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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】表示パネルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H10K 71/20 20230101AFI20240228BHJP
   H10K 50/844 20230101ALI20240228BHJP
   H05B 33/10 20060101ALI20240228BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240228BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240228BHJP
   H10K 50/10 20230101ALI20240228BHJP
   H05B 33/22 20060101ALI20240228BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20240228BHJP
   H05B 33/04 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
H10K71/20
H10K50/844
H05B33/10
G09F9/00 338
G09F9/30 365
G09F9/30 309
G09F9/30 349Z
H05B33/14 A
H05B33/22 Z
H05B33/02
H05B33/04
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022515867
(86)(22)【出願日】2020-08-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-11
(86)【国際出願番号】 CN2020107393
(87)【国際公開番号】W WO2021098287
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】201911138907.3
(32)【優先日】2019-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520032974
【氏名又は名称】云谷(固安)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】王守坤
(72)【発明者】
【氏名】秦韶陽
【審査官】小西 隆
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0148856(US,A1)
【文献】特表2011-505687(JP,A)
【文献】特開2013-102154(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110459700(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110429118(CN,A)
【文献】特開2015-109429(JP,A)
【文献】特開2016-027626(JP,A)
【文献】国際公開第2013/011602(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10K 50/00 - 99/00
H05B 33/00 - 33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、開孔領域と、前記表示領域と前記開孔領域との間に位置しかつ前記開孔領域を少なくとも部分的に囲むアイソレーション領域と、を含む表示パネルの製造方法であって、
基板上に、前記開孔領域と前記アイソレーション領域に位置し、第1の支持副層と第2の支持副層を含み、前記第1の支持副層の前記基板における投影が前記開孔領域に位置し、前記第2の支持副層の前記基板における投影が前記アイソレーション領域に位置する、支持層を形成するステップと、
前記支持層上に、第1のバリア副層と第2のバリア副層を含み、前記第1のバリア副層が前記第1の支持副層上に位置し、前記第2のバリア副層が前記第2の支持副層上の開溝部上に位置する、第1のバリア層を形成するステップと、
前記第2のバリア副層をエッチングして前記開溝部を露出させるステップと、
少なくとも前記開溝部をエッチングし、凹溝とアイソレーション柱とが交互に分布する前記凹溝と前記アイソレーション柱とを取得するステップと、を含み、
前記凹溝は前記凹溝の底面の面積が前記凹溝の開口の面積よりも大きいテーパー形状で前記アイソレーション柱は前記アイソレーション柱における前記基板と反対側の表面の面積が前記アイソレーション柱における前記基板側の底面の面積よりも大きいテーパー形状である、ことを特徴とする表示パネルの製造方法。
【請求項2】
前記第1のバリア層は第3のバリア副層をさらに含み、前記第3のバリア副層は前記第2の支持副層上の前記開溝部以外の残り部分上に形成されることを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項3】
前記基板上に、前記表示領域に位置し、前記支持層と同一の工程において形成される、バッファ層を形成するステップ、又は、
前記基板上に、前記表示領域に位置するバッファ層を形成するステップと、
