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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】異物検査方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/90 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
G01N21/90 D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020011686
(22)【出願日】2020-01-28
(65)【公開番号】P2021117151
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】517272806
【氏名又は名称】株式会社エーオーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078776
【弁理士】
【氏名又は名称】安形 雄三
(74)【代理人】
【識別番号】100121887
【弁理士】
【氏名又は名称】菅野 好章
(74)【代理人】
【識別番号】100200333
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 真二
(72)【発明者】
【氏名】尾角 三千雄
【審査官】平田 佳規
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-085251(JP,A)
【文献】特開平05-232093(JP,A)
【文献】特開2019-219234(JP,A)
【文献】特開2012-137396(JP,A)
【文献】特開2019-215202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
G01B 11/00 - G01B 11/30
B01D 19/00 - B01D 19/04
B07C 5/342
H04N 5/222- H04N 5/257
H04N 7/18
H04N 23/00
H04N 23/40 - H04N 23/76
H04N 23/90 - H04N 23/959
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直立した透光性の容器を搬送しながら、前記容器の液体中に混入した異物を透過光方式若しくは反射光方式の検査部により連続的に検査する異物検査方法において、
前記容器の頂部を把持して下降させた状態で、かつ前記容器の底部を流動する流動液体に浸漬させ、
前記流動液体の流動は水流発生ノズルにより発生されると共に、前記流動の方向は、前記容器が前記流動液体に浸漬されながら水平方向に搬送される搬送方向と反対方向であり、
前記流動液体内で、搬送される前記容器の胴部及び底部に付着している気泡を脱気すると共に、前記容器の底部の奥側及び手前側の前記異物の検査を2つの底部検査部で行い、
前記異物の前記2つの底部検査部による検査後に前記容器を上昇させながら、前記容器に付着している付着物を除去すると共に、前記2つの底部検査部による検査により前記異物が検出された前記容器を排除し、
前記容器の液体中に混入した前記異物の検査を連続的に行うことを特徴とする異物検査方法。
【請求項2】
前記流動液体が水若しくは揮発性アルコール水溶液である請求項1に記載の異物検査方法。
【請求項3】
直立した透光性の容器を搬送しながら、前記容器の液体中に混入した異物を連続的に検査する異物検査装置において、
前記容器の頂部を把持して搬送させながら、前記容器を下降させると共に、下降後に前記容器を上昇させる搬送機構と、
前記容器を下降させた状態で、前記容器の底部を流動液体に浸漬させる水槽と、
前記水槽の前記流動液体を、前記容器が前記流動液体に浸漬されながら水平方向に搬送される搬送方向と反対方向に流動させる水流発生ノズルと、
前記水槽の前記流動液体の出口に設けられた浄化フィルタと、
前記容器が前記流動液体に浸漬された状態で、前記底部奥側の異物を透過光方式若しくは反射光方式により検査する第1検査部と、
前記容器が前記流動液体に浸漬された状態で、前記底部手前側の異物を透過光方式若しくは反射光方式により検査する第2検査部と、
前記異物の検査後に、前記容器を上昇させる過程若しくは上昇後に前記容器に付着している付着物を除去する付着物除去部と、
を具備し、
前記容器の前記異物の検査を連続的に行うと共に、前記第1検査部及び前記第2検査部の検査により、前記異物が検出された前記容器を排除することを特徴とする異物検査装置。
【請求項4】
前記水槽内を搬送される前記容器に付着する気泡を取り除くために、前記容器の胴部の脱気を行う胴部脱気ノズルと、前記容器の底部の脱気を行う底部脱気ノズルとが前記水槽内に設けられている請求項3に記載の異物検査装置。
【請求項5】
