(ただし、中央部分の高さは水田面上面に達しない)であることを特徴とする、[26]~[34]のいずれかに記載のイネの栽培方法。
【0043】
[36]
苗紐を水田土壌表面に定置若しくは土壌中に埋設するステップ又はイネの種子、種紐(シードテープ)又は苗紐を、水田土壌表面に作溝した溝の底部に又は作溝と同時に溝の底部に定置するステップと同時及びその前後に、少なくとも1回、農薬、酸素発生剤、硫化物イオン生成抑制剤、肥料、バイオスティミュラント、発根促進剤及び土壌改良剤からなる群から選択される1以上の有効成分を種子、種紐(シードテープ)、苗紐及び/又は土壌に施用することを特徴とする、[25]~[35]のいずれか1項に記載のイネの栽培方法。
【発明の効果】
【0044】
本発明のイネの苗紐は、水稲移植栽培における苗又は苗床の調製にかかる負担を軽減する。移植栽培において1ヘクタール当たり苗箱(幅60cmx奥行30cm=0.18m)が200~250箱必要であり、育苗に必要な面積は、平均41mである。一方で、本発明の苗紐は後述するようにリール(糸巻)(直径29cmx厚さ5.5cm)に巻いた状態で育苗できる。1ヘクタール当たり約60巻き必要であり、リールを軸方向につなげて立たせた場合、育苗に必要な面積は単純に1mであり、リール間の隙間や育苗装置の空間を見積もってその倍の面積が必要としても2mである。本発明の苗紐の調製に必要な面積は、水稲移植栽培に必要な育苗面積の多くても20分の一である。
【0045】
また、田植えの期間を5月、6月の2か月とし、水稲移植栽培における育苗期間を約1月とすると、1年に可能な育苗回数は2回となる。一方で、本発明の苗紐の育苗には約2週間でよく、一年あたり4回の育苗が可能になる。これを考慮に入れると、本発明の苗紐の調製に必要な面積は、水稲移植栽培に必要な育苗面積の多くても40分の一である。
【0046】
また、後述するとおり、本願発明に係る緑化針苗は茎葉部及び根部が外力に耐え得る十分な強度と弾力性を有しており、本田定置直後の植え痛みが少ないせいか、活着が速く、冠根の生育も旺盛であり、移植栽培と比較しても収量が増大する。
【0047】
また、本願発明の溝置栽培は、溝の底部に紐苗を定置した後、徐々に周囲の土壌が崩壊して、種子体部分を覆う。溝の底部に紐苗を定置した後、徐々に周囲の土壌が崩壊して、種子体部分を覆うまでの間に、当該苗はその時間差を巧みに利用し植物が本来もつ光・重力屈性により地上部が埋没することなく速やかに直立し、最終的に根は溝の底部から下方向に株間競合がなく旺盛に生長する。その結果、本発明の溝置栽培イネは、直播栽培イネに比べ、浮き苗、転び苗が少なく、苗立ち率が向上する。さらに、植え付け深度が確保されるため、耐倒伏性が増大する。このような効果は、カルパーで被覆されたイネ籾、鉄コーティングされたイネ籾、シードテープに加工されたイネ籾を溝置栽培したときにも表れる。
【0048】
また、後述するように本願発明の緑化針苗は、生長点が種籾に接して形成され、土壌表面より下に位置するため、処理層を形成して選択性を発揮する除草剤(位置選択性除草剤)の薬害が生じにくくなる。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明は、紐と、それに固定又は封入された、緑化された茎葉部、根部、種子体を有するイネの苗を含むことを特徴とする、苗紐を提供するものである。
【0050】
本発明において、紐とは繊維又は糸を紐状により合わせたもの又は細長い布、紙若しくは不織布テープをより合わせるかもしくは両長辺を張り合わせて紐状にしたものであり、農業分野で知られているシードテープのテープを使用することができる。紐の素材としては、天然繊維の綿、麻、やし、いぐさ等の植物繊維、毛(ウール)、絹(シルク)等の動物繊維、化学繊維のリヨセル、テンセル等の精製繊維、レーヨン、キュプラ、カゼイン繊維、落花生タンパク繊維、とうもろこしタンパク繊維、大豆タンパク繊維、再生絹糸、アルギン繊維、キチン繊維、マンナン繊維、ゴム繊維等の再生繊維、アセテート、トリアセテート、酸化アセテート、プロミックス、塩化ゴム、塩酸ゴム等の半合成繊維、ナイロン、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、レクセ、サクセス、ポリウレタン、ポリクラール等の合成繊維が挙げられ、天然繊維が好ましく、綿、毛、麻がより好ましく、綿がさらに好適である。
【0051】
上記紐は分解性を有するものが好ましい。分解性を有するとは、水田に定置した後1年以内、好ましくは半年以内に強度を失い、少なくとも土壌耕転の際に容易に崩壊し、土壌中で自然に分解するものである。一方で、浸種処理から、催芽処理、発芽・育苗段階を経て水田に定置するまで、それらの各段階で崩壊しない程度の強度を有するものである。
【0052】
本発明における緑化された茎葉部、根部、種子体を有するイネの苗(ここでは、緑化針苗ともいう)は、自然光及び/又は人工光の照射下で生育したイネの幼苗を意味する。緑化針苗の芽、鞘葉、第1葉からの葉部を含む茎葉部は緑色を呈している。緑化は光合成によるものと考えられ、視覚的に確認できる程度に緑化していればよい。また葉齢では、第一葉方式で3.5葉期までが好ましく、鞘葉期から2.5葉期までがより好ましく、1.0葉期から2.0葉期までがさらに好ましい。
【0053】
本発明における緑化針苗の葉齢は、第一葉方式による。具体的には図1に示す。
【0054】
本発明の緑化針苗の茎葉部及び根部は、遮光状態で発芽、生育した幼苗の茎葉部及び根部と比較して高い硬度及び弾力性を有し、発芽後、育苗、圃場に定置する間に起こりうる外力、例えば絡まった根、茎葉部又は紐をはがす力に対して十分耐えることがでる。そのため、水田での緑化針苗の生育に大きな影響を引き起こす損傷を緑化針苗に与えることなく水田に定置することが可能である。
【0055】
遮光状態で発芽、育成した苗は、メソコチル(中茎)を形成することがある。メソコチルは種子体と鞘葉の間に形成される茎状の器官であり、外力によって欠損しやすい(図2の右図を参照)。光照射下に発芽、生育する本願発明に緑化針苗は、メソコチルが肉眼では見えないか、或いは形成されても極めて短く、その為、外力に対して強くなる。
【0056】
本発明において、紐と緑化針苗とは紐に糸や接着剤などの固定手段により紐に固定されていてもよく、紐の内部にその種子体が封入されていてもよく、又は細長い布、紙若しくは不織布テープをより合わせるかもしくは両長辺を張り合わせて紐状にしたものの内部に種子体が紐内に封入されていてもよい、紐に固定又は封入された緑化針苗の茎葉部及び根部は紐の外方向に伸びていることが望ましい。本発明にかかる苗紐の形態の一例を図3に示す。
【0057】
種子栄養生育期の緑化針苗は、水田に定置後、しばらく苗体に存在する養分により成長を続けることができ、光合成が十分できない状況においても生命を維持することが可能である。緑化針苗が水田土壌中に埋設された時も、これにより苗の直立、生長が可能である。
【0058】
本発明の緑化針苗は、発芽直後から葉緑素が形成されるため、通常の育苗と比べ胚乳への従属栄養から独立栄養への転換がより速く進み、溝置後には速やかに活着、その後の生育が旺盛である。
【0059】
本発明において、緑化針苗は根冠に損傷が極めて少ないことから、重力屈性が高く、溝置時に上を向いた根が速やかに下に伸び、活着、その後の生育が旺盛になる。
【0060】
本発明における緑化針苗は、温度を2℃~24℃に下げ、好ましくは10℃~20℃に下げることにより、1週間~6週間、好ましくは1週間~4週間保存することができる。緑化針苗の調製後、水田への定置時期を最適化することができる。本発明の一形態は、温度を上記温度にすることにより長期間保存できる苗紐又は緑化針苗である。
【0061】
本発明において、紐に固定又は封入された個々の緑化針苗の間隔は、土壌の性質、気候等の生育環境により変化するが、収量の観点から1~20cm間隔、好ましくは2~15cm間隔、より好ましくは3~10cm間隔である。
【0062】
本発明の苗紐は筒状、円筒形状又は輪状に巻いておくことができる。円筒形状の巻き方には、ボビン巻き、チーズ巻き、玉巻き、無芯巻き、コーン巻きなどがある。輪状の巻き方には、カセ巻きなどがある。本発明の一形態は、筒状、円筒状又は輪状に巻かれた苗紐である。また、本発明の一形態は、リール(糸巻)に巻かれた苗紐である。
【0063】
また、苗紐は、網状に織られていてもよく、さらにそれが巻かれた状態でもよい。上記網状に織られた苗紐は、広げて水田に定置することにより等間隔にイネの苗を配置することが可能である。
【0064】
本発明の一形態は、苗紐が、筒形状の支持部材の周りに設けられた第1の支持部材と前記第1の支持部材と距離をおいて設けられた第2の支持部材の間に巻かれた苗紐である。
【0065】
また、本発明の一形態は、筒形状の支持部材と、その周りに設けられた第1の支持部材と、前記第1の支持部材と距離をおいて設けられた第2の支持部材からなる苗紐用リールである。
【0066】
前記リールの一例として、筒形状の支持部材100の周りに設けられた第1の支持部材200と前記第1の支持部材と距離をおいて設けられた第2の支持部材300からなる苗紐用リールを図5~7に示す。
【0067】
前記リールとして、第1と第2の支持部材に複数の開口部を有するリールが挙げられる。このとき、前記第1及び第2の支持部材の面積における前記開口部の面積の割合が60%以上でることが好ましく、より好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、ただし、90%以下でもよい。
【0068】
前記リールの一例として、第1と第2の支持部材に複数の開口部210及び310を有するリールを図5~7に示す。
【0069】
前記リールの形状は、特に限定されないが、前記リールの一例として、前記第1及び第2の支持部材がほぼ円盤状であるリール10が挙げられる。
【0070】
前記リールの一例として、前記第1及び第2の支持部材200及び300がほぼ円盤状であるリール10を図5~7に示す。
【0071】
前記リールにおいて、第1及び第2の支持部材は直径20~50cmの円形であることが好ましく、それら間の距離は2cm~10cmであるか、3cm~6cmであることが好ましい。
【0072】
前記リールにおいて、筒形状の支持部材の形状は、円筒形であることが好ましい。
【0073】
前記リールにおいて、筒形状の支持部材とその周りに設けられた第1及び第2の支持部材は、固定されていてもよく又は回転自在に設けられていてもよい。
【0074】
前記リールにおいて、第1及び第2の支持部材は、筒形状の支持部材近傍に等間隔に設けられた3個以上の締結セットによって固定されていてもよい。
【0075】
前記リールの一例として、第1及び第2の支持部材200及び300が、筒形状の支持部材100近傍に等間隔に設けられた3個の締結セット400によって固定されているリール10を図5~7に示す。
【0076】
前記締結セットは、第1及び第2の支持部材を平行に固定できる手段であれば特に限定されないが、ボルトとナットからなることができる。
【0077】
前記リールの一例として、締結セット400がボルト(500)とナット(600)からなるリール10を図5~7に示す。
【0078】
ここで、第1及び第2の支持部材及びが3個以上の締結セットにより固定されている場合、筒形状の支持部材は、必ずしも必要ではない。
【0079】
したがって、本願発明の苗紐用リールの一形態は、中心に円形の開口部を有する第1及び第2の支持部材が、前記円形の開口部近傍に等間隔に設けられた3個以上の締結セットによって固定されている苗紐用リールである。
【0080】
前記リールにおいて、筒形状の支持部材は、その両端部において他のリールの筒形の支持部材と脱着可能な形で結合することができる結合部分を有していてもよい。
【0081】
前記リールにおいて、筒形状の支持部材、第1及び第2の支持部材の材質について特に限定はされないが、耐水性及び耐薬品性を有する樹脂及び/又は金属材料で構成されることが好ましい。
【0082】
前記リールにおいて、筒形状の支持部材、第1及び第2の支持部材の材質が樹脂である場合、前記樹脂は透明又は半透明であることが好ましい。
【0083】
本願発明の苗紐が、リールに巻かれた状態で調製される場合、前記リールの第1及び第2の支持部材は遮光しないことが好ましい。前記第1及び第2の支持部材の光の透過率は60%以上であることが好ましく、より好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。
【0084】
本発明の苗紐は、農薬、酸素発生剤、硫化物イオン生成抑制剤、肥料、バイオスティミュラント、発根促進剤及び土壌改良剤からなる群から選択される1以上の有効成分を含むことができる。
【0085】
本発明において、農薬とは殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、殺細菌剤、軟体動物駆除剤、微生物剤、有益生物、殺スクミリンゴガイ剤、除草剤、肥料、鳥忌避剤、植物強化剤、不妊剤、薬害軽減剤、情報化学物質及び/又は植物成長調節剤を意味する。前記農薬は、イネの根部から吸収され得るものが好ましい。
【0086】
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤
本明細書中において「一般名」によって特定されている活性成分は、既知であり、そして、例えば、「“The Pesticide Manual”,16th ed.,British Crop Protection Council 2012」に記載されているか、又は、インターネット上で検索することができる(例えば、「http://www.alanwood.net/pesticides」)。その分類は、本特許出願の出願時点において適用できる「IRAC Mode of Action Classification Scheme」に基づいている。
