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特許7445244電動移動体および電動移動体を備える車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】電動移動体および電動移動体を備える車両
(51)【国際特許分類】
   B62D 9/00 20060101AFI20240229BHJP
   B60P 3/07 20060101ALI20240229BHJP
   B60K 7/00 20060101ALI20240229BHJP
   B62D 7/14 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
B62D9/00
B60P3/07 Z
B60K7/00
B62D7/14 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023079557
(22)【出願日】2023-05-12
【審査請求日】2023-07-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516217767
【氏名又は名称】有限会社ワタナベエレクトロニクス
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 大吾
【審査官】長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第08321976(US,B1)
【文献】米国特許第06112843(US,A)
【文献】中国特許出願公開第112359883(CN,A)
【文献】特開2019-001328(JP,A)
【文献】中国実用新案第213620020(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 9/00
B60P 3/07
B60K 7/00
B62D 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部と、
前記支持部の4隅に隣接して配置されたインホイールモータを備え、独立して360°の回転を可能とする2連タイヤと、
前記2連タイヤを連結し、連結軸と、
前記支持部の地面からの高さを制御する高さ調整機構と、
前記2連タイヤのインホイールモータの回転速度または回転方向を独立して制御する制御部と
を備え、
進行方向をその位置で転換可能な
電動移動体。
【請求項2】
前記制御部は、4隅に配置された複数の前記2連タイヤを協働させて前記電動移動体の進行方向を制御する、請求項1に記載の電動移動体。
【請求項3】
前記高さ調整機構は、下端が前記連結軸に固定され、上端が上下動作のためのモータに連結された上下伸縮可能なジャッキを含む、請求項1に記載の電動移動体。
【請求項4】
前記高さ調整機構は、前記2連タイヤを前記支持部に相対して移動させるためのロッドと、
前記支持部を上昇するように前記ロッドを屈曲可能に保持する規制部材と、
前記2連タイヤを同期して前記支持部側に回動させる制御部と
を含む、請求項1に記載の電動移動体。
【請求項5】
前記2連タイヤを転回させ、前記転回により前記2連タイヤを操舵するための操舵構造を備える、
請求項1に記載の電動移動体。
【請求項6】
前記高さ調整機構の高さまたは前記支持部に対する角度が変化することにより、前記電動移動体が載せる物体を地面から浮かす、請求項1に記載の電動移動体。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の電動移動体を備え、前記高さ調整機構の動作に応じて車両のタイヤが地面から離れ、前記電動移動体の2連タイヤにより移動可能となる車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、四輪を独立して動作することが可能な電動移動体および電動移動体を備える移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、2次電池、モータの性能および5G、6Gなどの通信インフラ基盤の進歩し、さらに地球温暖化防止のために電気自動車が注目されている。また、これに伴って、タイヤ、ホイール、モータを一体化させて、独立して電池駆動することができるタイヤも提案されている。
【0003】
電気自動車は、通常それ自体が人を載せる乗用車としての機能が注目されているが、電動で動く車輪を使用すれば、非乗用以外の多機能な電気駆動モジュールが想定される。また、電動で動作する車輪は、従来の乗用車のようなステアリング機構を使用しなくとも良いため、多彩な動作が可能となる。
【0004】
4輪独立駆動の電気自動車として、例えば特開2012-17093号広報が知られており、インホイールモータ駆動により最小限の駐車スペースで定位置旋回ができる電気自動車が提案されている。
【0005】
特許文献1に記載された電気自動車は、狹路への旋回のような切り返しが必要な場合に狭い駐車位置で定位置旋回を行うための定位置旋回スイッチを備えることを記載し、定位置旋回を自動的に判断することを記載する。
【0006】