前記バッファ層上に、前記表示領域に位置し、前記支持層と同一の工程において形成される、アイソレーション層を形成するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項4】
前記基板上に、前記表示領域に位置し、前記基板と反対側の表面が前記支持層における前記基板と反対側の表面と同一平面上にある、駆動回路層を形成するステップと、
前記駆動回路層上に、前記基板と反対側の表面が前記第1のバリア層における前記基板と反対側の表面と同一平面上にある、第2のバリア層を形成するステップと、
少なくとも前記開溝部をエッチングし、凹溝とアイソレーション柱を取得するステップの後に、前記第1のバリア副層、前記第3のバリア副層及び前記第2のバリア層に対してウェットエッチングを行い、アレイ基板を取得するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項5】
前記第2のバリア層と前記第1のバリア層は同一の工程において形成され、
及び/又は、
前記駆動回路層は接続線層を含み、
前記支持層と前記接続線層は同一の工程で形成されることを特徴とする請求項4に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項6】
前記第2のバリア副層をエッチングするステップの前に、
前記第1のバリア層上にポジ型フォトレジストを塗布するステップと、
前記ポジ型フォトレジスト上に、前記第2のバリア副層に対応する第1の光透過領域を含むマスクを配置するステップと、
前記ポジ型フォトレジストにおける前記第1の光透過領域に対応する部分に対して露光、現像処理を行い、前記第1の光透過領域に対応するポジ型フォトレジストを除去して、前記第2のバリア副層を露出させるステップと、を含み、
前記第2のバリア副層をエッチングするステップは、
前記第2のバリア副層に対してウェットエッチングを行って、前記開溝部を露出させることと、
前記第1のバリア副層をエッチングすることと、を含み、前記第1のバリア副層のエッチングと前記第2のバリア副層のエッチングは同一の工程において完成することを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項7】
同一の工程において前記第1のバリア副層と前記第2のバリア副層をエッチングすることは、
前記第1のバリア層上にポジ型フォトレジストを塗布することと、
前記ポジ型フォトレジスト上に、前記第2のバリア副層に対応する第1の光透過領域と、前記第1のバリア副層に対応する第2の光透過領域とを含むマスクを配置することと、
前記第1の光透過領域と前記第2の光透過領域のポジ型フォトレジストに対して露光、現像処理を行い、前記第1の光透過領域と前記第2の光透過領域のポジ型フォトレジストを除去して、前記第2のバリア副層と前記第1のバリア副層を露出させることと、
前記第1のバリア副層及び前記第2のバリア副層に対してウェットエッチングを行うことと、を含むことを特徴とする請求項6に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項8】
少なくとも前記開溝部をエッチングし、凹溝とアイソレーション柱を取得するステップは、
第1のガスと第2のガスを含む第1の混合ガスを用いて前記第2の支持副層の前記開溝部に対してドライエッチングを行い、前記第1の混合ガス中の前記第1のガスと前記第2のガスとの成分比は2:1~10:1であることと、
前記基板は有機層を含み、前記第1のガスと前記第2のガスを含む第2の混合ガスを用いて前記基板の有機層における前記開溝部に対応する部分に対してドライエッチングを行い、前記第2の混合ガス中の前記第1のガスと前記第2のガスとの成分比は1:4~1:10であることと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項9】
前記アレイ基板上に有機発光材料層を形成するステップと、
前記有機発光材料層上に陰極層を形成するステップと、
前記陰極層上に封止層を形成するステップと、
前記封止層上に有機充填層を形成するステップと、をさらに含み、
前記有機充填層は前記封止層における前記基板と反対側の表面に形成された収容空間内に充填され、
前記基板は有機層を有し、前記有機発光材料層は凹溝の側壁箇所又はアイソレーション柱の側壁箇所で隔離され、前記凹溝の底面は、前記支持層、又は前記基板の有機層内に位置することを特徴とする請求項4に記載の表示パネルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はOLED表示機器の技術分野に関し、特に表示パネルの製造方法、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置の急速な発展に伴い、ユーザによる画面占有率に対する要求がますます高くなる。スクリーンの頂部にカメラ、センサ、レシーバーなどの素子を取り付ける必要があるため、関連技術において上記素子を取り付けるためにスクリーンの頂部に開孔領域を準備して、高い画面占有率を実現することが一般的である。
【発明の概要】
【0003】
本願は、関連技術における欠点を解消するために、表示パネルの製造方法を提供する。
【0004】