【0087】
(1) アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬、例えば、
カーバメート系、例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、トリメタカルブ、XMC、及び、キシリルカルブ;又は、
有機リン酸エステル系、例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス-メチル、クマホス、シアノホス、ジメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ダイスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イミシアホス、イソフェンホス、O-(メトキシアミノチオホスホリル)サリチル酸イソプロピル、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシジメトン-メチル、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロペタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテップ、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、及び、バミドチオン。
【0088】
(2) GABA制御塩化物チャンネル遮断薬、例えば、
シクロジエン-有機塩素系、例えば、クロルダン、及び、エンドスルファン;又は、
フェニルピラゾール系(フィプロール系)、例えば、エチプロール、及び、フィプロニル。
【0089】
(3) ナトリウムチャンネルモジュレーター、例えば、
ピレスロイド系、例えば、アクリナトリン、アレスリン、d-シス-トランスアレスリン、d-トランスアレスリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン S-シクロペンテニル異性体、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、シータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シフェノトリン[(1R)-トランス異性体]、デルタメトリン、エムペントリン[(EZ)-(1R)異性体]、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、カデトリン、モンフルオロトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)-トランス異性体]、プラレトリン、ピレトリン類(除虫菊(pyrethrum))、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、テトラメトリン[(1R)異性体]、トラロメトリン、及び、トランスフルトリン;又は、
DDT;又は、メトキシクロル。
【0090】
(4) ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)競合的モジュレーター、例えば、
ネオニコチノイド系、例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、及び、チアメトキサム;又は、
ニコチン;又は、
スルホキサフロル、フルピラジフロン、フルピリミン。
【0091】
(5) ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリックモジュレーター、例えば、
スピノシン系、例えば、スピネトラム、及び、スピノサド。
【0092】
(6) グルタミン酸制御塩化物チャンネル(GluCl)アロステリックモジュレーター、例えば、
アベルメクチン系/ミルベマイシン系、例えば、アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチン、及び、ミルベメクチン。
【0093】
(7) 幼若ホルモン模倣物質、例えば、
幼若ホルモン類似体、例えば、ハイドロプレン、キノプレン、及び、メトプレン;又は、
フェノキシカルブ;又は、ピリプロキシフェン。
【0094】
(8) 種々の特定されていない(多部位)阻害薬、例えば、
ハロゲン化アルキル系、例えば、臭化メチル、及び、別のハロゲン化アルキル;又は、
クロロピクリン;又は、
フッ化スルフリル;又は、ホウ砂;又は、吐酒石、又は、イソシアン酸メチル生成物質、例えば、ダゾメット(diazomet)及びメタム。
【0095】
(9) 弦音器官モジュレーター、例えば、
ピメトロジン、ピリフルキナゾン、アフィドピロペン;又は、フロニカミド。
【0096】
(10) ダニ成長阻害薬、例えば、
クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、及び、ジフロビダジン;又は、
エトキサゾール。
【0097】
(11) 昆虫中腸膜の微生物ディスラプター、例えば、
バシルス・ツリンギエンシス・亜種・イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subspecies israelensis)、バシルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・アイザワイ(Bacillus thuringiensis subspecies aizawai)、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・クルスタキ(Bacillus thuringiensis subspecies kurstaki)、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・テネブリオニス(Bacillus thuringiensis subspecies tenebrionis)、及び、Bt植物タンパク質:Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry1A.105、Cry2Ab、Vip3A、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34Ab1/35Ab1。
【0098】
(12) ミトコンドリアATPシンターゼの阻害薬、例えば、ATPディスラプター、例えば、
ジアフェンチウロン;又は、
有機スズ化合物、例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、及び、酸化フェンブタスズ;又は、
プロパルギット;又は、テトラジホン。
【0099】
(13) プロトン勾配を破壊することによる酸化的リン酸化の脱共役剤、例えば、
クロルフェナピル、DNOC、及び、スルフルラミド。
【0100】
(14) ニコチン性アセチルコリン受容体チャンネル遮断薬、例えば、
ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラム、及び、チオスルタップ-ナトリウム。
【0101】
(15) キチン生合成の阻害薬(タイプ0)、例えば、
ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロン、及び、トリフルムロン。
【0102】
(16) キチン生合成の阻害薬(タイプ1)、例えば、
ブプロフェジン。
【0103】
(17) 脱皮ディスラプター(特に、双翅目の場合)、例えば、
シロマジン。
【0104】
(18) エクジソン受容体作動薬、例えば、
クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、及び、テブフェノジド。
【0105】
(19) オクトパミン受容体作動薬、例えば、
アミトラズ。
【0106】
(20) ミトコンドリア複合体III電子伝達阻害薬、例えば、
ヒドラメチルノン、アセキノシル、ビフェナゼート又は、フルアクリピリム。
【0107】
(21) ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害薬、例えば、
METI殺ダニ剤、例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、及び、トルフェンピラド;又は、
ロテノン(Derris)。
【0108】
(22) 電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬、例えば、
インドキサカルブ;又は、メタフルミゾン。
【0109】
(23) アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害薬、例えば、
テトロン酸誘導体及びテトラミン酸誘導体、例えば、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、及び、スピロテトラマト。
【0110】
(24) ミトコンドリア複合体IV電子伝達阻害薬、例えば、
ホスフィン系、例えば、リン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィン、及び、リン化亜鉛;又は、
シアン化物、シアン化カルシウム、シアン化カリウム、及び、シアン化ナトリウム。
【0111】
(25) ミトコンドリア複合体II電子伝達阻害薬、例えば、
β-ケトニトリル誘導体、例えば、シエノピラフェン、及び、シフルメトフェン、及び、カルボキシアニリド、例えば、ピフルブミド。
【0112】
(28) リアノジン受容体モジュレーター、例えば、
ジアミド系、例えば、クロラントラニリプロール、シアントラニルプロール、テトラニリプロール(tetraniliprole)及び、フルベンジアミド。
【0113】
(30)GABA制御塩化物チャンネルアロステリックモジュレーター
メタジアミド系、例えば、ブロフラニリド(broflanilide)
イソキサゾリン系、例えば、フルキサメタミド
さらなる活性成分、例えば、アフォキソレイナー、アザジラクチン、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ブロフラニリド(broflanilide)、ブロモプロピレート、キノメチオナート、クロロプラレトリン(chloroprallethrin)、氷晶石(cryolite)、シクラニリプロール、シクロキサプリド(cycloxaprid)、シハロジアミド(cyhalodiamide)、ジクロロメゾチアズ(dicloromezotiaz)、ジコホル、ε-メトフルトリン(epsilon metofluthrin)、ε-モムフルトリン(epsilon momfluthrin)、フロメトキン、フルアザインドリジン(fluazaindolizine)、フルエンスルホン、フルフェネリム、フルフェノキシストロビン、フルフィプロール、フルヘキサホン(fluhexafon)、フルオピラム、フルララネル、フフェノジド(fufenozide)、グアジピル(guadipyr)、ヘプタフルトリン、イミダクロチズ、イプロジオン、κ-ビフェントリン、κ-テフルトリン、ロチラネル(lotilaner)、メペルフルトリン、パイコングディング(paichongding)、ピリダリル、ピリミノストロビン、スピロブジクロフェン(spirobudiclofen)、テトラメチルフルトリン、テトラクロラントラニリプロール(tetrachlorantraniliprole)、チオキサザフェン、チオフルオキシメート(thiofluoximate)、トリフルメゾピリム、及び、ヨードメタン;さらに、バシルス・フィルムス(Bacillus firmus)に基づく調製物(I-1582,BioNeem,Votivo)、及び、以下の化合物:1-{2-フルオロ-4-メチル-5-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル]フェニル}-3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-アミン(WO2006/043635から既知)(CAS 885026-50-6)、{1’-[(2E)-3-(4-クロロフェニル)プロパ-2-エン-1-イル]-5-フルオロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1(2H)-イル}(2-クロロピリジン-4-イル)メタノン(WO2003/106457から既知)(CAS 637360-23-7)、2-クロロ-N-[2-{1-[(2E)-3-(4-クロロフェニル)プロパ-2-エン-1-イル]ピペリジン-4-イル}-4-(トリフルオロメチル)フェニル]イソニコチンアミド(WO2006/003494から既知)(CAS 872999-66-1)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-4-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-2-オン(WO2010052161から既知)(CAS 1225292-17-0)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-8-メトキシ-2-オキソ-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-4-イル エチルカルボネート(EP2647626から既知)(CAS-1440516-42-6)、4-(ブタ-2-イン-1-イルオキシ)-6-(3,5-ジメチルピペリジン-1-イル)-5-フルオロピリミジン(WO2004/099160から既知)(CAS 