しかしながら、特許文献1は、定位置旋回機能を自動的に使用することを記載するものの、本来的に運転者が乗車することを前提としたものであり、運転者などがいない場合にでも、自律的に一定の動作を行うことを可能とするものではない。
【0007】
また、特許文献2(特開2023-51006号公報)には、走行性能を改善する自由回転従属輪を備える自律走行の旋回性を改善する搬送カートを記載する。特許文献2は、搬送カートの自律走行の際の走行性能を改善することを解決課題とするものであり、車両その他の物体を乗せて効率的な旋回動作などを可能とする電動移動体を記載するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2012-17093号公報
【文献】特開2023-51006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記従来技術に鑑みてなされたものであり、自動または遠隔制御により一定の動作を行うことを可能とする電動フラット移動体および電動フラット移動体を備える車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、
支持部と、
前記支持部の4隅に隣接して配置されたインホイールモータを備え、独立して360°の回転を可能とする2連タイヤと、
前記2連タイヤを連結し、連結軸と、
前記支持部の地面からの高さを制御する高さ調整機構と、
前記2連タイヤのインホイールモータの回転速度または回転方向を独立して制御する制御部と
を備え、
進行方向をその位置で転換可能な
電動移動体が提供される。
【0011】
また本発明によれば、
上記に記載の電動移動体を備え、高さ調整機構の動作に応じて車両のタイヤが地面から離れ、前記電動移動体の2連タイヤにより移動可能となる車両が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、自動または遠隔制御により、小回りのきいた一定の動作を行うことができる電動移動体および電動移動体を備える車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本実施形態の電動移動体100の実施形態を示す図。
図2図2は、図1に示した電動移動体100の2連タイヤ102aを例示として2連タイヤ102aの保持構造および操舵構造を説明する実施形態200を示す図。
図3図3は、電動移動体100の待機状態または物体を載せるまでの状態の実施形態300を示す図。
図4図4は、本実施形態において物体を車410とした時の実施態様400を示す図
図5図5は、車410を上昇させるべき位置と判断された後、電動移動体100は、電動ジャッキ104a~104dを動作させて車410を持ち上げた実施形態を示す図。
図6図6は、本実施形態が適用される車両の概略的な実施形態600を示す図。
図7図7は、被牽引車両610に対して本実施形態の電動移動体100を取りつける場合の実施形態700を示す図。
図8図8は、本実施形態の電動移動体100が伸張して、被牽引車両610を地面から持ち上げた実施形態800を示す図。
図9図9は、第2の実施形態の電動移動体900を示す図。
図10図10は、電動移動体900の構成を、図9(a)の切断線C-Cに沿った断面とし、第2の実施形態の電動移動体900の構成要素1000を示す図。
図11図11は、第2の実施形態において、2連タイヤ902aが電動ジャッキ904aにより押し出され、図11の位置へと変移実施形態1100を示す図。
図12図12は、図10および図11に示したジョイント機構910aの例示的な構成および作用の実施形態1200を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施形態を説明するが、本実施形態は、以下の明細書および図面の記載に限定されることはない。図1は、本実施形態の電動移動体100の実施形態を示す。以下、電動移動体100は、電動移動体100上に例えば荷物、車両、キャンピングカー、トレーラ、または荷台などの車両により牽引される物体の車台を載せるか、取り付けられるかにより、運転者が搭乗していないか、または自律走行できない電動移動体100上に乗せられた移動体または物体の走行を支援する。
【0015】
本実施形態の電動移動体100は、2次電池およびモータを搭載し、各種センサを使用して自立運転を行い、電動移動体100上の物体を例えば所定の位置へとGoogleMap(登録商標)その他のデジタルマップなどの情報を参照して、自律的に目的の地点まで移動させる。また、他の実施形態では、電動移動体100は、電動移動体100上の物体をスマートホン、タブレット(図示せず)などの携帯端末からの遠隔操作に応じて、所望する地点へと移動させる。
【0016】
図1には、本実施形態の電動移動体100の例示的態様を示す。図1(a)は側面図であり、図1(b)は、上面図である。電動移動体100は、支持部101と、支持部101の4隅に隣接してバランス良く配置された2連タイヤ102a~102dと、操舵用のモータ103a~103dとを含む。支持部101と2連タイヤ102a~102dとは、高さ調整機構として機能する、電動ジャッキ104a~104dにより、2連タイヤを回動可能とするように連結されている。また、支持部101は、その上面と下面との間に物体を支える部分を除き中空とされていて、2連タイヤ102a~102dを操舵すると共に、2連タイヤ102a~102dを上下させるための機能を収容する。
