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特許7445199調合物の適切な服用量を決定するシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】調合物の適切な服用量を決定するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20240229BHJP
   A61K 31/05 20060101ALI20240229BHJP
   A61K 31/352 20060101ALI20240229BHJP
   A61K 9/72 20060101ALI20240229BHJP
   A61K 9/02 20060101ALI20240229BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20240229BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 27/06 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 25/20 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240229BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20240229BHJP
   A61K 31/045 20060101ALI20240229BHJP
   A61K 31/01 20060101ALI20240229BHJP
   A61K 31/015 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
G16H20/10
A61K31/05
A61K31/352
A61K9/72
A61K9/02
A61K9/20
A61K9/08
A61P25/04
A61P29/00
A61P25/22
A61P19/02
A61P35/00
A61P25/24
A61P27/06
A61P25/20
A61P25/00
A61P21/00
A61K31/045
A61K31/01
A61K31/015
【請求項の数】 43
(21)【出願番号】P 2022514547
(86)(22)【出願日】2019-09-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(86)【国際出願番号】 US2019050067
(87)【国際公開番号】W WO2021045784
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】16/559,556
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】524034187
【氏名又は名称】カイバル ラブス、インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】キーナン、ジョセフ フランシス
(72)【発明者】
【氏名】ウッドバイン、ジョン ジェシー
(72)【発明者】
【氏名】カルフィー、ピーター ウィリアム
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-039863(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
A61K 31/00-31/327
A61K 31/33-33/44
A61K 9/00- 9/72
A61P 1/00-43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の病気を治療するための調合物の適切な服用量を決定する方法であって、
前記方法は、プロセッサを有するユーザコンピュータデバイスを用いてユーザから服用量および調合物の成分に関するユーザリクエストを受け付けるステップを含み、
前記ユーザリクエストは、ユーザ理由と、ユーザ位置と、を含み、
前記方法は、前記プロセッサを用いて、調合物データベースにアクセスするステップをさらに含み、
前記調合物の各々は、複数の成分と、少なくとも1つの確立された理由に相関する成分比とを持ち
前記プロセッサは、前記調合物データベースへのユーザフィードバックを用いて前記確立された理由と前記成分比との相関をリアルタイムに確立および調整して、前記各調合物の現在の有効性と前記確立された理由とを関連付け、
前記調合物データベースは、前記各調合物の前記各確立された理由に関する服用量と、供給者位置とに関する情報を含み、
前記プロセッサは、前記ユーザリクエストを基に少なくとも1つの調合物の第1サブセットを決定するために、前記調合物データベースに対し、前記ユーザリクエストに関する質問をするステップをさらに含み、
前記第1サブセットは、前記成分比と前記確立された理由との相関を基に前記ユーザリクエストに相関する少なくとも1つの確立された理由を含み、
前記ユーザ理由が前記確立された理由に相関することから、前記成分比と前記ユーザ理由との相関に基づいて、特定の病気を治療するための前記第1サブセット内の各調合物が特定され、
前記プロセッサは、前記ユーザコンピュータデバイスに、特定の病気を治療するために特定された前記調合物の第1サブセットを与えるステップをさらに含み、
前記第1サブセットは、前記供給者位置の前記ユーザ位置への近接をユーザに示し
前記第1サブセットは、特定の病気を治療するための当該第1サブセット内の各調合物に関する服用量をさらに含み、
前記ユーザコンピュータデバイスは、ユーザが前記第1サブセットの中から調合物を選ぶと、前記選ばれた調合物を前記ユーザが服用するように気化デバイスを操作し、
前記気化デバイスは、
調合物の取り外し可能リザーバを受け、ワイヤレス接続により前記ユーザコンピュータデバイスから操作可能であり、
前記ユーザコンピュータデバイスは、定量化されたフィードバックをユーザから集め、当該フィードバックを前記調合物データベースに返すことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記服用量の少なくとも2つは異なる投与法を用いて投与される調合物の服用量を含み、
前記投与法は、気化、吸引、飲用、舌下、局所、バッカル、座薬、点眼からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザは、前記調合物の第1サブセットから調合物を選び、
前記調合物は、特定の服用量を与えるように構成された計測服用デバイスに与えられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記調合物の成分はカンナビノイドを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記調合物の成分はテルペンを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザ理由および前記確立された理由は、急性痛、不安、関節炎、癌、慢性痛、抑鬱症、緑内障、不眠症、多発性硬化症(MS)、一般的痛み、筋肉痛、リラクゼーション、ストレス、眠気および震えから選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記確立された理由と成分との相関表を生成するために、
前記調合物を、当該調合物の1つ以上の成分、当該成分の確立された理由に対する相関、当該相関に関するユーザフィードバックおよび前記調合物の供給者の物理的位置で特定するように、前記調合物データベースを分析するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記調合物の第1サブセットを与えるために、前記相関表が参照されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記調合物の2つ以上の成分が、確立された理由に相関することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
第1調合物の成分の第1の確立された理由に対する相関が、第2調合物の成分の第2の確立された理由に対する相関より大きいことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
第1調合物の複数の成分の第1の確立された理由に対する相関が、第2調合物の単数の成分の第1の確立された理由に対する相関より大きいことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記ユーザリクエストは、ユーザ調合物の成分を特定するための属性を含み、
前記方法は、確立された理由と前記調合物データベース内の調合物の成分との間の相関を比較することにより、前記ユーザ調合物の成分とユーザ理由との間の相関を決定するために、前記相関表に質問するステップを備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザリクエストは、ユーザ調合物の属性をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ユーザ調合物の属性は、前記ユーザ調合物をスキャンすることによって決定され、
前記スキャンは、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に関する服用量と、を決定するために、前記調合物データベースの調合物と比較され、
前記方法は、前記ユーザ理由と前記確立された理由との間の相関に対応して、前記ユーザに服用量を与えるステップを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ユーザ調合物の属性は、前記ユーザ調合物の画像によって決定され、
前記画像は、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に関する服用量と、を決定するために、前記調合物データベースの調合物と比較され、
前記方法は、前記ユーザ理由と前記確立された理由との間の相関に対応して、前記ユーザに服用量を与えるステップを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
調合物の各々は、確立された理由の各々に関する使用評価を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
調合物の第1サブセットから選択された調合物を使用した後にユーザ評価を受けるステップと、
前記選択された調合物のユーザ理由に相関する確立された理由に関する前記ユーザ評価をアップデートするステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
特定の病気を治療するための調合物の適切な服用量を決定する方法であって、
前記方法は、ユーザから服用量および調合物の成分に関するユーザリクエストを受け付けるために、プロセッサを有する第1ユーザコンピュータデバイス上のアプリケーションの第1インスタンスを使うステップを含み、
前記ユーザリクエストは、ユーザ理由と、ユーザ位置と、を含み、
前記アプリケーションの第1インスタンスは、前記プロセッサを用いて、プロセッサを有するリモート第1サーバシステムおよび調合物データベースにアクセスするステップをさらに含み、
前記調合物の各々は、複数の成分と、少なくとも1つの確立された理由に相関する成分比とを持ち、
前記プロセッサは、前記調合物データベースへのユーザフィードバックを用いて前記確立された理由と前記成分比との相関をリアルタイムに確立および調整して、前記各調合物の現在の有効性と前記確立された理由とを関連付け、
前記調合物データベースは、前記各調合物の前記各確立された理由に関する服用量と、供給者位置とに関する情報を含み、
前記調合物データベースは、確立された理由を成分に相関させる相関表を含み、
前記プロセッサは、前記ユーザリクエストを基に少なくとも1つの調合物の第1サブセットを決定するために、前記調合物データベースに対し、前記ユーザリクエストに関する質問をするステップをさらに含み、
前記第1サブセットは、前記成分比と前記確立された理由との相関を基に前記ユーザリクエストに相関する少なくとも1つの確立された理由を含み、
前記ユーザ理由が前記確立された理由に相関することから、前記成分比と前記ユーザ理由との相関に基づいて、特定の病気を治療するための前記第1サブセット内の各調合物が特定され、
前記プロセッサは、前記ユーザコンピュータデバイスに、特定の病気を治療するために特定された前記調合物の第1サブセットを与えるステップをさらに含み、
前記第1サブセットは、前記供給者位置の前記ユーザ位置への近接をユーザに示し
前記第1サブセットは、特定の病気を治療するための当該第1サブセット内の各調合物に関する服用量をさらに含み、
前記ユーザコンピュータデバイスは、ユーザが前記第1サブセットの中から調合物を選ぶと、前記選ばれた調合物を前記ユーザが服用するように気化デバイスを操作し、
前記気化デバイスは、