792914-58-0)、PF1364(JP2010/018586から既知)(CAS Reg.No.1204776-60-2)、N-[(2E)-1-[(6-クロロピリジン-3-イル)メチル]ピリジン-2(1H)-イリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(WO2012/029672から既知)(CAS 1363400-41-2)、(3E)-3-[1-[(6-クロロ-3-ピリジル)メチル]-2-ピリジリデン]-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オン(WO2013/144213から既知)(CAS 1461743-15-6)、N-[3-(ベンジルカルバモイル)-4-クロロフェニル]-1-メチル-3-(ペンタフルオロエチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2010/051926から既知)(CAS 1226889-14-0)、5-ブロモ-4-クロロ-N-[4-クロロ-2-メチル-6-(メチルカルバモイル)フェニル]-2-(3-クロロ-2-ピリジル)ピラゾール-3-カルボキサミド(CN103232431から既知)(CAS 1449220-44-3)、4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(シス-1-オキシド-3-チエタニル)ベンズアミド、4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(トランス-1-オキシド-3-チエタニル)ベンズアミド及び4-[(5S)-5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(シス-1-オキシド-3-チエタニル)ベンズアミド(WO2013/050317A1から既知)(CAS 1332628-83-7)、N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]プロパンアミド、(+)-N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]プロパンアミド及び(-)-N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]プロパンアミド(WO2013/162715A2、WO2013/162716A2、US2014/0213448A1から既知)(CAS 1477923-37-7)、5-[[(2E)-3-クロロ-2-プロペン-1-イル]アミノ]-1-[2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-[(トリフルオロメチル)スルフィニル]-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(CN101337937Aから既知)(CAS 1105672-77-2)、3-ブロモ-N-[4-クロロ-2-メチル-6-[(メチルアミノ)チオキソメチル]フェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド、(Liudaibenjiaxuanan、CN103109816Aから既知)(CAS 1232543-85-9);N-[4-クロロ-2-[[(1,1-ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]-6-メチルフェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-3-(フルオロメトキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2012/034403A1から既知)(CAS 1268277-22-0)、N-[2-(5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-4-クロロ-6-メチルフェニル]-3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2011/085575A1から既知)(CAS 1233882-22-8)、4-[3-[2,6-ジクロロ-4-[(3,3-ジクロロ-2-プロペン-1-イル)オキシ]フェノキシ]プロポキシ]-2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン(CN101337940A)(CAS 1108184-52-6から既知);(2E)-及び2(Z)-2-[2-(4-シアノフェニル)-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ヒドラジンカルボキサミド(CN101715774Aから既知)(CAS 1232543-85-9);シクロプロパンカルボン酸3-(2,2-ジクロロエテニル)-2,2-ジメチル-4-(1H-ベンズイミダゾール-2-イル)フェニルエステル(CN103524422Aから既知)(CAS 1542271-46-4);(4aS)-7-クロロ-2,5-ジヒドロ-2-[[(メトキシカルボニル)[4-[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル]アミノ]カルボニル]インデノ[1,2-e][1,3,4]オキサジアジン-4a(3H)-カルボン酸メチルエステル(CN102391261Aから既知)(CAS 1370358-69-2);6-デオキシ-3-O-エチル-2,4-ジ-O-メチル-1-[N-[4-[1-[4-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエトキシ)フェニル]-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]カルバメート]-α-L-マンノピラノース(US2014/0275503A1から既知)(CAS 1181213-14-8);8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチルフェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチルピリダジン-3-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン(CAS 1253850-56-4)、(8-アンチ)-8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチルフェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチルピリダジン-3-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン(CAS 933798-27-7)、(8-シン)-8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチルフェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチルピリダジン-3-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン(WO2007040280A1、WO2007040282A1から既知)(CAS 934001-66-8)、及び、N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)チオ]プロパンアミド(WO2015/058021A1、WO2015/058028A1から既知)(CAS 1477919-27-9)、オキサゾスルフィル、ジクロロメゾチアズ。
【0114】
殺菌剤
本明細書中において「一般名」によって特定されている活性成分は、既知であり、そして、例えば、「“Pesticide Manual”(16th Ed., British Crop Protection Council)」に記載されているか、又は、インターネット上で検索することができる(例えば、「http://www.alanwood.net/pesticides」)。
【0115】
クラス(1)~(15)に記載されている全ての成分は、それらの官能基に基づいて可能であれば、場合により、適切な塩基又は酸と塩を形成することができる。クラス(1)~(15)に記載されている全ての殺菌剤混合成分は、場合により、互変異性体形態を包含し得る。
【0116】
(1) エルゴステロール生合成の阻害薬、例えば、(1.001)シプロコナゾール、(1.002)ジフェノコナゾール、(1.003)エポキシコナゾール、(1.004)フェンヘキサミド、(1.005)フェンプロピジン、(1.006)フェンプロピモルフ、(1.007)フェンピラザミン、(1.008)フルキンコナゾール、(1.009)フルトリアホール、(1.010)イマザリル、(1.011)硫酸イマザリル、(1.012)イプコナゾール、(1.013)メトコナゾール、(1.014)ミクロブタニル、(1.015)パクロブトラゾール、(1.016)プロクロラズ、(1.017)プロピコナゾール、(1.018)プロチオコナゾール、(1.019)ピリソキサゾール、(1.020)スピロキサミン、(1.021)テブコナゾール、(1.022)テトラコナゾール、(1.023)トリアジメノール、(1.024)トリデモルフ、(1.025)トリチコナゾール、(1.026)(1R,2S,5S)-5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.027)(1S,2R,5R)-5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.028)(2R)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール(1.029)(2R)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1S)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.030)(2R)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.031)(2S)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.032)(2S)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1S)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.033)(2S)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.034)(R)-[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.035)(S)-[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.036)[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.037)1-({(2R,4S)-2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.038)1-({(2S,4S)-2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.039)1-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.040)1-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.041)1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.042)2-[(2R,4R,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.043)2-[(2R,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.044)2-[(2R,4S,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.045)2-[(2R,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.046)2-[(2S,4R,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.047)2-[(2S,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.048)2-[(2S,4S,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.049)2-[(2S,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.050)2-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.051)2-[2-クロロ-4-(2,4-ジクロロフェノキシ)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.052)2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