本願の実施例の第1の方面によれば、表示領域と、開孔領域と、前記表示領域と前記開孔領域との間に位置しかつ前記開孔領域を少なくとも部分的に囲むアイソレーション領域と、を含む表示パネルの製造方法を提供する。前記方法は、基板上に、前記開孔領域と前記アイソレーション領域に位置し、第1の支持副層と第2の支持副層を含み、前記第1の支持副層の前記基板における投影が前記開孔領域に位置し、前記第2の支持副層の前記基板における投影が前記アイソレーション領域に位置する、支持層を形成するステップと、前記支持層上に、第1のバリア副層と第2のバリア副層を含み、前記第1のバリア副層が前記第1の支持副層上に位置し、前記第2のバリア副層が前記第2の支持副層の開溝部上に位置する、第1のバリア層を形成するステップと、前記第2のバリア副層をエッチングして前記開溝部を露出させるステップと、少なくとも前記開溝部をエッチングし、互い違いに分布する凹溝とアイソレーション柱を取得するステップと、を含む。
【0005】
本願の実施例の第2の方面によれば、表示パネルを提供する。前記表示パネルは上記表示パネルの製造方法により製造される。
【0006】
本開示の実施例の第3の方面によれば、表示装置を提供する。前記表示装置は、デバイス領域を有する装置本体と、上記表示パネルと、を含む。前記表示パネルは前記装置本体を被覆し、かつ前記表示パネルの開孔領域は前記デバイス領域に対応する。
【0007】
上記実施例によれば分かるように、基板上に、開孔領域に位置する第1の支持副層及びアイソレーション領域に位置する第2の支持副層を形成するとともに、第1の支持副層上に第1のバリア副層を形成し、第2の支持副層上の開溝部上に第2のバリア副層を形成する。続いて、第2のバリア副層をエッチングして開溝部を露出させるとともに、少なくとも開溝部をエッチングして凹溝とアイソレーション柱を取得し、アイソレーション柱と凹溝は互い違いに分布する。このようにすると、例えば有機発光材料層を蒸着する時、外力の助けを借りず凹溝の側壁箇所又はアイソレーション柱の側壁箇所で有機発光材料層を自動的に隔離し、外部の水と酸素の拡散経路を遮断し、開孔領域から表示領域への水と酸素の拡散を回避し、外部装置(例えばレーザ装置)の干渉を回避し、コストを低減する。
【0008】
以上の一般説明及び以下の詳細説明は、本願を限定するのではなく、単なる例示的及び解釈的なものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
明細書の一部として組み込まれた図面は、本願に合致する実施例を示し、さらに明細書とともに本願の原理を説明するために用いられる。
図1】本願の実施例による表示パネルの構造概略図である。
図2図1の線A-Aに沿って切断された断面図である。
図3図1の表示パネルのアイソレーション領域におけるアイソレーション柱と凹溝、及び開孔領域を示す構造概略図である。
図4】本願の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。
図5】本願の実施例による表示パネルの製造中に生成される段階的構造の構造概略図である。
図6】本願の実施例による表示パネルの製造中に生成される別の段階的構造の構造概略図である。
図7】本願の実施例による表示パネルの製造中に生成される別の段階的構造の構造概略図である。
図8】本願の実施例による表示パネルの製造中に生成される別の段階的構造の構造概略図である。
図9】本願の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。
図10】本願の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。
図11】本願の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。
図12】本願の実施例による表示パネルの製造中に生成される別の段階的構造の構造概略図である。
図13】本願の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。
図14】本願の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、その例を図面において表示する。以下の説明が図面にかかわる場合、特に断りのない限り、異なる図における同じの数字は同一又は類似の要素を表す。以下の例示的な実施例において説明される実施形態は、本願に一致するすべての実施形態を示すものではない。これに対して、それらは、添付の特許請求の範囲に詳しく記載されるような、本願のいくつかの方面に一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0011】
本願の実施例における表示パネルの製造方法を説明する前に、以下はまず本願の実施例における表示パネルを説明する。
【0012】
図1図3に示すように、本願の一実施例は表示パネルを提供する。そのうち、図2図1の直線A-Aに沿う断面図である。
【0013】
図1に示すように、この表示パネルは表示領域11と開孔領域13とアイソレーション領域12とを含む。アイソレーション領域12は表示領域11と開孔領域13との間に位置し、かつアイソレーション領域12は開孔領域13を少なくとも部分的に囲む。例えば、開孔領域13の境界の一部と表示領域11の境界の一部が重なる場合、アイソレーション領域12は開孔領域13を部分的に囲み、開孔領域13の境界と表示領域11の境界が重ならない場合、アイソレーション領域12は開孔領域13を囲む。
【0014】