前記流動液体が水若しくは揮発性アルコール水溶液である請求項3又は4に記載の異物検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続的に搬送される容器、瓶等の被検査体内の異物の有無を検査する異物検査方法及び装置に関し、特に透光性の被検査体内の液体中に混入して沈殿している沈殿異物の検出を確実に行う異物検査方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来透光性容器内に混入して沈殿している沈殿異物の検査として、蛍光灯等の透過光により異物を視認することも多いが、一般に広く知られている手法は、透光性容器を高速回転させ、沈殿異物を浮遊させて検出するものである。飲料等の容器搬送システムでの浮遊異物の検査は、実際の製造ラインで、ベテラン検査員の目視検査の工程で行われているが、目視のために確実ではないという問題がある。他の異物検査方法としては、被検査体としての容器を高速回転させ、停止させて強制的に内容液を流動状態にして異物の移動を検査する方法もあるが、異物の比重が重い物は回転させても浮き上がることはできない問題がある。回転数と内容液の関係により、容器を回転させることにより内部で気泡が発生し、気泡を浮遊異物として誤検出する可能性が高まる。また、容器を高速回転させる方法では、容器が円筒形状でない場合、内容液の流れが容器形状に大きく左右されてしまい、異物が検査範囲を越えてしまう可能性もある。
【0003】
図1は透過光方式による透光性容器10の異物検査例を示しており、透光性容器10内には飲料や薬等の液体11が充填されており、透光性容器10を直立した状態で異物検査を行う。即ち、透光性容器10の側面をレーザ光源等の照明装置12で照光し、反対側に配設された受光素子としてのCCDカメラ13で透過光を受光し、撮像画像を画像処理して透光性容器10に混入した異物の検査を行う。このような異物検査において、異物として例えば毛髪が混入した場合、毛髪は重力があるので沈殿異物となる。そのため、CCDカメラ13を図1に示すように斜めから撮像した場合には、図2に示すように底部が濃いグレー色になっており、毛髪との差がとり難く、奥と手前が黒く映っている部分では、黒色の毛髪は埋もれて見えなくなる。また、CCDカメラ13を透光性容器10の底部を真横から撮像した場合には、毛髪が底部に密接しているため、図3に示すように毛髪と底部との判別が困難になる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平6-167458号公報
【文献】特開2004-61452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
透光性容器10に混入した異物の検査に水槽を設け、光の屈折及び反射を抑制して異物を検査する手法として、特開2004-61452号公報(特許文献2)がある。特許文献2では、容器で発生する光の屈折及び反射を抑制した状態で、CCDカメラにより撮像しているが、容器を連続搬送するようにはなっておらず、容器外部に付着する気泡等の対策は何ら示されていない。
【0006】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、飲料、薬等の液体を充填している透光性の被検査体に混入している沈殿異物を確実に連続的に検査する検査方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、直立した透光性の容器を搬送しながら、前記容器の液体中に混入した異物を透過光方式若しくは反射光方式の検査部により連続的に検査する異物検査方法に関し、本発明の上記目的は、前記容器の頂部を把持して下降させた状態で、かつ前記容器の底部を流動する流動液体に浸漬させ、前記流動液体の流動は水流発生ノズルにより発生されると共に、前記流動の方向は、前記容器が前記流動液体に浸漬されながら水平方向に搬送される搬送方向と反対方向であり、前記流動液体内で、搬送される前記容器の胴部及び底部に付着している気泡を脱気すると共に、前記容器の底部の奥側及び手前側の前記異物の検査を2つの底部検査部で行い、前記異物の前記2つの底部検査部による検査後に前記容器を上昇させながら、前記容器に付着している付着物を除去すると共に、前記2つの底部検査部による検査により前記異物が検出された前記容器を排除し、前記容器の液体中に混入した前記異物の検査を連続的に行うことにより達成される。
【0008】
また、本発明は、直立した透光性の容器を搬送しながら、前記容器の液体中に混入した異物を連続的に検査する異物検査装置に関し、本発明の上記目的は、前記容器の頂部を把持して搬送させながら、前記容器を下降させると共に、下降後に前記容器を上昇させる搬送機構と、前記容器を下降させた状態で、前記容器の底部を流動液体に浸漬させる水槽と、前記水槽の前記流動液体を、前記容器が前記流動液体に浸漬されながら水平方向に搬送される搬送方向と反対方向に流動させる水流発生ノズルと、前記水槽の前記流動液体の出口に設けられた浄化フィルタと、前記容器が前記流動液体に浸漬された状態で、前記底部奥側の異物を透過光方式若しくは反射光方式により検査する第1検査部と、前記容器が前記流動液体に浸漬された状態で、前記底部手前側の異物を透過光方式若しくは反射光方式により検査する第2検査部と、前記異物の検査後に、前記容器を上昇させる過程若しくは上昇後に前記容器に付着している付着物を除去する付着物除去部とを具備し、前記容器の前記異物の検査を連続的に行うと共に、前記第1検査部及び前記第2検査部の検査により、前記異物が検出された前記容器を排除することにより達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、連続的に搬送される透光性の被検査体の底部を水槽の水溶液(水、揮発性溶液など)に浸漬させると共に、水槽内の水溶液を被検査体の搬送方向と逆方向に流すと共に、脱気処理をしているので、被検査体の外部に付着する気泡等を誤って検出することもなく、被検査体に混入した沈殿異物を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】従来の異物検査の一例を示す模式図である。