.053)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.054)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペンタン-2-オール、(1.055)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.056)2-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.057)2-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.058)2-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.059)5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.060)5-(アリルスルファニル)-1-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.061)5-(アリルスルファニル)-1-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.062)5-(アリルスルファニル)-1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.063)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.064)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.065)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(2,2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.066)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(ペンタフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.067)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(1,1,2,2-テトラフルオロエチル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.068)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.069)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(2,2,3,3-テトラフルオロプロピル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.070)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(ペンタフルオロエチル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.071)N’-(2,5-ジメチル-4-フェノキシフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.072)N’-(4-{[3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]スルファニル}-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.073)N’-(4-{3-[(ジフルオロメチル)スルファニル]フェノキシ}-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.074)N’-[5-ブロモ-6-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルオキシ)-2-メチルピリジン-3-イル]-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.075)N’-{4-[(4,5-ジクロロ-1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-2,5-ジメチルフェニル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.076)N’-{5-ブロモ-6-[(1R)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.077)N’-{5-ブロモ-6-[(1S)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.078)N’-{5-ブロモ-6-[(シス-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.079)N’-{5-ブロモ-6-[(トランス-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.080)N’-{5-ブロモ-6-[1
-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド。
【0117】
(2) 複合体I又は複合体IIにおける呼吸鎖の阻害薬、例えば、(2.001)ベンゾビンジフルピル、(2.002)ビキサフェン、(2.003)ボスカリド、(2.004)カルボキシン、(2.005)フルオピラム、(2.006)フルトラニル、(2.007)フルキサピロキサド、(2.008)フラメトピル、(2.009)イソフェタミド、(2.010)イソピラザム(アンチ-エピマー性エナンチオマー 1R,4S,9S)、(2.011)イソピラザム(アンチ-エピマー性エナンチオマー 1S,4R,9R)、(2.012)イソピラザム(アンチ-エピマー性ラセミ化合物 1RS,4SR,9SR)、(2.013)イソピラザム(シン-エピマー性ラセミ化合物(1RS,4SR,9RS)とアンチ-エピマー性ラセミ化合物(1RS,4SR,9SR)の混合物)、(2.014)イソピラザム(シン-エピマー性エナンチオマー 1R,4S,9R)、(2.015)イソピラザム(シン-エピマー性エナンチオマー 1S,4R,9S)、(2.016)イソピラザム(シン-エピマー性ラセミ化合物 1RS,4SR,9RS)、(2.017)ペンフルフェン、(2.018)ペンチオピラド、(2.019)ピジフルメトフェン(pydiflumetofen)、(2.020)ピラジフルミド、(2.021)セダキサン、(2.022)1,3-ジメチル-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.023)1,3-ジメチル-N-[(3R)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.024)1,3-ジメチル-N-[(3S)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.025)1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-[2’-(トリフルオロメチル)ビフェニル-2-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.026)2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)ベンズアミド、(2.027)インピルフルキサム(3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド)、(2.028)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(3R)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.029)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(3S)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.030)3-(ジフルオロメチル)-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.031)3-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.032)3-(ジフルオロメチル)-N-[(3S)-7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.033)5,8-ジフルオロ-N-[2-(2-フルオロ-4-{[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}フェニル)エチル]キナゾリン-4-アミン、(2.034)N-(2-シクロペンチル-5-フルオロベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.035)N-(2-tert-ブチル-5-メチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.036)N-(2-tert-ブチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.037)N-(5-クロロ-2-エチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.038)N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.039)N-[(1R,4S)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.040)N-[(1S,4R)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.041)N-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-1-メトキシプロパン-2-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.042)N-[2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.043)N-[3-クロロ-2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.044)N-[5-クロロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.045)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-N-[5-メチル-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.046)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-フルオロ-6-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.047)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピル-5-メチルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.048)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボチオアミド、(2.049)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.050)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(5-フルオロ-2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.051)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-4,5-ジメチルベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.052)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-フルオロベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.053)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-メチルベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.054)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-フルオロベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.055)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-メチルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.056)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド。