【0017】
なお、図1(a)では、操舵用のモータ103a~103dを明示的に示しているが、操舵用のモータ103a~103dは、必ずしも用いられる必要はないが、操舵用のモータ103a~103dを使用しない実施形態については図2を使用してより詳細に説明する。
【0018】
また、支持部101の上面には、支持部101が載せる物体からの荷重を検知し、電動またはエア駆動のジャッキ104a~104dの動作を制御するためのピエゾセンサなどの圧力センサ120a~120dが配置されている。以下説明の簡略化のため、ジャッキ104a~104dが電動ジャッキである実施形態を例として説明するがエアジャッキまたはエアバッグを使用する場合の動作も同様である。
【0019】
電動移動体100は、図1(b)の上面図に示されるように、電動移動体100の動作を制御するための制御部105a、105bと、電動移動体100の2連タイヤ102a~102d、電動ジャッキ104a~104d、制御部105a、105bなどを動作させるためのLiイオン電池、ナトリウム電池などの2次電池106とを備えている。なお、図1(b)において、支持部101の下部または支持部101の収容空間内に配置された要素については破線で示す。
【0020】
図1(b)にしたがって説明を続けると、例えば2連タイヤ102aは、連結軸124a~124dにより、物体の荷重に耐えるように、それぞれ2輪が平行に連結され、その中間部に上下伸縮可能な電動ジャッキ104aの下端が連結されている。2連タイヤ102a~102は、2連タイヤ102a~102dを図1(b)の双方向矢線の方向に、それぞれ独立した360°の回転を可能としている。制御部105a、105bは、電動移動体100の運動を制御しており、GPSセンサ121、加速度センサ122、ジャイロセンサ123といった各種のポジションセンサ、ビーコンなどからの情報を取得する。
【0021】
取得した情報は、例えばGoogleMapといったデジタルマップの情報を使用して制御部105a、105bにより、電動移動体100を現在の位置から目的の地点まで走行させる。なお、電動移動体100は、自律運転を行う場合、周囲にある障害物を避けるまたは停止するためのカメラ手段126を備えることができる。カメラ手段126としては、電動移動体100の外側4隅または外側面に物体を妨げないような位置に配置することができる。
【0022】
また、カメラ手段126は、物体を載せない場合には、例えば電動移動体100の側面または内部空間に収容され、物体を乗せた後に電動移動体100の上の物体の外側まで延長されて周囲の障害物を検知する適切な高さに自動的に配置されてもよい。図1(a)には、例示的にカメラ手段126が、電動移動体100の内部から障害物検出位置にセットされた実施形態を示す。カメラ手段126は、効率的に進行方向の障害物を検出できるように、例えばシータ(登録商標)といった全天球カメラとすることができるが、これに限定されることはない。
【0023】
また、カメラ手段126を全天球カメラとする場合、垂直方向の所定の高さとされる必要はなく、図1(a)に示すように、電動移動体100の支持部101のレベルで物体の外部にまで延びた配置とすることができる。
【0024】
電動移動体100の構造は、内部に図1(b)で説明した制御部105a、105bなどを収容する空間を有し、物体を載せることができる支持部101が有る限り特に限定はない、例えば、支持部101は、4方向に延びた剛性の枠内に所定の位置にビームを渡して、制御部105a、105b、電動ジャッキ104a~104dを支え、上面には物体を支持するための支持面または支持部材を対置したスケルトンタイプとすることができる。また、見栄えなどの観点から支持部101の上面を、フラットな鋼板、剛性の化粧板、またはカーボンコンポジットなどで構成することができる。なお、図1(b)には、カメラ手段126の引き込まれた位置を例示的に示す。
【0025】
図2は、図1に示した電動移動体100の2連タイヤ102aを例示として2連タイヤ102aの保持構造および操舵構造を説明する実施形態200を示す図である。ここで、図2は、電動移動体100が使用中、すなわちその上部に物体を乗せて移動可能な配置を示す。2連タイヤ102aは、この状態では地面200に設置している。組となった2連タイヤは連結軸124aで連結されており、それぞれのタイヤは、独立して回転するインホイールモータを搭載する。電動移動体100が前後方向に直線的に移動する場合には、2連タイヤ102aは同一方向に回転するが、電動移動体100が転回する場合には、内輪差に応じて各タイヤの回転速度および回転方向が制御される。
【0026】