図2】透過光方式(カメラ斜め)による沈殿異物の画像例を示す画像図である。
図3】透過光方式(カメラ真横)による沈殿異物の画像例を示す画像図である。
図4】本発明による検査対象領域を示す模式図である。
図5】本発明による異物検査の様子を示す機構的模式図である。
図6】本発明に係る水槽の構造例を示す模式図である。
図7】本発明による検査領域を説明するための画像図である。
図8】本発明に係る底部検査部の構成例を示す模式図である。
図9】本発明の制御系の構成例を示すブロック図である。
図10】本発明の動作例を示すフローチャートである。
図11】照射光の投受光の様子(従来及び本発明)を示す模式図である。
図12】水槽に浸漬した異物判定の画像例を示す画像図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明では、直立した姿勢の透光性の被検査体(樹脂容器、ガラス瓶等)を搬送しながら、被検査体に混入した沈殿異物を透過光方式若しくは反射光方式により連続的に検査すると共に、被検査体を下降させた状態で、かつ被検査体の底部を水等の液体に浸漬させ、被検査体の内部に混入した沈殿異物の有無検査を行う。そして、異物検査後に被検査体を上昇させながら、被検査体に付着した水滴等の付着物を除去し、綺麗な状態で被検査体を排出(次工程)すると共に、被検査体の異物検査を連続的に行うようにしている。また、被検査体の底部を液体に浸漬させると気泡等が付着し、気泡等が異物として検出されてしまう可能性があるので、水槽内の液体を、被検査体の搬送方向と反対方向に流動させると共に、脱気ノズルを配設し、水槽入り口部に水流発生ノズルを配設し、水槽出口部に浄化フィルタを配設している。
【0012】
以下では、被検査体として、透明な飲料水を充填された透明な樹脂容器を例に挙げて説明するが、本発明では、図4に示すように容器10の底部10Aに沈殿している沈殿異物を検査対象とする。容器10には飲料水11が充填されているので、飲料水11の比重よりも大きい比重を有する毛髪等の異物が検査対象となる。
【0013】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0014】
図5は本発明の検査装置の実施形態の一例を示しており、容器10を搬送する搬送機構20が設けられており、搬送機構20は、透光性の容器10が直立した姿勢で、容器10の頂部を所定位置でグリップ21により把持して周知の機構で連続的に搬送する。搬送機構20は平坦な搬送路で容器10をグリップ21で把持し、位置Aから徐々に下降させ、下降した位置Bから位置Cの下降状態で容器10の底部10Aを浸漬する水槽30が設けられていると共に、透過光方式若しくは反射光方式により底部10Aの異物検査を行う底部検査部50が設けられている。容器10の下降状態は位置Cまで継続され、その後、位置Dまで徐々に上昇し、その途中に容器10に付着した水滴等の付着物を除去する付着物除去部40が設けられている。本実施形態では、付着物除去部40はエアーノズルであり、高圧エアーを容器10の側面に吹き付けることによって、容器10に付着した水滴等を除去している。水滴等を除去されて綺麗にされ、位置Dまで上昇した容器10は、以後水平に搬送され、底部検査部50で沈殿異物が検出された容器10を、グリップ21を解放して排除する。これにより、異物がなく、付着物を除去された綺麗な容器10のみが所定場所まで搬送される。
【0015】
水槽30の構成例は図6に示すようになっており、水槽30には水31が所定高さに満たされていると共に、容器10の搬送方向と反対方向に水31が流動されている。水31を流動させるため、水槽30の入り口部に水流発生ノズル32が配設されると共に、水槽30の出口部に浄化フィルタ33が配設されている。また、底部検査部50の手前側には、水流により容器10の側面(胴部)に付着した気泡等を取り除くための胴部脱気ノズル34と、容器10の底部に付着した気泡等を取り除くための底部脱気ノズル35とが配設されている。胴部脱気ノズル34及び底部脱気ノズル35の脱気処理により、気泡が取り除かれた状態で異物検査を行うことができる。浄化フィルタ33を配設することにより、排出された水を循環させて再利用可能である。
【0016】
図7は容器10の検査領域を示しており、底部中央部より奥側と手前側で容器10の底部のエッジ画像で影響が出るので、本発明では図8に示すように、底部検査部50は、容器10の奥側を検査するための、CCDカメラ(#1)51及び照明装置(#1)52で成る第1検査部と、容器10の手前側を検査するための、CCDカメラ(#2)53及び照明装置(#2)54で成る第2検査部とで構成されている。このように2つの検査部で、容器10の底部に沈殿した異物を検査しているので、検査の確実性を向上することができる。