【0118】
(3) 複合体IIIにおける呼吸鎖の阻害薬、例えば、(3.001)アメトクトラジン、(3.002)アミスルブロム、(3.003)アゾキシストロビン、(3.004)クメトキシストロビン(coumethoxystrobin)、(3.005)クモキシストロビン、(3.006)シアゾファミド、(3.007)ジモキシストロビン、(3.008)エノキサストロビン、(3.009)ファモキサドン、(3.010)フェンアミドン、(3.011)フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、(3.012)フルオキサストロビン、(3.013)クレソキシム-メチル、(3.014)メトミノストロビン、(3.015)オリサストロビン、(3.016)ピコキシストロビン、(3.017)ピラクロストロビン、(3.018)ピラメトストロビン、(3.019)ピラオキシストロビン、(3.020)トリフロキシストロビン、(3.021)(2E)-2-{2-[({[(1E)-1-(3-{[(E)-1-フルオロ-2-フェニルビニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}-2-(メトキシイミノ)-N-メチルアセトアミド、(3.022)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチルペンタ-3-エンアミド、(3.023)(2R)-2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.024)(2S)-2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.025)(3S,6S,7R,8R)-8-ベンジル-3-[({3-[(イソブチリルオキシ)メトキシ]-4-メトキシピリジン-2-イル}カルボニル)アミノ]-6-メチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル 2-メチルプロパノエート、(3.026)2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.027)N-(3-エチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル)-3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンズアミド、(3.028)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチルペンタ-3-エンアミド。
【0119】
(4) 有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、例えば、(4.001)カルベンダジム、(4.002)ジエトフェンカルブ、(4.003)エタボキサム、(4.004)フルオピコリド、(4.005)ペンシクロン、(4.006)チアベンダゾール、(4.007)チオファネート-メチル、(4.008)ゾキサミド、(4.009)3-クロロ-4-(2,6-ジフルオロフェニル)-6-メチル-5-フェニルピリダジン、(4.010)3-クロロ-5-(4-クロロフェニル)-4-(2,6-ジフルオロフェニル)-6-メチルピリダジン、(4.011)3-クロロ-5-(6-クロロピリジン-3-イル)-6-メチル-4-(2,4,6-トリフルオロフェニル)ピリダジン、(4.012)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.013)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.014)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-ブロモフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.015)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.016)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.017)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.018)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.019)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.020)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.021)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.022)4-(4-クロロフェニル)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-3,6-ジメチルピリダジン、(4.023)N-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.024)N-(2-ブロモフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.025)N-(4-クロロ-2,6-ジフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン。
【0120】
(5) 多部位に活性を示し得る化合物、例えば、(5.001)ボルドー液、(5.002)カプタホール、(5.003)キャプタン、(5.004)クロロタロニル(chlorthalonil)、(5.005)水酸化銅、(5.006)ナフテン酸銅、(5.007)酸化銅、(5.008)塩基性塩化銅、(5.009)硫酸銅(2+)、(5.010)ジチアノン、(5.011)ドジン、(5.012)ホルペット、(5.013)マンゼブ、(5.014)マンネブ、(5.015)メチラム、(5.016)メチラム亜鉛(zinc metiram)、(5.017)オキシン銅(copper oxine)、(5.018)プロピネブ、(5.019)硫黄及び硫黄剤、例えば、多硫化カルシウム、(5.020)チウラム、(5.021)ジネブ、(5.022)ジラム。
【0121】
(6) 宿主の防御を誘発し得る化合物、例えば、(6.001)アシベンゾラル-S-メチル、(6.002)イソチアニル、(6.003)プロベナゾール、(6.004)チアジニル。
【0122】
(7) アミノ酸及び/又はタンパク質の生合成の阻害薬、例えば、(7.001)シプロジニル、(7.002)カスガマイシン、(7.003)カスガマイシン塩酸塩水和物、(7.004)オキシテトラサイクリン、(7.005)ピリメタニル、(7.006)3-(5-フルオロ-3,3,4,4-テトラメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン。
【0123】
(8) ATP産生阻害薬、例えば、(8.001)シルチオファム。
【0124】
(9) 細胞壁合成阻害薬、例えば、(9.001)ベンチアバリカルブ、(9.002)ジメトモルフ、(9.003)フルモルフ、(9.004)イプロバリカルブ、(9.005)マンジプロパミド、(9.006)ピリモルフ(pyrimorph)、(9.007)バリフェナレート、(9.008)(2E)-3-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プロパ-2-エン-1-オン、(9.009)(2Z)-3-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プロパ-2-エン-1-オン。
【0125】
(10) 脂質及び膜の合成の阻害薬、例えば、(10.001)プロパモカルブ、(10.002)プロパモカルブ塩酸塩、(10.003)トルクロホス-メチル。
【0126】
(11) メラニン生合成阻害薬、例えば、(11.001)トリシクラゾール、(11.002)2,2,2-トリフルオロエチル{3-メチル-1-[(4-メチルベンゾイル)アミノ]ブタン-2-イル}カルバメート。
【0127】
(12) 核酸合成阻害薬、例えば、(12.001)ベナラキシル、(12.002)ベナラキシル-M(キララキシル)、(12.003)メタラキシル、(12.004)メタラキシル-M(メフェノキサム)。
【0128】
(13) シグナル伝達阻害薬、例えば、(13.001)フルジオキソニル、(13.002)イプロジオン、(13.003)プロシミドン、(13.004)プロキナジド、(13.005)キノキシフェン、(13.006)ビンクロゾリン。
【0129】
(14) 脱共役剤として作用し得る化合物、例えば、(14.001)フルアジナム、(14.002)メプチルジノカップ。
【0130】
(15) さらなる化合物、例えば、(15.001)アブシジン酸、(15.002)ベンチアゾール、(15.003)ベトキサジン、(15.004)カプシマイシン(capsimycin)、(15.005)カルボン、(15.006)キノメチオネート、(15.007)クフラネブ、(15.008)シフルフェナミド、(15.009)シモキサニル、(15.010)シプロスルファミド、(15.011)フルチアニル、(15.012)ホセチル-アルミニウム、(15.013)ホセチル-カルシウム、(15.014)ホセチル-ナトリウム、(15.015)イソチオシアン酸メチル、(15.016)メトラフェノン、(15.017)ミルディオマイシン、(15.018)ナタマイシン、(15.019)ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、(15.020)ニトロタル-イソプロピル、(15.021)オキサモカルブ(oxamocarb)、(15.022)オキサチアピプロリン、(15.023)オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、(15.024)ペンタクロロフェノール及び塩、(15.025)ホスホン酸及びその塩、(15.026)プロパモカルブ-ホセチレート(propamocarb-fosetylate)、(15.027)ピリオフェノン(クラザフェノン(chlazafenone))、(15.028)テブフロキン、(15.029)テクロフタラム、(15.030)トルニファニド、(15.031)1-(4-{4-[(5R)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-イル}ピペリジン-1-イル)-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノン、(15.032)1-(4-{4-[(5S)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-イル}ピペリジン-1-イル)-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノン、(15.033)2-(6-ベンジルピリジン-2-イル)キナゾリン、(15.034)2,6-ジメチル-1H,5H-[1,4]ジチイノ[2,3-c:5,6-c’]ジピロール-1,3,5,7(2H,6H)-テトロン、(15.035)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.036)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-クロロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.037)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-フルオロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.038)2-[6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-5-メチルピリジン-2-イル]キナゾリン、(15.039)2-{(5R)-3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(15.040)2-{(5S)-3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(15.041)2-{2-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリン-3-イル)オキシ]-6-フルオロフェニル}プロパン-2-オール、(15.042)2-{2-フルオロ-6-[(8-フルオロ-2-メチルキノリン-3-イル)オキシ]フェニル}プロパン-2-オール、(15.043)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(15.044)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}フェニル メタンスルホネート、(15.045)2-フェニルフェノール及びその塩、(15.046)3-(4,4,5-トリフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン、(15.047)3-(4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン、(15.048)4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-オール(互変異性形態:4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2(1H)-オン)、(15.049)4-オキソ-4-[(2-フェニルエチル)アミノ]酪酸、(15.050)5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、(15.051)5-クロロ-N’-フェニル-N’-(プロパ-2-イン-1-イル)チオフェン 2-スルホノヒドラジド、(15.052)5-フルオロ-2-[(4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-4-アミン、(15.053)5-フルオロ-2-[(4-メチルベンジル)オキシ]ピリミジン-4-アミン、(15.054)9-フルオロ-2,2-ジメチル-5-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾオキサゼピン、(15.055)ブタ-3-イン-1-イル{6-[({[(Z)-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン-2-イル}カルバメート、(15.056)(2Z)-3-アミノ-2-シアノ-3-フェニルアクリル酸エチル、(15.057)フェナジン-1-カルボン酸、(15.058)3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸プロピル、(15.059)キノリン-8-オール、(15.060)キノリン-8-オールスルフェート(2:1)、(15.061){6-[({[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン-2-イル}カルバミン酸tert-ブチル。