本実施形態において2連タイヤ102aを使用することにより物体の荷重を適切に支持し、かつ搬送力を増大すると共に走行安定性を提供することができる。さらに本実施形態において2連タイヤ102aを採用することで、電動移動体100の転回時における操舵用のモータ103aの負荷を軽減することができる。他の好ましい実施形態では、操舵用のモータ103a~103d、ギア109aおよびギア110aを使用しない。この場合、電動移動体100の操舵は、戦車のクローラ動作に類似して、2連タイヤ102a~102dの動作制御のみで行うこともできる。
【0027】
操舵用のモータ103a~103dを使用しない実施形態では、電動移動体100を移動させたい方向に、1つの2連タイヤ102aを構成する組となったタイヤの回転速度を変化させ、同時に残りの3つの2連タイヤ102b~102dも協働的に回転方向および回転速度が協調動作として制御される。この結果、操舵用の要素が無くとも電動移動体100は、任意の方向に転回することができる。また、停止時においては操舵用要素を使用せず、かつ位置を変えずに、進行方向を直角方向に変更することができる。ギア109a、110aを排除する実施形態では、電動ジャッキ104aの動作範囲も拡張でき、また余分な部材も省略することができる。
【0028】
連結軸124aの中央部分には電動ジャッキ104aの上端が連結されていて、支持部101の上面に固定されたモータ107aにより、2連タイヤ102aを上下動作可能としている。なお、図2には示されていないが、他の2連タイヤ102b~102dも同様の構成とされる。また、電動ジャッキ104aの外周には110aが固定されており、また電動ジャッキ104aの外周は、ベアリング106aにより回転可能に保持されていて、2連タイヤ102aの紙面方向垂直側の転回を可能とする。
【0029】
ギア110aの端部には、操舵用のモータ103aにより回転駆動されるギア109aが配置されている。ギア109aは、制御部105aからの制御信号を受領して制御信号が指定する方向へと2連タイヤ102aの方向を制御する。なお、操舵方向の変更と、それに対応する2連タイヤ102aの両輪の回転制御は、制御部105aによって行われ、2連タイヤ102aの内輪および外輪の回転方向および内輪差に対応する回転速度の差を独立して制御することにより可能とされる。さらに、本実施形態では、2連タイヤ102a~102dの回転方向を4隅で互いに逆転させることにより、進行方向を90°その位置で効率的に転換することもできる。この機能は、車幅ギリギリの駐車スペースに車庫入れする場合に特に好ましく利用することができる。
【0030】
制御部105a、105bは、図1に示されるように前後の2つとすることができるが処理能力に応じて1つでもよいし、4対の2連タイヤ102a~102dそれぞれに対応するように4つ配置することができる。また制御部105a、105bとしては、例えばRaspberryPi(ラズベリーパイ)といった小型の低価格のパーソナルコンピュータを使用して実装することができ、各種のIoTモジュールおよびモータ制御が可能とされる。なお、RaspberryPiは単なる例示であり、本実施形態において使用できる制御部105a、105bの種類、機能、OSその他については、適宜選択することができる。
【0031】
ここで、2連タイヤ102a~102dの上下動作について説明する。モータ107aが回転すると、ジャッキネジ112aが回転し、電動ジャッキ104aが待機位置(2連タイヤ102a~102dが引き込まれた位置)から地面200に向かって延ばされる。ギア110aは、電動ジャッキ104a~104dの外周に固定されているので電動ジャッキ104aの移動に伴って紙面下側に移動する。また電動ジャッキ104aの外周は、ベアリング106aにより保持されているので、電動ジャッキ104aの下降を妨げることはない。
【0032】
この下降にともなってギア110aのギア109aに対する歯合位置が下降する。ギア109aは、2連タイヤ102aの上下移動の範囲で適切にギア110aに係合するように縦長の構造を有する。図2に示す電動移動体100の全体の高さは、10~30cmの範囲とすることができ、可動範囲は、操舵用のモータ103a~103dを使用しない場合2~3cm(道路状態に依存する)~20cm程度とすることができるが、この範囲に限定されるわけではない。なお、電動ジャッキ104aのモータ107a側の構成を、モータ107aを取り囲んでギア110aを移動させるか、またはフレームレスモータといったモータとすることで、図3に示される可動範囲をさらに拡張することができる。
【0033】
図3は、電動移動体100の待機状態または物体を載せるまでの状態の実施形態300を示す図である。電動移動体100の2連タイヤ102aは、半分程度がベアリング106aに当たらない範囲で支持部101に引き込まれる態様とすることができる。この姿勢においては、電動移動体100の高さは、最小の約10cmとすることができる。この状態となった電動移動体100は、自律走行または遠隔制御により、自動車または物体の下部に潜り込む。
【0034】
電動移動体100が物体の下に潜り込んだ後、電動ジャッキ104aを駆動して、電動移動体100の高さを高めてゆく。このとき圧力センサ120a~120dは物体からの荷重を検出し、制御部105a、105bに送付して、荷重が偏った場合に動作を中断して、再位置決めなどを行うことができ、また、圧力センサ120aの荷重変化が無くなった段階で物体を完全に載せたことを判断することができる。