調合物の取り外し可能リザーバを受け、ワイヤレス接続により前記ユーザコンピュータデバイスから操作可能であり、
前記ユーザコンピュータデバイスは、定量化されたフィードバックをユーザから集め、当該フィードバックを前記調合物データベースに返すことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記服用量の少なくとも2つは異なる投与法を用いて投与される調合物の服用量を含み、
前記投与法は、気化、吸引、飲用、舌下、局所、バッカル、座薬、点眼からなる群から選ばれることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ユーザは、前記調合物の第1サブセットから調合物を選び、
前記調合物は、特定の服用量を与えるように構成された計測服用デバイスに与えられることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記調合物の成分はカンナビノイドを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記調合物の成分はテルペンを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記ユーザ理由および前記確立された理由は、急性痛、不安、関節炎、癌、慢性痛、抑鬱症、緑内障、不眠症、多発性硬化症(MS)、一般的痛み、筋肉痛、リラクゼーション、ストレス、眠気および震えから選ばれたものであることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記調合物の第1サブセットを与えるために、前記相関表が参照されることを特徴とする請求項18に記載の方法
【請求項25】
前記ユーザリクエストは、ユーザ調合物の属性をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記ユーザリクエストは、前記ユーザ調合物の成分を特定するための属性を含み、
前記方法は、確立された理由と前記調合物データベース内の調合物の成分との間の相関を比較することにより、前記ユーザ調合物の成分とユーザ理由との間の相関を決定するために、前記相関表に質問するステップを備えることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ユーザ調合物の属性は、前記ユーザ調合物をスキャンすることによって決定され、
前記スキャンは、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に関する服用量と、を決定するために、前記調合物データベースの調合物と比較され、
前記方法は、前記ユーザ理由と前記確立された理由との間の相関に対応して、前記ユーザに服用量を与えるステップを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記ユーザ調合物の属性は、前記ユーザ調合物の写真によって決定され、
前記写真は、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に関する服用量と、を決定するために、前記調合物データベースの調合物と比較され、
前記方法は、前記ユーザ理由と前記確立された理由との間の相関に対応して、前記ユーザに服用量を与えるステップを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項29】
調合物の各々は、確立された理由の各々に関する使用評価を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項30】
調合物の第1サブセットから選択された調合物を使用した後にユーザ評価を受けるステップと、
前記選択された調合物のユーザ理由に相関する確立された理由に関する前記ユーザ評価をアップデートするステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
特定の病気を治療するための調合物の適切な服用量を決定するシステムであって、
前記システムは、プロセッサと、調合物データベースと、を有するリモートサーバを備え、
前記調合物の各々は、複数の成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に相関する成分比とを持ち
前記プロセッサは、前記調合物データベースへのユーザフィードバックを用いて前記確立された理由と前記成分比との相関をリアルタイムに確立および調整して、前記各調合物の現在の有効性と前記確立された理由とを関連付け、
前記調合物データベースは、前記各調合物の前記各確立された理由に関する服用量と、供給者位置とに関する情報を含み、
前記調合物データベースは、確立された理由を成分に相関させる相関表を含み、
前記システムは、プロセッサおよび位置要素を備えたリモートコンピュータデバイスに搭載することを目的とした、調合物の適切な服用量を決定するためのリモートアプリケーションを備え、
前記リモートアプリケーションは、服用量に関するユーザリクエストを与えるために前記リモートサーバと通信し、
前記ユーザリクエストは、ユーザ理由と、ユーザ位置と、を含み、
前記リモートサーバは、前記ユーザリクエストに応答して、
少なくとも1つの調合物の第1サブセットを決定するために、前記調合物データベースに対し、前記ユーザリクエストに関する質問をし、
前記リモートアプリケーションに、前記調合物の第1サブセットを与え、
前記第1サブセットは、前記成分比と前記確立された理由との相関を基に前記ユーザリクエストに相関する少なくとも1つの確立された理由を含み、
前記ユーザ理由が前記確立された理由に相関することから、前記成分比と前記ユーザ理由との相関に基づいて、特定の病気を治療するための前記第1サブセット内の各調合物が特定され、
前記リモートアプリケーションは、前記リモートコンピュータデバイスに、特定の病気を治療するために特定された前記調合物の第1サブセットを与えるステップをさらに含み、
前記第1サブセットは、前記供給者位置の前記ユーザ位置への近接をユーザに示し
前記第1サブセットは、特定の病気を治療するための当該第1サブセット内の各調合物に関する服用量をさらに含み、
前記リモートコンピュータデバイスは、ユーザが前記第1サブセットの中から調合物を選ぶと、前記選ばれた調合物を前記ユーザが服用するように気化デバイスを操作し、
前記気化デバイスは、
調合物の取り外し可能リザーバを受け、ワイヤレス接続により前記リモートコンピュータデバイスから操作可能であり、
前記リモートコンピュータデバイスは、定量化されたフィードバックをユーザから集め、当該フィードバックを前記調合物データベースに返すことを特徴とするシステム。
【請求項32】
前記服用量の少なくとも2つは異なる投与法を用いて投与される調合物の服用量を含み、
前記投与法は、気化、吸引、飲用、舌下、局所、バッカル、座薬、点眼からなる群から選ばれることを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記ユーザは、前記調合物の第1サブセットから調合物を選び、
前記調合物は、特定の服用量を与えるように構成された計測服用デバイスに与えられることを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
前記調合物の成分はカンナビノイドを含むことを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項35】
前記調合物の成分はテルペンを含むことを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項36】
前記ユーザ理由および前記確立された理由は、急性痛、不安、関節炎、癌、慢性痛、抑鬱症、緑内障、不眠症、多発性硬化症(MS)、一般的痛み、筋肉痛、リラクゼーション、ストレス、眠気および震えから選ばれたものであることを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項37】
前記調合物の第1サブセットを与えるために、前記相関表が参照されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項38】
前記ユーザリクエストは、ユーザ調合物の属性をさらに含むことを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項39】
前記ユーザリクエストは、前記ユーザ調合物の成分を特定するための属性を含み、
前記システムは、確立された理由と前記調合物データベース内の調合物の成分との間の相関を比較することにより、前記ユーザ調合物の成分とユーザ理由との間の相関を決定するために、前記相関表に質問するステップを備えることを特徴とする請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記ユーザ調合物の属性は、前記ユーザ調合物をスキャンすることによって決定され、
前記スキャンは、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に関する服用量と、を決定するために、前記調合物データベースの調合物と比較され、
前記システムは、前記ユーザ理由と前記確立された理由との間の相関に対応して、前記ユーザに服用量を与えるステップを含むことを特徴とする請求項38に記載のシステム。
【請求項41】
前記ユーザ調合物の属性は、前記ユーザ調合物の写真によって決定され、
前記写真は、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に関する服用量と、を決定するために、前記調合物データベースの調合物と比較され、
前記システムは、前記ユーザ理由と前記確立された理由との間の相関に対応して、前記ユーザに服用量を与えるステップを含むことを特徴とする請求項38に記載のシステム。
【請求項42】
調合物の各々は、確立された理由の各々に関する使用評価を含むことを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項43】
調合物の第1サブセットから選択された調合物を使用した後にユーザ評価を受けるステップと、
前記選択された調合物のユーザ理由に相関する確立された理由に関する前記ユーザ評価をアップデートするステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項42に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、特定の動機に応じて、要求者に、調合物の適切な調合、一貫した成分および服用量を与えるシステムおよび方法に関する。こうした動機は、娯楽から始まり医療の分野にまで及んでよい。こうした服用は、気化、吸入、食用、局所的適用、舌下投与その他の方法による調合物の体内への取り込みであってよい。
【背景技術】
【0002】
植物ベースの医薬調合物は、人類が最も早い時期から病気の治療に使ってきた合成物である。こうしたものの調合または処方は、しばしば非常に大雑把であり(一握りの苔、半分の蜂の巣、3枝のラベンダー、等)、ある人の療法が別の人のものよりはるかに有効または無効となるようなことがあり得た。
【0003】
医学と技術の進歩に伴い、化学的成分に関する知見が増えた。これとともに現代の薬学に基づき、薬学的特性を支配する化学成分の正確な測定が可能となった。
【0004】
例えば、ブランドによって異なるが、伝統的なかゆみ止めクリームは典型的に1%のハイドロコーチゾンを含み、痛み止め薬は500mgのアセトアミノフェンまたは200mgのイブプロフェンを含む。様々な理由(味、舌触り、解放の遅れ、飲みやすさ、安定性、等)から、これらの特定成分の標準的な調合は、しばしば添加物と組み合わされる。しかし基本的には、人が調合物を信頼できる理由は、既知の効能を発揮する特定成分(かゆみに対するハイドロコーチゾン、痛みや炎症に対するイブプロフェン、等)が一貫した成分を持つことによる。
【0005】
より最近は、植物ベースの調合薬および医薬品への回帰が見られる。その理由の1つには、より一般的な化学合成物質(すなわち実験室ベースの化合物)に比べ、自然植物材料には優れた医学的利点があることが分かってきたことがある。また、一般的な薬品に比べ、こうした植物ベースの調合薬の方を単に好む人がいるということもある。
【0006】
上記のように、一般的な医薬品が通常1つの特定の有効成分に頼るのに対し、最近の植物ベースの調合薬は、複数の有効成分およびその成分比が重要となる。しかしながら、これらの成分は収穫ごとに異なり、さらには物理的な位置によっても異なる。
【0007】
先行技術のプラットフォームには、ユーザのフィードバックに基づき、様々な植物ベースの医薬品の調合を収集し、報告するものがある。しかしこれには重大な欠点がある。すなわち、これらのシステムまたはプラットフォームは、しばしばウェブベースまたはモバイルのアプリケーションである。これは、非常に表面的な情報のみを追跡する。そして典型的には、重要な文脈に欠ける。これらのシステムは、特定の原因または病気に関し、どの植物株がより有効か(または無効か)を知るために、ユーザの好みのフィードバックを得ようとするが、特定の成分に関する知識は得ようとしない。もっとも、こうした成分は、所定の混合物のある一群と別の一群とでは異なるものである。