【0131】
微生物剤、有益生物として、特に、細菌類、菌類、酵母類、植物抽出物及び微生物によって形成される生成物(例えば、タンパク質及び二次代謝産物)などがある。
【0132】
細菌類、例えば、芽胞形成性細菌、根にコロニーを形成する細菌及び生物学的殺虫剤、殺菌剤又は殺線虫剤として作用する細菌などがある。
【0133】
上記細菌類の例は、以下のものである:
バシルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)株FZB42(DSM 231179)、又は、バシルス・セレウス(Bacillus cereus)、特に、バシルス・セレウス(B.cereus)株CNCM I-1562、又は、バシルス・フィルムス(Bacillus firmus)株I-1582(受託番号 CNCM I-1582)、又は、バシルス・プミルス(Bacillus pumilus)、特に、株GB34(受託番号 ATCC 700814)及び株QST2808(受託番号 NRRL B-30087)、又は、バシルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、特に、株GB03(受託番号 ATCC SD-1397)、又は、バシルス・スブチリス(Bacillus subtilis)株QST713(受託番号 NRRL B-21661)、又は、バシルス・スブチリス(Bacillus subtilis)株OST 30002(受託番号 NRRL B-50421)、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、特に、バシルス・ツリンギエンシス 亜種 イスラエレンシス(B. thuringiensis subspecies israelensis)(抗原型 H-14)株AM65-52(受託番号 ATCC 1276)、又は、バシルス・ツリンギエンシス 亜種 アイザワイ(B. thuringiensis subsp. aizawai)、特に、株ABTS-1857(SD-1372)、又は、バシルス・ツリンギエンシス 亜種 クルスタキ(B. thuringiensis subsp. kurstaki)株HD-1、又は、バシルス・ツリンギエンシス 亜種 テネブリオニス(B. thuringiensis subsp. tenebrionis)株NB 176(SD-5428)、パステウリア・ペネトランス(Pasteuria penetrans)、パステウリア属種(Pasteuria spp.)(ロチレンクルス・レニホルミス(Rotylenchulus reniformis)線虫)-PR3(受託番号 ATCC SD-5834)、ストレプトミセス・ミクロフラブス(Streptomyces microflavus)株AQ6121(= QRD 31.013、NRRL B-50550)、ストレプトミセス・ガルブス(Streptomyces galbus)株AQ 6047(受託番号 NRRL 30232)。
【0134】
菌類及び酵母類の例は、以下のものである:
ベアウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、特に、株ATCC 74040、コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、特に、株CON/M/91-8(受託番号 DSM-9660)、レカニシリウム属種(Lecanicillium spp.)、特に、株HRO LEC 12、レカニシリウム・レカニイ(Lecanicillium lecanii)(以前は、ベルチシリウム・レカニイ(Verticillium lecanii)として知られていた)、特に、株KV01、メタリジウム・アニソプリアエ(Metarhizium anisopliae)、特に、株F52(DSM3884/ ATCC 90448)、メトスクニコウィア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)、特に、株NRRL Y-30752、パエシロミセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseus)(新規:イサリア・フモソロセア(Isaria fumosorosea))、特に、株IFPC 200613又は株Apopka 97(受託番号 ATCC 20874)、パエシロミセス・リラシヌス(Paecilomyces lilacinus)、特に、パエシロミセス・リラシヌス(P. lilacinus)株251(AGAL 89/030550)、タラロミセス・フラブス(Talaromyces flavus)、特に、株V117b、トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)、特に、株SC1(受託番号 CBS 122089)、トリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma harzianum)、特に、トリコデルマ・ハルジアヌム・リファイ(T. harzianum rifai)T39(受託番号 CNCM I-952)。
【0135】
ウイルス類の例は、以下のものである:
リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana)顆粒病ウイルス(GV)、コドリンガ(Cydia pomonella)顆粒病ウイルス(GV)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)核多角体病ウイルス(NPV)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)mNPV、ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)mNPV、エジプトヨトウ(African cotton leafworm)(Spodoptera littoralis)NPV。
【0136】
植物又は植物の部分又は植物の器官に対して「接種源」として加えられて、それらの特定の特性によって植物の成長及び植物の健康を増進する細菌類及び菌類も、同様に包含される。例としては、以下のものをあげることができる:
アグロバクテリウム属種(Agrobacterium spp.)、アゾリゾビウム・カウリノダンス(Azorhizobium caulinodans)、アゾスピリルム属種(Azospirillum spp.)、アゾトバクテル属種(Azotobacter spp.)、ブラジリゾビウム属種(Bradyrhizobium spp.)、ブルクホルデリア属種(Burkholderia spp.)、特に、ブルクホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)(以前は、プセウドモナス・セパシア(Pseudomonas cepacia)として知られていた)、ギガスポラ属種(Gigaspora spp.)又はギガスポラ・モノスポルム(Gigaspora monosporum)、グロムス属種(Glomus spp.)、ラッカリア属種(Laccaria spp.)、ラクトバシルス・ブクネリ(Lactobacillus buchneri)、パラグロムス属種(Paraglomus spp.)、ピソリツス・チンクトルス(Pisolithus tinctorus)、プセウドモナス属種(Pseudomonas spp.)、リゾビウム属種(Rhizobium spp.)、特に、リゾビウム・トリホリイ(Rhizobium trifolii)、リゾポゴン属種(Rhizopogon spp.)、スクレロデルマ属種(Scleroderma spp.)、スイルス属種(Suillus spp.)、ストレプトミセス属種(Streptomyces spp.)。
【0137】
植物抽出物及び微生物によって形成される生成物(これは、タンパク質及び二次代謝産物を包含する)の例は、以下のものである:
ニンニク(Allium sativum)、ニガヨモギ(Artemisia absinthium)、アザジラクチン(azadirachtin)、Biokeeper WP、カッシア・ニグリカンス(Cassia nigricans)、セラストルス・アングラツス(Celastrus angulatus)、アメリカアリタソウ(Chenopodium anthelminticum)、キチン、Armour-Zen、セイヨウオシダ(Dryopteris filix-mas)、スギナ(Equisetum arvense)、Fortune Aza、Fungastop、Heads Up(キノア(Chenopodium quinoa)サポニン抽出物)、除虫菊(pyrethrum/pyrethrins)、スリナムニガキ(Quassia amara)、コナラ属(Quercus)、キラヤ属(Quillaja)、Regalia、(「RequiemTM Insecticide」)、ロテノン、リアニア/リアノジン、ヒレハリソウ(Symphytum officinale)、ヨモギギク(Tanacetum vulgare)、チモール、Triact 70、TriCon、キンレンカ(Tropaeulum majus)、セイヨウイラクサ(Urtica dioica)、Veratrin、セイヨウヤドリギ(Viscum album)、アブラナ科(Brassicaceae)抽出物、特に、ナタネ粉末又はカラシナ粉末。
【0138】
本発明において、薬害軽減剤とは、例えば、ベノキサコール、クロキントセット(-メキシル)、シオメトリニル、シプロスルファミド、ジクロルミド、フェンクロラゾール(-エチル)、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン(-エチル)、メフェンピル(-ジエチル)、ナフタル酸無水物、オキサベトリニル、2-メトキシ-N-({4-[(メチルカルバモイル)アミノ]フェニル}スルホニル)ベンズアミド(CAS 129531-12-0)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン(CAS 71526-07-3)、2,2,5-トリメチル-3-(ジクロロアセチル)-1,3-オキサゾリジン(CAS 52836-31-4)などである。
【0139】
本発明において、殺スクミリンゴガイ剤として、カルタップ、IBP、メタアルデヒド、リン酸第二鉄等が挙げられる。
【0140】
本発明において、酸素発生剤として、カルパー等が挙げられる。
【0141】
本発明において、硫化物イオン生成抑制剤として、モリブデン酸塩等が挙げられる。
【0142】
本発明おいて、肥料として、具体的にはアンモニウム含有肥料、カリウム含有肥料又はリン含有肥料等が挙げられる。
【0143】
本発明において、バイオスティミュラントとは直截的には「生物刺激剤」を意味し、植物や土壌により良い生理状態をもたらす様々な物質や微生物を意味する。これらは、イネやその周辺環境が本来持つ自然な力を活用することにより、植物の健全さ、ストレスへの耐性、収量と品質、収穫後の状態及び貯蔵などについて、イネに良好な影響を与えるものである。
【0144】
本発明において、有効成分は慣習的な製剤に調製され、紐、緑化針苗及び/又は緑化針苗の種子体に施用される。施用とは製剤が液体であれば、紐又は苗紐に散布、浸漬することを意味し、製剤が固体であれば紐又は苗紐に固定又は封入することを意味し、種子体に被覆処理することも意味する。
【0145】