【0035】
その後、電動移動体100は図2に示した高さとなって、物体を所望する位置まで搬送する。なお、電動移動体100の定位置から物体までの移動または目的位置までの移動は、例えばポジションセンサー(図示せず)を使用して所定経路に沿って行うことができる。また、電動移動体100が定位置から所定の位置まで移動した後物体が電動移動体100上に移動して物体を載せることもできる。さらに、電動移動体100が、カメラ手段126を備えている場合には、所定位置に停止した物体をカメラ手段126で認識し、その下側に入り込むように動作制御しながら物体の下側に移動することができる。
【0036】
また、物体を乗せた電動移動体100は、物体を目的の位置まで移動させるが、この際には、例えば上述したようにポジションセンサー(図示せず)に沿って自律移動させることができる。また、電動移動体100は、GPS情報を取得し、設定された目的位置まで、デジタルマップの経路情報を参照して自律移動することができる。なお、GPS情報の他、建物などの内部まで電動移動体100が移動する場合、各種のビーコン信号を検出して、目的位置まで自律移動することができる。この際、カメラ手段126からの映像を解析しながら障害物の存在、経路および目的位置を判断することができる。また、この際の処理において、制御部105a、105bは、それ自体の能力の他、無線ネットワーク通信を使用し、クラウドサービスにアクセスし(いわゆるコネクテッド)、位置情報、経路情報その他の情報を取得して、電動移動体100の動作制御を行うことができることは言うまでもない。
【0037】
図4は、本実施形態において物体を車410とした時の実施態様400を示す図である。車410は、例えば、電気自動車(EV)であり、充電スタンドの所定の位置に停車して充電を待機している。充電には一定の時間がかかり、また、過ぎに充電開始できない場合も生じ、その間、運転者は時間の無駄遣いとなる。本実施形態では、充電スタンドの所定の位置に車410を停車させ、車410を離れることができる。電動移動体100は、所定の位置に来るか410が存在することを例えばカメラ手段126により検出すると、検出した車410へと自律運転により接近してゆく。
【0038】
車410に接近すると、車410のタイヤ430を回避して車410の下部に侵入する。この段階では、図4に示されるように車410と電動移動体100との間には隙間が存在する。なお、電動移動体100の車410の下側における位置決めについてもカメラ手段126が取得した映像の解析を使用することができる。なお、映像解析により電動移動体100の位置を判断する場合には、電動移動体100の前後にカメラ手段126を配置することが好ましい。
【0039】
また、事前の位置判断を行うことなく、電動移動体100が車410の下に侵入し、所定の位置で昇降させながら、4つの圧力センサ120a~120dへと均等な圧力が加えられるまで微細な位置調整を行って、位置決めを行うことができる。その後図5に示すように、車410を上昇させるべき位置と判断された後、電動移動体100は、電動ジャッキ104a~104dを動作させて車410を持ち上げ、車410のタイヤを地面420から浮かす。
【0040】
さらにその後、電動移動体100は、目的位置まで2連タイヤ102a~102dを動作させて車410を矢線A、Bまたは紙面に対して垂直な方向を含む任意の方向に運ぶ。なお、電動移動体100の移動速度は、せいぜい歩行速度~約10kmである。移動の際、圧力センサ120a~120dの出力を検出して電動ジャッキ104a~104dを制御することにより、簡便なショックアブソーバを構成することで、地面の凹凸による振動を吸収し、車体の安定性を改善することができる。
以上の実施形態は、電動移動体100が車410と分離して機能する態様である。図6~8を使用して、電動移動体100が車両と一体とされる実施形態を説明する。
【0041】
図6は、本実施形態が適用される車両の概略的な実施形態600を示す。図6に示す車両は、トラクターに牽引されるトレーラ、キャンピングカー、キッチンカー、電気トイレカーとすることができる。図6に示す被牽引車両610は、牽引機構640の後ろ側にトレーラ部などが配置され、通常、1つまたはそれ以上のタイヤ630が配置され、地面620にタイヤが接触した状態となっている。
【0042】
図7は、被牽引車両610に対して本実施形態の電動移動体100を取りつける場合の実施形態700を示す。電動移動体100は、被牽引車両610の車台の下側部分650で、被牽引車両の荷台の下側に固定されている。なお、本実施形態では、電動移動体100は、電動移動体100自体で車両を支える訳ではないので、図1に示した構造を簡略化し、2連タイヤ102aおよび車重を支えることができる程度の構造として、筐体の下側に配置されてもよい。
【0043】
また、電動移動体100の電動ジャッキ104a~104dは、そのジャッキネジ112a~112dが、荷台の上にまで延びる長さとされており、このジャッキネジ112a~112dは、例えば筐体に形成された収納部といった邪魔にならない空間へと延びていて、上下動の変化分に対応している。
【0044】