【0008】
さらなる欠点には、こうしたシステムは過去の使用調査に大きく依存しており、使用の定量化やセッションベースのセッション経験には基づかないということがある。このような調査はまた、典型的には服用量を追跡しようとせず、さらに服用量がどのように原因または病気に相関するかも、さらには使用の明示的な経験も追跡しようとしない。
【0009】
精製され処理される植物ベースの材料について、実際の成分や成分量がテストされ解析できれば、実験室での解析も可能である。そして実際に行われてもいる。細胞組織の特定の成分が分離されテストされる例もあるが、大抵の場合、これらは通常の医薬品に関するものである。単に成分と成分量が分かったとしても、便利であるかもしれないが、原因や病気との関係に関しては必ずしも有意義ではない。さらに、報告された値がプロダクトラインに関するものであって、特定の群に関するものでなければ、そうした値は通常あり得そうな指標にすぎず、実際の値ではない。
【0010】
複数の成分を持つ場合、これらが連携してよい効能を与えることは大いに考えられる。しかしながら、成分の数が多いことに起因して、さらにはこれらの成分量が収穫や製造単位ごとに異なることに起因して、どの組み合わせが有利で、どれが単なる偶然の一致かを判断し予測的に評価することには、現時点では著しい曖昧さがある。さらに「株」および薬品の「ブランディング」が単なるマーケティングのラベルにすぎない場合や、全く異なる薬品が同じまたは似たブランド名で市場に流通する場合もあり、ユーザの認識や予測はさらに曖昧なものとなる。
【0011】
さらに、服用量の情報がない状態で、特定の原因や病気に関する植物ベースの調合物を選ぼうとするユーザにとって、成分や成分量だけでは有意義でない場合もある。さらに、同じ調合物を異なる量だけ服用した場合、原因や病気の違い、あるいは人の違いにより、異なる効果を及ぼすこともある。
【0012】
さらに、成分比は広範囲に渡るため、植物ベースの調合物に関し、成分比や成分量についての調整された知識、原因や病気に応じた成分の調整、特定の薬品の服用量、ユーザのフィードバックなどが必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、上記の1つ以上の課題を解決することができる方法およびシステムが必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、調合物の適切な服用量を決定する新規なシステムおよび方法を与えることにより、従来技術の持つ課題を解決し、現在の技術の持つ様々な課題を解決する。
【0015】
特に例示のみによる少なくとも1つの実施の形態では、調合物の適切な服用量を決定する方法が与えられる。この方法は、
ユーザから服用量に関するユーザリクエストを受け付けるステップを含み、
前記ユーザリクエストは、ユーザ理由と、ユーザ位置と、を含み、
前記方法は、調合物データベースにアクセスするステップをさらに含み、
前記調合物の各々は、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に関する服用量と、供給者位置と、を含み、
前記方法は、少なくとも1つの調合物の第1サブセットを決定するために、前記調合物データベースに対し、前記ユーザリクエストに関する質問をするステップをさらに含み、
前記第1サブセットは、前記ユーザリクエストに相関する少なくとも1つの確立された理由を含み、
前記方法は、前記ユーザに、前記調合物の第1サブセットを与えるステップをさらに含み、
前記第1サブセットは、前記供給者位置の前記ユーザ位置への近接により構成され、
前記第1サブセットは、当該第1サブセット内の各調合物に関する服用量をさらに含むことを特徴とする。
【0016】
さらに別の実施の形態では、調合物の適切な服用量を決定する方法が与えられる。この方法は、
ユーザから服用量に関するユーザリクエストを受け付けるために、第1ユーザコンピュータデバイス上のアプリケーションの第1インスタンスを使うステップを含み、
前記ユーザリクエストは、ユーザ理由と、ユーザ位置と、を含み、
前記アプリケーションの第1インスタンスは、プロセッサを有するリモート第1サーバシステムおよび調合物データベースにアクセスするステップをさらに含み、
前記調合物の各々は、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に関する服用量と、供給者位置と、を含み、
前記調合物データベースは、確立された理由を成分に相関させる相関表を含み、
前記方法は、少なくとも1つの調合物の第1サブセットを決定するために、前記調合物データベースに対し、前記ユーザリクエストに関する質問をするステップをさらに含み、
前記第1サブセットは、前記ユーザリクエストに相関する少なくとも1つの確立された理由を含み、
前記方法は、前記第1ユーザコンピュータデバイスに、前記調合物の第1サブセットを与えるステップをさらに含み、
前記第1サブセットは、前記供給者位置の前記ユーザ位置への近接により構成され、
前記第1サブセットは、当該第1サブセット内の各調合物に関する服用量をさらに含むことを特徴とする。
【0017】
さらに別の実施の形態では、調合物の適切な服用量を決定するシステムが与えられる。このシステムは、
プロセッサと、調合物データベースと、を有するリモートサーバを備え、
前記調合物の各々は、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由と、前記確立された理由に関する服用量と、供給者位置と、を含み、
前記調合物データベースは、確立された理由を成分に相関させる相関表を含み、
前記システムは、プロセッサおよび位置要素を備えたリモートコンピュータデバイスに搭載することを目的とした、調合物の適切な服用量を決定するためのリモートアプリケーションを備え、
前記リモートアプリケーションは、服用量に関するユーザリクエストを与えるために前記リモートサーバと通信し、
前記ユーザリクエストは、ユーザ理由と、ユーザ位置と、を含み、
前記リモートサーバは、前記ユーザリクエストに応答して、
少なくとも1つの調合物の第1サブセットを決定するために、前記調合物データベースに対し、前記ユーザリクエストに関する質問をし、
前記リモートアプリケーションに、前記調合物の第1サブセットを与え、
前記第1サブセットは、前記ユーザリクエストに相関する少なくとも1つの確立された理由を含み、
前記第1サブセットは、前記供給者位置の前記ユーザ位置への近接により構成され、
前記第1サブセットは、当該第1サブセット内の各調合物に関する服用量をさらに含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】少なくとも1つの実施の形態に係る、調合物の適切な服用量を決定するシステムの高レベル図である。
【0019】
図2】少なくとも1つの実施の形態に係る、調合物データベースの表である。
【0020】
図3】少なくとも1つの実施の形態に係る、調合物、成分および確立された理由の相関表である。
【0021】
図4】少なくとも1つの実施の形態に係る、調合物の適切な服用量を決定するフロー図である。
【0022】
図5図1の改良版であり、調合物の適切な服用量を決定する特定の例を示す図である。
図6図1の改良版であり、調合物の適切な服用量を決定する特定の例を示す図である。
図7図1の改良版であり、調合物の適切な服用量を決定する特定の例を示す図である。
図8図1の改良版であり、調合物の適切な服用量を決定する特定の例を示す図である。
【0023】
図9】少なくとも1つの実施の形態に係る、コンピュータシステムの高レベルブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
詳細な説明をする前に、本開示は限定でなく例示にすぎないことを強調する。本明細書のコンセプトは、混合物の適切な服用量を決定する特定のシステムまたは方法の使用またはアプリケーションに限定されない。従って、本明細書の実施例は、特定の実施の形態の説明の便宜にすぎない。本明細書の原理は、混合物の適切な服用量を決定する別のシステムまたは方法にも同様に適用できる。
【0025】
本発明を、好ましい実施の形態に即して、図面を参照して説明する。図面において、同一または類似の要素に似た符号を付す。同一または類似の要素の採番に関し、符号の先頭の数字は、当該要素が最初に特定される図面の番号である。例えば要素100は、最初に図1に現れる。
【0026】
本明細書に示される様々な実施の形態は、調合物の適切な服用量を決定するための製造者による装置、システム、物品等の例である。いくつかの実施の形態では、インターフェース、アプリケーションブラウザ、ウィンドウ等が与えられ、これによりユーザはコンピュータデバイスを操作できる。
【0027】
さらに以下の詳細な説明の一部は、コンピュータメモリ内のデータビットの操作および処理の形で示される。このような操作に含まれるステップは、これらの物理量の操作を必要とする。一般に(必須ではないが)これらの物理量は、電気信号または磁気信号の形を取り、保存され、送信され、組み合わされ、比較され、その他の操作を受ける。当業者に既知の通り、こうした信号は一般に、ビット、値、要素番号その他の特定可能な要素を示す名前で呼ばれる。
【0028】
これらの用語は、すべて適切な物理量に関係し、これらの物理量に与えられる便利なラベルにすぎない。さらに以下の説明全体を通して、「処理する」「評価する」「受信する」「送信する」といった用語は、コンピュータシステムのメモリ内で物理(電気的)量として表されたデータを他の同様のデータに操作および変換するコンピュータシステム、または同様のコンピュータデバイスの動作および処理のことをいう。
【0029】
本発明はまた、ここで説明する動作を実行する装置に関する。この装置は、後に詳述するように、必要な目的に特化して構成されたものであってもよいし、電気的命令を保存する媒体に保存された1つ以上のコンピュータプログラムによって選択的に適用または再構成される汎用的なコンピュータであってもよい。
【0030】
後の説明の理解を助けるために、以下の用語が与えられる。
【0031】
「ユーザ」。典型的に、人または少なくとも服用システム(または服用システムと通信する管理システム)に知られた(その人が、自分を特定するためのデータの閾値(例えば属性)を与えることにより、ユーザアカウントを確立しているという意味で)、人によって使われるコンピュータデバイス。典型的に、ユーザの服用システム(または関連する管理システム)との相互作用は、当該ユーザに関するさらなる属性を確立するために機能する。
【0032】
「第1デバイス」。少なくとも1つのプロセッサを備え、特定のユーザ理由に関する調合物の服用を望む人/ユーザによって使われるコンピュータデバイス。
【0033】
「理由」。ユーザが服用を求めるときの目的または病気。例えば、急性痛、不安、関節炎、癌、慢性痛、抑鬱症、緑内障、不眠症、多発性硬化症(MS)、一般的痛み、筋肉痛、リラクゼーション、ストレス、眠気、震えの治療などだが、これらに限られない。ユーザが理由を与える場合、これは服用が必要な理由と考えることができる。確立された理由は、服用システム内で、過去のユーザの服用量の記録となり、調合物の成分に報告された経験となる。
【0034】
「服用システム」。調合物の服用/服用量または理由をリクエストするとき、ユーザが接続するシステム。服用システムは、調合物データベースを維持する(または少なくとも相互作用する)。
【0035】
「調合物データベース」。インデックスの付けられた相関調合物の記録、調合物の1つ以上の成分、使われた調合物の確立された理由、理由に関連する服用量、ユーザ評価のフィードバックなどのセット。調合物のデータベースは、関連するデータベースとして確立されてもよく、特定の場所にある1つ以上のコンピュータシステム上に局在化されてもよく、クラウド・コンピューティング空間に配置されてもよい。
【0036】
「調合物」。液体、原液、食用物、吸入剤、タブレット、半固形物、クリームその他の人が消費するものとして与えられる合成物。これは一般に、植物ベースの医薬品と考えてよい。しかしながら、変形例では、調合物は、薬剤、有機物および/または化合物であってもよい。さらに別の実施の形態では、調合物は、植物、動物、無機物、有機物、薬物および化合物からなる群から選択された要素の組み合わせとして与えられてもよい。
【0037】
「成分」。植物ベースの調合的の識別可能な要素。例えば、カンナビノイドおよび/またはテルペン、これらの様々な形態、例えば、THC、THC-A、CBN、CBG、CBC、CBD、CBD-A、THCVおよびBDVから選ばれたカンナビノイドであり、あるいは、アルファオシメン、ベータオシメン、カンフェン、カリーン、カリオフィレン、酸化カロフィレン、シメン、ユーカリプトール、イソプレフゴル、リモネン、リナルール、マイクレン、ピネン、テルピニン、テルピノレンから選ばれたテルペンだが、これらに限られない。さらに、少なくともカンナビスの植物調合物に関しては、400種類以上の異なる化合物と、60種類以上のカンナビノイド化合物が知られている。変形例では、成分は、非カンナビス要素であってもよく、例えばシロシビンであってもよいが、これらに限られない。