慣習的な製剤は、例えば、以下のものである: 水溶性液剤(SL)、乳剤(EC)、水中油型エマルション剤(EW)、懸濁製剤(SC、SE、FS、OD)、顆粒水和剤(WG)、粒剤(GR)、及び、カプセル製剤(capsule concentrates)(CS); これらの製剤型及び別の可能な製剤型は、例えば、以下のものに記載されている: Crop Life International and in Pesticide Specifications, Manual on development and use of FAO and WHO specifications for pesticides, FAO Plant Production and Protection Papers -173(作製元:the FAO/WHO Joint Meeting on Pesticide Specifications, 2004, ISBN:9251048576)。
【0146】
上記製剤が、水溶性液剤、乳剤、水中油型エマルション剤、懸濁製剤、顆粒水和剤等の場合は、有効成分は紐にしみ込むように施用することができ、粒剤(GR)及びカプセル製剤等の場合は、紐に固定又は封入させて施用することができる。
【0147】
本発明の苗紐の一形態として、有効成分が種子体及び/又は苗紐を被覆している苗紐が挙げられる。その場合、水の浸透は妨げないが被覆した有効成分の水相への流出を抑制する種子被覆材で前記苗の種子体及び/又は苗紐がさらに被覆されていることが好ましい。
【0148】
また、種子体及び/又は苗紐が種子被覆材と有効成分の混合物によりを被覆されていることも可能である。
【0149】
この場合、有効成分にあらかじめ被覆された種子及び/又は種紐から緑化針苗及び/又は苗紐を調製することが好ましい。また、その場合、水の浸透は妨げないが被覆した有効成分の水相への流出を抑制する種子被覆材で前記種子及び/又は種紐がさらに被覆されていることが好ましく、又は種子被覆材と有効成分の混合物により前記種子及び/又は種紐が被覆されていることが好ましい。
【0150】
前記種子被覆材として、高分子樹脂の種子被覆材が挙げられるが、具体的には酢酸ビニルアクリル共重合樹脂、酢酸ビニルベオバ共重合樹脂、酢酸ビニルマレート共重合樹脂、酢酸ビニルエチレン共重合樹脂、酢酸ビニルエチレン塩化ビニル共重合樹脂、アクリルスチレン共重合樹脂、アクリル共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンブタジエンゴムラテックス樹脂、エチレン-アクリル酸-2-エチルヘキシル-酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
【0151】
前記種子被覆材は、前記高分子樹脂の水中分散剤を既に有効成分で被覆されているイネの種子に被覆するか、若しくは前記水中分散体に有効成分を混合してイネの種子、種紐、苗紐に被覆するか、又はそれらの組み合わせで形成することができる。
【0152】
本発明の苗紐の製造方法が、種子を紐に固定又は封入するステップを含む場合は、以下に記載の方法で製造することができる。
【0153】
種子を紐に固定又は封入するステップ、
種子を浸種、催芽するステップ、及び
種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを含み、
少なくとも種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを自然光及び/又は人工光の照射下で行う。
【0154】
種子を紐に固定又は封入する方法は、市販の紐(不織布)、イネ種子及びシードテープ(種子紐)製造装置を使用して、いわゆるシードテープを製造する方法に準じて行うこと
ができる。
【0155】
市販のシードテープを使用する場合、本発明の苗紐の製造方法は以下のようになる。
【0156】
種子を浸種、催芽するステップ、及び
種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを含み、
少なくとも種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップを自然光及び/又は人工光の照射下で行う。
【0157】
種子の浸種処理は、通常の方法で行う。例えば、10~15℃で、積算温度(日平均水温×日数)100~120℃まで行う。
【0158】
種子の催芽処理は、通常の方法で行う。例えば、30℃で、1~2日間行う。
【0159】
種子を発芽、発根させ、それを生育させるステップは、第一葉方式で3.5葉期、好ましくは鞘葉~2.5葉期、より好ましくは1.0~2.0葉期まで生育させる。その間、毛管水、噴霧、滴下、灌水等により十分な水分を供給し、及び十分な空気を供給する。
【0160】
根部については、水田への定置時に冠根が隣接した株や紐に絡まない程度に伸長した状態が好ましい。即ち、苗紐を定置する際、苗紐をリールから送り出すときに断根が起こらない状態が好ましい。
【0161】
上記自然光及び/又は人工光(ここでは単に光ということがある)のうち自然光とは太陽光を意味し、直射光でも反射光でも透過光でもよい。また、人工光とは、蛍光灯、白熱灯、LEDなどの人工発光装置から発せられる光を意味する。照射する光の強度は緑化針苗が視覚的に確認できる程度に緑化することが可能である程度であればよく、80ルクス以上、好適には300ルクス以上であり、25000ルクス以上がさらに好適である。光照射の時間は緑化針苗の緑化が視覚的に確認できる程度で十分であり、連続的でも断続的でもよい。断続的な場合には、例えば日中の午前6時から午後6時迄照射して、夜間の午後6時から翌日の午前6時迄照射しないことを繰り返すことも可能である。
【0162】
光照射の際の温度は、10℃~35℃であり、好ましくは15℃~30℃であり、有効積算温度((日平均気温-成長下限温度)×日数)60~200℃で管理する。
【0163】
光照射の際の湿度は、75%~100%であり、好ましくは90%~100%であり、断続的に水がかかる状態がさらに好ましい。
【0164】
光照射時には、紐及びイネ種子の腐敗を防ぐために、次亜塩素酸塩水溶液、殺菌剤等の殺菌・殺細菌成分を含んだ水によって水分を供給することが好ましい。次亜塩素酸塩は、次亜塩素酸とアルカリ金属又はアルカリ土類金属との塩であって、具体的には次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウムが含まれる。
【0165】
本発明の苗紐の製造方法の一形態として、種子を浸種、催芽するステップ、種子を発芽、発根、それらを生育させるステップ、自然光及び/又は人工光を照射するステップ及び/又は有効成分を施用するステップを、種子を固定又は封入した紐(種子紐ともいう)を筒状、円筒形状又は輪状に巻いた状態で行う方法が挙げられる。
【0166】
種子紐が巻かれた筒状、円筒形状又は輪状の形態は、巻かれた種子紐の内側の種子が緑化針苗に生育するのに十分な光照射が可能であれば、大きさ、形に制限はない。上記のリールに種子紐を巻くことでも調製することができる。紐の巻き方が玉巻き、無芯巻き、カセ巻き等の場合には、筒形の支持部材が必要でないので、紐が巻かれた筒状、円筒形状又は輪状の形態の内側から光の照射が可能である。
【0167】
本発明に係る苗紐の製造方法の一形態として、あらかじめ農薬、酸素発生剤、硫化物イオン生成抑制剤、肥料、バイオスティミュラント、発根促進剤及び土壌改良剤からなる群から選択される1以上の有効成分で被覆されている種子を使用するか、さらに水の浸透は妨げないが被覆した有効成分の水相への流出を抑制する種子被覆材で被覆されている種子を使用するか又は/及び前記各ステップと同時若しくは前後に少なくとも1回有効成分を苗紐に施用する方法が挙げられる。
【0168】
本発明の苗紐は土壌表面から0~5cmに定置又は埋設し、望ましくは1~5cmに埋設することにより栽培することができる。また、土壌表面に苗紐を定置する場合には、さらに苗紐を抑え具で土壌表面に固定するか、あるいは適当な間隔で苗紐の一部を水田土壌中に垂直方向に加圧して埋設させてもよく、苗紐を水田土壌中に埋設する場合には、水田土壌表面に作溝した溝の底部に苗紐を定置したのちに溝を閉じてもよい。前記抑え具の素材、形状等は特に限定されない。抑え具で固定する間隔又は苗紐を垂直方向に加圧する間隔は、10cm以上、20cm以上、30cm以上、又は30cm以下、50cm以下、1m以下、3m以下、5m以下が挙げられるが、これに限定されない。苗紐の固定は、苗紐を一定期間、例えば、緑化針苗が活着するまで、定置箇所から移動しないようにできれば足りる。
【0169】
本発明の苗紐、イネの種子、シードテープ(種紐)は、水田土壌表面に作溝した溝の底部に又は作溝と同時に溝の底部に定置することにより栽培することができる(ここでは、溝置栽培ともいう)。この場合、苗紐を溝置する際、溝を埋め戻すことを意図していない。つまり、苗紐の溝底部への定置の直後に苗紐が完全に覆土されることを意図していない。緑化針苗の茎葉部が下に向いたまま苗紐が定置されるとき、茎葉部が上に向き直るための時間があるほうが好ましい。また、イネの種子又はシードテープが溝置されるとき、発芽まで十分な酸素の供給が必要である。したがって、苗紐又は種子体が完全に土壌中に埋設されるまでの時間は、1日以上、2日以上、3日以上、5日以上、7日以上が好ましい。また、苗紐又は種紐の場合には、さらに苗紐又は種紐を抑え具で溝の底部に固定するか、あるいは適当な間隔で苗紐の一部を覆土して固定してもよい。前記抑え具の素材、形状等は特に限定されない。抑え具で固定する間隔又は覆土する間隔は、10cm以上、20cm以上、30cm以上、又は30cm以下、50cm以下、1m以下、3m以下、5m以下が挙げられるが、これに限定されない。苗紐の固定は、苗紐を一定期間、例えば、緑化針苗が活着するまで、定置箇所から移動しないようにできれば足りる。
【0170】
本発明の溝置栽培により、苗立ち率が改善し、倒伏が減少し、又は収量が改善する。
【0171】
上記効果は、本発明の苗紐を溝置栽培したときに限定されることなく、カルパー粉衣イネ籾、鉄コーティングイネ種子、シードテープに加工されたイネ種子等のイネの種子を溝置栽培したときも発揮される。特に鉄コーティング種子は、播種後発芽前に水田土壌中に埋没すると、酸欠又は硫化物イオンによる還元状態に置かれ発芽しなくなるため、土壌中に埋没しないように播種しなければならない。イネ籾を土壌表面に播種する鉄コーティング栽培は倒伏率が高くなる。本発明の溝置栽培は、イネの種子の直播栽培において、特に鉄コーティングイネ籾の栽培において、倒伏率を改善し、又は収量を改善することができる。
【0172】
本発明の溝置栽培に係る溝幅は特に制限はないが、通常の田植え時の条間が30cmであることを考えると、土壌表面の溝幅の上限は実質的に30cmとなり、1.5~30cm、1.5~10cmが好ましく、2~7cmがより好ましい。
【0173】
本発明の溝置栽培に係る溝の深さには特に制限はないが、実質上15cm以下が好ましく、1~10cm、1~6cmが好ましく、2~4cmがより好ましい。
【0174】
本発明の溝置栽培に係る溝の底面幅には特に制限はないが、0~5cmが好ましく、0.5~3.5cmがより好ましい。
【0175】
上記溝は、イネの種子、シードテープ又紐苗を定置する前に溝切装置により水田土壌表面に作溝することができる。溝の断面の形状は、前記溝切装置により、四角形、台形、U字型、半円形、V字型などにすることができる。溝の作成とシードテープ又苗紐の定置を同時にする場合は、例えば自転車タイヤのリム状のものの凹みの中にシードテープや苗紐を添わせて、リム状のもの垂直にして土壌表面に押し込みながら回転させ、作溝と同時にシードテープ又は苗紐の定置をすることができる。その際の溝の断面の形状は、シードテープ又は苗紐がリムの外周上の凹みにあることから、ほぼW型(ただし、中央部分の高さは水田面上面に達しない)になることがある。
【0176】
本発明は、さらに、イネの種子、シードテープ又苗紐を、水田土壌表面に作溝した溝の底部に又は作溝と同時に溝の底部に定置するステップと同時及びその前後に、少なくとも1回、農薬、酸素発生剤、硫化物イオン生成抑制剤及び肥料からなる群から選択される1以上の有効成分を種子、シードテープ、苗紐及び/又は土壌に施用することを特徴とするイネの栽培方法に関する。
【実施例
【0177】
本発明を以下の具体的実施例により更に詳述する。ただし、本発明がそれら実施例に限定されることはない。
【0178】
苗紐の調製
本発明に使用する種子紐は市販されているものを利用した((株)常総農興より購入)。綿100%の不織布(商品名:メッシュロン)にイネ(コシヒカリ)の種籾を、4cm間隔で封入したシードテープを使用した。直径5cmの塩ビ管(VU40)の円筒形の支持部材の周囲に(厚さ:約0.5cm、直径:31cm)の骨組みのみの円形スケルトン構造を有する第1及び第2の支持部材を内幅3cmの距離で固定されているリールを作成し、上記シードテープ約600m分を巻き取った。上記リールに巻き取ったシードテープを6日間、室内暗所で浸種(平均気温:15.2℃)し、その後、9日間自然光の下で催芽~緑化(平均気温:21.9℃、有効積算温度151.7℃)した。プラスチック製の箱型桶に6%次亜塩素酸ナトリウムを1000倍希釈した水(水と紐の腐敗、種籾由来の病害を防ぐ目的で使用)を入れ、発芽・緑化の間、縦方向に設置したリールの下半分が浸るようにし、1日当たり5~10回反転させ、苗紐全体が均一に水、光、空気及び重力に晒されるようにして、1.4葉期の苗紐を調製した。
【0179】
試験A
直径37cm及び長側面長103cmのプラスチック製の円柱状のローラーの外周に、内周直径39cm、外周直径42cm、幅2.6cm及び外周面に深さ1.0cmの凹みを有する自転車のリム状のリングを上記円柱の外周にはめ込む形で長側面方向に30cm間隔で4本装着した溝置用ローラーを作成した。よく代掻きをした湛水水田面(水位は0~0.5cmであった)上を、上記溝置用ローラーを転がすと同時にリング上の凹みに沿わせて苗紐及び催芽処理をしたシードテープを導入し、作溝すると同時に苗紐及びシードテープを幅約2.5cm及び深さ約2cmの溝の底部に設置した(溝置したともいう)(