図2に示すように、この表示パネルは、基板21、バッファ層(図示せず)、アイソレーション層(図示せず)、駆動回路層22、支持層23、第1のバンク24、第2のバンク25、第3のバンク26、有機発光材料層27、陰極層(図示せず)、封止層28、アイソレーション柱29、有機充填層210及び凹溝216を含む。
【0015】
そのうち、バッファ層は基板21上に位置し、かつ表示領域11に位置する。アイソレーション層は表示領域11に位置し、かつバッファ層に位置する。バッファ層の材料は窒化ケイ素であってもよく、アイソレーション層の材料は酸化ケイ素であってもよい。駆動回路層22は表示領域11に位置し、かつアイソレーション層上に位置する。駆動回路層22は画素の陽極を含んでもよい。支持層23は基板上に位置し、かつ開孔領域13とアイソレーション領域12に位置する。第1のバンク24、第2のバンク25、及び第3のバンク26は支持層23上に位置し、有機物のオーバーフロー、例えば有機充填層における有機物のオーバーフローを回避するために用いられる。有機発光材料層27は表示領域11とアイソレーション領域12に位置し、かつ有機発光材料層27の一部は駆動回路層22、支持層23、第1のバンク24、第2のバンク25、第3のバンク26及びアイソレーション柱29の上に位置し、有機発光材料層27の他の部分は凹溝216の開口を経由して落下し、凹溝216内に位置する。有機発光材料層27は凹溝216の側壁箇所又はアイソレーション柱29の側壁箇所で隔離される。凹溝216の底面は、支持層23内に位置してもよいし、基板21の有機層内に位置してもよい。凹溝216の底面の面積は溝の開口の面積よりも大きい。アイソレーション柱29と凹溝216は互い違いに分布する。アイソレーション柱29における基板21と反対側の表面の面積はアイソレーション柱29における基板21側の底面の面積よりも大きい。陰極層は有機発光材料層27上に位置し、封止層28は陰極層上に位置し、有機充填層210は、表示パネルにおける基板21と反対側の表面が平面となるように、封止層28における基板21と反対側の表面に形成された収容空間内に充填される。
【0016】
図2に示すように、基板21は第1の有機層211と、無機層212と、第2の有機層213と、を含んでもよい。凹溝216の底面は、基板21の第2の有機層213内に位置してもよい。
【0017】
図3に示すように、アイソレーション柱29が開孔領域13を囲む場合、アイソレーション柱29は環状になってもよい。アイソレーション柱29の数は2つであってもよく、1つ又は2つ以上であってもよい。
【0018】
一実施例では、第1のバンク24のみを含んでもよい。別の実施例では、第2のバンク25又は第3のバンク26を含んでもよい。別の実施例では、第2のバンク25と第三バンク26とを含んでもよい。別の実施例では、第1のバンク24と第2のバンク25とを含んでもよい。別の実施例では、第1のバンク24と第3のバンク26とを含んでもよい。別の実施例では、第1のバンク24と、第2のバンク25と、第3のバンク26とを含んでもよい。
【0019】
以上は本願の実施例における表示パネルを説明し、以下は本願の実施例における表示パネルの製造方法を説明する。
【0020】
本願の一実施例は表示パネルの製造方法を提供する。図4に示すように、本実施例では、表示パネルの製造方法は、以下のステップ401~404を含んでもよい。
【0021】
ステップ401において、基板上に支持層を形成し、支持層は開孔領域とアイソレーション領域に位置し、支持層は第1の支持副層と第2の支持副層を含み、第1の支持副層の基板における投影は開孔領域に位置し、第2の支持副層の基板における投影はアイソレーション領域に位置する。
【0022】
本ステップでは、図5に示すように、基板21の開孔領域とアイソレーション領域に位置する部分上に支持層23を形成してもよく、ただし、支持層23は第1の支持副層231と第2の支持副層232を含み、第1の支持副層231の基板21における投影は開孔領域13に位置し、第2の支持副層232の基板21における投影はアイソレーション領域12に位置する。
【0023】
ステップ402において、支持層上に第1のバリア層を形成し、第1のバリア層は第1のバリア副層611と第2のバリア副層612を含み、第1のバリア副層611は第1の支持副層231上に位置し、第2のバリア副層612は第2の支持副層232上の開溝部上に位置する。
【0024】
本ステップでは、図6に示すように、支持層23上に第1のバリア層61を形成し、第1のバリア層61は第1のバリア副層611と第2のバリア副層612を含む。第1のバリア副層611は第1の支持副層231上に位置し、第2のバリア副層612は第2の支持副層232上の開溝部上(図示せず)に位置する。第2の支持副層232上の開溝部は後続する工程において溝開けを行って凹溝を形成する部分であり、開溝部に対して溝開けを行うと、凹溝216を取得することができる。再び図6を参照すると、第1のバリア層61は第3のバリア副層613をさらに含む。第3のバリア副層613は第2の支持副層232上の前記開溝部以外の残り部分上に形成される。第3のバリア副層613は、第1のバリア副層611と第2のバリア副層612と同時に形成されてもよい。
【0025】
ステップ403において、第2のバリア副層612をエッチングして開溝部を露出させる。
【0026】
本ステップでは、第2のバリア副層612をエッチングし、図7に示す構造を取得する。第2のバリア副層612をエッチングすると、上記開溝部を露出させることができる。
【0027】