図8は、本実施形態の電動移動体100が伸張して、被牽引車両610を地面から持ち上げた実施形態800を示す図である。図8に示した実施形態では、電動ジャッキ104a~104dから延びた2連タイヤ102a~102dが地面に接触して、被牽引車料のタイヤ630を、地面620の上に浮かしている。この状態で、電動移動体110は、例えば、トレーラヘッドに乗車した運転手からの遠隔操作により、2連タイヤ102a~102dの360°回転によりトレーラなどの被牽引車両610を駐車スペースの位置へと駐車させることができる。
【0045】
また、トレーラに限られる訳ではなく、キャンピングカー、キッチンカー、電気トイレカーなどを、駐車スペースの制限ギリギリであっても遠隔操作により柔軟に駐車させることができる。
【0046】
図9は、第2の実施形態の電動移動体900を示す。図9に示す伝送移動体900は、第1の実施形態とは異なり、支持部901が、2連タイヤ902a~902dと略同一のレベルに配置され、物体を載せて移動する際には2連タイヤ902a~902dが、下方に移動し、支軸901を持ち上げる構成を備える。図9(a)が待機または移動中の態様を示し、図9(b)が物体を載せるために引き出し自在で物体の荷重を支承できる強度のロッド903aa~903dを突出させた態様であり、図9(c)が物体を載せて移動する場合の実施形態である。
【0047】
図9の電動移動体900は、支持部901と、2連タイヤ902a~902dとを備えており、2連タイヤ902a~902dは、使用しない場合には、図9(a)に示すように、支持部901と略同一のレベルに保持されていて、最小限移動可能な分だけ支持部901から露出している。また、支持部901の大きさは、物体を載せることができる大きさであれば特に制限は無く、物体の下側に入り込む大きさとすることもできるし、物体が自走して支持部901に乗り上げることができる大きさとすることができる。また、物体が支持部901に乗り上げることを容易にするために、支持台の前後両端部の全部又は適切な領域に破線で示すテーパーを形成することもできる。
【0048】
電動移動体900が、例えば車両といった物体を載せようとする場合の動作を、図9(b)および図9(c)に示す。電動移動体900が物体を載せようとする場合、図9(b)に示すように、ロッド903a~903dを所定の位置まで引き出す。2連タイヤ902a~902dとロッド903a~903dの間にはそれぞれスラスト(自動調心型でもよい)ベアリング(図示せず)が配置されており、ロッド903a~903dを中心として回動自在に図1で説明した連結軸に連結されている。
【0049】
図9(c)は、電動移動体900が支持部901を上昇させる動作の実施形態を示す。電動移動体900が支持部901を上昇させる場合、例えば2つの2連タイヤ902a~902dを互いに支持部901の方に移動する方向に回転させる。これに伴って支持部901の内部に配置されたジョイント機構により、2連タイヤ902a~902dおよびそれぞれのロッド903a~903dがジョイント機構を中心として紙面下側に変移し、相対的に支持部901が上昇する。物体が支持部901上に存在する場合、支持部901と共に物体が上昇する。また、例えばロッド903a~903dが45°傾斜した状態で紙面上下方向に電動移動体900が転回しようとする場合、2連タイヤ902a~902dが紙面に垂直な方向となる様に互いに逆回転して、2連タイヤ902a~902dの進行方向を変更する。この場合、2連タイヤ902a~902dの外輪(台車の外側に向いた車輪)は、操舵角度によっては地面から離れることになるものの、主要な操舵は、4つの内輪の周速制御により行われる。なお、2連タイヤ902aの連結軸の両端に伸縮可能な電動ジャッキを配置し、電動ジャッキにそれぞれ内輪・外輪を支持することで、上記のような外輪の地面からの浮きに対応することができる(外輪が浮いた場合に接地するまで電動ジャッキが伸張し必要な逆回転トルクを生成させる)。また、他の実施形態では、各2連タイヤ902a~902dと、ロッド903a~ロッド903dとのジョイントを、所定の角度内で、全方向の回転を許容する関節形の軸受けとしておき、外輪の浮きを防止することができる。これらの実施形態では、外輪の浮きによる回転角度の制約を改善することができる。このとき、転回動作は、左右方向概ねランダムに等しい頻度で発生するので、内輪・外輪どちらかだけが摩耗するということはない。また、ロッド903a~ロッド903dが90°直立した態様では、外輪が浮くことは無い。このため、その場で進行方向を90°変える場合には、ロッド903a~903dを直立する方向にまで変移させ、その後に2連タイヤ902a~902dを90°転回して移動を開始することができる。
なお、2連タイヤ902a~902d(102a~102dも同様である。)は高速走行を目的としたものではないので、トレッド部、ショルダー部、サイドウォール部が分離されておらず、全体がトレッド部となる伸縮可能な円形形状とすることができる。この形状とすることにより、ロッドの回転角度によらず、安定した走行が可能となる。また、車輪をロッド903a~903dに保持し、ロッド903a~903dの先端を軸とした回転運動を容易にするため、スラスト(自動調心)ベアリングを使用してもよい。