条間30cm、株間4cm、1株1本植え)。溝の底部に設置された苗紐及びシードテープは目視することができ、溝の埋め戻りは起きていなかった。並行して苗紐及びシードテープを水田表面に定置し栽培した(条間30cm、株間4cm、1株1本植え)。その後通常の栽培管理(代掻き時に施肥(一発かんた君(15-15-15-4)を30kg/10アール)、一般防除(溝置/定置から5日後にサンバード粒剤(3kg/10アール)、シクロパック粒剤(600g/10アール)、8日後にクリンチャージャンボ(1kg/10アール)、25日後にアクト粒剤(1kg/10アール)を施用した))をし、溝置/表面定置から43日目に苗立ち数の調査、生育程度の調査をし、穂数、1穂籾数、倒伏程度の調査は収穫適期行った。溝置/表面定置から約7か月後に収量構成要素の詳細な調査を行った。試験は5反復行った。
【0180】
試験B
円柱状のローラーの後ろにプラスチック製の溝の断面形状を有する板を配置した作溝装置を作成した。よく代掻きをした湛水水田面(水位は1~2cmであった)上を、上記溝置装置を引いてローラーが田面を平準化した後に、作溝装置で作成した幅2cm及び深さ2cmの溝の底部に苗紐を定置した(溝置したともいう)。試験Aと比較して溝の崩壊(土の戻り)が速く、苗紐が土中に埋没し又は水中に浮遊したものがあった。また、溝置後の強い風雨により浮苗が頻発した。並行して鉄コーティング種子の水田表面播種による栽培(条間30cm、株間18cm、1株5~8粒撒き(4kg/10アール))、慣行稚苗移植栽培(条間30cm、株間18cm、1株4~7本)を行った。溝置、播種又は移植後は通常の栽培管理(苗紐及び慣行稚苗移植苗には溝置/移植後2日目に一発かんた君(15-15-15-4)(25kg/10アール)を、43日後に一発かんた君(15-15-15-4)(15kg/10アール)を施肥し、鉄コーティング栽培には側条施肥し、80日後にすべての試験区にN-K化成(15-15)(15kg/10アール)を施肥した)、一般防除(全試験区で溝置/播種/移植日にサンバード粒剤(3kg/10アール)、13日後に忍フロアブル(500ml/10アール)を施用し、鉄コーティング種子は種子に殺虫剤を施用し、苗紐と慣行稚苗移植苗には溝置/移植日にトレボン粒剤(3kg/10アール)を水面施用)をした。溝置/播種/移植日から冠根数の測定、23日目に苗立ち数の調査、生育程度の調査及び倒伏程度の調査は随時行った。溝置/播種/移植から約7か月後に収量の調査を行った。
【0181】
評価項目
各調査項目の評価方法は以下のとおりである。
【0182】
発芽率は、使用又は播種した種子のうち95%以上が発芽した場合を◎とし、95~85%を○とし、85%未満を△とした。
【0183】
苗立ち率は、1平方メートル中の播種数当たりの苗立ちした株数を百分率で表示した。
【0184】
植傷みリスク(断根等)については、慣行稚苗移植苗が、移植時に田植え機が苗床から苗を機械的にちぎり取ることから、リスクはやや高い(△)とし、苗紐の場合、リールから苗紐をほどく際、根が紐の内部で生育していたりして、根が紐の外で生育していても紐や他の苗に絡んでいることが少ないので、リスクは低い(○)~なし(◎)とし、シードテープ、鉄コーティング栽培においては、上記のような断根のリスクがないので、リスクはなし(◎)とした。
【0185】
冠根の生育は、慣行稚苗移植苗(やや良:○)と視覚的に比較して、不良を×、やや不良を△、やや良を○、良を◎とした。試験Bにおけるイネの株元の断面図を図8~10に示す。
【0186】
倒伏程度は、図11の倒伏程度の判断基準を参照し、多~甚を×、中~多を△、少~中を○、無~少を◎とした。
【0187】
試験結果
試験A及びBの結果を表1に示す。
【表1】
【0188】
試験Bでの苗紐溝置の苗立ち率が60%と低いのは、溝置後の非常に強い風雨により浮苗が頻発したためであるが、その後、1株1本植えの効果により分げつが旺盛であった結果、移植栽培以上の有効茎数(穂数)が得られ、苗紐溝置栽培で収量559kg/10アールを記録した。
【0189】
溝置栽培することで苗立ちが改善した。苗立ちには重力屈性が重要な役割を果たしていると考えられ、根冠(根の先端)に分布するコルメラ細胞内のアミロプラストなどがオーキシン輸送を主導していることから、リード針苗の根の植え傷み(=断根)が少ないことが活着、苗立ちにかなり有利に働いていると考えられる。
【0190】
溝置栽培することによって冠根の生育が改善した。リード針苗は定置後の初期生育スピードが速く、一月ほどで移植イネに見劣りしない程に見えた。また、1株1本植えであることは、生育初~中期の株内競合がないことを意味し、従来の移植、直播栽培と比べると、かなり太い根が形成されている。
【0191】
溝置栽培することによって、倒伏程度が改善した。茎葉の直立(オーキシンによる光屈性)にとっては、横置きとなった苗でも受光可能な溝置栽培が大変有効で、本願発明の針苗であれば、2~5日で直立した。
【0192】
溝置栽培により収量が改善した。本願発明に係る苗紐の溝置栽培の収量は、慣行稚苗移植栽培の収量より多くなり、播種量が少ないことからすると、予想を超える増収効果があった。
【0193】
施薬試験
供試薬品:テトラニリプロールフロアブル製剤(480g/L)
試験区
無処理:綿100%の不織布(商品名:メッシュロン)にイネ(コシヒカリ)の種籾を、6cm間隔で封入した種子紐を作成し、上記の方法に準じて苗紐を調製した。
【0194】
種子コーティング:イネ(コシヒカシ)の種籾1kg当たり、テトラニリプロールフロアブル製剤(480g/L)(11ml)及びペリディアムエコ
EC104(種子被覆剤、2ml)で被覆処理したものを、6cm間隔で封入して種子紐を作成し、上記の方法に準じて苗紐を調製した。
【0195】
浸漬処理:上記無処理区と同じようにして調製した苗紐に、テトラニリプロールフロアブル製剤(480g/L)44μLを水10mlに希釈した溶液を苗紐1m当たり1ml施用して、24時間インキュベーションして調製した。
【0196】
殺虫効果試験1
プランター(縦27cm、横17cm、高さ10cm)の高さ5cmまで水田土壌を満たし、10cm間隔で縦方向に幅2cm深さ2cmの溝を掘り、底部に苗紐を定置した。プランターを、水を張った直径50cmのタライの中心部に置き、ネットゲージで覆った。苗紐定置17日後にヒメトビウンカ(採取したもの)雌成虫10頭+雄成虫5頭を各試験区に接種し、接種後31日目に寄生幼虫数及び寄生成虫数を計測した。
【0197】
試験結果
試験結果を表2に示す。
【表2】
【0198】
苗紐の溝置栽培において、種子コーティング及び浸漬処理が卓越した殺虫効果を示した。
【0199】
殺虫効果試験2
殺虫効果試験1に記載の方法に準じて、無処理、種子コーティング、浸漬処理区の苗紐を溝置して、58日後茎葉部を採取し、7cmにカットしてシャーレに入れ、ニカメイチュウ(感受性系統)2齢幼虫をシャーレあたり10頭接種した。接種6日後の生存する幼虫数を計測した。
【0200】
試験結果
試験結果を表3に示す。
【表3】
【0201】
無処理区では太い茎葉部の内部まで食害され幼虫の排泄物が目立ち、接種した幼虫は明らかに成長していた。一方、種子コーティング処理区及び浸漬処理区においては食害痕も排泄物もほとんど観察されず、生存虫は小さく、高い防除効果を示した。
【0202】
溝置栽培における溝の深さの検討
水田土壌(砂壌土又は埴壌土)を入れた45cmx60cmx深さ25cmの容器を代掻したのち、各容器に土壌表面の溝幅/溝の深さがそれぞれ、2.5cm/1.3cm、5.0cm/2.5cm、10.0cm/5.0cm、30.0cm/10.0cmの溝(溝の断面の形状は略V字型)を1本ずつ作り、溝の中に苗紐を静置した場合、溝を作らずに土壌表面に静置した場合および溝を作らずに土壌表面に静置したものをさらに苗紐をクリップで土壌に固定(20cm間隔)した場合とで、その後の苗立ちおよび苗の生育を比較した。試験期間中は溝外の土壌表面からの水深を1-2cmに維持した。試験結果を表4及び表5に示す。
【0203】
【表4】
【0204】
【表5】
【0205】
驚くべきことに、苗紐を水田土壌表面に定置した場合は苗紐を固定することにより、優れた苗立ち率が得られた。苗紐が固定されたことにより根の活着が良かったからと考えられる。苗紐を固定しなくても溝置の場合は溝の深さが1.3cmから良好な苗立ちが得られた。
【0206】
緑化による苗の強靭化の検討
同じ回数強く振盪することにより均一条件で物理的な力を加え、緑化することによる苗の強靭化を検討した。
催芽処理し、鳩胸状態の種籾をガラス温室内で遮光条件で育苗した0.3葉期あるいは1.2葉期の苗(遮光苗)と緑化条件で育苗した0.3葉期あるいは1.2葉期の苗(緑化針苗)の、乾籾重10g相当する苗をビニール袋(容量7L)に入れ、袋を空気で完全に膨らむようにして閉じて、前後に強く100回振り強い負荷をかけ、根部・葉部の損傷を調査した。その際、茎葉部又は根部に折れがないものを健全苗とした。また本試験に供した苗のうちから60粒をランダムに選び、代掻きした水田土壌に深度1cmに植え付けた。定植後、2葉期になった苗の、傾倒又は生育遅延を生じている本数および苗立率を計測した。試験結果を表6~9に示す。
【0207】
【表6】
【0208】
【表7】
【0209】
定植苗の2葉期の生育調査結果
【表8】
【0210】
【表9】
【0211】
苗の外観から判定できる強振盪による傷みとその苗を定植した場合の生育の両方の観点から、緑化することにより苗が物理的な力が加わってもダメージを受けにくくなっていることが示された。
【0212】
還元土壌における生育の検討
催芽籾と緑化針苗の植付深度の許容性を比較する為に人工的に還元状態の水田条件を作り、その条件下で土壌表面、土壌表面下1cm、土壌表面下3cmの位置に植え付けたときの苗立ちを比較した。乾燥し篩にかけた水田土壌1.3kgあたりに2gの米ぬかを添加し、プラスチック容器内で代掻きし、3日温室に静置した。この容器に所定の土壌深度に鳩胸状態の催芽籾あるいは1.3葉期の緑化針苗を1容器当たり30粒播種あるいは定植した。播種・定植14日後に土壌表面から出現している芽の数(発芽数)を計測した。結果を表10に示す。
【0213】
【表10】
【0214】
緑化針苗は催芽籾と比較して高い発芽率を示し、特に定植深度が深いときにその差は顕著であった。緑化針苗は催芽籾と比較して植付深度の許容性が高く、欠株の生じるリスクが小さい。
【0215】
緑化針苗の保存性の検討
1.3葉期の緑化針苗を湿った状態でビニール袋に密封し、10℃で保存した。25日の保存後に、定植2日前に水田土壌を入れて代掻きをしていた容器内に150粒を土壌深度1cmに定植した。定植2週間後にすべての苗が健全に生育していることを確認した。
【0216】
土壌種別の溝崩壊性の検討
【表11】
【0217】
溝作成時と3日後の溝の様子を図12に示す。また、試験結果を表12に示す。
【表12】
【0218】
試験結果:土壌種によって崩壊性に差があること及びV字の角度を広くすることで崩壊を軽減できることが示された。溝の側面の斜度を調節することにより、溝の崩壊性を調節できることが示された。
【0219】
殺菌効果試験
供試薬品:イソチアニルフロアブル製剤(41.7%)
試験区:
無処理:水に浸した状態のイネ(ひとめぼれ)の種籾を10℃に24時間、その後30℃に2日間置き、催芽させた。発芽籾(鳩胸)は温室内で不織布上に一層に広げ湿潤状態を保って緑化した(10日間)。
種子コーティング:イネ(ひとめぼれ)の種籾1kg当たり、イソチアニルフロアブル製剤(41.7%)(8ml)及びペリディアムクオリティ009(スチロールアクリル共重合体を含む種子被覆剤、2ml)で被覆処理した。コーティングした種籾は前記無処理籾と同様に催芽・緑化し緑化針苗を作成作成した。
プランター(縦27cm、横17cm、高さ10cm)の高さ5cmまで水田土壌を満たし、1.5葉期の緑化針苗を3列、3cm間隔で土壌深度約1cmに植え付けた。植え付け3週間後の苗にいもち病菌胞子懸濁液を噴霧、さらに4週間後にいもち病の病斑数を数えた。試験結果を表13に示す。
【表13】
【図面の簡単な説明】
【0220】
図1図1は、第1葉方式及び不完全葉方式によるイネの葉齢を示す。
【0221】
図2図2は、発芽した幼苗各部の名称を示す。
【0222】
図3図3は、リールに巻かれた状態の苗紐(第一葉方式で、0.2葉期)を示す。
【0223】
図4図4は、直線状にした苗紐を示す。
【0224】
図5図5は、リール10の正面図を示す(100:筒形状の支持部材、200:第1の支持部材、300:第3の支持部材、210:第1の支持部材の開口部、320:第2の支持部材の開口部、400:締結セット、500:ボルト、600:ナット)。
【0225】
図6図6は、リール10の側面図を示す(100:筒形状の支持部材、200:第1の支持部材、300:第3の支持部材、400:締結セット、500:ボルト、600:ナット)。
【0226】
図7図7は、リールの斜視図を示す(100:筒形状の支持部材、200:第1の支持部材、300:第3の支持部材、210:第1の支持部材の開口部、320:第2の支持部材の開口部、400:締結セット、500:ボルト、600:ナット)。
【0227】
図8図8は、鉄コーティング種子直播(土壌表面播種)による株元断面図(播種後126日目)。
【0228】
図9図9は、苗紐(溝置)による株元断面図(溝置後126日目)。
【0229】
図10図10は、稚苗(移植)による株元断面図(移植後126日目)。
【0230】
図11図11は、倒伏程度の判断基準を示す。
【0231】
図12図12は、砂壌土、埴壌土、壌土の異なる土壌における溝の崩壊性を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12