ステップ404において、少なくとも開溝部をエッチングし、凹溝とアイソレーション柱を取得し、アイソレーション柱と凹溝は互い違いに分布する。
【0028】
本ステップでは、上記開溝部をエッチングし、凹溝216とアイソレーション柱29を取得する。本ステップで得られた構造は図8に示すようであり、アイソレーション柱29と凹溝216は互い違いに分布し、例えば開孔領域から表示領域に向かう方向に沿って互い違いに分布する。さらに、凹溝216の底面の面積は凹溝の開口の面積よりも大きく形成されてもよく、アイソレーション柱29における基板21と反対側の表面の面積はアイソレーション柱29における基板21側の底面の面積よりも大きく形成されてもよい。
【0029】
本実施例では、基板上に開孔領域に位置する第1の支持副層231及びアイソレーション領域に位置する第2の支持副層232を形成するとともに、第1の支持副層231上に第1のバリア副層611を形成し、第2の支持副層232における開溝部上に第2のバリア副層612を形成する。続いて、第2のバリア副層をエッチングして開溝部を露出させるとともに、少なくとも開溝部をエッチングし、凹溝とアイソレーション柱を取得し、アイソレーション柱29と凹溝216は互い違いに分布する。このようにすると、例えば有機発光材料層を蒸着する時、外力の助けを借りず凹溝の側壁箇所又はアイソレーション柱の側壁箇所で有機発光材料層を自動的に隔離し、外部の水と酸素の拡散経路を遮断し、開孔領域から表示領域への水と酸素の拡散を回避し、外部装置(例えばレーザ装置)の干渉を回避し、コストを低減する。
【0030】
本願の別の実施例は表示パネルの製造方法を提供する。図9に示すように、本実施例では、表示パネルの製造方法は、以下のステップ901~910を含んでもよい。
【0031】
ステップ901において、基板21上に表示領域に位置するバッファ層を形成する。
【0032】
本ステップでは、基板21の表示領域11に位置する部分上にバッファ層を形成してもよい。バッファ層の材料は窒化ケイ素であってもよい。
【0033】
ステップ902において、基板21上に開孔領域13とアイソレーション領域12とに位置する支持層23を形成し、バッファ層上に表示領域に位置するアイソレーション層を形成する。
【0034】
本ステップでは、基板21の開孔領域13とアイソレーション領域12に位置する部分上に上記支持層23を形成してもよい。また、基板21の表示領域11に位置する部分上にアイソレーション層を形成する。支持層23とアイソレーション層は同一の工程において形成される。支持層23の材料は酸化ケイ素であってもよく、アイソレーション層の材料は酸化ケイ素であってもよい。支持層23とアイソレーション層が同一の工程において形成されるため、このようにすると、工程を節約し、コストを低減することができる。
【0035】
本実施例では、支持層23上に第1のバンク24、第2のバンク25、第3のバンク26を形成してもよく、アイソレーション領域12が開孔領域13を囲む場合、第1のバンク24、第2のバンク25及び第3のバンク26は環状になってもよい。
【0036】
ステップ903において、アイソレーション層上に表示領域に位置する駆動回路層を形成する。
【0037】
本ステップでは、図5に示すように、アイソレーション層上に表示領域11に位置する駆動回路層22を形成してもよい。駆動回路層22における基板21と反対側の表面は支持層23における基板21と反対側の表面と同一平面上にある。
【0038】
ステップ904において、支持層上に第1のバリア副層と、第2のバリア副層と、第3のバリア副層とを含む第1のバリア層を形成し、駆動回路層上に第2のバリア層を形成する。
【0039】
本ステップでは、図6に示すように、支持層23に上記第1のバリア層61を形成し、駆動回路層22上に第2のバリア層62を形成してもよく、ただし、第1のバリア層61は第1のバリア副層611と、第2のバリア副層612と、第3のバリア副層613と、を含む。
【0040】
本実施例では、第2のバリア層62における基板21と反対側の表面は第1のバリア層61における基板21と反対側の表面と同一平面上にある。
【0041】
本実施例では、第1のバリア層61の材料は酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide、ITOと略称する)、酸化インジウムガリウム(Indium Gallium Oxide、IGOと略称する)又は酸化インジウムガリウム亜鉛(Indium Gallium Zinc Oxide、IGZOと略称する)であってもよい。
【0042】
本実施例では、第2のバリア層62の材料は酸化インジウムスズ、酸化インジウムガリウム又は酸化インジウムガリウム亜鉛である。
【0043】
好ましくは、第2のバリア層62の材料と第1のバリア層61の材料は同じであり、かつ第2のバリア層62と第1のバリア層61は同一の工程において形成される。第2のバリア層と第1のバリア層が同一の工程において形成されるため、このようにすると、工程を節約し、コストを低減することができる。
【0044】
ステップ905において、第2のバリア副層をエッチングして開溝部を露出させる。
【0045】
本ステップでは、第2のバリア副層612をエッチングし、図7に示すような構造を取得するようにしてもよい。第2のバリア副層612をエッチングすると、上記開溝部を露出させることができる。
【0046】