【0038】
「相関表」。成分および対象とする理由に対する有効性を示すインデックス。より具体的には、相関は、調合物データベース内のデータの集合を通して、所定の成分と所定の理由との間で決まってよい。しかし複数の成分間の相関は、所定の理由に相関する。いくつかの実施の形態では、相関表は、所定の理由に最適な1つ以上の成分を与える調合物が何であるかを特定できるだけでなく、所定の理由に最適な成分の組み合わせを持つ新たな調合物、調合物の組み合わせおよび/または改良された調合物の開発も可能とする。
【0039】
「投与法」。調合物を投与する方法。これは調合物の種類および性質に合うように選ばれ、一般には、気化、吸引、飲用、舌下、局所、バッカル、座薬、点眼からなる群から選ばれる。
【0040】
「属性」。調合物を特定するデータの要素。例えば、バーコード、QRコード(登録商標)、実際の成分および組成のリスト、その他のデータ。属性により、特定の調合物の1つ以上の成分および組成を特定することができる。
【0041】
上記の用語に関し、少なくとも1つの実施の形態では、各モジュールまたはシステムは、プリント基板上にユニットとして(あるいは、回路基板に取り付けられたチップその他のコンピュータ部品として)パッケージされた独立の電気回路の集合として実現され、コンピュータ内で基本的な機能を提供する。変形例では、1つ以上のモジュールは、特定のタスクまたは全体の一部としての基本機能を実現するソフトウェアとして実現されてもよい。さらに別の実施形態では、1つ以上のモジュールは、ソフトウェアおよび独立した電気回路の組み合わせにより与えられてもよい。
【0042】
要約すると、調合物の適切な服用量を決定するためのシステムおよび方法が与えられる。一般にユーザは、インターネットアクセスが設定され特定のソフトウェア命令(これにより、本発明の少なくとも1つの実施の形態に従う服用システムと通信するための特定の性質および利点が実行される)が搭載されたスマートフォンその他のポータブルコンピュータデバイスを持つ。より具体的には、少なくとも1つの実施の形態では、ユーザは、ポータブルコンピュータデバイスにインストールされたアプリケーションを持つ。このアプリケーションにより、ユーザは服用システムと通信できる。
【0043】
このアプリケーションにより、ユーザはさらに、調合物の服用に関する少なくとも1つのユーザリクエストを特定できる。ユーザリクエストは、少なくとも1つのユーザ理由およびユーザ位置を含む。ユーザ位置は、GPSまたはユーザ固有の指示によって決定されてもよい。服用システムは、ユーザリクエストを受信し、調合物データベースにアクセスする。各調合物は、少なくとも1つの成分および少なくとも1つの確立された理由、当該確立された理由に関する服用量、供給者位置を有する。服用システムは、少なくとも1つの調合物の第1サブセットを決定するために、データベースに対し、ユーザリクエストに関する質問をする。この調合物は、ユーザ理由に相関する確立された理由を有する。服用システムは、供給者位置のユーザ位置への近接により構成された調合物の第1サブセットの少なくとも一部を返す。
【0044】
以上の概要は、以下の説明と図面を参照することにより、より完全に理解できるだろう。
【0045】
図1に、第1デバイス104を持つユーザ102のための調合物の適切な服用量を決定するシステム(例えばSDAPD100)の高レベル図を示す。少なくとも1つの実施の形態では、ユーザ102のSDAPD100との相互作用は、App106(アプリケーション)を持つ第1デバイス104によってさらに促進される。App106は、第1デバイス104をSDAPD100のリモート要素との相互作用に適合させる。少なくとも1つの代替的な実施の形態では、SDAPD100は、選択的に、ユーザ102がウェブブラウザを介してApp106と接続することを可能としてもよい。
【0046】
図1に示されるように、実施例では、複数のユーザ102、すなわち102A、102B、102Cおよび102Dが存在する。ユーザ102A-102Dの各々は、対応する第1デバイス104(これらは、少なくとも1つのプロセッサを備える)を持つ。さらに、第1デバイス104A-104Dは、服用アプリケーション(またはDA)106のインスタンスと、表示スクリーン108(例えば表示スクリーン108A-108D)と、を備える。
【0047】
以下でより完全に理解されるように、DA106のアクティブなインスタンスは、受領/供給モジュール110、決定位置モジュール112、特定理由モジュール114を与えることにより、第1デバイス104を適合させる。少なくとも1つの実施の形態では、DA106は、選択的なカメラインタフェースモジュール116を与える。さらに別の実施形態では、DA106は、選択劇な投与モジュール118を与える。
【0048】
第1デバイス104A-104Dの各々はまた、例えば無線ネットワーク通信のようなネットワーク通信120を可能とする。さらに第1デバイス104の各々は、GPSのような位置決定機能を持つ。ユーザ102の位置は、SDAPD100で用意ができている場合、ユーザリクエスト122とともに決定され保存されてもよい。少なくとも1つの実施の形態では、ユーザリクエスト122は、ユーザ理由124およびユーザ位置126を含む。この詳細はユーザ102Aに示されるが、ユーザ102B、102Cおよび102Dでは省かれている。日時、ユーザID、アカウント情報などのさらなる情報が含まれてもよい。
【0049】
この例では第1デバイス104の各々はワイヤレススマートフォンとして示されてるが、代替的に、WiFi(登録商標)ネットワーク、ワイヤレスネットワーク・アクセスポイント、携帯電話ネットワーク、GPS通信などの技術を用いたワイヤレス通信が可能なポータブルコンピュータまたはデータ補助デバイスを備えてもよい。さらに、少なくとも1つの実施の形態では、第1デバイス104A-104Dは、アップルコンピュータ社のiPhone(登録商標)やサムスン社のアンドロイド(登録商標)などのスマートフォンデバイスであってもよいが、これらに限られない。
【0050】
さらにSDAPD100は、調合物の特定の服用量をリクエストし受信するために、ユーザ102が、服用アプリケーション「DA」106のインスタンスを持つ第1デバイス104と通信することを可能とする。こうした服用量は、特定されたユーザ理由124(例えば、不安、痛み、注意、不眠等)と相関する。さらに後で詳述するように、SDAPD100は、特定のユーザ理由124を確立された生のデータベースに相関させるように動作することが望ましい。これによりSDAPD100は、確立された理由128(これは、ユーザ理由124に対して評価される)に相関する1つ以上の成分を持つ1つ以上の調合物を特定することができる。このような特定された調合物とともに、SDAPD100は、リクエストするユーザに、調合物、調合物の服用量および調合物供給者位置の識別子を与える。
【0051】
やはり図1に示されるように、ユーザ102の各々は、服用デバイス130(このうち、130A-130Eは例示である)を持つ。服用デバイス130は、調合物の取り外し可能リザーバを受け、ユーザ102の特定の理由に最適となるように決定された調合物の服用量を与えるように構成される。さらに、少なくとも1つの実施の形態では、服用デバイス130は、ユーザ第1デバイス104とのワイヤレス接続により操作可能なデバイスである。これにより調合物の服用量情報は、第1デバイス104を介して、服用デバイス130に与えられる。より具体的には、少なくとも1つの実施の形態では、服用デバイス130は、メモリ、制御命令および選択的には少なくとも1つの検出器と関連付けられた少なくとも1つのプロセッサを持つスマートデバイスである。これにより服用デバイス130は、有利なことに、取り外し可能リザーバ内の調合物の種類を検出し、ユーザ102の特定の理由124に最適となるように測定された調合物の服用量を与えるように動作することができる。
【0052】
変形例では、服用デバイス130は、濃縮カートリッジの形をした調合物のリザーバを受けるように構成された気化デバイスであってもよい。より具体的には、少なくとも1つの実施の形態では、服用デバイス130は、米国特許出願15/177、235(発明の名称「濃縮剤を復唱するためのポータブル気化器」)に開示された気化デバイスである。この公開公報は、引用により本明細書に組み込まれる。さらに別の実施形態では、服用デバイス130は、米国特許出願15/91、929(発明の名称「改良された気化器、システムおよび濃縮使用の管理方法」)に開示された気化デバイスである。この公開公報は、引用により本明細書に組み込まれる。さらに別の実施形態では、服用デバイス130は、国際特許出願PCT/US19/28541(発明の名称「改良された気化器、システムおよび濃縮使用の管理方法」)に開示された気化デバイスである。この公開公報は、引用により本明細書に組み込まれる。さらに別の実施形態では、服用デバイス130は、米国仮特許出願62/787、850(発明の名称「服用装置およびシステム」)に開示された気化デバイスである。この公開公報は、引用により本明細書に組み込まれる。
【0053】
少なくとも1つの代替的な実施の形態では、服用デバイス130は、複数の異なる調合物(異なる投与法を持つ少なくとも2つの調合物)のリザーバを受け入れるように構成される。さらに、少なくとも1つの実施の形態では、服用デバイス130は、第1インスタンスにおいて、第1カートリッジの形をした調合物の第1リザーバ(これは、気化器ユーザに対する投薬を目的とする)を受け、第2インスタンスにおいて、第2カートリッジの形をした調合物の第2リザーバ(これは、粉末または液体の舌下薬ユーザ102に対する投薬を目的とする)を受け、第3インスタンスにおいて、第3カートリッジの形をした調合物の第3リザーバ(これは、食用服用ユーザ102に対する投薬を目的とする)を受けることができる。もちろん変形例では、服用デバイス130は、ユーザ102に、他の選択的な投与形態を与えてもよく、1つまたは2つの投与形態を特別に適用してもよい。
【0054】
さらに服用デバイス130は、調合物の特定の服用量を与えるように構成された計測服用デバイスであってもよい。変形例では、服用デバイス130は、測定の投与形態に応じて調合物を与える、または少なくとも2つの投与形態が可能な服用量を与えるように構成される。少なくとも1つの実施の形態では、ユーザ102は、服用デバイス130を、SDAPD100により示された所定の服用量に設定する。
【0055】
服用デバイス130は第1デバイス104と無線接続するため、服用デバイス130は処方された服用量をSDAPD100にフィードバックできる。少なくとも1つの代替的なデバイスでは、服用量は、第1デバイス104を用いてSDAPD100から服用デバイス130に直接送られてもよい。服用デバイス130は、相関された調合物の適切なリザーバが服用デバイス130と結合されていることを保証するために、処方された服用量を自動的に設定してもよい。
【0056】
第1デバイス104に与えられるDA106に加えて、SDAPD100は、調合物データベース134とデータ通信する服用システム132を含む。服用システム132は、リモート第1サーバシステム(例えば、ユーザ102の第1デバイス104とは異なるコンピュータシステム)である。
【0057】
図1に示される通り、調合物データベース134は、SDAPD100により得られた調合物136の記録を与える。本発明の少なくとも1つの実施の形態では、調合物データベース134に記録された調合物136の各々に関し、少なくとも1つの関連する成分138、確立された理由128、有効性評価140および服用量142が与えられる。
【0058】
図2に、調合物データベース134のより詳細な例を示す。さらにSDAPD100が、確立された理由128を調合物136の1つ以上の成分138に相関させること、および、これにより、確立された理由128に合致する特定の理由を処理するために、どの調合物136が最適かを識別するためのサーチ可能な識別子を作成できることは本発明の利点である。
【0059】
少なくとも1つの実施の形態では、製造者、栽培者その他の調合物136の供給者は、調合物136の各バッチの上で、少なくとも1つの成分の現在の成分量を決定するための分析を実行する。こうしてテストされた調合物136の各々は、属性144でコード化されてもよい。このようなコードは、例えばバーコード、QRコード(登録商標)その他の識別子、少なくとも1つの成分およびその成分量に関する、人が読み取り可能な一覧表を含む。このようにして、調合物136がマークされた属性144の各々は、調合物データベース134内で、ユニークに識別し、追跡し、分析することができる。図1を参照すると、ユーザ調合物136B’および136D’は、それぞれ対応する属性144B’および144を持つことが分かる。
【0060】