【0050】
図10は、電動移動体900の構成を、図9(a)の切断線C-Cに沿った断面とし、第2の実施形態の電動移動体900の構成要素1000を示す。説明の簡略化の目的で、2連タイヤ902aに関連する要素を例示的に説明するが、2連タイヤ902b~902dについての同様の構成および機能を有する。
【0051】
支持部901は、2連タイヤ902aを収容する凹部を備えており、この凹部内に2連タイヤ902aが収容され、全体の大きさをコンパクト化している。2連タイヤ902aの連結軸の中心部からは、ベアリング支持部がスラストベアリング911aまで延びており、スラストベアリング911aを介してロッド903aに連結されている。またロッド903aの反対側の端部には、電動ジャッキ904aが連結されていて、2連タイヤ902aと、ロッド903aとを所定の位置まで押し出すことができる。
【0052】
また、ロッド903aの適切な位置には、ジョイント機構910aが配置されている。ジョイント機構は、2連タイヤ902aを下方向に回動可能に保持しており、支持部901を持ち上げる場合には、図10の凹部内まで突出する。なお、電動ジャッキ904a、904bはそれぞれ左右に延びるものとして記載されているが、それぞれの2連タイヤ902a~902dそれぞれを独立して突出させることができるように、2連タイヤ902a~902dそれぞれに対応して配置されてもよい。また、ロッド903a~903dおよび電動ジャッキ904a、904bは、それぞれ板バネ式などのシンプルなサスペンションにより支承しておくことができる。これらの要素をサスペンションで支承することにより、移動時の車体の揺れを防止すると共に、より効率的に支持部901を持ち上げる契機を提供することができる。
【0053】
また、第2の実施形態の電動移動体900は、2次電池906a、906b、制御部905、各種センサ及びカメラ手段921、922、923、926を備えている。これらの機能は、第1の実施形態と同様なので詳細な説明は省略する。また、電動移動体900の支持部901の上面の適切な位置にはピエゾセンサなどの圧力センサが配置され、物体の荷重を均等に受けるように電動台車900が制御部905により制御される。なお、2次電池906a、906b、制御部905の数および配置は、特定の目的に応じて適宜変更することができる。
【0054】
図11は、第2の実施形態において、2連タイヤ902aが電動ジャッキ904aにより押し出され、図11の位置へと変移実施形態1100を示す図である。図11の状態ではジョイント機構910aは凹部に突出するように移動されており、2連タイヤ902aの紙面奥側への変移が可能とされている。支持部901を上昇させる場合には、図11の実施形態において、2連タイヤ902a~902dを矢線Dの方向へと同期して回転させる。2連タイヤ902aが支持部901の方へと移動しようとして回転すると、ロッド903aの2連タイヤ902a側には紙面下向きの力が加えられ、その反作用として、ジョイント機構910aの側の端部には支持部901を上に持ち上げようとする力が発生する。
【0055】
このような動作は、4つの2連タイヤ902a~902dが同期して行うため、4つの2連タイヤ902a~902dの動作に応じて支持部901を徐々に上昇させることが可能となる。この結果、図9(c)で示すように、支持部901を上昇させることができる。
【0056】
図12は、図10および図11に示したジョイント機構910aの例示的な構成および作用の実施形態1200を示す図である。図12(a)はロッド9023aが延長された配置を示し、図12(b)が、ロッド903aは支持部901を持ち上げた場合の配置を示す。ロッド903aは、図12(a)に示すように、電動ジャッキ904aまでに至る適切な位置で2つの要素がピボット連結されており、第1の要素が2連タイヤ902aへと延び、第2の要素が、ピボット連結から電動ジャッキ904aへと延びている。これら、2連タイヤ902a~902dを支持部901に相対して移動させるためのロッド903a~903dと、支持部901を上昇するようにロッド903a~903dを屈曲可能に保持すると共に所定(複数でかまわない)の回転位置にロッド903a~903dを係止する規制部材910a~910dと、2連タイヤ902a~902dを同期して支持部901側に回動させる制御部906a、906bとが第2の実施形態の高さ調整機構を構成する。
【0057】
また、第2の要素の先端付近には、規制部材930aが溶接などの適切な方法により固定されている。規制部材930aはロッド903aの第2の部分を取り囲む要素と、この取り囲む要素から延びた板状または半円状など適切な形状の規制要素と、電気的にアクチュエートされるラッチ機構931aとを含む。
【0058】