本実施例では、第2のバリア副層612に対してウェットエッチングを行ってもよく、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はリン酸を含んでもよい。別の実施例では、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はシュウ酸を含んでもよい。別の実施例では、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分は酢酸を含む。別の実施例では、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はシュウ酸及び酢酸を含んでもよい。別の実施例では、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はリン酸と、シュウ酸と、酢酸とを含んでもよい。つまり、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はリン酸、シュウ酸又は酢酸のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0047】
本実施例では、図10に示すように、ステップ905の前に、以下のステップ1001~1003をさらに含んでもよい。
【0048】
ステップ1001において、第1のバリア層上にポジ型フォトレジストを塗布する。
【0049】
ステップ1002において、ポジ型フォトレジスト上に第2のバリア副層に対応する第1の光透過領域を含むマスクを配置する。
【0050】
ステップ1003において、ポジ型フォトレジストの第1の光透過領域に対応する部分に対して露光、現像処理を行い、第1の光透過領域に対応するポジ型フォトレジストを除去して、第2のバリア副層を露出させる。
【0051】
本実施例では、第2のバリア層62にポジ型フォトレジストを塗布してもよく、第2のバリア層62にポジ型フォトレジストを塗布することは第1のバリア層61にポジ型フォトレジストを塗布することと同一の工程において完成する。第2のバリア層62上のポジ型フォトレジストはマスクの光不透過領域に対応する。
【0052】
ステップ906において、開溝部をエッチングし、凹溝とアイソレーション柱を取得する。
【0053】
本ステップでは、第2の支持副層232の開溝部及び基板21における第2の有機層213をエッチングし、凹溝216とアイソレーション柱29を取得するようにしてもよい。本ステップで得られた構造を図8に示す。
【0054】
本実施例では、図11に示すように、ステップ906は以下のステップ1101~1102を含んでもよい。
【0055】
ステップ1101において、第1のガスと第2のガスを含む第1の混合ガスを用いて第2の支持副層の開溝部に対してドライエッチングを行い、第1の混合ガス中の第1のガスと第2のガスとの成分比は2:1~10:1である。
【0056】
例えば、第1の混合ガス中の第1のガスと第2のガスとの成分比は2:1であり、又は、第1の混合ガス中の第1のガスと第2のガスとの成分比は5.5:1であり、又は、第1の混合ガス中の第1のガスと第2のガスとの成分比は10:1である。
【0057】
一実施例では、第1のガスは、四フッ化炭素(CF)又は四フッ化硫黄(SF)のうちの少なくとも1つを含んでもよく、第2のガスは酸素である。例えば、第1のガスは四フッ化炭素を含み、又は第1のガスは四フッ化硫黄を含み、又は第1のガスは四フッ化炭素と四フッ化硫黄とを含む。
【0058】
本ステップでは、エッチングプロセスのパラメータを制御して凹溝の底面の面積を開口の面積よりも大きくさせることができる。
【0059】
ステップ1102において、第1のガスと第2のガスを含む第2の混合ガスを用いて基板に含まれる有機層の開溝部に対応する部分に対してドライエッチングを行い、第2の混合ガス中の第1のガスと第2のガスとの成分比は1:4~1:10である。
【0060】
例えば、第2の混合ガス中の第1のガスと第1のガスとの成分比は1:4であり、又は、第2の混合ガス中の第1のガスと第2のガスとの成分比は1:7であり、又は、第2の混合ガス中の第1のガスと第2のガスとの成分比は1:10である。
【0061】
本ステップでは、第1のガスと第2のガスとの成分比が1:4~1:10の第2の混合ガスを用いて基板に含まれる有機層の開溝部に対応する部分に対してドライエッチングを行うと、第2の支持副層を保護することができる。
【0062】
本実施例では、ドライエッチングを行う電力は2000~10000ワットである。例えば、ドライエッチングを行う電力は2000ワットであってもよく、5500ワットであってもよく、10000ワットであってもよい。
【0063】
当然のことながら、別の実施例では、第2の支持副層232の開溝部のみをエッチングし、凹溝216とアイソレーション柱29を取得するようにしてもよい。
【0064】
ステップ907において、第1のバリア副層、第3のバリア副層及び第2のバリア層をエッチングし、アレイ基板を取得する。
【0065】
本ステップでは、第1のバリア副層、第3のバリア副層及び第2のバリア層に対してウェットエッチングを行ってもよい。
【0066】