図1に示されるように、ユーザ102Bは、塗りつぶした星印で示されるユーザ調合物136B’を持つ。このユーザ調合物136B’は、ユニークな属性144B’を持つ。同様に、ユーザ102Cは、白抜きの星印で示されるユーザ調合物136C’を持つ。このユーザ調合物136C’は、ユニークな属性144C’を持つ。さらに、これら2つの典型的なユーザ調合物134’とこれに関連する属性144’はそれぞれ異なる。
【0061】
調合物136の各々は、数100種類の成分138を持つことがある。しかし本発明の少なくとも1つの実施の形態では、成分の1つのサブセットのみが注目され、存在する。より具体的には、1つ以上の確立された理由128に相関した成分138が、調合物データベース134内で注目される。有効性評価140(または、より具体的には、有効性を特定する評価値)は、確立された理由128に対する有効性という意味で所定の調合物を評価する上での本質的な尺度となる。有効性評価140は、確立された理由128に相関する成分138に関する予備知識によって初期化されてもよい。しかし少なくとも1つの実施の形態では、有効性評価140は、SDAPD100に与えられるユーザ102のフィードバック(これは、SDAPD100がユーザ理由124に関する服用量を決定した後、複数回行われる)に対応して調整される。
【0062】
より簡単に言えば、植物ベースの調合物136は、収穫ごとに異なっていてもよく、また処理のバッチごとに異なっていてもよい。従って、同じ調合物136の異なるバッチが、異なる成分量を持つこともあり、確立された理由128に対して異なる実行特性を持つこともある。従って、SDAPD100は、処方された調合物136の服用がユーザ理由124を満足するかに関し、どの程度ユーザ102の期待と合致するかをユーザ102から引き出すために、ユーザ102(すなわち、処方された投与、調合物136、調合物供給者の特定、あるいはユーザ調合物136’が受容可能かどうかの確認に従うユーザ102)を調べる。
【0063】
少なくとも1つの実施の形態では、第1デバイス104は、気化器のような投与デバイスとワイヤレス接続する。これにより、SDAPD100は、時間、投与量、ユーザ102によって使われる調合物136を確実なものとすることができる。SDAPD100によるユーザフィードバックのタイミングは非常に正確な時間フレームで実行され、時間的記憶に比べ、同時性の高い評価を受けることができる。このようにして、ある瞬間に例えば不安であると特定されたユーザ理由124に関する調合物Aを正確に特定し、その後の時間フレームで調合物A’(調合物Aと同じ名前だがわずかに異なる組成を持つもの)を特定することができる。
【0064】
服用システム132はリモートシステムである。すなわち典型的には、服用システム132は、第1デバイス104と物理的に分離されている。同様に、調合物データベース134は、(服用システム132の一要素であれ、服用システム132と通信する別システムであれ)第1デバイス104と分離され、別の場所に存在する。
【0065】
さらに、服用システム132は、服用システム132に適合したハードウェアおよびソフトウェアを備えた少なくとも1つの物理的なコンピュータシステム146(少なくとも1つのマイクロプロセッサ、メモリ、I/Oデバイス等を含む)によって与えられる。調合物データベース134が服用システム132と別システムである実施の形態では、調合物データベース134もまた、調合物データベース134に適合したハードウェアおよびソフトウェアを備えた少なくとも1つの物理的なコンピュータシステム146(少なくとも1つのマイクロプロセッサ、メモリ、I/Oデバイス等を含む)によって与えられる。
【0066】
変形例では、SDAPD100の1つ以上の要素は、互いに統合されたものでなければ、互いに直接接続されてもよい。しかし多くの例では、通信および情報交換のための一般的な手段として、インターネット148が本発明の範囲に含まれる。
【0067】
SDAPD100は、持続的な通信リンク120(物理的な有線接続であれ、無線接続であれ)を維持する必要がない。言い換えれば、ユーザ102は、ログオンまたはログオフすることにより、服用システム132とのリンクを毎回確立してもよい。同様に、服用システム132、調合物データベース134その他の異なるネットワークシステムおよび/またはデバイスは、SDAPD100の操作が必要なときに、断続的に接続されてもよい。
【0068】
少なくとも1つの実施の形態では、服用システム132は、ユーザアカウントごとに詳細な記録150をさらに備える。変形例では、この記録150は、服用システム132と統合された1つの要素であってもよく、必要に応じて服用システム132がアクセスできるリモートデータベースであってもよい。図1の例では、記録150を持つデータベース152は、服用システム132の一要素として示される。
【0069】
概念的に示されるように、少なくとも1つの実施の形態では、SDAPD100のユーザ102ごとに、アカウントの記録150は、ユーザ名/ID、少なくとも直近の理由、少なくとも直近の調合物および決定された服用量、フィードバックを受けたかどうか、フィードバックは何であるかの情報を含む。
【0070】
少なくとも1つの実施の形態では、服用システム132は、I/Oモジュール、アカウントモジュール156、質問モジュール158、相関モジュール160および調合物データベースモジュール162を提供するための物理的システム146に適合したハードウェアおよび/またはソフトウェアによって与えられる。さらに、少なくとも1つの実施の形態では、図1に示されるように、SDAPD100は、クライアントサーバタイプのコンピュータシステムであってもよい。より具体的には、サーバコンポーネント164は、I/Oモジュール154、アカウントモジュール156、調合物データベースモジュール162、相関モジュール160および質問モジュール158によって与えられる。クライアントコンポーネント166(DA106とも呼ばれる)は、受領/供給モジュール110、一モジュール112、特定理由モジュール114、選択的なカメラモジュール116および選択的な投与形態モジュール(例えば、投与モジュール118)によって与えられる。
【0071】
クライアント(例えばDA106)に関し、受領/供給モジュール110は、一般的なレベルで(例えば、ユーザアカウントを設定し、ログインし、様々な選択肢(例えばユーザ履歴のレビューなど)から選択し、新たなユーザリクエスト122を初期化し、供給者位置への方向のマッピングアプリケーションを初期化し、第1デバイスカメラの使用を初期化するなどのレベル)、ユーザがデータを受領しSDAPD100に供給できるように構成される。
【0072】
受領/供給モジュール110は、I/Oモジュールであることが好ましいが、異なるレベルで特定される。これにより、服用システム132/サーバコンポーネント164のI/Oモジュールとの間で起こり得る混乱を防ぐことができる。受領/供給モジュール110は、は、服用システム132によってリモートで起動されてもよい。これにより、ユーザ理由124に関して決定された服用の効率について、服用、調合物特定および供給者位置決定後の1つ以上の時間インターバルを置いて、ユーザに追いつくことができる。
【0073】
位置モジュール112は、典型的には、ユーザの位置を記録するために第1デバイス104の位置決定機能を使うバックグラウンドアプリケーションである。少なくとも1つの実施の形態では、ユーザ102は、この自動決定を無効にすることができる。これにより、例えば、さらなる位置(家、勤務地その他の既知のリモート位置)を設定することができる。このときユーザ102は、供給者位置周辺の所望の位置を設定することができる。
【0074】
特定理由モジュール114により、ユーザ102は、服用を必要とする少なくとも1つの理由を特定することができる。さらに、本発明の少なくとも1つの実施の形態では、ユーザ102は、ユーザ理由124にとって適切な服用量を決定するために、SDAPD100を使う。SDAPD100は、調合物データベース134を設定し修正できることが好ましい。これにより、確立された理由128を調合物136に相関させ、従って評価され合致するべきユーザ理由を確立された理由128に相関させることができる。これにより、ユーザ理由124に適する調合物136の少なくとも1つのサブセットを特定することができる。
【0075】
言い換えれば、異なる調合物136は、異なる確立された理由128に適する。特定されたユーザ理由124に最適な調合物136を決定することは、本発明のSDAPD100の特徴である。
【0076】
理由(確立された理由128およびユーザ理由124)は、急性痛、不安、関節炎、癌、慢性痛、抑鬱症、緑内障、不眠症、多発性硬化症(MS)、一般的痛み、筋肉痛、リラクゼーション、ストレス、眠気、震えの治療などだが、これらに限られない。少なくとも1つの実施の形態では、ユーザ理由124は、ドロップダウンまたは予め設定された理由のリストのスクロールによって選ばれる。これによりユーザ102は、SDAPD100で既知の理由の選択に集中することができる。しかしこうしたリストは、常にアップデートし更新することができる。
【0077】
少なくとも1つの実施の形態では、ユーザ102は、テキストボックス(ユーザが与えたステートメントを特定し、1つ以上の確立された理由128に相関づけるために使われる自然言語ヒューリスティック)により理由を特定できてもよい。少なくとも1つの実施の形態では、自動的な処理がユーザ理由124を確立された理由128に合致させることができない場合は、確立された理由128は人の操作によりレビューされ示唆される。
【0078】
さらに少なくとも1つの実施の形態では、理由モジュール114により、ユーザ102は、SDAPD100によりユーザ理由124と相関されることが決定された調合物136に関し、好みの形で投与形態を特定できてもよい。あるいは、選択的な投与モジュール118が与えられてもよい。このような選択的な投与形態は、気化、吸引、飲用、舌下、局所、バッカル、座薬、点眼から選ばれてもよいが、これらに限定されない。もちろん変形例では、ユーザ102が所望の投与形態を選べるように、異なるまたは追加的なモジュールがあってもよい。さらに少なくとも1つの実施の形態では、SDAPD100は、ユーザが所望の投与のオプションをリクエストすることを許してもよい。例えば、呼吸能力の落ちたユーザは、気化または吸引の調合物に代えて、舌下または食用の調合物をリクエストできると言った具合である。
【0079】
カメラモジュール116は、調合物136から属性144を得るために、ユーザが第1デバイス104の手持ちのカメラを使うことを許す。例えば、ユーザ調合物136’を持つユーザ102Bは、属性144B’を得るといった具合である。より具体的には、カメラモジュール116により、ユーザは、バーコード、UPCコードその他の読み取り可能なコードをスキャンすることができる。これによりSDAPD100は、ユーザ調合物136’をユニークに特定することができる。
【0080】
上記のように、ユーザは服用デバイス130を持ってもよい。少なくとも1つの実施の形態では、ユーザの服用デバイス130は、ユニークな属性144を調合物136(これは、少なくとも一部は服用デバイス130内に配置される)から受けるように構成されてもよい。例えばある実施の形態では、調合物の属性144は、スマートチップ(これは、服用デバイス130内のリーダで読み取り可能なように、調合物のハウジング内に配置される)で与えられてもよい。このようなスマートチップが調合物に存在し、リーダが服用デバイス130内に存在する場合、SDAPD100に返送するために、属性144は、服用デバイス130から第1デバイス104(より具体的にはDA106)に送信されてもよい。選択的な代替形態では、カメラモジュール116を使うユーザ104に送られてもよい。このような選択肢は、ユーザにとって有用である。しかし、服用デバイス130と第1デバイス104(特にDA106)との通信は、本発明の実現のために必須ではない。
【0081】
少なくとも1つの実施の形態では、この属性144がDA106によって服用システム132に与えられる場合は、合致が存在するかを判定するために、このユニークな属性144は、調合物データベース134内で調合物136と比較される。合致が見出された場合は、SDAPD100は、ユーザ調合物136を1つ以上の確立された理由128に相関させる確立された記録を持つ。そしてSDAPD100は、ユーザ調合物136がユーザ理由124に対して適切か、それともより有用な調合物136が処方されるべきかを判定することができる。
【0082】
ユニークな属性144が調合物データベース134内で調合物136に合致しない場合は、少なくとも1つの実施の形態では、ユニークな属性144は製造者に関する情報を含んでもよい。そしてSDAPD100は、ユーザ調合物136の成分138に関する情報のリクエストを初期化することができる。さらに別の実施の形態では、属性144が調合物データベース134内で調合物136に合致しない場合、および/またはSDAPD100が成分に関する情報を製造者から直接受信できない場合は、SDAPD100は、選択的にユーザ102が成分情報(すなわちユーザ調合物136’上で提供される情報)を提供できるようにしてもよい。このような成分情報は、選択的に、写真の特徴認識によって与えられてもよく、あるいはユーザ102がタイプインしたり、特定された成分やユーザ調合物136’内のレベルを伝えたりして与えられてもよい。