【0017】
また、本発明の制御系の構成例は図9に示すようになっており、全体の制御を行うCPU(Central Processing Unit)(MPU(Micro Processor Unit)やMCU(Micro Controller Unit)等を含む)100を備え、搬送機構20の搬送、容器10の把持、排除などを制御する搬送機構制御部110と、水槽30の水流を制御する水流制御部120と、胴部脱気ノズル34及び底部脱気ノズル35を制御する脱気ノズル制御部130と、水滴除去部40を制御する水滴除去制御部140と、底部検査部50の第1検査部を制御する底部検査(#1)制御部150及び第2検査部を制御する底部検査(#2)制御部160と、第1検査部及び第2検査部の検査結果から適宜画像処理して、異物の有無を判定する異物判定部170とが相互に接続された構成となっている。また、RAMやROM等のメモリ、キーボードやマウス等の指示装置も適宜接続されている。
【0018】
このような構成において、その動作例を図10のフローチャートを参照して説明する。以下では1本の容器10について説明するが、多数の容器10が順々に把持されて搬送され、連続的に異物検査が実施される。また、水槽30内には、水31が満たされているとする。
【0019】
先ず搬送機構制御部110を介して搬送機構20を搬送駆動すると共に(ステップS10)、グリップ21により直立状態で容器10を把持し(ステップS11)、水平搬送後の位置Aを経過してから徐々に下降させる(ステップS12)。これと並行して水流制御部120により、水槽30内の水が流れるように、水流発生ノズル32から水流を発生し、浄化フィルタ33から水を排水する(ステップS13)。また、脱気ノズル制御部120により、胴部脱気ノズル34及び底部脱気ノズル35を駆動する(ステップS14)。
【0020】
このような状態で、容器10が下降して位置Bに達すると容器10の底部10Aが水槽30内の水31に浸漬されながら水平方向に搬送され、先ず底部検査制御部150により第1検査部で容器10の奥側が検査され(ステップS20)、次いで第2検査部で容器10の手前側が検査され(ステップS21)、第1検査部の撮像画像及び第2検査部の撮像画像が異物有無判定部170に送られ、異物有無判定部170で画像処理、解析が実施されて異物の有無が判定される(ステップS22)。図8に示すように第1検査部では、照明装置52で容器10を照射し、その透過光をCCDカメラ51で受光し、その撮像画像を異物有無判定部170に送って公知の画像処理解析により異物の有無を判定する。同様に、第2検査部では、照明装置54で容器10を照射し、その透過光をCCDカメラ53で受光し、その撮像画像を異物有無判定部170に送って公知の画像処理解析により異物の有無を判定する。この異物検査において、従来方式では、図11(A)に示すように、下方からの光は底部の樹脂面の屈折で反射されてCCDカメラに光が入光せず、横方向からの光のみが入光する。空気、容器、充填された液体の光学関係で空気から液体のところで、反射されてしまう。これに対して、本発明では、一度水槽30の中に入った光は、水槽30内の水31、容器10、容器10の液体11が一体となって密接しているので、光を反射してしまうような屈折率の変わるものが無い。図12(A)は奥側に毛髪が混入している場合の実際の撮像画像例であり、図12(B)は手前側に毛髪が混入している場合の実際の撮像画像例であり、いずれの場合も毛髪を異物として確実に判定することができる。
【0021】
容器10が水槽30内を搬送されながら異物検査が実施され、位置Cに達すると、搬送機構20は容器10を徐々に上昇させると共に(ステップS23)、水滴除去制御部140を介して水滴除去部40を駆動して容器10に付着している水滴等を除去する(ステップS24)。その後、容器10は位置Dまで上昇し、以後水平に搬送されるが、異物判定部170で異物が検出された容器10のグリップを解放して排除する。
【0022】
上述した照明装置はレーザや可視光、LED等の光源であっても良く、CCDカメラはC-MOS等のカメラであっても良い。また、水槽を満たす液体は水でなくても、揮発性アルコール水溶液であっても良く、被検査体として樹脂製の容器10を挙げて説明したが、ガラス瓶等であっても良い。更に、上述では透過光方式について説明しているが、反射光方式についても適用可能である。
【符号の説明】
【0023】
10 透光性容器
11 液体
12 照明装置
13 CCDカメラ
20 搬送機構
21 グリップ
30 水槽
31 水
32 水流発生ノズル
33 浄化フィルタ
34 胴部脱気ノズル
35 底部脱気ノズル
40 水滴除去部
50 底部検査部
100 CPU(MPU,MCU)
110 搬送機構制御部
120 水流制御部
130 脱気ノズル制御部
140 水滴除去制御部
150、160 底部検査制御部
170 異物判定部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12