好ましくは、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はリン酸、シュウ酸又は酢酸のうちの少なくとも1つを含む。具体的には、一実施例では、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はシュウ酸を含んでもよい。別の実施例では、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分は酢酸を含んでもよい。別の実施例では、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はシュウ酸及び酢酸を含んでもよい。別の実施例では、ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はリン酸と、シュウ酸と、酢酸とを含んでもよい。ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はリン酸、シュウ酸又は酢酸のうちの少なくとも1つを含むため、駆動回路層における陽極の損壊を防止することができる。
【0067】
本ステップでは、得られたアレイ基板は図12に示すとおりであってもよい。
【0068】
アイソレーション柱の形状は、図12に示すような逆台形に限定されず、T字形や「工」字形であってもよい。
【0069】
ステップ908において、アレイ基板上に有機発光材料層を形成する。
【0070】
本ステップでは、アレイ基板上に有機発光材料を蒸着して有機発光材料層27を形成してもよい。
【0071】
ステップ909において、有機発光材料層上に陰極層を形成する。
【0072】
本ステップでは、有機発光材料層27上に陰極層を形成してもよい。
【0073】
本実施例では、陰極層の材料はマグネシウム銀合金、マグネシウムアルミニウム合金、リチウムアルミニウム合金などの合金、又はマグネシウム、アルミニウム、リチウム、銀などの単一金属であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0074】
ステップ910において、陰極層上に封止層を形成する。
【0075】
本ステップでは、陰極層上に封止層28を形成してもよい。図2に示すように、封止層28は第1の有機封止層281と、無機封止層282と、第2の有機封止層283と、を含んでもよい。
【0076】
ステップ910の後に、開孔領域13を開孔し、図2に示す表示パネルを取得するようにしてもよい。
【0077】
本願の別の実施例は表示パネルの製造方法を提供する。図13に示すように、本実施例では、表示パネルの製造方法は、以下のステップ1301~1311を含んでもよい。
【0078】
ステップ1301において、基板上に表示領域に位置するバッファ層を形成し、基板上に開孔領域とアイソレーション領域に位置する支持層を形成する。
【0079】
本ステップでは、基板21上にバッファ層を形成してもよく、バッファ層は表示領域に位置し、バッファ層の材料は窒化ケイ素であってもよい。また、基板21上に開孔領域13とアイソレーション領域12とに位置する支持層を形成する。
【0080】
好ましくは、支持層の材料とバッファ層の材料は同じである。支持層とバッファ層は同一の工程において形成される。支持層とバッファ層が同一の工程において形成されるため、このようにすると、工程を節約し、コストを低減することができる。
【0081】
ステップ1302において、バッファ層上に表示領域に位置するアイソレーション層を形成する。
【0082】
本ステップでは、バッファ層上にアイソレーション層を形成してもよく、アイソレーション層の材料は酸化ケイ素であってもよい。
【0083】
ステップ1303において、アイソレーション層上に表示領域に位置する駆動回路層を形成する。
【0084】
本ステップでは、アイソレーション層上に駆動回路層22を形成してもよく、駆動回路層22における基板21と反対側の表面は支持層23における基板21と反対側の表面と同一平面上にある。
【0085】
ステップ1304において、支持層上に第1のバリア副層と、第2のバリア副層と、第3のバリア副層とを含む第1のバリア層を形成し、駆動回路層上に第2のバリア層を形成する。
【0086】
本実施例におけるステップ1304は上記ステップ904に類似するため、ここでは詳細は再度説明しない。
【0087】
ステップ1305において、第2のバリア層をエッチングして、開溝部を露出させるとともに、第1のバリア副層をエッチングする。
【0088】
本ステップでは、第2のバリア副層612と第1のバリア副層611を同時にエッチングしてもよい。すなわち、第1のバリア副層611のエッチングと第2のバリア副層612のエッチングは同一の工程において完成する。
【0089】
本実施例では、第2のバリア副層612と第1のバリア副層611に対してウェットエッチングを行ってもよい。ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はリン酸、シュウ酸又は酢酸のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0090】
本実施例では、図14に示すように、ステップ1305の前に、以下のステップ1401~1403をさらに含んでもよい。
【0091】
ステップ1401において、第1のバリア層上にポジ型フォトレジストを塗布する。
【0092】
ステップ1402において、ポジ型フォトレジスト上に、第2のバリア副層に対応する第1の光透過領域と、第1のバリア副層に対応する第2の光透過領域とを含むマスクを配置する。
【0093】
ステップ1403において、第1の光透過領域と第2の光透過領域のポジ型フォトレジストに対して露光、現像処理を行い、第1の光透過領域と第2の光透過領域のポジ型フォトレジストを除去して、第2のバリア副層と第1のバリア副層を露出させる。