【0083】
サーバコンポーネント164に関し、I/Oモジュール154は、データを第1デバイス104から受信するように構成される。こうしたデータは、例えば、セットアップリクエスト、アカウントログインおよびログアウト動作、ユーザリクエスト122(ユーザ理由124および位置126を含む)およびユーザフィードバック等を含むが、これらに限られない。I/Oモジュール154はさらに、データを第1デバイス104に導くように構成される。こうしたデータは、決定された服用量、調合物136、調合物提供者位置、ユーザフィードバックリクエスト、および/またはユーザ102およびSDAPD100の動作に望ましく有用なデータなどである。
【0084】
アカウントモジュール156は、ユーザ102が自分のアカウントを自分のリモート第1デバイス104に対して初期化することができ、自分のアカウントに関する詳細を実質的にアップデートできるように構成される。こうした詳細は、位置、気分、健康状態、使われる調合物、使われる服用量、有効性評価、ユーザ調合物の在庫等を含むが、これらに限られない。
【0085】
調合物データベースモジュール162は、本発明の核となる要素である。調合物データベースモジュール162は、調合物データベース134を確立し維持する。このとき、個別の調合物136は、1つ以上の成分138、成分138の確立された理由128に対する相関、相関に関するユーザフィードバックおよび調合物136の既知の供給者の物理的位置で特定される。より具体的には調合物136は、製造バッチごとに、地理的位置ごとにおよびその他の要因で変わる。従って本発明は、調合物136の個別の製造バッチを追跡し特定できることが望ましい。このように、ユニークな特徴および確立された理由128に対する相関を特定し、ユーザ理由124に強く相関する調合物136を実質的に特定することができる。
【0086】
少なくとも1つの実施の形態では、相関モジュール160は、調合物データベース134を通して連続的に循環しなければ、特定の時間インターバルで動作する自律的モジュールとして構成される。簡単に言えば、相関モジュールは、確立された理由128に対する相関スコア値を改善するかに関し、服用量がどの程度効果的にユーザ理由124を満足するかのユーザフィードバックを評価する。少なくとも1つの実施の形態では、複数の成分138が、確立された理由128の各々に相関してもよい。さらに少なくとも1つの実施の形態では、相関モジュール160は、確立された理由128を調合物136(これは高い信頼度で決定されたものである)に相関させる少なくとも1つの相関表を作成する。さらに相関モジュール160は、確立された理由128を1つ以上の成分138に相関させる少なくとも1つの第2相関表を作成してもよい。
【0087】
より具体的には、SDAPD100の少なくとも1つの実施の形態は、複数のユーザ102による使用を促し、調合物136内に存在する多数の成分間の相関を得るためのデータを集めることが望ましい。実際、ユーザ102は、リアルタイムデータをSDAPD100に提供し、少なくとも1つの実施の形態では、相関モジュール160は、成分138と確立された理由128との間の相関をリアルタイムで特定し生成するために動作する。多数のユーザに拡張されると、SDAPD100は、好ましくは、従来技術では実現できなかったレートと精度で相関を決定することができる。
【0088】
実際、SDAPD100で可能となったデータの収集により、SDAPD100の変形例が、栽培者、製造者および生産者に有用なデータを提供できる。このようなデータは、どの成分138が(より重要なことには、成分138のどの組み合わせが)、確立された理由128に対して最も望ましいかに関するものである。実際、少なくとも1つのSDAPD100の実施の形態では、相関モジュール160および相関表は、好ましくは、既存の調合物の組み合わせからの調合物の開発、または確立された理由128への既存技術より効果的なアドレッシングおよび複数のccs操作により新たな調合物を引き出すための特定の栽培および加工に適用される。
【0089】
この例と典型的な相関表に戻ると、当業者は以下のことを理解するだろう。すなわち、これらの第1および第2の相関表により、有利なことに、SDAPD100は、どの調合物136が特定のユーザ理由124に適するかを迅速に特定することができる。さらに有利なことに、SDAPD100は、新規または一般に未知の調合物の成分138に関し、同じ成分138を持つ調合物に対する相関、および、確立された理由128に対する相関に基づいて、どの調合物136が特定のユーザ理由124に適するかを予想することができる。
【0090】
さらに第1の確立された理由128に適する成分138は、第2の確立された理由128には適さないこともある。さらに異なる服用量が相関に適合する(例えば、第1の服用量が第1の確立された理由128に適する)が、(第1の服用量とは異なる)第2の服用量が第2の確立された理由128(これは第1の確立された理由128とは異なる)に適することもある。言い換えれば、異なる服用量で処方された同じ調合物136が、異なる確立された理由128に適することがある。
【0091】
質問モジュール158は、確立された理由128との比較のために、調合物データベース134に、ユーザ理由124について質問するように構成される。これにより、少なくとも1つの確立された理由128(これは、ユーザ理由124に相関する)を持つ調合物の少なくとも1つの第1サブセットを特定することができる。言い換えれば、質問機能は、ユーザ理由124(例えば、第1ユーザの関節痛および第2ユーザの不眠症)を満足すると思われる調合物を特定するために、調合物データベース134を探索する。異なる調合物および同じ調合物の異なる服用量が、確立された理由128に対して異なる相関を持つこともある。質問モジュールは、第1サブセット内の相関した調合物の既知の供給者の位置情報も引き出す。
【0092】
ユーザ102がユーザ調合物136’の属性144を与えるSDAPD100の実施の形態では、質問モジュール158はさらに、ユーザ調合物136’を調合物データベース134内の既知の調合物136と比較する。これにより、ユーザ調合物136’がユーザ理由124適したユーザ調合物136であるかを判定することができる。このような既知の調合物に対する比較は、ユーザ調合物136’を第1インスタンス(または第2インスタンス)内の既知の調合物136と合致させること、および属性144によって示された成分量を調合物136(これはユーザ理由124に相関する)の成分量に合致させることにより実行することができる。
【0093】
図1に示されるように、クライアントコンポーネント166(DA106ともいう)の要素(受領/供給モジュール110、位置モジュール112、特定理由モジュール114およびカメラモジュール116)およびサーバコンポーネント164(服用システム132ともいう)の要素(I/Oモジュール154、アカウントモジュール156、調合物データベースモジュール162、相関モジュール160および質問モジュール158)は、概念的に、少なくとも1つのコンピュータプログラム168の実施の形態の文脈で示される。このようなコンピュータプログラム168は、SDAPD100に関する実施の形態がエンコードされた不揮発性コンピュータ読み取り可能媒体(例えば、光ディスク170、USBデバイス(図示しない)等)の上で与えられてもよい。
【0094】
さらに、サーバコンポーネント164(服用システム132ともいう)に関するコンピュータプログラム168のコンピュータ実行可能命令が、コンピュータシステム146に与えられる。SDAPD100のオペレーションの間、コンピュータ実行可能命令は、速度と効率向上のために、アクティブメモリ内に保持される。
【0095】
少なくとも1つの実施の形態では、クライアントコンポーネント166(DA106を含むモジュールともいう)は、リモート服用システム132によって所望するユーザ102に直接与えられてもよい。少なくとも1つの代替的な実施の形態では、DA106を含むモジュールは、サードパーティから入手可能である。こうしたサードパーティは、例えばアップル(登録商標)、グーグルプレイ(登録商標)その他のサードパーティアプリケーションプロバイダだが、これらに限られない。さらに別の実施の形態では、DA106を含むモジュールは、不揮発性コンピュータ読み取り可能媒体(このようなサードパーティアプリケーションプロバイダにアップロードするためのもの、あるいは、自分の第1デバイス104にインストールするユーザ102に直接アップロードするためのもの)に別々に与えられてもよい。
【0096】
要約すれば、少なくとも1つの実施の形態では、本発明は、調合物136の適切な服用量142を決定するシステムを与える。このシステムは、
プロセッサと、調合物データベース134と、を有するリモートサーバを備え、
調合物136の各々は、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由128と、確立された理由128に関する服用量142と、供給者位置と、を含み、
調合物データベース134は、確立された理由128を成分138に相関させる相関表133を含み(図3)、
システムは、プロセッサおよび位置要素を備えたリモートコンピュータデバイスに搭載することを目的とした、調合物136の適切な服用量を決定するためのリモートアプリケーションを備え、
リモートアプリケーションは、服用量142に関するユーザリクエスト122を与えるためにリモートサーバと通信し、
ユーザリクエスト122は、ユーザ理由124と、ユーザ位置126と、を含み、
リモートサーバは、ユーザリクエスト122に応答して、
少なくとも1つの調合物の第1サブセットを決定するために、調合物データベース134に対し、ユーザリクエスト122に関する質問をし、
リモートアプリケーションに、調合物136の第1サブセットを与え、
第1サブセットは、ユーザリクエスト122に相関する少なくとも1つの確立された理由128を含み、
第1サブセットは、供給者位置のユーザ102位置への近接により構成され、
第1サブセットは、当該第1サブセット内の各調合物136に関する服用量142をさらに含む。
【0097】
図2は、調合物データベース134のより詳細な概念図である。この調合物データベース134は、様々な形態を取る。例えば、リレーショナルデータベース、分散ファイル、構造のないファイルなどだが、これらに限られない。少なくとも1つの実施の形態では、図を簡単にする目的もあり、調合物データベース134は、表200の一部として示される。この表は、調合物136およびその成分138の部分200Aと、調合物136およびその確立された理由128のサブセットとの関係の部分200Bとの2つの部分からなる。部分200Aおよび200Bに関し、特定された成分138および確立された理由128は、例示された調合物136に対し、架空のものである。さらに、実際の成分の名前および確立された理由の名前が使われているが、これは図示された成分と理由との間の実際の相関を意図したものではない。これらの関係は図や説明を簡単にするためのものであり、説明のみを目的とする。実際にはこうした関係および相関は、進化・発展するものだからである。
【0098】
図示されるように、表200Aは、一連のエントリを表す。この例ではこのエントリは、異なる7つの調合物136(具体的には、調合物202A-202G)である。さらに調合物1は、2つのタイプ、すなわち3月のプロダクト1(202A)および6月のプロダクト1(202B)である。前述のように、植物ベースの調合物の場合、その組成は収穫ごとおよび/または製造バッチごとに異なる。従って、調合物データベース134に関しては、ある調合物のそれぞれのバッチは、ユニークな調合物136として扱われる。さらに、少なくとも1つの実施の形態では、調合物データベース134内に存在する調合物136/202の各々は、ユニークなID204を持つ。少なくとも1つの実施の形態では、ユニークなID204は、調合物136/202のユニークな属性144の少なくとも一部である。さらに別の実施の形態では、ユニークな属性144(またはその一部)は、追加的なフィールド(この例の表200には図示しない)に記録される。
【0099】
この例に示されるように、調合物202の各々は、成分206の少なくともサブセットのリストを持つ。さらに少なくとも1つの実施の形態では、これらは、これらの成分206(少なくともその一部)が特定の確立された理由128の処置および治療に関係するという理解および信念を基に選ばれる。表200Aはまた、調合物136/202に関し、現在の供給者位置208の少なくとも1つの記録を与える。少なくとも1つの選択的な実施の形態では、投与法210が記録される。例えば、気化はV、吸入はI、食用はE、といった具合である。
【0100】
この例では、これらの確立された理由128は、不安212、傷み214、不眠症216、緑内障218、炎症220、抑鬱症222、慢性痛224で示される。成分206のリストは、追加的な成分が特定されるたびに調整されたり、ステータスが上がったり、確立された理由が更新されたり、SDAPD100の要素に関し、有効と思われるものが追加、削除または更新されたりしてもよい。