規制要素は、ピボット連結を中心としてロッド903aの第1の要素が図12(b)の矢線Eとは反対側に移動するのを規制して、ロッド903aが確実に支持部901を上昇させる方向へと屈曲可能にガイドする。ラッチ機構931aは、ロッド903aの第1の要素のピボット軸その外周に形成された溝と、横方向に延びた突条(この場合、互いに隣り合ったロッド903aと903cとを同期的にラッチする構成とすることができる。)または突起など適切な形状で溝に嵌合する突出部とから構成される。ラッチ機構931aは、例えば制御部906aが、2連タイヤ902aの所定の回転数だけ支持部901側に回転したことを検出すると、制御部906aなどにより突出部がピボット連結側に突き出されて、第1の要素側に当接し、これを押圧して、まずブレーキとしての役割を提供する。その後、第1の要素側の溝が所定の位置まで達すると、溝に嵌合して、ロッド903aの回転を停止させる。ラッチ機構のための溝は、例えば図12に示すように45°の位置に形成することができるが、例えば45°、90°(すなわちロッド903aが直立した状態で停止する)の複数の箇所に目的に応じて形成することができる。
【0059】
ここで図12(a)を使用して、第2の実施形態の動作を説明する.図12(a)の状態で、2連タイヤ902aが矢線Eの方向に回転すると、2連タイヤ902aには矢線Dで示す方向の力が加えられる。一方、2連タイヤ902aは矢線Eの方向に回転しようとし、この結果、ロッド903aの2連タイヤ902a側には軸を下げようとする矢線F方向の力が発生する。これらの力は、2連タイヤ902aの連結軸を中心として発生しこれを、矢線Hで示している。
【0060】
ロッド903aの2連タイヤ902a側に矢線Hで示す力が発生するとその反作用として、ピボット連結部には、力学的に反作用として矢線H1で示す力が作用する。この反作用は、ロッド903aの第2の要素の規制部材により受け止められ、この結果としてロッド903aの第2の要素が上側に移動する。この結果として、2連タイヤ902aが矢線Dの方向へと移動するにつれ、それに対応して、ロッド903aが図12の矢線Iで示した方向へと所望する範囲で移動する。なお、図12には示していないが、ロッド903aの矢線Iへの過度の移動を防止するストッパを設けることができる。
【0061】
さらに、ロッド903aの第2の要素には、第2の要素の矢線G側への変移を促すように紙面右手側に向かって上昇する斜めに傾斜した長穴としてピボット連結を構成することができる。その他、例えば支持部901を上昇させる際に、2連タイヤ902a~902dを反対方向に周期的に回転させ2連タイヤ902a~902dの反動を利用して上昇の契機を生成することができる。
【0062】
第2の実施形態の電動移動体900は、物体の大きさに対する制限がないので、自ら物体の下部に侵入して物体を持ち上げる動作が可能である。その他、移動させるべき物体を、所定の位置で待機して物体全体を載せ、そのまま目的地まで自律走行することができる。本実施形態の電動移動体900は、2連タイヤ902a~902dを備えるので、実施例1と同様に、操舵機構を設けること無く、柔軟に進行方向を変えることができる。また第2の実施形態の殿堂移動体900は、キャンピングカー、トラック、トレーラ、SUVなどの大型乗用車の車台に組み込むことができ、本実施形態の車両の第2の実施形態を提供する。
【0063】
以上、本実施形態によれば、自律運転または遠隔操作により小回りのきく動作を可能とする電動移動体および電動移動体を備える車両を提供することができる。本実施形態の電動移動体は、例えば荷物を自動搬送するためのフォークリフト、車両などの駐車スペースへの車庫入れ、車両などの現在位置からの強制的な移動手段、車両などの現在位置から機械式駐車場への搬送手段、車両などの現在位置から充電スタンドの充電プラグ位置までの搬送、車両の自動車コンテナ内での車両の配置、被牽引車両の狭小スペースへの駐車または設置などに利用することができる。
【符号の説明】
【0064】
100、900 :電動移動体
101 :支持部
102a~102d :2連タイヤ
103a~103d :モータ
104a~104d :電動ジャッキ
105a、105b :制御部
106a~106d :ベアリング
107a~107d :モータ
109a~109d :ギア
110 :電動移動体
110a~110d :ギア
112a~112d :ジャッキネジ
120a~120d :圧力センサ
121 :GPSセンサ
122 :加速度センサ
123 :ジャイロセンサ
124a~124d :連結軸
126 :カメラ手段
200 :地面
410 :車
420 :地面
430 :タイヤ
610 :被牽引車両
620 :地面
630 :タイヤ
900 :電動移動体(第2の実施形態)
【要約】
【課題】 電動移動体および電動移動体を備える車両を提供すること。
【解決手段】 電動移動体100は、支持部101と、支持部101の4隅に隣接して配置されたインホイールモータを備える2連タイヤ102a~102dと、2連タイヤ102a~102dを連結する連結軸124a~124dと、下端が連結軸124a~124dに固定され、上端が上下動作のためのモータ107a~107dに連結された上下伸縮可能な電動ジャッキ104a~104dと、2連タイヤ102a~102dのインホイールモータの回転速度または回転方向を独立して制御する制御部105a、105bと
を備える。
【選択図】 図1
図1
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