【0094】
本実施例では、第2のバリア層62にポジ型フォトレジストを塗布してもよく、第2のバリア層62にポジ型フォトレジストを塗布することは第1のバリア層61にポジ型フォトレジストを塗布することと同一の工程において完成する。第2のバリア層62上のポジ型フォトレジストはマスクの光不透過領域に対応する。マスクは第1の光透過領域と第2の光透過領域を含み、第2のバリア副層は第1の光透過領域に対応し、第1のバリア副層は第2の光透過領域に対応する。第1の光透過領域と第2の光透過領域のポジ型フォトレジストに対して露光、現像処理を行うと、後続するエッチングを行うために、第1の光透過領域と第2の光透過領域のポジ型フォトレジストを除去し、第2のバリア副層と第1のバリア副層を露出させることができる。
【0095】
ステップ1306において、開溝部をエッチングし、凹溝とアイソレーション柱を取得する。
【0096】
本実施例では、第2のバリア副層の開溝部に対応する部分のみに対してドライエッチングを行ってもよい。
【0097】
本ステップでは、第1のガスと第2のガスを含む第1の混合ガスを用いて第2のバリア副層の開溝部に対応する部分に対してドライエッチングを行ってもよく、ただし、第1の混合ガス中の第1のガスと第2のガスとの成分比は6:1である。
【0098】
本実施例では、ドライエッチングを行う電力は6000ワットであってもよい。
【0099】
ステップ1307において、第3のバリア副層及び第2のバリア層をエッチングし、アレイ基板を取得する。
【0100】
本ステップでは、第3のバリア副層及び第2のバリア層に対してウェットエッチングを行い、図12に示すようなアレイ基板を取得するようにしてもよい。ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はリン酸、シュウ酸又は酢酸のうちの少なくとも1つを含んでもよい。ウェットエッチングを行うために用いられる酸液の成分はリン酸、シュウ酸又は酢酸のうちの少なくとも1つを含むため、駆動回路層における陽極の損壊を防止することができる。
【0101】
ステップ1308において、アレイ基板上に有機発光材料層を形成する。
【0102】
ステップ1309において、有機発光材料層上に陰極層を形成する。
【0103】
ステップ1310において、陰極層上に封止層を形成する。
【0104】
本実施例におけるステップ1308~1310は上記実施例におけるステップ908~910に類似するため、ここでは詳細は再度説明しない。
【0105】
ステップ1311において、封止層上に有機充填層を形成する。
【0106】
本実施例では、封止層28における基板21と反対側の表面は平らでないため、封止層28上に有機接着剤を充填して、有機充填層210を形成してもよい。封止層における基板と反対側の表面に形成された収容空間内に有機充填層が充填されているため、後続する工程による凹溝に対する損傷の発生を防止することができ、さらに、後続する工程における配線の破断、及び気泡不良の発生を防止することができる。
【0107】
上記実施例では、支持層の材料は窒化ケイ素又は酸化ケイ素である。別の実施形態では、支持層の材料は金属であってもよい。例えば、支持層の材料は、チタン-アルミニウム-チタンのサンドイッチ構造、又はモリブデン-アルミニウム-モリブデンのサンドイッチ構造であってもよい。駆動回路層22は、チタン-アルミニウム-チタンのサンドイッチ構造、又はモリブデン-アルミニウム-モリブデンのサンドイッチ構造である接続線層を含んでもよい。支持層と接続線層は同一の工程において形成されてもよい。
【0108】
本願の実施例は装置本体といずれかの上記実施例に記載の表示パネルとを含む表示装置をさらに提供する。
【0109】
そのうち、装置本体はデバイス領域を有し、デバイス領域に電子デバイスが設けられている。表示パネルは装置本体を被覆し、電子デバイスは開孔領域の開孔内に埋め込まれる。
【0110】
一実施例では、上記電子デバイスは距離センサ、マイクロフォン、スピーカ、フラッシュ、画素カメラ、赤外線レンズ、投光誘導素子、環境光センサ又はドットマトリクス投影器のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されものではない。
【0111】
本実施例における表示装置は、電子ペーパー、携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションなど、表示機能を有するあらゆる製品又は部品であってもよい。
【0112】
ただし、上記フローに用いられる形成プロセスは、例えば堆積、スパッタリングなどの成膜プロセスと、エッチングなどのパターニングプロセスとを含んでもよい。
【0113】
当業者は、明細書を考慮し、ここで開示された開示を実施すると、本願の他の実施形態を容易に想到し得る。本願は本願のいずれかの変形、用途又は適応的変化をカバーすることを意図しており、これらの変形、用途又は適応的変化は本願の一般的な原理に従い、本願に開示されていない本技術分野における周知の知識又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は単なる例示的なものとして見なされ、本願の真の範囲及び趣旨は特許請求の範囲によって示される。
図1
図2
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