【0101】
確立された理由128の各々に関し、典型的な表200Bは、3つの列を持つ。第1列226は、有効性140(E)、すなわち確立された理由128に関する調合物の有効性評価である。第2列228は、調合物136/202がユーザ理由124をどの程度有効に満足するかに関し、実質的に現時点の報告に基づいてユーザ102によって与えられる、フィードバック230(F)である。第3列232は、服用量234(D)である。もちろん変形例では、調合物136/202の異なる投与法に関する異なる服用量を示すために、体重/性別/年齢が異なる人に関する異なる服用量を示すために、および/または、SDAPD100の異なる実施の形態に関係すると思われる他のデータポイントを示すために、追加的な列が与えられてもよい。
【0102】
表200Bにより、調合物の特定が複数の確立された理由に対して可能となる。例えば、調合物2は、服用量3で緑内障に有効である一方、服用量6で炎症に有効であるといった具合である。
【0103】
有効性140は、少なくとも部分的には、フィードバック230に基づき、時間的に調整される。説明を簡単にするために、これら2つの値は別々に示される。しかし変形例では有効性140は、フィードバック230に応答して、実質的にリアルタイムに調整されてもよい。代替的にフィードバック230は、複数のユーザ、継続時間その他のバッファリング要素に関し、バッファリングされ、平均化されてもよい。さらに、有効性評価140を決定するために、いかなるフィードバック230の程度または値が使われるかを決定するために、いくつかの異なる荷重法が適用されてもよい。
【0104】
表200Aおよび200Bにおいて、見やすさを目的として、有効性、フィードバックおよび服用量の顕著な値が太字で、かつ拡大されたフォントで示される。変形例では、成分の値は、パーセンテージで示されてもよいし、使われるSDAPD100の形態に最適な数値で示されてもよい。さらにいくつかの実施の形態では(この例のように)、成分はパーセンテージで表示されるが(これは、図と説明を簡単にするため、アクティブな要素の成分量をそのままの値で示すことを目的とする)、ある混合物は2つ以上の成分を含むことがある。この場合、確立された理由に対する相関を例示するために値を引き上げ、全体量は100を超えることもある。
【0105】
図2に示されるように、3月の調合物1(202A)は、CBDが81、不安に対する有効性が74(これは、すべての調合物136/202の中の最大値である)である。同様に、6月の調合物1(202B)は、CBDが80、不安に対する有効性が73である。この有効性の値は3月の値よりは低いが、6月の調合物1(202B)の抑鬱症に対する有効性は72である。調合物2(202C)は、CBCが50、緑内障に対する有効性が72である。調合物3(202D)は、カリーンが75、ピネンが20、不眠症に対する有効性が65である。調合物4(202E)は、CBCが80、慢性痛に対する有効性が78である。調合物5(202F)は、CBCが20、ピネンが30、痛みに対する有効性が65である。
【0106】
3月の調合物1(202A)はまた、ピネンが23、不眠症(このときの服用量は、不安の場合と異なる)に対する有効性が48である。この不眠症に対する有効性より高いものは、調合物3(302D)だけである。同様に、服用量6の調合物2(202C)は、炎症に対する有効性評価65を示す。
【0107】
さらに図3に示されるように、SDAPD100は、相関表300を生成する。有利なことに、この相関表300は、確立された理由128を、成分138および調合物136(これは、関連する成分138の上昇された値)に相関させる。さらにユーザ102の数が増え、そのフィードバック230も増えると、有利なことに、SDAPD100は、確立された理由128に関し、単一の成分138と複数の成分138との相関を特定する精度を向上させることができる。実際、SDAPD100により非常に多くの成分の追跡が可能となるので、微妙だが異なる成分量またはパーセンテージのわずかな相違の間の時間的関係付けが可能となる。
【0108】
実際、相関表300を参照したとき、第1調合物の成分の第1の確立された理由に対する相関が、第2調合物の成分の第2の確立された理由に対する相関より大きいことがある。さらに有利なことに、相関表300により、複数の成分(これは、単一の成分の場合より強い相関で、1つ以上の確立された理由に相関する)の特定が可能となる。
【0109】
データの収集及び処理に関し、SDAPD100は成分138と確立された理由128に対する相関との関係(これらは現時点では未知である)を特定すると予測することが現実的である。そして特定すると、SDAPD100は、特定の確立された理由に関し、新たな調合物136/202の成分特性を際立たせる努力の中で、栽培者/製造者が作物種族および処理技術を調整できるようにする。
【0110】
図2(より具体的には、表200Aおよび200B)を参照すると、調合物N(202G)が、新たな調合物136として示される。表202Aに示されるように、典型的な成分138の成分量は既知であるが、これらの成分量の確立された理由128に対する相関は、調合物データベース134に入れられていない。しかしながら、図3の相関表300に基づくと、有利なことに、高いレベルのCBD(92として示される)を持つ調合物N(202G)は不安に対して有用であり、高いレベルのピネン(32として示される)を持つものは傷みに対して有利であり、高いレベルのCBC(75として示される)を持つものは慢性痛に対して有利であることが予測できる。
【0111】
より具体的には、本発明の少なくとも1つの実施の形態では、既知の調合物136/202に関する成分138の確立された理由128に対する既知の相関により、新たな調合物(例えば調合物202G)に関し、成分138の確立された理由128に対する相関の予測が可能となる。
【0112】
もちろん調合物N(202G)は新たな調合物であるため、服用量の値も未知である。しかし、SDAPD100は、既知の投与法に関し、既知の服用量値の平均化の初期化プロトコルを実現してもよい。これにより、調合物N(202G)の初期服用量が決定する。この例では新たな調合物202Gは、有効性および服用量に関し、同じ成分量を持つ調合物136と同じ値で初期化される。
【0113】
さらに相関表300は、1つ以上の確立された理由128に有害な成分の組み合わせを特定してもよい。さらにユーザフィードバックにより、高いレベルのCBCおよびピネンが組み合わされると、一般的な痛みに対しては有用でないが、慢性痛に対しては有用であることと判断されることもある。さらに少なくとも1つの実施の形態では、フィードバック収集プロセスの一部として、SDAPD100はユーザ102に、服用が必要なユーザ理由とは異なる確立された理由に関するフィードバックの提供をリクエストする。このときSDAPD100は、既知の相関を確認および修正し、新たな相関を特定してもよい。
【0114】
図1、2および3を参照してSDAPD100の実施の形態を説明した。次に図4および図5-8を参照して、調合物の適切な服用量を決定する様々な方法に関する別の実施の形態を説明する。ここで説明する方法は、ここで説明する順序の通り実行されなくてもよく、本発明に係る調合物の適切な服用量を決定する方法の典型的な実施例にすぎない。
【0115】
例1-ユーザ理由に基づく調合物のリクエスト
【0116】
図4に示されるように、方法400は、典型的には、ブロック402で、SDAPD100がユーザ102から服用に関するリクエスト122Aを受けるステップから始まる。図5に示されるように、この典型的な第1のケースはユーザ102Aに関する。説明の便宜上、指定されたユーザ理由124は不安であり、ユーザ位置は945ブロードウェイであるとする。以下に示す通り、少なくとも1つの実施の形態では、選択的なブロック404で、ユーザ102は、ユーザ調合物136’の少なくとも1つの属性を与えてもよい。
【0117】
この方法は、ブロック406、すなわち調合物データベース134にアクセスするステップに進む。一般にデータベースを使うシステムは、速度および精度に関するサーチを単純化することが多いが、実質的にリアルタイムに、データベース全体に問い合わせることが望ましいケースもある(ブロック408)。
【0118】
従って方法400は、ブロック410で、不安に対する有効性への相関という意味で特定されたサブセットは、調合物の第1サブセットとして、第1に調合物1(202A)であり、第2に調合物1(202B)であり、第3に調合物1(202C)であると決定する。
【0119】
この方法は続けて、第1サブセットの調合物を持つ供給者位置に関し、ユーザ位置をレビューする。この例ではユーザ位置は945ブロードウェイであるので、955ブロードウェイに存在することが示される調合物1は、0.25マイル離れていると推定される。さらに、123メインは6マイル離れており、420イーストグリーンは12マイル離れていることが分かる。
【0120】
従って、6月の調合物1は近接を基に1番目にランクされ、3月の調合物1は近接を基に2番目にランクされ、調合物2は近接を基に3番目にランクされる。ブロック414および図5の送信500で、調合物のサブセットは、適切な適用量および有効性とともにユーザに返送される。このようにしてユーザは、たとえ3月の調合物1の方が若干有効性が高かったとしても、3月の調合物1の位置に対して6月の調合物1の近接位置が好ましいかどうかを自己決定することができる。
【0121】
本発明のいくつかの実施の形態では、調合物136の第1サブセットからユーザ102が選んだ調合物136は、選択された調合物であると理解される。ユーザ102によって使われる調合物は、この選択された調合物136である。この選択された調合物136に関し、SDAPD100は、オンゴーイングでユーザフィードバックを追求し、調合物136と確立された理由128との相関を修正するのに有利な戦略を追求する。
【0122】
少なくとも1つの実施の形態では、SDAPD100は、調合物の第1サブセットをユーザ102Aに返送するのにかかった時間を記録し、評価(決定416)のためにユーザ102にフォローするために、タイマーを初期化する。少なくとも1つの代替的な実施の形態では、前述のように服用デバイス130Aは、ユーザの第1デバイス108Aとワイヤレス通信してもよい。従ってSDAPD100は、ユーザ102が服用を管理したとき(選択的に、実際の服用が管理されたとき)、自動通知を受信する。このようにして、SDAPD100は、いつ服用が管理されたかについての通知に基づいて、フィードバックフォローアップのために、正確なタイマーを初期化することができる。
【0123】
タイマーが経過すると(あるいは他の関連するトリガーイベントにより)、方法400は、第1デバイス104Aを用いてユーザ102Aにコンタクトし、調合物の有効性およびユーザ理由124に関する服用量に関し、フィードバックをリクエストする。さらなるフィードバックデータが取得されてもよい。
【0124】
さらにこの例では、ユーザ102Aは、ブロック418で、フィードバックに関するリクエストに従い、使用後に評価を与えることが予想される。従ってSDAPD100は、ブロック420で、確立された理由に関する評価をアップデートする。変形例では、SDAPD100は、別の方法論または荷重因子を使ってもよい。これにより、確立された理由の全体的な評価が改善され、誤った評価、意図的な過大評価または過小評価などにより劇的な影響を受けなくなる。
【0125】
このようなアップデートの後、方法400は、処理を継続するか否かの基本的な決定を行う(決定422)。
【0126】
前述のように、少なくとも1つの実施の形態では、SDAPD100は、調合物データベースを自動的に分析する。これにより、図3に示される相関表300が生成される。変形例では、このような自動分析は、ユーザフィードバックの提出の後に、時間間隔を置いて、調合物記録の追加/削除/修正のタイミングで、あるいはSDAPD100の所定のインスタンスに適すると思われる他のトリガーやイベントのタイミングで実行される。従って、少なくとも1つの実施の形態では、方法400は、選択的なブロック424および426を実行する。ブロック424は、確立された理由を成分に相関させるためのものである。そしてブロック426は、結果を相関表300として保存するためのものである。
【0127】
例2-ユーザ調合物からの属性を伴う、ユーザ理由に基づくリクエスト
【0128】
やはり前述のように選択的に、SDAPD100は、ブロック424で、確立された理由128を成分138に相関させるために、所定のトリガーイベント(例えば、時間インターバル、ユーザ102のフィードバック応答、新たな調合物136の追加、調合物136に関する記録の更新、その他のイベントなどだが、これらに限られない)で、調合物データベース134に問い合わせる。そしてSDAPD100は、ブロック426で、相関表300を生成する。
【0129】
さらにユーザリクエスト122は、ユーザ調合物136’からの少なくとも1つの属性144を含んでもよい。図6に示されるように、この典型的な第2のケースは、ユーザ102Bに関する。図示されるようにユーザ102Bは、ユーザ調合物136B’を持つ。そしてユーザ102Bは、ラベル、バーココード、QRコード(登録商標)その他の要素上の成分リストの画像をキャプチャするカメラジュールを使って、属性144Bを取得する。説明のため、示されたユーザ理由124Bは炎症であるとし、ユーザ位置は100メインであるとする。
【0130】
この選択的なケースでは、ユーザ102Bは、リクエストを与える(ブロック402)ステップに加えて、ブロック404で属性(すなわち、少なくともユーザ調合物136B’の一部である画像)を取得する。この例では属性は、製造者によって予めSDAPD100に与えられたユニークな指標である。従って属性(より具体的には、ユニークな指標)が取得されると、ユーザ調合物136’は、既知の調合物(例えば、調合物3(202D))として特定される。
【0131】
このケースでは、調合物3(202D)が炎症に強く相関することは示されず、有効性のスコアは1とされる。続いて方法300は、炎症202の確立された理由に相関しない調合物の第1サブセットを特定するために、データベースおよび/または相関表をレビューするステップに進む。その結果、3月の調合物1(202A)および調合物2(202D)の第1サブセットが得られる。
【0132】
ユーザ位置407ウォルトストリートが、123メインおよび420イーストグリーンと比較される。この例では、123メインの方が近いと仮定する。調合物2が最初にリストされ、次に3月の調合物1がリストされる(どちらも同じ位置で入手できるものだが)。これは、図6の通信600および図4のブロック414に示される。
【0133】
この例ではユーザ102Bは、服用システム132と通信する服用デバイス130を持つ。SDAPD100は、ユーザ102Bが、服用量6を必要とする調合物2ではなく、服用量3を持つ3月の調合物1を選んだことを教えられる。この情報は、調合物のリザーバを検出するための検出器を使うことにより、ユーザ102Bによって選ばれた設定を記録する服用デバイス130によって得られたものである。
【0134】
服用量の管理の30分後に、SDAPD100は、決定のブロック(ブロック416)で、評価イベントのトリガーを引く。ユーザ102Bは、評価5で応答する。この評価5は今度は、3月の調合物1の炎症についての確立された理由の評価をアップデートするために、ブロック420で、SDAPD100によって使われる。
【0135】
例3-ユーザ理由および好ましい投与法に基づくリクエスト
【0136】
図7に示される例では、第3のケースはユーザ102Cに関する。示されたユーザ理由124Cは不眠症で、ユーザ位置は221B.ベーカー・ストリートである。さらにユーザ102Cは、「食用」の投与法をリクエストする。
【0137】
ブロック408で、SDAPD100は、調合物データベース134および/または相関表において、3月の調合物1および調合物3はいずれも不眠症に高い相関を持つと判断する。さらにこの選択的な実施の形態では、「食用」の好みに対応して、SDAPD100は、調合物3のみが食用形態として使えることを記録する。従って、調合物の第1サブセットは、調合物3のみを含む。これは2424S.バートで、調合物3の単位で入手可能である。これは、図7の通信700に示される。
【0138】
食用要素を提供する調合物3の取り外し可能リザーバを取得すると、ユーザ102Cは、リザーバを服用デバイス130に接続し、3つの食用ユニットを受け取る。これは今度は、SDAPD100(より具体的には服用システム132)に報告される。
【0139】
この例では、不眠症のために服用が効果的であったと仮定する。このため、ユーザ102Cは、決定のブロック(ブロック416)で、フィードバック調査に対し応答せず、服用イベントが集められるのと同時にフィードバックを返さない。
【0140】
例4-ユーザ調合物の属性を伴う、ユーザ理由に基づくリクエスト
【0141】
上記の例2と同様に、この例では、第4のケースはユーザ102Dに関する。図示されるように、ユーザ102Dは、ユーザ調合物136D’を持つ。を持つ。そしてユーザ102Dは、ラベル、バーココード、QRコード(登録商標)その他の要素上の成分リストの画像をキャプチャするカメラジュールを使って、属性144を取得する。この例では、示されるユーザ理由124Dは慢性痛であり、ユーザ位置は1313モッキンバードレーンである。
【0142】
この選択的なケースでは、リクエストを与える(ブロック402)ことに加えて、ユーザ102Dは、ブロック404で属性(すなわち、少なくともユーザ調合物136D’の一部である画像)を取得する。この例では、ユニークな識別子は示されない。従ってユーザ102Dは、報告された成分およびその組成を示す画像を与える。
【0143】
ユーザ調合物136D’(ここでは、調合物N(202G))は、データベースにアクセスしただけではユニークに特定されないので、SDAPD100は少なくとも1つの成分および供給された属性から報告された成分量を特定する。SDAPD100は、選択的なブロック428で、調合物N(202G)が、CBDレベル82、ピネンレベル20およびCBCレベル7を持つことを属性から判定する。その後、選択的なブロック430で、これらの判定された成分のレベルは、確立された理由への相関のため、成分表で評価される。この確立された理由は、今度はユーザ理由に対して評価される。
【0144】
これらの上昇されたレベルを調合物データベース134内の他の典型的な調合物と比較すると、SDAPD100は、選択的な決定のブロック(ブロック432)で、有効性に関し、調合物N(202G)は、不安、痛みおよび慢性痛と高い相関を持つ可能性が高いことを外挿により判断する。慢性痛の確立された理由はユーザ理由124D「慢性痛」に対応するので、選択的なブロック434で、調合物N(202G)が、調合物の第1サブセットに加えられる。確立された理由に関して相関が判定されない場合、選択的なブロック436で、調合物N(202G)は、第1デバイス104に加えられない。方法400は、追加的な調合物についての質問を続ける。これにより、ユーザ102Dに、より広範囲の選択肢と潜在的な有効性を与える。
【0145】
上記の例では、この第1サブセットは、ユーザ102Dに返信される。これは図8の通信800に示される。さらにこの例では、SDAPD100は、他の調合物と比較することにより決定された予測ユーザ調合物136D’が、ユーザ理由に対して有効であると判断される。クリームのような局部的な調合物の場合、SDAPD100は、ユーザに、調合物コンテナから直接自己管理できる服用を与えてもよい。他の実施の形態では、ユーザは、決定された服用量を管理するために使われる服用デバイス130Dを持ってもよい。
【0146】
表200に示されるように、調合物N(202G)が加えられ、ユーザ102Dからのフィードバックが得られると、SDAPD100に既知の他の調合物と同様に、有効性改善のプロセスが進む。
【0147】
さらに、レベルおよび相関した予測に基づいて、SDAPD100は、こうした確立された理由に相関する他の既知の調合物と実質的に等しい初期服用量を決定する。
【0148】
以上を要約すれば、少なくとも1つの実施の形態では、調合物136の適切な服用量142を決定する方法400が与えられる。この方法は、
ユーザ102から服用量142に関するユーザリクエスト122を受け付けるために、第1ユーザコンピュータデバイス104上のアプリケーションの第1インスタンスを使うステップを含み、
ユーザリクエスト122は、ユーザ理由124と、ユーザ位置126と、を含み、
アプリケーションの第1インスタンスは、プロセッサを有するリモート第1サーバシステムおよび調合物データベース134にアクセスするステップをさらに含み、
調合物136の各々は、少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの確立された理由128と、確立された理由128に関する服用量142と、供給者位置と、を含み、
調合物データベース134は、確立された理由128を成分に相関させる相関表300を含み、
方法400は、少なくとも1つの調合物136の第1サブセットを決定するために、調合物データベース134に対し、ユーザリクエスト122に関する質問をするステップをさらに含み、
第1サブセットは、ユーザリクエスト122に相関する少なくとも1つの確立された理由128を含み、
方法400は、第1ユーザコンピュータデバイスに、調合物136の第1サブセットを与えるステップをさらに含み、
第1サブセットは、供給者位置のユーザ位置126への近接により構成され、
第1サブセットは、当該第1サブセット内の各調合物136に関する服用量142をさらに含む。
【0149】
少なくとも第1デバイス104、服用デバイス130、服用システム132、調合物データベース134およびSDAPD100を備える他のシステム(これは特別の役割を果たすコンピュータシステムである)の最初の示唆について詳しく説明するために、図9に、典型的なコンピュータシステム900の高レベルのブロック図を示す。こうしたコンピュータシステム900は、少なくとも第1デバイス104、服用デバイス130、服用システム132、調合物データベース134を含む1つ以上の要素のために与えられる。これらは、別個の独立したシステムであってもよいし、1つ以上のコンピュータシステムに統合されたものであってもよい。
【0150】
コンピュータシステム900は、メインボード904を取り囲むケース902を備える。メインボード904は、システム906、接続ポート908、中央処理ユニット(CPU)910などの処理ユニット(これは、少なくとも1つのマイクロプロセッサ(図示しない)を備える)およびメモリストレージデバイス(例えば、メインメモリ912、ハードドライブ914、及びCD/DVD ROMドライブ916)を備える。
【0151】
メモリバス918は、メインメモリ912をCPU910に結びつける。システムバス906は、ハードディスクドライブ914、CD/DVD ROMドライブ916および接続ポート908をCPU910に結びつける。複数の入力デバイス(例えば、マウス920、キーボード922など)が与えられてもよい。また複数の出力デバイス(例えば、ビデオモニタ924、プリンタ(図示しない)など)が与えられてもよい。コンピュータシステム900は、CSE100内の他のコンピュータシステムとインターコネクトされる。従って、組み合わされた入力/出力デバイス(例えば、少なくとも1つのネットワークインタフェースカードすなわちNIC926)もまた与えられる。
【0152】
コンピュータシステム900は、商業的に入手可能なものであってもよい。こうしたものの例として、IBM(登録商標)、Dellコンピュータ(登録商標)、ゲートウェイ(登録商標)、アップル(登録商標)その他のコンピュータシステムプロバイダによって与えられるデスクトップ・ワークステーションユニットがある。コンピュータシステム900は、ネットワークコンピュータシステムであってもよい。この場合、ハードドライブ914などのメモリ・ストレージコンポーネント、追加的なCPU910およびプリンタなどの出力デバイスは、物理的に分離されたコンピュータシステム(これらは、ネットワークを介して相互に接続される)で与えられる。
【0153】
当業者は、物理的部品の構成および部品間の相互接続がコンピュータシステム900の中に含まれること、および、CSE100の構成および動作に含まれる1つ以上のコンピュータシステムに適したコンピュータシステム900が選ばれることを理解するだろう。
【0154】
コンピュータシステム900が起動されると、好ましくは、ブートストラップ・セットアップシーケンスの一部としてオペレーションシステム928がメインメモリ内にロードされ、コンピュータシステム900を動作可能とする。最も簡単なレベルでかつ最も一般的な意味では、オペレーションシステムのタスクは、特定のカテゴリに属する。例えば、プロセス管理、デバイス管理(アプリケーションおよびユーザインターフェース管理を含む)およびメモリ管理などである。コンピュータ読み取り媒体930およびプログラム言語932の形式は、コンピュータシステム900と機能的に協働するのに適したものである。
【0155】
さらに、1つ以上のコンポーネントの物理的な要素を与えるために、様々なコンピュータシステム900が適用されてもよい。こうしたコンポーネントは、第1デバイス104、服用デバイス130、服用システム132、調合物データベース134、スイッチ、ルータその他の本発明の実施の形態に適したコンポーネントを少なくとも含む。
【0156】
本発明の範囲を逸脱しない範囲で、上記の方法、システムおよび構造の変形が可能である。上記の説明および/または図面に含まれる内容は、例示であって限定ではない。実際、当業者に明らかなように、他の多くの実施の形態が実現可能である。下記の請求項は上記の実施の形態に限定されず、請求項の文言およびその均等物にのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9